JP4664834B2 - Rh式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造 - Google Patents

Rh式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造 Download PDF

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Description

本発明は、溶鋼の精錬に用いられる浸漬管を有するRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造に関するものである。
転炉等で精錬が行われた溶鋼の二次精錬のため、RH真空脱ガス装置が用いられる。近年の高級鋼の需要の増大と共に、溶鋼温度の上昇や精錬の処理時間の延長が顕在化し、RHの使用条件が苛酷化してきている。それに伴い、溶鋼と接触する部位であるRH下部槽の内張り煉瓦の損傷も大きくなってきている。特に、槽底の2ヶ所の開口部である羽口の周りに放射線状に1層または複数層で築造されている羽口煉瓦、並びに、前記両羽口煉瓦に挟まれた敷煉瓦の一部または全部の煉瓦は、処理中の溶鋼流動による摩耗や浸漬管から吹込まれるガスのアタックに加え、槽底に築造された煉瓦積みの構造体から発生する応力を受けるために、使用中に剥離や浮上等が生じることから損傷が大きく、耐用の向上が強く求められている。
羽口周りに築造されている羽口煉瓦の使用中の剥離や浮上を抑制する改善策として、特許文献1には図9に示すように羽口煉瓦2と敷煉瓦4との間に敷煉瓦1個の占める面積よりも小さい面積を有する小割煉瓦12を用いて構成してなる熱緩衝帯部を設けると共に、羽口煉瓦2で築造された構造体の外形の形状が羽口1の形状と同様に円形となるように築造したことを特徴とするRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造が記載されている。
また、特許文献2には図10に示すように、羽口周りの煉瓦積みを、小型の横ぜり煉瓦5、6を複数捲きで配設し、かつその複数捲きの外周煉瓦6と敷煉瓦3、4との間に不定形耐火物7の充填層を設けたことを特徴とするRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦の煉瓦積み構造が記載されている。
さらに、特許文献3には図11(a)に示すように、2つの羽口煉瓦2で挟まれた部分の敷煉瓦4およびRH式真空脱ガス槽の側壁煉瓦積み下までの延長部分の煉瓦8を図11(b)に示すような下広テーパーを有する煉瓦、すなわち、ジャックアーチ構造で築造したことを特徴とするRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造が記載されている。
特公昭62−5211号公報 実公昭63−11166号公報 実開平3−9249公報
本発明は、羽口周りに放射線状に1層または複数層で築造されている羽口煉瓦、並びに、前記羽口煉瓦に挟まれた敷煉瓦の一部または全部の煉瓦の使用中に発生する剥離や浮上等を防止するためのRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造に関するものである。
特許文献1や特許文献2には、使用中の羽口煉瓦の剥離を引き起こす原因となる槽底に築造された煉瓦積み構造体から発生する応力を緩和するための煉瓦積み構造が記載されている。しかし、これらの煉瓦積み構造を適用しても充分な効果が得られていない。特許文献3には槽底に築造された煉瓦積み構造体から発生する応力そのものによって引き起こされる羽口煉瓦で挟まれた部分の敷煉瓦およびRH式真空脱ガス槽の側壁煉瓦積み下までの延長部分の煉瓦の浮上を防止するための煉瓦積み構造が記載されている。しかし,このような手段を用いても充分な効果が得られていない。
本発明は、上記の実情を鑑み、RH式真空脱ガス槽の羽口煉瓦に挟まれた敷煉瓦の使用中の剥離や浮上等が発生を防止し、耐用性を向上させる槽底煉瓦積み構造を提供することを目的とする。
(1)この発明の第1のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造は、槽底煉瓦が、2ヶ所の開口である羽口の周りに放射線状に1層または複数層で築造された羽口煉瓦2と、残部分が敷煉瓦3により構成され、敷煉瓦3のうち上昇側羽口煉瓦2aと下降側羽口煉瓦2bに挟まれた部分4の一部または全部の高さが敷煉瓦の他の部分より低い凹部9を形成してなり、凹部9の外縁において凹部9の煉瓦とその外側煉瓦との境界に段差を形成し、凹部9外縁の平面形状が、両羽口1の中心(A、B)を結ぶ直線(以下直線Xという。)、及び両羽口の中心から等距離の点Oを含み直線Xに直交する直線(以下直線Yという。)に対して対称性を有することを特徴とする。
(2)この発明の第2のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造は、前記(1)の槽底煉瓦積み構造において敷煉瓦4の凹部9外縁の平面形状が矩形であって、該矩形の長辺が直線Yに平行であり、該長辺の長さは羽口煉瓦2の外径以下であり、短辺の長さは両羽口煉瓦間の最も狭い間隔の距離以下であることを特徴とする。
(3)この発明の第3のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造は、前記(1)または(2)記載の槽底煉瓦積み構造において敷煉瓦4の凹部9が、両羽口煉瓦の側面に取付くまで延在していることを特徴とする。
(4)この発明の第4のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造は、前記(3)記載の槽底煉瓦積み構造において羽口煉瓦2のうち、敷煉瓦4の凹部9が取付いた羽口煉瓦2の取付き部分11のみの高さが凹部9高さと同一であることを特徴とする。
(5)この発明の第5のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造は、槽底煉瓦積み構造において敷煉瓦の凹部9は、高さが他の部分より30〜100mm低く、直線Yの方向の長さが羽口煉瓦の外径の2/3〜3/3であることを特徴とする前記(1)及至(4)のいずれかに記載のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造である。
本発明により羽口周りに築造されている煉瓦の使用中の剥離や浮上を防止することができる。これにより RH下部槽の槽寿命を延長し、耐火物コストと鉄鋼などの製造コストを引き下げることができる。
周囲が拘束されている煉瓦積み構造体においては煉瓦が同一平面上に隣接して配置されている区画において、その区画の長さが長い程、加熱された時にその区画に築造されている煉瓦の熱膨張に起因して発生する応力の絶対値が高くなる。さらに、その区画の中央部において発生する応力の値が最も高くなるという特徴を有する。
図2に模式的に示すようなRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造体においては、槽底を含む平面内において、両羽口(1a、1b)の中心(A、B)を結ぶ直線Xに直交し、かつ両羽口の中心から等距離の点Oを含む直線をYとしたとき、Y方向に煉瓦が築造される区画のうち点Oを含む区画において、煉瓦が同一平面上に隣接して配置された区画の長さが最も長くなる。すなわち、Y方向に煉瓦が築造された区画のうち点Oを含む区画において発生する応力の絶対値が最も高くなり、かつ、その区画の中央部に相当する両羽口煉瓦間で挟まれた部位において発生する応力の値が最も高くなる。
X方向に着目すると、点Oを含むX方向の領域は槽底の両端間の距離が大きくなるが、途中に羽口煉瓦や浸漬管の開口部が存在するため、X方向における応力の値はさほど大きくならない。
煉瓦積み構造体の個々の煉瓦についてみてみると,溶鋼に直接接する側の煉瓦の表面が最も高温に加熱されるため、煉瓦の熱膨張が大きくなる。その結果、図3(a)に示すように、発生する応力(23、24)は煉瓦21のうち溶鋼に直接接する側の表面22が最も高くなる。そのため、点Oを通りY方向に築造された区画において、その区画の中央部(点O)に相当する両羽口煉瓦間で挟まれた部位に築造された煉瓦について、溶鋼に直接接する側の表面には最も大きな応力が発生することになる。
RH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造において,両羽口煉瓦間で挟まれ、かつ、点Oを通り直線Y方向に平行に煉瓦が築造された区画は、煉瓦が同一平面上に隣接して配置されており、かつ、その配置された区画の長さは、同一平面上に隣接して配置されている他の区画の長さよりも圧倒的に長くなる。その結果、点Oを通り直線Y方向に平行に築造されている両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦4の一部または全部の敷煉瓦の溶鋼側表面には、他の部位に築造されている煉瓦表面よりも加熱されると使用中に非常に大きな応力を受けることになり、この高い応力が原因で使用中の早い段階で剥離や浮上等が生じることになる。
また、両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦4は、羽口煉瓦を構造的に拘束する機能を有している。この部位の敷煉瓦4が使用中の早い段階で剥離や浮上等で先行的に損傷すると、羽口煉瓦2を拘束する機能が大幅に低下する。羽口煉瓦2は敷煉瓦4からの拘束力を失った結果、熱衝撃により容易に剥離したり、熱膨張により浮上したり、連鎖的に損傷が進むことになる。
本発明のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造は、図1(a)及び図1(b)に示すように、敷煉瓦3のうち上昇側羽口煉瓦2aと下降側羽口煉瓦2bに挟まれた部分4の一部または全部の高さが敷煉瓦の他の部分より低い凹部9を形成してなり、凹部9外縁の平面形状が、両羽口1の中心(A、B)を結ぶ直線X、及び両羽口の中心(A、B)から等距離の点Oを含み直線Xに直交する直線Yに対して対称性を有することを特徴とするRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造である。
なお、図1以下の各図面において、一点鎖線で示したのは側壁煉瓦内面14である。
本発明は、両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦4の一部または全部の高さが敷煉瓦の他の部分より低い凹部9を有した槽底煉瓦積み構造とするので、点Oを通り直線Y方向に平行に隣接して配置されている煉瓦積み構造体(両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦4を含む)については、その断面形状が図1(b)に示す形状となる。この場合、図3(b)に示すように、煉瓦21の高さ方向で見ると発生する応力が同一高さ平面上に集中して発生することがないように分散させるため、両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦4の溶鋼側表面22に発生する応力23の絶対値を大幅に低減する効果がある。これにより、使用中の早い段階で前記敷煉瓦が先行的に剥離や浮上等で損傷することが解消される。その結果、羽口煉瓦間の敷煉瓦4が羽口煉瓦2を拘束する機能が永続的に発現され、羽口煉瓦2が使用中の早い段階で熱衝撃により容易に剥離したり、熱膨張により浮上したりする損傷が解消されることになる。
前記凹部外縁の平面形状が、直線X、及び直線Yに対して対称性を有しているのは、RH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造そのものが、加熱時に煉瓦の熱膨張に起因して発生する応力を均一化するため、両羽口の中心を結ぶ直線X及び直線Yに対して対称性を付与されているので、その相似性を反映させたためである。ここで凹部外縁とは、敷煉瓦4のうち、凹部9の煉瓦とその外側煉瓦との境界の段差部分をいい、凹部外縁の平面形状とは、槽底煉瓦を含む平面内における凹部外縁の形成する形状をいう。
敷煉瓦のうち上昇側羽口煉瓦2aと下降側羽口煉瓦2bに挟まれた部分4については、図1(a)に示すようにその全部が凹部9を形成しても良いし、図4(b)に示すようにその一部が凹部9を形成しても良い。さらに、図4(a)に示すように、上昇側羽口煉瓦と下降側羽口煉瓦に挟まれた部分の敷煉瓦4の全部が凹部9を形成した上、さらにそれ以外の部分の敷煉瓦3の一部が凹部9に含まれていても良い。
RH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造体においては両羽口の中心から等距離の点Oを含みかつ直線Y方向に平行に築造された区画において、その区画の中央部に相当する両羽口煉瓦間で挟まれた部位に築造された敷煉瓦表面には大きな応力が発生することになる。そのため、両羽口煉瓦間で挟まれた部位に築造された敷煉瓦4に凹部9を設け、敷煉瓦4が煉瓦積み構造体から受ける応力を低減する必要がある。敷煉瓦4の凹部外縁の平面形状を矩形としたのは、両羽口煉瓦間で挟まれた部位に築造された敷煉瓦4を最大限に網羅できる形状であるからである。
上昇側羽口煉瓦と下降側羽口煉瓦に挟まれた部分の敷煉瓦については、図1に示すように1列の配列区画として配置される以外に、図5に示すように2列以上の配列区画として配置される場合もある。図5に示す配列の場合、凹部外縁の平面形状として、図5(a)に示すように矩形形状とすることが好ましいが、図5(b)に示すように矩形以外の形状としても良い。
矩形の長辺の長さを羽口煉瓦2の外径以下とするのは、これによって両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦表面に発生する応力の絶対値を大幅に低減する効果があるからである。矩形の短辺の長さを羽口煉瓦間の最も狭い間隔の距離以下とするのは、槽底煉瓦積み構造体において発生する応力が大きくなる両羽口煉瓦間で挟まれた部位に築造された敷煉瓦を最大限に網羅できる矩形の短辺の最大長が両羽口煉瓦間の最も狭い間隔の距離だからである。
槽底煉瓦積み構造として図6のような煉瓦積み構造を取った場合には、羽口煉瓦2が円形であるため、凹部9の平面形状が図6(a)に示すように矩形であると、両羽口煉瓦間で挟まれた敷煉瓦の中には凹部を施せない敷煉瓦10が発生する。敷煉瓦10は、煉瓦積み構造体が加熱された時に受ける応力は他の区間に築造された煉瓦が受ける応力よりも大きくなることから、敷煉瓦10が使用中には優先的に剥離や浮上等が生じ、損傷することになる。このような現象を避けるために、図6(b)に示すように、敷煉瓦の凹部9が両羽口煉瓦の側面に取付くまで延在させることが望ましい。
敷煉瓦の凹部9が両羽口煉瓦の側面に取付くまで延在させる場合には、さらに図6(c)、図7に示すように、敷煉瓦4の凹部9が取付いた羽口煉瓦の取付き部分11の高さを凹部9高さと同一とすると良い。これにより、両羽口煉瓦間で挟まれた敷煉瓦4部分に溶鋼が残ることを防止し、次に処理をする溶鋼の品質に悪影響を及ぼさないようにすることができる。
敷煉瓦4の凹部9は、高さが敷煉瓦の他の部分より30〜100mm低く、両羽口の中心を結ぶ直線の中心点で直交する直線方向(直線Yの方向)の長さが羽口煉瓦2の外径の2/3〜3/3とすると好ましい。これにより、使用中に両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦表面に発生する応力の絶対値を大幅に低減する効果があるからである。
敷煉瓦4の凹部9と、他の敷煉瓦表面との段差が30mm未満では、使用中に両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦表面に発生する応力の絶対値を低減する効果に非常に乏しくなる。敷煉瓦の凹部と他の敷煉瓦表面との段差が100mm超では、凹部の敷煉瓦の厚みが薄くなり、RH式真空脱ガス槽を長期間に渡り安定稼動させることができない。
両羽口の中心を結ぶ直線の中心点で直交する方向(直線Yの方向)の凹部9の長さが羽口煉瓦の外径の2/3未満、あるいは3/3超では、使用中に両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦表面に発生する応力の絶対値を低減する効果が非常に少なくなる。
本発明に使用できる耐火物は定形れんがの他に,不定形耐火物も可能である。定形れんがとしてはマグネシア−クロマイト質,マグネシア−スピネル質,マグネシア−チタニア−スピネル質,マグネシア−カーボン質が利用可能である。不定形耐火物としてはアルミナ−スピネル質,アルミナ−スピネルーマグネシア質,アルミナ−マグネシア質が利用可能である。不定形耐火物の施工方法としては、流し込み施工、あるいは、事前にブロック形状に施工した施工体を築造するブロック施工が利用可能である。
取鍋溶鋼量270トンの溶鋼に真空脱ガスを施すRH真空脱ガス装置を用い、本発明を実施した。真空脱ガス槽の内径は2100mm、両羽口の中心間距離は1500mmである。
本発明の実施例1は図8に示すように、両羽口煉瓦2は略矩形形状である。敷煉瓦3のうち、両羽口煉瓦(2a、2b)間で挟まれた部分4については、両羽口1の中心(A、B)を結ぶ直線Xと直交し、かつABの中心から等距離の点Oを含む直線Yに平行に築造され、その築造された敷煉瓦列は真空槽の両端に及び、両羽口煉瓦間に3列に配列されている。実施例1では、両羽口煉瓦で挟まれた3列の敷煉瓦4のうちの中央の一列に対して、他の部分より100mm低い凹部9を施したRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造である。使用した煉瓦はマグネシア−クロマイト質である。凹部9の外縁の平面形状は直線XとYに対して対称性を有しかつ矩形であり、該矩形の長辺が直線Yに平行であり、凹部9の平面形状の長辺の長さは羽口煉瓦2の外径の2/3である。この煉瓦積み構造を適用することにより、羽口煉瓦2、並びに羽口煉瓦2に挟まれた敷煉瓦4の使用中の剥離や浮上等による損傷が解消された結果、RH下部槽を450回まで安定して使用することができた。
実施例2は図6(c)に示すように、両羽口煉瓦2の形状は円形である。敷煉瓦3は直線Yに平行に築造されている。両羽口煉瓦間で挟まれた敷煉瓦4も同様に直線Yに平行に築造されている。本実施例では、両羽口煉瓦(2a、2b)で挟まれた敷煉瓦4の全部に対して、敷煉瓦の他の部分より30mm低い凹部9を施したRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造である。使用した煉瓦はマグネシア−クロマイト質である。凹部9外縁の平面形状の直線Y方向の長さは羽口煉瓦の外径の3/3である。敷煉瓦の凹部9が両羽口煉瓦2の側面に取付くまで延在しており、羽口煉瓦2の取付き部分11の高さが凹部9の高さと同一である。この煉瓦積み構造を適用することにより、羽口煉瓦2、並びに羽口煉瓦に挟まれた敷煉瓦4の使用中の剥離や浮上等による損傷が解消された結果、RH下部槽を450回まで安定して使用することができた。
実施例3において、羽口煉瓦2の形状及び敷煉瓦3、羽口煉瓦で挟まれた敷煉瓦3の形状は、上記実施例1と同様である。実施例3では図7に示すように、両羽口煉瓦間で挟まれた敷煉瓦4の全部に対して、他の部分より70mm低い凹部9を施したRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造である。使用した煉瓦はマグネシア−クロマイト質である。敷煉瓦4の凹部9外縁の平面形状の長辺の長さ(直線Y方向の長さ)は羽口煉瓦2の外径の3/3である。敷煉瓦4の凹部9が両羽口煉瓦2の側面に取付くまで延在しており、羽口煉瓦2の取付き部分11の高さが敷煉瓦4の凹部9の高さと同一である。この煉瓦積み構造を適用することにより、羽口煉瓦、並びに、前記羽口煉瓦に挟まれた敷煉瓦の使用中の剥離や浮上等による損傷が解消された結果、RH下部槽を500回まで安定して使用することができた。
比較例1は図8に示すように、凹部9の深さを除いて上記実施例1と同様の槽底煉瓦積み構造である。両羽口煉瓦間で挟まれた敷煉瓦4の一部に対して、他の部分より120mm低い凹部9を施した。使用した煉瓦はマグネシア−クロマイト質である。敷煉瓦4の凹部9外縁の平面形状の長辺の長さは羽口煉瓦の外径の2/3である。敷煉瓦4の凹部9と他の煉瓦表面との段差が100mm超であるために、凹部9の敷煉瓦の厚みが薄くなり、RH下部槽を長期間に渡り安定稼動させるために充分な厚みが確保できなくなった結果、300回までしか使用することができなかった。
比較例2は図6(c)に示すように、凹部9の深さを除いて上記実施例2と同様の槽底煉瓦積み構造である。両羽口煉瓦間で挟まれた敷煉瓦4の全部に対して、他の部分より20mm低い凹部9を施した。使用した煉瓦はマグネシア−クロマイト質である。敷煉瓦4の凹部9外縁の平面形状の長辺の長さは羽口煉瓦の外径の3/3である。敷煉瓦4の凹部9が両羽口煉瓦2の側面に取付くまで延在しており、羽口煉瓦の取付き部分11の高さが敷煉瓦4の凹部高さと同一である。敷煉瓦4の凹部9と他の煉瓦表面との段差が30mm未満であるため、使用中に両羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦表面に発生する応力の絶対値を低減する効果が発現されなかった結果、使用中に羽口煉瓦2、並びに、羽口煉瓦に挟まれた敷煉瓦4が剥離や浮上等により損傷し、RH下部槽を250回までしか使用することができなかった。
比較例3は図9に示すような従来のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造である。凹部9を有していない。使用した煉瓦はマグネシア−クロマイト質である。羽口煉瓦2、並びに羽口煉瓦2に挟まれた敷煉瓦4が使用中に剥離や浮上等により損傷した結果、RH下部槽を250回までしか使用することができなかった。
本発明のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造を示す図であり、(a)は横断平面図、(b)はA−A矢視断面図である。 RH式真空脱ガス槽の位置表現を示す図である。 RH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦にかかる熱応力を模式的に示す断面図であり、(a)は凹部を有しない場合、(b)は凹部を有する場合を示す図である。 本発明のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造を示す横断平面図である。 本発明のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造を示す横断平面図である。 本発明のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造を示す横断平面図である。 本発明のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造を示す横断平面図である。 本発明のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造を示す横断平面図である。 従来のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造の横断平面図である。 従来のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造の横断平面図である。 従来のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造を示す図であり、(a)は横断平面図、(b)はA−A矢視断面図である。
符号の説明
1 RH式真空脱ガス槽の槽底羽口
2 羽口煉瓦
3 敷煉瓦
4 羽口煉瓦間に挟まれた敷煉瓦
5 羽口部小型横ぜり煉瓦
6 羽口部小型横ぜり煉瓦
7 不定形耐火物
8 側壁煉瓦積み下までの延長部分の煉瓦
9 凹部
11 凹部と同一高さの羽口煉瓦
12 小割り煉瓦
14 側壁煉瓦内面
21 煉瓦
22 溶鋼側表面
23 応力(溶鋼側表面付近)
24 応力(溶鋼と反対側)

Claims (5)

  1. RH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造であって、槽底煉瓦が、2ヶ所の開口である羽口の周りに放射線状に1層または複数層で築造された羽口煉瓦と、残部分が敷煉瓦により構成され、敷煉瓦のうち上昇側羽口煉瓦と下降側羽口煉瓦に挟まれた部分の一部または全部の高さが敷煉瓦の他の部分より低い凹部を形成してなり、前記凹部の外縁において凹部の煉瓦とその外側煉瓦との境界に段差を形成し、該凹部外縁の平面形状が、両羽口の中心を結ぶ直線(以下直線Xという。)、及び両羽口の中心から等距離の点を含み直線Xに直交する直線(以下直線Yという。)に対して対称性を有することを特徴とするRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造。
  2. 敷煉瓦の前記凹部外縁の平面形状が矩形であって、該矩形の長辺が直線Yに平行であり、該長辺の長さは羽口煉瓦の外径以下であり、短辺の長さは両羽口煉瓦間の最も狭い間隔の距離以下であることを特徴とする請求項1記載のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造。
  3. 敷煉瓦の前記凹部が、両羽口煉瓦の側面に取付くまで延在していることを特徴とする請求項1又は2記載のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造。
  4. 羽口煉瓦のうち、敷煉瓦の前記凹部が取付いた羽口煉瓦の取付き部分のみの高さが前記凹部高さと同一であることを特徴とする請求項3記載のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造。
  5. 敷煉瓦の前記凹部は、高さが他の部分より30〜100mm低く、直線Yの方向の長さが羽口煉瓦の外径の2/3〜3/3であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のRH式真空脱ガス槽の槽底煉瓦積み構造。
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