JP4702192B2 - 液晶パネルおよび投射型表示装置 - Google Patents
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Description
特許文献1の投射型表示装置は、ダイクロイックプリズムと、ダイクロイックプリズムの異なる3方向に設置された3枚の液晶パネルとを有している。この投射型表示装置は、各液晶パネルを透過した赤色光、緑色光、青色光がダイクロイックプリズムで集光されて、その集光された光が画像として投射されるよう構成されている。
しかしながら、特許文献1の投射型表示装置では、劣化した液晶パネルの交換するとき、3枚の液晶パネルに対して交換を行うため、その交換作業が煩雑となるという問題があった。
また、3枚の未使用の液晶パネルを設置した後、各液晶パネルに対して位置決め作業を行うため、その作業も煩雑となる問題があった。
本発明の液晶パネルは、光を発する光源と、該光源から発せられた光のうちの複数の単色光を集光する集光部とを有する投射型表示装置の前記光源と前記集光部との間に着脱自在に装填される液晶パネルであって、前記投射型表示装置に装填された装填状態で前記各単色光がそれぞれ透過する第1、第2および第3の光透過領域を有し、前記第1、第2および第3の光透過領域は、連結または一体化され、第1の方向に沿って2列に配列され、
前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域は、1列目に互いに離間して設けられ、
前記第2の光透過領域は、2列目の前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域との間に設けられていることを特徴とする。
これにより、各光透過領域が同時に投射型表示装置に対し着脱可能に液晶パネルが構成
されているため、当該液晶パネルの交換を容易に行うことができる。さらに、装填状態で、各光透過領域を各単色光がそれぞれ確実に透過し、鮮明な画像を得ることができる。
本発明の液晶パネルでは、 前記複数の単色光は、赤色光、緑色光および青色光を含み、 前記赤色光が、前記第1の光透過領域を透過し、前記緑色光が、前記第2の光透過領域を透過し、前記青色光が、前記第3の光透過領域を透過することが好ましい。
これにより、液晶パネルの交換をより容易に行うことができる。
これにより、分光部自体におけるダイクロイックミラー同士の位置関係が確実に固定され、よって、分光部に入射する光を確実に分光することができる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の投射型表示装置(第1実施形態)の光学系を模式的に示す図、図2は、図1に示す投射型表示装置における装填部と該装填部に装填された液晶パネル(第1実施形態)とを示す斜視図、図3は、図2に示す装填部および液晶パネルの分解斜視図、図4は、図2に示す液晶パネルを模式的に示す断面図である。なお、図1(図7も同様)中の左右方向をx軸方向、x軸方向に対して垂直な方向、すなわち、上下方向をy軸方向という。また、図2および図3中の上側を「上」または「上方」といい、下側を「下」または「下方」という。また、図2および図3中の上下方向をz軸方向という。
図1に示すように、投射型表示装置1は、照明光学系30と、照明光学系30からの白色光を3つ(複数)の単色光に分光する分光部3と、分光部3によって分光された3つの単色光を集光する集光部2と、液晶パネル7が着脱自在に装填される装填部4と、光路長調整手段5と、投射レンズ(投射光学系)40とを有している。
また、図2および図3に示すように、液晶パネル7は、その全体形状が長尺状(板状(例えば平面視で長方形をなす))をなすものである。この液晶パネル7は、パネル基板74と、装填状態で各単色光がそれぞれ透過する光透過領域71、72および73とを有している。
照明光学系30は、光源301と、インテグレータレンズ302および303と、ミラー304と、集光レンズ305とを有している。
光源301は、白色光(白色光束)をy軸正方向に出射する(発する)ものである。
インテグレータレンズ302および303は、光源301の白色光の出射側に配置されている。
インテグレータレンズ303の白色光の出射側には、ミラー304が設けられている。ミラー304は、その鏡面がx軸方向およびy軸方向のそれぞれに対し45度傾斜して設けられている。これにより、インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図1中左方(x軸正方向)に反射して、集光レンズ305に向う。
分光部3は、集光レンズ305の出射面305a側に設置されている。この分光部3は、光源301から出射され、インテグレータレンズ302および303と、ミラー304と、集光レンズ305とを順次経由した白色光を、3つの単色光に分光する部位である。投射型表示装置1では、分光される3つの単色光は、それぞれ、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)である。
ダイクロイックミラー31は、青色光(B)のみを反射する(赤色光(R)および緑色光(G)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー31は、分光部3の白色光が入射する(x軸方向に対して垂直な)入射面35を介して、集光レンズ305と反対側に配置されている。また、ダイクロイックミラー31は、分光部3の入射面35に対し図1中45度傾斜して設置されている。
ダイクロイックミラー32は、赤色光(R)のみを反射する(緑色光(G)および青色光(B)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー32は、その途中がダイクロイックミラー31の途中と直交して設置されている。これにより、赤色光(R)のみがy軸正方向に反射する。
また、出射面36から出射した赤色光(R)は、装填状態の液晶パネル7の光透過領域71を透過する(図2参照)。
また、出射面36から出射した青色光(B)は、装填状態の液晶パネル7の光透過領域73を透過する(図2参照)。
このような構成の分光部3では、ダイクロイックミラー31および32と、ミラー33および34とが連結または一体化されているもの(第1のダイクロイックミラー群)が好ましい。
これにより、分光部3自体におけるミラー同士の位置関係が確実に固定され、よって、分光部3に入射する白色光を確実に分光することができる。また、分光部3自体がユニット化され、よって、分光部3を投射型表示装置1に組み込むのが容易となる、すなわち、投射型表示装置1の組立(製造)が容易となる。
集光部2は、ダイクロイックミラー21および22と、ミラー23および24とを有している。
このように配置されたミラー23により、分光部2の出射面36から出射した赤色光(R)は、ミラー23でy軸負方向に向って反射され、ダイクロイックミラー22に入射する。
ミラー24は、集光部2の入射面25を介して、分光部2のミラー34に対応する位置(分光部2のミラー34と反対側)に設けられている。ミラー24は、ミラー23に対し図1中90度傾斜して、すなわち、分光部2のミラー34に対し90度傾斜して設置されている。
ダイクロイックミラー21は、青色光(B)のみを反射する(赤色光(R)および緑色光(G)が透過する)ミラーである。
これにより、ダイクロイックミラー21を反射した青色光(B)は、x軸正方向に向って反射され、出射面26から出射する。
また、集光部2では、緑色光(G)は、ダイクロイックミラー21および22を透過し、出射面26から出射する。さらに、出射面26から出射した緑色光(G)は、投射レンズ40に向う。
このような構成の集光部2では、ダイクロイックミラー21および22と、ミラー23および24とが連結または一体化されているもの(第2のダイクロイックミラー群)が好ましい。
図2および図3に示すように、装填部4は、装填部本体41と、液晶パネル7を案内するガイド部(ガイド溝)42と、回路基板45と、カバー46と、摩擦低減手段とを有している。
装填部本体41では、対向する2つの辺411および412と、それらを連結する1つの辺413とで囲まれる空間414の形状(大きさ)は、液晶パネル7の外形とほぼ同等に設定されている。これにより、装填状態の液晶パネル7を確実に支持することができる。
装填部4に液晶パネル7を装填するとき、ガイド部7が、その形成方向に沿って液晶パネル7を案内する。これにより、装填部4に対する液晶パネル7の抜き差しが容易となり、よって、液晶パネル7の交換をより容易に行うことができる。
また、ガイド部42に液晶パネル7の下部が入り込んでいることにより、装填状態の液晶パネル7は、分光部3および集光部2のそれぞれに対する、図2中のx軸方向および上下方向の位置決めが行われる。
このように、ガイド部42は、分光部3および集光部2のそれぞれに対して、装填状態の液晶パネル7の図2中のx軸方向および上下方向の位置決めを行う位置決め手段として機能している。
このようなローラ421により、装填部4に対する液晶パネル7の抜き差しがより容易となり、よって、液晶パネル7の交換をより容易に行うことができる。
また、摩擦低減手段は、複数のローラ421で構成されたものであるのに限定されず、例えば、ガイド部42の底部にテフロンコート(「テフロン」は、登録商標)を施したものでもよい。
また、回路基板45には、装填状態で、液晶パネル7の端子部75と電気的に接続される端子部451が設けられている。この端子部451は、例えば、異方導電性ゴムで構成されたものである。
このカバー46には、装填状態の液晶パネル7の光透過領域71、72および73のそれぞれに対応した開口部461が設けられている。図2に示すように、各開口部461からは、装填状態の液晶パネル7の光透過領域71、72および73がそれぞれ露出する。
このような一対の爪462は、装填状態の液晶パネル7の縁部76に係合しつつ、当該液晶パネル7をx軸負方向に押圧する。これにより、分光部3および集光部2のそれぞれに対して、図2中、yz軸方向の位置決めが行われる。
また、装填部4に、装填状態の各爪462と縁部76の前記凹部との係合を解除する解除機構を設けてもよい。これにより、液晶パネル7の交換を容易に行うことができる。
また、各爪462の形状としては、特に限定されないが、例えば、くさび状、ブロック状等が挙げられる。
前述したように、ガイド部42および各爪462は、分光部3および集光部2のそれぞれに対して、装填状態の液晶パネル7の位置決めを行う位置決め手段として機能するものである。
また、光透過領域71、72および73が同時に位置決めされるため、光透過領域71、72および73のそれぞれに対して位置決めを行うのを省略することができる。これにより、液晶パネル7の交換をより迅速かつ容易に行うことができる。
そこで、投射型表示装置1は、赤色光(R)および緑色光(G)のそれぞれの光路長が異なるのを解消するように、すなわち、赤色光(R)および緑色光(G)のそれぞれの光路長が等しくなるように、緑色光(G)の光路長を調整する光路長調整手段5を有している。
このような光路長調整手段5により、赤色光(R)および緑色光(G)のそれぞれの光路長が異なるのが確実に解消され、よって、鮮明な画像を得ることができる。
図1〜図3に示す液晶パネル7は、投射型表示装置1からの画像信号に基づいて作動し、これにより、画像を形成するものである。前述したように、この液晶パネル7は、投射型表示装置1の装填部4に対して着脱自在に装着される。
液晶パネル7は、パネル基板74と、装填状態で単色光(R)、(G)および(B)がそれぞれ透過する光透過領域71、72および73とを有している。
図4に示すように、パネル基板74は、マイクロレンズ基板13と、かかるマイクロレンズ基板13のバリア層133上に設けられ、開口111が形成されたブラックマトリックス11と、バリア層133上にブラックマトリックス11を覆うように設けられた透明導電膜(共通電極)12とを有している。
透明基板135は、マイクロレンズ基板13の基材として機能する部分である。
透明基板135の片面(図4中の上面)には、湾曲凹面を有する複数の凹部135aが形成されている。そして、透明基板135の当該凹部135aが形成された面に、マイクロレンズ形成層136を設けることにより、マイクロレンズ形成層136を構成する樹脂が各凹部135a内に充填され、湾曲凸状のマイクロレンズ137が形成される。このマイクロレンズ137は、所定の配置で(例えば行列状に)所定数形成されている。
中間層134は、種々の目的で形成することができ、その一例として、バリア層133の密着性を向上するために設けることができる。なお、中間層134は、高分子材料で構成されているのが好ましく、特に、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂や、アクリル含有複合樹脂(アルキレングリコールモノアルキルアセテート、アクリル樹脂および他官能アクリルモノマー含有)のような熱可塑性樹脂が好ましい。これらのなかでも特に、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル含有複合樹脂が好ましい。
透明導電膜12は、導電性を有し、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)などで構成されたものである。
光透過領域71は、平面視での形状がほぼ長方形をなす領域である。
図4に示すように、光透過領域71は、パネル基板74に接合されたTFT基板(液晶駆動基板)17と、TFT基板17とパネル基板74との空隙に封入された液晶よりなる液晶層18とを有している。
この液晶パネル7では、パネル基板74の透明導電膜12と、TFT基板17の個別電極172とが対向するように、TFT基板17とパネル基板74とが、一定距離離間して接合されている。
個別電極172は、透明導電膜(共通電極)12との間で充放電を行うことにより、液晶層18の液晶を駆動する。この個別電極172は、例えば、前述した透明導電膜12と同様の材料で構成されている。
薄膜トランジスタ173は、近傍の対応する個別電極172に接続されている。また、薄膜トランジスタ173は、装填状態で、端子部75および装填部4の端子部451を介して、投射型表示装置1と接続され、個別電極172へ供給する電流を制御する。これにより、個別電極172の充放電が制御される。
この液晶パネル7では、通常、1個のマイクロレンズ137と、かかるマイクロレンズ137の光軸Qに対応したブラックマトリックス11の1個の開口111と、1個の個別電極172と、かかる個別電極172に接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、1画素に対応している。
また、前述したように、光透過領域71、72および73は、それぞれ長方形をなしており、パネル基板74の長手方向に沿って1列に配列されている。この場合、光透過領域71、72および73は、それらの長辺同士が隣接するように配列されていてもよいし、短辺同士が隣接するように、配列されていてもよい。
例えば、画素の互いに異なる複数の液晶パネル7を用意し、それらを適宜使い分ける(交換する)場合が挙げられる。この場合、投射される画像の質を変更することができる。また、1つの液晶パネル7を使用し続ける場合よりも、各液晶パネル7の使用時間が短くなり、各液晶パネル7の寿命を延ばすことができる。また、画素の互いに異なる複数の液晶パネル7を使い分ける場合、各液晶パネル7の端子部75の端子数がそれぞれ異なるが、前述のように装填部4(回路基板45)の端子部451は異方導電性ゴムで構成されているため、端子数の異なる場合であっても、対応することができる。
次に、装填状態の投射型表示装置1の作動について説明する。
まず、装填部4に液晶パネル7を装填して、投射型表示装置1を装填状態とする。
光源301から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一にされる。
分光部3に入射した白色光は、前述したように、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)に分光される。
分光された赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)は、それぞれ、液晶パネル7の光透過領域71、72および73に入射する。
光透過領域71により形成された赤色用の画像、すなわち光透過領域71からの赤色光(R)は、集光部2に入射する。
集光部2に入射した赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)は、前述したように集光(合成)され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ40により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
なお、投射型表示装置1では、分光部3に入射した白色光は、緑色光(G)が直進し、緑色光(G)に対して赤色光(R)が図1中y軸正方向に分光され、緑色光(G)に対して青色光(B)がy軸負方向に分光されるよう構成されているが、これに限定されず、各単色光が入れ替わったように分光するよう構成されていてもよい。
図5は、本発明の投射型表示装置(第2実施形態)の分光部および集光部と液晶パネル(第2実施形態)とを模式的に示す斜視図、図6は、図5に示す分光部および集光部と液晶パネルとの3面図((a)は図5中矢印A側から見た平面図、(b)は図5中矢印B側から見た正面図、(c)は図5中矢印C側から見た側面図)である。
本実施形態は、投射型表示装置の分光部および集光部の構成と、液晶パネルの各光透過領域の配置とが異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
換言すれば、液晶パネル7Aでは、平面視で、光透過領域71、72および73がx軸方向に沿って2列に配列されている。この配列において、1列目に光透過領域71および73が互いに離間して配置されている。光透過領域71および73は、それらの各長辺がy軸方向と平行となり、各短辺がx軸方向と平行となるように配置されている。また、2列目に光透過領域71と光透過領域73との間に光透過領域72が配置されている、すなわち、光透過領域72は、光透過領域73を90度反転させたように、長辺がx軸方向と平行となり、短辺がy軸方向と平行となるように配置されている。以下、液晶パネル7Aの光透過領域71および73側の列を「1列目」といい、光透過領域72側の列を「2列目」という。
このように構成された液晶パネル7Aは、装填状態で、光透過領域71を赤色光(R)が透過し、光透過領域72を緑色光(G)が透過し、光透過領域73を青色光(B)が透過する(例えば図5参照)。
分光部3Aは、ダイクロイックミラー31A、32Aおよび37Aと、ミラー33Aおよび34Aとを有している。
ダイクロイックミラー31Aは、青色光(B)のみを反射する(赤色光(R)および緑色光(G)が透過する)ミラーである。
このような配置のダイクロイックミラー31Aにより、青色光(B)のみがx軸正方向に反射する。
ダイクロイックミラー32Aは、赤色光(R)のみを反射する(緑色光(G)および青色光(B)が透過する)ミラーである。
ミラー33Aは、ダイクロイックミラー32Aの反射方向に設けられている。このミラー33Aは、x軸方向に対して45度傾斜して配置されている(例えば図6(b)参照)。これにより、ダイクロイックミラー32Aを反射した赤色光(R)は、ミラー33Aでz軸正方向に向って反射され、出射面36から出射する。
ミラー34Aは、ダイクロイックミラー31Aの反射方向に設けられている。このミラー34Aは、ミラー33Aとのなす角が90度となるように配置されている(例えば図6(b)参照)。これにより、ダイクロイックミラー31Aを反射した青色光(B)は、ミラー34Aでz軸正方向に向って反射され、出射面36から出射する。
ダイクロイックミラー37Aは、ダイクロイックミラー31Aおよび32Aを透過した緑色光(G)のみを反射するミラーである。このダイクロイックミラー37Aは、分光部3Aの2列目に設けられており、分光部3Aの入射面35に対し45度傾斜して配置されている(例えば図6(c)参照)。
また、出射面36から出射した緑色光(G)は、装填状態の液晶パネル7Aの光透過領域72を透過する(図5参照)。
以上のような分光部3Aの構成により、分光部3Aに入射した白色光は、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)に分光され、その分光された状態で各単色光が液晶パネル7Aに入射する。
集光部2Aは、ダイクロイックミラー21A、22Aおよび27Aと、ミラー23Aおよび24Aとを有している。
ミラー23Aは、分光部3Aのミラー33Aの反射方向に位置している。このミラー23Aは、入射面25に対し45度傾斜して、すなわち、分光部3Aのミラー33Aに対し90度傾斜して設置されている(図6(b)参照)。
このダイクロイックミラー22Aは、集光部2Aの1列目に設けられており、x軸方向およびy軸方向に対し45度傾斜して配置されている。これにより、ダイクロイックミラー22Aを反射した赤色光(R)は、y軸正方向に向って反射され、出射面26から出射する。
このように配置されたミラー24Aにより、分光部3Aの出射面36から出射した青色光(B)は、ミラー24Aでx軸負負向に向って反射され、ダイクロイックミラー21Aに入射する。
このダイクロイックミラー21Aは、ダイクロイックミラー22Aと同様に集光部2Aの1列目に設けられており、当該ダイクロイックミラー21Aの途中がダイクロイックミラー22Aの途中と直交して配置されている(図6(a)参照)。これにより、ダイクロイックミラー21Aを反射した青色光(B)は、y軸正方向に向って反射され、出射面26から出射する。
このような配置のダイクロイックミラー27Aにより、緑色光(G)がy軸正方向に反射され、ダイクロイックミラー21Aおよび22Aを透過して、出射面36から出射する。
また、投射型表示装置1Aでは、分光部3Aのダイクロイックミラー31A、32Aおよび37Aとミラー33Aおよび34Aとが前述したような配置になっており、集光部2Aのダイクロイックミラー21A、22Aおよび27Aとミラー23Aおよび24Aとが前述したような配置になっていることにより、分光部3A、液晶パネル7A、集光部2Aを順次経た赤色光(R)および緑色光(G)の光路長が互いに等しくなるよう設定されている(例えば図5参照)。これにより、鮮明な画像を得ることができる。
また、投射型表示装置1Aでは、分光部3Aに入射した白色光は、緑色光(G)が直進し、緑色光(G)に対して赤色光(R)が図5中x軸負方向に分光され、緑色光(G)に対して青色光(B)がx軸正方向に分光されるよう構成されているが、これに限定されず、各単色光が入れ替わったように分光するよう構成されていてもよい。
図7は、本発明の投射型表示装置(第3実施形態)の光学系を模式的に示す図、図8は、図7に示す投射型表示装置の光源の平面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の投射型表示装置の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図7に示す投射型表示装置1Bの照明光学系30Aは、光源301Aと、3枚の拡散板306とを有している。また、投射型表示装置1Bでは、前記第1実施形態の投射型表示装置1に設置されていた分光部3が省略されている。
光源301Aは、互いに異なる波長の単色光、すなわち、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)をそれぞれ発する単色光源307a、307bおよび307cで構成されている。単色光源307aは、赤色光(R)を発するものである。単色光源307bは、緑色光(G)を発するものである。単色光源307cは、青色光(B)を発するものである。
このように、投射型表示装置1Bでは、前記分光部3を省略する、すなわち、構成を簡単なものとすることができる。また、光源301Aを液晶パネル7に近接して設置することができ、よって、各単色光の光路長を比較的短いものとすることができる。
図8に示すように、単色光源307aは、複数の発光ダイオード308と、各発光ダイオード308を支持する基板(回路基板)309とを有している。
基板309は、平面視で形状が長方形をなす板状体で構成されている。
また、単色光源307a(単色光源307bおよび307cも同様)の出射側、すなわち、単色光源307aと液晶パネル7(装填部4)との間には、拡散板306が設置されている。この拡散板306により、単色光源307aからの光が拡散され、よって、液晶パネル7の光透過領域71に対して、単色光源307aからの光をより均一に照射することができる。また、液晶パネル7の光透過領域71における照度を均一なものとすることができる。
また、発光ダイオード308は、例えば白色光を発する光源よりも、点灯/消灯が迅速に行なわれる。
また、単色光源307a(単色光源307bおよび307cも同様)での複数の発光ダイオード308の行数および列数は、前述したものに限定されないことは言うまでもない。
図9は、本発明の投射型表示装置(第4実施形態)の集光部と液晶パネルと光源とを模式的に示す斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の投射型表示装置の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
図9に示す投射型表示装置1Dでは、液晶パネル7Aの各光透過領域71、72および73に対応して、すなわち、千鳥格子状に単色光源307a、307bおよび307cが配置されている。単色光源307aは、光透過領域71の下方(z軸負方向)に位置している。単色光源307bは、光透過領域72の下方に位置している。単色光源307cは、光透過領域73の下方に位置している。
このような構成により、前記第2実施形態とほぼ同様に、拡散板306、液晶パネル7A、集光部2Aを順次経た赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)の光路長が互いに等しくなるよう設定することができる。これにより、鮮明な画像を得ることができる。
また、本発明の液晶パネルおよび投射型表示装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前記第1実施形態の投射型表示装置が、前記第2実施形態の液晶パネルが装填可能に構成されていてもよい。
Claims (5)
- 光を発する光源と、該光源から発せられた光のうちの複数の単色光を集光する集光部とを有する投射型表示装置の前記光源と前記集光部との間に着脱自在に装填される液晶パネルであって、
前記投射型表示装置に装填された装填状態で前記各単色光がそれぞれ透過する第1、第2および第3の光透過領域を有し、
前記第1、第2および第3の光透過領域は、連結または一体化され、第1の方向に沿って2列に配列され、
前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域は、1列目に互いに離間して設けられ、
前記第2の光透過領域は、2列目の前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域との間に設けられていることを特徴とする液晶パネル。 - 前記第1の光透過領域の短辺と前記第3の光透過領域の短辺は、前記第1の方向に沿って配置され、
前記第1の光透過領域の長辺と前記第3の光透過領域の長辺は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って配置され、
前記第2の光透過領域の短辺は、前記第2の方向に沿って配置され、
前記第2の光透過領域の長辺は、前記第1の方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1の液晶パネル。 - 前記複数の単色光は、赤色光、緑色光および青色光を含み、
前記赤色光が、前記第1の光透過領域を透過し、
前記緑色光が、前記第2の光透過領域を透過し、
前記青色光が、前記第3の光透過領域を透過することを特徴とする請求項1または2に記載の液晶パネル。 - 前記光源と、
前記複数の単色光を集光する集光部と、
請求項1〜3のいずれかに記載の液晶パネルと、
前記光源と前記集光部との間に設けられ、前記液晶パネルを支持する枠状の装填部本体と、該装填部本体の前記液晶パネルの装填方向に沿って形成され装填方向に前記液晶パネルを案内するガイド部と、を有し、前記液晶パネルが着脱自在に装填される装填部とを有することを特徴とする投射型表示装置。 - 前記光源は、白色光を発するものであり、
前記装填部を介して前記集光部と対向して設置され、前記光源から発せられた前記白色光を複数の単色光に分光する分光部を有し、
前記分光部は、前記各単色光に対応するダイクロイックミラーを複数有し、これらのダイクロイックミラーが連結または一体化されている請求項4に記載の投射型表示装置。
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