JP4670752B2 - 表示装置の起動異常検査装置、及び起動異常検査方法 - Google Patents
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特許文献1の検査方法では、制御コンピュータからの指示により点灯回路をオンにすることにより、プロ−ブを介して液晶パネルの電源をオンにした後、液晶パネルの表示画像をCCDカメラにより撮像する。そして、この撮像された液晶パネルの表示画像を処理することにより、自動的に液晶パネルの良否判定を行っている。
表示装置が正常に起動しない場合には、一度、電源をオフにした後、再度、電源をオンにして表示装置を再起動することにより検査を行う方法が一般的であり、このような起動異常そのものの検査方法は未だに確立されていないという問題があった。
このような構成によれば、基準画像、及び検査画像から一致率を算出するだけで良否判定を行うことができ、評価処理を容易かつ短時間に行うことができる。
また、検査の信頼性を高めるために、一万回程度の繰り返し検査が必要となる場合であっても、自動的に検査電源供給タイミングを設定でき、起動異常検査を容易に行うことができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態における起動異常検査装置を示す図である。
起動異常検査装置1は、表示装置2の起動異常検査を行うものであり、表示装置2に電源の供給を行う電源供給手段としての電源ボックス3と、表示装置2の表示画像を撮像する撮像手段としてのCCDカメラ4と、表示装置2、電源ボックス3、及びCCDカメラ4に接続される制御装置5とを備えて構成される。
表示装置2は、ディスプレイ21と、3本の電源ラインを有する駆動回路22とを備えて構成される。
DCリレー34A〜34Cを介して供給されるDC電源は、それぞれ駆動回路22の3本の電源ラインに供給される。
基準電源供給部531は、所定の電源供給タイミングを設定して電源ボックス3を制御し、表示装置2の起動を実行する。
基準画像撮像部532は、基準電源供給部531により電源が供給されて表示装置2が起動した際に、撮像制御装置52を介してCCDカメラ4を制御してディスプレイ21の表示画像を撮像して基準画像とする。
検査画像撮像部534は、検査電源供給部533により電源が供給されて表示装置2が起動した際に、撮像制御装置52を介してCCDカメラ4を制御してディスプレイ21の表示画像を順次撮像して検査画像とする。
一致率算出部536は、二値化画像生成部535により二値化された基準画像、及び検査画像の対応する各画素を乗じた値の総和を、当該基準画像の各画素の総和で除して一致率を算出する。
起動異常評価部537は、一致率算出部536により算出される一致率に基づいて起動異常検査の良否判定を行う。
検査情報保存部538は、検査情報をファイル54に保存させる。
起動異常検査方法は、図3に示すように、基準画像撮像工程S1、検査画像撮像工程S2、二値化画像生成工程S3、一致率算出工程S4、起動異常評価工程S5、及び検査情報保存工程S6を備える。以下、各工程について図3から図9を参照して詳述する。
基準電源供給部531は、図4に示すように、まず、基準画像取得数を設定するとともに、基準画像カウント値をリセットする(S11)。
また、基準電源供給部531は、所定の電源供給タイミングを設定する(S12)。なお、本第1実施形態においては、所定の電源供給タイミングは、ACリレー32A〜32C、及びDCリレー34A〜34Cについて全て同じタイミングに設定する。
そして、基準画像撮像部532は、撮像制御装置52を介してCCDカメラ4を制御してディスプレイ21の表示画像を撮像し(S14)、次いで、基準電源供給部531は、ACリレー32A〜32C、及びDCリレー34A〜34Cを制御することにより、電源をオフにする(S15)。
一方、起動が正常に行われていると判定された場合には、基準画像撮像部532は、基準画像カウント値をインクリメントし(S17)、起動が正常に行われていると判定された画像を平均化して基準画像を作成する(S18)。
検査電源供給部533は、図7に示すように、まず、検査画像取得数を設定するとともに、検査画像カウント値をリセットする(S21)。
そして、検査画像撮像部534は、撮像制御装置52を介してCCDカメラ4を制御してディスプレイ21の表示画像を撮像して検査画像を作成し(S24)、次いで、検査電源供給部533は、ACリレー32A〜32C、及びDCリレー34A〜34Cを制御することにより、電源をオフにする(S25)。
二値化画像生成部535は、まず、基準画像、及び検査画像から、ディスプレイ21の表示画像の範囲を切り出す画像サイズ変更を行い(S31)、画像サイズ変更が行われた画像を所定の閾値で二値化することにより、二値化画像の生成を行う(S32)。
一致率算出部536は、以下の式(1)により一致率Matを算出する。
すなわち、二値化された基準画像Aij、及び検査画像Bijの対応する各画素を乗じた値の総和を、基準画像Aijの各画素の総和で除して一致率の算出を行う。
すなわち、一致率は、基準画像における画素の値が「1」である画素の中で、検査画像におけるこれと同位置の画素の値が「1」である画素の割合であり、その画素数が多いほど、大きい値となる。
起動異常評価部537は、算出された一致率が、所定の閾値、例えば、90%を超えているか否かにより良否判定を行う(S51)。
良否判定が行われると、起動異常評価部537は、検査画像カウント値をインクリメントする(S52)。
検査情報保存部538は、前述の各工程(S1〜S5)により検査された起動異常の検査情報を、ファイル54に保存させる(S61)。本第1実施形態では、基準画像、検査画像、検査画像カウント値、良否判定結果、検査電源供給タイミング、及び一致率の保存を行う。
(1)検査電源供給部533によって電源ボックス3を制御することで、駆動回路22の3本の電源ラインに電源を供給するタイミングを変化させながら順次表示装置2を起動させることができる。従って、各起動時の画像を撮像して評価判定を行えば、各電源ラインに入力する電源供給タイミングのばらつきによって発生する表示装置2の起動異常を検査することができる。
(3)基準画像と、検査画像とを比較することにより良否判定を行うから、検査画像のみから良否判定を行う場合と比べて従来から行われている様々な評価手法を利用でき、良否判定処理を容易に行うことができる。
(5)検査電源供給タイミングを設定する初期値となる初期電源供給タイミングに、所定の数値範囲内で正規乱数を発生させて生成する揺らぎ幅を加算することにより検査電源供給タイミングが設定されるから、所定の範囲内で様々なタイミングのばらつきで起動検査を行うことができる。また、検査の信頼性を高めるために、一万回程度の繰り返し検査が必要となる場合であっても、自動的に検査電源供給タイミングを設定でき、起動異常検査を容易に行うことができる。
本第2実施形態は、例えば、駆動回路22が同一ロットで複数生産されている場合に、前述の第1実施形態において、最初の表示装置2について起動異常検査が行われ、起動異常の検査情報がファイル54に保存されている場合に、他の表示装置2の起動異常検査を行うに際して、検査電源供給タイミングを設定する際の初期電源供給タイミングを、ファイル54に保存されている検査情報に応じて設定するようにしたものである。
例えば、揺らぎ幅は、正規乱数により設定していたが、一様乱数により設定してもよく、要するに、検査電源供給タイミングを自動的に設定することができればよい。
また、検査電源供給タイミングは自動的に設定していたが、予め複数の検査電源供給タイミングを設定しておいてもよく、要するに、各電源ラインに電源を供給するタイミングを順次変更して設定することができればよい。
また、基準画像、及び検査画像は、ディスプレイ21に検査パターンを表示させ、CCDカメラにより、その表示画像を撮像して作成していたが、表示装置の起動画面を撮像して作成してもよく、要するに、基準画像と、検査画像とを比較して良否判定を行うことができればよい。
また、良否判定は、基準画像と、検査画像とを比較することで行っていたが、ヒストグラム等により検査画像のみから行ってもよく、要するに、検査画像の良否判定をすることができればよい。
また、一致率Matは、基準画像、及び検査画像の対応する各画素を乗じた値の総和を、基準画像の各画素の総和で除して一致率の算出を行っていたが、例えば、基準画像、及び検査画像の対応する各画素の排他論理和の総和を、基準画像の総画素数で除して算出してもよく、要するに、基準画像と、検査画像の一致する程度を定量的に算出することができればよい。
Claims (6)
- 複数の電源ラインを有する駆動回路により起動される表示装置の起動異常を検査する起動異常検査装置であって、
前記表示装置の表示画像を撮像する撮像手段と、
前記複数の電源ラインに電源を供給可能に構成され、かつ各電源ラインへの電源供給タイミングを電源ライン毎に調整可能な電源供給手段と、
前記撮像手段、及び電源供給手段を制御して起動異常検査を行う検査制御手段と、
前記検査制御手段により行われる起動異常検査の検査情報を記憶する記憶手段とを備え、
前記検査制御手段は、検査用の電源供給タイミングを設定して前記電源供給手段を制御し、前記各電源ラインに対する電源供給タイミングを順次変更して表示装置の起動を順次実行する検査電源供給部と、
前記検査電源供給部により電源が供給されて表示装置が起動した際に、前記撮像手段を制御して前記表示画像を順次撮像して検査画像とする検査画像撮像部と、
前記検査画像の画像データに基づいて各起動時の良否判定を行う起動異常評価部と、
前記起動異常評価部による良否判定の結果、少なくとも異常と判定された場合に、前記検査電源供給タイミングを検査情報として前記記憶手段に保存させる検査情報保存部とを備えることを特徴とする表示装置の起動異常検査装置。 - 請求項1に記載の起動異常検査装置において、
前記検査制御手段は、所定の電源供給タイミングを設定して前記電源供給手段を制御し、前記表示装置の起動を実行する基準電源供給部と、
前記基準電源供給部により電源が供給されて表示装置が起動した際に、前記撮像手段を制御して前記表示画像を撮像して基準画像とする基準画像撮像部とを備え、
前記起動異常評価部は、前記基準画像の画像データと、前記各検査画像の画像データとを比較することにより良否判定を行うことを特徴とする表示装置の起動異常検査装置。 - 請求項2に記載の起動異常検査装置において、
前記検査制御手段は、前記基準画像、及び検査画像を所定の閾値により二値化する二値化画像生成部と、
前記二値化画像生成部により二値化された基準画像、及び検査画像の対応する各画素を乗じた値の総和を、当該基準画像の各画素の総和で除して一致率を算出する一致率算出部とを備え、
前記起動異常評価部は、前記一致率算出部により算出される一致率に基づいて良否判定を行うことを特徴とする表示装置の起動異常検査装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の起動異常検査装置において、
前記検査電源供給部は、検査電源供給タイミングの初期値となる初期電源供給タイミングに、所定の数値範囲内で乱数を発生させて生成する揺らぎ幅を加算することにより検査電源供給タイミングを設定することを特徴とする表示装置の起動異常検査装置。 - 請求項4に記載の起動異常検査装置において、
前記記憶手段には、過去に行われた起動異常検査において異常と判定された際の検査電源供給タイミングが保存され、
前記初期電源供給タイミングは、前記記憶手段に保存されている前記検査電源供給タイミングに基づいて設定されることを特徴とする表示装置の起動異常検査装置。 - 複数の電源ラインを有する駆動回路により起動される表示装置の起動異常を検査する起動異常検査方法であって、
前記表示装置の表示画像を撮像する撮像手段と、
前記複数の電源ラインに電源を供給可能に構成され、かつ各電源ラインへの電源供給タイミングを電源ライン毎に調整可能な電源供給手段と、
前記撮像手段、及び電源供給手段を制御して起動異常検査を行う検査制御手段と、
前記検査制御手段により行われる起動異常検査の検査情報を記憶する記憶手段とを備え、
前記検査制御手段が、検査用の電源供給タイミングを設定して前記電源供給手段を制御し、前記各電源ラインに対する電源供給タイミングを順次変更して表示装置の起動を順次実行する検査電源供給工程と、
前記検査電源供給工程により電源が供給されて表示装置が起動した際に、前記撮像手段を制御して前記表示画像を順次撮像して検査画像とする検査画像撮像工程と、
前記検査画像の画像データに基づいて各起動時の良否判定を行う起動異常評価工程と、
前記起動異常評価工程による良否判定の結果、少なくとも異常と判定された場合に、前記検査電源供給タイミングを検査情報として前記記憶手段に保存させる検査情報保存工程とを実行することを特徴とする表示装置の起動異常検査方法。
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