JP4667286B2 - 高温用流動センサ - Google Patents

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Description

本発明は、高温で、かつ、流速が非常に遅い流体が存在する空間内でも、流体の流動方向の検出や流速の測定を行うことが可能なセンサに関する。
セラミック製品等を大量に生産する場合の焼成工程には、製品(被焼成体)を入口から出口へ連続的に搬送しながら焼成する連続式の焼成炉(トンネル炉)が広く使用される。この種の焼成炉においては炉内を焼成に適した雰囲気にするために、炉外からの大気の混入を極力防止できるような密閉構造とする、焼成雰囲気を維持するためのガスを供給する等の様々な手段が講じられる。こうした手段や製品の焼成特性により炉内の流体の流動方向や流速は様々に変化し、焼成条件に大きな影響を及ぼすことから、炉内における流体の流れの状態を知ることは焼成炉を効率良く運用する上で極めて重要である。
すなわち、炉内における流体の流動方向や流速によっては、焼成雰囲気が破壊されたり、温度分布が不均一になる等、炉としての機能を著しく損なうような深刻な問題が生じるおそれがある。
ところで、通常、流体の流速等の測定にはピトー管のような差圧計を用いるのが一般的であるが、前記のような炉内における流体の流速は1m/s以下と非常に遅いため、ピトー管を用いて測定することは極めて困難である。また、流体の流速等の測定に使用される他の一般的な測定装置として、熱線(抵抗線)が流体により冷却されることを利用して流速を測定する熱線流速計が知られているが、セラミック製品の焼成炉はその最高温度帯が500℃を超えるようなものも多く、そのような高温環境下では、流体によって熱線の温度を十分に冷却することができないことから、精度良く流速を測定することは困難である。
そこで、従来は、炉の設計者等が炉内における流体の流動状態を推測するという方法に頼らざるを得なかった(このような従来技術に関する先行技術文献は特に存在しない。)。
しかしながら、そのような方法では、推測する人間の経験的な勘に頼らざるを得ず、熟練を要するとともに、正確に流動方向や流速を把握することは困難であるため、高温で、かつ、流体の流速が遅い炉内でも、流動方向や流速を測定できるセンサの開発が切望されていた。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、500℃以上の高温で、かつ、流速1m/s以下の遅い流れの流体が存在する高温空間内でも、流体の流動方向の検出や流速の測定を行うことができるセンサを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下の高温用流動センサが提供される。
[1] 500℃以上の高温で、かつ、流速1m/s以下の遅い流れの流体が存在する高温空間内における前記流体の流動方向の検出及び流速の測定を行うためのセンサであって、前記高温空間外から前記高温空間内へ投入(センシング)ガスを投入するための投入管と、その先端部が前記投入管の開口端に配置された投入ガス温度測定用熱電対と、その先端部が前記投入管から径方向に所定距離離れた位置に配置された複数の周辺ガス温度測定用熱電対とを備えた高温用流動センサ。
[2] 500℃以上の高温で、かつ、流速1m/s以下の遅い流れの流体が存在する高温空間内における前記流体の流動方向の検出及び流速の測定を行うためのセンサであって、前記高温空間外から前記高温空間内へ投入(センシング)ガスを投入するための投入管と、その先端部が前記投入管の開口端に配置された投入ガス温度測定用熱電対と、その先端部が前記投入管から径方向に所定距離離れた位置に配置された少なくとも1つの周辺ガス温度測定用熱電対と、回転軸とを備え、前記投入管と前記周辺温度測定用熱電対とが、相対的な位置関係を変えることなく前記回転軸の周りを回転するよう構成された高温用流動センサ。
[3] 前記投入管の周囲に、前記投入管内の前記投入(センシング)ガスを冷却するための冷却エアが流通する冷却エア供給管と冷却エア排気管とを備えた前記[1]又は[2]に記載の高温用流動センサ。
[4] 前記投入ガス温度測定用熱電対及び/又は前記周辺温度測定用熱電対が、白金系熱電対、卑金属系熱電対及びタングステン−レニウム熱電対の内の何れかである前記[1]〜[3]の何れかに記載の高温用流動センサ。
本発明の高温用流動センサは、500℃以上の高温で、かつ、流速1m/s以下の遅い流れの流体が存在する高温空間内でも、流体の流動方向の検出や流速の測定を精度良く行うことができる。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
図1〜3は、それぞれ本発明に係る高温用流動センサの実施形態の一例を示す断面図、正面図、斜視部分断面図である。この高温用流動センサは、必須の構成要素として、流体の流動方向の検出及び流速の測定を行おうとする高温空間の外から当該高温空間内へ投入(センシング)ガスを投入するための投入管5と、その先端部が投入管5の開口端に配置された投入ガス温度測定用熱電対2と、その先端部が投入管5から径方向に所定距離離れた位置に配置された複数の周辺ガス温度測定用熱電対3とを備える。
本例においては、図2に示すように、8個の周辺ガス温度測定用熱電対3(3a〜3h)が備えられている。これら周辺ガス温度測定用熱電対3a〜3hの先端部は、投入管5の中心を中心と円上に配置されている。また、これら周辺ガス温度測定用熱電対3a〜3hの先端部は、投入管5の中心を通る水平線と、各周辺ガス温度測定用熱電対3a〜3hの先端部と投入管5の中心を通る直線とのなす角が、それぞれ0゜、45゜、90゜、135゜、180゜、225゜、270゜、315゜となるように均等な間隔で配置されている。
また、前記必須構成要素に加え、本例では、投入管5の周囲に、投入管5を内包するようにして冷却エア供給管6が備えられ、更に、この冷却エア供給管6を内包するようにして冷却エア排気管7が備えられている。冷却エア排気管7は、その先端部が絞り込まれ、冷却エア供給管6の開口端部を覆うようにして投入管5の外周面に接合されている。冷却エア供給管6の外周部には、冷却エアの温度を測定し冷却状態を管理するために冷却エア温度測定用熱電対4が設けられている。
本発明の高温用流動センサを用いて、高温空間内の流体の流動方向の検出や流速の測定行うに際しては、投入管5から高温空間内に投入される投入(センシング)ガスの温度を、高温空間内の流体の温度よりも低い温度にする(好ましくは室温程度にする)必要があるため、投入管5内に送られた投入(センシング)ガスが高温空間内に投入されるまでの間に、炉体等からの熱によって投入(センシング)ガスの温度が上昇しすぎないように、このような冷却エア供給管6及び冷却エア排気管7を用いて投入管5の周囲に冷却エアを流通させ、投入(センシング)ガスを冷却することが好ましい。なお、特にこのような冷却を行わなくても、投入管5内に送られた投入(センシング)ガスの温度を、高温空間内に投入されるまでの間、室温程度に維持できるのであれば、冷却エア供給管6及び冷却エア排気管7は不要である。
図1に示すように、この高温用流動センサを焼成炉内の流体の流動方向の検出や流速の測定に使用する場合は、焼成炉の側壁10に設けられたセンサ取付用貫通孔11に先端部を挿入するようにして焼成炉に設置する。高温用流動センサの固定方法は、例えば図1のように、高温用流動センサの外周部と、センサ取付用貫通孔11の周囲とにそれぞれフランジ8、9を設け、それらフランジ同士を結合するといった方法を取ることができる。
図4は、このような高温用流動センサを用いて、高温空間内の流体の流動方向の検出や流速の測定行う際の計装機器の構成例を示す概略図である。本例においては、投入(センシング)ガスが、MV(Magnet Valveの略)21、絶対圧計22、ニードルバルブ23、投入用MFM(Mass Flow Meterの略)24を介して高温用流動センサ1の投入管内に供給される。また、前記投入(センシング)ガスを冷却するための冷却エアが、冷却用MFM25を介して高温用流動センサ1の冷却エア供給管内に供給される。
この計装機器を構成する各要素の内、MV21は、投入(センシング)ガスの投入のOn/Off切り替えを行い、絶対圧計22は、投入(センシング)ガス量算定用圧力を計測し、ニードルバルブ23は、センシングガス投入量の調節を行い、投入用MFM24は、投入(センシング)ガス投入量の計測を行い、バルブ開閉時間制御スイッチ26は、MV21の開時間制御による投入(センシング)ガスの投入タイミング及び一度に投入するガス量の管理を行い、冷却用MFM25は、冷却エア量の計測制御を行う。といった役割を持つ。
次に、前記高温用流動センサを用いて、流体の流動方向の検出及び流速の測定を行う方法を説明する。前記のような構成の高温用流動センサにおいて、高温空間外から投入管5内に送られた投入(センシング)ガスは、冷却エア供給管6内に送られた冷却エアにより投入管5の管壁を介して室温程度まで冷却された後、投入管5の先端部よりパルス的に高温空間内に投入(打ち込み)される。冷却エア供給管6内に送られて投入(センシング)ガスの冷却に供された冷却エアは、冷却エア排気管7内に移行し、当該冷却エア排気管7を通じてセンサ外部に排出される。高温空間内に投入された投入(センシング)ガスは、高温空間内の流体の流れに乗って投入管5の周囲の何れかの方向へ流れる。そして、その投入(センシング)ガスの流動方向に配置された周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部に投入(センシング)ガスが接すると、当該周辺ガス温度測定用熱電対3の測定温度が低下することになる。したがって、投入管5の先端部から測定温度が低下した周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部へと向かう方向が、そのセンサ設置位置における流体の流動方向ということになる。
また、投入ガス温度測定用熱電対2の測定温度が低下し始めた時間(=投入管5の先端部より冷却された投入(センシング)ガスが投入された時間)と、周辺ガス温度測定用熱電対3の測定温度が低下し始めた時間(=投入された投入(センシング)ガスが高温空間内の流体の流れに乗って周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部に到達した時間)との時間差を求め、その時間差で投入管5から周辺ガス温度測定用熱電対3までの距離を除する(割る)ことにより、そのセンサ設置位置における流体の流速が求められる。
例えば、図5は、実際に前記のような構成の高温用流動センサを焼成炉に設置して、投入管5より室温の投入(センシング)ガスをパルス的に投入したときの、各熱電対の測定温度の時間変化を記録したグラフであるが、このグラフにおいては、図2における、周辺ガス温度測定用熱電対3e(180゜の位置)及び3f(225゜の位置)の測定温度が低下していた。したがって、この高温用流動センサの設置位置における流体の流動方向は、図2中に矢印で示したように、投入管5から周辺ガス温度測定用熱電対3eの先端部と周辺ガス温度測定用熱電対3fの先端部との間に向かう方向であり、また、周辺ガス温度測定用熱電対3fよりも周辺ガス温度測定用熱電対3eの方が測定温度が低下しているので、やや周辺ガス温度測定用熱電対3eよりの方向であることがわかる。また、投入ガス温度測定用熱電対3e、3fの測定温度が低下し始めた時間と、周辺ガス温度測定用熱電対2の測定温度が低下し始めた時間との時間差Tが45ms(ミリ秒)で、投入管5から周辺ガス温度測定用熱電対3までの距離が11.2mmであったことから、この高温用流動センサの設置位置における流体の流速は、0.25m/sであることがわかる。
図6及び図7は、それぞれ本発明に係る高温用流動センサの実施形態の他の一例を示す斜視図及び部分断面図である。前述の図1〜3に示す実施形態では、投入管5の周囲に、複数の周辺ガス温度測定用熱電対3が均等に配置されていたのに対し、この図6及び図7の実施形態においては、フランジ8の中央に配された投入管5から見て、複数の周辺ガス温度測定用熱電対3が特定方向に偏って配置されている。このような構成の高温用流動センサは、既に高温空間内における流体のおおよその流動方向が分かっている場合において、更に詳細な流動方向と流速を把握したいようなときに有用なものである。すなわち、投入管5から、多くの周辺ガス温度測定用熱電対3が配置されている部位へと向かう方向が、前記おおよその流動方向と平行になるように、この高温用流動センサ設置することで、より正確な流動方向の検出と流速の測定が可能となる。この高温用流動センサを用いて、流体の流動方向の検出と流速の測定を行う方法は、前述の図1〜3に示す高温用流動センサを用いた場合の方法と同様である。
なお、本例において、周辺ガス温度測定用熱電対3は、フランジ8を貫通するパイプ12を通じて、先端部が高温空間内に挿入されるような構造になっている。このような構造にすれば、高温空間内への挿入の深さを変えることにより、その挿入方向における各周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部の位置を任意に変更することが可能となる。熱電対挿入方向における各周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部の位置が同一、すなわち各周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部が同一平面上にあるような場合には、検出される流動方向は当該平面に平行な方向に限定されるが、熱電対挿入方向における各周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部の位置をそれぞれ異なるようにすることで、流動方向を三次元的に検出することが可能となる。
図8〜10は、それぞれ本発明に係る高温用流動センサの実施形態の更に他の一例を示す正面図、側面図及び断面図である。この高温用流動センサは、必須の構成要素として、流体の流動方向の検出及び流速の測定を行おうとする高温空間の外から当該高温空間内へ投入(センシング)ガスを投入するための投入管5と、その先端部が投入管5の開口端に配置された投入ガス温度測定用熱電対2と、その先端部が投入管5から径方向に所定距離離れた位置に配置された少なくとも1つの周辺ガス温度測定用熱電対3と、回転軸15とを備える。
本例においては、図8〜10に示すように、周辺ガス温度測定用熱電対3が1つのみ備えられており、投入管5とこの周辺温度測定用熱電対3とが、相対的な位置関係を変えることなく回転軸15の周りを回転するよう構成されている。
また、前記必須構成要素に加え、本例では、投入管5の周囲に、投入管5と隣接するようにして冷却エア供給管6が備えられ、更に、この冷却エア供給管6と投入管5の大部分を内包するようにして冷却エア排気管7が備えられている。冷却エア排気管7は、その先端部が、冷却エア供給管6の開口端部を覆うようにして投入管5の外周面に接合されている。冷却エア供給管6の外周部には、冷却エアの温度を測定し管理するために冷却エア温度測定用熱電対4が設けられている。この冷却エア供給管6及び冷却エア排気管7の役割は、前述の図1〜3に示す実施形態における冷却エア供給管6及び冷却エア排気管7の役割と同様である。
この高温用流動センサを用いて、流体の流動方向の検出及び流速の測定を行う場合には、投入管5と周辺温度測定用熱電対3とについて、それらの相対的な位置関係を変えることなく回転軸15の周りを所定角度ずつ(例えば45゜ずつ)回転させながら、投入管5の先端部から室温程度に冷却された投入(センシング)ガスをパルス的に投入する。高温空間内に投入された投入(センシング)ガスは、高温空間内の流体の流れに乗って投入管5の周囲の何れかの方向へ流れる。そして、その投入(センシング)ガスの流動方向に周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部が存在する場合には、それに投入(センシング)ガスが接触して、当該周辺ガス温度測定用熱電対3の測定温度が低下することになる。したがって、前記のように所定角度ずつ回転させながら投入(センシング)ガスを投入し、測定温度が最も低下したときの周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部の位置を調べ、投入管5の先端部から前記周辺ガス温度測定用熱電対3の先端部の位置へと向かう方向を、そのセンサ設置位置における流体の流動方向として検出することができる。
このような回転構造を用いると、周辺ガス温度測定用熱電対3を投入管5の周りに複数個配置する必要が無く、最低限1つ有れば流動方向を検出できる。なお、流体の流速は、前述の図1〜3に示す高温用流動センサと同様に、投入ガス温度測定用熱電対2の測定温度が低下し始めた時間と、周辺ガス温度測定用熱電対3の測定温度が低下し始めた時間との時間差を求め、その時間差で投入管5から周辺ガス温度測定用熱電対3までの距離を除することにより求められる。
本発明において、投入ガス温度測定用熱電対、周辺ガス温度測定用熱電対、冷却エア温度測定用熱電対として使用する熱電対としては、500℃以上の高温と、流体の流動方向の検出及び流速の測定を行おうとする高温空間内の各種雰囲気に対する耐久性に優れた材料からなるものが好ましい。例えば、R熱電対、B熱電対、S熱電対、イリジウム熱電対といった白金系熱電対は、高温還元雰囲気と高温酸化雰囲気の両方に好適に使用できる。W/Re(タングステン−レニウム)熱電対は、高温還元雰囲気に好適に使用できる。K熱電対、N熱電対といった卑金属系熱電対は、高温酸化雰囲気に好適に使用できる。また、投入管、冷却エア供給管、冷却エア排気管の材質としては、アルミナ系材料に代表されるセラミック材料から構成されたセラミックチューブ等が好適に使用できる。
本発明の高温用流動センサを用いて高温空間内の流体の流動方向の検出や流速の測定を行う場合には、投入管の開口部から投入(センシング)ガスをパルス的に投入する際の、ガス投入流速を高温空間内における流体の推定流速の0.05〜0.5倍程度とすることが好ましい。0.05倍未満では、周辺ガス温度測定用熱電対の測定温度の変化がわかりにくい場合があり、0.5倍を超えると高温空間内の流体の流れを乱したり、温度分布に悪影響を与えるなど正確な計測評価ができなくなる場合がある。使用する投入(センシング)ガスとしては、流体の流動方向の検出や流速の測定を行おうとする高温空間内の雰囲気組成を極力変化させないようなものを使用するのが好ましく、例えば、高温空間内がAr雰囲気であるような場合には、当該雰囲気に合わせてArガスを投入(センシング)ガスとして使用するのが好ましい。
本発明の高温用流動センサは、500℃以上の高温で、かつ、流速1m/s以下の遅い流れの流体が存在する高温空間内における流体の流動方向の検出及び流速の測定に好適に使用することができる。なお、雰囲気温度が500℃を下回るような空間内では、熱的な揺らぎが大きく、正確な流動方向の検出や流速の測定が行えない場合がある。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図11に示すような、最高温度帯が約1450℃に達する生産炉30(全長15m)を使用し、被焼成体としてハニカム構造体(押出成形によりハニカム状に成形された成形体)を焼成しながら、図1〜3に示す構造の高温用流動センサで炉内各部における流体の流動方向の検出及び流速の測定を実施した。ハニカム構造体は、箱状の匣鉢内に収められた状態で、複数段積み重ねられて炉の台板上に載置され、台板とともに炉内を入口から出口に渡って連続的に移動しながら焼成された。高温用流動センサは、炉内の雰囲気温度が500℃以上に達する、A〜Gの7箇所に設置した。なお、図11中、31〜33は排気口である。A〜Gの各々の位置において検出された流体の流動方向を、図11中に矢印で示した。また、A〜Gの各々の位置において測定された流体の流速を下表に示した。
Figure 0004667286
図11及び表1に示すとおり、本発明の高温用流動センサを使用すれば、最高温度帯が1400℃を超えるような高温で、かつ、流体の流速が1m/s以下と非常に遅い生産炉内でも、流体の流動方向の検出や流速の測定が可能であることが確認された。
本発明は、高温で、かつ、流速が非常に遅い流体が存在する空間内でもでも、流体の流動方向の検出や流速の測定を行うことができるセンサとして、炉内等における流体の流動状態を把握するために好適に利用することができる。
本発明に係る高温用流動センサの実施形態の一例を示す断面図である。 本発明に係る高温用流動センサの実施形態の一例を示す正面図である。 本発明に係る高温用流動センサの実施形態の一例を示す斜視部分断面図である。 本発明に係る高温用流動センサ炉内流動センサを用いて、高温空間内の流体の流動方向の検出や流速の測定行うを際の計装機器の構成例を示す概略図である。 本発明に係る高温用流動センサを焼成炉に設置して、投入管より室温の投入(センシング)ガスをパルス的に投入したときの、各熱電対の測定温度の時間変化を記録したグラフである。 本発明に係る高温用流動センサの実施形態の他の一例を示す斜視図である。 本発明に係る高温用流動センサの実施形態の他の一例を示す部分断面図である。 本発明に係る高温用流動センサの実施形態の更に他の一例を示す正面図である。 本発明に係る高温用流動センサの実施形態の更に他の一例を示す側面図である。 本発明に係る高温用流動センサの実施形態の更に他の一例を示す断面図である。 実施例で使用した生産炉の側面図である。
符号の説明
1:高温用流動センサ、2:投入ガス温度測定用熱電対、3,3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g,3h:周辺温度測定用熱電対、4:冷却エア温度測定用熱電対、5:投入管、6:冷却エア供給管、7:冷却エア排気管、8,9:フランジ、10:側壁、11:センサ取付用貫通孔、12:パイプ、15:回転軸、21:MV、22:絶対圧計、23:ニードルバルブ、24:投入用MFM、25:冷却用MFM、26:バルブ開閉時間制御スイッチ、30:焼成炉、31,32,33:排気口。

Claims (4)

  1. 500℃以上の高温で、かつ、流速1m/s以下の遅い流れの流体が存在する高温空間内における前記流体の流動方向の検出及び流速の測定を行うためのセンサであって、
    前記高温空間外から前記高温空間内へ投入(センシング)ガスを投入するための投入管と、その先端部が前記投入管の開口端に配置された投入ガス温度測定用熱電対と、その先端部が前記投入管から径方向に所定距離離れた位置に配置された複数の周辺ガス温度測定用熱電対とを備えた高温用流動センサ。
  2. 500℃以上の高温で、かつ、流速1m/s以下の遅い流れの流体が存在する高温空間内における前記流体の流動方向の検出及び流速の測定を行うためのセンサであって、
    前記高温空間外から前記高温空間内へ投入(センシング)ガスを投入するための投入管と、その先端部が前記投入管の開口端に配置された投入ガス温度測定用熱電対と、その先端部が前記投入管から径方向に所定距離離れた位置に配置された少なくとも1つの周辺ガス温度測定用熱電対と、回転軸とを備え、前記投入管と前記周辺温度測定用熱電対とが、相対的な位置関係を変えることなく前記回転軸の周りを回転するよう構成された高温用流動センサ。
  3. 前記投入管の周囲に、前記投入管内の前記投入(センシング)ガスを冷却するための冷却エアが流通する冷却エア供給管と冷却エア排気管とを備えた請求項1又は2に記載の高温用流動センサ。
  4. 前記投入ガス温度測定用熱電対及び/又は前記周辺温度測定用熱電対が、白金系熱電対、卑金属系熱電対及びタングステン−レニウム熱電対の内の何れかである請求項1ないし3の何れか一項に記載の高温用流動センサ。
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