JP4702423B2 - 情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。さらに、詳細には、情報記録媒体に記録されたコンテンツに対応するメニュー作成処理を実行する情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
最近では、ディスク型記録メディアの記録容量の増大に伴って、従来の録画テープに代わってディスクに動画像や静止画を保存するタイプのビデオカメラが出現してきている。ディスク型記録メディアはランダム・アクセスが可能であるから、好きなシーンを効率的に見つけ出すことができるとともに、データへのアクセスは非接触であるから情報記録媒体(メディア)を劣化させることなく利用することができる。例えば、DVDビデオカメラは、画質の良さや編集ができるなどの使い勝手の良さから年々ユーザが拡大してきている。
情報記録処理における処理の1つとして、情報記録媒体(メディア)に記録されたコンテンツに対応するメニューを作成する処理がある。メニューは、例えば、情報記録媒体(メディア)に記録されたコンテンツに対応するタイトルや代表画像などをリスト形式で提示し、ユーザによる再生コンテンツの選択を可能とした画面によって構成される。
一般に、このようなメニューを生成する場合、コンテンツを所定の再生単位ごとに設定して再生単位に対応するタイトルや代表画像に基づいてメニューが生成される。通常のコンテンツ再生単位は、コンテンツの記録フォーマットに依存するが、AVストリームに対応して設定される再生リスト(プレイリスト)を単位として行なわれることが多い。
1つの再生リスト(プレイリスト)を1つの再生単位として構成したメニュー構成では、メニューに表示された代表画像やタイトルを選択して再生を開始すると、1つの再生リストに基づくコンテンツ再生が実行されることになる。このような構成では、再生リストより細かい単位でのコンテンツの再生を望む場合には不便である。
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、例えばビデオカメラ等の情報処理装置において、情報記録媒体(メディア)に記録されたコンテンツに基づくメニュー作成処理に必要となるリソースが失われない制御を実現する情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面は、
(a)コンテンツを格納したコンテンツファイル、
(b)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの属性情報を格納した属性ファイル、
(c)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生開始点と再生終了点を定義した再生区間データを格納した再生リストファイル、
上記(a)〜(c)の各ファイルを情報記録媒体に記録するデータ記録処理を行う制御部と、
前記情報記録媒体に記録された前記コンテンツに対応するメニュー作成処理を実行するために必要な属性ファイルおよび再生リストファイルを予め確保するためのリソースに関するリソース情報を記録した記憶部を有し、
前記制御部は、
前記メニュー作成処理に際して、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生制御を行うためのコマンドの集合体であるオブジェクトファイルを前記情報記録媒体に記録する構成であり、
前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべきオブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を含む構成である情報処理装置にある。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべき前記情報記録媒体の容量情報を含む構成である。
さらに、本発明の情報処理装置の一実施態様において、前記制御部は、前記メニュー作成処理に際して、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツに対応して設定されるタイトルと、前記オブジェクトファイルとの対応関係データを含むインデックスファイルを前記情報記録媒体に記録する構成であり、前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべき前記インデックスファイルのファイルサイズ情報を含む構成である。
さらに、本発明の第2の側面は、
情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
制御部が、
(a)コンテンツを格納したコンテンツファイル、
(b)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの属性情報を格納した属性ファイル、
(c)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生開始点と再生終了点を定義した再生区間データを格納した再生リストファイル、
上記(a)〜(c)の各ファイルを情報記録媒体に記録するコンテンツ記録処理ステップと、
前記制御部が、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツ対応のメニュー作成処理を行うステップであり、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生制御を行うためのコマンドの集合体であるオブジェクトファイルを前記情報記録媒体に記録するメニュー作成処理ステップと、
前記制御部が、新たなデータ記録処理またはデータ編集処理の開始前に記憶部に記録されたリソース情報を参照し、処理実行によって前記メニュー作成処理に必要なリソースが失われる可能性があると判断した場合には、処理の停止または警告提示を行うリソース判定ステップを有し、
前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべきオブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を含み、
前記リソース判定ステップは、
前記オブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を確認して、確認結果に応じて処理を停止させる処理、または通知を行なうステップである情報処理方法にある。
さらに、本発明の第3の側面は、
情報処理装置において情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
制御部に、
(a)コンテンツを格納したコンテンツファイル、
(b)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの属性情報を格納した属性ファイル、
(c)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生開始点と再生終了点を定義した再生区間データを格納した再生リストファイル、
上記(a)〜(c)の各ファイルを情報記録媒体に記録させるコンテンツ記録処理ステップと、
前記制御部に、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツ対応のメニュー作成処理を行わせるステップであり、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生制御を行うためのコマンドの集合体であるオブジェクトファイルを前記情報記録媒体に記録させるメニュー作成処理ステップと、
前記制御部に、新たなデータ記録処理またはデータ編集処理の開始前に記憶部に記録されたリソース情報を参照させて、処理実行によって前記メニュー作成処理に必要なリソースが失われる可能性があると判断した場合には、処理の停止または警告提示を行わせるリソース判定ステップを有し、
前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべきオブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を含み、
前記リソース判定ステップは、
前記オブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を確認して、確認結果に応じて処理を停止させる処理、または通知を行なわせるステップであるコンピュータ・プログラムにある。
なお、本発明のコンピュータ・プログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能なコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、CDやFD、MOなどの記録媒体、あるいは、ネットワークなどの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、コンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本発明の一実施例構成によれば、例えばビデオカメラ等の情報処理装置において、記録コンテンツに対応するメニュー生成処理に必要なリソース情報を記憶部に記録し、新たなデータ記録処理またはデータ編集処理の開始前にリソース情報を参照して、処理実行によってメニュー作成処理に必要なリソースが失われる可能性があるかを判定する構成とした。リソースが失われる可能性があると判断した場合には、処理の停止または警告提示を行う。本構成により、情報記録媒体に記録されたコンテンツ対応のメニュー生成処理に必要なリソースを失う可能性を低減することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の情報処理装置、および情報処理方法、並びにコンピュータ・プログラムの詳細について説明する。なお、説明は、以下の項目順に行なう。
1.システム構成
2.データ・フォーマット
3.メニュー作成処理
4.メニューのリンク構成およびナビゲーションコマンドとの対応
[1.システム構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100の構成示したブロック図である。図1には、本発明の情報処理装置の一例であるビデオカメラの構成を示している。図1に示すように情報処理装置100は、記録再生制御部110、媒体制御部(読み書き処理部)120、記録再生用ワークメモリ130、符号復号化部140、入出力信号制御部150を有する。記録再生制御部110は、主制御部(プロセッサ)111、ROM112、RAM113、入出力インタフェース114を有する。
情報処理装置100は、例えば、情報記録媒体(メディア)180を利用して動画像の記録再生を行なうとともに、静止画の記録も可能な構成を持つ。さらに情報記録媒体(メディア)180に記録された静止画に基づいて動画形式(例えばMPEG)のファイル、すなわちフォトムービーを生成して、情報記録媒体(メディア)180に再記録する処理を実行する。なお、情報記録媒体(メディア)180に対するデータ記録は、AVCHDフォーマットに従って実行される。AVCHDフォーマットに従ったデータ記録構成については、次の[2.データ・フォーマット]の項目において詳細に説明する。
データ記録処理に際しては、入出力信号制御部150から入力する動画像または静止画像データに対して、符号復号化部140において符号化を実行する。符号復号化部140では、たとえば、入力された動画像信号を構成するビデオストリームとオーディオストリームに対する符号化を行ない多重化したデータストリームを生成する。符号復号化部140において符号化されたデータは、記録再生用ワークメモリ130に格納された後、媒体制御部120の処理によって情報記録媒体(メディア)180に記録される。
符号復号化部140においてデータ記録処理の際に実行する符号化処理は、記録データが動画である場合と静止画である場合と異なり、情報記録媒体(メディア)180には、動画ファイルと静止画ファイルが記録される。
本発明に係る情報処理装置100は、情報記録媒体(メディア)に記録された静止画データを読み出し、読み出した静止画データに基づいて動画形式(例えばMPEG)のファイル、すなわちフォトムービーを生成して、情報記録媒体(メディア)180に再記録する処理を実行することも可能である。このフォトムービー作成処理の概要は以下の通りである。まず、媒体制御部120の処理によって情報記録媒体(メディア)180に記録された静止画データを読み出して、記録再生用ワークメモリ130に格納し、符号復号化部140において静止画像信号を復号し、復号データを入出力信号制御部150を介して符号復号化部140に再入力して、入力データに基づいて動画形式の符号化データ(MPEG)、いわゆるフォトムービーを生成する。生成したフォトムービーは、記録再生用ワークメモリ130に格納された後、媒体制御部120の処理によって情報記録媒体(メディア)180に再記録される。
記録再生制御部110は、情報処理装置において実行するデータ記録、データ再生、フォトムービー生成処理などの各種の処理を制御する。記録再生制御部110は、主制御部(プロセッサ)111と,ROM112と,RAM113と,入出力インタフェース114と,これらを相互に接続するバス115とを備えている。
主制御部(プロセッサ)111は、例えば、符号復号化部140に符号復号化処理の開始・停止の指示を出す。また、媒体制御部120に情報記録媒体(メディア)180に対するデータの読み込み・書き込み処理の実行命令を出力する。さらに、入出力信号制御部150に対して、符号復号化部140からの入力信号をキャプチャし、キャプチャした入力信号を符号復号化部140へ出力する制御などを実行する。この処理は、例えば、上述した静止画データに基づくフォトムービーの生成処理に際して実行される。すなわち、フォトムービーの作成処理に際して、情報記録媒体(メディア)180に記録された静止画データが、符号復号化部140において復号され、その復号処理結果が、一旦、入出力信号制御部150側に出力され、入出力信号制御部150から、再度、符号復号化部140に静止画復号データが入力されて、動画形式の符号化データ(MPEG)への符号化、すなわちフォトムービーの生成が実行される。
記録再生制御部110のROM112は、主制御部(プロセッサ)111において実行されるプログラムや各種パラメータ等を保持するメモリであり、例えば,フラッシュメモリ等のEEPROMにより実現される。RAM113は、主制御部(プロセッサ)111におけるプログラム実行に必要な作業データ等を保持するメモリであり,例えばSRAMやDRAM等により実現される。入出力インタフェース114は、例えばユーザ入力部や表示部、ネットワークなどに接続され、外部とのデータやコマンドの入出力を行うインタフェースである。例えば、ROM112内のプログラムを更新する等のためにも使用される。
[2.データ・フォーマット]
図2には、情報記録媒体(メディア)180にデータを記録するためのデータ構造の一例を示している。以下では、AVCHDフォーマットに従ったデータ記録構成について説明する。図示のように、ビデオカメラで撮影した動画像ストリームをMPEG2−TSストリームに符号化して記録する際に、インデックス(index)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の各ファイルが生成され記録される。また、所定データ単位のクリップAVストリームファイルと対応するクリップ情報ファイルをまとめて便宜上クリップと呼ぶ。以下、各ファイルの詳細について説明する表を示す。
インデックスのファイル種別レイヤで情報記録媒体180全体が管理されている。ユーザに見せるタイトル毎にインデックスファイルが作成され、ムービーオブジェクトとの対応関係を管理している。AVCHDフォーマットでは、本来ムービーオブジェクトファイルで管理すべきプレイリストの再生順をインデックスファイルのメタデータ内で管理している。情報記録媒体をプレーヤに装填した際にはまずインデックスが読み込まれ、ユーザはインデックスに記述されたタイトルを見ることができる。
ムービーオブジェクトは、再生されるプレイリストを管理しているファイルである。ムービーオブジェクトへの参照は、タイトルの入り口としてインデックスに列挙されている。但し、AVCHDフォーマットでは、ムービーオブジェクトファイルを参照せずに、インデックスファイルのメタデータによってプレイリストとタイトルの関係を管理するようになっている。
プレイリストは、ユーザに見せるタイトルに対応して設けられ、少なくとも1以上のプレイアイテムで構成される再生リストである。各プレイアイテムは、クリップに対する再生開始点(IN点)と再生終了点(OUT点)を持つことで、その再生区間を指定している。そして、プレイリスト内で複数のプレイアイテムを時間軸上に並べることで、それぞれの再生区間の再生順序を指定することができる。また、異なるクリップを参照するプレイアイテムを1つのプレイリストに含めることができる。
クリップとプレイリスト間の参照関係は、自由に設定することができる。例えば、1つのクリップに対する参照を、IN点及びOUT点の異なる2つのプレイリストから行なうことができる。さらに、タイトルとムービーオブジェクト間での参照関係も自由に設定することができる。プレイリストは、クリップとの参照関係に応じて、リアルプレイリスト(実プレイリスト)とバーチャルプレイリスト(仮想プレイリスト)の2種類に大別される。
リアルプレイリストは、オリジナル・タイトル用のプレイリストであり、ビデオカメラにより録画・撮影した映像ストリームについてのプレイアイテムを記録した順に記録している。
バーチャルプレイリストは、非破壊編集によりユーザ定義の再生リストを作成するためのプレイリストであり、バーチャルプレイリスト独自のクリップ(AVストリーム)を持たず、同リスト内のプレイアイテムはいずれかのリアルプレイリストに登録されているクリップ又はその一部の範囲を指している。すなわち、ユーザは複数のクリップから必要な再生区間のみを切り出して、これらを指す各プレイアイテムを取りまとめてバーチャルプレイリストを編集することができる。
クリップAVストリームは、MPEG−TS形式で情報記録媒体180に記録されたストリームが格納されているファイルである。画像データはこのファイル内に格納される。
クリップ情報は、クリップAVストリームファイルと対で存在し、実際のストリームを再生する上で必要となるストリームに関する情報が記載されたファイルである。
このように、AVCHDフォーマットにおいては、上述したように、インデックス(index)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ情報(ClipInformation)、AVストリーム(ClipAVStream)の各ファイルが生成され記録される。
なお、これらのファイルやデータの名称は一例であり、他の表現が使用される場合もある。各ファイル、データの実質的な内容は、以下のような対応となる。
(1)AVストリーム(ClipAVStream):コンテンツデータ
(2)クリップ情報(ClipInformation):AVストリームと1対1で対応し、対応するAVストリームの属性を定義するファイル。(例えば、coding,size,時間→アドレス変換、再生管理情報、タイムマップ等が含まれている。)
(3)プレイアイテム(PlayItem):クリップ情報(ClipInformation)に対する再生開始点と再生終了点で再生区間を指定するデータ。
(4)プレイリスト(PlayList):1以上のプレイアイテム(PlayItem)で構成される再生リスト。
(5)マーク(Mark):一般的には、プレイリスト(PlayList)中に存在し、再生コンテンツのある時間的位置を示すもの。一般的にマークとマークの間をチャプタという。
(6)ムービーオブジェクト(MovieObject):再生制御を行うためのコマンドの集合体。
(7)タイトル(Title):(ユーザが認識できる)再生リストの集合体。
なお、以下の説明では、上述の対応を持つデータやファイルについて、それぞれ、AVストリーム(ClipAVStream)、クリップ情報(ClipInformation)、プレイアイテム(PlayItem)、プレイリスト(PlayList)、マーク(Mark)、ムービーオブジェクト(MovieObject)、タイトル(Title)として説明するが、実質的に同じ内容のデータ、ファイル等を持つ構成についても本発明が適用可能である。
図3は、図2を参照して説明したプレイリスト(PlayList)、プレイアイテム(PlayItem)、クリップ(Clip)、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の関係を示すUML(Unified Modeling Language)図である。プレイリストは、1または複数のプレイアイテムに対応付けられ、プレイアイテムは、1のクリップに対応付けられる。1のクリップに対して、それぞれ開始点および/または終了点が異なる複数のプレイアイテムを対応付けることができる。1のクリップから1のクリップAVストリームファイルが参照される。同様に、1のクリップから1のクリップ情報ファイルが参照される。また、クリップAVストリームファイルとクリップ情報ファイルとは、1対1の対応関係を有する。このような構造を定義することにより、クリップAVストリームファイルを変更することなく、任意の部分だけを再生する、非破壊の再生順序指定を行うことが可能となる。
また、図4のように、複数のプレイリストから同一のクリップを参照することもできる。また、1のプレイリストから複数のクリップを指定することもできる。クリップは、プレイリスト中のプレイアイテムに示されるIN点およびOUT点により、参照される。図4の例では、クリップ200は、プレイリスト210のプレイアイテム220から参照されると共に、プレイリスト211を構成するプレイアイテム221および222のうちプレイアイテム221から、IN点およびOUT点で示される区間が参照される。また、クリップ201は、プレイリスト211のプレイアイテム222からIN点およびOUT点で示される区間が参照されると共に、プレイリスト212のプレイアイテム223および224のうち、プレイアイテム223のIN点およびOUT点で示される区間が参照される。
なお、プレイリストは、図5に一例が示されるように、主として再生されるプレイアイテムに対応するメインパスに対して、サブプレイアイテムに対応するサブパスを持つことができる。例えば、このプレイリストに付けられているアフレコオーディオ用のプレイアイテムをサブプレイアイテムとして、プレイリストに持たせることができる。詳細は省略するが、プレイリストは、所定の条件を満たす場合にだけ、サブプレイアイテムを持つことができる。
次に、情報記録媒体(メディア)に記録されるファイルの管理構造について、図6を用いて説明する。図2〜図4等を参照して説明したように、情報記録媒体(メディア)に記録されるデータには、ムービーオブジェクト(MovieObject)、プレイリスト(PlayList)、クリップ(Clip)があり、クリップ(Clip)には、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の各ファイルが含まれる。ファイルは、ディレクトリ構造により階層的に管理される。記録媒体上には、先ず、1つのディレクトリ(図6の例ではルート(root)ディレクトリ)が作成される。このディレクトリの下が、1つの記録再生システムで管理される範囲とする。
ルートディレクトリの下に、ディレクトリ[BDMV]、およびディレクトリ[AVCHDTN]が置かれる。ディレクトリ[AVCHDTN]には、例えばクリップの代表画像を所定サイズに縮小したサムネイルファイルが置かれる。ディレクトリ[BDMV]に、図2を用いて説明したデータ構造が格納される。
ディレクトリ[BDMV]の直下には、インデックスファイル[index.bdmv]およびムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]の2つのみを置くことができる。また、BDMVディレクトリ[BDMV]の下に、プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]、クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]、ストリームディレクトリ[STREAM]、およびディレクトリ[BACKUP]が置かれる。
インデックスファイル[index.bdmv]は、ディレクトリBDMVの内容について記述される。また、ムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]は、1つ以上のムービーオブジェクトの情報が格納される。
プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]は、プレイリストのデータベースが置かれるディレクトリである。すなわち、プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]は、ムービープレイリストに関するファイルであるプレイリストファイル[xxxxx.mpls]を含む。プレイリストファイル[xxxxx.mpls]は、ムービープレイリストのそれぞれに対して作成されるファイルである。ファイル名において、[.](ピリオド)の前の[xxxxx]は、5桁の数字とされ、ピリオドの後ろの[mpls]は、このタイプのファイルに固定的とされた拡張子である。
クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]は、クリップのデータベースが置かれるディレクトリである。すなわち、クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]は、クリップAVストリームファイルのそれぞれに対するクリップ情報ファイル[zzzzz.clpi]を含む。ファイル名において、[.](ピリオド)の前の[zzzzz]は、5桁の数字とされ、ピリオドの後ろの[clpi]は、このタイプのファイルに固定的とされた拡張子である。
ストリームディレクトリ[STREAM]は、実体としてのAVストリームファイルが置かれるディレクトリである。すなわち、ストリームディレクトリ[STREAM]は、クリップ情報ファイルのそれぞれに対応するクリップAVストリームファイルを含む。クリップAVストリームファイルは、MPEG2(Moving Pictures Experts Group 2)のトランスポートストリーム(以下、MPEG2 TSと略称する)からなり、ファイル名が[zzzzz.m2ts]とされる。ファイル名において、ピリオドの前の[zzzzz]は、対応するクリップ情報ファイルと同一することで、クリップ情報ファイルとこのクリップAVストリームファイルとの対応関係を容易に把握することができる。
ディレクトリ[BACKUP]には、インデックスファイル[index.bdmv]、ムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]、プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]、クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]に対応するバックアップデータが置かれる。
なお、ディレクトリ[AVCHDTN]は、2種類のサムネイルファイルthumbnail.tid1およびthumbnail.tid2を置くことができる。サムネイルファイルthumbnail.tid1は、所定の方式で暗号化されたサムネイル画像が格納される。サムネイルファイルthumbnail.tid2は、暗号化されていないサムネイル画像が格納される。例えばビデオカメラでユーザが撮影したクリップに対応するサムネイル画像は、コピーフリーであって暗号化する必要が無いと考えられるため、このサムネイルファイルthumbnail.tid2に格納される。
続いて、ビデオカメラによる録画・撮影に従ってAVストリームのクリップとともにプレイリストが生成される手順について、図7〜図8を参照しながら説明する。
図7(a),(b)、図8(c),(d)は、(a)〜(d)の順にユーザが録画処理の開始、停止を繰り返し実行した場合のクリップおよびプレイリストの生成過程を示している。図7、図8から理解されるように、ユーザが録画開始してから録画停止する区間毎にプレイアイテムが1つずつ作成される。また、録画・撮影したストリームの区切りで1つのクリップAVストリームファイルとなり、これに伴ってクリップ情報ファイルも作成される。1つのクリップは連続同期再生すなわち実時間再生が保証された再生が必要な単位となる。
また、ユーザが録画を開始する度に、プレイアイテムの先頭には、エントリ・マーク(entry mark)としてのマーク(Mark)が付け加えられる(プレイリスト内のエントリ・マークを「プレイリスト・マーク(PLM)」とも呼ぶ)。1つのプレイリスト内では、プレイアイテムやマークには、連続的となるシーケンス番号が付与されている。動画像対応のプレイリストの先頭には必ずエントリ・マークが打たれるという制約があるが、所定の編集操作により時間軸上でエントリ・マークの位置を移動させることができる。
各エントリ・マークは、ユーザがストリームにアクセスするエントリ位置となる。したがって、隣接するエントリ・マーク間で仕切られる区間(並びに最後のマークから最後尾のプレイアイテムの終端の区間)がユーザから見える最小の編集単位すなわち「チャプタ」となる。プレイ項目を再生順に並べることと、エントリ・マークを再生順に並べることでプレイリストの再生順序が定義される。
[3.メニュー作成処理]
次に、メニュー作成処理について説明する。メニューとは、情報記録媒体(メディア)のセット時や、起動処理などにおける再生時のオープニング画面に提示されるメニューであり、情報記録媒体(メディア)に格納された動画像の各コンテンツファイルのタイトルや代表画像などを提示するためのメニューである。
本発明の情報処理装置におけるメニュー作成処理においては、上述の「チャプタ」を単位として再生指定が可能なメニューを生成する。先に、説明したように、メニューは、情報記録媒体(メディア)に記録されたコンテンツに対応するタイトルや代表画像などをリスト形式で提示し、ユーザによる再生コンテンツの選択を可能とした画面によって構成される。一般に、このようなメニューを生成する場合、コンテンツの再生単位を設定し、設定した再生単位に対応するタイトルや代表画像を表示データとしたメニューが生成される。コンテンツ再生単位は、コンテンツの記録フォーマットに依存するが、AVストリームに対応して設定される再生リスト(プレイリスト)を単位として行なわれることが多い。しかし、1つの再生リスト(プレイリスト)を1つの再生単位として構成したメニュー構成では、メニューに表示された代表画像やタイトルを選択して再生を開始すると、1つの再生リストに基づくコンテンツ再生が実行されることになる。このような構成では、再生リストより細かい単位でのコンテンツ再生ができないことになり不便である
本発明の情報処理装置では、再生リスト(プレイリスト)を単位とした再生ではなく、上述の「チャプタ」を単位として再生指定が可能なメニューを生成する。チャプタは、前述したように、プレイリスト(PlayList)中に記録されたマークによって区分されたコンテンツ区間であり、ユーザから見える最小の編集単位に相当する。
メニュー作成処理は、ユーザによるメニュー作成指示に基づいて作成することが可能であるが、多くの場合は、例えば、図1に示す構成図において、情報記録媒体(メディア)180に対するデータ記録を止めて、情報記録媒体(メディア)に対する新たなデータの記録、すなわち追記を行なわないことを決定した場合、情報記録媒体(メディア)を追記禁止に設定するための処理として実行されるファイナライズ処理に際して実行される。
例えば、図1に示す入出力インタフェース114を介してユーザからファイナライズ処理開始要求が入力された場合に、記録再生制御部110の制御のもとにファイナライズ処理が開始される。なお、一旦、ファイナライズを行っても、ファイナライズ解除処理を実行することで、追記可能状態に戻すことも可能である。以下、このファイナライズ処理に伴うメニュー作成シーケンスについて説明する。図9にファイナライズ処理シーケンスのフローチャート、図10にメニュー作成処理のシーケンスを説明するフローチャートを示す。図10のメニュー作成処理は、例えば図9のフローにおけるステップS104の処理に相当する。ただし、メニュー作成は、ファイナライズ実行時以外にも、ユーザ要求によって実行することが可能である。
まず、図9に示すフローチャートを参照して、ファイナライズ処理のシーケンスについて説明する。まず、ステップS101において、フォトムービーの作成要求の有無を判定する。フォトムービーは、先に説明したように、情報記録媒体(メディア)に記録された静止画データを読み出し、読み出した静止画データに基づいて動画形式(例えばMPEG)のファイルとして再記録する処理である。この処理は、例えば、入出力インタフェース114を介して表示部にユーザ確認を求める表示を行い、その表示に対するユーザ入力に基づいて主制御部111が判定する。
ステップS101において、フォトムービーの作成要求があると判定された場合は、ステップS102において、フォトムービーの作成処理を実行する。次に、ステップS103において、メニューなしファイナライズが指定されているか否かを判定する。ファイナライズ処理の態様としては、
(a)メニューありファイナライズ
(b)メニューなしファイナライズ
これらの態様がある。ユーザは、ファイナライズ処理の際に、このメニューを作成するか否かを指定することができる。
ステップS103において、メニューなしファイナライズが指定されていない場合は、ステップS104に進み、メニューの作成処理が実行される。このメニューの作成処理の詳細については、図10以下を参照して後段で説明する。
次にステップS105〜S107においてバックアップデータの記録処理がなされる。まず、ステップS105において、図6を参照して説明したディレクトリ構成におけるインデックスファイル[index.bdmv]と、ムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]をバックアップデータの記録ディレクトリとして設定されるディレクトリ[BACKUP]中の、インデックスファイル[index.bdmv]、ムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]にコピーする。
さらに、ステップS106において、クリップ情報ディレクトリ[CLIPINF]に記録されたクリップ情報ファイルを、ディレクトリ[BACKUP]中のディレクトリ[CLIPINF]にバックアップデータとして記録する。さらに、ステップS107において、プレイリストディレクトリ[PLAYLIST]に記録されたプレイリスト情報ファイルを、ディレクトリ[BACKUP]中のディレクトリ[PLAYLIST]にバックアップデータとして記録する。
次にステップS108においてパディング処理の要否が確認される。パディング処理は、情報記録媒体(メディア)、例えばディスクのデータ未記録領域に、ダミーデータを書き込む処理である。ディスクを再生する機器の一部は、ディスクのデータ記録領域が少ない場合、データ再生ができない構成を持つものがあるこのような事態を避けるため、データの未記録領域にダミーデータを書き込む処理を行なうのがパディング処理である。情報記録媒体(メディア)のデータ記録領域の状態を検出し、未記録領域が多い場合には、パディング処理が必要と判断し、ステップS109において、パディング処理を実行する。
次に、ステップS110においてファイルシステムの更新を実行する。ファイルシステムの更新は、例えば、情報記録媒体(メディア)に記録されたデータに応じた管理情報の更新処理である。次に、ステップS111において、ボーダークローズが必要か否かを判定する。ボーダークローズとは、情報記録媒体(メディア)、例えばディスクに対して、データ記録領域を示すリードイン、リードアウト領域を確認可能とするための情報記録媒体(メディア)に対する処理である。この処理は、情報記録媒体(メディア)の種類に応じて要否が判定される。ボーダークローズ処理が必要である場合は、ステップS112においてボーダークローズ処理が実行される。
このような処理によって、ファイナライズ処理が実行される。ファイナライズ処理によって、情報記録媒体(メディア)の追記は禁止された状態になる。しかし、前述したように、一旦、ファイナライズを行っても、ファイナライズ解除処理を実行することで、ファイナライズ状態を解除することが可能であり、この処理によって情報記録媒体(メディア)を追記可能状態に戻すことが可能である。
次に、メニュー作成処理の詳細について説明する。前述したように、メニューの作成処理は、例えば、上述したファイナライズ処理に際して、あるいはファイナライズと異なるタイミング、例えば、データ編集時などにおれるユーザ要求に基づいて実行される。例えば、図1に示す入出力インタフェース114を介してユーザからメニュー作成処理要求が入力された場合に、記録再生制御部110の制御のもとにメニュー作成処理が開始される。
メニューの作成シーケンスについて、図10に示すフローチャートを参照して説明する。なお、本発明の情報処理装置では、メニュー作成処理を、リソース不足等を発生させることなく確実に実行可能とするため、メニュー作成用のリソースを予め予約し確保しておく。メニュー作成用に予約しておくリソースを以下に示す。
上記の表に示すように、インデックスファイル(index.bdmv)内のファアイルサイズ、ムービーオブジェクトファイル[MovieObject.bdmv]内のオブジェクト数、ファイルサイズ、情報記録媒体(メディア)上のプレイリストファイル数、クリップ情報ファイル数、情報記録媒体の残容量、これらについて、メニューの作成が可能な状態を保持するようにリソース確保が行われる。このリソース確保処理は、図1に示す記録再生制御部110の主制御部111の制御のもとに実行される。たとえばROM112には、上記の表に対応する確保すべきリソース情報が記録され、新たなデータ記録やデータ編集処理の開始時にリソース情報を参照して、新たなデータ記録やデータ編集処理によって上記の確保すべきリソースが失われる可能性があると判断した場合は、処理を停止させ、警告メッセージの提示などを行なう。
メニューの作成シーケンスについて、図10に示すフローチャートを参照して説明する。まず、ステップS251において、メニュー用のプレイリストをRAM上に作成する。これは、先に、[2.データ・フォーマット]の欄において説明したプレイリストであり、AVストリームとしてのコンテンツに対応する再生リストである。この場合は、メニューに対応する再生リストとしてのプレイリストをRAM上に生成する。
次にステップS252において、メニュー用のクリップ情報をRAM上に作成する。クリップ情報は、先に説明したように、AVストリームの属性を定義するファイルであり、この場合は、メニューに対応する属性定義ファイルとしてのクリップ情報をRAM上に生成する。
次に、ステップS253において、図1に示す符号復号化部140を動画のデコード(復号)処理を行い外部出力する状態へ遷移させ、ステップS254において、入出力信号制御部150を符号復号化部140からの信号を入力する状態に設定し、ステップS255において、媒体制御部120を介して、情報記録媒体(メディア)180に記録済みの動画の代表画、例えば各チャプタの先頭画像データのストリームを読み出す。
次に、ステップS256において、情報記録媒体(メディア)から読み出された代表画ストリームを符号復号化部140において復号(デコード)し、入出力信号制御部150に出力する。このステップS255、S256の処理は、1ページのチャプタ数分繰り返し実行される。すなわち、各チャプタ毎に代表画像が選択されメニューに表示される構成としたメニューが生成される。この処理によって、チャプタを再生単位として選択可能なメニューが構成される。チャプタは前述したようにプレイリスト内に設定されたマークによって規定されるコンテンツ再生区間である。メニューの表示データと再生コンテンツの対応については、次の項目[4.メニューのリンク構成およびナビゲーションコマンドとの対応]において詳細に説明する。
次に、ステップS257において、入出力信号制御部150は、入力されている静止画をキャプチャし、ステップS258においてキャプチャ画面を符号復号化部140へ出力する。
ステップS259では、符号復号化部140において、入出力信号制御部150から入力した代表画に基づいて、動画形式の符号化データ(例えばMPEG形式)にするエンコード処理を実行し、メニューに対応するストリームを生成して記録再生用ワークメモリ130に格納する。
次に、ステップS260において、媒体制御部120が記録再生用ワークメモリ130に保存されているエンコードされたデータからIピクチャを情報記録媒体(メディア)180に記録する。IピクチャはMPEGデータを構成するIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの構成要素であり、MPEG符号化データ中の重要ピクチャである。
次に、ステップS261において、符号化処理において生成されたIピクチャの数に相当するプレイアイテムをメニュー用のプレイリスト内に追加する処理を実行する。すなわちメニューのプレイリストにはメニューを構成するIピクチャ毎にプレイアイテムが設定される。
次に、ステップS262において、符号化処理において生成されたIピクチャごとの情報をメニュー用のクリップ情報内に追加する。クリップ情報は、AVストリームの属性を定義するファイルであり、例えば、coding,size,時間→アドレス変換、再生管理情報、タイムマップ等が含まれ、これらの情報を各Iピクチャに対応して生成し、クリップ情報内に記録する。
次に、ステップS263において、メニューを構成する全てのページに対応するメニュー生成処理が終了したか否かを確認し、終了していない場合は、ステップS253以下の処理を未処理データに対して実行する。ステップS263において、情報記録媒体(メディア)に記録されたコンテンツに対応するメニューページの生成処理が終了したと判定されると、ステップS264に進み、RAM上で生成したメニュー用のプレイリストを記録媒体に書き込む。
次に、ステップS265において、RAM上で生成したメニュー用のクリップ情報を記録媒体に書き込み、ステップS266において、ムービーオブジェクトファイルに対して、生成したメニューに対応する情報を記録する更新処理を行って記録媒体に書き込む。ムービーオブジェクトは、再生制御を行うためのコマンドの集合体であり、新たに生成したメニューに対応するコマンドをムービーオブジェクトに記録する更新を実行して記録媒体に書き込む。さらに、ステップS267において、インデックスファイルについても、メニューに対応する情報の記録を行なった後、記録媒体に書き込む。
以上の処理によって、メニューの作成、情報記録媒体(メディア)に対する記録処理が終了する。
[4.メニューのリンク構成およびナビゲーションコマンドとの対応]
次に、メニューのリンク構成およびナビゲーションコマンドとの対応について図11以下を参照して説明する。図11にはメニュー画面300を示している。ここでは、説明のためにメニューとして表示される複数のページ、すなわち連続する2ページを並べて示している。実際は、表示ページは1ページでありページ切り替えアイコン331,332の操作によって、表示ページが切り替えられる。
メニュー画面300は、例えばコンテンツと作成済みメニューが記録された情報記録媒体をコンテンツ再生可能な機器にセットした際、あるいはユーザによるメニュー呼び出し処理によって、再生機器の表示部に表示される。先に図10のフローを参照して説明したように、メニューに対応する画像データもメニューに対応するプレイリストによって指定されるAVストリームデータであり、図11に示すように、メニュープレイリスト[#00555]301によって、メニューに対応するクリップ情報ファイル[#00102]302、クリップAVストリームファイル[#00102]303が呼び出されて表示される。
表示メニューは、図に示すようにチャプタを再生単位として選択可能なメニューであり、各チャプタに対応する代表画像(サムネイル)311〜314,321〜322が表示されている。これらの代表画像311〜314,321〜322をユーザが指定することで、これらの代表画像に関連付け(リンク)されたプレイリストのマークが識別され、リンク先のプレイリストのマーク位置からのコンテンツ再生が開始されることになる。
例えば、ページ1の代表画像311は、リアルプレイリスト[#00000]のプレイアイテム[#0]の先頭位置のマーク[Mark#0]にリンクが設定され、ユーザが、代表画像311を選択すると、この選択情報が、再生機器の制御部に入力されて制御部がリンク情報に基づいてプレイリスト[#00000]のプレイアイテム[#0]のマーク[Mark#0]を識別して、マーク[Mark#0]のプレイリスト位置に基づいてAVストリームを取得して再生を開始する。
また、ページ1の代表画像312は、代表画像311と同じリアルプレイリスト[#00000]のプレイアイテム[#1]の先頭位置のマーク[Mark#1]にリンクが設定されている。ユーザが、代表画像312を選択すると、この選択情報が、再生機器の制御部に入力されて制御部がリンク情報に基づいてプレイリスト[#00000]のプレイアイテム[#1]のマーク[Mark#1]を識別して、マーク[Mark#1]のプレイリスト位置に基づいてAVストリームを取得して再生を開始する。
リアルプレイリスト[#00000]のマーク[Mark#0]とマーク1[Mark#1]の間のコンテンツは1つのチャプタであり、リアルプレイリスト[#00000]のマーク[Mark#1]からリアルプレイリスト[#00000]の末尾までも1つのチャプタである。このようにメニューの代表画像の選択によってチャプタ単位での再生が可能となる。
また、ページ1の代表画像313は、リアルプレイリスト[#00200]のプレイアイテム[#0]の先頭位置のマーク[Mark#0]にリンクが設定されており、ユーザが、代表画像313を選択すると、この選択情報が、再生機器の制御部に入力されて制御部がリンク情報に基づいてプレイリスト[#00200]のプレイアイテム[#0]のマーク[Mark#0]を識別して、マーク[Mark#0]のプレイリスト位置に基づいてAVストリームを取得して再生を開始する。
さらに、ページ1の代表画像314は、リアルプレイリスト[#00018]のプレイアイテム[#0]の先頭位置のマーク[Mark#0]にリンクが設定されており、ユーザが、代表画像314を選択すると、この選択情報が、再生機器の制御部に入力されて制御部がリンク情報に基づいてプレイリスト[#00018]のプレイアイテム[#0]のマーク[Mark#0]を識別して、マーク[Mark#0]のプレイリスト位置に基づいてAVストリームを取得して再生を開始する。
また、ページ2の代表画像321は、バーチャルプレイリスト[#00005]のプレイアイテム[#0]の先頭位置のマーク[Mark#0]にリンクが設定されており、ユーザが、代表画像321を選択すると、この選択情報が、再生機器の制御部に入力されて制御部がリンク情報に基づいてプレイリスト[#00005]のプレイアイテム[#0]のマーク[Mark#0]を識別して、マーク[Mark#0]のプレイリスト位置に基づいてAVストリームを取得して再生を開始する。
さらに、ページ2の代表画像322は、代表画像321と同様、バーチャルプレイリスト[#00005]のプレイアイテム[#1]の先頭位置のマーク[Mark#1]にリンクが設定されており、ユーザが、代表画像322を選択すると、この選択情報が、再生機器の制御部に入力されて制御部がリンク情報に基づいてプレイリスト[#00005]のプレイアイテム[#1]のマーク[Mark#1]を識別して、マーク[Mark#1]のプレイリスト位置に基づいてAVストリームを取得して再生を開始する。
このように、本発明の情報処理装置の生成するメニューは、チャプタ単位での代表画像をリスト表示し、各代表画像がチャプタ先頭のマーク位置とのリンク情報を保有する構成となっており、チャプタ単位での再生処理が可能となる。
次に、図12を参照して、メニュー二表示された代表画像の指定によって再生処理を実行する場合の具体的な処理すなわち、ムービーオブジェクトのナビゲーションコマンドを適用した再生処理について説明する。
図11を参照してメニュー中の代表画像の各々とチャプタとのリンク関係を説明したが、代表画像を指定することによって直接プレイリストのマーク位置が決定されるのではなく、所定のコンテンツ再生手順に従って再生処理が実行されることになる。すなわち、インデックスからムービーオブジェクトが指定され、ムービーオブジェクトに含まれるナビゲーションコマンドを実行することで、特定のプレイリストを指定した再生処理が行われることになる。
まず、メニュー表示処理は、図11に示すインデックス中のトップメニュー[TopMenu]401の処理によって実行される。トップメニュー[TopMenu]401は、ムービーオブジェクト#5[mobj#5]402を指定してムービーオブジェクト#5[mobj#5]402に含まれるナビゲーションコマンド403が実行される。
ムービーオブジェクト#5[mobj#5]402に含まれるナビゲーションコマンド403は、図に示すように、
EQ GPR#0 FFFF
PlayPL #00555
MOVE GPR#0 to GPR#2
MOVE FFFF to GPR#0
PlayPlatMK GPR#2 GPR#1
上記構成を持つ。GPRはレジスタ(General Purpose Resister)であり、GPR#0〜GPR#nに、様々な値が設定可能であり、これらの値に基づいて処理を決定する。
上記コマンドの意味は、以下の通りである。
レジスタGPR#0の値が[FFFF]に等しい(EQ)場合は、
プレイリスト[#00555]を再生し、
等しくない場合は、
レジスタGPR#0の値をレジスタGPR#2に移動させ、
値[FFFF]をレジスタGPR#0にセットし、
プレイリスト識別子=[レジスタGPR#2の値]、マーク識別子=[レジスタGPR#1の値]を再生する。
これらの処理を実行させるコマンドである。
初期的には、レジスタGPR#0には、[FFFF]が設定される。これは、メディアをセットした際に、インデックスのファーストプレイバック[FirstPlayback]404の指定するムービーオブジェクト[mobj#0]405のコマンド406が実行されることによる。コマンド406は、
MOVE FFFF to GPR#0
MOVE 0 to GPR#1
これらのコマンドからなり、レジスタGPR#0の設定値を[FFFF]、レジスタGPR#1の設定値を[0]とする初期設定を行う。これらの処理によって、初期的には、レジスタGPR#0には、[FFFF]が設定される。
従って、この初期設定後において、トップメニュー[TopMenu]401により、ムービーオブジェクト#5[mobj#5]402が指定されてムービーオブジェクト#5[mobj#5]402に含まれるナビゲーションコマンド403を実行すると、レジスタGPR#0には[FFFF]が設定されており、プレイリスト[#00555]が再生される。プレイリスト[#00555]はメニュープレイリストであり、図に示すメニュー画面300が表示される。
このメニュー表示状態において、ユーザが、代表画像311を指定すると、代表画像311に対応付けられたコマンドが実行される。このコマンドは図に示すコマンド411であり、以下の構成を持つ。
MOVE 00000 to GPR#0
MOVE 0 to GPR#1
Jump Title to TopMenu
上記コマンドの意味は以下の通りである。
レジスタGPR#0に[00000]をセット
レジスタGPR#1に[0]をセット
トップメニュー[TopMenu]にジャンプ
ユーザが代表画像311を指定すると、上記のコマンドが実行されて、トップメニュー[TopMenu]によって、再度ムービーオブジェクト[mobj#5]のコマンドが実行される。この時点では、レジスタGPR#0に[00000]、レジスタGPR#1に[0]がセットされている。従って、ナビゲーションコマンド403、すなわち、
EQ GPR#0 FFFF
PlayPL #00555
MOVE GPR#0 to GPR#2
MOVE FFFF to GPR#0
PlayPlatMK GPR#2 GPR#1
を実行した場合には以下の処理となる。
レジスタGPR#0の値は[00000]であり、
レジスタGPR#0の値[00000]をレジスタGPR#2に移動させ、
値[FFFF]をレジスタGPR#0にセットし、
プレイリスト識別子=[レジスタGPR#2の値=00000]、マーク識別子=[レジスタGPR#1の値=0]を再生する。
すなわち、リアルプレイリスト[#00000]、マーク[#0]の位置から再生が開始される。図12に示すマーク[#0]431である。
メニューに表示された他の代表画像も、その指定によってされざれに対応するコマンドが実行されて、先に、図11を参照して説明したリンク先のマークの指定するチャプタの再生が開始される。例えば、ページ1の代表画像312に対応付けられたコマンドは、
MOVE 00000 to GPR#0
MOVE 1 to GPR#1
Jump Title to TopMenu
であり、
上記コマンドの意味は以下の通りである。
レジスタGPR#0に[00000]をセット
レジスタGPR#1に[1]をセット
トップメニュー[TopMenu]にジャンプ
ユーザが代表画像312を指定すると、上記のコマンドが実行されて、トップメニュー[TopMenu]によって、再度ムービーオブジェクト[mobj#5]のコマンドが実行される。この時点では、レジスタGPR#0に[00000]、レジスタGPR#1に[1]がセットされている。従って、ナビゲーションコマンド403、すなわち、
EQ GPR#0 FFFF
PlayPL #00555
MOVE GPR#0 to GPR#2
MOVE FFFF to GPR#0
PlayPlatMK GPR#2 GPR#1
を実行した場合には以下の処理となる。
レジスタGPR#0の値は[00000]であり、
レジスタGPR#0の値[00000]をレジスタGPR#2に移動させ、
値[FFFF]をレジスタGPR#0にセットし、
プレイリスト識別子=[レジスタGPR#2の値=00000]、マーク識別子=[レジスタGPR#1の値=1]を再生する。
すなわち、リアルプレイリスト[#00000]、マーク[#1]の位置から再生が開始される。図12に示すマーク[#1]432のチャプタ開始点から再生が行なわれる。
また、ページ1の代表画像313に対応付けられたコマンドは、
MOVE 00200 to GPR#0
MOVE 0 to GPR#1
Jump Title to TopMenu
であり、
ユーザが代表画像313を指定すると、上記のコマンドが実行されて、トップメニュー[TopMenu]によって、再度ムービーオブジェクト[mobj#5]のコマンドが実行される。この時点では、レジスタGPR#0に[00200]、レジスタGPR#1に[0]がセットされている。従って、ナビゲーションコマンド403、すなわち、
EQ GPR#0 FFFF
PlayPL #00555
MOVE GPR#0 to GPR#2
MOVE FFFF to GPR#0
PlayPlatMK GPR#2 GPR#1
を実行した場合には以下の処理となる。
レジスタGPR#0の値は[00200]であり、
レジスタGPR#0の値[00200]をレジスタGPR#2に移動させ、
値[FFFF]をレジスタGPR#0にセットし、
プレイリスト識別子=[レジスタGPR#2の値=00200]、マーク識別子=[レジスタGPR#1の値=0]を再生する。
すなわち、リアルプレイリスト[#00200]、マーク[#0]の位置から再生が開始される。図12に示すマーク[#0]433のチャプタ開始点から再生が行なわれる。
また、ページ1の代表画像314に対応付けられたコマンドは、
MOVE 00018 to GPR#0
MOVE 0 to GPR#1
Jump Title to TopMenu
であり、
ユーザが代表画像314を指定すると、上記のコマンドが実行されて、トップメニュー[TopMenu]によって、再度ムービーオブジェクト[mobj#5]のコマンドが実行される。この時点では、レジスタGPR#0に[00018]、レジスタGPR#1に[0]がセットされている。従って、ナビゲーションコマンド403、すなわち、
EQ GPR#0 FFFF
PlayPL #00555
MOVE GPR#0 to GPR#2
MOVE FFFF to GPR#0
PlayPlatMK GPR#2 GPR#1
を実行した場合には以下の処理となる。
レジスタGPR#0の値は[00018]であり、
レジスタGPR#0の値[00018]をレジスタGPR#2に移動させ、
値[FFFF]をレジスタGPR#0にセットし、
プレイリスト識別子=[レジスタGPR#2の値=00018]、マーク識別子=[レジスタGPR#1の値=0]を再生する。
すなわち、リアルプレイリスト[#00018]、マーク[#0]の位置から再生が開始される。
また、ページ2の代表画像321に対応付けられたコマンドは、
MOVE 00005 to GPR#0
MOVE 0 to GPR#1
Jump Title to TopMenu
であり、
ユーザが代表画像321を指定すると、上記のコマンドが実行されて、トップメニュー[TopMenu]によって、再度ムービーオブジェクト[mobj#5]のコマンドが実行される。この時点では、レジスタGPR#0に[00005]、レジスタGPR#1に[0]がセットされている。従って、ナビゲーションコマンド403、すなわち、
EQ GPR#0 FFFF
PlayPL #00555
MOVE GPR#0 to GPR#2
MOVE FFFF to GPR#0
PlayPlatMK GPR#2 GPR#1
を実行した場合には以下の処理となる。
レジスタGPR#0の値は[00005]であり、
レジスタGPR#0の値[00005]をレジスタGPR#2に移動させ、
値[FFFF]をレジスタGPR#0にセットし、
プレイリスト識別子=[レジスタGPR#2の値=00005]、マーク識別子=[レジスタGPR#1の値=0]を再生する。
すなわち、バーチャルプレイリスト[#00005]、マーク[#0]の位置から再生が開始される。
さらに、ページ2の代表画像322に対応付けられたコマンドは、
MOVE 00005 to GPR#0
MOVE 1 to GPR#1
Jump Title to TopMenu
であり、
ユーザが代表画像322を指定すると、上記のコマンドが実行されて、トップメニュー[TopMenu]によって、再度ムービーオブジェクト[mobj#5]のコマンドが実行される。この時点では、レジスタGPR#0に[00005]、レジスタGPR#1に[1]がセットされている。従って、ナビゲーションコマンド403、すなわち、
EQ GPR#0 FFFF
PlayPL #00555
MOVE GPR#0 to GPR#2
MOVE FFFF to GPR#0
PlayPlatMK GPR#2 GPR#1
を実行した場合には以下の処理となる。
レジスタGPR#0の値は[00005]であり、
レジスタGPR#0の値[00005]をレジスタGPR#2に移動させ、
値[FFFF]をレジスタGPR#0にセットし、
プレイリスト識別子=[レジスタGPR#2の値=00005]、マーク識別子=[レジスタGPR#1の値=1]を再生する。
すなわち、バーチャルプレイリスト[#00005]、マーク[#1]の位置から再生が開始される。
このように、代表画像の各々に対応するコマンドに基づいてリンクされたマーク位置からのコンテンツ再生が開始されることになる。なお、ページ切り替えアイコン331,332にも対応コマンドとしてページの移動を実行させるコマンドが設定され、ユーザがこれらのアイコンを指定することでページの移動が実行される。
図13は、メニューに対応する画像としてのAVストリームファイル[#00102]と、メニュー再生リストとしてのプレイリスト[#00555]との対応について説明する図である。先に、図10のメニュー作成シーケンスにおいて説明したように、メニュー作成時にはメニュー用のプレイリストが生成される。このメニュー用のプレイリストが図13に示すプレイリスト[#00555]501である。
メニュー用の画像データは、代表画像を含む画像データとしてのクリップAVストリームファイル[#00102]503である。このクリップAVストリームに対応するクリップ情報ファイルがクリップ情報ファイル[#00102]502である。
クリップ情報ファイルは、クリップAVストリームと1対1で対応し、対応するAVストリームの属性を定義するファイルである。例えば、coding,size,時間→アドレス変換、再生管理情報、タイムマップ等が含まれているファイルである。プレイリスト501にはメニューの各ページに対応するプレイアイテムによって構成される。この例ではページ数は2であるので2zのプレイアイテムによって構成されている。各々のプレイアイテムは、再生開始時間、終了時間情報、すなわち[IN time]、[OUT time]を保持している。これらの時間情報に対応するクリップ情報ファイルのPTS[プレゼンテーションタイムスタンプ]を取得して、取得したPTSによって指定されるAVストリームを再生する。
例えば、プレイリスト[#00555]の最初のプレイアイテム[#0]のIN Timeは45000、OUT timeは48003であり、IN Time(45000)以下で最も近いPTSスタートを持つEP(エントリポイント)をクリップ情報ファイルから取得する。この場合、エントリポイント[EP#0]がPTSスタート=44800であり、このエントリポイント[EP#0]が選択され、このエントリポイント[EP#0]の指定するAVストリーム、すなわちメニューのAVストリーム303中のページ1が再生表示される。同様にプレイリスト[#00555]の2番目のプレイアイテム[#1]のIN Timeは67500、OUT timeは70503であり、IN Time以下で最も近いPTSスタートを持つEP#1(PTSスタート=67328)が選択され、このエントリポイント[EP#1]の指定するAVストリーム、すなわちメニューのAVストリーム303中のページ2が再生表示される。このページの切り替えは、ページ切り替えアイコン331,332の指定によって実行される。
なお、メニューのデータは、上述した説明から理解されるように、各チャプタ対応の代表画像データと、ページ切り替え用のアイコンデータ、さらに、各代表画像データやページ切り替えアイコンなどに対応付けられたコマンドなどによって構成される。いわゆる代表画像データとIGストリーム(インタラクティブグラフィックスストリーム)からなるデータ構成を持つ。
メニュー対応のIGストリームのデータ構成例について、図14を参照して説明する。メニューデータは、図14(a)に示すように各チャプタ対応の代表画像Iピクチャ511と、IGストリーム(インタラクティブグラフィックスストリーム)512からなる。IGストリームは、図14(b)に示すデータ構成を持つ。具体的には、以下の各データを持つ。
ICS(インタラクティブ・コンポジション・セグメント)521、
PDS(パレット・データ・セグメント)522、
ODS(オブジェクト・ディフィニッション・セグメント)523、
END(終了マーク)524
ICS(インタラクティブ・コンポジション・セグメント)521には、ページのレイアウト情報、ボタンのカーソル移動ルール、ボタンのナビゲーションコマンドなどが含まれる。先に、図12を参照して説明した代表画像に対応するコマンドはこのICS521に記録される。
PDS(パレット・データ・セグメント)522には、ページのパレット情報が含まれる。ODS(オブジェクト・ディフィニッション・セグメント)523には、ボタン画像情報が格納され、非選択状態、選択状態、実行状態各々についてそれぞれ、前ページボタン、後ページボタン、チャプタボタンに対応する画像ジヨウホウが記録されている。END(終了マーク)524はIGストリームの終了位置を示す情報が記録されている。
メニュー表示およびメニューに対するユーザ操作に対する処理は、このIGストリームのデータに基づいて実行されることになる。
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本発明の一実施例構成によれば、例えばビデオカメラ等の情報処理装置において、記録コンテンツに対応するメニュー生成処理に必要なリソース情報を記憶部に記録し、新たなデータ記録処理またはデータ編集処理の開始前にリソース情報を参照して、処理実行によってメニュー作成処理に必要なリソースが失われる可能性があるかを判定する構成とした。リソースが失われる可能性があると判断した場合には、処理の停止または警告提示を行う。本構成により、情報記録媒体に記録されたコンテンツ対応のメニュー生成処理に必要なリソースを失う可能性を低減することができる。
本発明の情報処理装置の構成例を示すブロック図である。 情報記録媒体における記録データのデータ構造を説明する図である。 プレイリスト(PlayList)、プレイアイテム(PlayItem)、クリップ(Clip)、クリップ情報(ClipInformation)、クリップAVストリーム(ClipAVStream)の関係を示すUML(Unified Modeling Language)図である。 プレイリストによるクリップの参照関係について説明する図である。 プレイリストに設定されるメインパスとサプパス対応のプレイリストとクリップの関係について説明する図である。 情報記録媒体に記録されるファイルの管理構造について説明する図である。 ビデオカメラによる録画・撮影に従ってAVストリームのクリップとともにプレイリストが生成される手順について説明する図である。 ビデオカメラによる録画・撮影に従ってAVストリームのクリップとともにプレイリストが生成される手順について説明する図である。 ファイナライズ処理のシーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 メニュー作成処理のシーケンスについて説明するフローチャートを示す図である。 メニューのリンク構成について説明する図である。 メニューとナビゲーションコマンドとの対応および実行処理について説明する図である。 メニューとプレイリスト、クリップ情報との対応関係について説明する図である。 メニューのIGストリーム構成について説明する図である。
符号の説明
100 情報処理装置
110 記録再生制御部
111 主制御部(プロセッサ)
112 ROM
113 RAM
114 入出力インタフェース
115 バス
120 媒体制御部
130 記録再生用ワークメモリ
140 符号復号化部
150 入出力信号制御部
180 情報記録媒体
200,201 クリップ
210〜212 プレイリスト

Claims (5)

  1. (a)コンテンツを格納したコンテンツファイル、
    (b)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの属性情報を格納した属性ファイル、
    (c)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生開始点と再生終了点を定義した再生区間データを格納した再生リストファイル、
    上記(a)〜(c)の各ファイルを情報記録媒体に記録するデータ記録処理を行う制御部と、
    前記情報記録媒体に記録された前記コンテンツに対応するメニュー作成処理を実行するために必要な属性ファイルおよび再生リストファイルを予め確保するためのリソースに関するリソース情報を記録した記憶部を有し、
    前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべきオブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を含み、
    前記制御部は、
    前記メニュー作成処理に際して、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生制御を行うためのコマンドの集合体であるオブジェクトファイルを前記情報記録媒体に記録する処理を実行し、
    新たなデータ記録処理またはデータ編集処理の開始前に記憶部に記録されたリソース情報を参照し、処理実行によって前記メニュー作成処理に必要なリソースが失われる可能性があると判断した場合には、前記オブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を確認して、処理の停止または通知処理を行なう情報処理装置。
  2. 前記リソース情報は、
    前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべき前記情報記録媒体の容量情報を含む構成であり、
    前記制御部は、前記リソース判定処理に際して、
    前記情報記録媒体の容量情報を確認して、確認結果に応じて処理を停止させる処理、または通知を行なう請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、前記メニュー作成処理に際して、
    前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツに対応して設定されるタイトルと、前記オブジェクトファイルとの対応関係データを含むインデックスファイルを前記情報記録媒体に記録する構成であり、
    前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべき前記インデックスファイルのファイルサイズ情報を含む構成であり、
    前記制御部は、前記リソース判定処理に際して、
    前記インデックスファイルのファイルサイズ情報を確認して、確認結果に応じて処理を停止させる処理、または通知を行なう請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 情報処理装置において実行する情報処理方法であり、
    制御部が、
    (a)コンテンツを格納したコンテンツファイル、
    (b)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの属性情報を格納した属性ファイル、
    (c)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生開始点と再生終了点を定義した再生区間データを格納した再生リストファイル、
    上記(a)〜(c)の各ファイルを情報記録媒体に記録するコンテンツ記録処理ステップと、
    前記制御部が、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツ対応のメニュー作成処理を行うステップであり、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生制御を行うためのコマンドの集合体であるオブジェクトファイルを前記情報記録媒体に記録するメニュー作成処理ステップと、
    前記制御部が、新たなデータ記録処理またはデータ編集処理の開始前に記憶部に記録されたリソース情報を参照し、処理実行によって前記メニュー作成処理に必要なリソースが失われる可能性があると判断した場合には、処理の停止または警告提示を行うリソース判定ステップを有し、
    前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべきオブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を含み、
    前記リソース判定ステップは、
    前記オブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を確認して、確認結果に応じて処理を停止させる処理、または通知を行なうステップである情報処理方法。
  5. 情報処理装置において情報処理を実行させるコンピュータ・プログラムであり、
    (a)コンテンツを格納したコンテンツファイル、
    (b)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの属性情報を格納した属性ファイル、
    (c)前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生開始点と再生終了点を定義した再生区間データを格納した再生リストファイル、
    上記(a)〜(c)の各ファイルを情報記録媒体に記録させるコンテンツ記録処理ステップと、
    記コンテンツファイルに格納されたコンテンツ対応のメニュー作成処理を行わせるステップであり、前記コンテンツファイルに格納されたコンテンツの再生制御を行うためのコマンドの集合体であるオブジェクトファイルを前記情報記録媒体に記録させるメニュー作成処理ステップと、
    たなデータ記録処理またはデータ編集処理の開始前に記憶部に記録されたリソース情報を参照させて、処理実行によって前記メニュー作成処理に必要なリソースが失われる可能性があると判断した場合には、処理の停止または警告提示を行わせるリソース判定ステップを前記情報処理装置に実行させ、
    前記リソース情報は、前記メニュー作成処理の実行に際して確保すべきオブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を含み、
    前記リソース判定ステップにおいて、
    前記オブジェクトファイル内のオブジェクト数またはオブジェクトファイルのファイルサイズ情報を確認して、確認結果に応じて処理を停止させる処理、または通知を前記情報処理装置に実行させるコンピュータ・プログラム。
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