JP4672484B2 - 蓄熱変化量の検出システム - Google Patents
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しかし天気予報から知り得た気温や湿度等の気象データだけでは、例えば「晴れで30℃を超えるというから多分暑いだろう」「雪で零下まで下がるというから多分寒いだろう」といった程度の曖昧な結果しか得られず、必ずしも的確とは言えない。
一方、従来、気象情報の体感情報通知システムというものが提案されている(特許文献1参照)。このシステムでは、天気予報等から得た気象データとシステム使用者の体感情報とを統合し、体感温度の度合いをシステム的に修正して、もって実感に近い体感温度を導き出すことができると説明されている。
そこで、前述した温熱環境指標を用いれば、「快適さ」や「不快さ」を数値として得ることができ体感を知ることができそうに考えるが、実は、温熱環境指標を使用することには重大な問題がある。
まず第一に、温熱環境指標は、環境を制御可能な屋内において使用されることを前提にして定義されているため、例えば、ギャッギの新有効温度(SET)にて快適温度とされる気温22〜26℃、静穏気流、湿度20〜80%を考えた場合、屋外環境で春と秋の一定期間以外は毎日が不快日となってしまい、これではその情報自体、全く価値がなくなる。不快指数DIに至っては気温と湿度との相関について何人が不快さを感じるかの割合を示したものに過ぎず、そもそも夏場にしか有用でないと思われる。これらのことを鑑みると、ヒトが屋外で用いる体感の指標としては、温熱環境指標では不十分である。
一方、特許文献1のシステムは、体感温度を算出するものとなっているが、特許文献1には、かかる体感温度の具体的な算出方法は開示されておらず、従来と同じく気温や温熱環境指標等を用いていると考えられる。したがって、上述したように体感の判断を行えるものとはなっていない。加えて、体感温度の度合いをシステム的に修正しもって実感に近い体感温度を導き出すことができるとしてるが、具体的にどのように「システム的に修正」するかについての説明は欠落している。
そこで、本願発明人は、気象データや個人データ、季節等の複数のファクターから計算される物理量を探索し、その結果、人体に蓄積される熱量(人体蓄熱量)とその変化量(蓄熱変化量)とに着目するに至った。人体蓄熱量と蓄熱変化量とを用いることで、例えば、ヒトが屋外で感じる体感を確実に知ることができるようになると共に、体感に関する季節差や個人差なども解消できるようになる。
即ち、本発明に係る蓄熱変化量の検出システムは、少なくとも日時又は地域に関する情報を含む特定データを入力可能な入力手段と、気象データが蓄積された気象情報データベースと、前記入力手段で入力された特定データと気象情報データベースの気象データとを用いて、人体に蓄積される熱量である人体蓄熱量を算出すると共に、該人体蓄熱量の変化量である蓄熱変化量を算出する情報処理手段と、前記情報処理手段が算出した蓄熱変化量を出力する出力手段とを備えており、前記情報処理手段は、前記蓄熱変化量を出すために必要な特定データの基準値と予定値とを使用者に入力するように促す情報要求部と、前記入力された特定データの基準値と予定値とを取り込む情報収集部と、前記特定データの基準値に対応する気象データを気象情報データベースから取り込むと共に、該気象データと特定データの基準値とを用いて人体蓄熱量の基準値を求める基準値演算部と、前記特定データの予定値に対応する気象データを気象情報データベースから取り込むと共に、該気象データと特定データの予定値とを用いて人体蓄熱量の予測値を求める予測値演算部と、求められた人体蓄熱量の基準値と予測値との差をとり蓄熱変化量として求める変化量演算部と、前記変化量演算部で求められた蓄熱変化量を出力手段へ送る変化量出力部とを有していることを特徴とする。
また、前記体感度判定部は、蓄熱変化量の符号が負である場合は「寒い」又は「涼しい」と体感度を判定し、蓄熱変化量の符号が正である場合は「暑い」又は「暖かい」と体感度を判定するものであるとよい。
また、前記情報処理手段は、人体蓄熱量と蓄熱変化量と体感度との関係が使用者ごとに記録されている個人情報データベースと、前記使用者を識別するための登録情報と、過去に求めた蓄熱変化量及びそれに対応する人体蓄熱量に対して使用者が実際に抱いた体感度とを入力するように促す情報要求部と、前記入力された体感度と過去に求めた蓄熱変化量及びそれに対応する人体蓄熱量とを関連づけた上で、入力された登録情報と共に前記個人情報データベースへ記憶させる学習部と、前記個人情報データベースに蓄積された人体蓄熱量と蓄熱変化量と体感度との関係を用いて、前記蓄熱変化量から使用者の感覚に即した体感度を算出する判定補正部と、を有するとよい。
なお、本発明の蓄熱変化量の検出システムの最も好ましい形態としては、少なくとも日時又は地域に関する情報を含む特定データを入力可能な入力手段と、気象データが蓄積された気象情報データベースと、前記入力手段で入力された特定データと気象情報データベースの気象データとを用いて、人体に蓄積される熱量である人体蓄熱量を算出すると共に、該人体蓄熱量の変化量である蓄熱変化量を算出する情報処理手段と、前記情報処理手段が算出した蓄熱変化量を出力する出力手段とを備えており、前記情報処理手段は、前記蓄熱変化量を出すために必要な特定データの基準値と予定値とを使用者に入力するように促す情報要求部と、前記入力された特定データの基準値と予定値とを取り込む情報収集部と、前記特定データの基準値に対応する気象データを気象情報データベースから取り込むと共に、該気象データと特定データの基準値とを用いて人体蓄熱量の基準値を求める基準値演算部と、前記特定データの予定値に対応する気象データを気象情報データベースから取り込むと共に、該気象データと特定データの予定値とを用いて人体蓄熱量の予測値を求める予測値演算部と、求められた人体蓄熱量の基準値と予測値との差をとり蓄熱変化量として求める変化量演算部と、前記変化量演算部で求められた蓄熱変化量を出力手段へ送る変化量出力部と、前記人体蓄熱量と蓄熱変化量と体感度との関係が使用者ごとに記録されている個人情報データベースと、前記使用者を識別するための登録情報と、過去に求めた蓄熱変化量及びそれに対応する人体蓄熱量に対して使用者が実際に抱いた体感度とを入力するように促す情報要求部と、前記入力された体感度と過去に求めた蓄熱変化量及びそれに対応する人体蓄熱量とを関連づけた上で、入力された登録情報と共に前記個人情報データベースへ記憶させる学習部と、前記個人情報データベースに蓄積された人体蓄熱量と蓄熱変化量と体感度との関係を用いて、前記蓄熱変化量から使用者の感覚に即した体感度を算出する判定補正部と、を有しているとよい。
[第1実施形態]
図1は、本発明にかかる蓄熱変化量の検出システム1の第1実施形態を示している。
この検出システム1は、蓄熱変化量Δ(人体蓄熱量Sがどのように変化するか)を知るためのものであって、システムの使用者(蓄熱変化量Δの被検出者)が翌日〜数日先、或いは外出先にて実感としてどのように暑さ寒さを感じるかを予想するために、数値としての蓄熱変化量Δを求め当該使用者に報知するシステムである。
詳しくは、入力手段2は、日時、地域、使用者の活動状況等の情報を含む特定データを入力するのに用いられ、出力手段5は使用者へ向けて人体蓄熱量S、蓄熱変化量Δを出力するところである。本実施形態では、これら入力手段2及び出力手段5として、それらが互いに一体化されたクライアントコンピュータや携帯電話、PHS、PDA等の携帯型情報端末(以降、クライアントと呼ぶこともある)を採用した場合を示してある。具体的には、コンピュータであれば、入力手段2としてはキーボードやマウス、出力手段5としてはモニタが採用される。
気象情報データベース3は、日時及び地域ごとに気温、湿度(水蒸気圧)等の気象データを蓄積したものである。サーバ内のハードディスクに記録されたデータであってもよいが、本実施形態の場合、気象庁などが公開している気象データを利用する。
これら入・出力手段2,5(クライアントコンピュータ)、情報処理手段4(サーバコンピュータ)、気象情報データベース3は、インターネットを介して接続されており、相互に情報伝達が可能である。
情報要求部10は、使用者に対し、蓄熱変化量Δを出すために必要な特定データの基準値と予定値とを使用者に入力するように促すところである。
特定データの基準値とは、蓄熱変化量Δを算出する際に基準とする季節や日や時刻(日時要素)、場所(地域要素)、歩くのか走るのか等どのような活動をするか(活動要素)の情報である。また特定データの予定値は、蓄熱変化量Δを知りたいと考える日時要素、地域要素、活動要素等である。
地域要素は、例えば東京や大阪、千代田区や三鷹市、浪速区や吹田市といった地名である。新橋、梅田といったようなピンポイント地点であっても構わない。勿論、必要に応じて国情報も含める。また、より精度を高める場合には、ビル街、住宅地、ゴルフ場、海、山岳地などといった地形的な特徴をも含めるとよい。
なお、これら特定データの基準値と予定値とは、地域要素や活動要素が同じ場合は当然に許容されるが、少なくとも日時要素は異なるものとしなければならない。
使用者がこれらの情報をクライアントの入力手段2を介して入力すると、インターネットを通じサーバに送信され、基準値用の情報収集部11が当該情報を取り込む。
人体蓄熱量Sは、式(1)を用いて求める。
この式で算出された人体蓄熱量Sが+の場合には、人体に対して熱が流入する状況を示しており、概観的には「暑い」と感じる状態を意味している。逆に、人体蓄熱量Sが−の場合には、人体から熱が流出する状況を示しており、概観的には「寒い」と感じる状態を意味している。
Rは、人体から放射される熱量又は周囲から人体へ放射により伝えられる熱量である。本実施形態の場合は、式(2)を用いる。
Cは、風が吹き人体に当たることで人体から出入りする熱量、換言すれば、空気が対流することに伴って人体に出入りする熱量であり、本実施形態の場合は、式(3)を用いて算出する。
式(1)のKで示される熱量は、人が何かに接触することで奪われる熱量や与えられる熱量を意味している。例えば、人体から衣服に取られる熱量であって、本実施形態の場合は、式(3)を用いて算出する。
Eは人の発汗に伴う放熱量であり、汗が蒸発することで奪われる熱量である。ゆえに、式(1)においては、マイナスでしか加算されていない。本実施形態の場合、式(5)を用いて算出する。
なお、人体蓄熱量Sの計算においては、使用者が身につけた着衣の熱伝導率による影響を加味させるのが好ましい。この場合、上記情報要求部10が使用者に促す入力手段2への入力事項として、着衣の材質やタイプ(肌露出度)、重ね着数等をも含ませるようにすればよい。
予測値演算部14は、前記情報収集部13が取り込んだ特定データの予定値に対応する気象データを気象情報データベース3からダウンロードする。取り込む気象データは、予定値(蓄熱変化量Δを知ろうとする日時要素、地域要素、活動要素等)に対応する予想気温や予想湿度(予想水蒸気圧)等である。加えて、予測値演算部14は、該気象データと特定データの予定値とを用いて、人体蓄熱量の予測値SPを求める。人体蓄熱量Sの計算には、既に説明した式(1)を用いる。
このように、人体蓄熱量Sの差分として蓄熱変化量Δを求める理由は、以下の通りである。
しかしながら、ヒトが暑い寒いを感じるのは、人体に蓄積されている熱量だけに関係するのではなく、その変化に関係することを本願発明人は明らかにしている。
例えば、昨日のある時点での人体蓄熱量(基準値)SBが80(W/m2)であって、今日の午後の人体蓄熱量(予定値)が40(W/m2)であった場合、人体蓄熱量の値だけを見ると、昨日も今日も同じ「暑い」状況であるが、その変化量である蓄熱変化量Δを求めると−40(W/m2)となっており、多くの人は、「涼しい」とか「快適である」と感じるであろう。
つまり、暑さ・寒さの温熱感覚(体感)には、蓄熱変化量Δが多大に影響しており、そのため、本実施形態の蓄熱変化量の検出システムは、特定データの基準値(基準となる場所や日時データ)での人体蓄熱量SBと、特定データの予定値(知りたい場所や日時データ)の人体蓄熱量SPを求め、その差である蓄熱変化量Δを求めるようにしている。
次に、上記構成を具備して成る蓄熱変化量の検出システム1の使用態様を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
蓄熱変化量Δの検出システム1を利用しようとする使用者は、まず、クライアントからサーバにインターネットを通じてアクセス可能な状態とする。
その後、クライアントに、ログイン画面が表示されることになり、使用者は入力手段2を用いて登録情報(氏名や住所、性別、生年月日、コード番号、ユーザーID、パスワード等)を入力し、本人認証を行う(S100)。これら複数を入力するのは最初の1回でよく、その後は、ユーザーID及びパスワードが登録情報となる。
同時に、情報要求部10により、使用者に予定値の入力を促す。そこで使用者はこれに従って入力手段2を用いて所定の入力をする(この場合、2005年2月3日9時、大阪市中央区で歩行状態、及び2005年2月3日15時、東京都千代田区で歩行状態)(S101)。なお、予定値については、内容の異なる複数種のものを使用者に入力させるようにして、入力された各予定値に応じて気象データの収集及び予測人体蓄熱量SPの算出を実行するようにしてもよい。その際は、図5に示したように表示画面中に複数の入力欄を設けておけばよい。
次に、基準値演算部12及び予測値演算部14は、取り込まれれた基準値や予定値に対応する気象データを気象情報データベース3から取り込む(S102)。
そして基準値演算部12により、取り込んだ気象データと基準値とを用いて基準の人体蓄熱量SBを求め、予測値演算部14により、取り込んだ気象データと予定値とを用いて予定の人体蓄熱量SPを求める(S103)。
この蓄熱変化量Δは、変化量出力部16によって出力手段5へと出力される(S105)。従って、出力手段5(クライアント)では、図6に示すように、蓄熱変化量Δが+30.0(W/m2 )であるといったような画面が表示される。このように数値として表示された蓄熱変化量Δを見れば、使用者は、正負のいずれ向きであるかによって暑いか寒いかの判断ができると共に、その数値の大小から、実感としてどの程度の暑さ寒さとして感じるかを予想することができる。
なお、図7には、式(1)〜式(5)のそれぞれの計算結果例や蓄熱変化量Δの計算結果例を示す。
図8には、本発明にかかる蓄熱変化量の検出システムの第2実施形態が示されている。 本実施形態は、変化量演算部15で求められた蓄熱変化量Δを基に、使用者が実際に感じる「暑い」、「寒い」等の気象状況に対する感じ方の度合いである「体感度」を求める体感度判定部17を有している。
前述したように、蓄熱変化量Δが正の場合には、多くの人は「暑い」又は「暖かい」と感じ、蓄熱変化量Δが負の場合には、「寒い」又は「涼しい」と感じる。ゆえに、体感度判定部17は、蓄熱変化量Δの符号が負である場合は「寒い」又は「涼しい」と体感度を判定し、蓄熱変化量の符号が正である場合は「暑い」又は「暖かい」と体感度を判定する。
詳しくは、体感度判定部17では、人体蓄熱量Sと蓄熱変化量Δと体感度とを関連づけた変換テーブルを備えており、この変換テーブルに従って、人体蓄熱量Sに基づきつつ蓄熱変化量Δを体感度に変えるようにしている。
こうすることで、使用者は蓄熱変化量Δの値を見て、独自に暑い寒いなどの判断をする必要が無くなり、より利用しやすい蓄熱変化量の検出システム1となる。
前述したように、蓄熱変化量Δが正の値であれば「暖かい〜暑い」と感じられ、負の値であれば「涼しい〜寒い」と感じられ、ゼロであれば同じと感じられる。
しかしながら、同じ蓄熱変化量Δであれば、万人が同じ体感度を持つかといえば、そうではなく、蓄熱変化量Δに対する感じ方も使用者により千差万別である。
かかる個人差を反映したシステムとすべく、本実施形態の蓄熱変化量の検出システム1の情報処理手段4は、図9に示すように個人情報データベース6を備えている。個人情報データベース6には、使用者の登録情報(氏名や住所、性別、生年月日、コード番号、ユーザID、パスワード等)と共に、人体蓄熱量SB及びそれに対応する蓄熱変化量Δに対しそのとき使用者が実際どのような体感度を抱いたか等の情報(個人体感度データ)を蓄積したものである。
加えて、情報処理手段4は学習部18を備えている。学習部18は、個人情報データベース6に記憶する個人体感度データ(変換テーブル)を作成する部分である。
さらに、情報処理手段4は、個人情報データベース6に蓄積された個人体感度データ(人体蓄熱量Sと蓄熱変化量Δと体感度との関係)を用いて、使用者の感覚に即した体感度を算出する判定補正部19を有している。
第2実施形態と同様に、変化量演算部15において蓄熱変化量Δが求められる。
その後、算出された蓄熱変化量Δを基に体感度を判定するが、本実施形態の場合、予め定められた万人向けの変換テーブルを用いる体感度判定部17がその判定を行うものとはなっていない。判定補正部19が、個人情報データベース6内にある個人体感度データを用いて体感度を判定する。こうすることで、使用者個人の感覚に即した体感度を確実に判定することが可能となり、例えば、男女差や人種差のような個人差を解消できるものとなっている。
なお、体感度を判定することなく、変化量演算部15が算出した蓄熱変化量Δと個人体感度データとを併せてクライアントに出力・表示させ、最終的な判断は使用者に行わせるようにしても何ら問題はない。
なお、図10に示すように、個人情報データベース6内にある個人体感度データを確実に更新させるため、情報要求部10は、過去に求めた蓄熱変化量Δ及びそれに対応する人体蓄熱量Sに対して使用者が実際に抱いた体感度を、入力手段2に対して入力するように要求する機能を有したものとなっている。入力の時期は特に限定されるものではなく、次回システム利用時として設定してもよいし、システム利用日の翌日又は都合のよい後日ということで設定してもよいし、毎日の日課として設定してもよい。
本システム1の用途として、ヒトを対象とすることが限定されるものではなく、動植物の飼育をはじめ、季節商品の販売予測や室内空調の制御にも用いることもできる。
人体蓄熱量Sの算出にあたり、「1日における人体蓄熱量の最大値・最小値」、「1年における人体蓄熱量の最大値・最小値」などを用いるようにしてもよい。
2 入力手段
3 気象情報データベース
4 情報処理手段
5 出力手段
6 個人情報データベース
10 情報要求部
11 基準値用の情報収集部
13 予定値用の情報収集部
12 基準値演算部
14 予測値演算部
15 変化量演算部
16 変化量出力部
17 体感度判定部
18 学習部
19 判定補正部
SB 人体蓄熱量の基準値
SP 人体蓄熱量の予測値
Δ 蓄熱変化量
Claims (6)
- 少なくとも日時又は地域に関する情報を含む特定データを入力可能な入力手段と、
気象データが蓄積された気象情報データベースと、
前記入力手段で入力された特定データと気象情報データベースの気象データとを用いて、人体に蓄積される熱量である人体蓄熱量を算出すると共に、該人体蓄熱量の変化量である蓄熱変化量を算出する情報処理手段と、
前記情報処理手段が算出した蓄熱変化量を出力する出力手段とを備えており、
前記情報処理手段は、
前記蓄熱変化量を出すために必要な特定データの基準値と予定値とを使用者に入力するように促す情報要求部と、
前記入力された特定データの基準値と予定値とを取り込む情報収集部と、
前記特定データの基準値に対応する気象データを気象情報データベースから取り込むと共に、該気象データと特定データの基準値とを用いて人体蓄熱量の基準値を求める基準値演算部と、
前記特定データの予定値に対応する気象データを気象情報データベースから取り込むと共に、該気象データと特定データの予定値とを用いて人体蓄熱量の予測値を求める予測値演算部と、
求められた人体蓄熱量の基準値と予測値との差をとり蓄熱変化量として求める変化量演算部と、
前記変化量演算部で求められた蓄熱変化量を出力手段へ送る変化量出力部と、
前記人体蓄熱量と蓄熱変化量と体感度との関係が使用者ごとに記録されている個人情報データベースと、
前記使用者を識別するための登録情報と、過去に求めた蓄熱変化量及びそれに対応する人体蓄熱量に対して使用者が実際に抱いた体感度とを入力するように促す情報要求部と、
前記入力された体感度と過去に求めた蓄熱変化量及びそれに対応する人体蓄熱量とを関連づけた上で、入力された登録情報と共に前記個人情報データベースへ記憶させる学習部と、
前記個人情報データベースに蓄積された人体蓄熱量と蓄熱変化量と体感度との関係を用いて、前記蓄熱変化量から使用者の感覚に即した体感度を算出する判定補正部と、
を有していることを特徴とする蓄熱変化量の検出システム。 - 前記情報処理手段は、変化量演算部で求められた蓄熱変化量を、当該蓄熱変化量に起因して人間が感じるところの体感度に変換し、該体感度を出力する体感度判定部を有していることを特徴とする請求項1記載の蓄熱変化量の検出システム。
- 前記体感度判定部は、蓄熱変化量の符号が負である場合は「寒い」又は「涼しい」と体感度を判定し、蓄熱変化量の符号が正である場合は「暑い」又は「暖かい」と体感度を判定することを特徴とする請求項2記載の蓄熱変化量の検出システム。
- 前記情報処理手段は、ネットワークに接続されたサーバコンピュータで実現されると共に、前記入力手段及び出力手段は、ネットワークに接続されたクライアントコンピュータで実現されていて、
前記気象情報データベースは、当該ネットワークに接続された他のコンピュータ内に備えられるものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の蓄熱変化量の検出システム。
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