JP4675380B2 - スライダーを具備したプラスチックチャックおよび該プラスチックチャック付き袋体 - Google Patents

スライダーを具備したプラスチックチャックおよび該プラスチックチャック付き袋体 Download PDF

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Description

本発明は、食品、薬品、電子部品等の包装容器に使用される、高度な気密性を有し、密閉性を保ちながら開口が容易で再封可能なスライダー付きプラスチックチャックおよび該チャック付き袋体に関する。
食品、薬品、電子部品その他の物品の包装材として、プラスチックチャックを備えた袋体が多く使用されており、特にスライダー付きプラスチックチャックは開閉が容易で且つ再封可能な包装材料として多用されている。
従来のプラスチックチャックのスライダーはその垂直断面形状が略逆U字形で、2つの外側ガイド、これら外側ガイドを連結する頂面部および内側ガイドからなり、プラスチックチャックの上縁に跨がって摺動して、内側ガイドによりチャックを開き、外側ガイドによりチャックを閉じる。そして、スライダーがプラスチックチャックの上縁から外れて落下してしまうのを防ぐために、外側ガイドの下端部に内方に突出した脱落防止用突起が設けられたものが一般的である。例えば、特許文献1(特許第2938784号公報)、特許文献2(米国特許明細書第5007143号)、特許文献3(特許第3026839号公報)、特許文献4 (特開2002−58509号公報)、特許文献5(特開2001−130594号公報)、特許文献6(WO 03/022697 A1)などが知られている。
特許文献1や特許文献2に開示されているプラスチックチャックのようにリブと溝要素からなるチャックが外側に大きく突出している場合は、内方に突出した脱落防止用突起がチャックの肩部に引っ掛かるのでスライダーは外れ難い。
また、特許文献4の図8に示されているように、内側ガイドの一部が閉止状態のチャックの下方に常に位置しているような構造とした場合も、スライダーは外れ難い。
しかしながら、特許文献3、特許文献4の図3に示した実施例、特許文献5および特許文献6に開示したプラスチックチャックのようにプラスチックフィルムの表面に雄雌一対の鈎爪からなるチャックを設けたものでは、チャックが外側に大きく突出していないので、脱落防止用突起が引っ掛かるチャックの肩部が殆どない。そのため、プラスチックチャックを取付けた袋体の中に内容物を過剰に詰め込んだ状態で、スライダーを摺動してチャックを閉じようとする(すなわち、内容物を袋の中に押込もうとする)と、袋側からはその反作用としてチャックを開こうとする力およびスライダーを押し上げようとする力が作用する。その結果、何回かスライダーを摺動させていると、スライダーがプラスチックチャックの上縁から外れて落下してしまうという問題がある。なお、同様な状態でもチャックを開く方向にスライダーを摺動しても、スライダーが外れてしまうことはない。
特許第2938784号公報 米国特許第5007143号明細書 特許第3026839号公報 特開2002−58509号公報 特開2001−130594号公報 WO 03/022697 A1
本発明は、スライダー開口端をチャックの閉止端に向けてスライドさせてチャックを閉じる場合に、チャックからの脱落を防止できるスライダーを提供する。より詳しくは、本発明はスライダーを装着したチャック付き袋体において、圧縮性を有する内容物を袋体の内容積以上に詰込み、スライダーとチャックとを無理に閉めること等によって内容物を圧縮しながらチャックを閉じる場合にも、チャックから脱落したり、またはチャックの基部に傷が付いたり、この傷付いた部分が伸びたり、あるいは切れたりすることがないスライダーを提供することを目的とする。更に、本発明はこのようなスライダーを備えたチャック付き袋体を提供することを目的とする。
本発明においては、上記目的を、プラスチックフィルムの表面に雄雌一対の鈎爪からなる密閉用チャックが形成されていて、該チャックの開閉をスライダーで行わせるようにしたスライダー付きプラスチックチャックにおいて、前記スライダーは一対の脱落防止用突起を具備しており、該脱落防止用突起は開口端と閉止端の間において内方に突出して外側ガイドに設けられて、スライダーがチャックの上縁に跨座して装着された状態においてチャックの下側で且つ外側から該チャックを挟持しており、前記スライダーの外側ガイドはスライダー開口端付近のチャックの開き具合を制限するための一対の脱落防止補助突起を具備していることを特徴とするスライダーを備えたプラスチックチャックにより達成する。
ここに、前記密閉用チャックの雄雌爪のそれぞれの開口部側にフランジが設けられ、それぞれのフランジの端部が接続または接触されて、係合状態にある密閉用チャックと接続または接触されたフランジ部分で構成される閉鎖されたプラスチック筒の内部に楔状の開口プレートを押し込むことによって先ず密閉用チャックを開口し、該密閉用チャックが開口した後に閉止または接触状態にあるフランジの上部を開くようにしたスライダーを備えたプラスチックチャックとしてもよい。
より具体的には、前記脱落防止補助突起が、前記脱落防止用突起と協働するものであり、スライダーの開口端側端面からチャックの閉止端方向に延びている態様でもよいし、該脱落防止用突起の下側から下方に突出している態様でもよく、場合によっては、両態様を同時に実施し、前記スライダーの外側ガイドがスライダーの開口端側端面からチャックの閉止端方向に延びる脱落防止補助突起および脱落防止用突起の下側から下方に突出している脱落防止補助突起を具備していてもよい。
本発明においては、前記脱落防止用突起の一部分が鋭利な端部を持つことが好ましい。この場合に、前記鋭利な端部の位置が前記脱落防止用突起の開口端側端面、内面および上面が交差する点P、Pであることが好ましい。
脱落防止補助突起がスライダーの開口端側端面からチャックの閉止端方向に延びている最初の態様では、スライダーをチャックの閉止端へ向かってスライドさせた際に前記チャックの各脱落防止用突起においてチャックに最初に接触する鋭利な端部を点P、Pとし、該点P、Pを通り且つそれぞれ脱落防止補助突起のチャック側に内接する2つの仮想平面PL、PLが30度以内の角度θをなして交差していることが好ましい。また、前記点P、Pを通り且つそれぞれの脱落防止補助突起の上面に外接する仮想平面PLが、前記点P、Pにおいて前記スライダーの頂面に平行する仮想平面PLに対してなす角度δ、δの少なくとも一方が5度以上となるように、前記脱落防止用突起から前記脱落防止補助突起へ向けて下方に傾斜していることが好ましい。更に、前記脱落防止補助突起が脱落防止用突起の開口端側端面より少なくとも1mm以上前記チャックの閉止端方向に突出していることが好ましい。
脱落防止補助突起が脱落防止用突起の下側から下方に突出している二番目の態様では、スライダーをチャックの閉止端へ向かってスライドさせた際に前記チャックの各脱落防止用突起においてチャックに最初に接触する鋭利な端部を点P、Pとし、該点P、Pを通り且つそれぞれ脱落防止補助突起のチャック側に内接する2つの仮想平面PL、PLが30度以内の角度βをなして交差していることが好ましい。更に、前記脱落防止補助突起が脱落防止用突起の開口端側上外面から少なくとも2mm以上下方に突出していることが好ましい。
更に本発明は、上述の構造のスライダーを備えたプラスチックチャック付き袋体を提供する。
本発明によれば、スライダーの外側ガイドに脱落防止用突起とこれと協働する脱落防止補助突起を設けたことにより、脱落防止補助突起がスライダー開口端付近のチャックの開き具合を制限する。このため、スライダー開口端をチャックの閉止端に向けてスライドさせてチャックを閉じる場合に、袋体側からチャックを開こうとする力がスライダーに作用しても、脱落防止補助突起により弱められるので、スライダーがチャックからの脱落を防止できる。より詳しくは、本発明により、スライダーを装着したチャック付き袋体において、圧縮性を有する内容物を袋体の内容積以上に詰込み、スライダーとチャックとを無理に閉めること等によって内容物を圧縮しながらチャックを閉じる場合にも、チャックから脱落したり、またはチャックの基部に傷が付いたり、この傷付いた部分が伸びたりあるいは切れたりすることがないスライダーを提供できる。更に、本発明はこのようなスライダーを備えたチャック付き袋体を提供できる。
以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は本発明に係るスライダーつきプラスチック袋体の一実施例の一部を断面とした斜視図であり、図2は図1のA−A断面図であり、図3は図1のB−B断面図であり、図4は図1のC−C断面図である。
図1において、Fはプラスチックフィルムであり、このフィルムの表面に雌雄一対の鈎爪からなる密閉用チャックCHが形成されている。この実施例ではチャックCHは密閉用チャックの雌爪Fl−1、F1−2、密閉用チャックの雄爪M1−1、M1−2と連続押付壁R1、連続押付リブR2とからなる。またこの実施例ではチャックCHの開口部側にフランジFLが設けられ、それぞれのフランジFLの端部に雌爪F2と雄爪M2からなる第2チャックCH2が設けられている。
スライダーSはその垂直断面形状が略逆U字形で、2つの外側ガイドS6、これら外側ガイドS6を連結する頂面部S4および内側ガイドS1、S2、S3からなり、プラスチックチャックの上縁に跨がってスライドする。この実施例では内側ガイドは楔状の開ロプレートS1、蓋S2、開口支柱S3からなる。
前記のようなスライダー付きプラスチックチャックにおいて、スライダーSをチャック閉止端CEの方向にスライドすると、図4に示すスラィダーの閉止端SCE(C−C”断面参照)に設けた外側ガイドS6の中央内面壁S6′と上部内面壁S6”とによって密閉用チャックCHと第2チャックCH2とはほぼ同時にそれぞれ閉止される。
逆に、チャック開口端OEの方向にスライダーSをスライドすると、先ず、図4に示すように共に嵌合した状態にある密閉用チャックCHと第2チャックCH2とフランジ部分FLで構成される閉鎖されたプラスチック筒FPの内部に、図3に示すような楔状の開ロプレートS1を押し込むことによって先ず密閑用チャックCHが開口されるが、第2チャックは係合状態を維持しながら接続溝S7の中に格納され蓋S2に押さえられているため開口しない。
密閉用チャックCHが開口した後に閉止状態に保持するための接続溝S7を、開口支柱S3の直前で接続溝の幅を開口支柱S3の幅より広くすることによって実質的に開口防止溝の機能を解除したりあるいは接続溝そのものを除去した後、図2に示すように開口支柱S3を用いて第2チャックCH2を開口することによって、チャック付き袋体が開口する。
このように、スライダーSはチャックの開口端OEと閉止端CEの間においてチャックの上縁に跨座して装着された状態においてスライドするが、スライダーSがプラスチックチャックの上縁から外れて落下してしまうのを防ぐために、外側ガイドS6の下端部に内方に突出した脱落防止用突起S5が設けられている。脱落防止用突起S5はスライダーSの開口端SOEと閉止端SCEの間において内方に突出して外側ガイドS6に設けられて、スライダーがチャックの上縁に跨座して装着された状態においてチャックCHの下側で且つ外側からチャックCHを挟持する。
なお、前述したようなスライダー付きプラスチックチャックはWO 03/022697 A1において開示されている。
次に、本発明者の技術的な検討により明らかになった、袋体内容物が適正容量の場合に、スライダーSの開口端SOEをチャックCHの閉止端CEに向けてスライドさせてチャックCHを閉じる場合のスライダーSの脱落防止用突起S5とプラスチック袋のチャック部の開口状態との関係を説明する。
本明細書では、スライダーSをチャックの閉止端CEに向かって移動させる際に、各脱落防止用突起S5においてチャックのフィルムFに最初に接触する箇所(通常、脱落防止用突起S5の開口端側端面と内面と上面で形成される点)をP点と称し、このP点において脱落防止用突起S5はプラスチック袋のチャック部CHの下側で且つ外側表面に接触している。
脱落防止用突起S5のP点が鋭利な端部を持たない場合、すなわち、例えば半径の長い円弧や鈍角の傾斜を持った端部である場合は、スライダー開口端SOEをチャックの閉止端CEに向けてスライドさせてチャックCHを閉じる時に袋内の内容物によりスライダーSに上方に(すなわち、脱落する方向に)押上げる力が作用して、脱落防止用突起S5のP点がチャックの表面を上方に滑る。その結果、チャックの反力により脱落防止用突起S5を押し開く方向への応力が発生して脱落防止用突起S5が押し開かれる。このため、チャックCHの雄爪および雌爪を設けたフィルムF、Fがその間でチャックと直角方向に作る角度α(図5参照)はあまり変わらずに、更にP点はチャックCHの表面を更に上方に滑り脱落防止用突起S5を更に押し開く。これを繰返して結局チャックCHからスライダーSが脱落することになる。
このような不都合を防止するために、図5に示すように、スライダーSの脱落防止用突起S5のP点を鋭利な端部、すなわち端部の角度を90°未満とする。本発明者が鋭意研究した結果、このP点を鋭利な端部とすることにより、袋内の内容物によりスライダーSがチャックの上方向(脱落する方向)に押上げられた際に、脱落防止用突起S5の鋭利な端部Pが雌雄の鈎爪の基部のフィルム部分に食い込んで滑り抵抗を増加させ、そして更にスライダーが押上げられて或る程度以上に雌雄の鈎爪に接近した状態となったら、鋭利な端部Pが雌雄の鈎爪の基部のフィルムにしっかり食い込んでフィルムを変形させて、それ以上は上方向(脱落する方向)に移動しないようにすることが可能であることが分かった。なお、図5に示すような雌雄の鈎爪の基部のフィルムF、Fがなす角度αが概ね40度から80度の範囲では鋭利な端部Pによりフィルム表面の傷やフィルムの伸び等を含む不可逆な変形をフィルムに起こさせるが、概ね80度に達すると鋭利な端部Pがフィルムを変形させてそれ以上は移動しないような程度に脱落防止用突起S5の端部Pを鋭利にすることが好ましい。このようにすることにより、スライダーをチャックの閉止端に向けてスライドさせてチャックを閉じる場合にチャックからのスライダーの脱落を防止することができた。このようにスライダーSの脱落防止用突起S5のP点を鋭利な端部とすることにより、フィルムF、Fやチャックに脱落防止リブ等の特殊加工を施さなくてもスライダーの脱落を防止できる。この方策は各種のチャックCHおよびスライダーSに適用することができる。
前述したように、本明細書ではスライダーSをチャックの閉止端CEに向かって移動させる際に、各脱落防止用突起S5においてチャックのフィルムFに最初に接触する箇所をP点と称しているが、鋭利な端部Pの形成位置は、図2のD−D′断面である図6(A)に示すように脱落防止用突起S5の開口端側端面と内面と上面で形成されるP点に限られるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、図2のD−D′断面に対応した図6(C)に示すように多数個の鋭利な端部を脱落防止用突起S5の上下、長手方向に配列してもよい。また、図2のE−E′断面に対応した図6(B)に示すように、多数個の鋭利な端部を脱落防止用突起S5の左右と長手方向に配列してもよい。更にまた、図1のA−A′断面に対応する図6(D)に示すように、多数個の鋭利な端部を脱落防止用突起S5の上下左右方向に配列してもよい。また、場合によっては、これらを組合わせたものであってもよい。多数の鋭利な端部の配列も図6の(A)から(D)に示すように、直線状に配列するのみでなく円弧線、楕円線、放物線、サイクロイド線、クロソイド線などの各種の曲線上に配置してもよい。
ところで、通常、チャックCHを取付けているフィルムはPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ナイロン、塩ビまたは酢ビなどを単独で若しくはラミネートして用いている。そして、スライダーSはプラスチック製であるが、スライダーSの方がフィルムFより堅い。このため、上述したようにスライダーSの脱落防止用突起S5のP点を鋭利な端部とすると、スライダーの脱落を防止する一方で、チャックCHの基部を傷付ける原因にもなり得る欠点を有する。すなわち、袋内に収納された内容物によりスライダーSに上方に(すなわち、脱落する方向に)押上げる力が大きく作用すると、脱落防止用突起S5の鋭利な端部Pは雌雄の鈎爪の基部のフィルムを傷付けることになる。そこで、本発明者は袋体の内容物の量のプラスチック袋およびスライダーSに及ぼす影響を鋭意研究した。
袋体の内容物の量のプラスチック袋およびスライダーSに及ぼす影響を図8を参照して説明する。図8(A)は袋に内容物を適正内容積以内充填した場合の上から見た図である。図8(B)は圧縮性を有する内容物を袋の適正内容積以上に詰込んだ場合の上から見た図である。更に、図8(C)は、袋が過剰充填状態の場合での脱落防止用突起S5の開口端側端面と内面と上面で形成される点Pにおいて脱落防止用突起S5に沿ったフィルムFの断面である。なお、図8(C)ではチャックCHおよびチャックCH下部の袋の断面を仮想線(2点鎖線)で示している。
上述したように、上記構成のスライダー付きチャックCH袋では、袋に内容物を適正内容積以内充填した場合は、図8(A)に示すようにチャックCHの開口部CHOをスライダーSによってスムースに開閉できる。一方、衣料や発泡プラスチックのように圧縮性を有する内容物を袋の適正内容積以上に詰込む場合は、図8(B)に示すようにチャックCHの開口部CHOは大きく膨らむ。この状態でチャックCHの閉止端CE方向(矢印の方向)へスライダーSを無理に動かすことによって内容物を圧縮しながらチャックCHを閉じようとする場合(図8(C)参照)、過剰充填の程度にもよるが、概ね3〜4回の開閉でチャックCHの基部に傷が付いたり、傷部分が伸びたり切れたりする問題点が発生した。
本発明者は、前述したように鋭利な先端Pを持つ脱落防止用突起S5を設けた場合、フィルムF、Fの間のチャックと直角方向の角度α(図5参照)が40度を越えるとチャックを傷付ける虞があることから、チャックCHの両フィルムF、F間のチャックと平行な方向の角度γ(図8(B)参照)を40度以下とすることにより、スライダーSの開口端SOEをチャックCHの閉止端CEに向けてスライドさせてチャックCHを閉じる場合にも、チャックCHの基部が傷が付いたり、この傷付いた部分が伸びたり、あるいは切れたりすることを防止できると思慮した。この知見に基き、発泡プラスチックを充填した場合の点P直前における両フィルムF、F間のチャックと平行な方向の見掛け接線角度γ(図8(C)参照)が35度になるように袋内に内容物を収納してスライダーSの開閉を試みた。
すると、見掛け接線角度γが前述した図5により得られたフィルムを変形させる角度αの上限値の40度以下であったにも拘らず、概ね20〜30回の開閉でチャックCHの基部に傷が付いたり、傷部分が伸びたり切れたりした。なお、スライダーSを矢印の方向、すなわち、チャックCHを閉じる方向に動かす時に、P点における実際のフィルム間の接線角度γを測定すべきであるが、測定できなかった。しかし、チャックCHの基部破損の程度から見て、実際のフィルム間の接線角度γは45度を越しているものと推測された。
一方、フィルム間の見掛け接線角度γが30度以下で試みた場合は、通常のスライダーS開閉速度(0.2〜0.4m/sec)では、チャックCHの基部に傷が付いたり、傷部分が伸びたり切れたりすることはなかった。
しかし、スライダー閉止速度を極端に上昇させる(0.5〜0.7m/sec)と、数回の開閉でチャックの基部にわずかな傷が付くことが判った。速度上昇によってP点における実際のフィルムの接線角度γが増加しているものと思われるが、その程度はやはり測定できなかった。
内容物の充填率を下げてγを20度まで下げると、通常の開閉速度でも100回の開閉で傷が付かなかった。なお、100回以上の開閉では摩擦と繰返し応力によってチャック自体が変形し始めるので測定できなかった。
以上の結果から、通常の開閉速度の場合はγを30度以下、望ましくは20度以下とすることが好ましいことが分かった。
上記技術的な知見に基く本発明の実施例を以下に説明する。本発明においては、スライダーSの外側ガイドS6が脱落防止用突起S5と協働する脱落防止補助突起ASを具備している。より具体的には、図1および図9に示す実施例においては、脱落防止補助突起ASは前記脱落防止用突起S5と協働するものであり、スライダーSの開口端側端面(図1および図9において手前側端面)からチャックCHの閉止端CE方向に延びている。すなわち、脱落防止用突起S5と脱落防止補助突起ASとは協働して、チャックCHのフィルムF間の見掛け接線角度γを30度以下、好ましくは、20度以下としている。
すなわち、本実施例においては、前記スライダーSの両脱落防止用突起S5、S5の開口端側端面、内面および上面が交差する点P、Pを通り且つそれぞれ脱落防止補助突起ASのチャック側先端Q、Qに内接する2つの仮想平面PL、PLを角度θをなして交差させており、角度θを30度以内、好ましくは、20度以下に設定している。本発明者は、過剰充填による圧力でθが30度以上にならなければ、通常の開閉速度では問題は起こらないことを確認している。
なお、上述した内接点Q、Qは必ずしも脱落防止補助突起ASの先端に位置する必要はなく、チャックCHに面した如何なる位置であってもよい。また、形状も三角錐である必要はなく、例えば楕円体などの任意形状であってもよい。
また、それぞれの平面PL、PLが交差せず平行の場合は角度θを0とする。更に、図9の実施例では交線Mの位置が点Pよりスライダーの開口端側に位置しているが、交線Mの位置が点Pよりスライダーの閉止端側にある場合はθをマイナスであると定義する。上記何れの場合にも、角度θは30度以内の条件を満足しているものとする。
圧縮性を有する内容物を袋体に過剰充填し、スライダーSをチャックCHの閉止端CEに向けてスライドさせてチャックCHを閉じるときのスライダーSの挙動を観測すると、スライダーSはチャックCHと平行に移動していない。すなわち、図7は図5のF−F′矢視図であるが、スライダーSをチャックCHの閉止端CEに向けてスライドさせてチャックCHを閉じるときには、過剰充填された内容物からスライダーSを上方に押し上げる力が作用して、スライダーSはチャックCHに対して角度εなす。εの値はチャックCHの幅Wが小さいと大きい角度となり、幅Wが大きいとεの値は小さくなるが、εは概ね5〜30度の範囲であり、商業的に使用されるものは20度前後の場合が多い。
前述した図9に示す実施例においても、角度εに対して補正を加えることが好ましいことがある。例えば、図10で例示した脱落防止補助突起ASの内接点Q、Qが鋭利な端部ではなく半径の長い円弧などの一点であり、且つ後述する角度δ、δが共に角度εより小さい場合である。この場合には、スライダーSの開口端SOEをチャックCHの閉止端CEに向けてスライドさせてチャックCHを閉じる時に、上述のようにスライダーSを上方に引き上げる力が作用すると、内接点Q、QはチャックCHの表面を上方に滑り、脱落防止補助突起ASを押し開く方向への応力が発生する。その結果、脱落防止補助突起ASに接続した脱落防止用突起S5のP点も押し開かれるため、スライダーSがチャックCHから脱落することになる。
上記の原因によるスライダーSの脱落を防止するために脱落防止補助突起ASが次の条件を満たすことが好ましい。すなわち、図10において、脱落防止用突起S5の開口端側端面と内面と上面で形成される点P、Pを通り且つそれぞれの脱落防止補助突起の先端の上面(点Q、Q)に外接する仮想平面PLを設定し、この仮想平面PLが、前記点P、Pにおいて前記スライダーの頂面に平行する仮想平面PLに対してなす角度をδ、δ(仮想平面PL内の線分PL31と仮想平面PL内の線分PL41とのなす角度δ、仮想平面PL内の線分PL32と仮想平面PL内の線分PL42とのなす角度δ)とする。ここに、角度δ、δの少なくとも一方が5度以上、望ましくは20度以上となるように、前記脱落防止用突起S5から前記脱落防止補助突起ASへ向けて仮想平面PL下方に傾斜するように設定する。
角度δ、δに関しては少なくとも一方がチャックCHの閉止端CE方向に向かってチャックCHの下方(内容物側)に傾斜していればよいが、望ましくはδ、δの双方が共に5度以上になるように仮想平面PLがチャックCHの下方(内容物側)に傾斜しているほうがよい。
脱落防止補助突起ASの長さに関して説明する。先に、図8(C)で例示したように前記脱落防止補助突起ASがない場合には、フィルムの見掛け接線角度γを同一としても、スライダーSを矢印の方向に動かすときにP点における実際の接線角度γはスライダーSの閉止速度とフィルムの剛性、滑り性によって変化している。
これに対して、本発明者の実験によれば、前記条件(角度δ、δの少なくとも一方が5度以上となるように、前記脱落防止用突起S5から前記脱落防止補助突起ASへ向けて仮想平面PLが下方に傾斜)を満足している場合には、脱落防止補助突起ASの長さが脱落防止用突起S5の開口端側端面より少なくとも1mm以上チャックCHの閉止端CEに向かって延びているときは(図10においてL≧1)通常のスライダーSの閉止速度(0.2〜0.4mm/sec)において、また、脱落防止補助突起ASの長さが2mm以上(図10においてL≧2)のときはかなり速いスライダーSの閉止速度(0.4〜0.6mm/sec)であっても、γ=γと見なされることが判明した。従って、脱落防止補助突起ASの長さが脱落防止用突起S5の開口端側端面より少なくとも1mm以上 (図10においてL≧1)、望ましくは2mm以上(図10においてL≧2)とすることが好ましい。
図9または図10に示す実施例においては、脱落防止補助突起ASは脱落防止用突起S5と協働するものであり、スライダーSの外側ガイドS6の開口端側端面からチャックCHの閉止端方向に延びている。
一方、図11に示す別の実施例においては、脱落防止補助突起ASは脱落防止用突起S5と協働するものであり、該脱落防止用突起S5の下側から下方に突出している。
図11において、チャックCH上に跨座して装着されチャックCHの両側でチャックCHを挟持するスライダーSの各脱落防止用突起S5の下方(内容物側の面)に脱落防止補助突起ASを設けている。図11の脱落防止補助突起ASは内方に突出しており、その内方先端T、Tと脱落防止用突起S5の点P、Pとを通り各脱落防止補助突起ASのチャック側に内接する2つの仮想平面PL、PLが角度βをなして交差している。このように構成すると、脱落防止用突起S5および脱落防止補助突起ASによってフィルムFをガイドするので、角度βが30度以下になるように脱落防止補助突起ASを設計すると、図5に示すフィルムF、F間の角度αを30度以下に保つことに相当する。実際に、図8(C)で例示したようにチャックCHの開口部が膨らんだ状態でチャックCHの閉止端CE方向(矢印の方向)へスライダーSを無理に動かすことによって内容物を圧縮しながらチャックCHを閉じようとする場合であっても、γを30度以下に保つことができ、通常の開閉速度ではチャックCHの基部に傷が付いたり、傷部分が伸びたり切れたりすることはなかった。なお、チャックCH基部のフィルムの剛性が関係しているとも思われるが、この点に関しては明確な関係は定かではない。しかし、図7に示したスライダーSの傾斜角度εによって脱落防止用突起S5の下側から下方に突出している脱落防止補助突起AS(図11)が、スライダーSの開口端側端面からチャックCHの閉止端方向に延びている防止補助突起AS(図9または図10)と同様の効果を示していると考えられる。
例えば、スライダーSの傾斜角度εが30度のときに脱落防止補助突起ASの内接点Tから脱落防止用突起S5(図11)の上面までの長さHを少なくとも2mm以上とした脱落防止補助突起ASがスライダーSの下面に向かって延びている場合(図11においてH≧2)、これを図10の脱落防止補助突起ASのようにスライダーSの開口端側端面からチャックCHの閉止端方向に延びているものとして計算(H×sinε、ε=30°)とすると、図10の脱落防止補助突起ASが脱落防止用突起S5の開口端側端面より少なくとも1mm以上である場合(図10においてL≧1)に相当し、それと同等の効果が得られる。従って、図11の脱落防止補助突起ASの長さHが脱落防止用突起S5の上面より少なくとも2mm以上スライダーSの下面に向かって延びていることが好ましい。
スライダーSに脱落防止用突起S5の下方に設けられた脱落防止補助突起AS(図11)あるいはスライダーSの開口端側端面からチャックCHの閉止端方向に延びている脱落防止補助突起AS(図9、図10)のみを設けてもよいが、両脱落防止補助突起ASを同時に設けることが望ましい。
本発明のスライダーSは構造上、スライダーSの開口端SOEの強度がスライダーSの閉止端SCEより劣るので、例えば衣料のような圧縮性を有する内容物を袋体の内容積以上に詰込み内容物を圧縮しながらスライダーSでチャックCHを閉じる場合に内容物の圧力に対抗するためには、スライダーSの開口端SOEからスライダーSの閉止端SCEにわたり、適切な強度をもった脱落防止補助突起ASをスライダーSの下部に設けるとスライダーSの開口端の強度を増加させて内容物の圧力に対抗することができるという利点もある。
なお、本発明は上述した開示に限られず他の構造のスライターやチャックにも適用できる。例えば、図12や図13(A)および(B)に示すようなチャックにも適用できる。
材質が60μの直鎖低密度ポリエチレンと15μのナイロンフィルムをドライラミネートしたフィルムで袋の内側が直鎖低密度ポリエチレンとなるように配置し、寸法が長さ240mm×上下方向の深さ170mmである平袋を準備した。平袋の上下の端部にそれぞれ幅3mm(L1=3mm)の寸法で図12に示すような形状で材質が直鎖低密度ポリエチレン製である密閉用チャックCHを設けた。なお、図1〜図5に示すような第2チャックCH2は存在しないが、フランジ端部にリブBが設けられている。
袋の上下に設けたチャックCHの一方に脱落防止補助突起ASは具備していないが、その他は図1〜図5に示すような形状のスライダーSを装着した。チャックの開閉は図1〜図5で説明したものと同様であるが、第2チャックCH2の替わりにリブBが接触または接近した状態で行なわれる。スライダーSの寸法はチャックCHに平行な方向の有効長さ12mm、高さ11.5mm、厚さ8mmであって、図7に示すようにチャックCHを閉じるときにチャックCHとの間に角度εが12度をなしていた。
脱落防止用突起S5の開口端側端面と内面と上面で形成されるP点を鋭利な端部とした。チャックCHの基部でのフィルムが作る角度αを40度から80度の範囲となるようにして、その鋭利な端部によりチャックCHの雄雌基部のフィルム部分のフィルム表面の傷やフィルムの伸びなどを含む不可逆な変形を起こさせる状態でスライダーSSAを装着した。
また、袋の上下に設けたチャックCHのうち他方のチャックCHに、脱落防止用突起の開口端側端面と内面と上面で形成されるP点より上部がスライダーSSAと同一構造で、P点より下部において2組の脱落防止補助突起ASを具備したスライダーSSBを装着した。一方の脱落防止補助突起は図9、図10に示したように、スライダーの開口端側端面からチャックの閉止端方向に延びているものである。すなわち、図9に例示した点P、Pを通りそれぞれの図9に示すような脱落防止補助突起のチャックCH側先端にQ、Qに内接する平面PL、PLが交差する角度θが10度であり、図10に例示したような角度δ、δがδ=δ=35度であり、点P、Pからの長さLが2.6mmである。他方の脱落防止補助突起は図11に示すように脱落防止用突起の下側から下方に突出したものである。図11に例示した点P、Pおよび点T、Tをそれぞれ通りチャックCH側に内接するそれぞれの平面が交差する角度βが14度であり、突起の内接点Tから脱落防止用突起S5の上面までの長さHが2.5mmである。
スライダーSSAおよびスライダーSSBを装着した袋体を60枚作成した。
この袋体を使用して、スライダーSSAの閉止端がチャックCHの開口端OEより50mmの位置にして一方のチャックCHの約3/4が開口し、且つスライダーSSBを装着した他方のチャックCHを全閉にした状態において図8における点P直前におけるフィルムの見掛け接線角度γを35度(SA35)、40度(SA40)、45度(SA45)にそれぞれ保つように、この袋体に厚さ5mm発泡ウレタンを組み合わせて他方のチャックCHを開いて充填した後に、この他方のチャックCHを閉じた。このような充填袋体をそれぞれ10個ずつ計30個作成した。
更に、この袋体を使用して、スライダーSSBの閉止端をチャックCHの開口端OEより50mmの位置にして他方のチャックCHの約3/4が開口し、且つスライダーSSAを装着した一方のチャックCHを全閉にした状態において図11における点P直前のフィルムの見掛け接線角度γを35度(SB35)、40度(SB40)、45度(SB45)にそれぞれ保つように、この袋体に厚さ5mm発泡ウレタンを組み合わせて一方のチャックCHを開いて充填した後に、この一方のチャックCHを閉じた。このような充填袋体をそれぞれ10個ずつ計30個作成した。
SA35の充填袋体10個をそれぞれのスライダーSSAを開閉してチャックCHの基部が破損するまでの開閉回数を測定したところ平均28.9回、標準偏差3.78であった。
SB35の充填袋体10個をそれぞれのスライダーSSBを開閉してチャックCHの基部が破損するまでの開閉回数を測定したところ100回の開閉において総て健全であった。なお、100回以上の開閉では摩擦と繰返し応力によってチャックCH自体の性能が変わるので測定しなかった。SA35とSB35とは有意な差が認められた。
SA40の充填袋体10個のそれぞれのスライダーSSAを開閉してチャックCHの基部が破損するまでの開閉回数を測定したところ平均12.0回、標準偏差1.83であった。
SB40の充填袋体10個をそれぞれのスライダーSSBを開閉してチャックCHの基部が破損するまでの開閉回数を測定したところ平均80.5回、標準偏差6.65であった。SA40とSB40とは有意な差が認められた。
SA45の充填袋体10個をそれぞれのスライダーSSAを開閉してチャックCHの基部が破損するまでの開閉回数を測定したところ平均3.3回、標準偏差1.16であった。SB45の充填袋体10個をそれぞれのスライダーSSBを開閉してチャックCHの基部が破損するまでの開閉回数を測定したところ平均35.5回、標準偏差4.09であった。SA40とSB40とは有意な差が認められた。
本発明に係るスライダーつきプラスチック袋体の一実施例の一部を断面とした斜視図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図1のC−C断面図である。 スライダーの脱落防止用突起とプラスチック袋のチャック部の開口状態との関係を説明する図2に対応する斜視図である。 (A)〜(D)は脱落防止用突起の鋭利な先端の種々の態様を示す図である。 袋体に内容物を詰めてチャックを閉じている場合のスライダーの状態を示す図5のF−F矢視図である。 袋体の内容物の量とプラスチック袋およびスライダーとの関係を示す上から見た図である。 本発明に係るスライダーの一実施例の斜視図である。 本発明に係るスライダーの別の実施例の斜視図である。 本発明に係るスライダーの更に別の実施例の斜視図である。 プラスチック袋のチャックの別の態様の断面図である。 (A)、(B)はチャックの別の態様の断面図である。
符号の説明
AS 脱落防止補助突起
B リブ
CH チャック
F プラスチックフィルム
F2 第2チャックの雌爪
Fl−1、F1−2 密閉用チャックの雌爪、
M1−1、M1−2 密閉用チャックの雄爪
M2 第2チャックの雄爪
OE チャック開口端
CE チャック閉止端
R1 連続押付壁
R2 連続押付リブ
S スラィダー
S1 開ロプレート
S2 蓋
S3 開口支柱
S4 頂面部
S5 脱落防止用突起
S6 スライダーの外側ガイド
S7 接続溝

Claims (14)

  1. プラスチックフィルムの表面に雄雌一対の鈎爪からなる密閉用チャックが形成されていて、該チャックの開閉をスライダーで行わせるようにしたスライダー付きプラスチックチャックにおいて、前記スライダーは一対の脱落防止用突起を具備しており、該脱落防止用突起はスライダーの開口端と閉止端の間において内方に突出して外側ガイドに設けられて、スライダーがチャックの上縁に跨座して装着された状態においてチャックの下側で且つ外側から該チャックを挟持しており、前記スライダーの外側ガイドはスライダー開口端付近のチャックの開き具合を制限するための一対の脱落防止補助突起を具備していることを特徴とするスライダーを備えたプラスチックチャック。
  2. 前記密閉用チャックの雄雌爪のそれぞれの開口部側にフランジが設けられ、それぞれのフランジの端部が接続または接触されて、係合状態にある密閉用チャックと接続または接触されたフランジ部分で構成される閉鎖されたプラスチック筒の内部に楔状の開口プレートを押し込むことによって先ず密閉用チャックを開口し、該密閉用チャックが開口した後に閉止または接触状態にあるフランジの上部を開くことを特徴とする請求項1に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  3. 前記脱落防止補助突起は前記脱落防止用突起と協働するものであり、スライダーの開口端側端面からチャックの閉止端方向に延びていることを特徴とする請求項1または2に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  4. 前記脱落防止補助突起は前記脱落防止用突起と協働するものであり、該脱落防止用突起の下側から下方に突出していることを特徴とする請求項1または2に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  5. 前記スライダーの外側ガイドはスライダーの開口端側端面からチャックの閉止端方向に延びる脱落防止補助突起および脱落防止用突起の下側から下方に突出している脱落防止補助突起を具備していることを特徴とする請求項1または2に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  6. 前記脱落防止用突起の一部分が鋭利な端部を持つことを特徴とする請求項1、2または4に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  7. 前記脱落防止用突起の一部分が鋭利な端部を持つことを特徴とする請求項3または5に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  8. スライダーをチャックの閉止端へ向かってスライドさせた際に前記チャックの各脱落防止用突起においてチャックに最初に接触する鋭利な端部を点P、Pとし、該点P、Pを通り且つそれぞれ脱落防止補助突起のチャック側に内接する2つの仮想平面PL、PLが30度以内の角度θをなして交差していることを特徴とする請求項に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  9. 前記点P、Pを通り且つそれぞれの脱落防止補助突起の上面に外接する仮想平面PLが、前記点P、Pにおいて前記スライダーの頂面に平行する仮想平面PLに対してなす角度δ、δの少なくとも一方が5度以上となるように、前記脱落防止用突起から前記脱落防止補助突起へ向けて下方に傾斜していることを特徴とするスライダーを備えた請求項に記載のプラスチックチャック。
  10. 前記脱落防止補助突起が脱落防止用突起の開口端側端面より少なくとも1mm以上前記チャックの閉止端方向に突出していることを特徴とする請求項3、5、またはに記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  11. スライダーをチャックの閉止端へ向かってスライドさせた際に前記チャックの各脱落防止用突起においてチャックに最初に接触する鋭利な端部を点P、Pとし、該点P、Pを通り且つそれぞれ脱落防止補助突起のチャック側に内接する2つの仮想平面PL、PLが30度以内の角度βをなして交差していることを特徴とする請求項4または5に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  12. 前記脱落防止補助突起が脱落防止用突起の開口端側上面から少なくとも2mm以上下方に突出していることを特徴とする請求項4、5または11に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  13. 前記鋭利な端部の位置が前記脱落防止用突起の開口端側端面、内面および上面が交差する点P、Pであることを特徴とする請求項6〜12の何れか1項に記載のスライダーを備えたプラスチックチャック。
  14. 請求項1〜13の何れか1項に記載のスライダーを備えたことを特徴とするプラスチックチャック付き袋体。
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