JP4661162B2 - Liquid discharge head, liquid discharge apparatus, and method of manufacturing liquid discharge head - Google Patents
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Description
本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法に関し、例えば発熱素子と発熱素子を駆動するトランジスタとを一体に基板上に形成したサーマル方式によるインクジェットプリンタに適用することができる。本発明は、塗布型の絶縁膜により層間絶縁膜を形成するようにして、この層間絶縁膜の表層、層間絶縁膜に設けられる貫通孔の内側壁面にシリコン絶縁膜、微結晶構造による金属膜を形成することにより、塗布型の絶縁膜により段差の発生を十分に防止して、かつ発熱素子の劣化を防止する。 The present invention relates to a liquid discharge head, a liquid discharge apparatus, and a method for manufacturing a liquid discharge head, and can be applied to, for example, a thermal inkjet printer in which a heating element and a transistor that drives the heating element are integrally formed on a substrate. . In the present invention, an interlayer insulating film is formed by a coating type insulating film, and a silicon insulating film and a metal film having a microcrystalline structure are formed on a surface layer of the interlayer insulating film and an inner wall surface of a through hole provided in the interlayer insulating film. By forming, a coating type insulating film can sufficiently prevent the occurrence of a step and also prevent deterioration of the heating element.
近年、画像処理等の分野において、ハードコピーのカラー化に対するニーズが高まってきている。このニーズに対して、従来、昇華型熱転写方式、溶融熱転写方式、インクジェット方式、電子写真方式及び熱現像銀塩方式等のカラーコピー方式が提案されている。 In recent years, in the field of image processing and the like, there is an increasing need for color hard copy. In response to this need, color copy systems such as a sublimation thermal transfer system, a melt thermal transfer system, an ink jet system, an electrophotographic system, and a heat development silver salt system have been proposed.
これらの方式のうちインクジェット方式は、液体吐出ヘッドであるプリンタヘッドに設けられたノズルから記録液(インク)の液滴を飛翔させ、記録対象に付着してドットを形成するものであり、簡易な構成により高画質の画像を出力することができる。このインクジェット方式は、ノズルからインク液滴を飛翔させる方法の相違により、静電引力方式、連続振動発生方式(ピエゾ方式)及びサーマル方式に分類される。 Among these methods, the inkjet method is a method in which droplets of recording liquid (ink) are ejected from nozzles provided on a printer head, which is a liquid discharge head, and are attached to a recording target to form dots. A high-quality image can be output depending on the configuration. This ink jet method is classified into an electrostatic attraction method, a continuous vibration generation method (piezo method), and a thermal method according to the difference in the method of causing ink droplets to fly from the nozzles.
これらの方式のうちサーマル方式は、インクの局所的な加熱により気泡を発生し、この気泡によりインクをノズルから押し出して印刷対象に飛翔させる方式であり、簡易な構成によりカラー画像を印刷することができる。 Among these methods, the thermal method is a method in which bubbles are generated by local heating of the ink, and the ink is pushed out from the nozzles by the bubbles to fly to a printing target, and a color image can be printed with a simple configuration. it can.
このようなサーマル方式によるプリンタヘッドは、インクを加熱する発熱素子が発熱素子を駆動するロジック集積回路による駆動回路と共に一体に半導体基板上に形成され、これによりこの種のプリンタヘッドにおいては、発熱素子を高密度に配置して確実に駆動することができるようになされている。 In such a thermal type printer head, a heating element for heating ink is integrally formed on a semiconductor substrate together with a drive circuit by a logic integrated circuit for driving the heating element. Are arranged at high density so that they can be driven reliably.
すなわちこのサーマル方式のプリンタにおいて、高画質の印刷結果を得るためには、発熱素子を高密度で配置する必要がある。具体的に、例えば600〔DPI〕相当の印刷結果を得るためには、発熱素子を42.333〔μm〕間隔で配置することが必要になる。しかしながらこのように高密度で配置した発熱素子に個別の駆動素子を配置することは極めて困難になる。このためプリンタヘッドでは、半導体基板上にスイッチングトランジスタ等を作成して集積回路技術により対応する発熱素子と接続し、さらには同様に半導体基板上に作成した駆動回路により各スイッチングトランジスタを駆動することにより、簡易かつ確実に各発熱素子を駆動することができるようになされている。 That is, in this thermal printer, it is necessary to arrange the heating elements at a high density in order to obtain a high-quality printing result. Specifically, for example, in order to obtain a printing result corresponding to 600 [DPI], it is necessary to arrange the heating elements at intervals of 42.333 [μm]. However, it is extremely difficult to dispose individual driving elements on the heat generating elements disposed at such a high density. For this reason, in the printer head, a switching transistor or the like is created on a semiconductor substrate and connected to a corresponding heating element by integrated circuit technology, and furthermore, each switching transistor is driven by a drive circuit created on the semiconductor substrate. Thus, each heating element can be driven easily and reliably.
すなわち図8は、この種のプリンタヘッドにおけるスイッチングトランジスタ、発熱素子近傍の構成を示す断面図である。このプリンタヘッド1は、シリコン基板2上にMOS(Metal Oxide Semiconductor )型電界効果型トランジスタを絶縁分離する素子分離領域が形成された後、この素子分離領域間にMOSトランジスタ3等が形成され、これにより発熱素子の駆動に供するスイッチングトランジスタ、このスイッチングトランジスタを駆動する駆動回路が半導体製造工程によるMOSトランジスタ3により構成される。
That is, FIG. 8 is a cross-sectional view showing a configuration in the vicinity of a switching transistor and a heating element in this type of printer head. In this
続いてMOSトランジスタ3を絶縁する層間絶縁膜等が積層された後、この層間絶縁膜に開口(コンタクトホール)が形成され、1層目の配線パターン4、1層目の配線パターン4と続く2層目の配線パターンを絶縁する層間絶縁膜5、発熱素子6が順次形成される。ここで発熱素子6は、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaNx )、タンタルアルミ(TaAl)により作成される。プリンタヘッド1は、層間絶縁膜5に開口(ビアホール)を形成して2層目の配線パターン7が形成され、これら2層構造による配線パターン4、7によりMOSトランジスタ3に発熱素子6が接続される。さらに続いて発熱素子6上に窒化シリコン(Si3 N4 )による絶縁保護層8、β−タンタルによる耐キャビテーション層9が順次形成される。
Subsequently, an interlayer insulating film or the like that insulates the
続いてプリンタヘッド1は、このようにして発熱素子6等が形成された基板2上の全面に感光性の樹脂材料が塗布され、露光現像工程により塗布した感光性樹脂の余剰な部位が除去されて樹脂層10が形成される。さらにこの上層にニッケルとコバルトとの合金(Ni−Co)によるノズルシート11が貼り付けられ、これらによりインク液室、このインク液室にインクを導くインク流路及びノズルが作成される。プリンタヘッド1は、MOSトランジスタ3によりパルス状の電圧を発熱素子6に印加して発熱素子6を駆動し、これによりインク液滴を飛び出させるようになされている。
Subsequently, in the
このように構成されるプリンタヘッド1においては、単に構成部材を積層しただけでは、絶縁保護層8の表面に配線パターン4等による段差の発生を避け得ず、これにより絶縁保護層8の上層に形成される樹脂層10の表面にも段差が現れ、この樹脂層10に貼り付けられるノズルシートと樹脂層表面との間に隙間が発生する。プリンタヘッド1は、このような隙間が発生すると、樹脂層10とノズルシート11の密着性が劣化する恐れがある。
In the
これにより従来のプリンタヘッド1では、例えば米国特許第6450622号明細書に開示の手法を適用してSOG(Spin On Glass )膜12により層間絶縁膜5を形成してこの種の段差を無くすように平坦化し、十分に強固にノズルシート11を保持するようになされている。ここでSOG膜12は、アルコール成分を溶媒にしてシラノール(Si−OH)結合を含んだ塗布型の絶縁材料がスピンコート法により十分な厚みで基板表面に塗布され、これにより段差に係る部位を埋めるようにシリコン基板2の全面に成膜された後、エッチバック法により所定膜厚にエッチバックされて形成される。
Thus, in the
しかしながら単にSOG膜12により段差を無くすようにすると、プリンタヘッド1にあっては、発熱素子6の駆動により発熱素子6が劣化する問題がある。具体的にインク液室にインクを保持しない状態で発熱素子6を駆動したところ(いわゆる空うちである)、プリンタヘッド1では、発熱素子6の抵抗値が著しく上昇し、また耐キャビテーション層9の表面が黒く変色することが確認された。
However, if the step is simply eliminated by the
この点を詳細に検討したところ、発熱素子6の駆動による熱が直下のSOG膜12に伝搬し、この熱によりSOG膜成分自体が分解されることにより、またSOG膜中に残存している溶媒成分が脱離することにより、発熱素子が酸化して、又は発熱素子が炭化して抵抗値が著しく上昇することが判った。より具体的に、SOG膜に供する塗布型絶縁材料に有機SOGを用いる場合、このような抵抗値の上昇が特に著しいことが確認された。なおここで有機SOG膜は、Rn Si(OH)4-n (Rはアルキル基 CH3 、C2 H5 、アルコシキ基C3 H7 等の有機基、nは1〜4の自然数)により表されるように、有機基を分子内に含むシリコン化合物であり、段差の緩和に係る平坦性に優れ、厚い膜厚により塗布してもクラックが入り難い特徴がある。
When this point is examined in detail, the heat generated by driving the
この問題を解決する1つの方法としてSOG膜の塗布、エッチバックを複数回繰り返すことにより、発熱素子6の作成領域についてはSOG膜12を作成しないようにすることが考えられる。
As one method for solving this problem, it is conceivable that the
しかしながらこの種のプリンタヘッドは、近年、さらなる高密度化が求められており、このためMOSトランジスタ3が微細化され、配線パターンが、多層化、狭ピッチ化する傾向にある。このように配線パターンを狭ピッチ化、多層化して、SOG膜の塗布、エッチバックを繰り返して発熱素子6の作成領域にSOG膜を作成しないようにすると、配線パターンによる段差を十分に平坦化し得なくなる。これによりSOG膜により段差の発生を十分に防止して、かつ発熱素子の劣化を防止することが望まれる。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、塗布型の絶縁膜により段差の発生を十分に防止して、かつ発熱素子の劣化を防止することができる液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法を提案しようとするものである。 The present invention has been made in consideration of the above points, and a liquid discharge head, a liquid discharge device, and a liquid discharge head capable of sufficiently preventing the occurrence of a step by a coating type insulating film and preventing deterioration of a heating element, and A method for manufacturing a liquid discharge head is proposed.
かかる課題を解決するため請求項1の発明においては、液室に保持した液体を加熱する発熱素子と、発熱素子を駆動する半導体素子とを基板上に一体に形成し、半導体素子による発熱素子の駆動により所定のノズルより液体の液滴を飛び出させる液体吐出ヘッドに適用して、発熱素子の基板側には、上層の配線パターンを下層より絶縁する層間絶縁膜が塗布型の絶縁膜により形成され、塗布型の絶縁膜は、表層に、シリコン絶縁膜が形成され、上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔の内側壁面に、微結晶構造による金属膜が形成されてなるようにする。
In order to solve such a problem, in the invention of
また請求項3の発明においては、液体吐出ヘッドから飛び出す液滴を対象物に供給する液体吐出装置に適用して、液体吐出ヘッドが、液室に保持した液体を加熱する発熱素子と、発熱素子を駆動する半導体素子とを基板上に一体に形成し、半導体素子による発熱素子の駆動により所定のノズルより液体の液滴を飛び出させ、発熱素子の基板側には、上層の配線パターンを下層より絶縁する層間絶縁膜が塗布型の絶縁膜により形成され、塗布型の絶縁膜は、表層に、シリコン絶縁膜が形成され、上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔の内側壁面に、微結晶構造による金属膜が形成されてなるようにする。 According to a third aspect of the present invention, a heating element that heats the liquid held in the liquid chamber by applying the liquid ejecting apparatus that supplies liquid droplets ejected from the liquid ejecting head to the object, and the heating element And a semiconductor element for driving the substrate are integrally formed on the substrate, and a liquid droplet is ejected from a predetermined nozzle by driving the heating element by the semiconductor element. An upper wiring pattern is formed on the substrate side of the heating element from the lower layer. The insulating interlayer is formed of a coating type insulating film, and the coating type insulating film has a silicon insulating film formed on the surface layer, and the inner wall surface of the through hole that connects the upper wiring pattern to the corresponding portion of the lower layer In addition, a metal film having a microcrystalline structure is formed.
また請求項4の発明においては、液室に保持した液体を加熱する発熱素子と、発熱素子を駆動する半導体素子とを基板上に一体に形成し、半導体素子による発熱素子の駆動により所定のノズルより液体の液滴を飛び出させる液体吐出ヘッドの製造方法に適用して、塗布型の絶縁膜により基板の全面を覆って、上層の配線パターンを下層より絶縁する層間絶縁膜を作成する層間絶縁膜の作成処理と、塗布型の絶縁膜の表層にシリコン絶縁膜を形成するシリコン絶縁膜の作成処理と、層間絶縁膜に、上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔を作成する貫通孔の作成処理と、貫通孔の内側壁面に微結晶構造による金属膜を作成する金属膜の作成処理とを有するようにする。 According to a fourth aspect of the present invention, a heating element for heating the liquid held in the liquid chamber and a semiconductor element for driving the heating element are integrally formed on the substrate, and the predetermined nozzle is driven by driving the heating element by the semiconductor element. Interlayer insulating film that is applied to a method of manufacturing a liquid discharge head that ejects liquid droplets more and covers the entire surface of the substrate with a coating type insulating film, and creates an interlayer insulating film that insulates the upper wiring pattern from the lower layer Creation process, a silicon insulation film creation process for forming a silicon insulation film on the surface of a coating type insulation film, and a through-hole that connects an upper wiring pattern to a corresponding part in the lower layer in the interlayer insulation film A through hole creation process and a metal film creation process for creating a metal film having a microcrystalline structure on the inner wall surface of the through hole are provided.
請求項1の構成により、液体吐出ヘッドに適用して、発熱素子の基板側には、上層の配線パターンを下層より絶縁する層間絶縁膜が塗布型の絶縁膜により形成されてなるようにすれば、配線パターンによる段差を塗布型の絶縁膜により十分に平坦化することができる。また請求項1の構成により、この塗布型の絶縁膜は、表層に、シリコン絶縁膜が形成され、上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔の内側壁面に、微結晶構造による金属膜が形成されてなるようにすれば、塗布型の絶縁膜の揮発成分を、これらシリコン絶縁膜、金属膜により塗布型の絶縁膜に封じ込めることができ、これによりこの揮発成分による発熱素子の劣化を防止することができる。
According to the structure of
これにより請求項3、請求項4の構成によれば、塗布型の絶縁膜により段差の発生を防止して、かつ発熱素子の劣化を防止することができる液体吐出装置、液体吐出ヘッドの製造方法を提供することができる。
Thus, according to the configurations of
本発明によれば、塗布型の絶縁膜により段差の発生を十分に防止して、かつ発熱素子の劣化を防止することができる。 According to the present invention, the occurrence of a step can be sufficiently prevented by the coating type insulating film, and the deterioration of the heating element can be prevented.
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings as appropriate.
(1)実施例1の構成
図1は、本発明に係るラインプリンタを示す斜視図である。このラインプリンタ21は、フルラインタイプのラインプリンタであり、略長方形形状によりプリンタ本体22が形成される。ラインプリンタ21は、印刷対象である用紙23を収納した用紙トレイ24をこのプリンタ本体22の正面に形成されたトレイ出入口より装着することにより、用紙23を給紙できるようになされている。
(1) Configuration of
ラインプリンタ21は、このようにトレイ出入口よりプリンタ本体22に用紙トレイ24が装着されて、ユーザーにより印刷が指示されると、このプリンタ本体22に設けられた給紙ローラの回転によりプリンタ本体22の背面側に向かって用紙トレイ24から用紙23が送り出され、プリンタ本体22の背面側に設けられた反転ローラによりこの用紙23の送り方向が正面方向に切り換えられる。ラインプリンタ21は、このようにして用紙送り方向が正面方向に切り換えられてなる用紙23が用紙トレイ24上を横切るように搬送され、ラインプリンタ21の正面側に配置された排出口よりトレイ25に排出される。
In the
ラインプリンタ21は、上側端面に上蓋26が設けられ、この上蓋26の内側、正面方向への用紙搬送途中に、矢印Aにより示すように、ヘッドカートリッジ28が交換可能に配置される。
The
ここでヘッドカートリッジ28は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色によるフルラインタイプのプリンタヘッドであり、上側に各色のインクタンク29Y、29M、29C、29Kが設けられる。ヘッドカートリッジ28は、これらインクタンク29Y、29M、29C、29Kに係るプリンタヘッドのアッセンブリーであるヘッドアッセンブリー30と、このヘッドアッセンブリー30の用紙23側に設けられて、不使用時、ヘッドアッセンブリー30に設けられたノズル列を塞いでインクの乾燥を防止するヘッドキャップ31とにより構成される。これによりラインプリンタ21においては、このヘッドカートリッジ28に設けられたヘッドアッセンブリー30の駆動により、各色のインク液滴を用紙23に付着させて所望の画像等をカラーにより印刷する。
Here, the
図2は、このヘッドアッセンブリー30を用紙23側より見てインク液滴Lの吐出に係る部分を拡大し、一部断面を取って示す斜視図である。ヘッドアッセンブリー30は、インク液室の隔壁33等を作成したヘッドチップ34を順次ノズルシート35に貼り付けた後、ボンディング端子36を介してヘッドチップ34を配線して形成される。
FIG. 2 is an enlarged perspective view of the
ここでヘッドチップ34は、複数の発熱素子37、この複数の発熱素子37を駆動する駆動回路、この駆動回路の駆動に供する電源等を入力するボンディング端子36等が形成されたものであり、発熱素子37側より見て全体が長方形形状により形成され、この長方形形状の長辺の一辺に沿って所定ピッチにより発熱素子37が複数個設けられる。
Here, the
ヘッドチップ34は、この一辺側が開いてなるように、櫛の歯形状によりインク液室の隔壁33、インク流路の隔壁が形成され、この一辺側に沿ってインク流路が設けられる。ヘッドチップ34は、このインク流路を間に挟んで千鳥にノズルシート35に順次配置され、これによりヘッドアッセンブリー30では、この隔壁33、ヘッドチップ34等によりインク流路を形成して、このインク流路からそれぞれ対応するインクタンク29Y、29M、29C、29Kのインクを各インク液室に導き得るようになされ、またこのようにして液室に導かれたインクを発熱素子37の駆動により加熱できるようになされている。
The
これに対してノズルシート35は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクにそれぞれ対応する用紙幅によるノズル38の列が並設されたシート状部材であり、電鋳技術によりコバルトを含むニッケル材により形成される。ノズルシート35は、各ノズル38の列を間に挟んで千鳥に、各ヘッドチップ34のボンディング端子36をそれぞれワイヤボンディングする際の作業用の開口40が形成される。
On the other hand, the
図3は、このヘッドアッセンブリーに配置されるヘッドチップを周辺構成と共に示す断面図である。ヘッドチップ34は、半導体製造工程により、複数チップ分がシリコン基板による半導体ウエハ上にまとめて形成された後、各チップにスクライビングされて形成される。ヘッドチップ34は、半導体ウエハの段階で発熱素子37側の面に隔壁33が形成され、この隔壁33の表面が平坦になるように形成されて隔壁33とノズルシート35の間の密着性を確保するようになされている。
FIG. 3 is a cross-sectional view showing the head chip disposed in the head assembly together with the peripheral configuration. The
すなわち図4(A)に示すように、ヘッドチップ34は、シリコン基板41が洗浄された後、シリコン窒化膜が成膜される。続いてフォトリソグラフィー工程、リアクティブイオンエッチング工程によりシリコン基板41が処理され、これによりトランジスタを形成する所定領域以外の領域よりシリコン窒化膜が取り除かれる。これらによりヘッドチップ34は、シリコン基板41上のトランジスタを作成する領域にシリコン窒化膜が形成される。
That is, as shown in FIG. 4A, the
続いてヘッドチップ34は、シリコン窒化膜が除去されている領域に熱酸化工程により熱シリコン酸化膜が膜厚500〔nm〕により形成され、この熱シリコン酸化膜によりトランジスタを分離するための素子分離領域(LOCOS:Local oxidation of silicon)42が形成される。なおこの素子分離領域42は、その後の処理により最終的に膜厚260〔nm〕に形成される。
Subsequently, in the
ヘッドチップ34は、続いてシリコン基板41が洗浄された後、トランジスタ形成領域にゲート用の熱酸化膜が形成される。また続いてシリコン基板41が洗浄され、CVD(Chemical Vapor Deposition )法により膜厚70〔nm〕によるポリシリコン、膜厚70〔nm〕によるタングステンシリサイドが順次堆積される。なおタングステンシリサイドにおいては、スパッタリング法により成膜することも可能である。ヘッドチップ34は、さらにリソグラフィー工程によりゲート領域が露光処理された後、ドライエッチング法により、余剰な熱酸化膜、ポリシリコン膜、タングステンシリサイド膜が除去され、これによりゲート酸化膜43、ポリシリコン膜44、タングステンシリサイド膜45によるポリサイド構造によりゲート電極が形成される。なおこの実施例において、ゲート電極は、ゲート長が2〔μm〕以下により形成される。
In the
続いてイオン注入工程、熱処理工程によりシリコン基板41が処理され、これにより低濃度の拡散層46が形成され、さらにソース及びドレイン領域を形成するためのイオン注入工程、熱処理工程によりシリコン基板41が処理され、これらによりMOS型トランジスタ47、48等が作成される。なおここで低濃度の拡散層46は、ゲート下のチャネル形成領域とドレインとの間の電界を緩和してソース・ドレイン間の耐圧を確保する電界緩和層である。またドライバートランジスタ47は、18〔V〕程度までの耐圧を有するMOS型トランジスタであり、発熱素子37の駆動に供するものである。これに対してスイッチングトランジスタ48は、ドライバートランジスタ47を制御する駆動回路を構成するトランジスタであり、5〔V〕の電圧により動作するものである。
Subsequently, the
このようにしてトランジスタ47、48が作成されると、ヘッドチップ34は、続いてCVD法によりシリコン酸化膜であるNSG(Non-doped Silicate Glass)膜、ボロンとリンが添加されたシリコン酸化膜であるBPSG(Boron Phosphorus Silicate Glass )膜が順次膜厚100〔nm〕、900〔nm〕により作成され、これにより全体として膜厚が1000〔nm〕による1層目の層間絶縁膜49が作成される。
When the
続いてフォトリソグラフィー工程の後、C4 F8 /CO/O2 /Ar系ガスを用いたリアクティブイオンエッチング法によりシリコン半導体拡散層(ソース・ドレイン)上にコンタクトホールが作成される。なおここでコンタクトホールは、直径0.7〔μm〕の断面円形形状によるアスペクト比1により形成される。 Subsequently, after the photolithography process, a contact hole is formed on the silicon semiconductor diffusion layer (source / drain) by a reactive ion etching method using C 4 F 8 / CO / O 2 / Ar-based gas. Here, the contact hole is formed with an aspect ratio of 1 having a circular cross section having a diameter of 0.7 [μm].
ヘッドチップ34は、続いて希フッ酸を用いた洗浄により、コンタクトホールにより露出したシリコン半導体拡散層の表面から自然酸化膜が除去される。さらにスパッタリング法により、膜厚30〔nm〕によるチタン、膜厚70〔nm〕による窒化チタンバリアメタル、膜厚30〔nm〕によるチタン、膜厚480〔nm〕によるシリコンが1〔at%〕添加されたアルミニウム、膜厚25〔nm〕による窒化酸化チタン反射防止膜が順次成膜される。これらによりヘッドチップ34は、第1層目の配線パターン材料が成膜されると共に、この配線パターン材料によりコンタクトホールが完全に埋め込まれる。
In the
ヘッドチップ34は、続いてフォトリソグラフィー工程、BCl3 /Cl2 ガスを用いたドライエッチング工程により、成膜された配線パターン材料が選択的に除去され、1層目の配線パターン51が作成される。
In the
ヘッドチップ34は、続いて図4(B)に示すように、TEOS(テトラエトキシシラン:Si(OC2 H5 )4 )を原料ガスとしたプラズマCVD法によりシリコン酸化膜(以下、P−TEOS膜と呼ぶ)52が膜厚200〔nm〕により成膜され、さらにTEOSとO3 を原料ガスとした常圧プラズマCVD法により、O3 により酸化されたTEOS膜(以下、O3 −TEOS膜と呼ぶ)53が膜厚500〔nm〕により成膜される。続いてヘッドチップ34は、基板41上の全面にレジストが塗布された後、CHF3 、CF4 を原料ガスとしたエッチバック法によりシリコン基板41が処理され、これにより配線パターン51により生じる段差に係る部分がO3 −TEOS膜53により大まかに埋め込まれる。
Next, as shown in FIG. 4B, the
続いてヘッドチップ34は、再びCVD法によりP−TEOS膜54が膜厚200〔nm〕により成膜された後、基板全面への塗布型絶縁材料の塗布によりSOG膜55が膜厚700〔nm〕により形成される。さらに続いてCHF3 、CF4 を原料ガスとしたエッチバックによりSOG膜55が膜厚100〔nm〕に減少するまでエッチングされ、これによりシリコン基板41の全面を覆うSOG膜55が形成される。ヘッドチップ34は、このようにして形成されるSOG膜55によりO3 −TEOS膜53によっても残る段差が平坦化される。
Subsequently, after the P-
なおこの実施例において、塗布型の絶縁材料には、シリカガラスを主成分とする有機SOG、アルキルシロキサンポリマーを主成分とする有機SOG、アルキルシルセスキオキサンポリマーを主成分とする有機SOG、又は水素化シルセスキオキサンポリマーを主成分とする有機SOGを適用し、エッチバックには、CHF3 /CF4 /Arガスを使用する。 In this embodiment, the coating type insulating material includes organic SOG mainly composed of silica glass, organic SOG mainly composed of alkylsiloxane polymer, organic SOG mainly composed of alkylsilsesquioxane polymer, or Organic SOG mainly composed of hydrogenated silsesquioxane polymer is applied, and CHF 3 / CF 4 / Ar gas is used for etch back.
このようにしてSOG膜55が作成されると、ヘッドチップ34は、続いてアッシング装置により酸素を原料ガスとした酸素プラズマがシリコン基板41上に照射され、この酸素プラズマの照射による化学反応によりSOG膜55の表面から有機基が脱離する。またこのとき図5(A)に示すように、表面のシリコン原子が酸素と結合し、これによりSOG膜55の表面には、SOG膜55を無機化したシリコン酸化膜56が形成される。なおこのようなプラズマの照射においては酸素を含む混合ガスを用いるようにしてもよい。
When the
ヘッドチップ34は、続いてCVD法により膜厚200〔nm〕によるP−TEOS膜57が形成され、これらにより1層目の配線パターン51と続く2層目の配線パターンとを絶縁する2層目の層間絶縁膜が積層構造により形成される。
In the
これによりヘッドチップ34は、発熱素子37の作成領域をも含めて、シリコン基板41側からP−TEOS膜52、O3 −TEOS膜53、P−TEOS膜54、SOG膜55、SOG膜55を無機化したシリコン酸化膜56及びP−TEOS膜57により2層目の層間絶縁膜が形成される。これによりヘッドチップ34は、この2層目の層間絶縁膜にSOG膜55が適用され、配線パターン51を狭ピッチ化する場合でも、さらには配線パターン51の膜厚が厚い場合でも、層間絶縁膜の表面においては段差の発生を十分に防止することができるようになされている。またこのようなSOG膜55は、下層の配線パターン51による段差に比して十分に厚い膜厚により形成した後、エッチバックして作成されることにより、SOG膜55の表面を十分に平坦化することができるようになされている。
Thus, the
ヘッドチップ34は、続いて図5(B)に示すように、フォトレジスト工程、CHF3 /CF4 /Arガスを用いたドライエッチング工程により、1層目の配線パターン51と2層目の配線パターンとを接続する貫通孔であるビアホール58がこの2層目の層間絶縁膜に形成される。
Next, as shown in FIG. 5B, the
続いてヘッドチップ34は、アルゴンプラズマ処理により、ビアホール58により露出した1層目の配線パターン51の表面から自然酸化膜が除去された後、スパッタリング法により、膜厚30〔nm〕によるチタンが堆積される。ここでこのチタンは、ビアホール58におけるコンタクト抵抗を安定化させるために堆積される。続いてヘッドチップ34は、図6に示すように、スパッタリング法により微結晶構造による金属膜59が膜厚50〜100〔nm〕により形成される。
Subsequently, after the natural oxide film is removed from the surface of the
ここでこの微結晶構造による金属膜59は、ビアホール58の内側壁面において、SOG膜55からの水分、有機成分を透過困難な結晶粒界の少ない微細な結晶構造による金属膜であり、タンタル膜、窒化タンタル膜、窒化チタンシリコン膜、窒化タンタルシリコン膜の何れかによる単層膜、又はこれらの膜の組み合わせによる多層膜により形成される。これらによりヘッドチップ34は、上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔であるビアホール58の内側壁面に、SOG膜55からの有機成分等の脱離を防止する微結晶構造による金属膜59が形成される。なおここでこのような有機成分の脱離防止を確実なものとするために、この金属膜59は、成膜粒子を高密度プラズマ中でイオン化させるイオン化スパッタリングにより成膜することが望ましい。
Here, the
ヘッドチップ34は、続いて図3に示すように、スパッタリング法により膜厚50〔nm〕によるチタン、膜厚600〔nm〕によるシリコンが1〔at%〕添加されたアルミニウム、膜厚25〔nm〕による窒化酸化チタン反射防止膜が順次成膜され、これらにより2層目の配線パターン材料が堆積されると共に、この配線パターン材料によりビアホール58が完全に埋め込まれる。なおここでアルミニウムの下地であるチタンは、アルミニウムをビアホール58に確実に埋め込むために適用される。
Next, as shown in FIG. 3, the
続いてヘッドチップ34は、フォトリソグラフィー工程、ドライエッチング工程により、2層目の配線パターン材料層が選択的に除去され、2層目の配線パターン64が作成される。なお微結晶構造による金属膜59は、この配線パターン64を作成する際に、配線パターン64の下層、ビアホール58の内側を除いて、ドライエッチングに使用される塩素系ガスにより、余剰な配線パターン材料層と共に除去される。
Subsequently, in the
ヘッドチップ34は、続いて2層目の配線パターン64と続く3層目の配線パターンとを絶縁する3層目の層間絶縁膜が形成される。具体的にヘッドチップ34は、2層目の層間絶縁膜と同様に、P−TEOS膜65の成膜、O3 −TEOS膜66の成膜及びエッチバック、P−TEOS膜67の成膜、SOG膜68の成膜及びエッチバック、このSOG膜68表面の無機化によるシリコン酸化膜69の形成、P−TEOS膜70の成膜が順次実施され、これらにより表面が平坦化された状態で3層目の層間絶縁膜が形成される。
The
続いてヘッドチップ34は、スパッタリングにより、膜厚50〜100〔nm〕によりβ−タンタルが堆積され、これにより発熱素子を形成する抵抗体膜が成膜される。なおスパッタリングの条件は、ウエハ加熱温度200〜400度、直流印加電力2〜4〔kW〕、アルゴンガス流量25〜40〔sccm〕に設定した。
Subsequently, β-tantalum is deposited on the
さらに続いてヘッドチップ34は、フォトリソグラフィー工程、BCl3 /Cl2 ガスを用いたドライエッチング工程により抵抗体膜を選択的に除去し、これにより一端を配線パターンにより接続する折り返し形状により100〔Ω〕の抵抗値を有する発熱素子37が形成される。なお発熱素子37においては正方形形状により作成するようにしてもよい。
Subsequently, the
続いてヘッドチップ34は、CVD法により膜厚300〔nm〕によるシリコン窒化膜71が形成される。
Subsequently, a
続いてヘッドチップ34は、CHF3 /CF4 /Arガスを用いたドライエッチング工程により、3層目の層間絶縁膜に貫通孔を形成して、上層の配線パターンを下層の配線パターン64に接続するためのビアホール72が作成される。このときヘッドチップ34は、併せてシリコン窒化膜71に開口を形成し、発熱素子37を上層の配線パターンに接続する部位を露出させる。
Subsequently, the
続いてヘッドチップ34は、続いてアルゴンプラズマ処理により、ビアホール72により露出した配線パターン64の表面から自然酸化膜が除去される。さらにスパッタリング法により、膜厚30〔nm〕によるチタンが堆積される。なおこのチタンは、ビアホール58におけるコンタクト抵抗を安定化させるために堆積される。続いてヘッドチップ34は、スパッタリング法により微結晶構造による金属膜73が膜厚100〔nm〕により形成される。
Subsequently, in the
ここでこの金属膜73は、2層目の層間絶縁膜に係るビアホール58に設けられた金属膜59と同一に形成され、これによりヘッドチップ34は、ビアホール72の内側壁面を介したSOG膜68からの有機成分等の脱離を防止するようになされている。
Here, the
続いてヘッドチップ34は、スパッタリング法により、膜厚600〔nm〕によるシリコンを1〔at%〕添加したアルミニウム、膜厚25〔nm〕による窒化酸化チタン反射防止膜が順次堆積され、これによりビアホール72を埋め込むと共に、3層目の配線パターン材料層が形成される。さらに続いてフォトリソグラフィー工程、ドライエッチング工程により、配線パターン材料層が選択的に除去され、3層目の配線パターン76が作成される。
Subsequently, the
ヘッドチップ34は、インク保護層、絶縁層として機能するシリコン窒化膜77がプラズマCVD法により膜厚200〜400〔nm〕により成膜される。さらに続いて耐キャビテーション材料層が膜厚100〜300〔nm〕により成膜された後、BCl3 /Cl2 ガスを用いたパターニングにより耐キャビテーション層78が形成される。なおこの実施例では、タンタルをターゲットに用いたDCマグネトロン・スパッタリング装置によりβ−タンタルによる耐キャビテーション層78が形成される。なおここで耐キャビテーション層78は、発熱素子37の駆動によりインク液室に発生した気泡が消滅する際の物理的ダメージ(キャビテーション)を吸収して発熱素子37を保護し、また発熱素子37の駆動により高温となったインクの化学作用から発熱素子37を保護する保護層である。
In the
続いてヘッドチップ34は、有機系樹脂による露光硬化型のドライフィルムが圧着により配置された後、フォトリソプロセスによりインク液室、インク流路に対応する部位が取り除かれて硬化され、これによりインク液室79の隔壁33、インク流路の隔壁等が作成される。ヘッドチップ34は、このようにしてシリコン基板41上に複数チップがまとめて作成された後、個々にスクライビングされて作成される。
Subsequently, after an exposure curable dry film made of an organic resin is disposed by pressure bonding, the
(2)実施例1の動作
以上の構成において、このラインプリンタ21は(図1)、印刷に供する画像データ、テキストデータ等によるヘッドカートリッジ28の駆動により、記録対象である用紙23を所定の用紙送り機構により搬送しながら、ヘッドカートリッジ28に設けられたヘッドアッセンブリー30からインク液滴が吐出され、このインク液滴が搬送中の用紙23に付着して画像、テキスト等が印刷される。
(2) Operation of
これに対応してヘッドカートリッジ28のヘッドアッセンブリー30は(図1、図2)、インクタンク29Y、29M、29C、29Kのインクがインク流路を介して各インク液室に導かれ、発熱素子37の駆動によるインク液室に保持したインクの圧力増大により、ノズルシート35に設けられたノズル38からインク液滴Lを吐出する。これらによりこのラインプリンタ21は、所望の画像等を印刷することができる。
Corresponding to this, the
このヘッドアッセンブリー30は(図3)、隔壁33を介してノズルシート35にヘッドチップ34を順次配置して形成され、このヘッドチップ34が半導体素子47と発熱素子37とを3層の配線パターン51、64、76により接続して形成される。これにより単に構成部材を基板上に積層しただけでは下層の配線パターン51、64による段差が隔壁33の表面に生じて隔壁33とノズルシート35の密着性が劣化する。
This head assembly 30 (FIG. 3) is formed by sequentially arranging a
このためヘッドチップ34では、配線パターン51、64間の2層目の層間絶縁膜、配線パターン64、76間の3層目の層間絶縁膜において、O3 −TEOS膜53、66の成膜及びエッチバックにより下層の配線パターン51、64による段差が概ね平坦化される。またシリコン基板41の全面を覆うSOG膜55、68がこのO3 −TEOS膜53、66の上に形成され、このSOG膜55、68によりO3 −TEOS膜53、66によっても残る段差が平坦化されて層間絶縁膜の表面が平坦化される。これによりヘッドアッセンブリー30では、ヘッドチップ34上の隔壁33の表面が平坦に形成され、配線パターンを多層化、狭ピッチ化する場合でも隔壁33をノズルシート35に確実に密着させることができる。
For this reason, in the
しかしながらこのようなSOG膜55、68の採用により、ヘッドチップ34は、何ら工夫を施さなければ、発熱素子37の駆動によりSOG膜55、68から有機成分、溶媒成分が脱離し、これらの成分により発熱素子37が酸化、炭化する。
However, by adopting
このためヘッドチップ34において、2層目の層間絶縁膜にあっては、SOG膜55の表面に、SOG膜55を無機化したシリコン酸化膜56が形成され、さらにこのシリコン酸化膜56の表面にP−TEOS膜57によるシリコン絶縁膜が形成される。また3層目の層間絶縁膜にあっては、SOG膜68の表面に、SOG膜68を無機化したシリコン酸化膜69、P−TEOS膜70によるシリコン絶縁膜が形成される。これによりヘッドチップ34は、これら層間絶縁膜にそれぞれ形成されたシリコン絶縁膜56、57、69、70により、SOG膜55、68の揮発成分をSOG膜55、68に封じ込めることができる。
Therefore, in the
しかしながらこれら層間絶縁膜にあっては、上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔であるビアホール58、72が形成されることにより、このビアホール58、72の内側壁面を介してSOG膜55、68の揮発成分が脱離し、発熱素子37を劣化させる恐れがある。
However, in these interlayer insulating films, via
特に、従来、ビアホールは、チタン膜又は窒化チタン膜を形成した後、アルミニウム又はタングステンを埋め込んで配線パターン間等の接続を図るようになされており、これらチタン膜又は窒化チタン膜にあっては、SOG膜からの脱離を防止できない欠点がある。特に窒化チタン膜にあっては、柱状の結晶構造であることにより、粒界を介してSOG膜から水分、有機成分が脱離し、発熱素子を劣化させる。 In particular, conventionally, via holes are formed so as to connect between wiring patterns by embedding aluminum or tungsten after forming a titanium film or a titanium nitride film. In these titanium films or titanium nitride films, There is a drawback that desorption from the SOG film cannot be prevented. In particular, the titanium nitride film has a columnar crystal structure, so that moisture and organic components are desorbed from the SOG film through the grain boundary, thereby deteriorating the heating element.
このためこの実施例においては、これらビアホール58、72の内側壁面に、改めて微結晶構造による金属膜59、73が形成され、これによりこの内側壁面におけるSOG膜55、68の露出が防止され、この側面からの脱離が防止される。これらによりヘッドチップ34においては、ビアホール58、72の内側壁面についても、塗布型の絶縁膜であるSOG膜55、68の揮発成分を、これら金属膜59、73により塗布型の絶縁膜に封じ込めることができ、これによりこの揮発成分による発熱素子37の劣化を防止することができる。
Therefore, in this embodiment,
実際上、昇温脱離ガス分析(Thermal Deposition Spectroscopy )を用いてこのようにして作成したヘッドチップ34からの揮発成分を分析したところ、SOG膜55、68から揮発成分の脱離をほぼ完全に除去できることが確認された。これらによりこの実施例においては、塗布型の絶縁膜により段差の発生を十分に防止して、かつ発熱素子の劣化を防止することができるようになされている。
Actually, when the volatile components from the
(3)実施例1の効果
以上の構成によれば、塗布型の絶縁膜により層間絶縁膜を形成するようにして、この層間絶縁膜の表層、層間絶縁膜に設けられる貫通孔の内側壁面にシリコン絶縁膜、微結晶構造による金属膜を形成することにより、塗布型の絶縁膜により段差の発生を十分に防止して、かつ発熱素子の劣化を防止することができる。
(3) Effect of Example 1 According to the above configuration, the interlayer insulating film is formed by the coating type insulating film, and the surface layer of the interlayer insulating film, the inner wall surface of the through hole provided in the interlayer insulating film is formed. By forming the silicon insulating film and the metal film having a microcrystalline structure, the application type insulating film can sufficiently prevent the generation of a step, and the deterioration of the heating element can be prevented.
図7は、図3との対比により本発明の実施例2に係るプリンタに適用されるヘッドチップを示す断面図である。この実施例に係るヘッドチップ84は、タングステンを使用したプラグにより上層の配線パターンを下層に接続する。すなわちこのヘッドチップ84は、実施例1について上述したと同様にして、シリコン基板41上にトランジスタ47、48が形成された後、1層目の層間絶縁膜、この層間絶縁膜にコンタクトホールが順次形成される。
FIG. 7 is a cross-sectional view showing a head chip applied to the printer according to the second embodiment of the present invention in comparison with FIG. In the
続いてヘッドチップ84は、希フッ酸を用いた洗浄により、コンタクトホールにより露出したシリコン半導体拡散層の表面から自然酸化膜が除去される。さらにスパッタリング法により、膜厚50〔nm〕によるチタン、膜厚100〔nm〕による窒化チタンバリアメタル、CVD法により、膜厚500〔nm〕によるタングステンが順次堆積される。これらによりヘッドチップ34は、コンタクトホールが完全に埋め込まれる。ヘッドチップ84は、続いてエッチバックにより1層目の層間絶縁膜の表面からタングステン膜、窒化チタン膜、チタン膜が順次除去される。
Subsequently, in the
続いてヘッドチップ84は、スパッタリング法により、膜厚20〔nm〕によるチタン、膜厚20〔nm〕による窒化チタンバリアメタル、膜厚5〔nm〕によるチタン、膜厚500〔nm〕による銅が0.5〔at%〕添加されたアルミニウム、膜厚5〔nm〕によるチタン、膜厚100〔nm〕による窒化チタンバリアメタル、膜厚5〔nm〕によるチタンが順次堆積され、これにより1層目の配線パターン材料層が形成される。
Subsequently, the
ヘッドチップ84は、続いてフォトリソグラフィー工程、BCl3 /Cl2 ガスを用いたドライエッチング工程により、配線パターン材料層が選択的に除去され、1層目の配線パターン51が作成される。
In the
続いてヘッドチップ84は、実施例1について上述したと同様にしてP−TEOS膜52、O3 −TEOS膜53、P−TEOS膜54、SOG膜55、シリコン酸化膜56、P−TEOS膜57が成膜されて2層目の層間絶縁膜が形成され、これによりこの実施例2においても、2層目の層間絶縁膜にSOG膜55を適用して、この2層目の層間絶縁膜の表面においては段差の発生を十分に防止するようになされている。またSOG膜55の表層からの揮発成分の脱離を防止するようになされている。
Subsequently, in the same manner as described above with respect to the first embodiment, the
ヘッドチップ84は、実施例1のヘッドチップ34と同様にして、続いてフォトレジスト工程、CHF3 /CF4 /Arガスを用いたドライエッチング工程によりビアホール58が形成される。
In the
続いてヘッドチップ84は、アルゴンプラズマ処理により、ビアホール58により露出した1層目の配線パターン51の表面から自然酸化膜が除去された後、スパッタリング法により、実施例1について上述したと同様にして微結晶構造による金属膜59が膜厚50〜100〔nm〕により形成される。これによりこの実施例では、ビアホール58によるSOG膜55の内側壁面についても揮発成分の脱離を防止するようになされ、これらによりSOG膜55による発熱素子の劣化を防止するようになされている。なおここでこのような有機成分の脱離防止を確実なものとするために、この金属膜59は、成膜粒子を高密度プラズマ中でイオン化させるイオン化スパッタリングにより成膜することが望ましい。
Subsequently, after the natural oxide film is removed from the surface of the
続いてヘッドチップ84は、スパッタリング法により膜厚30〔nm〕による窒化チタンが堆積される。なおここでこの窒化チタンは、続く処理に係るタングステンをビアホール58に安定に成長させるために適用される。しかしてヘッドチップ84は、続いてCVD法により膜厚500〔nm〕によるタングステンが堆積され、これによりビアホール58が埋め込まれる。
Subsequently, titanium nitride having a film thickness of 30 nm is deposited on the
続いてヘッドチップ84は、エッチバック法により、2層目の層間絶縁膜の表面からタングステン、窒化チタン、微結晶構造による金属膜59が順次除去される。なお微結晶構造による金属膜59は、タンタル膜、窒化タンタル膜、窒化チタンシリコン膜、窒化タンタルシリコン膜の何れの場合であっても、このエッチバックの処理に係る塩素系ガスによりエッチバックすることができる。
Subsequently, in the
続いてヘッドチップ84は、スパッタリング法により、膜厚20〔nm〕によるチタン、膜厚20〔nm〕による窒化チタンバリアメタル、膜厚5〔nm〕によるチタン、膜厚500〔nm〕による銅が0.5〔at%〕添加されたアルミニウム、膜厚5〔nm〕によるチタン、膜厚100〔nm〕による窒化チタンバリアメタル膜、膜厚5〔nm〕によるチタンが順次堆積され、これにより2層目の配線パターン材料層が形成される。ヘッドチップ84は、続いてフォトリソグラフィー工程、ドライエッチング工程により、成膜された配線パターン材料が選択的に除去され、2層目の配線パターン64が作成される。
Subsequently, the
ヘッドチップ84は、続いて2層目の層間絶縁膜と同様にして、P−TEOS膜65の成膜、O3 −TEOS膜66の成膜及びエッチバック、P−TEOS膜67の成膜、SOG膜68の成膜及びエッチバック、このSOG膜68表面の無機化によるシリコン酸化膜69の形成、P−TEOS膜70の成膜が順次実施され、これらにより表面が平坦化された状態で3層目の層間絶縁膜が形成される。
The
続いてヘッドチップ84は、スパッタリング装置により膜厚50〜100〔nm〕によるβ−タンタルが堆積されて抵抗体膜が成膜された後、フォトリソグラフィー工程、BCl3 /Cl2 ガスを用いたドライエッチング工程により抵抗体膜が選択的に除去され、これにより一端を配線パターンにより接続する折り返し形状により約100〔Ω〕の抵抗値を有する発熱素子37が形成される。なお発熱素子37においては正方形形状により作成するようにしてもよい。続いてヘッドチップ84は、CVD法により膜厚300〔nm〕によるシリコン窒化膜が成膜され、発熱素子37の絶縁保護層71が形成される。
Subsequently, the
続いてヘッドチップ84は、CHF3 /CF4 /Arガスを用いたドライエッチング工程により3層目の層間絶縁膜にビアホール72が形成される。
Subsequently, in the
続いてヘッドチップ84は、アルゴンプラズマ処理により、ビアホール72により露出した2層目の配線パターン64の表面から自然酸化膜が除去された後、スパッタリング法により、ビアホール58と同様にして微結晶構造による金属膜73が膜厚50〜100〔nm〕により形成される。これによりこの実施例では、ビアホール72によるSOG膜55の内側壁面についても揮発成分の脱離を防止するようになされ、これらによりSOG膜68による発熱素子の劣化を防止するようになされている。これによりこの実施例においては、この3層目の層間絶縁膜についても、実施例1について上述したと同様にして、揮発成分をSOG膜68に閉じ込めて、発熱素子37の劣化を防止する。
Subsequently, after the natural oxide film is removed from the surface of the
続いてヘッドチップ84は、スパッタリング法により膜厚30〔nm〕による窒化チタンが堆積された後、CVD法により膜厚500〔nm〕によるタングステンが堆積され、これによりビアホール72が埋め込まれる。
Subsequently, on the
またヘッドチップ84は、CHF3 /CF4 /Arガスを用いたドライエッチング工程により、発熱素子37を上層の配線パターンに接続する部位が露出される。
Further, the
続いてヘッドチップ84は、2層目の配線パターン64と同様にして3層目の配線パターン76が形成された後、実施例1について上述したと同様にして、インク保護層、絶縁層として機能するシリコン窒化膜77が形成された後、耐キャビテーション層78が形成される。また続いてインク液室79の隔壁33、インク流路の隔壁等が作成され、個々にスクライビングされて作成される。
Subsequently, after the third-layer wiring pattern 76 is formed in the same manner as the second-
この実施例によれば、タングステンのプラグにより上層の配線パターンを下層に接続する場合でも、実施例1と同一の効果を得ることができる。 According to this embodiment, even when the upper wiring pattern is connected to the lower layer by the tungsten plug, the same effect as that of the first embodiment can be obtained.
なお上述の実施例においては、塗布型の絶縁膜をSOG膜により形成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、SOG膜に代えて、例えばポリアリールエーテル等を主成分とする低誘電率材料膜等、種々の塗布型絶縁膜を広く適用することができる。なお塗布型の絶縁膜に低誘電率材料膜を適用する場合にあっては、エッチバック、プラズマの照射による無機化処理を省略することができる。またビアホールの作成においては、CHF3 /CF4 /Arガスを用いたドライエッチングによりビアホールの部位で塗布型絶縁膜の表面が露出するまで表層の絶縁膜をエッチングした後、続いてNH3 、N3 /H2 ガスを主成分としたガス系によるドライエッチングにより露出した塗布型絶縁膜をエッチングし、再びCHF3 /CF4 /Arガスを用いたドライエッチング工程により下層の配線パターンが露出するまでエッチングすることになる。 In the above-described embodiment, the case where the coating type insulating film is formed of the SOG film has been described. However, the present invention is not limited to this, and instead of the SOG film, for example, a low-level composition mainly composed of polyaryl ether or the like. Various coating type insulating films such as dielectric constant material films can be widely applied. Note that in the case where a low dielectric constant material film is applied to the coating type insulating film, the inorganic treatment by etching back and plasma irradiation can be omitted. In forming the via hole, the surface insulating film is etched by dry etching using CHF 3 / CF 4 / Ar gas until the surface of the coating type insulating film is exposed at the via hole, and then NH 3 , N The exposed coating type insulating film is etched by dry etching using a gas system containing 3 / H 2 gas as a main component, and the lower wiring pattern is exposed again by a dry etching process using CHF 3 / CF 4 / Ar gas. Will be etched.
また上述の実施例においては、カラー印刷用のフルラインタイプのプリンタヘッドに本発明を適用して4本のノズル列を作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば白黒印刷用のフルラインタイプのプリンタヘッドに本発明を適用してノズル列を1本により作成する場合等、種々の本数によりノズル列を作成する場合に広く適用することができる。 In the above-described embodiment, a case has been described in which the present invention is applied to a full-line type printer head for color printing to create four nozzle arrays. However, the present invention is not limited to this, for example, monochrome printing. For example, when the present invention is applied to a full-line type printer head for producing a single nozzle array, the present invention can be widely applied to the production of nozzle arrays with various numbers.
また上述の実施例においては、フルラインタイプのプリンタヘッドに本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばプリンタヘッドを特定方向に移動させるいわゆるシリアルタイプのプリンタヘッドに本発明を適用する場合にも広く適用することができる。 In the above-described embodiments, the case where the present invention is applied to a full-line type printer head has been described. However, the present invention is not limited to this. For example, the present invention is applied to a so-called serial type printer head that moves the printer head in a specific direction. The present invention can also be widely applied when applied.
また上述の実施例においては、本発明をプリンタヘッドに適用してインク液滴を飛び出させる場合について述べたが、本発明はこれに限らず、インク液滴に代えて液滴が各種染料の液滴、保護層形成用の液滴等である液体吐出ヘッド、さらには液滴が試薬等であるマイクロディスペンサー、各種測定装置、各種試験装置、液滴がエッチングより部材を保護する薬剤である各種のパターン描画装置等に広く適用することができる。 In the above-described embodiments, the case where the present invention is applied to a printer head to eject ink droplets has been described. However, the present invention is not limited to this, and instead of ink droplets, the droplets are liquids of various dyes. Droplets, liquid discharge heads that are droplets for forming a protective layer, etc., microdispensers where the droplets are reagents, various measuring devices, various test devices, and various types of droplets that are agents that protect members from etching The present invention can be widely applied to pattern drawing apparatuses and the like.
本発明は、液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出ヘッドの製造方法に関し、例えば発熱素子と発熱素子を駆動するトランジスタとを一体に基板上に形成したサーマル方式によるインクジェットプリンタに適用することができる。 The present invention relates to a liquid discharge head, a liquid discharge apparatus, and a method for manufacturing a liquid discharge head, and can be applied to, for example, a thermal inkjet printer in which a heating element and a transistor that drives the heating element are integrally formed on a substrate. .
1……プリンタヘッド、2、41……基板、3、47、48……トランジスタ、4、7、51、64、76……配線パターン、5……層間絶縁膜、6、37……発熱素子、12、55、68……SOG膜、21……ラインプリンタ、30……ヘッドアッセンブリー、34、84……ヘッドチップ、58、72……ビアホール、59、73……金属膜
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記発熱素子の前記基板側には、
上層の配線パターンを下層より絶縁する層間絶縁膜が塗布型の絶縁膜により形成され、
前記塗布型の絶縁膜は、
有機基を含むシリコン化合物により形成され、
表層に、シリコン絶縁膜が形成され、
前記上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔の内側壁面に、微結晶構造による金属膜が形成された
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 A heating element that heats the liquid held in the liquid chamber and a semiconductor element that drives the heating element are integrally formed on a substrate, and the liquid droplet is discharged from a predetermined nozzle by driving the heating element by the semiconductor element. In the liquid discharge head that pops out
On the substrate side of the heating element,
An interlayer insulating film that insulates the upper wiring pattern from the lower layer is formed of a coating type insulating film,
The coating type insulating film is
Formed by silicon compounds containing organic groups,
A silicon insulating film is formed on the surface layer,
A liquid ejection head, wherein a metal film having a microcrystalline structure is formed on an inner wall surface of a through hole that connects the upper wiring pattern to a corresponding portion of a lower layer.
タンタル膜、窒化タンタル膜、窒化チタンシリコン膜、窒化タンタルシリコン膜のうちの1つ、又は何れかの組み合わせによる積層により形成され、
イオン化スパッタリングにより成膜される
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。 The metal film is
A tantalum film, a tantalum nitride film, a titanium nitride silicon film, one of tantalum silicon nitride films, or a combination of any combination,
The liquid discharge head according to claim 1, wherein the liquid discharge head is formed by ionization sputtering.
前記液体吐出ヘッドが、
液室に保持した液体を加熱する発熱素子と、前記発熱素子を駆動する半導体素子とを基板上に一体に形成し、前記半導体素子による前記発熱素子の駆動により所定のノズルより前記液体の液滴を飛び出させ、
前記発熱素子の前記基板側には、
上層の配線パターンを下層より絶縁する層間絶縁膜が塗布型の絶縁膜により形成され、
前記塗布型の絶縁膜は、
有機基を含むシリコン化合物により形成され、
表層に、シリコン絶縁膜が形成され、
前記上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔の内側壁面に、微結晶構造による金属膜が形成された
ことを特徴とする液体吐出装置。 In a liquid ejection device that supplies liquid droplets ejected from a liquid ejection head to an object,
The liquid discharge head is
A heating element that heats the liquid held in the liquid chamber and a semiconductor element that drives the heating element are integrally formed on a substrate, and the liquid droplet is discharged from a predetermined nozzle by driving the heating element by the semiconductor element. Pop out
On the substrate side of the heating element,
An interlayer insulating film that insulates the upper wiring pattern from the lower layer is formed of a coating type insulating film,
The coating type insulating film is
Formed by silicon compounds containing organic groups,
A silicon insulating film is formed on the surface layer,
A liquid ejection apparatus, wherein a metal film having a microcrystalline structure is formed on an inner wall surface of a through hole that connects the upper wiring pattern to a corresponding portion of a lower layer.
塗布型の絶縁膜により前記基板の全面を覆って、上層の配線パターンを下層より絶縁する層間絶縁膜を有機基を含むシリコン化合物により作成する層間絶縁膜の作成処理と、
前記塗布型の絶縁膜の表層にシリコン絶縁膜を形成するシリコン絶縁膜の作成処理と、
前記層間絶縁膜に、上層の配線パターンを下層の対応する部位に接続する貫通孔を作成する貫通孔の作成処理と、
前記貫通孔の内側壁面に微結晶構造による金属膜を作成する金属膜の作成処理とを有する
ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 A heating element that heats the liquid held in the liquid chamber and a semiconductor element that drives the heating element are integrally formed on a substrate, and the liquid droplet is discharged from a predetermined nozzle by driving the heating element by the semiconductor element. In the manufacturing method of the liquid discharge head that causes the
An interlayer insulating film forming process for covering the entire surface of the substrate with a coating type insulating film and forming an interlayer insulating film for insulating an upper wiring pattern from a lower layer with a silicon compound containing an organic group ;
A silicon insulating film forming process for forming a silicon insulating film on a surface layer of the coating type insulating film;
In the interlayer insulating film, a through hole creating process for creating a through hole for connecting an upper wiring pattern to a corresponding portion of the lower layer, and
And a metal film forming process for forming a metal film having a microcrystalline structure on the inner wall surface of the through-hole.
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