JP4678644B2 - 産業用水系に使用する蛍光モノマー及びそれを含むポリマー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には、蛍光モノマー及びそれにより得られるポリマーの分野に関する。蛍光モノマーを含有するこれらのポリマーは産業用水系に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
冷却水系や、ボイラー水系など、またこれらに限られることなく、多くの産業用水系が存在している。水資源が限られてきており効率的な水の使用が求められているので、使用する水の量を低減する為の多様な方法が採用されている。
【0003】
実際に水の量を低減する方法が取られる段になると、水あかが形成されたり腐食が発生したりするなどの好ましくない事態が起きる。系統内の水質が進行的に劣化するからである。
【0004】
これらのトラブルを最小化するため、又は避けるため、水系を処理するためのさまざまな種類の処理剤が使用されてきた。ある種の処理ポリマーを含む有機物は、腐食の発生を抑え、水あかの形成を防止するのに有効であることが知られている。これらのある種の処理ポリマーは、産業用水処理技術の分野における当業者に知られており、彼ら自身により、または多くの水あか、腐食発生防止剤成分の候補として使用されている。このような処理ポリマーは、水あかや腐食に対して、1リッターの水につき、1〜100mgの活性固体成分として水に加えられたときに効能を発揮する。
【0005】
処理ポリマーが水あかの形成防止や腐食発生を抑制するために使用されるとき、水系中の処理ポリマーの濃度が、効果的な性能を引き出す上で重要なファクターになる。例えば、冷却水系に添加された処理ポリマーは、さまざまな原因により消耗される。その消耗によって、冷却水系内に溶解している処理ポリマーの量は、もともと冷却水系に添加された量と同量にとどまることはない。それゆえ、産業用水系にある水に含まれる処理ポリマー濃度を決定する実務的な方法を知ることは、産業用水系の最適な操業を確保する上から重要なことである。
【0006】
一般の実務では、産業用水系の中の水に添加される処理ポリマーの量は、様々な分析方法によって測定することができる。米国特許4,783,314、 4,992,380や、5,171,450(以下において本願の一部として取り込まれて参照される。)に記載されている、不活性蛍光トレーサ法や、マスバランス測定法が当該技術分野において知られている。
【0007】
不活性蛍光トレーサ法において、処理ポリマーの添加量に比例するように不活性蛍光トレーサが、産業用水系に添加される。不活性蛍光トレーサの蛍光シグナルを測定する蛍光光度計を使用して、感知された蛍光物質の量と不活性蛍光トレーサの実在量を関連付ける較正曲線を使用することにより、不活性蛍光トレーサの量を決定することができる。不活性蛍光トレーサと処理ポリマーとが産業用水系中に既知の比率にて添加されるので、実在する不活性蛍光トレーサの量を知れば、処理ポリマーの量がわかることになる。
【0008】
不活性蛍光トレーサ法は、水系に添加された処理ポリマーの量的変化を即刻知ることができるように、オンライン・リアルタイムで行うことが可能である。
【0009】
不活性トレーサ系に使用される成分として、産業用水系内で水あか及び腐食防止剤として使用されるべき処理ポリマーは、もし蛍光モノマーにタグ付けられれば、量的なモニターをすることができることが知られている。ポリマーに含有される不活性蛍光モノマーは、ポリマーの蛍光性が適切に測定される程度に十分な量であることが必須であるが、水の処理添加剤としてのポリマーの性能が低下するほどまでに多いものであってはならない。タグ付けられた処理ポリマー自身の濃度が蛍光光度計を使用して測定されるので、処理ポリマーの消耗を直接測定することができる。消耗を直接測定することは重要である。というのは、処理ポリマーの消耗は、常に水あかや腐食の発生などの好ましくない事態を示しているからである。しかして、ポリマー添加剤の消耗を測定可能とすることによって、冷却系内における水あか発生の進行状況を、オンライン・リアルタイムで把握することができる。
【0010】
ある種のタグ付けされたポリマーは公知である。米国特許第5,986,030号(以下において本願の一部として取り込まれて参照される。)を参照されたい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、産業用水系に使用される目的を持つタグ付けられたポリマーで、実際に使用可能なものはそう多くはない。そこで、タグ付けられた処理ポリマーの蛍光シグナルを測定する目的で、蛍光光度計を使用することができるようにするために、そして、その情報から産業用水系中に現に存在するタグ付けられた処理ポリマーの濃度を決定することができるようにするために、更に新しいタグ付けられたポリマーを提供することが望まれている。
【0012】
ポリマーをタグ付けすることは難しいことであることが知られている。というのは、化学的に蛍光分子の一部分と非蛍光ポリマーとを結合させることが困難だからである。
【0013】
タグ付けられた処理ポリマーを合成するために、タグ付けられた処理ポリマーを形成するため容易にポリマー化される蛍光モノマーを提供することが望ましい。
【0014】
本発明の態様、目的、そしていくつかの有利な点が以下の記載や請求の範囲から明らかなものとなる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
まずクレームされた発明の第1の態様は、(化6)に記載された構造をもつ化合物からなる群より選ばれた、産業用水系に使用される蛍光モノマーである。
【0016】
【化6】
【0017】
ここにMは、水素、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム、リチウム、及びアンモニウムからなる群より選ばれ、nは、1、2、3、4、6、及び9〜なる群から選ばれる。
【0018】
本発明の第2の態様は、メタノール、ジメチルホルムアミド、メチルピロリジノン(methyl pyrrolidinone) 及びジメチルスルホキシド(dimethylsulfoxide)からなる群より選ばれる有機溶剤中の3−又は4−ビニルベンジル クロリド(3- or 4-vinylbenzyl chloride)とピラニン(pyranine)とを反応させる工程を備えた、産業用水系に使用される8-(3-又は4-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸[8-(3- or 4-vinylbenzyloxy)-1,3,6-pyrene trisulfonic acid]を調合するプロセスである。
【0019】
本発明の第3の態様は、メタノール、ジメチルホルムアミド、メチルピロリジノン(methyl pyrrolidinone) 及びジメチルスルホキシド(dimethylsulfoxide)からなる群より選ばれる有機溶剤中のアリル クロリド(allyl chloride)とピラニン(pyranine)とを反応させる工程を備えた、産業用水系に使用される8-(アリルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸[8-(allyloxy)-1,3,6-pyrene trisulfonic acid]を調合するプロセスである。
【0020】
本発明の第4の態様は、
(1) AxBy
(2) AxBjCk
(3) AxBmDq
(4) AxBrCsDt
からなるグループより選ばれた、ピラニンでタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤である。
ここに、
(1) AxBy において、
x+y=100
であり、Aは、下記(化7)にて表される構造の化合物からなる群より選ばれた蛍光モノマーである。
【0021】
【化7】
【0022】
又、上記構造式においてMは、水素、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム、リチウム、及びアンモニウムからなる群より選ばれ、nは、1、2、3、4、6、及び9からなる群から選ばれる。さらにxは、約0.001〜約1モル%、Bは、アクリル酸及びその塩、メタクリル酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、無水マレイン酸、アクリルアミド、クロトン酸及びその塩からなる群より選ばれる。またyは、約99.000〜99.999モル%である。
▲2▼ AxBjCk において、
x+j+k=100
であり、Aは上記に定義されたとおりであり、xは、約0.001〜約1モル%、Bは上記に定義されたとおりであり、jは、約1〜約98モル%であり、Cは、
メタクリル酸及びその塩
マレイン酸及びその塩
無水マレイン酸
クロトン酸及びその塩
イタコン酸及びその塩
アクリルアミド
メタクリルアミド
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩
ポリエチレングリコールモノメタクリレート
ビニルホスホン酸及びその塩
スチレンスルホン酸及びその塩
ビニルスルホン酸及びその塩
3−アリルオキシ−2−ヒドロオキシプロパンスルホン酸及びその塩
N−アルキル(メス)アクリルアミド
t−ブチル(メス)アクリレート
N−アルキル(メス)アクリレート
N−アルカノール−N−アルキル(メス)アクリレート
ビニルアクリレート
2−ヒドロオキシ N−アルキル(メス)アクリレート
アルキルビニルエーテル
アルコキシエチルアクリレート
N−アルカノール(メス)アクリルアミド
N,N−ジアルキル(メス)アクリルアミド、及び
1−ビニル−2−ピロリドン
からなる群より選ばれ、
kは約1.999〜約98モル%である。また、
▲3▼ AxBmDq において、
x+m+q=100
であり、Aは上記に定義されたとおりであり、xは、約0.001〜約1モル%、Bは上記に定義されたとおりであり、mは、約1〜約95モル%であり、Dは、スルホメチルアクリルアミド及びスルホエチルアクリルアミドからなる群より選ばれ、qは、約4.999〜40モル%である。また、
▲4▼ AxBrCsDt において、
x+r+s+t=100
であり、Aは上記に定義されたとおりであり、xは、約0.001〜約1モル%、Bは上記に定義されたとおりであり、rは、約1〜約89.999モル%であり、Cは、上記に定義されたとおりであり、sは、約1〜約89.999モル%であり、Dは、上記に定義されたとおりであり、tは、約5〜40モル%である。
【0023】
本発明の第5の態様は、前記したように蛍光ピラニンがタグ付けられたポリマーを水溶性ポリマー処理剤として使用することである。
【0024】
本発明の第6の態様は、
a)産業用水系内の水に、希望する量のピラニンをタグ付けされたポリマーが存在するように、前記産業用水系の前記水に前記したピラニンがタグ付けられたポリマーを添加するステップと、
b)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を検知する蛍光光度計を使用するステップと、
c)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度に変換するステップと、
d)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度を産業用水系内の前記ピラニンがタグ付けられたポリマーに望ましい濃度に調整するステップと、
を備えた産業用水系内のピラニンがタグ付けられたポリマーの量を望ましい量の範囲に保持する方法である。
【0025】
本発明の第7の態様は、
a)産業用水系内の水に、希望する量のピラニンをタグ付けされたポリマーが存在するように、前記産業用水系の前記水に前記した不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーとを添加するステップと、
b)前記不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を検知する蛍光光度計を使用するステップと、
c)前記不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を前記不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度に変換するステップと、
d)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度を産業用水系内の前記ピラニンがタグ付けられたポリマーに望ましい濃度に調整するステップと、
を備えた産業用水系内のピラニンがタグ付けられたポリマーの量を望ましい量の範囲に保持する方法である。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は、ピラニンから調合されたある種の蛍光モノマーの発見に基づくものである。これらの蛍光モノマーはタグ付けられたポリマーの調合に有用である。これらタグ付けられたポリマーは、産業用水系内の処理ポリマーとして使用することができる。
【0027】
本願発明の蛍光モノマーは以下の構造式により表される化合物の群から選ばれるものである。
【0028】
【化8】
【0029】
ここに、Mは、水素、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム、リチウム、及びアンモニウムからなる群より選ばれ、nは、1、2、3、4、6、及び9〜なる群から選ばれる。
【0030】
好ましくは、Mは水素、ナトリウム、及びカリウムからなる群より選ばれる。より好ましくは、Mはナトリウム、及びカリウムからなる群より選ばれる。
【0031】
好ましくは、蛍光モノマーは、
8−(3−ビニルベンジルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸
8−(4−ビニルベンジルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸
8−(アリルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸
上記各酸の、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム、リチウム、及びアンモニウム塩
からなる群から選ばれる。しかして、ビニルベンジル ピラニン及びアリルピラニンなる用語は以下において「VBP」、「AP」と省略して用いる。すなわち8−(3−ビニルベンジルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸は、「3−VBP」、8−(4−ビニルベンジルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸は「4―VBP」、8−(アリルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸は「AP」と表記され、これらのナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム、リチウム、及びアンモニウム塩をも含むものである。本願において使用される他の省略表記は、アクリル酸の「AA」、アクリルアミドの「AcAm」、スルホメタクリルアミドの「SMA」などである。
【0032】
本願発明の蛍光モノマーは、8−ヒドロキシ−1、3、6−ピレン トリスルホン酸(ランカスターシンセシス社、P.O.Box 1000、ウインダム、ニューハンプシャー州、米国 03087−9977、電話番号(800)230−0372 から入手できる。)としても知られているピラニンと、以下に示すようなアルキル化剤との反応を通じて合成される。
【0033】
アルキル化剤:
n=1のとき 3−ビニルベンジルクロリド、4−ビニルベンジルクロリド、3−ビニルベンジルクロリドと4−ビニルベンジルクロリドとの混合物、塩化アリル(又は臭化アリル)
n=2のとき 4−ブロモ−1−ブテン
n=3のとき 5−ブロモ−1−ペンテン
n=4のとき 6−ブロモ−1−ヘキセン
n=6のとき 8−ブロモ−1−オクテン
n=9のとき 11−ブロモ−1−ウンデセン
これら全てのアルキル化剤は、アンドリッチケミカルカンパニー(P.O.Box2060、ミルウォーキー、ウィスコンシン州53201米国;電話番号(414)273−3850及び、(800)558−9160)から入手可能である。供給元としてのアンドリッチに加えて、3−ビニルベンジルクロリドと、4−ベンジルクロリドは、ダウケミカルカンパニー(2020ダウセンター、ミッドランド、ミシガン州米国、48686−0440、電話番号;(517)496−4000)から入手できる。
【0034】
上記の反応は、極性を有する有機溶剤中で行うことができる。化学量論的量の塩基がピラニンを脱プロトン化するために使用される。僅かに過剰な量のアルキル化剤が、ピラニンから所望のモノマーへの完全な変換を確実なものとするためには望ましい。
【0035】
ジメチルスルホキシド(以下において「DMSO」という。)、ジメチルホルムアミド及びメチルピロリジノンなどの多くの有機溶剤が反応に使用できるが、DMSO中での反応が、約20〜26℃の典型的室温下においても量的歩留まりに近いものが得られるという観点から好ましい。反応時間を短縮するために、より高い反応温度を採用することができる。一般的に、反応は20〜60℃の温度のもと、約3〜10時間かけて行われる。
【0036】
製品は、減圧により溶剤をとばして、回収することができる。あるいは、製品はアセトン中への析出及び黄色の固体の回収により分離される。
【0037】
更なる精製として、残留溶剤を取り除くため、ろ過を併用したアセトン又はイソプロパノールによる中間製品の洗浄が可能である。
【0038】
蛍光モノマーの調合分離の後、これら蛍光モノマーを含むピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーは、蛍光モノマーをベースポリマー中に投入することにより調合することができる。
【0039】
使用される蛍光モノマーの量は、使用されている水系環境中においてポリマーが検出され得るに十分な量である必要がある。使用されうる蛍光モイアティー(特徴的な化学的性質を有する分子の一部分)の最小量は、望ましいポリマー混合率において、信号−ノイズ比(S/N比)として3を与える量である。S/N比は、測定機器中にある分析目的物の存在に基づく変換された信号(電気的及び光学的信号を含むがこれらに限定されない。)の大きさが、測定機器中に目的分析物が存在しない場合における変換信号の大きさの3倍以上である値である。
【0040】
タグ付けられたポリマー中の蛍光モノマーの量は、約0.01重量%から約10重量%の範囲であり、好ましくは約0.1重量%から約2重量%の範囲であり、最も好ましくは約0.25重量%から約1.0重量%の範囲である。(本願においてモル%が与えられたときは、これらモル%は計算によるものであり、測定によるものではない。重量%が測定されて、モル%に換算される。換算は、
1.0重両%VBP=0.11モル%VBP
1.0重量%AP=0.13モル%AP
による。
【0041】
ポリマー残渣はその中に1、2、または3の追加的モノマーを有する。
【0042】
本願において、符号x、y、j、k、m、q、r、s及びtは、ポリマー各成分のモル%を表す。ポリマーは以下の(1)〜(4)に示される群より選ばれる。
(1)AxBy
ここに
x+y=100
であり、Aは以下の構造の化合物よりなる群から選ばれる蛍光モノマーである。
【0043】
【化9】
【0044】
ここにMは、水素、ナトリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム、リチウム、及びアンモニウムからなる群より選ばれ、
nは、1、2、3、4、6、及び9〜なる群から選ばれる。
xは、約0.001〜約1モル%、
Bは、アクリル酸及びその塩、メタクリル酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、無水マレイン酸、アクリルアミド、クロトン酸及びその塩からなる群より選ばれる。
yは、約99.000から約99.999モル%である。
(2)AxBjCk
ここに
x+j+k=100
であり、
Aは上記に定義されたとおりであり、
xは、約0.001〜約1モル%であり、
Bは上記に定義されたとおりであり、jは約1〜約98モル%であり、
Cは、
メタクリル酸及びその塩
マレイン酸及びその塩
無水マレイン酸
クロトン酸及びその塩
イタコン酸及びその塩
アクリルアミド
メタクリルアミド
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩
ポリエチレングリコールモノメタクリレート
ビニルホスホン酸及びその塩
スチレンスルホン酸及びその塩
ビニルスルホン酸及びその塩
3−アリルオキシ−2−ヒドロオキシプロパンスルホン酸及びその塩
N−アルキル(メス)アクリルアミド
t−ブチル(メス)アクリレート
N−アルキル(メス)アクリレート
N−アルカノール−N−アルキル(メス)アクリレート
ビニルアクリレート
2−ヒドロオキシ N−アルキル(メス)アクリレート
アルキルビニルエーテル
アルコキシエチルアクリレート
N−アルカノール(メス)アクリルアミド
N,N−ジアルキル(メス)アクリルアミド、及び
1−ビニル−2−ピロリドン
からなる群より選ばれ、
kは約1.999〜約98モル%である。
(3)AxBmCq
ここに、
x+m+q=100
であり、
Aは上記に定義されたとおりであり、
xは、約0.001〜約1モル%、
Bは上記に定義されたとおりであり、
mは、約1〜約95モル%であり、
Dは、スルホメチルアクリルアミド及びスルホエチルアクリルアミドからなる群より選ばれ、
qは、約4.999〜40モル%である。
(4)AxBrCsDt
ここに、
x+r+s+t=100
であり、
Aは上記に定義されたとおりであり、
xは、約0.001〜約1モル%、
Bは上記に定義されたとおりであり、
rは、約1〜約89.999モル%であり、
Cは、上記に定義されたとおりであり、
sは、約1〜約89.999モル%であり、
Dは、上記に定義されたとおりであり、
tは、約5〜40モル%である。
【0045】
本願における全ての分子量は、分子量の重量平均である。これらポリマーの重量平均分子量は、約500原子質量単位(以下において「a.m.u.」という。)から200、000a.m.u.である。好ましくは、分子量は約2000a.m.u.から約100、000a.m.u.である。最も好ましくは、分子量は約5000a.m.u.から約40、000a.m.u.である。
【0046】
重量平均分子量は、ポリスチレンスルホネート分子量スタンダードを用いたゲル透過クロマトグラフィーを使用して測定した。使用したカラムはMicra(登録商標、以下において「登録商標」というときは、本願原出願国である米国における登録商標をいい、必ずしも日本国において商標登録されているものとは限らないものである。)GPC500+GPC500であった。移動相は、70/30の0.15Mの蟻酸アンモニウムを含む水/アセトニトリルであった。(少量の高芳香族未反応蛍光モノマーの付着を減らすため。)
本願の蛍光モノマー使用を通じたポリマーの標識化は、蛍光モノマーの存在下ポリマーを合成することにより達成される。
【0047】
ポリマー化は一般的には、蛍光モノマーのうちの一つと、1又はそれ以上の水溶性のエチレン部分が不飽和のモノマーとの共重合化を通じて、水性の又は混合水性溶液中で行われる。熱的及び酸化還元開始剤を含む、様々な重合開始剤が重合中に使用可能である。
【0048】
重合方法の一つは次のとおりである。すなわち、全てのモノマーに対して0.25〜1.0重量%の蛍光モノマーが、他のモノマーよりなるモノマー溶液に溶解される。モノマー溶液は50%水酸化ナトリウム溶液を添加することにより、約ph5に調整される。過硫酸アンモニウム及び重硫酸ナトリウムが開始剤及び連鎖剤として使用される。モノマー溶液及び開始剤溶液は、2時間以上の時間をかけて反応器中に別々に投入される。温度は60℃に保たれる。
【0049】
スルホメチル化されたポリマー製品を製造するために、ポリマーは重硫酸ナトリウム及びホルムアルデヒドにより更に反応が行われる。
【0050】
本願発明で作られた、ピラニンでタグ付けられた蛍光ポリマーは、水あか発生防止剤を必要とする、いかなる産業用水系においても、水あか発生防止剤として使用することができる。
【0051】
産業用水系は、以下の水系を含むがこれらに限定されるものではない。
冷却タワー水系(開放循環系、閉鎖系、及び使い捨て系を含む。);油井、縦穴構造、地熱井戸及び他の石油関係の用途;ボイラーとボイラー水系;ミネラル洗浄、ベネファクションを含むミネラルプロセス用水;抄紙機の温浸器、洗浄機、漂白プラント、白水系;パルプ産業における黒液蒸発機;ガス集塵機及びエアウオッシャー;金属産業における連続鋳造設備;空調及び冷凍設備;産業用及び石油プロセス水;殺菌水などの間接冷却及び加熱水;水再生及び清浄化システム;メンブランろ過水システム;肉、野菜、ビート大根、甜菜糖、穀類、家禽、果物、及び大豆などの食品処理の流れ;清浄機と廃棄物処理システム、液−固相の用途、地域汚水処理及び産業用または地域水システム:
前述したごとく、これらのピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーは、水あか発生防止剤として機能する。これらのポリマーはそのように機能するときに消耗されるので、それらの蛍光信号は減少し、しかして蛍光信号の減少は、望ましくない水あか発生が起きていることを指し示すものとして利用される。蛍光モノマーでタグ付けられたポリマーは、産業用水系内において単独で、又はタグ付けされていない他のポリマーと組み合わせて使用しても良い。
【0052】
産業用水系に添加された、蛍光モノマーによりタグ付けられたポリマーの量は、系内の水1リッターに対する固体活性ポリマー総量として、約1.0ミリグラム(mg)から約30ミリグラムの範囲である。これは約1〜30ppmに等しい。
【0053】
産業用水系に使用されるとき、ピラニンでタグ付けられたポリマーの蛍光信号は、産業用水系内にポリマーがどれだけ存在するかを決めるのに使用することができる。これを行う方法を以下に示す。
【0054】
産業用水系内のピラニンによりタグ付けられたポリマーを望ましい量に保持するための方法は以下のステップを備えている。
a)産業用水系内の水に、希望する量のピラニンをタグ付けられたポリマーが存在するように、前記産業用水系の前記水に前記したピラニンがタグ付けられたポリマーを添加する。
b)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を検知する蛍光光度計を使用する。
c)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度に変換する。
d)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度を産業用水系内の前記ピラニンがタグ付けられたポリマーに望ましい濃度に調整する。
【0055】
産業用水系内のピラニンによりタグ付けられたポリマーを望ましい量に保持するための追加的方法は以下のステップを備えている。
a)産業用水系内の水に、希望する量のピラニンをタグ付けられたポリマーが存在するように、前記産業用水系の前記水に前記した不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーとを添加する。
b)前記不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を検知する蛍光光度計を使用する。
c)前記不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーの蛍光信号を前記不活性トレーサとピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度に変換する。
d)前記ピラニンがタグ付けられたポリマーの濃度を産業用水系内の前記ピラニンがタグ付けられたポリマーに望ましい濃度に調整する。
【0056】
本願発明の蛍光モノマーの有利な点は、タグ付けられたポリマー形成に使用される際に、蛍光モノマーはポリマー中の他の構造や、系内の他の成分によっては大きな影響を受けることはない点である。しかして、STA・BR・EX(登録商標;酸化殺生物剤、ナルコケミカル社より入手可能;ワンナルコセンター、ナパービル、イリノイ州 60563)の存在下にあっても、ポリマーは安定している。
【0057】
本願発明の蛍光モノマーの、他の有利な点は、分光分析上の性質である。すなわち、ポリマーの励起、発光のいずれも可視光領域にある。しかして、半導体計器装備の使用が可能となり、紫外波長領域内にて一般におきる干渉を、潜在的に最小化することができる。
【0058】
【実施例】
以下の実施例は本発明を説明するために例示するものであり、当業者に本発明を実施し、使用することを教示するためのものである。これらの実施例は本発明にいかなる限定を加えるものでもない。
【0059】
(モノマーの例1)
8−(4−ビニルベンジルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸、
トリナトリウム塩(4−ビニルベンジル ピラニン)(4−VBP)の調合
窒素雰囲気下、100mlのフラスコに、ピラニン(2.62g、5.0mモル)と25mlの乾燥ジメチルスルホキシド(DMSO)とを投入した。50%水酸化ナトリウム溶液(6.0mモル)を加えた。そして反応混合物は室温下で、20分攪拌された。その後一部に、4−ビニルベンジルクロリド(0.92g、6.0mモル)を加え、室温にて引き続き6時間攪拌した。副産物の塩化ナトリウムは、ろ過して取り除いた。DMSO溶剤は、40℃、1.0トリチェリー(133.3224パスカル(Pa))の条件で揮発除去し、反応生成物は100mlのアセトン中で攪拌した。不溶解生成物はろ過され、集められ、乾燥されて、90%以上の収率にて、所望の8−(4−ビニルベンジルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸、すなわち黄色固体状のトリナトリウム塩を得た。
【0060】
(モノマーの例2)
8−アリルオキシ−1、3、6−ピレン トリスルホン酸、
トリナトリウム塩(アリル ピラニン)(AP)の調合
窒素雰囲気下、100mlのフラスコに、ピラニン(2.62g、5.0mモル)と25mlの乾燥ジメチルスルホキシド(DMSO)とを投入した。50%水酸化ナトリウム溶液(6.0mモル)を加えた。そして反応混合物は室温下で、20分攪拌された。その後一部に、アリルクロリド(0.46g、6.0mモル)を加え、室温にて引き続き6時間攪拌した。副産物の塩化ナトリウムは、ろ過して取り除いた。DMSO溶剤は、40℃、1.0トリチェリー(133.3224パスカル(Pa))の条件で揮発除去し、反応生成物は100mlのアセトン中で攪拌した。不溶解生成物はろ過され、集められ、乾燥されて、90%以上の収率にて、所望の8−(アリルオキシ)−1、3、6−ピレン トリスルホン酸、すなわち黄色固体状のトリナトリウム塩を得た。
【0061】
(ポリマーの例1)
0.1モル%の4−VBP/49.95モル%のAA/49.95モル%のAcAmターポリマーの調合
じゃま板が設けられ、窒素パージされた1.0リッターの反応器に、蒸留水(130.34g、7.24モル)を充填し、60℃の温度のもと、800rpmにて強制攪拌を行った。60℃に温度が保持されている間に、アクリル酸(88.12g、1.22モル)、49.6%水成アクリルアミド(175.16g、1.22モル)及びビニルベンジルピラニン(1.75g、2.6mモル)よりなるモノマー溶液(50%水酸化ナトリウム水溶液にてph5に調整した。)、開始剤溶液1(30g H2O中の2.56gアンモニウム過硫酸塩)、並びに開始剤溶液2(28.0g H2O中の7.74g異性重亜硫酸ナトリウム)、をそれぞれ別個に一定の流量で2時間以上をかけて追加投入した。反応は60℃で、その後1時間保持され、最終的にはおよそ35%の固体を含む水性ポリマー溶液を得た。
【0062】
(ポリマーの例2)
0.13モル%のAP/49.935モル%のAA/49.935モル%のAcAmターポリマーの調合
じゃま板が設けられ、窒素パージされた1.0リッターの反応器に、蒸留水(130.34g、7.24モル)を充填し、60℃の温度のもと、800rpmにて強制攪拌を行った。60℃に温度が保持されている間に、アクリル酸(88.12g、1.22モル)、49.6%水成アクリルアミド(175.16g、1.22モル)、及び1重量%のアリルピラニンよりなるモノマー溶液(50%水酸化ナトリウム水溶液にてph5に調整した。)、開始剤溶液1(30g H2O中の2.56gアンモニウム過硫酸塩)、並びに開始剤溶液2(28.0g H2O中の7.74g異性重亜硫酸ナトリウム)、をそれぞれ別個に一定の流量で2時間以上をかけて追加投入した。反応は60℃で、その後1時間保持され、最終的には、その中に1重量%のアリルピラニンを有する、およそ35%の固体を含む水性ポリマー溶液を得た。
【0063】
(ポリマーの例3)
タグ付けられたポリマーのスルホメチレーションによるポリマー生成
0.1モル%の4−VBP/59.95モル%のアクリル酸/19.95モル%のアクリルアミド/20モル%のSMA
300ml加圧反応容器内にて、ポリマーの例1のタグ付けられたポリマーバックボーン(35%固体ポリマーで175.0g)を、異性重亜硫酸ナトリウム(16.9g、総mer単位に基づく20.9モル%の重亜硫酸ナトリウム)、及び37%の水性ホルムアルデヒド(13.8g、総mer単位に基づく20.0モル%)と組み合わせた。反応容器は密封され、混合物は137℃にて6時間加温された。冷却後、水性ポリマー溶液が得られた。mer単位でおよそ20%がスルホメチル化された。ポリマー成分のモル%変化は、約10%のアクリルアミドがアクリル酸に変化したことによるものである。
【0064】
(ポリマーの例4)
0.5重量%のVBPがタグ付けられたポリ(アクリル酸)の合成
約99.95モル%のアクリル酸/0.05モル 90VBP
じゃま板が設けられ、窒素パージされた1.0リッターの反応器に、蒸留水(116.0g)を充填し、70℃の温度のもと、800rpmにて強制攪拌を行った。70℃に温度が保持されている間に、アクリル酸(225.0g、3.12モル)、脱イオン化された(以下において「DI」という。)水(33.5g)、及び1.13gの4−VBP 蛍光モノマー(0.88g、1.37mモル)よりなるモノマー溶液(50%水酸化ナトリウム水溶液11.5gにて約ph3に調整した。)、開始剤溶液1(18g H2O中の3.15gアンモニウム過硫酸塩)、開始剤溶液2(60.0g H2O中の31.5g異性重亜硫酸ナトリウム)、をそれぞれ別個に一定の流量で2時間以上をかけて追加投入した。反応は70℃で、その後1時間保持され、最終的にはおよそ45%の固体を含む水性ポリマー溶液を得た。
【0065】
(ポリマーの例5)
VBPがタグ付けられたポリ(アクリル酸)のスルホメチル化
89.55モル%のAA/10モル%のSMA/0.05モル%のVBP
300mlのParr反応容器内にて、ポリマーの例4の4―VBPがタグ付けられたポリ(アクリル酸)溶液(45%固体で160.0g)を、37.7gのDI水、12.9gの29%水酸化アンモニウムの水溶液(総mer単位に基づく22.0モル%のNH3)、及び、28.7gのホルムアルデヒド 重亜硫酸ナトリウム添加化合物 HOCH2SO3Na(総mer単位に基づく20.0モル%)と混合した。5.6gの50%水酸化ナトリウムがphを4.2に調整するために添加された。Parr反応容器は窒素封入され、密閉された。混合物は137℃にて6時間加温された。冷却後、水性ポリマー溶液(33%固体)が得られた。mer単位でおよそ10%がスルホメチル化された。
【0066】
(方法の例1)
正燐酸カルシウムの水あか発生防止試験
タグ付けられたポリマーの水あか発生防止性能が以下の試験手順にてテストされた。CaCo3として2500ppmのCaと、1250ppmのMgとを含む、多量(20リッター)の原料溶液が用意された。1500煮沸テストのために、1805mlのこの溶液と32mlの1000ppmのH3PO4溶液が混合された。混合された溶液は2110mlに希釈された。350mlの最終的な溶液が6つの500ml三角フラスコに入れられた。脱イオン化された水が450mlの印まで追加された。適量の防止剤が添加され、フラスコは攪拌付き水槽中で70℃に加熱された。ひとたび容器温度が70℃又は100℃となったときに、0.10NのNaOHにて、phを8.5(その温度にて測定して較正した。)に調整して、体積は較正された500mlのマークまで増加した。phは、8.5を保持するように頻繁にチェックした。試料は4時間後に取られ、0.45ミクロンフィルタによりろ過された。次いで、100mlのろ過されていない溶液が採取され、蓋のされた250ml三角フラスコ中で10分間煮沸された。体積はDI水で100mlに戻され、試料が採取されてろ過された。分光光度分析的な方法によって、正燐酸塩(PO4)の濃度が測定された。表1に報告されている体積は、正燐酸パーセントから得られた防止剤の%である。より高い体積は、より効果のある防止剤を指し示すものである。AA/AcAm/SMAターポリマーは、効果のある正燐酸カルシウムの水あか発生防止剤として知られているものである。
【0067】
以下に示す結果が得られた。
【0068】
【表1】
【0069】
防止%=100 x PO4(ろ過)/PO4(非ろ過)
上記からわかるように、本発明のタグ付けられた蛍光ポリマーは、水あか発生防止剤として効果的に機能しており、正燐酸水あか発生防止剤としてよく知られているAA/AcAm/SMAターポリマーと同レベルの性能を示している。
【0070】
(方法の例2)
酸化殺生物剤の安定性試験
以下に記すタイプのタグ付けられたポリマーの一連の溶液が、タグ付けられたポリマーを擬似冷却水に加えて調合された。擬似冷却水はph9で、144ppmのカルシウム、49ppmのマグネシウム、367ppmのアルカリ度、および15ppmのホスフォネートを、上記水を安定させ、CaCO3の析出を防止するために添加している。
【0071】
試験されたタグ付けられた各ポリマーについて、SおよびNとラベルされた2つの琥珀色のビンが用意され、それら二つのビンの中に最初に25mlの擬似水が入れられた。Sとラベルされたビンには、1ppmの総残渣酸化体(以下において「TRO」という。)を得るために、1200ppmのSTA・BR・EX(登録商標)バイオキサイド溶液30mlが入れられた。STA・BR・EX(登録商標)は、溶液安定化された臭素溶液であって、イリノイ州ナパービルのナルコケミカルカンパニーから入手できる。Nとラベルされた2つ目のビンには30mlの蒸留水がいれられた。
【0072】
TROの量は試料が準備された直後と、24時間後の蛍光分析時に、SPEX(登録商標)フルオロマックス2蛍光光度分光計を使用して測定された。
【0073】
殺生物剤系の存在下において消耗された%蛍光(以下「FI」という。)は以下のように計算された。
消耗%FI=((N試料の強度)―(S試料の強度))x 100/(N試料の強度)
より小さな%FIの消耗値は、酸化殺生物剤の存在下においてより安定な蛍光化合物であることを示す。
【0074】
下記結果が得られた。
【0075】
【表2】
【0076】
(1)はポリマーの例3のポリマーである。
(2)は蛍光クマリン成分(0.15重量%)を含有するポリアクリル酸である。このポリマーは、ポリマーの例4において記載されたものと類似するプロセスで生成された。このポリマーの分子量は、約10、000から約20、000a.m.u.の間にある。
(3)は以下に記載する方法にて生成された。
水性モノマー相溶液を、DMF中の1.69%のDMAPMA−5−臭化メチルフルオレセイン4塩物を0.5gと、49.6%アクリルアミド水溶液を12.6gと、アジピン酸0.45gと、塩化ナトリウム1.35gと、80.3%のDMAEA・MCOの水溶液を9.06gと、水7.84gと、5%のEDTA・4Na+水溶液を0.18gと、をともに攪拌してつくる。各成分は、溶解するまで攪拌された。
【0077】
11.7gのパラフィン系オイル(エスケード−110、エクソン社から入手可能)、0.94gのTween61(登録商標、POE(4)ソルビタンモノステアレート、ICI社から入手可能)、及び0.41gのSpan80(登録商標、ソルビタンモノオレート、ICI社から入手可能)との混合物を、界面活性剤が溶解するまで加温(55℃)して、油相を調整した。該油相は125mlのバッフル付き反応フラスコに投入され、45℃に加温された。強制攪拌により、モノマー相が2分以上にわたり滴下添加された。混合物は65分間攪拌された。油中水型エマルションに、AIBN(2、2`−アゾビス(イソブチロニトリル)、デュポン社より入手可能)を0.0149g、及びAIVN(2、2`−アゾビス(2、4ジメチルバレロニトリル)、デュポン社より入手可能)を0.0014g添加した。高分子化が窒素雰囲気下、45℃で3時間45分の間実行された。その後60℃で1時間行われた。16.7dl/g(1M NaNO3、450ppm、30℃)の低下した比粘度(以下において「RSV」という。)が、生成されたポリマーの水溶液に関して測定された。
【0078】
ポリマーの高分子量フラクション中へ蛍光モノマーが混入されていることがクロマトグラフィー(自社内で、Water Accell Plus QMA パックでパックされた20cm x 7.8mm IDカラムを使用)で立証された。1%酢酸、0.10Mの硫酸ソーダ、及び0.01Mのテトラブチルアンモニウム硫化水素を含む溶離液が、低分子量ポリマーや、もし存在する場合には残留したの蛍光モノマーから、高分子のタグ付けられたポリマーを分離するために使用された。水410屈折率検知器と、島津RF−530蛍光検知器(EX/EM 438/518)が同時に使用され、混入が測定され、タグ付けられていない対照に比較した蛍光特性が決定された。
【0079】
該ポリマーは、(9:1)の(アセトン:メタノール)溶液に高分子エマルション滴下して添加することにより、エマルションから分離された。該ポリマーはろ紙を使用してろ過し、アセトンで洗浄し、空気乾燥された。ポリマー析出物100mgが、少量の脱イオン水に添加された。その溶液は、ブレンダーに投入され、7分間高速で剪断を受けた。その溶液は脱イオン化された水100mlにて、メスフラスコ中で希釈された。この1000ppmの原液はさらに試験のため希釈された。ポリマーは、10ppmポリマーレベルで試験された。
【0080】
(4)は下記のとおり作製されたポリマーである。
水性モノマー相溶液を、DMAPMA−3−臭化メチルー6、7−ジメソキシ−1−メチル−2(1HO―キノキサゾリノン 4塩物)0.0255g(0.052mモル)と、49.6%アクリルアミド水溶液を12.6gと、アジピン酸0.45gと、塩化ナトリウム1.35gと、80.3%のDMAEA・MCOの水溶液を9.06gと、水7.84gと、5%のEDTA・4Na+水溶液を0.18gと、をともに攪拌してつくる。各成分は、溶解するまで攪拌された。
【0081】
11.7gのパラフィン系オイル(エスケード−110、エクソン社から入手可能)、0.94gのTween61(登録商標、POE(4)ソルビタンモノステアレート、ICI社から入手可能)、及び0.41gのSpan80(登録商標、ソルビタンモノオレート、ICI社から入手可能)との混合物を、界面活性剤が溶解するまで加温(55℃)して、油相を調整した。該油相は125mlのバッフル付き反応フラスコに投入され、45℃に加温された。強制攪拌により、モノマー相が2分以上にわたり滴下添加された。混合物は65分間攪拌された。油中水型エマルションに、AIBN(デュポン社より入手可能)を0.0149g、及びAIVN(同じく、デュポン社より入手可能)を0.0014g添加した。高分子化が窒素雰囲気下、45℃で3時間50分の間実行された。その後60℃で1時間行われた。12.1dl/g(1M NaNO3、450ppm、30℃)のRSVが、生成されたポリマーの水溶液に関して測定された。
【0082】
該ポリマーは、(9:1)の(アセトン:メタノール)溶液に高分子エマルション滴下して添加することにより、エマルションから分離された。該ポリマーはろ紙を使用してろ過し、アセトンで洗浄し、空気乾燥された。ポリマー析出物100mgが、少量の脱イオン水に添加された。その溶液は、ブレンダーに投入され、7分間高速で剪断を受けた。その溶液は脱イオン化された水100mlにて、メスフラスコ中で希釈された。この1000ppmの原液はさらに試験のため希釈された。ポリマーは、10ppmポリマーレベルで試験された。
【0083】
冷却水系中の水あか発生防止剤化合物としてのタグ付けられた蛍光ポリマーを使用するとき、ポリマーからの蛍光信号の減少又は消失は水あか発生条件下におけるポリマーの消失によりのみ起きるべきである。蛍光特性の消失の理由として水あか発生を特定するとき、STA・BR・EX殺生物剤系などの酸化殺生物剤、又は冷却水系に存在する他の成分を原因として、phの変化により蛍光特性のレベルが変わるのは好ましくない。もし酸化殺生物剤により消耗されるその量が信号の10%以下であれば、蛍光付けられたポリマーは産業用水系において使用可能である。1ppmのSTA・BR・EX殺生物剤の存在下で、少量(4%)のVBPがタグ付けられたポリマーが消耗されるが、消耗量は上記条件でテストされた他のポリマーより少ない。
【0084】
しかして、上記結果により、VBPでタグ付けられたポリマーは、酸化殺生物剤が存在する産業用水系において使用されても、十分に安定しているものであることがわかった。
【0085】
ここに開示された特定の例示は、本質的に説明用のものとして考慮されるべきものである。これらの記載を超えた種々の変形が当業者によりなされることがあるかもしれないが、このような変形は、添付の特許請求の範囲が示す要旨或いは思想に反しない範囲において、本発明の一部をなすものと理解されなければならない。
Claims (17)
- 前記モノマーは、8-(3-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸である請求項1に記載の蛍光モノマー。
- 前記モノマーは、8-(4-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸である請求項1に記載の蛍光モノマー。
- 前記nは1であり、前記モノマーは、8-(アリルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸である請求項1に記載の蛍光モノマー。
- 前記Mは、ナトリウム、カリウムからなる群より選ばれる請求項1に記載の蛍光モノマー。
- メタノール、ジメチルホルムアミド、メチルピロリジノン、及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる有機溶剤中の3−又は4−ビニルベンジルクロリドとピラニンとを反応させる工程を備えた、産業用水系に使用される8-(3-又は4-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸を調合するプロセス。
- メタノール、ジメチルホルムアミド、メチルピロリジノン、及びジメチルスルホキシドからなる群より選ばれる有機溶剤中のアリルクロリドとピラニンとを反応させる工程を備えた、産業用水系に使用される8-(アリルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸を調合するプロセス。
- (1) AxBy
(2) AxBjCk
(3) AxBmDq
(4) AxBrCsDt
からなるグループより選ばれた、ピラニンでタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
ここに、
(1) AxBy において、
x+y=100 であり、
Aは、下記(化2)にて表される構造の化合物からなる群より選ばれた蛍光モノマーである。
xは、0.001〜1モル%、
Bは、アクリル酸及びその塩、メタクリック酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、無水マレイン酸、アクリルアミド、クロトン酸及びその塩からなる群より選ばれる。
yは、99.000〜99.999モル%である。また、
(2) AxBjCk において、
x+j+k=100
であり、
Aは上記に定義されたとおりであり、
xは上記に定義されたとおりであり、
Bは上記に定義された通りであり、
jは、1〜98モル%であり、
Cは、
メタクリック酸及びその塩
マレイン酸及びその塩
無水マレイン酸
クロトン酸及びその塩
イタコン酸及びその塩
アクリルアミド
メタクリルアミド
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びその塩
ポリエチレングリコールモノメタクリレート
ビニルホスホン酸及びその塩
スチレンスルホン酸及びその塩
ビニルスルホン酸及びその塩
3−アリルオキシ−2−ヒドロオキシプロパンスルホン酸及びその塩
N−アルキル(メス)アクリルアミド
t−ブチル(メス)アクリレート
N−アルキル(メス)アクリレート
N−アルカノール−N−アルキル(メス)アクリレート
ビニルアクリレート
2−ヒドロオキシ N−アルキル(メス)アクリレート
アルキルビニルエーテル
アルコキシエチルアクリレート
N−アルカノール(メス)アクリルアミド
N,N−ジアルキル(メス)アクリルアミド、及び
1−ビニル−2−ピロリドン
からなる群より選ばれ、
kは1.999〜98モル%である。また、
(3) AxBmDq において、
x+m+q=100
であり、
Aは上記に定義されたとおりであり、
xは上記に定義されたとおりであり、
Bは上記に定義された通りであり、
mは、1〜95モル%であり、
Dは、スルホメチルアクリルアミド及びスルホエチルアクリルアミドからなる群より選ばれ、
qは、4.999〜40モル%である。また、
(4) AxBrCsDt において、
x+r+s+t=100
であり、
Aは上記に定義されたとおりであり、
xは、0.001〜1モル%、
Bは上記に定義された通りであり、
rは、1〜89.999モル%であり、
Cは、上記に定義されたとおりであり、
sは、1〜89.999モル%であり、
Dは、上記に定義されたとおりであり、
tは、5〜40モル%である。 - 前記蛍光モノマーは、8-(3-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸である請求項8に記載のピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- 前記蛍光モノマーは、8-(4-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸である請求項8に記載のピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- 前記蛍光モノマーは、8-(3-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸と、8-(4-ビニルベンジルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸との混合物である請求項8に記載のピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- 前記蛍光モノマーは、8-(アリルオキシ)-1,3,6-ピレン トリスルホン酸である請求項10に記載のピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- 前記蛍光モノマーは、0.001〜1.0モル%の範囲の量にて存在する、請求項8に記載のピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- Bはアクリル酸であり、Cはアクリルアミドである、請求項8に記載のピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- Bはアクリル酸であり、Cはアクリルアミドであり、Dはスルホメチルアクリルアミドである、請求項8に記載のピラニンがタグ付けられた蛍光ポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- 分子量が500a.m.u.〜200000a.m.u.の範囲にある請求項10に記載のポリマーを有する、産業用水系において使用される水あか発生防止剤。
- nが2、3、4、6、又は9のいずれかである請求項1の蛍光モノマー。
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