JP4722300B2

JP4722300B2 - Needle bar stroke adjustment device

Info

Publication number: JP4722300B2
Application number: JP2001020411A
Authority: JP
Inventors: 幸二小山
Original assignee: Juki Corp
Current assignee: Juki Corp
Priority date: 2001-01-29
Filing date: 2001-01-29
Publication date: 2011-07-13
Anticipated expiration: 2021-01-29
Also published as: CN1368572A; JP2002219293A; CN1325717C

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、針棒の上下ストローク量を調整する針棒ストローク調整装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
工業用ミシンの縫製対象となる生地は、その厚さや種類の範囲が広いため、厚物から薄物までを、同一の針棒ストロークで対応するのが困難である。このため、生地の厚さや種類に応じて、ミシンの針棒の上下ストローク量を調整することが従来より行われている。
【０００３】
針棒の上下ストローク量を調整する装置としては、偏心ピンを利用するものが知られている。
例えば、特開平１１−２２６２８３号公報に記載のミシンの針棒ストローク調整装置は、一端を針棒に枢支された連結ロッドの他端が、偏心ピンを介して、上軸により軸回転されるクランクに回動可能に取り付けられて構成されている。前記偏心ピンには、連結ロッドとクランクとのそれぞれへ嵌合する偏心された嵌合部が両端に設けられている。
【０００４】
前記クランクの端面には、係合突起が突設されている。また、前記偏心ピンのクランク側嵌合部には位置決めリングが周設されており、この位置決めリングには前記係合突起と係合し得る二箇の係合溝が対称位置に設けられている。
【０００５】
以上の構成により、偏心ピンを半回転させて係合溝に係合する係合突起を他方に変更した状態で、偏心ピンのクランク側嵌合部をクランクに固定するだけで、クランクおよび連結ロッドを介して生じる針棒の上下動ストローク量を容易に、かつ精度良く調整することができる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記公報の針棒ストローク調整装置では、クランクに係合突起を突設するとともに、偏心ピンに位置決めリングを周設して係合溝を形成しなければならないため、加工コストが多くかかってしまう、という問題が生じていた。
【０００７】
本発明の課題は、加工コストの上昇を抑えることができる針棒ストローク調整装置を提供することである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項１記載の発明は、例えば、図１〜図３に示すように、ミシンモータにより回転駆動される上軸（５）に固定されるクランク（２０）と、互いに軸心方向が平行でかつ偏心した軸部（３１・３２）を両端に備えて構成され、前記クランクに対して嵌合可能な偏心ピン（３０）と、この偏心ピンに対して一部（ボス４１）が回動可能に支持されるとともに、針棒（１０）に対して他部（針棒クランプ１２）が固定され、前記ミシンモータから前記上軸、前記クランクおよび前記偏心ピンに伝動される回転運動に基づいて、前記針棒へ上下運動を付与する上下運動付与手段（連結ロッド４０、針棒クランプ１２など）と、を備える針棒ストローク調整装置（１）であって、前記クランクには、前記偏心ピンの一方の軸部（３１）が嵌合可能な取付け穴（２１）と、この取付け穴に連続し、この取付け穴の水平軸線（２１Ｃ）に対して対称に形成され、かつ、互いに連通する二つの座繰り穴（２２・２３）と、が設けられ、各座繰り穴には、前記偏心ピンの他方の軸部（３２）が嵌合可能であることを特徴とする。
【０００９】
請求項１記載の発明によれば、クランクに前記取付け穴と二つの前記座繰り穴とが設けられているので、偏心ピンの一方の軸部をクランクの取付け穴に嵌合し、かつ、他方の軸部を二つの座繰り穴のうちの一方に嵌合した状態で、偏心ピンの一端側をクランクに対して固定できる。
したがって、偏心ピンの他方の軸部を嵌合させる座繰り穴を変更して、偏心ピンの周方向位置を１８０度変更できる。これにより、クランクおよび上下運動付与手段を介して生じる針棒の上下ストローク量を調整できる。
【００１０】
このように、請求項１記載の発明では、クランクに座繰り穴を二つ設けるだけで針棒ストロークの調整が可能となるので、上述した公報の針棒ストローク調整装置と異なり、偏心ピンとクランクとの両方に加工を施す必要が無い。したがって、加工コストの上昇をより少なく抑えることができる。
【００１１】
特に、上述の公報では、細径のピンをクランクに打設して係合突起を設けたり、材料を削り出して位置決めリングを備える偏心ピンを加工したり、位置決めリングを切欠いて係合溝を形成したりする必要があり、加工に手間がかかっていた。
これに対し、請求項１記載の発明では、クランクに座繰り穴を形成するだけで済むので、加工にかかる労力をより少なく抑えることができる。
【００１２】
請求項２記載の発明は、例えば、図７（ｂ）に示すように、ミシンモータにより回転駆動される上軸に固定されるクランクと、互いに軸心方向が平行でかつ偏心した軸部を両端に備えて構成され、前記クランクに対して嵌合可能な偏心ピンと、この偏心ピンに対して一部が回動可能に支持されるとともに、針棒に対して他部が固定され、前記ミシンモータから前記上軸、前記クランクおよび前記偏心ピンに伝動される回転運動に基づいて、前記針棒へ上下運動を付与する上下運動付与手段と、を備える針棒ストローク調整装置であって、前記クランクには、前記偏心ピンの一方の軸部が嵌合可能な取付け穴と、この取付け穴に連続し当該取付け穴の中心と前記上軸の軸心とを結ぶ直線（２１Ａ）に沿って形成され、前記偏心ピンの他方の軸部を前記取付け穴の水平軸線に対する対称位置（３２ａ・３２ｂ）に反転させて嵌合可能とする長穴（５１）と、が設けられていることを特徴とする。
【００１３】
請求項２記載の発明によれば、クランクに前記取付け穴と前記長穴とが設けられているので、偏心ピンの一方の軸部をクランクの取付け穴に嵌合し、かつ、他方の軸部を取付け穴の水平軸線に対する長穴の対称位置の一方に嵌合した状態で、偏心ピンの一端側をクランクに対して固定できる。
したがって、偏心ピンの他方の軸部を嵌合させる長穴の対称位置を変更して、偏心ピンの周方向位置を１８０度変更できる。これにより、クランクおよび上下運動付与手段を介して生じる針棒の上下ストローク量を調整できる。
このように、請求項２記載の発明では、クランクに長穴を設けるだけで針棒ストロークの調整が可能となるので、加工コストの上昇をより少なく抑えることができる。
【００１４】
請求項３記載の発明は、例えば、図７（ｃ）に示すように、ミシンモータにより回転駆動される上軸に固定されるクランクと、互いに軸心方向が平行でかつ偏心した軸部を両端に備えて構成され、前記クランクに対して嵌合可能な偏心ピンと、この偏心ピンに対して一部が回動可能に支持されるとともに、針棒に対して他部が固定され、前記ミシンモータから前記上軸、前記クランクおよび前記偏心ピンに伝動される回転運動に基づいて、前記針棒へ上下運動を付与する上下運動付与手段と、を備える針棒ストローク調整装置であって、前記クランクには、前記偏心ピンの一方の軸部が嵌合可能な取付け穴と、この取付け穴に連続し当該取付け穴の中心と前記上軸の軸心とを結ぶ直線に沿って形成され、前記偏心ピンの他方の軸部を挿入した状態で前記取付け穴の水平軸線に対する対称位置に反転させて嵌合可能とする略半円状の穴（５２）と、が設けられていることを特徴とする。
【００１５】
請求項３記載の発明によれば、クランクに前記取付け穴と前記略半円状の穴とが設けられているので、偏心ピンの一方の軸部をクランクの取付け穴に嵌合し、かつ、他方の軸部を取付け穴の水平軸線に対する略半円状の穴の対称位置の一方に嵌合した状態で、偏心ピンの一端側をクランクに対して固定できる。
したがって、偏心ピンの他方の軸部を嵌合させる略半円状の穴の対称位置を変更して、偏心ピンの周方向位置を１８０度変更できる。これにより、クランクおよび上下運動付与手段を介して生じる針棒の上下ストローク量を調整できる。
このように、請求項３記載の発明では、クランクに略半円状の穴を設けるだけで針棒ストロークの調整が可能となるので、加工コストの上昇をより少なく抑えることができる。
【００１６】
また、略半円状の穴は、前記偏心ピンの他方の軸部を挿入した状態で反転させて嵌合可能であるので、針棒の上下ストローク量を調整する際に、偏心ピンを略半円状の穴から抜く必要がない。よって、針棒ストローク量の調整の際の作業性が良い。
【００１７】
請求項４記載の発明は、請求項１〜３のいずれかに記載の針棒ストローク調整装置において、例えば、図２に示すように、上下運動付与手段を偏心ピンの軸部に対して回動可能に支持固定する固定部材（ワッシャ４４）には、前記偏心ピンの一方の軸部に対して他方の軸部が変位している方向を示す変位方向目印（目印４５）が設けられていることを特徴とする。
【００１８】
請求項４記載の発明によれば、前記固定部材に前記変位方向目印が設けられているので、変位方向目印を目視するだけで、偏心ピンの一方の軸部に対して他方の軸部が変位している方向を認識できる。
したがって、前記他方の軸部がクランクに対して固定されている状態において、変位方向目印によって、取付け穴の水平軸線に対する対称位置それぞれのうちのどちらに前記他方の軸部が嵌合されているかを確認できる。これにより、上軸の軸心から前記他方の軸部の軸心までの距離を求められるので、針棒のストローク量を確認することができる。
【００１９】
従来、針棒ストローク量を確認するには、固定部材を取り外して偏心ピンの偏心方向を確認したり、針棒のストローク量を実際に測定したりする必要があった。これに対し、請求項２記載の発明では、固定部材を取り外す必要がなく、また、針棒のストローク量を測定する必要もないので、針棒のストローク量の確認をより容易に行うことができる。
【００２０】
請求項５記載の発明は、請求項１〜４のいずれかに記載の針棒ストローク調整装置において、図１および図２に示すように、上下運動付与手段は、針棒に対して着脱可能であり、偏心ピンの他方の軸部が取付け穴の水平軸線に対する一方の対称位置に嵌合されている第１の場合と、他方の対称位置に嵌合されている第２の場合と、のそれぞれに応じて前記針棒に対する固定位置が変更され、前記針棒には、前記第１の場合と前記第２の場合と、のそれぞれに対応する前記上下運動付与手段の固定位置を示す固定位置目印（ライン１５・１６）が設けられていることを特徴とする。
【００２１】
請求項５記載の発明によれば、針棒に前記固定位置目印が設けられているので、針棒に対する上下運動付与手段の他端側の固定位置を、固定位置目印に基づいて容易に決定することができる。
【００２２】
詳しく説明すると、従来より、針棒ストローク量を変更した場合には、針棒に対する上下運動付与手段（例えば、針棒クランプなど）の固定位置を調整するようにしている。これは、針棒が最下点に位置する時における、針棒の下端に設けられる針と、針棒の下方のルーパと、の相対距離を、適切な距離に設定するためである。
【００２３】
従来では、針棒に対する上下運動付与手段の固定位置を調整する際には、測定具や治具を用いたり、目測によって見当をつけたりして固定位置を決定しなければならなかった。これに対し、請求項３の発明では、針棒に設けられた固定位置目印に基づいて固定位置を容易に決定できるので、固定位置を決める際にかかる手間を省略することができる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図１および図２に示すように、本実施の形態例の針棒ストローク調整装置１は、上軸５に固定されるクランク２０と、クランク２０に一端側が固定される偏心ピン３０と、偏心ピン３０の他端側と針棒１０とにそれぞれ連結される連結ロッド４０と、を備えて構成されている。
【００２５】
上軸５は、図２に示す軸心５Ａを中心として、図示しないミシンモータにより軸まわりに回転するものである。上軸５には、クランク２０が一体に回転可能であるように固定されている。
【００２６】
クランク２０は、略半円形のカウンタウエイト２０ａと、カウンタウエイト２０ａの略円中心から突設されたクランクアーム２０ｂと、を備えて構成されている。なお、図２ではクランク２０を概略して図示している。
クランクアーム２０ｂには、上軸５の軸心５Ａから垂直上方に距離ｄだけ離れた位置に、偏心ピン３０の軸部３１を嵌合するための取付け穴２１が貫通形成されている。
【００２７】
図２に示すように、偏心ピン３０は、クランク２０側の軸部３１と、連結ロッド４０側の軸部３２と、を両端に備えて構成されている。図３に示すように、偏心ピン３０は、軸部３１・３２の中心線３１Ａ・３２Ａを、距離δだけ互いに偏心した構成となっている。中心線３１Ａ・３２Ａは互いに平行とされている。
【００２８】
また、図３に示すように、クランク２０に設けられた取付け穴２１の中心線２１Ｂは、上軸５の軸心５Ａの軸方向と平行とされている。取付け穴２１は、偏心ピン３０の軸部３１が、上軸５の軸方向と中心線３１Ａが平行にされた状態で、取付け穴２１に対して嵌合可能であるように形成されている。
【００２９】
また、図１に示す締め付けボルト２４を上軸５の軸心側へ締め付けることにより、取付け穴２１に対して偏心ピン３０の軸部３１を固定できるようになっている。
【００３０】
図２および図３に示すように、連結ロッド４０側のクランク２０の端面には、取付け穴２１に連続するように、座繰り穴２２・２３が形成されている。この座繰り穴２２・２３は、取付け穴２１の中心を通る水平軸線２１Ｃに対して対称で、かつ互いに連通するように形成されている。なお、この水平軸線２１Ｃは、上軸５の軸心５Ａと取付け穴２１の中心を結ぶ直線２１Ａ（垂直軸線）に直交している。
【００３１】
また、図３に示すように、座繰り穴２２・２３それぞれは、偏心ピン３０の軸部３１が取付け穴２１に嵌合された状態で、軸部３２のクランク２０側の端部が嵌合可能な形状に設定されている。
なお、図１〜図３においては、軸部３２のクランク２０側の端部が座繰り穴２２に嵌合された状態で、偏心ピン３０がクランク２０に固定されている場合の構成を図示している。
【００３２】
図２に示すように、連結ロッド４０は、偏心ピン３０の軸部３２に対して回動可能に支持されるボス４１と、後述する針棒クランプ１２の基部１２ａに対して回動可能に固定されるボス４２と、を両端に備えて構成されている。
【００３３】
ボス４１には、ベアリング４３が挿入されており、ベアリング４３には、スラストワッシャ３３を貫通した偏心ピン３０の軸部３２が挿入されている。スラストワッシャ３３は、ボス４１とクランク２０の摩擦を防止する部材である。
【００３４】
ボス４１に貫通された状態の偏心ピン３０の軸部３２の先端には、ネジ４６によりワッシャ４４が固定されている。ワッシャ４４の外面には、目印４５が設けられている。図２および図４に示すように、ワッシャ４４の目印４５は、偏心ピン３０の軸部３１に対して軸部３２が変位している方向に向けられている。
【００３５】
偏心ピン３０の軸部３２が座繰り穴２２に嵌合された状態で、偏心ピン３０がクランク２０に固定される場合には、図１および図５（Ａ）に示すように、目印４５がクランクアーム２０ｂの先端側へ向けられた状態で、ワッシャ４４が固定される。
また、軸部３２が座繰り穴２３に嵌合された状態で、偏心ピン３０がクランク２０に固定される場合には、図５（Ｂ）に示すように、目印４５が上軸５の方向へ向けられた状態で、ワッシャ４４が固定される。
【００３６】
また、図２に示すように、連結ロッド４０のボス４２には、針棒１０を固定する針棒クランプ１２の基部１２ａが貫通している。針棒クランプ１２の基部１２ａは、ボス４２に貫通された状態で、先端が角駒１３に枢着されている。角駒１３は、ガイド溝１４に嵌め込まれており、上下方向に沿って摺動自在とされている。
【００３７】
針棒クランプ１２は、針棒１０に対して着脱可能に固定されている。また、針棒１０には、針棒１０の長さ方向に直交する二本のライン１５・１６が設けられている。
【００３８】
偏心ピン３０の軸部３２が、取付け穴２１の水平軸線２１Ｃに対する一方の対称位置である座繰り穴２２に嵌合された状態では、図１および図６（Ａ）に示すように、針棒クランプ１２は、その上端面をライン１５に合わせた状態で、針棒１０に対して固定される。
また、偏心ピン３０の軸部３２が、取付け穴２１の水平軸線２１Ｃに対する他方の対称位置である座繰り穴２３に嵌合された状態では、図６（Ｂ）に示すように、針棒クランプ１２は、その上端面をライン１６に合わせた状態で、針棒１０に対して固定される。
また、図１および図２に示すように、針棒１０の下端には、針１１が取り付けられている。
【００３９】
次に、針棒１０のストローク動作について、説明する。
ミシンモータにより上軸５が軸心５Ａを中心に回転駆動されると、上軸５とともにクランク２０が一体に回転される。これにより、クランク２０に設けられた取付け穴２１が、上軸５の軸心５Ａを中心とした半径ｄの円周に沿って回転運動される。
【００４０】
取付け穴２１には、偏心ピン３０の軸部３１が固定されているので、軸部３１も、軸心５Ａを中心とした半径ｄの円周に沿って回転運動される。これにともない、偏心ピン３０の軸部３２も回転運動される。
偏心ピン３０の軸部３２が座繰り穴２２に嵌合されている場合には、軸部３２は、軸心５Ａを中心とした半径（ｄ＋δ）の円周に沿って回転運動される。
また、偏心ピン３０の軸部３２が座繰り穴２３に嵌合されている場合には、軸部３２は、軸心５Ａを中心とした半径（ｄ−δ）の円周に沿って回転運動される。
【００４１】
軸部３２の回転運動に伴い、連結ロッド４０上端のボス４１が、その軸心の軌跡が円形状をなすようにして移動する。これにともない、ガイド溝１４のガイド方向（上下方向）に沿って角駒１３が摺動することにより、連結ロッド４０下端のボス４２が上下方向に駆動される。
【００４２】
ボス４２の上下運動に伴い、針棒クランプ１２が固定された針棒１０も上下運動される。すなわち、連結ロッド４０、ガイド溝１４、角駒１３、針棒クランプ１２は、偏心ピン３０に伝動される回転運動に基づいて針棒１０へ上下運動を付与する上下運動付与手段である。
【００４３】
このとき、針棒１０のストロークは、偏心ピン３０の軸部３２の回転運動が基準となる。
偏心ピン３０の軸部３２が座繰り穴２２に嵌合されている場合には、針棒１０の上下ストローク量は２＊（ｄ＋δ）となる。
また、偏心ピン３０の軸部３２が座繰り穴２３に嵌合されている場合には、針棒１０の上下ストローク量は２＊（ｄ−δ）となる。
【００４４】
以上のように、本実施の形態例の針棒ストローク調整装置１によれば、クランク２０の取付け穴２１に座繰り穴２２・２３が二つ設けられているので、偏心ピン３０の軸部３２を嵌合させる座繰り穴２２・２３を変更して、偏心ピン３０の周方向位置を１８０度変更できる。これにより、針棒１０の上下ストローク量を、２＊（ｄ＋δ）と２＊（ｄ−δ）との二種類に調整できる。
【００４５】
したがって、クランク２０に座繰り穴２２・２３を二つ設けるだけで針棒ストロークの調整が可能となるので、従来に比べて加工コストの上昇をより少なく抑えられ、また、加工にかかる労力をより少なく抑えられる。
【００４６】
また、座繰り穴２２・２３は、取付け穴２１の水平軸線２１Ｃに対して互いに対称となるように形成されているので、クランク２０に対する偏心ピン３０の周方向位置を１８０度変更できる。したがって、偏心ピン３０の軸部３２が座繰り穴２２・２３のどちらに嵌合された場合でも、上軸５の軸回転に対する針棒１０の上下運動の位相が同じものとなる。
【００４７】
また、座繰り穴２２・２３に偏心ピン３０の軸部３２を嵌合させるだけで、容易に針棒ストロークの調整を行える。また、座繰り穴２２・２３に軸部３２を嵌め合わせるので、偏心ピン３０の周方向位置を精度良く決定でき、よって、針棒ストロークの調整を精度良く行うことができる。
【００４８】
また、ワッシャ４４に目印４５が設けられているので、目印４５を目視するだけで、偏心ピン３０の軸部３１に対して軸部３２が変位している方向を認識できる。これにより、軸部３２が二つの座繰り穴２２・２３のうちのどちらに嵌合しているかを確認できるので、これに基づいて針棒１０のストローク量を確認することができる。
したがって、ストローク量を確認するのに、ワッシャ４４を取り外して偏心ピン３０の偏心方向を確認したり、ストローク量を実際に測定したりする必要が無く、手間をかけずにストローク量の確認を行える。
【００４９】
また、ワッシャ４４の目印４５を目視するだけで、軸部３２が二つの座繰り穴２２・２３のうちのどちらに嵌合しているかを確認できるので、針棒クランプ１２をライン１５・１６のどちらに合わせて固定すればよいかを容易に判断できる。
【００５０】
また、針棒クランプ１２をライン１５・１６に合わせて固定するだけで、針棒ストローク量に対応する固定位置に針棒クランプ１２を固定できる。したがって、針棒クランプ１２の固定位置を決める際に測定具や治具などを用いる必要がなく、固定位置を決める際の手間を省略することができる。
【００５１】
なお、本実施の形態においては、図１、図２、図４、図５に示すように、ワッシャ４４に設けられた目印４５が黒点であるものとしたが、これに限らず、例えば、矢印や、模様、ワッシャ４４の外形などにより偏心ピン３０の偏心方向を示す構成としても良い。
また、目印４５は、ワッシャ４４にあらかじめ設けられていなくてもよく、例えば、偏心ピン３０の軸部３２にワッシャ４４をネジ４６で固定した後に、シールなどを貼り付けて目印４５をワッシャ４４に設けるものとしても良い。
【００５２】
また、針棒１０には二本のライン１５・１６が設けられているものとしたが、これに限らず、例えば、針棒１０に目盛などが設けられる構成としても良い。この場合においても、目盛に基づいて針棒クランプ１２の固定位置を決定できるので、容易に針棒クランプ１２の固定位置の調整を行うことができる。
【００５３】
また、この発明は、上記実施形態に限定されることなく種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、図７（ａ）に示すように、偏心ピン３０の一方の軸部３１が嵌合可能な取付け穴２１と、この取付け穴２１に連続し、この取付け穴２１の水平軸線２１Ｃに対して対称に形成され、かつ、互いに連通する座繰り穴２２・２３とを設けている。
【００５４】
これに代えて、図７（ｂ）に示すように、取付け穴２１の垂直軸線２１Ａと長軸が一致し、水平軸線２１Ｃに対して対称な長穴５１を形成し、偏心ピン３０の他方の軸部３２を取付け穴２１の水平軸線２１Ｃに対する対称位置３２ａ・３２ｂに反転させて嵌合させる構成としても良い。
【００５５】
また、図７（ｃ）に示すように、偏心ピン３０の他方の軸部３２を、取付け穴２１の水平軸線２１Ｃに対する対称位置３２ａ・３２ｂに反転させて嵌合可能とする略半円状の穴５２を形成する構成としても良い。この実施形態（図７（ｃ））では、偏心ピン３０を抜かずに回転するだけで針棒ストロークを変更可能なので、作業性が良い。
【００５６】
【発明の効果】
請求項１記載の発明によれば、クランクに座繰り穴を二つ設けるだけで針棒ストロークの調整が可能となるので、従来に比べて加工コストの上昇をより少なく抑えられ、また、加工にかかる労力をより少なく抑えられる。
【００５７】
請求項２記載の発明によれば、クランクに長穴を設けるだけで針棒ストロークの調整が可能となるので、従来に比べて加工コストの上昇をより少なく抑えられ、また、加工にかかる労力をより少なく抑えられる。
【００５８】
請求項３記載の発明によれば、クランクに略半円状の穴を設けるだけで針棒ストロークの調整が可能となるので、従来に比べて加工コストの上昇をより少なく抑えられ、また、加工にかかる労力をより少なく抑えられる。また、偏心ピンを抜かずに針棒ストロークを調整できるので、作業性がよい。
【００５９】
請求項４記載の発明によれば、請求項１〜３のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、変位方向目印を目視するだけで、針棒のストローク量を確認することができる。
【００６０】
請求項５記載の発明によれば、請求項１〜４のいずれかに記載の発明と同様の効果が得られるのは勿論のこと、針棒に対する上下運動付与手段の固定位置を、固定位置目印に基づいて容易に決定でき、固定位置に決める際にかかる手間を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明を適用した一実施の形態の針棒ストローク調整装置を示す斜視図である。
【図２】図１中の針棒ストローク調整装置を示す分解斜視図である。
【図３】図２中のクランクと偏心ピンとの連結部を示す縦断面図である。
【図４】図２中の偏心ピンとワッシャの上下位置関係を説明するための斜視図である。
【図５】図１中のクランクとワッシャの上下位置関係を説明するための概略側面図である。
【図６】図１中の針棒と針棒クランプの上下位置関係を説明するための概略正面図である。
【図７】（ａ）は図２中の連結ロッド側のクランクの端面を示す側面図、（ｂ）及び（ｃ）はそれぞれ他の実施の形態における連結ロッド側のクランクの端面を示す側面図である。
【符号の説明】
１針棒ストローク調整装置
５上軸
１０針棒
１２針棒クランプ（上下運動付与手段、他部）
１５、１６ライン（固定位置目印）
２０クランク
２１取付け穴
２１Ａ垂直軸線
２１Ｃ水平軸線
２２、２３座繰り穴
３０偏心ピン
３１軸部（一方の軸部）
３２軸部（他方の軸部）
４０連結ロッド（上下運動付与手段）
４１ボス（一部）
４４ワッシャ（固定部材）
４５目印（変位方向目印）
５１長穴
５２略半円状の穴[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a needle bar stroke adjusting device that adjusts the vertical stroke amount of a needle bar.
[0002]
[Prior art]
Since the range of thicknesses and types of fabrics to be sewn for industrial sewing machines is wide, it is difficult to handle thick to thin objects with the same needle bar stroke. For this reason, adjusting the amount of vertical stroke of the needle bar of the sewing machine according to the thickness and type of the cloth has been conventionally performed.
[0003]
A device using an eccentric pin is known as a device for adjusting the vertical stroke amount of the needle bar.
For example, in a needle bar stroke adjusting device for a sewing machine described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-226283, the other end of a connecting rod pivotally supported at one end by a needle bar is axially rotated by an upper shaft via an eccentric pin. It is configured to be rotatably attached to the crank. The eccentric pin is provided with an eccentric fitting portion which is fitted to each of the connecting rod and the crank at both ends.
[0004]
Engaging protrusions project from the end face of the crank. Further, a positioning ring is provided around the crank-side fitting portion of the eccentric pin, and two engaging grooves that can engage with the engaging protrusions are provided at symmetrical positions on the positioning ring.
[0005]
With the above configuration, the crank and the connecting rod can be obtained simply by fixing the crank side fitting portion of the eccentric pin to the crank in a state in which the eccentric projection is engaged with the engaging groove by rotating the eccentric pin halfway. It is possible to easily and accurately adjust the amount of vertical movement stroke of the needle bar generated through the needle.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the needle bar stroke adjusting device of the above publication, an engaging protrusion protrudes from the crank and a positioning ring is provided around the eccentric pin to form an engaging groove, which increases processing costs. The problem that it ends up has arisen.
[0007]
The subject of this invention is providing the needle bar stroke adjustment apparatus which can suppress the raise of processing cost.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the invention described in claim 1 includes, for example, a crank (20) fixed to an upper shaft (5) that is rotationally driven by a sewing machine motor, as shown in FIGS. An eccentric pin (30) that is configured to have shaft portions (31, 32) that are parallel to each other in the axial direction and eccentric to each other and can be fitted to the crank, and a part ( The boss 41) is rotatably supported, and the other part (needle bar clamp 12) is fixed to the needle bar (10), and is transmitted from the sewing machine motor to the upper shaft, the crank and the eccentric pin. A needle bar stroke adjusting device (1) provided with a vertical motion applying means (such as a connecting rod 40 and a needle bar clamp 12) for applying a vertical motion to the needle bar based on the rotational motion of the needle bar. Is one of the eccentric pins An attachment hole (21) into which the shaft portion (31) can be fitted, and two countersinks that are formed symmetrically with respect to the horizontal axis (21C) of the attachment hole and communicate with each other. Holes (22, 23) are provided, and the other shaft portion (32) of the eccentric pin can be fitted into each counterbore hole.
[0009]
According to the first aspect of the present invention, since the mounting hole and the two counterbore holes are provided in the crank, one shaft portion of the eccentric pin is fitted into the mounting hole of the crank, and the other One end side of the eccentric pin can be fixed to the crank in a state in which the shaft portion is fitted in one of the two counter bores.
Therefore, the countersunk hole into which the other shaft portion of the eccentric pin is fitted can be changed, and the circumferential position of the eccentric pin can be changed by 180 degrees. Thereby, the vertical stroke amount of the needle bar generated through the crank and the vertical motion applying means can be adjusted.
[0010]
Thus, according to the first aspect of the present invention, the needle bar stroke can be adjusted only by providing two countersink holes in the crank. Therefore, unlike the needle bar stroke adjusting device described in the above publication, the eccentric pin, the crank, There is no need to process both. Therefore, an increase in processing cost can be suppressed to a minimum.
[0011]
In particular, in the above-mentioned publications, a pin with a small diameter is driven into the crank to provide an engaging projection, an eccentric pin provided with a positioning ring is machined out, or the positioning groove is cut out to form an engaging groove. It was necessary to form, and it took time and effort to process.
On the other hand, in the first aspect of the invention, it is only necessary to form countersink holes in the crank, so that the labor required for processing can be reduced.
[0012]
As shown in FIG. 7 (b), for example, the crank shaft fixed to the upper shaft that is rotationally driven by the sewing machine motor and the shaft portions that are parallel to each other in the axial direction and eccentric are provided at both ends. An eccentric pin that can be fitted to the crank, a part of which is rotatably supported with respect to the eccentric pin, and the other part of which is fixed to the needle bar. A needle bar stroke adjusting device comprising: a vertical motion imparting means for imparting a vertical motion to the needle bar based on a rotational motion transmitted to the upper shaft, the crank, and the eccentric pin; A mounting hole into which one shaft portion of the eccentric pin can be fitted, and this mounting hole A straight line connecting the center of the mounting hole and the axis of the upper shaft Along (21A) Formed In addition, a long hole (51) is provided that allows the other shaft portion of the eccentric pin to be reversed and fitted to a symmetrical position (32a, 32b) with respect to the horizontal axis of the mounting hole. .
[0013]
According to the invention of claim 2, since the mounting hole and the elongated hole are provided in the crank, one shaft portion of the eccentric pin is fitted into the mounting hole of the crank, and the other shaft portion Is fitted to one of the symmetrical positions of the elongated hole with respect to the horizontal axis of the mounting hole, and one end side of the eccentric pin can be fixed to the crank.
Therefore, the circumferential position of the eccentric pin can be changed by 180 degrees by changing the symmetrical position of the elongated hole into which the other shaft portion of the eccentric pin is fitted. Thereby, the vertical stroke amount of the needle bar generated through the crank and the vertical motion applying means can be adjusted.
Thus, in the invention described in claim 2, since the needle bar stroke can be adjusted only by providing a long hole in the crank, an increase in processing cost can be suppressed to a smaller extent.
[0014]
As shown in FIG. 7C, for example, the crank shaft fixed to the upper shaft that is rotationally driven by the sewing machine motor and the shaft portions that are parallel to each other in the axial direction and eccentric are provided at both ends. An eccentric pin that can be fitted to the crank, a part of which is rotatably supported with respect to the eccentric pin, and the other part of which is fixed to the needle bar. A needle bar stroke adjusting device comprising: a vertical motion imparting means for imparting a vertical motion to the needle bar based on a rotational motion transmitted to the upper shaft, the crank, and the eccentric pin; A mounting hole into which one shaft portion of the eccentric pin can be fitted, and this mounting hole A straight line connecting the center of the mounting hole and the axis of the upper shaft along Formed And a substantially semicircular hole (52) that can be reversed and fitted to a position symmetrical to the horizontal axis of the mounting hole with the other shaft portion of the eccentric pin inserted. Features.
[0015]
According to the invention of claim 3, since the mounting hole and the substantially semicircular hole are provided in the crank, one shaft portion of the eccentric pin is fitted into the mounting hole of the crank, and One end side of the eccentric pin can be fixed to the crank in a state in which the other shaft portion is fitted to one of the symmetrical positions of the substantially semicircular hole with respect to the horizontal axis of the mounting hole.
Therefore, the circumferential position of the eccentric pin can be changed by 180 degrees by changing the symmetrical position of the substantially semicircular hole into which the other shaft portion of the eccentric pin is fitted. Thereby, the vertical stroke amount of the needle bar generated through the crank and the vertical motion applying means can be adjusted.
Thus, in the invention described in claim 3, since the needle bar stroke can be adjusted only by providing a substantially semicircular hole in the crank, an increase in machining cost can be suppressed to a minimum.
[0016]
In addition, since the substantially semicircular hole can be reversed and fitted with the other shaft portion of the eccentric pin inserted, the eccentric pin can be approximately halfway when adjusting the vertical stroke amount of the needle bar. There is no need to remove it from a circular hole. Therefore, workability at the time of adjusting the needle bar stroke amount is good.
[0017]
According to a fourth aspect of the present invention, in the needle bar stroke adjusting device according to any one of the first to third aspects, for example, as shown in FIG. 2, the vertical motion imparting means is rotated with respect to the shaft portion of the eccentric pin. The fixing member (washer 44) that is supported and fixed as possible is provided with a displacement direction mark (mark 45) indicating a direction in which the other shaft portion is displaced with respect to one shaft portion of the eccentric pin. It is characterized by.
[0018]
According to the fourth aspect of the present invention, since the displacement direction mark is provided on the fixing member, the other shaft portion is displaced with respect to one shaft portion of the eccentric pin simply by visually observing the displacement direction mark. Can recognize the direction.
Therefore, in a state where the other shaft portion is fixed to the crank, the displacement direction mark indicates which of the symmetric positions with respect to the horizontal axis of the mounting hole is fitted to the other shaft portion. I can confirm. Thereby, since the distance from the axis of the upper shaft to the axis of the other shaft can be obtained, the stroke amount of the needle bar can be confirmed.
[0019]
Conventionally, in order to check the needle bar stroke amount, it has been necessary to remove the fixing member and check the eccentric direction of the eccentric pin, or to actually measure the stroke amount of the needle bar. On the other hand, in the invention according to the second aspect, it is not necessary to remove the fixing member and it is not necessary to measure the stroke amount of the needle bar. Therefore, the stroke amount of the needle bar can be confirmed more easily. .
[0020]
According to a fifth aspect of the present invention, in the needle bar stroke adjusting device according to any one of the first to fourth aspects, as shown in FIGS. 1 and 2, the vertical motion imparting means is detachable from the needle bar. There is a first case where the other shaft portion of the eccentric pin is fitted in one symmetrical position with respect to the horizontal axis of the mounting hole, and a second case where the other shaft portion is fitted in the other symmetrical position. The fixed position relative to the needle bar is changed in accordance with the fixed position mark indicating the fixed position of the vertical motion applying means corresponding to each of the first case and the second case. (Lines 15 and 16) are provided.
[0021]
According to the fifth aspect of the present invention, since the fixed position mark is provided on the needle bar, the fixed position on the other end side of the vertical motion imparting means with respect to the needle bar is easily determined based on the fixed position mark. be able to.
[0022]
More specifically, conventionally, when the needle bar stroke amount is changed, the fixed position of the vertical motion imparting means (for example, a needle bar clamp) with respect to the needle bar is adjusted. This is because the relative distance between the needle provided at the lower end of the needle bar and the looper below the needle bar when the needle bar is located at the lowest point is set to an appropriate distance.
[0023]
Conventionally, when adjusting the fixed position of the vertical motion imparting means with respect to the needle bar, the fixed position has to be determined by using a measuring tool or a jig, or by registering by eye measurement. On the other hand, in the invention of claim 3, since the fixed position can be easily determined based on the fixed position mark provided on the needle bar, it is possible to save time and labor when determining the fixed position.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
As shown in FIGS. 1 and 2, the needle bar stroke adjusting device 1 according to the present embodiment includes a crank 20 fixed to the upper shaft 5, an eccentric pin 30 fixed at one end to the crank 20, and an eccentric pin. 30 and a connecting rod 40 respectively connected to the other end side of the needle 30 and the needle bar 10.
[0025]
The upper shaft 5 is rotated about its axis by a sewing machine motor (not shown) around an axis 5A shown in FIG. A crank 20 is fixed to the upper shaft 5 so as to be integrally rotatable.
[0026]
The crank 20 includes a substantially semi-circular counterweight 20a and a crank arm 20b projecting from a substantially circular center of the counterweight 20a. In FIG. 2, the crank 20 is schematically shown.
A mounting hole 21 for fitting the shaft portion 31 of the eccentric pin 30 is formed through the crank arm 20b at a position vertically away from the shaft center 5A of the upper shaft 5 by a distance d.
[0027]
As shown in FIG. 2, the eccentric pin 30 includes a shaft portion 31 on the crank 20 side and a shaft portion 32 on the connecting rod 40 side at both ends. As shown in FIG. 3, the eccentric pin 30 has a configuration in which the center lines 31A and 32A of the shaft portions 31 and 32 are eccentric from each other by a distance δ. The center lines 31A and 32A are parallel to each other.
[0028]
As shown in FIG. 3, the center line 21 </ b> B of the mounting hole 21 provided in the crank 20 is parallel to the axial direction of the axis 5 </ b> A of the upper shaft 5. The mounting hole 21 is formed so that the shaft portion 31 of the eccentric pin 30 can be fitted into the mounting hole 21 in a state where the axial direction of the upper shaft 5 and the center line 31A are parallel to each other.
[0029]
Also, the shaft portion 31 of the eccentric pin 30 can be fixed to the mounting hole 21 by tightening the tightening bolt 24 shown in FIG. 1 toward the shaft center side of the upper shaft 5.
[0030]
As shown in FIGS. 2 and 3, counterbore holes 22 and 23 are formed on the end face of the crank 20 on the connecting rod 40 side so as to be continuous with the attachment hole 21. The countersunk holes 22 and 23 are formed symmetrically with respect to the horizontal axis 21C passing through the center of the mounting hole 21 and communicate with each other. The horizontal axis 21C is orthogonal to a straight line 21A (vertical axis) connecting the axis 5A of the upper shaft 5 and the center of the mounting hole 21.
[0031]
Further, as shown in FIG. 3, the counterbore holes 22 and 23 are fitted with the end portion of the shaft portion 32 on the crank 20 side in a state where the shaft portion 31 of the eccentric pin 30 is fitted in the mounting hole 21. It is set to a possible shape.
1 to 3, the configuration in the case where the eccentric pin 30 is fixed to the crank 20 with the end portion of the shaft portion 32 on the crank 20 side fitted in the counterbore hole 22 is illustrated. ing.
[0032]
As shown in FIG. 2, the connecting rod 40 is rotatably fixed to a boss 41 that is rotatably supported with respect to the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 and a base portion 12 a of a needle bar clamp 12 described later. The boss 42 is provided at both ends.
[0033]
A bearing 43 is inserted into the boss 41, and the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 penetrating the thrust washer 33 is inserted into the bearing 43. The thrust washer 33 is a member that prevents friction between the boss 41 and the crank 20.
[0034]
A washer 44 is fixed by a screw 46 to the tip of the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 in a state of being penetrated by the boss 41. A mark 45 is provided on the outer surface of the washer 44. As shown in FIGS. 2 and 4, the mark 45 of the washer 44 is oriented in the direction in which the shaft portion 32 is displaced with respect to the shaft portion 31 of the eccentric pin 30.
[0035]
When the eccentric pin 30 is fixed to the crank 20 with the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 fitted in the counterbore hole 22, as shown in FIGS. 1 and 5A, a mark 45 is formed. The washer 44 is fixed in a state where it is directed toward the tip end side of the crank arm 20b.
Further, when the eccentric pin 30 is fixed to the crank 20 with the shaft portion 32 fitted in the counterbore 23, the mark 45 is in the direction of the upper shaft 5, as shown in FIG. The washer 44 is fixed in a state where the washer is directed.
[0036]
Further, as shown in FIG. 2, the base 12 a of the needle bar clamp 12 that fixes the needle bar 10 passes through the boss 42 of the connecting rod 40. The base 12 a of the needle bar clamp 12 is pivotally attached to the square piece 13 while being penetrated by the boss 42. The square piece 13 is fitted in the guide groove 14 and is slidable in the vertical direction.
[0037]
The needle bar clamp 12 is detachably fixed to the needle bar 10. Further, the needle bar 10 is provided with two lines 15 and 16 orthogonal to the length direction of the needle bar 10.
[0038]
In a state where the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is fitted into the counterbore 22 which is one of the symmetrical positions of the mounting hole 21 with respect to the horizontal axis 21C, as shown in FIG. 1 and FIG. The clamp 12 is fixed to the needle bar 10 with its upper end face aligned with the line 15.
When the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is fitted in the countersink hole 23 which is the other symmetrical position of the mounting hole 21 with respect to the horizontal axis 21C, as shown in FIG. 12 is fixed to the needle bar 10 with its upper end face aligned with the line 16.
As shown in FIGS. 1 and 2, a needle 11 is attached to the lower end of the needle bar 10.
[0039]
Next, the stroke operation of the needle bar 10 will be described.
When the upper shaft 5 is rotationally driven around the shaft center 5A by the sewing machine motor, the crank 20 is rotated together with the upper shaft 5. Thereby, the mounting hole 21 provided in the crank 20 is rotationally moved along the circumference of the radius d centering on the shaft center 5A of the upper shaft 5.
[0040]
Since the shaft portion 31 of the eccentric pin 30 is fixed in the mounting hole 21, the shaft portion 31 is also rotationally moved along the circumference of the radius d centering on the shaft center 5A. Accordingly, the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is also rotationally moved.
When the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is fitted in the counterbore hole 22, the shaft portion 32 is rotationally moved along a circumference having a radius (d + δ) with the shaft center 5A as the center.
Further, when the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is fitted in the counterbore 23, the shaft portion 32 rotates along the circumference of the radius (d−δ) with the shaft center 5A as the center. Is done.
[0041]
Along with the rotational movement of the shaft portion 32, the boss 41 at the upper end of the connecting rod 40 moves so that the locus of the axial center forms a circular shape. Accordingly, the boss 42 at the lower end of the connecting rod 40 is driven in the vertical direction by sliding the square piece 13 along the guide direction (vertical direction) of the guide groove 14.
[0042]
As the boss 42 moves up and down, the needle bar 10 to which the needle bar clamp 12 is fixed is also moved up and down. That is, the connecting rod 40, the guide groove 14, the square piece 13, and the needle bar clamp 12 are vertical motion imparting units that impart vertical motion to the needle bar 10 based on the rotational motion transmitted to the eccentric pin 30.
[0043]
At this time, the stroke of the needle bar 10 is based on the rotational motion of the shaft portion 32 of the eccentric pin 30.
When the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is fitted in the counterbore hole 22, the vertical stroke amount of the needle bar 10 is 2 * (d + δ).
When the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is fitted in the counterbore 23, the vertical stroke amount of the needle bar 10 is 2 * (d−δ).
[0044]
As described above, according to the needle bar stroke adjusting device 1 of the present embodiment, since the two counterbored holes 22 and 23 are provided in the mounting hole 21 of the crank 20, the shaft portion 32 of the eccentric pin 30. It is possible to change the circumferential position of the eccentric pin 30 by 180 degrees by changing the counterbore holes 22 and 23 for fitting the pins. Thereby, the vertical stroke amount of the needle bar 10 can be adjusted to two types of 2 * (d + δ) and 2 * (d−δ).
[0045]
Therefore, the needle bar stroke can be adjusted simply by providing two counterbore holes 22 and 23 in the crank 20, so that the increase in machining cost can be suppressed as compared with the prior art, and the machining effort can be further reduced. It can be reduced.
[0046]
Further, the counterbore holes 22 and 23 are formed so as to be symmetrical with respect to the horizontal axis 21C of the mounting hole 21, so that the circumferential position of the eccentric pin 30 with respect to the crank 20 can be changed by 180 degrees. Therefore, the phase of the vertical movement of the needle bar 10 with respect to the shaft rotation of the upper shaft 5 is the same regardless of which of the counterbore holes 22 and 23 is fitted to the shaft portion 32 of the eccentric pin 30.
[0047]
Further, the needle bar stroke can be easily adjusted simply by fitting the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 into the counterbore holes 22 and 23. Further, since the shaft portion 32 is fitted into the counterbore holes 22 and 23, the circumferential position of the eccentric pin 30 can be determined with high accuracy, and the needle bar stroke can be adjusted with high accuracy.
[0048]
In addition, since the mark 45 is provided on the washer 44, the direction in which the shaft portion 32 is displaced with respect to the shaft portion 31 of the eccentric pin 30 can be recognized only by visually observing the mark 45. Thereby, since it can be checked in which of the two counter bores 22 and 23 the shaft portion 32 is fitted, the stroke amount of the needle bar 10 can be checked based on this.
Therefore, it is not necessary to remove the washer 44 to confirm the eccentric direction of the eccentric pin 30 or to actually measure the stroke amount to confirm the stroke amount, and the stroke amount can be confirmed without trouble. .
[0049]
Further, it is possible to confirm which of the two counter bores 22 and 23 is fitted to the shaft portion 32 only by visually observing the mark 45 of the washer 44, so that the needle bar clamp 12 is connected to the lines 15 and 16. It can be easily determined which one should be fixed.
[0050]
Further, the needle bar clamp 12 can be fixed at a fixed position corresponding to the needle bar stroke amount only by fixing the needle bar clamp 12 along the lines 15 and 16. Therefore, there is no need to use a measuring tool or a jig when determining the fixing position of the needle bar clamp 12, and the labor for determining the fixing position can be omitted.
[0051]
In the present embodiment, as shown in FIGS. 1, 2, 4, and 5, the mark 45 provided on the washer 44 is a black dot. Alternatively, the eccentric direction of the eccentric pin 30 may be indicated by a pattern, the outer shape of the washer 44, or the like.
In addition, the mark 45 may not be provided in advance on the washer 44. For example, after the washer 44 is fixed to the shaft portion 32 of the eccentric pin 30 with the screw 46, a seal or the like is attached to the washer 44 to the washer 44. It may be provided.
[0052]
In addition, although the needle bar 10 is provided with the two lines 15 and 16, the present invention is not limited to this, and for example, the needle bar 10 may have a scale. Even in this case, since the fixed position of the needle bar clamp 12 can be determined based on the scale, the fixed position of the needle bar clamp 12 can be easily adjusted.
[0053]
The present invention can be variously modified without being limited to the above embodiment.
For example, in the above embodiment, as shown in FIG. 7A, the mounting hole 21 into which one shaft portion 31 of the eccentric pin 30 can be fitted and the mounting hole 21 are continuous, and the mounting hole 21 is horizontal. Countersink holes 22 and 23 formed symmetrically with respect to the axis 21C and communicating with each other are provided.
[0054]
Instead, as shown in FIG. 7B, the long axis 51A of the mounting hole 21 coincides with the long axis, and a long hole 51 symmetrical to the horizontal axis 21C is formed, and the other end of the eccentric pin 30 is formed. The shaft portion 32 of the mounting hole 21 Horizontal axis 21C It is good also as a structure reversed and fitted to symmetrical position 32a * 32b with respect to.
[0055]
Further, as shown in FIG. 7C, the other shaft portion 32 of the eccentric pin 30 is reversed into the symmetrical positions 32a and 32b with respect to the horizontal axis 21C of the mounting hole 21 so as to be fitted into a substantially semicircular shape. It is good also as a structure which forms the hole 52. FIG. In this embodiment (FIG. 7 (c)), the needle bar stroke can be changed simply by rotating without removing the eccentric pin 30, so that the workability is good.
[0056]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the needle bar stroke can be adjusted only by providing two counterbore holes in the crank, so that an increase in the processing cost can be suppressed as compared with the conventional case, and the processing can be performed easily. Such labor can be reduced.
[0057]
According to the invention described in claim 2, since it is possible to adjust the needle bar stroke only by providing a long hole in the crank, it is possible to suppress an increase in machining cost as compared with the prior art and to reduce the labor required for machining. Less.
[0058]
According to the invention described in claim 3, since the needle bar stroke can be adjusted only by providing a substantially semicircular hole in the crank, the increase in machining cost can be suppressed less than in the prior art. Less labor is required. Further, since the needle bar stroke can be adjusted without removing the eccentric pin, workability is good.
[0059]
According to the invention of claim 4, the same effect as that of the invention of any one of claims 1 to 3 can be obtained, and the stroke amount of the needle bar can be reduced only by visually observing the displacement direction mark. Can be confirmed.
[0060]
According to the invention described in claim 5, the effect similar to that of the invention described in any one of claims 1 to 4 can be obtained. Therefore, it is possible to easily determine the fixed position, and to save the trouble of determining the fixed position.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a needle bar stroke adjusting device according to an embodiment to which the present invention is applied.
2 is an exploded perspective view showing the needle bar stroke adjusting device in FIG. 1. FIG.
3 is a longitudinal sectional view showing a connecting portion between a crank and an eccentric pin in FIG. 2. FIG.
4 is a perspective view for explaining the vertical positional relationship between an eccentric pin and a washer in FIG. 2. FIG.
5 is a schematic side view for explaining a vertical positional relationship between a crank and a washer in FIG. 1. FIG.
6 is a schematic front view for explaining a vertical positional relationship between a needle bar and a needle bar clamp in FIG. 1. FIG.
7A is a side view showing an end face of a crank on the connecting rod side in FIG. 2, and FIG. 7B is a side view showing an end face of the crank on the connecting rod side in another embodiment. It is.
[Explanation of symbols]
1 Needle bar stroke adjustment device
5 Upper shaft
10 Needle bar
12 Needle bar clamp (upper and lower motion imparting means, other part)
15, 16 lines (fixed position mark)
20 cranks
21 Mounting hole
21A Vertical axis
21C horizontal axis
22, 23 Counterbore hole
30 Eccentric pin
31 Shaft (One Shaft)
32 Shaft (the other shaft)
40 Connecting rod (up / down motion imparting means)
41 Boss (part)
44 Washer (fixing member)
45 mark (displacement direction mark)
51 oblong hole
52 A semi-circular hole

Claims

A crank fixed to an upper shaft that is rotationally driven by a sewing machine motor;
Eccentric pins that are configured to be provided at both ends with shaft portions that are parallel to each other in the axial direction and that can be fitted to the crank, and
A part of the eccentric pin is rotatably supported, and the other part is fixed to the needle bar. The rotational movement is transmitted from the sewing machine motor to the upper shaft, the crank, and the eccentric pin. Based on, a needle bar stroke adjusting device comprising a vertical motion imparting means for imparting vertical motion to the needle bar,
The crank includes two mounting holes into which one shaft portion of the eccentric pin can be fitted, two connecting holes that are continuous with the mounting hole, symmetrical with respect to the horizontal axis of the mounting hole, and communicate with each other. Countersunk holes are provided,
A needle bar stroke adjusting device, wherein the counter shaft can be fitted with the other shaft portion of the eccentric pin.

A crank fixed to an upper shaft that is rotationally driven by a sewing machine motor;
Eccentric pins that are configured to be provided at both ends with shaft portions that are parallel to each other in the axial direction and that can be fitted to the crank, and
A part of the eccentric pin is rotatably supported, and the other part is fixed to the needle bar. The rotational movement is transmitted from the sewing machine motor to the upper shaft, the crank, and the eccentric pin. Based on, a needle bar stroke adjusting device comprising a vertical motion imparting means for imparting vertical motion to the needle bar,
The crank is formed along an attachment hole into which one shaft portion of the eccentric pin can be fitted, and a straight line that is continuous with the attachment hole and connects the center of the attachment hole and the axis of the upper shaft , A needle bar stroke adjusting device, comprising: an elongated hole that allows the other shaft portion of the eccentric pin to be reversed and fitted into a symmetrical position with respect to a horizontal axis of the mounting hole.

A crank fixed to an upper shaft that is rotationally driven by a sewing machine motor;
Eccentric pins that are configured to be provided at both ends with shaft portions that are parallel to each other in the axial direction and that can be fitted to the crank, and
A part of the eccentric pin is rotatably supported, and the other part is fixed to the needle bar. The rotational movement is transmitted from the sewing machine motor to the upper shaft, the crank, and the eccentric pin. Based on, a needle bar stroke adjusting device comprising a vertical motion imparting means for imparting vertical motion to the needle bar,
The crank is formed along an attachment hole into which one shaft portion of the eccentric pin can be fitted, and a straight line that is continuous with the attachment hole and connects the center of the attachment hole and the axis of the upper shaft , A needle having a substantially semicircular hole that can be fitted by being reversed to a symmetrical position with respect to the horizontal axis of the mounting hole in a state where the other shaft portion of the eccentric pin is inserted. Bar stroke adjustment device.

In the needle bar stroke adjusting device according to any one of claims 1 to 3,
The fixing member for supporting and fixing the vertical motion imparting means so as to be rotatable with respect to the shaft portion of the eccentric pin is a displacement direction indicating a direction in which the other shaft portion is displaced with respect to one shaft portion of the eccentric pin. A needle bar stroke adjusting device provided with a mark.

In the needle bar stroke adjusting device according to any one of claims 1 to 4,
The vertical motion imparting means is detachable from the needle bar, the first case where the other shaft portion of the eccentric pin is fitted at one symmetrical position with respect to the horizontal axis of the mounting hole, and the other symmetrical position And the fixing position with respect to the needle bar is changed according to each of the second case fitted to
The needle bar stroke is provided with a fixed position mark indicating a fixed position of the vertical motion applying means corresponding to each of the first case and the second case. Adjustment device.