JP4672005B2 - エレクトロウェッティング表示素子 - Google Patents

エレクトロウェッティング表示素子 Download PDF

Info

Publication number
JP4672005B2
JP4672005B2 JP2007505616A JP2007505616A JP4672005B2 JP 4672005 B2 JP4672005 B2 JP 4672005B2 JP 2007505616 A JP2007505616 A JP 2007505616A JP 2007505616 A JP2007505616 A JP 2007505616A JP 4672005 B2 JP4672005 B2 JP 4672005B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
liquid
particles
display element
conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007505616A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007531037A5 (ja
JP2007531037A (ja
Inventor
アンドリュー クラーク
エロイス ウェルフェア
Original Assignee
イーストマン コダック カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by イーストマン コダック カンパニー filed Critical イーストマン コダック カンパニー
Publication of JP2007531037A publication Critical patent/JP2007531037A/ja
Publication of JP2007531037A5 publication Critical patent/JP2007531037A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4672005B2 publication Critical patent/JP4672005B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/004Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements based on a displacement or a deformation of a fluid
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites

Description

本発明は、表示素子に関し、より詳細には受動表示素子の分野に関する。
多くの会社が、ロール‐トゥ‐ロールのコーティング・テクニックを使用した容易に製造可能な表示素子を作り出そうと積極的に努めている。これらの表示素子は、LED、OLED、PLED、EL等のように能動、すなわち光を放射するか、あるいはLCD、CLC、e‐インク等のように受動、すなわち光の通過、反射、または屈折に影響を与えるかのいずれかとすることができる。いくつかの受動システムは双安定であり、切り替え可能かつ電力が除かれた後においても切り替えられた状態を保つことができる。これまで開示されている構成の多くは、容易にカラー機能に適合させることが可能である。
種々のエレクトロウェッティング表示素子が従来技術の中で公知になっている。
米国特許第6473492号は、毛管内において流体を転位させる流体素子デバイスを開示している。流体を毛管内の所望のレベルまで移動させるために電圧が使用される。米国特許出願公開第2002/0080920号は、X線イメージング装置とともに使用するための米国特許第6473492号を基礎とする素子のアレイを用いたフィルタ・デバイスを開示している。米国特許出願公開第2003/0085850号は、デバイスの焦点距離が変化するようにメニスカス形状を変更する電子デバイスを開示している。
米国特許第6449081号は、エレクトロウェッティング現象を基礎とする合焦素子について記述している。国際公開第WO2/002099527号は、セルとともに流体が転位されるように2つの不混和性流体を電極とともに含む画定されたプリズム構造を伴う表示素子について述べている。
米国特許第6473492号明細書 米国特許出願公開第2002/0080920号明細書 米国特許第6473492号明細書 米国特許出願公開第2003/0085850号明細書 米国特許第6449081号明細書 国際公開第WO2/002099527号パンフレット
液体の転位を基礎とする表示素子においては、毛管力による液体の捕獲が保証されると有利である。これは、素子を小さくすることによって達成される。したがって、現行の技術は、大きなピクセル・エリアの要件の扱いが容易でない。さらにまた現行の技術は、必然的に微細加工を、したがってロール‐トゥ‐ロール製造に移行可能でない比較的複雑な組み立て方法を必要とする構造を記述している。
本発明の目的は、これまでに企図されていないメカニズムの組み合わせに基づく新しい双安定デバイスを提供することとする。このクラスのデバイスは、以下では単色素子について記述しているが、カラーの用途に適合できる。この表示素子は、本質的に容量性であり、したがって消費電力が低く、低電圧によって切り替えられる。この素子は、それらの表面の反射率を変更する。
本発明によれば、少なくとも2つの導電性多孔質層および導電性液体を包含する表示素子が提供され、当該導電性多孔質層は誘電性かつ疎液性のカバーによって導電性液体から絶縁された複数の接続された導電性粒子を包含し、さらにこの表示素子は、少なくとも2つの多孔質層と液体をわたる電圧を個別に接続するための手段を包含し、その結果、電圧を各導電性の層に順次印加したときに液体が1つの場所から別の場所に変位し、順序を交替した電圧の印加時に限り液体がオリジナルの場所に戻る。
好ましくは少なくとも2つの導電性多孔質層に隣接して少なくとも1つの追加の層が提供され、液体は、この追加の層の材料と60°より小さい接触角を有し、この追加の層の厚さは、導電性多孔質層のそれぞれの厚さより大きいが、それら2つの導電性多孔質層を組み合わせた厚さより小さい。
本発明は、素子の確率論的構造から大きな面積にわたる製造が単純であり、ロール‐トゥ‐ロール・テクニックを介して製造することができる。これは、毛管によって小さい液体素子を捕獲するという要件を満たす。しかしながら素子の切り替え時間は、その面積によって制限されない。また、適切にパターン化された受動または能動マトリクス・タイプのバックプレーンを介してアドレスおよびドライブも単純である。
この素子の双安定の性質は、電力が供給されて素子が別の状態に切り替えられるまで1つの状態を維持することを可能にする。
以下、添付図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明に従った表示素子の概略図である。本発明は、受動表示素子に関する。
この説明および特許請求の範囲を通じて、上側という表現は、素子が眺められることになる側を定義する。下側という表現は、上側の逆の側を定義する。上側および下側は、いかなる形においても本発明に従った素子の配向を制限するものとして捉えられるべきではない。
図1に示されている素子は、4層多孔質システムを基礎としている。層6、8、10、および12は、順次積み重ねられて配置され、層6がトップになる。各層の間には、液体と接続するための導体14が備えられている。この導体は、ワイヤ・フィラメントから構成できる。別の導体20および22が、層8および層10にそれぞれ関連して備わっている。素子は、上側基板24および下側基板26によって封入される。これらの基板は、柔軟性および導電性があるとすることができる。上側基板は、透明材料によるものとする必要がある。
上側層6は、二酸化ケイ素等の複数の粒子28を包含する。ここで当業者によって理解されることになろうが、この二酸化ケイ素は、使用可能な材料の一例に過ぎない。使用される液体の屈折率と整合することができるこのほかの任意の親液性材料を使用することができる。粒子のサイズは、30nm〜2μm台となる。
液体18は、上側層6の細孔空間内に存在する。この液体は、水とすることができるが、当業者によって理解されるとおり、液体が水であることは必須ではない。しかしながらこの液体は導電性でなければならない。導電性液体は、イオンを溶剤に追加することによって作り出すことができる。それに代えて、導電性液体をイオン液体としてもよい。上側層6内の粒子28の屈折率は、液体18の屈折率と実質的に同じである必要がある。粒子28のサイズは、事実上、光の波長の分数、たとえば200nmとする必要がある。液体の屈折率が粒子のそれと実質的に類似であることから、事実上、上側層は不可視になる。
層8は、複数の粒子30を包含する。粒子30は、上側層6内の粒子28と類似のサイズかそれより小さくする必要がある。これらの粒子は、着色して色ピクセルを提供してもよく、あるいは黒として黒ピクセルを提供することもできる。それに代えて、上側層6と層8との間に着色または黒粒子の中間層50を備えてもよい。その種の実施態様を図6に示す。この中間層の粒子は、それらが着色されている点が異なるほか、材料、サイズ、形状等に関して上側層6の粒子と実質的に同一の特性を有する。その種の中間層が使用される場合には、層8の粒子がどのような色であるかは、それらが見えないことから問題とならない。別のオプションは、着色液体18を使用することである。液体は、染料または顔料の追加によって着色することができる。導体20は、層8に関連する。
液体18は、粒子30と90°より大きな接触角を有する。粒子30は導電性である。これらの粒子は、中実金属粒子としてもよく、それらのシェルだけを導電性としてもよい。これらの粒子がシェルを有する場合には、特定色の粒子を作り出すべくシェルの厚さを選択することができる。その説明をゾング‐ジー・ジアング(Zhong‐jie Jiang)およびチュン‐ヤン・リウ(Chun‐yan Liu)著「シード‐メディエイテッド・グロース・テクニックス・フォア・ザ・プレパレーション・オブ・ア・シルバー・ナノシェル・オン・ア・シリカ・スフェア(Seed‐mediated Growth Techniques for the Preparation of a Silver Nanoshell on a Silica Sphere)」ジャーナル・オブ・フィジカル・ケミストリー(J. Phys. Chem)B 2003、107、p12411〜12415に見つけることができる。
いずれのタイプの粒子が使用される場合であっても、接触角ヒステリシスが低い疎液性材料の薄い層またはカバー54によってそれらを覆う必要がある。この疎液性材料は、絶縁体とする必要がある。適切な粒子は、疎液性かつ誘電性のメルカプタンによって包み込まれた導電性の銀の粒子となろう。当業者によって理解されることになろうが、これは一例に過ぎず、任意の導電性材料および疎液性かつ誘電性のカバーを、本発明の条件内において使用することができる。図5は、粒子についての可能コア・シェル構成を例示している。コア56は、二酸化ケイ素等の安価な絶縁体粒子とすることができる。金属シェル36が各コア56を包み込む。それらのシェルに包み込まれた粒子を疎液性材料の層54が取り囲む。層54は、たとえば高分子から作ることができる。そのほかにも使用できる材料として、高分子電解質、フッ素重合体、自己組織化単分子膜(SAM)、または無機のシェルを挙げることができる。しかしながら、本発明が、これらの材料に限定されるものと解釈されることはない。層内の粒子30の金属性コンポーネントは、接続される必要があり、その構造を疎液性カバー54が完全に包み込む。
層10は、複数の粒子32を包含する。粒子32は、実質的に層8の粒子30と同じである。液体18は、粒子32と90°より大きな接触角を有する。これらの粒子は導電性であり、前述同様に疎液性材料の薄いカバーを伴う。導体22は、層10に関連する。
もっとも下側の層12は、複数の粒子34を包含する。これらの粒子は、任意の親液性材料を包含することができる。粒子は、液体との接触角、サイズ等に関して実質的に層6内の粒子に類似する必要がある。粒子のサイズは、30nm〜2μm台となる。
液体18の体積は、上側層6内または下側層12において利用可能な体積に等しいか、それより大きくなければならない。この利用可能な体積は、したがって、厚さ×面積×多孔率となる。層6、8、10、および12の多孔質の厚さは、それらの実際の(機械的な)厚さに材料の多孔率を乗じることによって定義することができる。この出願の説明ならびに特許請求の範囲で用いている厚さという表現は、上に定義したとおりの多孔質の厚さとして解釈される必要がある。
各層8、10は、層6または12のそれより小さい厚さを有する。しかしながら、組み合わされた層8および10の厚さは、層6または12単独のそれより大きい。
前述したとおり液体18は、層8内の粒子30と90°より大きな接触角を有する。したがって、層8内の毛管圧は、上側層6から層8内に液体18が入らないものとなる。したがって、素子に電圧の印加がない場合には、液体18が上側層6内にとどまる。液体18および粒子28が類似の屈折率を有することから、上側層6は、基本的に透明または半透明になる。層8内の粒子30は、光を散乱する。その結果、層8内の粒子30の色を見ることができる。図6に例示されている、中間層を含む本発明の実施態様においては、中間層を形成する粒子の色を見ることができる。
図2は、素子に電圧が印加されるとどのようになるかについて例示している。印加される電圧は2ボルト台であり、最大20Vまで企図されている。
電圧は、液体18と導体20との間に印加される。それによりエレクトロウェッティングと呼ばれる効果がもたらされる。エレクトロウェッティングについては、ブレイク(Blake)ほかのラングミュア(Langmuir)2000、16、p2928〜2935に説明されている。エレクトロウェッティング効果は、液体18の層8との接触角を小さくする。下式(1)に示す一般的なエレクトロウェッティングの式を使用することができる。
cos(θ)=cos(θ)+εε/2dγ (1)
これにおいてθは電圧存在下における接触角、θは電圧のないときの接触角、Vは電圧、εは疎液性の層の誘電体定数、εは自由空間の誘電率、γは液体の表面張力、dは疎液性の層の厚さである。細孔システム内の毛管圧ΔPは、下式(2)のように定義することができる。
ΔP=γcos(θ)/a (2)
これにおいてaは、多孔質構造内の細孔の平均半径である。ここで上側層6をA、層8をB、層10をC、層12をDと定義すると、
ΔP<ΔPであれば液体が上側層6から層8に移動し、
ΔP<ΔP<ΔPであれば液体が層8から10に移動し、
ΔP<ΔP<ΔPであれば液体が層10から12に移動する。
当業者であれば認識することになろうが、毛管圧を逆にすれば液体が逆方向に移動する。
V=0であれば、ΔPが正、ΔPが負になる。したがってこの毛管圧は、上側層6から層8への液体18の移動に適さない。充分な電圧が印加され、ΔPが、ΔPより大きくなるまで増加すると、その時点において液体18が層8に移動することになる。
液体のメニスカスの前面が層8と10との間の界面に到達すると、層10がまだ疎液性であることからそこで停止する。そこで導体20を介して印加されるより高い電圧が液体18と導体22との間に印加される。導体20を介して印加される電圧は、この時点において取り除くことができる。続いて層10が親液性に変化し、層8と10との間における毛管圧の差が液体18をさらに下側に引き込む。液体18が上側層6から引っ込む。この時点で上側層は実質的に空になり、光を強く散乱して白く見える。液体は、前面のメニスカスが層10と12との間の界面に到達すると停止することになる。その後に続く導体20および22からの電圧の除去に応答して層8および10内の毛管圧が再度変化し、液体18が層12内に引き込まれ、そこにとどまる。したがって、この素子が双安定であることが理解できる。素子は、電圧が取り除かれた後においても白く見えたままになる。
オリジナルの色に戻すときは、液体と導体20および22との間の電圧の印加を逆にする。まず、液体と導体22との間に電圧を印加する。層10が親液性になり、液体18と粒子32との間の接触角が下がる。その結果、液体18が層12から層10に引き込まれる。液体が層10を通過し、層8との界面に到達すると、より大きな電圧が液体と導体20との間に印加され、液体と導体22の間に印加されていた電圧が取り除かれる。導体22および20を介して印加される電圧における差が層10内の毛管圧に対する層8内の毛管圧を変化させ、液体が層8に引き込まれる。この時点において、すべての液体18が層12からなくなる。メニスカスの前面が、層6と8との界面に達する。導体20および22に対する電圧供給を取り除くと、液体が上側層6内に引き込まれることになる。液体が層6を完全に満たすと、この素子に再びオリジナルの色が現れる。
図3は、本発明の第2の実施態様に従った素子を例示している。
図3に例示されている素子は、3層多孔質システムを基礎とする。
この実施態様は、多くの意味で図1に示されているものに類似している。3つの粒子の層は、図1に例示した層6、8、および10と実質的に同じであり、したがって同じ符号が付されている。各相の間には、液体と接続するための導体14が備わっている。この導体は、ワイヤ・フィラメントから構成できる。導体20および22は、前述同様に層8および10に関連付けされている。もっとも下側の層10の下側には絶縁層16が配置される。この素子は、上側基板24および下側基板26によって封入される。上側基板は、透明材料でなければならない。
各層8、10は、層6より小さい厚さを有する。しかしながら、組み合わされた層8および10の厚さは、層6単独のそれより大きい。
この素子は、図1に示されている素子と基本的に同一の態様で働く。
電圧の印加がない場合には、液体が上側層6内にとどまる。したがって前述したとおり、上側層は不可視になる。その結果、図1に示した実施態様に関連して説明したとおり、層8内の粒子の色、もしくは中間層が備えられる場合にはその色が見える。液体と導体20との間に電圧が印加されると、エレクトロウェッティング効果が液体と層8の接触角を下げる。したがって、層8内への液体の引き込みが開始され、前面のメニスカスが層8と10との界面に到達する。より高い電圧を液体と導体22との間に印加すると、層10もまた親液性になり、層8と10との間における毛管圧の差が、今度は液体18をさらに下に引き込む。層6からすべての液体が引っ込み、層8および10内、主として層10内にとどまる。前述したとおり層6から液体18を取り除くことによってその層に光学的変化がもたらされる。
導体20および22から電圧を取り除くと、層8および10が疎液性に戻る。しかしながら、液体のメニスカスが層6と8との界面になく、層8および10内において毛管圧が平衡しているため液体が層8および10から戻ることはない。したがって、図3に示されている素子が双安定であることがわかる。
オリジナルの色に戻すときは、液体と導体20との間に電圧を印加する。このとき層8と10との中に現れる毛管圧内の差に起因して液体18が、層6と8との界面にメニスカスが到達するまで上昇する。そこで電圧をオフにすると、層6と8との間の毛管圧の差が液体を上側層6内に上昇させる。液体が層6を完全に満たすと、この素子に再びオリジナルの色が現れる。
図1および2に例示した実施態様において、上側層6が、たとえばランダムな多孔質構造ではなくオパール、逆オパール等のフォトニック結晶構造を包含することもできる。この結晶構造は、回折格子として作用し、特定波長の光だけを反射する。結晶構造内のギャップが液体によって満たされると、その層のフォトニック性質が取り除かれ、その層が透明もしくは半透明になる。その結果、下側の層からの色が見える。しかしながら液体がその層から排出されると、フォトニック結晶の構造ならびに間隔寸法によって定義される波長においてその層が強く反射する。
図4は、本発明の第3の実施態様に従った素子を例示している。
図4に例示されている素子は、2層の多孔質システムを基礎とする。2つの粒子の層は、図1に例示した層8および10と実質的に同じであり、したがって同じ符号が付されている。
前述したとおり2つの層8および10は、複数の導体粒子を包含する。これらの粒子は、中実金属粒子もしくはそのシェルだけを導体とすることができる。いずれのタイプの粒子が使用される場合でも、前述したとおり、疎液性の電気的絶縁材料の薄い層によってそれらを包み込む必要がある。粒子サイズおよび粒子の組成は、それぞれの層8および10内において同一とする必要がある。各層8および10の多孔質体積および細孔サイズも同一にする必要がある。これらの層は同一の厚さを有する。
それぞれの層8および10の端には、2つの電極38および40がそれぞれ備えられている。これらの電極は、各層内の粒子に対する電圧の印加を可能にする。素子のトップおよびボトムには、絶縁基板42および44が備わる。絶縁基板42は透明でなければならない。これらの基板は素子をシールする。
この素子が作られるとき、静電気の使用によって導電性液体46が層8内に押し込まれる。これは、層と液体との間に電圧を印加することによって達成され、その結果粒子表面上の液体の接触角が減少するため毛管圧が増加する。層内に吸収された液体の体積が層8の細孔内の利用可能体積と同じになると上側透明基板が置かれて、それによって素子がシールされる。
電圧を取り除くと液体46は層8内にとどまる。液体が着色されていれば、その色が見えることになる。着色液体を使うことが好ましい。これは、オンとオフとの状態の間におけるもっとも大きな光学的コントラストを提供する。電極40を介して層10と液体との間に電圧を印加すると、その層が親液性になり、層8と10との間における毛管圧の差によって液体46が層10内に引き込まれる。液体が完全に層10内に吸収された後に電圧をオフにする。層8及び10内の毛管圧に差がないことから、電圧が取り除かれた後においても液体は層10内にとどまる。したがって、図4に例示されている素子が双安定であることがわかる。層10内に液体がある場合にこの素子を上側から眺めると、層8内の粒子の色が見える。下側基板44が透明であれば、下側基板44を通してこの素子を眺めると、液体の色が見える。このように、この素子のいずれの側からも逆のイメージを見ることができる。
オリジナルの色に戻すときは、電極38を介して層8に電圧を印加する。それによって層8が親液性になり、層8と10との間の毛管圧における差によって液体46が層8内に引き込まれ、そのオリジナルの色に戻すことが可能になる。
この素子は、コーティング・テクノロジを使用して作ることができる。最初に、電極のパターンを含む基板が、プリント等によって準備される。それに続き、多重単層コーティングもしくは1ないしは複数の多層コーティングを使用して多孔質の層を置く。選択するコーティング・プロセスは、一律とすることが可能であり、好ましくはあらかじめ計量される。コーティング技術において、単層または多層コーティング・プロセスを介して多孔質粒子層を製造することは周知である。続いて、これらの層が乾燥される。その後、液体のコーティングが可能になり、トップ層が親液性であることから、下側層に浸透することなく液体が上側層を満たす。最終的な封入層が、その後、コーティングまたは積層によって提供され、液体の層に接続する電極を含むことになる。
マトリクスまたは複数の素子を組み立ててディスプレイ・デバイスを形成することができる。
ディスプレイ・デバイスの素子は、液体を封入し、湿分の侵入ならびに液体の漏れを防止するために環境的にシールされる。
以上、本発明についてその好ましい実施態様を参照して詳細に説明してきた。当業者によって理解されることになろうが、本発明の範囲内において変形および修正をもたらすことはできる。
本発明に従った素子の概略図である。 素子の切り替えを例示した説明図である。 本発明に従った別の素子の概略図である。 本発明に従ったさらに別の素子の概略図である。 素子内の粒子のコア・シェル構成を例示した説明図である。 中間層を含む素子の概略図である。

Claims (6)

  1. 少なくとも2つの導電性多孔質層および導電性液体を包含する表示素子であって、前記導電性多孔質層が誘電性かつ疎液性のカバーによって前記導電性液体から絶縁された複数の接続された導電性粒子を包含し、さらに前記表示素子が、前記少なくとも2つの多孔質層と前記液体とをわたる電圧を個別に接続するための手段を包含し、その結果、電圧を各導電性の層に順次印加したときに前記液体が1つの場所から別の場所に変位し、順序を交替した電圧の印加時に限り前記液体がオリジナルの場所に戻る表示素子。
  2. 前記少なくとも2つの導電性多孔質層に隣接して少なくとも1つの追加の層が提供され、前記液体は、前記追加の層の材料と60°より小さい接触角を有し、前記追加の層の厚さは、前記導電性多孔質層のそれぞれの厚さより大きいが、前記2つの導電性多孔質層を組み合わせた厚さより小さい、請求項1に記載の表示素子。
  3. 前記少なくとも1つの追加の層は、複数の粒子を包含する請求項2に記載の表示素子。
  4. 着色材料の中間層が前記追加の層と前記導電性多孔質層の1つの間に提供される請求項2に記載の表示素子。
  5. 前記追加の層は、フォトニック結晶構造を包含する請求項2に記載の表示素子。
  6. 請求項1に記載の表示素子を包含し、各層の前記材料が支持材料上にコーティングされるデバイス。
JP2007505616A 2004-04-02 2005-03-22 エレクトロウェッティング表示素子 Expired - Fee Related JP4672005B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0407641.0A GB0407641D0 (en) 2004-04-02 2004-04-02 Display element
PCT/GB2005/001081 WO2005096067A1 (en) 2004-04-02 2005-03-22 Electrowetting display element

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007531037A JP2007531037A (ja) 2007-11-01
JP2007531037A5 JP2007531037A5 (ja) 2008-04-03
JP4672005B2 true JP4672005B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=32247845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007505616A Expired - Fee Related JP4672005B2 (ja) 2004-04-02 2005-03-22 エレクトロウェッティング表示素子

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7436576B2 (ja)
EP (1) EP1730574B1 (ja)
JP (1) JP4672005B2 (ja)
CN (1) CN1947049A (ja)
DE (1) DE602005001557T2 (ja)
GB (1) GB0407641D0 (ja)
WO (1) WO2005096067A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9529187B2 (en) 2013-09-09 2016-12-27 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Reflective display device

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007113637A1 (en) * 2006-03-31 2007-10-11 Varioptic Multi-phase liquid composition and optical lens driven by electrowetting
CN102804049A (zh) * 2009-04-30 2012-11-28 惠普开发有限公司 反射式彩色显示设备
DE102010013153A1 (de) * 2010-03-27 2011-09-29 Advanced Display Technology Ag Mehrfarbige Anzeigevorrichtung
US8760760B2 (en) * 2010-09-30 2014-06-24 Reald Inc. Cleanable coating for projection screen
DE102014100871B4 (de) * 2014-01-27 2016-11-17 Karlsruher Institut für Technologie Digitale Mikrofluidikplattform
US9529188B2 (en) * 2015-03-25 2016-12-27 Amazon Technologies, Inc. Electrowetting device with multi layer support plate
CN108196361B (zh) * 2017-12-08 2020-06-16 华南师范大学 一种双稳态电流体显示下基板及包括其的显示器件

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5569126A (en) * 1978-11-17 1980-05-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd Light control unit
JPH10193784A (ja) * 1997-01-10 1998-07-28 Fuji Xerox Co Ltd 可逆的記録媒体
JPH11119703A (ja) * 1997-09-19 1999-04-30 Xerox Corp ディスプレイ装置
JP2002244163A (ja) * 2001-02-22 2002-08-28 Ricoh Co Ltd 表示用材料

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4419663A (en) * 1979-03-14 1983-12-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Display device
JPS5789725A (en) * 1980-11-26 1982-06-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd Display device
FR2548431B1 (fr) * 1983-06-30 1985-10-25 Thomson Csf Dispositif a commande electrique de deplacement de fluide
US5956005A (en) * 1995-12-29 1999-09-21 Xerox Corporation Electrocapillary display sheet which utilizes an applied electric field to move a liquid inside the display sheet
FR2756431B1 (fr) 1996-11-26 1999-02-12 Planet Wattohm Snc Accessoire d'immobilisation d'appareil electrique a clipsage direct
EP0884714A3 (en) * 1997-06-10 1999-09-15 Xerox Corporation Electric display sheet
FR2825481B1 (fr) * 2001-05-31 2003-07-18 Commissariat Energie Atomique Structure electrochrome souple et procedes de fabrication de cette structure
US6700556B2 (en) * 2001-07-26 2004-03-02 Xerox Corporation Display sheet with stacked electrode structure
US6920000B2 (en) * 2002-09-19 2005-07-19 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Filter for a display system

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5569126A (en) * 1978-11-17 1980-05-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd Light control unit
JPH10193784A (ja) * 1997-01-10 1998-07-28 Fuji Xerox Co Ltd 可逆的記録媒体
JPH11119703A (ja) * 1997-09-19 1999-04-30 Xerox Corp ディスプレイ装置
JP2002244163A (ja) * 2001-02-22 2002-08-28 Ricoh Co Ltd 表示用材料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9529187B2 (en) 2013-09-09 2016-12-27 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Reflective display device

Also Published As

Publication number Publication date
US20070164981A1 (en) 2007-07-19
DE602005001557T2 (de) 2008-03-06
US7436576B2 (en) 2008-10-14
GB0407641D0 (en) 2004-05-05
EP1730574A1 (en) 2006-12-13
JP2007531037A (ja) 2007-11-01
EP1730574B1 (en) 2007-07-04
DE602005001557D1 (de) 2007-08-16
WO2005096067A1 (en) 2005-10-13
CN1947049A (zh) 2007-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4672005B2 (ja) エレクトロウェッティング表示素子
JP4594378B2 (ja) エレクトロウェッティング表示素子
JP6388956B2 (ja) バックプレーンアセンブリのための複数層拡張電極構造
TWI442088B (zh) 電濕潤顯示元件
US6130774A (en) Shutter mode microencapsulated electrophoretic display
US9180454B2 (en) Electrowetting and electrofluidic devices with laplace barriers and related methods
JP4559274B2 (ja) 画像表示装置
US8542163B2 (en) Bistable electrowetting picture element
JP4642840B2 (ja) 表示素子、及びこれを用いた電気機器
CN103270446A (zh) 电润湿光学元件
US20080130087A1 (en) Display device and electric apparatus using the same
US8154485B2 (en) Display element
JP4588491B2 (ja) 画像表示装置
WO2008146263A2 (en) Bistable electrowetting light valve
NL2010578C2 (en) Electrowetting optical element.
JP7038793B2 (ja) 電気光学ディスプレイのための多孔質バックプレーン

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080213

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100907

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees