JP4676661B2 - Method for adjusting rolling load measuring device of sheet rolling mill and rolling method - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧延荷重測定装置を有する板圧延機の荷重測定装置の精度維持管理方法と圧下装置の設定および制御を最適にする方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
板圧延機における圧延荷重測定装置は、圧下装置の負荷を測定するために現状では殆どの圧延機に装備されており、この圧延荷重測定装置の出力に基づく圧延機の弾性変形の推算を通じて圧延中の板厚変動の推定および制御に使用される。また、板圧延機の圧延操業において、圧延材の伸び率が作業側と駆動側（以下の説明で、”左右”との表現をしばしば用いるが特に断らない限りは、作業側・駆動側を意味するものとする）で左右不均等になった場合、キャンバーや板厚ウェッジという圧延材の平面形状および寸法精度不良を生ずるばかりではなく、蛇行や尻絞りという通板トラブルを生じることがある。左右の伸び率を均等にするための操作手段としては、圧延機の圧下位置の左右差すなわち圧下レベリング操作が用いられるが、このような操作においては、圧延機の左右に装備されている圧延荷重測定装置の精度が非常に重要となる。
【０００３】
以上のような観点から、板圧延機の圧延荷重測定装置は、圧延材の板厚精度の確保のみならず、板厚ウェッジ、キャンバーの低減、さらには蛇行や通板トラブルの発生頻度の低減を実現する上で、非常に重要なハードであり、圧延操業において、この精度を維持管理していくことが重要となる。
このような圧延荷重測定装置の精度を維持管理方法としては、 非圧延時のロールギャップ開の状態でインクリース作業ロールベンディング力を負荷し、この時のロールベンディング装置の油圧力より求められるロールベンディング力と圧荷重測定装置の出力値との対応関係を分析することによって、圧延荷重測定装置の零点と感度を較正する方法が特許第２６０１９７５号公報で開示されている。
【０００４】
さらに、特許第２６０４５２８号公報で開示されている圧下設定方法では、上述のような圧延荷重測定装置の零点と感度の較正を行った上で、キスロール締め込みを実施し、作業側および駆動側の圧下位置と圧延荷重測定装置の出力値によるキスロール締め込みデータに基づき、圧延機の左右のハウジングおよび圧下系の変形特性を正確に抽出し、この抽出された変形特性に基づき、圧延機の変形特性の左右非対称性を正確に把握し、圧延材の寸法や変形抵抗のような変形特性の左右非対称性をも正確に把握した上で、圧延開始前の圧下設定値を最適に設定して、圧延材頭部の圧延開始時点から蛇行やキャンバーを発生させない操業を実現することを目的としている。尚、ここで、キスロール締め込みとは、圧延材の存在しない状態で、上下作業ロールを互いに接触させて、ロール間に負荷を与えることを意味している。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許第２６０１９７５号公報記載の圧延荷重測定装置の調整方法では、較正の基準となるロールベンディング力のオーダーが数百トンであるのに対して、実際の圧延荷重のオーダが数千トンであるため、この圧延荷重域まで較正値を適用した場合、大きな誤差を生じる場合があること、また、上述の特許第２６０４５２８号公報記載の圧下設定方法では、キスロール締め込み時の左右の圧下位置と圧延荷重測定装置の出力値に基づき、圧延機の左右のハウジングおよび圧下系の変形特性を同定するので、圧延荷重測定装置の出力値の較正が不正である場合、これが圧延機の変形特性の同定結果に対する大きな誤差要因となること等の問題があった。
本来、圧延機の剛性（ここでは、”剛性”を圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を単位量だけ変化させるのに必要な圧延荷重の増分と定義する）は、各部の弾性接触面を含め左右対称に製造されているので、低荷重域ではライナー等の受圧面の変形の違いによって左右差が生じることが予想されるが、高荷重域においては、極端な左右差が生じないと考えるのが物理的にも妥当である。また、圧延荷重測定装置の較正が正しい状態で一度、圧延機の剛性を調べておけば、経時的に極端な変化は起きないと考えられるので、これを基準として圧延荷重測定装置の較正に利用することが考えられる。
【０００６】
そこで、本発明の方法では、このような特性を考慮することにより、同定された圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の高荷重域における剛性に極端な左右差がある場合には、同定に使用したキスロール締め込みデータの圧延荷重測定装置の出力の感度に異常があることを考え、左右の剛性が一致するように、あるいは、過去算出した剛性の値に一致するように、圧延荷重測定装置の感度を較正した上で、再び同定計算を行うことによって、圧延荷重測定装置不良が起因の板圧延機変形特性の同定誤差を排除し、圧下装置の設定および制御を最適にするものである。尚、本発明でいう感度とは電流または電圧と荷重の比例係数のことである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した種々の問題点を解決したものであり、その要旨は以下のとおりである。
請求項１に記載の本発明は、圧下装置を操作してキスロール締め込みを実施し、複数の圧下位置条件に対して、該板圧延機の作業側および駆動側に配備されている圧延荷重測定装置の出力と、作業側および駆動側の圧下位置の測定値を同時に採取し、各圧下位置条件に対応するロール系の変形量を計算し、圧下位置変化で評価される圧下支点位置における圧延機全体の変形量から、該ロール系の変形量を差し引き、作業側および駆動側のそれぞれの圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を演算し、該キスロール締め込みにおける最大荷重を含む領域において、該圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の増分に対する圧延荷重の増分比が所定の値になるように、作業側および／または駆動側の圧延荷重測定装置の感度を較正することを特徴とする圧延荷重測定装置の調整方法を要旨とする。
【０００８】
請求項２に記載の本発明は、圧下装置を操作してキスロール締め込みを実施し、複数の圧下位置条件に対して、該板圧延機の作業側および駆動側に配備されている圧延荷重測定装置の出力と、作業側および駆動側の圧下位置の測定値を同時に採取し、各圧下位置条件に対応するロール系の変形量を計算し、圧下位置変化で評価される圧下支点位置における圧延機全体の変形量から、該ロール系の変形量を差し引き、作業側および駆動側のそれぞれの圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を演算し、該キスロール締め込みにおける最大荷重を含む領域において、該圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の増分に対する圧延荷重の増分比が所定の値になるように、作業側および／または駆動側の圧延荷重測定装置の感度を較正した上で、作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を再演算し、これら作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性に基づき、圧延実行時の作業側および駆動側の圧下位置設定値および／または圧下位置制御量を演算すること特徴とする板圧延機の圧延方法を要旨とする。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。先ず、図３を参照すると、本発明の方法を適用する圧延機として４段圧延機の作業側の側面図が示されている。この４段圧延機は、単なる一例であって、本発明は、更に中間ロールが加えられた形式の５段あるいは６段以上の圧延機にも適用可能であることは言うまでもない。
図３において、圧延機１は、ハウジング２に作業ロールチョック５ａ、５ｂ、および補強ロールチョック６ａ、６ｂを介して回転自在に支持された作業ロール３ａ、３ｂと、補強ロール４ａ、４ｂを具備して成り、４段圧延機を構成している。ハウジング２には左右一対、つまり作業側と駆動側の圧下装置８が設けられており、上下の作業ロール３ａ、３ｂの間隙を制御する。 上下補強ロールの左右の圧下支点位置には、圧延荷重測定装置７が配備されている。尚、図３には、インクリース作業ロールベンディング装置９ａ、９ｂ、ディクリース作業ロールベンディング装置１０ａ、１０ｂを表示しているが、本発明の圧延荷重測定装置の調整方法および圧延方法においては、必須要件ではない。また、１１は、パスライン高さ調整用ライナーである。
【００１０】
次に図１から図２を参照して本発明の実施形態による圧延荷重測定装置の調整方法および板圧延方法を説明する。
図１は、本発明の請求項１の圧延荷重測定装置の調整方法であって、好ましい第１の実施形態のアルゴリズムを示すフローチャートを示している。このような板圧延機の圧延荷重測定装置の調整は、圧延作業を始める前の準備作業として必要であり、補強ロールを組み替える毎に実施することが好ましい。従って、通常は圧延機の変形特性を同定する作業を行う際に一緒に実施するのが好ましい。
【００１１】
先ず、圧下装置を左右同時圧下モードで操作し、キスロール締め込み状態で所定の圧下位置まで締め込む（ステップＳ１０）。ここで、左右同時圧下モードとは、圧下位置の左右差すなわち圧下レベリングは固定したまま、左右の圧下位置を同じ方向に同じ量だけ変化させる運転モードのことである。同時圧下モードで運転する限り圧下レベリングが変化することはない。次に、左右同時圧下モードで圧下装置を一定量だけ締め込み、左右の圧下位置、左右の圧延荷重測定装置の出力値を採取する（ステップＳ１１）。所定の圧下位置水準のデータ採取が完了するまで上記ステップＳ１１を繰り返す。つまり、ステップＳ１２においてデータ採取完了か否かを判断し、Ｎｏの場合、アルゴリズムはステップＳ１１に帰還し、Ｙｅｓの場合はステップＳ１３に進む。この際の圧下位置水準の数は、圧延荷重測定装置の感度調整を主目的で実施する場合、キスロール締め込みで実現可能な荷重を含めた２水準以上のデータが最低必要であり、好ましくは５〜１０点程度のデータがあれば良い。尚、通常は圧延機の変形特性の同定作業時に採取するデータを使用すれば良いので、その場合は、１０〜２０点程度の圧下位置水準でキスロール締め込みを実施することになる。ただし、この時、圧下装置を締め込む方向と開放する方向とで締め込み荷重に差異を生じる、いわゆるミルヒステリシスを生ずることが多いので、このような場合には、締め込み方向と開放方向の少なくとも１往復動作に対するデータを採取し、例えば、両者の測定データを平均化する等の操作を行うことが好ましい。
【００１２】
次に、ステップＳ１０〜１２で採取したキスロール締め込みデータ、すなわち、各圧下位置条件に対する左右の圧延荷重測定装置の出力値を使用して、各圧下位置条件における補強ロールおよび作業ロールの変形量（ロールたわみ、ロール扁平）の左右差を含め計算し、各圧下位置条件に対するロール系の変形量を演算する（ステップＳ１３）。このようにロール系の変形量を具体的に演算する方法は、特公平4-74084 号公報に開示されている方法等によって、上記ステップＳ１３の演算結果よりロール間の荷重分布が求められているので、補強ロールおよび作業ロールのたわみ変形および偏平変形を左右差を含めて計算することができ、これらの変形の結果として補強ロールの圧下支点位置に生じる変位を計算することができる。
【００１３】
次に、キスロール締め込みデータの圧下位置変化で評価される圧下支点位置における圧延機全体の変形量から、上記ステップＳ１３のロール系の変形量を差し引き、ハウジングおよび圧下系の変形特性を左右独立に演算する（ステップＳ１４）。圧延機全体の変形量は圧下位置変化で評価されているので、これより上記圧下支点位置におけるロール系の変形量を差し引き、ハウジングおよび圧下系の変形特性を左右独立に演算する。尚、作業側および駆動側のハウジングおよび圧下系の変形量をΔ0 W、Δ0 Dとすると、作業側および駆動側の圧延荷重測定装置の出力値をＰW 、ＰD とすると、Δ0 W、Δ0 Dは離散的関数として次式のように表現することができる。
Δ0 W ＝Δ0 W (ＰW ) (1)
Δ0 D ＝Δ0 D (ＰD ) (2)
次に、上記ステップＳ１４で算出した圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性のデータに基づき、圧延荷重測定装置の感度を較正する方法について説明する(ステップＳ１５)。
【００１４】
ここで、先ず、較正された圧延荷重測定装置の作業側および駆動側の出力値 ＱW 、ＱD を次式のように定義することにする。
ＱW ＝ ａW * ＰW ＋ ｂW (3)
ＱD ＝ ａD * ＰD ＋ ｂD (4)
ただし、ａW 、ａD は作業側および駆動側の圧延荷重の感度補正値、ｂW、ｂD は作業側および駆動側の圧延荷重の零点補正値である。
上記ステップＳ１４で算出した圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性データから、キスロール締め込み時の最大荷重を含む高荷重領域のデータを抽出し、圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の増分に対する圧延荷重の増分比、すなわち、圧延機の作業側および駆動側の剛性ＫW、ＫD を次式から演算する。
ここで、Δ0 W、Δ0 Dは、作業側および駆動側のハウジングおよび圧下系の変形量を示し、ＰW min、ＰD min は、剛性を算出する圧延荷重の領域を示す作業側および駆動側の最小圧延荷重を示し、ＰW max 、ＰD max は、上記領域の作業側および駆動側の最大圧延荷重を示す。尚、上記の式(1)、(2)は、離散的関数であるので、例えば、最小自乗法による直線近似等によって、ＫW 、ＫD を求める。
図４は、図３に示した同等の設備が備わった実機ホットストリップミル仕上圧延機の作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の同定結果の例を示している。上記手順に従って算出した場合、圧延機の作業側および駆動側の剛性ＫW、ＫD は下記式のようになる。
ＫW ＝ 730tonf/mm (ＰW min ≒500、ＰW max ≒700) (7)
ＫD ＝ 580tonf/mm (ＰD min ≒500、ＰD max ≒700) (8)
【００１６】
このようにして得られた剛性ＫW、ＫD に基づき、これらの値が作業側および駆動側で一致するように、あるいは過去算出した値と比較し、それと一致するように作業側および駆動側の圧延荷重測定装置の感度補正値ａW 、ａD のどちらか一方あるいは両方を較正する。
以上のように、本発明の請求項１の圧延荷重測定装置の調整方法では、圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の増分に対する圧延荷重の増分比を基準とし、高荷重域において所定の値になるように較正するので、従来法のように数百トンでオーダーのロールベンディング力を較正基準とする方法に比べ大きな誤差を生じることなく、適切な圧延荷重測定装置の感度の較正を行うことできる。
【００１７】
図２は、本発明の請求項２の板圧延機の圧延方法であって、好ましい第２の実施形態によるアルゴリズムを示すフローチャートであり、圧延荷重測定装置の感度を較正した後、再演算した作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を用いて実施する圧下位置設定および圧下位置制御方法の例を示している。
本実施形態においては、第１の実施形態と同様の手順で圧延荷重測定装置の感度補正値ａW 、ａD を求める（ステップＳ２０〜ステップＳ２６）。ただし、この場合は、圧延機の変形特性の同定作業も同時に行うので、１０〜２０点程度の圧下位置水準でキスロール締め込みを実施する必要がある。
【００１８】
上記で求めた圧延荷重測定装置の感度補正値ａW 、ａD に基づき、ステップＳ２０〜Ｓ２２で採取したキスロール締め込みデータの圧延荷重測定装置の出力値の感度を較正する。尚、この際、圧延荷重測定装置の零点補正値ｂW、ｂD も求める場合は、例えば、特許第２６０１９７５号公報で開示されているロールベンディング力を負荷し、ロールベンディング力と圧荷重測定装置の出力値との対応関係を分析する方法を用いて、本発明で求めた感度補正値ａW 、ａD を使用して零点補正値ｂW、ｂD のみを求めても良い。このように圧延荷重測定装置の出力値を較正した後、上記ステップＳ２３〜Ｓ２４と同様の演算を行い、作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を再演算する（ステップＳ２６）。
【００１９】
上記ステップＳ２６で再算出した作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性に基づき、圧延実行時の作業側および駆動側の圧下位置設定値および／または圧下位置制御量を演算する（ステップＳ２７）。
このように、本発明の第２の実施形態の方法では、圧延荷重測定装置の較正を適切に行った上で、作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を同定し、これに基づいて圧延機の左右の変形特性を正確に把握して圧延前の圧下位置設定を実施するので、板幅中央部板厚と板厚ウェッジの双方において圧延材頭部より優れた精度を実現できることになると共に、蛇行やキャンバーを生じない安定かつ高精度な圧延操業が可能となる。
【００２０】
また、圧延開始後の圧延作業中には、種々の原因により、板厚の変動、蛇行や板厚ウェッジが発生する。これを制御するためには、圧延機に配設された圧延荷重測定装置の出力値の変化を観測し、これより板厚、板厚ウェッジ量を推定して、これを所望する値に動的に制御する方法が適用される。このような制御を実施する際には、圧延荷重の変化に伴う圧延機変形の変化量を演算する必要があり、本発明の方法のように、圧延荷重測定装置の感度を適切に較正し、かつ、圧延機の変形特性の左右非対称性を含めて正確に把握しておくことにより、上記圧下制御の効果が大幅に改善されることになる。
【００２１】
【実施例】
図３に示す圧延設備と同等の機能を有する実機ホットストリップミル仕上圧延機No.７スタンドに本発明の圧延荷重測定装置の調整方法および圧延方法を適用した場合の実施例について説明する。
圧延前に実施する圧延荷重測定装置の調整および圧下位置設定に関して、従来方法と本発明の方法との比較を行った。先ず、従来方法に従って、非圧延時のロールギャップ開の状態でインクリース作業ロールベンディング力を負荷し、ロールベンディング力と圧延荷重測定装置の出力値を採取した。図５には、ロールベンディング力と圧延荷重測定装置の出力値との対応関係を示す。図５に示す通り、圧延荷重測定装置の零点と感度の両方を較正することを目的として、最小自乗法による直線近似を行い、次式を求めた。
ＰW ＝ 1.036*Ｆ − 47.1 (9)
ＰD ＝ 0.9570*Ｆ − 33.0 (10)
【００２２】
ここで、Ｆは、ロールベンディング力である。この結果に基づき、圧延荷重の感度補正値ａW 、ａD および圧延荷重の零点補正値ｂW、ｂD を算出すると以下のような値となった。
ａW ＝ 0.9653、ｂW ＝45.5 (11)
ａD ＝ 1.045、 ｂD ＝34.5 (12)
上記の式(11)、(12)の値に基づき、圧延荷重測定装置の零点と感度の較正を行った上で、キスロール締め込みを実施し、作業側および駆動側の圧下位置と圧延荷重測定装置の出力値を採取し、このキスロール締め込みデータから、左右の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を同定した。その同定結果を図６に示す。
【００２３】
そして、この圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性に基づき、No.７スタンドについて圧延前の圧下位置設定を実施した。その結果、出側板厚１.２ｍｍ、幅１２００ｍｍの薄物広幅材の圧延した場合、板厚ウェッジが発生すると共に、尾端部が通板する際に蛇行により絞り込みが発生した。
一方、本発明の方法では、上述の第２の実施形態で示し手順に従って、キスロール締め込みを実施し、作業側および駆動側の圧下位置と圧延荷重測定装置の出力値を採取し、このキスロール締め込みデータから、左右の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を同定し、キスロール締め込み時の最大荷重を含む高荷重域（ＰW 、ＰD＝500〜700tonf）において、過去に測定した剛性 700tonf/mmに作業側および駆動側が一致するように、圧延荷重の感度補正値ａW 、ａD を算出し、さらに、図５に示したロールベンディング力と圧荷重測定装置の出力値との対応関係から、上述の本発明で求めた感度補正値ａW 、ａD を使用して零点補正値ｂW、ｂD のみを算出した。図７には、その直線近似した結果を示す。以上より、圧延荷重の感度補正値ａW 、ａD および圧延荷重の零点補正値ｂW、ｂD は、以下のような値となった。
【００２４】
ａW ＝ 1.000、ｂW ＝44.0 (13)
ａW ＝ 1.041、ｂW ＝34.7 (14)
上記の式(13)、(14)の値に基づき、圧延荷重測定装置の較正を実施し、さらに、先に採取したキスロール締め込みデータの圧延荷重測定装置の出力値を較正した上で、作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を再演算した。図８には、再演算した圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を示す。
そして、この圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性に基づき、No.７スタンドについて圧延前の圧下位置設定を実施した。その結果、従来法で絞り込みが生じた出側板厚１.２ｍｍ、幅１２００ｍｍの薄物広幅材を圧延した場合でも、板厚ウェッジ発生も少なく圧延材を圧延ラインに真直に通板させることができた。
以上のように、本発明の方法では、圧延荷重測定装置の較正を適切に行った上で、作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性を同定し、これに基づいて圧延開始前の圧下位置設定を最適に実施することによって、圧延材頭部の圧延開始時点から蛇行やキャンバーを発生させない安定な圧延操業を実現できることが証明された。
【００２５】
【発明の効果】
本発明の板圧延機の圧延荷重測定装置の調整方法および圧延方法を採用することにより、圧延材と作業ロールの間に作用する圧延荷重を正確に検出することが可能となり、それにより正確な板圧延機の変形特性が同定でき、そして圧下位置の設定および制御が実施できることになるので、その結果、圧延操業における蛇行や通板トラブルの発生頻度を大幅に低減し、さらに圧延材の板厚精度の向上、キャンバーや板厚ウェッジも大幅に低減することが可能となるので、圧延に要するコスト削減と品質向上を同時に達成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の請求項１の板圧延機の圧延荷重測定装置の調整方法であって、好ましい第１の実施形態のアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図２】本発明の請求項２の板圧延機の圧延方法であって、好ましい第２の実施形態によるアルゴリズムを示すフローチャートである。
【図３】本発明の好ましい実施の形態を説明するための圧延設備の構成図である。
【図４】実機ホットストリップミル仕上圧延機の作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の同定結果において、剛性を比較する高荷重域の範囲の例を示す図である。
【図５】実機ホットストリップミル仕上圧延機 No.７スタンドにおいて無負荷時にロールベンディング力を加え、ロールベンディング力と圧延荷重測定装置の出力値との対応関係をプロットし、データを最小自乗法により直線近似した図である。
【図６】従来方法による実機ホットストリップミル仕上圧延機 No.７スタンドの作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の同定結果を示す図である。
【図７】実機ホットストリップミル仕上圧延機 No.７スタンドにおいて無負荷時にロールベンディング力を加え、ロールベンディング力と圧延荷重測定装置の出力値との対応関係をプロットし、勾配を本発明の結果で得られた感度から求めた値として、データを最小自乗法により直線近似した図である。
【図８】本発明の方法による実機ホットストリップミル仕上圧延機 No.７スタンドの作業側および駆動側の圧延機ハウジングおよび圧下系の変形特性の同定結果を示す図である。
【符号の説明】
１…４段圧延機
２…ハウジング
３ａ、３ｂ…作業ロール
４ａ、４ｂ…補強ロール
５ａ、５ｂ…作業ロールチョック
６ａ、６ｂ…補強ロールチョック
７…圧延荷重測定装置
８…圧下装置
９ａ、９ｂ…インクリース作業ロールベンディング装置
１０ａ、１０ｂ…ディクリース作業ロールベンディング装置
１１…パスライン高さ調整用ライナー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for maintaining accuracy of a load measuring device for a plate rolling mill having a rolling load measuring device and a method for optimizing setting and control of a rolling device.
[0002]
[Prior art]
Currently, most rolling mills are equipped with a rolling load measuring device in a plate rolling mill to measure the load of the rolling device. During rolling, the rolling deformation is estimated through the estimation of the elastic deformation of the rolling mill based on the output of the rolling load measuring device. Used for estimation and control of plate thickness variation. Also, in the rolling operation of a plate rolling mill, the elongation rate of the rolled material is often used on the working side and the driving side (in the following explanation, the expression “left and right” is often used, but unless otherwise specified, it means the working side and the driving side) If the left and right are uneven, not only the flat shape and dimensional accuracy of the rolled material such as the camber and the plate thickness wedge will be caused, but also a plate trouble such as meandering and squeezing may occur. As an operation means for equalizing the left and right elongation, a left-right difference in the rolling position of the rolling mill, that is, a rolling leveling operation is used. In such an operation, the rolling load installed on the left and right of the rolling mill is used. The accuracy of the measuring device is very important.
[0003]
From the above viewpoints, the rolling load measuring device of the plate rolling mill not only ensures the plate thickness accuracy of the rolled material, but also reduces the plate thickness wedge and camber, and further reduces the occurrence of meandering and threading troubles. It is very important hardware to realize, and it is important to maintain this accuracy in rolling operation.
As a method of maintaining and managing the accuracy of such a rolling load measuring device, roll bending that is obtained from the oil pressure of the roll bending device at this time is loaded with the roll bending force of the increase work while the roll gap is open during non-rolling. Japanese Patent No. 2601975 discloses a method of calibrating the zero point and sensitivity of a rolling load measuring device by analyzing the correspondence between the force and the output value of the pressure load measuring device.
[0004]
Furthermore, in the reduction setting method disclosed in Japanese Patent No. 2604528, after calibrating the zero point and sensitivity of the rolling load measuring apparatus as described above, the kiss roll is tightened, and the working side and the driving side are adjusted. Based on the kiss roll tightening data based on the rolling position and the output value of the rolling load measuring device, the deformation characteristics of the right and left housings and the rolling system of the rolling mill are accurately extracted, and based on the extracted deformation characteristics, the deformation characteristics of the rolling mill The right and left asymmetry of the rolling material is accurately grasped, and the right and left asymmetry of the deformation characteristics such as the dimensions and deformation resistance of the rolled material are accurately grasped, and the rolling setting value before the start of rolling is optimally set to perform rolling. The purpose is to realize an operation that does not cause meandering and camber from the beginning of rolling of the head of the material. Here, the kiss roll tightening means that the upper and lower work rolls are brought into contact with each other and a load is applied between the rolls in the absence of the rolled material.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the adjustment method of the rolling load measuring device described in the above-mentioned Japanese Patent No. 2601975, the order of the roll bending force as a calibration reference is several hundred tons, whereas the actual rolling load order is several thousand. Therefore, when a calibration value is applied up to this rolling load range, a large error may occur, and in the reduction setting method described in the above-mentioned Japanese Patent No. 2604528, the left and right reductions when tightening the kiss roll Since the deformation characteristics of the right and left housings and the rolling system of the rolling mill are identified based on the position and the output value of the rolling load measuring device, if the calibration of the output value of the rolling load measuring device is incorrect, this is the deformation characteristic of the rolling mill. There were problems such as being a major error factor for the identification results.
Originally, the rigidity of the rolling mill (here, “rigidity” is defined as the increment of rolling load required to change the deformation characteristics of the rolling mill housing and the rolling system by a unit amount), including the elastic contact surface of each part. Since it is manufactured symmetrically, it is expected that there will be a difference in the left and right due to the deformation of the pressure-receiving surface such as the liner in the low load range, but in the high load range it is considered that there will be no extreme difference in the left and right. Is physically valid. Also, once the rolling load measuring device is correctly calibrated and the rolling mill rigidity is checked, it is considered that there will be no extreme changes over time, so this can be used as a reference for calibrating the rolling load measuring device. It is possible to do.
[0006]
Therefore, in the method of the present invention, by considering such characteristics, if there is an extreme left-right difference in rigidity in a high load range of the deformation characteristics of the identified rolling mill housing and the rolling system, it is used for identification. Considering that there is an abnormality in the output sensitivity of the rolling load measuring device of the kiss roll tightening data, the rolling load measuring device is set so that the left and right stiffnesses match or the past calculated stiffness values match. The identification calculation is performed again after the sensitivity is calibrated, thereby eliminating the identification error of the sheet rolling machine deformation characteristics caused by the rolling load measuring device failure and optimizing the setting and control of the rolling device. The sensitivity in the present invention is a proportional coefficient between current or voltage and load.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention solves the various problems described above, and the gist thereof is as follows.
The present invention as set forth in
[0008]
The present invention as set forth in claim 2 operates a reduction device to perform kiss roll tightening, and measures a rolling load provided on the work side and the drive side of the plate rolling machine for a plurality of reduction position conditions. The rolling mill at the rolling fulcrum position evaluated by the change in the rolling position by simultaneously collecting the output of the apparatus and the measured values of the rolling position on the working side and the driving side, calculating the deformation amount of the roll system corresponding to each rolling position condition The amount of deformation of the roll system is subtracted from the total amount of deformation, the deformation characteristics of the rolling mill housing and the reduction system on the working side and the drive side are calculated, and the rolling is performed in the region including the maximum load in tightening the kiss roll. After calibrating the sensitivity of the rolling load measuring device on the working side and / or on the driving side so that the ratio of the rolling load to the increase in the deformation characteristics of the machine housing and the reduction system becomes a predetermined value, Recalculate the deformation characteristics of the rolling mill housing and the reduction system on the industry side and the drive side, and based on the deformation characteristics of the rolling mill housing and the reduction system on the work side and the drive side, the reduction on the work side and the drive side during rolling is performed. The gist of the rolling method of the plate rolling machine is to calculate the position set value and / or the reduction position control amount.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. First, referring to FIG. 3, a side view of the working side of a four-high rolling mill is shown as a rolling mill to which the method of the present invention is applied. This four-high rolling mill is merely an example, and it goes without saying that the present invention can be applied to a five-high rolling mill or a six-high rolling mill in which an intermediate roll is further added.
In FIG. 3, a
[0010]
Next, a method for adjusting a rolling load measuring apparatus and a plate rolling method according to an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
FIG. 1 is a flowchart showing an algorithm of a preferred first embodiment, which is a method for adjusting a rolling load measuring apparatus according to
[0011]
First, the reduction device is operated in the right and left simultaneous reduction mode, and is tightened to a predetermined reduction position in a kiss roll tightened state (step S10). Here, the left and right simultaneous reduction mode is an operation mode in which the left and right reduction positions are changed by the same amount in the same direction while the left-right difference between the reduction positions, that is, the reduction leveling is fixed. As long as the system is operated in the simultaneous reduction mode, the reduction leveling does not change. Next, the reduction device is tightened by a fixed amount in the left and right simultaneous reduction mode, and the left and right reduction positions and the output values of the left and right rolling load measuring devices are collected (step S11). Step S11 is repeated until data collection for a predetermined rolling position level is completed. That is, in step S12, it is determined whether or not data collection is completed. If No, the algorithm returns to step S11, and if Yes, the process proceeds to step S13. In this case, when the sensitivity adjustment of the rolling load measuring device is performed for the main purpose, the number of rolling position levels needs to be at least two levels including data that can be realized by tightening the kiss roll, preferably 5 There should be about 10 to 10 points of data. Normally, it is sufficient to use data collected at the time of identifying the deformation characteristics of the rolling mill. In this case, the kiss roll is tightened at a reduction position level of about 10 to 20 points. However, at this time, there is often a so-called mill hysteresis that causes a difference in tightening load between the direction in which the reduction device is tightened and the direction in which it is released. In such a case, at least the tightening direction and the opening direction are at least It is preferable to collect data for one reciprocating motion and perform an operation such as averaging both measured data, for example.
[0012]
Next, using the kiss roll tightening data collected in steps S10 to 12, that is, the output values of the left and right rolling load measuring devices for each rolling position condition, the deformation amount of the reinforcing roll and the work roll in each rolling position condition ( Calculation is performed including the difference between the left and right of the roll deflection and roll flatness), and the deformation amount of the roll system for each reduction position condition is calculated (step S13). In this way, the method for specifically calculating the deformation amount of the roll system is such that the load distribution between the rolls is obtained from the calculation result of step S13 by the method disclosed in Japanese Patent Publication No. 4-74084. Therefore, the deflection deformation and the flat deformation of the reinforcing roll and the work roll can be calculated including the difference between the left and right sides, and the displacement generated at the reduction fulcrum position of the reinforcing roll as a result of these deformations can be calculated.
[0013]
Next, the deformation amount of the rolling system in step S13 is subtracted from the deformation amount of the entire rolling mill at the reduction fulcrum position evaluated by the change in the reduction position of the kiss roll tightening data, and the deformation characteristics of the housing and the reduction system are independently determined on the left and right sides. Calculation is performed (step S14). Since the deformation amount of the entire rolling mill is evaluated by the change in the reduction position, the deformation amount of the roll system at the reduction fulcrum position is subtracted from this, and the deformation characteristics of the housing and the reduction system are independently calculated. Incidentally, the working side and the amount of deformation of the drive side of the housing and the pressure system delta 0 W, when the delta 0 D, the output value of the rolling load measuring device for a work side and drive side P W, when the P D, delta 0 W and Δ 0 D can be expressed as discrete functions as follows:
Δ 0 W = Δ 0 W (P W ) (1)
Δ 0 D = Δ 0 D (P D ) (2)
Next, a method of calibrating the sensitivity of the rolling load measuring device based on the rolling mill housing and the rolling system deformation characteristic data calculated in step S14 will be described (step S15).
[0014]
Here, firstly, to the output value Q W work side and drive side of the calibrated rolling load measuring device, the Q D is defined by the following equation.
Q W = a W * P W + b W (3)
Q D = a D * P D + b D (4)
However, a W and a D are sensitivity correction values of the rolling load on the working side and the driving side, and b W and b D are zero point correction values of the rolling load on the working side and the driving side.
From the deformation characteristic data of the rolling mill housing and the rolling system calculated in step S14, data of a high load region including the maximum load when tightening the kiss roll is extracted, and the rolling load with respect to the incremental deformation characteristics of the rolling mill housing and the rolling system. increment ratio, i.e., calculates the stiffness K W of the work side and drive side of the rolling mill, the K D from the following equation.
Here, Δ 0 W and Δ 0 D indicate the deformation amounts of the housing and the reduction system on the working side and the driving side, and P W min and P D min indicate the working side indicating the rolling load region for calculating the rigidity and The minimum rolling load on the driving side is indicated, and P W max and P D max indicate the maximum rolling load on the working side and the driving side in the above region. Since the above equations (1) and (2) are discrete functions, for example, K W and K D are obtained by linear approximation by the least square method.
FIG. 4 shows an example of the identification results of the deformation characteristics of the rolling mill housings on the working side and the driving side of the actual hot strip mill finishing mill equipped with the equivalent equipment shown in FIG. If calculated according to the above procedure, the stiffness K W, K D of the work side and drive side of the rolling mill is expressed by the following equation.
K W = 730tonf / mm (P W min ≒ 500, P W max ≒ 700) (7)
K D = 580tonf / mm (P D min ≒ 500, P D max ≒ 700) (8)
[0016]
Based on the stiffnesses K W and K D thus obtained, these values are matched on the work side and the drive side, or compared with values calculated in the past, and the work side and the drive side are matched so as to match them. One or both of the sensitivity correction values a W and a D of the rolling load measuring device is calibrated.
As described above, in the adjustment method of the rolling load measuring device according to the first aspect of the present invention, the rolling load increment relative to the rolling characteristic and the rolling system increment characteristics are used as a reference, and the predetermined value is obtained in the high load range. Therefore, it is possible to calibrate the sensitivity of an appropriate rolling load measuring device without causing a large error compared to a method using a roll bending force of the order of several hundred tons as a calibration standard as in the conventional method. .
[0017]
FIG. 2 is a flowchart showing an algorithm according to the second preferred embodiment, which is a rolling method of the sheet rolling mill according to claim 2 of the present invention, and the work recalculated after calibrating the sensitivity of the rolling load measuring device. An example of a rolling position setting and a rolling position control method performed using the deformation characteristics of the rolling mill housings on the side and the drive side and the rolling system is shown.
In the present embodiment, the sensitivity correction values a W and a D of the rolling load measuring device are obtained in the same procedure as in the first embodiment (steps S20 to S26). However, in this case, since the identification operation of the deformation characteristics of the rolling mill is also performed at the same time, it is necessary to perform kiss roll tightening at a reduction position level of about 10 to 20 points.
[0018]
Based on the sensitivity correction values a W and a D of the rolling load measuring device obtained above, the sensitivity of the output value of the rolling load measuring device of the kiss roll tightening data collected in steps S20 to S22 is calibrated. At this time, when the zero point correction values b W and b D of the rolling load measuring device are also obtained, for example, the roll bending force and the pressure load measuring device disclosed in Japanese Patent No. 2601975 are loaded. Only the zero point correction values b W and b D may be obtained by using the sensitivity correction values a W and a D obtained in the present invention by using a method of analyzing the correspondence relationship with the output values. After calibrating the output value of the rolling load measuring device in this way, the same calculation as in steps S23 to S24 is performed, and the deformation characteristics of the rolling mill housing and the rolling system on the working side and the driving side are recalculated (step S26). .
[0019]
Based on the deformation characteristics of the work side and drive side rolling mill housings and the reduction system recalculated in step S26, the work side and drive side reduction position set values and / or the reduction position control amount at the time of rolling are calculated ( Step S27).
As described above, in the method according to the second embodiment of the present invention, the rolling load measuring apparatus is appropriately calibrated, and the deformation characteristics of the rolling mill housings on the working side and the driving side and the rolling system are identified. Based on the above, the right and left deformation characteristics of the rolling mill are accurately grasped and the reduction position is set before rolling, so both the sheet thickness center thickness and the sheet thickness wedge are superior to the rolled material head. As a result, a stable and highly accurate rolling operation that does not cause meandering and cambering is possible.
[0020]
In addition, during the rolling operation after the start of rolling, variations in plate thickness, meandering, and plate thickness wedges occur due to various causes. In order to control this, the change in the output value of the rolling load measuring device installed in the rolling mill is observed, and the plate thickness and the plate thickness wedge amount are estimated from this, and this is dynamically changed to the desired value. The method of controlling is applied. When carrying out such control, it is necessary to calculate the amount of change in the rolling mill deformation accompanying the change in rolling load, as in the method of the present invention, appropriately calibrate the sensitivity of the rolling load measuring device, And the effect of the said rolling-down control will be improved significantly by grasping | ascertaining correctly also including the left-right asymmetry of the deformation | transformation characteristic of a rolling mill.
[0021]
【Example】
An embodiment in which the adjustment method and rolling method of the rolling load measuring device of the present invention are applied to an actual hot strip mill finish rolling mill No. 7 stand having a function equivalent to the rolling equipment shown in FIG. 3 will be described.
A comparison between the conventional method and the method of the present invention was performed regarding the adjustment of the rolling load measuring device and the setting of the rolling position performed before rolling. First, according to the conventional method, the roll bending force of the increase work was applied with the roll gap open during non-rolling, and the roll bending force and the output value of the rolling load measuring device were collected. FIG. 5 shows the correspondence between the roll bending force and the output value of the rolling load measuring device. As shown in FIG. 5, for the purpose of calibrating both the zero point and sensitivity of the rolling load measuring device, linear approximation by the least square method was performed, and the following equation was obtained.
P W = 1.036 * F − 47.1 (9)
P D = 0.9570 * F − 33.0 (10)
[0022]
Here, F is a roll bending force. Based on this result, the rolling load sensitivity correction values a W and a D and the rolling load zero point correction values b W and b D were calculated, and the following values were obtained.
a W = 0.9653, b W = 45.5 (11)
a D = 1.045, b D = 34.5 (12)
Based on the values of the above formulas (11) and (12), after calibrating the zero point and sensitivity of the rolling load measuring device, tighten the kiss roll, and measure the rolling position and rolling load on the working side and the driving side. The output value of the apparatus was collected, and the deformation characteristics of the left and right rolling mill housings and the rolling system were identified from the kiss roll tightening data. The identification result is shown in FIG.
[0023]
Based on the deformation characteristics of the rolling mill housing and the rolling reduction system, the rolling position before rolling was set for the No. 7 stand. As a result, when a thin material having a width of 1.2 mm and a width of 1200 mm was rolled, a wedge of the plate thickness was generated and narrowing occurred due to meandering when the tail end portion was passed.
On the other hand, in the method of the present invention, the kiss roll is tightened according to the procedure shown in the second embodiment, the work side and drive side reduction positions and the output value of the rolling load measuring device are collected, and this kiss roll tightening is performed. from write data, to identify the deformation characteristics of the left and right of the rolling mill housing and pressure systems, high load region including the maximum load when tightened kiss (P W, P D = 500~700tonf ) in stiffness was measured in the past 700tonf The rolling load sensitivity correction values a W and a D are calculated so that the working side and the driving side coincide with / mm, and the correspondence between the roll bending force and the output value of the pressure load measuring device shown in FIG. Thus, only the zero point correction values b W and b D were calculated using the sensitivity correction values a W and a D obtained in the present invention. FIG. 7 shows the result of the linear approximation. As described above, the sensitivity correction values a W and a D of the rolling load and the zero point correction values b W and b D of the rolling load are as follows.
[0024]
a W = 1.000, b W = 44.0 (13)
a W = 1.041, b W = 34.7 (14)
Based on the values of the above formulas (13) and (14), the rolling load measuring device is calibrated, and further, the output value of the rolling load measuring device of the previously collected kiss roll tightening data is calibrated before the work The deformation characteristics of the rolling mill housing and rolling system on the side and drive side were recalculated. FIG. 8 shows deformation characteristics of the recalculated rolling mill housing and the reduction system.
Based on the deformation characteristics of the rolling mill housing and the rolling reduction system, the rolling position before rolling was set for the No. 7 stand. As a result, even when a thin and wide material having a thickness of 1.2 mm and a width of 1200 mm, which had been narrowed down by the conventional method, was rolled, it was possible to pass the rolled material straight through the rolling line with little generation of plate thickness wedges. .
As described above, in the method of the present invention, after properly calibrating the rolling load measuring device, the deformation characteristics of the rolling mill housing and the rolling system on the working side and the driving side are identified, and rolling is started based on this. It was proved that a stable rolling operation without generating meandering or camber can be realized from the beginning of rolling of the rolling material head by optimally setting the previous reduction position.
[0025]
【The invention's effect】
By adopting the adjustment method and rolling method of the rolling load measuring device of the plate rolling machine of the present invention, it becomes possible to accurately detect the rolling load acting between the rolled material and the work roll, and thereby an accurate plate The deformation characteristics of the rolling mill can be identified, and the reduction position can be set and controlled. As a result, the frequency of occurrence of meandering and threading troubles during rolling operations is greatly reduced, and the thickness accuracy of the rolled material is further reduced. As a result, it is possible to significantly reduce the camber and the thickness wedge, so that it is possible to simultaneously achieve cost reduction and quality improvement required for rolling.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing an algorithm of a preferred first embodiment, which is an adjustment method for a rolling load measuring device for a sheet rolling mill according to
FIG. 2 is a flowchart showing an algorithm according to a second preferred embodiment, which is a rolling method for a sheet rolling mill according to claim 2 of the present invention.
FIG. 3 is a block diagram of a rolling facility for explaining a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing an example of a range of a high load region in which rigidity is compared in identification results of deformation characteristics of a rolling mill housing and a rolling system on a working side and a driving side of an actual hot strip mill finish rolling mill.
[Figure 5] Roll roll bending force is applied to the actual hot strip mill finish rolling mill No. 7 stand when there is no load, the correspondence between the roll bending force and the output value of the rolling load measuring device is plotted, and the data is calculated using the least square method. It is the figure which carried out the linear approximation.
FIG. 6 is a diagram showing identification results of deformation characteristics of the working side and drive side rolling mill housings and reduction systems of an actual hot strip mill finish rolling mill No. 7 stand according to a conventional method.
[Fig. 7] Actual hot strip mill finish rolling mill No. 7 stand, roll bending force is applied when no load is applied, the correspondence between roll bending force and the output value of the rolling load measuring device is plotted, and the gradient is the result of the present invention. FIG. 6 is a diagram obtained by linearly approximating data by a method of least squares as a value obtained from the sensitivity obtained in
FIG. 8 is a diagram showing identification results of deformation characteristics of the working side and drive side rolling mill housings and the reduction system of an actual hot strip mill finish rolling mill No. 7 stand according to the method of the present invention.
[Explanation of symbols]
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