JP4725868B1 - 括約筋装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】肛門等の管部を取り囲んだ本体と、管部内の内容物を腹圧で下流へ押圧した際に管部が拡開可能な付勢力で管部を閉塞した付勢手段とを有して、管部開閉の切換操作をなくし、部品点数を減少して人体への負担を抑え、構造の簡素化によってメンテナンス性及び経済性の向上を図る。
【解決手段】肛門Kを取り囲んで閉塞し且つ長尺のシリコンゴムで形成された本体2は、この本体2より上流側且つ肛門K内の内容物Nを腹圧で下流へ押圧した際に肛門Kが拡開可能な付勢力Fで肛門Kを閉塞方向に付勢する。本体2は、肛門Kを取り囲んだ時に一端部2aと他端部2bとを連結する連結手段4を囲い長さL調整自在に備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、肛門、尿道などの器官の管部周囲に配置された括約筋装置に関するものである。
従来、器官の管部のために人体に埋没可能な人工括約筋装置が知られている。
この人工括約筋装置は、管部の周りに配置されるようになっており、膨張時に管部の周りに閉じ且つ管部を閉鎖し、且つ収縮時に管部を開く膨張可能な可撓性カフと、カフの周りに配置され且つカフに締着され、且つ膨張時管部から外方へ真直ぐにされ且つ開くように処置された膨張可能な可撓性リザバーリングと、カフ及びリングを相互連結する流体通路と、流体をカフからリザバーリングへ移送する装置とを備えている(特許文献1参照)。
特公平6−38808号公報
上記従来の人工括約筋装置は、管部を開閉させるためには、その都度ポンプや加熱回路を切換操作しなくてはならない構造であって、排泄時の操作性が悪い。
また、管部を開閉するカフ以外に、上述のポンプ及び加熱回路や、リザバーリング、3つの流体伝達ライン、運動制御リング及びコイルなどの多くの部材を体内の複数箇所に埋め込む必要があり、人体に大きな侵襲を負わせる。
さらに、人工括約筋装置から体内に流体が漏れたり、電気回路が故障するなどの虞や、構造が複雑なためにメンテナンスの困難性やコスト高などの問題もある。
本発明は、このような問題点に鑑みて、器官の管部を取り囲む本体より上流側で且つ管部内の内容物を腹圧で下流へ押圧することによって拡開可能に管部を閉塞する付勢手段を有することで、管部を開閉する切換操作を必要とせず、部品点数の減少及び構造の簡素化
を実現して、人体にかかる侵襲を低く抑え、メンテナンス性及び経済性を上げ、括約筋機能が低下した患者の生活の質を向上させる括約筋装置を提供することを目的とする。
前記課題を達成するために、本発明は、以下の技術的手段を採用した。
肛門Kを取り囲んで閉塞した長尺で略平板状シリコンゴム製の本体2によって、この本体2より上流側且つ前記肛門K内の内容物Nを腹圧で下流へ押圧した際に前記肛門Kが拡開可能な付勢力Fで前記肛門Kを閉塞方向に付勢して便失禁を伴う括約筋不全をきたした括約筋Mをサポート又は代用し
前記長尺な本体2の一端部に連結孔13が穿孔され、他端部に前記連結孔13へ挿通する連結突起14が本体2と一体的に立設され、
前記連結突起14は、前記連結孔13より大径な突起胴部14aと、この突起胴部14aより大径で且つ前記本体2による付勢中に挿通した連結孔13からの抜けを止める突起頭部14bとを有していて、
前記略平板状シリコンゴム製の本体2に、引っ張り把持可能に端部から長手方向外方に延設した部位11、12を本体2と一体的に設けている。
また、前記肛門Kを取り囲んだ本体2によって肛門静止圧Sが20mmHg以上120mmHg以下となる前記付勢力F下で前記連通孔13へ連結突起14を挿通すべく、
前記本体2に一端縁から所定間隔ごとに複数穿孔された略円形の前記連結孔13より少数の前記連結突起14を、前記他端部に前記所定間隔ごとに断面略円形状に複数立設していて、
前記本体2は、硬度が10°以上60°以下で且つ幅が4mm以上18mm以下に形成されている。
さらに、前記本体2は、前記連結突起14より硬度が低い部位を有している
そして、本発明は、次の特徴を有する。
第1に、器官の管部Kを取り囲んで閉塞した本体2と、この本体2より上流側且つ前記管部K内の内容物Nを腹圧で下流へ押圧した際に前記管部Kが拡開可能な付勢力Fで前記管部Kを閉塞方向に付勢した付勢手段3とを有していることを特徴とする。
第2に、前記管部Kは、肛門Kであって、
前記付勢手段3を、長尺のシリコンゴムで形成された前記本体2によって構成し、
前記本体2は、前記肛門Kを取り囲んだ時に一端部2aと他端部2bとを連結する連結手段4を囲い長さL調整自在に備えていることを特徴とする。
第3に、前記付勢力Fを、前記本体2で肛門Kを取り囲んだ時の肛門静止圧Sが20mmHg以上120mmHg以下となるように設定していることを特徴とする。
これらの特徴により、管部Kを取り囲む本体2と、管部K内の内容物Nを腹圧で下流へ押圧した際に拡開可能な付勢力Fで管部Kを閉塞する付勢手段3とを有することで、特段の操作なしに管部Kの開閉が可能となり、使用者Pの煩雑さを低減できる。そして、必要な部品点数を減らして人体への負担を抑えるとともに、簡単な構造となるためメンテナンスの必要がほとんどなく且つコストを低く抑えることができ、使用者Pの生活の質を向上させる。
また、付勢手段3を、長尺のシリコンゴムで形成された本体2で付勢手段3を構成することで、さらなる部品点数の減少及び管部Kである肛門K周囲への埋め込みの容易化を図り、肛門Kを取り囲んだ状態で本体2の一端部2aと他端部2bとを連結する連結手段4を囲い長さL調整自在に備えることで、肛門Kを閉塞する付勢力Fを使用者Pに応じて調整することができる。
さらに、本体2で肛門Kを取り囲んだ時の肛門静止圧Sが20mmHg以上120mmHg以下となるように付勢力Fを設定することで、内容物Nの漏れを防止すると同時に、適度な腹圧で容易に肛門Kを拡開できるようになる。
本発明に係る括約筋装置によると、管部を取り囲んだ本体と、管部内の内容物を腹圧で下流へ押圧した際に管部が拡開可能な付勢力で管部を閉塞付勢した付勢手段とを有するこ
とで、管部の開閉に伴う煩雑な切換操作をなくし、部品点数の減少によって侵襲を抑え、構造の簡素化によってメンテナンス性及び経済性の向上を図ることができる。
第1実施形態に係る括約筋装置を体内に埋め込んだ際の斜視図である。 括約筋装置の平面図である。 括約筋装置の側面図である。 括約筋装置の使用態様を示す概要図である。 第2実施形態に係る括約筋装置の平面図である。 括約筋装置の側面図である。 括約筋装置の使用態様を示す概要図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜4には、本発明の第1実施形態に係る括約筋装置1が示されている。
この括約筋装置1は、略紐状でのシリコンゴムであって、使用者(患者)Pの肛門Kを取り囲むように体内に埋め込まれ、長手方向に伸縮自在に形成されている。
括約筋装置1は、長尺の本体2と、この本体2の一端部2a及び他端部2bを連結する連結手段4と、本体2の一端部2aに設けられた頭部11と、本体2の他端部2bに設けられた尾部12とを一体として形成している。
なお、括約筋装置1の硬度は、頭部11及び後述の連結突起14は硬度40°であり、これら以外の部分は硬度20°となっている。また、本発明における硬度の単位は、「JIS K 6253」や「ISO48」、「ISO7619」に準拠している。
図2、3に示すように、本体2は、肛門Kを取り囲みうる所定長さ(本実施形態では約85mm)を有した略帯状であって、所定の左右幅(約10mm)、厚み(約2mm)とすることで、本体2の伸縮性を十分に確保できる。また、本体2は、一端部2a側に複数穿設された連結孔13(本実施形態では5つ)と、他端部2b側に複数突設された連結突起14(本実施形態では2つ)とを有している。
連結孔13は、後述する連結突起14の突起胴部14aよりも小さい直径(約1mm)であって、本体2の一端縁から所定間隔(約5mm)ごと複数箇所に穿孔されている。
連結突起14は、本体2の上面から立設した突起胴部14aと、この突起胴部14aの上端に設けられたフランジ状の突起頭部14bとを有している。突起胴部14aは、略円柱状であって、直径は前記連結孔13よりも大径(約2mm)で、高さが本体2の厚みと略同じ(約2mm)である。突起頭部14bは、突起胴部14aよりも大径(約4mm)の略円盤状であって、後述するように連結突起14を連結孔13に通した際、突起頭部14b自体が弾性変形して抜けないような所定の厚さ(約1mm)を有している。
連結突起14は、シリコンゴムで本体2と一体的に形成されており、連結孔13は径方向に、連結突起14は径方向及び軸心方向に伸び縮み自在である。
つまり、連結突起14は、連結孔13を拡開して本体2の下面から入れ込み、突起頭部14bを本体2上面側に出すことができ、これによって、連結突起14の連結孔13に対する抜け止めがなされる。
また、2つの連結突起14を5つ中2つの連結孔13に挿入することで、本体2で肛門Kを取り囲んだ状態で本体2の一端部2aと他端部2bとがリング状に連結される。
つまり、連結孔13と連結突起14とで連結手段4を構成している。
また、本体2が2カ所で抜け止めされるため、両端部2a、2b連結時の本体2の向き決め(一端部2aにおける長手方向と、他端部2bにおける長手方向とを略揃えること)が可能となる。
さらに、連結突起14を挿入する連結孔13を5つの内から2つ選択可能であるため、本体2は、連結手段4によって肛門Kの取り囲む長さ(周長さ)Lを調整自在に構成されている。
図2、3に示す如く、頭部11は、本体2の一端部2aから前方に延設していて、幅及び厚みが前記本体2と略同一(幅が約10mm、厚みが略2mm)の略平板状である。頭
部11の長さは、後述するように、括約筋装置1が体内で進む際に頭部11を鉗子(ペアン鉗子等)20で掴むのに必要な所定長さ(約20mm)を有している。
頭部11は、先端から上下に盛り上がった隆起部15を有している。この隆起部15は、頭部11先端の左右縁にわたって形成されており、括約筋装置1を体内で鉗子20を用いて引っ張る際に把持しやすい形状となっている。
図2、3に示されたように、前記尾部12は、略帯状であって、本体2の他端部2bから後方へ延設している。尾部12は、本体2の後方側の連結突起14から末端までの長さが所定長さ(約50mm)を有している。また、尾部12は、本体2と略同一の幅、厚みを有していて、末端の角は落として丸く形成されている。
第1実施形態に係る括約筋装置1の使用態様について説明する。
図4(a)に示したように、肛門Kの周囲に括約筋装置1を挿入するための穴21a、21bを半周ずらして2カ所(肛門Kの大きさによっては3分の1周ずらして3カ所)開ける。
括約筋装置1を一方の穴21aから埋め込む際には、他方の穴21bから鉗子20を挿入して肛門Kの外周を2分の1周まわし、一方の穴21aから鉗子20の先端を出す。
出された鉗子20の先端で頭部11を挟みながら、括約筋装置1を体内に引き込む。そして、他方の穴21bから鉗子20を引き出すことにつれ、括約筋装置1の頭部11が他方の穴21bから露出する。このように、括約筋装置1は、鉗子20を使って、肛門Kの外周を2分の1周まわすように体内に埋め込まれる。
残り2分の1周も、同様に、一方の穴21aから挿入した鉗子20で頭部11を挟んだ状態で鉗子20を引き抜くことで、肛門Kの周囲を取り囲むように体内に配置される。
このとき、括約筋装置1は、所定長さを有した頭部11及び尾部12が一方の穴21aから外部に露出した状態となっている(図4(b)参照)。この頭部11及び尾部12を掴んで引き出すことで、本体2の一端部2aと他端部2bとの両方が、一方の穴21aから外部に露出した状態となる。この露出している一端部2aの連結孔13に、他端部2bの連結突起14を挿入して、括約筋装置1をリング状に連結して、肛門Kを取り囲むように配置する。
また、患者Pに応じて、括約筋装置1は、肛門Kを取り囲む周長さLを調整して連結される。この周長さLは、肛門内圧測定器23の細長いセンサ部23aを肛門Kに差し込み肛門静止圧Sを測りながら、2つの連結突起14を任意の2つの連結孔13に通して抜け止めすることで決定される。
なお、肛門静止圧Sとは、患者Pの無意識下でも内容物(便)Nが肛門Kから漏れない圧であって、肛門静止圧Sを適切な値とすることで、排便時以外に便Nが漏れることがなくなる。
この肛門静止圧Sが20mmHg以上120mmHg以下、好ましくは、30mmHg以上80mmHg以下、さらに好ましくは30mmHg以上50mmHg以下となるように、周長さLを調整する。また、肛門静止圧Sは、患者Pの括約筋Mをサポート又は代用するように、肛門Kを取り囲んで閉塞するように連結された本体2の弾性力(付勢力)Fによって生じている。
また、本体2は、硬度20°のシリコンゴム製であり、付勢力Fによって適正な肛門静止圧Sを保つと同時に、本体2より上流側且つ肛門K内の便Nを患者Pが腹圧で下流へ押し出した際には肛門Kが拡開しうる伸縮性を有している。
すなわち、この伸縮する本体2によって、括約筋装置1の付勢手段3が構成されている。
周長さLを調整して本体2の両端部2a、2bを連結した後で、頭部11、尾部12を連結手段4に支障がない範囲まで切り落とし(図1参照)、2つの穴21a、21bを塞ぐ。
括約筋装置1が、上述したような付勢手段3を有することで、患者Pは、特段の操作をしなくとも肛門Kの開閉ができ、排便時の煩雑さを低減できる。また、体内に残る部品が1つだけであるため、患者Pの侵襲を低く抑えるとともに、非常に簡単な構造であるため
メンテナンスの頻度を下げ且つコストを低く抑えることができ、患者Pの生活の質を向上させることが可能となる。
したがって、本発明に係る括約筋装置1は、近年の高齢化に伴い患者Pが増加している括約筋Mの機能障害に有効である。
括約筋Mの機能障害は、加齢によって骨盤底筋群が脆弱となることで生じ、便Nの失禁をきたしたり、括約筋M機能の低下によって直腸脱の症状を併発する。これらの症状をきたした患者Pの肛門静止圧Sは多くの場合、20mmHgより低下しているが、括約筋装置1を用いることによって20mmHg以上まで肛門静止圧Sを上げ、便失禁や直腸脱の症状を改善又は消失させることができる。なお、高齢者のように腹圧が弱い患者Pの場合には、肛門静止圧Sを50mmHg以下とする。
図5〜7には、第2実施形態に係る括約筋装置1が示されている。
第2実施形態においては、頭部11が先細り且つ牽引糸22で引っ張るように形成されている点と、本体2の幅が第1実施形態の約2分の1となっている点とが異なっている。
図5、6に示すように、第2実施形態の本体2及び尾部12は、左右幅が約10mmとなっており、第1実施形態の幅(約6mm)の略半分に形成している。これによって、適正な肛門静止圧Sを保つと同時に、本体2より上流側且つ肛門K内の便Nを患者Pが腹圧で下流へ押し出した際には肛門Kが拡開しうる伸縮性を確保しながら、埋め込む際の傷口を小さくし、患者Pに対する侵襲を可及的に小さくすることができる。なお、本体2及び尾部12の長さ、厚みは、第1実施形態と略同一である。
図5、6で示す如く、頭部11は、硬度が40°であって、本体2の一端部2aから前方へ延設した胴体部11aと、この胴体部11aの一端側(先端側)から延設された先端部11bとを有している。頭部11は、その延設方向(軸心方向)と本体2の長手方向とが略沿うように本体2の一端側に一体形成されている。
胴体部11aは、略円柱状に形成され、所定の長さ(約25mm)、直径(約6mm)とすることで、後述するように、括約筋装置1が頭部11を先頭として体内で進むのに必要な強度を有している。また、胴体部11aの基端側は、本体2の上面及び下面と略面一につながるテーパ面が設けられている。
先端部11bは、胴体部11aの先端側に一体的に設けられた先細り状の略円錐形であって、その頂角は約60°で高さは約5mmである。
前記胴体部11aの周面に周溝11cが設けられている。この周溝11cは、先端部11bの基端側から所定距離(約5mm)離れた後方に胴体部11aの周方向に沿って形成されている。この周溝11cから先端部11bの途中までにわたる頭部11の左右側部には、頭部11の長さ方向に延びる縦溝11dがそれぞれ設けられている。
この縦溝11dは、その底面が前記周溝11cの底面と略面一状に連通している。
なお、周溝11c及び縦溝11dは、後述の牽引糸22を巻き付けたり、嵌め込んだりできるような所定の深さ(約1mm)及び幅(約1mm)に設定されている。
第2実施形態に係る括約筋装置1の使用態様について説明する。
第2実施形態の使用形態において、第1実施形態で用いる鉗子20よりも細い鉗子を用いる点とが異なっている。
図7(a)に示したように、肛門Kに周囲に穴21a、21bを開け、一方の穴21aから頭部11を挿入し、括約筋装置1が肛門Kの括約筋M外周をまわって他方の穴21bから頭部11を出せるように、体内で引っ張るための牽引糸22を頭部11に取り付ける。
頭部11の周溝11cに牽引糸22を巻き付け、この牽引糸22の余った両方の端部22Aを左右の縦溝11dに沿わせながら頭部11前方に持ってくる。この両端部22Aを細い鉗子(図示省略)の先端に巻き付けて、この細い鉗子を使って先に両端部22Aを一方の穴21aから他方の穴21bに通す。
他方の穴21bから出した牽引糸22の両端部22Aを引っ張ることによって、括約筋装置1が括約筋Mの周りを半周まわって肛門Kを周辺に配置される。
さらに、牽引糸22の両端部22Aを他方の穴21bから一方の穴21aに通した後に
、括約筋Mの残り外周半分を巡らすことで、括約筋装置1は、頭部11及び尾部12が一方の穴21aから外部に露出する(図7(b)参照)。
このように、牽引糸22を細い鉗子で引っ張って、括約筋装置1を肛門K周辺に配置することで、埋め込み時に使用する道具の小型化が図られ、さらなる侵襲の抑制が実現できる。
その他の括約筋装置1の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。括約筋装置1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
括約筋装置1は、肛門Kに用いるだけでなく、尿道に用いてもよく、この場合、腹圧性尿失禁等を起こした患者Pに対して尿道を取り囲むように体内へ挿入する。また、この場合、内容物Nは尿となる。
括約筋装置1は、本体2を、拒絶反応が起きにくいチタン、銅合金などの金属で形成した略円弧状に湾曲した複数の棒状部材で構成し、各棒状部材をつなぐシリコンゴム等の伸縮自在な繋ぎ部材を付勢手段3としてもよい。
また、括約筋装置1は、本体2が器官の管部Kを洗濯バサミ状に挟む一対の把持部材であってもよく、その把持部材を巻バネ、板バネなどの付勢手段3によって管部Kを挟む方向に付勢してもよい。この場合、把持部材、付勢手段3はチタン、銅合金などの金属製とする。
さらに、括約筋装置1は、シリコンゴムで形成しなくてもよく、ポリオレフィン繊維などの他の生体適合材料によって形成してもよい。
括約筋装置1をシリコンゴムで形成した場合、本体2によって、適正な肛門静止圧Sを保つとともに、患者Pが腹圧で便Nを下流へ押し出したときに肛門Kが拡開可能であるならば、その硬度は、20°や40°でなくてもよく、約10°以上約60°以下であってもよい。
括約筋装置1は、頭部11や尾部12を有していなくてもよい。
括約筋装置1の硬度は、部分的に変えてもよく、本体2の長手方向における中途部分の硬度を両端部2a、2bより下げたものや、頭部11、連結孔13、連結突起14等の硬度を他の部位より上げたものとしてもよい、
本体2の左右幅は、約6mmや約10mmでなくともよく、約4mm以上約18mm以下、好ましくは約6mm以上約16mm以下、さらに好ましくは約8mm以上約12mm以下であってもよい。
連結手段4は、連結孔13を連結突起14に挿通させて抜け止めするものでなく、両端部2a、2bを接着、融解したり、チタン等で形成したハトメ、カシメ、ステープラーなどの固定具や、糸、紐によって止めるものとしてもよい。
頭部11は、略平板状や略円錐状でなく、鉗子20で掴みやすいように頭部11に孔を開けたリング状であってもよい。
連結孔13は、5つでなくともよく、最低でも連結突起14の数よりも1以上多く、10個以下であってもよい。連結孔13の直径は、約1mmでなくても、約0.5mm以上約2mm以下であってもよい。
連結突起14は、連結孔13に嵌入可能であるならば、突起胴部14aの直径が約2mmでなくとも、約2mm以上約6mm以下であればよく、突起頭部14bの直径が約4mmでなくとも、約4mm以上約12mm以下であればよい。
1 括約筋装置
2 本体
2a 本体の一端部
2b 本体の他端部
3 付勢手段
4 連結手段
K 器官の管部(肛門)
N 内容物
F 付勢力
L 囲い長さ
S 肛門静止圧

Claims (3)

  1. 肛門(K)を取り囲んで閉塞した長尺で略平板状シリコンゴム製の本体(2)によって、この本体(2)より上流側且つ前記肛門(K)内の内容物(N)を腹圧で下流へ押圧した際に前記肛門(K)が拡開可能な付勢力(F)で前記肛門(K)を閉塞方向に付勢して便失禁を伴う括約筋不全をきたした括約筋(M)をサポート又は代用し
    前記長尺な本体(2)の一端部に連結孔(13)が穿孔され、他端部に前記連結孔(13)へ挿通する連結突起(14)が本体(2)と一体的に立設され、
    前記連結突起(14)は、前記連結孔(13)より大径な突起胴部(14a)と、この突起胴部(14a)より大径で且つ前記本体(2)による付勢中に挿通した連結孔(13)からの抜けを止める突起頭部(14b)とを有していて、
    前記略平板状シリコンゴム製の本体(2)に、引っ張り把持可能に端部から長手方向外方に延設した部位(11、12)を本体(2)と一体的に設けていることを特徴とする括約筋装置。
  2. 記肛門(K)を取り囲んだ本体(2)によって肛門静止圧(S)が20mmHg以上120mmHg以下となる前記付勢力(F)下で前記連通孔(13)へ連結突起(14)を挿通すべく、
    前記本体(2)に一端縁から所定間隔ごとに複数穿孔された略円形の前記連結孔(13)より少数の前記連結突起(14)を、前記他端部に前記所定間隔ごとに断面略円形状に複数立設していて、
    前記本体(2)は、硬度が10°以上60°以下で且つ幅が4mm以上18mm以下に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の括約筋装置。
  3. 前記本体(2)は、前記連結突起(14)より硬度が低い部位を有していることを特徴とする請求項に記載の括約筋装置。
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