JP4661514B2 - 画像処理装置、および、画像処理方法、プログラム、並びに、記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、および、画像処理方法、プログラム、並びに、記録媒体 Download PDF

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本発明は、画像処理装置、および、画像処理方法、プログラム、並びに、記録媒体に関し、特に、撮像された動画像のブレの補正を行う場合に用いて好適な、画像処理装置、および、画像処理方法、プログラム、並びに、記録媒体に関する。
従来から、銀塩カメラやビデオカメラにおいて、ブレを補正する装置が多く提案されている。従来におけるブレの補正の手法は、角速度センサなどを用いてカメラの振動(手ブレ)を検出し、検出されたブレ情報に基づいて、撮影光学系を駆動することにより被写体像がブレるのを防ぐようになされている。
また、ビデオカメラにおいては、撮影光学系を駆動する代わりに、撮像センサの画像読み出し範囲を、検出されたブレの方向および速度に合わせてシフトさせる方法も提案されている。
これに対し、撮像して得られた画像を処理する段階において、手ブレとパン・チルトとの動きを区別し、画像処理によって、ブレ画像を補正する技術がある(例えば、特許文献1)。
特許第3218612号公報
例えば、角速度センサなどを用いてカメラの振動を検出する場合などにおいては、パン・チルト等のカメラワークを手ブレの動きと誤って検出してしまう恐れがあり、撮影光学系を駆動させたり、撮像センサの読み出し範囲をシフトさせるような、画像撮像段階における補正を用いた場合、誤検出によって、本来得るべき画を得ることができない可能性がある。これに対して、画像処理を用いてブレてしまった画像を補正する技術は、ブレを誤検出してしまっても、補正されていない画像を残しておいてその画像を表示または出力することができ、さらに、リアルタイムで処理する際に、大容量のメモリを必要としないという点で、画像撮像段階における補正と比較して、非常にメリットがあった。
上述した特許文献1に記載されている技術に代表される、画像処理によってブレ画像を補正する手法では、画像から、手ブレを補正するためのカメラの動き検出が重要となってくる。
カメラ動きは、本来、図1に示されるように、X軸、Y軸、Z軸回りの回転と、X軸、Y軸、Z軸方向の移動から構成され、各カメラ動きに起因する撮影画像の見かけの変化は異なり、検出される動きベクトルも異なる。例えば、X軸、Y軸回りの回転が存在するとき(いわゆる、パン・チルト)には、図2、図3に示されるように、例えば、縦方向や横方向、または、図示されていないが、これらが合成された斜め方向の動きなど、画面全体に一様の動きを示す動きベクトルが検出され、Z軸回りの回転(いわゆる、光軸回りの回転)では、図4に示されるように、画像中心からの距離に応じた動きベクトルが検出される。
一方、図5に示されるように、カメラの位置に、X軸方向の動きが存在する場合、カメラの移動に起因する各画素の動きの大きさは一律ではなく、カメラと被写体との距離に反比例し、実際のカメラ動きの大きさに比例する。すなわち、カメラの動きが小さい場合よりも大きく動いた場合の方が、各画素の動きは大きくなるが、いずれの場合においても、カメラから近い被写体の動きは、カメラから遠い被写体の動きよりも大きい。また、Y軸方向、Z軸方向のカメラ移動についても、同様である。
このように、カメラの位置および角度が変化することにより、画像内に様々な動きが発生する。しかしながら、上述した特許文献1に記載されている技術に代表される、画像処理によってブレ画像を補正する従来の技術においては、画像内の変化は様々なカメラ動きに起因しているにも関わらず、カメラの移動は考慮されておらず、画像内の平行移動量をパン、チルトとして推定し、手ブレ補正を行ってきた。
そのため、従来のブレ補正においては、実際にはカメラが移動しているにも関わらず、手ブレしていると判断(誤検出)して、逆補正をかけてしまったり、そもそも、カメラ動き検出自体を誤り、誤って補正してしまう恐れがある。
さらに、カメラ動きが正しく推定でき、カメラ動きをキャンセルする逆補正をかけたとしても、カメラの移動による視点のずれを正しく考慮しなければ、本来撮影者が意図した映像を提示することは困難である。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、カメラの動きを考慮して、画像を補正することができるようにするものである。
本発明の一側面の画像処理装置は、動画像中の複数のフレームを基に、前記動画像を撮像した撮像手段の動きを検出する画像処理装置であって、前記動画像を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記動画像内の任意の間隔毎の前記フレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、前記動きベクトル検出手段により検出された前記フレーム間動きベクトルを、前記撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、前記撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離する分離手段と、前記撮像手段の移動を検出して前記撮像手段の移動情報を得る移動情報検出手段とを備え、前記分離手段は、前記動画像中の前記フレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域を推定する遠方領域推定手段と、前記遠方領域において、前記動きベクトル検出手段により検出された前記フレーム間動きベクトルから、前記第2の動きベクトルを除去する除去手段と、前記除去手段により前記第2の動きベクトルが除去された前記フレーム間動きベクトルを基に、前記移動情報検出手段により検出された前記移動情報と、前記第1の動きベクトルとの関係を推定する移動関係推定手段と、前記移動関係推定手段により推定された前記関係に基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルを抽出する回転抽出手段と、前記第2の動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第1の動きベクトルを抽出する移動抽出手段とを備える
前記フレームに対して、アフィン変換を用いて前記撮像手段の回転動きを補正して、過去のフレームに変換する回転動き補正手段をさらに備えさせることができ、前記移動情報検出手段には、前記回転動き補正手段により変換された前記過去のフレームと、前記フレームとの動きベクトルを検出し、検出された動きベクトルを反転することにより、前記移動情報を取得させるようにすることができる。
前記除去手段には、前記フレームの前記遠方領域の各画素において、前記フレームの中心点を回転中心点とした点対称な位置を算出させ、点対称な位置どうしの前記フレーム間動きベクトルを足し合わさせることにより、前記第2の動きベクトルを除去させるようにすることができる。
前記遠方領域推定手段には、前記フレーム間動きベクトルのノルム、角度、または、近傍サンプル点との変化率のうちの少なくとも1つを算出させ、算出された値を統計的に処理させて、前記遠方領域を推定させるようにすることができる。
前記遠方領域推定手段には、前記フレーム間動きベクトルのノルムの値が最小を示す位置を求めさせることにより、前記遠方領域を推定させるようにすることができる。
前記遠方領域推定手段には、前記フレーム間動きベクトルのノルムの最小値と、それぞれの位置における前記フレーム間動きベクトルのノルムとの差が、前記フレーム間動きベクトルのノルムの最小値を取る点における変化率以下の値になる領域を、前記遠方領域として推定させるようにすることができる。
前記遠方領域推定手段は、前記フレーム内の全画素における前記フレーム間動きベクトルのノルムの値を正規化して得られる値を重み付けとして用いさせることにより、前記遠方領域を推定させるようにすることができる。
前記第2の動きベクトルは、前記撮像手段の光軸回りの回転およびパンチルトの回転による動きベクトルであり、前記移動関係推定手段、前記関係と、前記第2の動きベクトルのうちの前記撮像手段のパンチルトの回転による動きベクトルとを推定させ、前記回転抽出手段には、前記関係と前記撮像手段のパンチルトの回転による動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルのうちの前記撮像手段の光軸回りの回転による動きベクトルを抽出させるようにすることができる。
前記移動関係推定手段には、前記移動情報と、前記フレームの前記第1の動きベクトルとそのフレームより前のフレームの前記第1の動きベクトルの比との前記関係を推定させるようにすることができる。
本発明の側面の画像処理方法およびプログラムは、前記動画像を取得する取得ステップと前記取得ステップの処理により取得された前記動画像内の任意の間隔毎の前記フレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルを、前記撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、前記撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離する分離ステップと、前記撮像手段の移動を検出して前記撮像手段の移動情報を得る移動情報検出ステップとを含み、前記分離ステップは、前記動画像中の前記フレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域を推定する遠方領域推定ステップと、前記遠方領域において、前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルから、前記第2の動きベクトルを除去する除去ステップと、前記除去ステップの処理により前記第2の動きベクトルが除去された前記フレーム間動きベクトルを基に、前記移動情報検出ステップの処理により検出された前記移動情報と、前記第1の動きベクトルとの関係を推定する移動関係推定ステップと、前記移動関係推定ステップの処理により推定された前記関係に基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルを抽出する回転抽出ステップと、前記第2の動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第1の動きベクトルを抽出する移動抽出ステップを含む。
本発明の一側面においては、動画像取得され、動画像内の任意の間隔毎のフレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルが検出され、フレーム間動きベクトルが、撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離され、撮像手段の移動が検出されて撮像手段の移動情報が得られる。なお、第1の動きベクトルと第2の動きベクトルの分離は、動画像中のフレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域が推定され、遠方領域において、フレーム間動きベクトルから、第2の動きベクトルが除去され、第2の動きベクトルが除去されたフレーム間動きベクトルを基に、移動情報と、第1の動きベクトルとの関係が推定され、その関係に基づいて、フレーム間動きベクトルから第2の動きベクトルが抽出され、第2の動きベクトルに基づいて、フレーム間動きベクトルから第1の動きベクトルが抽出されることにより行われる。
なお、画像処理装置は、独立した装置であっても良いし、撮像装置の画像処理を行うブロックであっても良い。また、記録装置は、独立した装置であっても良いし、撮像装置の記録処理を行うブロックであっても良い。また、表示装置も、独立した装置であっても良いし、撮像装置の表示処理を行うブロックであっても良い。
以上のように、本発明の一側面によれば、画像の動きベクトルを検出することができ、特に、動きベクトルを、撮像手段の移動による第1の動きベクトルと、撮像手段の回転による第2の動きベクトルとに分離して、精度よく画像を補正することができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書または図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書または図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の画像処理装置は、動画像中の複数のフレームを基に、前記動画像を撮像した撮像手段の動きを検出する画像処理装置であって、前記動画像を取得する取得手段(例えば、図7の#1フレームメモリ81)と、前記取得手段により取得された前記動画像内の任意の間隔毎の前記フレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段(例えば、図7の動きベクトル検出部83)と、前記動きベクトル検出手段により検出された前記フレーム間動きベクトルを、前記撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、前記撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離する分離手段(例えば、図7のカメラ動き分離部84)と、前記撮像手段の移動を検出して前記撮像手段の移動情報を得る移動情報検出手段(例えば、図7のカメラ移動情報演算部88)と
を備え、
前記分離手段は、
前記動画像中の前記フレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域を推定する遠方領域推定手段(例えば、図12の遠方領域推定手段111)と、
前記遠方領域において、前記動きベクトル検出手段により検出された前記フレーム間動きベクトルから、前記第2の動きベクトルを除去する除去手段(例えば、図12の光軸回りの回転成分除去処理部112)と、
前記除去手段により前記第2の動きベクトルが除去された前記フレーム間動きベクトルを基に、前記移動情報検出手段により検出された前記移動情報と、前記第1の動きベクトルとの関係を推定する移動関係推定手段(例えば、図12のパンチルト成分と並進運動の分離処理部113)と、
前記移動関係推定手段により推定された前記関係に基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルを抽出する回転抽出手段(例えば、図12の光軸回りの回転成分の抽出処理部116)と、
前記第2の動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第1の動きベクトルを抽出する移動抽出手段(例えば、図12の直進運動と並進運動の分離処理部117)と
を備える
前記フレームに対して、アフィン変換を用いて前記撮像手段の回転動きを補正して、過去のフレームに変換する回転動き補正手段(例えば、図7のカメラ回転動き補正部86)をさらに備えることができ、前記移動情報検出手段は、前記回転動き補正手段により変換された前記過去のフレームと、前記フレームとの動きベクトルを検出し、検出された動きベクトルを反転することにより、前記移動情報を得ることができる。
本発明の一側面の画像処理方法およびプログラムは、前記動画像を取得する取得ステップ(例えば、図16のステップS1においてYesと判断されたとき)前記取得ステップの処理により取得された前記動画像内の任意の間隔毎の前記フレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップ(例えば、図16のステップS2の処理)前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルを、前記撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、前記撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離する分離ステップ(例えば、図16のステップS3の処理)と、前記撮像手段の移動を検出して前記撮像手段の移動情報を得る移動情報検出ステップとを含み、前記分離ステップは、前記動画像中の前記フレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域を推定する遠方領域推定ステップと、前記遠方領域において、前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルから、前記第2の動きベクトルを除去する除去ステップと、前記除去ステップの処理により前記第2の動きベクトルが除去された前記フレーム間動きベクトルを基に、前記移動情報検出ステップの処理により検出された前記移動情報と、前記第1の動きベクトルとの関係を推定する移動関係推定ステップと、前記移動関係推定ステップの処理により推定された前記関係に基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルを抽出する回転抽出ステップと、前記第2の動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第1の動きベクトルを抽出する移動抽出ステップを含む。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図6は、本発明を適用した、撮像装置51の構成を示すブロック図である。
撮像装置51には、画像を処理するためのユニットとして、撮像処理部61、画像データ記録部62、画像処理部63、表示制御部64、および、表示部65が設けられており、さらに、ユーザの操作入力を受ける図示しない操作入力部と、ユーザの操作入力を基に、撮像装置51の全体を制御する図示しない全体制御部とが設けられている。
撮像処理部61は、例えば、レンズや、CMOS、またはCCD(Charge-Coupled Device)等の固体撮像素子などからなり、被写体を撮像して、得られた撮像画像データを画像データ記憶部62に供給する。
画像データ記憶部62は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディスク、または、磁気ディスクなど、内部に設けられた、または、着脱可能な記録媒体により構成され、撮像処理部61から供給された、補正前の撮像画像データを記憶して、画像処理部63に供給するとともに、画像処理部63において補正されて得られる補正後の画像データを記録する。また、画像データ記憶部63は、図示しない全体制御部の制御に基づいて、記録されている撮像画像データまたは補正後の画像データを表示制御部64に供給する。
画像処理部63は、画像データ記憶部62に記録されている撮像画像データの供給を受け、これを補正する処理を実行する。
従来の画像ブレに対する補正処理においては、パン・チルト(図1に示されるカメラのX軸回りの回転およびY軸回りの回転)、および、光軸回りの回転(図1に示されるカメラのZ軸回りの回転)など、画像を撮像するカメラなどの撮像装置の回転動きのみを対象として、そのカメラ動きを検出して補正する手ブレ補正がなされていた。しかし、このような従来の手法では、例えば、車窓からの映像など、画像を撮像するカメラなどの撮像装置が移動しながら撮影する場合や、大きな物体がカメラの撮像範囲内に入ってきた場合などには、これらの動きが想定されていないため、ブレであると誤検出してしまう可能性があった。
そこで、画像処理部63は、撮像装置51が移動した時に生じる画面内の被写体の位置関係の変化と、撮像装置51が回転した時に生じる画面内動きを定式化し、分離する処理を行うことにより、画像を補正して、補正された画像データを、表示制御部64、または、画像データ記録部62に供給する。画像処理部63の処理についての詳細は後述する。
表示制御部64は、画像処理部63または画像データ記録部62から供給される撮像画像データまたは補正された画像データに対応する画像の表示部65への表示を制御する。
表示部65は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などにより構成され、表示制御部64の制御に基づいて、画像を表示する。
なお、表示部65は、撮像装置51の外部に独立した表示装置として設けられているものであっても良いことは言うまでもない。さらに、撮像処理部61と画像処理部63とが異なる装置に設けられているものであっても良いことは言うまでもない。
図7は、画像処理部63のさらに詳細な構成を示すブロック図である。
画像処理部63は、#1フレームメモリ81、#2フレームメモリ82、動きベクトル検出部83、カメラ動き分離部84、フレームディレイ85、カメラ回転動き補正部86、#3フレームメモリ87、カメラ移動情報演算部88、補正情報生成部89、および、補正画像生成部90で構成されている。
#1フレームメモリ81は、画像データ記録部62から撮像画像データを取得し、#2フレームメモリ82および動きベクトル検出部83に供給する。
#2フレームメモリ82は、#1フレームメモリ81から供給された撮像画像データを1フレーム保持する。
なお、ここでは、#2フレームメモリ82に保持されているフレームを基準として、タイミングtにおいて撮像されたフレーム画像データ(tフレーム)であるものとして説明する。すなわち、#1フレームメモリ81に保存されているフレームは、#2フレームメモリ82に保持されているフレームの次のフレーム(t+1フレーム)である。
動きベクトル検出部83は、#1フレームメモリ81に保持されているt+1フレームと、#2フレームメモリ82に保持されているtフレームとの、tフレームを基準としたフレーム間の動きベクトルを検出する。動きベクトル検出部83は、例えば、特開2004-134992号公報に記載されているブロックマッチング手法を用いることにより動きベクトルを取得する。なお、動きベクトル検出部83において、動画シーケンスから動きベクトルを検出する手法としては、画素毎、または、ある間隔毎に動きベクトルを検出できれば、たとえば、一般的なブロックマッチング、勾配法、その他の動きベクトル検出方法のいずれであっても構わない。
カメラ動き分離部84は、動きベクトル検出部83により検出された、tフレームとt+1フレームとの動きベクトルと、後述するカメラ移動情報演算部88により演算される過去フレームのカメラ移動情報を基に、カメラの回転情報とカメラの移動情報を演算し、カメラの回転情報およびカメラの移動情報を補正情報生成部89に供給するとともに、カメラの回転情報を、フレームディレイ85を介して、カメラ回転動き補正部86に供給する。カメラ動き分離部84の詳細については後述する。
フレームディレイ85は、カメラ動き分離部84から供給されるカメラの回転情報を、1フレームの処理時間分遅延させて、カメラ回転動き補正部86に供給する。すなわち、#2フレームメモリ82に保持されているフレームがtフレームであるとき、フレームディレイ85からカメラ回転動き補正部86に供給されるカメラの回転情報は、t−1フレームにおけるカメラの回転情報である。
カメラ回転動き補正部86は、#2フレームメモリ82から、tフレームのフレーム画像データを取得し、フレームディレイ85から供給されるt−1フレームにおけるカメラの回転情報を基に、例えば、後述するアフィン変換などを用いて、カメラの回転動きを補正し、補正後のt−1フレームのフレーム画像データを#3フレームメモリ87に供給する。
#3フレームメモリ87は、回転動きが補正されたt−1フレームのフレーム画像データを保持する。
カメラ移動情報演算部88は、#2フレームメモリ82から、tフレームのフレーム画像データを取得するとともに、#3フレームメモリ87から、回転動きが補正されたt−1フレームのフレーム画像データを取得して、現在のフレームから過去フレームへの動きベクトルを求めて、カメラ移動情報を演算し、カメラ動き分離部84に供給する。ここで得られた動きベクトルは、撮像装置51の回転成分が完全に除去されているので、オクルージョンの箇所をのぞけば、撮像装置51の移動によって生じた動きベクトルである。
補正情報生成部89は、カメラ動き分離部84から供給されたカメラ回転情報およびカメラ移動情報を基に、tフレームのフレーム画像データのブレを補正するための補正情報を生成し、補正画像生成部90に供給する。
補正画像生成部90は、#2フレームメモリ82から、tフレームのフレーム画像データを取得し、補正情報生成部89から供給された補正情報を基に、tフレームのフレーム画像データを補正して、画像データ記録部62または表示制御部64に出力する。
なお、補正情報生成部89により生成された補正情報を単独で画像データ記録部62に供給して記録しておくようにしても良い。画像データ記録部62には、補正前の撮像画像データも保存されているので、補正情報と補正前の撮像画像データを基に、例えば、異なる装置において補正処理を行うようにしても良い。
次に、図7を用いて説明した画像処理部63における補正の原理について説明する。
カメラ(撮像装置51、または、そのうちの撮像処理部61)の動きには、一般的にX軸、Y軸、Z軸の回転動きと、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向のカメラ移動動きとの6自由度の動きが存在する。ここで、図1におけるZ軸方向(光軸方向)のカメラの動きを直進方向の動きと称し、X軸方向のカメラの動きを並進方向の動きと証するものとする。
例えば、ここでは、カメラの各方向の移動成分を含むカメラ移動モデルを、図8に示されるように、回転動き(光軸回りの回転動きおよびパン・チルト)をしてから、移動動き(直進運動および並進運動)をすると考えるものとする。
この場合、撮像される画像内に生じる動きベクトルmv(t)(動きベクトルであるので、本来は、mvに対してその上部にベクトルを示す矢印が記載されるべきであるが、ここでは省略し、後述する数式において示す)は、カメラ回転で点がどこに移動するかを定義した関数をR(x)とし、カメラ移動で点がどこに移動するかを定義した関数をT(x)とすると、式(1)により求められる。
Figure 0004661514
・・・・(1)
カメラの動きが、パン・チルト、光軸回りの回転の3つのみのとき、カメラの視点は移動しないので、カメラとオブジェクト(被写体)との距離関係は一切変化しない。このようなカメラ動きは一般的にアフィン変換で定義することができる。このことについては、例えば、[A Computational Vision Approach to Image Registration, IEEE TRANSACTIONS ON IMAGE PROCESSING, Vol2 ,No3 , JULY 1993]などにおいても説明されている。
つまり、ズームを考慮しないカメラの回転動きを考えたとき、撮像された画像フレーム内のパンチルトの回転による動きを(P(t),Q(t))とし、光軸回りの回転をθ(t)として、画像フレームの中心を原点(0,0)とした場合のフレーム内の座標(x,y)は、次の式(2)に従って移動する。
Figure 0004661514
・・・(2)
これに対して、カメラの位置が移動する場合、撮像されて得られるフレーム間の各画素の移動量は、被写体とカメラとの距離に応じて異なるものとなる。
すなわち、カメラの移動の動きをベクトルV(動きベクトルであるので、本来は、Vに対してその上部にベクトルを示す矢印が記載されるべきであるが、ここでは省略する)を、ベクトルV=(Vx(t),Vy(t),Vz(t))と表記すると、カメラ動きに対して被写体がフレーム上でどのように動くかをモデル化することができる。
ここでは、カメラの位置の移動を2方向に分解し、図8を用いて説明したモデルに基づいて、カメラの撮像面と垂直の方向に直進した後、撮像面と並進の方向に移動するという過程をとるものとして考える。
まずは、カメラが撮像面の垂直の方向に移動する直進移動しかしない、つまりベクトルVにVzの成分しか無い場合における各画素の動きのモデルを図9に示す。
すなわち、カメラが、図9中、Camera Position(t-1)と示される位置から、Camera Position(t)と示される位置へ、距離Vz移動し、カメラの位置からImage Plane(映像面)までの距離をkwとし、遠方の被写体とCamera Position(t-1)との垂直方向の距離をdaとする。
図9に示されるモデルより、フレーム内の各点の移動は、式(3)で示される。
Figure 0004661514
・・・(3)
次に、カメラが撮像面の並進の方向に移動する、つまりベクトルVにVxの成分しか無い場合における各画素の動きのモデルを図10に示す。
図10に示されるモデルにおいては、カメラの位置が、(t-1)と示される位置から(t)と示される位置へ、距離Vx移動し、カメラの位置からImage Plane(映像面)までの距離をkwとし、遠方の被写体とカメラとの垂直方向の距離をda−Vzとしている(すなわち、図9を用いて説明した垂直方向の移動の後に並進方向へ移動している)。
このとき、図11に示されるようにして、フレーム内の被写体aの移動量を示すVamベクトル(動きベクトルであるので、本来は、Vamに対してその上部にベクトルを示す矢印が記載されるべきであるが、ここでは省略し、後述する数式において示す)を求めることができるので、これを基に、撮像面の中心を原点とした各画素の点の動きは、式(4)で求められる。
Figure 0004661514
・・・(4)
すなわち、カメラ移動による3次元空間上の動きは、式(3)および式(4)に基づいて、次の式(5)で示される。
Figure 0004661514
・・・(5)
すなわち、カメラの6自由度の動きを、図8に示されるモデルで考えた場合(カメラの6 自由度のある動きを図8のような順番で移動させたものとして分解した場合)の各画素の動きは、上述した式(2)を式(5)に代入することにより、次の式(6)として表現することができる。
Figure 0004661514
・・・(6)
このように、図8による、撮像された画像内のそれぞれの点の移動が、式(6)から求められたので、x(t-1)からx(t)、および、y(t-1)からy(t)の動きベクトルは、次の式(7)で示される。
Figure 0004661514
・・・(7)
以上説明した内容を用いて、図7を用いて説明した各部の動作について説明する。
カメラ回転動き補正部86は、式(2)のアフィン変換を基にカメラ回転動きを補正する。すなわち、カメラ回転動き補正部86は、カメラ動き分離部84から、フレームディレイ85を介して供給されるカメラ回転動き情報(P(t),Q(t),θ(t)) に基づいて、#2フレームメモリ82から取得される画像を、式(2)に基づいて変換する。
そして、カメラ移動情報演算部88では、アフィン変換されて得られた過去フレーム(t−1フレーム)の画像と、現在のフレーム(tフレーム)の画像を用いて、現在のフレームと過去フレームとの動きベクトルを求め、その動きベクトルの方向を反転させる。
ここで得られた動きベクトルは、カメラの回転成分を完全に除去しているので、オクルージョンの箇所をのぞけば、カメラ移動によって生じた動きベクトルである。このカメラ移動情報の動きベクトルdv(動きベクトルであるので、本来は、dvに対してその上部にベクトルを示す矢印が記載されるべきであるが、ここでは省略し、後述する数式において示す)は、式(5)に基づいて、次の式(8)で表現することができる。
Figure 0004661514
・・・(8)
式(8)で示される動きベクトルは、特に、十分遠方の領域もしくは直進成分がほとんどない場合において、すなわち、da>>Vzにおける場合において、式(9)で表すことができる。
Figure 0004661514
・・・(9)
この式(9)より、十分遠方の領域では、Vx,Vyのカメラ移動情報が、dvx(t),dvy(t)と物体距離と比例の関係にあることが言える。
そして、カメラ動き分離部84は、カメラ移動情報演算部88により演算された、前フレーム(t−1フレーム)と現在のフレーム(tフレーム)とのカメラ移動情報を用いて、フレーム間で得られた動きベクトルから、カメラの移動による動きと、カメラの回転による動きを分離する。すなわち、カメラ動き分離部84は、上述した式(7)を解く。
しかしながら、上述した式(7)は、未知数P(t),Q(t),θ(t),da,Vx,Vy,Vzからなるのでこれを解くことは容易ではない。
そこで、カメラ動き分離部84は、様々な未知数が含まれた画像から、統計的にパラメータを求める。
図12は、カメラ動き分離部84が有する機能を説明するための機能ブロック図である。図12を参照して、カメラ動き分離部84が、様々な未知数が含まれた画像から、統計的にパラメータを求める方法の一例について説明する。
カメラ動き分離部84は、遠方領域検出部111、光軸回りの回転成分除去処理部112、パンチルト成分と並進運動の分離処理部113、パンチルト成分取得部114、並進運動による動きベクトル取得部115、光軸回りの回転成分の抽出処理部116、および、直進運動と並進運動の分離処理部117の機能を有している。
遠方領域検出部111は、統計処理を行うための前処理として、動きベクトル検出部82から供給された、tフレームとt+1フレームとの動きベクトルを基に、フレーム内において、遠方領域を検出する。
遠方領域検出部111は、遠方領域を検出するために、動きベクトルのノルム、角度、および、変化率を算出する。
まず、動きベクトルノルムvnorm(x, y)は、各画素毎に、動きベクトルのx,y成分を用いて、次の式(10)により算出される。
Figure 0004661514
・・・(10)
つぎに、動きベクトルの角度θは、各画素毎に、動きベクトルのx,y成分を用いて、次の式(11)により算出される。
Figure 0004661514
・・・(11)
そして、動きベクトルの変化率AveGradは、n×nの領域で隣接する画素8点(間隔=m)(m,nは整数)とのベクトルノルム差分の平均値Gradを式(12)により算出し、平均値Gradを用いて、式(13)により算出する。
Figure 0004661514
・・・(12)
Figure 0004661514
・・・(13)
なお、式(12)において、(i,jは整数)であり、式(13)において、(k,lは整数)である。
なお、検出された動きベクトルが誤差を含み、値が暴れてしまう可能性があるので、安定した結果を得るために、例えば、画素毎の動きベクトルの値を、領域毎に平均値か、メディアン値に置き換える処理を、予め行うようにしても良い。
次に、遠方領域検出部111が、動きベクトル検出結果の統計処理により、フレーム内の十分遠方な領域を抽出する方法について、2つの例を示す。
まず、第1の例について説明する。
図13は、実際にベクトルノルムを算出したときのフレーム内のベクトルノルムの分布の例である。遠方領域検出部111は、遠方領域は近方領域と比較して動きベクトルのノルムが小さいという性質を用い、動きベクトルのノルムの最小値を示す位置を、最も遠い点と推定することができる。そして、遠方領域検出部111は、最も遠い点を推定した後、画像内を再度探索し、各画素のベクトルノルムと、最も遠い点のベクトルノルムの差が、最も遠い点のベクトルのノルムの変化率以下になる位置を十分遠方な領域と推定する。
次に、第2の方法について説明する。
遠方領域検出部111は、図13の分布自体を重みの係数と見なすことで最も遠い点を推定することができる。例えば、遠方領域検出部111は、各画素の動きベクトルのノルムを以下の式で正規化することで、次の式(14)に示されるようにして、重み係数coef(x, y)を算出することができる。
Figure 0004661514
・・・(14)
式(14)において、vnormmax(x,y),vnormmin(x,y)は、それぞれ、ベクトルノルムの最大、および、最小である。これにより、各画素位置をp(x,y)とすると、以下の式(15)を用いて、最も遠い点P(x,y) を算出することが可能となる。
Figure 0004661514
・・・(15)
式(15)におけるw,hは、画像の水平幅および垂直幅である。
遠方領域検出部111は、第1の方法における場合と同様にして、最も遠い点のベクトルのノルムの変化率以下になる位置を十分遠方な領域と推定する。正規化の方法としては、他に、例えば、平均値vnormave(x,y),最小値vnormmin(x,y)などを用いる方法も考えられる。
これらの方法により、遠方領域検出部111は、充分遠方な領域を検出することができる。そして、十分遠方な領域においては、カメラ移動による動きベクトルが生じないという条件を用いることができるので、この条件を基に、カメラ回転による動きベクトルのみを推定することが可能となる。したがって、上述した場合と同様の条件により、以降の統計処理で、十分遠方な領域に重みを付けて、カメラ動きを推定することが可能となる。
そして、光軸回りの回転成分除去処理部112は、十分遠方な領域であるという条件のもと、光軸回りの回転成分を除去する。
すなわち、図8のような移動モデルを想定したとき、ある点(x,y)に対して、式(16)および式(17)に示されるような中止点に対する対称点(x´,y´)を考える。各画素において回転中心からの点対称の点を足しあわせれば、すなわち、式(7)を基にして、式(7)にx(t−1)とy(t−1)を代入したものと、式(7)にx´(t−1)とy´(t−1)を代入したものとを足し合わせることにより、次の式(18)を得ることができる。
Figure 0004661514
・・・(16)
Figure 0004661514
・・・(17)
Figure 0004661514
・・・(18)
ここで、十分な遠方の領域もしくは直進成分がほとんどない領域ではVz<<daとみなせるので、次の式(19)が成り立つ。
Figure 0004661514
・・・(19)
すなわち、この式(19)は、Vzがdaに対して十分小さい場合について考えると、点対称を利用して回転成分を除去することにより、Vx,da(x,y),P(t)と、Vy,da(x,y),Q(t)の3変数の関数で表現することができることを示している。
次に、パンチルト成分と並進運動の分離処理部113は、カメラ移動情報演算部88から供給された過去フレームとのカメラ移動情報を取得し、式(19)を基に、Vx,da(x,y),P(t)の3変数を求め、パンチルトと並進運動とのそれぞれの成分を分離する。
すなわち、十分遠方の領域、または、直進移動がほとんどない場合においては、上述した式(9)が成り立つので、式(9)から得られるカメラ移動情報の動きベクトルdv(t)(動きベクトルであるので、本来は、dvに対してその上部にベクトルを示す矢印が記載されるべきであるが、ここでは省略し、後述する数式において示す)より、式(19)は次の式(20)として表すことができる。
Figure 0004661514
・・・(20)
これは、速度比Vx(t)/Vx(t−1)とパンチルト成分P(t),Q(t)の方程式と見なすことができる。この方程式を解くための具体的な方法の例を以下に3つ示す。
まず、1つ目の方法として、mv(t)+mv´(t)とdv(t)+dv´(t)との関係(動きベクトルであるので、本来は、mv,mv´,dv,dv´に対してその上部にベクトルを示す矢印が記載されるべきであるが、ここでは省略する。以下同様)を、速度比とパンチルトの座標上に写像する方法について説明する。
図14に示されるように、速度比とパンチルト成分を2軸とする座標系を考える。各点で与えられるmv(t)とdv(t)は、座標上で直線と表現することができる。すなわち、十分遠方の領域、または、直進移動がほとんどない場合において、速度比とパンチルト成分の座標系で、これらの直線が一番多く交わる交点(例えば、図中点αで示される座標)を求めることにより、速度比とパンチルト成分を推定することができる。
次に、2つ目の方法として、mv(t)+mv´(t)とdv(t)+dv´(t)との統計値を利用する方法について説明する。
mv(t)とdv(t)のヒストグラムは、式(20)より、図15に示されるようになる。すなわち、図15において、mv(t)+mv´(t)とdv(t)+dv´(t)とのそれぞれの値の平均値の差がパンチルト成分を表し、mv(t)+mv´(t)とdv(t)+dv´(t)とのそれぞれの標準偏差の比が速度比を表す。これは、式(21)、および、式(22)で示される。
Figure 0004661514
・・・(21)
Figure 0004661514
・・・(22)
2つ目の方法においては、このようにして、速度比とパンチルト成分を推定することができる。
そして、3つ目の方法として、Vx(t)/Vx(t−1)=1を初期値として、パンチルト成分を求める方法について説明する。
カメラの速度が1フレームの間で急激に変化することは少ない。このことを利用して、カメラがフレーム間で等速運動をしているという仮定を立てると、Vx(t)/Vx(t−1)=1と考えることができる。このことを利用すると、平均値もしくはヒストグラムの最頻値がパンチルト成分と考えることができる。
パンチルト成分と並進運動の分離処理部113は、例えば、これらの3つの方法のうちのいずれかを用いることにより、速度比とパンチルト成分を求めることができる。
そして、パンチルト成分取得部114は、パンチルト成分と並進運動の分離処理部113により分離されたパンチルト成分を取得する。
並進運動による動きベクトル取得部115は、パンチルト成分と並進運動の分離処理部113により分離された並進運動による動きベクトルを取得する。
そして、光軸回りの回転成分の抽出処理部116は、パンチルト成分取得部114から供給されたパンチルト成分、および、並進運動による動きベクトル取得部115から供給された並進運動による動きベクトルを基に、動きベクトル検出部82から供給された、tフレームとt+1フレームとの動きベクトルから、光軸回りの回転成分を抽出する。
上述した演算により、パンチルト成分と速度比が求められているので、式(7)より、十分遠方の領域または直進移動がほとんどない場合、da(x,y)>>Vz(t)と見なせるので、次の式(23)が成り立つ。
Figure 0004661514
・・・(23)
光軸回りの回転成分の抽出処理部116は、この式(23)の方程式を解くことにより、光軸回りの回転成分θ(t)を求め、カメラ回転情報を補正情報生成部89およびフレームディレイ85に供給することができる。
直進運動と並進運動の分離処理部117は、動きベクトル検出部82から供給された、tフレームとt+1フレームとの動きベクトルから、直進運動と並進運動の分離を行う。
上述した演算により、パンチルト成分、光軸回りの回転成分が求められているので、上述した式(6)にパンチルト成分、光軸回りの回転成を代入して変形すると、次の式(24)を得ることができる。
Figure 0004661514
・・・(24)
そして、式(24)を式(9)を用いて変形すると、次の式(25)を得ることができる。
Figure 0004661514
・・・(25)
この式(25)は、Vx(t)とVz(t)/kwの方程式とみなすことができる。直進運動と並進運動の分離処理部117は、図14を用いて説明した場合と同様にして写像を行ったり、図15を用いて説明した場合と同様にして統計値を利用することなどにより、式(25)からVx(t)とVz(t)/kwとを求める計算を実行することができ、得られたカメラ移動情報を、補正情報生成部89に供給する。
以上説明した処理により、図12を用いて説明したカメラ動き分離部84は、撮像装置51の回転と移動を分離して、カメラ回転情報とカメラ移動情報を生成することができる。
図7に示される画像処理63においては、このようにして得られたカメラ回転情報とカメラ移動情報を基にして、補正情報生成部89において、撮像装置51の回転のみならず、移動を考慮した補正情報が生成され、補正画像生成部90において、フレーム画像が補正されて出力される。
これにより、撮像装置51の動き検出精度が向上し、また、手ブレを効果的に除去して画像を補正することができる。また、動き推定結果に基づき、補正画像を生成するので、画像処理63の処理により、本来撮影者が意図した見え方で、補正画像を提示することが可能になる。
次に、図16のフローチャートを参照して、撮像装置51が画像処理装置63を用いて撮像画像データの補正を行う場合の処理について説明する。
ステップS1において、画像処理装置63の#1フレームメモリ81は、撮像処理部61により画像が撮像され、画像データ記録部62を介して、撮像画像データが供給されたか否かを判断する。ステップS1において、画像が撮像されていないと判断された場合、画像が撮像されたと判断されるまで、ステップS1の処理が繰り返される。
ステップS1において、画像が撮像されたと判断された場合、ステップS2において、動きベクトル検出部83およびカメラ移動情報演算部88は、動きベクトルを検出する。
具体的には、動きベクトル検出部83は、図17に示される、tとt+1のフレームの動きベクトルを、上述したようにして検出し、カメラ移動情報演算部88は、カメラ回転動き補正部86の処理によりカメラの回転動きが補正されたt−1フレームの画像データを基に、図17に示される、tとt−1のフレームの動きベクトルを、上述したようにして検出し、それぞれ、カメラ動き分離部84に供給する。
ステップS3において、カメラ動き分離部84は、図12乃至図15を用いて説明したようにして、カメラ移動とカメラ回転を分離して推定し、その結果得られるカメラ移動情報およびカメラ回転情報を、補正情報生成部89に供給する。
ステップS4において、画像処理装置63の#1フレームメモリ81は、次のフレームがあるか否かを判断する。
ステップS4において、次のフレームがあると判断された場合、ステップS5において、補正情報生成部89は、カメラ移動情報およびカメラ回転情報を基に、撮像画像データを補正するための補正情報を生成し、補正画像生成部90に供給する。補正画像生成部90は、補正情報生成部89から供給された補正情報を基に、撮像画像データの補正を行う。
そして、ステップS6において、正画像生成部90は、補正された画像を、画像データ記録部62または表示制御部64に出力し、処理は、ステップS2に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
ステップS4において、次のフレームがないと判断された場合、ステップS7において、補正情報生成部89は、カメラ移動情報およびカメラ回転情報を基に、撮像画像データを補正するための補正情報を生成し、補正画像生成部90に供給する。補正画像生成部90は、補正情報生成部89から供給された補正情報を基に、撮像画像データの補正を行う。
そして、ステップS8において、正画像生成部90は、補正された画像を、画像データ記録部62または表示制御部64に出力し、処理は終了される。
このような処理により、撮像装置51の動きを、カメラ回転動きとカメラ並進動きを区別して推定することができるので、撮像装置51の動き検出精度が向上し、また、手ブレのみを純粋に(すなわち、撮像装置51の移動と誤検出することなく)、効果的に除去して画像を補正することができる。
また、撮像装置51の動き推定結果に基づき補正画像を生成するので、画像処理63における処理により、本来撮影者が意図した見え方で、補正画像を提示することが可能になる。さらに、画像処理63において統計処理を用いていることから、カメラ動き推定のロバスト性が高い。
このようにして、本発明を適用した撮像装置51においては、撮影光学系を駆動させたり、撮像センサの読み出し範囲をシフトさせるような、画像撮像段階における補正と比較して、ブレを誤検出してしまっても、補正されていない画像を残しておいてその画像を表示または出力することができるという優位点と、リアルタイムで処理する際に、大容量のメモリを必要としないという優位点を備えるとともに、実際にはカメラが移動しているにも関わらず、手ブレしていると判断(誤検出)して、逆補正をかけてしまったり、そもそも、カメラ動き検出自体を誤り、誤って補正してしまうことを防止して、精度の良いブレの補正が可能となる。
また、本発明は、手ブレのみならず、シャッター時間内において被写体が動いてしまうようなブレも、基本的に同様にして補正することができるのはいうまでもない。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。この場合、上述した処理は、図18に示されるようなパーソナルコンピュータ500により実行される。
図18において、CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502に記憶されているプログラム、または、記憶部508からRAM(Random Access Memory)503にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM503にはまた、CPU501が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
CPU501、ROM502、およびRAM503は、内部バス504を介して相互に接続されている。この内部バス504にはまた、入出力インターフェース505も接続されている。
入出力インターフェース505には、キーボード、マウスなどよりなる入力部506、CRT,LCDなどよりなるディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部507、ハードディスクなどより構成される記憶部508、並びに、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部509が接続されている。通信部509は、電話回線やCATVを含む各種のネットワークを介しての通信処理を行う。
入出力インターフェース505にはまた、必要に応じてドライブ510が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいは半導体メモリなどによりなるリムーバブルメディア521が適宜装着され、それから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部508にインストールされる。
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークやプログラム格納媒体からインストールされる。
このプログラム格納媒体は、図18に示されるように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されているリムーバブルメディア521よりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM502や記憶部508が含まれるハードディスクなどで構成される。
また、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
なお、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
カメラの動きについて説明するための図である。 X軸回りの回転について説明するための図である。 Y軸回りの回転について説明するための図である。 Z軸回りの回転について説明するための図である。 カメラのX軸方向の移動について説明するための図である。 本発明を適用した撮像装置の構成を示すブロック図である。 図6の画像処理部の構成を示すブロック図である。 動きベクトルについて説明するための図である。 カメラが撮像面の垂直の方向に移動する場合について説明するための図である。 カメラが撮像面に対して並進の方向に移動する場合について説明するための図である。 フレーム内の被写体aの移動量を示すVamベクトルについて説明するための図である。 図7のカメラ動き分離部の機能について説明するための機能ブロック図である。 ベクトルノルムの分布について説明するための図である。 速度比とパンチルト成分を2軸とする座標系について説明するための図である。 v(t)とdv(t)のヒストグラムについて説明するための図である。 撮像装置の処理について説明するためのフローチャートである。 動きベクトルとその分解について説明するための図である。 パーソナルコンピュータの構成を示すブロック図である。
符号の説明
51 撮像装置, 63 画像処理部, 83 動きベクトル検出部, 84 カメラ動き分離部, 86 カメラ回転動き補正部, 88 カメラ移動情報演算部, 89 補正情報生成部, 90 補正画像生成部, 111 遠方領域検出部, 112 光軸回りの回転成分除去処理部, 113 パンチルト成分と並進運動の分離処理部, 116 光軸回りの回転成分の抽出処理部, 117 直進運動と並進運動の分離処理部

Claims (12)

  1. 動画像中の複数のフレームを基に、前記動画像を撮像した撮像手段の動きを検出する画像処理装置において、
    前記動画像を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記動画像内の任意の間隔毎の前記フレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、
    前記動きベクトル検出手段により検出された前記フレーム間動きベクトルを、前記撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、前記撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離する分離手段と
    前記撮像手段の移動を検出して前記撮像手段の移動情報を得る移動情報検出手段と
    を備え、
    前記分離手段は、
    前記動画像中の前記フレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域を推定する遠方領域推定手段と、
    前記遠方領域において、前記動きベクトル検出手段により検出された前記フレーム間動きベクトルから、前記第2の動きベクトルを除去する除去手段と、
    前記除去手段により前記第2の動きベクトルが除去された前記フレーム間動きベクトルを基に、前記移動情報検出手段により検出された前記移動情報と、前記第1の動きベクトルとの関係を推定する移動関係推定手段と、
    前記移動関係推定手段により推定された前記関係に基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルを抽出する回転抽出手段と、
    前記第2の動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第1の動きベクトルを抽出する移動抽出手段と
    を備える
    画像処理装置。
  2. 前記フレームに対して、アフィン変換を用いて前記撮像手段の回転動きを補正して、過去のフレームに変換する回転動き補正手段をさらに備え、
    前記移動情報検出手段は、前記回転動き補正手段により変換された前記過去のフレームと、前記フレームとの動きベクトルを検出し、検出された動きベクトルを反転することにより、前記移動情報を得る
    請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記除去手段は、前記フレームの前記遠方領域の各画素において、前記フレームの中心点を回転中心点とした点対称な位置を算出し、点対称な位置どうしの前記フレーム間動きベクトルを足し合わせることにより、前記第2の動きベクトルを除去する
    請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記遠方領域推定手段は、前記フレーム間動きベクトルのノルム、角度、または、近傍サンプル点との変化率のうちの少なくとも1つを算出し、算出された値を統計的に処理して、前記遠方領域を推定する
    請求項に記載の画像処理装置。
  5. 前記遠方領域推定手段は、前記フレーム間動きベクトルのノルムの値が最小を示す位置を求めることにより、前記遠方領域を推定する
    請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記遠方領域推定手段は、前記フレーム間動きベクトルのノルムの最小値と、それぞれの位置における前記フレーム間動きベクトルのノルムとの差が、前記フレーム間動きベクトルのノルムの最小値を取る点における変化率以下の値になる領域を、前記遠方領域として推定する
    請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記遠方領域推定手段は、前記フレーム内の全画素における前記フレーム間動きベクトルのノルムの値を正規化して得られる値を重み付けとして用いることにより、前記遠方領域を推定する
    請求項に記載の画像処理装置。
  8. 前記第2の動きベクトルは、前記撮像手段の光軸回りの回転およびパンチルトの回転による動きベクトルであり、
    前記移動関係推定手段は、前記関係と、前記第2の動きベクトルのうちの前記撮像手段のパンチルトの回転による動きベクトルとを推定し、
    前記回転抽出手段は、前記関係と前記撮像手段のパンチルトの回転による動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルのうちの前記撮像手段の光軸回りの回転による動きベクトルを抽出する
    請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記移動関係推定手段は、前記移動情報と、前記フレームの前記第1の動きベクトルとそのフレームより前のフレームの前記第1の動きベクトルの比との前記関係を推定する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  10. 動画像中の複数のフレームを基に、前記動画像を撮像した撮像手段の動きを検出する画像処理装置の画像処理方法において、
    前記動画像を取得する取得ステップと
    前記取得ステップの処理により取得された前記動画像内の任意の間隔毎の前記フレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと
    前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルを、前記撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、前記撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離する分離ステップと、
    前記撮像手段の移動を検出して前記撮像手段の移動情報を得る移動情報検出ステップと
    を含み、
    前記分離ステップは、
    前記動画像中の前記フレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域を推定する遠方領域推定ステップと、
    前記遠方領域において、前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルから、前記第2の動きベクトルを除去する除去ステップと、
    前記除去ステップの処理により前記第2の動きベクトルが除去された前記フレーム間動きベクトルを基に、前記移動情報検出ステップの処理により検出された前記移動情報と、前記第1の動きベクトルとの関係を推定する移動関係推定ステップと、
    前記移動関係推定ステップの処理により推定された前記関係に基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルを抽出する回転抽出ステップと、
    前記第2の動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第1の動きベクトルを抽出する移動抽出ステップ
    を含む
    画像処理方法。
  11. 撮像手段により撮像された動画像中の複数のフレームからカメラ動きを検出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記動画像を取得する取得ステップと
    前記取得ステップの処理により取得された前記動画像内の任意の間隔毎の前記フレーム間の動きベクトルであるフレーム間動きベクトルを検出する動きベクトル検出ステップと
    前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルを、前記撮像手段の直進移動または並進移動による第1の動きベクトルと、前記撮像手段の光軸回りの回転を含む回転による第2の動きベクトルとに分離する分離ステップと、
    前記撮像手段の移動を検出して前記撮像手段の移動情報を得る移動情報検出ステップと
    を含み、
    前記分離ステップは、
    前記動画像中の前記フレームにおける十分遠方の被写体が撮像された領域である遠方領域を推定する遠方領域推定ステップと、
    前記遠方領域において、前記動きベクトル検出ステップの処理により検出された前記フレーム間動きベクトルから、前記第2の動きベクトルを除去する除去ステップと、
    前記除去ステップの処理により前記第2の動きベクトルが除去された前記フレーム間動きベクトルを基に、前記移動情報検出ステップの処理により検出された前記移動情報と、前記第1の動きベクトルとの関係を推定する移動関係推定ステップと、
    前記移動関係推定ステップの処理により推定された前記関係に基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第2の動きベクトルを抽出する回転抽出ステップと、
    前記第2の動きベクトルに基づいて、前記フレーム間動きベクトルから前記第1の動きベクトルを抽出する移動抽出ステップ
    を含む
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  12. 請求項1に記載のプログラムが記録されている記録媒体。
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