JP4709622B2 - 弾性表面波装置及び通信装置 - Google Patents
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Description
そして、通信装置の高周波化,高機能化の進展にともない、弾性表面波フィルタを広帯域化する要求が益々増大してきている。
例えば、1.9GHz帯の携帯電話機用フィルタとしては、実効通過帯域幅が80MHz以上(比帯域幅約4%以上)もある広帯域フィルタが望まれている。
図7に、従来の2重モード共振器型弾性表面波フィルタの電極構造の平面図を示す。圧電基板202上に弾性表面波素子が2段設けられている。上段の弾性表面波素子には、複数の電極指を有するIDT電極203〜207が配置されている。下段の弾性表面波素子には、複数の電極指を有するIDT電極208〜212が配置されている。
上段のIDT電極203,205,207の一方の櫛歯状電極に接続された入力端子215から電気信号を入力することにより、励振された弾性表面波がIDT電極204,206に伝搬され、IDT電極204,206で電気信号が発生する。
IDT電極209,211から励振された弾性表面波は、下段のIDT電極210,208,212に伝搬し、出力端子216へ電気信号が出力される。
なお、図中220〜223はそれぞれ反射器電極である。上段において、反射器電極220,221により弾性表面波が反射され、両端の反射器電極間で定在波となる。下段においても、反射器電極222,223により弾性表面波が反射され、両端の反射器電極間で定在波となる。
これらのモードで発生する共振により通過特性が得られるため、これらのモードで発生する共振周波数の間隔を制御することにより通過帯域を広くすることができる。
従来、共振周波数の間隔を制御するために、IDT電極の端部に狭ピッチ部を設け、表面波がバルク波に変換されるときのバルク波の放射損失を低減させて広帯域化を図っていた。
また、さらに他の方法として出力用のIDT電極に容量を付加させて共振周波数の間隔を制御していた。
従来の2重モード共振器型弾性表面波フィルタでは、圧電基板としてよく使用されるLiTaO3基板を用いた場合で、2段縦続した場合は、比帯域幅(中心周波数に対する通過帯域幅の値)は約0.40%(例えば、特許文献1を参照)、また、容量の付加を行った場合でも高々2%程度しか得られないものであった(例えば、特許文献2を参照。)。
そこで、隣り合うIDT電極の端部に電極指の狭ピッチ部を設けることにより、IDT電極間におけるバルク波の放射損失を低減して、共振モードの状態を制御することにより広帯域化及び挿入損失の改善が図られている(例えば、特許文献4,5を参照)。
また、IDT電極の端部に狭ピッチ部を設けるだけでは、弾性表面波の励振に利用できる基本的な共振モードの数が縦1次モードと縦3次モードに限定され、他の共振モードが利用できないので、設計の自由度が小さくなっていた。そのため、広帯域化するには限界があった。
なお、充分な帯域幅を確保するために3つのIDT電極に代えて5つのIDT電極を用いることも考えられるが、やはり同様に伝搬路長が長くなるため、伝搬損失が大きくなり、フィルタ特性においては挿入損失が増大し、さらには弾性表面波フィルタのサイズが大きくなり好ましくない。
また、従来用いられているIDT電極は、電極指1本おきにバスバーを介して接続されているが、IDT電極の電極指本数が多くなると、共振器内である程度の割合を占有することとなり、出現することが許される共振モードが制約される。しかし、弾性表面波フィルタの設計において、通過帯域を形成するのに用いることができる共振モードの選択には自由度があることが望ましい。
本発明は上述した従来の諸問題に鑑み提案されたものであって、その目的はリップルを低減しつつ、かつ挿入損失の劣化を生じず、通過帯域幅の広い優れたフィルタ特性を有し、高品質な平衡型弾性表面波フィルタとしても機能できる弾性表面波装置及びそれを用いた通信装置を提供することにある。
ここでIDT電極や反射器電極の「電極指ピッチ」とは、隣り合う電極指において、一方の電極指の弾性表面波の伝搬方向での中心位置から他方の電極指の中心位置までの距離をさすものとする。1つのIDT電極や反射器電極で電極指ピッチが均一でなく、一定の範囲で分布している場合があるが、この場合、「電極指ピッチ」は、当該IDT電極や反射器電極内で平均をとった値とする。
上記構成の弾性表面波装置によれば、電極群において分離電極を設けることにより、共振モードの選択の自由度が広がり、弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、結果としてリップルを低減しつつ広帯域化することができる。よって、フィルタ特性の広範囲な制御を行うことができる。
また、広帯域化しようとして無理に共振モードの間の間隔を広げようとすると、共振ピークと共振ピークの間の伝送特性であるS21が低下してしまう傾向があるが、上述したように、共振モードの選択の自由度が大きいので、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能(広帯域特性に適した共振周波数の配置が容易)となり、結果として広帯域化するのに有利となる。
また、電極群の間に中間電極を配置し、中間電極の電極指ピッチを、隣接する電極群端部のIDT電極の電極指ピッチより広くすることにより、通過帯域における共振ピークを最適な位置に配置調整することが可能となり、結果としてリップルを低減しつつフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
また、前記弾性表面波素子に対して、直列、並列又は直並列に、1つ以上のモード共振を発生させる弾性表面波共振子を接続して付加することにより、インピーダンス整合がとれるようになり、弾性表面波共振子を接続することで減衰極を形成することが可能であり、帯域外減衰量が高減衰で要求される仕様を満たすように特性を制御できる。
また、例えば、弾性表面波の伝搬方向に沿って配置させた1段目と2段目の電極群(例えば、複数のIDT電極と反射器電極とから構成)において、一方の電極群を他方の電極群に対して平行移動させた場合、双方の電極群がほぼ一致するように配置させると、挿入損失,振幅バランス,位相バランスともに著しく優れた弾性表面波装置を提供できる。さらに、フィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化した品質的にも優れた弾性表面波装置を実現することができる。
なお、以下に説明する図面において、各電極の大きさ、電極間の距離、電極指の本数・間隔等については、説明のために模式的に図示したものである。
図1〜図3は、本発明の弾性表面波装置が形成された圧電基板1の主面の電極配置を示す平面図である。なお、本明細書で「主面」とは、板状の圧電基板1の表面である電極形成面のことをいう。
図1に示すように、圧電基板1の主面には、複数の電極群21〜26と、反射器電極2〜5と、分離電極61〜68と、中間電極45〜48と、電極群22,25に電気的に接続される入力電極6及び出力電極7とが形成されている。
一方、この弾性表面波装置を実装するための実装用基板(図示せず)には、前記圧電基板1の入力電極6、出力電極7に対向する位置に、所定の導体パッドが設けられ、前記圧電基板1の環状電極に対向する位置に、所定の環状導体が設けられている。
圧電基板1の厚みは0.1mm〜0.5mm程度がよく、0.1mm未満では圧電基板がもろくなり、0.5mm超では材料コストと部品寸法が大きくなる。
さらに、圧電基板1上の電極部にSiO2,SiNx,Si,Al2O3を保護膜として形成して、導電性異物による通電防止や耐電力向上を図ることもできる。
このようにして、弾性表面波装置を実装した弾性表面波フィルタが構成される。
以下、本発明の弾性表面波装置の電極構造を、図1〜図3を参照しながら、詳細に説明する。
1段目の弾性表面波素子Aにおいては、圧電基板1上に、電極群21〜23を、弾性表面波の伝搬方向に沿って並べて配置してなる。各電極群21〜23は、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に延びる複数の電極指を櫛歯状にかみ合わせたIDT電極31〜37及び分離電極61〜64を含む。
電極群21は、電気的に接続されたIDT電極31,32からなる電極群と分離電極61により構成される。それとともに、IDT電極31とIDT電極32が互いに電気的に接続されている。
また、電極群21においては、隣合う2つのIDT電極31と反射器電極61とが互いに電極指ピッチが異なり電気的に非接続であり、隣合う2つのIDT電極32と反射器電極61とが互いに電極指ピッチが異なりかつ互いに電気的に非接続である。他の電極群22,電極群23においても同様の構成を有している。
また、隣り合う電極群に属するIDT電極32,33の間に、中間電極45を配置してなり、隣り合う電極群に属するIDT電極35,36の間に、中間電極46を配置してなる。
そして、1段目の弾性表面波素子Aの両端部には、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備え、電極指ピッチが等ピッチの反射器電極2,3が配置されている。
この図では、分離電極65〜68は、反射器電極2〜5と同様の形状をしているが、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に伸びる電極指をかみ合わせたIDT電極の形状を有するものであってもよい。
電極群25は、IDT電極40,41,42からなる電極群と分離電極66,67により構成される。IDT電極40,41,42は、互いに出力端子7に電気的に接続されている。
また、隣り合う電極群に属するIDT電極39,47の間に、中間電極47を配置してなり、隣り合う電極群に属するIDT電極42,43の間に、中間電極48を配置してなる。
この図では、中間電極47,48は、電極指を櫛歯状にかみ合わせたIDT電極の形状を有しているが、反射器電極2〜5と同様の形状を有していても良い。
さらに、1段目と2段目に属する中間電極45と47とは、接続電極により接続され、1段目と2段目に属する中間電極46と48とは、接続電極により接続されている。これにより、段間の接続が行われる。
なお、電極群を構成する分離電極61〜68は、図1に示すように接地されているが、浮いている状態でも、段間接続に用いられてもかまわない。反射器電極2〜5が電気的に接続されておらず、浮いている状態の場合は、配線の引き回しが容易になる利点がある。
図1(a)は、各段を構成するIDT電極、分離電極及び中間電極の電極指ピッチの分布を示すグラフである。
各電極群において、少なくとも一方の端(片方の端又は両端)に位置するIDT電極の電極指ピッチは、当該電極群における他の全ての電極の平均電極指ピッチより狭くなっている。
また、中間電極を挟んで隣り合う2つのIDT電極(これらは別の電極群に属する)は、互いに電極指ピッチが異なっており、かつ互いに電気的に非接続としている。
以下、さらに具体的に説明する。
電極群22において、両端に位置するIDT電極33,35の電極指ピッチは、当該電極群における他の全ての電極(IDT電極34,分離電極62,63)の平均電極指ピッチより狭い。
2段目の電極群24〜26においても、同様に、少なくとも一方の端(片方の端又は両端)に位置するIDT電極の電極指ピッチは、当該電極群における他の全ての電極の平均電極指ピッチより狭くなっている。
また、2段目においても、IDT電極47の電極指ピッチがIDT電極39,40の電極指ピッチより広く、IDT電極48の電極指ピッチがIDT電極42,43の電極指ピッチより広くなっている。
2段目についても同様に、中間電極47を挟んで隣り合う2つのIDT電極39,40は互いに電極指ピッチが異なるようにし、中間電極48を挟んで隣り合う2つのIDT電極42,43も互いに電極指ピッチが異なるようにした。
まず、各段の弾性表面波素子A,Bを、それらを構成する個々の電極群21〜23,24〜26に分離し、電極群21〜23,24〜26同士を段間接続したことにより、共振モード選択の自由度が大きくなり、そのため弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、フィルタ特性の制御に利用することが可能となる。
つまり、1段目から2段目につながる経路を増やすことができ、通過帯域の設計の自由度が増し、より効果的に通過帯域幅を広げることができる。
さらに、1つの電極群において、電極群の一端又は両端のIDT電極の電極指ピッチを、それ以外の電極の平均電極指ピッチより小さく設定したことにより、弾性表面波からバルク波への変換量を減らし、変換に基づく放射損失を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
また、中間電極45〜48を挟んで隣り合う2つのIDT電極32,33;35,36;39,40;42,43を、互いに電極指ピッチが異なるようにしたので、共振モードの選択の自由度が大きくなる。かつ互いに電気的に非接続としたので、リップルを低減し、特に肩特性を向上させることができるため、結果として広帯域化を実現することができる。低挿入損失を維持しながら、帯域を広げられる。
図1の電極構造と異なるところは、2段目の弾性表面波素子Bにおける電極群の中央に位置するIDT電極41のうち、IDT電極41を構成する一方の櫛歯状電極を2分割して、平衡入出力に対応させるようにしたことを特徴としている。
図中の10,10は2分割された櫛歯状電極41につながる出力端子を示している。
図2の電極構造では、図1の電極構造と同様の広帯域化の効果に加えて、さらに2段目の共振器型弾性表面波フィルタBの中央に位置するIDT電極41の一方の櫛歯状電極を2分割したので、弾性表面波フィルタを平衡入出力に対応させることが可能となる。
図3に示す共振器型弾性表面波フィルタは、図1(b)に示す1段目の弾性表面波素子Aと同様の構造を有する。すなわち、この図3の弾性表面波フィルタにおいても、電極群の一方の片端又は両端に位置するIDT電極の電極指ピッチが、当該電極群の他のIDT電極の平均電極指ピッチより小さく、電極群の間に中間電極を配置してなり、中間電極の電極指ピッチが、隣接するIDT電極の電極指ピッチより広く、かつ中間電極を挟んで隣接するIDT電極が電気的に接続されない構造になっている。
入力端子9は、共振子12に接続されており、平衡出力端子10,10は、共振器型弾性表面波フィルタの中央に位置するIDT電極34の一対の櫛歯状電極にそれぞれ接続されている。
上記図3、図4の構造では、挿入損失の劣化を低減し、フィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化でき、さらには品質的に優れた弾性表面波フィルタを提供できる。
なお、本発明の弾性表面波フィルタの電極構造は、図示された態様に限定されるものではない。
また、弾性表面波共振子の付加方法として、1つ以上の共振子を組合せて直列もしくは並列、又は直並列に付加すればよく、上記構造ではラダー型回路に弾性表面波共振子を付加したラダー型弾性表面波共振子であるが、ラティス型回路になるようにしてラティス型弾性表面波共振子としてもよい。
また、電極群に1つの分離電極を配置し、隣接する電極群の2つのIDT電極の間に、前記IDT電極に電気的に非接続の中間電極を配置してなる例を示したが、これに限定されるものではなく、中間電極及び反射器電極の2種を複数配置するようにしてもよい。
例えば、送信信号をミキサでキャリア周波数に混合し、不要信号をバンドパスフィルタで減衰させ、その後、パワーアンプで送信信号を増幅して、デュプレクサを通ってアンテナより送信する送信回路において、本発明の弾性表面波フィルタを、前記バンドパスフィルタとして用いることができる。
これらのバンドパスフィルタに、本発明の弾性表面波装置を採用すれば、分離度と感度が向上した優れた通信装置を提供できる。
図1に示す弾性表面波フィルタを試作した。
38.7°YカットのX方向伝搬LiTaO3単結晶の圧電基板をアセトン・IPA(イソプロピルアルコール)等によって超音波洗浄し、有機成分を落とした。次に、クリーンオーブンによって充分に基板乾燥を行った後、電極の成膜を行った。
次に、フォトレジストを約0.5μmの厚みにスピンコートし、縮小投影露光装置(ステッパー)により、所望形状にパターニングを行い、現像装置にて不要部分のフォトレジストをアルカリ現像液で溶解させ、所望パターンを表出した後、RIE装置により電極膜のエッチングを行い、パターニングを終了し、電極パターンを得た。
その後、フォトリソグラフィによってフォトレジストのパターニングを行い、RIE装置等でフリップチップ実装用の窓開け部のエッチングを行った。
次に、上記電極パッドにAuからなるフリップチップ用バンプを、バンプボンディング装置を使用し形成した。バンプの直径は約80μm、その高さは約30μmであった。
なお、実装基板は2.5×2.0mm角のセラミック製の積層構造のものを用いた。
図5(a)に、弾性表面波フィルタを構成するIDT電極及び反射器電極の電極指ピッチを示す。
1段目のIDT電極31,32,33,34,35,36,37の電極指ピッチは、それぞれ2.21μm,2.07μm,2.02μm,2.21μm,2.02μm,2.07μm,2.21μmとした。
また、電極群の間に配置した中間電極45,46の電極指ピッチは、2.13μmとした。
同様に、2段目のIDT電極38,39,40,41,42,43,44の平均電極指ピッチは、それぞれ2.21μm,2.08μm,2.02μm,2.21μm,2.02μm,2.08μm,2.21μmとした。
また、電極群の間に配置した中間電極47,48の平均電極指ピッチは、2.13μmとした。
また、弾性表面波共振子の両側に配置した反射器電極2,3,4,5の平均電極指ピッチは、それぞれ2.20μm,2.20μm,2.21μm,2.21μmとした。
また、中間電極(IDT電極45,46,47,48)の電極指ピッチが、隣接する電極群端部のIDT電極の電極指ピッチより広くなっている。
図5(b)に、比較例1の弾性表面波装置を構成するIDT電極及び反射器電極の電極指ピッチの分布を示す。
1段目のIDT電極31,32,33,34,35,36,37の電極指ピッチは、それぞれ2.21μm,2.07μm,2.01μm,2.19μm,2.01μm,2.07μm,2.21μmとした。
また、電極群の間に配置した中間電極45,46の電極指ピッチは、2.19μmとした。
同様に、2段目のIDT電極38,39,40,41,42,43,44の電極指ピッチは、それぞれ2.21μm,2.12μm,2.04μm,2.20μm,2.04μm,2.12μm,2.21μmとした。
また、電極群の間に配置した中間電極47,48の電極指ピッチは、2.06μmとした。
また、弾性表面波共振子の両側に配置した反射器電極2,3,4,5の電極指ピッチは、2.21μmとした。
また、2段目の弾性表面波素子Bにおいて、中間電極47,48の電極指ピッチが、両側に隣接する電極群端部のIDT電極の電極指ピッチより広くなっていない。つまり片側に隣接する電極群端部のIDT電極39,43の電極指ピッチより狭くなっている。
0dBmの信号をフィルタに入力し、周波数780MHz〜960MHz、測定ポイントを800ポイントの条件にて測定した。サンプル数は30個、測定機器はアジレント・テクノロジー社製マルチポート・ネットワークアナライザE5071Aである。
通過帯域近傍の周波数特性グラフを図6に示す。ここで、図6はフィルタの伝送特性を表す挿入損失を縦軸に、周波数を横軸にとっている。
一方、比較例1の比帯域幅は、図6の破線に示すように4.2%であり、リップルは、1.60dBであった。
このように本実施例1では、リップルを低減しつつ広帯域化を実現することができた。
2〜5 反射器電極
6,9 入力端子
7,10 出力端子
12,13 共振子
21〜26 電極群
31〜44 IDT電極
45〜48 中間電極
61〜68 分離電極
Claims (8)
- 圧電基板上の弾性表面波の伝搬方向に沿って弾性表面波素子が配置された弾性表面波装置であって、
前記弾性表面波素子は、2つ以上の電極群と、前記電極群の間に配置された中間電極とを含み、
前記各電極群は、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に伸びる電極指をかみ合わせたIDT電極を少なくとも両端に有するとともに、前記弾性表面波の伝搬方向に沿って前記IDT電極の間に配置された分離電極を有し、
前記電極群の少なくとも一端に位置する前記IDT電極の電極指ピッチが、当該電極群の他のIDT電極及び分離電極の平均電極指ピッチより狭く、
前記中間電極の電極指ピッチが、当該中間電極の両側に隣接する前記電極群の端部に位置する前記IDT電極の電極指ピッチより広いことを特徴とする弾性表面波装置。 - 前記分離電極は、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に伸びる電極指をかみ合わせたIDT電極又は弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に伸びる電極指を有する反射器電極で構成される請求項1記載の弾性表面波装置。
- 前記中間電極は、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に伸びる電極指をかみ合わせたIDT電極又は弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に伸びる電極指を有する反射器電極で構成される請求項1記載の弾性表面波装置。
- 前記電極群は、隣合う前記IDT電極と前記分離電極とが、互いに平均電極指ピッチが異なりかつ電気的に非接続とされている請求項2に記載の弾性表面波装置。
- 前記弾性表面波素子が複数段配置されてなり、これら複数段の弾性表面波素子の前記中間電極同士が電気的に接続されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の弾性表面波装置。
- 前記弾性表面波素子に対して、直列、並列又は直並列に、1つ以上のモード共振を発生させる弾性表面波共振子が電気的に接続されている請求項1から請求項5のいずれか記載の弾性表面波装置。
- 請求項1から請求項6のいずれか記載の弾性表面波装置を有する受信回路を備えた通信装置。
- 請求項1から請求項6のいずれか記載の弾性表面波装置を有する送信回路を備えた通信装置。
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