JP4696501B2 - データ記録方法 - Google Patents
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これは、例えば、複数のフラッシュメモリのうちのひとつのチップにデータを入力し、その入力が終了すると、次のデータを他のチップに入力し、その入力が終了すると、さらに次のデータをさらに他のチップに入力するものである。すなわち、ひとつのチップにおいて、入力されたデータがメモリセルに書き込まれている間に、次のデータを他のチップに入力するものであり、この結果、チップのプログラム時間を待たずに、次のデータの入力を行うことが出来、データの書き込みに要する時間を短縮することが可能になるものである(例えば、特許文献1参照)。
先ず、フラッシュメモリと、フラッシュメモリを用いたメモリカードシステムについて説明する。
図1は、この実施例1のデータ記録方法を説明するためのフラッシュメモリの内部構成例を示すブロック図である。このフラッシュメモリは、入出力コントロール回路1、動作ロジックコントロール回路2、アドレスレジスタ3、コマンドレジスタ4、制御回路5、レディ/ビジィ信号出力回路6、ステータスレジスタ7、高電圧発生回路8、ローアドレスバッファ9、ローアドレスデコーダ10、カラムバッファ11、カラムデコーダ12、データレジスタ13、センスアンプ14およびメモリセルアレイ15と、各種のバス、信号線を備えている。
このリーダー/ライター24は、メモリカード31へのデータの書き込みの際には、PCIバス接続部44から入力されたデータのうち、フラッシュメモリを制御するコマンドCOMMAND〔7:0〕にはCRCCエンコーダ49においてCRCCのパリティを付加し、また、データWDATA〔7:0〕にはECCエンコーダ50においてECCのパリティを付加する構成である。そして、切り替えスイッチ51により選択され、8−10変換デコーダ・パラレル/シリアル変換器52の8−10変換デコーダにおいてDCフリーの10ビットデータへ変換するとともに同期コードを付加し、パラレル/シリアル変換器によりシリアルデータに変換し、メモリカード31へのライトデータとして出力端子45から出力する構成である。
フラッシュメモリに対し高速でデータを書き込むためには、フラッシュメモリを並列化し、書き込みデータを並列に入力すればよい。フラッシュメモリを2つ並列化すれば2倍の速さで書き込みを行うことが出来る。また、4つ並列化すれば4倍の速さで書き込みを行うことが出来る。
図3に示したメモリカードシステムの構成において、並列になっているフラッシュメモリの数や並列化の形態に応じて構成が異なってくるのは、メモリカードの構成だけである。従って、以下の説明におけるメモリカードシステムの構成は、図3に示したブロック図が適用される。
このメモリカードは、ライトデータWR_DATAが入力される入力端子61とシリアルクロックSCLKが入力される入力端子62とリードデータRD_DATAが出力される出力端子63とを備えている。また、シリアル/パラレル変換器・10−8変換エンコーダ64と、前記入力端子62から入力されたシリアルクロックSCLKを分周するクロック分周器65と、8−10変換エンコーダ・パラレル/シリアル変換器66と、エラー検出器67と、メモリコントローラ201と、フラッシュメモリ69,70,71,72,73,74,75,76とを備えている。
また、フラッシュメモリ69,70の組、フラッシュメモリ71,72の組、フラッシュメモリ73,74の組、フラッシュメモリ75,76の組へ与えられるデータのバッファ用FIFOメモリ301,304,307,311を備えている。
なお、図8において図6と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。このメモリカードでは、フラッシュメモリ69とフラッシュメモリ70とフラッシュメモリ71とフラッシュメモリ72の各入出力端子IO1,IO2,IO3,IO4,IO5,IO6,IO7,IO8が共通接続され、また、フラッシュメモリ73とフラッシュメモリ74とフラッシュメモリ75とフラッシュメモリ76の各入出力端子IO1,IO2,IO3,IO4,IO5,IO6,IO7,IO8が共通接続されている。
このメモリコントローラ390は、フラッシュメモリ69,70,71,72の組と、フラッシュメモリ73,74,75,76の組へそれぞれ与えられるデータのバッファ用FIFOメモリ401,404を備えている。
なお、ここで以下の説明における各種パラメータについて説明しておく。PAGEはフラッシュメモリの書き込み単位である1ページ分の有効データの大きさである。BLKは、フラッシュメモリの消去単位である1ブロック分のページ数である。mは、フラッシュメモリの並列数である。nは、入出力端子を共通にするフラッシュメモリの数であり、独立している場合は、nは「1」、2つのフラッシュメモリの入出力端子が共通化されている場合はnは「2」、4つのフラッシュメモリの入出力端子が共通化されている場合はnは「4」である。TRは、1ページ分のデータをレジスタに転送するのに要する時間である。TPavrは、1ページ分のデータの平均プログラム時間、TPmaxは、1ページ分のデータの最大プログラム時間である。
ΔTは、1ブロック分のデータを消去し書き込むために要する時間のフラッシュメモリ間のバラツキである。TEavrをフラッシュメモリの消去単位である1ブロック分の消去に要する時間の平均値、TWavrをフラッシュメモリの書き込み単位である1ページ分の書き込みに要する時間の平均値とすると、1ブロック分のデータを消去し書き込むために要する時間の平均値は、TEavr+BLK×TWavrであり、並列化されたm個のフラッシュメモリのうち最も書込み所要時間および消去所要時間の遅いフラッシュメモリが必要とする時間の平均を(TEavr+BLK×TWavr)maxとすると、ΔT=(TEavr+BLK×TWavr)max−(TEavr+BLK×TWavr)で定義される。
Taは、1ページ分のデータの最小到達時間である。RATEは、1ブロックのデータの消去、書き込みを繰り返す場合の最大データレートであり、RATE=PAGE/Ta
である。
以下、これらの条件を満足するデータ高速転送方法をここでは「順固定データ高速転送方式」という。この「順固定データ高速転送方式」では、同一のバスを共有するn個のフラッシュメモリの組において、前記各フラッシュメモリへの前記バスを介したレジスタ転送順が決められている。そして、全ての組のフラッシュメモリ、すなわちフラッシュメモリ群の各フラッシュメモリに対し並列的にページを割り振る。
さらに、ページ単位では、前記組ごとの各フラッシュメモリに対し予め規定されている順に従うことと、前記各フラッシュメモリのステータス出力がレディ状態となっていることと、前記各フラッシュメモリ間で共有するバスの使用が競合しないことを条件に、ブロック単位で消去が終了している前記各フラッシュメモリの前記割り振ったページへ並列的にレジスタ転送とデータの書き込みを行う。
また、ブロック単位では、前記フラッシュメモリ群の各フラッシュメモリのうちで、最も遅く書き込みが終了するフラッシュメモリでそのブロック分の前記割り振られたページに対する書き込みが終了するのを待って、すなわち前記フラッシュメモリ群の全てのフラッシュメモリのうちで最も遅く書き込みが終了したフラッシュメモリの書き込み終了のタイミングに合わせて、前記フラッシュメモリ群の各フラッシュメモリに対し同期的に次のブロック単位の消去を行う。なお、前記フラッシュメモリ群の全てのフラッシュメモリのうちで最も遅く書き込みが終了したフラッシュメモリの書き込み終了のタイミングは、前記フラッシュメモリ群の全てのフラッシュメモリにおいて1ブロック分のページの書き込みが終了したときに立つフラッグをもとに検出可能である。
そして、前記各フラッシュメモリの組と組の間では非同期的に、前記組ごとの各フラッシュメモリに対し予め規定されている順に従うことと、前記各フラッシュメモリのステータス出力がレディ状態になっていることと、前記各フラッシュメモリ間で共有するバスの使用が競合しないことを条件に、前記消去が終了した前記各フラッシュメモリの前記次のブロックに対し割り振られたページへ並列的にレジスタ転送とデータの書き込みを行う。
また、この「順固定データ高速転送方式」において、1ページの書き込みに要する時間は、n×TR(1ページ分のデータのレジスタ転送時間)+TPavr(1ページ分のデータの平均書き込み時間)+ΔT(消去書き込みのために要する時間のバラツキ)である。この「順固定データ高速転送方式」では、フラッシュメモリの書き込み速度をほぼ最大限に活用できる。また、書き込みアドレスが確定しているため、書き込みや読み出しのための制御が簡単になり、さらに書込み所要時間および消去所要時間の遅いフラッシュメモリが追いついてくるのをブロック単位で待つため、空き領域が発生することもない。
図10は、2個のフラッシュメモリが組にされ、それら入出力端子が共通接続され、1つのバスを共有している場合、P01からP64までの番号を持つページがどのようなタイミングでフラッシュメモリ69,70,71,72,73,74,75,76へ割り振られるかを示すタイミングチャートである。なお、図10において、#1は図6に示すフラッシュメモリ69、#2は同様にフラッシュメモリ70、#3は同様にフラッシュメモリ71、#4は同様にフラッシュメモリ72、#5は同様にフラッシュメモリ73、#6は同様にフラッシュメモリ74、#7は同様にフラッシュメモリ75、#8は同様にフラッシュメモリ76に対応する。
この「順固定データ高速転送方式」では、バス上のレジスタ転送の順番があらかじめ規定されている。すなわち、図10の#1で示すフラッシュメモリ69と#2で示すフラッシュメモリ70に対するバス上のレジスタ転送の順番は、フラッシュメモリ群の♯1〜♯8で示す各フラッシュメモリに対し並列的にページの割り振りが行われるという前提で、P01,P02,P09,P10,P17,P18,P25,P26の順となる。このため、#1で示すフラッシュメモリ69と#2で示すフラッシュメモリ70との間では、消去が早く終了した#1で示すフラッシュメモリ69に対しては、その消去終了とともにページP01の割り振りが行われ、そのページP01に対するレジスタ転送が行われ、#1で示すフラッシュメモリ69では前記レジスタ転送されたページP01に対するデータの書き込みが行われている。そして、次のレジスタ転送は#2で示すフラッシュメモリ70に対し割り振るページP02に対するレジスタ転送が行われることになる。しかしながら、#1で示すフラッシュメモリ69において前記レジスタ転送されたページP01に対するデータの書き込みが終了した時点で、#2で示すフラッシュメモリ70に対する消去は未だ終了していない。前述したようにこのフラッシュメモリにおいては消去所要時間は個々のフラッシュメモリにおいてバラツキがあるためである。従って、この「順固定データ高速転送方式」では、#2で示すフラッシュメモリ70における消去が終了するのを待ってから、次のレジスタ転送である#2で示すフラッシュメモリ70に対し割り振るページP02に対するレジスタ転送を行う。この#2で示すフラッシュメモリ70における消去が終了したか否かの判定はフラッシュメモリ70のステータス出力がレディ状態になっているか否かを判定することで行う。このため、#1で示すフラッシュメモリ69に対しページP01に対するデータのレジスタ転送が行われた後、次の#2で示すフラッシュメモリ70に対しページP02についてのデータのレジスタ転送が行われるまでの間には時間的な空き領域が発生することになる。また、#3,#4のフラッシュメモリでは、#3のフラッシュメモリがP03のプログラムを終えた後、#3,#4のフラッシュメモリのステータス出力は共に「レディ状態」になっている。しかしながら、#4のフラッシュメモリにP04を転送するためにバスが使用され、#3のフラッシュメモリには待ち時間が生じている。同様に#5,#6のフラッシュメモリでP05,P06の番号を持つページをレジスタ転送する際にも待ち時間が生じている。
ここで、この「順固定データ高速転送方式」における書き込みデータ・レートを簡単に計算してみる。1ブロック分を消去してから書き込むという使い方の場合、最小データ到着間隔:Ta=(BLK×(2×TR+TPavr)+TEavr+ΔT)/m/BLKなので、図10に示すm=8,BLK=4の場合、Ta=(4×(2×TR+TPavr) + TEavr+ΔT)/(8×4)になる。
図11は、この高速書き込みアルゴリズム201Aの構成を示すフローチャートである
。以下、このフローチャートに従って図10に示したタイミングによる高速書き込み処理を説明する。
図11のフローチャートに示す高速書き込みアルゴリズム201Aは、入出力端子が共通接続された2つのフラッシュメモリを制御するものであり、一例として2つのフラッシュメモリ69,70を制御する場合を示している。従って、フラッシュメモリ71,72、フラッシュメモリ73,74、フラッシュメモリ75,76の入出力端子が共通化された2つのフラッシュメモリも、図11のフローチャートと同様な高速書き込みアルゴリズムにより制御される。
なお、このステップS35の処理で開始するレジスタ転送の対象となるフラッシュメモリ69に対する1ブロック分のページについては、ページ割り振りテーブルにより予め規定されている。このページ割り振りテーブルには、フラッシュメモリ69に割り振るページがP01,P09,P17,P25,P33,P41,P49,P57の順で、例えば暫時増加する所定のアドレスに設定されている。そして、このページ割り振りテーブルの前記アドレスに設定されているページを参照ポインタにより順番に参照し読み出す。この参照ポインタは、ステップS35の処理を通過するたびに、ページ割り振りテーブルの参照するアドレスをインクリメントする。このため、前回のステップS35のレジスタ転送開始処理で参照したページがP01であるときには今回はP09、前回参照したページがP09であるときにはP17、前回参照したページがP17であるときには今回P25というように、ステップS35のレジスタ転送開始処理を実行するたびにフラッシュメモリ69に割り振るページが前記ページ割り振りテーブルから読み出される。
続いてステップS41へ進み、今度はフラッシュメモリ70の状態チェックを行うための状態チェック処理へ進む。
フラッシュメモリ70によるバス使用が終了すると、ステップS34からステップS35へ進み、フラッシュメモリ69に割り当てられた次のページP09について書き込みを行うためのレジスタ転送を開始する。続いてステップS41へ進み、今度は、フラッシュメモリ70の状態チェックを行うための状態チェック処理へ進む。
なお、#1は図8に示すフラッシュメモリ69、#2は同様にフラッシュメモリ70、#3は同様にフラッシュメモリ71、#4は同様にフラッシュメモリ72、#5は同様にフラッシュメモリ73、#6は同様にフラッシュメモリ74、#7は同様にフラッシュメモリ75、#8は同様にフラッシュメモリ76に対応する。
図12に示すタイミングチャートは、4つのフラッシュメモリが組にされ各入出力端子が共通接続された構成のメモリカードに対する「順固定データ高速転送方式」であり、
この「順固定データ高速転送方式」を実現するのは、図11に示すフローチャートにおいてフラッシュメモリの数を4つに拡張した構成の高速書き込みアルゴリズムである。この
高速書き込みアルゴリズムを示すフローチャートは、次の点において図11と異なっているだけであり図示および動作説明を省略する。すなわち、図11に示すフローチャートではフラッシュメモリ69とフラッシュメモリ70についての状態チェックであったのが、フラッシュメモリ69,70,71,72に対応する状態チェック処理フローが必要になり、フラッシュメモリ69,70,71,72の順で、書き込み済みページ数のチェック、バッファ用FIFOメモリ402のチェック、ステータス出力の状態チェック、バス使用中のチェックが実行されること。また、フラッシュメモリ69,70,71,72に対するレジスタ転送開始処理が必要になり、レジスタ転送の対象となるフラッシュメモリ69,70,71,72に対する1ブロック分のページについてのページ割り振りテーブルが必要になることである。
このため、入出力端子が共通接続されたフラッシュメモリ間でレジスタ転送のタイミングが競合するときには、予め規定された順に従い、順位が下位になる方のフラッシュメモリのレジスタ転送のタイミングが待たされることなるが、入出力端子が共通接続されたフラッシュメモリは積層した構成で実装することが可能となり、実装面積が1/nとなるメリットが期待できる。
また、この実施例1の「順個定データ高速転送方式」は、ブロック単位で同期し次の書き込み処理へ進むため、従来方式のようにページ単位で同期し次ページ書き込みへ進む方式に比べ、空き領域が過剰に発生することがなく、メモリ容量を最大限に使用可能である。また、各記録媒体へ規定のページが並列的に割り振られ、前記割り振られた規定のページへ規定ページ単位の書き込みが行われることから、書き込みのための制御が簡単になる効果もある。
Claims (1)
- ページ単位の書き込み、ブロック単位の消去が可能な、同一バスを共有する複数の記録媒体からなる組を複数組備えた記録媒体群へデータを並列的に転送し記録するデータ記録方法であって、
前記記録媒体群の各記録媒体へ、ページ割振りテーブルによって割り振られる規定のページを並列的に割り振り、前記ブロック単位の消去が行われた前記複数の記録媒体の組ごとを非同期で制御し、前記複数の記録媒体の組ごとに、前記記録媒体に書き込まれたページ数がブロック未満であって、バッファ用メモリ内にデータが存在し、ぺージ書き込みが終了することによってステータスがビジィ状態からレディ状態になった記録媒体に対し、予め規定された順で、かつ共有するバス使用の競合を回避しレジスタ転送を行い、前記割り振った規定のページへ、規定ページ単位の書き込みを行うことで、ステータスをレディ状態からビジィ状態に変えて、前記記録媒体群に対し並列的にそのブロック分のページ単位の書き込みを行い、前記ページ割振りテーブルのアドレスをインクリメントして、前記アドレスに設定されている割り振られたページを読出す非同期書き込みステップと、
前記記録媒体群に対し前記ブロック単位の書き込みが終了すると、前記記録媒体のステータスをビジィ状態からレディ状態に変え、前記記録媒体群の全記録媒体において1ブロック分のページの書き込みが終了したときに出力される信号をもとに、前記記録媒体群のうち、もっとも遅く前記ブロック分のページ単位の書き込みが終了した記録媒体に同期させ、前記記録媒体のステータスをレディ状態からビジィ状態に変えて、前記記録媒体群の各記録媒体に対し次のブロック単位の消去を行う同期消去ステップと、
を備えたデータ記録方法。
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