JP4696268B2 - 地震津波実験装置、及び地震津波実験方法 - Google Patents

地震津波実験装置、及び地震津波実験方法 Download PDF

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Description

本発明は、地震による地震動、又は津波を模擬する波を発生させて津波の被害等に関する実験を行う装置及び方法に関するものである。
近年、地震時に発生する津波が来襲した際の、地盤や構造物の挙動を解明することが望まれている。このため、津波を模擬した波を発生させて実験を行うことができる装置の開発が要請されている。
このような津波実験装置としては、各種のものが提案されている(特許文献1を参照)。しかし、従来の津波実験装置では、水槽という限られた範囲内で造波を行うため、生成する波が、水槽の両端で反射するいわゆる「スロッシング振動」の波が主となり、実際の津波の再現とは言えない、という問題があった。
特開2002−332621号公報
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、地震動が作用した後に来襲する津波をより忠実に再現した波を発生し得る実験装置や実験方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る地震津波実験装置は、
回転駆動源により回転駆動されて回転中心線のまわりに回転する回転軸に取り付けられて回転する支持体と、
断面形状が略樋状をなすとともに全体が円環状に形成され前記支持体に取り付けられる模型水路部を備え、
前記模型水路部の円対称中心線と前記回転軸の回転中心線を合致させるようにして回転させる地震津波実験装置であって、
前記模型水路部内に、形成された凹部に流体が収容されて構成される模擬水域部を少なくとも有し、
かつ、地震による津波を模擬する波を前記模擬水域部の流体に発生させる造波装置を備えること
を特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る地震津波実験装置は、
請求項1記載の地震津波実験装置において、
前記模型水路部内に、土又は砂若しくはこれらの混合物が収容されて構成される模擬陸域部を有すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る地震津波実験装置は、
請求項2記載の地震津波実験装置において、
前記模擬陸域部に、地震動を模擬する振動を付加する装置が設置されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る地震津波実験装置は、
請求項記載の地震津波実験装置において、
前記模擬陸域部に、構造物模型が配置されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る地震津波実験装置は、
請求項記載の地震津波実験装置において、
前記構造物模型は、防波堤、又は岸壁であること
を特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る地震津波実験装置は、
請求項記載の地震津波実験装置において、
前記構造物模型は、家屋、又はビルディングであること
を特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る地震津波実験装置は、
請求項記載の地震津波実験装置において、
前記構造物模型は、共同溝、又は埋設管を含む地中構造物であること
を特徴とする。
また、本発明の請求項8に係る地震津波実験装置は、
請求項1記載の地震津波実験装置において、
前記造波装置は、前記模擬水域部の円の接線方向又は接線直角方向に流体を複数回押圧することにより前記波を発生させること
を特徴とする。
また、本発明の請求項9に係る地震津波実験装置は、
請求項1記載の地震津波実験装置において、
前記造波装置は、前記模擬水域部の水底付近の陥没又は隆起を模擬することにより前記波を発生させること
を特徴とする。
また、本発明の請求項10に係る地震津波実験装置は、
請求項1記載の地震津波実験装置において、
前記回転軸の回転中心線は鉛直方向直線であり、回転により前記模型水路部に作用する水平方向の遠心力加速度は前記模型水路部に作用する重力加速度に相当すること
を特徴とする。
また、本発明の請求項11に係る地震津波実験装置は、
請求項2記載の地震津波実験装置において、
前記回転軸の回転中心線は鉛直方向直線であり、回転により前記模型水路部に作用する水平方向の遠心力加速度は前記模型水路部に作用する重力加速度に相当し、前記模擬陸域部は、前記支持体に回動可能な状態で吊り下げ設置され、前記模型水路部の一部は、前記支持体の回転に伴う遠心力により前記模擬陸域部が略水平状態に回動したときに前記模擬陸域部を収容可能に構成されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項12に係る地震津波実験装置は、
請求項11記載の地震津波実験装置において、
前記模型水路部の円の対角線上の位置には、前記模擬陸域部と釣り合う重量の造波装置が、前記支持体に回動可能な状態で吊り下げ設置され、前記模型水路部の一部は、前記支持体の回転に伴う遠心力により前記造波装置が略水平状態に回動したときに前記造波装置を収容可能に構成されること
を特徴とする。
また、本発明の請求項13に係る地震津波実験方法は、
回転駆動源により回転駆動されて回転中心線のまわりに回転する回転軸に取り付けられて回転する支持体と、断面形状が略樋状をなすとともに全体が円環状に形成され前記支持体に取り付けられる模型水路部を備え、前記模型水路部の円対称中心線と前記回転軸の回転中心線を合致させるようにして回転させる地震津波実験装置を用いる地震津波実験方法であって、
前記模型水路部内に、形成された凹部に流体が収容されて構成される模擬水域部を少なくとも設けるとともに、前記地震津波実験装置に、前記模擬水域部の流体に波を発生させる造波装置を設け、地震による津波を模擬した波を前記模擬水域部に発生させること
を特徴とする。
本発明は、回転駆動源により回転駆動されて回転中心線のまわりに回転する回転軸に取り付けられて回転する支持体と、断面形状が略樋状をなすとともに全体が円環状に形成され前記支持体に取り付けられる模型水路部を備え、模型水路部の円対称中心線と回転軸の回転中心線を合致させるようにして回転させる地震津波実験装置を用い、模型水路部内に、形成された凹部に流体が収容されて構成される模擬水域部を少なくとも設けるとともに、地震津波実験装置に、模擬水域部の流体に波を発生させる造波装置を設けた。このため、地震による津波を模擬した波を模擬水域部に発生させることができる、という利点がある。
以下に説明する実施例は、回転駆動源により回転駆動されて回転中心線のまわりに回転する回転軸に取り付けられて回転する支持体と、断面形状が略樋状をなすとともに全体が円環状に形成され前記支持体に取り付けられる模型水路部を備え、模型水路部の円対称中心線と回転軸の回転中心線を合致させるようにして回転させる地震津波実験装置を用い、模型水路部内に、形成された凹部に流体が収容されて構成される模擬水域部を少なくとも設けるとともに、地震津波実験装置に、模擬水域部の流体に波を発生させる造波装置を設けた。このため、地震による津波を模擬した波を模擬水域部に発生させることができ、本発明を実現するための構成として最良の形態である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。図1は、本発明の第1実施例である地震津波実験装置の回転前の状態の構成を示す側面図である。また、図2は、本発明の第1実施例である地震津波実験装置の回転前の状態の構成を示す平面図である。
図1及び2に示すように、この地震津波実験装置101は、固定床10上に設置されており、電動モータ1と、回転軸2と、支持体3と、模型水路部4と、プラットホーム5と、模擬陸域部6を備えている。
電動モータ1には、図示しない電源が接続されており、モータ軸1aを回転駆動する。モータ軸1aは、ギヤボックス9に接続しており、回転軸2を回転中心線A1のまわりに回転させる。回転中心線A1は、図1における鉛直方向の直線である。ここに、電動モータ1は、特許請求の範囲における回転駆動源に相当している。
回転軸2には、支持体3が取り付けられている。支持体3は、回転軸2により回転駆動される。支持体3の中央部には、略円盤状をなし、回転軸2に取り付けられる中央支持部3aが設置されている。中央支持部3aの外周部からは、外側へ向けて、放射状に突出するように、放射腕部3b1〜3b8が取り付けられている。放射腕部の個数は、図2においては8個であるが、個数は限定されるものではなく、何個であってもよい。また、隣接する放射腕部どうしを連結するようにして、略環状の支持リング部3cが設けられている。
また、支持体3の外周部には、模型水路部4が取り付けられている。模型水路部4は、全体として略円環状に形成されている。また、模型水路部4の円対称中心線と、回転軸2の回転中心線A1は、一致するように設置されている。
模型水路部4は、底板部4aと、側板部4b及び4cを有して構成されている。このような構成により、底板部4aが下底部となるように見ると、断面形状が略樋状をなしており、内部に凹部4dが形成されている。
なお、プラットホーム5に対応する箇所の模型水路部4においては、模型水路部4の上側の側板部4eの部分は側板部4bと同様に設けられているが、模型水路部4の下側の側板部4fの部分は、図示しない駆動機構によりスライド移動等により開閉可能な構成となっており、地震津波実験装置の回転前の状態では、例えば図1における手前側又は奥側へスライド移動により引き込まれており、開口が形成され、その箇所の模型水路部の凹部は、陸域部収容空間8となっている。
また、プラットホーム5は、板状の台板部5aの例えば左右両側、又は4隅を吊下部材5bによって吊り下げ支持し、吊下部材5bの上端が、回動ヒンジ部7によって支持体3、例えば支持リング部3cなどに、回動可能な状態で取り付けられている。回動ヒンジ部7は、例えば、支持リング部3cの側に、円柱状の部材7bが固定され、部材7bに嵌合して回動可能となるように円筒状部材7aが取り付けられるなどして構成され、円筒状部材7aに吊下部材5bの上端が固定されるなどして構成される。なお、回動ヒンジ部7の構成は、上記と逆(回動する部分が中央の円柱部となる構成)であってもよい。
このような構成により、プラットホーム5は、回動ヒンジ部7の回動中心線(図1における回動ヒンジ部7の中心点を通り、図1の手前から奥へ向かって延びる直線)のまわりに回動可能となっている。
また、プラットホーム5の台板部5aの上には、模擬陸域部6が設置されている。模擬陸域部6は、例えば、図6(A)のような構成を有している。すなわち、土又は砂若しくはこれらの混合物が収容されて構成される模擬地盤部46を有し、模擬地盤部46の上に、防波堤模型40、岸壁模型41、家屋模型44、ビルディング模型45、あるいはこれらの適宜の組み合わせからなる構造物模型が配置されている。
次に、本発明の第1実施例である地震津波実験装置101を用いて行う地震津波実験について説明する。
まず、電動モータ1に電力を供給し、回転駆動させる。これにより、回転軸2が、例えば、図3における回転中心線A1のまわりにR1の方向に回転する。この回転により、回転軸2は、図4においてはR2の方向に回転する。この回転軸2の運動に伴い、支持体3及び模型水路部4も、回転軸2と同じ回転方向に回転する。
この回転により、模型水路部4には、水平方向の遠心力加速度が作用する。すなわち、図3においては、図3の右端の模型水路部4には、図3における左から右へ向かう方向の遠心力加速度が作用し、図3の左端の模型水路部4には、図3における右から左へ向かう方向の遠心力加速度が作用する。
したがって、図3の右端の模型水路部4において、底板部4aが下底部となるように見ると、模型水路部4に作用する遠心力加速度(図3の右端における左から右へ向かう方向の加速度)は、模型水路部4の底板部4aの上から下へ向かう重力加速度に相当していることになる。また、底板部4gが下底部となるように見ると、模型水路部4に作用する遠心力加速度(図3の左端における右から左へ向かう方向の加速度)は、模型水路部4の底板部4gの上から下へ向かう重力加速度に相当していることになる。
また、支持体3の回転に伴う遠心力により、プラットホーム5は、回動ヒンジ部7を回動中心として図3におけるD1の方向に回動する。これにより、台板部5a上の模擬陸域部6もともに回動し、プラットホーム5の全体が略水平状態になったときに、台板部5aと模擬陸域部6は、陸域部収容空間8の中に収容される。この場合には、例えば、陸域部収容空間8の一方の端部8aの側に、模擬地盤部46(図6参照)の一方の端部46aが対向し、陸域部収容空間8の他方の端部8bの側に、模擬地盤部46の他方の端部46bが対向するような状態となる。
この際、模型水路部4の下側の側板部4fの部分は、図示しない駆動機構によりスライド移動等により開閉可能な構成となっており、地震津波実験装置101の回転が行われ、模擬陸域部6が陸域部収容空間8の中に収容された後の状態では、例えば図3における手前側又は奥側へスライド移動により移動して開口が閉塞される。
また、地震津波実験装置101の例えば支持体3の内部には、給水装置14と給水管15が設けられている。給水装置14には、図示はしていないが、水を収容するタンクと、ポンプが内蔵されている。給水管15は、一端がポンプに接続されるとともに、他端が模型水路部4の凹部4aの付近に位置するように設置されている。このような構成により、地震津波実験装置101が回転し、所定の回転速度に達した後には、給水装置14と給水管15により、模型水路部4の略樋状の凹部4aに、水が供給される。
この場合、模型水路部4には、上記したような遠心力加速度が作用しているから、凹部4aに供給された水は、図3において符号16で示すように、凹部4aに密着する。これにより、地震津波実験装置101が所定速度で回転しているときには、図3の右端の模型水路部4においては、底板部4aが下底部となり、その上に水16が存在し、あたかも水平遠心力加速度が重力加速度に相当するような状態が形成される。この水16は、模型水路部4の凹部4aうち、上記した模擬陸域部6以外の部分にたまる。この水16の部分は、特許請求の範囲における模擬水域部に相当する。
また、地震津波実験装置101の例えば模型水路部4には、造波装置が設けられており、地震津波実験装置101が回転して所定の回転速度に達した後に、地震による津波を模擬する波を、上記の模擬水域部の水に発生させることができるようになっている。
図5(A)は、造波装置の一例の構成を示した図である。図5(A)の場合には、造波装置12Aは、駆動機構25と、移動板26を有している。駆動機構25としては、直線状の往復運動を行う機構、例えば、シリンダとピストンを有し空気圧や油圧等により直線状の往復運動を行う機構、回転駆動源とクランクとスライダを有する「スライダ・クランク機構」その他の公知の機構が使用可能である。
このような構成により、移動板26は、図5(A)の方向D2に移動可能となっている。これにより、造波装置12Aは、模擬水域部16Aの円の接線方向に水を複数回押圧し、地震津波を模擬した波を発生させることができる。
造波装置としては、他の構成のものも使用可能である。図5(B)に示す造波装置12Bは、模型水路部4aに設けられた収容ボックス31と、駆動機構32と、移動板33を有している。駆動機構32としては、直線状の往復運動を行う機構、例えば、シリンダとピストンを有し空気圧や油圧等により直線状の往復運動を行う機構、回転駆動源とクランクとスライダを有する「スライダ・クランク機構」その他の公知の機構が使用可能である。
このような構成により、移動板33は、図5(B)の方向D3に移動可能となっている。これにより、造波装置12Bは、模擬水域部16Bの水底付近の陥没を模擬することにより、地震津波を模擬した波を発生させることができる。
上記のようにして、地震による津波を模擬した波を、模擬水域部16に発生させる。図6(B)に示すように、この模擬津波51は、模擬陸域部6に到達し、模擬陸域部6に設けられた構造物模型、例えば、防波堤模型40、岸壁模型41、家屋模型44、ビルディング模型45、模擬地盤部46などに、模擬津波51による種々の作用を及ぼす。
図2、3に示すように、この地震津波実験装置101には、ビデオカメラ21と、計測・記録部22が設けられている。計測・記録部22には、画像記録装置(図示せず)などが内蔵されている。このような構成により、模擬津波51が襲来したときの模擬陸域部6の被害状況を、観察することができ、また、画像情報として記録し、その後に解析を行うこともできる。
また、図6に示す模擬陸域部6の構造物模型などには、ひずみゲージなどの種々の検出器類を設置しておくことが可能であり、模擬津波51が構造物模型に与える衝撃力などを検出することが可能である。
上記した地震津波実験装置101は、模型水路部4が円環状に連続した構成となっている。したがって、発生する模擬津波51は、従来のような「スロッシング振動」主体の波ではなく、実際の津波をより忠実に再現した波となっている。このため、構造物模型に与える影響等についても、より実際の状況に近いものとなっており、従来の装置や方法に比べ、地震津波が来襲した際の地盤や構造物の挙動をより詳細に解明することができる。
上記した地震津波実験装置101では、模型水路部4において、遠心力加速度を重力加速度に相当させた。このため、例えば、重力加速度を1Gとしたとき、この地震津波実験装置101での遠心力加速度を50Gとなるように回転軸2の回転速度を設定すると、相似則から、長さ(模型水路部4の円周接線方向の長さ)が1メートルの模型は、実際の長さでは50メートルに相当することになる。模型水路部4の半径として6メートル程度の地震津波実験装置101とすると、円周の長さは約38メートルとなり、実際の長さでは約1800メートル以上の長さの水路に相当することになる。また、模型水路部4の半径方向の深さとしては、1メートルの深さの模型水路部とすれば、実際の水深では50メートルに相当することになる。したがって、各種のスケールの津波について実験を行うことができ、特に大規模な津波を模擬した実験が可能となる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。上記実施例は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、模擬陸域部は、上記のプラットホームに載置して回転時に模型水路部に収容するのではなく、あらかじめ模型水路部の凹部に設置しておいてから模型水路部を回転し模擬水域部に水を給水するようにしてもよい。
また、模型水路部4の回転方向は、上記した回転方向R1、R2とは逆の方向であってもよい。
また、造波装置は、上記したプラットホーム5と同様の構成のプラットホームの上に載置し、回転時に模型水路部に収容するように構成してもよい。その場合には、模擬陸域部を乗せたプラットホームと、造波装置を乗せたプラットホームの設置位置が、平面的に見て対称な位置(模型水路部の円の対角線上の位置)となるようにするとよい。例えば、図2において、模擬陸域部6を乗せたプラットホーム5が放射腕部3b1の位置に設置される場合には、造波装置(図示せず)を乗せたプラットホーム(図示せず)を放射腕部3b5の位置に設置する。また、模擬陸域部を乗せたプラットホームの重量と、造波装置を乗せたプラットホームの重量が、等しくなるようにすれば、重量のバランスがとれ、支持体の回転時に、地震津波実験装置の種々の箇所に過大な力などが作用することを防止することができる。
なお、上記した模擬水域部には、水ではなく、水とは粘性係数の異なる液体、あるいは流体を収容するようにしてもよい。
また、上記した模擬水域部に、地震動を模擬した振動を作用させる装置、例えば、振動台、加振機などを設けるようにしてもよい。実際の津波の場合には、伝播速度の速い地震動が作用した後に津波が来襲するため、これを模擬する必要がある。あるいは、振動台の上に模擬陸域部を設置してもよい。
また、模擬陸域部6に配置される構造物模型は、家屋模型44、ビルディング模型45などのほか、共同溝や埋設管等を含む地中構造物を配置してもよい。
また、上記した造波装置のほか、造波板などを用いて、模擬水域部の円の接線直角方向(円の半径方向)に流体を複数回押圧することにより、波を発生させる造波装置を用いてもよい。
また、上記した造波装置のほか、上記の造波装置12Bにおいて、移動板33が、模擬水域部16Bの水底よりも上方まで上昇可能な構成とし、模擬水域部16Bの水底付近の隆起を模擬することにより、地震津波を模擬した波を発生するように構成してもよい。
本発明は、地震の津波による構造物への影響を実験する試験研究産業、地震津波実験装置を製造する機械製造業等で実施可能であり、これらの産業で利用可能である。
本発明の第1実施例である地震津波実験装置の回転前の状態の構成を示す側面図である。 本発明の第1実施例である地震津波実験装置の回転前の状態の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施例である地震津波実験装置の回転中の状態の構成を示す側面図である。 本発明の第1実施例である地震津波実験装置の回転中の状態の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施例である地震津波実験装置に用いる造波装置の構成例を示す図である。 本発明の第1実施例である地震津波実験装置の作用を説明する図である。
符号の説明
1 電動モータ
1a モータ軸
2 回転軸
3 支持体
3a 中央支持部
3b1〜3b8 放射腕部
3c 支持リング部
4 模型水路部
4a 底板部
4b、4c 側板部
4d 凹部
4e、4f 側板部
5 プラットホーム
5a 台板部
5b 吊下部材
6 模擬陸域部
7 回動ヒンジ部
8 陸域部収容空間
9 ギヤボックス
10 固定床
11 ガイド部材
12A、12B 造波装置
14 給水装置
15 給水管
16 水
16A、16B 模擬水域部
21 ビデオカメラ
22 計測・記録部
25 駆動機構
26 移動板
31 収容ボックス
32 駆動機構
33 移動板
40 防波堤模型
41 岸壁模型
44 家屋模型
45 ビルディング模型
46 模擬地盤部
51 模擬津波
101 地震津波実験装置
A1 回転中心線
D1 回動方向
D2、D3 運動方向
R1、R2 回転方向

Claims (13)

  1. 回転駆動源により回転駆動されて回転中心線のまわりに回転する回転軸に取り付けられて回転する支持体と、
    断面形状が略樋状をなすとともに全体が円環状に形成され前記支持体に取り付けられる模型水路部を備え、
    前記模型水路部の円対称中心線と前記回転軸の回転中心線を合致させるようにして回転させる地震津波実験装置であって、
    前記模型水路部内に、形成された凹部に流体が収容されて構成される模擬水域部を少なくとも有し、
    かつ、地震による津波を模擬する波を前記模擬水域部の流体に発生させる造波装置を備えること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  2. 請求項1記載の地震津波実験装置において、
    前記模型水路部内に、土又は砂若しくはこれらの混合物が収容されて構成される模擬陸域部を有すること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  3. 請求項2記載の地震津波実験装置において、
    前記模擬陸域部に、地震動を模擬する振動を付加する装置が設置されること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  4. 請求項記載の地震津波実験装置において、
    前記模擬陸域部に、構造物模型が配置されること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  5. 請求項記載の地震津波実験装置において、
    前記構造物模型は、防波堤、又は岸壁であること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  6. 請求項記載の地震津波実験装置において、
    前記構造物模型は、家屋、又はビルディングであること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  7. 請求項記載の地震津波実験装置において、
    前記構造物模型は、共同溝、又は埋設管を含む地中構造物であること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  8. 請求項1記載の地震津波実験装置において、
    前記造波装置は、前記模擬水域部の円の接線方向又は接線直角方向に流体を複数回押圧することにより前記波を発生させること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  9. 請求項1記載の地震津波実験装置において、
    前記造波装置は、前記模擬水域部の水底付近の陥没又は隆起を模擬することにより前記波を発生させること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  10. 請求項1記載の地震津波実験装置において、
    前記回転軸の回転中心線は鉛直方向直線であり、回転により前記模型水路部に作用する水平方向の遠心力加速度は前記模型水路部に作用する重力加速度に相当すること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  11. 請求項2記載の地震津波実験装置において、
    前記回転軸の回転中心線は鉛直方向直線であり、回転により前記模型水路部に作用する水平方向の遠心力加速度は前記模型水路部に作用する重力加速度に相当し、前記模擬陸域部は、前記支持体に回動可能な状態で吊り下げ設置され、前記模型水路部の一部は、前記支持体の回転に伴う遠心力により前記模擬陸域部が略水平状態に回動したときに前記模擬陸域部を収容可能に構成されること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  12. 請求項11記載の地震津波実験装置において、
    前記模型水路部の円の対角線上の位置には、前記模擬陸域部と釣り合う重量の造波装置が、前記支持体に回動可能な状態で吊り下げ設置され、前記模型水路部の一部は、前記支持体の回転に伴う遠心力により前記造波装置が略水平状態に回動したときに前記造波装置を収容可能に構成されること
    を特徴とする地震津波実験装置。
  13. 回転駆動源により回転駆動されて回転中心線のまわりに回転する回転軸に取り付けられて回転する支持体と、断面形状が略樋状をなすとともに全体が円環状に形成され前記支持体に取り付けられる模型水路部を備え、前記模型水路部の円対称中心線と前記回転軸の回転中心線を合致させるようにして回転させる地震津波実験装置を用いる地震津波実験方法であって、
    前記模型水路部内に、形成された凹部に流体が収容されて構成される模擬水域部を少なくとも設けるとともに、前記地震津波実験装置に、前記模擬水域部の流体に波を発生させる造波装置を設け、地震による津波を模擬した波を前記模擬水域部に発生させること
    を特徴とする地震津波実験方法。
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