JP4727816B2 - 亜塩素酸塩と過酸化水素とを含有する共同作用抗菌性皮膚科・眼科製剤 - Google Patents
亜塩素酸塩と過酸化水素とを含有する共同作用抗菌性皮膚科・眼科製剤 Download PDFInfo
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Description
(発明の属する技術分野)
本発明は一般に医薬組成物および方法に関し、詳細には、ある特定の消毒抗菌製剤と、i)物品または表面の消毒または保護、ii)体の部分へ適用するための局所防腐剤として、iii)瘢痕形成の予防または阻止、iv)創傷、火傷、潰瘍、乾癬、ざ瘡、および他の瘢痕形成病変等の皮膚科障害の治療、v)ドライアイ、創傷治癒、およびアレルギー性結膜炎等の眼科障害の治療を行うための、該製剤の使用方法とに関する。
【0002】
(発明の背景)
A.消毒/防腐用ならびに創傷、火傷、擦傷、感染の局所治療用に使用される抗菌剤と消毒/防腐剤
先行技術には、種々の物品を消毒したり、防腐および/または皮膚障害(例えば、創傷、火傷、擦傷、感染)の治療のために生物に局所適用したりするのに使用可能であると考えられる、多くの抗菌剤が含まれている。この場合、治癒を促進するために、細菌の増殖を予防または阻止することが望ましい。そのような局所抗菌剤は、ヨウ素、マーキュロクロム(商標)、過酸化水素、および二酸化塩素等の様々な活性抗菌成分を含有している。
【0003】
i.先行技術の二酸化塩素製剤
亜塩素酸塩は、二酸化塩素の前駆物質であるが、飲料水の消毒剤として、およびコンタクトレンズケア溶液の保存液(防腐剤)として、有用であることが知られている。ところが、亜塩素酸塩は皮膚への局所適用に許容される安全な濃度範囲では弱い抗菌活性(例えば、100万当たり50−1000部)しか示さない。従って、亜塩素酸塩は皮膚への局所適用のための製剤の活性抗菌成分としては日常的には使用されていなかった。
【0004】
亜塩素酸塩の防腐剤または局所殺菌剤としての有効性が制限されていることに関して、亜塩素酸塩の殺菌活性を活性化または増強するための様々な組成物および方法が提案されている。そのような亜塩素酸塩の殺菌活性を活性化または増強するための組成物および方法の例が、米国特許第4,997,616号(一般的な活性化について記載)、第5,279,673号(酸による活性化について記載)および第5,246,662号(遷移金属による活性化について記載)に記載されている。
【0005】
二酸化塩素(ClO2)および「安定化した二酸化塩素」は、防腐剤として有用であることが知られている。化学的には、二酸化塩素は強い殺菌活性を有する酸化剤である。藻や他の有機物質を除去するかおよび/または匂いまたは味を除去するために二酸化塩素が使用されるある特定の水処理用途では、二酸化塩素は、気体塩素よりも優れていると一般に考えられている。二酸化塩素は、細菌、ウイルス、および微生物胞子を除去する殺菌剤としても有効である。
【0006】
殺菌剤としての使用に加えて、二酸化塩素は、多くの他の化学的用途および生化学的用途における酸化剤として有用な、反応性が高く不安定なラジカルである。例えば、米国特許第4,855,135号に記載されているように、二酸化塩素は、(a)2つの炭素原子間の二重結合の酸化、(b)2つの炭素原子間の二重結合を介する不飽和脂肪酸(脂質)の酸化、(c)カルボン酸無水物の加水分解の促進、(d)対応カルボン酸へのアルデヒドの酸化、(e)アルコールの酸化、(f)アミンの酸化、(g)フェノール、フェノール誘導体、およびチオフェノール化合物の酸化、(h)ヒドロキノンの適度な酸化(i)アミノ酸、タンパク質およびポリアミドの酸化、(j)硝酸塩および硫酸塩の酸化、(k)カルボキシル基を生成するための炭水化物のCHOおよびCH2OHラジカルの変更、のために使用される。
【0007】
液体または気体状態の濃縮二酸化塩素は、爆発性が高く、非常に有害である。結果として、濃縮二酸化塩素は、大いに注意して取り扱うと共に移動させなければならない。このため、純粋二酸化塩素を局所抗菌剤または消毒剤として使用するために調剤することは一般に不可能である。代わりに、該抗菌剤または消毒剤は、二酸化塩素の「酸生成」を提供するために調剤される。そのような酸生成溶液は、亜塩素酸金属(すなわち、粉末または液体形状で利用される二酸化塩素の前駆物質)を、該亜塩素酸金属と反応して二酸化塩素を遊離または放出する酸と共に含有する。一般に、二酸化塩素の酸生成には、塩酸および硫酸等の強酸やクエン酸および酒石酸等の比較的弱い酸を始めとする任意の酸を使用することが可能である。上記の従来の二酸化塩素生成システムに付随する欠点または問題として、a)2つの別個の容器または化学成分を取り扱わなくてはならない不便さ、b)そのような2成分から成るシステムを適用目的部位まで送達することの困難さ、c)上記従来のシステムのpHが中性ではなく酸性であること、が挙げられる。その上、酸により誘導される二酸化塩素生成を利用する従来の二酸化塩素生成システムは、制御を行わなければ、二酸化塩素の生成が非常に速く起こり、結果として、溶液の消毒能または抗菌能が、短命なものとなる可能性がある。溶液中の亜塩素酸塩および酸の濃度を上げると、消毒剤または抗菌剤の貯蔵寿命が延び得るが、そのようにそれらの化学物質の濃度を上げると、毒性または(局所適用した場合の)皮膚の炎症が生じてしまう可能性がある。また、そのような濃度の上昇によって、必要以上の二酸化塩素が生成してしまう可能性もある。
【0008】
「酸生成」溶液において二酸化塩素が生成される速度を制限または制御するための様々な方法が記載されている。例えば、アリガー(Alliger )に付与された米国特許再発行特許第31,779号は、亜塩素酸ナトリウム等の水溶性亜塩素酸塩と乳酸とを組み合わせて含有する殺菌組成物について記載している。その特定の組成物は、該組成を用いては達成されないが乳酸をリン酸、酢酸、ソルビン酸、フマル酸、スルファミン酸、コハク酸、ホウ酸、タンニン酸、およびクエン酸等の他の酸と置換することによって達成される、改良された消毒性を有する。該殺菌組成物は、少なくとも15重量%の乳酸を含む酸物質を、水性媒質中で亜塩素酸ナトリウムと接触させることにより生成される。この乳酸の量は、水性培質のpHを約7よりも小さい値に下げるのに十分な量である。皮膚等の細菌保持体を殺菌および消毒するための開示方法は、殺菌組成物の適用か該組成物を原位置で(in situ )を生成する反応物の適用を包含する。また、クロス(Kross )に付与された米国特許第5,384,134号は、酸により誘導される亜塩素酸金属からの二酸化塩素の生成であって、亜塩素酸塩濃度が有効量の亜塩素酸に限定されている二酸化塩素の生成について記載している。特に、クロスの特許は、亜塩素酸金属を含有する第1のゲルがプロトン酸を含有する第2のゲルと混合される皮膚障害の治療方法について記載している。亜塩素酸としてそのような溶液中に存在する亜塩素酸塩イオンは、組成物中で約15重量%以下の総亜塩素酸塩イオン濃度を有すると伝えられており、2つのゲルの混合物は、24時間までの長時間にわたって二酸化塩素を生成し続けるとされている。
【0009】
他の先行特許は、その趣旨として、二酸化塩素生成の手段としての「安定化した」二酸化塩素の利用について記載している。安定化二酸化塩素という用語は、二酸化塩素が置換活性複合体の形で溶液中に保持されていると考えられる、種々の組成物のことを指す。過ホウ酸塩を用いた二酸化塩素の安定化が、デ ゲバラ(de Guevara)に付与された米国特許第2,701,781号に開示されている。デ ゲバラの特許によれば、安定化二酸化塩素の防腐剤溶液は、二酸化塩素と無機ホウ素化合物とから成る水溶液から形成される。この場合、ホウ素化合物と二酸化塩素は、置換活性複合体として溶液中に存在する。この安定状態に固定された二酸化塩素は、防腐剤溶液の必須成分である。デ ゲバラの特許は、二酸化塩素が原位置での(in situ )生成により組成物に導入されてもよいし、あるいは二酸化塩素ガスを泡立たせて水溶液に導入するというように二酸化塩素を外部で生成してから溶液に導入してもよいことを開示している。外部で二酸化塩素を生産するためには、硫酸と塩素酸カリウムとの反応または亜塩素酸カリウムと湿性蓚酸との反応等の、様々な方法が使用可能である。代わりに、二酸化塩素は、塩素酸カリウムと硫酸の反応により原位置で(in situ )されてもよい。二酸化塩素が原位置で(in situ )生成されようと、外部で生成されようと、それは本質的に酸により誘発される塩素酸カリウムからの二酸化塩素の遊離であることに留意されたい。
【0010】
ラソ(Laso)に付与された米国特許第4,317,814は、人の火傷治療用の安定化二酸化塩素製剤について記載している。二酸化塩素等の塩素酸化物の過ホウ酸塩安定化溶液と安定化グリセリンとが組み合わされた水性混合物が、火傷部位への局所適用の用途に記載されているが、該水性混合物は火傷(bums)の治療用に経口適用によっても投与され得る。過ホウ酸塩安定化塩素酸化物の水溶液は、水と,
【0011】
以下の物質:亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸塩、塩酸、硫酸、無機過ホウ酸塩、および過ホウ酸ナトリウム等のペルオキシ化合物とを混合することにより調製されると開示されている。従って、ラソの特許に従って調製された溶液には、二酸化塩素、次亜塩素酸塩、および強い酸化剤としてのペルオキシ化合物が含まれ、二酸化塩素の酸による活性化が利用されると考えられる。ラソの特許は、該特許において開示した方法によって多くの症例における火傷に関連する痛みがすぐに静まり、治癒が早いと共に該治癒は感染または萎縮が見られないことを特徴とし、火傷の瘢痕が滑らかでかつ正常組織に類似しているために特定の症例において形成外科が不要となることについて述べている。しかしながら、上記に確認されたラソの特許に記載されている水溶液(混合物)は二酸化塩素を非常に速く生成し、それゆえ該混合物の長期安定性が減じられるため、長期保存性および安定性が該水溶液に関する問題点となっている。
【0012】
マクニコラス(McNicholas)らに付与された米国特許第3,271,242号は、二酸化塩素ガスとペルオキシ化合物を含有する水溶液とを組み合わせた後、すべての遊離過酸化物が駆逐される程度に十分高いが二酸化塩素を壊さない程度に十分低い温度まで該溶液を加熱することにより形成される、安定化二酸化塩素溶液について記載している。マクニコラスらは、70℃よりも「大幅に低い」温度では、溶液中の遊離過酸化物を駆逐するには効果がなく、高温では二酸化塩素が駆逐されてしまうため温度は92℃を超えるべきではないことを述べている。さらに、マクニコラスは、「完全に理解されている」わけではないが、溶液に残された任意の遊離過酸化水素が浸出剤として作用し、溶液から二酸化塩素を放出してしまう可能性があるため、遊離過酸化物を駆逐するための溶液の加熱は必要であると考えられると述べた。
【0013】
ii.抗生物質製剤
抗生化合物も、火傷、創傷および皮膚感染の治療に通常使用されている。抗生物質は有効な形態の治療を提供する一方、臨床環境での抗生物質の使用にはしばしば危険が伴う。そのような危険には、(1)体の正常フローラの変化(結果として抗生物質耐性微生物の過剰増殖による「重複感染」を伴う)、(2)抗生物質の直接的な毒性(特に長期間の使用により、抗生物質の種類に依存して、腎臓、肝臓および神経組織に損傷が起こり得る)、(3)抗生物質によるさらなる治療に対抗する抗生物質耐性微生物集団の成長が含まれる。
【0014】
B.創傷、火傷、擦傷および感染以外の治療が困難な皮膚障害
特定の患者および/または特定の症状では軽度の創傷や膿瘍でさえも治療が困難であると同時に、治療の成功に対して特有な課題を提示する乾癬および皮膚潰瘍等の周知の皮膚障害が存在する。
【0015】
i.乾癬
乾癬は、銀白色の鱗屑で覆われた炎症膨張皮膚病変として最も一般的に現れる、非接触感染性の皮膚障害である。最も一般的な種類の乾癬は、「斑乾癬」と称されている。乾癬は、多くの様々な変形物および重症度となる。様々な種類の乾癬が、膿様の疱疹(膿疱性乾癬)、重度の皮膚の脱落(乾癬性紅皮症)、滴様の斑点(滴状乾癬)および滑らかな炎症病変(逆乾癬)等の特徴を呈する。
【0016】
乾癬の原因は現時点では知られていないが、該原因は遺伝学的ヨウ素を有することが一般に容認されており、それが自己免疫皮膚障害であることが最近確認されている。約3人に1人が乾癬の家族歴を報告しているが、遺伝のパターンは存在しない。疥癬の見かけ上の家族歴を有しない子供が乾癬を発症する例も多く存在する。
【0017】
任意の個体における乾癬の発症は、何らかの促進事象すなわち「トリガー要因」による可能性がある。乾癬の発症に影響を及ぼすと考えられている「トリガー要因」の例には、敗血性咽頭炎、皮膚への損傷(コーブナー(Koebner )現象)、ワクチン接種、特定の薬物適用、および筋内注射や経口ステロイド薬物適用等の全身感染が含まれる。いったん何かが人の乾癬を発症する遺伝的性質を刺激すると、順に、免疫系が過剰な皮膚細胞の再生を刺激するものと考えられている。
【0018】
皮膚細胞は、2つの可能なプログラム、つまり正常な増殖または創傷治癒に従うようにプログラムされている。正常な増殖パターンにおいて、皮膚細胞は基底細胞層で形成され、次に表皮を通って皮膚の最外層である角質層まで上がる。死細胞は新しい細胞が生成されるのとほぼ同じ速度で、バランスを保ちつつ、皮膚から脱離される。この正常プロセスは、細胞の誕生から死までで約28日間かかる。皮膚が傷つくと、修復性成熟としても知られている、創傷治癒プログラムが誘発される。細胞は、正常プロセスよりもずっと速い速度で生成され、理論上、創傷を置換および修復する。血液供給の増大と炎症の局在化も存在する。多くの方法で、乾癬に罹った皮膚は、創傷から治癒されている最中の皮膚や感染等の刺激源と反応している皮膚と似ている。
【0019】
病変の乾癬は、別の増殖プログラムにおける細胞増殖によって特徴付けられる。乾癬病変の位置に創傷がなくても、皮膚細胞(「ケラチン生成細胞」と称される)は創傷があるように挙動する。ケラチン生成細胞は、正常増殖プログラムから修復性成熟に切り換わる。細胞は、生成されてほんの2−4日で表面に押し上げられるので、皮膚は細胞を十分に速く脱離させることができない。過剰な皮膚細胞が積み重なって、隆起した鱗状の病変を形成する。病変を通常被覆する白色の鱗屑(「斑」と称される)は、死んだ皮膚細胞から構成され、急速に分割している皮膚細胞の部位への血液供給が増大することにより、病変に赤みが生じる。
【0020】
乾癬に対する既知の治療法は存在しないが、患者の症状を一時的に軽減するための種々の治療が説明されている。しかしながら、現在許容されている乾癬の治療法は、個人差によってかなり影響を受けやすい。その結果、患者とその医師は、最も効果的な治療プログラムを見つけるために、実験をしたり、および/または複数の治療法を組み合わせたりしなければならない可能性がある。現在許容されている乾癬の治療薬や方法は、段階的な様式で施されることが多い。ステップ1の治療には、a)局所薬物(例えば局所ステロイド・局所レチノイド)、b)全身ステロイド、c)コールタール、d)アントラリン、e)ビタミンD3、および太陽光線が含まれる。ステップ2の治療には、a)光線療法(例えば紫外線照射)、b)光線化学療法(例えば、局所への照射適用により活性化される薬剤とそれに続く該薬剤の照射との組み合わせ)、c)組み合わせ療法が含まれる。ステップ3の治療には、a)メトトレキサート、経口レチノイド、およびシクロスポリン等の全身性薬物療法、b)回転照射療法が含まれる。
【0021】
ii.皮膚の潰瘍化
皮膚の潰瘍化は、圧迫、摩損、または1次/2次血管障害の結果として起こることが知られている。皮膚の潰瘍化は、病因学によれば一般に次のように分類される。
【0022】
a.褥瘡性/圧迫性潰瘍
褥瘡性潰瘍または圧迫性潰瘍は、下に存在する組織の損傷につながる、平面的圧力によって生じる病変のことである。褥瘡性潰瘍は、通常肘または臀部等の体の突出部に発生する。平面的圧力は、多くの寄与要因と共に、皮膚の破損および持続性潰瘍を誘発する。
【0023】
b.静脈潰瘍
静脈潰瘍は、外傷から生じるか、慢性静脈不全(CVI)の後に生じ得る。CVIでは、静脈弁が完全には閉鎖せず、血液が、深静脈系から貫通動脈を通って表在静脈系まで逆流する。時間が経つと、この血液の柱の重量により、体液およびタンパク質が周囲の組織に滲出し、結果として、足関節の膨張と色素沈着過剰、組織の破損、および潰瘍化が起こる。静脈潰瘍は、浅いこともあれば、筋肉内へと深くに達することもある。
【0024】
c.動脈潰瘍
脚部の潰瘍も、動脈不全を患っている患者に生じ得る。動脈不全は、動脈の血管の圧迫または閉塞、血管壁の変化、または慢性的な血管収縮によって起こる。ニコチンは動脈を収縮させ、アテローム性動脈硬化斑の沈着を促進し、かつ炎症性動脈疾患(バーガー病(Buerger's disease ))および血管を収縮させる疾患(レイノー病(Raynaud's disease ) またはレイノー現象)を悪化させるため、喫煙者は動脈疾患に罹る危険性が特に高い。外傷によって虚血した四肢に引き起こされる動脈潰瘍は、非常に痛いこともある。
【0025】
d.糖尿病性潰瘍
動脈不全は、糖尿病を有する患者での治癒しない潰瘍が原因で起こる可能性がある。しかしながら、大半の糖尿病性潰瘍は、糖尿病性の神経障害が原因で起こる。なぜなら、患者は足に痛みを感じることができず、損傷、きつすぎる靴からの圧力、または皮膚の破損につながり得る反復性の力を知覚できないからである。
【0026】
当該技術分野には、創傷、火傷、擦傷、感染、潰瘍、乾癬およびざ瘡等の皮膚障害の治療のための、新しい消毒剤や局所適用製剤の処方ならびに開発についての必要性が存在している。
【0027】
C.コンタクトレンズの浸漬と消毒
コンタクトレンズを眼から取り外したときはいつでも、そのレンズを再び装着するまで浸漬・消毒液に入れておかなければならない。浸漬・消毒液は、以下の機能を有する。
【0028】
1.レンズを眼から取り外した後、眼の分泌物が付いたレンズを清掃するのを助ける。
2.細菌によって汚染されたレンズによる眼の感染を防止する。
3.レンズが装着されている間にレンズが達成している、水和平衡の状態を維持する。
【0029】
D.コンタクトレンズの清掃
レンズ装着時、粘液物質、脂質、およびタンパク質が、コンタクトレンズの上に蓄積し、刺激、灼熱感、および充血により、レンズの装着が不快となる。従って、視野がぼんやりする。この不快な問題を軽減するには、ソフトまたはハードコンタクトレンズを眼から取外し、酵素クリーナーと消毒液を用いて定期的に清掃および消毒しなければならない。ソフトレンズに付随する深刻な合併症の1つに、巨大乳頭状結膜炎(GPC)がある。巨大乳頭状結膜炎の発生は、ソフトコンタクトレンズ合併症に関連する炎症反応によるものがほとんどであると考えられている。炎症反応は、ほとんど常にコンタクトレンズ上のタンパク質沈着物によって生じる。GPCは、無症候から、かゆみ、上眼瞼浮腫、眼の充血、ムコイド分泌、進行性のコンタクトレンズへの不耐性までの症状を生じる。本発明の眼内クリーナーは、タンパク質沈着物を効果的に清掃すると共に角膜表面を微生物感染から保護し、かつ酸素分子を供給することにより、角膜上皮細胞を健康に保つ。それにより本発明の眼内クリーナーは、ソフトコンタクトレンズおよびハードコンタクトレンズのいずれの装着者にも便益を提供する。
【0030】
E.眼の障害の治療
i.ドライアイ
ドライアイは、涙の生成が不十分であるか涙の組成が角膜および結膜を適切に濡らすには不適当である症候群である。様々な眼の涙の障害により、眼の乾燥感や眼に生じた異物の存在に関する不快さが起こる。ほとんどの例において、涙の膜は正常な連続性を失い急速に破れるため、自発的なまばたき間に涙の膜がその構造を維持することができない。上述の涙の異常はすべて、複数の原因を有する。おそらく最も一般的な形式のドライアイは、涙の中の水性成分が減少することによる。治療しないドライアイはさらに悪化して、より深刻な上皮の腐食、上皮細胞の連鎖、および角膜の局所的な乾燥部位を生じ得る。これらは、微生物感染とさらに合併され得る。しかしながら、穏和な形式では、眼の乾燥および刺激は、人工涙によって解決し得る。従って、角膜を潤滑にする性質を備えた広いスペクトル抗菌活性を有する人工涙は、安楽さを提供するだけでなく、損傷した角膜表面の回復に有益な効果を提供する。
【0031】
ii.アレルギー性結膜炎
空気か手を介して運ばれたアレルゲンは、通常IgE媒介過敏性応答によるアレルギー性結膜炎を生じる。アレルギー性結膜炎により、瞼の膨張、結膜の充血、乳頭の反応、ケモシン、および粘着性のムコイドの分泌等の、かゆくて涙の出る眼の乾燥と粘着が起こる。ヒアルロン酸は人工涙の処方に含まれるものであるが、ヒアルロン酸が涙の中に存在すると、角膜表面がアレルゲンに接触するのが防止される。本発明の広いスペクトルの抗菌剤は、角膜表面を細菌感染から守ると共に、酸素分子を供給することにより角膜上皮細胞を健康に保つ。従って、本発明の広いスペクトルの抗菌剤は、アレルゲン感受性の眼に有益な効果を提供する。
【0032】
(発明の要旨)
本発明は、物品または表面(例えば、コンタクトレンズ、カウンタートップ等)の消毒、皮膚または他の体の部分の防腐、瘢痕形成の防止または最小限化、および/または皮膚(すなわち、皮膚または粘膜)の障害(例えば、創傷、火傷、感染、口辺ヘルペス、潰瘍、乾癬、病変、ざ瘡)の治療または予防、および眼の障害(例えば、ドライアイ、アレルギー性結膜炎、および創傷治癒)の治療に使用される、抗菌製剤(例えば、溶液、ゲル、軟膏、クリーム等)を提供する。本発明の抗菌製剤は、一般に、約0.001%〜約0.20重量%の亜塩素酸金属と、0.001%〜0.05%の過酸化水素等のペルオキシ化合物とを、組み合わせて含有する。さらに、本発明の亜塩素酸塩/過酸化物製剤は、ポリマー潤滑剤および界面活性剤等の追加成分を含有し、および/またはポリマー薬物送達システムまたはリポソーム製剤に処方され得る。本発明の亜塩素酸塩/過酸化物製剤は、例えばグラム陰性および陽性菌、酵母、ならびに菌類を始めとする、広い抗菌活性を有する。その上、本発明の亜塩素酸塩/過酸化物製剤は、皮膚障害(例えば、創傷、火傷、感染、潰瘍、ざ瘡、および乾癬)の治療に適用または投与された場合、微生物感染を防止または低減するだけでなく、罹患組織に酸素を提供し、治癒を促進すると共に瘢痕形成を阻止する。
【0033】
さらに本発明によれば、本発明の亜塩素酸塩/過酸化物製剤の適用または投与による、物品(例えば、コンタクトレンズ)の消毒方法および皮膚障害(例えば、創傷、火傷、感染、潰瘍、および乾癬)の治療方法が提供される。コンタクトレンズの消毒液と同様、レンズを清掃するために眼から取り外さなくても眼に入ったままコンタクトレンズを清掃する製品製剤に関して、亜塩素酸金属の濃度は約0.002%〜約0.20%である。
【0034】
さらに、本発明は、ドライアイ、創傷治癒、およびアレルギー性結膜炎の治療に関する有効性を有することが示された製品製剤を包含する。
さらに本発明によれば、本発明の亜塩素酸塩/過酸化物製剤の適用または投与による、瘢痕形成を阻止する方法が提供される。
【0035】
本発明のさらなる態様および目的は、以下の詳細な説明とその中で述べた例とを読んで理解すれば、当業者には明らかとなるであろう。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
以下の詳細な説明および例は、本発明の特定の例証的実施形態を説明する目的でのみ提供しているのであって、発明の範囲を限定することは決して意図していない。
【0036】
本発明は、亜塩素酸塩(例えば亜塩素酸金属)と、少量の過酸化水素とを中性水溶液(pH6.8−7.8、好ましくはpH7.0−7.4)中に組み合わせて含有する製剤を提供する。そのような製剤は、貯蔵の間に二酸化塩素を生成しない、共同作用的な抗菌活性を示す。それにより、該溶液の安定性は、医薬品としての使用に許容されるものとなる。例えば、400ppmの亜塩素酸塩と100ppmの過酸化水素とを含有する水溶液は、室温で18ヶ月よりも長い間安定であり、カンジダアルビカンス(candida albicans)の活性を6時間の攻撃の間1.0logまで減少させるのに有効である。該溶液の個々の成分は、同じ濃度で別々に適用してもカンジダアルビカンスの活性を減少させるのに有効ではない。さらに、本発明の亜塩素酸塩/過酸化物溶液中に存在する過酸化水素は、組織および/または何らかの体液中に存在するペルオキシダーゼ酵素(過酸化酵素)およびカタラーゼ(過酸化水素分解酵素)酵素と接触すると、酸素分子と水に容易に分解する。そのような酸素分子の原位置での(in situ )生成は、細胞の活力に貢献すると共に創傷治癒を高める。
【0037】
本発明の亜塩素酸塩/H2O2溶液は、ポリマー潤滑剤(非イオン性および/またはアニオン。例えば、HPMC、メトセル(Methocel)、CMC、ヒアルロン酸等)と組み合わせて処方されるか、および/またはブロックポリマーを主成分とする界面活性剤(例えばプルロニック)と組み合わせて処方される程度に、十分安定である。例えば、コンタクトレンズ消毒液(25℃における粘度は50cps(回/秒)まで)として使用する場合には、水溶性亜塩素酸塩/過酸化水素システムが、潤滑剤としてのメトセルまたはヒアルロン酸および界面活性剤としてのプルロニックと、製剤のpHを生理学的に許容される範囲内に維持する緩衝液と合わせて、眼科学的に許容される緊張度(例えば、少なくとも約200mOsmol(浸透圧モル)/kgの浸透度)で処方される。コンタクトレンズ消毒液、人工涙溶液、および眼内クリーナー溶液の製剤は、好ましくは約0.005〜約0.06重量/体積パーセントの亜塩素酸塩と好ましくは約0.0002〜約0.05重量/体積パーセントの過酸化水素とを含有する。再び述べるが、過酸化水素の存在は、涙中のカタラーゼと接触すると角膜に有効な酸素分子を提供する。
【0038】
A.製剤
本発明の亜塩素酸塩/過酸化物製剤は、液体溶液、ゲル、軟膏、クリーム、スプレー等を始めとする様々な様式に処方される。以下に、本発明に従って調製された製剤のうちの特定種類のほんの数例を示す。
【0039】
i.安定な亜塩素酸塩/過酸化物液体溶液
以下の処方1は、発明の液体状の亜塩素酸塩/過酸化物溶液の好ましい製剤である。
処方1
亜塩素酸ナトリウム 0.005%−0.10%
過酸化水素 0.005%−0.05%
メトセルA 0.05%−0.2%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム 0.75%
プルロニックF−68/F−127 0.1%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
上記の好ましい製剤溶液のような本発明の亜塩素酸塩/過酸化物溶液は、医学的および非医学的な様々な用途に使用することができ、その用途には、a)コンタクトレンズ、医療/歯科器具、カウンタートップ、治療台、くしおよびブラシ等の物品および表面の消毒と、皮膚または体の部分の防腐(例えば、消毒手洗い、殺菌洗顔等)、b)創傷、火傷、感染、潰瘍、口辺ヘルペス、乾癬、ざ瘡等の皮膚(すなわち、皮膚または粘膜)の障害の治療または予防、c)または瘢痕形成の阻止または予防、が含まれるが必ずしもそれらに限定されるわけではない。
【0040】
先に指摘したように、本発明亜塩素酸塩/過酸化水素システムは、ポリマーゲル形式またはペースト形式に処方される程度に十分安定である。さらに、そのようなポリマーゲルまたはペースト製剤は、または亜塩素酸塩/過酸化水素の放出を遅延させるか制御するポリマーを含みうる(例えば、徐放性送達システム)。そのような徐放性製剤は、傷害部位において長期間亜塩素酸塩/H2O2の有効濃度を維持し、該傷害部位の上にシールを形成することにより外部微生物汚染から該傷害部位を保護し、かつ酸素分子を傷害組織に提供することにより、治療指標を増大させるという顕著な利益を与える。従来の軟膏とは異なり、ポリマーゲルは適用の際に傷害部位に対して、乾燥した清潔で快適なコーティングを提供する。そのようなゲル製剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルラーゼ(メトセル)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒアルロン酸、およびカルボキシメチルセルロース(CMC)等のポリマー薬物送達賦形剤が含まれ得る。
【0041】
ii.安定な亜塩素酸塩/過酸化物ゲル
以下の処方2は、本発明の亜塩素酸塩/過酸化物ゲルの好ましい製剤である。
処方2
亜塩素酸ナトリウム 0.02%−0.10%
過酸化水素 0.005%−0.05%
メトセルA 2.0%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム 0.75%
プルロニックF−68/F−127 0.1%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
本発明の任意の製剤は、周知のリポソーム作成技術による調製リポソームを形成したり、および/または製剤に医薬として許容される有効量(例えば通常1−20重量パーセント)のポリマー基質や1または複数の以下の物質のような徐放性成分を加えたりすることにより、活性成分を徐放するように処方され得る。
【0042】
セルロースエステル
ヒドロキシメチルプロピルセルロース
メチルヒドロキシエチルセルロース
ヒドロキシプロピルセルロース
ヒドロキシエチルセルロース
カルボキシメチルセルロース
セルロースエステルの塩
酢酸セルロース
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸
メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体
メタクリル酸−酢酸エチル共重合体
ポリビニルピロリドン
ポリビニルアルコール
ヒアルロン酸
リン脂質
コレステロール
中性電荷を有するリン脂質
負電荷を有するリン脂質
ジパルミトイルホスファチジルコリン
ジパルミトイルホスファチジルセリン、および
上記物質のナトリウム塩
iii.安定な亜塩素酸塩/過酸化物眼科用溶液
以下の処方3は、眼の中か外に存在するコンタクトレンズを清掃するために使用される亜塩素酸塩/過酸化物コンタクトレンズ消毒液の好ましい製剤である。
該製剤は、ドライアイ対象者に潤滑性を与える涙製品としても機能する。
【0043】
処方3
亜塩素酸ナトリウム 0.002%−0.20%
過酸化水素 0.005%−0.05%
ヒアルロン酸 0.001%−0.50%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム 0.75%
プルロニック127 0.05%−2.0%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
B.治療適用例
以下は、本発明の亜塩素酸塩/過酸化物製剤についての特定の治療適用例である。
i.実施例1:乾癬−非交換の治療
乾癬斑を両腕に呈しているヒト患者を、以下のように治療する。
・以下の処方を有する亜塩素酸塩/過酸化物溶液を左腕の斑のみに1日2回適用
【0044】
亜塩素酸ナトリウム 0.06%
過酸化水素 0.01%
HPMC 2.0%
ホウ酸 0.15%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
・市販の0.1%トリアムシノロンアセトニドクリームを右腕の斑のみに1日2回適用
亜塩素酸塩/過酸化物で処理した右腕の乾癬斑は、処理の開始から24時間以内に軽減され始め、処理の開始から3日以内にほぼ消失した。しかしながら、トリアムシノロンアセトニドで処理した左腕に存在する乾癬斑は変化せず、2週間の治療期間の間に炎症を起こした。
【0045】
ii.実施例2:乾癬−交換の治療
乾癬斑を両腕に呈しているヒト患者を2週間の間、以下のように治療する。
・以下の処方を有する亜塩素酸塩/過酸化物溶液を左腕の斑のみに1日2回適用
亜塩素酸ナトリウム 0.06%
過酸化水素 0.01%
HPMC 2.0%
ホウ酸 0.15%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積/100%までの十分量
・市販の0.1%トリアムシノロンアセトニドクリームを右腕の斑のみに1日2回適用
【0046】
亜塩素酸塩/過酸化物で処理した右腕の乾癬斑は、処理の開始から24時間以内に軽減され始め、処理の開始から1週間以内にほぼ消失した。しかしながら、トリアムシノロンアセトニドで処理した左腕に存在する乾癬斑は変化せず、2週間の治療期間の間に炎症を起こした。
【0047】
最初の2週間の治療期間の最終日の次の日を始まりとして2週間の治療期間続けて、患者を以下のように治療した。
・この実施例で上述した市販の同じ0.1%トリアムシノロンアセトニドクリームを左腕の斑のみに1日2回適用
【0048】
・この実施例で上述した同じ亜塩素酸塩/過酸化物徐放性ゲルを右腕の斑のみに1日2回適用
2度目の治療期間の開始から24時間以内に、右腕の乾癬病変が静まり始めた。3日目までと、それに続いて2度目の2週間の治療期間の最終日まで、右腕の乾癬病変はほぼ消失した。
【0049】
iii.実施例3:口辺ヘルペスの治療
口唇に痛みのある体液含有口辺ヘルペス(すなわち、下疳)を患っている患者に上述の処方1に従って調製された亜塩素酸塩/過酸化物製剤を口唇に1日2回適用することにより治療した。
【0050】
亜塩素酸塩/過酸化物製剤の最初の適用から6〜12時間以内に、患者は痛みが静まったことを知らせた。亜塩素酸塩/過酸化物製剤の最初の適用から24時間以内に、口辺ヘルペスの中に含まれている体液がほぼ消失し、口辺ヘルペスは乾燥しているように観察された。
【0051】
亜塩素酸塩/過酸化物製剤の最初の適用から6日以内に、口辺ヘルペスはほぼ消失し、口唇は正常であるように観察されたが、通常上記のような重症度を有する口辺ヘルペスが完全に消失かつ治癒するには、実質的に6日よりも長い期間が必要である。
【0052】
iv.実施例4:静脈潰瘍の治療
9−12ヶ月の間右脚に直径3−4cmの静脈潰瘍を患っている患者に、上述の処方1に従って調製された亜塩素酸塩/過酸化物製剤で浸したガーゼを該潰瘍に1日2回適用することにより治療した。
【0053】
治療の開始後3日以内に、潰瘍は清掃され乾燥しているように観察された。治療の開始後14日以内に、潰瘍のサイズが減小し始め、潰瘍の周囲に新たな健康な組織が観察された。治療の開始後35日目に、潰瘍は瘢痕形成を伴うことなく完全に治癒し、潰瘍が存在していた部位の痛みはなくなった。
【0054】
v.実施例5:糖尿病褥瘡性潰瘍の治療
12〜18ヶ月の間継続して両脚および何本かの脚指に褥瘡性潰瘍を患っている、移動できない糖尿病を、清潔な無菌ガーゼを潰瘍に毎日適用することにより使用した。ガーゼは、ガーゼごとに1日3回、上述の処方1に従って調製された亜塩素酸塩/過酸化物製剤で飽和させた。
【0055】
亜塩素酸塩/過酸化水素治療の開始から4〜7日以内に、潰瘍の炎症が減少し、潰瘍が清潔になり、かつ乾燥し始めた。亜塩素酸塩/過酸化水素治療の開始後約7〜10日で、潰瘍の中に顆粒組織が生成し始めた。12〜14日以内に、1つの脚指の潰瘍を除く潰瘍部位での再上皮化の開始が観察された。その1つの脚指の潰瘍というのは、特に重症で、脚指の骨まで達しているものであった。治療の開始の30〜45日以内に、該重症の脚指の潰瘍を除くすべての潰瘍が完全に閉じ、不規則な瘢痕形成を伴うことなく再上皮化した。また、治療の開始後30〜45日目に、該脚指の潰瘍も実質的に小さくなり(完全に閉じているわけではないが)、患者は歩行できるようになった。上述の処方1および2のような本発明の液体およびまたはゲル製剤も、創傷、火傷、ざ瘡、感染、外傷、外科切開、または任意の他の瘢痕形成病変または障害による、瘢痕形成を予防するために局所適用可能である。
【0056】
vi.実施例6:ドライアイの症状の治療
ドライアイの症状を患っている患者は、目にかゆみとチクチクする感じを有する。極端な例では、患者は健康の維持を妨げられ得る深刻な問題を有する。患者を、以下の処方を有する好ましい涙製品により治療した。
【0057】
亜塩素酸ナトリウム 0.005%−0.02%
過酸化水素 0.01%
メチルセルロースA4M 0.075%
ヒアルロン酸 0.10%−0.125%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム(米国薬局方) 0.75%
プルロニック127 0.10%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
ドライアイ患者のローズベンガル染色またはフルオレセインによる試験は、角膜上皮の健康状態に関する良好な指標を与える。それと同時に、ローズベンガル染色は、角膜のみならず結膜上の死んだ上皮細胞の数についても良好な指標を与える。
【0058】
ドライアイの症状を患っている2人の患者を、ローズベンガル染色で試験し、角膜および結膜に対する定量的染色を写真により提供した。患者は、2滴の適用量で1日3回、上述の好ましい涙製品を使用し始めた。2週間の最後の日、2人の患者をローズベンガル染色で試験し、染色レベルを写真術により定量化した。その結果ローズベンガル染色の50%〜70%減少が示されたが、これは、好ましい涙製剤が、角膜細胞および結膜細胞の死を改善していたことを明らかに示す。
【0059】
上皮細胞の健康状態の客観的決定に加えて、2人の患者を、好ましい涙製品の安全性および有効性に関して主観的に試験した。まず第1に、2週間の治療期間中の患者の細隙灯生体顕微鏡観察では、充血、かゆみ、炎症、または他の不快な徴候は見られなかった。次に、患者は、涙製品の適用により、ドライアイによる充血、かゆみ、チクチクした感じ、痛みの症状が完全になくなると共に、数時間にわたって持続する潤滑性が与えられることを知らせた。従って涙製品がドライアイの治療に関して安全性および有効性の両方を示すことは明らかである。そのような組成物の上述した抗菌活性に関してさらに認識されるように、涙製品は細菌感染を回避すべき外科手術後等の眼内の創傷治癒を増強することに関しても有効性を有する。
【0060】
b.アレルギー性結膜炎の治療
上述の好ましい涙製品でのドライアイの症状の治療に加えて、該製品をアレルギー性結膜炎の症状の治療に関しても試験した。特に、眼のかゆみやチクチクした感じを含めたアレルギー性結膜炎に罹患している2人の患者に2滴の該製品を1日3回継続して点眼適用した。この適用量により、上記の症状が消失した。
【0061】
c.コンタクトレンズクレンジングの例
i.実施例1:浸漬、清掃および消毒
以下の製剤は、従来の浸漬によるコンタクトレンズの清掃に適用可能な好ましい消毒液である。
亜塩素酸ナトリウム 0.05%
過酸化水素 0.01%
メチルセルロースA4M 0.075%
ヒアルロン酸 0.05%−0.10%
ホウ酸 0.15%
プルロニック127 0.25%−0.50%
塩化ナトリウム(米国薬局方) 0.75%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
親水性ソフトコンタクトレンズを使用している6人の被験者は、レンズを上記消毒液に浸漬した後、レンズを眼に直接入れた。浸漬は夜間に行うか、または必要に応じた基準に基づいて行った。6人の被験者は全員、レンズが非常に快適に感じられ、有害な影響(例えば、焼灼感、刺すような感じ、充血、痛み)経験しなかったことを知らせた。また、該溶液は、他の市販の消毒液によって経験される快適で清潔なレンズの状態の延期をしのぐ、数週間の快適で清潔なレンズの状態の延期を提供した。
【0062】
消毒液は、水分含量の異なる(例えば、38%〜75%)親水性ソフトレンズと同様、アクリル酸シリコンの気体透過性ハードレンズにも使用することが可能である。溶液に毎日浸漬したソフトレンズを30日間繰り返し調べたところ、レンズの物理的および化学的性質に損傷または変化が何ら存在しないことが示された。以前に示されているように、眼の快適さは、ソフトレンズまたは気体透過性ハードレンズに防腐剤が結合したり蓄積したりしないことによって達成されるが、そのような結合および蓄積は現在市販されている特定の製剤に見出され、炎症は不快感を生じさせる。
【0063】
ii.実施例2:装着中の洗浄
以下の製剤は、コンタクトレンズの洗浄に適用可能な好ましい消毒眼内溶液であって、該溶液を眼に入れることによりレンズを装着したままでいられる溶液である。
【0064】
亜塩素酸ナトリウム 0.02%
過酸化水素 0.01%
メチルセルロースA4M 0.075%
ヒアルロン酸 0.075%−0.10%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム(米国薬局方) 0.75%
プルロニック127 0.75%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
4人の被験者には、2滴の上記の眼内溶液を1日3回30日間装着中のコンタクトレンズに適用した。すべての被験者について調べたところ、かゆみ、焼灼感、刺すような感じ、または任意の種類の有害な影響は見られなかった。さらに被験者は溶液が和らげられ、潤滑に感じられることを知らせた。
【0065】
2人の被験者を比較研究に関与させた。まず第1に、被験者はアキュビュー(ACUVUE)使い捨てレンズを2週間連続して装着した。レンズは時折、取外して市販の清掃溶液で清掃し、その後生理塩類溶液でリンスした。14日後、レンズは非常に砂が多く不快となったので、レンズは放棄した。次に、2人の被験者は新たなアキュビューレンズを装着し始め、レンズを取り外したりレンズに触れたりすることなく、本発明の眼内溶液の適用を1日3回、毎日行った。被験者は、取り替えるまで、3〜4週間レンズを装着することができた。また、眼の外でレンズを清掃する不便さが完全に排除され、レンズを無くしたり、破いたり、汚染したりしてしまう危険性も排除された。それゆえ、本発明の眼内清掃溶液は有効性と同様便利さも提供する。
【0066】
当業者には本発明を上記において特定の例および特定の実施形態を参照しながら説明してきたことが理解される。しかしながら、それらは本発明を実施可能な単なる例や実施形態にすぎない。実際、上記の例および実施形態には、本発明の意図する精神および範囲から逸脱することなく、様々な改変を行うことが可能であり、そのような改変はすべて特許請求の範囲に包含されるものとする。
Claims (25)
- a)消毒、b)ポリマー潤滑性の保存、c)防腐、d)皮膚または粘膜の創傷、火傷、感染および障害の治療、およびd)瘢痕形成の予防または阻止を行うための二酸化塩素非含有製剤であって、
0.001−0.20重量パーセントの亜塩素酸塩と、
0.001−0.05重量パーセントのペルオキシ化合物と
を含有し、
製剤は6.8から7.8の間のpH範囲にあり、かつ室温での保存中に前記亜塩素酸塩が二酸化塩素に分解せずに製剤は安定であり、塩素酸イオンを含まない二酸化塩素非含有製剤。 - 前記亜塩素酸塩は亜塩素酸金属として存在する請求項1に記載の製剤。
- 前記亜塩素酸金属は、
亜塩素酸ナトリウム、
亜塩素酸カリウム、
亜塩素酸カルシウム、および
亜塩素酸マグネシウム
から成る亜塩素酸金属の群から選択される請求項2に記載の製剤。 - ペルオキシ化合物は過酸化水素である請求項1に記載の製剤。
- 以下を含有する請求項1に記載の液体製剤。
亜塩素酸ナトリウム 0.005%−0.10%
過酸化水素 0.005%−0.01%
メトセルA 0.05%−0.2%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム 0.75%
プルロニックF−68/F−127 0.05−2.0%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量 - 以下を含有する請求項1に記載のゲル製剤。
亜塩素酸ナトリウム 0.005%−0.10%
過酸化水素 0.005%−0.01%
メトセルA 0.05%−2.0%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム 0.75%
プルロニックF−68/F−127 0.05−2.0%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量 - 前記製剤が、
徐放性送達成分
をさらに含有する請求項1に記載の徐放性製剤。 - 徐放性送達成分はポリマー基質である請求項7に記載の徐放性製剤。
- 徐放性送達成分はリポソームである請求項7に記載の徐放性製剤。
- 徐放性送達成分は、
セルロースエステル、
ヒドロキシメチルプロピルセルロース、
メチルヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、
セルロースエステルの塩、
酢酸セルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタル酸、
メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体、
メタクリル酸−酢酸エチル共重合体、
ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、
ヒアルロン酸、
リン脂質、
コレステロール、
中性電荷を有するリン脂質、
負電荷を有するリン脂質、
ジパルミトイルホスファチジルコリン、
ジパルミトイルホスファチジルセリン、および
上記物質のナトリウム塩
から成る群より選択される請求項7に記載の徐放性製剤。 - 徐放性送達成分が製剤の1−20重量パーセントである請求項7に記載の徐放性製剤。
- 液体である請求項1に記載の製剤。
- ゲルである請求項1に記載の製剤。
- クリームである請求項1に記載の製剤。
- 軟膏である請求項1に記載の製剤。
- a)コンタクトレンズの消毒ならびにドライアイの症状、眼の創傷治癒、アレルギー性結膜炎の治療を行うための眼の二酸化塩素非含有製剤であって、
0.001−0.20重量パーセントの亜塩素酸塩と
0.001−0.05重量パーセントのペルオキシ化合物と
を含有し、
製剤は6.8から7.8の間のpH範囲にあり、かつ室温での保存中に前記亜塩素酸塩が二酸化塩素に分解せずに製剤は安定であり、塩素酸イオンを含まない二酸化塩素非含有製剤。 - 前記亜塩素酸塩は亜塩素酸金属として存在する請求項16に記載の製剤。
- 前記亜塩素酸金属は、
亜塩素酸ナトリウム、
亜塩素酸カリウム、
亜塩素酸カルシウム、および
亜塩素酸マグネシウム
から成る亜塩素酸金属の群から選択される請求項17に記載の製剤。 - ペルオキシ化合物は過酸化水素である請求項16に記載の製剤。
- 以下を含有する請求項16に記載の液体製剤。
亜塩素酸ナトリウム 0.002%−0.20%
過酸化水素 0.005%−0.05%
ヒアルロン酸 0.001%−0.50%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム 0.75%
プルロニック127 0.10%−2.0%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量 - 眼の外にあるコンタクトレンズを清掃する方法であって、0.001−0.20重量パーセントの亜塩素酸塩と0.001−0.05重量パーセントのペルオキシ化合物とを含有する有効量の二酸化塩素非含有殺菌製剤をレンズに適用する工程から成り、
製剤は6.8から7.8の間のpH範囲にあり、かつ室温での保存中に前記亜塩素酸塩が二酸化塩素に分解せずに製剤は安定であり、塩素酸イオンを含まない製剤である、方法。 - 亜塩素酸塩は亜塩素酸金属である請求項21に記載の方法。
- 前記亜塩素酸金属は、
亜塩素酸ナトリウム、
亜塩素酸カリウム、
亜塩素酸マグネシウム、および
亜塩素酸カルシウム
から成る亜塩素酸金属の群から選択される請求項22に記載の方法。 - ペルオキシ化合物は過酸化水素である請求項23に記載の方法。
- 製剤は以下を含有する請求項21に記載の方法。
亜塩素酸ナトリウム 0.002%−0.20%
過酸化水素 0.005%−0.05%
ヒアルロン酸 0.001%−0.50%
ホウ酸 0.15%
塩化ナトリウム 0.75%
プルロニック127 0.10%−2.0%
HClまたはNaOH pHを7.4に調整
精製水 全体積までの適量
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