JP4709816B2 - Method for manufacturing thin film transistor substrate - Google Patents
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Description
本発明は好ましくは液晶表示装置などに適用される薄膜トランジスタ基板およびそれを備えた液晶表示装置に関するもので、インジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなる端子または画素電極を用いた構造に関する。 The present invention relates to a thin film transistor substrate preferably applied to a liquid crystal display device and the like, and a liquid crystal display device including the same, and relates to a structure using a terminal or a pixel electrode made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide.
図29は、従来の一般的な薄膜トランジスタ型液晶表示装置において、トップゲート型の薄膜トランジスタ、ゲート配線、ソース配線、画素電極等を備えた薄膜トランジスタ(アレイ)基板の一構造例を示す平面図、図30と図31はその薄膜トランジスタアレイ基板の部分断面図である。 FIG. 29 is a plan view showing a structural example of a thin film transistor (array) substrate including a top gate thin film transistor, a gate wiring, a source wiring, a pixel electrode, and the like in a conventional general thin film transistor liquid crystal display device. FIG. 31 is a partial sectional view of the thin film transistor array substrate.
この例の薄膜トランジスタアレイ基板では、ガラス等からなる透明基板100上に、ゲート配線Gとソース配線Sがマトリクス状に配設されている。そして、ゲート配線Gとソース配線Sとで囲まれた領域が1つの画素とされ、この画素領域毎に画素電極101が設けられている。
In the thin film transistor array substrate of this example, gate lines G and source lines S are arranged in a matrix on a
この例の薄膜トランジスタアレイ基板において、透明基板上の各画素領域のコーナ部分にn+ポリシリコンあるいはアモルファスシリコン等の半導体膜からなるアイランド状の半導体膜102が形成され、半導体膜102と基板100を覆ってゲート絶縁膜103が形成され、このゲート絶縁膜103上に先のゲート配線Gが形成され、このゲート配線Gから半導体膜102の中央部上に引き出されてゲート電極105が形成されている。なお、このゲート電極105にゲート絶縁膜103を介して対峙する部分が半導体膜102のチャネル部102aとされている。
In the thin film transistor array substrate of this example, an island-
また、ゲート絶縁膜103とその上のゲート配線Gとゲート電極105を覆って上部絶縁膜106が形成され、この上部絶縁膜106上に先のソース配線Sが形成されるとともに、ソース配線Sから延出形成されたソース電極107が半導体膜102の一側端部上の絶縁膜103、106に形成されたコンタクトホール108を介して半導体膜102の一側端部に接続されている。次に、半導体膜102の他側の端部上の絶縁膜103、106にもコンタクトホール109が形成され、このコンタクトホール109を介して半導体膜102の他側端部に接続されるドレイン電極110が絶縁膜106上に形成されている。
An upper
そして、前記ソース電極107とドレイン電極110と上部絶縁膜106を覆うように絶縁膜からなるパッシベーション膜111が形成され、パッシベーション膜111上に画素電極101が形成され、画素電極101がパッシベーション膜111に形成されたコンタクトホール112を介してドレイン電極110に接続されるとともに、ソース配線Sの一側端部の絶縁膜111上にはパッシベーション膜111に形成されたコンタクトホール113を介してソース配線Sの一部114に接続するパッド状の端子115が形成され、図30に断面構造を示す薄膜トランジスタT6が構成されている。
Then, a
次に、この種のトップゲート構造の薄膜トランジスタアレイ基板の構造を製造する工程について、図32〜図37を用いて説明する。ガラス等の透明基板100上にポリシリコンからなる半導体膜とSiO2からなる下地絶縁膜を積層し、これらをフォトリソ工程でパターニングして図32に示すアイランド状の半導体膜120とゲート下部絶縁膜121を形成する。次に、ゲート絶縁膜とゲート電極形成用の電極膜を積層し、これらをフォトリソ工程でパターニングして図33に示すようにゲート絶縁膜122とゲート電極123を形成する。
Next, a process for manufacturing this type of top gate thin film transistor array substrate structure will be described with reference to FIGS. A semiconductor film made of polysilicon and a base insulating film made of SiO 2 are laminated on a
次にイオンドーピング処理を行い、半導体膜120の両側にイオンドーピングを施し、更にこれらを中間絶縁膜125で覆い、この中間膜125に半導体膜120の両端側に通じるコンタクトホール126、127を形成し、中間絶縁膜125の上に前述のコンタクトホール126、127を介して半導体膜120の一側に接続するソース電極128を図35に示すように形成し、更に半導体膜120の他側に接続するドレイン電極129を形成する。
Next, ion doping is performed, ion doping is performed on both sides of the
続いてこれらの上に図36に示すように絶縁膜を形成してパッシベーション膜130を形成し、パッシベーション膜130にソース電極128に通じるコンタクトホール131とドレイン電極129に通じるコンタクトホール132を図36に示すように形成する。更に、パッシベーション膜130の上にコンタクトホール132を介してドレイン電極129に通じるITO(インジウム錫酸化物)からなる画素電極133を形成し、パッシベーション膜130の上にコンタクトホール131を介してソース電極128に通じるITOの端子電極135を形成することで、図37に示すようなトップゲート構造の薄膜トランジスタT7を得ることができ、この薄膜トランジスタT7は先に説明した薄膜トランジスタT6と同等の構造となる。
Subsequently, an insulating film is formed thereon as shown in FIG. 36 to form a
図37に示す構造のトップゲート型の薄膜トランジスタT7にあっては、画素電極133とドレイン電極129を接続するために、および、端子電極135とソース配線Sを接続するために、パッシベーション膜130にコンタクトホール131、132を形成する必要があるので、コンタクトホール形成用のフォトリソ工程、即ち、コンタクトホール形成のための露光工程とドライエッチング工程とストリップ工程と洗浄工程が必要になる問題があり、工程削減が難しい状況にあった。また、図29〜図31に示す構造の薄膜トランジスタT6においても、図37に示す薄膜トランジスタT7と同等の構造であるので、先の薄膜トランジスタT7と同等の問題を有していた。
In the top gate type thin film transistor T7 having the structure shown in FIG. 37, a contact is made with the
次に、前述の工程の如くパッシベーション膜130を設けた上で画素電極133を設ける理由について説明する。パッシベーション膜130を設けることなく、直接ドレイン電極129にITOの画素電極133を接続して設ける構成とすると、ITOの画素電極133をフォトリソ工程でパターニングする場合に、ITOをエッチングするエッチング液にソース電極128とドレイン電極129も浸漬することになるが、ITOをエッチングするエッチング液(HCl:HNO3:H2O=1:0.08:1)により、ソース電極128とドレイン電極129もエッチングして損傷させてしまうおそれがある。
Next, the reason why the
このため従来では、ソース電極128とドレイン電極129を一旦パッシベーション膜130で覆い、その後にITOの透明導電膜の成膜を行い、パターニングして画素電極133と端子電極135を形成している。ところが、このような構造ではパッシベーション膜130が必ず必要になるので、パッシベーション膜130の成膜に必要な一連の工程が必要になり、工程数が増加する問題があった。
For this reason, conventionally, the
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、薄膜トランジスタ基板構造に従来必要であったパッシベーション膜を省略することができ、工程数の削減ができるとともに、パッシベーション膜に必要であったコンタクトホール形成工程も不要として工程数を削減した薄膜トランジスタ基板の提供を目的とする。また、本発明はこのような特徴を有する薄膜トランジスタ基板を備えた液晶表示装置の提供を目的とする。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and can eliminate the passivation film conventionally required for the thin film transistor substrate structure, reduce the number of processes, and form a contact hole necessary for the passivation film. It is an object to provide a thin film transistor substrate in which the number of processes is reduced. Another object of the present invention is to provide a liquid crystal display device including a thin film transistor substrate having such characteristics.
本発明は、ソース配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるソース端子を直接接続させていることを特徴とする。ソース配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるソース端子を直接接続させることにより、ソース配線上に従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要になる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。本発明において、前記ソース配線がアルミニウム、銅、モリブデン、クロム、チタン、タンタルおよびタングステンのいずれか1つまたはこれらの合金であることが好ましい。これらの材料からなるソース配線であるならば、インジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物用のエッチング液を選択することでエッチング液に損傷を受けることなくインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物のソース端子を形成できる。 The present invention is characterized in that a source terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to the source wiring. By directly connecting a source terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide to the source wiring, an insulating film such as a passivation film which has been conventionally required on the source wiring can be made unnecessary. Contact holes that were necessary in the past are also unnecessary. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified. In the present invention, it is preferable that the source wiring is any one of aluminum, copper, molybdenum, chromium, titanium, tantalum and tungsten, or an alloy thereof. If the source wiring is made of these materials, by selecting an etching solution for indium tin zinc oxide or indium zinc oxide, indium tin zinc oxide or indium zinc oxide can be used without damage to the etching solution. Source terminals can be formed.
本発明は、ゲート配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるゲート端子を直接接続させていることを特徴とする。ゲート配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるゲート端子を直接接続させることにより、ゲート配線上に従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要になる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。 The present invention is characterized in that a gate terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to the gate wiring. By directly connecting a gate terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide to the gate wiring, an insulating film such as a passivation film which has been conventionally required on the gate wiring can be made unnecessary. Contact holes that were necessary in the past are also unnecessary. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified.
本発明において、前記ゲート配線がアルミニウム、銅、モリブデン、クロム、チタン、タンタルおよびタングステンのいずれか1つまたはこれらの合金であることが好ましい。これらの材料からなるゲート配線であるならば、インジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物用のエッチング液を選択することでエッチング液に損傷を受けることなくインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物のゲート端子を形成できる。 In the present invention, it is preferable that the gate wiring is one of aluminum, copper, molybdenum, chromium, titanium, tantalum, and tungsten, or an alloy thereof. If the gate wiring is made of these materials, indium tin zinc oxide or indium zinc oxide can be used without damage to the etching liquid by selecting an etching liquid for indium tin zinc oxide or indium zinc oxide. A gate terminal can be formed.
本発明は、複数の画素電極をそれぞれスイッチングする薄膜トランジスタを成すドレイン電極にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなる画素電極を直接接続させていることを特徴とする。ドレイン電極にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなる画素電極を直接接続させることにより、ドレイン電極上に従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要になる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。本発明において、前記ドレイン電極がアルミニウム、銅、モリブデン、クロム、チタン、タンタルおよびタングステンのいずれか1つまたはこれらの合金であることが好ましい。これらの材料からなるドレイン電極であるならば、インジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物用のエッチング液を選択することでエッチング液に損傷を受けることなくインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物の画素電極を形成できる。 The present invention is characterized in that a pixel electrode made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to a drain electrode forming a thin film transistor for switching a plurality of pixel electrodes. By directly connecting the pixel electrode made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide to the drain electrode, an insulating film such as a passivation film that has been conventionally required on the drain electrode can be made unnecessary. Contact holes that were necessary in the past are also unnecessary. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified. In the present invention, it is preferable that the drain electrode is any one of aluminum, copper, molybdenum, chromium, titanium, tantalum, and tungsten, or an alloy thereof. If the drain electrode is made of these materials, it is possible to select indium tin zinc oxide or indium zinc oxide etching solution without damaging the etching solution. A pixel electrode can be formed.
更に本発明において、少なくとも表面が絶縁性である基板上に複数のゲート配線と複数のソース配線とをマトリクス状に形成し、これら配線によって囲まれた各領域に画素電極をそれぞれ設けるとともに、該画素電極と前記ゲート配線及び前記ソース配線とに接続させてそれぞれ前記画素電極のスイッチング素子としての薄膜トランジスタを設け、前記ゲート配線のそれぞれにインジウム亜鉛酸化物からなるゲート端子を直接接続し、前記ソース配線のそれぞれにインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるソース端子を直接接続し、前記薄膜トランジスタを成すドレイン電極にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなる画素電極を直接接続させたことを特徴とする構造を採用することができる。 Furthermore, in the present invention, a plurality of gate wirings and a plurality of source wirings are formed in a matrix on a substrate having an insulating surface at least, and a pixel electrode is provided in each region surrounded by these wirings. A thin film transistor serving as a switching element of the pixel electrode is provided in connection with the electrode, the gate wiring, and the source wiring, and a gate terminal made of indium zinc oxide is directly connected to each of the gate wirings. A source terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to each, and a pixel electrode made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to the drain electrode of the thin film transistor. The following structure can be adopted.
前記ゲート配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物のゲート端子を直接接続し、ソース配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物のソース端子を直接接続し、ドレイン電極にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物の画素電極を直接接続することにより、ゲート配線とソース配線とドレイン電極上に従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要になる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。 Indium tin zinc oxide or indium zinc oxide gate terminal is directly connected to the gate wiring, indium tin zinc oxide or indium zinc oxide source terminal is directly connected to the source wiring, and indium tin zinc oxide is connected to the drain electrode. Insulating zinc oxide pixel electrodes can be directly connected to eliminate the need for conventional insulation films such as passivation films on the gate, source and drain electrodes. The contact hole which was was also unnecessary. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified.
本発明において、前記インジウム錫亜鉛酸化物が、インジウム酸化物と錫酸化物と亜鉛酸化物とを含む複合酸化物からなり、亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する亜鉛の原子数率が1at%ないし9at%であり、亜鉛に対する錫の原子数比が1以上であり、かつ、亜鉛とインジウムと錫との合計量に対する錫の原子数率が20at%以下であるとともに、少なくとも一部が結晶性を有するものであることが好ましい。このような組成範囲において成膜時に非晶質であり、弱酸でエッチング可能であって、熱処理により結晶化可能で低抵抗化することができるインジウム錫亜鉛酸化物が得られる。本発明において、前記亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する亜鉛の原子数率が2at%ないし7at%であり、前記亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する錫の原子数率が5at%ないし10at%であることが好ましい。 In the present invention, the indium tin zinc oxide is composed of a composite oxide containing indium oxide, tin oxide, and zinc oxide, and the atomic ratio of zinc to the total amount of zinc, indium, and tin is 1 at% to 9 atomic%, the atomic ratio of tin to zinc is 1 or more, and the atomic ratio of tin to the total amount of zinc, indium and tin is 20 atomic% or less, and at least a part of the crystalline It is preferable to have it. In such a composition range, an indium tin zinc oxide that is amorphous at the time of film formation, can be etched with a weak acid, can be crystallized by heat treatment, and can have low resistance can be obtained. In the present invention, the atomic ratio of zinc to the total amount of zinc, indium and tin is 2 at% to 7 at%, and the atomic ratio of tin to the total amount of zinc, indium and tin is 5 at% to 10 at%. Preferably there is.
本発明は、前記の液晶を挟持する一対の基板の一方の基板に先のいずれか一項記載の薄膜トランジスタ基板を使用した構成を採用することができる。これにより、液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板の製造工程において絶縁膜としてのパッシベーション膜の作成を略することができ、パッシベーション膜のコンタクトホールを略することができるので、製造工程を簡略化することができる。 The present invention can employ a configuration in which the thin film transistor substrate according to any one of the above is used as one of the pair of substrates sandwiching the liquid crystal. Thereby, in the manufacturing process of the thin film transistor substrate of the liquid crystal display device, the creation of the passivation film as the insulating film can be omitted, and the contact hole of the passivation film can be omitted, so that the manufacturing process can be simplified. .
本発明は、薄膜トランジスタ基板において、ソース配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるソース端子を直接接続させることにより、ソース配線上に従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要にすることができる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。また、薄膜トランジスタ基板において、ゲート配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるゲート端子を直接接続させることにより、あるいは、ドレイン電極にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなる画素電極を直接接続させることにより、従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要にすることができる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。 The present invention eliminates the need for an insulating film such as a passivation film conventionally required on a source wiring by directly connecting the source terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide to the source wiring in the thin film transistor substrate. In addition, a contact hole that is conventionally required for the insulating film can be eliminated. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified. Further, in the thin film transistor substrate, a gate terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to the gate wiring, or a pixel electrode made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is connected to the drain electrode. By directly connecting, an insulating film such as a passivation film which has been conventionally required can be eliminated, and a contact hole which has been conventionally required for the insulating film can be eliminated. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified.
以下に本発明の各実施形態を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
「第1実施形態」
図1は本発明の第1実施形態の薄膜トランジスタT1を備えた薄膜トランジスタ(アレイ)基板H1の要部平面図、図2は同薄膜トランジスタアレイ基板H1を備えた液晶表示装置Eの要部断面図、図3は同装置の一部断面図である。この実施形態の薄膜トランジスタ(アレイ)基板H1においては、ガラス等からなる透明の基板1上に、複数のゲート配線G・・・と複数のソース配線S・・・とが平面視マトリクス状に配設されている。そして、ゲート配線G・・・とソース配線S・・・とで囲まれた領域が1つの画素とされ、これらの画素領域毎に透明導電材料のITZO(インジウム錫亜鉛酸化物)またはIZO(インジウム亜鉛酸化物)からなる画素電極2が基板1の上方に位置した状態で設けられ、各画素領域の隅部にスイッチング素子としての薄膜トランジスタT1が設けられている。なお、基板1としては少なくとも表面が絶縁性を有するとともに必要な部分が透明な基板であれば良い。例えば、基板1を液晶表示装置Eに適用する場合は、表示に寄与する画素領域に対応する部分を少なくとも透明領域としてその他の部分にブラックマトリクス等の遮光膜を内蔵化した基板を用いても良いのは勿論である。
Each embodiment of the present invention will be described in detail below, but the present invention is not limited to these embodiments.
“First Embodiment”
FIG. 1 is a plan view of an essential part of a thin film transistor (array) substrate H1 provided with a thin film transistor T1 according to a first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a sectional view of an essential part of a liquid crystal display device E provided with the thin film transistor array substrate H1. 3 is a partial sectional view of the apparatus. In the thin film transistor (array) substrate H1 of this embodiment, a plurality of gate lines G ... and a plurality of source lines S ... are arranged in a matrix in plan view on a
この例の薄膜トランジスタアレイ基板H1において、基板1上の各画素領域の隅部の薄膜トランジスタ形成部分に、ポリシリコンあるいはアモルファスシリコン(a-Si)等からなるアイランド状の半導体能動膜3が形成され、基板1上にこれらの半導体能動膜3と基板上面を覆って下部ゲート絶縁膜5が積層され、下部ゲート絶縁膜5上にゲート配線Gが平面視図1に示すように相互に平行に複数形成されるとともに、各ゲート配線Gにおいて各画素領域の半導体能動膜3の中央部上に延出するように短冊状のゲート電極6が形成されている。前記半導体能動膜3はその中央部にチャネル部3aが形成され、その両端側にイオンがドープされた状態とされている。
In the thin film transistor array substrate H1 of this example, an island-shaped semiconductor
更に、下部ゲート絶縁膜5上にこの下部ゲート絶縁膜5と前記各ゲート配線Gと各ゲート電極6とを覆って上部ゲート絶縁膜7が積層されている。また、前記上部ゲート絶縁膜7と下部ゲート絶縁膜5には、半導体能動膜3の一側端部に接続するコンタクトホール8と、半導体能動膜3の他側端部に接続するコンタクトホール9がそれぞれ形成され、半導体能動膜3の一側端部上の部分には上部ゲート絶縁膜7の上に延出するとともに、コンタクトホール8を通過して半導体能動膜3の一側端部に接続するドレイン電極10が形成され、半導体能動膜3の他側端部上の部分には上部ゲート絶縁膜7の上に延出するとともに、コンタクトホール9を通過して半導体能動膜3の他側端部に接続するソース電極11が形成されている。従って、半導体能動膜3と下部ゲート絶縁膜5と上部ゲート絶縁膜7とゲート電極6とドレイン電極10とソース電極11により薄膜トランジスタT1が構成されている。
Further, an upper
次に、ソース配線Sとゲート配線Gとで囲まれた領域であって、上部ゲート絶縁膜7の上には、ソース配線Sとゲート配線Gとで囲まれた領域の大部分を占めるとともに、ソース電極11の形成部分と半導体能動膜3の形成部分とゲート電極6の形成部分のそれぞれの領域を除いた部分において上部ゲート絶縁膜7に密着し、ドレイン電極10の端部側に直接密着するように画素電極2が形成されている。
Next, the region surrounded by the source wiring S and the gate wiring G, and occupies most of the region surrounded by the source wiring S and the gate wiring G on the upper
また、複数形成されたソース配線Sの各端部側(図1では上側端部のみを記載した)には、ソース配線Sの端部SE1に一部を直接積層され、他の部分を上部ゲート絶縁膜7に積層されたITZO(インジウム錫亜鉛酸化物)またはIZO(インジウム亜鉛酸化物)からなるゲート端子12が形成されている。更に、複数形成されたゲート配線Gの各端部側(図1では左側端部のみを記載した)には、ゲート配線Gの端部GE1に一部を直接積層され、他の部分を上部ゲート絶縁膜7に積層されたITZO(インジウム錫亜鉛酸化物)またはIZO(インジウム亜鉛酸化物)からなるゲート端子13が形成されている。
Further, a part of the source line S formed on the end side (only the upper end part is shown in FIG. 1) is directly stacked on the end part SE1 of the source line S, and the other part is used as the upper gate. A
この実施形態の構造においては、ITZOまたはIZOからなる画素電極2が上部ゲート絶縁膜7の上に直に接触して形成されており、更にドレイン電極10に直に接触形成されているので、図29〜図31に示した従来構造とは異なり、パッシベーション膜111が省略された構造とされている。このような構造を採用することにより、パッシベーション膜111を形成するための工程を簡略化できるとともに、パッシベーション膜111に従来形成していたコンタクトホール112、108、113の形成工程も省略できるので工程の簡略化を推進できる。
In the structure of this embodiment, the
ここで図1〜図3に示す構造を採用すると、画素電極2のパターニングの工程で画素電極2をエッチングによりパターニングする際に、画素電極2のエッチング液にドレイン電極10とソース電極11も浸漬されることになるが、ITZOまたはIZOからなる画素電極2をエッチングするためのエッチング液として、後述する如くシュウ酸や塩酸など、ドレイン電極10およびソース電極11の構成金属材料を損傷させないものを選択できるので、画素電極2のエッチング処理時にドレイン電極10とソース電極11を損傷させることがない。
When the structure shown in FIGS. 1 to 3 is adopted, when the
次に、図1〜図3に示す構造にあっては、薄膜トランジスタアレイ基板と対向する透明基板15との間に液晶16が封入されて液晶表示装置が構成され、対向基板15側に設けられた共通電極17と前記画素電極2が電界を液晶に印加するか否かによって液晶の配向制御ができるように構成されている。ここで前述のソース端子12・・・とゲート端子13・・・は、液晶16を封止している図示略の封止材の外部側に設けられており、これらの部分には駆動用LSIの端子が接続されるようになっている。即ち、テープキャリアパッケージと称される駆動用LSIの端子などが接続されるので、ITZOまたはIZOのソース端子12・・・とゲート端子13・・・を設けておき、これらの端子との良好な接続性を確保することが好ましい。
Next, in the structure shown in FIGS. 1 to 3, a liquid crystal display device is configured by sealing
以下に、図4ないし図8を基に、図1〜図3に示す構造と同等の構造の薄膜トランジスタ(アレイ)基板を製造する方法について説明する。ガラス等の透明基板1上にポリシリコンまたはアモルファスシリコンからなる半導体膜とSiO2からなる下地絶縁膜を積層し、これらをフォトリソ工程でパターニングして図4に示すアイランド状の半導体膜20とゲート下部絶縁膜21を形成する。次に、ゲート絶縁膜とゲート電極形成用の電極膜を積層し、これらをフォトリソ工程でパターニングして図5に示すようにゲート絶縁膜22とゲート電極23を形成する。
A method for manufacturing a thin film transistor (array) substrate having a structure equivalent to the structure shown in FIGS. 1 to 3 will be described below with reference to FIGS. A semiconductor film made of polysilicon or amorphous silicon and a base insulating film made of SiO 2 are laminated on a
次にイオンドーピング処理を行い、半導体膜20の両側部分にイオンドーピングを施し、更にこれらを中間絶縁膜25で覆い、この中間絶縁膜25に半導体膜20の両端側に通じるコンタクトホール26、27を形成し、中間絶縁膜25の上に前述のコンタクトホール26、27を介して半導体膜20の一側に接続するソース電極28をに示すように形成し、更に半導体膜20の他側に接続するドレイン電極29を形成する。
Next, ion doping is performed, ion doping is performed on both sides of the
次にこれらの上にIZO(インジウム亜鉛酸化物)層またはITZO(インジウム錫亜鉛酸化物)層を全体に積層してからフォトリソ工程によりパターニングして図8に示すように画素電極30を形成すると同時に、ソース配線Sの端部側にソース端子31をゲート配線Gの端部側にゲート端子をそれぞれ形成する。ここで、用いるIZO層として、インジウム酸化物(InOx)を90%と亜鉛酸化物(ZnOx)を10%の混合物の層を例示することができる。また、IZO層をエッチングするためのエッチング液としては、シュウ酸:(COOH)2あるいは塩酸:HClなどの酸を用いることができる。シュウ酸として、例えば、0.6mol/lの濃度のものを用いることができ、塩酸としては3.5%のものを用いることができるが、ここで例示した濃度は一例であり、他の濃度のシュウ酸あるいは塩酸としても良いのは勿論である。
Next, an IZO (Indium Zinc Oxide) layer or ITZO (Indium Tin Zinc Oxide) layer is laminated on the whole and then patterned by a photolithography process to form the
また、用いるITZO層として、インジウム(In)酸化物(In2O3)と、錫(Sn)酸化物(SnO2)と、亜鉛(Zn)酸化物(ZnO)を主成分とする複合酸化物からなる層を例示することができる。なお、これらの主成分の酸化物の外に数at%程度の不純物を含んでいても差し支えない。 As the ITZO layer to be used, a composite oxide containing indium (In) oxide (In 2 O 3 ), tin (Sn) oxide (SnO 2 ), and zinc (Zn) oxide (ZnO) as main components is used. The layer which consists of can be illustrated. It should be noted that impurities of about several at% may be included in addition to these main component oxides.
このITZO層においては、他の配線あるいは導電体と接続して用いられるので、これらとの接続部分において、少なくとも錫が亜鉛よりも多く配合され、結晶性を示すことが必要である。例えば、ITZO層の表面部分において配線や他の導体との接続を行う場合は、表面部分の組成において少なくとも錫が亜鉛よりも多く配合され、結晶性を示すことが必要である。 In this ITZO layer, since it is used in connection with other wirings or conductors, it is necessary to mix at least more tin than zinc in the connection part with these and to show crystallinity. For example, when connecting with wiring or other conductors in the surface portion of the ITZO layer, it is necessary that the composition of the surface portion contains at least tin more than zinc and exhibits crystallinity.
次に、ITZO層において、亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する亜鉛の原子数率が1at%ないし9at%であり、亜鉛に対する錫の原子数比が1以上であり、かつ、亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する錫の原子数率が20at%以下、より好ましくは1at%以上、20at%以下の範囲である。そして更に、前記亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する亜鉛の原子数率が2at%ないし7at%であり、前記亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する錫の原子数率が5at%ないし10at%であることがより好ましい。さらに、インジウムの組成範囲は、亜鉛とインジウムと錫の合計量に対するインジウムの原子数率が98at%以下、75at%以上である。 Next, in the ITZO layer, the atomic ratio of zinc to the total amount of zinc, indium and tin is 1 at% to 9 at%, the atomic ratio of tin to zinc is 1 or more, and zinc, indium and tin The atomic ratio of tin to the total amount is 20 at% or less, more preferably 1 at% or more and 20 at% or less. Further, the atomic ratio of zinc to the total amount of zinc, indium and tin is 2 at% to 7 at%, and the atomic ratio of tin to the total amount of zinc, indium and tin is 5 at% to 10 at%. It is more preferable. Furthermore, in the composition range of indium, the atomic ratio of indium with respect to the total amount of zinc, indium and tin is 98 at% or less and 75 at% or more.
ITZO層中のインジウム酸化物は主成分であり、複合酸化物中において酸素と結合していない過剰インジウムが電子キャリアを発生し、酸素欠損型の導電機構を構成する。添加成分としての錫酸化物は複合酸化物中において4価の錫を活性化して電子キャリアを発生するために重要である。また、複合酸化物がアモルファス状態であると亜鉛酸化物の2価の亜鉛は活性化しないので、電子キャリアを消費するアクセプタとならない。これら添加物のバランスを考慮して前記の組成範囲を選択する。 The indium oxide in the ITZO layer is a main component, and excess indium that is not bonded to oxygen in the composite oxide generates electron carriers and constitutes an oxygen deficient conductive mechanism. The tin oxide as an additive component is important for activating tetravalent tin in the composite oxide to generate electron carriers. Further, when the composite oxide is in an amorphous state, the divalent zinc of the zinc oxide is not activated, so that it does not become an acceptor that consumes electron carriers. The composition range is selected in consideration of the balance of these additives.
また、前述の組成のITZO層を実際の配線用として用いる場合、他の配線や端子との接続部分は少なくとも結晶性であることが好ましい。前記組成範囲のITZO層は通常の成膜のままではアモルファス膜であるが、これを結晶化温度以上に加熱するアニール処理(180℃〜300℃の温度に加熱する熱処理)を行えば容易に結晶化する。なお、熱処理温度は周囲の回路や基板の耐熱温度に応じて使い分けることができるが、後述する液晶パネル用として利用した場合に、周辺回路や基板の耐熱性から、好ましくは、250℃以下、200℃程度がより好ましいと考えられる。 When the ITZO layer having the above-described composition is used for actual wiring, it is preferable that a connection portion with another wiring or terminal is at least crystalline. The ITZO layer having the above composition range is an amorphous film as it is normally formed, but it can be easily crystallized by performing an annealing process (heating process at a temperature of 180 ° C. to 300 ° C.) for heating it above the crystallization temperature. Turn into. The heat treatment temperature can be properly selected according to the heat resistance temperature of the surrounding circuit and the substrate. However, when used for a liquid crystal panel described later, the heat treatment temperature of the peripheral circuit and the substrate is preferably 250 ° C. or less, 200 ° C. It is considered that about ° C is more preferable.
前述の組成のITZO層は、成膜のままでのアモルファス状態では導体(ソース配線端部やゲート配線端部あるいはTCP:テープキャリアパッケージ)との接触抵抗は高く(41Ω程度)、微細配線接続用として良好な抵抗であるとは言えないが、これを先の温度で熱処理して少なくとも表面部分(表面から深さ50Å程度)を結晶化することで少なくとも接続部分を低抵抗化(2.3Ω程度)することができる。この結晶化する際の熱処理雰囲気は、大気中、N2雰囲気中、H220%、N280%雰囲気中、O220%、N280%雰囲気中、真空雰囲気中のいずれでも良い。なお、前記結晶化した酸化物透明導電膜は大気中の水分(あるいは酸素)との結合を防止できるので、経時的に接続抵抗が上昇することもない。 また、前述の組成のアモルファス状態のITZO層は、希塩酸、有機酸等の弱酸でのエッチングが容易にできるので、アモルファス状態の酸化物透明導電膜のままの状態でエッチング処理し、パターニングを行い配線を形成し、パターニング後に配線接続部分などの必要部分を熱処理して配線接続部分を低抵抗化することで微細回路接続部分であっても低抵抗接続ができる。
The ITZO layer having the above composition has a high contact resistance (about 41Ω) with a conductor (end of source wiring, gate wiring, or TCP: tape carrier package) in the amorphous state as it is formed, and is used for connecting fine wiring. Although it cannot be said that the resistance is good, it is heat-treated at the previous temperature to crystallize at least the surface portion (depth about 50 mm from the surface), thereby reducing the resistance of at least the connection portion (about 2.3Ω) )can do. The heat treatment atmosphere for the crystallization may be any of air, N 2 atmosphere,
次に、前述の組成のITZO層を形成するには、スパッタ成膜等の成膜法で絶縁性の基板等の上面に成膜し、熱処理することで得ることができるが、その場合に用いるターゲットとして以下の組成のターゲットが好ましい。好適に使用できるターゲットの組成は、インジウム酸化物と錫酸化物と亜鉛酸化物を含む複合酸化物からなり、亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する亜鉛の原子数率が1at%ないし12at%であり、亜鉛に対する錫の原子数比が1以上であり、かつ、亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する錫の原子数率が22at%以下のものである。また、前述のターゲットとして、前記亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する亜鉛の原子数率が2at%ないし10at%であり、前記亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する錫の原子数比が5at%ないし12at%であることがより好ましい。 Next, the ITZO layer having the above-described composition can be obtained by forming a film on the upper surface of an insulating substrate or the like by a film formation method such as sputtering film formation, and performing heat treatment. A target having the following composition is preferred as the target. The composition of the target that can be suitably used is a composite oxide containing indium oxide, tin oxide, and zinc oxide, and the atomic ratio of zinc to the total amount of zinc, indium, and tin is 1 at% to 12 at%. The atomic ratio of tin to zinc is 1 or more, and the atomic ratio of tin to the total amount of zinc, indium and tin is 22 at% or less. Further, as the aforementioned target, the atomic ratio of zinc to the total amount of zinc, indium and tin is 2 at% to 10 at%, and the atomic ratio of tin to the total amount of zinc, indium and tin is 5 at% to More preferably, it is 12 at%.
前述の組成の酸化物透明導電膜を得るために用いるターゲットにおいて、スパッタした際に亜鉛と錫は飛散し易く、膜中に取り込まれ難いので、ターゲットとして亜鉛と錫を目的の組成の膜よりも多く含む組成で良い。 In the target used to obtain the oxide transparent conductive film having the above composition, zinc and tin are likely to be scattered when sputtered and are not easily taken into the film. A composition containing a large amount is acceptable.
ところで、前述のIZO層またはITZO層を前記のエッチング液でエッチングする際に、ソース配線Sとソース電極28とゲート電極29がエッチング液に浸漬されることとなるが、シュウ酸をエッチング液として用いる場合は、Al、Cu、Mo、Cr、Ti、Ta、Wなどの金属から、あるいはこれらの合金からソース配線Sとソース電極28とゲート電極29を形成することができるとともに、希塩酸をエッチング液として用いる場合、Cu、Mo、Cr、Ti、Ta、Wなどの金属からソース配線Sとソース電極28とゲート電極29を形成することができる。ただし、希塩酸をエッチング液として用いた場合に配線用あるいは電極用としてAlを用いるとAlが塩酸で損傷されるので好ましくない。また、この外に有機酸などの弱酸を用いてエッチングすることもできる。
Incidentally, when the IZO layer or the ITZO layer is etched with the etching solution, the source wiring S, the
なお、ITZO層を使用する場合、アモルファス状態のITZO層を形成後、エッチングして他の層の導体部分との接続部分を形成する必要がある。ここで先の組成のITZO層であるならば、エッチング液として強酸ではなく、希塩酸や有機酸などの弱酸でエッチングできるので、サイドエッチ量を少なくすることができ、その分微細構造をエッチングで得ることができる。そして、ITZO層に微細エッチングを行って、規定サイズの画素電極等を形成した後、これらの層を結晶化温度以上に加熱してアモルファス状態のITZO層を結晶化するならば、結晶化した部分の抵抗を低くできるので、ドレイン電極との接続、端子部との接続を低抵抗で行うことができる。以上のようにITZO層をアモルファス状態でエッチングしてから熱処理して結晶化し低抵抗接続するならば、微細配線部分であっても、接続抵抗を低くしたままで接続した部分を備えた構造を得ることができる。 Note that in the case of using the ITZO layer, it is necessary to form an amorphous ITZO layer and then perform etching to form a connection portion with a conductor portion of another layer. If the ITZO layer has the above composition, it can be etched with a weak acid such as dilute hydrochloric acid or an organic acid instead of a strong acid as an etching solution, so that the amount of side etching can be reduced, and a fine structure can be obtained by etching. be able to. Then, after fine etching is performed on the ITZO layer to form pixel electrodes of a prescribed size, if these layers are heated to a temperature higher than the crystallization temperature to crystallize the amorphous ITZO layer, the crystallized portion Therefore, the connection with the drain electrode and the connection with the terminal portion can be performed with a low resistance. As described above, if the ITZO layer is etched in an amorphous state and then crystallized by heat treatment for low resistance connection, a structure having a connection portion with a low connection resistance is obtained even for a fine wiring portion. be able to.
以上の工程により図8に断面構造を示す薄膜トランジスタT2を得ることができる。このように得られた薄膜トランジスタT2は先に図1〜図3を基に説明した薄膜トランジスタT1とほぼ同等の構造であり、画素電極30が直接ドレイン電極29に接続されるとともに、ソース端子31がソース配線にゲート端子がゲート端子にそれぞれ直接接続されているので、ソース電極28とドレイン電極29の上に従来必要であった絶縁膜としてのパッシベーション膜を省略することができ、このパッシベーション膜に従来形成していたコンタクトホールも不要になるので、先に説明したようにパッシベーション膜の省略ができ、パッシベーション膜に形成するコンタクトホールも略することができるので、工程の簡略化に寄与する。より具体的には、パッシベーション膜そのものを形成する工程と、コンタクトホール形成用の露光工程とドライエッチング工程とストライプ工程と洗浄工程を省略することができる。
Through the above steps, a thin film transistor T2 having a cross-sectional structure shown in FIG. 8 can be obtained. The thin film transistor T2 obtained in this way has a structure substantially equivalent to the thin film transistor T1 described above with reference to FIGS. 1 to 3, the
「第2実施形態」
図9は本発明の第2実施形態の薄膜トランジスタT3を備えた薄膜トランジスタ(アレイ)基板H3の要部平面図、図12Bは薄膜トランジスタ部分の要部断面図である。なお、図12Bでは液晶表示装置を構成するための対向基板側の構成と液晶については記載を省略したが、図12Bに示す薄膜トランジスタアレイ基板H3を用いて液晶表示装置を構成する場合は、第2図に示した場合と同様に図12Bに示す薄膜トランジスタアレイ基板H3に対して対向基板と液晶を組み合わせて構成することができる。
“Second Embodiment”
FIG. 9 is a plan view of an essential part of a thin film transistor (array) substrate H3 including the thin film transistor T3 according to the second embodiment of the present invention, and FIG. 12B is a sectional view of the essential part of the thin film transistor portion. In FIG. 12B, the description of the configuration on the counter substrate side and the liquid crystal for configuring the liquid crystal display device is omitted. However, when the liquid crystal display device is configured using the thin film transistor array substrate H3 illustrated in FIG. Similarly to the case shown in the drawing, the counter substrate and the liquid crystal can be combined with the thin film transistor array substrate H3 shown in FIG. 12B.
この実施形態の薄膜トランジスタ(アレイ)基板H3においては、ガラス等からなる透明の基板1上に、複数のゲート配線G・・・と複数のソース配線S・・・とが平面視マトリクス状に配設されている。そして、ゲート配線G・・・とソース配線S・・・とで囲まれた領域が1つの画素とされ、これらの画素領域毎に透明導電材料のITZO(インジウム錫亜鉛酸化物)またはIZO(インジウム亜鉛酸化物)からなる画素電極32が基板1の上方に位置した状態で設けられ、各画素領域の隅部にスイッチング素子としての薄膜トランジスタT3が設けられている。
In the thin film transistor (array) substrate H3 of this embodiment, a plurality of gate lines G ... and a plurality of source lines S ... are arranged in a matrix in plan view on a
この例の薄膜トランジスタアレイ基板H3において、透明基板上の各画素領域の隅部の薄膜トランジスタ形成部分に、ゲート配線Gから引き出された短冊状のゲート電極33が形成され、これらゲート配線G・・・とゲート電極33を覆うようにゲート絶縁膜34が形成され、ゲート電極33上のゲート絶縁膜34上にポリシリコンまたはアモルファスシリコン(a-Si)等からなるアイランド状の半導体能動膜35がゲート電極33の上方を横切るように設けられている。そして、リン等のn型不純物を含むアモルファスシリコン(a-Si:n+)からなるオーミックコンタクト層36を介して半導体能動膜35の一側端部上にソース電極37が積層され、半導体能動膜35の他端部上に同様のオーミックコンタクト層36を介してドレイン電極38が積層され、ソース電極37とドレイン電極38とがゲート電極33の上方で対峙される一方、ソース電極37がソース配線Sに一体的に連続されるとともに、ドレイン電極38が後述の画素電極32に直接積層されて薄膜トランジスタT3が構成されている。
In the thin film transistor array substrate H3 of this example, a strip-shaped
次に、ソース配線Sとゲート配線Gとで囲まれた領域であって、ゲート絶縁膜34の上には、ソース配線Sとゲート配線Gとで囲まれた領域の大部分を占めるとともに、ソース電極37の形成部分と半導体能動膜35の形成部分とゲート電極38の形成部分のそれぞれの領域を除いた部分においてゲート絶縁膜34に密着し、ドレイン電極38の端部側に直接密着積層するように画素電極32が形成されている。
Next, a region surrounded by the source wiring S and the gate wiring G, and occupies most of the region surrounded by the source wiring S and the gate wiring G on the
また、複数形成されたソース配線Sの各端部側(では上側端部のみを記載した)には、ソース配線Sの端部SE2に一部を直接積層されたIZOまたはITZOからなるソース端子42が形成されている。更に、複数形成されたゲート配線Gの各端部側(図1では左側端部のみを記載した)には、ゲート配線Gの端部GE2に一部を直接積層され、他の部分を基板1に積層されたIZOまたはITZOからなるゲート端子43が形成されている。
A
なお、図12Bに示す構造では液晶と対向基板を省略して記載したが、図12Aに示す薄膜トランジスタアレイ基板H3と対向基板と間に液晶が封入されて液晶表示装置が構成されるのは、先の第1実施形態の場合と同等である。 Although the liquid crystal and the counter substrate are omitted in the structure shown in FIG. 12B, the liquid crystal display device is configured by sealing the liquid crystal between the thin film transistor array substrate H3 and the counter substrate shown in FIG. 12A. This is equivalent to the case of the first embodiment.
この実施形態の構造においては、IZOまたはITZOからなる画素電極32がゲート絶縁膜34の上に直に接触して形成されており、更にドレイン電極38に直に積層されているので、図29〜図31に示した従来構造とは異なり、パッシベーション膜111が省略された構造とされている。このような構造を採用することにより、パッシベーション膜111を形成するための工程を簡略化できるとともに、パッシベーション膜111に従来形成していたコンタクトホール112、108、113の形成工程も省略できるので工程の簡略化を推進できる。
In the structure of this embodiment, the
ここで、図9と図12Bに示す構造を採用すると、画素電極32のパターニングの工程で画素電極32をエッチングによりパターニングする際に、画素電極32のエッチング液にドレイン電極38とソース電極37も浸漬されることになるが、IZOまたはITZOからなる画素電極32をエッチングするためのエッチング液として、先に説明の如くシュウ酸や塩酸など、ドレイン電極38およびソース電極37の構成金属材料を損傷させないものを選択できるので、ドレイン電極38とソース電極37を損傷させることがない。また、同様に画素電極32のパターニングの工程で画素電極32をエッチングによりパターニングする際に、画素電極32のエッチング液にソース配線Sの端部SE2とゲート配線Gの端部GE2も浸漬されることになるが、IZOまたはITZOからなる画素電極32をエッチングするためのエッチング液として、先に説明の如くシュウ酸や塩酸など、ソース配線Sの端部SE2とゲート配線Gの端部GE2の構成金属材料を損傷させない弱酸を選択できるので、ソース配線Sの端部SE2とゲート配線Gの端部GE2を損傷させることなくソース端子42とゲート端子43を形成することができる。
9 and 12B, when the
以下に、図10ないし図12Aを基に、図9と図12Bとに示す構造の薄膜トランジスタ(アレイ)基板を4枚のマスクを用いて製造する方法について説明する。ガラス等の透明基板1上に前述の金属材料からなる金属膜を形成し、この金属膜を1枚目のマスクを用いるフォトリソ工程によりパターニングして図10に示すようにゲート配線Gとゲート電極33とゲート配線の端部GE2を形成する。次にこれらの上にゲート絶縁膜34とポリシリコンまたはアモルファスシリコン等からなる半導体膜35とオーミックコンタクト膜36と金属膜45を図11に示すように積層し、これらを2枚目のマスクを用いるフォトリソ工程でパターニングしてゲート配線端部とソース配線端部を覆っているすべての膜を除去し、これらの端部を露出させる。
Hereinafter, a method of manufacturing a thin film transistor (array) substrate having the structure shown in FIGS. 9 and 12B using four masks will be described with reference to FIGS. 10 to 12A. A metal film made of the above-described metal material is formed on a
次に3枚目のマスクを用いるフォトリソ工程において金属膜45とオーミックコンタクト膜36をパターニングして図12Aに示すようにゲート電極33上で対峙するようにソース電極37とドレイン電極38を形成する。
Next, in a photolithography process using a third mask, the
次にこれらの上にIZO層またはITZO層を全体に積層してから4枚目のマスクを用いるフォトリソ工程によりパターニングして図12Bに示すように画素電極32を形成すると同時に、ソース配線Sの端部側にソース端子42をゲート配線Gの端部側にゲート端子43をそれぞれ形成する。ここで、用いるIZO層として、インジウム酸化物(InOx)を90%、亜鉛酸化物(ZnOx)を10%含有する混合物の層を例示することができる。また、IZO層をエッチングするためのエッチング液としては、シュウ酸:(COOH)2あるいは塩酸:HClなどの酸を用いることができる。シュウ酸として、例えば、0.6mol/lの濃度のものを用いることができ、塩酸としては3.5%のものを用いることができる。また、ITZO層として、インジウム錫酸化物(InOx)を85%、錫酸化物(SnOx)を10%、亜鉛酸化物(ZnOx)を5%含有する混合物の層を例示することができる。更にこのITZO層をエッチングするためのエッチング液は前述のIZO層の場合と同等のものを利用できる。
Next, an IZO layer or ITZO layer is laminated on the entire surface, and then patterned by a photolithography process using a fourth mask to form a
前述のIZO層またはITZO層を前記エッチング液でエッチングする際に、ソース配線Sとソース電極37とゲート電極38がエッチング液に浸漬されることとなるが、シュウ酸をエッチング液として用いる場合は、Al、Cu、Mo、Cr、Ti、Ta、Wなどの金属からあるいはこれらの合金からソース配線Sとソース電極37とゲート電極38を形成することができるとともに、塩酸をエッチング液として用いる場合は、Cu、Mo、Cr、Ti、Ta、Wなどの金属からあるいはこれらの合金からソース配線Sとソース電極37とゲート電極38を形成することができる。ただし、塩酸をエッチング液として用いた場合に配線用あるいは電極用としてAlを用いるとAlが損傷するので好ましくない。なお、ITZO層を用いる場合、ITZO層を成膜法で形成した段階では非晶質であり抵抗が高いので、エッチング処理終了後、適切な工程において180℃以上に加熱する熱処理を施してITZO層の接続部分(表面部分)を低抵抗化しておくことが必要となる。
When the aforementioned IZO layer or ITZO layer is etched with the etching solution, the source wiring S, the
以上の工程により図12Bに断面構造を示す薄膜トランジスタT3を備えた薄膜トランジスタアレイ基板H3を得ることができる。このように得られた薄膜トランジスタT3は、画素電極32が直接ドレイン電極38に接続されるとともに、ソース端子42がソース配線Sにゲート端子43がゲート配線Gにそれぞれ直接接続されているので、ソース電極37とドレイン電極38の上に従来必要であった絶縁膜としてのパッシベーション膜を省略することができ、このパッシベーション膜に従来形成していたコンタクトホールも不要になるので、先に説明したように工程の簡略化に寄与する。より具体的には、パッシベーション膜そのものを形成する工程と、コンタクトホール形成用の露光工程とドライエッチング工程とストライプ工程と洗浄工程を省略することができる。
Through the above steps, the thin film transistor array substrate H3 including the thin film transistor T3 having a cross-sectional structure shown in FIG. 12B can be obtained. In the thin film transistor T3 thus obtained, the
「第3実施形態」
図13は本発明の第3実施形態の薄膜トランジスタT5を備えた薄膜トランジスタ(アレイ)基板H5の要部平面図、図19は薄膜トランジスタ部分の要部断面図である。この実施形態の薄膜トランジスタ(アレイ)基板H5においては、ガラス等からなる透明の基板1上に、複数のゲート配線G・・・と複数のソース配線S・・・とが平面視マトリクス状に配設されている。そして、ゲート配線G・・・とソース配線S・・・とで囲まれた領域が1つの画素とされ、これらの画素領域毎に透明導電材料のIZOまたはITZOからなる画素電極52が基板1の上方に位置した状態で設けられ、各画素領域の隅部にスイッチング素子としての薄膜トランジスタT5が設けられている。
“Third Embodiment”
FIG. 13 is a plan view of an essential part of a thin film transistor (array) substrate H5 having a thin film transistor T5 according to a third embodiment of the present invention, and FIG. 19 is a sectional view of the essential part of the thin film transistor portion. In the thin film transistor (array) substrate H5 of this embodiment, a plurality of gate lines G ... and a plurality of source lines S ... are arranged in a matrix in plan view on a
この例の薄膜トランジスタアレイ基板H5において、透明基板上の各画素領域の隅部の薄膜トランジスタ形成部分に、ゲート配線Gから引き出された短冊状のゲート電極53が形成され、これらゲート配線G・・・とゲート電極53を覆うようにゲート絶縁膜54が形成され、ゲート電極53上のゲート絶縁膜54上にポリシリコンまたはアモルファスシリコン(a-Si)等からなるアイランド状の半導体能動膜55がゲート電極53の上方に位置するように設けられている。そして、リン等のn型不純物を含むアモルファスシリコン(a-Si:n+)からなるオーミックコンタクト膜56を介して半導体能動膜55の一側端部上にソース電極57が形成され、半導体能動膜55の他端部上に同様のオーミックコンタクト膜56を介してドレイン電極58が形成され、ソース電極57とドレイン電極58とがゲート電極53の上方で対峙される一方、ソース電極57がソース配線Sに接続されるとともに、ドレイン電極58が後述の画素電極52に直接接続されて薄膜トランジスタT5が構成されている。
In the thin film transistor array substrate H5 of this example, a strip-shaped
次に、ソース配線Sとゲート配線Gとで囲まれた領域であって、ゲート絶縁膜54の上には、ソース配線Sとゲート配線Gとで囲まれた領域の大部分を占めるとともに、ソース電極57の形成部分と半導体能動膜55の形成部分とゲート電極58の形成部分のそれぞれの領域を除いた部分においてゲート絶縁膜54に密着し、ドレイン電極58の端部側に直接密着するように画素電極52が形成されている。また、複数形成されたソース配線Sの各端部側(図13では上側端部のみを記載した)には、ソース配線Sの端部SE3に一部を直接積層されたIZOまたはITZOからなるソース端子62が形成されている。更に、複数形成されたゲート配線Gの各端部側(図1では左側端部のみを記載した)には、ゲート配線Gの端部GE3に一部を直接積層され、他の部分を基板1に積層されたIZOまたはITZOからなるゲート端子63が形成されている。
Next, the region surrounded by the source wiring S and the gate wiring G, and occupies most of the region surrounded by the source wiring S and the gate wiring G on the
なお、図19に示す構造では液晶と対向基板を省略して記載したが、図19に示す薄膜トランジスタアレイ基板H5と対向基板と間に液晶が封入されて液晶表示装置が構成されるのは、先の第1実施形態の場合と同等である。 Although the liquid crystal and the counter substrate are omitted in the structure shown in FIG. 19, the liquid crystal display device is configured by sealing the liquid crystal between the thin film transistor array substrate H5 and the counter substrate shown in FIG. This is equivalent to the case of the first embodiment.
この実施形態の構造においては、IZOまたはITZOからなる画素電極52がゲート絶縁膜54の上に直に接触して形成されており、更にドレイン電極58に直に積層されているので、図29に示した従来構造とは異なり、パッシベーション膜111が省略された構造とされている。このような構造を採用することにより、パッシベーション膜111を形成するための工程を簡略化できるとともに、パッシベーション膜111に従来形成していたコンタクトホール112、108、113の形成工程も省略できるので工程の簡略化を推進できる。
In the structure of this embodiment, the
ここで、図13に示す構造を採用すると、画素電極52のパターニングの工程で画素電極52をエッチングによりパターニングする際に、画素電極52のエッチング液にドレイン電極58とソース電極57も浸漬されることになるが、IZOまたはITZOからなる画素電極52をエッチングするためのエッチング液として、先に説明の如くシュウ酸や塩酸など、ドレイン電極58およびソース電極57の構成金属材料を損傷させないものを選択できるので、ドレイン電極58とソース電極57を損傷させることがない。
Here, when the structure shown in FIG. 13 is adopted, when the
また、同様に画素電極52のパターニングの工程で画素電極52をエッチングによりパターニングする際に、画素電極52のエッチング液にソース配線Sの端部SE3とゲート配線Gの端部GE3も浸漬されることになるが、IZOまたはITZOからなる画素電極52をエッチングするためのエッチング液として、先に説明の如くシュウ酸や塩酸など、ソース配線Sの端部SE3とゲート配線Gの端部GE3の構成金属材料を損傷させないものを選択できるので、ソース配線Sの端部SE3とゲート配線Gの端部GE3を損傷させることなくソース端子とゲート端子を形成することができる。
Similarly, when the
以下に、図14ないし図18を基に、図13と図19に示す構造の薄膜トランジスタ(アレイ)基板を5枚のマスクを用いて製造する方法について説明する。ガラス等の透明基板1上に前述の金属材料からなる金属膜を形成し、この金属膜を1枚目のマスクを用いるフォトリソ工程によりパターニングして図14に示すようにゲート配線Gとゲート電極53とゲート配線の端部GE3を形成する。
A method of manufacturing the thin film transistor (array) substrate having the structure shown in FIGS. 13 and 19 using five masks will be described below with reference to FIGS. A metal film made of the above-described metal material is formed on a
次にこれらの上にゲート絶縁膜54とポリシリコンまたはアモルファスシリコン等からなる半導体能動膜551とオーミックコンタクト膜561を図15に示すように積層し、これらを2枚目のマスクを用いるフォトリソ工程でパターニングしてゲート電極53上のゲート絶縁膜54上の半導体能動膜551とオーミックコンタクト膜561のみを図16に示すように残して他の部分は除去する。次にこれらの上に図17に示すように金属膜59を積層するとともに、3枚目のマスクを用いるフォトリソ工程において金属膜59をパターニングして図18に示すように半導体能動膜55の一側端部にオーミックコンタクト膜561を介して半導体能動膜55の一側端部に先端部を重ねるソース電極57を形成し、同時に半導体能動膜55の他側端部にオーミックコンタクト膜56を介して半導体能動膜55の他側端部に先端部を重ねるドレイン電極58を形成する。
Next, a
次に、4枚目のマスクを用いるフォトリソ工程により、ゲート配線Gの端部GE3とソース配線Sの端部SE3の周囲のゲート絶縁膜54を図18に示すように除去する。次にこれらの上にIZO層またはITZO層を全体に積層してから5枚目のマスクを用いるフォトリソ工程によりパターニングして図19に示すように画素電極52を形成すると同時に、図20に示すようにソース配線Sの端部SE3側にソース端子62を図19に示すようにゲート配線Gの端部GE3側にゲート端子63をそれぞれ形成する。ここで、用いるIZO層として、インジウム酸化物(InOx)を90%と亜鉛酸化物(ZnOx)を10%の混合物の層を例示することができる。また、IZO層をエッチングするためのエッチング液としては、シュウ酸:(COOH)2あるいは塩酸:HClなどの酸を用いることができる。シュウ酸として、例えば、0.6mol/lの濃度のものを用いることができ、塩酸としては3.5%のものを用いることができる。また、ITZO層として、インジウム錫酸化物(InOx)を85%、錫酸化物(SnOx)を10%、亜鉛酸化物(ZnOx)を5%含有する混合物の層を例示することができる。更にこのITZO層をエッチングするためのエッチング液は前述のIZO層の場合と同等のものを利用できる。
Next, the
前述のIZO層またはITZO層を前記のエッチング液でエッチングする際、ソース配線Sとソース電極57とゲート電極58がエッチング液に浸漬されることとなるが、シュウ酸をエッチング液として用いる場合は、Al、Cu、Mo、Cr、Ti、Ta、Wなどの金属からあるいはこれらの合金からソース配線Sとソース電極57とゲート電極58を形成することができるとともに、塩酸をエッチング液として用いる場合は、Cu、Mo、Cr、Ti、Ta、Wなどの金属からあるいはこれらの合金からソース配線Sとソース電極57とゲート電極58を形成することができる。ただし、塩酸をエッチング液として用いた場合に配線用あるいは電極用としてAlを用いるとAlが損傷するので好ましくない。なお、ITZO層を用いる場合、ITZO層を成膜法で形成した段階では非晶質であり抵抗が高いので、エッチング処理終了後、適切な工程において200℃以上に加熱する熱処理を施してITZO層の接続部分(表面部分)を低抵抗化しておくことが必要となる。
When the aforementioned IZO layer or ITZO layer is etched with the etching solution, the source wiring S, the
以上の工程により図19に断面構造を示す薄膜トランジスタT5を得ることができる。このように得られた薄膜トランジスタT5は、画素電極52が直接ドレイン電極58に接続されるとともに、ソース端子62がソース配線Sにゲート端子63がゲート配線Gにそれぞれ直接接続されているので、ソース電極57とドレイン電極58の上に従来必要であった絶縁膜としてのパッシベーション膜を省略することができ、このパッシベーション膜に従来形成していたコンタクトホールも不要になるので、先に説明したように工程の簡略化に寄与する。より具体的には、パッシベーション膜そのものを形成する工程と、コンタクトホール形成用の露光工程とドライエッチング工程とストライプ工程と洗浄工程を省略することができる。
Through the above steps, a thin film transistor T5 having a cross-sectional structure shown in FIG. 19 can be obtained. In the thin film transistor T5 thus obtained, the
複数枚のガラス基板上に、室温成膜、O2分圧6.3×10-3Pa(5×10-5Torr)の条件でインジウム錫酸化物膜(ITO膜、In:Sn=92at%:8at%、厚さ1200Å)とインジウム錫亜鉛酸化物皮膜「ITZO膜:In2O3-SnO2-ZnO膜」(In:Sn:Zn=88at%:9at%:3at%、厚さ1200Å)と、インジウム亜鉛酸化物皮膜(IZO膜:In:Zn=82at%:18at%、厚さ1200Å)のいずれかを個々にスパッタ装置で形成し、各皮膜のX線回折ピークを求めた。ここで用いたターゲットは、ITO膜の場合はIn:Sn=90at%:10at%の組成のターゲット、ITZO膜の場合は、In:Sn:Zn=85at%:10at%:5at%の組成のターゲット、IZO膜の場合はIn:Zn=83at%:17at%の組成のターゲットとした。また、インジウム亜鉛皮膜とインジウム錫亜鉛皮膜については、20%H2/N2の雰囲気のアニール炉において250℃に2時間加熱する熱処理を施した後のX線回折ピークも求めた。図21にITO膜の結果を示し、図22にITZO膜の結果を示し、図23にIZO膜の結果を示す。
Indium tin oxide film (ITO film, In: Sn = 92 at%) on a plurality of glass substrates under the conditions of room temperature film formation and O 2 partial pressure of 6.3 × 10 −3 Pa (5 × 10 −5 Torr) : 8 at%,
図21と図22と図23に示す結果から、室温成膜した場合、ITO膜は結晶性を示し、ITZO膜とIZO膜はいずれもブロードな曲線を示すアモルファス膜であることが判明した。また、ITZO膜は熱処理を施すと結晶化するが、IZO膜は熱処理を施しても結晶化しないことが判明した。以上のことから、本発明に係る組成のITZO膜は、成膜状態ではアモルファス状態であるがこれを熱処理することで結晶化できることが明らかになった。また、ITZO膜は成膜のままのアモルファス状態において600×10-6Ω・cmの抵抗を示したが、熱処理後は250×10-6Ω・cmの抵抗となり、アモルファス状態から結晶化することで抵抗値が減少することを確認できた。 From the results shown in FIG. 21, FIG. 22 and FIG. 23, it was found that when the film was formed at room temperature, the ITO film showed crystallinity, and the ITZO film and the IZO film were both amorphous films showing broad curves. It was also found that the ITZO film crystallizes when heat-treated, but the IZO film does not crystallize even when heat-treated. From the above, it has been clarified that the ITZO film having the composition according to the present invention is in an amorphous state in a film formation state but can be crystallized by heat treatment. In addition, the ITZO film exhibited a resistance of 600 × 10 −6 Ω · cm in the amorphous state as it was formed, but after the heat treatment, the resistance became 250 × 10 −6 Ω · cm and should be crystallized from the amorphous state. It was confirmed that the resistance value decreased.
図24は本発明に係るインジウム錫亜鉛酸化物膜の熱処理後の状態がアモルファス相状態となるか、多結晶状態となるかを示すグラフである。図24のグラフの縦軸においてZn/(In+Sn+Zn)[at%]は、亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する亜鉛の原子数率を示すもので、横軸のSn/(In+Sn+Zn)[at%]は亜鉛とインジウムと錫の合計量に対する錫の原子数率を示す。 FIG. 24 is a graph showing whether the indium tin zinc oxide film according to the present invention is in an amorphous phase state or a polycrystalline state after heat treatment. In the vertical axis of FIG. 24, Zn / (In + Sn + Zn) [at%] indicates the atomic ratio of zinc to the total amount of zinc, indium and tin, and the horizontal axis is Sn / (In + Sn + Zn) [at%]. Indicates the atomic ratio of tin to the total amount of zinc, indium and tin.
図24に描いたa線は亜鉛とインジウムと錫の合計量に対するZn:1at%の組成を示し、b線は亜鉛とインジウムと錫の合計量に対するZn:9at%の組成を示し、c線は亜鉛に対する錫の原子数比が1の場合の組成を示す。図24において、a線の下の組成範囲では、酸化物透明導電膜が成膜時に多結晶相となってしまい、弱酸では容易にエッチングできない組成範囲である。図24において、b線の上の組成範囲では成膜のままのアモルファス状態の膜を熱処理(アニール)してもアモルファスのままの状態を維持する組成範囲であり、接続抵抗を低抵抗化できない組成範囲である。また、図24においてc線は亜鉛と錫の組成比が同一であることを示すので、電子キャリアを亜鉛が消費する割合が多くなり、c線よりも上の組成範囲では電子キャリアを消費する亜鉛の量が多くなり過ぎて低抵抗接続できない組成範囲である。また、組成範囲がc線の下の領域であってもc線に近づくと抵抗が大きくなる傾向にあることを意味する。 The a line drawn in FIG. 24 shows the composition of Zn: 1 at% with respect to the total amount of zinc, indium and tin, the b line shows the composition of Zn: 9 at% with respect to the total amount of zinc, indium and tin, and the c line is The composition when the atomic ratio of tin to zinc is 1 is shown. In FIG. 24, the composition range below the a line is a composition range in which the oxide transparent conductive film becomes a polycrystalline phase during film formation and cannot be easily etched with a weak acid. In FIG. 24, the composition range above the b line is a composition range in which the amorphous state film as it is formed is kept amorphous even after heat treatment (annealing), and the connection resistance cannot be lowered. It is a range. Further, in FIG. 24, the c line indicates that the composition ratio of zinc and tin is the same, so that the ratio of consumption of electron carriers by zinc increases, and in the composition range above the c line, zinc that consumes electron carriers. This is a composition range in which a low resistance connection cannot be made due to an excessively large amount. In addition, even if the composition range is a region below the c line, it means that the resistance tends to increase as it approaches the c line.
また、図24の縦軸の亜鉛量が10at%であって、横軸の錫量が5at%の膜と縦軸の亜鉛量が10at%であって、横軸の錫量が9at%の膜はいずれも300℃に加熱する熱処理を施しても結晶化しなかった試料である。これらに対し、縦軸の亜鉛量が5at%であって、横軸の錫量が8at%の膜と縦軸の亜鉛量が5at%であって、横軸の錫量が9at%の膜はいずれも230℃で熱処理することで結晶化できた。更に、縦軸の亜鉛量が3at%であって、横軸の錫量が6at%の膜と縦軸の亜鉛量が3at%であって、横軸の錫量が9at%の膜はいずれも200℃で熱処理することで結晶化できた。 Further, a film in which the vertical axis zinc amount in FIG. 24 is 10 at%, the horizontal axis tin quantity is 5 at%, and the vertical axis zinc quantity is 10 at%, and the horizontal axis tin quantity is 9 at%. These are samples that did not crystallize even when subjected to heat treatment at 300 ° C. On the other hand, a film in which the vertical axis zinc amount is 5 at%, the horizontal axis tin amount is 8 at%, and the vertical axis zinc amount is 5 at%, and the horizontal axis tin amount is 9 at%. All of them could be crystallized by heat treatment at 230 ° C. Furthermore, the film in which the vertical axis zinc amount is 3 at%, the horizontal axis tin amount is 6 at%, and the vertical axis zinc amount is 3 at%, and the horizontal axis tin amount is 9 at%. Crystallization was possible by heat treatment at 200 ° C.
以上のことから、亜鉛量を少なくすることで結晶化温度を低くできることが判明した。また、本発明に係る酸化物透明導電膜を電子機器に応用する場合、基板あるいはその上に積層する種々の膜の耐熱温度の制限から、熱処理温度はできる限り低い方が好ましい。よって、熱処理温度を低くすると同時に低接続抵抗化するためには、インジウムに対して添加する亜鉛量、錫量ともに少ない方が好ましいと考えることができる。 From the above, it has been found that the crystallization temperature can be lowered by reducing the amount of zinc. Moreover, when the oxide transparent conductive film according to the present invention is applied to an electronic device, the heat treatment temperature is preferably as low as possible from the limitation of the heat resistance temperature of the substrate or various films laminated thereon. Therefore, in order to lower the heat treatment temperature and at the same time reduce the connection resistance, it can be considered that it is preferable that both the amount of zinc and the amount of tin added to indium are small.
更に、これらの種々の条件を十分に満足させるために、亜鉛に対する錫の原子数比が1を超える条件を満たした上で、亜鉛含有量に関し、1at%以上、9at%以下の範囲内でも、2at%以上、7at%以下の範囲がより好ましく、錫含有量に関し、20at%以下の範囲でも5at%以上、10at%以下の範囲がより好ましい。 Furthermore, in order to satisfactorily satisfy these various conditions, after satisfying the condition that the atomic ratio of tin to zinc exceeds 1, the zinc content is within the range of 1 at% or more and 9 at% or less. The range of 2 at% or more and 7 at% or less is more preferable, and regarding the tin content, the range of 5 at% or more and 10 at% or less is more preferable even in the range of 20 at% or less.
次に、図25は先の成膜したまま(as.depo状態)のITZO膜において、亜鉛添加量(Zn添加量)を5at%に固定した場合に錫含有量の大小に応じた60秒でのエッチング量の変化を測定した結果を示す。エッチング液は3.5%濃度の塩酸溶液(弱酸溶液)を用いた。図25に示す結果から、Snの添加量が多いほどエッチング量は低下することが明らかである。よって本発明に係る酸化物透明導電膜を用いて微細配線化するためには、錫添加量を調節することでエッチングレート(E/R)を適宜選択できることで対応可能であることが判明した。ただし、Sn添加量20at%において得られるエッチング量は小さいので、これ以上Sn添加量を増加してもエッチング時間が長くなり、加工時間が増えるので、添加量の上限を20at%とすることが好ましい。 Next, FIG. 25 shows the ITZO film as-deposited (as.depo state) in 60 seconds corresponding to the tin content when the zinc addition amount (Zn addition amount) is fixed at 5 at%. The result of having measured the change of the etching amount of is shown. The etchant used was a 3.5% strength hydrochloric acid solution (weak acid solution). From the results shown in FIG. 25, it is clear that the etching amount decreases as the amount of Sn added increases. Therefore, it was found that the fine wiring using the oxide transparent conductive film according to the present invention can be handled by appropriately selecting the etching rate (E / R) by adjusting the amount of tin added. However, since the etching amount obtained when the Sn addition amount is 20 at% is small, the etching time becomes longer and the processing time increases even if the Sn addition amount is further increased. Therefore, the upper limit of the addition amount is preferably 20 at%. .
図26は先の成膜したままのITZO膜において、亜鉛添加量(Zn添加量)を3at%、錫添加量(Sn)を9at%に設定した場合に得られた酸化物透明導電膜の透過率の波長依存性を示す。図26に示す結果から、本発明に係る酸化物透明導電膜は、可視光域(大略450nm〜750nm)において90%を超える優れた透過率を示していることが明らかである。この値は従来から用いられているインジウム錫酸化物膜の透明導電膜と同等か、波長に応じてはそれ以上に優れたものである。従って、本発明に係る酸化物透明導電膜を液晶パネル用の画素電極や透明配線として用いても明るい表示を得ることができることが明らかである。 FIG. 26 shows the transmission of the transparent oxide conductive film obtained when the zinc addition amount (Zn addition amount) is set to 3 at% and the tin addition amount (Sn) is set to 9 at% in the ITZO film as it is formed. The wavelength dependence of the rate is shown. From the results shown in FIG. 26, it is clear that the oxide transparent conductive film according to the present invention exhibits excellent transmittance exceeding 90% in the visible light region (approximately 450 nm to 750 nm). This value is equivalent to that of a transparent conductive film of an indium tin oxide film that has been used conventionally, or more excellent depending on the wavelength. Therefore, it is clear that a bright display can be obtained even when the transparent oxide conductive film according to the present invention is used as a pixel electrode or a transparent wiring for a liquid crystal panel.
図27は先の組成のITZO膜において、成膜のままの膜の抵抗値とアニール後の膜の抵抗値に対する成膜雰囲気中の酸素分圧(O2分圧)依存性を測定した結果と、アモルファス状態のITO膜のエッチングレート(E/R)に及ぼす酸素分圧依存性を示す。ITO膜においても酸素分圧の微調整によってエッチングレート(E/R)の低いアモルファス状態のa-ITO膜を得ることができるが、酸素分圧の調整を厳密に行わないと、部分的にエッチングレート(E/R)の異なるa-ITO膜が生成されてしまう傾向がある。これは、a-ITO膜をエッチングして配線を形成する場合に、成膜時の酸素分圧のばらつきによりエッチングむらを生じやすいa-ITO膜となり易く、a-ITO膜では膜質により微細配線を精密に得ることが難しいことを意味する。 FIG. 27 shows the result of measuring the dependence of the resistance value of the as-deposited film and the resistance value of the annealed film on the oxygen partial pressure (O 2 partial pressure) in the deposition atmosphere in the ITZO film having the above composition. 2 shows the oxygen partial pressure dependence on the etching rate (E / R) of an amorphous ITO film. An amorphous a-ITO film with a low etching rate (E / R) can be obtained by finely adjusting the oxygen partial pressure in the ITO film, but if the oxygen partial pressure is not adjusted precisely, etching is partially performed. There is a tendency that a-ITO films having different rates (E / R) are generated. This is because when an a-ITO film is etched to form a wiring, an a-ITO film is likely to cause uneven etching due to variations in oxygen partial pressure during film formation. It means that it is difficult to obtain precisely.
図28はTCP接続を行った後、信頼性試験を行った結果を示す。また、各測定値は以下の表1に示す。表1のTCP抵抗とは、TCPによる接続(幅40×10-6cmの金属端子電極との接続)を行い、任意の2本間の抵抗値を測定したものであり、TCP接続による金属端子との接続部分50本の平均値を示している。信頼性試験とは高温高湿(80℃、90%RH、240時間)後の抵抗値を測定したものである。 FIG. 28 shows the result of a reliability test after TCP connection. Each measured value is shown in Table 1 below. The TCP resistance in Table 1 is a connection by TCP (connection with a metal terminal electrode having a width of 40 × 10 −6 cm), and a resistance value between any two is measured. The average value of 50 connection parts is shown. The reliability test is a measurement of a resistance value after high temperature and high humidity (80 ° C., 90% RH, 240 hours).
「表1」
H2アニール 膜構造 初期TCP抵抗 信頼性試験後
ITO膜 無し 多結晶 〇 1.1Ω 〇1.9Ω
a−ITO膜 有り 多結晶 〇 1.4Ω 〇2.0Ω
ITZO膜 有り 多結晶 〇 3.7Ω 〇2.3Ω
IZO膜 無し 非晶質 × 7.4Ω ×41.3Ω
ITZO膜 無し 非晶質 (× 7.4Ω) (×41.3Ω)
"Table 1"
H 2 anneal film structure initial TCP ITO film without resistance after reliability test polycrystalline 〇 1.1Ω Rei_1.9Omu
a-ITO film Available Polycrystalline ○ 1.4Ω ○ 2.0Ω
ITZO film Yes Polycrystalline ○ 3.7Ω ○ 2.3Ω
No IZO film Amorphous × 7.4Ω × 41.3Ω
ITZO film None Amorphous (× 7.4Ω) (× 41.3Ω)
これらの結果から、IZO膜でもa-ITO膜でも接触抵抗が経時的に大気中において上昇してゆくことが判明した。また、アニール処理によりa-ITOは結晶化し、接触抵抗が低いまま安定することが判明した。なお、表1には記載されていないが、アニールしたIZO膜はX線回折ではアモルファスであることが判明し、接触抵抗は改善されるものの、ITO膜と同程度まで改善はされなかった。 なお、信頼性試験として、高温ドライ80℃、10%RH、240Hの環境でも同等の試験を行ったが図28に示す結果と全く同じ結果を得ることができた。 これらの試験結果から、アモルファス状態のITZO膜をアニールすることで低抵抗化することができ、しかも環境試験後においても低抵抗を保持できることが判明した。 From these results, it was found that the contact resistance of the IZO film and the a-ITO film increases in the air over time. It was also found that a-ITO was crystallized by the annealing treatment and stabilized with a low contact resistance. Although not shown in Table 1, the annealed IZO film was found to be amorphous by X-ray diffraction, and although the contact resistance was improved, it was not improved to the same extent as the ITO film. As a reliability test, an equivalent test was performed in an environment of high temperature dry 80 ° C., 10% RH, 240H, but the same result as that shown in FIG. 28 could be obtained. From these test results, it was found that the resistance can be lowered by annealing the ITZO film in an amorphous state, and that the low resistance can be maintained even after the environmental test.
以上説明したように本発明は、薄膜トランジスタ基板において、ソース配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるソース端子を直接接続させることにより、ソース配線上に従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要にすることができる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。また、薄膜トランジスタ基板において、ゲート配線にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなるゲート端子を直接接続させることにより、あるいは、ドレイン電極にインジウム錫亜鉛酸化物またはインジウム亜鉛酸化物からなる画素電極を直接接続させることにより、従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要にすることができる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。 As described above, according to the present invention, in the thin film transistor substrate, the source terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to the source wiring, thereby insulating the passivation film or the like conventionally required on the source wiring. A film can be dispensed with, and a contact hole conventionally required for the insulating film can be dispensed with. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified. Further, in the thin film transistor substrate, a gate terminal made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is directly connected to the gate wiring, or a pixel electrode made of indium tin zinc oxide or indium zinc oxide is connected to the drain electrode. By directly connecting, an insulating film such as a passivation film which has been conventionally required can be eliminated, and a contact hole which has been conventionally required for the insulating film can be eliminated. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified.
前述の各構造において、ソース配線、ゲート配線またはドレイン電極が、アルミニウム、銅、モリブデン、クロム、チタン、タンタルおよびタングステンのいずれか1つまたはこれらの合金からなることが好ましい。これらの材料を選択することにより、インジウム亜鉛酸化物をエッチングする際のエッチング液でソース配線、ゲート配線、またはドレイン電極を損傷されないようにすることが可能となる。 In each of the structures described above, the source wiring, the gate wiring, or the drain electrode is preferably made of any one of aluminum, copper, molybdenum, chromium, titanium, tantalum, and tungsten, or an alloy thereof. By selecting these materials, it is possible to prevent the source wiring, the gate wiring, or the drain electrode from being damaged by the etching solution for etching indium zinc oxide.
また、先に記載の構造のソース配線とゲート配線とドレイン電極を有し、先に記載のソース端子とゲート端子と画素電極を有する薄膜トランジスタアレイ基板であるならば、従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要にすることができる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。より具体的には、パッシベーション膜そのものを形成する工程と、コンタクトホール形成用の露光工程とドライエッチング工程とストライプ工程と洗浄工程を省略することができる。 In addition, if the thin film transistor array substrate has the source wiring, the gate wiring, and the drain electrode having the structure described above, and the source terminal, the gate terminal, and the pixel electrode described above, a conventionally required passivation film or the like can be used. An insulating film can be dispensed with, and a contact hole that is conventionally necessary for the insulating film can be dispensed with. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified. More specifically, the step of forming the passivation film itself, the exposure step for forming the contact hole, the dry etching step, the stripe step, and the cleaning step can be omitted.
そして、この構造の薄膜トランジスタアレイ基板を備えた液晶表示装置にあっては、従来必要としていたパッシベーション膜等の絶縁膜を不要にすることができ、その絶縁膜に従来必要であったコンタクトホールも不要にすることができる。よって、絶縁膜の成膜工程を省略できるとともに、コンタクトホールの形成のために必要としていた工程も不要になり、工程の簡略化をなし得る。 In the liquid crystal display device having the thin film transistor array substrate having this structure, an insulating film such as a passivation film which has been conventionally required can be made unnecessary, and a contact hole which has been conventionally required for the insulating film is also unnecessary. Can be. Therefore, the process for forming the insulating film can be omitted, and the process necessary for forming the contact hole is not necessary, and the process can be simplified.
E・・・液晶表示装置、H1、H3、H5・・・薄膜トランジスタアレイ基板、S・・・ソース配線、G・・・ゲート配線、1・・・基板、2…画素電極、12、42、62・・・ソース端子、13、43、63・・・ゲート端子、15・・・対向基板、T1、T2、T3、T5・・・薄膜トランジスタ、10、29、38、58・・・ドレイン電極、11、28、37、57・・・ソース電極。 E ... Liquid crystal display device, H1, H3, H5 ... Thin film transistor array substrate, S ... Source wiring, G ... Gate wiring, 1 ... Substrate, 2 ... Pixel electrode, 12, 42, 62 ... Source terminal, 13, 43, 63 ... Gate terminal, 15 ... Counter substrate, T1, T2, T3, T5 ... Thin film transistor, 10, 29, 38, 58 ... Drain electrode, 11 , 28, 37, 57 ... source electrodes.
Claims (2)
前記ゲート配線と直接接続するゲート端子、前記ソース配線と直接接続するソース端子および前記薄膜トランジスタと直接接続する画素電極を形成する段階とを含む薄膜トランジスタ基板の製造方法において、
前記ゲート端子、ソース端子および画素電極を形成する段階は、
前記薄膜トランジスタが形成された基板上にインジウム錫亜鉛酸化物(ITZO)層を積層する段階と、
前記ITZO層をパターニングする段階と、
前記ITZO層を180℃ないし300℃の温度にて熱処理して前記ITZO層の少なくとも表面部分を結晶化する段階と、
を含むことを特徴とする薄膜トランジスタ基板の製造方法。 Forming a thin film transistor near the intersection of the gate wiring and the source wiring on the substrate; forming a gate terminal directly connected to the gate wiring; a source terminal directly connected to the source wiring; and a pixel electrode directly connected to the thin film transistor In the method of manufacturing a thin film transistor substrate including the step of:
Forming the gate terminal, the source terminal, and the pixel electrode;
And stacking the Lee indium tin zinc oxide (ITZO) layer on the substrate on which the thin film transistor is formed,
Patterning the ITZO layer;
A step of crystallizing at least a surface portion of the ITZO layer was heat-treated at the I TZO layer 180 ° C. to 300 ° C. temperature,
A method for manufacturing a thin film transistor substrate, comprising:
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