JP4660463B2 - ステレオ画像符号化装置 - Google Patents
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Description
ただし、視差のない背景画像と視差のある立体部品画像は、いずれも動画像であり、また、立体部品画像は、2台のカメラを平行に配置して撮影されたステレオ画像の中から、注視物体だけが切り出されたものであり、画像の視差は水平成分のみを有している。
背景画像の符号化は、一般的に知られている16×16画素等からなるブロックを符号化単位として、ブロックマッチングを実施する動き補償予測符号化を行うことで実施される。
立体部品画像の符号化は、左目用の部品画像については、一般的に知られているブロックマッチングを用いる動き補償予測符号化を行うことで符号化される。
右目用の部品画像については、同時刻の左目用画像を用いる視差補償を行うことで符号化される。
なお、従来のステレオ画像符号化装置における動き補償は、上述したように、ブロックマッチングを実施する動き補償予測符号化が行われるが、部品画像の特徴や特性によって動き補償予測符号化が制御されるものではない(例えば、特許文献1を参照)。
図1はこの発明の実施の形態1によるステレオ画像符号化装置を示す構成図であり、図において、カメラ1は三次元空間内の対象物を撮影し、その撮影結果である画像Aを出力する。
カメラ2はカメラ1と異なる位置に設置され、カメラ1と同一時刻に同一の対象物を撮影し、その撮影結果である画像Bを出力する。
グルーピング部4は視差算出部3により算出された視差に応じて画面内の領域をグループ分けして、グループ分けした各領域の画像(以下、「グループ領域画像」と称する)を出力するグルーピング処理と、各グループ領域画像の特性(例えば、分布状況、大きさ、形状、模様、色)を抽出して、各グループ領域画像の特性を示すグループ領域特性情報を出力する特性抽出処理とを実施する。
なお、グルーピング部4はグルーピング手段及び特性抽出手段を構成している。
予測参照画像メモリ6は画像A,Bと異なる時刻に撮影された予測参照用の画像(以下、「予測参照画像」と称する)を格納しているメモリである。
動き予測部7は予測参照画像メモリ6の中から、各グループ領域画像の特性を考慮して(識別子情報付加部5から出力された識別子からグループ領域画像の特性を把握する)、各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索し、予測参照画像を用いて各グループ領域画像の動きを予測し、その予測結果を示す動きベクトルを出力する。なお、動き予測部7は動き予測手段を構成している。
カメラ1,2は、三次元空間内の同一の対象物を同一時刻に撮影すると、その撮影結果である画像A,Bを出力する。
ここで、図3(a)はカメラ1により撮影された画像Aであり、この実施の形態1では、画像Aは左目用画像として使用される。
図3(b)はカメラ2により撮影された画像Bであり、この実施の形態1では、画像Bは右目用画像として使用される。
図3(c)は画像A,Bにおける画面内の視差を示しており、画像Aと画像B内に存在している2つの対象物を点線で表して、便宜上、視差の画面内に合成している。
画像Aと画像Bにおける画面内の視差は、画像Aと画像Bにおける画面内の対象物のずれを表すものであり、例えば、画像Aを基準にして、画像Bの画面内の対象物のずれを各画素について算出することにより視差を求めることができる。
図3(c)では、背景の視差が一番小さく、楕円状の対象物の視差が一番大きく、方形状の対象物は2番目に視差が大きい。
即ち、グルーピング部4は、画面内の領域の中で、視差が同値の領域を同一のグループに分類し、同一グループの領域の画像をグループ領域画像として識別子情報付加部5及び動き予測部7に出力する。
図3(a)(b)の例では、楕円状の対象物の領域が同一のグループに分類され、方形状の対象物の領域が同一のグループに分類され、また、背景の領域が同一のグループに分類されるので、グルーピング部4は、図3(a)に示すように、画像Aに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像と、方形状の対象物に係るグループ領域画像と、背景に係るグループ領域画像とを出力する。また、図3(b)に示すように、画像Bに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像と、方形状の対象物に係るグループ領域画像と、背景に係るグループ領域画像とを出力する。
ここでは、グルーピング部4が、視差が同値の領域を同一のグループに分類するものについて示したが、視差がほぼ同じ領域(任意の範囲の視差を有する領域)を同一のグループに分類するようにしてもよい。
即ち、グルーピング部4は、各グループ領域画像の特性として、例えば、分布状況、大きさ、形状、模様、色などを抽出する。
グループ領域画像の分布状況は、例えば、画像A,Bのピクチャ(図4の点線で表されている枠)が水平方向と垂直方向にそれぞれ4分割(ピクチャが2次元平面的に16分割)され、グループ領域画像が何れの分割領域に存在しているか表すものであり、4ビットの情報で表される。
グループ領域画像の形状は、例えば、グループ領域画像が4種類の形状(三角形、四角形、円形、その他の形状)に分類されたものであり、2ビットの情報で表される。
グループ領域画像の模様は、例えば、グループ領域画像の分散値が閾値によって4種類に分類されたものであり、2ビットの情報で表される。
グループ領域画像の色は、例えば、グループ領域画像が8色に分類されたものであり、3ビットの情報で表される。
なお、グループ領域画像の分布状況については、例えば、10分割や20分割など、他の分割数であってもよく、対象物の2次元座標位置でもよい。
また、グループ領域画像の大きさのレベル数は他の数でもよく、形状、模様、色もその他の分類方法でもよい。
即ち、識別子情報付加部5は、動き予測部7が楕円の対象物に係るグループ領域画像(図4(a)を参照)と、方形状の対象物に係るグループ領域画像(図4(b)を参照)と、背景に係るグループ領域画像とを識別して、グループ領域画像を同一の特性又は類似の特性を有するカテゴリーに分類することができるようにするため、例えば、背景に係るグループ領域画像の識別子として「0」、方形状の対象物に係るグループ領域画像の識別子として「10」、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の識別子として「20」を設定し、それらの識別子を動き予測部7に出力する。
例えば、グルーピング部4から出力されるグループ領域画像が、方形状の対象物に係るグループ領域画像であれば、識別子「10」から当該グループ領域画像の形状が方形状であると認識し、予測参照画像メモリ6の中から、方形状の予測参照画像を探索する。
ここで、動きベクトルは、グループ領域画像と予測参照画像における同位置の画素の差分絶対値を求めて、その領域画像内の差分絶対値の総和(差分絶対値和)を算出し、その差分絶対値和が最小になるときの予測参照画像内の画像領域位置を示すベクトルに相当する。
また、動きベクトルは、画像A,B内のグループ領域画像の位置からの変位に相当し、画像A,B内のグループ領域画像の位置から動きベクトルが指す位置(例えば、領域の左上)にあるピクチャ内の画像領域(予測参照画像メモリ6に格納されているピクチャ(図4の点線枠を参照)内の画像領域)が、グループ領域画像に近い画像領域(グループ領域画像に対応する予測参照画像)に相当する。
以下、符号化部8における符号化処理の一例を具体的に説明する。
符号化部8は、動き予測部7から動きベクトルを受けると、カメラ1の画像Aに含まれているグループ領域画像の位置から動きベクトルが指す位置にあるピクチャ内の画像領域(グループ領域画像に対応する予測参照画像)を特定して、そのグループ領域画像と予測参照画像の差分画像を求める。
符号化部8は、画像Aに含まれているグループ領域画像と予測参照画像の差分画像を求めると、その差分画像と動きベクトルを符号化する。
符号化部8は、画像Bに含まれているグループ領域画像と予測参照画像の差分画像を求めると、その差分画像と動きベクトルを符号化する。
符号化部8は、カメラ1,2から出力された画像A,Bの符号化を実施して符号化データを出力すると、後続の画像の符号化に対処できるようにするため、図示せぬエンコーダにより符号化データが復号された局部復号画像を予測参照画像として予測参照画像メモリ6に格納する。
また、この実施の形態1では、2台のカメラ1,2により撮影された画像A,Bを使用するものについて示したが、3台以上のカメラにより撮影された3種類以上の画像を使用するようにしてもよく、また、3種以上の画像の中から任意の2種の画像を使用するようにしてもよい。
上記実施の形態1では、動き予測部7が予測参照画像メモリ6の中から、各グループ領域画像の特性を考慮して、各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索するものについて示したが、動き予測部7が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、画像の探索範囲を予め設定された指定領域と各領域が重なる範囲に制御(制限)するようにしてもよい。
動き予測部7は、画像の探索範囲を指定領域とグループ領域画像が重なる範囲に制御する場合、指定領域とグループ領域画像が重なる範囲の外の領域が探索領域から除外され、その重なる範囲だけが探索領域となるため、各グループ領域画像に対応する予測参照画像の探索効率(動きベクトルの探索効率)を高めることができる。
この実施の形態2では、一般的に知られているブロック単位のベクトル探索に限る必要はなく、1点光源や任意形状のオブジェクト探索でもよい。
上記実施の形態2では、動き予測部7が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、画像の探索範囲を指定領域とグループ領域画像が重なる範囲に制御するものについて示したが、画像のブロック単位で動き予測(動きベクトルの探索)を実施する場合、図7に示すように、グループ領域画像の形状や画面内位置によっては、画像ブロックがグループ領域画像の境界を跨ぐことがあり得る。
即ち、指定領域とグループ領域画像が重なる部分を一部に含む画像ブロックについても、動きベクトルの探索対象に含めるようにする。
動き予測部7は、画像の探索範囲を指定領域とグループ領域画像が重なる部分を含む範囲に制御し、画像のブロック単位で動き予測(動きベクトルの探索)を実施する場合、画像ブロック毎に予測評価値を求め、最小評価値に対応する動きベクトルを出力することになる。
ここでは、画像ブロック毎に予測評価値を求め、最小評価値に対応する動きベクトルを出力するものについて示したが、予測評価値は、一般的に用いられる差分絶対値和などでもよく、また、閾値以下の評価値に対応する動きベクトルを出力するようにしてもよい。
上記実施の形態2では、動き予測部7が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、画像の探索範囲を指定領域とグループ領域画像が重なる範囲に制御するものについて示したが、動き予測部7が各グループ領域画像の代表動きベクトルを求め、画像の探索範囲を代表動きベクトルを基準とする範囲に制御(制限)するようにしてもよい。
動き予測部7は、各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、予測参照画像メモリ6に格納されている予測参照画像の中で、各グループ領域画像の差分絶対値和が最小になるベクトルを代表動きベクトルとして求める。
図8の例では、方形状の対象物に係るグループ領域画像の代表動きベクトルと、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の代表動きベクトルを求めている。
即ち、動き予測部7は、各グループ領域画像を複数の領域に分割し、分割領域毎に動きベクトルの探索を行う。
このとき、0原点を基準にする代わりに、代表動きベクトルを基準(中心)にする探索範囲で動きベクトルの探索を行う。即ち、代表動きベクトルを0原点にオフセットとして加算し、その加算点を基準点とする探索範囲で動きベクトルの探索を行う。
また、図9(a)に示すように、グループ領域画像を含む幾つかの正方ブロックからなる領域(四隅にある点線の正方ブロックの領域は含めても、含めなくてもよい)に対して、予測参照画像内で代表動きベクトルを求めてもよい。
また、図9(b)に示すように、グループ領域画像を方形領域に対して、予測参照画像内で代表動きベクトルを求めてもよく、代表動きベクトルを求める際のグループ領域画像に対するマッチング領域は任意でよい。
図10はこの発明の実施の形態5によるステレオ画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
動き位置情報設定部11はカメラ1,2の動き及び位置を示す動き位置情報を入力して、その動き位置情報を必要なピクチャ分だけ記憶し、予測参照画像が撮影された時刻の動き位置情報と、画像A,Bが撮影された時刻の動き位置情報とから、予測参照画像が撮影された時点から画像A,Bが撮影された現時点までのカメラ1,2の変化を捉え、カメラ1,2の変化を示すカメラ変化情報を出力する。
動き予測部13は図1の動き予測部7と同様に、各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索し、予測参照画像を用いて各グループ領域画像の動きを予測するが、各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、予測参照画像の探索範囲を探索範囲制御部12により決定された探索範囲に制御(制限)する。
なお、動き位置情報設定部11、探索範囲制御部12及び動き予測部13から動き予測手段が構成されている。
動き位置情報設定部11、探索範囲制御部12及び動き予測部13以外は、上記実施の形態1と同様である。
動き位置情報設定部11は、カメラ1,2の動き及び位置を示す動き位置情報を入力すると、その動き位置情報を必要なピクチャ分だけ記憶する。即ち、動き位置情報を入力する毎に、最も古い動き位置情報の上に最新の動き位置情報を上書き記録する。
探索範囲制御部12における探索範囲の具体的な決定方法については、下記の実施の形態7以降で後述する。
上記実施の形態5では、動き位置情報設定部11がカメラ1,2の動き及び位置を示す動き位置情報を入力するものについて示したが、カメラ1,2の動きを示す情報として、カメラ1,2の水平回転角又は垂直回転角を含む情報を入力し、カメラ1,2の位置を示す情報として、カメラ1,2の三次元方向の移動距離(少なくとも1方向以上の移動距離)を含む情報を入力するようにしてもよい。
動き位置情報設定部11がカメラ1,2の水平回転角又は垂直回転角を含む情報や、カメラ1,2の三次元方向の移動距離を含む情報を入力すれば、予測参照画像が撮影された時点から画像A,Bが撮影された現時点までのカメラ1,2の変化を正確に捉えることができる効果を奏する。
また、焦点からの距離、相対位置を示す情報又は絶対位置を示す情報を入力するようにしてもよい。
上記実施の形態2では、動き予測部7が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、画像の探索範囲を指定領域とグループ領域画像が重なる範囲に制御するものについて示したが、無限遠方を基点として、その基点が画像の中心に置かれている状態で回転しながらカメラ1,2の移動が行われる場合、動き予測部7がグルーピング部4によりグループ分けされた各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、予測参照画像の探索範囲を視差が小さいグループ領域画像ほど小さい範囲に制御(制限)するようにしてもよい。
図11では、無限遠方を基点として、その基点が画像の中心に置かれている状態で、回転しながらカメラ1,2が水平平面上で右から左に移動している様子を表している。
この場合、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の視差が、背景に係るグループ領域画像の視差より大きくなり、視差が大きい楕円状の対象物に係るグループ領域画像のみかけの動き量が、視差が小さい背景に係るグループ領域画像のみかけの動き量より大きくなる。
ここで、みかけの動き量は、画面内の対象物が静止している状態で、カメラ1,2が回転移動したときに、カメラ1,2の移動前と移動後における各対象物の動き量を意味している。
即ち、視差が最も大きいグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲を最も大きくして、視差が小さいグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲ほど、小さい範囲に設定するようにする。
また、この実施の形態7では、カメラ1,2が水平平面上で回転移動するものについて示したが、カメラ1,2が任意方向に回転移動してもよい。
また、ハードウェアの規模等の都合により、動きベクトルの探索範囲の上限を設ける場合でも、上限以下の範囲で、探索範囲の制御が行えるのであれば、制御範囲については、ステレオ画像の動きベクトルの探索効率を高めることができる。
上記実施の形態7では、無限遠方を基点として、その基点が画像の中心に置かれている状態で回転しながらカメラ1,2の移動が行われる場合、動き予測部7が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、予測参照画像の探索範囲を視差が小さいグループ領域画像ほど小さい範囲に制御するものについて示したが、位置を変えずにカメラ1,2の回転が行われる場合、グルーピング部4によりグループ分けされた各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、予測参照画像の探索範囲を視差が大きいグループ領域画像ほど小さい範囲に制御(制限)するようにしてもよい。
図12では、位置を変えずにカメラ1,2が水平平面上で回転している様子を表している。
この場合、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の視差が、背景に係るグループ領域画像の視差より大きくなり、視差が大きい楕円状の対象物に係るグループ領域画像のみかけの動き量が、視差が小さい背景に係るグループ領域画像のみかけの動き量より小さくなる。
ここで、みかけの動き量は、画面内の対象物が静止している状態で、カメラ1,2が固定位置で回転したときに、カメラ1,2の回転前と回転後における各対象物の動き量を意味している。
即ち、視差が最も小さいグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲を最も大きくして、視差が大きいグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲ほど、小さい範囲に設定するようにする。
また、ハードウェアの規模等の都合により、動きベクトルの探索範囲の上限を設ける場合でも、上限以下の範囲で、探索範囲の制御が行えるのであれば、制御範囲については、ステレオ画像の動きベクトルの探索効率を高めることができる。
上記実施の形態8では、位置を変えずにカメラ1,2の回転が行われる場合、動き予測部7が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、予測参照画像の探索範囲を視差が大きいグループ領域画像ほど小さい範囲に制御するものについて示したが、カメラ1,2のズームインとズームアウトが行われる場合、動き予測部7が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、予測参照画像の探索範囲を視差が小さいグループ領域画像ほど小さい範囲に制御(制限)するようにしてもよい。
図13では、カメラ1,2の位置が変えられず、かつ、カメラ1,2が回転していない状態で、カメラ1,2のズームインとズームアウトが行われる様子を表している。
カメラ1,2のズームインとズームアウトを行うと、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の視差が、背景に係るグループ領域画像の視差より大きくなり、視差が大きい楕円状の対象物に係るグループ領域画像のみかけの動き量が、視差が小さい背景に係るグループ領域画像のみかけの動き量より大きくなる。
ここで、みかけの動き量は、画面内の対象物が静止している状態で、カメラ1,2の位置が変えられず、かつ、カメラ1,2が回転していない状態で、カメラ1,2のズームインとズームアウトが行われるときに、カメラ1,2のズームイン(またはズームアウト)前と、ズームイン(またはズームアウト)後における各対象物の動き量を意味している。
即ち、視差が最も大きいグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲を最も大きくして、視差が小さいグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲ほど、小さい範囲に設定するようにする。
図14はこの発明の実施の形態10によるステレオ画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
基準探索範囲設定部21はグルーピング部4によりグループ分けされたグループ領域画像の中で、基準となるグループ領域画(例えば、画像A,Bに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像)に対応する予測参照画像の探索範囲を基準探索範囲として設定する処理を実施する。
探索範囲係数設定部22は各グループ領域画像の探索範囲係数を設定する処理を実施する。
なお、基準探索範囲設定部21、探索範囲係数設定部22及び動き予測部23から動き予測手段が構成されている。
基準探索範囲設定部21、探索範囲係数設定部22及び動き予測部23以外は、上記実施の形態1と同様である。
基準探索範囲設定部21は、グルーピング部4によりグループ分けされたグループ領域画像の中で、基準となるグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲を基準探索範囲として設定する。
例えば、画像A,Bに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像が基準のグループ領域画像である旨の設定がなされている場合、画像A,Bに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲を基準探索範囲(ここでは説明の便宜上、基準探索範囲を“S”とする)として設定する。
例えば、画像A,Bに含まれている方形状の対象物に係るグループ領域画像の探索範囲係数を“1/2”に設定し、背景に係るグループ領域画像の探索範囲係数を“1/4”に設定する。
基準のグループ領域画以外のグループ領域画像の探索範囲
=基準探索範囲×当該グループ領域画像の探索範囲係数
これにより、方形状の対象物に係るグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲は“S/2”、背景に係るグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲は“S/4”に決定される。
動き予測部23における予測参照画像の探索処理や動き予測処理は、図1の動き予測部7と同様であるため説明を省略する。
また、この実施の形態10では、探索範囲係数設定部22がグループ領域画像の探索範囲係数として、“1/2”や“1/4”を設定するものについて示したが、0以上の任意の数であればよい。
また、この実施の形態10では、基準のグループ領域画像の探索範囲係数については設定していないが、探索範囲係数設定部22が基準のグループ領域画像の探索範囲係数として“1”を設定して出力するようにしてもよい。
上記実施の形態10では、例えば、楕円状の対象物に係るグループ領域画像が基準のグループ領域画像であるものとして事前に設定されているものについて示したが、基準探索範囲設定部21が、カメラ1,2の焦点が合うグループ領域画像を基準のグループ領域画像に決定して、そのグループ領域画像に対応する予測参照画像の探索範囲を基準探索範囲として設定するようにしてもよい。
したがって、焦点が合うグループ領域画像と比べて、焦点の手前側のグループ領域画像ほど視差が大きくなって探索範囲が大きくなるため、探索範囲係数設定部22は、焦点の手前側のグループ領域画像ほど大きな探索範囲係数を設定することになる。
また、焦点の奥側のグループ領域画像ほど視差が大きくなって探索範囲が大きくなるため、探索範囲係数設定部22は、焦点の奥側のグループ領域画像ほど大きな探索範囲係数を設定することになる。
図15はこの発明の実施の形態12によるステレオ画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図10と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
みかけ動きベクトル制御部31は動き位置情報設定部11から出力されるカメラ変化情報と視差算出部3により算出される視差からみかけ動きベクトルを算出する処理を実施する。
動き予測部32はみかけ動きベクトル制御部31により算出されたみかけ動きベクトルを考慮して、各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索し、予測参照画像を用いて各グループ領域画像の動きを予測する。
なお、動き位置情報設定部11、みかけ動きベクトル制御部31及び動き予測部32から動き予測手段が構成されている。
みかけ動きベクトル制御部31及び動き予測部32以外は、上記実施の形態5と同様である。
動き位置情報設定部11は、カメラ1,2の動き及び位置を示す動き位置情報を入力すると、上記実施の形態5と同様に、その動き位置情報を必要なピクチャ分だけ記憶する。即ち、動き位置情報を入力する毎に、最も古い動き位置情報の上に最新の動き位置情報を上書き記録する。
動き位置情報設定部11は、予測参照画像が撮影された時刻の動き位置情報と、画像A,Bが撮影された時刻の動き位置情報とから、予測参照画像が撮影された時点から画像A,Bが撮影された現時点までのカメラ1,2の変化を捉え、カメラ1,2の変化を示すカメラ変化情報をみかけ動きベクトル制御部31に出力する。
みかけ動きベクトルは、図11〜図13におけるグループ領域画像のみかけの動き量に相当する。
即ち、動き予測部32は、みかけ動きベクトル制御部31により算出されたみかけ動きベクトルを動きベクトルの探索範囲の基点(中心)において、みかけ動きベクトルを中心とする動きベクトルの探索を行う。
上記実施の形態12では、みかけ動きベクトル制御部31により算出されたみかけ動きベクトルを考慮して、各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索するものについて示したが、図11に示すように、無限遠方を基点として、その基点が画像の中心に置かれている状態で回転しながらカメラ1,2の移動が行われる場合、動き予測部32が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、みかけ動きベクトル制御部31が、視差が小さいグループ領域画像ほど、みかけ動きベクトルを小さくするようにしてもよい。
この場合、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の視差が、背景に係るグループ領域画像の視差より大きくなり、視差が大きい楕円状の対象物に係るグループ領域画像のみかけの動き量が、視差が小さい背景に係るグループ領域画像のみかけの動き量より大きくなる。
ここで、みかけの動き量は、画面内の対象物が静止している状態で、カメラ1,2が回転移動したときに、カメラ1,2の移動前と移動後における各対象物の動き量を意味している。
即ち、視差が最も大きいグループ領域画像のみかけ動きベクトルを最も大きくして、視差が小さいグループ領域画像のみかけ動きベクトルほど、小さくするようにする。
また、この実施の形態13では、カメラ1,2が水平平面上で回転移動するものについて示したが、カメラ1,2が任意方向に回転移動してもよい。
また、ハードウェアの規模等の都合により、動きベクトルの探索範囲の上限を設ける場合でも、上限以下の範囲で、探索範囲の制御が行えるのであれば、制御範囲については、ステレオ画像の動きベクトルの探索効率を高めることができる。
上記実施の形態13では、みかけ動きベクトル制御部31が、視差が小さいグループ領域画像ほど、みかけ動きベクトルを小さくするものについて示したが、図12に示すように、位置を変えずにカメラ1,2の回転が行われる場合、動き予測部32が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、みかけ動きベクトル制御部31が、視差が大きいグループ領域画像ほど、みかけ動きベクトルを小さくするようにしてもよい。
この場合、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の視差が、背景に係るグループ領域画像の視差より大きくなり、視差が大きい楕円状の対象物に係るグループ領域画像のみかけの動き量が、視差が小さい背景に係るグループ領域画像のみかけの動き量より小さくなる。
ここで、みかけの動き量は、画面内の対象物が静止している状態で、カメラ1,2が固定位置で回転したときに、カメラ1,2の回転前と回転後における各対象物の動き量を意味している。
即ち、視差が最も小さいグループ領域画像のみかけ動きベクトルを最も大きくして、視差が大きいグループ領域画像のみかけ動きベクトルほど、小さくするようにする。
また、ハードウェアの規模等の都合により、動きベクトルの探索範囲の上限を設ける場合でも、上限以下の範囲で、探索範囲の制御が行えるのであれば、制御範囲については、ステレオ画像の動きベクトルの探索効率を高めることができる。
上記実施の形態13では、みかけ動きベクトル制御部31が、視差が小さいグループ領域画像ほど、みかけ動きベクトルを小さくするものについて示したが、図13に示すように、カメラ1,2のズームインとズームアウトが行われる場合、動き予測部32が各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する際、みかけ動きベクトル制御部31が、視差が小さいグループ領域画像ほど、みかけ動きベクトルを小さくするようにしてもよい。
カメラ1,2のズームインとズームアウトを行うと、楕円状の対象物に係るグループ領域画像の視差が、背景に係るグループ領域画像の視差より大きくなり、視差が大きい楕円状の対象物に係るグループ領域画像のみかけの動き量が、視差が小さい背景に係るグループ領域画像のみかけの動き量より大きくなる。
ここで、みかけの動き量は、画面内の対象物が静止している状態で、カメラ1,2の位置が変えられず、かつ、カメラ1,2が回転していない状態で、カメラ1,2のズームインとズームアウトが行われるときに、カメラ1,2のズームイン(またはズームアウト)前と、ズームイン(またはズームアウト)後における各対象物の動き量を意味している。
即ち、視差が最も大きいグループ領域画像のみかけ動きベクトルを最も大きくして、視差が小さいグループ領域画像のみかけ動きベクトルほど、小さくするようにする。
図16はこの発明の実施の形態16によるステレオ画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図15と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
基準みかけ動きベクトル設定部41はグルーピング部4によりグループ分けされたグループ領域画像の中で、基準となるグループ領域画(例えば、画像A,Bに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像)のみかけ動きベクトルを基準みかけ動きベクトルとして設定する処理を実施する。
みかけ動きベクトル係数設定部42は各グループ領域画像のみかけ動きベクトル係数を設定する処理を実施する。
なお、基準みかけ動きベクトル設定部41、みかけ動きベクトル係数設定部42及び動き予測部43から動き予測手段が構成されている。
基準みかけ動きベクトル設定部41、みかけ動きベクトル係数設定部42及び動き予測部43以外は、上記実施の形態1と同様である。
基準みかけ動きベクトル設定部41は、グルーピング部4によりグループ分けされたグループ領域画像の中で、基準となるグループ領域画像のみかけ動きベクトルを基準みかけ動きベクトルとして設定する。
例えば、画像A,Bに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像が基準のグループ領域画像である旨の設定がなされている場合、画像A,Bに含まれている楕円状の対象物に係るグループ領域画像のみかけ動きベクトルを基準みかけ動きベクトル(ここでは説明の便宜上、基準みかけ動きベクトルを“V”とする)として設定する。
例えば、画像A,Bに含まれている方形状の対象物に係るグループ領域画像のみかけ動きベクトル係数を“1/2”に設定し、背景に係るグループ領域画像のみかけ動きベクトル係数を“1/4”に設定する。
基準のグループ領域画以外のグループ領域画像のみかけ動きベクトル
=基準みかけ動きベクトル×当該グループ領域画像のみかけ動きベクトル係数
これにより、方形状の対象物に係るグループ領域画像のみかけ動きベクトルは“V/2”、背景に係るグループ領域画像のみかけ動きベクトルは“V/4”に決定される。
動き予測部43における予測参照画像の探索処理や動き予測処理は、図15の動き予測部32と同様であるため説明を省略する。
また、この実施の形態16では、みかけ動きベクトル係数設定部42がグループ領域画像のみかけ動きベクトル係数として、“1/2”や“1/4”を設定するものについて示したが、0以上の任意の数であればよい。
また、この実施の形態16では、基準のグループ領域画像のみかけ動きベクトル係数については設定していないが、みかけ動きベクトル係数設定部42が基準のグループ領域画像のみかけ動きベクトル係数として“1”を設定して出力するようにしてもよい。
上記実施の形態16では、例えば、楕円状の対象物に係るグループ領域画像が基準のグループ領域画像であるものとして事前に設定されているものについて示したが、基準みかけ動きベクトル設定部41が、カメラ1,2の焦点が合うグループ領域画像を基準のグループ領域画像に決定して、そのグループ領域画像のみかけ動きベクトルを基準みかけ動きベクトルとして設定するようにしてもよい。
したがって、焦点が合うグループ領域画像と比べて、焦点の手前側のグループ領域画像ほど視差が大きくなってみかけ動きベクトルが大きくなるため、みかけ動きベクトル係数設定部42は、焦点の手前側のグループ領域画像ほど大きなみかけ動きベクトル係数を設定することになる。
また、焦点の奥側のグループ領域画像ほど視差が大きくなってみかけ動きベクトルが大きくなるため、みかけ動きベクトル係数設定部42は、焦点の奥側のグループ領域画像ほど大きなみかけ動きベクトル係数を設定することになる。
図17はこの発明の実施の形態18によるステレオ画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図15と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
操作情報設定部51はカメラ1,2の操作を示す操作情報を入力して、その操作情報を必要なピクチャ分だけ記憶し、予測参照画像が撮影された時刻の操作情報と、画像A,Bが撮影された時刻の操作情報とから、予測参照画像が撮影された時点から画像A,Bが撮影された現時点までのカメラ1,2の操作の変化を捉え、カメラ1,2の操作の変化を示す操作変化情報を出力する。
動き予測部53は予測参照画像メモリ6の中から、各グループ領域画像の特性を考慮して、画像変換部52による画像変換後の各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索し、予測参照画像を用いて各グループ領域画像の動きを予測し、その予測結果を示す動きベクトルを出力する。
なお、動き位置情報設定部11、操作情報設定部51、画像変換部52及び動き予測部53から動き予測手段が構成されている。
動き位置情報設定部11、操作情報設定部51、画像変換部52及び動き予測部53以外は、上記実施の形態1と同様である。
動き位置情報設定部11は、カメラ1,2の動き及び位置を示す動き位置情報を入力すると、その動き位置情報を必要なピクチャ分だけ記憶する。即ち、動き位置情報を入力する毎に、最も古い動き位置情報の上に最新の動き位置情報を上書き記録する。
動き位置情報設定部11は、予測参照画像が撮影された時刻の動き位置情報と、画像A,Bが撮影された時刻の動き位置情報とから、予測参照画像が撮影された時点から画像A,Bが撮影された現時点までのカメラ1,2の変化を捉え、カメラ1,2の変化を示すカメラ変化情報を画像変換部52に出力する。
操作情報設定部51は、予測参照画像が撮影された時刻の操作情報と、画像A,Bが撮影された時刻の操作情報とから、予測参照画像が撮影された時点から画像A,Bが撮影された現時点までのカメラ1,2の操作の変化を捉え、カメラ1,2の操作の変化を示す操作変化情報を画像変換部52に出力する。
なお、画像変換部52における画像変換処理の具体例は、下記の実施の形態19以降に記載している。
ただし、動き予測部53は、図1の動き予測部7と異なり、画像変換部52による画像変換後の各グループ領域画像に対応する予測参照画像を探索する。
上記実施の形態18では、操作情報設定部51がカメラ1,2の操作を示す操作情報を入力するものについて示したが、例えば、ズームイン、ズームアウト、パン、回転、焦点位置などを示す操作情報を入力するようにしてもよい。
例えば、カメラ1,2のズームインが行われた場合には、グループ領域画像が拡大されるため、グループ領域画像が対応する予測参照画像よりも大きくなってしまう。
そこで、画像変換部52は、ズームイン後のグループ領域画像を対応する予測参照画像の画像サイズと合わせるため、グルーピング部4から出力されたグループ領域画像に対して、予測参照画像からの拡大率の逆数を乗じてグループ領域画像を縮小し、縮小後のグループ領域画像を動き予測部53に出力する。
そこで、画像変換部52は、ズームアウト後のグループ領域画像を対応する予測参照画像の画像サイズと合わせるため、グルーピング部4から出力されたグループ領域画像に対して、予測参照画像からの縮小率の逆数を乗じてグループ領域画像を拡大し、拡大後のグループ領域画像を動き予測部53に出力する。
なお、ズームイン又はズームアウトが行われた場合、視差が変化するので、倍率に応じてグループ領域画像の識別子情報と予測参照画像の識別子情報とを関連付ける。
同じく、焦点位置を変えることにより、視差が変化するので、焦点位置に応じてグループ領域画像の識別子情報と予測参照画像の識別子情報とを関連付ける。
また、カメラ1,2が移動しながら回転する場合でも、焦点が対象に合っているときと、焦点が対象物と別のところにあるときとでは、グループ領域画像の画像変換が異なる。
焦点が対象物と合っている場合は、カメラ1,2の回転角の分だけ、対象物であるグループ領域画像を逆に回転させることで、グループ領域画像に対応する予測参照画像と同じ向きになる。
その他のカメラ1,2の回転については、カメラ1,2の回転角と位置情報に基づいてグループ領域画像の回転角を定める。
また、この実施の形態19では、画像変換部52がグループ領域画像を回転、拡大又は縮小の画像変換を行うものについて示したが、これに限るものではなく、その他の画像変換を行うようにしてもよい。
また、この実施の形態19では、操作情報が回転である場合、画像変換部52がグループ領域画像を回転するものについて示したが、画像変換部52がグループ領域画像を回転する際、グループ領域画像の見えていない部分(例えば、グループ領域画像の側面)の画像を用いて、グループ領域画像を補間するようにしてもよい。
この場合、別のカメラにより撮像された画像(例えば、グループ領域画像の側面)を用いて、グループ領域画像を補間してもよいし、予めデータベースに記憶されている画像(例えば、グループ領域画像の側面)を用いて、グループ領域画像を補間してもよい。
上記実施の形態18,19では、画像変換部52がグループ領域画像の画像変換を実施するものについて示したが、予測参照画像メモリ6に格納されている予測参照画像(グループ領域画像に対応する予測参照画像)の画像変換を実施して、グループ領域画像と予測参照画像の画像サイズを合わせるようにしてもよく、上記実施の形態18,19と同様の効果を奏することができる。
この場合、別のカメラにより撮像された画像(例えば、予測参照画像の側面)を用いて、予測参照画像を補間してもよいし、予めデータベースに記憶されている画像(例えば、予測参照画像の側面)を用いて、予測参照画像を補間してもよい。
図18はこの発明の実施の形態21によるステレオ画像符号化装置を示す構成図であり、図において、図17と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
符号化部61は図1の符号化部8と同様の符号化処理を実施するほか、動き位置情報設定部11から出力されたカメラ変化情報(またはカメラの動き位置情報)、操作情報設定部51から出力された操作変化情報(またはカメラの操作情報)及び画像変換部52による画像変換を示す画像変換情報を符号化する。なお、符号化部61は符号化手段を構成している。
また、符号化部61は、動き位置情報設定部11から出力されたカメラ変化情報(またはカメラの動き位置情報)、操作情報設定部51から出力された操作変化情報(またはカメラの操作情報)、及び画像変換部52による画像変換を示す画像変換情報についても符号化する。
上記実施の形態1〜21では、特に言及していないが、符号化部8(または符号化部61)が画像A,Bの符号化を行う際、画像A,Bに含まれているグループ領域画像をブロック単位に分割して、ブロック毎に符号化を実施するようにしてもよい。
この際、画像A,Bに含まれているグループ領域画像が複数存在しているブロックについては、複数のグループ領域画像の属性を考慮して符号化を実施するようにする。
具体的には、以下の通りである。
上記実施の形態4では、図9(a)に示すように、グループ領域画像の境界を含むブロックも含めて代表動きベクトルを求めているが、この実施の形態22では、あるブロック内に複数のグループ領域画像が存在している場合、複数のグループ領域画像の属性を考慮して符号化を実施する。
図9(a)の例では、図中、灰色の領域と白色の領域を含むブロックについては、灰色の領域の属性と、白色の領域の属性とに基づいて符号化を制御する。
これは、ブロック内が全て灰色の領域と、ブロック内が全て白色の領域と、ブロック内が灰色と白色が混在する領域のそれぞれについて、個別に符号化制御を行わせるようにするためである。
また、この実施の形態22では、注目領域については、ブロック内が全て注目領域の画像の場合、多く符号化情報量を割り当て、注目領域と注目領域でない画像がブロック内に混在する場合は、全て注目領域の画像の場合と比べて割り当てる符号化情報量を減らし、全て注目領域の画像でない場合は、少なく符号化情報量を割り当てることができる旨を述べたが、符号化ブロックに対する符号化情報量の割り当ては任意でよい。
グループ領域画像の属性は、ブロック内の識別子に対応する各グループの面積に基づいて重み付け係数を決め、その重み付け係数の平均値又は重み付け係数の2乗平均値の平方根に最も近い重み付け係数に対応するグループ領域画像の属性でもよい。
Claims (11)
- 同一時刻に撮影された複数の画像を入力し、上記複数の画像における画面内の視差を算出する視差算出手段と、上記視差算出手段により算出された視差に応じて画面内の領域をグループ分けするグルーピング手段と、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の特性を抽出する特性抽出手段と、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の動きを予測する動き予測手段と、上記動き予測手段による各領域の動き予測結果を用いて、上記複数の画像の符号化を行う符号化手段とを備え、
上記動き予測手段は、複数の画像と異なる時刻に撮影された予測参照用の画像を格納している予測参照画像メモリの中から、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索し、上記予測参照用の画像を用いて各領域の動きを予測し、複数の画像を撮影しているカメラの動き及び位置を示す動き位置情報を入力し、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、上記画像の探索範囲を上記動き位置情報が示すカメラの動き及び位置に応じて制御し、無限遠方を基点として、上記基点が画像の中心に置かれている状態で回転しながらカメラの移動が行われる場合、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、上記画像の探索範囲を視差が小さい領域ほど小さい範囲に制御することを特徴とするステレオ画像符号化装置。 - 同一時刻に撮影された複数の画像を入力し、上記複数の画像における画面内の視差を算出する視差算出手段と、上記視差算出手段により算出された視差に応じて画面内の領域をグループ分けするグルーピング手段と、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の特性を抽出する特性抽出手段と、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の動きを予測する動き予測手段と、上記動き予測手段による各領域の動き予測結果を用いて、上記複数の画像の符号化を行う符号化手段とを備え、
上記動き予測手段は、複数の画像と異なる時刻に撮影された予測参照用の画像を格納している予測参照画像メモリの中から、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索し、上記予測参照用の画像を用いて各領域の動きを予測し、複数の画像を撮影しているカメラの動き及び位置を示す動き位置情報を入力し、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、上記画像の探索範囲を上記動き位置情報が示すカメラの動き及び位置に応じて制御し、位置を変えずにカメラの回転が行われる場合、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、上記画像の探索範囲を視差が大きい領域ほど小さい範囲に制御することを特徴とするステレオ画像符号化装置。 - 同一時刻に撮影された複数の画像を入力し、上記複数の画像における画面内の視差を算出する視差算出手段と、上記視差算出手段により算出された視差に応じて画面内の領域をグループ分けするグルーピング手段と、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の特性を抽出する特性抽出手段と、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の動きを予測する動き予測手段と、上記動き予測手段による各領域の動き予測結果を用いて、上記複数の画像の符号化を行う符号化手段とを備え、
上記動き予測手段は、複数の画像と異なる時刻に撮影された予測参照用の画像を格納している予測参照画像メモリの中から、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索し、上記予測参照用の画像を用いて各領域の動きを予測し、複数の画像を撮影しているカメラの動き及び位置を示す動き位置情報を入力し、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、上記画像の探索範囲を上記動き位置情報が示すカメラの動き及び位置に応じて制御し、カメラのズームインとズームアウトが行われる場合、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、上記画像の探索範囲を視差が小さい領域ほど小さい範囲に制御することを特徴とするステレオ画像符号化装置。 - 同一時刻に撮影された複数の画像を入力し、上記複数の画像における画面内の視差を算出する視差算出手段と、上記視差算出手段により算出された視差に応じて画面内の領域をグループ分けするグルーピング手段と、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の特性を抽出する特性抽出手段と、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の動きを予測する動き予測手段と、上記動き予測手段による各領域の動き予測結果を用いて、上記複数の画像の符号化を行う符号化手段とを備え、
上記動き予測手段は、複数の画像と異なる時刻に撮影された予測参照用の画像を格納している予測参照画像メモリの中から、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索し、上記予測参照用の画像を用いて各領域の動きを予測し、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、各領域の中で基準となる領域に対応する予測参照用の画像の探索範囲を設定する基準探索範囲設定部と、その他の領域の探索範囲係数を設定する探索範囲係数設定部とを備え、上記基準探索範囲設定部及び上記探索範囲係数設定部の設定内容から、その他の領域に対応する予測参照用の画像の探索範囲を決定することを特徴とするステレオ画像符号化装置。 - 基準探索範囲設定部は、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域のうち、カメラの焦点が合う領域に対応する予測参照用の画像の探索範囲を、基準となる領域に対応する予測参照用の画像の探索範囲として設定することを特徴とする請求項4記載のステレオ画像符号化装置。
- 同一時刻に撮影された複数の画像を入力し、上記複数の画像における画面内の視差を算出する視差算出手段と、上記視差算出手段により算出された視差に応じて画面内の領域をグループ分けするグルーピング手段と、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の特性を抽出する特性抽出手段と、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、上記グルーピング手段によりグループ分けされた各領域の動きを予測する動き予測手段と、上記動き予測手段による各領域の動き予測結果を用いて、上記複数の画像の符号化を行う符号化手段とを備え、
上記動き予測手段は、複数の画像と異なる時刻に撮影された予測参照用の画像を格納している予測参照画像メモリの中から、上記特性抽出手段により抽出された特性を考慮して、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索し、上記予測参照用の画像を用いて各領域の動きを予測し、上記動き予測手段は、予測参照用の画像が撮影された時点のカメラの動き及び位置を示す動き位置情報と、複数の画像が撮影された時点の動き及び位置を示す動き位置情報とから、予測参照用の画像が撮影された時点から複数の画像が撮影された時点までのカメラの変化を認識し、上記カメラの変化と視差算出手段により算出された視差から、みかけ動きベクトルを算出し、上記みかけ動きベクトルを考慮して、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索することを特徴とするステレオ画像符号化装置。 - 動き予測手段は、無限遠方を基点として、上記基点が画像の中心に置かれている状態で回転しながらカメラの移動が行われる場合、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、視差が小さい領域ほど、みかけ動きベクトルを小さくすることを特徴とする請求項6記載のステレオ画像符号化装置。
- 動き予測手段は、位置を変えずにカメラの回転が行われる場合、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、視差が大きい領域ほど、みかけ動きベクトルを小さくすることを特徴とする請求項6記載のステレオ画像符号化装置。
- 動き予測手段は、カメラのズームインとズームアウトが行われる場合、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、視差が小さい領域ほど、みかけ動きベクトルを小さくすることを特徴とする請求項6記載のステレオ画像符号化装置。
- 動き予測手段は、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域に対応する予測参照用の画像を探索する際、各領域の中で基準となる領域のみかけ動きベクトルを設定する基準みかけ動きベクトル設定部と、その他の領域のみかけ動きベクトル係数を設定するみかけ動きベクトル係数設定部とを備え、上記基準みかけ動きベクトル設定部及び上記みかけ動きベクトル係数設定部の設定内容から、その他の領域のみかけ動きベクトルを決定することを特徴とする請求項6記載のステレオ画像符号化装置。
- 基準みかけ動きベクトル設定部は、グルーピング手段によりグループ分けされた各領域のうち、カメラの焦点が合う領域のみかけ動きベクトルを、基準となる領域に対応するみかけ動きベクトルとして設定することを特徴とする請求項10記載のステレオ画像符号化装置。
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