JP4672839B2 - Luminescent body, structure and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発光体、構造体及びその製造方法に関し、詳しくはナノメーターからサブミクロンサイズの周期構造を有する構造体、特に酸化亜鉛からなる柱状物質が周期配列した発光体、発光素子、レーザー、さらには上記構造を具備する光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、酸化亜鉛はワイドギャップ半導体、圧電特性などの特徴から、レーザーやLEDをはじめとする発光素子、蛍光体、導波路、透明電極、圧電素子、光電変換素子、感光材、有害物質の分解、抗菌、などの分野においてを研究が盛んに行われている。たとえば、特開平10−256673号公報において、酸化亜鉛の薄膜から紫外域のレーザー発振が可能であることが示された。
【0003】
一方、半導体の大きさをナノメーターからサブミクロンのサイズまで小さくすることにより、電子の閉じ込めや、表面作用において、特異な電気的、光学的、化学的性質が期待できる。このような観点から酸化亜鉛により、ナノサイズの大きさを有し、さらには結晶性の優れた構造体を、実現をできれば、発光素子、光電変換機能をはじめとする電気的、光学的、化学的性質のさらなる向上が期待できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、ナノサイズの大きさを有し結晶性に優れた酸化亜鉛材料を、簡便な手法で作成することは難しかった。
一般にナノサイズの材料を作成する手法として、フォトリソグラフィーをはじめ、電子線露光、X線回折露光などの微細パターン描画技術をはじめとする半導体加工技術による作成があげられる。しかし、これらの手法は、歩留まりの悪さや装置のコストが高いなどの問題があり、簡易な手法で再現性よく作成できる手法が望まれている。
【0005】
また、ナノサイズの微粒子作成手法として、コロイド溶液の塗布と焼成による手法がある。この手法は、比較的簡易であるが、作成される酸化亜鉛の結晶性や微粒子形状などに対して、制御性や再現性に課題がある。
【0006】
ナノメーターサイズの構造を有する酸化亜鉛を構造制御した例としては、上記の特開平10−256673号の公報が挙げられ、50nm程度のサイズの六角柱のナノクリスタル薄膜を用いたときにレーザー発振閾値が低いことが報告された。
【0007】
他には、柱状形状の酸化亜鉛を作製した例として、大気開放型CVDにより酸化亜鉛のウイスカーを基板上に成長させた報告があげられる(“Jpn.J.Appl.Phys.”Vol.38(1999)L586)。ただし、ウイスカーの径が数ミクロン径以上と比較的太い。
【0008】
これらの方法は、基板がサファイア基板に限られること、高温の成長条件を用いること、構造の制御が不十分であることなどの理由から、十分な応用がなされるにはいたっていない。
【0009】
上記を鑑み、本発明の目的は、導電性膜上にナノメーターからサブミクロンサイズで周期構造を有する酸化亜鉛からなる構造体を提供することであり、この構造体を発光体として発光素子をはじめとする光学素子などに応用することである。
また、本発明は、上記の発光体を容易に製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、本発明の以下の構成および製法により解決できる。
すなわち、本発明は、基体と、酸化亜鉛を主成分とする複数の柱状部材とを有し、該柱状部材は実質的に六角柱形状であり、前記基体表面に対し実質的に垂直に配置されてなることを特徴とする発光体である。
【0011】
該基体上に周期的に実質的に垂直に配置された六角柱形状の酸化亜鉛柱を有してなることが好ましい。
該周期的に配置された酸化亜鉛柱の配列周期が、発光波長より小さいことが好ましい。
該酸化亜鉛柱は三角格子状に配列されることが好ましい。
該酸化亜鉛柱は正六角形状の断面を有し、該周期構造の配列方位が、六角柱形状の酸化亜鉛柱の柱中心から頂点方向への向きとほぼ等しいことが好ましい。
該酸化亜鉛柱は正六角形状の断面を有し、該周期構造の配列方位が、六角柱形状の酸化亜鉛柱の柱中心から側面の面中心への向きとほぼ等しいことが好ましい。
該基体は、基板と該基板上の導電性膜からなることが好ましい。
【0012】
該導電性膜は、Pt,CuまたはPdを主成分とすることが好ましい。
該導電性膜は、該基板に対して垂直に111方向に配向しているが好ましい。
該酸化亜鉛柱は、該基体に対して垂直にc軸方向に配向していることが好ましい。
該酸化亜鉛柱は陽極酸化アルミナの細孔内に配されることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、基体と、該基体上に周期的に直立して配された六角柱形状の酸化亜鉛柱を有してなることを特徴とする構造体である。
該基体は、基板と該基板上の導電性膜からなることが好ましい。
【0014】
さらに、本発明は、基板上に導電性膜を製膜して基体とする工程と、該基体上に周期的に配列した円状もしくは楕円状の細孔のパターンを形成する工程と、該基体上の細孔に亜鉛イオンを含有する溶液中で酸化亜鉛柱を成長させる工程を有することを特徴とする上記の発光体の製造方法である。
【0015】
該細孔は楕円状であることが好ましい。
該円状もしくは楕円状の細孔のパターンを形成する工程は、基体上に設けたアルミニウムの表面に細孔形成開始点を形成する工程と、該アルミニウムを陽極酸化することで細孔を有する陽極酸化アルミナとする工程を有することが好ましい。
【0016】
本発明により、ナノサイズの大きさを有し、結晶性に優れた酸化亜鉛材料、特にナノサイズの酸化亜鉛柱を作製できる。これにより高性能の発光体とすることができる。特に、数10〜500nm程度の径の、すなわち極細の酸化亜鉛柱を導電性を有する基板上に直立して形成することができる。これにより酸化亜鉛柱と下地電極との電気接続が可能となる。これにより、サファイアを始めとする高価な単結晶基板を使う必要がない。
【0017】
さらには、このように酸化亜鉛柱をサブミクロンのサイズで周期的に配することでフォトニック結晶として光学素子への応用を可能とする。特に、特開平10−256673号公報においても酸化亜鉛柱は六角柱であるが連続膜であり、本発明においては柱状の酸化亜鉛が互いに離れて、周期的に配列している点で異なる。
【0018】
フォトニック結晶は、2種類以上の屈折率(誘電率)の異なる部位を周期的に配列することで、その光学的性質を制御したものである(J.D.Joannnopoulous et al.“Photonic Crystals”Princeton University Press)。この様な媒質は、半導体のバンド形成理論において電子波がブラッグ反射されてエネルギーEと波数kとの分散関係がバンドを形成するのに類推されるように、光においても波長程度の屈折率の周期性がフォトニックバンドを生み出す。さらに、その周期構造によっては、光が存在できない波長領域、すなわちフォトニックバンドギャップが形成される。このようなフォトニックバンドを制御するためには、その構造周期として光の波長程度から光の波長の数分の1のサイズを必要とする。
【0019】
すなわち、本発明において、酸化亜鉛により光の波長以下のサイズの周期構造(フォトニック結晶)を作製し、酸化亜鉛の発光スペクトルや分散特性に対してその周期構造を適宜設計することで、発光素子をはじめとするさまざまな光学素子として応用することが期待できる。特に、フォトニックバンドの群速度が小さいモードや、欠陥構造に伴う局在モードを利用する事で、発光素子の高効率化、レーザー素子の発振の低閾値化、などが可能である。他にも蛍光体として用いる際には蛍光寿命の制御に用いることができる。すなわち、柱状の酸化亜鉛を周期配列してフォトニック結晶として用いる事で、発光素子の高効率化、レーザー素子の発振の低閾値化、などが可能である。他にもフォトニック結晶は、導波路や偏光素子をはじめとする各種光学素子としての応用が期待できる。
【0020】
特に、酸化亜鉛は紫外光のバンド端発光や、酸素欠損や格子間Zn欠陥に伴う緑色発光をする発光材料として使用しうるが、発光波長に対応した周期構造(フォトニック結晶)を適用することで、所望の波長域において高性能の発光素子とすることができる。
【0021】
本発明の酸化亜鉛柱を具備する構造体は、発光素子のほかにも、光電変換素子、光触媒、電界放出型電子放出素子をはじめ、各種電子デバイスやマイクロデバイスなどの機能材料や、構造材料などとして、広い範囲で応用可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の基体上に酸化亜鉛柱を配置した構造体(発光体)について、図1から図3を用いて説明する。
【0023】
<構成>
図1は、本発明の構造体(発光体)の一例を示す概念図である。本発明の発光体は、図1のように、基体2上に直立して発光材料である酸化亜鉛柱1が周期的に配列してなる。
本発明の酸化亜鉛柱1は、酸素と亜鉛を主成分とし、特に六角柱状の構造を有する。
【0024】
図2は、本発明の酸化亜鉛柱を上方から見た形状の例を示す概念図である。六角柱を上方からみると、図2(a)のように正六角形のものをはじめ、図2(b)、(c)のような六角形や、図2(d)のような角の丸い六角形などが挙げられる。
【0025】
図3は本発明の酸化亜鉛柱を示す斜視図である。図3(a)のように正六角柱のもの、図3(b)のように六角柱のもの、図3(c)のように六角柱の角が丸いもの、図3(d)に示すように先端が錘状の形状を有するものなどが挙げられる。
【0026】
本発明の酸化亜鉛柱は、多結晶、単結晶、アモルファスなどの任意の結晶構造を有することができるが、発光能に優れる構造が好ましく、結晶性に優れるもの、特に単結晶が好ましい。後述の酸化亜鉛の製膜条件及び下地基板を適当に選択することで、基板に対してc軸を上向きに向け、配向に優れた酸化亜鉛を成長できる。特に、c軸を上向きにした六角柱状の酸化亜鉛を成長することができる。さらに言えば、酸化亜鉛柱の質、すなわち結晶性やc軸配向などの観点から、6角形柱状となるような条件で作製することが好ましくい。このような観点から、本発明の酸化亜鉛からなる六角柱においては、六角柱の高さ方向にc軸方向とすることができること、さらには六角柱の単結晶となることが好ましい。
【0027】
また、このような6角形状の酸化亜鉛柱、基体に対して方向性を有して配する酸化亜鉛柱から構成されることが好ましく、たとえば基体に対して実質的に垂直に形成できる。
【0028】
酸化亜鉛柱の形状、サイズは作成条件に依存するが、太さは数nm〜数μmであり、長さは数10nm〜数10μm、アスペクト比は1から200程度の範囲である。
【0029】
本発明における酸化亜鉛の組成は、酸素と亜鉛を主成分とすれば特に限定されない。また、B,Al,Ga,In,N,P,Asなどをドープすることでキャリア極性、キャリア密度などを制御することができる。さらに、酸素欠損や希土類をはじめとする不純物の導入により発光準位を制御することもできる。
【0030】
基体2としては、サファイア基板、Si基板、GaN基板、ZnO基板などの任意の単結晶基板や石英ガラスをはじめとするガラス基板、さらにはこれらの基板の上に任意の薄膜を形成したものを用いることができる。このような基板3上に直接、酸化亜鉛柱1を配しても良いが、下地に導電性膜4を配することが、導電性膜を電極とし電気的な接続を可能とし、ガラス基板など安価な基板を用いることができるので好ましい。
【0031】
また、上述の酸化亜鉛柱を基体上に2次元配列して構成することでフォトニック結晶とすることができる。フォトニック結晶は、先に説明したように、2種類以上の屈折率(誘電率)の異なる部位を周期的に配列させた構造から構成される。このようなフォトニックバンドを制御するためには、その構造周期として光の波長程度から光の波長の数分の1のサイズを必要とする。
【0032】
本発明の発光体、すなわち酸化亜鉛を周期的に配したフォトニック結晶においては、その紫外域から可視域の発光を制御するためには100〜400nm程度の周期構造を必要とする。本発明においては、周期構造により生じたフォトニックバンド構造により発光波長における状態密度の減少や分散関係の異方性などで効果が現れるが、フォトニックバンドギャップが開いていることがより好ましい。2次元フォトニック結晶の周期構造としては、正方配列や三角格子配列などがあげられるが、フォトニックバンドギャップが開くという観点から、図4に示すように、6方向対称でハニカム状に規則的に配列した三角格子配列の構造が好ましい。このような三角格子配列に、六角柱の酸化亜鉛柱を適用すると、配列の方位と六角柱の面内方位を制御することで、その対称性が一致することからより好ましい。たとえば、図4(a)のように三角格子10の周期方向11を六角柱(形)の中心12と頂点13を結ぶ方向が一致する配列や、図4(b)のように六角柱(形)の中心14と側面(辺)の面中心15の方向と一致させることで、フォトニックバンド構造の異方性の増強や、結晶場と輻射場の方位が合うことに伴う電子−光相互作用を増強を可能とする。これにより、たとえば発光素子として用いる場合には、発光効率向上や、発光異方性の増強が可能である。
【0033】
<作製方法>
次に、本発明の酸化亜鉛からなる発光体(構造体)の製造方法について説明する。
本発明の酸化亜鉛柱の作製方法としては、MBE法、レーザー蒸着法、CVD法、溶液中成長法、スパッタ法、真空蒸着法などがあげられるが、簡易で低コストであり良質の酸化亜鉛柱を成長可能な溶液中成長プロセスが好ましい。
【0034】
すなわち、本発明の酸化亜鉛柱の作製方法としては、亜鉛イオンを有する溶液からの析出を用いることが好ましい。溶液中での酸化亜鉛成長を用いることで安価に大面積の上記構造体を作製することができる。たとえば図10に示すような反応装置を用い、硝酸亜鉛とDMAB(ジメチルアミンボラン)の水溶液からなる反応溶液32中に、試料31を浸すことで、酸化亜鉛膜を形成することが可能である。濃度、温度など適当な条件を選ぶこと、適当な基体を用いることで上述のような酸化亜鉛柱を成長させることができる。この際、紫外光34の照射を行うこともできる。
【0035】
また、基板表面に、触媒としてPd、Pt,Cu,Ag,Au,Rh,Irなどの貴金属元素やNi,Fe,Coなどの鉄族元素を付与することで、触媒付与部に選択的に酸化亜鉛を成長させることができる。触媒の付与方法としては、上記触媒イオンを含有する溶液に浸すことや、触媒となる元素からなる膜を製膜することなどがあげられる。ただし、酸化亜鉛柱の方向を基板に直立させるために、導電性膜として触媒となりうる材料の連続膜を製膜した基体を用いることが好ましい。たとえば、Pt、Pd、Cuなどの貴金属の連続膜を製膜することがあげられる。このように平坦な貴金属を主成分とした膜を有した基体を用いることで、酸化亜鉛柱を基板に略垂直に直立したものとすることができるので好ましい。さらに、この貴金属基板がたとえば111方位などに配向していることが、酸化亜鉛柱の形状ばらつきや密度ばらつきを少なくする点やから好ましい。
【0036】
この貴金属膜は、酸化亜鉛柱を成長後、酸化亜鉛柱に電流を供給する(電位を印加する)電極として用いることができる。これにより、図1のように、基体2と、基体に対して方向性を有して配する酸化亜鉛柱1から構成されることを特徴とする構造体とすることができる。
【0037】
本発明の、酸化亜鉛柱を周期的に配列する手法として、まず電子線露光とエッチングの技術を適用したパターニング手法を用いることが挙げられる。これには、あらかじめ基体上に所望のパターンを作製し後、酸化亜鉛柱を成長することが挙げられる。たとえば周期的な細孔をパターニングした後に上述の液中成長を行うことで、それぞれの細孔から酸化亜鉛柱を成長させることができる。
【0038】
しかしこのような手法は、パターニング形成において歩留まりの悪さや装置のコストが高いなどの問題があるため、以下のように自然に形成される規則的なナノ構造を用いる事が好ましい。たとえば、陽極酸化アルミナ皮膜などが挙げられる。陽極酸化アルミナは、陽極酸化という簡易な手法で大面積にわたるアスペクトの高い2次元周期構造すなわち、2Dフォトニック結晶を作製できるため最も好ましい。また、その周期サイズは作製条件により数10から500nmの範囲で制御できるため、可視から紫外域においてフォトニック結晶の作製に有用である。
【0039】
また、また陽極酸化アルミナを適用した製法を適用することで、簡易な製法で安価にナノメータサイズで柱状の酸化亜鉛を作製できる。
【0040】
以下に陽極酸化アルミナナノホールについて説明する。
陽極酸化アルミナナノホールはAl膜やアルミ箔、アルミ板などをある特定の酸性溶液中で陽極酸化することにより作製される(たとえばR.C.Furneaux,W.R.Rigby & A.P.Davidson“NATURE”Vol.337、P147(1989)等参照)。図8に陽極酸化アルミナナノホールの概略図を示す。この陽極酸化アルミナ層52は、Alと酸素を主成分とし、多数の円柱状のナノホール(細孔)53を有し、そのナノホール53は、基体の表面にほぼ垂直に配置し、それぞれのナノホールは互いに平行かつほぼ等間隔に配置している。すなわち、第1の誘電部位(アルミナ)の中に、柱状形状の第2の誘電部位(中空)が、ハニカム状に規則的に2次元に配列した構造(2次元フォトニック結晶としての構造)を有する。アルミナナノホールの直径2rは数nm〜数100nm、間隔2Rは数10nm〜数100nm程度であり、陽極酸化条件により制御可能である。また、アルミナナノホール層52の厚さ、ナノホールの深さは、陽極酸化時間などで制御することができる。これはたとえば10nm〜500μmの間である。アルミナナノホールの細孔径2rはエッチングにより広げることが可能である。これにはりん酸溶液などが利用可能である。
【0041】
また、2段陽極酸化法や、Al表面にハニカム状の凹凸(細孔開始点)を形成してから陽極酸化する方法により、細孔配列を規則化する事ができる。(益田:“OPTRONICS”No.8(1998)211頁参照)
細孔開始点を形成する手法としては、スタンパーを用いる手法や、FIBを照射する手法などが挙げられる。
【0042】
本発明の、六角柱形状の酸化亜鉛柱の面内方向、すなわち、a−b軸方位を制御するためには、パターニングの形を六角形状にすることや単結晶基板を用い、その方位と周期構造の方位をあわせておくことなどで実現できる。他にも、円状のパターン(細孔)を用いる場合には、パターンの形状を楕円状のパターン(細孔)としておくことで、ある程度の方位を決めることができる。陽極酸化アルミナを適用する際の、その細孔形状は、後述の細孔開始点の形状、配列パターン、陽極酸化条件などの作製条件である程度の形状制御が可能である。
【0043】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明を説明する。
【0044】
実施例1および比較例1,2
本実施例はMBEによる酸化亜鉛の成長と、電子線露光を用いたパターニングにより六角柱の酸化亜鉛が三角格子配列して形成した例である。
【0045】
まず、脱脂洗浄したc面サファイア基板上に、厚さ200nmの酸化亜鉛膜をMBE法でエピタキシャル成長させた。MBE法においてはZn金属とRF(高周波)酸素ラジカル源を用い、真空中で650℃の予備加熱後、Zn分圧1×10-4Pa(1×10-6torr),O2 流量0.3ml/min(0.3ccm),RFパワー300W、基板温度550℃の条件下でZnOの成長を行った。
【0046】
引き続き、レジスト膜形成、電子ビーム露光、現像により、レジストによるマスクパターンを形成した。マスクパターンは六角形が配列した図4(a)に示すような形状であり、約200nm径の六角形が三角格子状に0.3μmの周期で配列してある。また、マスクパターンの周期構造が酸化亜鉛膜の[1−2 1]方向となるようにした。引き続き、NH4 OHとH2 O2 からなるエッチャントで酸化亜鉛をウエットエッチし、さらにレジストを有機溶剤で除去した。
【0047】
また、比較例1として、パターニングを行わないで製膜した酸化亜鉛膜を用意した。
また、比較例2として、マスクパターンが六角形でなく円形のものを用意した。
【0048】
(評価)
本実施例1の試料をFE−SEM観察により露光パタンに準じて六角柱の酸化亜鉛柱が三角格子配列で形成されていることを確認した。酸化亜鉛柱サイズは160nmで六角形の角はやや丸みを帯びているが、正六角形状であった。一方で比較例1は平坦な膜であった。また、比較例2では円柱状の酸化亜鉛が配列して形成されていた。TEM観察より、サファイア基板上にエピ成長していることが確認された。
【0049】
He−Cdレーザーを励起源(励起波長325nm)としたフォトルミネッセンスの測定により、本実施例及び比較例のサンプルにおいて、波長385nmのバンド間発光と、酸素欠損に伴う波長500〜550nm付近の緑色発光を確認した。
【0050】
本実施例1の試料は、比較例1の試料に比べて発光スペクトルは紫外域の発光が主となっており、緑色発光が抑制されていた。周期的な構造によりフォトニックバンドギャップが形成されることにより、緑色発光が抑制されたと考えることができる。
また、本実施例1の試料は、比較例2の試料に比べてフォトルミネッセンスの強度が若干大きかった。六角形の形状の周期配列による効果と考えることができる。
【0051】
実施例2および比較例3
本実施例は、電子線露光によるパターニングと、溶液プロセスで酸化亜鉛を選択成長させた例である。
図5は本実施例の発光体の作製工程を示す図である。以下、図5を用いて説明する。
【0052】
工程a)
シリコン基板からなる基板3上に下地導電性膜4としてRFスパッタによりPd膜を100nmの厚さに製膜した。下地導電性膜の製膜条件は、111配向の優れる条件が好ましく、たとえばPd膜を製膜する際には、RFパワー150W、アルゴンガス圧0.7Pa(5mtorr)の条件を用いた。ここでは、RFスパッタを用いたが製膜にはスパッタ法、CVD法、真空蒸発法などに任意の製膜方法が適用可能である。(図5(a)参照)
【0053】
工程b)
引き続き、レジスト膜、電子ビーム露光、現像により、円形開口が三角格子状に配列したレジストのレジストマスク7を形成した。開口のサイズは50〜400nmの範囲、開口の間隔(周期)は100〜500nmの範囲でさまざまな開口径及び配列周期のパターンを形成した。(図5(b)参照)
【0054】
工程c)
図10に示す装置を用い、試料を0.05MZnNO3 、0.05Mジメチルアミンボラン水溶液からなる反応溶液32中で浴温度60℃で、高圧水銀ランプで紫外線を照射する条件下で、酸化亜鉛柱1を成長させた。処理時間は30minである。これにより、酸化亜鉛膜が導電性膜上に選択成長する。(図5(c)参照)
【0055】
工程d)
最後に、レジストマスクを有機溶媒で溶解した。(図5(d)参照)
【0056】
比較例3として、導電性膜上にレジストマスクを形成せず、酸化亜鉛を成長させたものを用意した。
【0057】
(評価)
本実施例2の試料をFE−SEM観察により、円形のマスクパタンの中に開口サイズに応じて、図9(a)に一例を示すように、六角柱の酸化亜鉛柱が三角格子配列で形成されていることを確認した。六角柱の形は、図3(a)から(c)のものが混在していたが、六角形の角の形は比較的先鋭であった。たとえば、300nm開口のレジストマスクを用いた場合には、六角柱のサイズ200〜250nm程度であり、高さは500nm程度であった。X線回折より、酸化亜鉛がc軸配向が確認された。
【0058】
比較例3おいても、六角柱状の酸化亜鉛が成長していたが、図9(b)に示すようにそのサイズのばらつきが大きく、位置はランダムであった。
また、この際、111配向した下地導電膜を用いることで、c軸に優れ六角柱状のZnOを成長することができた。
【0059】
また、特に、適当なマスクの開口サイズを用いた際に、六角柱の径の形状、サイズの均一性に優れ、正六角柱に近い形状の酸化亜鉛が多く成長する傾向が見られた。本実施例においては、開口径として400nm程度が望ましく、その際のZnO六角柱の径は、300nm程度であった。
【0060】
He−Cdレーザーを励起源としたフォトルミネッセンスの測定により、 本実施例2及び比較例3の両サンプルにおいて、波長385nmのバンド間発光と波長500〜550nm付近の緑色発光を確認した。マスク開口径200nm、周期250nmの試料においては、比較例3の試料に比べて発光スペクトルは紫外域の発光が主となっており、緑色発光が抑制されていた。フォトニックバンドギャップが形成されることにより、緑色発光が抑制されたと考えることができる。
【0061】
マスク開口径200nm、周期250nmの試料を用い、YAG第3高調波で励起しフォトルミネッセンスの測定を行い、液体窒素温度において、レーザー発振閾値を評価したところ、本実施例3の方が、比較例3に比べてレーザー発振閾値が低かった。本実施例3においては、フォトニック結晶としての群速度低下の効果によりレーザー発振閾値の低下がはかられたものと考える。
【0062】
実施例3,4
本実施例は、下地導電性膜にPt(実施例3)、及びCu(実施例4)を用いた以外は、実施例2と同様である。
【0063】
実施例2においてはマスク開口径が400nm程度において、酸化亜鉛柱の形状均一性が優れたが、下地導電膜としてPtを用いた本実施例においては開口径として200nm程度を用いた際に形状均一性が望ましく、下地導電膜としてCuを用いた際には開口径として100nm程度を用いた場合に好ましかった。それぞれにおいて、ZnO六角柱の径は150nm、60nm程度であった。すなわち、下地導電性膜を適切なものを選ぶことで、さまざまなサイズにおいて形状均一性に優れた酸化亜鉛柱を成長させることができた。
【0064】
本実施例3においてマスク開口径200nm、周期250nmの試料を用い、YAG第3高調波で励起しフォトルミネッセンスの測定を行い、液体窒素温度において、レーザー発振閾値を評価したところ、本実施例3の方が、実施例2に比べて閾値が低かった。
【0065】
さらに本実施例4においてマスク開口径100nm、周期150nmの試料を用い、He−Cdレーザーを励起源としたフォトルミネッセンスの測定をおこなったところ実施例2に比べて、フォトルミネッセンスの強度が強かった。
【0066】
実施例5
本実施例は、マスクパタンを円形状のかわりに楕円形状とした以外は実施例3と同様である。楕円の長短軸比は3:4とした。
【0067】
本実施例においては、図9(c)のように、六角柱の向きが、中心軸と頂点を結ぶ方向を楕円開口の長軸方向にあわせる傾向が見られた。すなわち、酸化亜鉛柱が六角柱が向きをそろえて配列していた。X線回折より、酸化亜鉛のc軸配向、面内配向が確認された。
本実施例の試料のフォトルミネッセンス強度を評価したところ、実施例3に比べて若干高かった。
【0068】
実施例6
酸化亜鉛柱の配列形成のために、陽極酸化アルミナを用いた例である。
図6および図7は本実施例の発光体の作製工程を示す図である。以下、図6および図7を用いて説明する。
【0069】
工程a)
石英ガラスからなる基板3上に下地導電性膜4としてRFスパッタによりPd膜を100nmの厚さに製膜後、さらにDCスパッタによりアルミ膜8を1μm製膜した。下地導電性膜の製膜条件は、111配向の優れる条件が好ましく、たとえば、RFパワー150W、アルゴンガス圧0.7Pa(5mtorr)の条件を用いた。ここでは、RFスパッタ及びDCスパッタを用いたが製膜には、CVD法、真空蒸発法などに任意の製膜方法が適用可能である。(図6(a)参照)
【0070】
工程b)
次に、陽極酸化の前工程として、アルミの表面に陽極酸化の細孔開始点9となるよう凹凸を作製しておく。この表面加工により、アルミナの細孔配列を規則的なものとする事ができる。この凹凸は、陽極酸化アルミナの細孔配列に対応して、ハニカム状に形成されていることがアスペクト比の大きいナノホールを作製するうえで好ましい。この細孔開始点(凹部)の形成方法としては、集束イオンビーム(FIB)を照射する手法、AFMを始めとするSPMを用いて行う手法、特開平10−121292号公報で開示されたプレスパターニングを用いて凹みを作成する手法、レジストパターン作成後エッチングにより凹みを作る手法などを用いることが挙げられる。
【0071】
これらの中でも、集束イオンビーム照射を用いる手法は、レジスト塗布、電子ビーム露光、レジスト除去といったような手間のかかる工程は不必要であり、直接描画で所望の位置に短時間で細孔開始点を形成することが可能であることや、被加工物に圧力をかける必要がないので、機械的強度が強くない被加工物に対しても適用可能であるなどの観点から特に好ましい。
【0072】
本実施例においてはGaの集束イオンビームを照射することで用い、200nm間隔のハニカム配列にドット状の開始点を形成した。ここで集束イオンビーム加工のイオン種はGa,加速電圧は30kV、イオンビーム径は100nm、イオン電流は300pA、各ドットの照射時間は10msecとした。(図6(b)参照)
【0073】
工程c)
次に、上記アルミ膜を陽極酸化法することにより陽極酸化アルミナ5作製する。図11中、40は恒温槽であり、41は試料、42はPt板のカソード、43は電解質、44は反応容器であり、45は陽極酸化電圧を印加する電源、46は陽極酸化電流を測定する電流計、47は試料ホルダーである。図では省略してあるが、このほか電圧、電流を自動制御、測定するコンピュータなどが組み込まれている。試料41およびカソード42は、恒温水槽により温度を一定に保たれた電解質中に配置され、電源より試料、カソード間に電圧を印加することで陽極酸化が行われる。陽極酸化に用いる電解質は、たとえば、シュウ酸、りん酸、硫酸、クロム酸溶液などが挙げられる。
【0074】
アルミナナノホールの細孔間隔すなわち構造周期は、陽極酸化電圧とほぼ次式(1)の相関を有するため、開始点配列(間隔)に対応して陽極酸化電圧を設定する事が望ましい。
【0075】
【数1】
【0076】
アルミナナノホールの厚さは、アルミ膜の膜厚や陽極酸化の時間によって制御する事ができる。たとえば全膜厚をすべてアルミナナノホールに置換する事や、所望のアルミ膜を残す事もできる。
【0077】
さらにアルミナナノホール層を酸溶液(たとえばりん酸溶液)中に浸す処理(ポアワイド処理)により、適宜ナノホール径を広げることができる。酸濃度、処理時間、温度を制御することにより所望のナノホール径を有するアルミナナノホールとすることができる。
【0078】
本実施例においては、陽極酸化の電解液として0.3Mリン酸浴を用い、80Vの陽極酸化を行った。ポアワイド処理として、25℃のりん酸溶液5wt.%中に80分浸すことでナノホール径を約160nmに広げた。(図7(c)参照)
【0079】
工程d)
実施例2と同様な手法で細孔の底から酸化亜鉛柱1を成長させた。ただし、ZnNO3 の濃度を0.02Mとし、浴温度は70℃、反応時間は2時間とした。
(図7(d)参照)
(評価)
本実施例6の試料をFE−SEM観察により陽極酸化アルミナの細孔の中に細孔サイズに準じて六角柱の酸化亜鉛柱が三角格子配列で形成されていることを確認した。六角柱の形は、図3(a)から(c)のものが混在していたが、六角形の角の形は比較的先鋭であった。
【0080】
また、本実施例6の酸化亜鉛柱は高さが1μm程度有しており、アスペクト比の高い酸化亜鉛柱を配列形成することができた。
また、簡易な手法で、大面積の配列パターンを形成することができた。
【0081】
He−Cdレーザーを励起源としたフォトルミネッセンスの測定により、両サンプルにおいて、波長385nmのバンド間発光と波長500〜550nm付近の緑色発光を確認した。
【0082】
本実施例6の試料は、比較例3の試料に比べて発光スペクトルは紫外域の発光が主となっており、緑色発光が抑制されていた。フォトニックバンドギャップが形成されることにより、緑色発光が抑制されたと考えることができる。
【0083】
本実施例6の試料を、He雰囲気中で400℃、1時間の熱処理を行い、さらに100nm厚さ相当量のAgを蒸着した後、真空装置内に設置し、10-6Paまで排気後、液体窒素温度まで冷却し、対向したLaB6 からなる電子銃より電子を放出させ、加速電圧10〜50keVに加速された電子ビームを照射すると、390nm付近の紫外域においてレーザー発振させることができた。レーザー発振閾値として10〜15A/cm2 程度であった。
【0084】
一方、比較例3において同様な評価を行ったところ、発振閾値として20〜40A/cm2 程度であった。
本実施例6の発光体を用いる事で、閾値電流密度の低減が図られた。さらに、レーザー発振波長幅が狭く、レーザー発振モード数が低減されていた。本実施例においては、群速度低下の効果によりレーザー発振閾値の低下がはかられたものと考える。
【0085】
実施例7
本実施例2乃至実施例4で作製した試料を、2%H2 と98%Heの還元雰囲気中で600℃、10minの熱処理を行うことで、酸化亜鉛柱における酸素組成量を減じ、導電率を高めた後、電子放出能を評価した。
【0086】
試料を真空装置内に設置し、10-6Paまで排気後、対向したアノード板に電圧を印可することで電子放出量を評価した。アノードと試料間の距離は2mm、電圧は5kVとした。実施例4のCuを下地に用い、もっとも細い径の酸化亜鉛柱を配列形成した試料の電子放出能がもっとも優れ、電子放出量は4μA/cm2 程度であった。
すなわち、本実施例の手法により、ナノサイズの酸化亜鉛柱が配列した電子放出素子を作製できることがわかった。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、以下の効果がある。
本発明の発光体および構造体によれば、
1)基体上に、結晶性に優れ、ナノサイズの径を有する酸化亜鉛柱を配置することで、高効率の発光体とすることができた、
2)さらには、このように酸化亜鉛柱をサブミクロンのサイズで周期的に配置することでフォトニック結晶として発光素子を始めとする光学素子への応用を可能とする、
効果がえられた。
【0088】
また、本発明の製造方法によれば、
3)溶液中での酸化亜鉛成長を用いることで安価に大面積の上記構造体を作製することができる、
4)また陽極酸化アルミナを適用した製法を適用することで、簡易な製法で安価に基体上に周期的に柱状の酸化亜鉛を配置した構造体を作製できた、
効果がえられた。
【0089】
本発明の酸化亜鉛柱を用いた発光体は、蛍光体、表示装置などに用いることができる。さらには、本発明の酸化亜鉛柱は、電子デバイスやマイクロデバイスなどの機能材料や構造材料などとして、広い範囲で利用可能であり、特に機能材料の例としては光電変換素子、光触媒素子、電子放出材料などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸化亜鉛柱を配置した発光体(構造体)を示す概念図である。
【図2】本発明の酸化亜鉛柱を示す概念図である。
【図3】本発明の酸化亜鉛柱を示す斜視図である。
【図4】本発明の発光体における酸化亜鉛柱の配列を示す概念図である。
【図5】本発明の実施例2の発光体の作製工程を示す工程図である。
【図6】本発明の実施例6の陽極酸化アルミナを用いた発光体の作製工程を示す工程図である。
【図7】本発明の実施例6の陽極酸化アルミナを用いた発光体の作製工程を示す工程図である。
【図8】本発明における陽極酸化アルミナを示す概略図である。
【図9】本発明の実施例2,比較例3,実施例5の酸化亜鉛柱の構造の一例を示す図である。
【図10】本発明の溶液プロセスによる酸化亜鉛成長装置を示す概略図である 。
【図11】陽極酸化装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 酸化亜鉛柱
2 基体
3 基板
4 導電性膜
5 陽極酸化アルミナ
6 細孔
7 レジストマスク
8 アルミ膜
9 細孔開始点
10 三角格子
11,16 周期方向
12,14 六角柱(形)の中心
13 頂点
15 面中心
30 恒温槽
31 試料
32 反応溶液
33 反応容器
34 紫外光
40 恒温槽
41 試料
42 カソード
43 電解質
44 反応容器
45 電源
46 電流計
47 試料ホルダー
51 アルミ(膜)
52 陽極酸化アルミナ
53 細孔(ナノホール)
54 バリア層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a light emitter, a structure, and a method for producing the same, and more particularly, a structure having a periodic structure of nanometer to submicron size, particularly a light emitter, a light emitting element, a laser, and a columnar substance made of zinc oxide. Relates to an optical element having the above structure.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, zinc oxide has features such as wide gap semiconductors, piezoelectric characteristics, light emitting elements such as lasers and LEDs, phosphors, waveguides, transparent electrodes, piezoelectric elements, photoelectric conversion elements, photosensitive materials, decomposition of harmful substances, Research has been actively conducted in fields such as antibacterial. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-256673 has shown that laser oscillation in the ultraviolet region is possible from a zinc oxide thin film.
[0003]
On the other hand, by reducing the size of the semiconductor from nanometer to sub-micron, it is possible to expect unique electrical, optical and chemical properties in electron confinement and surface action. From this point of view, if zinc oxide is used to realize a nano-sized structure with excellent crystallinity, electrical, optical, chemical, including light-emitting elements and photoelectric conversion functions can be realized. Further improvement of the physical properties can be expected.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, conventionally, it has been difficult to produce a zinc oxide material having a nano-size size and excellent crystallinity by a simple method.
In general, as a method for producing a nano-sized material, there is a production by a semiconductor processing technique including a fine pattern drawing technique such as photolithography, electron beam exposure, and X-ray diffraction exposure. However, these methods have problems such as poor yield and high device costs, and a method that can be created with a simple method and high reproducibility is desired.
[0005]
In addition, as a technique for producing nano-sized fine particles, there is a technique by applying and baking a colloidal solution. Although this method is relatively simple, there are problems in controllability and reproducibility with respect to the crystallinity and fine particle shape of the zinc oxide to be produced.
[0006]
An example of the structure control of zinc oxide having a nanometer size structure is disclosed in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-256673. Was reported to be low.
[0007]
As another example of producing columnar zinc oxide, there is a report of growing zinc oxide whiskers on a substrate by atmospheric open CVD ("Jpn. J. Appl. Phys." Vol. 38 ( 1999) L586). However, the whisker has a relatively large diameter of several microns or more.
[0008]
These methods have not been sufficiently applied because the substrate is limited to a sapphire substrate, high-temperature growth conditions are used, and the structure is not sufficiently controlled.
[0009]
In view of the above, an object of the present invention is to provide a structure made of zinc oxide having a periodic structure with a nanometer to submicron size on a conductive film. This is applied to an optical element and the like.
Another object of the present invention is to provide a method for easily producing the above-mentioned light emitter.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above problems can be solved by the following configuration and manufacturing method of the present invention.
That is, the present invention has a base and a plurality of columnar members mainly composed of zinc oxide, and the columnar members have a substantially hexagonal column shape and are arranged substantially perpendicular to the surface of the base. It is a light-emitting body characterized by comprising.
[0011]
It is preferable to have hexagonal columnar zinc oxide columns periodically and substantially vertically disposed on the substrate.
It is preferable that the arrangement period of the periodically arranged zinc oxide columns is smaller than the emission wavelength.
The zinc oxide columns are preferably arranged in a triangular lattice shape.
The zinc oxide column preferably has a regular hexagonal cross section, and the arrangement direction of the periodic structure is preferably substantially equal to the direction from the column center to the apex direction of the hexagonal columnar zinc oxide column.
The zinc oxide column preferably has a regular hexagonal cross section, and the arrangement direction of the periodic structure is preferably substantially equal to the direction from the column center of the hexagonal column-shaped zinc oxide column to the center of the side surface.
The base is preferably composed of a substrate and a conductive film on the substrate.
[0012]
The conductive film preferably contains Pt, Cu or Pd as a main component.
The conductive film is preferably oriented in the 111 direction perpendicular to the substrate.
The zinc oxide pillars are preferably oriented in the c-axis direction perpendicular to the substrate.
The zinc oxide column is preferably arranged in the pores of the anodized alumina.
[0013]
In addition, the present invention is a structure including a base and a hexagonal columnar zinc oxide column periodically and vertically arranged on the base.
The base is preferably composed of a substrate and a conductive film on the substrate.
[0014]
Furthermore, the present invention provides a step of forming a conductive film on a substrate to form a substrate, a step of forming circular or elliptical pore patterns periodically arranged on the substrate, and the substrate It is a method for producing the above-mentioned luminescent material, comprising a step of growing zinc oxide pillars in a solution containing zinc ions in the upper pores.
[0015]
The pores are preferably elliptical.
The step of forming the circular or elliptical pore pattern includes a step of forming a pore formation start point on the surface of aluminum provided on the substrate, and an anode having pores by anodizing the aluminum. It is preferable to have a step of forming alumina oxide.
[0016]
According to the present invention, a zinc oxide material having a nano-size size and excellent crystallinity, particularly a nano-size zinc oxide column can be produced. Thereby, it can be set as a high performance light-emitting body. In particular, a zinc oxide pillar having a diameter of about several tens to 500 nm, that is, an ultrafine zinc oxide column can be formed upright on a conductive substrate. Thereby, electrical connection between the zinc oxide pillar and the base electrode becomes possible. This eliminates the need for expensive single crystal substrates such as sapphire.
[0017]
Further, the zinc oxide pillars are periodically arranged in a submicron size as described above, thereby enabling application to an optical element as a photonic crystal. In particular, in Japanese Patent Laid-Open No. 10-256673, the zinc oxide column is a hexagonal column but is a continuous film. In the present invention, the columnar zinc oxide is different from each other in that it is periodically arranged.
[0018]
The photonic crystal is obtained by periodically controlling the optical properties of two or more different portions having different refractive indexes (dielectric constants) (JD Joannnopoulos et al. “Photonic Crystals”). Princeton University Press). Such a medium has a refractive index of the order of a wavelength even in light so that the electron wave is Bragg-reflected in the semiconductor band formation theory and the dispersion relationship between the energy E and the wave number k is analogized. Periodicity creates a photonic band. Furthermore, depending on the periodic structure, a wavelength region where light cannot exist, that is, a photonic band gap is formed. In order to control such a photonic band, the structure period needs to be a size from about the wavelength of light to a fraction of the wavelength of light.
[0019]
That is, in the present invention, a periodic structure (photonic crystal) having a size equal to or smaller than the wavelength of light is produced with zinc oxide, and the periodic structure is appropriately designed with respect to the emission spectrum and dispersion characteristics of zinc oxide. It can be expected to be applied as various optical elements including In particular, by using a mode in which the group velocity of the photonic band is low or a localized mode associated with a defect structure, it is possible to increase the efficiency of the light emitting element and to lower the oscillation threshold of the laser element. In addition, when used as a phosphor, it can be used to control the fluorescence lifetime. That is, by using columnar zinc oxide as a photonic crystal by periodically arranging it, it is possible to increase the efficiency of the light emitting element, lower the threshold of oscillation of the laser element, and the like. In addition, the photonic crystal can be expected to be applied as various optical elements including a waveguide and a polarizing element.
[0020]
In particular, zinc oxide can be used as a light-emitting material that emits ultraviolet light at the band edge or emits green light due to oxygen vacancies and interstitial Zn defects, but it must be applied with a periodic structure (photonic crystal) corresponding to the emission wavelength. Thus, a high-performance light-emitting element can be obtained in a desired wavelength region.
[0021]
The structure having the zinc oxide pillar of the present invention includes functional materials such as photoelectric conversion elements, photocatalysts, field emission electron emission elements, various electronic devices and microdevices, structural materials, etc. in addition to light emitting elements. As such, it can be applied in a wide range.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a structure (light-emitting body) in which zinc oxide columns are arranged on a substrate of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0023]
<Configuration>
FIG. 1 is a conceptual diagram showing an example of a structure (light emitter) of the present invention. As shown in FIG. 1, the light emitter of the present invention is formed by periodically arranging zinc oxide pillars 1 as light emitting materials upright on a
The zinc oxide column 1 of the present invention has oxygen and zinc as main components and has a hexagonal columnar structure in particular.
[0024]
FIG. 2 is a conceptual diagram showing an example of the shape of the zinc oxide pillar of the present invention as viewed from above. When the hexagonal column is viewed from above, a hexagonal shape such as a regular hexagon as shown in FIG. 2A, a hexagon as shown in FIGS. 2B and 2C, and a rounded corner as shown in FIG. Examples include hexagons.
[0025]
FIG. 3 is a perspective view showing the zinc oxide column of the present invention. A regular hexagonal prism as shown in FIG. 3 (a), a hexagonal prism as shown in FIG. 3 (b), a hexagonal prism with rounded corners as shown in FIG. 3 (c), as shown in FIG. 3 (d). And the like having a spindle-shaped tip.
[0026]
The zinc oxide pillar of the present invention can have an arbitrary crystal structure such as polycrystal, single crystal, and amorphous, but a structure excellent in luminous ability is preferable, and a crystallinity excellent, particularly a single crystal is preferable. By appropriately selecting a zinc oxide film forming condition and a base substrate, which will be described later, zinc oxide having excellent orientation can be grown with the c-axis directed upward with respect to the substrate. In particular, hexagonal columnar zinc oxide with the c-axis facing upward can be grown. Furthermore, it is preferable to produce it under the conditions of a hexagonal column from the viewpoint of the quality of the zinc oxide column, that is, crystallinity and c-axis orientation. From such a viewpoint, in the hexagonal column made of zinc oxide of the present invention, it is preferable that the hexagonal column can be in the c-axis direction in the height direction of the hexagonal column, and further, it becomes a single crystal of the hexagonal column.
[0027]
The hexagonal zinc oxide column is preferably composed of a zinc oxide column disposed with directivity with respect to the substrate. For example, the column can be formed substantially perpendicular to the substrate.
[0028]
Although the shape and size of the zinc oxide pillar depend on the preparation conditions, the thickness is several nm to several μm, the length is several tens nm to several tens μm, and the aspect ratio is in the range of about 1 to 200.
[0029]
The composition of zinc oxide in the present invention is not particularly limited as long as oxygen and zinc are the main components. Further, by doping B, Al, Ga, In, N, P, As, etc., the carrier polarity, carrier density, etc. can be controlled. Further, the light emission level can be controlled by introducing impurities such as oxygen deficiency and rare earth.
[0030]
As the
[0031]
Moreover, it can be set as a photonic crystal by comprising the above-mentioned zinc oxide column in a two-dimensional arrangement on the substrate. As described above, the photonic crystal has a structure in which two or more types of portions having different refractive indexes (dielectric constants) are periodically arranged. In order to control such a photonic band, the structure period needs to be a size of about a light wavelength to a fraction of the light wavelength.
[0032]
The light emitter of the present invention, that is, a photonic crystal in which zinc oxide is periodically arranged, requires a periodic structure of about 100 to 400 nm in order to control light emission from the ultraviolet region to the visible region. In the present invention, the photonic band structure generated by the periodic structure is effective due to a decrease in the density of states at the emission wavelength and anisotropy of the dispersion relationship, but it is more preferable that the photonic band gap is open. Examples of the periodic structure of the two-dimensional photonic crystal include a square array and a triangular lattice array. From the viewpoint of opening a photonic band gap, as shown in FIG. The structure of the arranged triangular lattice arrangement is preferable. When a hexagonal zinc oxide column is applied to such a triangular lattice arrangement, it is more preferable because the symmetry is matched by controlling the orientation of the arrangement and the in-plane orientation of the hexagonal column. For example, as shown in FIG. 4A, the
[0033]
<Production method>
Next, the manufacturing method of the light-emitting body (structure) made of zinc oxide according to the present invention will be described.
Examples of the method for producing the zinc oxide pillar of the present invention include MBE, laser vapor deposition, CVD, growth in solution, sputtering, vacuum vapor deposition, etc., but simple, low cost and good quality zinc oxide pillar. A growth process in solution capable of growing is preferred.
[0034]
That is, as a method for producing the zinc oxide pillar of the present invention, it is preferable to use precipitation from a solution having zinc ions. By using zinc oxide growth in a solution, the structure having a large area can be manufactured at a low cost. For example, a zinc oxide film can be formed by immersing the sample 31 in a reaction solution 32 composed of an aqueous solution of zinc nitrate and DMAB (dimethylamine borane) using a reaction apparatus as shown in FIG. The zinc oxide pillar as described above can be grown by selecting appropriate conditions such as concentration and temperature, and using an appropriate substrate. At this time, irradiation with ultraviolet light 34 can also be performed.
[0035]
Further, by applying a noble metal element such as Pd, Pt, Cu, Ag, Au, Rh, Ir or an iron group element such as Ni, Fe, Co as a catalyst to the substrate surface, it is selectively oxidized in the catalyst applying portion. Zinc can be grown. Examples of the method for applying the catalyst include soaking in a solution containing the above catalyst ions, and forming a film made of an element serving as a catalyst. However, in order to make the direction of the zinc oxide pillar upright on the substrate, it is preferable to use a substrate on which a continuous film of a material that can be a catalyst is formed as a conductive film. For example, a continuous film of a noble metal such as Pt, Pd, or Cu can be formed. Use of a substrate having a film mainly composed of a flat noble metal as described above is preferable because the zinc oxide column can be made to stand substantially perpendicular to the substrate. Further, it is preferable that the noble metal substrate is oriented in, for example, the 111 orientation or the like from the viewpoint of reducing variation in the shape and density of the zinc oxide pillars.
[0036]
This noble metal film can be used as an electrode for supplying a current (applying a potential) to the zinc oxide column after growing the zinc oxide column. Thereby, as shown in FIG. 1, it can be set as the structure characterized by being comprised from the
[0037]
As a method of periodically arranging the zinc oxide pillars of the present invention, first, a patterning method using electron beam exposure and etching techniques can be used. This includes forming a desired pattern on a substrate in advance and then growing zinc oxide pillars. For example, by performing the above-mentioned growth in liquid after patterning periodic pores, zinc oxide pillars can be grown from each pore.
[0038]
However, since this method has problems such as poor yield and high device cost in patterning, it is preferable to use a regular nanostructure formed naturally as follows. For example, an anodized alumina film may be used. Anodized alumina is most preferable because it can produce a two-dimensional periodic structure having a high aspect over a large area, that is, a 2D photonic crystal, by a simple method of anodization. Further, since the period size can be controlled in the range of several tens to 500 nm depending on the manufacturing conditions, it is useful for manufacturing photonic crystals in the visible to ultraviolet region.
[0039]
In addition, by applying a manufacturing method to which anodized alumina is applied, columnar zinc oxide can be manufactured at a nanometer size at a low cost by a simple manufacturing method.
[0040]
The anodized alumina nanohole will be described below.
Anodized alumina nanoholes are produced by anodizing an Al film, aluminum foil, aluminum plate or the like in a specific acidic solution (for example, RC Furneaux, WR Rigby & AP Davidson “ NATURE "Vol.337, P147 (1989) etc.). FIG. 8 shows a schematic diagram of anodized alumina nanoholes. This anodized
[0041]
In addition, the pore arrangement can be made regular by a two-step anodic oxidation method or a method of performing anodization after forming honeycomb-shaped irregularities (pore start points) on the Al surface. (See Masuda: "OPTRONICS" No. 8 (1998), p. 211)
Examples of the method for forming the pore start point include a method using a stamper and a method of irradiating FIB.
[0042]
In order to control the in-plane direction of the hexagonal column-shaped zinc oxide column of the present invention, that is, the ab axis direction, the patterning shape is a hexagonal shape or a single crystal substrate is used. This can be achieved by aligning the orientation of the structure. In addition, when a circular pattern (pore) is used, a certain degree of orientation can be determined by making the pattern shape an elliptical pattern (pore). When applying anodized alumina, the shape of the pores can be controlled to some extent by the production conditions such as the shape of the pore starting point, the arrangement pattern, and the anodizing conditions described later.
[0043]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples.
[0044]
Example 1 and Comparative Examples 1 and 2
This example is an example in which hexagonal zinc oxide is arranged in a triangular lattice pattern by growth of zinc oxide by MBE and patterning using electron beam exposure.
[0045]
First, a 200 nm-thick zinc oxide film was epitaxially grown by MBE on a degreased and cleaned c-plane sapphire substrate. In the MBE method, Zn metal and an RF (radio frequency) oxygen radical source are used, and after preliminary heating at 650 ° C. in vacuum, a Zn partial pressure of 1 × 10 -Four Pa (1 × 10 -6 torr), O 2 ZnO was grown under conditions of a flow rate of 0.3 ml / min (0.3 ccm), an RF power of 300 W, and a substrate temperature of 550 ° C.
[0046]
Subsequently, a resist mask pattern was formed by resist film formation, electron beam exposure, and development. The mask pattern has a shape as shown in FIG. 4A in which hexagons are arranged, and hexagons having a diameter of about 200 nm are arranged in a triangular lattice pattern with a period of 0.3 μm. In addition, the periodic structure of the mask pattern is set to the [1-2-1] direction of the zinc oxide film. Continue to NH Four OH and H 2 O 2 Zinc oxide was wet-etched with an etchant comprising, and the resist was removed with an organic solvent.
[0047]
Moreover, as Comparative Example 1, a zinc oxide film formed without patterning was prepared.
Further, as Comparative Example 2, a mask pattern having a circular shape instead of a hexagonal shape was prepared.
[0048]
(Evaluation)
It was confirmed by FE-SEM observation that the sample of Example 1 was formed with hexagonal zinc oxide columns in a triangular lattice arrangement according to the exposure pattern. The zinc oxide pillar size was 160 nm and the hexagonal corners were slightly rounded, but it was a regular hexagonal shape. On the other hand, Comparative Example 1 was a flat film. Further, in Comparative Example 2, columnar zinc oxide was arranged and formed. From TEM observation, it was confirmed that the epitaxial growth occurred on the sapphire substrate.
[0049]
By measuring photoluminescence using a He—Cd laser as an excitation source (excitation wavelength: 325 nm), in the sample of this example and the comparative example, light emission between bands at a wavelength of 385 nm and green light emission in the vicinity of a wavelength of 500 to 550 nm due to oxygen deficiency. It was confirmed.
[0050]
Compared with the sample of Comparative Example 1, the sample of Example 1 was mainly emitted in the ultraviolet region, and the green emission was suppressed. It can be considered that green light emission is suppressed by forming a photonic band gap with a periodic structure.
In addition, the sample of Example 1 was slightly higher in photoluminescence intensity than the sample of Comparative Example 2. This can be considered as an effect of the periodic arrangement of hexagonal shapes.
[0051]
Example 2 and Comparative Example 3
In this example, zinc oxide is selectively grown by patterning by electron beam exposure and a solution process.
FIG. 5 is a diagram showing a manufacturing process of the light emitter of this example. Hereinafter, a description will be given with reference to FIG.
[0052]
Step a)
A Pd film having a thickness of 100 nm was formed on the substrate 3 made of a silicon substrate by RF sputtering as the base conductive film 4. The conditions for forming the underlying conductive film are preferably those with excellent 111 orientation. For example, when forming a Pd film, the conditions of RF power 150 W and argon gas pressure 0.7 Pa (5 mtorr) were used. Here, although RF sputtering is used, any film forming method such as a sputtering method, a CVD method, or a vacuum evaporation method can be applied for film formation. (See Fig. 5 (a))
[0053]
Step b)
Subsequently, a resist resist mask 7 having circular openings arranged in a triangular lattice pattern was formed by resist film, electron beam exposure and development. Patterns with various aperture diameters and arrangement periods were formed with the aperture size in the range of 50 to 400 nm and the aperture interval (period) in the range of 100 to 500 nm. (See FIG. 5 (b))
[0054]
Step c)
Using the apparatus shown in FIG. Three The zinc oxide pillars 1 were grown in a reaction solution 32 composed of 0.05 M dimethylamine borane aqueous solution under the condition of irradiating ultraviolet rays with a high-pressure mercury lamp at a bath temperature of 60 ° C. The processing time is 30 minutes. Thereby, the zinc oxide film is selectively grown on the conductive film. (See Fig. 5 (c))
[0055]
Step d)
Finally, the resist mask was dissolved with an organic solvent. (See Fig. 5 (d))
[0056]
As Comparative Example 3, a resist mask was not formed on the conductive film and zinc oxide was grown.
[0057]
(Evaluation)
According to the FE-SEM observation of the sample of Example 2, hexagonal zinc oxide columns are formed in a triangular lattice arrangement in a circular mask pattern as shown in FIG. 9A according to the opening size. Confirmed that it has been. Although the hexagonal prisms in FIG. 3A to FIG. 3C were mixed, the hexagonal corners were relatively sharp. For example, when a resist mask having an opening of 300 nm was used, the hexagonal column size was about 200 to 250 nm and the height was about 500 nm. X-ray diffraction confirmed that c-axis orientation of zinc oxide was confirmed.
[0058]
Also in Comparative Example 3, hexagonal columnar zinc oxide was grown, but as shown in FIG. 9B, the size variation was large and the position was random.
At this time, by using a 111-oriented base conductive film, it was possible to grow hexagonal columnar ZnO excellent in c-axis.
[0059]
In particular, when an appropriate opening size of the mask was used, there was a tendency that a large amount of zinc oxide having a shape similar to that of a regular hexagonal column grew excellent in the shape and size uniformity of the hexagonal column. In this example, the opening diameter is desirably about 400 nm, and the diameter of the ZnO hexagonal column at that time is about 300 nm.
[0060]
By measuring photoluminescence using a He—Cd laser as an excitation source, inter-band emission at a wavelength of 385 nm and green emission near a wavelength of 500 to 550 nm were confirmed in both samples of Example 2 and Comparative Example 3. In the sample having a mask opening diameter of 200 nm and a period of 250 nm, the emission spectrum was mainly emitted in the ultraviolet region and the green emission was suppressed as compared with the sample of Comparative Example 3. It can be considered that green light emission is suppressed by forming the photonic band gap.
[0061]
When a sample having a mask opening diameter of 200 nm and a period of 250 nm was used, excitation with YAG third harmonic was performed to measure photoluminescence, and a laser oscillation threshold value was evaluated at liquid nitrogen temperature. Compared with 3, the laser oscillation threshold was lower. In Example 3, it is considered that the laser oscillation threshold is lowered due to the effect of the group velocity reduction as the photonic crystal.
[0062]
Examples 3 and 4
This example is the same as Example 2 except that Pt (Example 3) and Cu (Example 4) are used for the base conductive film.
[0063]
In Example 2, the uniformity of the shape of the zinc oxide column was excellent when the mask opening diameter was about 400 nm. However, in this example using Pt as the underlying conductive film, the shape was uniform when the opening diameter was about 200 nm. When Cu was used as the underlying conductive film, it was preferable when an opening diameter of about 100 nm was used. In each, the diameter of the ZnO hexagonal column was about 150 nm and 60 nm. That is, by selecting an appropriate underlying conductive film, zinc oxide pillars having excellent shape uniformity in various sizes could be grown.
[0064]
In Example 3, a sample having a mask opening diameter of 200 nm and a period of 250 nm was used, and excitation with YAG third harmonic was performed to measure photoluminescence. When the laser oscillation threshold was evaluated at liquid nitrogen temperature, However, the threshold value was lower than that in Example 2.
[0065]
Furthermore, when photoluminescence was measured using a He—Cd laser as an excitation source using a sample having a mask opening diameter of 100 nm and a period of 150 nm in Example 4, the intensity of photoluminescence was higher than that of Example 2.
[0066]
Example 5
The present embodiment is the same as the third embodiment except that the mask pattern is elliptical instead of circular. The long / short axis ratio of the ellipse was set to 3: 4.
[0067]
In the present example, as shown in FIG. 9C, the direction of the hexagonal column tends to match the direction connecting the central axis and the apex with the major axis direction of the elliptical opening. That is, the zinc oxide columns were arranged with the hexagonal columns aligned. X-ray diffraction confirmed the c-axis orientation and in-plane orientation of zinc oxide.
When the photoluminescence intensity of the sample of this example was evaluated, it was slightly higher than that of Example 3.
[0068]
Example 6
In this example, anodized alumina is used to form an array of zinc oxide pillars.
6 and 7 are diagrams showing a manufacturing process of the light emitter of this example. Hereinafter, a description will be given with reference to FIGS. 6 and 7.
[0069]
Step a)
A Pd film having a thickness of 100 nm was formed as a base conductive film 4 by RF sputtering on a substrate 3 made of quartz glass, and then an aluminum film 8 was formed by 1 μm by DC sputtering. The conditions for forming the underlying conductive film are preferably those with excellent 111 orientation. For example, the conditions of RF power 150 W and argon gas pressure 0.7 Pa (5 mtorr) were used. Here, although RF sputtering and DC sputtering are used, any film forming method such as a CVD method or a vacuum evaporation method can be applied for film formation. (See Fig. 6 (a))
[0070]
Step b)
Next, as a pre-process for anodic oxidation, irregularities are prepared on the aluminum surface so that the anodic oxidation
[0071]
Among these, the technique using focused ion beam irradiation does not require laborious processes such as resist coating, electron beam exposure, and resist removal, and the pore starting point can be quickly set at a desired position by direct drawing. It is particularly preferable from the viewpoints that it can be formed and that it is not necessary to apply pressure to the workpiece, and that it can be applied to a workpiece that does not have high mechanical strength.
[0072]
In the present example, a dot-like starting point was formed in a honeycomb array with an interval of 200 nm using irradiation with a Ga focused ion beam. Here, the ion species for focused ion beam processing was Ga, the acceleration voltage was 30 kV, the ion beam diameter was 100 nm, the ion current was 300 pA, and the irradiation time of each dot was 10 msec. (See FIG. 6 (b))
[0073]
Step c)
Next, the anodized alumina 5 is produced by anodizing the aluminum film. In FIG. 11, 40 is a thermostatic chamber, 41 is a sample, 42 is a cathode of a Pt plate, 43 is an electrolyte, 44 is a reaction vessel, 45 is a power source for applying an anodic oxidation voltage, and 46 is an anodizing current measurement. An ammeter 47 is a sample holder. Although omitted in the figure, a computer for automatically controlling and measuring voltage and current is also incorporated. The sample 41 and the cathode 42 are arranged in an electrolyte whose temperature is kept constant by a constant temperature water bath, and anodization is performed by applying a voltage between the sample and the cathode from a power source. Examples of the electrolyte used for anodization include oxalic acid, phosphoric acid, sulfuric acid, and chromic acid solution.
[0074]
Since the pore interval of alumina nanoholes, that is, the structural period, has a correlation of the following equation (1) with the anodic oxidation voltage, it is desirable to set the anodic oxidation voltage corresponding to the starting point arrangement (interval).
[0075]
[Expression 1]
[0076]
The thickness of the alumina nanohole can be controlled by the film thickness of the aluminum film and the anodic oxidation time. For example, the entire film thickness can be replaced with alumina nanoholes, or a desired aluminum film can be left.
[0077]
Furthermore, the nanohole diameter can be appropriately increased by a treatment (pore wide treatment) in which the alumina nanohole layer is immersed in an acid solution (for example, phosphoric acid solution). By controlling the acid concentration, treatment time, and temperature, alumina nanoholes having a desired nanohole diameter can be obtained.
[0078]
In this example, a 0.3 M phosphoric acid bath was used as an electrolytic solution for anodization, and anodization at 80 V was performed. As a pore-wide treatment, 5 wt. The nanohole diameter was expanded to about 160 nm by immersing in% for 80 minutes. (See Fig. 7 (c))
[0079]
Step d)
Zinc oxide pillars 1 were grown from the bottoms of the pores in the same manner as in Example 2. However, ZnNO Three The concentration was 0.02M, the bath temperature was 70 ° C., and the reaction time was 2 hours.
(See Fig. 7 (d))
(Evaluation)
FE-SEM observation of the sample of Example 6 confirmed that hexagonal zinc oxide columns were formed in a triangular lattice arrangement in the pores of anodized alumina according to the pore size. Although the hexagonal prisms in FIG. 3A to FIG. 3C were mixed, the hexagonal corners were relatively sharp.
[0080]
Further, the zinc oxide pillars of Example 6 had a height of about 1 μm, and the zinc oxide pillars having a high aspect ratio could be arranged.
In addition, a large area array pattern could be formed by a simple method.
[0081]
By measuring photoluminescence using a He—Cd laser as an excitation source, light emission between bands at a wavelength of 385 nm and green light emission at a wavelength of about 500 to 550 nm were confirmed in both samples.
[0082]
Compared with the sample of Comparative Example 3, the sample of Example 6 was mainly emitted in the ultraviolet region, and the green emission was suppressed. It can be considered that green light emission is suppressed by forming the photonic band gap.
[0083]
The sample of Example 6 was heat-treated at 400 ° C. for 1 hour in a He atmosphere, and after depositing an Ag equivalent to a thickness of 100 nm, it was placed in a vacuum apparatus, and 10 -6 After exhausting to Pa, cooled to liquid nitrogen temperature, facing LaB 6 When electrons were emitted from an electron gun consisting of the above and irradiated with an electron beam accelerated to an acceleration voltage of 10 to 50 keV, laser oscillation was possible in the ultraviolet region near 390 nm. 10-15 A / cm as the laser oscillation threshold 2 It was about.
[0084]
On the other hand, when the same evaluation was performed in Comparative Example 3, the oscillation threshold was 20 to 40 A / cm. 2 It was about.
By using the light emitter of Example 6, the threshold current density was reduced. Furthermore, the laser oscillation wavelength width was narrow, and the number of laser oscillation modes was reduced. In the present embodiment, it is considered that the laser oscillation threshold has been lowered due to the effect of the group velocity reduction.
[0085]
Example 7
The samples prepared in Examples 2 to 4 were 2% H 2 Then, heat treatment was performed at 600 ° C. for 10 minutes in a reducing atmosphere of 98% He to reduce the oxygen composition amount in the zinc oxide column and increase the conductivity, and then the electron emission ability was evaluated.
[0086]
The sample is placed in a vacuum apparatus and 10 -6 After evacuating to Pa, the electron emission amount was evaluated by applying a voltage to the opposing anode plate. The distance between the anode and the sample was 2 mm, and the voltage was 5 kV. A sample in which Cu of Example 4 is used as a base and zinc oxide pillars having the narrowest diameter are arranged and formed has the best electron emission ability, and the electron emission amount is 4 μA / cm. 2 It was about.
That is, it was found that an electron-emitting device in which nano-sized zinc oxide columns are arranged can be manufactured by the method of this example.
[0087]
【The invention's effect】
As described above, the present invention has the following effects.
According to the light emitter and structure of the present invention,
1) By arranging a zinc oxide column having excellent crystallinity and a nano-sized diameter on a substrate, a highly efficient light emitter could be obtained.
2) Furthermore, the zinc oxide pillars are periodically arranged in a submicron size as described above, thereby enabling application to optical elements such as light emitting elements as photonic crystals.
The effect was obtained.
[0088]
Moreover, according to the manufacturing method of the present invention,
3) By using zinc oxide growth in solution, the above-mentioned structure having a large area can be produced at low cost.
4) In addition, by applying a production method using anodized alumina, a structure in which columnar zinc oxide was periodically arranged on a substrate could be produced at a low cost by a simple production method.
The effect was obtained.
[0089]
The phosphor using the zinc oxide pillar of the present invention can be used for phosphors, display devices, and the like. Furthermore, the zinc oxide pillar of the present invention can be used in a wide range as a functional material or a structural material such as an electronic device or a micro device. Particularly, examples of the functional material include a photoelectric conversion element, a photocatalytic element, and an electron emission. Materials and the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram showing a light emitter (structure) in which zinc oxide pillars of the present invention are arranged.
FIG. 2 is a conceptual diagram showing a zinc oxide column of the present invention.
FIG. 3 is a perspective view showing a zinc oxide column of the present invention.
FIG. 4 is a conceptual diagram showing the arrangement of zinc oxide pillars in the light emitter of the present invention.
FIG. 5 is a process diagram showing a production process of a light emitter according to Example 2 of the present invention.
FIG. 6 is a process diagram showing a manufacturing process of a luminous body using anodized alumina of Example 6 of the present invention.
FIG. 7 is a process diagram showing a manufacturing process of a luminous body using anodized alumina of Example 6 of the present invention.
FIG. 8 is a schematic view showing anodized alumina in the present invention.
FIG. 9 is a diagram showing an example of the structure of zinc oxide pillars of Example 2, Comparative Example 3 and Example 5 of the present invention.
FIG. 10 is a schematic view showing a zinc oxide growth apparatus according to the solution process of the present invention.
FIG. 11 is a schematic view showing an anodizing apparatus.
[Explanation of symbols]
1 Zinc oxide pillar
2 Base
3 Substrate
4 Conductive film
5 Anodized alumina
6 pores
7 resist mask
8 Aluminum film
9 Fine pore starting point
10 Triangular lattice
11,16 Period direction
12,14 Center of hexagonal column (shape)
13 vertex
15 center
30 temperature chamber
31 samples
32 reaction solution
33 reaction vessel
34 Ultraviolet light
40 temperature chamber
41 samples
42 cathode
43 electrolyte
44 reaction vessel
45 Power supply
46 Ammeter
47 Sample holder
51 Aluminum (membrane)
52 Anodized alumina
53 pores (nanoholes)
54 Barrier layer
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