JP4662857B2 - ガス遮断装置及びガス遮断方法 - Google Patents

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本発明は、ガス管路に穿孔された連通孔からガス遮断バッグをガス管路内に挿入して膨張して、管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断装置及びガス遮断方法に関する。
ガス生成工場で生産されたガスは、高圧ライン、中圧ライン、低圧ラインを流れて需要家に供給される。これらのラインのうち中圧ライン及び低圧ラインに新規ラインを設けたり管路を取り替えたりする場合には、工事区域のガスを遮断して、追加ラインの新設、または管路の入れ替え等が行われる。低圧ラインを流れるガスの流通を遮断するには、一般的にガス管路内にガス遮断バッグを挿入して管内で膨張させて、管路内のガス流通を遮断する。中圧ラインを流れるガスの流通を遮断する場合にも、管路内を所定の圧力まで減圧した後に低圧ラインの場合と同様に、ガス遮断バッグによって管路内のガス流通を遮断することができる。
中圧ライン及び低圧ラインに用いられるガス遮断バッグは、伸縮性のある袋状のバッグ本体とこれに接続されてバッグ本体内に空気を給排してバッグ本体を膨張・収縮させる空気供給管とを有してなる。バッグ本体は、ナイロン等の伸び率の高い材料や強度が高い合成布等で形成されているものが知られている。
また高圧ラインを遮断する場合には、通常高圧ラインに設けられた遮断バルブを閉じるが、これだけでは完全に遮断できず、多少の漏れが生じる。このため、この漏洩ガスを遮断するために、高圧ライン内に挿入可能なガス遮断装置が開発されている。このガス遮断装置は、特許文献1に記載されているように、ガス管路に設けられた連通孔に取り付けられた放散バルブを介して挿入されて連通孔よりガス流通上流側で膨張するバッグ本体(文献ではバッグ)及びバッグ本体の側面に先端側が取り付けられて基端側がバッグ周面外側に延びる挿入軸(文献では挿入管)とを有してなる第1ガス遮断バッグ(文献では第1バッグ)と、放散バルブを介して挿入されて連通孔よりガス流通下流側で膨張するバッグ本体(文献ではバッグ)及びバッグ本体の側面に先端側が取り付けられて基端側がバッグ周面外側に延びる挿入軸(文献では挿入管)とを有してなる第2ガス遮断バッグ(文献では第2バッグ)と、放散バルブ上にスライド可能に設置されて第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグを収容するバッグ収容箱とを有してなる。
これらのガス遮断バッグをガス管路内に挿入する場合には、バッグ収容箱をスライドして第1ガス遮断バッグが連通孔を通ってガス管路内に挿入可能な位置に設置して第1ガス遮断バッグをガス管路内に挿入する。そして、第2ガス遮断バッグが連通孔を通ってガス管路内に挿入可能な位置にバッグ収容箱を設置して第2ガス遮断バッグをガス管路内に挿入する。
特開平11−153242号公報
中圧ライン及び低圧ラインに用いられるガス遮断バッグは、連通孔からバッグ本体をガス管路内に挿入するとともに、所定長さ分の空気供給管を連通孔からガス管路内に挿入して、連通孔から上流側及び下流側の所定範囲内に設置される。ここで、空気供給管のガス管路内への挿入長さが所定長になるように空気供給管に目印が付けられている場合であっても、作業者が空気供給管の挿入長さを間違えると、バッグ本体が連通孔から上流側及び下流側の所定範囲を超えた位置に設置されて、バッグ本体がガス管路とバイパス管とを連通する接続孔を塞いで需用家へのガス供給が不足したり、工事区域内のガス管路を遮断する際に、バッグ本体が破損してガス管路内のガスが漏出したりする虞が生じる。さらにバッグ本体は、ガス管路に沿った方向への伸びが抑制されるように構成されていないので、バッグ本体内に空気を注入すると、連通孔から離反する側のガス管路内に沿って伸びる。このため、前述した問題(バイパス管に連通する接続孔が塞がれたり、バッグ本体が破損したりする問題)を避けるために、工事現場で掘削する立坑を大きくする必要があり、工事費用が高くなるという問題が生じる。
また中圧ライン及び低圧ラインに用いられるガス遮断バッグのうち伸び率が大きいものは、弾性限度を超えて延びると塑性変形して元の形状に戻らなくなり、バッグ形状と膨張圧力との関係が崩れてバッグ内圧の監視が困難になる。また合成布性のガス遮断バッグでは、バッグ内圧と伸びとの関係は比例し、強度も高いが、伸び率が小さいので適用範囲が狭く、内径の異なるガス管への対応が限られるという問題が有る。
一方、高圧ラインのガス管路に用いられるガス遮断装置は、バッグ本体が連通孔直下のガス管路内に設置され、またバッグ本体の側面同士間を繋ぐ吊り帯によってバッグ本体の側面側への膨張が抑制されるので、バイパス管に連通する接続孔が塞がれ、ガス管路を切断する際にバッグ本体が破損するという問題は生じないが、挿入軸はバッグ本体を支持する機能とバッグ本体に空気を給排する機能を備えているので、挿入軸の断面積は大きい。このため、中圧、低圧ラインに設けられた小径の連通孔に2本の挿入軸(連通孔上流側に設置されるバッグ本体に取り付けられた挿入軸と連通孔下流側に設置されるバッグ本体に取り付けられた挿入軸)を通した状態でガス管路内に2つのバッグ本体を挿入することができない虞がある。つまり、高圧ライン用のガス遮断装置は、中圧、低圧ラインのガス管路には使用できない虞があるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みて提案されたものであり、ガス管路に設けられた小径の連通孔から挿入軸が付いたバッグ本体を2組挿入してガス管路内に挿入することができ、ガス管路内に設置されて膨張した2組のバッグ本体を連通孔直下のガス管路内に設置することができるガス遮断装置及びガス遮断方法を提供することを目的とする。
このような課題を解決するために、本発明のガス遮断装置は、ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断装置であって、ガス管路に穿孔された小径の連通孔から挿入されて該ガス管路内にて膨張・収縮可能でありガス流通の上流側及び下流側で膨張する一対のバッグ本体及びこれらバッグ本体の各側面に先端側が取り付けられて基端側がバッグ周面外側に延びて収縮したバッグ本体をガス管路内に挿入して支持する機能のみを有した挿入軸を備える第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグと、先端部に連通孔と嵌合する嵌合軸を備え、ガス管路に取り付けられた基台に装着されると嵌合軸が基台の貫通孔を通って連通孔に嵌合して嵌合軸に設けられた挿通孔がガス管路に連通し、挿通孔を通ってガス管路内に挿入された第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグのそれぞれから挿通孔を通ってガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に延びる各挿入軸の基端側を固定する固定台とを有し、第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグのいずれか一方の収縮されたバッグ本体は、該バッグ本体に取り付けられた挿入軸によって固定台の挿通孔からガス管路内に挿入され、他方の収縮されたバッグ本体は、一方のバッグ本体がガス管路内に挿入された後に、他方のバッグ本体に取り付けられた挿入軸によって挿通孔からガス管路内に挿入されることを特徴とする。
この発明によれば、ガス遮断装置は、バッグ本体及びこの側面に取り付けられてバッグ本体をガス管路内に挿入して支持する機能のみを有した挿入軸を備える第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグを有することにより、挿入軸の断面積を小さくして挿入軸の厚さ方向の寸法を縮小することができる。このため、小径の連通孔よりさらに小径の挿通孔に一方の挿入軸を挿通した状態で他方の挿入軸に取り付けられて収縮されたバッグ本体及びこの他方の挿入軸を挿通孔に通してガス管路内に挿入することができる。また、固定台は、ガス管路内に挿入された第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグの各バッグ本体から挿通孔を通って固定台側へ延びる挿入軸をガス管路が延びる方向に対して略直交する方向にして固定することができるので、バッグ本体が連結孔直下よりずれた位置に挿入されてもこの位置を修正して、バッグ本体を連結孔直下のガス管路内に確実に配置することができる。
また本発明は、ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断装置であって、ガス管路に穿孔された小径の連通孔から挿入されて該ガス管路内にて膨張・収縮可能でありガス流通の上流側及び下流側で膨張する一対のバッグ本体及びこれらバッグ本体の各側面に先端側が取り付けられて基端側がバッグ周面外側に延びて収縮したバッグ本体をガス管路内に挿入して支持する機能のみを有した挿入軸を備える第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグと、先端部に嵌合軸を備え、該嵌合軸がガス管路に取り付けられた基台の貫通孔に嵌合すると、嵌合軸に設けられた挿通孔が貫通孔を介してガス管路に連通し、ガス管路内に挿入された第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグのそれぞれから連通孔及び挿通孔を通ってガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に延びる各挿入軸の基端側を固定する固定台とを有し、第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグのいずれか一方の収縮されたバッグ本体は、該バッグ本体に取り付けられた挿入軸によって固定台の挿通孔からガス管路内に挿入され、収縮された他方のバッグ本体は、一方のバッグ本体がガス管路内に挿入された後に、他方のバッグ本体に取り付けられた挿入軸によって挿通孔からガス管路内に挿入されることを特徴とする。
この発明によれば、ガス遮断装置は、バッグ本体及びこの側面に取り付けられてバッグ本体をガス管路内に挿入して支持する機能のみを有した挿入軸を備える第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグを有することにより、挿入軸の断面積を小さくして挿入軸の厚さ方向の寸法を縮小することができる。このため、小径の連通孔に一方の挿入軸を挿通した状態で他方の挿入軸に取り付けられて収縮されたバッグ本体及びこの他方の挿入軸を連通孔に通してガス管路内に挿入することができる。また、固定台は、ガス管路内に挿入された第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグの各バッグ本体から連通孔及び挿通孔を通って固定台側へ延びる挿入軸をガス管路が延びる方向に対して略直交する方向にして固定することができるので、バッグ本体が連結孔直下よりずれた位置に挿入されてもこの位置を修正して、バッグ本体を連結孔直下のガス管路内に確実に配置することができる。
また本発明の挿入軸は、扁平状に形成されることを特徴とする。
この発明によれば、挿入軸を扁平状に形成することにより、挿入軸の厚さ方向の寸法を小さくすることができ、収縮されたバッグ本体とこれに取り付けられた扁平状の挿入軸を挿通孔又は連通孔に容易に挿通することができる。
また本発明の固定台は、基台に装着される台本体部と、該台本体部に設けられてガス管路に連通して挿入軸を挿通する挿通孔と、挿入軸に設けられた係合部材を台本体部に係止する係止手段とを有することを特徴とする。
この発明によれば、固定台は台本体部と挿通孔と係止手段を有することにより、ガス管路内に配置されたバッグ本体から固定台側へ延びる挿入軸をガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に向けて固定台に固定することができる。このため、バッグ本体の挿入操作によってバッグ本体が連通孔より下流側又は上流側にずれて挿入されてもバッグ本体の挿入位置が調整されて、バッグ本体を常に連通孔の直下に配置して固定することができる。
また本発明の係止手段は、係合部材の下部と嵌合する係合凹部と台本体部に移動自在に設けられて該係合凹部に嵌合された係合部材の係止孔に挿入される係止ピンとを有することを特徴とする。
この発明によれば、係止手段は係合凹部と係止ピンとを有することにより、バッグ本体を先端側に配置して挿入軸を固定台の挿通孔内に挿入すると、バッグ本体は挿通孔を通ってガス管路内に移動する。これと同時に挿入軸の先端側も挿通孔を通ってガス管路内に移動する。そして、挿入軸の基端側に設けられた係合部材が係合凹部に嵌合すると係合部材が位置決めされる。そして、係止ピンを移動させて係止孔に挿入すると、係合部材を介して挿入軸を固定台に固定することができる。このように挿入軸の挿入操作と係止ピンの移動操作によって、バッグ本体を連通孔の直下に配置した状態で挿入軸を固定することができる。
さらに本発明の係止手段は、係合部材の下部及び台本体部の上部のいずれか一方に設けられた係止ピンと、係合部材の下部及び台本体部の上部のいずれか他方に設けられて係止ピンを係止する係止凹部と有することを特徴とする。
この発明によれば、係止手段は係止ピンと係止凹部と有することにより、挿入軸の移動操作だけで係止ピンが係止凹部に係止されてバッグ本体を連通孔の直下に配置した状態で挿入軸を固定台に固定することができ、挿入軸の固定作業の作業性を向上することができるとともに、係止手段の部品点数が減少してガス遮断装置のコストの上昇を抑制することができる。
また本発明の係止手段は、係合部材に挿通される雄ねじ(例えば、実施形態におけるボルト76)と台本体部に設けられて雄ねじと螺合する雌ねじと有することを特徴とする。
この発明によれば、係止手段は雄ねじと雌ねじと有することにより、標準部品の使用が可能となり、ガス遮断装置のコストをより安価にすることができる。
また本発明の第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグは、バッグ本体のガス管路が延びる方向に対して交差する方向に対向配置された側壁部間に張り渡されてガス管路が延びる方向への膨張を抑制する吊り帯を有することを特徴とする。
この発明によれば、第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグは、バッグ本体内に側壁部間に張り渡された吊り帯を有することにより、バッグ本体の主な膨張方向をガス管路が延びる方向に対して交差する方向にすることができ、バッグ本体の周面をガス管路の内面に確実に密着させることができる。このため、ガス遮断工事の作業中にガス遮断バッグとガス管路の内面との間からガスが漏れ出す虞を防止することができる。
さらに本発明のバッグ本体は、柔軟性及び強靱性を備えたポリウレタン樹脂によって形成されることを特徴とする。
この発明によれば、バッグ本体を柔軟性及び強靱性を備えたポリウレタン樹脂によって形成することにより、バッグ本体にピンホール等の小さい孔が生じた場合、バッグ本体は、この孔からバッグ本体内の気体が漏れ出るだけで、孔を起因としてバッグ本体に裂け目が生じて破裂することはない。このため、ガス遮断工事の作業中に多量のガスが漏れ出る事態が防止され、ガス遮断作業の作業性を向上することができる。
また本発明のバッグ本体には、柔軟性を有して該バッグ本体への気体の給排が可能な気体注入管が接続されていることを特徴とする。
この発明によれば、バッグ本体に柔軟性を有した気体注入管を接続することにより、バッグ本体を挿入支持する挿入軸にバッグ本体への気体の給排を可能にする機能を持たせる必要性が無くなり、挿入軸の幅方向の寸法が大きくなる事態を防止することができる。このため、収縮したバッグ本体をガス管路内に容易に挿入することができる。
また本発明は、ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断方法であって、貫通孔を備えた基台を前記ガス管路に取り付け、前記基台の前記貫通孔から前記ガス管路に連通孔を穿孔し、先端部に前記連通孔と嵌合する嵌合軸を備えた固定台を前記基台に装着して前記嵌合軸を前記貫通孔に通して前記連通孔に嵌合して前記嵌合軸の挿入孔を前記ガス管路に連通し、前記ガス管路内で膨張・収縮可能な第1ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって前記第1ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか一方側に配置して、前記挿入軸を前記ガス管路の延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で前記挿入軸の基端側を前記固定台に固定して前記バッグ本体を膨張させ、前記ガス管路内で膨張・収縮可能な第2ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって前記第2ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか他方側に配置して、前記挿入軸を前記ガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で前記挿入軸の基端側を前記固定台に固定して前記バッグ本体を膨張させることを特徴とする。
この発明によれば、第1ガス遮断バッグのバッグ本体を挿通孔に通してガス管路内に挿入した後に、第2ガス遮断バッグのバッグ本体を挿通孔に通してガス管路内に挿入するので、ガス管路に設けられた小径の連通孔と嵌合する嵌合軸の挿通孔から挿入軸が付いたバッグ本体を2組挿入してガス管路内に配置することができる。また第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグは、それぞれのバッグ本体がガス管路内に挿入された状態で、各バッグ本体に取り付けられた挿入軸がガス管路の延びる方向に対して略直交する方向に向いたままで固定台に固定されるので、挿入軸をガス管路内に挿入するときに、挿入軸が連通孔からガス管路の延びる方向に対してずれて挿入されても、これを修正して略直交する方向に延びた状態で固定台に固定することができる。このため、バッグ本体を連結孔直下のガス管路内に確実に配置することができる。
また本発明は、ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断方法であって、貫通孔を備えた基台をガス管路に取り付け、基台の貫通孔からガス管路に連通孔を穿孔し、先端部に基台の貫通孔と嵌合する嵌合軸を備えた固定台の嵌合軸を貫通孔に嵌合して嵌合軸の挿通孔を貫通孔及び連通孔を介してガス管路に連通し、ガス管路内で膨張・収縮可能な第1ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって第1ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を固定台の挿通孔からガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか一方側に配置して、挿入軸をガス管路の延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で挿入軸の基端側を固定台に固定してバッグ本体を膨張させ、ガス管路内で膨張・収縮可能な第2ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって第2ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を固定台の挿通孔からガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか他方側に配置して、挿入軸をガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で挿入軸の基端側を固定台に固定してバッグ本体を膨張させることを特徴とする。
この発明によれば、第1ガス遮断バッグのバッグ本体を挿通孔及び連通孔に通してガス管路内に挿入した後に、第2ガス遮断バッグのバッグ本体を挿通孔及び連通孔に通してガス管路内に挿入するので、ガス管路に設けられた小径の連通孔から挿入軸が付いたバッグ本体を2組挿入してガス管路内に配置することができる。また第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグは、それぞれのバッグ本体がガス管路内に挿入された状態で、各バッグ本体に取り付けられた挿入軸がガス管路の延びる方向に対して略直交する方向に向いたままで固定台に固定されるので、挿入軸をガス管路内に挿入するときに、挿入軸が連通孔からガス管路の延びる方向に対してずれて挿入されても、これを修正して略直交する方向に延びた状態で固定台に固定することができる。このため、バッグ本体を連結孔直下のガス管路内に確実に配置することができる。
本発明に係わるガス遮断装置及びガス遮断方法によれば、第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグのそれぞれのバッグ本体に取り付けられた挿入軸はバッグ本体をガス管路内に挿入して支持する機能のみを有し、第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグの各バッグ本体をガス管路内に挿入した状態で、各バッグ本体に取り付けられた挿入軸をガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に向けたままで固定台に固定することにより、ガス管路に設けられた小径の連通孔から挿入軸が付いた2組のバッグ本体をガス管路内に挿入することができるとともに、この2組のバッグ本体を連通孔直下のガス管路内に配置することができる。
以下、本発明に係わるガス遮断装置及びガス遮断方法の好ましい実施の形態を図1から図4に基づいて説明する。先ず、本発明のガス遮断方法を説明する前にガス遮断装置について説明する。
ガス遮断装置1は、図1(b)(正面図)、図1(c)(側面図)及び図2(a)(部分断面図)、図2(b)(平面図)に示すように、バッグ本体11及びこの側面に取り付けられた挿入軸20を有する第1ガス遮断バッグ10及び第2ガス遮断バッグ10'と、ガス管路Tに穿孔された連通孔3を覆うようにしてガス管路Tの上部に取り付けられた基台80に装着されて、ガス管路T内に挿入された第1ガス遮断バッグ10及び第2ガス遮断バッグ10'のそれぞれから延びる各挿入軸20の基端側を固定する固定台30とを有して構成される。
先ず、第1ガス遮断バッグ10について説明する。なお、第2ガス遮断バッグ10'は第1ガス遮断バッグ10と同一構造であるので、第1ガス遮断バッグ10のみを説明して第2ガス遮断バッグ10'の説明は省略する。第1ガス遮断バッグ10は、気体(例えば、空気)の給排により膨張・収縮変形可能な弾性を有する袋状のバッグ本体11と、バッグ本体11の一方側の側面12aに取り付けられてバッグ本体11をガス管路T内に挿入して支持する挿入軸20と、バッグ本体11内に設けられて膨張時にガス管路Tが延びる方向への膨張を抑制する吊り帯25と、バッグ本体11に接続されてバッグ本体11内への気体の給排を行う気体注入管28とを有してなる。
バッグ本体11は、膨張時において略円筒形状をなし、柔軟性及び強靱性を備えたポリウレタン樹脂をシート状にしたものを互いに溶着(例えば、高周波ウェルダー加工)して形成される。バッグ本体11は、対向配置された一対の円形状の側壁部12と、これら側壁部12の周縁部間を掛け渡すように接続された環状の周壁部13とを有してなる。
吊り帯25は、バッグ本体11と同一材料(ポリウレタン樹脂)で形成されて筒状をなし、その両端部がバッグ本体11の一対の側壁部12の内面に溶着(例えば、高周波ウェルダー加工)して一体化されている。吊り帯25は、バッグ本体11の中央部に配置された小径の第1吊り帯26と、第1吊り帯26を囲むようにして第1吊り帯26の外側に配置された大径の第2吊り帯27とを有する。このため、バッグ本体11内に注入された空気によってバッグ本体11が膨張すると、一対の側壁部12は互いに離反する方向に膨らもうとする内圧を受けるが、第1吊り帯26及び第2吊り帯27によって側壁部12の膨張は抑制される。なお、第1吊り帯26及び第2吊り帯27は、側面視において、一対の側壁部12間で十字状、X形状、Y形状等に配置されて張り渡されてもよい。
気体注入管28は、柔軟性を有した合成樹脂材料(例えば、ウレタンゴム)で形成されたホースであり、気体注入管28の一端側端部が一方側の側壁部12の側面12aに設けられてバッグ本体11内の空間部11aに連通する給排気口14に連通する接続管15に接続され、気体注入管28の他方側は一方側の側壁部12に沿って周壁部13の外側へ延びる。このため、気体注入管28の他方側端部から空気を注入することで、空気は気体注入管28を流れて給排気口14を通ってバッグ本体11内に供給される。
挿入軸20は、金属材料で形成された棒状部材であり、バッグ本体11の一方側の側壁部12の側面12aに沿って側壁部12の直径方向と同一方向に配置され、先端部が側壁部12の縁部に配置されて他端側が周壁部外側へ延び、所定間隔を有して配置された複数の締結手段21によって側壁部12に取り付けられている。このため、挿入軸20の基端側を把持すると、バッグ本体11の一方側の側壁部12の略全体を片寄りなく支持することができる。挿入軸20は、扁平状に形成されて(図面では矩形状)、バッグ本体11を挿入且つ支持可能な機能のみを有している。また挿入軸20に支持されるバッグ本体11は薄肉のゴム製であるので重量は軽い。従って、挿入軸20は、挿入支持機能が低下しない範囲内で、挿入軸20の厚さ方向の寸法B(例えば、5mm)が小さくなっている。
固定台30は、図2(a)、図2(b)、図2(c)(側面図)及び図2(d)(断面図)に示すように、ガス管路Tに取り付けられた基台80に装着される台本体部31と、台本体部31に設けられてガス管路Tに連通して挿入軸20を挿通する挿通孔33と、挿通孔33を通る挿入軸20に設けられた係合部材22を台本体部31に係止する係止手段40とを有してなる。
台本体部31は、その下部に下方へ延びて基台80の貫通孔81に挿通される固定軸34と固定軸34の下部から下方へ延びてガス管路Tに穿孔された連通孔3に嵌合する嵌合軸35を有する。台本体部31は、金属材料(例えば、鉄、アルミニウム合金等)で形成されて円筒状をなし、中央部に上下方向に貫通する前述した挿通孔33が設けられている。挿通孔33は連通孔3の内径より若干小さな径を有している。固定軸34は円筒状であり、その上部には雄ねじ部34aが形成されて基台80の貫通孔81の上部内側に形成された雌ねじ部81aと螺合して固定台30が基台80に固定される。固定軸34の上部には段部36が形成され、雄ねじ部34aが雌ねじ部81aと螺合して固定軸34の下端部がガス管路Tの上部と当接すると、段部36の下面と基台80の上面とがパッキンPを介して圧接して、固定軸外側の基台内部の空間を気密に保持している。嵌合軸35は、円筒状をなし、連通孔3に挿抜可能に嵌合する。
台本体部31の上部に係止手段40が設けられている。係止手段40は、挿通孔33を中央にして挿通孔33の両側に配置されて台本体部31の上面の直径方向に延びる一対の係合凹部41と、係合凹部41の一方側に形成された側板42に設けられた移動孔43を挿通されて係合部材22に設けられた係止孔23に挿入されて係合部材22を係止する係止ピン44とを有してなる。係合凹部41に嵌合する係合部材22は直方体形状であり、挿入軸20の基端側であって図1(b)に示すバッグ本体11が取り付けられた側と反対側に複数のボルト45によって取り付けられている。係合部材22に設けられた係止孔23は、係合部材22が係合凹部41に嵌合し、且つ係合部材22を取り付けた挿入軸20が挿通孔33の内面に接触した状態になると、側板42に設けられた移動孔43に連通するように設けられている。
係止ピン44は、台本体部31の上部であって係合凹部41に隣接して設けられた設置凹部47内に係合凹部41の延びる方向と直交する方向に配置されている。係止ピン44は、台本体部31の上部に締結された案内プレート48の先端側の下方に移動自在に取り付けられている。案内プレート48はその先端側に係合凹部41の延びる方向と直交する方向に延びる長孔部49を有し、長孔部49の上方から挿通されて長孔部下方へ突出するボルト50の先端部に係止ピン44が締結されている。このため、ボルト50の頭部を把持して長孔部49の延びる方向に沿ってボルト50を移動させると、係止ピン44が係合凹部41に嵌合する係合部材22側及び係合部材22から離反する側に移動して、係合部材22を固定し若しくはこの固定を解除することができる。
次に、前述したガス遮断装置1を用いたガス遮断方法を説明する。先ず、図2(a)に示すように、基台80をガス管路Tの上部に取り付ける。基台80のガス管路Tへの取り付けは、基台80に設けられた図示省略の締結ベルトによって行う。そして、基台80の貫通孔81に図示省略の穿孔機器を挿入してガス管路Tに連通孔3を穿孔する。なお、ガス管路Tに連通孔3を穿孔する際にノーブローバッグを基台80に取り付けて穿孔作業を行ってもよい。
そして、固定台30の固定軸34及び嵌合軸35を基台80の貫通孔81に挿入し、固定軸34の雄ねじ部34aを基台80の雌ねじ部81aに螺合して固定台30を基台80に固定するとともに、嵌合軸35を連通孔3に嵌合する。そして、図1に示す第1ガス遮断バッグ10のバッグ本体11を収縮状態にし、このバッグの側面12aに取り付けられた挿入軸20によってバッグ本体11を固定台30の挿通孔33からガス管路T内に挿入する。このとき、挿入軸20を挿通孔33の内面に沿うようにしてガス管路T内に挿入すると、バッグ本体11を連通孔3の直下に移動させることができる。
そして、バッグ本体11がガス管路T内に挿入されると、挿入軸20に設けられた係合部材22を固定台30の係止凹部41に嵌合して挿入軸20の上下方向の位置決めをする。このとき、挿入軸20が挿通孔33の内面に接していない場合には、挿入軸20を挿通孔内面側に移動して挿入軸20を挿通孔33の内面に接した状態にする。これにより、挿入軸20はガス管路Tが延びる方向に対して略直交する方向に延びてバッグ本体11を連通孔3の直下に移動させることができ、また係合部材22の係止孔23を側板42の移動孔43に連通させることができる。そして、係止ピン44を係合部材22側へ移動させて係止孔23に挿入する。その結果、挿入軸20は係合部材22を介してガス管路Tが延びる方向に対して略直交する方向に延びた状態で固定台30に固定され、バッグ本体11を連通孔3の直下のガス管路T内に固定することができる。
このため、挿入軸20の挿入方向が作業者によって異なった場合でも、係合部材22を固定する際に挿入軸20の延びる方向が修正されるので、バッグ本体11を常に連通孔直下のガス管路T内に配置することができる。
そして、ガス管路T内に挿入された図1(b)に示すバッグ本体11に気体注入管28から空気を供給してガス流通の上流側及び下流側の一方側で膨張させる。空気の供給によって膨張したバッグ本体11は、図1(a)(側面図)に示すように、径方向に膨張するとともに、ガス管路Tが延びる方向(矢印A方向)にも膨張する。しかしながら、ガス管路Tが延びる方向への膨張は、吊り帯25によって抑制されるので、バッグ本体11は主に径方向へ膨張しようとする。このため、バッグ本体11の周壁部13の周面はガス管路Tの内面に密着する。またバッグ本体11は柔軟性が高いので、ガス管路Tの内面の凹凸に従って変形して隙間がないように密着する。このため、ガス管路Tの内面とバッグ本体11の周面との間からガスが漏れ出す虞はない。またバッグ本体11に供給される空気の量が規定量を超えてもバッグ本体11は伸び率が高いので、超えた程度が許容範囲内であれば塑性変形しない。このため、バッグ内圧を監視する場合、信頼性の高いバッグ形状を予測することができる。
このように第1ガス遮断バッグ10がガス管路T内に配置されると、第2ガス遮断バッグ10'のバッグ本体11を収縮状態にし、このバッグをガス流通の上流側及び下流側の他方側に向けてバッグ本体11の側面に取り付けられた挿入軸20によってバッグ本体11を固定台30の挿通孔33からガス管路T内に挿入する。このとき、図2(a)に示すように、挿通孔33には既に第1ガス遮断バッグ10の挿入軸20が挿通した状態で存在するので、新たに挿入される挿入軸20及びこれに取り付けられたバッグ本体11を、既に挿入された挿入軸20より挿通孔内側に挿入する。
ここで、挿入軸20は扁平状であり、その厚さ方向の寸法B(例えば、5mm)は連通孔3の内径(例えば、32mm)に対して小さい。このため、連通孔3内に1ガス遮断バッグ10の挿入軸20が存在していても、第2ガス遮断バッグ10'の収縮されたバッグ本体11とこれに繋がる挿入軸20を挿通孔33に通してガス管路T内に容易に挿入することができる。
そして、第2ガス遮断バッグ10'のバッグ本体11がガス管路T内に挿入されると、前述した第1ガス遮断バッグ10の場合と同様に、気体注入管28から空気を供給してガス流通の上流側及び下流側のいずれか他方側で膨張させる。その結果、このバッグ本体11の周壁部13の周面は、連通孔3より上流側及び下流側のいずれか他方側のガス管路Tの内面に密着する。
このように、バッグ本体11の側面に取り付けられた挿入軸20は、バッグ本体11をガス管路T内に挿入して支持する機能のみを有することにより、挿入軸20の断面積を小さくすることができ挿入軸20の厚さ方向の寸法を縮小することができる。このため、小径の連通孔3よりさらに小径の挿通孔33に一方の挿入軸20を挿通した状態で他方の挿入軸20に取り付けられて収縮されたバッグ本体11及びこの他方の挿入軸20を挿通孔33に通してガス管路T内に挿入することができる。また、固定台30は、ガス管路T内に挿入された第1ガス遮断バッグ10及び第2ガス遮断バッグ10'の各バッグ本体11から挿通孔33を通って固定台30側へ延びる挿入軸20をガス管路Tが延びる方向に対して略直交する方向にして固定することができるので、バッグ本体11を連通孔3直下のガス管路T内に確実に配置することができる。
なお、固定台60は、図3(a)(平面図)及び図3(b)(断面図)に示すように、固定台60の下部に設けられた嵌合軸61を連通孔3に螺合して基台80に固定してもよい。この場合、係止手段40の係合部材22に下方へ延出する係止ピン62を締結し、固定台60の上部に係合部材22の下部が嵌合する係合凹部63を設け、挿入軸20が挿通孔33の内面に接した状態で係止ピン62と係合する切り欠き部64を係合凹部63の底面に設けもよい。このようにすると、挿入軸20によって図1(c)に示すバッグ本体11をガス管路T内に挿入する操作と、係合部材22を固定台60に固定する操作を同時に行うことができ、これらの操作性を向上することができる。また、係止手段40は、係止ピン62と切り欠き部64を有してなるので、係止手段40の構造を簡素化でき、ガス遮断装置1全体のコストを安価にすることができる。
また図4(a)(断面図)及び(b)(平面図)に示すように、固定台70を、構造の異なる基台80、80'でも使用できるように構成してもよい。この固定台70は、台本体部71の下部に形成された連接部72と、連接部72の下部から下方へ延びて連接部72より小径であって連通孔3に螺合する挿入部73を有する。挿入部73及び連接部72の各上部には段部74,75が形成されている。
このような固定台70を用いると、図4(a)(断面図)に示すように、綱製のガス管路T(例えば、管径150A)や鋳鉄製のガス管路T'(例えば、管径150A)に取り付けられて貫通孔81内に固定台70が収容されるような基台80の場合でも、挿入部73をこれらのガス管路T、T'に形成された連通孔3に螺合するとともに、パッキンPを介して段部74をガス管路T、T'の上面に当接することにより、固定台70をガス管路T、T'に固定するとともに、挿入軸20と連通孔3との間から貫通孔81内に漏れ出そうとするガスを遮断することができる。
また固定部70の上部には係合部材22に挿通されたボルト76と螺合する雌ねじ71aが設けられて、ボルト76及び雌ねじ71aからなる係止手段40を構成している。係合部材22はその底面が挿入軸20の延びる方向に対して略直交するように取り付けられている。一方、固定台70の係合凹部41の底面は、固定台70がガス管路Tに取り付けられると、ガス管路Tの延びる方向に対して略平行に延びるように形成されている。このため、係合部材22を係合凹部41に嵌合して締結すると、挿入軸20をガス管路Tの延びる方向に対して略直交する方向に向いた姿勢にすることができる。また係止手段40として標準部品(ボルト76)を使用することで、係止手段40のコストをさらに低下させて、ガス遮断装置1のコストをより安価にすることができる。
また固定台70は、図4(b)(断面図)に示すように、内径の異なるPE製のガス管路(例えば、内径150A、100A)T、T'に取り付けられる基台80'にも使用することができる。このPE製のガス管路T、T'に取り付けられる基台80'は、貫通孔81の下側が上側より小径に構成され、固定台70の挿入部73が貫通孔81の下側を形成する側壁部82の内面に螺合し、段部74がパッキンPを介して側壁部上部の基台側段部83に当接して段部間から漏れ出すガスを遮断するように構成されている。このため、固定台70の挿入部73を基台80'に螺合すると、固定台70の挿入孔77をガス管路T、T'に穿孔された連通孔3と連通することができる。また固定台70の係止手段40は、図4(a)に示すものと同様であり、係合部材22に挿通されたボルト76とこれに螺合する雌ねじ71aを有して構成される。係止手段40に係止された挿入軸20は、固定台70の挿入孔33の内面や連通孔3の内面に非接触状態で延びるが、ガス管路T、T'の延びる方向に対して略平行に延びる係合凹部41の底面に挿入軸20に対して略直交する方向に延びる係合部材22の底面が当接した状態で締結されるので、挿入軸20を、ガス管路T、T'の延びる方向に対して略直交する方向に延ばした姿勢にすることができる。
この固定台70によってガス管路T、T'内のガス流通を遮断するには、基台80'をガス管路T、T'に取り付け、基台80'の貫通孔81からガス管路T、T'に連通孔3を穿孔し、固定台70を基台80'に固定して挿通孔77を連通孔3に連通して挿通孔77をガス管路T、T'に連通する。そして、挿入軸20によって図1(c)に示す第1ガス遮断バッグ10の収縮されたバッグ本体11を固定台70の挿通孔77及び連通孔3に通してガス管路T、T'内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか一方側に配置し、挿入軸20をガス管路T、T'の延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で挿入軸20の基端側を固定台70に固定してバッグ本体11を膨張させる。
そして、挿入軸20によって図1(b)に示す第2ガス遮断バッグ10'の収縮されたバッグ本体11を固定台70の挿通孔77からガス管路T、T'内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか他方側に配置して、挿入軸20をガス管路T、T'の延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で挿入軸20の基端側を固定台70に固定してバッグ本体11を膨張させる。
このように、固定台70を構造の異なる基台80、80'に共通に使用可能に構成することで、内径の異なるガス管路T、T'に対するガス遮断装置1の使用可能範囲を拡大することができる。
なお、固定台70を単一の基台80にのみ使用可能にする場合には、図4(c)に示すように、固定台70の下部に挿入部73のみを設ければよい。その他の構成は、図4(a)に示すものに準じるのでその説明は省略する。
本発明の一実施の形態に係わるガス遮断装置のガス遮断バッグを示し、同図(a)はガス遮断バッグ膨張時の正面図であり、同図(b)はガス遮断バッグ収縮時の正面図であり、同図(c)はガス遮断バッグの側面図である。 このガス遮断装置の固定台を示し、同図(a)は固定台の部分断面図であり、同図(b)は固定台の平面図であり、同図(c)は固定台の側面図であり、同図(d)は同図(c)のII−II矢示に相当する部分の断面図である。 ガス遮断装置の固定台を示し、同図(a)は固定台の部分断面図であり、同図(b)は固定台の平面図である。 本発明の他の実施形態に係わる固定台の断面図及び平面図を示す。
符号の説明
1 ガス遮断装置
3 連通孔
10 第1ガス遮断バッグ
10' 第2ガス遮断バッグ
11 バッグ本体
12 側壁部
12a 側面
20 挿入軸
22 係合部材
25 吊り帯
28 気体注入管
30,60,70 固定台
31,71 台本体部
33,77 挿通孔
35,61 嵌合軸
40 係止手段
41 係合凹部
44 係止ピン
76 ボルト
80,80' 基台
81 貫通孔
T,T' ガス管路

Claims (12)

  1. ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断装置であって、
    前記ガス管路に穿孔された小径の連通孔から挿入されて該ガス管路内にて膨張・収縮可能でありガス流通の上流側及び下流側で膨張する一対のバッグ本体及びこれらバッグ本体の各側面に先端側が取り付けられて基端側がバッグ周面外側に延びて収縮した前記バッグ本体を前記ガス管路内に挿入して支持する機能のみを有した挿入軸を備える第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグと、
    先端部に前記連通孔と嵌合する嵌合軸を備え、前記ガス管路に取り付けられた基台に装着されると前記嵌合軸が前記基台の貫通孔を通って前記連通孔に嵌合して前記嵌合軸に設けられた挿通孔が前記ガス管路に連通し、前記挿通孔を通って前記ガス管路内に挿入された前記第1ガス遮断バッグ及び前記第2ガス遮断バッグのそれぞれから前記挿通孔を通って前記ガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に延びる各挿入軸の基端側を固定する固定台とを有し、
    前記第1ガス遮断バッグ及び前記第2ガス遮断バッグのいずれか一方の収縮されたバッグ本体は、該バッグ本体に取り付けられた挿入軸によって前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入され、他方の収縮されたバッグ本体は、前記一方のバッグ本体が前記ガス管路内に挿入された後に、他方のバッグ本体に取り付けられた挿入軸によって前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入されることを特徴とするガス遮断装置。
  2. ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断装置であって、
    前記ガス管路に穿孔された小径の連通孔から挿入されて該ガス管路内にて膨張・収縮可能でありガス流通の上流側及び下流側で膨張する一対のバッグ本体及びこれらバッグ本体の各側面に先端側が取り付けられて基端側がバッグ周面外側に延びて収縮した前記バッグ本体を前記ガス管路内に挿入して支持する機能のみを有した挿入軸を備える第1ガス遮断バッグ及び第2ガス遮断バッグと、
    先端部に嵌合軸を備え、該嵌合軸が前記ガス管路に取り付けられた基台の貫通孔に嵌合すると、前記嵌合軸に設けられた挿通孔が前記貫通孔を介して前記ガス管路に連通し、前記ガス管路内に挿入された前記第1ガス遮断バッグ及び前記第2ガス遮断バッグのそれぞれから前記連通孔及び前記挿通孔を通って前記ガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に延びる各挿入軸の基端側を固定する固定台とを有し、
    前記第1ガス遮断バッグ及び前記第2ガス遮断バッグのいずれか一方の収縮されたバッグ本体は、該バッグ本体に取り付けられた挿入軸によって前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入され、収縮された他方のバッグ本体は、前記一方のバッグ本体が前記ガス管路内に挿入された後に、前記他方のバッグ本体に取り付けられた挿入軸によって前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入されることを特徴とするガス遮断装置。
  3. 前記挿入軸は、扁平状に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガス遮断装置。
  4. 前記固定台は、前記基台に装着される台本体部と、該台本体部に設けられて前記ガス管路に連通して前記挿入軸を挿通する前記挿通孔と、該挿入軸に設けられた係合部材を前記台本体部に係止する係止手段とを有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のガス遮断装置。
  5. 前記係止手段は、前記係合部材の下部と嵌合する係合凹部と、前記台本体部に移動自在に設けられて該係合凹部に嵌合された前記係合部材の係止孔に挿入される係止ピンとを有することを特徴とする請求項4に記載のガス遮断装置。
  6. 前記係止手段は、前記係合部材の下部及び前記台本体部の上部のいずれか一方に設けられた係止ピンと、前記係合部材の下部及び前記台本体部の上部のいずれか他方に設けられて前記係止ピンを係止する係止凹部と有することを特徴とする請求項4に記載のガス遮断装置。
  7. 前記係止手段は、前記係合部材に挿通される雄ねじと前記台本体部に設けられて前記雄ねじと螺合する雌ねじと有することを特徴とする請求項4に記載のガス遮断装置。
  8. 前記第1ガス遮断バッグ及び前記第2ガス遮断バッグは、前記バッグ本体の前記ガス管路が延びる方向に対して交差する方向に対向配置された側壁部間に張り渡されて前記ガス管路が延びる方向への膨張を抑制する吊り帯を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のガス遮断装置。
  9. 前記バッグ本体は、柔軟性及び強靱性を備えたポリウレタン樹脂によって形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のガス遮断装置。
  10. 前記バッグ本体には、柔軟性を有して該バッグ本体への気体の給排が可能な気体注入管が接続されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のガス遮断装置。
  11. ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断方法であって、
    貫通孔を備えた基台を前記ガス管路に取り付け、
    前記基台の前記貫通孔から前記ガス管路に連通孔を穿孔し、
    先端部に前記連通孔と嵌合する嵌合軸を備えた固定台を前記基台に装着して前記嵌合軸を前記貫通孔に通して前記連通孔に嵌合して前記嵌合軸の挿入孔を前記ガス管路に連通し、
    前記ガス管路内で膨張・収縮可能な第1ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって前記第1ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか一方側に配置して、前記挿入軸を前記ガス管路の延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で前記挿入軸の基端側を前記固定台に固定して前記バッグ本体を膨張させ、
    前記ガス管路内で膨張・収縮可能な第2ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって前記第2ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか他方側に配置して、前記挿入軸を前記ガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で前記挿入軸の基端側を前記固定台に固定して前記バッグ本体を膨張させることを特徴とするガス遮断方法。
  12. ガス管路内を流れるガスの流通を遮断するガス遮断方法であって、
    貫通孔を備えた基台を前記ガス管路に取り付け、
    前記基台の前記貫通孔から前記ガス管路に連通孔を穿孔し、
    先端部に前記基台の前記貫通孔と嵌合する嵌合軸を備えた固定台の前記嵌合軸を前記貫通孔に嵌合して前記嵌合軸の挿通孔を前記貫通孔及び前記連通孔を介して前記ガス管路に連通し、
    前記ガス管路内で膨張・収縮可能な第1ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって前記第1ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか一方側に配置して、前記挿入軸を前記ガス管路の延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で前記挿入軸の基端側を前記固定台に固定して前記バッグ本体を膨張させ、
    前記ガス管路内で膨張・収縮可能な第2ガス遮断バッグの側面に取り付けられてバッグ周面外側へ延びる挿入軸によって前記第2ガス遮断バッグの収縮されたバッグ本体を前記固定台の前記挿通孔から前記ガス管路内に挿入してガス流通の上流側及び下流側いずれか他方側に配置して、前記挿入軸を前記ガス管路が延びる方向に対して略直交する方向に向けた状態で前記挿入軸の基端側を前記固定台に固定して前記バッグ本体を膨張させることを特徴とするガス遮断方法。
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