JP4701614B2 - アレイスピーカ用のキャビネット及びアレイスピーカシステム - Google Patents
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Description
かかる薄型スピーカシステムを実現するためには、サイズの小さなスピーカユニットを複数利用せざるを得ないが、小型のスピーカユニットを採用した場合には最低共振周波数f0が高くなり、中低音域のパワーが不足してしまう。また、薄型スピーカシステムを実現するためには、スピーカを小型化するほか、各スピーカユニットを収容するキャビネットを薄型化しなければならないが、キャビネットを薄型化すると、ユニット背後の奥行きが不足するとともに、該キャビネット全内容量も小さくなり、上記と同じく中低音域のパワーが不足してしまう。
また、この他にも、図10に示す口径Cを大きくしたスピーカを別にパネル等に取り付けるといった方法や、サブウーファーなど低音をカバーするスピーカを別に設けるといった方法が提案されている。
A.第1実施形態
図1は、第1実施形態に係るアレイスピーカシステム100の構成を示す図である。アレイスピーカシステム100は、ラインアレイスピーカ装置200とオーディオ再生装置300とを備えている。
ラインアレイスピーカ装置200は、キャビネット210と、該キャビネット210に直線状に取り付けられた複数のスピーカユニット220−k(1≦k≦14)によって構成されている。なお、スピーカユニット220−kの数は14個に限定する趣旨ではなく、ラインアレイスピーカ装置200の設計等に応じて適宜設定・変更可能である。
スピーカユニット220−kは、既存の小型スピーカユニットによって構成されている。一般には、コーン型のスピーカユニットが用いられることが多いが、該コーン型のスピーカユニットに限定する趣旨ではなく、様々のスピーカユニットを採用することができる。ただし、形式や性能が異なるスピーカユニットを使用した場合には、後述するビームの指向制御性が悪化する(コントロールできない)ことが懸念されるため、使用するスピーカユニット200−kの形式や性能については統一するのが望ましい。
また、キャビネット210の各端部(図1では短手方向の各面)には、それぞれキャビネット210の内部の空気を開放する開口部212L1、212R1が設けられ、キャビネット210の内側には、内部空間を仕切る仕切板213が設けられている。なお、開口部212L1、212R1については、キャビネット210の各端部に設けられていれば良く、例えば図2のAに示すようにスピーカユニット220−kが設置されている面(設置面)と同じ面の端部、あるいは図2のBに示すように該設置面とは異なる面の端部等に設けても良い。また、開口部212L1、212R1の形状についても、図1に示す円状に限定する趣旨ではなく、図2に示す長方形状など、様々な形状を採用することができる。
かかる構成を有するキャビネット210は、片端が仕切板213によって密封され、他端が各開口部212L1、212R1によって開放された片開管の共鳴管として作用する。周知の通り、共鳴管は、その長さに応じた波長の周波数で共鳴する。この共鳴管による共鳴現象を積極的に利用し、共鳴管の長さを目的とする周波数帯(本実施形態では中低音域の周波数帯)にあわせて調節することで、目的とする周波数帯域のパワーを改善するのが本実施形態である。以下、共鳴現象を利用して中低音域のパワーを改善する方法について詳述する。
fn=(2n+1)*c/4L (n=0,1,2,・・・) ・・・(1)
fn;共振周波数(Hz)
c ;音速(m/s)
L ;共鳴管長(m)
図4は、オーディオ再生装置(オーディオ信号供給装置)300の構成を示す図である。
デコーダ310は、オーディオソースをデコードし、デコード後のデジタルオーディオ信号を共振制御部311に供給する。
共振制御部311は、キャビネット210による共振のON/OFFを制御する手段であり、ハイパスフィルタ311aと選択部311bとを備えている。
ハイパスフィルタ(制御手段)311aは、共振に寄与する低域側の周波数成分を取り除く手段であり、そのカットオフ周波数は取り除くべき周波数成分に応じて設定されている。
選択部311bは、図示せぬ操作部(入力手段)等から与えられる共振のON/OFF指示に従って、フィルタ手段320に供給する信号の切り換え操作を行う。具体的には、操作部等から共振をONとする指示が与えられると、選択部311bはデコーダ310から供給されるデジタルオーディオ信号をそのままフィルタ手段320に供給する一方、共振をOFFとする指示が与えられると、選択部311bはハイパスフィルタ311aによって共振に寄与する周波数成分が取り除かれたデジタル信号をフィルタ手段320に供給する。
以上説明した共振制御部311を設けることで、ユーザはキャビネット210による共振のON/OFFを任意に切り換えることができ、この結果、常時低音がブーストされるために夜間使用できないといった問題を未然に抑制することが可能となる。
図5は、第2実施形態に係るマトリクスアレイスピーカ装置200’の構成を示す図である。マトリクスアレイスピーカ装置200’は、基本的には図1に示すラインアレイスピーカ装置200を縦方向に複数積み重ねたものである。積み重ねられた各キャビネット210の取付部211−kは、全て同一方向に向くように配置されている。
一方、各キャビネット210に設けられた仕切板213の位置は、各層毎にそれぞれ異なっている。このように、各層毎に仕切板213の位置を変え、管長が異なる共鳴管を多数形成することで、より広い周波数範囲で音圧レベルを増強することができる。図6は、管長が異なる共鳴管のレスポンスイメージをあらわす図であり、最も長い管長L1を有する共鳴管のレスポンスをC1、次に長い管長L2(<L1)を有する共鳴管のレスポンスをC2、・・・k番目に長い管長Lkを有する共鳴管のレスポンスをCkであらわしている。
上述した第1実施形態では、キャビネット210の1つの長面に複数の取付部211−kを設けた場合について説明したが、例えば図7に示すように複数の面に複数の取付部211−k’(1≦k’≦n)を設け、各取付部211にスピーカユニット220−k’を取り付けても良い。かかる構成よれば、スピーカユニットの数が増えることでパワーが上がり、より共振が起こりやすくなる。また、開口部212については、左右いずれか一方の端部にのみ設けても良い。ここで、いずれか一方の端部にのみ開口部を設けた場合には、仕切板213を設けずに、1つのキャビネット210で1本の共鳴管が形成されるようにしても良い。また、仕切板213については、目的とする周波数範囲に応じてキャビネット210の内側に複数枚設けても良い(図8参照)。
Claims (5)
- 複数のスピーカユニットによって構成されたスピーカアレイが取り付けられる略直方体のキャビネットであって、
長手方向の該キャビネットの面に沿って設けられた前記各スピーカユニットを取り付けるための複数の取付部と、
前記長手方向に沿った該キャビネットの両側の端部に設けられた開口部と、
該キャビネットの内側において、前記スピーカユニットの間の位置に内部空間を仕切る仕切板とが設けられ、
前記仕切板は、前記開口部と前記仕切板とで形成される共鳴管の基本共振周波数が、音圧レベルを強調すべき所定の共振周波数となる前記スピーカユニット間の位置に設けられていることを特徴とするアレイスピーカ用のキャビネット。 - 複数のスピーカユニットによって構成されたスピーカアレイが取り付けられる略直方体状のキャビネットであって、
長手方向の該キャビネットの面に沿って設けられた前記各スピーカユニットを取り付けるための複数の取付部と、
前記長手方向に沿った該キャビネットの両側の端部に設けられた開口部と、
該キャビネットの内側において、前記スピーカユニットの間の位置に内部空間を仕切る仕切板とが設けられ、
前記各取付部は、複数存在する前記長手方向の面のうちのある1つの面に、一定の間隔をおいて設けられており、
前記仕切板は、前記開口部と前記仕切板とで形成される共鳴管の基本共振周波数が、音圧レベルを強調すべき所定の共振周波数となる前記スピーカユニット間の位置に設けられていることを特徴とするラインアレイスピーカ用のキャビネット。 - 請求項2に記載のラインアレイスピーカ用のキャビネットを複数備え、
前記各キャビネットは、前記取付部が全て同一方向に向くように積み重ねられ、
前記各キャビネットには、前記開口部からの距離がキャビネット毎にそれぞれ異なる前記仕切板が設けられていることを特徴とするマトリクスアレイスピーカ用のキャビネット。 - 請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載のキャビネットと、
前記キャビネットに取り付けられたスピーカアレイと、
入力されるオーディオ信号を前記スピーカアレイを構成する各スピーカユニットに供給するオーディオ信号供給装置とを備え、
前記オーディオ信号供給装置は、
入力される前記オーディオ信号を高周波領域の信号と低周波領域の信号とに分割するフィルタ手段と、
前記高周波領域の信号については、設定された位置で各スピーカユニットから出力される音の位相が一致するように遅延処理を施して各スピーカユニットに供給する一方、前記低周波領域の信号については、遅延処理を施さずに若しくは全て同一の遅延処理を施して各スピーカユニットに供給する供給制御手段と
を具備することを特徴とするアレイスピーカシステム。 - 請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載のキャビネットと、
前記キャビネットに取り付けられたスピーカアレイと、
入力されるオーディオ信号を前記スピーカアレイを構成する各スピーカユニットに供給するオーディオ信号供給装置とを備え、
前記オーディオ信号供給装置は、
前記キャビネットによる共振のON/OFF指示を入力する入力手段と、
前記共振をOFFとすべき指示が与えられた場合、入力されるオーディオ信号から前記キャビネットの共振に寄与する周波数領域の信号成分を取り除いた後、前記各スピーカユニットに供給する一方、共振をONとすべき指示が与えられた場合には、入力されるオーディオ信号から前記周波数領域の信号成分を取り除くことなくそのまま前記各スピーカユニットに供給する制御手段と
を具備することを特徴とするアレイスピーカシステム。
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