JP4673764B2 - デジタル伝送装置の時間内挿処理方法及びデジタル伝送装置 - Google Patents

デジタル伝送装置の時間内挿処理方法及びデジタル伝送装置 Download PDF

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Description

本発明は、デジタル伝送装置に関するもので、特に制御信号(TMCC:Transmission and Mu1tip1exing Configuration Control)を利用したOFDM変調によるデジタル伝送装置の送信側の切替時における伝送路推定手段の改善に関するものである。
図3、図4、図5、図6、図7を用いて背景技術の説明をする。図3は送受信間の構成の一例を示したブロック図、図4はOFDM信号のキャリア配置を示した図である。図5は背景技術における送信部のアンテナ切替制御および受信部の伝送路推定処理の構成を示すブロック図である。図6はメモリに格納するシンボルと内挿処理に使用するシンボルを示す模式図である。図7は、背景技術における送信側のアンテナ切替時前後のタイミングチャートおよび1キャリアに着目した時の位相を示した図である。
図3(a)は、送信部303の出力アンテナ301,302を切り替え、受信部304に伝送する構成、図3(b)は、送信側の現用機306、予備機307を切り替え、受信部304に伝送する構成を示している。図4に示すOFDM信号は、パイロットキャリア401〜406、データキャリア407〜409で構成されている。図5は、送信部303のアンテナ切替制御を行う切り替え認識部101、制御部102、キャリア選択部104の構成、受信部304の伝送路推定処理を行う、メモリ106、時間内挿処理部107の構成の一例である。
送受信間において送信部のアンテナが2つ、もしくはそれ以上備える構成となっている場合、それぞれの伝送条件により、アンテナを切替ることが必要になる。 例えば、ヘリコプタが旋回する時は両翼に備えられている出力アンテナをあるタイミングで切替ることになる。この場合、図3(a)に示すように、出力アンテナ301と出力アンテナ302とを切替ることになる。 また、現用機と予備機を有する構成の場合、現用機の保守作業やトラブル時には、図3(b)に示すように現用機306から予備機307に切り替える必要がある。
OFDM変調による通信を行う際、パイロットキャリアの配置として、時間方向に連続して挿入されるCP(Continual Pilot)と、図4に示すような、時間方向に所定シンボル
間隔で、キャリア方向に所定キャリア間隔で挿入されるSP(Scattered Pilot)の2つの
方式がある。この内、SPの方式を採用する場合、受信側では、パイロットキャリア間のデータキャリアを時間内挿処理を行うことで、データキャリアを等化する。
具体的な処理内容は図5に示すように、受信部304において、受信した高周波(RF)信号を中間周波(IF)信号に変換し、メモリ106に一旦格納し、メモリ106から読み出す信号を用いることで、時間内挿処理部107において、パイロットキャリア間の内挿処理を行い、データキャリアの等化(伝送路推定)を行う。この時、メモリ106に格納されている信号は、例えば、図6に示すように、等化する信号に対して前後3シンボル分である。これは、パイロットキャリアが図4のような配置になっている場合には、内挿処理を行うのに、前後3シンボルの信号が必要だからである。例えば、図4のデータキャリア407は、パイロットキャリア401と402により内挿処理される。同様に、データキャリア408はパイロットキャリア403と404により、データキャリア409はパイロットキャリア405と406により内挿処理される。
図5において、送信側では、切り替え認識部101により、アンテナ301,302の切替タイミングを認識し、それを基に制御部102は、送信部303のアンテナ切替制御を行う。送信部303に入力する信号は、データキャリア、TMCCキャリア、パイロットキャリアそれぞれのキャリアタイミングによって選択される。
なお、図5は、図3の(a)のアンテナ切替を例として示しているが、図3の(b)の現用機/予備機切替の場合もほぼ同様で、アンテナを切り替えるのか現用機と予備機の系統を切り替えるのかの違いである。従来技術では、送信側は切替タイミングが発生するとそれに応じて切り替えるだけであり、さらに送信側が切り替わっても受信側は特に意識せずに内挿処理を行っている。
しかし、送信側のアンテナまたは現用/予備機が切り替わるということは、その前後で信号の状態が変化することになる。例えば、図3の(a)、(b)のように出力アンテナや装置自体を切り替える場合、信号の位相が不連続に変化してしまう。
つまり、あるキャリアに着目すると、図7に示す位相関係のように、不連続に変化することになる。このような状況で、受信側で切り替え前後のパイロットキャリアを基に内挿処理を行うと、状態の異なる信号どうしで内挿処理を行うことになり、伝送路推定特性が劣化し、結果として正しい復号ができなくなってしまう。
例えば、図7に示すように、切り替え後の(6)の信号を内挿処理する場合は、切り替え前の(3)(4)(5)の信号と切り替え後の(7)(8)(9)の信号を用いることになる。こうなると、切り替えにより状態が変化した信号での内挿処理となるので特性が劣化してしまう。
特開2000−323993号公報 特開2001−166922号公報 特開2002−009733号公報
従来技術では、送信側はアンテナまたは現用/予備機の切替タイミングが発生すると、それに応じ切り替えるだけであり、送信側が切り替わっても受信側は特に意識せずに内挿処理を行っている。しかし、この方法では切り替え前後の状態が変化した信号による内挿処理を行うことになるため、伝送路推定特性が劣化し、結果として正しい復号ができなくなってしまう。
本発明はこれらの欠点を除去し、送信側で送信される信号の切り替えタイミングを示す制御情報を生成し、この制御情報により受信側で切り替えタイミングを認識し、それにより受信側での内挿処理を制御して特性劣化を軽減できるようにすることを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、時間方向に分散配置されたパイロットキャリアを含むOFDM方式により変調された信号を送受信するデジタル伝送装置において、送信側では信号の切り替えタイミングを示す制御情報をTMCC中に組み込んで受信側に伝送し、受信側では伝送された上記切り替えタイミングを示す制御情報を認識し、受信した信号の切り替えタイミングの前後の所定期間、パイロットキャリア間のデータキャリアを補間する時間内挿処理動作を停止するようにしたデジタル伝送装置の時間内挿処理方法である。
また、時間方向に分散配置されたパイロットキャリアを含むOFDM方式により変調された信号を送受信するデジタル伝送装置において、送信側に、信号の切り替えタイミングを示す制御情報を生成する手段と、該制御情報をTMCC中に組み込み受信側に伝送する手段を有し、受信側に、受信信号を格納するメモリと、該メモリから読み出される信号により内挿処理を行う時間内挿処理手段と、受信したTMCC中の上記制御情報により信号の切り替えタイミングを認識する切り替え認識手段と、認識した信号の切り替えタイミングの前後の所定期間、上記時間内挿処理手段の動作を停止させる制御手段を有する構成としたデジタル伝送装置である。
送信側でアンテナまたは現用/予備機の切替タイミングに関する制御情報をTMCCに組み込み受信側に通知し、受信側ではそれを基に、切り替え前後の信号による内挿処理を行わないよう制御を行うことで、切り替え時の伝送路推定特性の劣化を軽減できる。
図1、図2を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は、本発明における送信側のアンテナまたは現用機/予備機の切替制御および受信側の伝送路推定処理の構成を示すブロック図である。図2は、送信側切替時前後のタイミングチャートおよび1キャリアに着目した時の位相を示したタイミングチャートである。図1は、切り替え認識部101、制御部102、出力アンテナ301、302、送信部303、受信部304、キャリア選択部104、制御情報生成部105、メモリ106、時間内挿処理部107、切り替え認識部108、制御部109により構成される。
まず、送信側では、切り替え認識部101により、アンテナまたは現用/予備機の切り替えタイミングを認識し、このタイミングに基づき、制御部102により送信部303を制御する。また制御部102は、この切り替えタイミングを制御情報生成部105に通知する。制御情報生成部105では、そのタイミングを基に制御情報を生成し、TMCCに挿入する。
この制御情報の挿入方法としては、1)TMCC中の制御信号を、切り替えタイミングの数ビット前から変化(例えば反転)させ、変化した制御信号ビットが複数回連続した時点を切替タイミングとし次に切り替わるまではその値を変化させない、2)切替タイミングに合わせてTMCC中の数ビットを用いてカウントダウンする、3)切替タイミングに合わせてTMCC中に存在しないようなユニークワードを挿入し、受信側ではこのユニークワードに基づき切り替えタイミングを認識し内挿処理を行う、という方法が考えられる。なお、送信部103に入力する信号は、従来技術と同様にデータキャリア、TMCCキャリア、パイロットキャリアそれぞれのキャリアタイミングによって選択される。
受信で時間内挿処理を行う場合、従来技術と同様に受信した信号を一旦メモリ106に格納し、その後メモリ106内の信号を読み出して処理を行う。この時、受信信号をメモリ106に格納するのと並行して切り替え認識部108では、TMCC中の切り替えタイミングの制御情報を送信側の挿入方法に従い参照し、切り替えタイミングを認識する。
制御部109では、切り替え認識部108から通知される切り替えタイミングの情報を基に、時間内挿処理部107の制御を行うが、切り替え前後の信号によって内挿処理を行う場合は、時間内挿処理を停止する。そして、切り替え後のみの信号で内挿処理を行えるようになれば、再び時間内挿処理を開始する。ここで、図6に示すように内挿処理を行うには等化対象となる信号に対して、例えば、前後3シンボル分の信号が必要であるので、その間で切り替えが発生した場合は内挿処理を停止しなくてはならない。つまり、受信側では実際に切り替わるよりも3シンボル分早く、切り替えタイミングを認識できなくてはならない。したがって、送信側で切り替えタイミングの制御情報を挿入するタイミングを実際の切り替えタイミングよりも3シンボル分早くしなければならないことになる。
図2は切り替えタイミングの制御情報の挿入例であるが、TMCC中の制御信号に変化(受信データ(2)のタイミングで"1"から"0"に変化)があり、この状態が複数ビット連続
すれば切り替えタイミングと認識(図2の例では、"0"に変化して2ビット連続した受信
データ(4)のタイミングを切り替えタイミングと認識)し、時間内挿処理を停止している。このように切り替えタイミングに対して3シンボル分早く切り替えを認識する。
以上のように、送信側切替時のタイミング制御信号をTMCC中に組み込み、この切り替えタイミング情報に基づき受信側での時間内挿処理を制御することで、状態が変化した前後の信号による内挿処理を行うことがなくなり、伝送路推定特性の劣化を軽減できる。
本発明による送信側の切替制御及び受信側の時間内挿処理の構成を示すブロック図 本発明のTMCCに挿入の切替制御情報及び受信側時間内挿処理のタイミングチャート 送受信間の構成の一例を示したブロック図 OFDM信号のキャリア配置(SP)を示す模式図 背景技術における送信側の切替制御及び受信側の時間内挿処理の構成を示すブロック図 メモリに格納するシンボルと内挿処理に使用するシンボルを示す模式図 背景技術における受信側切替時前後の位相を示すタイミングチャート
符号の説明
101,108:切り替え認識部、102,109:制御部、303:送信部、104:キャリア選択部、105:制御情報生成部、106:メモリ、107:時間内挿処理部、301〜302:出力アンテナ304:受信部。

Claims (2)

  1. 時間方向に分散配置されたパイロットキャリアを含むOFDM方式により変調された信号を送受信するデジタル伝送装置において、送信側では信号の切り替えタイミングを示す制御情報を切り替えタイミングよりも内挿処理を行うシンボル分の所定期間早くTMCC中に組み込んで受信側に伝送し、受信側では伝送された上記切り替えタイミングを示す制御情報を認識し、受信した信号の切り替えタイミングの前後の内挿処理を行うシンボル分の所定期間、パイロットキャリア間のデータキャリアを補間する時間内挿処理動作を停止することを特徴とするデジタル伝送装置の時間内挿処理方法。
  2. 時間方向に分散配置されたパイロットキャリアを含むOFDM方式により変調された信号を送受信するデジタル伝送装置において、送信側に、信号の切り替えタイミングを示す制御情報を生成する手段と、該制御情報を切り替えタイミングよりも内挿処理を行うシンボル分の所定期間早くTMCC中に組み込み受信側に伝送する手段を有し、受信側に、受信信号を格納するメモリと、該メモリから読み出される信号により内挿処理を行う時間内挿処理手段と、受信したTMCC中の上記制御情報により信号の切り替えタイミングを認識する切り替え認識手段と、認識した信号の切り替えタイミングの前後の内挿処理を行うシンボル分の所定期間、上記時間内挿処理手段の動作を停止させる制御手段を有する構成としたことを特徴とするデジタル伝送装置。
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