JP4721949B2 - ロードサーベイシステム - Google Patents

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Description

本発明は、需要家へのユーティリティ供給量を計測する計測手段と、前記需要家においてユーティリティを利用するユーティリティ利用機器の運転状態を検知する運転状態検知手段と、前記計測手段の計測結果を前記運転状態検知手段の検知結果に関連付けて出力する供給量出力手段とを備えたロードサーベイシステムに関する。
需要家に設置されたガス機器や電気機器等のユーティリティ利用機器に供給されるガスや電力等のユーティリティについては、需要家に設置されたガスメータや電力メータ等の計測手段により、需要家へのユーティリティ供給量が計測され、そのユーティリティ供給量から需要家に課金するユーティリティ料金が算出される。
そして、需要家へのユーティリティ供給量の高精度な分析や予測を行うための従来のロードサーベイシステムとして、需要家におけるユーティリティ利用機器が運転しているか否かの運転状態を検知する運転状態検知手段と、例えばユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を個別に出力するというように、計測手段の計測結果を運転状態検知手段の検知結果に関連付けて出力する供給量出力手段とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
また、このようなユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量は、例えばユーティリティ利用機器の運転状態と需要家へのユーティリティ供給量との相関関係の分析や、将来において予定されているユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量の予測などに用いることができる。
更に、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量に応じて顧客に課金するユーティリティ料金に対して適用する割引料金を増減させるように決定すれば、需要家に対してユーティリティ利用機器の運転促進又は運転抑制のインセンティブを与えることができ、これにより、需要家へのユーティリティ供給量の平準化又は増減等のデマンドコントロール等を実施することができる。
また、上記特許文献1及び2に記載のロードサーベイシステムの運転状態検知手段は、ユーティリティ利用機器との間で通信を行って取得したユーティリティ利用機器の電源のON/OFF情報から、ユーティリティ利用機器の運転状態を検知するように構成されているが、別の構成として、例えば、ユーティリティ利用機器が点火又は消火時において特有の消費パターンでユーティリティを消費するものである場合に、計測手段で計測されたユーティリティ供給量の変動パターンに上記ユーティリティ利用機器の特有の消費パターンが含まれているか否かを分析することにより、ユーティリティ利用機器の運転状態を検知するように構成された運転状態検知手段が知られている(例えば、特許文献3及び4を参照。)。
特開平9−180084号公報 特開2000−298790号公報 特開2000−283815 特開2004−295296号公報
上記のようなユーティリティ利用機器は、互いに異なる複数の運転状況で運転される場合がある。
そして、需要家へのユーティリティ供給量を、このようなユーティリティ利用機器の運転状況別に認識することができれば、極めて高精度な需要家へのユーティリティ供給量の分析及び予測を行うことができるが、上記特許文献1乃至4に記載の従来のシステムでは、ユーティリティ利用機器の運転状態とは別に、このようなユーティリティ利用機器の運転状況を認識し得るものではなかった。
また、ユーティリティ利用機器を、上記のような運転状況を使用者により入力可能、且つ、その入力された運転状況を通信等によりシステム側に送出するように構成すれば、システム側において、ユーティリティ利用機器の運転状況を認識することができるが、ユーティリティ利用機器を、これら運転状況を入力し送出するという煩雑な構成とする必要がある上に、使用者が運転状況をこまめに入力する必要があるという問題から合理的ではない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、需要家へのユーティリティ供給量の高精度な分析や予測等を行うべく、簡単且つ合理的な構成により、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を運転状況別に認識し得る状態で、需要家へのユーティリティ供給量を出力可能なロードサーベイシステムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るロードサーベイシステムは、需要家へのユーティリティ供給量を計測する計測手段と、前記需要家においてユーティリティを利用するユーティリティ利用機器の運転状態を検知する運転状態検知手段と、前記計測手段の計測結果を前記運転状態検知手段の検知結果に関連付けて出力する供給量出力手段とを備えたロードサーベイシステムであって、その第1特徴構成は、前記需要家における生活状態を検知する生活状態検知手段を備え、
前記供給量出力手段が、前記計測手段の計測結果を、前記運転状態検知手段の検知結果及び前記生活状態検知手段の検知結果に関連付けて出力するように構成されており、
前記生活状態検知手段が、前記需要家における生活状態として、前記ユーティリティ利用機器の利用空間に人が存在しないと考えられる生活状態を検知し、
前記計測手段で計測した前記ユーティリティ供給量から前記需要家に対して課金するユーティリティ料金を算出すると共に、前記供給量出力手段で出力された前記ユーティリティ利用機器の利用空間に人が存在しないと考えられる前記生活状態での運転時の前記ユーティリティ供給量に基づいて、前記ユーティリティ料金に対して適用する割引料金を決定する料金算出手段を備えた点にある。
即ち、本発明者らは、ユーティリティ利用機器が互いに異なる複数の運転状況で運転される場合において、その運転状況と需要家における生活状態とに一定の相関があることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記第1特徴構成によれば、上記運転状態検知手段により検知されたユーティリティ利用機器の運転状態と、上記生活状態検知手段により検知された需要家における生活状態とから、ユーティリティ利用機器の運転状況を認識することができるので、上記供給量出力手段により、上記運転状態検知手段の検知結果と上記生活状態検知手段の検知結果とに関連付けて出力された需要家へのユーティリティ供給量から、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を生活状態に相関を有する運転状況別に認識することができる。
従って、本発明により、需要家へのユーティリティ供給量の高精度な分析や予測等を行うべく、簡単且つ合理的な構成により、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を運転状況別に認識し得る状態で、需要家へのユーティリティ供給量を出力可能なロードサーベイシステムを実現することができる。
また、上記供給量出力手段により、上記運転状態検知手段の検知結果と上記生活状態検知手段の検知結果とに関連付けて出力された需要家へのユーティリティ供給量から、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を生活状態に相関を有する運転状況別に認識することができるので、上記料金算出手段により、ユーティリティ利用機器の特定の運転状況に対応する特定の生活状態での運転時の需要家へのユーティリティ供給量に応じて顧客に課金するユーティリティ料金に対して適用する割引料金を増減させるように決定すれば、需要家に対して特定の運転状況でのユーティリティ利用機器の運転促進又は運転抑制のインセンティブを与えることができ、これにより、需要家へのユーティリティ供給量の平準化又は増減等のデマンドコントロールを正確且つきめ細かく実施することができる。
本発明に係るロードサーベイシステムの第2特徴構成は、前記生活状態検知手段として、前記需要家における少なくとも前記ユーティリティ利用機器の利用空間における人の在不在状態を前記生活状態として検知する在不在状態検知手段を備えた点にある。
上記第2特徴構成によれば、上記運転状態検知手段により検知されたユーティリティ利用機器の運転状態と、上記在不在状態検知手段により検知されたユーティリティ利用機器の利用空間における人の在不在状態とから、人が存在する利用空間においてユーティリティ利用機器を運転するという通常の運転状況の他に、人が存在しない利用空間においてユーティリティ利用機器を運転するという運転状況等の別の運転状況でのユーティリティ利用機器の運転を認識することができる。よって、上記供給量出力手段により、上記運転状態検知手段の検知結果と上記在不在状態検知手段の検知結果とに関連付けて出力された需要家へのユーティリティ供給量から、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を、上記運転状況別に認識することができる。
本発明に係るロードサーベイシステムの第3特徴構成は、前記生活状態検知手段として、前記需要家における少なくとも前記ユーティリティ利用機器の利用空間における照明機器の点消灯状態を前記生活状態として検知する点消灯状態検知手段を備えた点にある。
上記第3特徴構成によれば、上記運転状態検知手段により検知されたユーティリティ利用機器の運転状態と、上記点消灯状態検知手段により検知されたユーティリティ利用機器の利用空間における照明機器の点消灯状態とから、照明機器が点灯中であることから人が存在すると考えられる利用空間においてユーティリティ利用機器を運転するという通常の運転状況の他に、照明機器が消灯中であることから人が存在しないと考えられる利用空間においてユーティリティ利用機器を運転するという運転状況等の別の運転状況でのユーティリティ利用機器の運転を認識することができる。よって、上記供給量出力手段により、上記運転状態検知手段の検知結果と上記点消灯状態検知手段の検知結果とに関連付けて出力された需要家へのユーティリティ供給量から、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を、上記運転状況別に認識することができる。
本発明に係るロードサーベイシステムの第4特徴構成は、前記ユーティリティ利用機器の利用空間に人が存在しないと考えられる前記生活状態での運転時として、無人湯張り運転期間、無人浴室乾燥期間、無人床暖房期間、のいずれか1つ以上の期間を設定できる点にある。
本発明に係るロードサーベイシステムの実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ガス(ユーティリティの一例)を利用するガス利用機器(ユーティリティ利用機器の一例)Aを設置し、ガスを消費する需要家において、ガス利用機器(ユーティリティ利用機器の一例)Aの運転時のガス供給量をそのガス利用機器Aの運転状況別に認識し得る状態で、需要家へのユーティリティ供給量を出力可能なロードサーベイシステムLSが設置されている。
先ず、需要家の状態について説明する。
尚、本実施形態では、需要家として、キッチン、浴室、ダイニング、リビング、玄関、屋外等の複数の空間を有する一般的な家庭を想定するが、これらの需要家の状態は適宜改変可能である。
この需要家には、ガスを利用するガス利用機器Aとして、屋外に給湯暖房機1が設置され、キッチンにコンロ2が設置され、リビングにファンヒータ3が設置されている。
また、需要家には、これらのガス利用機器Aへのガス供給量を計測する計測手段21を有するガスメータGMが設置されており、詳細についは後述するが、ガス供給業者は、このガスメータGMを用いて需要家への当月のガス供給量を認識し、そのガス供給量から需要家に課金するユーティリティ料金を算出する。
上記給湯暖房機1は、公知の如く、水道水を加熱して生成した温水をキッチンに設けられた給湯栓10に供給する給湯運転、同温水を浴室内の浴槽11に供給する湯張り運転、浴室に設けられた浴室暖房乾燥機12で放熱される循環水を加熱すると共に浴室の換気を行って浴室自身又は浴室に干した洗濯物の乾燥を行う浴室乾燥運転、及び、ダイニングに設けられた床暖房パネル13で放熱される循環水を加熱してダイニングの床暖房を行う床暖房運転等を行うように構成されている。
また、キッチン、浴室、及びダイニングには、上記のような夫々の運転の開始及び停止等を行うためのリモコン15が設置されている。
また、上記コンロ2は、公知の如く、キッチンにおいてガスを燃焼させて被加熱物を加熱調理する加熱調理運転を行うように構成されており、ファンヒータ3は、公知の如く、リビングなどの室内においてガスを燃焼させて室内を暖房する暖房運転を行うように構成されている。
また、これらガス利用機器Aは、需要家に設けられたホームネットワーク(図示せず)を介して、後述するコントローラCOに対して、運転開始時及び運転停止時にそれらを認識可能な運転開始/停止信号を送出するように構成されている。
即ち、給湯暖房機1は、コントローラCOに対して、上記給湯運転、上記湯張り運転、上記浴室乾燥運転、及び、上記床暖房運転の夫々の運転開始時及び運転停止時に、それらを認識可能な運転開始/停止信号を送出する。
また、コンロ2も、コントローラCOに対して、加熱調理運転の開始時及び停止時にそれらを認識可能な運転開始/停止信号を送出し、更に、ファンヒータ3も、コントローラCOに対して、暖房運転の開始時及び停止時にそれらを認識可能な運転開始/停止信号を送出する。
キッチン、浴室、ダイニング、リビングには、夫々照明器具Lが設けられており、それら照明器具Lは、照明スイッチLSWにより点灯と消灯との切り換えが行われる。尚、キッチン用の照明器具Lに対して設けられた照明スイッチLSWをキッチン用照明スイッチ5と呼び、浴室用の照明器具Lに対して設けられた照明スイッチLSWを浴室用照明スイッチ6と呼び、ダイニング用の照明器具Lに対して設けられた照明スイッチLSWをダイニング用照明スイッチ7と呼び、リビング用の照明器具Lに対して設けられた照明スイッチLSWをリビング用照明スイッチ8と呼ぶ。
また、これら照明スイッチLSWは、ホームネットワークを介して、コントローラCOに対して、点灯時又は消灯時にそれらを認識可能な点灯/消灯信号を送出するように構成されている。
玄関には、セキュリティースイッチSSWが設けられており、このセキュリティースイッチSSWは、需要家の住人による外出時及び帰宅時の操作により、需要家における人の在不在状態を認識するように構成されている。かかるセキュリティースイッチSSWは、公知のホームセキュリティーシステムにおいて、需要家において人が存在する在宅中と需要家において人が存在していない留守中とを識別して、例えば、その留守中の需要家への人の侵入等を警戒する警戒モードへの切り換えや、在宅中の需要家における人の活動を監視する監視モードへの切り替え等に用いられる。
また、このセキュリティースイッチSSWは、ホームネットワークを介して、コントローラCOに対して、外出時及び帰宅時にそれらを認識可能な外出/帰宅信号を送出するように構成されている。
次に、ロードサーベイシステムLSの構成について説明する。
かかるロードサーベイシステムLSは、図2にも示すように、需要家側に設けられたガスメータGM、ガスメータGMに通信可能な状態で設置されたコントローラCO、及び、ガス供給業者側に設けられコントローラCOとの間で通信可能な状態で設置されたセンターサーバCS等のハードウェアにより構築されている。
上記ガスメータGMは、需要家へのガス供給量を計測する計測手段21を備えており、具体的には、その計測手段21により、ガスが所定流量通過する毎にパルス信号が出力されると共に、そのパルス信号がカウントされて積算流量の形態でガス供給量が計測される。
上記コントローラCOと上記センターサーバCSとは、夫々に設けられた通信手段28,29により、インターネット、公衆回線、専用回線等の所定の通信ネットワークNEを介して通信可能に構成されている。
更に、コントローラCOは、上記ガスメータGMの計測手段21が出力するパルス信号が所定の通信線を通じて入力される形態で、ガスメータGMに接続されており、更には、所定のコンピュータプログラムをCPUが実行することにより、後述する運転状態検知手段22、在不在状態検知手段23、点消灯状態検知手段24、及び、供給量出力手段26として機能するように構成されており、更には、不揮発性メモリ等からなる記憶部27を備える。
上記運転状態検知手段22は、夫々のガス利用機器Aの運転状態を検知するように構成されている。
具体的には、上記運転状態検知手段22により、前述した夫々のガス利用機器Aからホームネットワークを介して運転開始/停止信号が受信されることで、給湯暖房機1による給湯運転、浴室乾燥運転、床暖房運転、コンロ2による加熱調理運転、及び、ファンヒータ3による暖房運転の夫々について、その運転の開始時から停止時までが運転中として認識される。
上記在不在状態検知手段23は、需要家における生活状態を検知する生活状態検知手段25として、需要家における在不在状態を上記生活状態として検知するように構成されている。
具体的には、上記在不在状態検知手段23により、前述したセキュリティースイッチSSWからホームネットワークを介して外出/帰宅信号が受信されることで、外出時から帰宅時までが、需要家において人が存在しない留守中として認識される。
上記点消灯状態検知手段24は、需要家における生活状態を検知する生活状態検知手段25として、前記需要家における少なくともガス利用機器Aの利用空間における照明機器Lの点消灯状態を上記生活状態として検知するように構成されている。
具体的には、上記点消灯状態検知手段24により、ガス利用機器Aの利用空間、即ち、給湯暖房機1の給湯部としての給湯栓10やコンロ2が設置されているキッチン、給湯暖房機1の給湯部としての浴槽11や放熱部としての浴室暖房乾燥機12が設置されている浴室、給湯暖房機1の放熱部としての床暖房パネル13が設置されているダイニング、ファンヒータ3が設置されているリビングの夫々の空間について、照明機器Lの照明スイッチLSW(キッチン用照明スイッチ5、浴室用照明スイッチ6、ダイニング用照明スイッチ7、リビング用照明スイッチ8)からホームネットワークを介して点灯/消灯信号が受信されることで、照明スイッチLSWの消灯時から点灯時までが消灯中として認識される。
上記供給量出力手段26は、ガスメータGMの計測手段21の計測結果を出力するように構成されており、具体的には、上記供給量出力手段26により、計測手段21が所定流量毎に出力するパスル信号がカウントされて総ガス供給量が認識され出力されると共に、後述する特定期間におけるパルス信号が個別にカウントされて特定期間におけるガス供給量が認識され出力される。
また、かかる供給量出力手段26が出力したガス供給量は、記憶部27に記憶される。
更に、上記供給量出力手段26は、ガスメータGMの計測手段21の計測結果を、上記運転状態検知手段22の検知結果と、上記生活状態検知手段25の検知結果とに関連付けて出力するように構成されている。
具体的には、上記供給量出力手段26により、上記運転状態検知手段22の検知結果、及び、上記生活状態検知手段25としての上記在不在状態検知手段23及び上記点消灯状態検知手段24の少なくとも一方の検知結果により特定される特定期間において、計測手段21が出力するパルス信号が個別にカウントされて、その特定期間におけるガス供給量が認識され、その特定期間におけるガス供給量が記憶部27に記憶される。
また、上記特定期間は、特定のガス利用機器Aが特定の運転状況で運転されている期間であり、詳しくは、上記運転状態検知手段22でガス利用機器Aが運転中と検知され、且つ、上記生活状態検知手段25で生活状態が特定の生活状態であると検知されている期間である。
尚、本実施形態では、給湯暖房機1が特定の運転状況で運転されている期間が特定期間として設定されており、その特定期間について以下に説明する。
給湯暖房機1が特定の運転状況で運転されている期間を特定期間として、以下に示す無人湯張り運転期間、無人浴室乾燥期間、無人床暖房期間が設定されている。
上記無人湯張り運転期間は、運転状態検知手段22により給湯暖房機1が湯張り運転中であると検知され、且つ、在不在状態検知手段23により留守中であると検知されている、又は、点消灯状態検知手段24により浴室が消灯中であると検知されている期間、即ち、前記需要家における少なくとも浴室に人が存在していないという特定の運転状況で給湯暖房機1が湯張り運転中の期間である。
上記無人浴室乾燥運転期間は、運転状態検知手段22により給湯暖房機1が浴室乾燥運転中であると検知され、且つ、在不在状態検知手段23により留守中であると検知されている、又は、点消灯状態検知手段24により浴室が消灯中であると検知されている期間、即ち、前記需要家における少なくとも浴室に人が存在していないという特定の運転状況で給湯暖房機1が浴室乾燥運転中の期間である。
上記無人床暖房期間は、運転状態検知手段22により給湯暖房機1が床暖房運転中であると検知され、且つ、在不在状態検知手段23により留守中であると検知されている、又は、点消灯状態検知手段24によりリビングが消灯中であると検知されている期間、即ち、前記需要家における少なくともリビングに人が存在していないという特定の運転状況で給湯暖房機1が床暖房運転中の期間である。尚、この無人床暖房期間は、リビングにおいて人が来る前などに床暖房運転が実行されている期間として認識することができる。
そして、上記供給量出力手段26により、無人湯張り運転期間、無人浴室乾燥期間、無人床暖房期間のガス供給量が個別に認識され、記憶部27に記憶される。
尚、給湯暖房機1の他に、コンロ2やファンヒータ3のガス利用機器Aが特定の運転状況で運転されている期間を特定期間として設定しても構わない。
上記通信手段28は、センターサーバCSの通信手段29との間で通信を行って、センターサーバCS側の指令に応じて記憶部27に記憶された各種情報を適宜センターサーバCSに送信するように構成されている。
センターサーバCSは、所定のコンピュータプログラムをCPUが実行することにより、コントローラCO側から計測手段21で計測されたガス供給量に関する情報を取得する自動検針手段30、及び、そのガス供給量から需要家に対して課金するガス料金を算出する料金算出手段31として機能し、ガス供給業者は、この料金算出手段31で算出したガス料金を需要家に対して課金するための課金処理を行う。
具体的には、上記自動検針手段30は、1ヶ月毎等の所定の料金請求期間の終了時点に、コントローラCO側から、その料金請求期間における総ガス供給量を取得すると共に、上述した特定期間、即ち上述した無人湯張り運転期間、無人浴室乾燥期間、無人床暖房期間の夫々のガス供給量や、コンロ2やファンヒータ3のガス利用機器Aが特定の運転状況で運転されている期間のガス供給量等を取得するように構成されている。
従って、ガス供給業者は、上記料金請求期間における総ガス供給量の他、ガス利用機器Aである給湯暖房機1の運転状況が互いに異なる上記特定期間におけるガス供給量を認識することができ、例えば、需要家におけるガス供給量をガス機器Aの運転状況別に認識することができる。
上記料金算出手段31は、この総ガス供給量にガスの単価をかけて需要家に対して課金するガス料金を算出するように構成されているのであるが、更には、上記特定期間のガス供給量に基づいて、上記算出したガス料金に対して適用する割引料金を決定するように構成されている。
例えば、無人湯張り運転期間、無人浴室乾燥期間、無人床暖房期間の特定期間の夫々について、その特定期間におけるガス供給量に応じて上記割引料金を増減させることで、需要家に対して、その特定期間に対応する給湯暖房機1の運転状況での給湯暖房機1の運転促進又は運転抑制のインセンティブを与え、これにより、ガス供給量の平準化又は増減等のデマンドコントロールを正確且つきめ細かく実施することができる。
更に、センターサーバCSを、上記割引料金に関する情報を、需要家に設置した専用の表示部に表示したり、需要家が所有するパーソナルコンピュータ等にインターネットを通じて表示して、需要家に対して与えられるインセンティブを明確にすることが望ましい。
〔別実施形態〕
(1)上記実施の形態では、コントローラCOが機能する運転状態検知手段22により、ガス利用機器Aが運転しているか否かの運転状態を検知するために、ガス利用機器Aからホームネットワークを介してコントローラCOに運転開始又は運転停止を認識可能な信号を送出するように構成したが、別に、ガス利用機器Aが接続された電力線における電力の供給を検知するセンサを設け、このセンサの検知結果をホームネットワークや電力線を通じてコントローラCO側に送出するように構成するなど、別の構成を採用しても構わない。
(2)上記実施の形態では、コントローラCOに、生活状態検知手段25として、在不在状態検知手段23と点消灯状態検知手段24との両方を設けたが、別に、生活状態検知手段25として、在不在状態検知手段23及び点消灯状態検知手段24のうちの一方のみを設けたり、在不在状態及び点消灯状態とは別の形態の生活状態を検知する生活状態検知手段25を設けたりして、供給量出力手段26により、計測手段21の計測結果を、その生活状態検知手段25の検知結果に関連付けて出力するように構成しても構わない。
(3)上記実施の形態では、在不在状態検出手段23を、セキュリティースイッチSSWからホームネットワークを介して外出/帰宅信号を受信することで人の在不在状態を検知するように構成したが、例えば、人体を検出する人体センサを需要家に設け、その人体センサの検出結果を用いて人の在不在を検知するように構成するなど、別の構成を採用しても構わない。
更に、在不在状態検知手段23を、需要家における人の在不在状態を検知するように構成したが、別に、ガス利用機器Aが利用されている空間における人の在不在状態を検知するように構成しても構わない。
(4)上記実施の形態では、センターサーバCSにおいて、コントローラCOとの間で通信ネットワークNEを介して通信を行うことで、コントローラCO側から計測手段21で計測されたガス供給量に関する情報を取得するように構成したが、別に、センターサーバCSにおいて、コントローラCOとの間で通信を行うことなく、コントローラCO側から上記情報を取得するように構成することもできる。
即ち、例えば1ヶ月毎に検針員が各需要家に出向いて、計測手段21で計測されたガス供給量に関する情報を、上記コントローラCOから携帯型端末に入力する形態で取得し、そして、その取得した情報を携帯型端末からセンターサーバCSに入力すれば、センターサーバCSにおいて、計測手段21で計測されたガス供給量に関する情報を取得することができる。
(5)上記実施の形態では、ロードサーベイシステムLSを、ガスメータGM、コントローラCO、及び、センターサーバCSで構成したが、例えば、このようなセンターサーバCSを省略したり、コントローラCOをガスメータGMに内蔵するなど、ロードサーベイシステムLSのハードウェア構成は適宜改変しても構わない。
(6)上記実施の形態では、供給量出力手段26を、運転状態検知手段22の検知結果及び生活状態検知手段25の検知結果により特定される特定期間において計測手段21で計測されたガス供給量を出力する形態で、計測手段21の計測結果を運転状態検知手段22の検知結果及び生活状態検知手段25の検知結果に関連付けて出力するように構成したが、例えば以下に説明するような別の形態の供給量出力手段26を採用しても構わない。
即ち、供給量出力手段26を、計測手段21の計測結果(ガス供給量)、運転状態検知手段22の検知結果(運転状態)、及び、生活状態検知手段25の検知結果(在不在状態,点灯状態)の夫々を、連続的又は所定間隔で取得し、同時刻に取得した夫々の検知結果をまとめて出力するように構成することができる。また、これら連続的又は所定間隔で取得した夫々の検知結果を一旦時刻と関連付けて記憶部27に記憶するように構成すれば、その記憶部27から、運転状態検知手段22の検知結果及び生活状態検知手段25の検知結果により特定される特定期間において計測手段21で計測されたガス供給量を抽出することができる。
また、供給量出力手段26を、ガス利用機器Aの運転状態と需要家における生活状態に加えて、日付や曜日や季節等を認識可能なカレンダ情報、需要家の所在地における外気温や湿度などを認識可能な環境情報をも、計測手段21の計測結果(ガス供給量)に関連付けて出力するように構成すれば、このようなカレンダ情報や環境情報で特定される特定期間において計測手段21で計測されたガス供給量を認識することができる。
本発明に係るロードサーベイシステムは、需要家へのユーティリティ供給量の高精度な分析や予測等を行うべく、簡単且つ合理的な構成により、ユーティリティ利用機器の運転時の需要家へのユーティリティ供給量を運転状況別に認識し得る状態で、需要家へのユーティリティ供給量を出力可能なロードサーベイシステムとして有効に利用することができる。
ロードサーベイシステムが設置された需要家の状態を示す概略図 ロードサーベイシステムの概略構成図
符号の説明
21:計測手段
22:運転状態検知手段
23:在不在状態検知手段
24:点消灯状態検知手段
25:生活状態検知手段
26:供給量出力手段
31:料金算出手段
A:ガス利用機器(ユーティリティ利用機器)
LSW:照明スイッチ
SSW:セキュリティースイッチ
GM:ガスメータ
CO:コントローラ
CS:センターサーバ
LS:ロードサーベイシステム

Claims (4)

  1. 需要家へのユーティリティ供給量を計測する計測手段と、前記需要家においてユーティリティを利用するユーティリティ利用機器の運転状態を検知する運転状態検知手段と、前記計測手段の計測結果を前記運転状態検知手段の検知結果に関連付けて出力する供給量出力手段とを備えたロードサーベイシステムであって、
    前記需要家における生活状態を検知する生活状態検知手段を備え、
    前記供給量出力手段が、前記計測手段の計測結果を、前記運転状態検知手段の検知結果及び前記生活状態検知手段の検知結果に関連付けて出力するように構成されており、
    前記生活状態検知手段が、前記需要家における生活状態として、前記ユーティリティ利用機器の利用空間に人が存在しないと考えられる生活状態を検知し、
    前記計測手段で計測した前記ユーティリティ供給量から前記需要家に対して課金するユーティリティ料金を算出すると共に、前記供給量出力手段で出力された前記ユーティリティ利用機器の利用空間に人が存在しないと考えられる前記生活状態での運転時の前記ユーティリティ供給量に基づいて、前記ユーティリティ料金に対して適用する割引料金を決定する料金算出手段を備えたロードサーベイシステム。
  2. 前記生活状態検知手段として、前記需要家における少なくとも前記ユーティリティ利用機器の利用空間における人の在不在状態を前記生活状態として検知する在不在状態検知手段を備えた請求項1に記載のロードサーベイシステム。
  3. 前記生活状態検知手段として、前記需要家における少なくとも前記ユーティリティ利用機器の利用空間における照明機器の点消灯状態を前記生活状態として検知する点消灯状態検知手段を備えた請求項1又は2に記載のロードサーベイシステム。
  4. 前記ユーティリティ利用機器の利用空間に人が存在しないと考えられる前記生活状態での運転時として、無人湯張り運転期間、無人浴室乾燥期間、無人床暖房期間、のいずれか1つ以上の期間を設定できる請求項1〜3のいずれか一項に記載のロードサーベイシステム。
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