JP4724170B2 - 画像処理装置、出力装置、画像処理方法、出力方法、画像処理プログラム及び出力プログラム - Google Patents
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Description
[適用例1]
画像処理装置であって、画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、前記画像を処理する処理装置であって、前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定部と、人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する処理部と、を備え、前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、前記判定部は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する。
上記画像処理装置において、前記処理部は、前記判定部が人物を含む画像であると判定した画像に対し、人物を含む画像であると判定されない場合に比べてシャープネスを弱める処理を実行することが好ましい。
上記各画像処理装置において、前記処理部は、前記判定部が人物を含む画像であると判定した画像に対し、人物を含む画像であると判定されない場合に比べてコントラストを弱める処理を実行することが好ましい。
画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、画像を出力する出力装置であって、前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定部と、人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する処理部と、前記所定の処理が実行された画像を出力する出力部と、を備え、前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、前記判定部は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する。
[適用例5]
画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、前記画像を処理する処理方法であって、(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する工程と、(B)人物を含む画像であると判定された画像に対し所定の処理を実行する工程と、を備え、前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、前記工程(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する。
[適用例6]
画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、画像を出力する出力方法であって、(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する工程と、(B)人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する工程と、(C)前記所定の処理が実行された画像を出力する工程と、を備え、前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、前記工程(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する。
[適用例7]
画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、前記画像を処理する画像処理プログラムであって、コンピュータを、(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定手段と、(B)人物を含む画像であると判定された画像に対し所定の処理を実行する処理手段、として機能させ、前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、前記判定手段(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する。
[適用例8]
画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、画像を出力する出力プログラムであって、コンピュータを、(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定手段と、(B)人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する処理手段と、(C)前記所定の処理が実行された画像を出力する出力手段と、して機能させ、前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、前記判定手段(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する。
A.画像出力システムの構成:
B.画像ファイルの構成:
C.画像出力装置の構成:
D.ディジタルスチルカメラにおける画像処理:
E.プリンタにおける画像処理:
F.自動画質調整処理の実施例:
G.カラーバランス調整処理の実施例:
H.被写体の明るさに応じたカラーバランス調整処理の実施例:
I.自動画質調整処理の別の実施例:
J.画像データ処理装置を用いる画像出力システムの構成:
K.変形例:
図1は、本発明の一実施例としての出力装置を適用可能な画像出力システムの一例を示す説明図である。画像出力システム10は、画像ファイルを生成する画像生成装置としてのディジタルスチルカメラ12と、画像の出力装置としてのプリンタ20とを備えている。ディジタルスチルカメラ12において生成された画像ファイルは、ケーブルCVを介したり、画像ファイルが格納されたメモリカードMCをプリンタ20に直接挿入したりすることによって、プリンタ20に送出される。プリンタ20は、読み込んだ画像ファイルに基づいた画像データの画質調整処理を実行し、画像を出力する。出力装置としては、プリンタ20の他に、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ等のモニタ14、プロジェクタ等を用いることができる。以下、画質調整部と画像出力部とを備えるプリンタ20を出力装置として用い、メモリカードMCをプリンタ20に直接挿入する場合に基づいて説明する。
図3は、本実施例にて用いることができる画像ファイルの内部構成の一例を概念的に示す説明図である。画像ファイルGFは、画像データGDを格納する画像データ格納領域101と、画像生成履歴情報GIを格納する画像生成履歴情報格納領域102を備えている。画像データGDは、例えば、JPEG形式で格納されており、画像生成履歴情報GIは、例えば、TIFF形式(データおよびデータ領域がタグを用いて特定される形式)で格納されている。なお、本実施例におけるファイルの構造、データの構造といった用語は、ファイルまたはデータ等が記憶装置内に格納された状態におけるファイルまたはデータの構造を意味するものである。
・被写体輝度値。
・フラッシュ(発光の有無)。
・被写体距離。
・被写体距離レンジ。
・フラッシュ強度。
・絞り値。
・ISOスピードレート(ISO感度)。
・ホワイトバランス。
・撮影モード。
・メーカ名。
・モデル名。
・ガンマ値。
1:強制発光モード。
2:発光禁止モード。
3:自動発光モード。
図6は、本実施例のプリンタ20の概略構成を示すブロック図である。プリンタ20は、画像の出力が可能なプリンタであり、例えば、シアンCと、マゼンタMgと、イエロYと、ブラックKとの4色のインクを印刷媒体上に吐出してドットパターンを形成するインクジェット方式のプリンタである。この代わりに、トナーを印刷媒体上に転写・定着させて画像を形成する電子写真方式のプリンタを用いることもできる。インクには、上記4色に加えて、シアンCよりも濃度の薄いライトシアンLCと、マゼンタMgよりも濃度の薄いライトマゼンタLMと、イエロYよりも濃度の濃いダークイエロDYとを用いても良い。また、モノクロ印刷を行う場合には、ブラックKのみを用いる構成としても良く、レッドやグリーンを用いても良い。利用するインクやトナーの種類は、出力する画像の特徴に応じて決めることができる。
図8は、ディジタルスチルカメラ12における画像ファイルGFの生成処理の流れを示すフローチャートである。
図9は、本実施例のプリンタ20における画像処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。以下の説明では、画像ファイルGFを格納したメモリカードMCがプリンタ20に直接挿入される場合に基づいて説明する。プリンタ20の制御回路30(図7)のCPU31は、メモリカードスロット34にメモリカードMCが差し込まれると、メモリカードMCから画像ファイルGF(図3)を読み出す(ステップS200)。次にステップS210にて、CPU31は、画像ファイルGFの付属情報格納領域から、画像データ生成時の情報を示す画像生成履歴情報GIを検索する。画像生成履歴情報GIを発見できた場合には(ステップS220:Y)、CPU31は、画像生成履歴情報GIを取得して解析する(ステップS230)。CPU31は、解析した画像生成履歴情報GIに基づいて、後述する画像処理を実行し(ステップS240)、処理した画像を出力して(ステップS250)、本処理ルーチンを終了する。
図11は、本実施例における自動画質調整処理(図10においてはステップS340に相当する)の処理ルーチンを示すフローチャートである。CPU31(図7)は、画像生成履歴情報GIを解析し、被写体輝度値情報等のパラメータ値を取得する(ステップS400)。次に、ステップS410において、CPU31は、取得した被写体の明るさに基づいたカラーバランス調整処理を実行し(詳細は後述)、自動画質調整処理を終了する。
図12は、本実施例におけるカラーバランス調整処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。CPU31(図7)は、ステップS500にて、色かぶり量の算出に用いる無彩色に近い領域を選択する(後述)。次に、ステップS510にて、ステップS500にて選択された領域の画素値を用いて、赤R、緑G、青Bの各色の色かぶり量を算出する。色かぶり量は、画像データにおける色のずれ具合の大きさを示す指標であり、例えば、赤色の色かぶり量として、赤Rの階調値の平均値と、全ての色を合わせた階調値の平均値との差分を用いることができる(詳細は後述)。色かぶり量を求めるために用いる色の種類としては、基本色である赤R、緑G、青Bの組み合わせ以外にも、シアンC、マゼンタMg、イエロYなどの様々な組み合わせを用いることができる。次に、ステップS520にて、カラーバランス調整処理の処理量を設定し、ステップS530にて、各色の階調値を、色かぶり量が小さくなるように調整する(後述)。
(b1)輝度値Lが、輝度しきい値Lth以上である。
H1.被写体の明るさに応じたカラーバランス調整処理の第1実施例:
図15は、被写体の明るさに応じたカラーバランス調整処理の例を示す説明図である。図15(a)は、被写体輝度値とカラーバランス調整処理強度との関係を示す説明図である。被写体輝度値は、図5に示す画像生成履歴情報GIに含まれる測光輝度情報であり、被写体の明るさの度合いを示している。カラーバランス調整処理強度としては、例えば、色かぶり量の大きさとカラーバランス調整処理の処理量との割合を用いることができる(図13(b)の例では、所定の係数kの大きさを強度として用いることができる)。図15(a)において、グラフSRは、被写体の明るさに応じたカラーバランス調整処理で用いられる関係を示し、グラフSTDは、被写体の明るさによらない標準カラーバランス調整処理で用いられる関係を示している。グラフSRは、被写体輝度値が所定のしきい値以下である場合のカラーバランス調整処理強度が、被写体輝度値が所定のしきい値よりも大きい場合の強度よりも大きくなるように構成されている。グラフSTDは、強度が、被写体輝度値によらず一定となるように構成されている。図15(b)は、グラフSRを用いた場合の、被写体輝度値とカラーバランス調整処理の処理量との関係を示す説明図である。図15(a)に示すように、カラーバランス調整処理強度は被写体輝度値が所定のしきい値以下である場合に強くなるように構成されているので、同じ色かぶり量でも、被写体輝度値が小さくなると、処理量が大きくなる。また、処理量は色かぶり量に基づいて調整される値であり、同じ被写体輝度値でも、色かぶり量が大きい程、処理量も大きくなる。
ては、被写体輝度値が小さい可能性が高い。すなわち、被写体輝度値が小さいほど、画像データが人工光源下で生成された可能性が高くなる。よって、被写体輝度値がしきい値以下の範囲において、被写体輝度値が小さくなるに伴って、カラーバランス調整処理強度を強くすることで、個々の画像データに対応して、光源のスペクトル分布に由来する色かぶりを小さくすることができる。
図17は、被写体の明るさに応じたカラーバランス調整処理の別の例を示す説明図である。図17(a)の画像IMG17は、図14(a)の画像IMG14と同じものである。また、画像IMG17内には、色かぶり量の算出に用いる領域CBA1とCBA2とが選択されている。領域CBA2は領域CBA1よりも強い強度でのカラーバランス調整処理で用いられる、色かぶり量の算出に用いる領域を示している。
I1.自動画質調整処理の第2実施例:
図18は、本実施例における自動画質調整処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。図11に示す実施例との差異は、画像データ生成時に補助光源による光の照射が行われたか否かの判定結果に基づいて、カラーバランス調整処理の種類を切り替えている点である。この実施例においては、画像生成履歴情報GIを解析して得られるフラッシュ情報のパラメータ値(図5)を用いて、補助光源による光の照射が行われたか否かの判定が実行される。フラッシュ情報に含まれる動作結果が発光有の場合に、CPU31(図7)は、光の照射が行われたと判定する。また、上述のように、反射光検知機構が有で、反射光検知が無の場合には、動作結果が発光有の場合でも、光の照射が行われなかったと判定する。また、「フラッシュ無し」が設定されている場合にも、光の照射が行われなかったと判定する。
図19は、本実施例における自動画質調整処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。図18に示す実施例との差異は、被写体距離が照射しきい値以上であるか否かの判定(ステップS730)が追加されている点である。この実施例においては、被写体と画像生成装置との距離として、画像生成履歴情報GIから取得した被写体距離情報のパラメータ値(図5)が用いられる。被写体距離が予め決められた照射しきい値以上である場合には(ステップS730:Y)、被写体の明るさに基づいたカラーバランス調整処理が実行される(ステップS720)。被写体距離、すなわち、画像生成装置と被写体との距離が遠いほど、被写体が補助光源から受ける光量が少なくなる。そのため、被写体距離が大きい(遠い)場合には、補助光源からの光の照射による、光源のスペクトル分布に由来する色ずれの抑制効果が十分に発揮されない。よって、被写体距離が照射しきい値以上である場合には、補助光源による光の照射が実行されなかったと判定し、被写体の明るさに基づいたカラーバランス調整処理を実行することで、補助光源の光が十分に被写体に届かずに色かぶり量が大きくなった画像の色の偏りを小さくすることができる。照射しきい値は、画像の出力結果の感応評価に基づいて決めることができる。例えば、2mとしても良い。
図20は、本実施例における自動画質調整処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。図19に示す実施例との差異は、人物を撮影した画像であるか否かの判定を実行し、人物画像である場合には、人物画像に適した画質調整処理を実行している点である。この実施例においては、補助光源による光の照射が行われ(ステップS810:N、ステップS830:N)、さらに、被写体距離が予め決められた人物距離しきい値以下で、かつ、被写体輝度値が人物輝度しきい値以上である場合に(ステップS850:Y)、人物を撮影した画像であると判定する。被写体距離としては、画像生成履歴情報GIから取得した被写体距離情報のパラメータ値(図5)が用いられ、被写体輝度値としては被写体輝度値情報のパラメータ値(図5)が用いられる。
図22は、本発明の一実施例としての画像データ処理装置を適用可能な画像出力システムの一例を示す説明図である。画像出力システム10Bは、画像ファイルを生成する画像生成装置としてのディジタルスチルカメラ12と、画像ファイルに基づいた画質調整処理を実行するコンピュータPCと、画像を出力する画像出力装置としてのプリンタ20Bとを備えている。コンピュータPCは、一般的に用いられているタイプのコンピュータであり、画像データ処理装置として機能する。画像出力装置としては、プリンタ20Bの他に、CRTディスプレイ、LCDディスプレイ等のモニタ14B、プロジェクタ等を用いることができる。以下の説明では、プリンタ20Bを画像出力装置として用いるものとする。本実施例では、画質調整部を備える画像データ処理装置と、画像出力部を備える画像出力装置とを、独立に構成している点が、上述の画像出力システム実施例(図1)と異なる。なお、画像データ処理装置としてのコンピュータPCと画像出力部を備えたプリンタとは、広義の「出力装置」と呼ぶことができる。
K1.変形例1:
上述の各実施例において、被写体の明るさに関する被写体輝度情報としては、被写体輝度値の代わりに、絞り値とシャッタースピードの組み合わせや、これらの2つの情報に光学回路の感度(ISOスピードレート)を追加した組み合わせを用いることができる。以下の数式6に示す2つの値L1とL2は、これらの組み合わせ情報に基づいて算出される被写体の明るさの度合いである。
上述の各実施例において、色かぶり量算出領域から、所定の被写体特有の色相を有する領域を除いても良い。図23は、被写体特有の色相範囲を示す説明図である。この例の色相Hは、その取りうる範囲が0度〜360度であり、0度が赤色を示し、さらに、120度が緑色を、240度が青色を示している。この例では、色相Hが0度〜30度の範囲を人物の肌色を示す肌色範囲SRとし、色相Hが100度〜130度の範囲を植物や山の緑を示す植物範囲GRとし、色相Hが230度〜260度の範囲を空の青を示す空範囲BRとしている。色相Hが肌色範囲SR内である領域を色かぶり量算出領域から除くことで、人物画像において、被写体特有の肌色の鮮やかさや色相を大きく変更することを抑制することができる。同様に、植物範囲GRを除くことで、植物画像や山などを写した風景画像において、緑の鮮やかさや色相を大きく変更することを抑制することができる。また、空範囲BRを除くことで、空を写した風景画像において、青の鮮やかさや色相を大きく変更することを抑制することができる。色相の範囲は、必ずしも上述の範囲である必要はなく、異なる範囲を設定してもよい。
上述の各実施例において、色かぶり量の算出に、色かぶり量算出領域内の全ての画素を用いる代わりに、均等に画素を間引いた残りの画素のみを用いる構成としても良い。こうすることで、色かぶり量の算出処理を高速に実行することができる。また、画像内の全領域を色かぶり量算出領域として用いてもよい。こうすることで、色かぶり量の算出処理が簡単なものとなる。
画像データのカラーバランス(ホワイトバランス)が、ユーザによって設定された場合には、「カラーバランス調整処理の強度を弱くする」、または、「カラーバランス調整処理を実行しない」のいずれかの処理を実行するのが好ましい。こうすることで、ユーザによって設定されたカラーバランスを大きく変更することを抑制することができる。画像データのカラーバランス(ホワイトバランス)の設定が、ユーザによるものか否かの判定には、画像生成履歴情報GIが含むホワイトバランス情報(図5)を用いることができる。
上述の各実施例における、被写体と画像生成装置との距離の大きさの判定において、被写体距離情報以外にも、パラメータ値として距離範囲を設定することが可能な距離情報を用いることができる。例えば、マクロ(0〜1m)、近景(1〜3m)、遠景(3m〜)の3つの距離範囲の中から選択して設定される被写体距離レンジ情報(図5)を用いることもできる。この場合、それぞれの距離範囲について代表的な距離を予め設定しておき、その代表距離としきい値とを比較することで、大きさ判定を実行することができる。代表的な距離としては、例えば、距離の上限値と下限値が設定されている距離範囲については、その中間値を用い、上限値、もしくは、下限値のみが設定されている距離範囲については、その上限値、もしくは下限値を用いることができる。
補助光源と画像生成装置とを別の位置に設置して画像データの生成を行う場合には、上記各実施例における、被写体と画像生成装置との距離の大きさの判定の代わりに、被写体と補助光源との距離の大きさの判定を実行するのが好ましい。こうすることで、補助光源と被写体との距離が遠いために被写体に十分に光が照射されなかった画像を、被写体の明るさに応じたカラーバランス調整処理の対象とすることができる。
画像ファイルGFが、画像データのガンマ値と色空間情報とを含まない場合には、図10に示す画像処理ルーチンにおける色空間変換処理(ステップS320とステップS330)を省略することができる。図24は、色空間変換処理を省略した場合の画像処理ルーチンを示すフローチャートである。ステップS900にて取り出された画像データは、ステップS902にてYCbCr色空間に基づく画像データからRGB色空間に基づく画像データに変換される。次に、ステップS904にて、ステップS902で得られた画像データを用いた自動画質調整処理が実行される。次に、S906にて、印刷のためのCMYK色変換処理、および、ハーフトーン処理が実行される。
上記各実施例では、色空間の変換を実行した後に自動画質調整処理を実行しているが、自動画質調整処理を実行した後に色空間の変換を実行してもよい。例えば、図25に示すフローチャートに従って、画像処理を実行してもよい。
上記各実施例では、画像出力部としてプリンタを用いているが、プリンタ以外の画像出力部を用いることができる。図26は、画像出力部としてCRTを利用する場合の、画像生成履歴情報に基づく画像処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。図10に示したプリンタを画像出力部としたフローチャートとは異なり、CMYK色変換処理とハーフトーン処理が省略されている。また、CRTは、マトリックス演算(S)を実行して得られる画像データのRGB色空間を表現することが可能であるため、色空間変換処理も省略されている。ステップS952で得られるRGB色空間に基づく画像データが、そのRGB色空間の定義領域外にデータを含む場合には、定義領域外のデータがクリッピングされた後、ステップS954が実行される。画像出力部が利用可能な色空間がRGB色空間と異なる場合には、プリンタを用いる場合にCMYK色変換処理を実行するのと同様に、画像出力部が利用可能な色空間への色変換処理を実行し、その結果得られる画像を、画像出力部より出力する。
上記実施例では、画像ファイルGFの具体例としてExif形式のファイルを例にとって説明したが、本発明に係る画像ファイルの形式はこれに限られない。すなわち、画像生成装置において生成された画像データと、画像データの生成時条件(情報)を記述する画像生成履歴情報GIとが含まれている画像ファイルであれば良い。このようなファイルであれば、画像生成装置において生成された画像データの画質を、適切に自動調整して出力装置から出力することができる。
各数式におけるマトリックスS、N-1、Mの値は例示に過ぎず、画像ファイルが基づく色空間や、画像出力部が利用可能な色空間等に応じて適宜変更することができる。
上記実施例では、画像生成装置としてディジタルスチルカメラ12を用いて説明したが、この他にもスキャナ、ディジタルビデオカメラ等の画像生成装置を用いて画像ファイルを生成することができる。
上記実施例では、画像データGDと画像生成履歴情報GIとが同一の画像ファイルGFに含まれる場合を例にとって説明したが、画像データGDと画像生成履歴情報GIとは、必ずしも同一のファイル内に格納される必要はない。すなわち、画像データGDと画像生成履歴情報GIとが関連づけられていれば良く、例えば、画像データGDと画像生成履歴情報GIとを関連付ける関連付けデータを生成し、1または複数の画像データと画像生成履歴情報GIとをそれぞれ独立したファイルに格納し、画像データGDを処理する際に関連付けられた画像生成履歴情報GIを参照しても良い。かかる場合には、画像データGDと画像生成履歴情報GIとが別ファイルに格納されているものの、画像生成履歴情報GIを利用する画像処理の時点では、画像データGDおよび画像生成履歴情報GIとが一体不可分の関係にあり、実質的に同一のファイルに格納されている場合と同様に機能するからである。すなわち、少なくとも画像処理の時点において、画像データGDと画像生成履歴情報GIとが関連付けられている態様は、本実施例における画像ファイルGFに含まれる。さらに、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、DVD−RAM等の光ディスクメディアに格納されている動画像ファイルも含まれる。
10B…画像出力システム
12…ディジタルスチルカメラ
14…モニタ
14B…モニタ
20…プリンタ
20B…プリンタ
21…キャリッジ
22…キャリッジモータ
23…プラテン
24…モータ
25…櫂動軸
26…駆動ベルト
27…プーリ
28…位置検出センサ
29…操作パネル
30…制御回路
31…CPU
32…PROM
33…RAM
34…メモリカードスロット
35…周辺機器入出力部
37…駆動バッファ
38…バス
39…発信器
40…分配出力器
101…画像データ格納領域
102…画像生成履歴情報格納領域
103…付属情報格納領域
121…光学回路
122…画像取得回路
123…画像処理回路
124…制御回路
125…レンズ
126…選択・決定ボタン
127…液晶ディスプレイ
128…CCD
129…絞り
130…フラッシュ
150…CPU
151…RAM
152…HDD
153…メモリカードスロット
154…入出力端子
211…印刷ヘッド
CV…ケーブル
GD…画像データ
GF…画像ファイル
GI…画像生成履歴情報
MC…メモリカード
P…印刷用紙
PC…コンピュータ
IMG14…画像
IMG17…画像
Cpt14…絨毯
Cpt17…絨毯
Bd14…鳥
Bd17…鳥
CBA…色かぶり量算出領域
CBA1…色かぶり量算出領域
CBA2…色かぶり量算出領域
Claims (8)
- 画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、前記画像を処理する処理装置であって、
前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定部と、
人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する処理部と、
を備え、
前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、
前記判定部は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する、
画像処理装置。 - 前記処理部は、人物を含む画像であると判定された前記画像に対し、人物を含む画像であると判定されない場合に比べてシャープネスを弱める処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記処理部は、人物を含む画像であると判定された前記画像に対し、人物を含む画像であると判定されない場合に比べてコントラストを弱める処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
- 画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、画像を出力する出力装置であって、
前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定部と、
人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する処理部と、
前記所定の処理が実行された画像を出力する出力部と、
を備え、
前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、
前記判定部は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する、
る出力装置。 - 画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、前記画像を処理する処理方法であって、
(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する工程と、
(B)人物を含む画像であると判定された画像に対し所定の処理を実行する工程と、
を備え、
前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、
前記工程(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する、
画像処理方法。 - 画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、画像を出力する出力方法であって、
(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する工程と、
(B)人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する工程と、
(C)前記所定の処理が実行された画像を出力する工程と、
を備え、
前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、
前記工程(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する、
出力方法。 - 画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、前記画像を処理する画像処理プログラムであって、コンピュータを、
(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定手段と、
(B)人物を含む画像であると判定された画像に対し所定の処理を実行する処理手段、として機能させ、
前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、
前記判定手段(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する、
画像処理プログラム。 - 画像と、前記画像に関連付けられた画像生成履歴情報とに基づいて、画像を出力する出力プログラムであって、コンピュータを、
(A)前記画像生成履歴情報に基づいて前記画像が人物を含む画像か否かを判定する判定手段と、
(B)人物を含む画像であると判定された前記画像に対し所定の処理を実行する処理手段と、
(C)前記所定の処理が実行された画像を出力する出力手段と、して機能させ、
前記画像生成履歴情報には、被写体距離情報と被写体輝度情報と補助光源の発光情報とが含まれており、
前記判定手段(A)は、前記補助光源の発光情報が前記画像生成時における補助光源の発光が行われた旨の発光情報を含む場合において、前記被写体距離情報の値が予め定められたしきい値以下であり、被写体輝度情報の値が予め定められたしきい値以上である場合に、前記画像は人物を撮影した画像であると判定する、
出力プログラム。
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