JP4669989B2 - 言語学習装置 - Google Patents

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本発明は、言語学習を行うための言語学習装置の構成に関する。
近年、コンピュータで実現される文字または音声の入出力システムや、リレーショナルデータベースシステム、音声認識システムを外国語の学習に利用する試みが盛んに行われている。すなわち、このような外国語学習装置においては、学習者は、コンピュータが出題する問題に応じて、キーボード操作やマウス操作または音声により回答をパーソナルコンピュータに入力する。そして、上記パーソナルコンピュータに搭載された当該外国語に対応したデータベースシステムや音声認識システムが、学習者の理解度や発音の正しさを判定し、その結果を学習者へのフィードバックとして表示するという方式である。
また、学習者に自分の発音した文章について、各単語毎に評価点を示し、学習者の発音した外国語の文章に対する発音の評価結果を、学習者の外国語発音練習に対して効率的にフィードバックするための外国語学習装置も提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
ただし、実環境において外国語を運用する場合は、環境騒音が重畳された音声を聴取し、知覚する能力が必要となる。ところで、アメリカ英語母語話者と比較して、日本語母語話者の雑音下における英語に対する音韻知覚は劣ることを示す研究がある。したがって、たとえば、外国語音声学習教材において、雑音環境下においても会話可能な能力の獲得を目指すならば、音声への雑音付加の影響に関して、母語話者と非母語話者との違いを詳細に調査し、効果的な訓練方法を検討する必要がある。
このような点について、日本語母語話者が区別して知覚することが困難なアメリカ英語の/r/−/l/(以下RLと略す)で対立する単語音声対に関してSN比を系統的に操作してテスト音声を複数作成し、アメリカ英語母語話者と日本語母語話者に聴取させ、各テスト音声が何に聞こえたかを二者択一課題で対をなす単語の内から回答させ、正答率の違いを調べた実験結果についての報告がある(たとえば、非特許文献1を参照)。
一方、外国語音韻知覚能力を学習する際には、充分な学習効果を得るためには学習用の刺激音として呈示する音声が充分な明瞭性を維持している必要があることが実験の結果明らかになっており(たとえば、非特許文献2、非特許文献3参照)、このことも合わせて考えると、非母語話者が学習する際には、実際に運用時に利用されるような、大きな雑音が重畳された音声でいきなり学習を行うのは不適切であり、知覚能力の向上に伴って徐々に困難な許題を呈示する必要があると考えられる。
特開2001−265211号公報明細書 上田和夫、駒木亮、山田玲子、雑音がアメリカ英語/r/,/1/知覚に及ぼす影響,日本心理学会第65回大会発表論文集,P.120 2001 足立、山田、「圧縮音声の第二言語音声学習利用に関する妥当性の検討」,日本音響学会講演論文集,3−5−19,pp.503−504(2003.3) 足立、山田、「第二言語の音韻知覚学習に及ぼす音声品質の影響――QCELP形式とPCM形式の比較」,2004年春季研究発表会(ASJ)講演論文集,pp.437−438
さらに、音韻対立によって、音響的差異、聴取時の手掛かりが共に異なる。そのため、例えば/b/と/v/(以下BVと略す)、/s/と/θ/(以下STHと略す)も日本語母語話者にとって区別して知覚することが困難な音韻だが、雑音付加の影響がRLの場合と異なる可能性がある。また、重畳される雑音の種類によっても聴取成績への雑音付加の影響が異なる可能性がある。
したがって、上述したような雑音環境下での外国語の聞き取り学習をコンピュータによって実現しようとする場合に、最初から学習者に聞き取らせるモデル音声に単に雑音を付加してSN比を劣化させたのでは、十分な学習効果が得られない可能性がある。
しかしながら、従来は、外国語の学習において、学習者に対し、どのように雑音の重畳された学習用の刺激音を呈示するかについて、その方法が必ずしも明らかでない、という問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、雑音の重畳された学習用の刺激音を効果的に学習者に呈示することが可能な言語学習装置を提供することである。
このような目的を達成するために、本発明の言語学習装置は、言語学習装置であって、モデル音声と、複数の種類の雑音データと、各雑音データの明瞭度とを記憶するための記憶手段を備え、明瞭度は、雑音の種類と強度に対する母語話者の明瞭度であり、指定された種類ならびに強度で雑音データをモデル音声に重畳した刺激音声を合成するための刺激音合成手段と、刺激音声を課題として学習者に与えるための音声信号を当該刺激音声を再生する音声出力装置に対して出力し、当該学習者からの回答を受付けるためのインタフェース手段と、課題として与えられた刺激音声に対する当該学習者の正答率を算出して、刺激音合成手段を制御し、学習者に対して刺激音声を与えた場合の正答率と明瞭度との差が所定の値以下となることに応じて、重畳する雑音データの強度および種類の少なくとも一方を予め定められた難易度が増加するように更新して指定する学習制御手段とを備える。
好ましくは、学習制御手段は、学習者に対して刺激音声を与えた場合の正答率が所定回数にわたって所定の基準値を下回ることに応じて、重畳する雑音データの強度および種類の少なくとも一方を予め定められた難易度を減少させるように更新する。
好ましくは、記憶手段は、モデル音声および母語話者の明瞭度とを対立音韻ごとに分類して格納しており、学習制御手段は、刺激音合成手段に、指定された対立音韻ごとに、指定された強度および種類の雑音データをモデル音声に重畳した刺激音声を合成させ、インタフェース手段は、合成された刺激音を学習者に対して提示するための音声信号を出力する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
なお、以下では、本発明を説明するにあたり、日本語を母語とする学習者が、英語を学習する場合を例にとって説明する。ただし、本発明は、他の母語を有する学習者が、母語以外の言語を学習する場合にも適用できるものであり、より一般に、外国語学習装置に適用可能なものである。
さらに、母語の聴取が未熟な学習者が自身の母語について学習する場合に、より一般的な言語学習装置に対しても適用可能なものである。この場合は、以下の説明において、外国語母語話者には、母語習熟者が相当するものとすればよい。あるいは、聴覚に障害を有する学習者に対する言語学習装置としても適用できるものである。この場合は、以下の説明において、外国語母語話者には、聴覚の健常者が相当するものとすればよい。
後に説明するように、母語話者において、信号雑音比(SN比)と明瞭性の関係は、全ての音韻において同一ではなく、また、特定の音韻内で観測した場合でも、SN比と明瞭性の関係は線形ではないことが明らかになった。即ち、雑音下における音韻知覚能力の学習を行う場合は、学習対象音韻が何であるかや、学習者の能力を把握し、学習者に合わせた適切な課題を呈示する必要がある。
また、音声言語を運用する場合、生活環境下の環境騒音の重畳された音声に対応する能力が必要となる。このような能力を習得する場合、実環境を模した刺激音を呈示して学習する必要があると考えられるが、オリジナル音声の知覚も困難な初等学習者に対して、このような音声をいきなり呈示することは学習の進捗速度が低下することが考えられ、好ましくない。また、音韻によって雑音の強度に対する明瞭性の変化は異なるため、難易度を操作する上で学習用の刺激音声に対して、画一的に同一レベルの雑音を付加して呈示することは不適切である。
本発明の外国語学習装置では、これら問題を踏まえ、以下に説明するように、日常生活を行う上で必要となる耐雑音性を持った音韻知覚能力を習得可能にするために、学習者の能力や訓練内容に合わせた強度の雑音を付加した音声を呈示し、学習の進捗に合わせてその強度を変化させる。
(本発明のシステム構成)
図1は、本発明の外国語学習装置を用いたシステム1000の一例を示す概念図である。
図1を参照して、システム1000は、学習者2に対してある難易度のステップの学習課題を順次提示して、学習者からの課題に対する回答に基づいて、学習者に当該ステップに対する訓練を与えるか、または次のステップの学習課題をさらに学習者に提示していくという処理を実行するためのコンピュータ100を備える。
このコンピュータ100は、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory )などの記録媒体上の情報を読込むためのディスクドライブ108およびフレキシブルディスク(Flexible Disk、以下FD)116に情報を読み書きするためのFDドライブ106を備えたコンピュータ本体102と、コンピュータ本体102に接続された表示装置としてのディスプレイ104と、同じくコンピュータ本体102に接続された入力装置としてのキーボード110およびマウス112と、音声入力装置としてのマイク132と、音声出力装置としてのスピーカ134とを含む。
システム1000は、さらに、学習者2に対して与える課題を呈示するためのサーバコンピュータ300と、サーバコンピュータ300とコンピュータ100とを接続するためのネットワーク400とを備える。ネットワークとしては、たとえば、インターネット等を用いることができる。すなわち、以下の説明では、コンピュータ102本体はクライアント機としての機能するものとして説明する。ただし、サーバ300での問題呈示の機能をコンピュータ100自体が保持していてもよい。
したがって、本発明において、主要な部分は、問題呈示機能を有する外国語学習問題呈示装置であるサーバコンピュータ300である。
図2は、このサーバコンピュータ300のハードウェア構成をブロック図形式で示す図である。
サーバコンピュータ300は、コンピュータ本体302と、コンピュータ本体302に接続された表示装置としてのディスプレイ304と、同じくコンピュータ本体302に接続された入力装置としてのキーボード310およびマウス312とを含む。
図2に示されるように、コンピュータ本体302は、ディスクドライブ308およびFDドライブ306に加えて、それぞれバスBSに接続されたCPU(Central Processing Unit )320と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ322と、直接アクセスメモリ装置、たとえば、ハードディスク324と、ネットワーク400と通信を行なうためのインタフェース328とを含んでいる。ディスクドライブ108には、たとえば、CD−ROM318が装着される。FDドライブ306にはFD316が装着される。
後に説明するように、本発明の外国語学習装置が動作するにあたっては、その動作の基礎となる情報を格納するデータベースは、ハードディスク324に格納されるものとして説明を行う。
なお、CD−ROM118は、コンピュータ本体に対してインストールされるプログラム等の情報を記録可能な媒体であれば、他の媒体、たとえば、DVD−ROM(Digital Versatile Disc)やメモリカードなどでもよく、その場合は、コンピュータ本体302には、これらの媒体を読取ることが可能なドライブ装置が設けられる。
本発明の外国語学習装置の主要部は、コンピュータハードウェアと、CPU320により実行されるソフトウェアとにより構成される。一般的にこうしたソフトウェアはCD−ROM318、FD316等の記憶媒体に格納されて流通し、ディスクドライブ308またはFDドライブ306等により記憶媒体から読取られてハードディスク324に一旦格納される。または、当該装置がネットワーク400に接続されている場合には、ネットワーク上の他のサーバから一旦ハードディスク324にコピーされる。そうしてさらにハードディスク324からメモリ322中のRAMに読出されてCPU320により実行される。なお、ネットワーク接続されている場合には、ハードディスク324に格納することなくRAMに直接ロードして実行するようにしてもよい。
図1および図2に示したコンピュータのハードウェア自体およびその動作原理は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、FD316、CD−ROM318、ハードディスク324等の記憶媒体に記憶されたソフトウェアである。
図1に示したように、コンピュータ100がネットワーク400を介してサーバ300に接続している場合において、動作の基礎となる情報を格納するデータベースが、サーバ300内のハードディスク324等の記憶装置に格納されているときは、コンピュータ100はクライエント機として動作し、以下に説明するような学習者に与える課題のデータをサーバ300から受け取りこれを表示または出力し、回答のデータをサーバに返すという処理を行なう。
図3は、本発明の外国語学習装置の構成を機能ブロックで示す図である。
図3に示すとおり、CPU320内には、機能ブロックとして、外国語学習プログラムに基づいて、後に説明するような問題呈示フローを制御する学習制御部3202が含まれる。
また、ハードディスク324内には、学習者2に提示するためもモデル音声であって無響室などで録音された英語を母国語とする話者によるオリジナル音声データを格納したオリジナル音声データベース3242と、ホワイトノイズや雑踏の環境騒音や車内の騒音等の複数種類が予め用意された付加用雑音を格納する付加用雑音データベース3244と、雑音の種類と強度に対する母語話者の明瞭度を示すデータテーブルを対立音韻ごとに格納する母語話者明瞭度データベース3246と、オリジナル音声に対する初期正答率とこの初期正答率の場合に学習者に提示する雑音種類・強度の対応をテーブルとして対立音韻ごとに予め格納する初期雑音条件データベース3248とが、記録されているものとする。
ここで、学習者2に提示する刺激音(学習用のモデル音声)は、オリジナル音声データベース3242内のデータに、付加用雑音データベース3244内の指定された種類の雑音データを指定されたSN比となるように重畳することで、生成される。このように指定するSN比は、対立音韻ごとに複数のレベルを予め定めておくこともできる。
また、初期雑音条件データベース3248に格納するデータは、予め複数の学習者に対して聞き取りテストを行なっておき、対立音韻ごとに、オリジナル音声に対してある初期正答率を示した学習者が、その後の訓練により聞き取りの能力の向上が認められるような初期的な雑音種類・強度を経験的に求めておいたものであるとする。
さらに、「雑音の種類と強度に対する母語話者の明瞭度」とは、雑音の種類と強度を変化させつつ、対立音韻を含む複数の学習用モデル音声(たとえば、対立音韻を含む単語の発音音声や、対立音韻を含む単語により構成されるフレーズや文の発音音声)を、複数の母語話者について、事前に聞き取りテストを行い、その結果を母語話者の正答率として統計処理したものをいう。
図4は、母語話者明瞭度データベース3246に格納される/r/-/l/対立音韻についての母語話者の明瞭度を示すデータの例を示す図であり、図5は、母語話者明瞭度データベース3246に格納される/b/-/v/対立音韻についての母語話者の明瞭度を示すデータの例を示す図であり、図6は、母語話者明瞭度データベース3246に格納される/s/-/th/対立音韻についての母語話者の明瞭度を示すデータの例を示す図である。
図4〜図6においては、参考のために、アメリカ英語を母語とする話者(アメリカ英語母語話者)についてのデータと併せて、日本人(日本語母語話者)についてのデータも併せてしめす。雑音の種類としては、「ホワイトノイズ」と「ピンクノイズ」の場合を典型例として示しているが、他の種類のノイズについてのデータも同様に事前に取得しておくことが可能である。また、対立音韻についても、他の種類のものも事前に取得して、母語話者明瞭度データベース3246に格納されていてもよい。
また、図中、「signal」とは、オリジナル音声に対する聞き取りテストの結果であることを示している。
いずれの対立音韻においても、アメリカ英語母語話者および日本語母語話者とも、SN比の劣化に伴い、正答率は低下する傾向にある。日本人の正答率が、米国人に比べて低いのは当然であるが、そのSN比の劣化に伴う傾向は、米国人と日本人との間で異なることが分かる。また、対立音韻の種類によっても、SN比の劣化に伴う正答率の変化に相違がある。
図7は、図3に示した学習制御部3202が行なう処理を説明するためのフローチャートである。
図7を参照して、まず、学習者に対し、たとえば、学習者2が指定した対立音韻について、オリジナル音声を用いてテストを行い、学習者の到達度(熟達度/能力)を確認する(ステップS100)。
続いて、初期雑音条件データベース3248のテーブルを用いて訓練に使用する雑音の種類・強度を決定する(S102)。
学習制御部3202は、オリジナル音声データベース3242内の音声データに対し、ステップS102で決定された種類であって決定された強度で増幅した付加用雑音データベース3244内のデータを付加し(合成)、訓練用音声刺激を生成する(S104)。
このような訓練用音声刺激を用いて学習者2に訓練を行い、その際の平均正答率を求める(S106)。
学習制御部3202は、上記平均正答率がレベルアップ条件を満たしていれば(S108)、訓練刺激の難易度を上げる(S110)。一方、学習制御部3202は、平均正答率がレベルダウン条件を満たしていれば(S112)、訓練刺激の難易度を下げる(S114)。
学習制御部3202は、最も高い難易度の刺激で充分な成績を収めたと判断した時点で(S116)、学習を終了する。
図8は、図7のS108およびS110で課題の難易度を上げる処理や、S112およびS114で課題の難易度を下げる処理をさらに詳しく説明するための図である。
図8の横軸は、訓練のステップである訓練系列を示す。
当然ながら難易度の高い刺激音声では学習者の正答率が落ちるが、母語話者での明瞭度も落ちる。そのため,正答率のみを判断し、単純に○点(正答率○%)以上に到達したら次のより困難な課題にレベルアップするという方法を採ることができない。そこで母語話者での明瞭度との差が、所定のポイント以内になった場合にレベルアップを行うようにする(たとえば、訓練系列5から訓練系列6への移行時)。
また、難易度を上げすぎた場合、成績がなかなか上昇しない状態になる。この場合はレベルダウンを行い、難易度を下げる(たとえば、訓練系列8から訓練系列9への移行時)。
図9は、訓練中の正答率の推移を母語話者での明瞭度と学習者の正答率の差分で示す図である。
ここでは説明の便宜上、最初のレベルと最後のレベル以外は差が所定の値、たとえば、15ポイント未満になった場合(レベルアップ条件)にレベルアップを行い、正答率が所定の値(たとえば50%)未満であることが所定数の系列(たとえば3系列)以上続いた場合(レベルダウン条件)にレベルダウンするロジックと仮定して説明している。
ただし、このレベルアップ/ダウンの条件は母語話者での明瞭度に応じて変動させることも可能である。たとえば、「母語話者での明瞭度、学習者の正答率をそれぞれ逆正弦変換を行い,その差が一定の値以内になった場合にレベルアップを行う」という方法で行なってもよい。
以上のような学習課題の与え方によって、雑音の重畳された学習用の刺激音を効果的に学習効果を上げられるように学習者に呈示することが可能となる。
また、レベルアップまたはレベルダウンさせる際の難易度の異なる課題は、主として、信号雑音比(SN比)が異なるものとすることが可能であるが、異なるレベルの課題間では、雑音の種類が異なることとしてもよい。特に限定されないが、たとえば、同じSN比の雑音であっても、雑音の種類に応じて学習者の正答率が異なることを事前に実験により確認している場合は、SN比に加えて、このような雑音の種類も含めてレベルの設定を行っておくことができる。また、逆に、たとえば、雑音の種類の方を変化させて異なるレベルの課題として設定を行う場合には、雑音の種類を変化させたときに、事前に実験により得られる学習者の正答率の傾向に合わせてSN比の方もレベル設定において変化させることとしてもよい。
以下では、上述したような音韻対立のある単語等について、一部図4〜図6の結果も含めて、雑音が聞き取り結果に与える影響を示す実験条件および実験結果についてさらに詳しく説明する。
[実験結果]
音韻対立によって、音響的差異、聴取時の手掛かりが、母国語の異なる聞き手の間では一般に異なる。そのため、例えば/b/と/v/(以下BVと略)、/s/と/θ/(以下STHと略)も日本語母語話者にとって知覚困難な音韻だが、雑音付加の影響がRLの場合と異なる可能性がある。
そこで、以下の実験では、日本語母語話者(以下JAと略)、アメリカ英語母語話者(以下AEと略)を対象とし、RL、BV、STHで対立する米単語音声に対して性質の異なる雑音を付加し、明瞭性を測定する実験を行った。また、アメリカ英語母語話者を対象として行った予備実験の結果、音韻によって呈示音圧の影響を受けることが確認されたため、これも併せて検証を行った。
(1 実験方法)
(1.1 刺激)
RL対(right−1ight等)、BV対(base−vase等)、STH対(mouse−mouth等)の3種類の音韻で対立する音韻最小対の英単語対を使用し手実験を行った。各対立毎に50、30、30対(合計110対)の合計220語をアメリカ英語母語話者2名(男性1名、女性1名)が発話したものを刺激音声とした。無響室で収録された音声は単語毎に44.1kHz、16bitの精度でPCM(Pulse Code Modulation)形式のファイルとして保存された。
雑音付加実鹸用の刺激として、各単語をヘッドホンを通じて出力したときの音圧レベル(A特性)のピーク値の単語間の平均が、RL対立およびSTH対立では59dB、BV対立では同65dBとなるように振幅を調整した。
ノイズジェネレータで生成したホワイトノイズおよびピンクノイズを、ヘッドホンを通じて出力したときの音圧レベル(A特性)のピーク値を各条件のSN仕になるように振幅を調整し、本実験に用いる音声に付加した。雑音は、音声よりも前後200msずつ長い持続時間のものを重ね合わせた。
図10は、実験条件として用いたSN比を示す図である。
また、明瞭性に対する呈示音圧の影響を測定するための刺激として、各単語をヘッドホンを通じて出力したときの音圧レベル(A特性)ピークの平均が、各音韻対立で39dBから69dBとなるように5dBステップで振幅を調整した。
(1.2 実験参加者)
JA実験では、日本語を母語とし、3ケ月以上の外国滞在経験のない大学生11人が実験に参加した。AE実験では、23才から43才までのアメリカ英語母語話者3人が実験に参加した。全員が正常な聴力を持つことを確認した。
(1.3 手続き)
実鹸は3日間に分けて防音室内で行った。コンピュータ画面上に音韻最小対をなす英単語2語を視覚呈示し、同時にどちらか一方の単語をヘッドホンより両耳呈示した。実験参加者は、きこえた単語が画面上の単語対のどちらであったかを判断し、選択した。
(雑音付加音声セッション)
付加した雑音の種類別に2日間に分けて行った。それぞれ話音別の2つのセクションから構成され、話者の順序は一定であった。各セクションは全SN仕の音声を含んだ音韻対立毎のブロックからなり、RL、BV、STH対立の順で提示した。各ブロック内で全音声刺激をランダムな順序で呈示し、回答の正誤に関するフイードバックは行わなかった。
(音圧変動セッション)
雑音付加音声セッション終了後に音圧変動セッションを実施した。刺激が異なる以外は、構成および方法は雑音付加音声セッションと同じものを用いた。
(2 結果)
(JA実験)
図11は、JA実験における雑音付加音声セッションの結果を示す図である。
いずれの音韻対立においても、SN比が低下した際に、正答率が低下する傾向があることが示された。
雑音の種類およびSN比を被験者内要因とし、正答率を逆正弦変換した値を従属変数とした2要因分散分析を各音韻対立毎に行った。なお、BV対立においては、ホワイトノイズ条件の−9dB条件を分析から除いた。その結果、何れの音韻対立においても、SN比要因の主効果が有意である(RL、BV、STH音韻対立でそれぞれ[F(6,60)=24.950,p<0.01]、[F(7,70)=18.641,P<0.01],[F(6,60)=32.152,P<0.01])が、雑音の種類の要因の主効果、交互作用共に有意ではなかった。
次に、図12は、JA実験における音圧変動セッションの結果を示す図である。
音韻対立および呈示音圧を被験者内要因とし、正答率を逆正弦変換した値を従属変数とした2要因分散分析を行った。その結果、呈示音圧要因の主効果が有意であった[F(6,60)=10.503,P<0.01]。音韻対立要因の主効果、交互作用共に有意でなかったものの、39dB条件と63dB条件の2点の正答率を比較した場合、BV対立で他音韻対立よりも大きな正答率の変化が見られた。
(AE実験)
図13は、AE実験における各音韻対立における雑音付加音声セッションの結果を示す図である。いずれの音韻対立においても、SN比の低下に伴って正答率が低下する傾向があることが示された。
次に、図14は、AE実験における音圧変動セッションの結果を示す図である。RLおよびSTH対立では、実験に使用した呈示音圧範囲における変化は殆んど見られないが、BV対立では、正答率が呈示音圧の影響を受けやすいことが示された。
以上の解析結果をまとめると、日本語母語話者、アメリカ英語母語話者共に全ての音韻対立においてSN比の低下に伴って正答率が低下した。さらに、母語、音韻対、呈示音圧に対する雑音付加の影響の関係について、以下のような関係が明らかになった。
(母語と非母語)
アメリカ英語母語話者では、BV以外の音韻対において、雑音付加の影響を受けにくいSN比のレンジが存在するのに対し、日本語母語話者では、僅かな雑音付加で正答率が低下する傾向が示された。
また、雑音の種類の影響が、実験参加者の母語により異なる場合があった(例:RL対立のAE−15dB条件とJA−9dB条件間の比較)。これは、母語により知覚に使用する音響的特徴が異なっていたことを示唆する。
(音韻対)
音韻対により雑音の影響が異なった。RL対立は本実鹸で使用した雑音に対する耐性が比較的高かったが、BV対立は僅かな雑音付加によっても大きく影響を受け、STH対立ではほぼ一定の割合で正答率が低下した。これは、音韻対によって弁別に使用される音響的特徴が異なり、同じ雑音を付加した場合においても、異なる影響を及ぼしていることを示している。
(呈示音圧)
日本語母語話者、アメリカ英語母語話者いずれの場合でも、BV対立では呈示音圧が低い場合に正答率が大きく低下した。BV音の知覚は呈示音圧の影響を大きく受けることを示している。
以上説明したように、本発明の外国語学習装置では、各学習対象音韻における母語話者における各雑音強度下の明瞭性データベースを持ち、かつ、学習者の能力に対してどの難易度の雑音付加を行えばよいかの演算を行う機構を持ち、学習の進捗に合わせて動的に刺激を生成または予め準備された学習用刺激を呈示する機構を持つので、効果的な学習課題の呈示が可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の外国語学習装置を用いたシステム1000の一例を示す概念図である。 サーバコンピュータ300のハードウェア構成をブロック図形式で示す図である。 本発明の外国語学習装置の構成を機能ブロックで示す図である。 母語話者明瞭度データベース3246に格納される/r/-/l/対立音韻についての母語話者の明瞭度を示すデータの例を示す図である。 母語話者明瞭度データベース3246に格納される/b/-/v/対立音韻についての母語話者の明瞭度を示すデータの例を示す図である。 母語話者明瞭度データベース3246に格納される/s/-/th/対立音韻についての母語話者の明瞭度を示すデータの例を示す図である。 図3に示した学習制御部3202が行なう処理を説明するためのフローチャートである。 図7のS108およびS110で課題の難易度を上げる処理や、S112およびS114で課題の難易度を下げる処理をさらに詳しく説明するための図である。 訓練中の正答率の推移を母語話者での明瞭度と学習者の正答率の差分で示す図である。 実験条件として用いたSN比を示す図である。 JA実験における雑音付加音声セッションの結果を示す図である。 JA実験における音圧変動セッションの結果を示す図である。 AE実験における各音韻対立における雑音付加音声セッションの結果を示す図である。 AE実験における音圧変動セッションの結果を示す図である。
符号の説明
100 コンピュータ、102 コンピュータ本体、104 ディスプレイ、106 FDドライブ、108 ディスクドライブ、110 キーボード、112 マウス、118 CD−ROM、132 マイク、134 スピーカ、300 サーバコンピュータ、302 コンピュータ本体、304 ディスプレイ、306 FDドライブ、308 ディスクドライブ、310 キーボード、312 マウス、318 CD−ROM、320 CPU、322 メモリ、324 ハードディスク、328 インタフェース、1000 システム。

Claims (3)

  1. 言語学習装置であって、
    モデル音声と、複数の種類の雑音データと、各前記雑音データの明瞭度とを記憶するための記憶手段を備え、
    前記明瞭度は、前記雑音の種類と強度に対する母語話者の明瞭度であり、
    指定された種類ならびに強度で前記雑音データを前記モデル音声に重畳した刺激音声を合成するための刺激音合成手段と、
    前記刺激音声を課題として学習者に与えるための音声信号を当該刺激音声を再生する音声出力装置に対して出力し、当該学習者からの回答を受付けるためのインタフェース手段と、
    前記課題として与えられた前記刺激音声に対する当該学習者の正答率を算出して、前記刺激音合成手段を制御し、前記学習者に対して前記刺激音声を与えた場合の前記正答率と前記明瞭度との差が所定の値以下となることに応じて、重畳する前記雑音データの強度および種類の少なくとも一方を予め定められた難易度が増加するように更新して指定する学習制御手段とを備える、言語学習装置。
  2. 前記学習制御手段は、学習者に対して前記刺激音声を与えた場合の前記正答率が所定回数にわたって所定の基準値を下回ることに応じて、重畳する前記雑音データの強度および種類の少なくとも一方を予め定められた難易度を減少させるように更新する、請求項記載の言語学習装置。
  3. 前記記憶手段は、前記モデル音声および前記母語話者の明瞭度とを対立音韻ごとに分類して格納しており、
    前記学習制御手段は、前記刺激音合成手段に、指定された対立音韻ごとに、指定された強度および種類の前記雑音データを前記モデル音声に重畳した前記刺激音声を合成させ、
    前記インタフェース手段は、合成された前記刺激音を前記学習者に対して提示するための前記音声信号を出力する、請求項1記載の言語学習装置。
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