JP4655767B2 - 放電ランプ - Google Patents

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本発明は、映写機などにおいて光源として用いられるキセノンランプ、例えば半導体露光装置、液晶露光装置などにおける光源として用いられる超高圧水銀ランプのような高輝度放電ランプに関し、特にその陰極に特徴の有る高輝度放電ランプに関する。
高輝度放電ランプの陰極は、トリウムやランタン、バリウムのような易電子放射物質を0.3〜4重量%程度含み、それら易電子放射物質が陰極を構成するタングステンなどの高融点の陰極基体金属に吸着し、仕事関数を下げることで、良好な電子放射特性を得ている。しかしながら、易電子放射物質は陰極表面から蒸発し、失われるため、良好な電子放射特性を保つためには、易電子放射物質を補う必要がある。
従来、易電子放射性の物質は酸化物の形で高融点の陰極基体金属内に存在し、拡散によって陰極先端まで運ばれると考えられている。このため、易電子放射物質の陰極先端への供給は、時間とともに拡散の経路が延びていくため、減少し、陰極先端から失われる量より、陰極の内部から供給される供給量が少なくなると、アーク輝点であるアークスポットが移動したり、アークスポットの大きさが変わり、アーク不安定の現象を起こすため、寿命が制限されていた。
特公昭40−27233号公報には、図7に断面図で示すように、陰極2の陰極縮径部23であるテーパー状部分の表面に、環状溝27を設けることで、陰極先端24が点灯中に著しい温度上昇を示し熱輻射が改善され、更に陰極先端24に円味をつけることによってアーク不安定を抑制し、より長時間安定な動作を維持するための環状溝27を備えた陰極2の構造が提案されている。25は陰極胴部、30は陰極芯棒である。
また特開2003−257363号公報には、同様に陰極の陰極縮径部であるテーパー状部分もしくは陰極胴部に環状溝もしくは凹部や突出部を設けることで、それより以降にアークが移行するのを抑え、その結果アークが発光管に接触することが抑えられることから、発光管の白濁や亀裂といった不具合を抑えることができる効果が記載されている。
陰極縮径部もしくは陰極胴部に環状溝もしくは凹部や突出部を設けた場合、発光管に接触する危険性が抑えられることから、設けない場合に比べ、発光管の白濁や亀裂といった不具合を抑えることができるが、例えば図7で示した陰極でいえば、環状溝27のエッジ部分27aに電界が集中して、そこがアーク輝点となり易く、やはりアークは不安定となる。このため、より安定にアーク輝点を陰極先端24に留めるためには、陰極表面にエッジ部27aを持たないようにすることが望ましい。
特公昭40-27233号公報 特開2003-257363号公報
そこで、本発明の目的は、高輝度の放電ランプにおいて、アークの不安定を抑制し、更には陰極先端の温度を上昇させ、陰極に含有された易電子放射物質の熱拡散を促進し、陰極先端の熱放射を改善することで先端に安定にアーク輝点を形成させ、長時間にわたって安定な動作を保つような陰極電極を具備した放電ランプを提供することにある。
請求項1の発明は、発光管内に陰極と陽極が対向して配置され、該陰極には易電子放射物質がドープされており、該陰極が陰極胴部と、陰極先端に向かって徐々にまたは段階的に該陰極胴部より縮径した陰極縮径部とを備えたものである放電ランプにおいて、該陰極の内部に、該陰極縮径部内または該陰極縮径部から該陰極胴部にかけての範囲で空洞部を有し、該空洞部の該陰極先端側の底面位置は該陰極縮径部内にあって、該陰極胴部の直径をD(mm)としたとき、該底面位置は該陰極先端から0.2D(mm)以上離れており、かつ、該空洞部の該底面位置における該陰極の断面積に対する該空洞部の断面積の割合が15%以上であることを特徴とする放電ランプとするものである。
なお、該空洞部の該底面位置における該陰極の断面積における「陰極の断面積」というのは陰極の、放電ランプの管軸に垂直な面の断面積であって、空洞部の管軸に垂直な面の断面積も含めた面積をいう。
また、請求項2の発明は、前記空洞部が気密に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプとするものである。
本発明によれば、陰極内に空洞部を設けることで、その先端部の温度を上昇させることができるため、陰極表面に溝部を設ける必要がなく、不所望に溝部にアーク輝点が形成されることを回避することができる。また空洞部を設けなかった場合には、ランプ寿命中、拡散速度が十分でなく陰極先端にまで拡散出来なかった易電子放射性物質を、陰極先端に供給することができ、長時間にわたって電子放出を安定に維持し、放射照度の安定した光源を提供することができる。
図1に本発明の典型的な放電ランプ10の概略図を示す。一部断面図で示してある。密閉された発光管1と、該発光管1内に対向する一対の陰極2と陽極3の2つの電極を備え、これらの電極が発光管1に気密に封着された封着部4を介して外部と電気的に接続された放電ランプである。
ここで、図1に示した陰極2について数値例を紹介する。陰極の胴部の直径はφ6〜25mmの範囲から選択されて、例えば10mm、陰極の全長は14〜50mmの範囲から選択されて、例えば18mm、陰極先端径は0.5〜2.0mmの範囲から選択されて、例えば0.9mm、陰極の縮径部のテーパー角は30°以上で選択されて、例えば40°である。
図2は、陰極2の断面図を示す。本発明において、陰極2は高融点金属からなる陰極基体21に形成された有底孔22に陰極芯棒30が圧入などで差し込まれ一体になった部材のことをいう。
図2(a)は陰極芯棒30が差し込まれる前の陰極基体21を示す。陰極基体21には有底孔22が形成され、第一の空間22aと第一の空間より径の小さい第二の空間22bが示されている。ここで第一の空間22aは陰極芯棒30を差し込むための空間である。なお、この第一の空間22aと第二の空間22bは同一径にて一体に形成されていてもよい。
陰極基体21は、先端(図中では上方)に向かうに従い、径が縮径する陰極縮径部23を有し、有底孔22に対し陰極芯棒30を圧入することで、陰極2が構成される。図2においては、図2(b)に示したように有底孔22中の第一の空間22aの全体、または図2(c)に示したように第一の空間22aの一部に陰極芯棒30が圧入され、陰極芯棒30より前方の第二の空間22bか、第二の空間22bと第一の空間22aの一部が空洞部40を形成する。25は陰極胴部である。
図2に示す陰極2の数値例を以下に挙げる。陰極基体21は、全長が18mmであり、円錐状に形成された陰極縮径部23における陰極先端24の径が0.9mmであって、40°のテーパー角を有する全長13mmの陰極縮径部23を有し、陰極胴部25の直径、すなわち図中のDは10mmである。空洞部40の陰極先端側の底面位置40aは陰極基体21の陰極先端24から3mmの位置になるよう設けられ、すなわち、図中で空洞部40の陰極先端側の底面位置40aと陰極先端24の間の距離L(図2(b)、(c))は3mmであり、第二の空間22bの直径が2.0mm、全長が8mmであり、第一の空間22aの直径は3.3mm、全長は7mmである。陰極基体21としては、2重量%のトリウム酸化物を含有したタングステン材料を用いた。
ここで図2に示す陰極2の外観形状および有底孔22の第一の空間22aの形状は全て同じとし、第二の空間22bにおける直径すなわち空洞部40の直径dと陰極基体21の陰極先端24から空洞部40の陰極先端側の底面位置40aまでの距離Lを変化させた陰極を作製し、その陰極を使用して電力4kWのキセノンランプを試験ランプA1〜試験ランプA7まで6本製作し、比較例として、陰極の外周面に溝を備えた溝付陰極を使用した同じく電力4kWのキセノンランプを1本製作し、点灯評価の比較を行った。
なお、図2(d)で示したように、有底孔22の第二の空間22bの先端部および第一の空間から第二の空間にその孔径が変わる位置には、切削時のドリル先端形状により、斜めになる部分が形成される場合がある。前記第二の空間22bの全長は、その孔径が一定になる先端位置から第一の空間22aの孔径が一定になる先端位置までの距離を示す。このときの空洞部の全長は、8mmであった。
図2(b)、図2(c)において、陰極基体21の陰極先端24から空洞部40の陰極先端側の底面位置40aまでの距離Lを示したが、実際は、ドリル切削により有底孔の加工を行っており、図2(d)で示したように陰極先端側の底面位置40aは切削時のドリル先端形状により、斜めになる部分を除き、空洞部の内径が一定になる位置を底面位置40aとし、陰極基体21の陰極先端24から底面位置40aまでの距離をLとし、図中ではL2と示している。
比較例とした溝付陰極付きのキセノンランプの陰極は、0.5mmの幅の環状の切込溝が陰極先端から軸方向に6.5mmの距離に0.5mmの深さで設けられており、図2の陰極の第二の空間22b部が無い以外は、同形状とした。陰極基体は、2重量%のトリウム酸化物を含有したタングステン材料である。
図3に、その評価結果を示す。図3には、空洞部40の直径d(第二の空間22bの直径)、陰極基体21の陰極先端24から底面位置40aまでの距離L(図3中には単に先端からの距離と記載)、陰極基体21の陰極先端24から底面位置40aまでの距離の陰極胴部の直径Dに対する割合(図3中には単に陰極胴部に対する割合と記載)、寿命時間および陰極2の空洞部40の底面位置40aの位置における陰極2断面に対する空洞部40の断面積の割合(図3中には断面積割合と記載)を示した。
比較例としたキセノンランプの溝付陰極においては、先端からの距離6.5mmはテーパー状部分の表面に設けた環状溝の先端側のエッジ部分から陰極先端24までの距離である。
なお、ここで空洞部40の底面位置40aとは、任意の径で加工した最も陰極前方の有底孔(空洞部)位置を示し、ドリル切削により有底孔を加工し、その先端形状により、斜めになる部分が形成された場合、その斜め部分を除き、空洞部の内径が一定になる位置を示す。
ランプの寿命時間は、ランプ電圧を測定し、
(Vmax − Vmin)/ Vmin × 100 (%)
の値が3%を越える時間を寿命とした。
この電圧変動は、少なくとも30分以上ランプを点灯させて熱的に安定した後、10分間中に測定されたランプ電圧の最大値をVmax、最小値をVminとして求める。映写機用の光源として利用されるキセノンランプは、この電圧変動が3%を越える値になるとアークの揺らぎが大きくなり、映写面上での画像がちらついて使用出来なくなる。ランプ寿命を電圧で定義するのは、本来ランプ寿命は、ランプからの光量で規定されるものであるが、アークの揺らぎ(光量変動)とランプ電圧とは強い相関があり、測定が簡便なランプ電圧をランプ光量の代用特性として測定することにより、アーク安定性の評価が可能だからである。
図3より陰極基体21の陰極先端24から空洞部40の底面位置40aまでの距離L(mm)を、陰極胴部径をD(mm)としたときに0.2D(mm)以上となる距離だけ離し、かつ陰極2の空洞部40の底面位置40aにおける該陰極2の該空洞部を含む断面に対する該空洞部の断面積割合が15%以上とした陰極を用いたキセノンランプ、すなわち試験ランプA2、A4、A6、A7の場合、1100時間以上の長寿命を達成しており、溝付陰極を用いた比較例のキセノンランプに比べ、長時間にわたって安定な動作を保たれる結果となった。比較例とした超高圧水銀ランプの溝付陰極においては、先端からの距離6.5mmが意味するものは、テーパー状部分の表面に設けた環状溝の先端側のエッジ部分から陰極先端24までの距離である。
次に図4に示す外観形状の陰極2を用いて、陰極2の外観形状および第一の空間22aの形状は全て同じとし、第二の空間22bにおける直径すなわち空洞部40の直径dと陰極基体21の陰極先端24から空洞部40の陰極先端側の底面位置40aまでの距離Lを変化させた陰極を作製し、その陰極を使用して電力8kWの超高圧水銀ランプを試験ランプB1〜試験ランプB8まで7本製作し、比較例として、陰極の外周面に溝を備えた溝付陰極を使用した同じく電力8kWの超高圧水銀ランプを1本製作し、点灯評価の比較を行った。
図4に示す陰極2の数値例を以下に挙げる。陰極基体21は、全長が35mmであり、円錐状に形成された陰極縮径部23における陰極先端24の径が1.6mmであって、60°のテーパー角を有するテーパー状部分の長さ13.4mmの陰極縮径部23を有し、陰極胴部の直径Dが15mmである。空洞部40は、陰極先端24から空洞部40の陰極先端側の底面位置40aまでの距離Lが3mmになるよう設けられ、空洞部40の直径dが2mmである。30は電極芯棒である。陰極基体としては、1重量%のトリウム酸化物を含有したタングステン材料を用いた。

なお、第二の空間の先端部および第一の空間から第二の空間にその孔径が変わる位置には、切削時のドリル先端形状により、斜めになる部分が形成される溝付陰極は、1.5mmの幅の環状の切込溝が陰極先端から軸方向に6.5mmの距離に0.6mmの深さで設けられており、図4の陰極の第二の空間22b部が無い以外は、同形状である。陰極材料は、2重量%のトリウム酸化物を含有したタングステン材料である。
図5に、その評価結果を示す。図5中に記載の項目は、図3に記載したものと同じである。ランプの寿命時間は、ランプ電圧を測定し、
(Vmax − Vmin)/ Vmin × 100 (%)
の値が3%を越える時間を寿命とした。半導体や液晶露光用の光源として利用される超高圧水銀ランプは、この電圧変動が3%を越える値になるとアークの揺らぎが大きくなり、露光するために必要な光量が得られなくなり、使用出来なくなる。
図3と同様、陰極基体21の陰極先端24から空洞部40の底面位置40aまでの距離Lを、陰極胴部径をD(mm)としたときに0.2D(mm)以上となる距離だけ離し、かつ陰極2の空洞部40の底面位置40aにおける該陰極2の該空洞部を含む断面積に対する該空洞部の断面積割合が15%以上とした陰極を用いた超高圧水銀ランプ、すなわち試験ランプB2、B4、B6、B7の場合、溝付陰極を用いた超高圧水銀ランプに比べ、長時間にわたって安定な動作を保たれる結果となった。比較例とした超高圧水銀ランプの溝付陰極においては、先端からの距離6.5mmが意味するものは、テーパー状部分の表面に設けた環状溝の先端側のエッジ部分から陰極先端24までの距離である。
以上より、陰極基体21の陰極先端24から空洞部40の底面位置40aまでの距離Lを、陰極胴部径をD(mm)としたときに0.2D(mm)以上となる距離だけ離し、かつ陰極2の空洞部40の底面位置40aにおける該陰極2の断面に対する該空洞部の断面積割合が15%以上とした陰極を用いた超高圧水銀ランプの場合、ランプ寿命が溝付陰極のものと比べ、長く保たれることが分かった。
これは陰極内部に空洞部を設けた場合、空洞部より前方部分では、アークから陰極先端に流入する熱量が、その後方に伝わりにくくなるため、陰極温度は上昇する。アークから陰極先端に流入した熱量が、その後方へ伝導していく速度は、陰極断面積によって決まるが、この陰極断面に占める空洞部の断面積割合が小さくなると、後方へ熱が早く伝導することになり、その前方で熱を蓄え陰極温度を上昇させる役割を担えなくなることが考えられる。発明者らは、陰極縮径部内に形成される、この陰極断面に占める空洞部の断面積割合を15%以上にすることにより、有効に熱を蓄え陰極温度を上昇させることができることを見出した。
更には陰極胴部の直径をD(mm)とした場合、陰極基体21の陰極先端24から空洞部40の底面位置40aまでの距離Lを、0.2D(mm)以上にする必要があることを見出した。これは、加熱された陰極は、輻射によりその熱を外部に放出する。陰極先端においては、アークから流入する熱量が大きいため、トータルとして陰極に熱が流入する。然るに、ある距離以上先端より離れると、流入熱量よりも輻射熱量が勝るため、トータルとして熱が放出され陰極は、冷えることになる。この輻射熱量は、陰極の表面積の大きさで決まるため、熱を蓄え陰極温度を上昇させる効果は、陰極寸法が影響するためと考えられる。
また、陰極内部に空洞部より後方では前方からの熱の流入が抑えられるため逆に陰極温度は下がることになる。従来、陰極基体中に含まれる易電子放射物質が、その寿命中に陰極先端にまで拡散して供給される距離がある。然るに、この距離よりも先端に近づけて空洞部を設けると、その後方では陰極温度が下がるため、拡散による易電子放射物質の陰極先端への供給量が減少するため、先端より空洞部を離して設ける必要があるためと考えられる。
溝付陰極に比べ、長時間にわたって安定な動作が保たれた陰極の空洞部の全長には、規則性が見られなかった。これはヒートダムの効果は、空洞部を設けた位置より先端側において得られるものであり、その以後の空洞部の大きさは、熱の蓄積にさほど影響しないことが考えられる。
本願発明による別の実施形態を図6に示す。陰極2は、第二の空間22bの後方部分に例えばタングステン製の栓26をし、その後、該栓26を溶融させることで、空洞部40を気密になるよう形成されている。陰極基体21に空洞部40を設けることにより、陰極温度を上昇させることができるため、陰極に含有された易電子放射物質の熱拡散が促進され、長時間にわたって安定な動作を保つことができる。
ランプ寿命中に陰極先端24に供給される易電子放射物質は、先端に存在するものの他に、空洞部40の後方に存在する易電子放射物質がその位置の陰極温度で決まる蒸気圧量だけ空洞部40内を空中輸送され、先端に供給されるものもある。空洞部40を気密にすることで、蒸気となる易電子放射物質を無駄なく先端に供給することができる。40aは空洞部40の底面位置、23は陰極縮径部、30は陰極芯棒である。
また陰極芯棒を陰極の有底孔へ圧入する作業をするときに不純ガスが空洞部に混入していた場合、ランプ点灯中、徐々に不純ガスがリークして、ランプ点灯特性に不具合を生じる恐れがある。よって空洞部を気密にすることでこのような不具合が生じるのを防ぐことができるメリットもある。
以上の結果によれば、図3および図5からも明らかなように、前記空洞部の陰極先端側の底面位置を、陰極胴部の直径をD(mm)としたときに、陰極先端から0.2D以上離れて形成し、更に有底孔前方端面位置における陰極断面に対する空洞部の断面積割合を15%以上とした場合、長時間にわたって放射照度の安定した光源を提供することができることが確認された。
本発明の放電ランプの概略図を示す。 本発明に係る放電ランプの陰極の断面図を示す。 電力4kWのキセノンランプの寿命評価結果を示す。 本発明に係る放電ランプの陰極の断面図を示す。 電力8kWの超高圧水銀ランプの寿命評価結果を示す。 本発明に係る放電ランプの他の陰極の断面図を示す。 従来技術である放電ランプの溝付き陰極の断面図を示す。
符号の説明
1 発光管
2 陰極
3 陽極
4 封着部
10 放電ランプ
21 陰極基体
22 有底孔
22a 第一の空間
22b 第二の空間
23 陰極縮径部
24 陰極先端
26 栓
27 環状溝
27a エッジ部
30 陰極芯棒
40 空洞部
40a 陰極先端側の底面位置

Claims (2)

  1. 発光管内に陰極と陽極が対向して配置され、該陰極には易電子放射物質がドープされており、該陰極が陰極胴部と、陰極先端に向かって徐々にまたは段階的に該陰極胴部より縮径した陰極縮径部とを備えたものである放電ランプにおいて、
    該陰極の内部に、該陰極縮径部内または該陰極縮径部から該陰極胴部にかけての範囲で空洞部を有し、
    該空洞部の該陰極先端側の底面位置は該陰極縮径部内にあって、該陰極胴部の直径をD(mm)としたとき、該底面位置は該陰極先端から0.2D(mm)以上離れており、
    かつ、該空洞部の該底面位置における該陰極の断面積に対する該空洞部の断面積の割合が15%以上であることを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記空洞部が気密に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
















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