JP4668197B2 - 肺胞分化又は再生誘導剤 - Google Patents

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Description

本発明は肝細胞増殖因子を有効成分として含み、骨髄細胞から肺胞細胞への分化を誘導する薬剤、及び前記分化誘導によって肺胞が形成される薬剤に関するものである。
肝細胞増殖因子(以下、HGFと略記する。)は当初、成熟肝細胞に対する増殖因子として同定され、1989年にその遺伝子(cDNA)がクローニングされた(非特許文献1、2参照)。
これまでにHGFは肝細胞に加え様々な細胞に対して、増殖促進、細胞遊走促進、形態形成誘導、細胞死防止等様々な生物活性を発揮することが明らかにされている(非特許文献3〜6参照)。
HGFの生物活性はそのレセプター(受容体)であるc−Metチロシンキナーゼを介して発揮され、HGFは多彩な生物活性を有し、様々な障害に対する各種組織の修復及び保護作用機能を担っている。
HGFのもつ組織再生、保護機能の一つとして、血管新生促進活性が挙げられる。HGFは血管内皮細胞の増殖並びに遊走を促進するとともにインビボ(in vivo)においても強い血管新生誘導活性を有している(非特許文献7〜10参照)。
また、HGFは血管内皮細胞の細胞死を抑制する活性を有している(例えば、非特許文献11〜13参照)。
肺は多数の肺胞が集まってできている器官である。呼吸で体内に取り入れられた空気は気管を通り、枝分かれして気管支に入っていく。気管支はさらに枝分かれして一つの気管支が一つの肺胞につながっていく。ヒトの肺胞は直径約0.2mmの小さなふくろ状で、そのまわりには毛細血管が取り囲んでいる。肺胞ではガス交換がおこなわれる、すなわち気管支から肺胞に入った吸気から酸素が取り込まれ、血液中の二酸化炭素は呼気として肺胞に排出される。肺気腫は、生理的には肺胞の進行性破壊であり、病態の進行に伴い肺胞でのガス交換に利用できる表面積が減少する。肺でのガス交換が十分に行われなくなると、血液中の酸素が不足する。病気が進行すると肺の弾力性が低下し呼吸困難へと進む。また、大人の肺は自然の成長又は再生ができない器官であるので、肺気腫は進行性で不可逆的な疾患であるとみなされている。マッサロらは、オールトランス型レチノイン酸(ATRA)が動物の肺気腫モデルで解剖学的、生理学的に肺再生することを報告した(非特許文献14)。また、ATRAは肺の発生過程にかかわる遺伝子を活性化し、肺胞隔壁や肺成長を発達させることが知られている。しかし、ATRAの臨床的試験は、肺気腫患者の肺構造又は肺機能に有意な改善を示さなかった(非特許文献15)。
HGFはII型肺胞上皮細胞や気管支上皮細胞の増殖を促進し、肺胞上皮細胞の修復に関与することが報告されている(非特許文献16〜19)。また、急性肺障害とHGFの作用について検討され、傷害を受けることにより肺でHGFが新たに産生されること、肺障害を起した動物にHGFを投与すると、肺組織での細胞増殖が上昇し、肺障害の修復が促進されるということが示されている(特許文献2)。
しかし、上記先行技術文献のいずれにも、HGFが骨髄細胞から肺胞細胞への分化を誘導すること、そしてその分化誘導によって、肺胞の再生又は形成を促すことについての記載は認められない。
特開平08−89869号公報 特開平06−172207号公報 バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミューニケーションズ(Biochemical and Biophysical Research Communications)、1984年、第122巻、p.1450−1459 ネイチャー(Nature)、1989年、第342巻、p.440−443 ザ・ジャーナル・オブ・セル・バイオロジー(The Journal of Cell Biology)、1985年、第129巻、p.1177−1185 ザ・ジャーナル・オブ・バイオケミストリー(The Journal of Biochemistry)、1986年、第119巻、p.591−600 インターナショナル・レビュー・オブ・サイトロジー(International Review of Cytology)、1999年、第186巻、p.225−260 キドニー・インターナショナル(Kidney International)、2001年、第59巻、p.2023−2038 ザ・ジャーナル・オブ・セル・バイオロジー(The Jouenal of Cell Biology)、1992年、第119巻、p.629−641 プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ユナイテッド・ステート・オブ・アメリカ(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)、1993年、第90巻、p.1937−1941 サーキュレーション(Circulation)、1998年、第97巻、p.381−390 ハイパーテンション(Hypertension)、1999年、第33巻、p.1379−1384 ジャーナル・オブ・ハイパーテンション(Journal of Hypertension)、2000年、第18巻、p.1411−1420 ハイパーテンション(Hypertension)、2001年、第37巻、p.581−586 ダイアベーテス(Diabetes)、2002年、第51巻、p.2604−2611 マッサロ・ジ・ディー(Massaro,G.D.)、他、1997年、ネイチャー・メディシン(Nature Medicine)、第3巻、p.675−677 マオ・ジェー・ティー(Mao,J.T.)、他、2002年、アメリカン・ジャーナル・オブ・レスピレイトリー・アンド・クリティカル・ケア・メディシン(American Journal of Respiratory & Critical Care Medicine)、第165巻、p.718−723 メイソン・アール・ジェイ(Mason RJ)、他、アメリカン・ジャーナル・オブ・レスピレイトリー・セル・アンド・モレキュラー・バイオロジー(American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology)、1994年、第11巻、p.561−5671994年、第11巻、p.561−567 シラトリ・エム(Shiratori M)、他、アメリカン・ジャーナル・オブ・レスピレイトリー・セル・アンド・モレキュラー・バイオロジー(American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology)、1995年、第12巻、p.171−801 オーミチ・エイチ(Ohmichi H)、他、ザ・アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジオロジー(The American Journal of Physiology)、1996年、第270巻、P.L1031−L1039 サカマキ・ワイ(Sakamaki,Y)、他、アメリカン・ジャーナル・オブ・レスピレイトリー・セル・アンド・モレキュラー・バイオロジー(American Journal of Respiratory Cell and Molecular Biology)、2002年、第26巻、p.525−533
本発明の目的は骨髄細胞から肺胞細胞への分化誘導薬剤を提供することである。さらに前記分化誘導薬剤を、破壊された肺胞の再生又は形成促進剤として利用することである。
本発明者らは、例えば肺気腫に見られる破壊された肺胞は再生しうること、再生された肺胞は骨髄細胞から分化されること、HGFはそのような分化を誘導することを新しく知見した。本発明者はこれら知見に基づきさらに研究を進め、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)HGFを含有することを特徴とする骨髄細胞から肺胞細胞への分化誘導薬剤、
(2)肺胞細胞が肺胞上皮細胞である上記(1)記載の分化誘導薬剤、及び
(3)肺胞の再生又は形成促進剤である上記(1)又は(2)に記載の分化誘導薬剤、
に関する。
また、本発明は、HGFを哺乳動物に投与し、骨髄細胞から肺胞細胞への分化を誘導する方法、並びに骨髄細胞から肺胞細胞への分化を誘導するための医薬を製造するためのHGFの使用に関する。また、本発明は骨髄細胞を、HGFを含有する分化誘導薬剤と共に培養し、骨髄細胞から分化した肺胞細胞を哺乳動物に移植する方法、あるいは、骨髄細胞を培養し、増殖した骨髄細胞を哺乳動物に移植すると共にHGFを含有する分化誘導薬剤を投与し、移植した骨髄細胞を肺胞細胞へ分化誘導する方法に関する。さらに本発明は、HGFの投与のみならず、HGFの遺伝子を導入することからなる、破壊された肺胞の新たな肺胞の再生又は形成のための遺伝子治療をも包含するものである。
本発明の分化誘導薬剤は骨髄細胞から肺胞細胞へ分化を誘導するため、肺気腫、肺線維症における蜂巣肺病変、肺リンパ脈管筋腫症(LAM:pulmonary lymphangiomyomatosis)、肺切除後の破壊肺等の肺胞が破壊される疾患において、新たな肺胞を形成できる。また、本発明の分化誘導薬剤の存在下で骨髄細胞を培養することにより骨髄細胞から分化した肺胞細胞を製造できる。
また、骨髄細胞を本発明の分化誘導薬剤と共に培養して得られる骨髄細胞から分化した肺胞細胞は、再生医療の分野において、移植用細胞として利用できる。
本発明で使用されるHGFは公知物質であり、医薬として使用できる程度に精製されたものであれば、種々の方法で調製されたものを用いることができる。HGFの製造方法としては、例えばHGFを産生する初代培養細胞や株化細胞を培養し、培養上清等から分離、精製して該HGFを得ることができる。あるいは遺伝子工学的手法によりHGFをコードする遺伝子を適切なベクターに組み込み、これを適当な宿主細胞に挿入して形質転換し、この形質転換体の培養上清から目的とする組換えHGFを得ることもできる。(例えば、特開平5−111382号公報、Biochem.Biophys.Res.Commun.1989年、第163巻、p.967等を参照)。
上記の宿主細胞は特に限定されず、従来から遺伝子工学的手法で用いられている各種の宿主細胞、例えば大腸菌、酵母又は動物細胞等を用いることができる。このようにして得られたHGFは、天然型HGFと実質的に同じ作用を有する限り、そのアミノ酸配列中の1又は複数個(例えば、数個)のアミノ酸が置換、欠失、付加及び/又は挿入されていてもよい。また同様に1又は複数の糖鎖が置換、欠失及び/又は付加されていてもよい。ここで、アミノ酸配列について、「1又は複数個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入」とは、遺伝子工学的手法、部位特異的突然変異誘発法等の周知の技術的方法により、又は天然に生じうる程度の数(1〜数個のアミノ酸)が、欠失、置換、付加及び/又は挿入されていることを意味する。
また、1又は複数の糖鎖が置換、欠失及び/又は付加したHGFとは、例えば、(1)天然のHGFに付加している1又は複数の糖鎖を酵素等で処理し糖鎖を欠損させたHGF、(2)糖鎖が付加しない様に糖鎖付加部位のアミノ酸配列に変異が施されたHGF、あるいは(3)天然の糖鎖付加部位とは異なる部位に糖鎖が付加するようアミノ酸配列に変異が施されたHGF等をいう。
さらに、HGFのアミノ酸配列と少なくとも60%以上の相同性を有する蛋白質、好ましくは80%以上の相同性を有する蛋白質、より好ましくは90%以上の相同性を有する蛋白質、さらに好ましくは95%以上の相同性を有する蛋白質であって、かつ骨髄細胞から肺胞細胞への分化誘導活性を有する蛋白質も含まれる。上記アミノ酸配列について「相同」とは、蛋白質の一次構造を比較し、配列間において各々の配列を構成するアミノ酸残基の一致の程度の意味である。
本発明で使用されるHGFにおいては、C末端がカルボキシル基(−COOH)のほか、天然型HGFと実質的に同じ作用を有する限り、カルボキシレート(−COO)、アミド(−CONH)又はエステル(−COOR)等であってもよい。ここでエステルにおけるRとしては、置換基を有してもよい低級アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、シクロペンチル、ベンジル、フェネチル等)、アリール基(例えば、フェニル、α−ナフチル等)、経口用エステルとして汎用されるピバロイルオキシメチル基等が挙げられる。さらに、本発明で使用されるHGFには、天然型HGFと実質的に同じ作用を有する限り、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチル等のアシル基等)で保護されているもの、N端側が生体内で切断され生成したグルタミル基がピログルタミン酸に変化したもの等も含まれる。
本発明において肺胞の再生又は形成とは、破壊された肺胞が新たに形成されること、又は破壊された肺胞が再生されることをいう。肺胞とは、肺胞を形成する肺胞上皮細胞、肺毛細血管内皮細胞等からなる毛細血管及び結合組織からなるガス交換器官をいう。また、本発明における肺胞には、肺胞につながる枝分かれした気管支部分も包含される。
本発明の分化誘導薬剤は、ヒトの他、哺乳動物(例えば、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、イヌ、ネコ等)における肺気腫、肺線維症における蜂巣肺病変、肺リンパ脈管筋腫症(LAM)、肺切除後の破壊肺等により肺胞が破壊される疾病の肺胞の再生又は形成を目的に適用される。
本発明の分化誘導薬剤は、種々の製剤形態、例えば液剤、固形剤、カプセル剤等をとりうるが、一般的にはHGFのみ又はそれと慣用の担体と共に注射剤、吸入剤、坐剤又は経口剤とされる。上記注射剤は、水性注射剤又は油性注射剤のいずれでもよい。
水性注射剤とする場合、公知の方法に従って、例えば、水性溶媒(例えば、注射用水、精製水等)に、医薬上許容される添加剤、例えば等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グリセリン、マンニトール、ソルビトール、ホウ酸、ホウ砂、ブドウ糖、プロピレングリコール等)、緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、炭酸緩衝液、クエン酸緩衝液、トリス緩衝液、グルタミン酸緩衝液、イプシロンアミノカプロン酸緩衝液等)、保存剤(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、クロロブタノール、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂等)、増粘剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等)、安定化剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン等)、pH調整剤(例えば、塩酸、水酸化ナトリウム、リン酸、酢酸等)などを適宜添加した溶液に、HGFを溶解した後、フィルター等で濾過して滅菌し、次いで無菌的な容器に充填することにより調製することができる。また適当な溶解補助剤、例えばアルコール(例えば、エタノール等)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、非イオン界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50等)などを使用してもよい。
油性注射剤とする場合、油性溶媒としては、例えば、ゴマ油、大豆油等が用いられ、溶解補助剤として安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等を使用してもよい。調製された注射液は、通常、適当なアンプル又はバイアルに充填される。注射剤中のHGF含量は、通常0.0002〜0.2w/v%程度、好ましくは0.001〜0.1w/v%程度に調製される。なお、注射剤等の液状製剤は、凍結保存又は凍結乾燥等により水分を除去して保存するのが望ましい。凍結乾燥製剤は、用時に注射用蒸留水等を加え、再溶解して使用される。
経口剤としては、例えば錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤等の剤形が挙げられる。これら製剤は公知の方法によって製造される。顆粒及び錠剤として製造する場合には、医薬上許容される添加剤、例えば賦形剤(例えば、乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、結晶セルロース等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等)、崩壊剤(例えば、デンプン、カルメロースナトリウム、炭酸カルシウム等)、結合剤(例えば、デンプン糊液、ヒドロキシプロピルセルロース液、カルメロース液、アラビアゴム液、ゼラチン液、アルギン酸ナトリウム液等)などを用いることにより製造することができる。また、顆粒剤及び錠剤には、適当なコーティング剤(例えば、ゼラチン、白糖、アラビアゴム、カルナバロウ等)、腸溶性コーティング剤(例えば、酢酸フタル酸セルロース、メタアクリル酸コポリマー、ヒドロキシプロピルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース等)などで剤皮を施してもよい。
カプセル剤として製造する場合には、公知の賦形剤、例えば流動性と滑沢性を向上させるためのステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク又は軽質無水ケイ酸;加圧流動性を増すための結晶セルロースや乳糖;あるいは上記崩壊剤等を適宜選択できる。HGFは前記賦形剤と共に均等に混和し、又は粒状化し、若しくは粒状化としたものに適当なコーティング剤で剤皮を施し、カプセルに充填するか、適当なカプセル基剤(例えば、ゼラチン等)にグリセリン又はソルビトール等を加えて可塑性を増したカプセル基剤で被包成形してもよい。これらカプセル剤には所望に応じて、着色剤、保存剤(例えば、二酸化イオウ、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等)などを加えることができる。カプセル剤は、通常のカプセル剤の他、腸溶性コーティングカプセル剤、胃内抵抗性カプセル剤、放出制御カプセル剤とすることもできる。
腸溶性カプセル剤とする場合、腸溶性コーティング剤でコーティングしたHGF又はHGFに上記の適当な賦形剤を添加したものを通常のカプセルに充填する。あるいは、腸溶性コーティング剤でコーティングしたカプセル、若しくは腸溶性高分子を基剤として成形したカプセルにHGF単独又はHGFに上記の適当な賦形剤を添加したものを充填することができる。
シロップ剤として製造する場合には、例えば安定剤(例えば、エデト酸ナトリウム等)、懸濁化剤(例えば、アラビアゴム、カルメロース等)、矯味剤(例えば、単シロップ、ブドウ糖等)、芳香剤等を適宜選択して使用することができる。
また、坐剤も慣用の基剤(例えば、カカオ脂、ラウリン脂、グリセロゼラチン、マクロゴール、ウィテップゾル等)を用いた製剤上の常法によって調製することができる。
また、吸入剤も常套製剤化手段によって調製することができる。吸入剤として製造する場合、その添加剤としては、一般に吸入用製剤に使用される添加剤であればいずれのものであってもよい。例えば、噴射剤の他、上記した賦形剤、結合剤、滑沢剤、保存剤、安定化剤、等張化剤、pH調整剤、及び矯味剤(例えば、クエン酸、メントール、グリチルリチンアンモニウム塩、グリシン、香料等)などが用いられる。噴射剤としては、液化ガス噴射剤、圧縮ガス等が用いられる。液化ガス噴射剤としては、例えば、フッ化炭化水素(例えば、HCFC22、HCFC−123、HCFC−134a、HCFC142等)の代替クロロフルオロカーボン類等、液化石油エーテル、ジメチルエーテル等が挙げられる。圧縮ガスとしては、例えば、可溶性ガス(例えば、炭酸ガス、亜酸化窒素ガス等)、不溶性ガス(例えば、窒素ガス等)などが挙げられる。
また、本発明で用いられるHGFは、生体分解性高分子と共に、徐放性製剤とすることもできる。HGFは徐放性製剤とすることにより、血中濃度の維持、投薬回数の低減、副作用の軽減等の効果が期待できる。該徐放性製剤は、例えばドラッグデリバリーシステム、第3章(CMC,日本,1986年)等に記載の公知の方法に従って製造することができる。本徐放性製剤に使用される生体内分解性高分子は、公知の生体内分解性高分子のなかから適宜選択できるが、例えば、多糖類(例えば、デンプン、デキストラン、キトサン等)、蛋白質(例えば、コラーゲン、ゼラチン等)、ポリアミノ酸(例えば、ポリグルタミン酸、ポリリジン、ポリロイシン、ポリアラニン、ポリメチオニン等)、ポリエステル(ポリ乳酸、ポリグリコール酸、乳酸/グリコール酸重合体又は共重合体、ポリカプロラクトン、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリリンゴ酸、ポリ酸無水物又はフマル酸−ポリエチレングリコール−ビニルピロリドン共重合体等)、ポリオルソエステル、ポリアルキルシアノアクリル酸(例えば、ポリメチル−α−シアノアクリル酸等)、ポリカーボネート(例えば、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート等)などである。好ましくはポリエステル、更に好ましくポリ乳酸又は乳酸/グリコール酸重合体又は共重合体である。ポリ乳酸/グリコール酸重合体又は共重合体を使用する場合、その組成比(乳酸/グリコール酸)(モル%)は徐放期間によって異なるが、例えば徐放期間が2週間ないし3カ月、好ましくは2週間ないし1カ月の場合には、約100/0乃至50/50である。該ポリ乳酸/グリコール酸重合体又は共重合体の重量平均分子量は、一般的には5,000ないし20,000である。ポリ乳酸/グリコール酸共重合体は、公知の製造法、例えば特開昭61−28521号公報に記載の製造法に従って製造できる。生体分解性高分子とHGFの配合比率は特に限定はないが、一般に生体分解性高分子に対して、HGFが0.01w/w%〜30w/w%程度である。
上記した各製剤中のHGF含量は、剤形、適用疾患、疾患の程度、年齢等に応じて適宜調整することができる。
本発明の分化誘導薬剤には、本発明の目的に反しない限り、その他の医薬活性成分を適宜含有させてもよい。このような医薬活性成分としては、例えば、抗コリン薬(例えば、臭化イプラトロピウム、臭化フルトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化チオトロピウム等)、吸入β刺激薬(例えば、フェノテロール、サブタモール、フォルモテロール、サルメテロール等)、吸入ステロイド(例えば、ベクロメタゾン、フルチカゾン、ブデソナイド等)、抗喘息剤(例えば、テオフィリン、プロカテロール、ケトチフェン、アゼラスチン等)、抗アレルギー剤(例えば、ケトチフェン、テルフェナジン、アゼラスチン、エピナスチン等)、抗炎症剤(例えば、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、インドメタシン等)、抗菌剤(例えば、セフメノキシム、セフジニル、オフロキサシン、トスフロキサシン、ノルフロキサシン等)、抗真菌剤(例えば、フルコナゾール、イトラコナゾール等)などが挙げられる。また、これらの医薬活性成分を含む製剤を本発明の製剤と併用して使用することもできる。これらの医薬活性成分は本発明の目的が達成される限り特に限定されず、適宜適当な配合割合又は併用割合での使用が可能である。
本発明の分化誘導薬剤は、その製剤形態に応じた適当な投与経路により投与され得る。例えば、注射剤の形態にして静脈、動脈、皮下、筋肉内等に投与することができる。その投与量は、患者の症状、年齢、体重等により適宜調整されるが、通常HGFとして0.001mg〜1000mg、好ましくは0.01mg〜100mgであり、これを1日1回又は数回に分けて投与するのが適当である。
本発明の分化誘導薬剤は、骨髄細胞から肺胞細胞への分化誘導に用いることができる。骨髄細胞としては、ヒトを含むすべての哺乳動物の骨髄細胞を用いることができるが、浮遊性の骨髄細胞が好ましい。例えばヒト骨髄細胞を公知の方法により採取し、細胞培養液に懸濁した後、プラスチックシャーレー上に播種し培養し、浮遊細胞のみを回収する。次に、浮遊性の骨髄細胞を本発明の分化誘導薬剤と共に培養する。細胞培養液としては、通常用いられる培養液、例えばDMEM、MEM、RPMI1640、IMDM等を用いることができる。前記細胞培養液中には、通常の細胞培養に用いる添加物、例えば、牛胎児血清等を添加してもよいが、移植免疫等の観点から無血清の細胞培養液を用いるのが好ましい。分化誘導薬剤におけるHGFの濃度は、約1ng/mL〜約100ng/mLが好ましい。培養条件は、通常用いられる細胞培養に用いられる条件、例えば約35℃±2℃、5%二酸化炭素存在下等である。このようにして培養した骨髄細胞は、1〜5週間培養することにより、肺胞細胞へと分化させることができる。このようにして分化誘導された骨髄細胞に由来する肺胞細胞は、臓器移植用細胞として利用可能である。より具体的には、肺気腫患者自身の骨髄細胞から分化、増殖させた肺胞細胞を該患者に静注等することによって、肺へ移植することが可能である。本方法によれば肺気腫患者の移植に必要な肺胞細胞を患者自身の骨髄細胞から大量に得ることが可能となる。
また、移植は骨髄細胞を培養増殖し、増殖した未分化の骨髄細胞を移植用細胞として利用し、本発明の分化誘導薬剤をレシピエントに投与する態様であってもよい。本発明方法によれば、肺気腫患者から採取した少量の骨髄細胞を培養増殖し、大量の骨髄細胞を該患者自身に戻すと同時に本発明の分化誘導剤を投与するので、移植された骨髄細胞から肺胞細胞への分化誘導は生体内で効率よく行われることになる。
上記移植に用いる骨髄細胞は、移植免疫の観点から移植される同一個体から採取したものが好ましい。
近年、HGF遺伝子を用いた遺伝子治療に関する報告がなされており(Circulation、1997年、第96巻、No.3459;Nature Medicine、1999年、第5巻、p.226−230;Circulation、1999年、第100巻、No.1672;Gene Therapy,2000年、第7巻、p.417−427等を参照)、そのような遺伝子治療は技術的に確立された技術となっている。本発明においては、前述のようなHGFの投与のみならず、HGF遺伝子を導入することからなる肺胞の再生又は形成、及び骨髄細胞から肺胞細胞への分化誘導の遺伝子治療剤をも包含するものである。以下、HGFの遺伝子治療につき詳細に記述する。
本発明において使用される「HGF遺伝子」とは、HGFの発現可能な遺伝子を指す。具体的には、非特許文献2、特許第2777678号公報、Biochem.Biophys.Res.Commun.、1989年、第163巻、p.967又はBiochem.Biophys.Res.Commun.、1990年、第172巻、p.321等に記載のHGFのcDNAを適当な発現ベクター(非ウイルスベクター、ウイルスベクター)に組み込んだものが挙げられる。ここでHGFをコードするcDNAの塩基配列は、前記文献に記載されている他、ジーンバンク(GenBank)等のデータベースにも登録されている。従って、これらの配列情報に基づき、適当なDNA部分をPCRのプライマーとして用い、例えば肝臓等のmRNAに対してRT−PCR反応を行うこと等により、HGFのcDNAをクローニングすることができる。これらのクローニングは、例えばMolecular Cloning 2nd Edt., Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989)等の基本書に従い、当業者ならば容易に行うことができる。
さらに、本発明で使用されるHGF遺伝子は上記遺伝子に限定されず、発現するタンパク質がHGFと実質的に同じ作用を有する遺伝子である限り、いずれの遺伝子も本発明で使用されるHGF遺伝子として使用できる。すなわち、前記cDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAや、前記cDNAによりコードされるタンパク質のアミノ酸配列に対して1から複数(好ましくは数個)のアミノ酸が置換、欠失、付加及び/又は挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするDNA等のうち、HGFとしての作用を有するタンパク質をコードするものであれば、本発明で使用されるHGF遺伝子の範疇に含まれる。そのようなDNAは、例えば通常のハイブリダイゼーション法やPCR法等により容易に得ることができ、具体的には前記Molecular Cloning等の基本書等を参考にして行うことができる。
本発明で使用されるHGF遺伝子は、前述のHGFタンパクと同様、肺胞の再生又は形成及び骨髄細胞から肺胞細胞への分化誘導に適用することができる。
HGF遺伝子を有効成分とする遺伝子治療剤を患者に投与する場合、常法、例えば別冊実験医学,遺伝子治療の基礎技術,発行:羊土社、日本(1996年);別冊実験医学,遺伝子導入&発現解析実験法、羊土社(1997年);日本遺伝子治療学会編遺伝子治療開発研究ハンドブック、発行:エヌ・ティー・エス、日本(1999年)等に記載の方法に従って投与することができる。
製剤形態としては、上記の各投与形態に合った種々の公知の製剤形態をとることができる。製剤中のDNAの含量は、治療目的の疾患、患者の年齢、体重等により適宜調節することができるが、通常、本発明のDNAとして0.0001〜100mg、好ましくは0.001〜10mgである。
また、HGF遺伝子とHGFは独立して使用することもできれば、両者を併用して用いることもできる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
%は特にことわりのない限り質量%を示す。
骨髄の再構築
C57BL/6系マウスにグリーン蛍光蛋白質(GFP)を強化するようにトランスジェニックされたマウスが、大阪大学(日本)で作成された。GFP胎児(13.5日目)の肝臓からの肝細胞をMorishitaらの方法に従って、移植する前に12Gyの容量の放射線を照射したC57BL/6雄マウスに移植した(Hypertension、1999年、第33巻、p.1379−1384)。
移植3週間後、循環白血球細胞(末梢血白血球細胞)の95%以上がGFPマウス由来の骨髄細胞で完全に入れ替わっていることを示したマウスをレシピエントマウスとして、実験に供した。
肺気腫の誘発と処置
実験的肺気腫は、ブタ膵由来エラスターゼをレシピエントマウスの鼻腔内に注入することによって誘発した。エラスターゼ注入3週間後に、レシピエントマウスは肺に気腫性変化を示した。この時点で、肺気腫が誘発されたレシピエントマウスは、無作為にベヒクル投与群及びHGF投与群の2グループに分けられた。ベヒクル投与群には、生食を、HGF投与群には、HGF1mg/kgをそれぞれ1日1回、12日間腹腔内注射した。
組織学的解剖
レシピエントマウスの肺を、20cmHOの圧で4%パラホルムアルデヒド−PBSで固定し、常法に従いそのパラフィン切片を作製し、ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色をおこなった。GFPは抗GFP抗体(Abcam,Cambridge,UK)を用いて検出し、3,3’−ジアミノベンジディンで視覚化した。各マウスから分離した200の肺胞の、GFP陽性細胞の数を計数した(各群n=5)。気腫性病変の程度は、Thurlbeckの方法を使う平均肺胞壁間距離(the mean linear intercept;以下、Lmと略記する。)を測ることによって評価した(参照:Ono,Mら、Circulation、2002年、第106巻、p.1264−1269)。すなわち、各マウスから2枚のスライド上に無作為にサンプリングした、400倍率で20視野中の肺胞細胞のLmを測定した。総距離を肺胞壁の数で割ってLmとした。Lmを測定した肺胞の数で割り、平均肺胞壁間距離とした。組織学的評価は、3人の観察者によってブラインド的に行われた(K.I.,T.S.及びH.K.)。
GFP陽性細胞の表現型(phenotype)を識別するため、凍結切片の免疫蛍光染色をおこなった。抗サイトケラチン5及び8抗体は、Chemicon(Temecula,CA,米国)から購入した。抗CD34及びCD45抗体はPharmingen(San Diego,CA,米国)から購入した。
統計学的分析
データは平均値±標準誤差として表現した。比較は分散分析によって行われ、全体的相違が識別された時、グループに有意差があることを確認するのにBonferroni補正を使う多重検定が使用された。統計的有意差は、p<0.05とした。
結果
組織切片の光学顕微鏡による観察において、エラスターゼ誘発肺気腫のレシピエントマウスでは、肺胞が破壊され、各肺胞がエラスターゼ無処置の肺胞の約3〜5倍程度に大きく変化していた。一方、HGF投与群の肺胞は、エラスターゼ無処置群の肺胞と殆ど変わらなかった(図1)。この時の肺気腫誘発レシピエントマウスの平均肺胞壁間距離を図2に示した。エラスターゼ誘発肺気腫のレシピエントマウスでは、平均肺胞壁間距離がエラスターゼ無処置群に比し約1.7倍に拡大したが、HGF投与群ではエラスターゼ無処置群の平均肺胞壁間距離と殆ど同じであった。
レシピエントマウスの肺の肺胞細胞全体に対するGFP陽性肺胞細胞の割合を図3に示した。エラスターゼ無処置のレシピエントマウスでは、GFP陽性肺胞細胞は約1%程度であった。エラスターゼで肺気腫を誘発したレシピエントマウスでは、GFP陽性肺胞細胞の比率は約10%増加し、HGF投与群では、約17.5%増加した。また、免疫蛍光染色による組織学的観察結果は、前記GFP陽性肺胞細胞はGFPマウス由来の骨髄細胞から肺胞上皮細胞及び肺毛細血管内皮細胞に分化していることを示していた。本結果は、HGFが骨髄細胞から肺胞(肺胞上皮細胞及び肺毛細血管内皮細胞等)への分化誘導を促進することを示すものである。
本発明の分化誘導薬剤は、骨髄細胞から肺胞細胞への分化を誘導し、肺気腫等による破壊された肺胞の再成のための薬剤として有用である。また、骨髄細胞から分化誘導された肺胞細胞は、移植用細胞として再生医療分野で利用できる。
図1は肺気腫誘発レシピエントマウスの肺の組織学的所見を示す。 図2は肺気腫誘発レシピエントマウスの平均肺胞壁間距離を示す。 図3は肺気腫誘発レシピエントマウスの肺の肺胞細胞に対するGFP陽性細胞の割合を示す。

Claims (3)

  1. 骨髄細胞を肝細胞増殖因子タンパク質と共に培養して、骨髄細胞から肺胞細胞への分化を誘導する肺胞細胞の分化誘導方法
  2. 肺胞細胞が肺胞上皮細胞である請求項1記載の分化誘導方法
  3. 骨髄細胞が浮遊性の骨髄細胞である請求項1又は2に記載の分化誘導方法
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