JP4716623B2 - Apparatus and method for inspecting inner surface coating of metal container - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面処理鋼板やアルミニウム合金板などからなる導電性の金属容器の内面側を被覆している合成樹脂製などの非導電性の内面被膜に生じている傷や亀裂、ピンホールなどの欠陥を検出するための装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属容器がその充填物によって腐食されることを防止するために、金属容器の内面を熱硬化性樹脂塗膜や熱可塑性樹脂フィルム膜などの合成樹脂製の非導電体によって被覆することが従来から広く行われている。そして、金属容器の充填物の性質によって、金属容器の内面に施される被膜の材質や厚さ、被膜の形成方法が決定される。なお、被膜の厚さは通常、熱硬化性塗膜の場合には4μm〜13μmであり、熱可塑性樹脂フィルム膜の場合には10μm〜30μmである。
【0003】
しかし、内面被膜の形成時やその後の金属容器の加工工程において、内面被膜に傷や亀裂、ピンホールなどの欠陥が発生する場合があった。そして、内面被膜の欠陥を放置したまま金属容器の内部に充填物を封入すると、その充填物によって金属容器を構成している金属が腐食して腐食孔が発生したり、金属容器に用いられている金属が充填物中に溶出して充填物のフレーバーが損なわれる可能性があった。そのため、充填物を金属容器に充填する前の工程において、抜き取り検査により、内面被膜の欠陥を検出することが行われている。
【0004】
その金属容器の内面被膜(塗膜)欠陥の検出方法として、一般的にエナメルレータ法が知られている。このエナメルレータ法について説明する。まず、一端が閉じられ、かつ、他端が開口されている金属容器の内部に電解液(例えば塩化ナトリウム水溶液)を注入し、その中に検出装置の負極を浸漬する。次に、金属容器の金属露出部に検出装置の正極を接触させて、これらの電極の間に所定時間(例えば3秒間)、数V(例えば6V)程度の電圧を印加する。そして、数V程度の電圧を印加することによって流れる電流を測定することにより、内面被膜の欠陥を検出するものである。
【0005】
しかし、エナメルレータ法では、電解液として塩化ナトリウム水溶液や硫酸ナトリウム水溶液などが用いられていることにより、内面被膜に欠陥が存在しないという検査結果が得られた一端開口の金属容器であっても、その内面に付着した電解液によりその後の時間経過に伴い金属容器の内面が腐食する虞があることから、検査に用いた金属容器は廃棄処分されるので、抜き取り検査が前提となっている。したがって、一端開口の金属容器の全数検査に、この方法を採用するとすれば、腐食性の強い電解液を金属容器の内部から完全に除去するための専用の洗浄工程が必要となるので、検査工程が複雑化し、金属容器の製造コストがアップする問題がある。
【0006】
このような問題に対処することのできる一端開口の金属容器の内面被膜の欠陥検出方法および装置の一例が、特開2000−046776号公報に記載されている。この公報には、導電性のブラシを金属容器の内部に挿入して内面被膜に接触させるとともに、内面被膜の表面に導電性の液体を供給し、ブラシと金属容器とを相対回転させることによりブラシによって液体を微粒子化し、その状態でブラシと金属容器との間に低電圧を印加し、その電流を測定することが記載されている。この公報に記載された方法および装置によれば、導電性を有する液体として純水を用いることによって、金属容器を自然乾燥させたり、金属容器に空気(室温程度の空気または暖めた空気)を吹き付けたりするだけで、その乾燥後には金属容器の内面被膜に水の痕跡を残さず、金属容器を検査前の状態に戻すことができ、洗浄工程を設ける必要がないとされている。
【0007】
ところが、上記公報に記載された方法および装置においては、ブラシにより導電性の液体を微粒子化しているので、少なくとも一端に開口部が形成されている金属容器の内面が、ブラシの先端が届き難い複雑な形状(例えば、途中から小径となっている形状や、一端側の開口部付近に螺旋形状の凹凸などが形成されている形状)である場合には、導電性の液体が内面被膜の表面に満遍なく行き渡らない可能性がある。その結果、被膜の欠陥検出精度が低下する可能性があった。
【0008】
そこで、上記の導電性のブラシの代わりに、導電性の検査水を用いることにより、上記不具合を解消し、内面被膜の欠陥検出精度を向上できるようにした欠陥検出装置および方法については、特願2001−132403号として、本出願人が既に出願している。すなわち、この出願は、金属容器の内部に、検査水を充填し、充填した検査水を介して、金属容器の内側から内面被膜に検査用電圧を印加し、この際に検出される検査電流の値によって、金属容器の内面被膜の欠陥検出を行うことにより、少なくとも一端に開口部が形成されている金属容器の内面形状に関わりなく、内面被膜の欠陥検出できるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載された方法および装置においては、その検査の間中、検査水の充填量が規定量に満たされ、維持されないと、金属容器の内面被膜の検査が不正確になるという不具合が生じた。
【0010】
すなわち、検査の間中にもし検査水が不足すると、金属容器の内部に供給される検査水の水位が低くなり、検査水が接触できない内面被膜の部分が発生する。その結果、検査水が接触していない未接触な内面被膜の部分は、被膜検査を行なわなかったことになってしまうが、従来の検査方法では、そのような事実があったか否かが分からなかった。
【0011】
これは、例えば、両端開口の金属容器の場合には、この金属容器を検査装置にセッティングして検査する際に、金属容器の下側開口となった小径開口部を密封する密封治具であるロアーシールラバーのシール材が劣化することによるロアーシールラバーの亀裂や弾力性の低下、摩耗などにより、または小径開口部側の円筒形状の先端部分を外巻きにして形成したカール部の成形不良や変形などにより、金属容器の下側の小径開口部が完全なシール状態を確保できず、充填された検査水がそのシール不良部分から漏れ出すことにより、検査の間中に検査水不足が生起する。
【0012】
また、検査装置に検査水を供給する供給系の物理的な不具合から、つまり供給系を構成する給水管や給水路などの検査水流路の詰まりや漏れ、または、供給系の制御的な不具合から、つまり流量調節弁や流量センサ、逆止弁の動作不良による不具合などが原因となって、予め設定された規定の量よりも少ない検査水が金属容器内に供給されたことから、検査水の不足が生起する。
【0013】
さらに、金属容器の内部に、検査水が規定通り充填されたと、水位検知装置(センサ)が検知して確認できた後でも、金属容器の内面被膜の欠陥検出を行っている最中に、上述したシール不良などによって、金属容器から検査水が漏れ出し、検査の間中に検査水不足が生起することもある。
【0014】
このように検査水不足が生起した場合には、検査水が接触していない内面被膜の部分が発生するので、金属容器の内面被膜の欠陥検出が正確に行われない。
【0015】
すなわち、検査水が本来接触しなければならない内面被膜のうち、未接触となってしまう部分に欠陥がある場合には、この部分の欠陥が検出できず、内面被膜に欠陥がある不良品でありながら、欠陥が見逃がされて、内面被膜の検査結果として、正常品と判別されることになり、内面被膜の検査を正確に判断することができないという問題が生じる。
【0016】
また、例えば、回転駆動可能で、その上面が水平状態に軸支された円盤状の台座の外周に検査装置を配置し、外部から検査対象の金属容器を検査装置に供給し、台座の回転駆動に伴い金属容器を周方向に移送しながら内面被膜の検査を行なうように構成したターレット検査装置の場合には、検査装置を高速化対応させるため、金属容器に充填する検査水の量を最小限とし、例えば、金属容器の上側の大径開口端部より僅かに上方位置まで規定通りに検査水が充填されるようにして、検査水を金属容器に充填、排出する動作を極力迅速に行なう必要がある。しかしながら、充填された検査水の水面が大気側に開放して連通したりしている場合には、検査水の水面が波打ちし、検査水が接触しない内面被膜の部分が発生するので、金属容器の内面被膜検査が正確に行われないという可能性がある。
【0017】
すなわち、ターレット検査装置で金属容器を検査する際には、金属容器が円弧状の軌道を描いて移動させられ、金属容器およびその内部の検査水に、その回転中心から金属容器までの距離である半径と回転速度とから、検査水に遠心力が働くことから、このターレット検査装置がその台座を比較的に高速に回転した場合や、検査ターレットの台座の回転数が同一とすれば、台座半径の大きさが比較的に大きく金属容器までの回転半径距離が大きい場合、さらに、これらが遠心力を増大させるように不適当に組み合わされた場合には、金属容器およびその内部の検査水に、比較的に大きな遠心力が働くので、金属容器に充填された検査水の水面が水平状態を維持できなくなり、検査水の水面が、回転軸を中心とする径中心方向と逆方向に向けて、傾斜することになる。
【0018】
つまり、ターレット検査装置においては、その検査の間中の回転移送動作に伴う遠心力により、金属容器内の検査水の水位は、検査ターレットの中心軸側とは反対の外周側の方が、常に、高くなる一方、検査ターレットの回転中心軸側の方は、常に、検査水の水位が低くなる。この結果、ターレット検査装置による検査の間中には、規定量の検査水が充填されたとしても、金属容器の上方となる大径開口端部付近、かつ、金属容器の検査ターレット回転中心軸側へ向かう内周側の内面被膜に、検査水が接触しない部分が発生する可能性がある。
【0019】
したがって、この場合にも、検査水が未接触な内面被膜の部分に欠陥がある場合には、この欠陥が検出できず、欠陥がある不良品でありながら、正常品として判別され、内面被膜の検査に誤判断が生じてしまうことになる。
【0020】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、検査の間中に検査水が適正に充填されていることを把握することにより、少なくとも一端に開口部が形成されている金属容器の内面被膜の欠陥検出における検査の信頼性と製品品質の保証性を向上できる金属容器の内面被膜検査装置および検査方法を提供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段およびその作用】
請求項1の発明は、少なくとも一端に形成された開口部と、内周面に施された非導電性の内面被膜とを備えた金属容器の前記開口部から前記金属容器の内部に挿入される導電性部材と、前記金属容器と前記導電性部材とを相対移動させることにより、前記金属容器の内部に前記導電性部材を前記金属容器に対して非接触状態となるように挿入させ、かつ、前記導電性部材を前記金属容器の内部から外部に退出させる駆動装置と、前記金属容器の前記内面被膜の存在しない部位に接触する電極と、前記導電性部材が前記金属容器の内部に挿入され、前記金属容器の内部における前記内面被膜に臨む領域に亘り、検査水を充填する検査水供給装置と、前記金属容器の内部における前記内面被膜に臨む領域および前記導電性部材に臨む領域に亘り、検査水を充填した状態下に、前記金属容器の内部に挿入されている前記導電性部材と、前記金属容器に接触している前記電極との間に電圧を印加する電圧印加装置と、前記電圧印加装置による電圧の印加時に、導電性部材と電極との間の電流を検出する電流検出器と、前記電流検出器より検出された電流から前記内面被膜の欠陥を判別する判別装置とを備えた金属容器の内面被膜検査装置において、前記金属容器の内部に供給する検査水の流量を調節する流量調節弁と、前記流量調節弁と検査水供給路の間に設けられ、前記金属容器に供給された検査水の流量を検出する流量センサと、前記導電性部材に、前記金属容器の内部と外部を連通するように設けられた通路と、前記通路の所定箇所に設けられ、前記金属容器の内部に供給される検査水の水位を検知する水位検知センサと、前記流量センサで計測された検出流量と、予め設定された流量とを比較し、検出流量が予め設定された流量に達したときに、検査水の供給を停止する信号を出力するとともに、前記水位検知センサの検出状態から、予め設定された検査水の量が金属容器に供給されたか否かを判断する電子制御装置とを備えていることを特徴とするものである。
【0024】
請求項1の発明によれば、電圧が印加される検査の間中に、金属容器の内面被膜の検査対象とする領域を覆うように検査水が充填されていることを、水位検知手段により確認しながら、内面被膜の検査を行なうことが可能となり、検査の間中に検査水が適正に充填されていることが確認され、内面被膜が無欠陥と検出された場合には、内面被膜の検査対象とする領域が検査されたことが保証されて金属容器が良品であると判別できる。他方、検査の間中に検査水が不足していることが確認され、内面被膜が無欠陥と検出された場合には、内面被膜に検査未了な部分が生じて、金属容器が検査未了品であると判別できるので、この場合の誤検査を未然に防止することができる。
また、金属容器に供給された検査水の流量を検出する流量センサを設けたので、流量センサによって予め定めた量が供給されたと検出できても、水位検知センサによって金属容器胴部内に供給された量が予め定めた量にならないと、検出された場合には、検査水の供給経路または金属容器自体の検査水漏れが生じたと判別することができる。
【0025】
請求項2の発明は、非導電性の内面被膜が施された金属容器の金属部を一方の極性とし、金属容器内に配置した導電性部材を逆の極性とし、検査水を金属容器内に充填した後、両極の間に任意の電圧を印加し、印加時に生じる電流を検出し、前記検出電流値に基づいて内面被膜が検査され、前記検査が金属容器を所定の経路を移送しながら行なわれる金属容器の内面被膜検査方法において、前記金属容器が前記経路を移送させられる際に、前記充填された検査水の水面が、所定の水平状態に維持されているかを、金属容器内の全周囲の異なる方向から監視し、異常な水位が検出されたときは、内面被膜の検査未了品として判別することを特徴とする検査方法である。
【0026】
請求項2の発明によれば、充填された検査水の水面が所定の水平状態に維持されているかを監視しているので、移送経路が不規則に変化する場合や、移送速度が一定ではない加減速が生じた場合、およびこれらが組み合わされた場合に、金属容器に、遠心力や加速度が複雑あるいは相互に作用し合い、金属容器内の検査水の水位が変化しても、金属容器内の全周囲に亘る水位の変化を検出することができるので、内面被膜の検査対象とする領域に検査水の水位不足による未検査部分が生じたか否かを判別でき、検査水が所定の水平状態に維持されていない内面被膜の検査未了品を良品扱いすることを防止することが可能となる。
【0027】
請求項3の発明は、非導電性の内面被膜が施された金属容器の金属部を一方の極性とし、金属容器内に配置した導電性部材を逆の極性とし、検査水を金属容器内に充填した後、両極の間に任意の電圧を印加し、印加時に生じる電流を検出し、前記検出電流値に基づいて内面被膜が検査され、前記検査が金属容器を所定半径の円周上の経路を移送しながら行なわれる金属容器の内面被膜検査方法において、前記金属容器が前記経路を移送させられる際に、金属容器に作用する遠心力が金属容器の中心を通過する作用線と、金属容器の内周に沿った線とが交差する箇所のうち、移送経路の円周中心に近い箇所ないしその近傍、または、移送経路の円周中心から遠い箇所ないしその近傍のどちらか一方、または両方の検査水の水位を検出し、異常な水位が検出されたときは、内面被膜の検査未了品として判別することを特徴とする検査方法である。
【0028】
請求項3の発明によれば、金属容器が円周上の移送経路を移送させられる際に、金属容器に加わる遠心力によって、充填された検査水の水位が最も低下する箇所ないしその近傍、または、水位が最も上昇する箇所ないしその近傍のどちらか一方、または両方の水位を検出するようにしたので、金属容器の内面被膜に検査水の水位不足による未検査部分が生じたことを判別でき、検査水が所定の水平状態に維持されていない内面被膜の検査未了品を良品扱いすることを防止することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の具体例を、図面を参照して説明する。この発明の欠陥検出方法は、図1に示す欠陥検査ステーションK1と、水滴除去ステーション(図示せず)と、乾燥ステーション(図示せず)とに区分される。まず、欠陥検査ステーションK1で用いられる検査装置の構成を、図1ないし図3に基づいて説明する。この図1は、検査対象であるネジ付きのボトル型缶胴1と、このボトル型缶胴1を検査する検査装置2とを示す断面図であり、図2は、図1におけるボトル型缶胴1の開口付近を示す拡大断面図である。なお、図3は、この発明の検査装置2の電気的な構成を示す回路ブロック図である。ボトル型缶胴1は、筒形状に成形された金属容器胴部3と、金属容器胴部3の内周面の全域に施された内面被膜4とを備え、その両端に開口部が形成されている。
【0030】
金属容器胴部3は、導電性の材料、例えば、表面処理鋼板やアルミニウム合金板などにより形成されている。この金属容器胴部3は、一端側に大径開口部5を有する円筒形状の胴部6と、胴部6における大径開口部5とは反対側の開口端から所定範囲が縮径するように成形され、かつ、胴部6側から断面円弧形状に構成された肩部7と、肩部7に接続され、かつ、その外周部にネジキャップ(図示せず)を冠着させるための小径口頸部8とを有する。この小径口頸部8は、円筒形状部分の先端部を外巻きして形成したカール部81と、カール部81の肩部7側に連続して形成されたネジ部82とを有している。この小径口頸部8には、小径開口部80が形成されている。
【0031】
上記のようなボトル型缶胴1を製造する手法としては、つぎのような第1の方法と第2の方法とが挙げられる。第1の方法は、例えば、筒形状に加工された金属容器胴部3の内周面に、エポキシ−フェノール系塗料やアクリル変性エポキシ−フェノール系塗料、またはエポキシ−尿素系塗料などの塗料を液体の状態でスプレーするとともに、塗料を乾燥焼付けすることにより、内面被膜4を有するボトル型缶胴1を製造する方法である。また、第2の製造方法は、ポリエステル系樹脂などの熱可塑性樹脂フィルムまたは内面樹脂フィルムを金属板表面に貼着または押し出し被覆して樹脂被覆金属板を製造する。なお、熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエステル系やポリプロピレン系、ナイロン系などのものが用いられ、内面樹脂フィルムとしては、配向結晶の内面樹脂フィルムや非晶質構造のものが用いられている。次に、この樹脂被覆金属板を、絞り再絞り加工または絞りしごき加工することにより、円筒形状の底付き缶胴を成形し、その後、底付き缶胴の底部側に数回の絞り加工と平滑化加工とを行うことにより、小径口頸部8および肩部7を成形し、さらに、小径口頸部8の先端を切断して開口させ、小径口頸部8の先端部を外巻きしてカール部81を成形し、その下方にネジ部82を形成するとともに、タンパーエビデンス機構付きのキャップ(図示せず)の破断バンドを固定するための環状突部83を形成することにより、内面被膜4を有するボトル型缶胴1を製造する方法である。
【0032】
一方、上記金属容器胴部3を検査対象とする検査装置2は、大径開口部5を介してボトル型缶胴1の内部に挿入される挿入部材である挿入ヘッド9を備えている。また、本実施形態では、挿入ヘッド9が、金属容器胴部3の内面被膜4の欠陥有無を検査すべき内周面のほぼ全面に一定の間隔をあけて対向するように配置した構成とされ、例えば、合成樹脂など非導電性の材料を内部素材に用いて、円柱形状の胴部10の一端側に、縦断面円弧形状の肩部11を介して、小径の円柱形状の突出部12が形成されている。
【0033】
この発明の導電性部材に相当する挿入ヘッド9は、検査対象であるボトル型缶胴1における金属容器胴部3の内周面のなす形状より小型でかつ相似形状に形成されている。すなわち、この挿入ヘッド9は、金属容器胴部3より小径の中空軸状の胴部10と、ボトル型缶胴1の小径口頸部8より小径の小径軸部12と、これらの部分を連結しているなだらかな肩部11とを有している。この挿入ヘッド9の外周面のほぼ全体を覆うように電流検出電極20が設けられている。
【0034】
したがって、この電流検出電極20は、金属容器胴部3の内周面より小型でかつ該内周面と相似形状に形成されているので、電流検出電極20と金属容器胴部3の内周面とがほぼ一定間隔(例えば、2ないし3mm)をあけて対向するようになっている。
【0035】
なお、電流検出電極20は、挿入ヘッド9の金属容器胴部3の内周面に相対する外周面の95%以上を覆う状態に形成されているから、金属容器胴部3の内周面のうちのボトル型缶として製品化される内周面のほぼ全体が、電流検出電極20と対向するようになっている。特に挿入ヘッド9の外周面のうち、しごき加工を行うため欠陥が生じやすい胴部6の内面被膜4に対向する部分は、電流検出電極20で覆うことが好ましく、挿入ヘッド9の外周面のほぼ100%を電流検出電極20で覆うのが一層好ましい。
【0036】
また、電流検出電極20は、その素材として、ステンレス鋼またはアルミニウム合金などが用いられ、直流電源22の正極に接続されている。
【0037】
さらに、電流検出電極20と直流電源22の正極との接続線上には、この接続線の電気的な遮断・接続が可能なスイッチ21が設けられ、このスイッチ21は、後述する電子制御装置58に接続され、このスイッチ21による遮断・接続の切換操作が電子制御装置58により制御されている。
【0038】
またさらに、挿入ヘッド9は、シリンダ(図示せず)によって支持され、シリンダのシリンダ駆動により、挿入ヘッド9をボトル型缶胴1の軸線方向、具体的には上下方向に往復移動するようにしている。
【0039】
上記の挿入ヘッド9は、クランプ用シリンダ102の先端部(図1では下端部)に取り付けられている。このクランプ用シリンダ102は、円筒状のアッパーシールスリーブ103およびピストンロッド104を有しており、そのピストンロッド104が先端側(図1での下側)に突出している。アッパーシールスリーブ103およびピストンロッド104の中心部を軸線方向に貫通する芯棒の部分が挿入ヘッド9と一体となっており、挿入ヘッド9の基端部(クランプ用シリンダ102側の端部)の外周部に、ピストンロッド104側から順にアッパーシールラバー105およびガイドリング106が嵌合されている。
【0040】
アッパーシールラバー105は、金属容器胴部3の大径開口部5の内径より僅か小さい外径であって、前記ピストンロッド104によって押圧することにより外周側に膨らむように変形し、その結果、金属容器胴部3の大径開口部5をクランプするようになっている。このため、このアッパーシールラバー105の外周側に前記大径開口部5の外径とほぼ等しい内径の受けリング107が、アッパーシールラバー105に対して半径方向で対向するように配置されている。
【0041】
したがって、金属容器胴部3の大径開口部5をアッパーシールラバー105と受けリング107との間に挿入し、次にピストンロッド104によりアッパーシールラバー105を押圧することにより、金属容器胴部3の大径開口部5がアッパーシールラバー105と受けリング107とによってクランプされる。
【0042】
この受けリング107およびアッパーシールラバー105と、クランプ用シリンダ102との間に、エッジ電極19が設けられている。このエッジ電極19はリング形状であり、かつ、板形状に形成されている。すなわち、エッジ電極19は、胴部10の外周面から鍔状に突出しており、エッジ電極19の外径は、ボトル型缶胴1の外径よりも大きく設定されている。したがって、金属容器胴部3を、アッパーシールラバー105の外周側に嵌合させると、金属容器胴部3の大径開口部5がエッジ電極19に当接するようにしている。
【0043】
また、図3に示すように、エッジ電極19は直流電源22の負極に接続されている。そして、前記スイッチ21のオン・オフによって、電流検出電極20に印加する電圧は、内面被膜4の耐電圧よりも低い電圧(この電圧は、内面被膜4の種類、内面被膜4の厚さ、内面被膜4の結晶化度などによって異なるが、例えば200ないし700V)に維持している。
【0044】
そして、直流電源22の負極とエッジ電極19との接続線上には、電流計23が設けられている。この電流計23の出力線は、データ処理器24が接続され、データ処理器24の出力線は、電子制御装置58に接続されている。さらに、電流計23により測定された電流値を解析し、内面被膜4に欠陥が生じているか否かが、電子制御装置58により判定される。
【0045】
なお、受けリング107は、エッジ電極19をクランプ用シリンダ102の先端部との間に挟み付けるようにしてクランプ用シリンダ102の先端部に固定されている。
【0046】
このアッパーシールラバー105を挟んで前記ピストンロッド104とは反対側に配置されているガイドリング106は、ピストンロッド104によってアッパーシールラバー105を加圧する際に反力を生じるいわゆる受け部材となっている。
【0047】
また、このガイドリング106の外周面は、アッパーシールラバー105側から電流検出電極20側に向けて次第に小径となるテーパー状に形成されている。したがって、前記挿入ヘッド9を金属容器胴部3の内周に挿入する際には、金属容器胴部3の大径開口部5を、アッパーシールラバー105のテーパー状外周面に沿ってガイドすることにより、挿入ヘッド9の軸線状に、金属容器胴部3の軸線を一致させるので、両者を常に同一軸線上に一致させて、後述するようにクランプできるようにしている。
【0048】
なお、上記の各電極19,20および後述する水位検知電極25,26以外の各部分は、非導電性の材料によって構成されている。
【0049】
一方、挿入ヘッド9の下方には、小径口頸部8の下端側に形成されている小径開口部80を開閉する密封治具33が、設置されている。この密封治具33は、その内部に任意に閉止または開放可能な排水路95dが設けられるとともに、その上部に、この排水路95dに連通し、金属容器胴部3の下端に接続される密着部が設けられている。
【0050】
すなわち、ブロック95cは、少なくとも小径開口部80の外径よりも大きな短円筒形状に形成され、その上部中央には所定径の凹部が設けられ、この凹部から側面に至る通路が形成されている。また、ブロック95cの上側には、所定径の排水口95eを備えた略幅広リング形状のハウジング95bが設けられ、排水口95eからブロック95cの側面に至る排水路95dが形成され、この排水路95dは、配水管(図示せず)に接続されている。
【0051】
また、このハウジング95bの排水口95eは、ロアーシールスリーブ99によって、任意に開閉可能としている。すなわち、ロアーシールスリーブ99は、その上部が、排水口95eの内径よりも大きな半球状を有した太径に形成されるとともに、その下部が長棒状に形成されており、排水口95eの径中心と同一の軸線上に、上部を排水口95eに向けて、ブロック95c内に配置されている。また、ロアーシールスリーブ99の下端部がブロック95cに設けた貫通孔を介して、ブロック95cから下方に突出し、エアーシリンダー機構(図示せず)に接続されている。したがって、エアーシリンダー機構により、ロアーシールスリーブ99が任意に上昇または下降駆動され、ロアーシールスリーブ99の上部によって、排水口95eを閉止、開放するようにしている。
【0052】
ハウジング95bの上側には、上方に突出した円筒状の突出部が形成され、この突出部、ロアーシールラバー97を介装して、金属容器胴部3の小径開口部80をガイドする筒形状のキャップ95aが取り付けられている。すなわち、キャップ95aは、金属容器胴部3の小径開口部80の外径より僅かに大きな内径を有し、内部には内方に突出した突部が設けられている。ロアーシールラバー97は、弾性変形可能な素材が用いられ、その内径が、金属容器胴部3の小径開口部80の内径より小さく、その外径が小径開口部80の外径より大きいドーナツ形状に形成されている。したがって、ロアーシールラバー97は、キャップ95a、ハウジング95b、ブロック95cからなるロアーポケットのキャップ95aとハウジング95bに挟み込まれて、固定されている。
【0053】
また、このように構成された密閉治具33は、シリンダ機構(図示せず)によって、任意に上昇または下降駆動できるように支持され、シリンダ機構により、密閉治具33を下方位置から上昇駆動することにより、金属容器胴部3の小径開口部80に、ロアーシールラバー97を密着させ、密閉治具33に設けた排水路95dの排水口95eを連通できるようにしている。
【0054】
したがって、このように構成された密閉治具33によれば、内面被膜4の欠陥検出を行う際には、ロアーシールラバー97が金属容器胴部3の小径開口部80に密着し、金属容器胴部3の下側開口である小径開口部80を密閉治具の排水路95dに連通され、また、ロアーシールスリーブ99が上昇駆動され、ロアーシールスリーブ99の上端部によって排水路95dの排水口95eを閉止することにより、小径開口部80が密閉され、金属容器胴部3から小径開口部80を介して検査水17が流出しないようにしている。他方、検査終了後に検査水17を排水する際には、ロアーシールスリーブ99が下降駆動されて、排水口95eを開放し、検査水17が排水路95dを通過して金属容器胴部3から排出される。
【0055】
なお、これらのロアーシールラバー97やロアーシールスリーブ99、キャップ95a、ハウジング95bは、合成樹脂などの非導電性の材料によって形成されている。
【0056】
上記の挿入ヘッド9の中心軸線(図示せず)に沿って、挿入ヘッド9の上方部9Aから給水路109が形成され、この給水路109は、挿入ヘッド9の下方の先端部9Bの小径軸部12の先端部に開口する一方、途中から分岐して肩部11に近い箇所に開口している。なお、この給水路109の経路途中には、逆止弁110が設けられている。
【0057】
また、この給水路109には、検査水17を供給する給水管111が接続され、この給水管111は、イオン交換処理機17A(図3参照)を介して純水供給ポンプ16(図3参照)に接続されている。そして、純水供給ポンプ16(図3参照)により汲み上げられた純水に対して、公知のイオン交換処理が施されて、その比抵抗が所定の値に調整された検査水17が製造される。この検査水17は、給水管111を介して給水路109に送られる。
【0058】
なお、純水供給ポンプ16と給水管111との間の流路には、流量調節弁18が設けられている。この流量調節弁18は、給水路109に供給される検査水17の流量を調節するものである。
【0059】
また、この給水管111の途中には、流量調節弁18を通過した給水量を検出する流量センサ112が設けられている。したがって、金属容器胴部3が所定の位置を通過し検査水17が供給されるときに、この流量センサ112は、挿入ヘッド9と金属容器胴部3との間に供給する検査水17の量を検出し、その検出結果に基づいて検査水17の供給を停止することにより、その充填量に過不足が生じないように構成されている。
【0060】
また、挿入ヘッド9の上端部で、前記ガイドリング106より僅か先端側(図1での下側)に複数のオーバーフロー流出路113が設けられ、このオーバーフロー流出路113は、前記芯棒の部分をその軸線方向に貫通して形成された排水路114に連通されている。
【0061】
さらに、図2に拡大して示すように、アッパーシールラバー105の下面側にはその径方向における放射方向に延在され、排水路に連通する空気逃げ溝114Aが複数設けられ、ガイドリング106の外周部にも、その空気逃げ溝114Aに連通する切欠き溝114Bが設けられている。
【0062】
また、挿入ヘッド9の上端部9Aには、空気逃げ溝114Aと排水路114とを連通する貫通孔114Cが形成されている。
【0063】
したがって、金属容器内部へ検査水17が供給される際に、検査水17の水位が上昇するに従い金属容器内部に存在する空気が押し上げられるので、その空気はガイドリング106の切欠き溝114Bから、アッパーシールラバー105の空気逃げ溝114Aを経て、貫通孔114Cを通り、排水路114を介して外部に排気される。このため、金属容器内部の上部に空気溜まりが生じること無く、検査水17は、エッジ電極19に非接触状態で金属容器内部の大径開口部端部に接近した位置まで充填されて、検査水17が内面被膜4の検査対象領域に確実に接触することができる。
【0064】
一方、この排水路114には、挿入ヘッド9の外部に突出した排水管115の一端が接続されている。また、配水管115の他端には、三方弁(図示せず)が接続されており、この三方弁の他の一つ目の弁が、大気側に開放するように外部に接続されているとともに、他の二つ目の弁が加圧空気源(図示せず)に接続されている。したがって、この三方弁を切り替えて、検査水17を供給する際に、金属容器胴部3の内部を外部の大気側に開放して連通する一方、金属容器胴部3の内部の検査水17を排出する際に、加圧空気源(図示せず)と金属容器胴部3の内部とを連通できるようにしている。このため、検査が終了した際には、この加圧空気源から加圧空気を供給し、この加圧空気により金属容器胴部3から検査水17を押し出すことにより、不要となった検査水17の金属容器からの排出を迅速に行なえるようにしている。
【0065】
さらに、オーバーフロー流出路113の所定箇所には、金属容器胴部3の内部に供給される検査水17の水位(水面位置)を検知するための水位検知装置が設けられ、この水位検知装置は、水位検知電極25,26を主に構成されている。すなわち、挿入ヘッド9の内部における金属容器胴部3の内部への挿入ヘッド9の挿入方向において、金属容器胴部3が挿入ヘッド9に装着されたときの大径開口端部の周縁部と上下方向で同一高さ位置ないしはそれより上方かつ近傍のオーバーフロー流出路113に、水位検知電極25,26が取り付けられている。これらの水位検知電極25,26は、例えば、ステンレス鋼や、アルミニウム合金、白金、カーボンなどの導電性材質を用いて形成されている。水位検知電極25,26は、挿入ヘッド9の軸線方向の異なる位置に設けられている。水位検知電極26は、水位検知電極25よりも排水路114に近い位置に設けられている。各水位検知電極25,26は帯状に構成され、かつ、オーバーフロー流出路113の全周に亘って取り付けられている。
【0066】
なお、ボトル型缶胴1を静止した状態で内面被膜4の検査を行なう場合の水位検知電極25,26の取付位置は、大径開口端部と上下方向で同一高さ位置でもよい。
【0067】
また、一方の水位検知電極25は直流電源27の正極に接続され、他方の水位検知電極26は直流電源27の負極に接続されている。そして、水位検知電極26と直流電源27の負極との接続線上には、電流計28が設けられている。
【0068】
さらに、水位検知電極25と直流電源27の正極との接続線上には、この接続線の電気的な遮断・接続が可能なスイッチ29が設けられ、このスイッチ29は、後述する電子制御装置58に接続され、このスイッチ29による遮断・接続の切換操作が電子制御装置58により制御されている。
【0069】
なお、図1において、符号25aは水位検知電極25に接続されたプラス電極用の電線を示し、符号26aは水位検知電極26に接続されたマイナス電極用の電線を示し、符号116は前記電流検出電極20に接続されたプラス電極用の電線を示し、また符号117はエッジ電極19に接続されたマイナス電極用の電線を示し、符号118は前記クランプ用シリンダ102およびアッパーシールスリーブ103に対するクランプ用エアー供給管を示し、符号119は前記クランプ用シリンダ102およびアッパーシールスリーブ103に対するリリース用エアー供給管を示している。また、図1に図示を省略したが、挿入ヘッド9には、検出電極20およびエッジ電極19ならびに直流電源22を含む電気回路の一部を構成する電線とが取り付けられている。さらに、図3において、検査装置2を示す一点鎖線で取り囲まれた領域内に設けられている各機構により、検査装置2が構成されている。
【0070】
さらに、ボトル型缶胴1を前工程から検査ステーションに搬入する動作と、各ステーション同士の間におけるボトル型缶胴1の移送と、乾燥ステーションからボトル型缶胴1を後工程に排出する動作とを行う搬送装置56が電子制御装置58により駆動制御されている。この搬送装置56は、電動機、シリンダなどの公知のアクチュエータ(図示せず)と、これらのアクチュエータにより動作するターンテーブル、ベルトコンベア、チャックなどの公知の機構とを備えている。さらにまた、各ステーション中、あるいは各ステーション同士の間におけるボトル型缶胴1の位置・移動・停止などの状態を、光電的または機械的に検出する各種のセンサ57、および、内面被膜4に欠陥があると判定されたボトル型缶胴1をライン外に排出する排出機構59が電子制御装置58と電気的に接続されている。
【0071】
さらにまた、検査装置2の各部、および、検査装置2に連動する機構装置の動作を制御する電子制御装置58が設けられている。この電子制御装置58は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インタフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。そして、電子制御装置58には、データ処理器24の信号、電流計23,28の信号、各種のセンサ57の信号などが入力される。一方、電子制御装置58からは、各シリンダ(図示せず)を制御する指令信号、搬送装置56を制御する信号、流量調節弁18を制御する指令信号、排出機構59を制御する指令信号などが出力されている。
【0072】
上記のように構成された内面被膜検査装置2により、ボトル型缶胴1の内面被膜4の欠陥の有無を検出する検査動作について説明する。
【0073】
まず、内面被膜4を施されたボトル型缶胴1が、前工程から、例えばコンベア、チャック機構などから構成される容器供給装置(図示せず)により、欠陥検査ステーションK1に搬入される。
【0074】
すると、図1に示すように、ボトル型缶胴1が所定の検査位置で、ボトル型缶胴1の軸線を上下方向に向け、かつ、小径口頸部8を下に向けた状態に保持され、この状態のボトル型缶胴1の直下の待機位置に位置する密閉治具33が、下方位置から所定に上昇駆動される。そして、ボトル型缶胴1の小径口頸部8に、密閉治具33が所定に接触した時点で、ボトル型缶胴1と密封治具33との相対移動を終了(つまり、停止)し、密閉治具33により小径口頸部8が閉止される。すなわち、密閉治具33のロアーシールラバー97が金属容器胴部3の小径開口部80に密着し、金属容器胴部3の下側開口である小径開口部80を密閉治具33の排出流路に接続すると共に、密閉治具33のロアーシールスリーブ99が上昇駆動され、ロアーシールスリーブ99の上端部によって排出流路の排水口95eが閉止されている。
【0075】
上記のようにして、小径開口部80をシールすることにより、欠陥検査ステーションK1におけるボトル型缶胴1のセッティングが完了する。
【0076】
ボトル型缶胴1のセッティングが完了すると、シリンダの動作により挿入ヘッド9が下降を開始する。そして、挿入ヘッド9が大径開口部5を通過してボトル型缶胴1の内部に進入するとともに、図1に示すように、エッジ電極19が、金属容器胴部6の大径開口部5の周縁部に接触した時点で、挿入ヘッド9が停止する。したがって、大径開口部5の周縁が、エッジ電極19に当接し、電気的に導通可能な状態になる。また、このようにして、挿入ヘッド9をボトル型缶胴1の内部に挿入して停止した状態において、挿入ヘッド9の外表面と内面被膜4との間に空間が形成されている。この空間に対しては、前記複数の検査水注入口15、電流検出電極20、複数のエアー用開口部、内面被膜4が臨んでいる。
【0077】
また、このように金属容器胴部3の内部に向けて挿入ヘッド9を下降させる際に、両者の軸心が僅かにずれていると、前記ガイドリング106の外周面に大径開口部5のエッジが接触する。そして、そのガイドリング106の外周面がテーパー状に形成されているので、大径開口部5のエッジがそのテーパー面にガイドされ、金属容器胴部3と挿入ヘッド9とを同一軸線上に一致させて嵌合した状態にセットされる。
【0078】
この状態で、クランプ用エアーを供給するとアッパーシールスリーブ103が垂直方向に下降し、アッパーシールラバー105が軸線方向に圧縮されるので、半径方向で外側に突出するように弾性変形する。そのため、前記大径開口部5の端部が、このように変形したアッパーシールラバー105と受けリング107との間に挟み付けられてクランプされる。この状態では、挿入ヘッド9と金属容器胴部3とが同一軸線上に配置され、かつ挿入ヘッド9が金属容器胴部3より小型(小径)であるから、両者の間に一定の間隔(一例として1〜4mm、好ましくは2〜3mm程度)があき、その間隔をもって電流検出電極20と金属容器胴部3の内周面とが対向する。
【0079】
次いで、流量調節弁18の開動作により、給水管111から検査水17の供給を開始すると、検査水17が前記逆止弁110を押し開き、検査水17が挿入ヘッド9における開口部から金属容器胴部3の内部に供給される。
【0080】
その際には、三方弁によりオーバーフロー流出路113と外部とが連通され、挿入ヘッド9と金属容器胴部3との間の空間部に存在していた空気は、オーバーフロー流出路113および排水路114から外部に排出され、空間部に対する検査水17の充填が円滑に行われる。
【0081】
空間部内における検査水17の水位が上昇して、スイッチ29が接続され水位検知電極25,26に水位検知用電流が供給され、水位検知電極25,26が共に検査水17に接触する水位になると、水位検知電極25,26が検査水17を介して導通状態となる。したがって、この導通に応じた電流を電流計28が検出し、この電流計28の検出信号に基づいて、検査水17が空間部に対して規定量注入されたことが電子制御装置58によって判断され、流量調節弁18の閉動作により、検査水17の供給が停止される。すなわち、検査水17は、金属容器胴部3の大径開口端部より、上下方向で同一高さ位置ないしはそれより上方まで注入される。
【0082】
検査水17の供給を停止する他の手段としては、給水管111の内部を流れる検査水17の量を、流量センサ112によって検出し、その検出した流量が予め定めた値、すなわち挿入ヘッド9と金属容器胴部3の内周面との間の空間容積を検査水17が満たす程度の流量となると、流量調節弁18の閉動作により、検査水17の供給が停止される。
【0083】
この場合、検査水17がオーバーフロー流出路113から瞬間的に外部へオーバーフローすることがあるが、挿入ヘッド9と金属容器胴部3の内周面との間に充填する検査水17の量を検出して流量センサ112で管理しているとともに、検査水17が金属容器胴部3の大径開口部5付近まで十分に充填され、金属容器胴部3の内面被膜4の検査対象とする領域に検査水17を行き渡らせて接触させたことを、水位検知電極25,26により、確認するように構成されている。この結果、このように内面被膜検査前に、検査水17の水位確認を行なっているので、水位が正常であると確認が行なわれた場合には、金属容器胴部3の大径開口部5付近までの内面被膜4の検査対象とする領域に亘って欠陥検出が確実に行なわれたことになる。
【0084】
また、給水を開始した後からの経過時間を測定するタイマーを備えることにより、給水開始後、所定時間が経過しても、金属容器胴部3内に供給された流入量が予め定めた量にならないと、水位検知電極25,26が未検出状態になっていることにより判別できた場合には、検査水17の供給経路上で流量センサ112を設けた箇所から金属容器胴部3側の下流の箇所に検査水17の漏れが生じているか、金属容器胴部3自体のシール不良などによって金属容器胴部3から検査水17の漏れが生じていることになる。したがって、このような検査水17の漏れを、タイマー、流量センサ112、水位検知電極25,26とから出力される信号から、電子制御装置58が判別し、警報を発するようにすることができる。
【0085】
この結果、流量センサによって予め定めた量が供給されたと検出できても、タイマーによる計時後、金属容器胴部3内に供給された流入量が予め定めた量にならないと、水位検知電極25,26によって検出されず、検査水17の供給経路または金属容器胴部3自体の検査水漏れが生じたと判別することができ、検査水17の不足を確認できることに加えて、この検査水17の不足の原因が検査水漏れの可能性があると判断できる。
【0086】
なお、電気化学的な性質を有した純水を検査水17として用いているために、検査後に金属容器胴部3を加熱乾燥して検査水17を除去しても、金属容器胴部3の内周面には残留物は生じないので、検査水17の除去後の洗浄などの付随的な工程が不要になる。
【0087】
上述したように、挿入ヘッド9と金属容器胴部3との間の空間部に、正常に規定量の検査水17が充填されたと確認されると、スイッチ29がオフされ、水位を検知する電気回路が遮断され、内面被膜4の検査が実行される。
【0088】
すなわち、スイッチ21のオン・オフにより、電流検出電極20に対して検査用の電圧が所定時間、印加される。この電圧は、内面被膜4の耐電圧よりも低い電圧、例えば200Vないし700Vに制御される。
【0089】
前述したように金属容器胴部3の内周面には、電気的には非導電性を示す内面被膜4が形成されているので、その内面被膜4に欠陥が生じていない場合には、放電による電流(例えば、欠陥が有る時の電流値が100〜200μA以上の場合に、欠陥が無いときの電流値は50μA以下)以外には電流が生じない。これに対して内面被膜4にピンホールや亀裂などの欠陥が生じていると、金属容器胴部3の金属素地と検査水17とが直接接触し、電流検出電極20と金属素地とが検査水17を介して導通した状態となる。
【0090】
この内面被膜4に生じる欠陥には、亀裂、傷、ピンホール、表面の網目状のひび割れが生じた網目欠陥、ボトル型缶胴1の成形時に生じた微小な金属片が内面被膜4に刺さった金属片付着欠陥などがある。亀裂、傷、ピンホールなどの欠陥が生じた場合には、検査水17が、亀裂、傷、ピンホールなどに浸入してボトル型缶胴1の金属素地と直接接触し、通電による電流が流れる。
【0091】
また、網目欠陥において、ひび割れが金属素地にまで達していない場合や、金属片付着欠陥において、内面被膜4に刺さった金属片が金属素地まで達していない場合などのように、金属素地と検査水17とが通電していなくても内面被膜4にダメージを受けている場合には、放電による電流が流れる。また、欠陥の無い内面被膜4においても、欠陥部に比べると少ないが放電による電流が流れる。これらにより、直流電圧を上記のように印加したことに伴う電流が増大する。
【0092】
したがって、電圧を印加することにより、電流検出電極20、エッジ電極19、検査水17により閉じられた電気回路が形成され、この電気回路に欠陥を介した通電電流、欠陥を介した放電電流、欠陥の無い内面被膜4を介した放電電流などの電流が流れる。
【0093】
また、この際には、欠陥の有無を検査すべき金属容器胴部3の内周面と電流検出電極20とが、そのほぼ全面で一定の間隔をあけて対向しているので、欠陥の存在する部位に関わらず、欠陥と電流検出電極20との距離がほぼ同じになる。したがって、欠陥と電流検出電極20との距離のバラツキによる電流値のバラツキが無くなるので、欠陥の検出精度を向上することができる。
【0094】
但し、金属容器の大径開口部5付近、胴部3、肩部7、小径口頸部8などは各々内面被膜4の厚みが異なるので、若干の精度誤差が生じる。
【0095】
このようにして生じる電流は、電流計23により、μAないしmAの範囲の電流として検知され、この電流計23の検知信号がデータ処理器24に送信される。このデータ処理器24は、入力信号のノイズ成分を除去して、処理された信号を電子制御装置58に送信する。そして、電子制御装置58は、予め定められた基準値(例えば、エナメルレータ法で6mAに相当する電流値)を基に、測定された電流値が基準値未満であれば欠陥無し、基準値以上であれば欠陥有りとして、内面被膜4に生じている欠陥の有無を判定し、金属容器胴部3の良品または不良品を判断する。
【0096】
なお、この内面被膜4の欠陥の有無の検査時間、つまり電圧を印加する時間は、所定時間に予めセットされており、その時間の経過後には、スイッチ21がオフ操作され、検査用電圧の印加が止められる。また、本実施形態の検査装置2が検査対象とする内面被膜4の領域は、アッパーシールラバー105による押圧面以外の領域である。
【0097】
そして、検査後の金属容器胴部3内に充填された検査水17の水位確認が行なわれる。
【0098】
すなわち、検査後に、空間部内における検査水17の水位が検査前と同一の水位を維持していれば、水位検知電極25,26が共に検査水17に接触しているので、検査前と同様に水位検知電極25,26が検査水17を介して導通状態となる。したがって、この導通に応じた水位確認用の電流を電流計28が検出し、この電流計28の検出信号に基づいて、電圧を印加した内面被膜検査の全工程を通して、検査水17が空間部に対して規定量保たれ続けたことが、電子制御装置58によって判断することができる。
【0099】
この結果、内面被膜4の検査前と検査後に、金属容器胴部3内に適正に規定量の検査水17が充填されていることが確認された場合には、検査の間中に金属容器胴部3の内面被膜4の検査対象とする領域に検査水17を行き渡らせて接触させたことが保証されることになり、検査装置2における検査の信頼性、つまり製品の品質保証性を向上させることができる。
【0100】
他方、検査後に、空間部内における検査水17の水位が検査前よりも低い水位になっていれば、少なくとも水位検知電極25,26が検査水17に接触しないので、水位検知電極25,26が検査水17を介して導通状態とならない。したがって、水位確認用の電流を電流計28が検出せず、電圧を印加した内面被膜検査の全工程を通して、検査水17が空間部に対して規定量保たれずに、何らかの異常が生起したことを、電子制御装置58によって判断することができる。
【0101】
そして、このように検査後に、検査水17が規定量よりも少ないと判断された場合には、内面被膜4の検査の間中に検査水17が接触していない内面被膜4の部分が発生したので、この検査水17が未接触な内面被膜4の欠陥検出が行われなかったことになり、電子制御装置58によって、金属容器胴部3が検査未了品に区別され、欠陥の検出された不良品の金属容器胴部3と同様に、以降のラインから排除される。
【0102】
したがって、検査水17が未接触な内面被膜4の部分に欠陥がある場合にでも、この欠陥が検出できず、欠陥がある不良品でありながら、無欠陥のものと同様の検査結果が得られたので、それをそのまま正常品と判別することを、つまり内面被膜4の検査に不正な誤判断が生じてしまうことを未然に回避することができる。
【0103】
なお、検査水17の供給経路に流量センサを設け、この流量センサにより検査水17の供給流量を判別して、金属容器胴部3に規定量の検査水17を充填するようにしている場合には、検査前と検査後の合計2回の水位確認を行なうのではなくて、検査後にのみ、水位検知電極25,26による水位確認を行なうように構成しても良い。
【0104】
また、電圧を印加する内面被膜検査の間中は、スイッチ29のオフ動作により、水位を検知する電気回路を遮断し、直流電源27からの水位検知電極25,26への電流供給を停止し、水位検知用の電流が同様に検査水17を流れる内面被膜検査用の検出電流に影響を与えることを防止するように構成している。
【0105】
すなわち、水位検知用の電圧は、水位検知電極25,26の間に充填された検査水17を介して通電があるか否か(電気回路としてON状態かOFF状態か)を判断すればよいので、両電極25,26間の通電量を正確に計測する必要がなく、両電極25,26間に高電圧を印加する必要がないことから、低電圧でよい。これに対して、内面被膜4の検査用電圧は、内面被膜4の耐電圧よりも低い電圧、例えば200Vないし700Vとなっており、比較的に高電圧であるが、検出した通電量により内面被膜4に欠陥があるか否かを判断しているので、正確な通電量の計測が必要である。したがって、内面被膜4の検査用電圧と水位検知用電圧とを同時に印加することは、正確な通電量の計測が必要な内面被膜検査に悪影響を及ぼし、正確な内面被膜4の欠陥検査ができなくなるので、内面被膜4の検査用電圧と水位検知用電圧とを、同時に印加することは、行なわないようにしている。
【0106】
なお、水位検知用電圧は、低電圧であるとともに、水位検知電極25,26の間に充填された検査水17を介して通電があるか否かを判断するのみなので、複数個の水位検知電極25,26の組合わせからなる水位検知センサを設けて、これらの水位検知センサに同時に電圧を印加して、併用使用することもできる。
【0107】
このような水位の確認処理が終了すると、小径開口部80の封止が解かれ、内部の検査水17が排出される。すなわち、ロアーシールスリーブ99が下降駆動されて、排水口95eを開放し、検査水17が排水路95dを通過して金属容器胴部3から排出される。この際、三方弁により排水管115と加圧空気源とを連通させ、加圧空気をオーバーフロー流出路113から吹き出すことにより、検査水17の排出速度を上昇させることができる。
【0108】
また、密閉治具33が、その密閉治具33のシリンダ機構により、上方位置から下方に下降駆動され、ボトル型缶胴1の直下の待機位置に退避される。
【0109】
さらに、前記クランプ用シリンダ102にリリース用のエアーが供給される。リリース用エアーによってアッパーシールスリーブ103が垂直方向に上昇することにより、アッパーシールラバー105が弾性によって元の形状に復帰し、大径開口部5のクランプを解除する。そして、最後に、挿入ヘッド9が、挿入ヘッド9を支持しているシリンダのシリンダ駆動により、挿入ヘッド9をボトル型缶胴1の軸線方向に沿った上方向に移動され、ボトル型缶胴1内から退出される。
【0110】
そして、挿入ヘッド9を金属容器胴部3から抜き取った後、欠陥の検出されなかった良品のボトル型缶胴1は、正常品の工程ラインに送り出され、また欠陥の検出された不良品のボトル型缶胴1、または、内面被膜4の検査対象とする領域に亘って検査水17が接触されずに正確な内面被膜4の欠陥検出が行なわれなかったと判別された検査未了なボトル型缶胴1は、ラインから排除される。
【0111】
良品と判定されたボトル型缶胴1は、水滴除去ステーションに移送され、水滴が除去され、乾燥ステーションにおける乾燥作業が終了した後、搬送装置56により後工程に搬送される。
【0112】
なお、検査ステーションにK1において、内面被膜4に欠陥があると判定されたボトル型缶胴1、つまり、不良品であると判定されたボトル型缶胴1、または、内面被膜4の検査対象とする領域に亘って検査水17が接触せずに正確な内面被膜4の欠陥検出が行なわれなかったと判別された検査未了なボトル型缶胴1は、水滴除去ステーションに移送されることなく、そのまま排出装置56によりライン外に排出されること、または水滴除去ステーションおよび乾燥ステーションの少なくとも一方を通過させられてから、排出装置56によりライン外に排出されること、のいずれかの制御が選択される。
(他の実施例)
【0113】
上記の具体例の検査装置2では、ボトル型缶胴1を静止した状態で、その金属容器胴部3の内周面に施された内面被膜4の検査を行なった例を説明したが、本例においては、ボトル型缶胴1を移送しながら、検査を行なう例を説明する。
【0114】
すなわち、本例のターレット検査装置152は、図4に示すように、回転駆動可能で、その上面が水平状態に軸支された円盤状の台座152aの外周に、複数の検査装置を配置し、外部から検査対象のボトル型缶胴1をターレット検査装置152に供給し、台座152aの回転駆動に伴いボトル型缶胴1を円周方向に移送しながら、内面被膜4の検査を行なうように構成されている。
【0115】
なお、153は、上流の工程から検査対象のボトル型缶胴1を受領し検査装置2側に移送する供給コンベア部であり、151は、供給コンベア部により移送されたボトル型缶胴1をターレット検査装置152に引き渡す第1中間搬送部であり、154は、ターレット検査装置152から検査された、または検査未了のボトル型缶胴1を受け取り移送する第2中間搬送部であり、156は、第2中間搬送部154により移送されたボトル型缶胴1を受け取り乾燥処理しながら移送する乾燥ターレット部であり、155は、乾燥処理されたボトル型缶胴1を受け取り移送する第3中間搬送部であり、157は、第3中間搬送部により移送されたボトル型缶胴1を受け取り次工程に移送する排出コンベア部である。また、第3中間搬送部155には、検査され不良品と判定されたボトル型缶胴1、および検査未了のボトル型缶胴1を排出する排出機構(図示せず)が設けられている。
【0116】
ターレット検査装置152は、所定の厚さを備えた略円盤形状に形成された台座152aが、その平坦な台座上面を水平状態にして、回転可能に軸支され、回転駆動機構(図示せず)により所定の回転速度で回転駆動されている。また、台座152aの外周付近の外周円上には、互いに均等な所定間隔を設けて、複数の検査装置2が配設され、各検査装置2はその付随する諸治具や諸配管、諸電線が一式設けられ、それぞれ独立した検査動作が可能になっている。
【0117】
また、このターレット検査装置152は、その時計回りの回転方向に沿って、第1中間搬送部151からボトル型缶胴1を渡される箇所を起点とし、第2中間搬送部154に引き渡す箇所を終点とする間が、所定に5つのエリアに区画されており、各エリア毎に以下の順で示す動作が割当てられ、これらの動作が、割当てられている各エリアを通過する各検査装置2によって、実行されている。すなわち、検査ヘッド9の挿入動作、検査水17の充填動作、内面被膜4の検査動作、検査水17の排出動作、検査ヘッド9の退出動作であり、上述したように内面被膜4の検査動作の前後に検査水17の水位確認が行われている。
【0118】
さらに、検査水17の水位確認を行なう水位検知電極25,26が、ターレット検査装置152によってボトル型缶胴1および検査ヘッド9が円周上に移送させられる際に、ボトル型缶胴1および検査ヘッド9に加わる遠心力によって、充填された検査水17の水位が低下する可能性が高い検査ヘッド9の所定箇所に設けられている。
【0119】
すなわち、これらの水位検知電極25,26は、図5に示すように、金属容器胴部3が円周上の経路を移送させられる際に、金属容器胴部3に作用する遠心力が金属容器胴部3の中心軸3Aを通過する作用線Aと、金属容器胴部3の内周に沿った線Bとが交差する箇所C,Dのうち、台座152aの回転中心(円周中心)152Aに近い箇所Cの金属容器胴部3の中心軸3A側に検査水17の水位を検出するように配設されている。
【0120】
つまり、これらの水位検知電極25,26は、検査ヘッド9において、金属容器胴部3内部に充填された検査水17の水面位置の下方、かつ、金属容器胴部3が移送させられる円周半径の中心152Aと金属容器胴部3の中心軸3Aと結ぶ線A上に位置した開口部を有したオーバーフロー流出路113に、大径開口部5の周縁部と上下方向で同一高さ位置ないしはそれより僅かに上方の箇所に、互いに上下方向の僅かな間隙を設けて配設され、金属容器胴部3が円周上を移送しながら検査する際に、金属容器に作用する遠心力によって、金属容器胴部3が移送させられる円周の中心側の検査水17の水位が低下したか否かを検出できるようにしている。
【0121】
また、水位検知電極25,26の内径は、オーバーフロー流出路113の内径とほぼ同一径に設けられ、水位検知電極25,26とオーバーフロー流出路113の内周面との間に互いに段差を無くすことにより、検査水17の残り液が付着しないようにしている。
【0122】
したがって、ターレット検査装置152で金属容器を検査する際には、金属容器を円周上に移送しながら検査を行なうので、円弧状に移動され、金属容器およびその内部の検査水17に、その回転中心から金属容器までの距離である半径と回転速度とから規定される遠心力が働くことにより、このターレット検査装置152がその台座152aを比較的に高速に回転した場合や、ターレット検査装置152の台座152aの回転数が同一とすれば、台座152a半径の大きさが比較的に大きく金属容器までの回転半径距離が大きい場合、さらに、これらが遠心力を増大させるように不適当に組み合わされた場合には、金属容器およびその内部の検査水17に、比較的に大きな遠心力が働くので、金属容器に充填された検査水17の水面が水平状態を維持できなくなり、検査水17の水面が、回転軸を中心とする径中心方向と逆方向に向けて、傾斜し、ターレット検査装置152の台座152aの回転中心軸側へ向いた内周側に位置した金属容器の箇所で常に、検査水17の水位が低くなることになり、この結果、ターレット検査装置152による検査の間中には、金属容器の上方となる大径開口端部付近、かつ、金属容器の検査ターレット回転中心軸側へ向かう内周側の内面被膜4に、検査水17が接触しない部分が発生する可能性があるため、検査水17が未接触な内面被膜4の部分に欠陥がある場合でも、この欠陥が検出できず、欠陥がある不良品でありながら、検査結果は正常品と同一となるため、内面被膜4の検査に誤判断が生じてしまうが、このような場合の検査水17の水位が低下したことを検出できるようにしているので、水位低下が検出された金属容器胴部3を検査未了品として区別し、内面被膜4の検査に誤判断が生じることを未然に回避することができる。
【0123】
また、上述した実施形態と同様に、本実施形態においても、内面被膜4の検査前と検査後に、金属容器胴部3内に適正に規定量の検査水17が充填されていることが確認された場合には、検査の間中に金属容器胴部3の内面被膜4の検査対象とする領域に検査水17を行き渡らせて接触させたことが保証されることになり、検査装置2における検査の信頼性、つまり製品の品質保証性を向上することができる。
【0124】
なお、上記実施形態では、ターレット検査装置152によって、ボトル型缶胴1および検査ヘッド9が円周上の移送経路を移送させられる際に、ボトル型缶胴1および検査ヘッド9に加わる遠心力によって、充填された検査水17の水位が実質的に最も低下する箇所の水位を検出する構成としたが、これとは逆に、充填された検査水17の水位が実質的に最も上昇する箇所の水位を検出するように構成しても良い。したがって、この場合には、遠心力により、一方の水位が上昇したことを検出すれば、他方の水位が低下したことを検出したことになるので、上記と同様な作用・効果を得ることができる。なお、両方の箇所の充填された検査水17の水位を検出する構成とすれば、なお一層確実に検査水17の水位状態を監視することができる。
【0125】
また、規定量に充填された検査水17の水面の水平状態を監視するようにしても良い。例えば、検査ヘッド9において、検査水17の水面と検査ヘッド9の外周面とが接触する検査ヘッド9の外周線上に沿って、上記の水位検知電極25,26を一組とする水位検知センサを、複数、互いに離間させて設け、各水位検知センサごとに、検知電流を流して水位を検出する構成としても良い。したがって、検査水17の水面が水平な場合には、全ての水位検知電極25,26の組合わせが検査水17に接触し検査水17を介して通電され、全ての水位検知センサが検出状態となるので、検査水17の水面が水平状態であると判別できる。他方、検査水17の水面が傾斜した場合には、単独またはいくつかの水位検知電極25,26の組合わせが検査水17に接触せず検査水17を介して通電できず、単独またはいくつかの水位検知センサが未検出状態となるので、水面が傾斜したと判別できる。これらの結果、規定量に充填された検査水17の水面の水平状態を監視することができる。
【0126】
この構成によれば、検査水17の水面の水平状態を監視していることにより、上記のように移送経路が円周上で、この円中心から遠心力が作用し、金属容器胴部3に対して常に同一の一定方向から遠心力が作用する場合に加えて、移送経路が楕円状に形成されたり、蛇行したり、さらには、移送速度が一定ではなかったりして、金属容器胴部3に、その全周囲の異なる方向から、変動する遠心力や加速度が作用して、検査水17の水位が複雑に変化することになっても、このような全周囲に亘る水位の変化を検出することができ、多様な形態の移送経路に対応することが可能となり、この構成の適用範囲を拡大することができる。
【0127】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0128】
例えば、上述した各実施形態例では、水位に対応した箇所に互いに所定距離に離間させて配置し、これらの電極同士の検査水17を介した導通状態を検出することにより、検査水17の水位を検知したが、これに限られず、検査水17の導電性を利用しない超音波センサやX線、圧力、光電式などのセンサを用いて、他の検知手法により検査水17の水位を検知するようにしても良い。
【0129】
また、このように検査水17に水位検知用の電流を流さないセンサ(但し、X線などの励起エネルギーの強い検査方法は除く)を用いて、検査水17の水位を検知する場合には、検査水17を流れる内面被膜検査用の検出電流に影響を与えることが無いので、検査用の電圧が印加される検査の間中、常に水位を検知して監視するように構成でき、検査の間中に金属容器の内面被膜4の検査対象とする領域を覆うように検査水17が充填されていることを、より直接的かつ確実に保証できるので、検査装置2における検査の信頼性、つまり製品の品質保証性を向上させることができる。
【0130】
以上のように、この実施形態の内面被膜検査方法および検査装置2によれば、ボトル型缶胴1の内面被膜4の欠陥の有無を検査する際に、電気化学的な性質を有した純水を検査水17として用いているために、その検査後に洗浄工程を設ける必要がなく、その工数を低減することができる。また、金属容器胴部3の内面被膜4の欠陥を検査するために、電解液を用いるエナメルレータ法などでは、電解液などの残留物が金属容器胴部3に付着していたために、その残留物によって金属容器胴部3に付着跡が残る可能性と金属容器胴部3に充填される充填物が汚染される可能性があるが、実施形態の内面被膜検査方法および検査装置によれば、検査水17を用いることによって、ボトル型缶胴1に残留物がないので、ボトル型缶胴1内の充填物が、残留物により汚染される可能性を完全に解消することができる。このことは、ボトル型缶胴1の充填物が飲食物である場合に特に有効である。
【0131】
なお、検査水17中にボトル型缶胴1内に充填される充填物のフレーバーを損なうことがなく、かつ、食品衛生上問題となる残留物や付着跡を残さない殺菌効果のあるアルコールを混入させることもできる。また、このアルコールは、所定の加熱処理を行うことにより、蒸発して、ボトル型缶胴1に充填される飲食物に対する影響がなくなる。
【0132】
また、電圧が印加される検査の間中、金属容器の内面被膜4の検査対象とする領域を覆うように検査水17が充填されていることを、水位検知手段により確認しながら、内面被膜4の検査を行なうことが可能となり、内面被膜検査の信頼性を向上させることができる。すなわち、検査の間中に適正に検査水17が充填されていることが確認され、内面被膜4が無欠陥と検出された場合には、内面被膜4の検査対象とする領域が検査されたと保証されて、金属容器が良品であると判別できる一方、検査の間中に検査水17が不足していることが確認され、内面被膜4が無欠陥と検出された場合には、内面被膜4に検査未了な部分が生じて、金属容器が検査未了品であると判別できるので、この後者の場合の誤判別を未然に防止することができ、金属容器の内面被膜の欠陥検出における検査の信頼性と製品品質の保証性を向上することができる。
【0133】
さらに、金属容器が円周上の移送経路を移送させられ、少なくとも検査の間中に、金属容器に加わる遠心力によって、充填された検査水17の水位が最も低下する箇所ないしその近傍箇所、または、水位が最も上昇する箇所ないしその近傍箇所のうち、どちらか一方、または両方の水位を検出するようにしたことにより、金属容器の内面被膜4に検査水17の水位不足による未検査部分が生じたことが判別され、未検査部分が生じて、内面被膜4が無欠陥と検出された場合には、金属容器が検査未了品であると判別できるので、誤検査を未然に防止することができるとともに、正常な水位が検出され、内面被膜4が無欠陥と検出された場合には、内面被膜4の検査対象とする領域が検査されたことが保証されるので、金属容器が良品であると判別でき、金属容器の内面被膜の欠陥検出における検査の信頼性と製品品質の保証性を向上させることができる。
【0134】
さらにまた、内面被膜4の検査後に、検査水17の水位確認を行なっているので、検査水17の水位が正常であると確認された場合には、内面被膜4の検査対象とした領域を覆う検査水量が検査中に確保されたと保証できるので、金属容器の内面被膜4の検査対象とする領域に亘って欠陥検出が確実に行なわれたことになり、金属容器の内面被膜の欠陥検出における検査の信頼性と製品品質の保証性を向上させることができる。
【0135】
ここで、実施形態の構成とこの発明の構成との対応関係を説明すれば、金属容器胴部3がこの発明の金属容器に相当し、内面被膜4がこの発明の内面被膜に相当し、電流検出電極20がこの発明の導電性部材に相当し、検査水17またはアルコールを混入した検査水17がこの発明の検査水に相当し、流量調節弁18がこの発明の流量調節弁に相当し、ポンプ16、流量調節弁18、検査水注入口15、給水路109がこの発明の検査水供給装置に相当し、直流電源22およびスイッチ21ならびにエッジ電極19により形成される電気回路がこの発明の電圧印加装置に相当し、電流計23およびデータ処理器24がこの発明の電流検出器に相当し、エッジ電極19がこの発明の電極に相当し、挿入ヘッド9がこの発明の挿入部材に相当し、密閉治具33がこの発明の密封治具に相当し、オーバーフロー流出路113がこの発明の通路に相当し、水位検知電極25,26、直流電源27、電流計28、スイッチ29、電子制御装置58がこの発明の水位検知装置に相当し、流量センサ112がこの発明の流量センサに相当し、シリンダがこの発明の駆動装置に相当する。
【0136】
なお、本実施形態では、内面被膜4の検査用電源や、水位検知装置の電源に直流電源を用いた例で説明しているが、直流に交流を付加させた電源を用いてもよい。
【0137】
また、本発明の対象とする金属容器は、少なくとも一端開口の金属容器であれば、その内外形状によって限定されず、例えばレギュラータイプやボトルタイプなどの2ピース缶、両端が開口されたボトルタイプの2ピース缶、3ピース缶のいずれでも、対象としてよい。
【0138】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、金属容器に供給された検査水の流量を検出する流量センサを設けたので、流量センサによって予め定めた量が供給されたと検出できても、水位検知センサによって金属容器胴部内に供給された流入量が予め定めた量にならないと、検出された場合には、検査水の供給経路または金属容器自体の検査水漏れが生じたと判別することができ、検査水の不足を確認できることに加えて、この検査水の不足の原因が検査水漏れの可能性があると判断できる。
【0140】
請求項2の発明によれば、充填された検査水の水面が所定の水平状態に維持されているかを監視しているので、移送経路が不規則である場合や、移送速度が一定では無い場合、およびこれらが組み合わされた場合に、金属容器に、その全周囲の異なる方向から、安定してまたは変動して遠心力や加速度が作用して、検査水の水位が変化しても、このような全周囲に亘る水位の変化を検出が可能なことにより、多様な形態の移送経路に対応することが可能となり、内面被膜に検査水の水位不足による未検査部分が生じたことを判別でき、未検査部分が生じて、内面被膜が無欠陥と検出された場合には、金属容器が検査未了品であると判別できるので、誤検査を未然に防止することができ、金属容器の内面被膜の欠陥検出における検査の信頼性と製品品質の保証性を向上させることができるとともに、この構成の適用範囲を規則的な移送経路の場合や一定の遠心力が金属容器に作用する場合以外に拡大することができる。
【0141】
請求項3の発明によれば、金属容器が円周上の移送経路を移送させられる際に、金属容器に加わる遠心力によって、充填された検査水の水位が最も低下する箇所ないしその近傍、または、水位が最も上昇する箇所ないしその近傍のどちらか一方、または両方の水位を検出するようにしたので、金属容器の内面被膜に検査水の水位不足による未検査部分が生じたことが判別され、未検査部分が生じて、内面被膜が無欠陥と検出された場合には、金属容器が検査未了品であると判別できるので、誤検査を未然に防止することができるとともに、正常な水位が検出され、内面被膜が無欠陥と検出された場合には、内面被膜の検査対象とする領域が検査されたと保証されて、金属容器が良品であると判別でき、金属容器の内面被膜の欠陥検出における検査の信頼性と製品品質の保証性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態であり、検査ステーションで用いる検査装置と、検査対象となるボトル型缶胴とを示す断面図である。
【図2】 この発明の実施形態であり、検査ステーションで用いる検査装置と検査対象となるボトル型缶胴の大径開口部付近を示す拡大断面図である。
【図3】 この発明の検査装置の制御回路を示すブロック図である。
【図4】 この発明の他の実施形態であり、全体構成を示す平面図である。
【図5】 この発明の他の実施形態であり、遠心力と水位検知箇所の関係をを説明する模式図である。
【符号の説明】
3…金属容器胴部、 5…大径開口部、 4…内面被膜、 9…検査ヘッド 9A…シリンダ、 14…検査水供給管、 15…検査水注入口、 16…ポンプ、 17…検査水、 18…流量調整弁、 19…エッジ電極、 20…電流検出電極、 22…直流電源、 21…スイッチ、 23…電流計、 25,26…水位検知電極、 29…スイッチ、 33…密閉治具 113…オーバーフロー流出路 58…電子制御装置、 80…小径開口部、 K1…欠陥検査ステーション。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
This invention relates to scratches, cracks, pinholes, etc. occurring in non-conductive inner surface coatings such as synthetic resin coating the inner surface side of conductive metal containers made of surface-treated steel plates, aluminum alloy plates, etc. The present invention relates to an apparatus and method for detecting defects.
[0002]
[Prior art]
In order to prevent the metal container from being corroded by the filler, it has been conventionally covered with a non-conductive body made of a synthetic resin such as a thermosetting resin coating film or a thermoplastic resin film film. Widely done. The material and thickness of the coating applied to the inner surface of the metal container and the method for forming the coating are determined by the nature of the filling of the metal container. In addition, the thickness of a film is 4 micrometers-13 micrometers normally in the case of a thermosetting coating film, and is 10 micrometers-30 micrometers in the case of a thermoplastic resin film film.
[0003]
However, defects such as scratches, cracks and pinholes may occur in the inner surface coating during the formation of the inner surface coating or in the subsequent processing steps of the metal container. Then, if the filling material is sealed inside the metal container while leaving the defects on the inner surface coating, the metal constituting the metal container is corroded by the filling material and a corrosion hole is generated or used in the metal container. There is a possibility that the metal contained in the filler may be dissolved and the flavor of the filler may be impaired. Therefore, in the process before filling a metal container with a filling material, the defect of an inner surface film is detected by sampling inspection.
[0004]
As a method for detecting an inner surface coating (coating) defect of the metal container, an enamelator method is generally known. This enamelling method will be described. First, an electrolytic solution (for example, a sodium chloride aqueous solution) is injected into a metal container whose one end is closed and the other end is opened, and the negative electrode of the detection device is immersed therein. Next, the positive electrode of the detection device is brought into contact with the metal exposed portion of the metal container, and a voltage of about several V (for example, 6 V) is applied between these electrodes for a predetermined time (for example, 3 seconds). And the defect of an inner surface film is detected by measuring the electric current which flows by applying the voltage of about several volts.
[0005]
However, in the enamellator method, by using a sodium chloride aqueous solution, a sodium sulfate aqueous solution, or the like as an electrolytic solution, even if it is a metal container with one end opening, an inspection result that there is no defect in the inner surface coating is obtained. Since the inner surface of the metal container may corrode with the passage of time due to the electrolytic solution adhering to the inner surface, the metal container used for the inspection is disposed of, and therefore a sampling inspection is assumed. Therefore, if this method is used for 100% inspection of metal containers with one end opening, a dedicated cleaning process is required to completely remove the highly corrosive electrolyte from the inside of the metal container. However, the manufacturing cost of the metal container increases.
[0006]
An example of a method and an apparatus for detecting a defect in an inner surface coating of a metal container having an opening at one end capable of coping with such a problem is described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-046776. In this publication, a conductive brush is inserted into a metal container and brought into contact with the inner surface coating, and a conductive liquid is supplied to the surface of the inner surface coating, and the brush and the metal container are rotated relative to each other. Describes that the liquid is made into fine particles, a low voltage is applied between the brush and the metal container in this state, and the current is measured. According to the method and apparatus described in this publication, by using pure water as a conductive liquid, the metal container is naturally dried, or air (air at room temperature or warm air) is sprayed onto the metal container. After drying, the metal container can be returned to the state before the inspection without leaving a trace of water on the inner surface coating of the metal container, and there is no need to provide a cleaning process.
[0007]
However, in the method and apparatus described in the above publication, since the conductive liquid is atomized by the brush, the inner surface of the metal container having an opening at least at one end is difficult to reach the tip of the brush. If the shape is a small shape (for example, a shape having a small diameter from the middle or a shape in which a spiral unevenness is formed near the opening on one end side), the conductive liquid is applied to the surface of the inner surface coating. There is a possibility that it will not spread evenly. As a result, the defect detection accuracy of the coating may be lowered.
[0008]
In view of this, a defect detection apparatus and method that eliminates the above-described problems and improves the defect detection accuracy of the inner surface coating by using conductive test water instead of the conductive brush described above. The applicant has already filed 2001-132403. That is, in this application, the inside of a metal container is filled with inspection water, and the inspection voltage is applied to the inner surface coating from the inside of the metal container through the filled inspection water. By detecting the defect of the inner surface coating of the metal container according to the value, it is possible to detect the defect of the inner surface coating regardless of the inner surface shape of the metal container in which the opening is formed at least at one end.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method and apparatus described in the above publication, the inspection of the inner surface coating of the metal container becomes inaccurate unless the filling amount of the inspection water is satisfied and maintained during the inspection. Occurred.
[0010]
That is, if the inspection water is insufficient during the inspection, the level of the inspection water supplied to the inside of the metal container is lowered, and a portion of the inner surface coating that cannot be contacted with the inspection water is generated. As a result, the portion of the non-contact inner surface coating that is not in contact with the inspection water would not have been subjected to the coating inspection, but the conventional inspection method did not know whether such a fact was present or not. .
[0011]
For example, in the case of a metal container having openings at both ends, this is a sealing jig that seals the small-diameter opening that is the lower opening of the metal container when the metal container is set in an inspection device and inspected. Due to deterioration of the seal material of the lower seal rubber, cracking of the lower seal rubber, reduced elasticity, wear, etc., or molding failure of the curled part formed by winding the cylindrical tip part on the small diameter opening side Due to deformation or the like, the small-diameter opening on the lower side of the metal container cannot secure a complete sealing state, and the filled inspection water leaks from the poorly sealed portion, thereby causing insufficient inspection water during the inspection.
[0012]
Also, from a physical failure of the supply system that supplies the inspection water to the inspection device, that is, from clogging or leakage of the inspection water flow path such as the water supply pipe or water supply water that constitutes the supply system, or from a control failure of the supply system In other words, because less than the specified amount of test water was supplied into the metal container due to malfunctions caused by malfunction of the flow control valve, flow sensor, and check valve, the test water A shortage occurs.
[0013]
Furthermore, even after the water level detector (sensor) detects and confirms that the inside of the metal container has been filled with the inspection water as prescribed, the above-described defect is detected during the inner surface coating of the metal container. The inspection water leaks out of the metal container due to a defective seal, and a shortage of the inspection water may occur during the inspection.
[0014]
In this way, when the inspection water shortage occurs, a portion of the inner surface coating that is not in contact with the inspection water is generated, so that the defect detection of the inner surface coating of the metal container is not accurately performed.
[0015]
In other words, if there is a defect in the non-contact part of the inner surface coating that the inspection water must contact, this part cannot be detected, and the inner surface film is defective. However, a defect is overlooked, and as a result of inspection of the inner surface film, it is determined as a normal product, which causes a problem that the inspection of the inner surface film cannot be accurately determined.
[0016]
Further, for example, an inspection device is arranged on the outer periphery of a disk-shaped pedestal whose upper surface is pivotally supported in a horizontal state, and a metal container to be inspected is supplied to the inspection device from the outside, and the pedestal is rotationally driven. Therefore, in the case of a turret inspection device configured to inspect the inner surface coating while moving the metal container in the circumferential direction, the amount of inspection water to be filled in the metal container is minimized in order to increase the speed of the inspection device. For example, it is necessary to perform the operation of filling and discharging the test water into the metal container as quickly as possible so that the test water is filled as specified up to a position slightly above the upper end of the large-diameter opening on the metal container. There is. However, if the surface of the filled inspection water is open and communicated to the atmosphere side, the surface of the inspection water undulates and a portion of the inner surface coating that does not contact the inspection water is generated. There is a possibility that the inspection of the inner surface coating is not performed accurately.
[0017]
That is, when the metal container is inspected by the turret inspection device, the metal container is moved along an arcuate path, and the distance from the rotation center to the metal container is in the metal container and the inspection water inside the metal container. Since the centrifugal force acts on the inspection water based on the radius and rotation speed, if this turret inspection device rotates its pedestal at a relatively high speed, or if the number of rotations of the turret pedestal is the same, the pedestal radius Is relatively large and the radius of rotation to the metal container is large, and if these are improperly combined to increase the centrifugal force, the metal container and the test water inside it will be Since the relatively large centrifugal force works, the water level of the test water filled in the metal container cannot be maintained in a horizontal state, and the water level of the test water is directed in the direction opposite to the radial center direction around the rotation axis. It will be tilted.
[0018]
That is, in the turret inspection device, the water level of the inspection water in the metal container is always on the outer peripheral side opposite to the central axis side of the inspection turret due to the centrifugal force accompanying the rotational transfer operation during the inspection. On the other hand, the water level of the inspection water is always lower on the rotation center axis side of the inspection turret. As a result, even during the inspection by the turret inspection device, even if the specified amount of inspection water is filled, the vicinity of the large-diameter opening end above the metal container and the inspection container turret rotation center axis side There is a possibility that a portion where the inspection water does not come into contact with the inner surface coating on the inner peripheral side facing toward.
[0019]
Therefore, in this case as well, when there is a defect in the inner surface coating portion that is not in contact with the inspection water, this defect cannot be detected and is judged as a normal product while being a defective product with a defect. A misjudgment will occur in the inspection.
[0020]
This invention was made against the background of the above circumstances, and by grasping that the inspection water is properly filled during the inspection, the inner surface of the metal container having an opening formed at least at one end It is an object of the present invention to provide a metal container inner surface film inspection apparatus and inspection method capable of improving the reliability of inspection and the guarantee of product quality in detecting defects in a film.
[0021]
[Means for Solving the Problem and Action]
The invention of claim 1A conductive member inserted into the interior of the metal container from the opening of the metal container provided with an opening formed at least at one end and a non-conductive inner surface coating applied to an inner peripheral surface; and the metal By relatively moving the container and the conductive member, the conductive member is inserted into the metal container in a non-contact state with respect to the metal container, and the conductive member is inserted into the metal container. A drive device for retreating from the inside of the container to the outside; an electrode in contact with a portion of the metal container where the inner surface coating does not exist; and the conductive member inserted into the metal container; A test water supply device for filling test water over the region facing the inner surface coating, and a state where the test water is filled over the region facing the inner surface coating and the region facing the conductive member inside the metal container Below, a voltage application device that applies a voltage between the conductive member inserted into the metal container and the electrode that is in contact with the metal container, and voltage application by the voltage application device Sometimes an inner surface coating inspection of a metal container comprising a current detector for detecting a current between the conductive member and the electrode, and a discriminating device for determining a defect of the inner surface coating from the current detected by the current detector. In the apparatus, a flow rate adjusting valve for adjusting a flow rate of the inspection water supplied to the inside of the metal container, and a flow rate of the inspection water supplied to the metal container provided between the flow rate adjustment valve and the inspection water supply path. A flow sensor for detection, a passage provided in the conductive member so as to communicate the inside and the outside of the metal container, and inspection water provided in a predetermined position of the passage and supplied to the inside of the metal container Detecting water level Compares the detected flow rate measured by the position detection sensor and the flow rate sensor with a preset flow rate, and outputs a signal to stop the supply of test water when the detected flow rate reaches the preset flow rate And an electronic control unit that determines whether a preset amount of inspection water is supplied to the metal container from the detection state of the water level detection sensor.It is characterized by this.
[0024]
Claim1According to the invention ofDuring the inspection to which the voltage is applied, the inner surface coating is inspected while checking with the water level detecting means that the inspection water is filled so as to cover the region to be inspected of the inner surface coating of the metal container. When it was confirmed that the inspection water was properly filled during the inspection, and the inner surface coating was detected to be defect-free, the area to be inspected of the inner surface coating was inspected. Is guaranteed, and it can be determined that the metal container is a good product. On the other hand, if it is confirmed that the inspection water is insufficient during the inspection, and the inner surface coating is detected as being defect-free, an incomplete inspection occurs on the inner surface coating, and the metal container has not been inspected. Since it can be determined that the product is a product, an erroneous inspection in this case can be prevented in advance.
Also,Since the flow sensor for detecting the flow rate of the inspection water supplied to the metal container is provided, even if it can be detected that a predetermined amount is supplied by the flow sensor, the amount supplied into the metal container body by the water level detection sensor is If the amount does not reach the predetermined amount, if it is detected, it can be determined that the inspection water leakage of the inspection water supply path or the metal container itself has occurred.
[0025]
Claim2According to the invention, after the metal part of the metal container provided with the non-conductive inner surface coating is set to one polarity, the conductive member arranged in the metal container is set to the opposite polarity, and the inspection water is filled in the metal container A metal container in which an arbitrary voltage is applied between the two electrodes, a current generated at the time of application is detected, an inner surface coating is inspected based on the detected current value, and the inspection is performed while moving the metal container through a predetermined path In the inner surface coating inspection method, the water surface of the filled inspection water is maintained in a predetermined horizontal state when the metal container is moved along the path, and a different direction around the entire circumference of the metal container. When an abnormal water level is detected, it is determined that the inner surface coating has not been inspected.
[0026]
Claim2According to the invention, since it is monitored whether the water level of the filled inspection water is maintained in a predetermined horizontal state, acceleration / deceleration when the transfer path changes irregularly or when the transfer speed is not constant. When this occurs, and when these are combined, even if the centrifugal force and acceleration of the metal container are complex or interact with each other and the water level of the test water in the metal container changes, Therefore, it is possible to determine whether or not an uninspected part due to insufficient water level in the inspection water has occurred in the area to be inspected on the inner surface coating, and the inspection water is maintained in a predetermined horizontal state. It is possible to prevent a non-inspected product of the inner surface coating not being handled as a non-defective product.
[0027]
Claim3According to the invention, after the metal part of the metal container provided with the non-conductive inner surface coating is set to one polarity, the conductive member arranged in the metal container is set to the opposite polarity, and the inspection water is filled in the metal container An arbitrary voltage is applied between the two electrodes, a current generated at the time of application is detected, an inner surface coating is inspected based on the detected current value, and the inspection transports a metal container through a path on a circumference of a predetermined radius. In the method for inspecting the inner surface coating of the metal container, the centrifugal force acting on the metal container passes through the center of the metal container and the inner circumference of the metal container when the metal container is moved along the path. The water level of the inspection water at a point near or near the center of the circumference of the transfer path, or a point far from or near the center of the circumference of the transfer path, or both of the points where the line along the line intersects , And the abnormal water level is detected. When is a test method which is characterized in that to determine the missed tests products of the inner surface coating.
[0028]
Claim3According to the invention, when the metal container is moved along the circumference of the transfer path, the portion where the water level of the filled test water drops most or the vicinity thereof, or the water level is reduced by the centrifugal force applied to the metal container. Since the water level of one or both of the most rising points and the vicinity thereof is detected, it can be determined that an uninspected part due to insufficient water level of the test water has occurred on the inner surface coating of the metal container, It is possible to prevent a non-inspected product of the inner surface coating that is not maintained in a predetermined horizontal state from being handled as a non-defective product.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Specific examples of the present invention will be described below with reference to the drawings. The defect detection method of the present invention is divided into a defect inspection station K1, a water droplet removal station (not shown), and a drying station (not shown) shown in FIG. First, the configuration of the inspection apparatus used in the defect inspection station K1 will be described with reference to FIGS. FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating a bottle-type can
[0030]
The
[0031]
As a method for manufacturing the bottle-shaped
[0032]
On the other hand, the
[0033]
The insertion head 9 corresponding to the conductive member of the present invention is formed in a smaller and similar shape than the shape formed by the inner peripheral surface of the
[0034]
Therefore, since the
[0035]
The
[0036]
The
[0037]
Further, a
[0038]
Furthermore, the insertion head 9 is supported by a cylinder (not shown), and the cylinder is driven to reciprocate the insertion head 9 in the axial direction of the bottle-shaped
[0039]
The insertion head 9 is attached to the distal end portion (lower end portion in FIG. 1) of the
[0040]
The
[0041]
Therefore, by inserting the large-diameter opening 5 of the
[0042]
An
[0043]
As shown in FIG. 3, the
[0044]
An
[0045]
The receiving
[0046]
The
[0047]
Further, the outer peripheral surface of the
[0048]
In addition, each part other than each said
[0049]
On the other hand, a sealing
[0050]
That is, the block 95c is formed in a short cylindrical shape that is at least larger than the outer diameter of the small-
[0051]
Further, the
[0052]
A cylindrical protrusion protruding upward is formed on the upper side of the
[0053]
Further, the sealing
[0054]
Therefore, according to the sealing
[0055]
The
[0056]
A
[0057]
Further, a
[0058]
A flow
[0059]
A
[0060]
In addition, a plurality of
[0061]
Further, as shown in an enlarged view in FIG. 2, a plurality of
[0062]
A through
[0063]
Therefore, when the
[0064]
On the other hand, one end of a
[0065]
Furthermore, a water level detection device for detecting the water level (water surface position) of the
[0066]
In addition, the attachment position of the water
[0067]
One water
[0068]
Further, a
[0069]
In FIG. 1,
[0070]
Furthermore, the operation of carrying the bottle-shaped
[0071]
Furthermore, an
[0072]
An inspection operation for detecting the presence or absence of defects in the
[0073]
First, the bottle-type can
[0074]
Then, as shown in FIG. 1, the bottle-type can
[0075]
By sealing the small-
[0076]
When the setting of the bottle-type can
[0077]
Further, when the insertion head 9 is lowered toward the inside of the
[0078]
In this state, when the clamping air is supplied, the
[0079]
Next, when the supply of the
[0080]
At that time, the
[0081]
When the water level of the
[0082]
As another means for stopping the supply of the
[0083]
In this case, the
[0084]
In addition, by providing a timer that measures the elapsed time since the start of water supply, even if a predetermined time has elapsed after the start of water supply, the amount of inflow supplied into the
[0085]
As a result, even if it can be detected that a predetermined amount is supplied by the flow sensor, the water
[0086]
Since pure water having electrochemical properties is used as the
[0087]
As described above, when it is confirmed that the space between the insertion head 9 and the
[0088]
That is, a voltage for inspection is applied to the
[0089]
As described above, since the
[0090]
The defects that occur in the
[0091]
In addition, in the case of a mesh defect, when the crack does not reach the metal substrate, or in the case of a metal piece adhesion defect, the metal piece stuck in the
[0092]
Therefore, by applying a voltage, an electric circuit closed by the
[0093]
Further, at this time, since the inner peripheral surface of the
[0094]
However, since the thickness of the
[0095]
The current thus generated is detected by the
[0096]
The inspection time for the presence or absence of defects in the
[0097]
Then, the water level of the
[0098]
That is, after the inspection, if the water level of the
[0099]
As a result, when it is confirmed that the specified amount of the
[0100]
On the other hand, if the water level of the
[0101]
When it is determined that the amount of the
[0102]
Therefore, even when there is a defect in the portion of the
[0103]
In the case where a flow rate sensor is provided in the supply path of the
[0104]
During the inner surface coating inspection to apply the voltage, the
[0105]
That is, the water level detection voltage can be determined by checking whether or not there is a current through the
[0106]
Note that the water level detection voltage is a low voltage and only determines whether or not there is current through the
[0107]
When such a water level confirmation process is completed, the small-
[0108]
Further, the sealing
[0109]
Further, release air is supplied to the
[0110]
Then, after the insertion head 9 is extracted from the
[0111]
The bottle-shaped
[0112]
In addition, in the inspection station K1, the bottle-type can
(Other examples)
[0113]
In the
[0114]
That is, as shown in FIG. 4, the
[0115]
[0116]
In the
[0117]
In addition, the
[0118]
Further, the water
[0119]
That is, as shown in FIG. 5, these water
[0120]
That is, these water
[0121]
Further, the inner diameters of the water
[0122]
Therefore, when the metal container is inspected by the
[0123]
Further, similarly to the embodiment described above, also in this embodiment, it is confirmed that the specified amount of
[0124]
In the above-described embodiment, when the bottle-type can
[0125]
Moreover, you may make it monitor the horizontal state of the water surface of the
[0126]
According to this configuration, by monitoring the horizontal state of the water surface of the
[0127]
Although the embodiments of the present invention have been described above, various modifications can be made without departing from the spirit of the present invention.
[0128]
For example, in each of the above-described embodiments, the water level of the
[0129]
In addition, when detecting the water level of the
[0130]
As described above, according to the inner surface coating inspection method and the
[0131]
In addition, the
[0132]
Further, during the inspection to which the voltage is applied, the
[0133]
Further, the metal container is moved along the circumference of the transfer path, and at least during the inspection, the portion where the water level of the filled
[0134]
Furthermore, since the water level of the
[0135]
Here, the correspondence between the configuration of the embodiment and the configuration of the present invention will be described. The
[0136]
In the present embodiment, a DC power source is used as an inspection power source for the
[0137]
Moreover, the metal container which is the object of the present invention is not limited by the inner and outer shapes as long as it is a metal container having at least one end opening. For example, a two-piece can such as a regular type or a bottle type, or a two-piece bottle type having both ends opened. Any of a can and a three-piece can may be targeted.
[0138]
【The invention's effect】
As described above, according to the invention of
[0140]
Claim2According to the invention, since it is monitored whether the water level of the filled inspection water is maintained in a predetermined horizontal state, when the transfer path is irregular, the transfer speed is not constant, and these Even if the water level of the test water changes due to the centrifugal force or acceleration acting on the metal container from different directions around the entire circumference of the metal container, It is possible to cope with various forms of transfer paths, and it is possible to determine that an uninspected part due to a lack of inspection water level has occurred on the inner surface coating. If it is detected that the inner surface coating is free of defects, it can be determined that the metal container is incompletely inspected, so that an erroneous inspection can be prevented, and the inner surface coating of the metal container can be detected. Inspection reliability and product quality It is possible to improve the assurance of, or if a certain centrifugal force coverage regular transport path of this configuration can be extended to other than when acting on the metal container.
[0141]
Claim3According to the invention, when the metal container is moved along the circumference of the transfer path, the portion where the water level of the filled test water drops most or the vicinity thereof, or the water level is reduced by the centrifugal force applied to the metal container. Since the water level of one or both of the most rising part and its vicinity is detected, it is determined that an uninspected part due to insufficient water level of the inspection water has occurred on the inner surface coating of the metal container, and the uninspected part When the inner surface coating is detected as defect-free, it can be determined that the metal container is an unfinished product, so that an erroneous inspection can be prevented and a normal water level is detected. If the inner surface coating is detected as being defect-free, it is guaranteed that the area to be inspected of the inner surface coating has been inspected, and it can be determined that the metal container is a non-defective product. Trust It is possible to improve the sexual and product quality of the guarantee performance.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an inspection apparatus used in an inspection station and a bottle-shaped can body to be inspected according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view showing an inspection apparatus used in an inspection station and the vicinity of a large-diameter opening of a bottle-type can body to be inspected according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a block diagram showing a control circuit of the inspection apparatus according to the present invention.
FIG. 4 is a plan view showing an overall configuration according to another embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a schematic diagram illustrating the relationship between centrifugal force and water level detection location, which is another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記金属容器と前記導電性部材とを相対移動させることにより、前記金属容器の内部に前記導電性部材を前記金属容器に対して非接触状態となるように挿入させ、かつ、前記導電性部材を前記金属容器の内部から外部に退出させる駆動装置と、
前記金属容器の前記内面被膜の存在しない部位に接触する電極と、
前記導電性部材が前記金属容器の内部に挿入され、前記金属容器の内部における前記内面被膜に臨む領域に亘り、検査水を充填する検査水供給装置と、
前記金属容器の内部における前記内面被膜に臨む領域および前記導電性部材に臨む領域に亘り、検査水を充填した状態下に、前記金属容器の内部に挿入されている前記導電性部材と、前記金属容器に接触している前記電極との間に電圧を印加する電圧印加装置と、
前記電圧印加装置による電圧の印加時に、導電性部材と電極との間の電流を検出する電流検出器と、
前記電流検出器より検出された電流から前記内面被膜の欠陥を判別する判別装置とを備えた金属容器の内面被膜検査装置において、
前記金属容器の内部に供給する検査水の流量を調節する流量調節弁と、
前記流量調節弁と検査水供給路の間に設けられ、前記金属容器に供給された検査水の流量を検出する流量センサと、
前記導電性部材に、前記金属容器の内部と外部を連通するように設けられた通路と、
前記通路の所定箇所に設けられ、前記金属容器の内部に供給される検査水の水位を検知する水位検知センサと、
前記流量センサで計測された検出流量と、予め設定された流量とを比較し、検出流量が予め設定された流量に達したときに、検査水の供給を停止する信号を出力するとともに、前記水位検知センサの検出状態から、予め設定された検査水の量が金属容器に供給されたか否かを判断する電子制御装置とを備えていることを特徴とする金属容器の内面被膜検査装置。 A conductive member inserted into the interior of the metal container from the opening of the metal container provided with an opening formed at least at one end and a non-conductive inner surface coating applied to the inner peripheral surface;
By relatively moving the metal container and the conductive member, the conductive member is inserted into the metal container in a non-contact state with respect to the metal container, and the conductive member is A drive device for exiting from the inside of the metal container;
An electrode in contact with a portion of the metal container where the inner coating does not exist;
A test water supply device that fills the test water over the region where the conductive member is inserted into the metal container and faces the inner surface coating in the metal container;
The conductive member inserted into the metal container and filled with inspection water over a region facing the inner surface coating and a region facing the conductive member inside the metal container, and the metal A voltage applying device for applying a voltage between the electrode in contact with the container;
A current detector that detects a current between the conductive member and the electrode when a voltage is applied by the voltage application device;
In the inner surface coating inspection apparatus for a metal container provided with a discriminating device for determining a defect of the inner surface coating from the current detected by the current detector,
A flow rate adjusting valve for adjusting a flow rate of inspection water supplied to the inside of the metal container;
A flow rate sensor that is provided between the flow rate control valve and the inspection water supply path and detects the flow rate of the inspection water supplied to the metal container;
A passage provided in the conductive member so as to communicate the inside and the outside of the metal container;
A water level detection sensor that is provided at a predetermined location of the passage and detects the level of inspection water supplied to the inside of the metal container;
The detected flow rate measured by the flow sensor is compared with a preset flow rate, and when the detected flow rate reaches a preset flow rate, a signal for stopping the supply of test water is output, and the water level An apparatus for inspecting a coating on an inner surface of a metal container, comprising: an electronic control unit that determines whether or not a predetermined amount of inspection water is supplied to the metal container from a detection state of the detection sensor .
前記金属容器が前記経路を移送される際に、前記充填された検査水の水面が、所定の水平状態に維持されているかを、金属容器内の全周囲の異なる方向から監視し、異常な水位が検出されたときは、内面被膜の検査未了品として判別することを特徴とする金属容器の内面被膜検査方法。When the metal container is transported through the path, whether or not the water level of the filled test water is maintained in a predetermined horizontal state is monitored from different directions around the entire circumference of the metal container, and the abnormal water level is monitored. When this is detected, it is determined that the inner surface coating has not been inspected.
前記金属容器が前記経路を移送される際に、金属容器に作用する遠心力が金属容器の中心を通過する作用線と、金属容器の内周に沿った線とが交差する箇所のうち、移送経路の円周中心に近い箇所ないしその近傍、または、移送経路の円周中心から遠い箇所ないしその近傍のどちらか一方、または両方の検査水の水位を検出し、異常な水位が検出されたときは、内面被膜の検査未了品として判別することを特徴とする金属容器の内面被膜検査方法。When the metal container is transported through the path, transfer is performed among the points where the line of action along which the centrifugal force acting on the metal container passes through the center of the metal container and the line along the inner periphery of the metal container intersect. When an abnormal water level is detected by detecting the water level near or near the circumference center of the route, or at or near the circumference of the transfer route, or at one of both locations, or both. Is a method for inspecting an inner surface film of a metal container, characterized in that the inner surface film is inspected as an incomplete product.
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