JP4681009B2 - 潮汐エネルギ利用水力発電方法及び装置 - Google Patents

潮汐エネルギ利用水力発電方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、潮の干満の差を利用して水力発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電方法及び装置に関するものである。
電力需要が多いときにのみ発電を行う発電所として、揚水発電所が運用されている。揚水発電所においては、電力に余剰がある夜間に、高所に設けられた貯水池に揚水することにより水を蓄えておき、電力需要のピーク時に貯水池内の水を放流させることにより水車発電機を駆動して発電を行わせるようにしている。従来の揚水発電所においては、揚水を行うためのエネルギ源として電力を用いていたため、夜間の電力余剰量が十分でない場合に、貯水池に十分な量の水を蓄えることができず、その本来の目的を達成できないという問題があった。
また夜間の電力の余剰量は、気候に左右され、予測通りにならないことがあるため、従来の揚水発電所では、電力の需給計画を的確に立てることが難しいという問題があった。
更に従来の揚水発電所では、揚水用のポンプを駆動するために、化石燃料を利用して発電した電力を使用していたため、炭酸ガス(CO)の排出量の削減を図ることが急務とされている最近の情勢にはそぐわないという問題があった。
炭酸ガスの削減を図るためには、自然エネルギを有効に活用することが好ましい。自然エネルギを利用とした発電設備としては、太陽熱を利用した発電設備や、風力を利用した発電設備が運用され、潮汐エネルギを利用した発電設備も検討されている。これらの発電設備の内、太陽熱を利用した発電設備は、晴天時にしか発電を行うことができず、風力を利用した発電設備では、一定以上の風速で風が吹いているときにしか発電を行うことができないため、電力需要のピーク時に電力供給量をアシストする発電設備としては、信頼性に乏しい。
これに対し、潮汐現象は、約半日の周期で毎日2回起こり、しかも潮の干満の差は予測することができるため、潮汐エネルギを利用して相当量の発電を行うことができれば、電力の需給計画に組み入れることができる信頼性が高い発電設備を得ることができ、電力系統の安定な運用に大きな貢献をすることが期待される。
潮汐エネルギを利用した発電設備としては、フランスのランス潮汐発電所に見られるように、河口を堰き止めることにより大規模なダムを建設して、満潮時にダム内に海水を流入させ、干潮時にダム内の水を放出させて水車を駆動することにより、発電を行わせるようにしたものがある。このような発電設備によれば、大電力を得ることができ、信頼性が高い電力供給を行うことができる。しかし、河口を堰き止めてダムを建設すると、自然環境に悪影響が及ぶため、自然環境の保全の必要性が重視されるようになっている現状では、この種の発電設備を建設することが困難になっている。
自然環境に悪影響を及ぼすおそれがない潮汐エネルギ利用水力発電設備としては、例えば特許文献1に示されているように、海面の上下に追従して上下するフロートの変位でピストンを駆動して得た圧縮空気をアキュミュレータに蓄積して、このアキュミュレータ内の圧縮空気でエアタービンを駆動することにより発電機を駆動するようにしたものが提案されている。
また特許文献2に示されているように、海面の上下に追従して上下するフロートの変位を変位変換機構を介して変換して得た回転変位を増速して発電機に伝達することにより発電を行わせるようにしたものも提案されている。
特開昭61−70173号公報 特開平2−301674号公報
潮の干満により生じる潮位の変化量は、場所により異なるが、通常は1ないし数メートルであり、海面の上下に追従して上下するフロートを設けた場合、その最大変位量は僅かである。また潮位は最大レベルと最低レベルとの間を長い時間をかけて変化するため、海面の上下に追従するフロートの単位時間当たりの変位量はごく僅かである。従って、特許文献1に示されたように、海面の上下に追従して上下するフロートの変位でエアシリンダを駆動しても、アキュミュレータに空気圧を十分に蓄えることは困難であり、多くの電力を効率よく得ることは困難である。またフロートの単位時間当たりの変位量は僅かであるため、特許文献2に示されているように、フロートの変位そのものを回転変位に変換して、変換された回転変位を増速して発電機に伝える方法では、多くの電力を効率よく得ることは期待できない。
更にフロートは波浪の影響を受けて細かく上下動するため、フロートの変位そのものを回転変位に変換して発電機に伝達するようにした場合には、発電機を安定に駆動することが難しい。
また、フロートの変位そのものを回転変位に変換して発電機に伝達する方式によった場合には、潮汐エネルギを蓄積することができないため、必要なときに発電機を駆動して電力を得ることができない。
本発明の目的は、河口を堰き止めることなく、潮汐エネルギを利用して水力発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電方法及びこの方法を実施する水力発電装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、潮汐エネルギを位置エネルギに変換して蓄積しておいて、必要なときに信頼性が高い電力供給を行うことができるようにした潮汐エネルギ利用水力発電方法及びこの方法を実施する水力発電装置を提供することにある。
本発明は、潮汐エネルギを利用して発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電方法に係わるものである。
本発明においては、大潮の際の満潮時の海面よりも高い位置に設置された貯水槽と、海面に浮かべられて潮の干満に伴って上下するフロートと、設定された下限位置と貯水槽よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持されたバケットと、フロートの変位を拡大してバケットに伝達することにより、バケットを上限位置に向けて上昇させる変位拡大伝達機構とを設けておいて、上げ潮時のフロートの上昇に伴ってバケットを下降させて、満潮時までにバケットの少なくとも一部を海中に沈めてバケット内に海水を収容する過程と、下げ潮時のフロートの下降に伴ってバケットを上昇させてバケットが干潮時の最高到達位置に達したときにバケット内の海水を前記貯水槽に移行させる過程とを行うことにより貯水槽内に海水を貯留し、必要時に貯水槽内の海水を落下させて水車発電機を駆動することにより発電を行わせる。
上記の方法によれば、化石燃料を燃して得た電力を消費することなく、無限のエネルギともいえる潮汐エネルギを利用して揚水を行って発電を行うことができるため、炭酸ガスの排出量を削減するという要請に応えることができる。
また毎日決まって起こる潮汐現象を利用することにより揚水を行って、揚水した水を電力需要のピーク時等の必要時に放出して発電を行わせることができるため、電力の供給時期及び電力の供給量に正確な予測性を持たせて、信頼性が高い電力供給を行うことができる。
更に上記の方法によれば、貯水槽を海上に設置することができるため、河口を堰き止めたり、住宅環境を害したりすることなく、発電所を建設することができ、住民との無用なトラブルを生じさせることなく発電所を建設することができる。
本発明の好ましい態様においては、潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートと、内部に海水を収容し得るように構成されて下限位置と大潮の際に生じる前記フロートの最大変位量のn(n>1)倍以上に設定された距離だけ前記下限位置よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持された1以上のバケットと、下げ潮時に各バケットを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるべくいずれかのフロートの下げ潮時の変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達する変位拡大伝達機構と、大潮の際の満潮時の海面の位置よりも高い位置で、かつ各バケットが小潮の際の干潮時(潮が最も引いたとき)の最高到達位置にある時に各バケット内から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置に設置された貯水槽と、貯水槽よりも低い位置に設置されて貯水槽内から放出される海水により駆動されて発電する水車発電機とを設けて、各バケットが下限位置に向けて下降していく過程で小潮の際の満潮時(潮が最も満ちたとき)の最低到達位置に達するまでの間に、各バケット内に規定量の海水を収容した状態にすることができるように各バケットの下限位置を設定しておく。またフロートの質量は、変位を伝達すべきバケットの、内部に海水を最大限収容した状態での質量の総計のn倍よりも大きく設定しておく。そして、上げ潮時に前記バケットを前記下限位置に向けて下降させて前記バケット内に海水を収容する過程と、下げ潮時のフロートの変位を各バケットに伝達して内部に海水が収容された各バケットを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるバケット上昇過程と、各バケットが小潮の際の最高到達位置から上限位置までの間の区間にあるときに各バケット内の海水を貯水槽内に移行させる海水移行過程と、発電の要求があるときに貯水槽内の海水を放出させて前記水車発電機を駆動することにより発電を行わせる過程とを行う。
上記の発電方法を実施する潮汐エネルギ利用水力発電装置は、大潮の際の満潮時の海面よりも高い位置に設置された貯水槽と、海面に浮かべられて潮の干満に伴って上下するフロートと、設定された下限位置と前記貯水槽よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持されたバケットと、フロートの変位を拡大してバケットに伝達することにより、バケットを上限位置まで上昇させる変位拡大伝達機構と、貯水槽よりも低い位置に設置された水車発電機と、貯水槽内の海水を水車発電機に向けて流す水圧管路と、水圧管路を通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置とを備えて、上げ潮時のフロートの上昇に伴ってバケットを下降させる過程で満潮時までにバケットの少なくとも一部が海中に沈められてバケット内に海水が収容され、下げ潮時のフロートの下降に伴ってバケットを上昇させる過程でバケット内の海水を貯水槽に移行させ得るように構成される。
本発明の好ましい態様では、潮汐エネルギ利用水力発電装置が、潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートと、逆止弁を有する取水口を下部に有するとともに、開閉可能なゲートにより閉じられる排水口を側壁部に有し、排水口がゲートにより閉じられている間取水口から取り入れた海水を内部に収容した状態を保持するように構成されて、設定された下限位置と大潮の際に生じる前記フロートの最大変位量のn(n>1)倍以上に設定された距離だけ前記下限位置よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持された1以上のバケットと、下げ潮時に各バケットを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるべく、潮位の変化に伴って生じるいずれかのフロートの変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達し、上げ潮時にはフロートの変位に伴って各バケットが上限位置から下限位置まで下降するのを許容するように構成された変位拡大伝達機構と、各バケットが少なくとも小潮の際の上げ潮時の最低到達位置よりも高く、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置よりも低い位置にある間各バケットの排水口を閉じた状態に保持し、各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置と前記上限位置との間の区間にあるときに各バケットの排水口を開いた状態にするように各バケットのゲートを操作するゲート操作機構と、大潮の際の満潮時の海面の位置よりも高い位置で、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置にある時に各バケットの排水口から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置に設置された貯水槽と、貯水槽よりも低い位置に設置された水車発電機と、貯水槽内の海水を水車発電機に向けて流す水圧管路と、水圧管路を通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置とを備えていて、各バケットが小潮の際の満潮時に最低到達位置に達したときに各バケットの取水口から各バケット内に流入した海水の水面が各バケット内における水面の規定レベルに達するように各バケットの下限位置が設定される。またフロートの質量は、変位を伝達すべきバケットの、内部に海水を最大限収容した状態での質量の総計のn倍よりも大きく設定される。
上記の構成では、バケットが下部に取水口を有しているが、取水口を廃して、取水と排水との双方を行う吸排口をバケットの側壁部に設けるようにしても良い。
即ち、本発明の発電方法を実施する潮汐エネルギ利用水力発電装置は、潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートと、開閉可能なゲートにより閉じられる吸排口を側壁部に有して、吸排口がゲートにより閉じられている間内部に海水を収容した状態を保持するように構成されて、設定された下限位置と大潮の際に生じる前記フロートの最大変位量のn(n>1)倍以上に設定された距離だけ前記下限位置よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持された1以上のバケットと、下げ潮時に各バケットを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるべく、潮位の変化に伴って生じるいずれかのフロートの変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達し、上げ潮時にはフロートの変位に伴って各バケットが上限位置から下限位置まで下降するのを許容するように構成された変位拡大伝達機構と、各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置と前記下限位置との間にあるときに前記吸排口を開き、各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置よりも高く、かつ小潮の際の下げ潮時の最高到達位置よりも低い位置にある間各バケットの吸排口を閉じた状態に保持し、各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置と前記上限位置との間の区間にあるときに各バケットの吸排口を開いた状態にするように各バケットのゲートを操作するゲート操作機構と、大潮の際の満潮時の海面の位置よりも高い位置で、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置にある時に各バケットの吸排口から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置に設置された貯水槽と、貯水槽よりも低い位置に設置された水車発電機と、貯水槽内の海水を前記水車発電機に向けて流す水圧管路と、水圧管路を通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置とを備えた構成とすることもできる。
この場合も、各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置に達したときに各バケットの吸排口から各バケット内に流入する海水の水面が各バケット内における水面の規定レベルに達するように各バケットの下限位置が設定され、フロートの質量は、変位を伝達すべきバケットの、内部に海水を最大限収容した状態での質量の総計のn倍よりも大きく設定される。
上記のように、取水と排水との双方を行う吸排口をバケットの下部に設けるようにした場合には、バケットを上限位置に向けて上昇させる過程で、海水が漏れるのを防ぐために密閉しておく箇所を吸排口のみとすることができるため、バケットを上限位置に向けて上昇させる過程で、バケット内に海水を収容した状態を保持することを容易にすることができる。
本発明の好ましい態様では、大潮の際の満潮時のフロートの上端位置よりも高い位置に海底に対して固定されたプラットホームが設置され、変位拡大伝達機構が、プラットホーム上に回転自在に支持された回転軸と、回転軸に取り付けられた上部スプロケットホイールと、プラットホームの下方に配置されたベースフレームに回転自在に支持された下部スプロケットホイールと、上部スプロケットホイールと下部スプロケットホイールとに掛け渡されて上部スプロケットホイールと下部スプロケットホイールとの間を上下に延びる2つの部分の一方がフロートに結合されたチェーンと、回転軸に取り付けられたウィンチと、ウィンチの上方で、かつバケットの上限位置よりも高い位置に設置されたプーリと、一端がウィンチに固定されてウィンチに巻き取られたりウィンチから巻き戻されたりするワイヤロープとを各バケットに対して複数備えた構成を有する。
この場合、ウィンチから巻き戻されたワイヤロープが、ウィンチの上方のプーリに引っ掛けられて、該プーリから垂れ下がったワイヤーロープの他端がバケットに連結されることにより、バケットがワイヤロープにより吊り下げられた状態にされる。そして、フロートが上昇する際にバケットが下降し、フロートが下降する際にバケットが上昇するようにウィンチへのワイヤローブの巻方向が設定され、ウィンチの外径が、上部スプロケットホイールの有効径のn倍以上に設定される。
なお本発明においては、基本的には、フロートの変位をn倍に拡大してバケットに伝達すれば良いが、バケットの各部を同じ高さまで上昇させるのではなく、最終的にバケットの排水口が設けられた一端寄りの部分よりも他端寄りの部分をより高い位置まで上昇させることによりバケットを傾斜させて、バケットから貯水槽内への排水を円滑に行わせることが好ましい場合もある。この場合は、バケットの一端側の部分の上昇量をフロートの変位量のn倍とし、他端側の部分の上昇量をフロートの変位量のn倍よりも大きくする必要があるので、本明細書では、フロートの変位をn倍以上に拡大してバケットに伝達するとしている。
本発明においては、発電し得る電力量を多くするために、上記貯水槽をできるだけ高い位置に設置することが好ましく、貯水槽に蓄える海水の量をできるだけ多くすることが好ましい。そのためには、フロートとして、質量が大きいものを必要とするが、質量が大きいフロートは、造船技術を用いることにより容易に建造することができる。
上記のように、本発明によれば、化石燃料を燃して得た電力を消費することなく、無限のエネルギともいえる潮汐エネルギを利用して海水を貯水槽に揚水して、該貯水槽内の海水を水車発電機に供給することにより発電を行うため、炭酸ガスの排出量を削減する要請に応えることができる。
また本発明においては、毎日決まって起こる潮汐現象を利用することにより揚水を行って、揚水した水を電力需要のピーク時等の必要時に放出して発電を行わせることができるため、電力の供給時期及び電力の供給量に正確な予測性を持たせて、信頼性が高い電力供給を行うことができる。
更に本発明によれば、貯水槽を海上に設置することができるため、河口を堰き止めたり、住宅環境を害したりすることなく、発電所を建設することができ、住民との無用なトラブルを生じさせることなく発電所を建設することができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
本発明に係わる潮汐エネルギ利用水力発電方法においては、図1に示したように、潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートFと、内部に海水を収容し得るように構成されて設定された下限位置P1と大潮の際に生じるフロートFの変位量Δyのn(n>1)倍以上に設定された距離Hだけ下限位置P1よりも高い位置に設定された上限位置P2との間を変位し得るように支持された1以上のバケットBと、下げ潮時に各バケットを下限位置P1側から上限位置P2に向けて上昇させるべくいずれかのフロートの変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達する変位拡大伝達機構(図1には図示せず。)と、大潮の際の満潮時の海面の位置S1よりも高い位置で、かつ各バケットBが小潮の際の干潮時の最高到達位置(小潮の際に到達し得る最高高さ位置)P2′にある時に各バケットB内から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置Q1に設置された貯水槽WTと、貯水槽WTよりも低い位置Q2に設置されて貯水槽WT内から水圧管路WPを通して供給される海水により駆動されて発電する水車発電機WGとを設けておく。必要なときにのみ発電を行わせることを可能にするため、水圧管路WPを通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置Vを設けておく。貯水槽WTの設置位置(貯水槽の底面の高さ位置)Q1は、該貯水槽の上端を、小潮の際の干潮時の最高到達位置P2′にあるバケットBの排水口よりも低い位置に位置させ、且つ貯水槽の底部と水車発電機WGとの間に発電に必要な落差Δhを得ることができるような位置に設定する。
本発明においては、上げ潮時のフロートFの上昇に伴ってバケットBを下降させて、満潮時までにバケットBの少なくとも一部を海中に沈めてバケットB内に海水を収容する過程と、下げ潮時のフロートFの下降に伴ってバケットBを上昇させてバケットが干潮時の最高到達位置P2′に達したときにバケット内の海水を貯水槽WTに移行させる過程とを行うことにより前記貯水槽内に海水を貯留し、必要時に貯水槽内の海水を落下させて水車発電機を駆動することにより発電を行わせる。バケットBから貯水槽WTへの海水の移行は、バケットから直接貯水槽内に排水することにより行わせてもよく、貯水槽に至る取水溝を設けて、バケットBから該取水溝に排水することにより行わせても良い。
貯水槽WTの設置位置Q1は、該貯水槽の深さと、バケットの小潮の際の最高到達位置P2′と、バケットの排水口の位置と、発電に必要な落差Δhとに応じて適宜に設定される。当然のことながら、バケットBの小潮の際の干潮時の最高到達位置P2′は、バケットの排水口が貯水槽の上端位置(取水溝が設けられる場合には取水溝の上端位置)以上の高さになる位置である。即ち、バケットが小潮の際の干潮時の最高到達位置P2′に達したときに、バケットの排水口が貯水槽の上端の位置(または取水溝の上端位置)以上の高さに達しているように、バケットBの小潮の際の干潮時の最高到達位置P2′を設定する。
バケットの下限位置P1は大潮の際の満潮時のバケットの位置である。小潮の際の満潮時(最も潮が満ちたとき)のバケットの位置(小潮の際の上げ潮時の最低到達位置)は、下限位置P1よりも高い位置P1′となる。上限位置P2は大潮の際の干潮時(最も潮が引いたとき)のバケットの位置であり、小潮の際の満潮時のバケットの位置(小潮の際の下げ潮時の最高到達位置)は、上限位置P2よりも低い位置P2′となる。
図1に示した例においては、バケットBが1つだけ設けられていて、小潮の際の上げ潮時の最低到達位置P1′にあるバケットが実線で示され、小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P2′にあるバケットBが鎖線で示されている。
また図1に示した例では、フロートFも1つだけ設けられていて、満潮時の海面に浮いているフロートFが実線で示され、干潮時の海面に浮いているフロートFが鎖線で示されている。
バケットBは、逆止弁Bvを有する取水口Baを底部に有し、開閉可能なゲートBgにより閉じられる排水口Bbを側壁部に有して、排水口BbがゲートBgにより閉じられている間、取水口Baから取り入れた海水を内部に収容した状態を保持するように構成される。
図示の例では、バケットBが上端を開口させた直方体状の箱体の形に構成されていて、その底壁部に逆止弁Bvを備えた取水口Baが少なくとも一つ設けられ、その一端の側壁部の下半部に、ゲートBgにより閉じられる排水口Bbが設けられている。
本実施形態で用いるバケットBにおいては、その長さ方向の一端(図1においては右端)の側壁部の内側に、横断面が矩形状を呈し、かつバケットの内側から外側に向って末広がり状にテーパが付けられた排水用筒部Bdが該側壁部と一体に設けられていて、排水用筒部Bdの内側に排水口Bbが形成されている。本実施形態では、排水口Bbの開口部が、バケットBの一端側の側面の下半部のほぼ全体を占めるように、排水用筒部Bdが設けられている。
図示のゲートBgは、排水口Bb内に嵌合し得るように外面にテーパが付けられた栓体Bg1と、栓体Bg1の周辺部から突出した鍔板部Bg2とを有して、鍔板部Bg2の上端がバケットBの上部に回動軸を介して結合されて支持されている。ゲートBgは、その栓体Bg1が排水口Bb内に嵌合して排水口Bbを閉じた状態に保持する閉位置(図1の下部に実線で示されている位置)と、栓体Bg1を排水口Bbから離脱させて排水口Bbを開いた状態にする開位置(図1の上部に鎖線で示された位置)との間を回動し得るように設けられている。
バケットBは、図1には図示されていない塔に支持されているガイドフレームにより、僅かに傾いた状態になることが許容された状態で、上下方向に変位し得るようにガイドされている。また、バケットのゲートBgを開閉操作するため、各バケットBが小潮の際の最高到達位置P2′よりも低い位置にある間各バケットの排水口Bbを閉じた状態に保持し、各バケットBが小潮の際の最高到達位置P2′と上限位置P2との間にあるときに各バケットの排水口Bbを開いた状態にするように各バケットのゲートBgを操作するゲート操作機構が設けられている。
図1に示した例では、このゲート操作機構が、バケットBの変位方向(上下方向)に沿って延びる細長いゲート押え板Gpを備えていて、バケットBが下限位置P1から小潮の際の最高到達位置P2′まで上昇する過程で、ゲート押え板GpがゲートBgをバケットに対して押さえつけることにより排水口Bbを閉じた状態に保持し、バケットBが小潮の際の最高到達位置P2′まで上昇したときにゲートBgを開放するように構成されている。ゲートBgは、ゲート押え板Gpによる拘束から解放されたときに、バケットB内の海水から受ける水圧により、開位置側に回動させられて、排水口Bbを開く。
各バケットが下限位置に向けて下降していく過程で小潮の際の満潮時の最低到達位置に達するまでの間に、各バケット内に規定量の海水を収容した状態にすることができるように各バケットの下限位置を設定しておく。即ち、バケットBが下限位置に向けて下降していく過程で小潮の際の満潮時の最低到達位置に達したときに、バケットBの少なくとも一部が海水中に没した状態になって、バケットBの底部の取水口Baから該バケット内に流入する海水の量が規定量となるように、バケットの下限位置P1を設定しておく。
またフロートFの質量は、変位を伝達すべきバケットBの、内部に海水を最大限収容した状態(バケットBの上端まで海水を収容した状態)での質量の総計のn倍よりも大きく設定しておく。
そして本発明の方法では、上げ潮時にバケットBを下限位置P1に向けて下降させてバケット内に海水を収容する過程と、下げ潮時のフロートFの変位を各バケットに伝達して内部に海水が収容された各バケットBを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるバケット上昇過程と、各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P2′から上限位置P2までの間の区間にあるときに、各バケットを水平状態に保つか、または各バケットの排水口側の一端を他端よりも低い状態に保って、各バケット内の海水を貯水槽WT内に移行させる海水移行過程と、発電の要求があるときに貯水槽WT内の海水を放出させて水車発電機を駆動することにより発電を行わせる過程とを行う。
本発明の発電方法を実施するに当たっては、貯水槽WTの容量を決定し、発電を行わせるために必要な落差Δhを決定して、大潮の際の満潮時でも水車発電機WGが海面より高い位置に配置されるように、貯水槽WTの高さを決定する。小潮の際にも貯水槽WTへの揚水を行うことができるようにするため、小潮の際の干潮時にバケットが最高到達位置P2′まで上昇した状態で、バケットBの排水口Bbが貯水槽WT内の上端よりも高い位置に位置した状態になるように、小潮の際の下げ潮時のバケットの最高到達位置P2′を決定し、小潮の際の下げ潮時のフロートFの変位量(潮位差)ΔyによりバケットBを最高到達位置P2′(バケットの排水口の高さが、該排水口から貯水槽への排水が可能になる高さに達する位置)に到達させることができるように、フロートFからバケットBに変位を伝達する際の変位の拡大割合nを決定する。これにより、バケットの上限位置(大潮の際の最高到達位置)P2が決まる。
上記のように、本発明においては、上げ潮の際にバケットを下限位置に向けて下降させて満潮時までにバケット内に海水を収容し、下げ潮の際のフロートFの変位を拡大してバケットBに伝達して、内部に海水が収容されたバケットを上限位置に向けて上昇させることにより貯水槽への揚水を行わせる。潮の干満は、約半日の周期で(1日に2回)行われるため、貯水槽WTへの揚水は1日に2回行わせることができる。
本発明の発電方法によれば、化石燃料を燃して得た電力を用いることなく、無限のエネルギともいえる潮汐エネルギを利用して海水を貯水槽に揚水して、該貯水槽内の海水を水車発電機に供給することにより発電を行うため、炭酸ガスの排出量を削減する要請に応えることができる。
また本発明においては、毎日決まって起こる潮汐現象を利用することにより揚水を行って、揚水した水を電力需要のピーク時等の必要時に放出して発電を行わせることができるため、風任せの風力発電や、日照時にのみ発電が可能な太陽光発電による場合とは異なり、電力の供給時期及び電力の供給量に正確な予測性を持たせて、信頼性が高い電力供給を行うことができる。
更に本発明の発電方法によれば、貯水槽を海上に設置することができるため、河口を堰き止めたり、住宅環境を害したりすることなく、発電所を建設することができ、住民との無用なトラブルを生じさせることなく発電所を建設することができる。
次に図2ないし図8を参照して、本発明の潮汐エネルギ利用水力発電方法を実施する発電装置の一実施形態を説明する。図2は本実施形態の発電装置の変位伝達機構及びバケットの支持機構の構成例を概略的に示した側面図、図3は本実施形態の発電装置の要部の構成を図2の左側から見て示した構成図、図4はバケットの要部をそのガイド機構と共に一部を断面して示した正面図、図5はバケットをそのガイド機構と共に示した上面図、図6は、バケットが小潮時の下げ潮時の最高到達位置に達してバケットのゲートが排水口を開いた状態を一部を断面して示した正面図である。また図7は本実施形態の発電装置の上面図、図8は図7のVIII−VIII線断面図である。
図2において、1は大潮の際の上げ潮時にもその先端が海中に没することがないように、大潮の際の満潮時の海面のレベルS1よりも高い位置に設置された長方形のプラットホームで、図示のプラットホーム1は、その4つの角部にそれぞれ位置するように配置された4本の支柱2により、海底に設置されたベース3に支持されている。支柱2の下部には、ベースフレーム4が固定されている。プラットホーム1とベースフレーム4との間に、海面に浮かべられて、潮の干満により生じる海面の変位に追従して上下するフロートFが配置されている。
5はプラットホーム1の側方に配置されて1つのバケットBを支える鉄塔で、鉄塔5は、長方形の4つの角部にそれぞれ配置されて下端がベース3に固定された4本の支柱501と、該長方形の長辺に沿って並ぶように配置された適宜の本数の支柱501とを含む多数本の支柱501と、上記長方形の長辺に沿うように配置されて一連の支柱501の上端を連結する梁502と、一連の支柱501の下端を連結する梁503と、支柱501の上下方向の途中の部分に配置されて隣り合う支柱間を連結する適宜の本数の補強梁(特に図示せず。)とにより構成されている。鉄塔5は、その内側に1つのバケットBを配置することができるように構成されている。プラットホーム1及び鉄塔5は、ほぼ等しい長さ(バケットBの長手方向に測った寸法)を有するように構成されていて、バケットBの幅方向に並ぶように配置されている。
図4ないし図6に示されているように、支柱501は断面がU字形(コの字形)を呈するチャンネル材からなっていて、その内側の溝の対向面501a,501a及び底面501bがバケットBをガイドするガイド面となっている。
バケットBは、4つの側壁部と底壁部とを有する直方体状の箱体からなっていて、その底壁部には複数の取水口Baが設けられている。バケットBの底壁部の内側には、各取水口に嵌合して該取水口を閉じた状態にする閉位置と、取水口Baから離れて該取水口を開いた状態にする閉位置との間を回動変位する板状の弁体を備えた逆止弁Bvがヒンジを介して取付けられている。逆止弁Bvは、バケット内の海水から受ける水圧により閉位置側に変位させられ、バケットの外部の海水から受ける水圧により開位置側に変位させられる。バケット内にゴミや貝類などが入らないようにするため、取水口Baには、フィルタBfが取り付けられている。また逆止弁Bvは、取水が完了し、取水口Baを通して水が流れなくなったときに自動的に取水口Baを閉じる方向に変位するように、図示しないストッパにより、その開置側への回動範囲が制限されている。
バケットBの長さ方向の一端(図4においては左端)の側壁部の内側に、横断面が矩形状を呈し、かつバケットの内側から外側に向って末広がり状にテーパが付けられた排水用筒部Bdが該側壁部と一体に設けられていて、排水用筒部Bdの内側に排水口Bbが形成されている。本実施形態では、排水口Bbの開口部が、バケットBの一端側の側面のほぼ下半部のほぼ全体を占めるように、排水用筒部Bdが設けられている。
排水口を開閉するゲートBgは、排水口Bb内に嵌合し得るように外面にテーパが付けられた栓体Bg1と、周辺部が栓体Bg1の周辺部から突出する大きさを有して栓体Bg1の端部に接合された鍔板部Bg2とを有し、鍔板部Bg2の上端が、バケットの幅方向に延びる回動軸Bsを介してバケットBの上部に結合されている。ゲートBgは、その栓体Bg1が排水口Bb内に嵌合して該排水口Bbを閉じた状態に保持する閉位置(図4に示されている位置)と、栓体Bg1を排水口Bbから離脱させて排水口Bbを開いた状態にする開位置(図6に示された位置)との間を回動し得るように設けられている。
バケット52の側壁部の外面の、各支柱501の溝内に臨む部分に複数のガイドローラBrが支持され、これらのガイドローラが対応する支柱501の溝内に挿入されてガイド面501b上を転動することにより、バケットBが、僅かに傾くことを許容された状態で上下方向に変位するようにガイドされている。
鉄塔5にはまた、バケットの幅方向に間隔をあけて上下方向に平行に延びる一対のゲート押え板Gp,Gpが、支持部材505(図6参照)を介して支持されている。バケットのゲートBgの鍔板部Bg2の幅方向の両端には、バケットBの幅方向の両端の側面に沿ってバケットの長手方向の他端側に延びるローラ保持部Bg2a,Bg2a(図5参照)が一体に設けられ、これらのローラ保持部にカムローラBcm,Bcmが取り付けられている。カムローラBcm,Bcmは、バケットの幅方向に延びる回転軸を中心に回転し得るように支持されていて、それぞれの外周寄りの部分がゲートBgの前面よりも前方に突出した状態で、ゲート押え板Gp,Gpに当接するようになっている。
バケットBの排水口の開口部を貯水槽WTに接近させることができるようにするため、ゲート押え板Gp,Gpはそれぞれ、カムローラBcm,Bcmには当接するが、ゲートBgには接触しないように設けられている。ゲート押え板Gp,Gpは、バケットの下限位置付近から小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P2′付近まで延びるように設けられていて、それぞれの上端には、上方に向うに従ってカムローラBcm,Bcmから離反していくように湾曲した湾曲部Gp1,Gp1(図4及び図6参照)が設けられている。ゲート押え板Gpの湾曲部以外の部分は、カムローラBcmに対向する面が平坦な垂直面をなすように形成されていて、ゲートBgに取り付けられたカムローラBcmがゲート押え板Gpの垂直面に当接している間、ゲートBgがバケットの排水口Bbに嵌合して該排水口が閉じた状態に保持されるようになっている。
そして、各バケットが少なくとも小潮の際の上げ潮時の最低到達位置P1′よりも高く、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P2′よりも低い位置にある間各バケットの排水口Bbを閉じた状態に保持し、各バケットBが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P2′と上限位置P2との間の区間にあるときに各バケットの排水口を開いた状態にするように、ゲート押え板Gpの上端の湾曲部Gp1がカムローラから離反するように湾曲を開始する位置が設定されている。本実施形態では、ゲート押え板GpとカムローラBcmとにより、各バケットのゲートを操作するゲート操作機構が構成されている。
ゲートBgが閉位置にあるときに排水口Bbが確実に閉じられるようにするため、ゲートBgの栓体Bg1の外周にパッキンBgpを巻き付けておいて、ゲートBgが閉位置にあるときに、栓体Bg1と排水口Bbの内面との間にパッキンBgpが介在するようにしておくことが好ましい。
フロートFは、十分に大きな質量を有し、かつ中空部を有して、海水から受ける浮力により海面に浮くように構成される。フロートFは上端が開口していてもよいが、内部に海水や雨水が入らないようにするため、その中空部が密閉された構造を有することが好ましい。フロートFの形状は任意であるが、図示のフロートFは、全体が扁平な直方体の形状を呈して、その内部の中空部が完全に密閉された構造を有している。
図示のフロートFは、プラットホーム1を支える各支柱3を緩く貫通させる孔Faを有して、プラットホーム1の下方で、支柱5によりガイドされつつ、海面の上下に伴って上方及び下方にそれぞれ変位させられる。
プラットホーム1には、鉄塔5の内側に配置されて上下方向に変位するようにガイドされているバケットBの長手方向(図2の紙面と直角な方向)に間隔をあけて並ぶ複数の回転軸11,11,…がそれぞれ独立に支持され、各回転軸11に上部スプロケットホイール12と、ウィンチ13とが取り付けられている。またプラットホーム1の下方に配置されたベースフレーム4に、各回転軸11に対応する回転軸15が回転自在に支持され、各回転軸15に下部スプロケットホイール16が取り付けられている。
図2に示されているように、フロートFを上下に貫通した状態で、大径のチェーン挿通孔Fbと小径のチェーン挿通孔Fcとが設けられ、これらのチェーン挿通孔に通されたチェーン17が各上部スプロケットホイール12及び下部スプロケットホイール16に掛け渡されている。
一方のチェーン挿通孔Fbは、チェーン17を拘束することがないように、チェーン17を緩く貫通させ得る大きさの内径を有し、他方のチェーン挿通孔Fcは一方のチェーン挿通孔Fbよりは小径に形成されている。そして、図2及び図3に示したように、チェーン17のチェーン挿通孔Fcの上端及び下端から外に出た部分にそれぞれチェーン固定板18及び19が固定され、これらのチェーン固定板18及び19がそれぞれフロートFの上面及び下面に当接されることにより、チェーン17がフロートFに連結されている。チェーン固定板18及び19により、チェーン17とフロートFとを連結する連結部が構成されている。
上記のようにフロートFが各チェーン17に連結されているため、下げ潮時にフロートFが下方に変位すると、各チェーン17が一方向に変位して各上部スプロケットホイール12及びウィンチ13を一方の側に回転させ、上げ潮時にフロートFが上方に変位すると、各チェーン17が他方向に変位して各上部スプロケットホイール12及びウィンチ13を他方の側に回転させる。
各ウィンチ13の斜め上方で、かつバケットBの上限位置P2よりも高い位置に2つの上部プーリ20及び21が配置され、上部プーリ20とウィンチ13との間に中間プーリ22が配置されている。2つの上部プーリ20及び21は、バケットBの幅方向に並べた状態で、かつそれぞれの回転軸の中心軸線を回転軸11の中心軸線と同じ方向に向けた状態で、鉄塔5の上端にブラケット23及び24を介して回転自在に支持されている。また中間プーリ22は、鉄塔5の側部にブラケット25を介して回転自在に支持されている。
各ウィンチ13には、一端が該ウィンチに固定されたワイヤロープ30が巻き付けられていて、各ウィンチ13から巻き戻されたワイヤロープ30が、中間プーリ22を経由して上部プーリ20及び21に引っ掛けられ、バケットBの幅方向の中央部に近い側のプーリ21から垂れ下がった各ワイヤーロープ30の他端が、連結部材31を介してバケットBの上端に連結されることにより、バケットBが複数本のワイヤロープ30により吊り下げられた状態で支持されている。図示の例では、バケットBの幅方向の中央部に近い側の上部プーリ21から垂れ下がった各ワイヤーロープ30の他端を、バケットBの幅方向の中央に位置させるように、上部プーリ21の位置が定められている。
本実施形態では、フロートFが上昇する際にワイヤロープ30がウィンチ13から巻き戻されてバケットBがその自重により下限位置に向けて下降し、フロートBが下降する際にワイヤロープ30がウィンチ13に巻き取られてバケットBが上昇するように、ウィンチ13へのワイヤローブ30の巻方向が設定されている。従って、上げ潮時には、バケットBが、上限位置P2側から下限位置P1に向けて下降していき、下げ潮時には、バケットBが下限位置P1側から上限位置P2に向けて上昇していく。
また本実施形態では、各ウィンチ13の外径が、上部スプロケットホイール12の外径のn倍(n>1)以上に設定されていて、フロートFの変位がn倍以上に拡大されてバケットBの各部に伝達されるようになっている。即ち、下げ潮時にフロートFが下方にY[m]変位する間に、バケットBの各部がn×Y[m]以上上昇するように構成されている。
図示の例では、バケットBの長手方向に間隔を開けて並べて配置された一連のウィンチ13,13,…の内、バケットBの排水口Bbに最も近い側に配置された最端部のウィンチ13の径がスプロケットホイール12の外径のn倍に設定され、他のウィンチ13の径は、最端部のウィンチ13から離れた位置にあるウィンチほど、その外径が、排水口により近い位置に配置された隣接のウィンチよりも僅かずつ大きくなっていくように設定されている。即ち、図3において左端にあるウィンチ13の外径r1は、スプロケットホイール12の外径のn倍に設定され、左端から2番目にあるウィンチ13の外径r2は外径r1よりも僅かな大きさΔrだけ大きく設定され、左端からk番目にあるウィンチ13の外径rkは、k−1番目にあるウィンチの外径rk-1よりもΔrだけ大きく設定されている。これにより、バケットの排水口側の一端にはフロートの変位がn倍に拡大されて伝達されるが、バケットの他端側には、フロートの変位がn倍よりも大きい倍率で拡大されて伝達されるようになっており、フロートFの下降に伴って上昇させられたバケットBが、図3に示すように、小潮の際の最高到達位置に達するまでの間に、排水口側の端部が排水口と反対側の端部よりも低い状態になるように、所定の角度だけ傾いた状態にされるようになっている。
複数個ずつ設けられた回転軸11と、上部スプロケットホイール12と、ウィンチ13と、各スプロケットホイール16と、チェーン17と、プーリ20ないし22と、ワイヤ30とにより、変位拡大伝達機構が構成されている。また、プラットホーム1と該プラットホームに支持された回転軸11、スプロケットホイール12、ウィンチ13等の部材と、フロートFと、チェーン17と、ワイヤロープ30と、プーリ20ないし22と、バケットBを支持した鉄塔5と、ゲート押え板Gpとにより、潮の干満に伴うフロートFの変位をバケットBの変位に変換して、海水を貯水槽WTに揚水する揚水装置40が構成されている。
本実施形態において、潮位の変化がないときには、フロートFに働く浮力と、バケットB側からワイヤロープ30等を通してフロートFに作用する力(フロートを上方に引っ張り上げようとする力)との和が、フロートFの質量により生じる重力とバランスしている。この状態で下げ潮が開始され、海面のレベルが低下すると、フロートの浮力が減少する。フロートFの浮力が減った分だけ、力のバランスが崩れるため、フロートFは、浮力とバケットB側から作用する力との和の力とフロートFの質量により生じる重力とをバランスさせるように下降していく。このようにして、フロートFは海面の低下に追従して下降していく。このフロートFの変位が拡大されてバケットBに伝達されるため、バケットBは、上限位置P2に向けて上昇していく。バケットBが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置に達すると、ゲート押え板GpによるバケットBのゲートBgの拘束が解かれるため、ゲートBgがバケット内の海水から作用する水圧により図6に示すように開位置に回動させられて排水口が開き、バケットB内の海水が貯水槽WTに移行させられる。
本実施形態では、バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置に達するまでの間に、その排水口側の一端が他端よりが低くなるように傾斜させられるため、バケット内から貯水槽内への海水の移行をスムースに行わせることができ、バケット内に残留する海水の量を少なくすることができる。
上げ潮時には、海面の上昇により瞬時的にフロートが沈み込むため、フロートが排斥する海水の量が増加し、フロートFの浮力が増大する。フロートの浮力が増大した分だけ上記の重力のバランスが崩れるため、バケットBが下降してフロートを上昇させ、これによりフロートが排斥する海水の量を減少させて重量のバランスをとる。このようにしてフロートFは海面の上昇に追従して上昇していき、バケットBが下限位置に向けて下降していく。バケットBが満潮時の到達位置に近づくと、バケットBが海水中に沈んでいき、取水口BaからバケットB内に海水が流入していく。バケットBが小潮の際の満潮時の最低到達位置に達するまでの間にバケット内に規定量の海水が収容される。
貯水槽WT内に所定量以上の海水が貯留されている状態で発電を行うことの要求があったときには、バルブ装置Vを開いて貯水槽内の海水を水圧管路WPを通して落下させ、水車発電機WGを駆動して発電を行わせる。
上記の実施形態のように、揚水装置の変位拡大伝達機構を構成する回転軸11、上部スプロケットホイール12、ウィンチ13、ワイヤ30等の要素をバケットの長手方向に並べて複数組設けて、バケットBを複数本のワイヤでつり下げるようにすると、各要素にかかる負担が軽減されるため、変位拡大伝達機構の強度設計を容易にすることができる。またフロートからバケットの排水口側の一端側に伝達される変位よりも、他端側に伝達される変位をより大きくするように、複数のウィンチの径を変えておくことにより、バケットの排水口側の一端が他端側よりも低くなるように、バケットを傾けた状態で上昇させることができる。
本発明に係わる発電装置において、貯水槽WTは、できるだけ大きい容量、例えば30万トン以上の海水を貯留し得る容量を有することが好ましい。このような貯水槽は例えば、幅寸法×奥行き寸法×深さが、500[m」×500[m]×X[m](X≧1.2)といった大規模なものとなる。この場合、図7及び図8に示すように、バケットBをガイドする鉄塔5、プラットホーム1、プラットホーム1に支持された部材、及びフロートF等からなる揚水装置40を、貯水槽WTの周囲に多数並べて配置する構成をとることができる。なお図7において、41は水車発電機に海水を落下させる水圧管路に海水を導く導水口を示している。貯水槽の底面は、導水口41の部分が最も低くなるように傾斜させられている。
図7及び図8に示したような構成をとる場合、一列に並んでいる一連の揚水装置40,40,…のフロートを共通に設けて、潮の干満により生じる共通のフロートの変位を、一連の揚水装置のバケットBに伝達するようにしても良い。この場合、共通のフロートの質量は、その変位を伝達すべき一連のバケットB内に最大限の海水を収容した場合の一連のバケットの質量の総計のn倍よりも十分に大きく設定して、各バケットを上限位置まで上昇させ得るようにしておく。
また図7に示したように貯水槽WTの周囲に揚水装置40を並べただけでは、揚水装置の数が不足する場合には、図9に示したように、貯水槽WTの周囲に該貯水槽内につながる多数の取水溝42,42,…を設けて、各取水溝の両側に揚水装置40を配置する構成をとればよい。
上記の各実施形態では、貯水槽を海上に設置するとしたが、海の近くの地上に用地を確保することができる場合には、貯水槽を地上に設置することもできる。この場合には、図10に示すように、貯水槽WTに一端が接続された取水溝43を海上まで伸して、この取水溝42の両側に揚水装置40を並べて配置する構成をとればよい。
本発明において、貯水槽WTを構成する材料は任意であるが、海上に貯水槽を設置する場合には、貯水槽を透明または半透明な繊維強化プラスチックにより形成して、貯水槽の下の海中にある程度太陽光が照射されるようにしておくのが好ましい。
図11及び図12はバケットの排水口を開閉するゲートの変形例を示したもので、この例では、ゲートBgの栓体Bg1のバケット内に臨む端面に比較的大きな質量を有する翼Bgwが取り付けられている。このようにゲートの栓体に翼を取り付けておくと、ゲートBgが開く際にバケット内から噴出する水流が翼Bgwに当ってゲートBgを押し上げるため、ゲートBgをスムースに、かつ確実に開くことができる。またバケット内の水が少なくなって排水口Bbを通して流出する水の勢いが弱くなった際に翼Bgwの質量により、ゲートBgを半開きの状態に保持することができるため、バケットからの排水を最後まで確実に行わせることができる。
上記の実施形態では、バケットBが下部に取水口Baを有しているが、取水口を廃して、側壁の下部に設けた排水口Bbを取水と排水との双方を行う吸排口として用いるようにしても良い。この場合には、バケットの小潮の際の上げ潮時の最低到達位置P1′付近より下方の位置に、ゲート押え板Gpを設けないようにしておくと共に、最低到達位置P1′付近より下方の位置にゲート押え板Gpとは反対側からカムローラBcmと協働するカム板を固定しておいて、各バケットBが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置P1′と下限位置P1との間にあるときに、上記カム板によりカムローラBcmを押すことにより、ゲートBgを吸排口Bbから離反させて、吸排口Bbを開くようにしておく。
即ち、本発明の発電方法を実施する潮汐エネルギ利用水力発電装置は、潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートFと、開閉可能なゲートBgにより閉じられる吸排口(上記実施形態の排水口Baと同じものでよい。)を側壁の下部に有して、吸排口がゲートBgにより閉じられている間内部に海水を収容した状態を保持するように構成されて、設定された下限位置と大潮の際に生じる前記フロートの最大変位量のn(n>1)倍以上に設定された距離だけ前記下限位置よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持された1以上のバケットBと、下げ潮時に各バケットを下限位置P1側から上限位置P2に向けて上昇させるべく、潮位の変化に伴って生じるいずれかのフロートの変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達し、上げ潮時にはフロートFの変位に伴って各バケットが上限位置から下限位置まで下降するのを許容するように構成された変位拡大伝達機構と、各バケットBが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置P1′と下限位置P1との間にあるときに、図6の下部に鎖線で示したように吸排口Bbを開き、各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置P1′よりも高く、かつ小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P2′よりも低い位置にある間各バケットの吸排口を閉じた状態に保持し、各バケットBが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P1′と上限位置P2との間の区間にあるときに図6の上部に実線で示したように、各バケットの吸排口を開いた状態にするように各バケットのゲートを操作するゲート操作機構と、大潮の際の満潮時の海面の位置よりも高い位置で、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置P2′にある時に各バケットの吸排口から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置に設置された貯水槽WTと、貯水槽よりも低い位置に設置された水車発電機WGと、貯水槽内の海水を水車発電機WGに向けて流す水圧管路WPと、水圧管路を通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置Vとを備えた構成とすることもできる。
この場合も、各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置に達したときに各バケットの吸排口から各バケット内に流入する海水の水面が各バケット内における水面の規定レベルに達するように各バケットの下限位置を設定し、フロートFの質量を、変位を伝達すべきバケットの、内部に海水を最大限収容した状態での質量の総計のn倍よりも大きく設定する点は、前記の実施形態と同様である。
上記のように、取水口と排水口とを兼ねる吸排口をバケットの下部に設けるようにした場合には、底部の取水口を廃して、バケットを上限位置に向けて上昇させる過程で、海水が漏れるのを防ぐために密閉しておく箇所を吸排口のみとすることができるため、バケットを上限位置に向けて上昇させる過程で、バケット内に海水を収容した状態を容易に保持することができる。
上記の実施形態で示したように、バケットBを小潮の際の下げ潮時の最高到達位置まで上昇させた状態で、バケットの排水口側の一端を他端より低くするようにバケットを傾斜させた状態にするのが好ましいが、本発明においては、バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置から上限位置までの間にあるときに、バケットをほぼ水平状態に保つか、またはバケットの排水口側の一端を他端より低くするようにバケットを傾斜させた状態に保つようにしておけばよく、バケットへの変位の伝達のさせ方は上記の例に限定されない。例えば、バケットの長手方向に並ぶ一連のウィンチ13の外径をすべて、スプロケットホイールの外径のn倍として、バケットBを水平な姿勢を保ったままで上昇させるようにしてもよい。この場合には、バケットBを製造する際に、該バケットBの底部内面を、排水口Bb側に向って下方に傾斜した形にしておくのが好ましい。
上記の実施形態では、ウィンチ13を用いてフロートの変位をバケットBに伝達しているが、ウィンチに代えてチェーンスプロケット機構等の他の機構を用いて回転軸11の回転を拡大してバケットに伝達することにより、フロートの下降及び上昇に応じてバケットを上昇及び下降させるようにしてもよい。
上記の実施形態では、ウィンチ13の外径を上部スプロケットホイール12の外径のn倍に設定することにより、フロートの変位をn倍に拡大してバケットに伝達するようにしているが、フロートの変位を拡大してバケットに伝達するための機構は上記実施形態に示したものに限定されない。例えば、上部スプロケットホイール12とウィンチ13との間に歯車増速機構を設けて、フロートの変位をn倍に拡大してバケットに伝達するようにしても良い。
バケットBは、大形になるため、大きなたわみが生じないように十分な強度を持たせておくことが好ましい。バケットに強度を持たせるには、例えば、バケット内を多数の仕切り壁により仕切って、下部が相互に連結された多数の部屋をバケット内に形成すればよい。この場合、バケット内に形成する各部屋の断面形状を六角形として、バケットをハニカム構造とすると、バケットの強度を更に向上させることができる。
本発明に係わる発電方法を実施する発電装置の構成を概略的に示した構成図である。 本実施形態の発電装置の変位伝達機構及びバケットの支持機構の構成例を概略的に示した側面図である。 本実施形態の発電装置の要部の構成を図2の左側から見て示した構成図である。 本実施形態で用いるバケットの要部をそのガイド機構と共に一部を断面して示した正面図である。 本実施形態で用いるバケットの要部をそのガイド機構と共に示した底面図である。 本実施形態において、バケットが小潮時の最高到達位置に達してバケットのゲートが排水口を開いた状態を一部を断面して示した正面図である。 本実施形態の発電装置の上面図である。 図7のIIX−IIX線断面図である。 本発明に係わる発電装置の他の実施形態を示した上面図である。 本発明に係わる発電装置の更に他の実施形態を示した上面図である。 図1ないし図6に示した実施形態で用いるバケットの排水口を開閉するゲートの変形例の要部を、垂直面に沿って断面して示した断面図である。 図1ないし図6に示した実施形態で用いるバケットの排水口を開閉するゲートの変形例の要部を水平面に沿って断面して示した断面図である。
符号の説明
1 プラットホーム
2 支柱
3 ベース
4 ベースフレーム
5 鉄塔
B バケット
Ba 取水口
Bb 排水口
Bg ゲート
Bv 逆止弁
F フロート
Gp ゲート押え板
WT 貯水槽
WG 水車発電機
V バルブ装置

Claims (6)

  1. 潮汐エネルギを利用して発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電方法において、
    大潮の際の満潮時の海面よりも高い位置に設置された貯水槽と、海面に浮かべられて潮の干満に伴って上下するフロートと、設定された下限位置と前記貯水槽よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持されたバケットと、前記フロートの変位を拡大して前記バケットに伝達することにより、前記バケットを前記上限位置に向けて上昇させる変位拡大伝達機構とを設けておいて、
    上げ潮時の前記フロートの上昇に伴って前記バケットを下降させて、満潮時までに前記バケットの少なくとも一部を海中に沈めて前記バケット内に海水を収容する過程と、下げ潮時の前記フロートの下降に伴って前記バケットを上昇させて前記バケットが干潮時の最高到達位置に達したときにバケット内の海水を前記貯水槽に移行させる過程とを行うことにより前記貯水槽内に海水を貯留し、
    必要時に前記貯水槽内の海水を落下させて水車発電機を駆動することにより発電を行わせること、
    を特徴とする潮汐エネルギ利用水力発電方法。
  2. 潮汐エネルギを利用して発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電方法において、
    潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートと、内部に海水を収容し得るように構成されて下限位置と大潮の際に生じる前記フロートの最大変位量のn(n>1)倍以上に設定された距離だけ前記下限位置よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持された1以上のバケットと、下げ潮時に各バケットを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるべくいずれかのフロートの下げ潮時の変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達する変位拡大伝達機構と、大潮の際の満潮時の海面の位置よりも高い位置で、かつ各バケットが小潮の際の干潮時の最高到達位置にある時に各バケット内から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置に設置された貯水槽と、前記貯水槽よりも低い位置に設置されて前記貯水槽内から放出される海水により駆動されて発電する水車発電機とを設けて、
    各バケットが下限位置に向けて下降していく過程で小潮の際の満潮時の最低到達位置に達するまでの間に、各バケット内に規定量の海水を収容した状態にすることができるように各バケットの下限位置を設定しておき、
    前記フロートの質量は、変位を伝達すべきバケットの、内部に海水を最大限収容した状態での質量の総計のn倍よりも大きく設定しておき、
    上げ潮時に前記バケットを前記下限位置に向けて下降させて前記バケット内に海水を収容する過程と、
    下げ潮時の前記フロートの変位を各バケットに伝達して内部に海水が収容された各バケットを前記下限位置側から上限位置に向けて上昇させるバケット上昇過程と、
    各バケットが小潮の際の最高到達位置から前記上限位置までの間の区間にあるときに各バケット内の海水を前記貯水槽内に移行させる海水移行過程と、
    発電の要求があるときに前記貯水槽内の海水を放出させて前記水車発電機を駆動することにより発電を行わせる過程と、
    を行うことを特徴とする潮汐エネルギ利用水力発電方法。
  3. 潮汐エネルギを利用して発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電装置において、
    大潮の際の満潮時の海面よりも高い位置に設置された貯水槽と、
    海面に浮かべられて潮の干満に伴って上下するフロートと、
    設定された下限位置と前記貯水槽よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持されたバケットと、
    前記フロートの変位を拡大して前記バケットに伝達することにより、前記バケットを前記上限位置まで上昇させる変位拡大伝達機構と、
    前記貯水槽よりも低い位置に設置された水車発電機と、
    前記貯水槽内の海水を前記水車発電機に向けて流す水圧管路と、
    前記水圧管路を通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置と、
    を具備し、
    上げ潮時の前記フロートの上昇に伴って前記バケットを下降させる過程で満潮時までに前記バケットの少なくとも一部が海中に沈められて前記バケット内に海水が収容され、下げ潮時の前記フロートの下降に伴って前記バケットを上昇させる過程で前記バケット内の海水を前記貯水槽に移行させ得るように構成されていること、
    を特徴とする潮汐エネルギ利用水力発電装置。
  4. 潮汐エネルギを利用して発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電装置において、
    潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートと、
    逆止弁を有する取水口を下部に有するとともに、開閉可能なゲートにより閉じられる排水口を側壁部に有し、前記排水口がゲートにより閉じられている間前記取水口から取り入れた海水を内部に収容した状態を保持するように構成されて、設定された下限位置と大潮の際に生じる前記フロートの最大変位量のn(n>1)倍以上に設定された距離だけ前記下限位置よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持された1以上のバケットと、
    下げ潮時に各バケットを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるべく、潮位の変化に伴って生じるいずれかのフロートの変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達し、上げ潮時にはフロートの変位に伴って各バケットが上限位置から下限位置まで下降するのを許容するように構成された変位拡大伝達機構と、
    各バケットが少なくとも小潮の際の上げ潮時の最低到達位置よりも高く、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置よりも低い位置にある間各バケットの排水口を閉じた状態に保持し、各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置と前記上限位置との間の区間にあるときに各バケットの排水口を開いた状態にするように各バケットのゲートを操作するゲート操作機構と、
    大潮の際の満潮時の海面の位置よりも高い位置で、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置にある時に各バケットの排水口から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置に設置された貯水槽と、
    前記貯水槽よりも低い位置に設置された水車発電機と、
    前記貯水槽内の海水を前記水車発電機に向けて流す水圧管路と、
    前記水圧管路を通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置とを具備し、
    各バケットが小潮の際の満潮時に最低到達位置に達したときに各バケットの取水口から各バケット内に流入した海水の水面が各バケット内における水面の規定レベルに達するように各バケットの下限位置が設定され、
    前記フロートの質量は、変位を伝達すべきバケットの、内部に海水を最大限収容した状態での質量の総計のn倍よりも大きく設定されていること、
    を特徴とする潮汐エネルギ利用水力発電装置。
  5. 潮汐エネルギを利用して発電を行う潮汐エネルギ利用水力発電装置において、
    潮位の変化に追従して上下する少なくとも1つのフロートと、
    開閉可能なゲートにより閉じられる吸排口を側壁部に有して、前記吸排口がゲートにより閉じられている間内部に海水を収容した状態を保持するように構成されて、設定された下限位置と大潮の際に生じる前記フロートの最大変位量のn(n>1)倍以上に設定された距離だけ前記下限位置よりも高い位置に設定された上限位置との間を変位し得るように支持された1以上のバケットと、
    下げ潮時に各バケットを下限位置側から上限位置に向けて上昇させるべく、潮位の変化に伴って生じるいずれかのフロートの変位をn倍以上に拡大して各バケットに伝達し、上げ潮時にはフロートの変位に伴って各バケットが上限位置から下限位置まで下降するのを許容するように構成された変位拡大伝達機構と、
    各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置と前記下限位置との間にあるときに前記吸排口を開き、各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置よりも高く、かつ小潮の際の下げ潮時の最高到達位置よりも低い位置にある間各バケットの吸排口を閉じた状態に保持し、各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置と前記上限位置との間の区間にあるときに各バケットの吸排口を開いた状態にするように各バケットのゲートを操作するゲート操作機構と、
    大潮の際の満潮時の海面の位置よりも高い位置で、かつ各バケットが小潮の際の下げ潮時の最高到達位置にある時に各バケットの吸排口から流出させた海水を受け入れることができる高さの位置に設置された貯水槽と、
    前記貯水槽よりも低い位置に設置された水車発電機と、
    前記貯水槽内の海水を前記水車発電機に向けて流す水圧管路と、
    前記水圧管路を通して水流が生じる状態と、該水流を遮断する状態とを切り換えるバルブ装置とを具備し、
    各バケットが小潮の際の上げ潮時の最低到達位置に達したときに各バケットの吸排口から各バケット内に流入する海水の水面が各バケット内における水面の規定レベルに達するように各バケットの下限位置が設定され、
    前記フロートの質量は、変位を伝達すべきバケットの、内部に海水を最大限収容した状態での質量の総計のn倍よりも大きく設定されていること、
    を特徴とする潮汐エネルギ利用水力発電装置。
  6. 大潮の際の満潮時のフロートの上端位置よりも高い位置に、海底に対して固定されたプラットホームが設置され、
    前記変位拡大伝達機構は、
    前記プラットホーム上に回転自在に支持された回転軸と、
    前記回転軸に取り付けられた上部スプロケットホイールと、前記プラットホームの下方に配置されたベースフレームに回転自在に支持された下部スプロケットホイールと、前記上部スプロケットホイールと下部スプロケットホイールとに掛け渡されて前記上部スプロケットホイールと下部スプロケットホイールとの間を上下に延びる2つの部分の一方が前記フロートに結合されたチェーンと、
    前記回転軸に取り付けられたウィンチと、
    前記ウィンチの上方で、かつ前記バケットの上限位置よりも高い位置に設置されたプーリと、
    一端が前記ウィンチに固定されて前記ウィンチに巻き取られたり前記ウィンチから巻き戻されたりするワイヤロープと、
    を各バケットに対して複数備え、
    前記ウィンチから巻き戻されたワイヤロープは、前記ウィンチの上方のプーリに引っ掛けられて、該プーリから垂れ下がったワイヤーロープの他端が前記バケットに連結されることにより、前記バケットが前記ワイヤロープにより吊り下げられた状態にされ、
    前記フロートが上昇する際に前記バケットが下降し、前記フロートが下降する際に前記バケットが上昇するように前記ウィンチへのワイヤローブの巻方向が設定され、
    前記ウィンチの外径は前記上部スプロケットホイールの有効径のn倍以上に設定されていること、
    を特徴とする請求項3,4または5に記載の潮汐エネルギ利用水力発電装置。
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