JP4702192B2 - 液晶パネルおよび投射型表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶パネルおよび投射型表示装置に関する。
スクリーン上に、画像を投影する投射型表示装置が知られている。投射型表示装置では、その画像形成に主として液晶パネル(液晶光シャッター)が用いられている。このような投射型表示装置としては、例えば、特許文献1に記載された装置が知られている。
特許文献1の投射型表示装置は、ダイクロイックプリズムと、ダイクロイックプリズムの異なる3方向に設置された3枚の液晶パネルとを有している。この投射型表示装置は、各液晶パネルを透過した赤色光、緑色光、青色光がダイクロイックプリズムで集光されて、その集光された光が画像として投射されるよう構成されている。
さて、一般的に、投射型表示装置では、例えば使用時間や使用環境等の使用条件により液晶パネルが劣化して、コントラストの低下等の表示品質の低下が生じていた。このため、劣化した(使用済の)液晶パネルを、未使用の液晶パネルに交換する必要があった。
しかしながら、特許文献1の投射型表示装置では、劣化した液晶パネルの交換するとき、3枚の液晶パネルに対して交換を行うため、その交換作業が煩雑となるという問題があった。
また、3枚の未使用の液晶パネルを設置した後、各液晶パネルに対して位置決め作業を行うため、その作業も煩雑となる問題があった。
特開平11−218746号公報
本発明の目的は、交換を容易に行うことができる液晶パネル、および、かかる液晶パネルを装填可能な投射型表示装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の液晶パネルは、光を発する光源と、該光源から発せられた光のうちの複数の単色光を集光する集光部とを有する投射型表示装置の前記光源と前記集光部との間に着脱自在に装填される液晶パネルであって、前記投射型表示装置に装填された装填状態で前記各単色光がそれぞれ透過する第1、第2および第3の光透過領域を有し、前記第1、第2および第3の光透過領域は、連結または一体化され、第1の方向に沿って2列に配列され、
前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域は、1列目に互いに離間して設けられ、
前記第2の光透過領域は、2列目の前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域との間に設けられていることを特徴とする。
これにより、各光透過領域が同時に投射型表示装置に対し着脱可能に液晶パネルが構成
されているため、当該液晶パネルの交換を容易に行うことができる。さらに、装填状態で、各光透過領域を各単色光がそれぞれ確実に透過し、鮮明な画像を得ることができる。
本発明の液晶パネルでは、前記第1の光透過領域の短辺と前記第3の光透過領域の短辺は、前記第1の方向に沿って配置され、前記第1の光透過領域の長辺と前記第3の光透過領域の長辺は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って配置され、前記第2の光透過領域の短辺は、前記第2の方向に沿って配置され、前記第2の光透過領域の長辺は、前記第1の方向に沿って配置されていることが好ましい。
本発明の液晶パネルでは、 前記複数の単色光は、赤色光、緑色光および青色光を含み、 前記赤色光が、前記第1の光透過領域を透過し、前記緑色光が、前記第2の光透過領域を透過し、前記青色光が、前記第3の光透過領域を透過することが好ましい。
本発明の投射型表示装置は、前記複数の単色光を集光する集光部と、請求項1〜3のいずれかに記載の液晶パネルと、前記光源と前記集光部との間に設けられ、前記液晶パネルを支持する枠状の装填部本体と、該装填部本体の前記液晶パネルの装填方向に沿って形成され装填方向に前記液晶パネルを案内するガイド部と、を有し、前記液晶パネルが着脱自在に装填される装填部とを有することを特徴とする。
これにより、液晶パネルの交換をより容易に行うことができる。
本発明の投射型表示装置は、前記光源は、白色光を発するものであり、前記装填部を介して前記集光部と対向して設置され、前記光源から発せられた前記白色光を複数の単色光に分光する分光部を有し、前記分光部は、前記各単色光に対応するダイクロイックミラーを複数有し、これらのダイクロイックミラーが連結または一体化されていることが好ましい。
これにより、分光部自体におけるダイクロイックミラー同士の位置関係が確実に固定され、よって、分光部に入射する光を確実に分光することができる。
以下、本発明の液晶パネルおよび投射型表示装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の投射型表示装置(第1実施形態)の光学系を模式的に示す図、図2は、図1に示す投射型表示装置における装填部と該装填部に装填された液晶パネル(第1実施形態)とを示す斜視図、図3は、図2に示す装填部および液晶パネルの分解斜視図、図4は、図2に示す液晶パネルを模式的に示す断面図である。なお、図1(図7も同様)中の左右方向をx軸方向、x軸方向に対して垂直な方向、すなわち、上下方向をy軸方向という。また、図2および図3中の上側を「上」または「上方」といい、下側を「下」または「下方」という。また、図2および図3中の上下方向をz軸方向という。
図1に示す本発明の投射型表示装置1は、本発明の液晶パネル7が装填されるものである。以下、液晶パネル7が投射型表示装置1(装填部4)に装填された状態を「装填状態」という。
図1に示すように、投射型表示装置1は、照明光学系30と、照明光学系30からの白色光を3つ(複数)の単色光に分光する分光部3と、分光部3によって分光された3つの単色光を集光する集光部2と、液晶パネル7が着脱自在に装填される装填部4と、光路長調整手段5と、投射レンズ(投射光学系)40とを有している。
また、図2および図3に示すように、液晶パネル7は、その全体形状が長尺状(板状(例えば平面視で長方形をなす))をなすものである。この液晶パネル7は、パネル基板74と、装填状態で各単色光がそれぞれ透過する光透過領域71、72および73とを有している。
まず、投射型表示装置1について説明する。
照明光学系30は、光源301と、インテグレータレンズ302および303と、ミラー304と、集光レンズ305とを有している。
光源301は、白色光(白色光束)をy軸正方向に出射する(発する)ものである。
インテグレータレンズ302および303は、光源301の白色光の出射側に配置されている。
また、インテグレータレンズ302および303は、それぞれ、白色光が透過可能に対向配置されている。これにより、インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、その光強度(輝度分布)が均一にされる。
インテグレータレンズ303の白色光の出射側には、ミラー304が設けられている。ミラー304は、その鏡面がx軸方向およびy軸方向のそれぞれに対し45度傾斜して設けられている。これにより、インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図1中左方(x軸正方向)に反射して、集光レンズ305に向う。
ミラー304の白色光の出射側(反射方向)には、集光レンズ305が設置されている。集光レンズ305を透過した白色光は、集光レンズ305により整形され、分光部3に入射する。
分光部3は、集光レンズ305の出射面305a側に設置されている。この分光部3は、光源301から出射され、インテグレータレンズ302および303と、ミラー304と、集光レンズ305とを順次経由した白色光を、3つの単色光に分光する部位である。投射型表示装置1では、分光される3つの単色光は、それぞれ、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)である。
図1に示すように、分光部3は、ダイクロイックミラー31および32と、ミラー33および34とを有している。
ダイクロイックミラー31は、青色光(B)のみを反射する(赤色光(R)および緑色光(G)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー31は、分光部3の白色光が入射する(x軸方向に対して垂直な)入射面35を介して、集光レンズ305と反対側に配置されている。また、ダイクロイックミラー31は、分光部3の入射面35に対し図1中45度傾斜して設置されている。
このような配置のダイクロイックミラー31により、青色光(B)のみがy軸負方向に反射する。
ダイクロイックミラー32は、赤色光(R)のみを反射する(緑色光(G)および青色光(B)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー32は、その途中がダイクロイックミラー31の途中と直交して設置されている。これにより、赤色光(R)のみがy軸正方向に反射する。
ミラー33は、ダイクロイックミラー32と平行な姿勢で、ダイクロイックミラー32の反射側に設けられている。これにより、ダイクロイックミラー32を反射した赤色光(R)は、ミラー33でx軸正方向に向って反射され、出射面36から出射する。
また、出射面36から出射した赤色光(R)は、装填状態の液晶パネル7の光透過領域71を透過する(図2参照)。
ミラー34は、ダイクロイックミラー31と平行な姿勢で、ダイクロイックミラー31の反射側に設けられている。これにより、ダイクロイックミラー31を反射した青色光(B)は、ミラー34でx軸正方向に向って反射され、出射面36から出射する。
また、出射面36から出射した青色光(B)は、装填状態の液晶パネル7の光透過領域73を透過する(図2参照)。
また、分光部3では、緑色光(G)は、ダイクロイックミラー31および32を透過し、出射面36から出射する。さらに、出射面36から出射した緑色光(G)は、装填状態の液晶パネル7の光透過領域72を透過する(図2参照)。
このような構成の分光部3では、ダイクロイックミラー31および32と、ミラー33および34とが連結または一体化されているもの(第1のダイクロイックミラー群)が好ましい。
これにより、分光部3自体におけるミラー同士の位置関係が確実に固定され、よって、分光部3に入射する白色光を確実に分光することができる。また、分光部3自体がユニット化され、よって、分光部3を投射型表示装置1に組み込むのが容易となる、すなわち、投射型表示装置1の組立(製造)が容易となる。
図1に示すように、集光部2は、分光部3の出射面36側に、装填部4を介して、分光部3に対向する位置に設置されている。この集光部2は、分光部3によって分光された赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)を集光する部位である。
集光部2は、ダイクロイックミラー21および22と、ミラー23および24とを有している。
ミラー23は、集光部2のx軸方向に対して垂直な入射面25を介して、分光部2のミラー33に対応する位置(分光部2のミラー33と反対側)に設けられている。ミラー23は、入射面25に対し図1中45度傾斜して、すなわち、分光部2のミラー33に対し90度傾斜して設置されている。
このように配置されたミラー23により、分光部2の出射面36から出射した赤色光(R)は、ミラー23でy軸負方向に向って反射され、ダイクロイックミラー22に入射する。
ダイクロイックミラー22は、赤色光(R)のみを反射する(緑色光(G)および青色光(B)が透過する)ミラーである。このダイクロイックミラー22は、ミラー23と平行な姿勢で、ミラー23の反射側に設けられている。これにより、ダイクロイックミラー22を反射した赤色光(R)は、x軸正方向に向って反射され、出射面26から出射する。
また、出射面26から出射した赤色光(R)は、投射レンズ40に向う。
ミラー24は、集光部2の入射面25を介して、分光部2のミラー34に対応する位置(分光部2のミラー34と反対側)に設けられている。ミラー24は、ミラー23に対し図1中90度傾斜して、すなわち、分光部2のミラー34に対し90度傾斜して設置されている。
このように配置されたミラー24により、分光部3の出射面36から出射した青色光(B)は、ミラー24でy軸負正向に向って反射され、ダイクロイックミラー21に入射する。
ダイクロイックミラー21は、青色光(B)のみを反射する(赤色光(R)および緑色光(G)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー21は、ミラー24と平行な姿勢で、ミラー24の反射側に設けられている。また、このダイクロイックミラー21は、その途中がダイクロイックミラー22の途中と直交して設置されている。
これにより、ダイクロイックミラー21を反射した青色光(B)は、x軸正方向に向って反射され、出射面26から出射する。
また、出射面26から出射した青色光(B)は、投射レンズ40に向う。
また、集光部2では、緑色光(G)は、ダイクロイックミラー21および22を透過し、出射面26から出射する。さらに、出射面26から出射した緑色光(G)は、投射レンズ40に向う。
このような構成の集光部2では、ダイクロイックミラー21および22と、ミラー23および24とが連結または一体化されているもの(第2のダイクロイックミラー群)が好ましい。
これにより、集光部2自体におけるミラー同士の位置関係が確実に固定され、よって、集光部2に入射する赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)を確実に集光することができる。また、集光部2自体がユニット化され、よって、集光部2を投射型表示装置1に組み込むのが容易となる、すなわち、投射型表示装置1の組立(製造)が容易となる。
図1に示すように、分光部3と集光部2との間には、液晶パネルが装填される装填部4が設けられている。
図2および図3に示すように、装填部4は、装填部本体41と、液晶パネル7を案内するガイド部(ガイド溝)42と、回路基板45と、カバー46と、摩擦低減手段とを有している。
装填部本体41は、コ字状(枠状)の部材で構成され、装填状態の液晶パネル7を支持するものである。
装填部本体41では、対向する2つの辺411および412と、それらを連結する1つの辺413とで囲まれる空間414の形状(大きさ)は、液晶パネル7の外形とほぼ同等に設定されている。これにより、装填状態の液晶パネル7を確実に支持することができる。
装填部本体41の辺412の上部には、当該辺412の長手方向(装填部本体41の液晶パネル7の装填方向)に沿って、ガイド部42が形成されている。
装填部4に液晶パネル7を装填するとき、ガイド部7が、その形成方向に沿って液晶パネル7を案内する。これにより、装填部4に対する液晶パネル7の抜き差しが容易となり、よって、液晶パネル7の交換をより容易に行うことができる。
また、図3に示すように、投射型表示装置1に対する液晶パネル7の装填方向は、液晶パネル7の長手方向とほぼ一致している。これにより、装填部4に対する液晶パネル7の抜き差しがより容易となり、よって、液晶パネル7の交換をさらに容易に行うことができる。
また、ガイド部42に液晶パネル7の下部が入り込んでいることにより、装填状態の液晶パネル7は、分光部3および集光部2のそれぞれに対する、図2中のx軸方向および上下方向の位置決めが行われる。
このように、ガイド部42は、分光部3および集光部2のそれぞれに対して、装填状態の液晶パネル7の図2中のx軸方向および上下方向の位置決めを行う位置決め手段として機能している。
図3に示すように、ガイド部42の底部(下部)には、その底部(y軸方向)に沿って、ローラ421が複数設けられている。各ローラ421は、液晶パネル7が装填されるときに生じる液晶パネル7とガイド部42との摩擦を低減する摩擦低減手段として機能するものである。
このようなローラ421により、装填部4に対する液晶パネル7の抜き差しがより容易となり、よって、液晶パネル7の交換をより容易に行うことができる。
また、複数のローラ421は、等間隔に配置されているのが好ましい。これにより、液晶パネル7が円滑に移動することができる。したがって、装填部4に対する液晶パネル7の抜き差しがより容易となり、よって、液晶パネル7の交換をより容易に行うことができる。
また、摩擦低減手段は、複数のローラ421で構成されたものであるのに限定されず、例えば、ガイド部42の底部にテフロンコート(「テフロン」は、登録商標)を施したものでもよい。
装填部本体41の下部には、回路基板45が設置されている。この回路基板45は、投射型表示装置1の制御部(図示せず)と電気的に接続されており、前記制御部(投射型表示装置1)からの画像信号に基づいて、装填状態の液晶パネル7を駆動させる基板である。
また、回路基板45には、装填状態で、液晶パネル7の端子部75と電気的に接続される端子部451が設けられている。この端子部451は、例えば、異方導電性ゴムで構成されたものである。
カバー46は、長方形の板状をなすものであり、装填部本体41の前面(集光部2側の面)を覆うように設置される。
このカバー46には、装填状態の液晶パネル7の光透過領域71、72および73のそれぞれに対応した開口部461が設けられている。図2に示すように、各開口部461からは、装填状態の液晶パネル7の光透過領域71、72および73がそれぞれ露出する。
また、カバー46の裏面(装填部本体41側の面)の縁部には、一対の爪462が突出形成されている。これらの爪462は、カバー46の幅方向に離間して設けられている。各爪462は、x軸負方向に、例えば圧縮コイルバネ(図示せず)により、付勢されている。
このような一対の爪462は、装填状態の液晶パネル7の縁部76に係合しつつ、当該液晶パネル7をx軸負方向に押圧する。これにより、分光部3および集光部2のそれぞれに対して、図2中、yz軸方向の位置決めが行われる。
なお、液晶パネル7の縁部76に各爪462に対応する凹部を設けてもよい。これにより、装填状態で、各爪462が縁部76の前記凹部に係合し、よって、液晶パネル7が不本意に装填部4から離脱するのを確実に防止することができる。
また、装填部4に、装填状態の各爪462と縁部76の前記凹部との係合を解除する解除機構を設けてもよい。これにより、液晶パネル7の交換を容易に行うことができる。
また、爪462の設置数は、2つであるのに限定されず、例えば、3つ以上であってもよい。
また、各爪462の形状としては、特に限定されないが、例えば、くさび状、ブロック状等が挙げられる。
前述したように、ガイド部42および各爪462は、分光部3および集光部2のそれぞれに対して、装填状態の液晶パネル7の位置決めを行う位置決め手段として機能するものである。
これにより、液晶パネル7を装填状態としたとき、光透過領域71、72および73が、分光部3および集光部2に対して、同時に確実に位置決めされる。よって、液晶パネル7の交換が迅速かつ容易に行われる。
また、光透過領域71、72および73が同時に位置決めされるため、光透過領域71、72および73のそれぞれに対して位置決めを行うのを省略することができる。これにより、液晶パネル7の交換をより迅速かつ容易に行うことができる。
図1に示すように、投射型表示装置1では、赤色光(R)と青色光(B)とは、それらの光路長が等しくなっており、赤色光(R)(青色光(B)も同様)と緑色光(G)とは、それらの光路長が異なっている。
そこで、投射型表示装置1は、赤色光(R)および緑色光(G)のそれぞれの光路長が異なるのを解消するように、すなわち、赤色光(R)および緑色光(G)のそれぞれの光路長が等しくなるように、緑色光(G)の光路長を調整する光路長調整手段5を有している。
光路長調整手段5は、例えばリレーレンズ51で構成されており、出射面36の緑色光(G)が出射する部分に設置されているものと、入射面25の緑色光(G)が入射する部分に設置されているものとを有している。
このような光路長調整手段5により、赤色光(R)および緑色光(G)のそれぞれの光路長が異なるのが確実に解消され、よって、鮮明な画像を得ることができる。
次に、液晶パネル7について説明する。
図1〜図3に示す液晶パネル7は、投射型表示装置1からの画像信号に基づいて作動し、これにより、画像を形成するものである。前述したように、この液晶パネル7は、投射型表示装置1の装填部4に対して着脱自在に装着される。
液晶パネル7は、パネル基板74と、装填状態で単色光(R)、(G)および(B)がそれぞれ透過する光透過領域71、72および73とを有している。
パネル基板74は、その全体形状が長尺状をなすものである。これにより、液晶パネル7を把持し易くなり、よって、液晶パネル7の交換をより容易に行うことができる。
図4に示すように、パネル基板74は、マイクロレンズ基板13と、かかるマイクロレンズ基板13のバリア層133上に設けられ、開口111が形成されたブラックマトリックス11と、バリア層133上にブラックマトリックス11を覆うように設けられた透明導電膜(共通電極)12とを有している。
マイクロレンズ基板13は、透明基板135と、該透明基板135上に設けられたマイクロレンズ形成層136とを有している。マイクロレンズ形成層136では、マイクロレンズ形成層136を構成する樹脂により多数のマイクロレンズ137が形成されている。
透明基板135は、マイクロレンズ基板13の基材として機能する部分である。
透明基板135の片面(図4中の上面)には、湾曲凹面を有する複数の凹部135aが形成されている。そして、透明基板135の当該凹部135aが形成された面に、マイクロレンズ形成層136を設けることにより、マイクロレンズ形成層136を構成する樹脂が各凹部135a内に充填され、湾曲凸状のマイクロレンズ137が形成される。このマイクロレンズ137は、所定の配置で(例えば行列状に)所定数形成されている。
マイクロレンズ形成層136上には、中間層(下地層)134を介してバリア層133が設けられている。
中間層134は、種々の目的で形成することができ、その一例として、バリア層133の密着性を向上するために設けることができる。なお、中間層134は、高分子材料で構成されているのが好ましく、特に、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂や、アクリル含有複合樹脂(アルキレングリコールモノアルキルアセテート、アクリル樹脂および他官能アクリルモノマー含有)のような熱可塑性樹脂が好ましい。これらのなかでも特に、ベンゾシクロブテン樹脂、アクリル含有複合樹脂が好ましい。
このような中間層134上には、例えば薄膜で構成されたバリア層133が設けられている。これにより、マイクロレンズ形成層136との間で水分または有機成分の移行を阻止することができる。
透明導電膜12は、導電性を有し、例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、インジウムオキサイド(IO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)などで構成されたものである。
このパネル基板74の下部には、光透過領域71、72および73(TFT基板17)と電気的に接続される端子部75が帯状に形成されている。端子部75は、光透過領域71、72および73の各画素に対応した端子を有し、これらの端子が集合して構成されたものである。このような構成の端子部75は、装填状態で、回路基板45の端子部451と電気的に接続され、端子部75および端子部451の対応する端子同士が導通する。
光透過領域71、72および73は、それぞれ、構成がほぼ同一であるため、光透過領域71を代表的に説明する。
光透過領域71は、平面視での形状がほぼ長方形をなす領域である。
図4に示すように、光透過領域71は、パネル基板74に接合されたTFT基板(液晶駆動基板)17と、TFT基板17とパネル基板74との空隙に封入された液晶よりなる液晶層18とを有している。
TFT基板17は、液晶層18の液晶を駆動するための基板であり、ガラス基板171と、かかるガラス基板171上に設けられた多数の個別電極172と、かかる個別電極172の近傍に設けられ、各個別電極172に対応する多数の薄膜トランジスタ(TFT)173とを有している。
この液晶パネル7では、パネル基板74の透明導電膜12と、TFT基板17の個別電極172とが対向するように、TFT基板17とパネル基板74とが、一定距離離間して接合されている。
ガラス基板171は、例えば、石英ガラスなどで構成されている。
個別電極172は、透明導電膜(共通電極)12との間で充放電を行うことにより、液晶層18の液晶を駆動する。この個別電極172は、例えば、前述した透明導電膜12と同様の材料で構成されている。
薄膜トランジスタ173は、近傍の対応する個別電極172に接続されている。また、薄膜トランジスタ173は、装填状態で、端子部75および装填部4の端子部451を介して、投射型表示装置1と接続され、個別電極172へ供給する電流を制御する。これにより、個別電極172の充放電が制御される。
液晶層18は液晶分子(図示せず)を含有しており、個別電極172の充放電に対応して、かかる液晶分子、すなわち液晶の配向が変化する。
この液晶パネル7では、通常、1個のマイクロレンズ137と、かかるマイクロレンズ137の光軸Qに対応したブラックマトリックス11の1個の開口111と、1個の個別電極172と、かかる個別電極172に接続された1個の薄膜トランジスタ173とが、1画素に対応している。
以上のように構成された液晶パネル7では、パネル基板74側から入射した赤色光(R)は、透明基板135を通り、マイクロレンズ137(マイクロレンズ形成層136)を通過する際に集光されつつ、中間層134、バリア層133、ブラックマトリックス11の開口111、透明導電膜12、液晶層18、個別電極172、ガラス基板171を透過する。このとき、光透過領域71が有する各画素は、赤色用の画像信号に基づいて作動するTFT基板17の駆動により、スイッチング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。これにより、赤色光(R)は光透過領域71で変調され、赤色用の画像が形成される。
さて、図2および図3に示すように、光透過領域71、72および73は、パネル基板74(液晶パネル7)のほぼ同一面方向に、すなわち、パネル基板74の長手方向に沿って1列に配列されている。これにより、装填状態で、光透過領域71を赤色光(R)が確実に透過し、光透過領域72を緑色光(G)が確実に透過し、光透過領域73を青色光(B)が確実に透過する。よって、鮮明な画像を得ることができる。
また、液晶パネル7では、光透過領域71、72および73は、連結または一体化されている。これにより、液晶パネル7は、光透過領域71、72および73が同時に装填部4に対し着脱可能に構成されることとなり、当該液晶パネル7の交換を容易に行うことができる。
また、前述したように、光透過領域71、72および73は、それぞれ長方形をなしており、パネル基板74の長手方向に沿って1列に配列されている。この場合、光透過領域71、72および73は、それらの長辺同士が隣接するように配列されていてもよいし、短辺同士が隣接するように、配列されていてもよい。
また、液晶パネル7の交換としては、劣化した液晶パネル7を、未使用の液晶パネル7に交換するのに限定されず、例えば、以下に記載する場合が挙げられる。
例えば、画素の互いに異なる複数の液晶パネル7を用意し、それらを適宜使い分ける(交換する)場合が挙げられる。この場合、投射される画像の質を変更することができる。また、1つの液晶パネル7を使用し続ける場合よりも、各液晶パネル7の使用時間が短くなり、各液晶パネル7の寿命を延ばすことができる。また、画素の互いに異なる複数の液晶パネル7を使い分ける場合、各液晶パネル7の端子部75の端子数がそれぞれ異なるが、前述のように装填部4(回路基板45)の端子部451は異方導電性ゴムで構成されているため、端子数の異なる場合であっても、対応することができる。
また、例えば、液晶パネル7が損傷した場合が挙げられる。
次に、装填状態の投射型表示装置1の作動について説明する。
まず、装填部4に液晶パネル7を装填して、投射型表示装置1を装填状態とする。
光源301から出射された白色光(白色光束)は、インテグレータレンズ302および303を透過する。この白色光の光強度(輝度分布)は、インテグレータレンズ302および303により均一にされる。
インテグレータレンズ302および303を透過した白色光は、ミラー304で図1中左方に反射し、その反射光は、集光レンズ305により整形され、分光部3に入射する。
分光部3に入射した白色光は、前述したように、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)に分光される。
分光された赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)は、それぞれ、液晶パネル7の光透過領域71、72および73に入射する。
この際、光透過領域71が有する各画素は、赤色用の画像信号に基づいて作動するTFT基板17の駆動により、スイッチング制御(オン/オフ)、すなわち変調される。これと同様に、光透過領域72が有する各画素は、緑色用の画像信号に基づいて作動するパネル基板74の駆動により、スイッチング制御(オン/オフ)され、光透過領域73が有する各画素は、青色用の画像信号に基づいて作動するパネル基板74の駆動により、スイッチング制御(オン/オフ)される。
これにより、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)は、それぞれ、光透過領域71、72および73で変調され、赤色用の画像、緑色用の画像および青色用の画像がそれぞれ形成される。
光透過領域71により形成された赤色用の画像、すなわち光透過領域71からの赤色光(R)は、集光部2に入射する。
また、光透過領域72により形成された緑色用の画像、すなわち光透過領域72からの緑色光(G)は、集光部2に入射し、光透過領域73により形成された青色用の画像、すなわち光透過領域73からの青色光(B)は、集光部2に入射する。
集光部2に入射した赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)は、前述したように集光(合成)され、これによりカラーの画像が形成される。この画像は、投射レンズ40により、所定の位置に設置されているスクリーン320上に投影(拡大投射)される。
なお、投射型表示装置1では、分光部3に入射した白色光は、緑色光(G)が直進し、緑色光(G)に対して赤色光(R)が図1中y軸正方向に分光され、緑色光(G)に対して青色光(B)がy軸負方向に分光されるよう構成されているが、これに限定されず、各単色光が入れ替わったように分光するよう構成されていてもよい。
<第2実施形態>
図5は、本発明の投射型表示装置(第2実施形態)の分光部および集光部と液晶パネル(第2実施形態)とを模式的に示す斜視図、図6は、図5に示す分光部および集光部と液晶パネルとの3面図((a)は図5中矢印A側から見た平面図、(b)は図5中矢印B側から見た正面図、(c)は図5中矢印C側から見た側面図)である。
なお、図5(図9も同様)では、分光部および集光部と液晶パネルとが互いに離間しており、その離間の程度を誇張して描いている。また、図5および図6(図9も同様)では、装填部を省略して描いている。また、図5中の上下方向(装填状態の液晶パネルの厚さ方向)をz軸方向、z軸方向に対して垂直な一方向(装填状態の液晶パネルの長手方向)をx軸方向、x軸方向およびz軸方向に対して垂直な方向(装填状態の液晶パネルの幅方向)をy軸方向という。
以下、これらの図を参照して本発明の液晶パネルおよび投射型表示装置の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、投射型表示装置の分光部および集光部の構成と、液晶パネルの各光透過領域の配置とが異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図5に示すように、液晶パネル7Aでは、光透過領域71、72および73が千鳥格子状に配列されている。
換言すれば、液晶パネル7Aでは、平面視で、光透過領域71、72および73がx軸方向に沿って2列に配列されている。この配列において、1列目に光透過領域71および73が互いに離間して配置されている。光透過領域71および73は、それらの各長辺がy軸方向と平行となり、各短辺がx軸方向と平行となるように配置されている。また、2列目に光透過領域71と光透過領域73との間に光透過領域72が配置されている、すなわち、光透過領域72は、光透過領域73を90度反転させたように、長辺がx軸方向と平行となり、短辺がy軸方向と平行となるように配置されている。以下、液晶パネル7Aの光透過領域71および73側の列を「1列目」といい、光透過領域72側の列を「2列目」という。
このように構成された液晶パネル7Aは、装填状態で、光透過領域71を赤色光(R)が透過し、光透過領域72を緑色光(G)が透過し、光透過領域73を青色光(B)が透過する(例えば図5参照)。
次に、本実施形態の投射型表示装置1Aの分光部3Aについて図5および図6を参照しつつ説明する。
分光部3Aは、ダイクロイックミラー31A、32Aおよび37Aと、ミラー33Aおよび34Aとを有している。
ダイクロイックミラー31Aは、青色光(B)のみを反射する(赤色光(R)および緑色光(G)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー31Aは、分光部3Aの1列目に設けられており、分光部3Aの入射面35に対し図5中45度傾斜して配置されている。
このような配置のダイクロイックミラー31Aにより、青色光(B)のみがx軸正方向に反射する。
ダイクロイックミラー32Aは、赤色光(R)のみを反射する(緑色光(G)および青色光(B)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー32Aは、ダイクロイックミラー31Aと同様に分光部3Aの1列目に設けられており、当該ダイクロイックミラー32Aの途中がダイクロイックミラー31Aの途中と直交して配置されている。これにより、赤色光(R)のみがx軸負方向に反射する。
ミラー33Aは、ダイクロイックミラー32Aの反射方向に設けられている。このミラー33Aは、x軸方向に対して45度傾斜して配置されている(例えば図6(b)参照)。これにより、ダイクロイックミラー32Aを反射した赤色光(R)は、ミラー33Aでz軸正方向に向って反射され、出射面36から出射する。
また、出射面36から出射した赤色光(R)は、装填状態の液晶パネル7Aの光透過領域71を透過する(図5参照)。
ミラー34Aは、ダイクロイックミラー31Aの反射方向に設けられている。このミラー34Aは、ミラー33Aとのなす角が90度となるように配置されている(例えば図6(b)参照)。これにより、ダイクロイックミラー31Aを反射した青色光(B)は、ミラー34Aでz軸正方向に向って反射され、出射面36から出射する。
また、出射面36から出射した青色光(B)は、装填状態の液晶パネル7Aの光透過領域73を透過する(図5参照)。
ダイクロイックミラー37Aは、ダイクロイックミラー31Aおよび32Aを透過した緑色光(G)のみを反射するミラーである。このダイクロイックミラー37Aは、分光部3Aの2列目に設けられており、分光部3Aの入射面35に対し45度傾斜して配置されている(例えば図6(c)参照)。
このような配置のダイクロイックミラー37Aにより、緑色光(G)がz軸正方向に反射され、出射面36から出射する。
また、出射面36から出射した緑色光(G)は、装填状態の液晶パネル7Aの光透過領域72を透過する(図5参照)。
以上のような分光部3Aの構成により、分光部3Aに入射した白色光は、赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)に分光され、その分光された状態で各単色光が液晶パネル7Aに入射する。
次に、投射型表示装置1Aの集光部2Aについて図5および図6を参照しつつ説明する。
集光部2Aは、ダイクロイックミラー21A、22Aおよび27Aと、ミラー23Aおよび24Aとを有している。
ミラー23Aは、分光部3Aのミラー33Aの反射方向に位置している。このミラー23Aは、入射面25に対し45度傾斜して、すなわち、分光部3Aのミラー33Aに対し90度傾斜して設置されている(図6(b)参照)。
このように配置されたミラー23Aにより、分光部3Aの出射面36から出射した赤色光(R)は、ミラー23Aでx軸負正向に向って反射され、ダイクロイックミラー22Aに入射する(図6(a)参照)。
ダイクロイックミラー22Aは、赤色光(R)のみを反射する(緑色光(G)および青色光(B)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー22Aは、集光部2Aの1列目に設けられており、x軸方向およびy軸方向に対し45度傾斜して配置されている。これにより、ダイクロイックミラー22Aを反射した赤色光(R)は、y軸正方向に向って反射され、出射面26から出射する。
ミラー24Aは、分光部3Aのミラー34Aの反射方向に位置している。このミラー24Aは、入射面25に対し45度傾斜して、すなわち、分光部3Aのミラー34Aに対し90度傾斜して設置されている(図6(b)参照)。
このように配置されたミラー24Aにより、分光部3Aの出射面36から出射した青色光(B)は、ミラー24Aでx軸負負向に向って反射され、ダイクロイックミラー21Aに入射する。
ダイクロイックミラー21Aは、青色光(B)のみを反射する(赤色光(R)および緑色光(G)が透過する)ミラーである。
このダイクロイックミラー21Aは、ダイクロイックミラー22Aと同様に集光部2Aの1列目に設けられており、当該ダイクロイックミラー21Aの途中がダイクロイックミラー22Aの途中と直交して配置されている(図6(a)参照)。これにより、ダイクロイックミラー21Aを反射した青色光(B)は、y軸正方向に向って反射され、出射面26から出射する。
ダイクロイックミラー27Aは、緑色光(G)のみを反射するミラーである。このダイクロイックミラー27Aは、集光部2Aの2列目に設けられており、入射面25に対し45度傾斜して、すなわち、分光部3Aのダイクロイックミラー37Aに対し90度傾斜して配置されている(例えば図6(c)参照)。
このような配置のダイクロイックミラー27Aにより、緑色光(G)がy軸正方向に反射され、ダイクロイックミラー21Aおよび22Aを透過して、出射面36から出射する。
以上のような集光部2Aの構成により、分光された状態で集光部2Aに入射した赤色光(R)、緑色光(G)、青色光(B)は、合成され、その状態で出射する。
また、投射型表示装置1Aでは、分光部3Aのダイクロイックミラー31A、32Aおよび37Aとミラー33Aおよび34Aとが前述したような配置になっており、集光部2Aのダイクロイックミラー21A、22Aおよび27Aとミラー23Aおよび24Aとが前述したような配置になっていることにより、分光部3A、液晶パネル7A、集光部2Aを順次経た赤色光(R)および緑色光(G)の光路長が互いに等しくなるよう設定されている(例えば図5参照)。これにより、鮮明な画像を得ることができる。
また、投射型表示装置1Aでは、分光部3Aに入射した白色光は、緑色光(G)が直進し、緑色光(G)に対して赤色光(R)が図5中x軸負方向に分光され、緑色光(G)に対して青色光(B)がx軸正方向に分光されるよう構成されているが、これに限定されず、各単色光が入れ替わったように分光するよう構成されていてもよい。
<第3実施形態>
図7は、本発明の投射型表示装置(第3実施形態)の光学系を模式的に示す図、図8は、図7に示す投射型表示装置の光源の平面図である。
以下、これらの図を参照して本発明の投射型表示装置の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、光源の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7に示す投射型表示装置1Bの照明光学系30Aは、光源301Aと、3枚の拡散板306とを有している。また、投射型表示装置1Bでは、前記第1実施形態の投射型表示装置1に設置されていた分光部3が省略されている。
光源301Aは、互いに異なる波長の単色光、すなわち、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)をそれぞれ発する単色光源307a、307bおよび307cで構成されている。単色光源307aは、赤色光(R)を発するものである。単色光源307bは、緑色光(G)を発するものである。単色光源307cは、青色光(B)を発するものである。
また、投射型表示装置1Bでは、単色光源307a、307bおよび307cは、y軸方向、すなわち、液晶パネル7の長手方向に沿って順に配置されている。これにより、前記分光部3で白色光を分光したのとほぼ同様に、赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)がそれぞれ、液晶パネル7および集光部2に順次入射する。
このように、投射型表示装置1Bでは、前記分光部3を省略する、すなわち、構成を簡単なものとすることができる。また、光源301Aを液晶パネル7に近接して設置することができ、よって、各単色光の光路長を比較的短いものとすることができる。
単色光源307a、307bおよび307cは、ほぼ同一の構成であるため、以下、単色光源307aを代表的に説明する。
図8に示すように、単色光源307aは、複数の発光ダイオード308と、各発光ダイオード308を支持する基板(回路基板)309とを有している。
基板309は、平面視で形状が長方形をなす板状体で構成されている。
単色光源307aでは、基板309に対し、複数の発光ダイオード308が行列状をなすように配置されている。図8に示す構成では、基板309の幅方向に沿って3つの発光ダイオード308が配置されて、基板309の長手方向に沿って4つの発光ダイオード308が配置されている。すなわち、図8に示す構成では、複数の発光ダイオード308が3行4列に配置されている。
このように複数の発光ダイオード308が配置されていることにより、液晶パネル7の光透過領域71に対して、単色光源307aからの光を均一に照射することができる。これにより、スクリーン320で得えられる画像が鮮明なものとなる。
また、単色光源307a(単色光源307bおよび307cも同様)の出射側、すなわち、単色光源307aと液晶パネル7(装填部4)との間には、拡散板306が設置されている。この拡散板306により、単色光源307aからの光が拡散され、よって、液晶パネル7の光透過領域71に対して、単色光源307aからの光をより均一に照射することができる。また、液晶パネル7の光透過領域71における照度を均一なものとすることができる。
また、発光ダイオード308は、例えば白色光を発する光源よりも、一般的に寿命が長い。これにより、例えば故障により単色光源307aを修理したり交換したりするのを必要とする回数、すなわち、単色光源307aのMTBFやMTTFを比較的長く設定することができる。
また、発光ダイオード308は、例えば白色光を発する光源よりも、点灯/消灯が迅速に行なわれる。
また、単色光源307a(単色光源307bおよび307cも同様)での複数の発光ダイオード308の行数および列数は、前述したものに限定されないことは言うまでもない。
<第4実施形態>
図9は、本発明の投射型表示装置(第4実施形態)の集光部と液晶パネルと光源とを模式的に示す斜視図である。
以下、この図を参照して本発明の投射型表示装置の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、光源の構成が異なること以外は前記第2実施形態と同様である。
図9に示す投射型表示装置1Dでは、液晶パネル7Aの各光透過領域71、72および73に対応して、すなわち、千鳥格子状に単色光源307a、307bおよび307cが配置されている。単色光源307aは、光透過領域71の下方(z軸負方向)に位置している。単色光源307bは、光透過領域72の下方に位置している。単色光源307cは、光透過領域73の下方に位置している。
また、各単色光源307a、307bおよび307cと、液晶パネル7Aとの間には、それぞれ、拡散板306が介在している。
このような構成により、前記第2実施形態とほぼ同様に、拡散板306、液晶パネル7A、集光部2Aを順次経た赤色光(R)、緑色光(G)および青色光(B)の光路長が互いに等しくなるよう設定することができる。これにより、鮮明な画像を得ることができる。
以上、本発明の液晶パネルおよび投射型表示装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、液晶パネルおよび投射型表示装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の液晶パネルおよび投射型表示装置は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
例えば、前記第1実施形態の投射型表示装置が、前記第2実施形態の液晶パネルが装填可能に構成されていてもよい。
本発明の投射型表示装置(第1実施形態)の光学系を模式的に示す図である。 図2は、図1に示す投射型表示装置における装填部と該装填部に装填された液晶パネル(第1実施形態)とを示す斜視図である。 図2に示す装填部および液晶パネルの分解斜視図である。 図2に示す液晶パネルを模式的に示す断面図である。 本発明の投射型表示装置(第2実施形態)の分光部および集光部と液晶パネル(第2実施形態)とを模式的に示す斜視図である。 図5に示す分光部および集光部と液晶パネルとの3面図((a)は図5中矢印A側から見た平面図、(b)は図5中矢印B側から見た正面図、(c)は図5中矢印C側から見た側面図)である。 本発明の投射型表示装置(第3実施形態)の光学系を模式的に示す図である。 図7に示す投射型表示装置の光源の平面図である。 発明の投射型表示装置(第4実施形態)の集光部と液晶パネルと光源とを模式的に示す斜視図である。
符号の説明
1、1A、1B、1D……投射型表示装置 2、2A……集光部 21、22、21A、22A、27A……ダイクロイックミラー 23、24、23A、24A……ミラー 25……入射面 26……出射面 3、3A……分光部 31、32、31A、32A、37A……ダイクロイックミラー 33、34、33A、34A……ミラー 35……入射面 36……出射面 4……装填部 41……装填部本体 411、412、413……辺 414……空間 42……ガイド部(ガイド溝) 421……ローラ 45……回路基板 451……端子部 46……カバー 461……開口部 462……爪 5……光路長調整手段 51……リレーレンズ 7、7A……液晶パネル 71、72、73……光透過領域 74……パネル基板 75……端子部 76……縁部 11……ブラックマトリックス 111……開口 12……透明導電膜(共通電極) 13……マイクロレンズ基板 133……バリア層 134……中間層 135……透明基板 135a……凹部 136……マイクロレンズ形成層 137……マイクロレンズ 17……TFT基板(液晶駆動基板) 171……ガラス基板 172……個別電極 173……薄膜トランジスタ(TFT) 18……液晶層 30、30A……照明光学系 301、301A……光源 302、303……インテグレータレンズ 304……ミラー 305……集光レンズ 305a……出射面 306……拡散板 307a、307b、307c……単色光源 308……発光ダイオード 309……基板(回路基板) 40……投射レンズ 320……スクリーン Q……光軸

Claims (5)

  1. 光を発する光源と、該光源から発せられた光のうちの複数の単色光を集光する集光部とを有する投射型表示装置の前記光源と前記集光部との間に着脱自在に装填される液晶パネルであって、
    前記投射型表示装置に装填された装填状態で前記各単色光がそれぞれ透過する第1、第2および第3の光透過領域を有し、
    前記第1、第2および第3の光透過領域は、連結または一体化され、第1の方向に沿って2列に配列され、
    前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域は、1列目に互いに離間して設けられ、
    前記第2の光透過領域は、2列目の前記第1の光透過領域と前記第3の光透過領域との間に設けられていることを特徴とする液晶パネル。
  2. 前記第1の光透過領域の短辺と前記第3の光透過領域の短辺は、前記第1の方向に沿って配置され、
    前記第1の光透過領域の長辺と前記第3の光透過領域の長辺は、前記第1の方向と交差する第2の方向に沿って配置され、
    前記第2の光透過領域の短辺は、前記第2の方向に沿って配置され、
    前記第2の光透過領域の長辺は、前記第1の方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1の液晶パネル。
  3. 前記複数の単色光は、赤色光、緑色光および青色光を含み、
    前記赤色光が、前記第1の光透過領域を透過し、
    前記緑色光が、前記第2の光透過領域を透過し、
    前記青色光が、前記第3の光透過領域を透過することを特徴とする請求項1または2に記載の液晶パネル。
  4. 前記光源と、
    前記複数の単色光を集光する集光部と、
    請求項1〜3のいずれかに記載の液晶パネルと、
    前記光源と前記集光部との間に設けられ、前記液晶パネルを支持する枠状の装填部本体と、該装填部本体の前記液晶パネルの装填方向に沿って形成され装填方向に前記液晶パネルを案内するガイド部と、を有し、前記液晶パネルが着脱自在に装填される装填部とを有することを特徴とする投射型表示装置。
  5. 前記光源は、白色光を発するものであり、
    前記装填部を介して前記集光部と対向して設置され、前記光源から発せられた前記白色光を複数の単色光に分光する分光部を有し、
    前記分光部は、前記各単色光に対応するダイクロイックミラーを複数有し、これらのダイクロイックミラーが連結または一体化されている請求項4に記載の投射型表示装置。
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