JP4655175B2 - マニピュレータシステム、マスタマニピュレータ、スレーブマニピュレータ及びそれらの制御方法、並びに記録媒体 - Google Patents

マニピュレータシステム、マスタマニピュレータ、スレーブマニピュレータ及びそれらの制御方法、並びに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マニピュレータシステム、マスタマニピュレータ、スレーブマニピュレータ及びそれらの制御方法、並びに記録媒体に関し、特に、容易に、かつ、精度よく、スレーブマニピュレータを遠隔操作することができるようにしたマニピュレータシステム、マスタマニピュレータ、スレーブマニピュレータ及びそれらの制御方法、並びに記録媒体関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来の手術用マニピュレータシステムの外観の構成例を示している。
【0003】
手術台1には、後述するマスタマニピュレータ部8Lおよびマスタマニピュレータ部8Rのそれぞれにより遠隔操作されて、手術台1に寝かされている患者(図1の例では、あお向けに寝せられている患者)2に対する径皮的手術を行う、スレーブマニピュレータ部3Lおよびスレーブマニピュレータ部3R(以下、個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、スレーブマニピュレータ部3と称する。他の場合についても同様である)が設置されている。
【0004】
スレーブマニピュレータ部3Lは、手術台1の左側(手術台1を上から見た場合の左側)に設置され、その先端には、把持鉗子、メス、縫合器、または注射器等の処置具で構成される先端部4Lが取り付けられている。
【0005】
スレーブマニピュレータ部3Rは、手術台1の右側に設置され、その先端には、把持鉗子、メス、縫合器、または注射器等の処置具で構成される先端部4Rが取り付けられている。
【0006】
手術台1にはさらに、患者2の腹腔内の様子を撮像するCCDカメラ6が先端に取り付けられたカメラ部5が設置されている。
【0007】
操作台7は、例えば、手術台1の周辺に備え付けられており、そこには、操作者Aにより操作される、マスタマニピュレータ部8L,8Rがそれぞれ設置されている。
【0008】
マスタマニピュレータ部8Lは、操作台7の左側(操作台7を背にした場合の左側)に設置され、その先端には、操作者Aの左手により保持されて操作される操作部9Lが取り付けられている。
【0009】
マスタマニピュレータ部8Rは、操作台7の右側に設置され、その先端には、操作者Aの右手により保持されて操作される操作部9Rが取り付けられている。
【0010】
モニタ10は、操作者Aが、マスタマニピュレータ部8(操作部9)を操作しながら、そこに表示される映像を見ることができるように、操作台7付近に設置されている。モニタ10には、カメラ部5のCCDカメラ6により撮像された映像が映し出される。
【0011】
操作者Aは、操作台7を背にして操作台7とモニタ10の間に立ち、モニタ10に映し出されるスレーブマニピュレータ部3の先端部4の様子を見ながら、左手で、マスタマニピュレータ部8Lの操作部9Lを3次元的に移動するようにして操作し、スレーブマニピュレータ部3Lの先端部4Lに、操作部9Lの動きに同期した動きをさせ、また右手で、マスタマニピュレータ部8Rの操作部9Rを3次元的に移動するようにして操作し、スレーブマニピュレータ部3Rの先端部4Rに、操作部9Rの動きに同期した動きをさせることで、患者2に対する径皮的手術を行う。
【0012】
すなわち、このシステムでは、1個のマスタマニピュレータ部8(マスタマニピュレータ部8Lまたはマスタマニピュレータ部8R)により、1個のスレーブマニピュレータ部3(スレーブマニピュレータ部3Lまたはスレーブマニピュレータ部3R)が遠隔制御されることで、患者2に対する径皮的手術が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば、図2(A)に示すような、所定の位置Aから、一定のふくらみをもって位置Bに至る軌跡(以下、目標軌跡と称する)を描くように、スレーブマニピュレータ部3の先端部4を移動させたい場合、操作者Aは、目標軌跡と同じ軌跡を描くように、マスタマニピュレータ部8の操作部9を移動させようとする。
【0014】
しかしながら、操作者Aの、操作部9に対する操作技術のレベルにもよるが、例えば、図2(B)の実線で示すように、図2(B)の点線で示される目標軌跡からずれた軌跡(以下、操作軌跡と称する)を描くように、操作部9が移動されることがある。すなわち、この場合、スレーブマニピュレータ部3の先端部4は、当然、目標軌跡からずれた操作軌跡を描くように移動する。
【0015】
このように、1個のマスタマニピュレータ部8により、1個のスレーブマニピュレータ部3を遠隔操作する場合、遠隔操作の精度は、一人の操作者Aの操作技術に大きく依存することになる。
【0016】
すなわち、従来においては、スレーブマニピュレータ部3を精度よく遠隔操作するには、操作者Aは、マスタマニピュレータ部8(操作部9)に対する高度な操作技術を修得する必要があった。言い換えれば、スレーブマニピュレータ部3を精度よく遠隔操作することが容易ではなかった。
【0017】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数のマスタマニピュレータ部8により、1個のスレーブマニピュレータ部3を遠隔操作することで、遠隔操作を、容易に、かつ、精度良く、行うことができるようにするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明のマニピュレータシステムは、それぞれ一人の操作者により操作される第1の操作部を有する複数の第1マスタマニピュレータ、前記複数の第1マスタマニピュレータの操作者と異なる一人の操作者により操作される第2の操作部を有する第2マスタマニピュレータ、並びに所定の処理対象物に対して処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータからなるマニピュレータシステムにおいて、前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれは、前記第1の操作部の、前記第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出する第1の検出手段と、前記第1の操作部の絶対的な姿勢を送出する第1の送出手段と、自分以外の前記第1マスタマニピュレータが送出する前記絶対的な姿勢と、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する第1の取得手段と、前記第1の検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記第1の取得手段により取得された自分以外の前記第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出手段と、算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出手段と、算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する第1の決定手段と、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御する第1の制御手段とを備え、前記第2マスタマニピュレータは、前記第2の操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する第2の検出手段と、前記第2の操作部の前記相対的な姿勢を送出する第2の送出手段と、前記スレーブマニピュレータが送出する前記第1の力またはトルクを取得する第2の取得手段と、前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第4の力またはトルクとして決定するとともに、前記第2の取得手段で取得された前記第1の力またはトルクと前記第4の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第5の力またはトルクを決定する第2の決定手段と、操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する第2の制御手段とを備え、前記スレーブマニピュレータは、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記第1の送出手段により送出された前記第1の操作部の絶対的な姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の送出手段により送出された前記第2の操作部の前記相対的な姿勢とを取得する第3の取得手段と、取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である前記基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合手段と、前記統合手段により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する第3の制御手段と、前記処理部が前記処理対象物から受けた前記第1の力またはトルクを検出する第3の検出手段と、前記第1の力またはトルクを送出する第3の送出手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれにおいて、前記第1の取得手段には、さらに、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢を取得させ、前記第1の制御手段には、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御させ、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御させ、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の制御手段には、前記相対的な姿勢が前記所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第4の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御させ、前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御させることができる。
【0020】
前記第1マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の合図の表示を制御する第1の表示制御手段をさらに備え、前記第2マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記合図の表示を制御する第2の表示制御手段をさらに備えることができる。
【0021】
前記第1マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の音声の合図の出力を制御する第1の出力制御手段をさらに備え、前記第2マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記音声の合図の出力を制御する第2の出力制御手段をさらに備えることができる。
【0022】
本発明のマニピュレータシステムの制御方法は、それぞれ一人の操作者により操作される第1の操作部を有する複数の第1マスタマニピュレータ、前記複数の第1マスタマニピュレータの操作者と異なる一人の操作者により操作される第2の操作部を有する第2マスタマニピュレータ、並びに所定の処理対象物に対して処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータからなるマニピュレータシステムの制御方法において、前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれは、前記第1の操作部の、前記第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出する第1の検出ステップと、前記第1の操作部の絶対的な姿勢を送出する第1の送出ステップと、自分以外の前記第1マスタマニピュレータが送出する前記絶対的な姿勢と、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する第1の取得ステップと、前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記第1の取得ステップの処理により取得された自分以外の前記第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する第1の決定ステップと、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御する第1の制御ステップとを備え、前記第2マスタマニピュレータは、前記第2の操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する第2の検出ステップと、前記第2の操作部の前記相対的な姿勢を送出する第2の送出ステップと、前記スレーブマニピュレータが送出する前記第1の力またはトルクを取得する第2の取得ステップと、前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第4の力またはトルクとして決定するとともに、前記第2の取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第4の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第5の力またはトルクを決定する第2の決定ステップと、操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する第2の制御ステップとを備え、前記スレーブマニピュレータは、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記第1の送出ステップの処理により送出された前記第1の操作部の絶対的な姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の送出ステップの処理により送出された前記第2の操作部の前記相対的な姿勢とを取得する第3の取得ステップと、取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である前記基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する第3の制御ステップと、前記処理部が前記処理対象物から受けた前記第1の力またはトルクを検出する第3の検出ステップと、前記第1の力またはトルクを送出する第3の送出ステップとを含むことを特徴とする。
【0023】
前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれにおいて、前記第1の取得ステップの処理には、さらに、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢を取得させ、前記第1の制御ステップの処理には、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御させ、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御させ、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の制御ステップの処理には、前記相対的な姿勢が前記所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第4の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御させ、前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御させることができる。
【0024】
前記第1マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の合図の表示を制御する第1の表示制御ステップと、前記第2マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記合図の表示を制御する第2の表示制御ステップとをさらに含むことができる。
【0025】
前記第1マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の音声の合図の出力を制御する第1の出力制御ステップと、前記第2マスタマニピュレータには、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記音声の合図の出力を制御する第2の出力制御ステップとをさらに含むことができる。
【0026】
本発明の第1の記録媒体は、それぞれ一人の操作者により操作される第1の操作部を有する複数の第1マスタマニピュレータ、前記複数の第1マスタマニピュレータの操作者と異なる一人の操作者により操作される第2の操作部を有する第2マスタマニピュレータ、並びに所定の処理対象物に対して処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータからなるマニピュレータシステムの制御用のコンピュータに、前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれにおいて、前記第1の操作部の、前記第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出する第1の検出ステップと、前記第1の操作部の絶対的な姿勢を送出する第1の送出ステップと、自分以外の前記第1マスタマニピュレータが送出する前記絶対的な姿勢と、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する第1の取得ステップと、前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記第1の取得ステップの処理により取得された自分以外の前記第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する第1の決定ステップと、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御する第1の制御ステップとを実行し、前記第2マスタマニピュレータにおいて、前記第2の操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する第2の検出ステップと、前記第2の操作部の前記相対的な姿勢を送出する第2の送出ステップと、前記スレーブマニピュレータが送出する前記第1の力またはトルクを取得する第2の取得ステップと、前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第4の力またはトルクとして決定するとともに、前記第2の取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第4の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第5の力またはトルクを決定する第2の決定ステップと、操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する第2の制御ステップとを実行し、前記スレーブマニピュレータにおいて、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記第1の送出ステップの処理により送出された前記第1の操作部の絶対的な姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の送出ステップの処理により送出された前記第2の操作部の前記相対的な姿勢とを取得する第3の取得ステップと、取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である前記基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する第3の制御ステップと、前記処理部が前記処理対象物から受けた前記第1の力またはトルクを検出する第3の検出ステップと、前記第1の力またはトルクを送出する第3の送出ステップとを実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0027】
本発明のマニピュレータシステムおよびその制御方法並びに第1の記録媒体においては、複数の第1マスタマニピュレータそれぞれにおいて、第1の操作部の、第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢が検出され、第1の操作部の絶対的な姿勢が送出され、自分以外の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢と、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクが取得され、検出された自分の絶対的な姿勢と、取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの絶対的な姿勢とを用いて、複数の第1マスタマニピュレータの絶対的な姿勢の平均値が基準姿勢として算出され、算出された基準姿勢と自分の絶対的な姿勢との差が算出され、算出された基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、第1の力またはトルクと第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクが決定され、操作者が第3の力またはトルクを知覚するように、第1の操作部が制御される。また、第2マスタマニピュレータにおいては、第2の操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢が検出され、第2の操作部の相対的な姿勢が送出され、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクが取得され、相対的な姿勢に対応する力またはトルクが第4の力またはトルクとして決定されるとともに、取得された第1の力またはトルクと第4の力またはトルクとが加算されて、操作者に知覚させる第5の力またはトルクが決定され、操作者が第5の力またはトルクを知覚するように、第2の操作部が制御される。スレーブマニピュレータにおいては、複数の第1マスタマニピュレータから送出された第1の操作部の絶対的な姿勢と、第2マスタマニピュレータから送出された第2の操作部の相対的な姿勢とが取得され、取得された複数の第1マスタマニピュレータの絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、第2マスタマニピュレータの相対的な姿勢との加算値が算出され、算出された加算値に基づいて、処理部の姿勢が制御され、処理部が処理対象物から受けた第1の力またはトルクが検出され、送出される。
【0028】
本発明の第1のマスタマニピュレータは、操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータにおいて、前記操作部の絶対的な姿勢を検出する検出手段と、検出された前記操作部の絶対的な姿勢を、自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータに送出する送出手段と、前記自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢、自分以外の1つの第2マスタマニピュレータが送出する相対的な姿勢、および、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得手段と、前記検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記取得手段により取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、複数のマスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出手段と、前記基準姿勢算出手段により算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出手段と、前記差分算出手段により算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定手段と、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0029】
本発明の第1のマスタマニピュレータの制御方法は、操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御方法において、前記操作部の絶対的な姿勢を検出する検出ステップと、検出された前記操作部の絶対的な姿勢を自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータに送出する送出ステップと、前記自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢、自分以外の1つの第2マスタマニピュレータが送出する相対的な姿勢、および、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記取得ステップの処理により取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、複数のマスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、前記基準姿勢算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、前記差分算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0030】
本発明の第2の記録媒体は、操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御用のコンピュータに、前記操作部の絶対的な姿勢を検出する検出ステップと、検出された前記操作部の絶対的な姿勢を自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータに送出する送出ステップと、前記自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢、自分以外の1つの第2マスタマニピュレータが送出する相対的な姿勢、および、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記取得ステップの処理により取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、複数のマスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、前記基準姿勢算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、前記差分算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップとを実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0031】
本発明の第1のマスタマニピュレータおよびその制御方法並びに第2の記録媒体においては、操作部の絶対的な姿勢が検出され、検出された操作部の絶対的な姿勢が自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータに送出され、自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢、自分以外の1つの第2マスタマニピュレータが送出する相対的な姿勢、および、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクが取得され、検出された自分の絶対的な姿勢と、取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの絶対的な姿勢とを用いて、複数のマスタマニピュレータの絶対的な姿勢の平均値が、基準姿勢として算出され、算出された基準姿勢と自分の絶対的な姿勢との差が算出され、算出された基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクが決定されるとともに、第1の力またはトルクと第2の力またはトルクとが加算されて、操作者に知覚させる第3の力またはトルクが決定される。そして、取得した第2マスタマニピュレータの相対的な姿勢と、検出された自分の絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が第3の力またはトルクを知覚するように、操作部が制御され、取得した第2マスタマニピュレータの相対的な姿勢と、検出された自分の絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値以上である場合、操作者が第2の力またはトルクを知覚するように、操作部が制御される。
【0032】
本発明の第2のマスタマニピュレータは、操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータにおいて、前記操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する検出手段と、前記操作部の前記相対的な姿勢をスレーブマニピュレータに送出する送出手段と、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得手段と、前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第2の力またはトルクとして決定するとともに、前記取得手段で取得された前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定手段と、前記相対的な姿勢が所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0033】
本発明の第2のマスタマニピュレータの制御方法は、操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御方法において、前記操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する検出ステップと、前記操作部の前記相対的な姿勢をスレーブマニピュレータに送出する送出ステップと、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第2の力またはトルクとして決定するとともに、前記取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、前記相対的な姿勢が所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0034】
本発明の第3の記録媒体は、操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御用のコンピュータに、前記操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する検出ステップと、前記操作部の前記相対的な姿勢をスレーブマニピュレータに送出する送出ステップと、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第2の力またはトルクとして決定するとともに、前記取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、前記相対的な姿勢が所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップとを実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0035】
本発明の第2のマスタマニピュレータおよびその制御方法並びに第3の記録媒体においては、操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢が検出され、操作部の相対的な姿勢がスレーブマニピュレータに送出され、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクが取得され、相対的な姿勢に対応する力またはトルクが第2の力またはトルクとして決定されるとともに、取得された第1の力またはトルクと第2の力またはトルクとが加算されて、操作者に知覚させる第3の力またはトルクが決定される。相対的な姿勢が所定の閾値より小さい場合、操作者が第2の力またはトルクを知覚するように、操作部が制御され、相対的な姿勢が所定の閾値以上である場合、操作者が第3の力またはトルクを知覚するように、操作部が制御される。
【0036】
本発明のスレーブマニピュレータは、所定の処理対象物に処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータにおいて、複数の第1マスタマニピュレータから送出された、前記第1マスタマニピュレータが有する第1の操作部の絶対的な姿勢と、1つの第2マスタマニピュレータから送出された、前記第2マスタマニピュレータが有する第2の操作部の相対的な姿勢とを取得する取得手段と、取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合手段と、前記統合手段により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する制御手段と、前記処理部が前記処理対象物から受けた力またはトルクを検出する検出手段と、検出された前記力またはトルクを複数の前記第1マスタマニピュレータと前記第2マスタマニピュレータに送出する送出手段とを備えることを特徴とする。
【0037】
本発明のスレーブマニピュレータの制御方法は、所定の処理対象物に処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータの制御方法において、複数の第1マスタマニピュレータから送出された、前記第1マスタマニピュレータが有する第1の操作部の絶対的な姿勢と、1つの第2マスタマニピュレータから送出された、前記第2マスタマニピュレータが有する第2の操作部の相対的な姿勢とを取得する取得ステップと、取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する制御ステップと、前記処理部が前記処理対象物から受けた力またはトルクを検出する検出ステップと、検出された前記力またはトルクを複数の前記第1マスタマニピュレータと前記第2マスタマニピュレータに送出する送出ステップとを含むことを特徴とする。
【0038】
本発明の第4の記録媒体は、所定の処理対象物に処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータの制御用のコンピュータに、複数の第1マスタマニピュレータから送出された、前記第1マスタマニピュレータが有する第1の操作部の絶対的な姿勢と、1つの第2マスタマニピュレータから送出された、前記第2マスタマニピュレータが有する第2の操作部の相対的な姿勢とを取得する取得ステップと、取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する制御ステップと、前記処理部が前記処理対象物から受けた力またはトルクを検出する検出ステップと、検出された前記力またはトルクを複数の前記第1マスタマニピュレータと前記第2マスタマニピュレータに送出する送出ステップとを実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0039】
本発明のスレーブマニピュレータおよびその制御方法並びに第4の記録媒体においては、複数の第1マスタマニピュレータから送出された、第1マスタマニピュレータが有する第1の操作部の絶対的な姿勢と、1つの第2マスタマニピュレータから送出された、第2マスタマニピュレータが有する第2の操作部の相対的な姿勢とが取得され、取得された複数の第1マスタマニピュレータの絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、第2マスタマニピュレータの相対的な姿勢との加算値が算出され、算出された加算値に基づいて、処理部の姿勢が制御される。そして、処理部が処理対象物から受けた力またはトルクが検出され、検出された力またはトルクが複数の第1マスタマニピュレータと第2マスタマニピュレータに送出される。
【0041】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明を適用した手術用マニピュレータシステムにおけるスレーブマニピュレータ側の外観の構成例を示し、図4は、マスタマニピュレータ側の外観の構成例を示している。なお、図3において、図1における場合と対応する部分については、同一の符号を付し、図4において、同一の符号を付すとともに、その数枝に、“−1”を付して表して、適宜、説明を省略する。
【0042】
スレーブマニピュレータ部3Lは、手術台1に固定された基台21Lに取り付けられた、複数のアーム22Lおよび駆動部23Lからなる関節構造を有している。
【0043】
スレーブマニピュレータ部3Lの先端に取り付けられた、把持鉗子、メス、縫合器、または注射器等の処置具で構成される先端部4Lには、外部から受ける力F1(大きさおよび方向)やトルク(例えば、先端部4Lの先端に対するトルク)T1(大きさおよび方向)を検出するセンサー(図示せず)が取り付けられている。
【0044】
スレーブマニピュレータ部3Rは、手術台1に固定された基台21Rに取り付けられた、複数のアーム22Rおよび駆動部23Rからなる関節構造を有している。
【0045】
スレーブマニピュレータ部3Rの先端に取り付けられた、把持鉗子、メス、縫合器、または注射器等の処置具で構成される先端部4Rには、外部から受ける力F1やトルクT1を検出するセンサー(図示せず)が取り付けられている。
【0046】
カメラ部5は、スレーブマニピュレータ部3Lの基台21Lのやや下方(患者2の足側)に固定されている基台31に取り付けられた、複数のアーム32および駆動部33からなる関節構造を有している。なお、図3において、基台31、アーム32、および駆動部33の符号は、簡単のため、省略する。
【0047】
図4に示す操作台7―1乃至7−3は、例えば、手術台1の周辺に設置されている。操作台7−1には、マスタマニピュレータ部8L−1,8R−1が、操作台7−2には、マスタマニピュレータ部8L−2,8R−2が、そして操作台7−3には、マスタマニピュレータ部8L−3,8R−3がそれぞれ取り付けられている。
【0048】
なお、以下において、マスタマニピュレータ部8L−1とマスタマニピュレータ部8R−1を、個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、マスタマニピュレータ部8−1と称する。すなわち、操作台7−1に取り付けられているマスタマニピュレータ部を、マスタマニピュレータ部8−1と称する。他の場合についても同様である。
【0049】
また、マスタマニピュレータ部8L−1、マスタマニピュレータ部8L−2、およびマスタマニピュレータ部8L−3を、個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、マスタマニピュレータ部8Lと称する。すなわち、操作台7−1乃至7−3の左側(操作台7を背にした場合の左側)に設定されているマスタマニピュレータ部を、マスタマニピュレータ部8Lと称する。
【0050】
また、マスタマニピュレータ部8R−1、マスタマニピュレータ部8R−2、およびマスタマニピュレータ部8R−3を、個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、マスタマニピュレータ部8Rと称する。すなわち、操作台7−1乃至7−3の右側(操作台7を背にした場合の右側)に設定されているマスタマニピュレータ部を、マスタマニピュレータ部8Rと称する。
【0051】
さらに、マスタマニピュレータ部8Lとマスタマニピュレータ部8Rを、個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて、マスタマニピュレータ部8と称する。すなわち、マスタマニピュレータ部のすべてを、単に、マスタマニピュレータ部8と称する。
【0052】
マスタマニピュレータ側について、さらに説明を続ける。
【0053】
マスタマニピュレータ部8L−1は、操作台7−1に固定された基台41L−1に取り付けられた、複数のアーム42L−1および駆動部43L−1からなる関節構造を有している。マスタマニピュレータ部8R−1は、操作台7−1に固定された基台41R−1に取り付けられた、複数のアーム42R−1および駆動部43R−1からなる関節構造を有している。
【0054】
マスタマニピュレータ部8−1は、図1における場合と同様に、操作者Aにより、操作される。すなわち、マスタマニピュレータ部8L−1の操作部9L−1が、操作者Aの左手で3次元的に移動されるようにして操作され、マスタマニピュレータ部8R−1の操作部9R−1が、操作者Aの右手で3次元的に移動されるようにして操作される。
【0055】
操作台7−1の付近には、操作者Aが、マスタマニピュレータ部8−1を操作しながら、そこに表示される映像を見ることができるように、モニタ10−1が設けられている。モニタ10−1には、カメラ部5のCCDカメラ6により撮像された映像や、後述する同期取り画面が表示されるようになされている。モニタ10−1に取り付けられているスピーカ31−1は、例えば、後述する同期取り音声を出力する。
【0056】
操作台7−1の付近にはまた、操作者Aが、マスタマニピュレータ部8−1を操作しながら操作できるように、スイッチ部32−1が設けられている。スイッチ部32−1は、参加スイッチ33−1と同期開始スイッチ34−1により構成されている。参加スイッチ33−1および同期開始スイッチ34−1については後述する。
【0057】
マスタマニピュレータ部8L−2は、操作台7−2に固定された基台41L−2に取り付けられた、複数のアーム42L−2および駆動部43L−2からなる関節構造を有している。マスタマニピュレータ部8R−2は、操作台7−2に固定された基台41R−2に取り付けられた、複数のアーム42R−2および駆動部43R−2からなる関節構造を有している。
【0058】
マスタマニピュレータ部8−2は、操作者Bにより操作される。具体的には、マスタマニピュレータ部8L−2の操作部9L−2が、操作者Bの左手で3次元的に移動されるようにして操作され、マスタマニピュレータ部8R−2の操作部9R−2が、操作者Bの右手で3次元的に移動されるようにして操作される。
【0059】
操作台7−2の付近には、操作者Bが、マスタマニピュレータ部8−2を操作しながら、そこに表示される映像を見ることができるように、モニタ10−2が設けられている。モニタ10−2には、カメラ部5のCCDカメラ6により撮像された映像や、同期取り画面が表示されるようになされている。モニタ10−2に取り付けられているスピーカ31−2は、例えば、同期取り音声を出力する。
【0060】
操作台7−2の付近にはまた、操作者Bが、マスタマニピュレータ部8−2を操作しながら操作できるように、スイッチ部32−2が設けられている。スイッチ部32−2は、参加スイッチ33−2と同期開始スイッチ34−2により構成されている。
【0061】
マスタマニピュレータ部8L−3は、操作台7−3に固定された基台41L−3に取り付けられた、複数のアーム42L−3および駆動部43L−3からなる関節構造を有している。マスタマニピュレータ部8R−3は、操作台7−3に固定された基台41R−3に取り付けられた、複数のアーム42R−3および駆動部43R−3からなる関節構造を有している。
【0062】
マスタマニピュレータ部8−3は、操作者Cにより操作される。具体的には、マスタマニピュレータ部8L−3の操作部9L−3が、操作者Cの左手で3次元的に移動されるようにして操作され、マスタマニピュレータ部8R−3の操作部9R−3が、操作者Cの右手で3次元的に移動されるようにして操作される。
【0063】
操作台7−3の付近には、操作者Cが、マスタマニピュレータ部8−3を操作しながら、そこに表示される映像を見ることができるように、モニタ10−3が設けられている。モニタ10−3には、カメラ部5のCCDカメラ6により撮像された映像や、同期取り画面が表示されるようになされている。モニタ10−3に取り付けられているスピーカ31−3は、例えば、同期取り音声を出力する。
【0064】
操作台7−3の付近にはまた、操作者Cが、マスタマニピュレータ部8−3を操作しながら操作できるように、スイッチ部32−3が設けられている。スイッチ部32−3は、参加スイッチ33−3と同期開始スイッチ34−3により構成されている。
【0065】
ところで、操作者が、マスタマニピュレータ部8の操作部9を、所定の状態(例えば、それぞれ所定の角度の、ロール(roll)回転、ピッチ(pitch)回転、およびヨー(yaw)回転した状態)で、操作部9の作用点が所定の位置(座標(x、y、z)で特定される位置)を経由するように操作しようとしても、実際の操作と目標とする操作に、ずれが生じる場合がある。
【0066】
なお、ヨー回転とは、図5に示すように、X軸およびY軸の、Z軸に対する回転であり、その回転角度は、図中、θyで示されている。ピッチ回転とは、Z軸、およびθyだけヨー回転したX軸(図中、X’)の、ヨー回転したY軸(図中、Y’)に対する回転であり、その回転角度は、図中、θpで示されている。ロール回転とは、θyだけヨー回転したY軸(図中、Y’)、およびθpだけピッチ回転したZ軸(図中、Z’)の、θyだけヨー回転した後さらにθpだけピッチ回転したX軸(図中、x軸)に対する回転であり、その回転角度は、図中、θrで示されている。
【0067】
例えば、図6(A)に示すような、所定の位置Aから、一定のふくらみをもって位置Bに至る軌跡(目標軌跡)を描くように、スレーブマニピュレータ部3の先端部4を移動させたい場合、操作者A乃至Cのそれぞれは、目標軌跡に対応した軌跡(スレーブマニピュレータ部3およびマスタマニピュレータ部8の大きさ等、その構造の違いにもよるが、ここでは、簡単のために同じ軌跡)を描くように、マスタマニピュレータ部8―1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3を移動させようとするが、実際には、操作者A乃至Cのマスタマニピュレータ部8(操作部9)に対する操作技術のレベルにもよるが、図6(B)の実線で示すように、図6(B)の点線で示される目標軌跡からずれた軌跡(操作軌跡)を描くように、操作部9を移動させてしまうことがある。
【0068】
しかしながら、通常、操作軌跡と目標軌跡とのずれは、無作為に発生するため(一定の傾向をもって発生するものではないため)、複数の操作軌跡(操作者A、操作者B、および操作者Cの操作軌跡(図6(B))を平均することにより、目標軌跡により近い軌跡を得ることができる。
【0069】
そこで、本発明によれば、図4に示すように、複数(この例の場合、3個)のマスタマニピュレータ部8―1乃至8−3(マスタマニピュレータ部8L−1乃至8L−3、またはマスタマニピュレータ部8R−1乃至8R−3)に対する操作内容を統合し(例えば、平均し)、統合した(平均した)操作内容に基づいて、1個のスレーブマニピュレータ部3(スレーブマニピュレータ部3Lまたはスレーブマニピュレータ部3R)を遠隔操作するようにしたので、例えば、目標軌跡に近い軌跡(図6(C))を描くようにスレーブマニピュレータ部3の先端部4を移動させることができる。
【0070】
なお、図6(A)中、点線の矢印は、軌跡の方向を示し、図6(B)中の点線の矢印は、操作部9の移動方向を示し、図6(C)中の点線は、先端部4の移動方向を示している。
【0071】
図7は、手術用マニピュレータシステムの内部の構成例を示している。
【0072】
スレーブマニピュレータ部3を制御するスレーブマニピュレータ制御装置51およびカメラ部5を制御するカメラ制御装置52のそれぞれが、ネットワーク61に接続されている。
【0073】
ネットワーク61にはまた、マスタマニピュレータ部8−1を制御するマスタマニピュレータ制御装置53−1、マスタマニピュレータ部8−2を制御するマスタマニピュレータ制御装置53−2、およびマスタマニピュレータ部8−3を制御するマスタマニピュレータ制御装置53−3が接続されている。
【0074】
ネットワーク61にはさらに、モニタ10−1、スピーカ31−1、およびスイッチ部32−1を制御する入出力制御装置54−1、モニタ10−2、スピーカ31−2、およびスイッチ部32−2を制御する入出力制御装置54−2、並びにモニタ10−3、スピーカ31−3、およびスイッチ部32−3を制御する入出力制御装置54−3が接続されている。
【0075】
スレーブマニピュレータ制御装置51は、例えば、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3のそれぞれによりネットワーク61に送出された、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータを取得し、その姿勢パラメータに基づいて、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータを決定する。
【0076】
スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータは、先端部4(作用点)の位置を示す座標である、X軸の値、Y軸の値、およびZ軸の値の3個のパラメータと、先端部4の状態を特定するθy、θp、およびθrの3個のパラメータの合計6個のパラメータから構成されている。なお、先端部4の位置は、先端部4が移動可能な空間上の所定の位置(例えば、基台21と手術台1との接面の中心位置)を基準とするものである。また先端部4の状態は、例えば、先端部4上に定義した直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸と先端部4が移動可能な空間上に定義した直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸の方向が一致する場合の状態を基準とするものである。
【0077】
マスタマニピュレータ部8の操作部9の姿勢パラメータは、操作部9(作用点)の位置を示す座標である、X軸の値、Y軸の値、およびZ軸の値の3個のパラメータと、操作部9の状態を特定するθy、θp、およびθrの3個のパラメータの合計6個のパラメータから構成されている。なお、操作部9の位置は、操作部9が移動可能な空間上の所定の位置(例えば、基台41と操作台7の接面の中心位置)を基準とするものである。また操作部9の状態は、例えば、操作部9上に定義した直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸と操作部9が移動可能な空間上に定義した直交座標系のX軸、Y軸、およびZ軸の方向が一致する場合の状態を基準とするものである。
【0078】
スレーブマニピュレータ制御装置51は、スレーブマニピュレータ部3の操作部4の位置および状態(以下、個々に区別する必要がない場合、単に、姿勢と称する)が、算出した姿勢パラメータに対応する姿勢をとるように、スレーブマニピュレータ部3を制御する。スレーブマニピュレータ制御装置51はまた、算出した姿勢パラメータ(操作部4の姿勢の姿勢パラメータ)を、ネットワーク61上に送出する。
【0079】
スレーブマニピュレータ装置51はまた、スレーブマニピュレータ部3の先端部4により検出された、先端部4が外部(患者1の腹腔内)から受けた力F1やトルクT1を、ネットワーク61上に送出する。
【0080】
図8は、スレーブマニピュレータ制御装置51の構成例を示している。
【0081】
制御部71は、通信部74を介して受信した、マスタマニピュレータ制御装置53―1乃至53−3のそれぞれによりネットワーク61上に送出された、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータに基づいて、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータを算出し、姿勢遷移機構部72に供給するとともに、通信部74を介して、ネットワーク61に送出する。
【0082】
制御部71はまた、制御機構部73から供給される、スレーブマニピュレータ部3の先端部4により検出された、先端部4が外部から受けた力F1やトルクT1を、通信部74を介して、ネットワーク61上に送出する。
【0083】
姿勢遷移機構部72は、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢を、現在の姿勢から、制御部71から供給された姿勢パラメータに対応する姿勢に遷移させるための姿勢遷移情報を生成し、これを制御機構部73に送出する。
【0084】
制御機構部73は、姿勢遷移機構部72からの姿勢遷移情報に従って、制御信号を生成し、これを、スレーブマニピュレータ部3の駆動部23に供給する。駆動部23は、供給された制御信号に従って、アーム22を駆動する。これにより、先端部4は、制御部71により算出された姿勢パラメータに対応する姿勢をとることができる。
【0085】
制御機構部73はまた、スレーブマニピュレータ部3の先端部4により検出された、先端部4が外部から受けた力F1やトルクT1を取得し、制御部71に供給する。
【0086】
図7に戻り、カメラ制御装置52は、カメラ部5のCCDカメラ6による撮像により得られた画像データを、ネットワーク61を介して入出力制御装置54−1乃至54−3に送出する。
【0087】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、マスタマニピュレータ部8−1の操作部9−1の姿勢パラメータを検出し、ネットワーク61上に送出する。
【0088】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータを、マスタマニピュレータ部8−1の操作部9―1の姿勢パラメータとの差を算出するための基準の姿勢パラメータ(以下、基準姿勢パラメータと称する)として取得し、また先端部4が受けた力F1やトルクT1を取得する。
【0089】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、検出したマスタマニピュレータ部8−1の操作部9−1の姿勢パラメータと、取得した基準姿勢パラメータとの差を算出するとともに、算出した差と、取得した力F1およびT1に基づいて、操作者Aに知覚させる力FoやトルクToを算出する。
【0090】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、マスタマニピュレータ部8―1の操作部9―1を操作する操作者Aが、算出した力FoとトルクToを知覚するように、マスタマニピュレータ部8―1を制御する。
【0091】
図9は、マスタマニピュレータ制御装置53−1の構成例を示している。
【0092】
制御部81−1は、制御機構部83−1から、マスタマニピュレータ部8−1の操作部9−1の姿勢パラメータの供給を受けるとともに、それを、通信部84−1を介して、ネットワーク61上に送出する。
【0093】
制御部81−1はまた、通信部84−1を介して取得した、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された姿勢パラメータ(スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータ)および力F1とトルクT1(先端部4が外部から受けた力とトルク)に基づいて、力FoとトルクToを算出し、制御機構部83−1に供給する。
【0094】
制御機構部83−1は、制御部81−1から供給された力F0とトルクT0に従って、制御信号を生成し、これを、マスタマニピュレータ部8−1の駆動部43−1に送出する。駆動部43−1は、制御信号に従ってアーム42−1を駆動する。これにより、マスタマニピュレータ部8−1の操作部9−1は、制御部81−1により算出された力F0とトルクT0を呈示することができる。
【0095】
制御機構部83−1はまた、マスタマニピュレータ部8−1の操作部9−1の姿勢パラメータを検出し、制御部81−1に供給する。
【0096】
図10,11は、マスタマニピュレータ制御装置53−2,53−3の構成例を示すが、それらは、マスタマニピュレータ制御装置53−1と同様の構成を有しているので、その説明は省略する。
【0097】
図7に再度戻り、入出力制御装置54−1は、カメラ制御装置52からネットワーク61を介して供給された画像データまたはマスタマニピュレータ制御装置53−1から供給された画像データに対応する画像を、モニタ10−1に供給して表示させる。入出力制御装置54−1はまた、マスタマニピュレータ制御装置53−1から供給された音声データを、スピーカ31−1に供給して出力させる。
【0098】
入出力制御装置54−1はまた、スイッチ部32−1の参加スイッチ33−1や同期開始スイッチ34−1が操作されたとき、その旨を、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3に通知する。
【0099】
入出力制御装置54−2,54−3は、入出力制御装置54−1と、同様の構成を有しているので、その説明は省略する。
【0100】
次に、スレーブマニピュレータ制御装置51の動作を、図12のフローチャートを参照して説明する。
【0101】
ステップS1において、スレーブマニピュレータ制御装置51は、スレーブマニピュレータ部3の遠隔操作のための準備処理を開始する。ここでの処理の詳細は、図13のフローチャートに示されている。
【0102】
ステップS11において、スレーブマニピュレータ制御装置51の制御部71は、通信部74を介して、後述する図15のステップS32で、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3により送出された、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータの提供を要求する信号を受信する。
【0103】
ステップS12において、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータが、ネットワーク61上に送出される。
【0104】
具体的には、スレーブマニピュレータ制御装置51の制御機構部73は、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータを検出し、制御部71に供給する。制御部71は、制御機構部73からの姿勢パラメータを、通信部74を介して、ネットワーク61上に送出する。
【0105】
その後、処理は終了し、図12のステップS2に進む。
【0106】
ステップS2において、スレーブマニピュレータ制御装置51の制御部71は、通信部74を介して、後述する図14のステップS22で、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3によりネットワーク61上に送信された、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータを取得する。
【0107】
ステップS3において、制御部71は、ステップS2で取得した、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータを、それぞれ1/3の重み付け値で、重み付け加算する。
【0108】
すなわち、例えば、操作部9−1乃至9−3(作用点)の位置を示すそれぞれの座標の平均が算出される。
【0109】
ステップS4において、制御部71は、ステップS3での重み付け加算の結果としての姿勢パラメータを、通信部74を介してネットワーク61上に送出する。
【0110】
次に、ステップS5において、先端部4が、ステップS3での重み付け加算の結果としての姿勢パラメータに対応する姿勢をとるように、スレーブマニピュレータ部3が制御される。
【0111】
具体的には、スレーブマニピュレータ制御装置51の制御部71は、ステップS3での重み付け加算の結果としての姿勢パラメータを、姿勢遷移機構部72に供給する。姿勢遷移機構部72は、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢を、現在の姿勢から、制御部71から供給された姿勢パラメータに対応する姿勢に遷移させるための姿勢遷移情報を生成し、制御機構部73に供給する。
【0112】
制御機構部73は、姿勢遷移機構部72からの姿勢遷移情報に従って制御信号を生成し、これを、スレーブマニピュレータ部3の駆動部23に送出する。駆動部23は、制御信号に従って、アーム22を駆動する。先端部4は姿勢を変化させ、ステップS3での重み付け加算の結果としての姿勢パラメータに対応する姿勢をとる。
【0113】
ステップS6において、ステップS5での制御で、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が姿勢を変化させることで、先端部4が外部(患者2の腹腔内)から受けた力F1とトルクT1が、ネットワーク61上に送出される。
【0114】
具体的には、スレーブマニピュレータ制御装置51の制御機構部73は、スレーブマニピュレータ部3の先端部4により、このとき検出された、先端部4が受けた力F1とトルクT1を取得し、制御部71に供給する。制御部71は、供給された力F1とトルクT1を、通信部74を制御して、ネットワーク61上に送出させる。
【0115】
その後、ステップS2に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0116】
なお、以上において、ステップS3では、ステップS2で取得された、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3のそれぞれの姿勢パラメータが、1/3の重み付け値で重み付け加算されたが、すなわち、平均が算出されたが、例えば、熟練した操作者により操作されるマスタマニピュレータ部8の操作部9の姿勢パラメータの重み付け値を大きくし、未熟な操作者により操作された操作部9の姿勢パラメータの重み付け値を小さくするようにすることもできる。
【0117】
次に、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53―3の動作を、図14のフローチャートを参照して説明する。
【0118】
ステップS21において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3は、スレーブマニピュレータ部3の遠隔操作のための準備処理を開始する。ここでの処理の詳細は、図15のフローチャートに示されている。
【0119】
ステップS31において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3のそれぞれは、入出力制御装置54−1乃至54−3から、スイッチ部32−1乃至32−3の参加スイッチ33−1乃至33−3が操作された旨の通知を受ける。
【0120】
この例の場合、操作者Aが、参加スイッチ33−1を、操作者Bが、参加スイッチ33―2を、そして操作者Cが、参加スイッチ33−3を、それぞれ操作するので、入出力制御装置54−1は、参加スイッチ33−1が操作された旨をマスタマニピュレータ制御装置53−1に、入出力制御装置54−2は、参加スイッチ33−2が操作された旨をマスタマニピュレータ制御装置53−2に、そして入出力制御装置54−3は、参加スイッチ33−3が操作された旨をマスタマニピュレータ制御装置53−3に、それぞれ通知する。
【0121】
次に、ステップS32において、マスタマニピュレータ制御装置53―1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、通信部84−1乃至84−3を介して、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータの提供を要求する信号を、スレーブマニピュレータ制御装置51に送信する。スレーブマニピュレータ制御装置51は、それを受信する(図13のステップS11)。
【0122】
ステップS33において、マスタマニピュレータ制御装置53―1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、通信部84−1乃至84−3を介して、図13のステップS12で、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータを取得する。
【0123】
ステップS34において、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢を、ステップS33で取得された姿勢パラメータ(スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータ)に対応する姿勢にするための処理が行われる。
【0124】
具体的には、マスタマニピュレータ制御装置53―1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、ステップS33で取得した姿勢パラメータを、マスタマニピュレータ部8の空間に対応する姿勢パラメータに変換し、姿勢遷移機構部82−1乃至82―3に供給する。姿勢遷移機構部82−1乃至82−3は、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢を、現在の姿勢から、制御部81−1乃至81−3から供給された姿勢パラメータに対応する姿勢に遷移させるための姿勢遷移情報を生成し、制御機構部83−1乃至83−3に供給する。
【0125】
制御機構部83−1乃至83−3は、姿勢遷移機構部82−1乃至82―3からの姿勢遷移情報に従って制御信号を生成し、これを、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の駆動部43−1乃至43−3に送出する。駆動部43―1乃至43−3は、制御信号に従って、アーム42―1乃至42−3を駆動する。これにより、操作部9−1乃至9−3は、姿勢を変化させ、ステップS33で取得された、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータに対応する姿勢をとる。
【0126】
次に、ステップS35において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3は、入出力制御装置54から、スイッチ部32の同期開始スイッチ34が操作された旨の通知を受ける。
【0127】
この例の場合、操作者Aが、スイッチ部32−1の同期開始スイッチ34−1を操作するので、入出力制御装置54−1が、同期開始スイッチ34―1が操作された旨を、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3のそれぞれに通知し、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3は、その通知を受ける。
【0128】
このように、同期スイッチ34―1が操作された旨が、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3のそれぞれに通知されると、ステップS36において、例えば、同期取り画面が、モニタ10−1乃至10−3のそれぞれに表示される。
【0129】
この例の場合、図16(A)乃至(D)に示すように、そこに表示される数値が、値3から値0に、1秒ごとに切り替わるカウント部A、または図17(A)乃至(D)に示すように、レベル(図17中、影が付されている部分)が、最大の状態(図17(A))から1秒ごとに減少し、3秒後に最小の状態(図17(D))になるカウント部Bを含む画面が、同期して、モニタ10−1乃至10−3に表示される。
【0130】
また、同期取り画面を、モニタ10に表示させる代わりに、例えば、短音が3回だけ鳴った後、長音が1回だけ鳴る音声(同期取り音声)を、同期させて、スピーカ31から出力させることもできる。
【0131】
すなわち、操作者A乃至Cは、モニタ10−1乃至10−3に、同期取り画面としての、図16(D)または図17(D)が表示されるタイミングで、またはスピーカ31−1乃至31−3から、同期取り音声としての、長音が出力されたタイミングで、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の操作を開始する。
【0132】
以上で準備処理は終了し、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の処理は、図14のステップS22に進む。
【0133】
ステップS22において、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータが、ネットワーク61上に送出される。
【0134】
具体的には、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御機構部83−1乃至83−3のそれぞれは、マスタマニピュレータ部8―1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータを取得し、制御部81−1乃至81−3に供給する。
【0135】
制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、通信部84―1乃至84−3を制御して、制御機構部83−1乃至83−3から供給された姿勢パラメータを、ネットワーク61上に送出させる。
【0136】
このように、ネットワーク61上に送出された、操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータは、スレーブマニピュレータ制御装置51により取得される(図12のステップS2)。
【0137】
次に、ステップS23において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、通信部84−1乃至84−3を介して、図12のステップS4で、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された、ステップS22で送出された姿勢パラメータ(マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータ)が重み付け加算された結果(スレーブマニピュレータ部3の操作部4の姿勢パラメータ)を、基準姿勢パラメータとして取得する。
【0138】
制御部81−1乃至81−3のそれぞれはまた、ステップS24において、通信部84−1乃至84−3を介して、図12のステップS6で、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が外部から受けた力F1とトルクT1を取得する。
【0139】
次に、ステップS25において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、ステップS22で取得した操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータと、ステップS23で取得した基準姿勢パラメータの差を算出する。
【0140】
ステップS26において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3は、ステップS25で算出した差(ずれ)の大きさに比例した大きさで、ずれの方向とは逆方向の力F2とトルクT2を算出する。
【0141】
次に、ステップS27において、制御部81−1乃至81−3は、ステップS26で算出した力F2とトルクT2のそれぞれに、ステップS24で取得した力F1およびトルクT1に比例する力とトルクを加算し、操作部9−1乃至9−3を保持する操作者A乃至Cに知覚させる力FoおよびトルクToを算出する。すなわち、式(1)に従って、力FoおよびトルクToが算出される。
Fo=F2+αF1
To=T2+βT1 …(1)
【0142】
なお、例えば、マスタマニピュレータ部8の操作部9を動かすのに、スレーブマニピュレータ部3の先端部4を動かす場合に比べ、より大きな力が必要なとき(いわゆる重いとき)、αおよびβは、1より大きい値となり、また、操作部9を動かすのに、先端部4を動かす場合に比べ、小さな力でよい場合(いわゆる軽いとき)、αおよびβは、1より小さい値となる。また、同じ力でそれらを動かすことができる場合、αおよびβは、1となる。
【0143】
次に、ステップS28において、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3を操作する操作者A乃至Cのそれぞれに、ステップS27で算出された力FoとトルクToを知覚させるように、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3が制御される。
【0144】
このように、操作者A乃至Cに知覚させる力FoおよびトルクToを、ステップS25で算出されたずれの大きさに比例した大きさで、ずれの方向とは逆方向の力F2とトルクT2と、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が受けたに力F1とトルクT1に比例する力とトルクとが加算されたものとしたので、操作者A乃至Cに、操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータと、基準姿勢パラメータのずれ、および処理対象物(患者2の腹部内部)から、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が受ける反力を意識させることができる。なお、操作者に、力F2とトルクT2のみ、または力F1またはトルクT1に比例する力とトルクのみを知覚させるようにすることもできる。また力のみ、またはトルクのみを知覚させるようにすることもできる。
【0145】
その後、ステップS22に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0146】
なお、以上においては、スレーブマニピュレータ制御装置51の動作と、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53―3の動作を、それぞれ別個のフローチャート(図12および図14)で説明したが、それらの動作を、同じ時間軸上に表すと、図18に示すようになる。
【0147】
例えば、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3が、ステップS22で、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータを、ネットワーク61上に送出すると、スレーブマニピュレータ制御装置51は、ステップS2で、それらの姿勢パラメータを取得する。なお、図中、ステップS4,6,22のブロックに付された右向きの矢印は、そのステップの処理により、何らかのデータが、ネットワーク61上に送出されていることを意味している。
【0148】
図19は、本発明を適用した手術用マニピュレータシステムにおけるマスタマニピュレータ側の他の外観の構成例を示している。このマスタマニピュレータ側には、図4に示すマスタマニピュレータ側に、操作台101、先端に操作部103が取り付けられているマスタマニピュレータ部102、モニタ104、スピーカ105、参加スイッチ107および同期開始スイッチ108からなるスイッチ部106がさらに設けられている。他の部分は、図4の場合と同様である。
【0149】
マスタマニピュレータ部102Lは、操作台101に固定された基台111Lに取り付けられた、複数のアーム112Lおよび駆動部113Lからなる関節構造を有している。マスタマニピュレータ部102Rは、操作台101に固定された基台111Rに取り付けられた、複数のアーム112Rおよび駆動部113Rからなる関節構造を有している。
【0150】
マスタマニピュレータ部102は、操作者Dにより操作される。具体的には、マスタマニピュレータ部102Lの操作部103Lが、操作者Dの左手で3次元的に移動されるようにして操作され、マスタマニピュレータ部102Rの操作部103Rが、操作者Dの右手で3次元的に移動されるようにして操作される。
【0151】
モニタ104には、カメラ部5のCCDカメラ6(図3)により撮像された映像が表示されるようになされている。
【0152】
図20は、この手術用マニピュレータシステムの内部の構成例を示している。
このシステムには、図7のシステムに、マスタマニピュレータ部102を制御するマスタマニピュレータ制御装置121、並びにモニタ104、スピーカ105、およびスイッチ部106を制御する入出力制御装置122が、ネットワーク61にさらに接続されている。
【0153】
スレーブマニピュレータ制御装置51は、この例の場合、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3によりネットワーク61に送出された、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータ並びにマスタマニピュレータ制御装置121によりネットワーク61に送出された、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータ(後述する、相対姿勢パラメータ)を取得し、取得したこれらの姿勢パラメータに基づいて、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢パラメータを算出する。
【0154】
スレーブマニピュレータ制御装置51は、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が、算出した姿勢パラメータに対応する姿勢をとるように、スレーブマニピュレータ部3を制御する。
【0155】
スレーブマニピュレータ装置51はまた、スレーブマニピュレータ部3の先端部4により検出された、先端部4が外部から受けた力F1やトルクT1を、ネットワーク61上に送出する。
【0156】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、この例の場合、マスタマニピュレータ部8−1の操作部9−1の姿勢パラメータを検出し、ネットワーク61上に送出する。
【0157】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、マスタマニピュレータ制御装置53−2,53−3によりネットワーク61上に送出された、マスタマニピュレータ部8−2,8−3の操作部9−2,9−3の姿勢パラメータを取得するとともに、それらの姿勢パラメータおよび操作部9−1の姿勢パラメータの平均を、基準姿勢パラメータとして算出する。さらに、マスタマニピュレータ制御装置53−1は、基準姿勢パラメータと、操作部9−1の姿勢パラメータとの差(ずれ)を算出する。
【0158】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された力F1やトルクT1を取得する。マスタマニピュレータ制御装置53−1は、取得した力F1とトルクT1、並びに算出した差(ずれ)に基づいて、操作者Aに知覚させる力FoやトルクToを算出する。
【0159】
マスタマニピュレータ制御装置53−1は、操作者Aが力FoやトルクToを知覚するように、マスタマニピュレータ部8―1を制御する。
【0160】
マスタマニピュレータ制御装置53−2乃至53−3は、マスタマニピュレータ制御装置53−1と同様の機能を有するので、その説明は省略する。
【0161】
なお、図4の例の場合も、基準姿勢パラメータは、マスタマニピュレータ部8―1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータの平均であったが、スレーブマニピュレータ部3の先端部4は、この基準姿勢パラメータに対応する姿勢をとるようになされるので、図4の例の場合、基準姿勢パラメータは、先端部4の姿勢パラメータであるともいうことができた。
【0162】
これに対して、図19の例では、スレーブマニピュレータ部3の先端部4の姿勢は、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータの他、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータに基づいて決定されるので、図19の例の場合、基準姿勢パラメータと、先端部4の姿勢パラメータとは異なる。
【0163】
マスタマニピュレータ制御装置121は、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータを取得するとともに、所定の姿勢(以下、操作開始時の姿勢)の姿勢パラメータ(以下、操作開始姿勢パラメータと称する)との差を算出する。すなわち、操作部103の姿勢パラメータと、操作開始姿勢パラメータとの差は、マスタマニピュレータ部102の操作部103の、操作開始時の姿勢に対する相対的な姿勢であり、その相対的な姿勢の姿勢パラメータを、以下において、適宜、相対姿勢パラメータと称する。
【0164】
なお、操作開始時の姿勢において操作部103は、例えば、操作者Dが操作部103を無理なく保持することができる場所、例えば、マスタマニピュレータ部102を操作するために、モニタ104と操作台101の間に立っている操作者Dの胸の高さで、操作者Dのやや前方の場所に位置するようになされている。
【0165】
マスタマニピュレータ制御装置121は、算出した、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータと、操作開始姿勢パラメータとの差を、相対姿勢パラメータとして、ネットワーク61に送出する。
【0166】
マスタマニピュレータ制御装置121はまた、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された力F1とトルクT1を取得し、取得した力F1とトルクT1、並びに算出した、操作部103の姿勢パラメータと操作開始姿勢パラメータとの差に基づいて、操作者Dに知覚させる力FoおよびトルクToを算出する。
【0167】
マスタマニピュレータ制御装置121は、操作者Dが力FoとトルクToを知覚するように、マスタマニピュレータ部102を制御する。
【0168】
図21は、マスタマニピュレータ制御装置121の構成例を示す。
【0169】
制御部131は、制御機構部133から供給された、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータと、内蔵する記憶部(図示せず)に記憶されている操作開始姿勢パラメータとの差を算出するとともに、その算出結果を操作部103の相対姿勢パラメータとして、通信部134を介して出力する。
【0170】
制御部131はまた、通信部134を介して、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された力F1およびトルクT1を取得するとともに、取得した力F1とトルクT1、並びに算出した、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータと操作開始姿勢パラメータとの差に基づいて、力FoおよびトルクToを算出し、制御機構部133に供給する。
【0171】
制御機構部133は、制御部131から供給された力F0とトルクT0に従って、制御信号を生成し、これを、マスタマニピュレータ部102の駆動部113に送出する。駆動部113は、制御信号に従ってアーム112を駆動する。これにより、マスタマニピュレータ部102の操作部103は、制御部131により算出された力F0とトルクT0を呈示することができる。
【0172】
制御機構部133はまた、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータを検出し、制御部131に、適宜供給する。
【0173】
図20に戻り、入出力制御装置122は、カメラ制御装置52からネットワーク61を介して供給された画像データに対応する画像を、モニタ104に供給して表示させる。
【0174】
入出力制御装置122はまた、スイッチ部106の参加スイッチ107や同期開始スイッチ108が操作されたとき、その旨を、マスタマニピュレータ制御装置121に通知する。
【0175】
次に、スレーブマニピュレータ制御装置51の動作を、図22のフローチャートを参照して、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の動作を、図23のフローチャートを参照して、そしてマスタマニピュレータ制御装置121の動作を、図24,25のフローチャートを参照して、それぞれ説明するが、はじめに、それらの動作の概略を説明し、その後、操作者A乃至Dのマスタマニピュレータ部8―1乃至8−3,102の操作方法について、具体例に基づいて説明する。
【0176】
スレーブマニピュレータ制御装置51の動作を、図22のフローチャートを参照して説明する。
【0177】
ステップS61において、スレーブマニピュレータ制御装置51は、スレーブマニピュレータ部3の遠隔制御のための準備処理を開始する。ここでの処理は、図12のステップS1における場合と同様にして行われるので、その詳細な説明は省略する。
【0178】
ステップS62において、スレーブマニピュレータ制御装置51の制御部71は、通信部74を介して、後述する図23のステップS72で、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3によりネットワーク61上に送信された、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータ、および図24のステップS94で、マスタマニピュレータ制御装置121によりネットワーク61上に送出された、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータ(相対姿勢パラメータ)を取得する。
【0179】
ステップS63において、制御部71は、ステップS62で取得した操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータを、それぞれ1/3の重み付け値で、操作部103の相対姿勢パラメータを、1の重み付け値で重み付け加算する。
【0180】
次に、ステップS64において、ステップS63での重み付け加算の結果として得られた姿勢パラメータに対応する姿勢をとるように、スレーブマニピュレータ部3が制御される。
【0181】
ここでの処理は、図12のステップS5における場合と同様にして行われるので、その具体的な説明は省略する。
【0182】
ステップS65において、ステップS64での制御で、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が、ステップS63での重み付け加算の結果としての姿勢パラメータに対応する姿勢をとることで、先端部4が外部から受けた力F1とトルクT1が、ネットワーク61上に送出される。
【0183】
ここでの処理は、図12のステップS6における場合と同様にして行われるので、その具体的な説明は省略する。
【0184】
その後、ステップS62に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0185】
次に、マスタマニピュレータ制御装置53―1乃至53−3の動作を、図23のフローチャートを参照して説明する。
【0186】
ステップS71において、スレーブマニピュレータ部3の遠隔操作のための準備処理が行われる。ここでの処理は、図14のステップS21における場合と同様にして行われるので、その詳細な説明は省略する。
【0187】
ステップS72において、マスタマニピュレータ部8―1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータが、ネットワーク61上に送出される。
【0188】
ここでの処理は、図14のステップS22における場合と同様にして行われるので、その具体的な説明は省略する。
【0189】
ステップS73において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3のそれぞれにおいて、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータの平均が、基準姿勢パラメータとして算出される。
【0190】
具体的には、マスタマニピュレータ制御装置53−1の制御部81―1は、通信部84−1を介して、ステップS72で、ネットワーク61上に送出された、マスタマニピュレータ部8−2,8−3の操作部9−2,9−3の姿勢パラメータを取得する。そして制御部81−1は、取得した操作部9−2,9−3の姿勢パラメータと、マスタマニピュレータ部8−1の操作部9−1の姿勢パラメータのそれぞれを、1/3の重み付け値で重み付け加算し、基準姿勢パラメータを算出する。
【0191】
マスタマニピュレータ制御装置53−2の制御部81―2は、通信部84−2を介して、ステップS72で、ネットワーク61上に送出された、マスタマニピュレータ部8−1,8−3の操作部9−1,9−3の姿勢パラメータを取得する。そして制御部81−2は、取得した操作部9−1,9−3の姿勢パラメータと、マスタマニピュレータ部8−2の操作部9−2の姿勢パラメータのそれぞれを、1/3の重み付け値で重み付け加算し、基準姿勢パラメータを算出する。
【0192】
マスタマニピュレータ制御装置53−3の制御部81―3は、通信部84−3を介して、ステップS72で、ネットワーク61上に送出された、マスタマニピュレータ部8−1,8−2の操作部9−1,9−2の姿勢パラメータを取得する。そして制御部81−3は、取得した操作部9−1,9−2の姿勢パラメータと、マスタマニピュレータ部8−3の操作部9−3の姿勢パラメータのそれぞれを、1/3の重み付け値で重み付け加算し、基準姿勢パラメータを算出する。
【0193】
次に、ステップS74において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、通信部84−1乃至84−3を介して、図22のステップS65で、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が外部から受けた力F1とトルクT1を取得する。
【0194】
次に、ステップS75において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3のそれぞれは、ステップS72で取得したマスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータと、ステップS73で算出した基準姿勢パラメータの差を算出する。
【0195】
ステップS76において、制御部81―1乃至81−3は、ステップS75で算出した差(ずれ)の大きさに比例した大きさで、ずれの方向とは逆方向の力F2とトルクT2を算出する。
【0196】
次に、ステップS77において、制御部81−1乃至81−3は、ステップS76で算出した力F2とトルクT2のそれぞれに、ステップS74で取得した力F1とトルクT1に比例する力とトルクを加算し、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3を操作する操作者A乃至Cに知覚させる力FoおよびトルクToを算出する。すなわち、式(1)に従って、力FoおよびトルクToが算出される。
【0197】
ステップS78において、操作者A乃至Cのそれぞれに、ステップS77で算出された力FoとトルクToを知覚させるように、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3が制御される。
【0198】
ここでの処理は、図14のステップS28における場合と同様にして行われるので、その具体的な説明は省略する。
【0199】
その後、ステップS72に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0200】
次に、マスタマニピュレータ制御装置121の動作を、図24,図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップS91において、マスタマニピュレータ制御装置121は、スレーブマニピュレータ部3の遠隔操作のための準備処理を実行する。ここでの処理の詳細は、図25のフローチャートに示されている。
【0201】
ステップS101において、マスタマニピュレータ制御装置121は、入出力制御装置122から、スイッチ部106の参加スイッチ107が操作された旨の通知を受ける。
【0202】
この例の場合、操作者Dは、参加スイッチ107を操作するので、入出力制御装置122は、その旨を、マスタマニピュレータ制御装置121に通知する。
【0203】
次に、ステップS102において、マスタマニピュレータ部102の操作部103に、操作開始時の姿勢をとらせるための処理が行われる。
【0204】
具体的には、マスタマニピュレータ制御装置121の制御部131は、内蔵する記憶部に記憶されている、操作開始姿勢パラメータを読み出す。そして制御部131は、読み出した操作開始姿勢パラメータを、姿勢遷移機構部132に供給し、姿勢遷移機構部132は、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢を、現在の姿勢から、制御部131から供給された操作開始姿勢パラメータに対応する姿勢に遷移させるための姿勢遷移情報を生成し、制御機構部133に供給する。
【0205】
制御機構部133は、姿勢遷移機構部132からの姿勢遷移情報に従って制御信号を生成し、これを、マスタマニピュレータ部102の駆動部113に送出する。駆動部113は、制御信号に従って、アーム112を駆動する。これにより、操作部103は、操作開始時の姿勢をとる。
【0206】
以上で準備処理は終了し、マスタマニピュレータ制御装置121の処理は、図24のステップS92に進む。
【0207】
ステップS92において、マスタマニピュレータ制御装置121の制御部131は、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータを取得し、ステップS93において、取得した、操作部103の姿勢パラメータと、操作開始姿勢パラメータとの差を算出する。
【0208】
次に、ステップS94において、制御部131は、通信部134を制御して、ステップS93で算出した、操作部103の姿勢パラメータと、操作開始姿勢パラメータとの差を相対姿勢パラメータとして、ネットワーク61に送出させる。
【0209】
ステップS95において、制御部131は、通信部134を介して、図22のステップS65で、スレーブマニピュレータ制御装置51によりネットワーク61上に送出された力F1とトルクT1を取得する。
【0210】
次に、ステップS96において、制御部131は、ステップS93で算出した差(ずれ)の大きさに比例した大きさで、ずれの方向とは逆方向の力F2とトルクT2を算出する。
【0211】
ステップS97において、制御部131は、ステップS96で算出した力F2とトルクT2のそれぞれに、ステップS95で取得した力F1およびトルクT1に比例する力とトルクを加算し、操作者Dに知覚させる力FoおよびトルクToを算出する。すなわち、式(1)に従って、力FoおよびトルクToが算出される。
【0212】
なお、例えば、マスタマニピュレータ部102の操作部103を動かすのに、スレーブマニピュレータ部3の先端部4を動かす場合に比べ、より大きな力が必要なとき(いわゆる重いとき)、αおよびβは、1より大きい値となり、また、操作部103を動かすのに、先端部4を動かす場合に比べ、より小さな力でよい場合(いわゆる軽いとき)、αおよびβは、1より小さい値となる。また、同じ力でそれらを動かすことができる場合、αおよびβは、1となる。
【0213】
次に、ステップS98において、操作者Dに、ステップS97で算出された力FoとトルクToを知覚させるように、マスタマニピュレータ部102が制御される。
【0214】
その後、ステップS92に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0215】
次に、図26(A)に示すような、図6(A)の目標軌跡上の位置Cと位置Dの間に、高さHの突起部が形成される軌跡(目標動作)を描くように、スレーブマニピュレータ部3の先端部4を移動させる場合を例として、操作者A乃至操作者Dが、どのようにして操作部9−1乃至9−3、および操作部103を操作するかについて説明する。
【0216】
この例の場合、操作者A乃至Cは、図6(A)の目標軌跡を描くように、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3を移動させる。操作者Dは、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が、位置Cに到達したと判断したとき、マスタマニピュレータ部102の操作部103を、図26(B)に示すように、操作開始時の姿勢(位置)から、高さHに対応する距離(この例の場合、距離H)だけ離れた位置Xに移動した後、おなじ経路で、操作開始時の姿勢(位置)に戻るように、操作部103を操作する。なお、図26(A)中の点線の矢印は、目標軌跡の方向を示し、図26(B)中の点線の矢印は、操作部103の移動方向を示している。
【0217】
図24のステップS91での準備処理により、マスタマニピュレータ部102の操作部103が操作開始時の姿勢をとった後、操作部103が移動されなければ、操作部103の姿勢パラメータは、操作開始姿勢パラメータであるので、当然、操作開始姿勢パラメータとの差は、零となる(ステップS93)。
【0218】
すなわち、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が次にとる姿勢(図22のステップS64)の姿勢パラメータは、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の姿勢パラメータのそれぞれが、1/3の重み付け値で、マスタマニピュレータ部102の操作部103の相対姿勢パラメータが、1の重み付け値で重み付け加算されて算出されることから(ステップS63)、操作者A乃至Cのみが、操作部9−1乃至9−3を移動させ、操作者Dが、操作部103を移動させていない場合(相対姿勢が零である場合)、スレーブマニピュレータ部3の先端部4は、操作部9−1乃至9−3の動きに応じてのみ、動くことになる。
【0219】
操作者Dは、モニタ104に映し出されたスレーブマニピュレータ部3の先端部4の様子を参照しながら、先端部4が、操作部9−1乃至9−3の動きに応じて移動し、位置Cに到達したと判断したとき、マスタマニピュレータ部102の操作部103を、図26(B)に示すように、操作開始時の姿勢(位置)から、距離Hだけ離れた位置Xまで移動した後、同じ経路で、操作開始時の位置まで戻す操作を行う。
【0220】
マスタマニピュレータ部102の操作部103が移動され、姿勢開始時の姿勢(位置)からずれると、算出されたずれ(大きさと方向)が(ステップS93)、相対姿勢パラメータとしてネットワーク61に送出される(ステップS94)。
【0221】
これにより、スレーブマニピュレータ部3の先端部4は、操作部9−1乃至9−3の動きとともに、操作部103の動きに応じて動くので、先端部4は、突起部を描くように移動する。
【0222】
操作者Dは、モニタ104を参照して、突起物が形成され、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が、位置Dまで移動したと判断したとき、マスタマニピュレータ部102の操作部103の操作を停止する。すなわち、これにより、操作部103が、操作開始時の姿勢(位置)に保持され、相対姿勢パラメータが零となるので、これ以降のスレーブマニピュレータ部3の先端部4は、マスタマニピュレータ部8―1乃至8−3の操作部9−1乃至9−3の動きに応じてのみ、位置Bまで移動する。
【0223】
このようにして、スレーブマニピュレータ部3の先端部4を、図26(C)に示すように、目標軌跡に近い軌跡を描くように、移動させることができる。
【0224】
次に、図19の例の場合におけるマスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の他の動作を、図27のフローチャートを参照して説明する。
【0225】
ステップS111乃至ステップS116においては、図23のステップS71乃至ステップS76における場合と同様の処理が実行されるので、その説明は省略する。
【0226】
ステップS117において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御部81−1乃至81−3は、後述する図28のステップS134で、マスタマニピュレータ制御装置121によりネットワーク61上に送出された相対姿勢パラメータを、通信部84−1乃至84−3を介して取得する。
【0227】
次に、ステップS118において、マスタマニピュレータ制御装置53−1乃至53−3の制御部81―1乃至81−3のそれぞれは、ステップS117で取得した相対姿勢パラメータに対応する値(ずれ量)が、所定の閾値Tより小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合、ステップS119に進む。
【0228】
なお、ずれ量は、例えば、式(2)に示すような値である。
【数1】
Figure 0004655175
式中、nは、姿勢パラメータの数である。Piは、個々の姿勢パラメータ同士の差であり、Wiは、Piの重み付け係数である。
【0229】
この例の場合、姿勢パラメータは、位置を特定するX軸の値、Y軸の値、およびZ軸の値の3個のパラメータと、状態を特定するθy、θp、およびθrの3個のパラメータの合計6個のパラメータであるので、n=6となり、P1乃至P6は、操作部103の姿勢パラメータのX軸の値、Y軸の値、Z軸の値、θy、θp、およびθrのそれぞれと、操作開始姿勢パラメータのX軸の値、Y軸の値、Z軸の値、θy、θp、およびθrのそれぞれの差である。W1乃至W6は、予め決められたP1乃至P6に対する重み係数である。
【0230】
ステップS119,S120においては、図23のステップS77,S78における場合と同様の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略するが、ステップS116で算出された力F2とトルクT2に、ステップS114で取得された、スレーブマニピュレータ部3の操作部4が外部から受けた力F1とトルクT1に対応する力とトルクを加算して、力FoとトルクToが算出され、操作者A乃至Cが、そのようにして算出された力FoとトルクToを知覚するように、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3が制御される。
【0231】
一方、ステップS118で、相対姿勢パラメータに対応する値(ずれ量)が、閾値Tより小さくない(それ以上である)と判定された場合、ステップS121に進み、ステップS116で算出された力F2とトルクT2を、操作者A乃至Cが知覚するように、マスタマニピュレータ部8−1乃至8−3が制御される。
【0232】
ステップS120またはステップS121の処理の後、ステップS112に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0233】
次に、マスタマニピュレータ制御装置121の他の動作(上述したマスタマニピュレータ制御装置53の処理に対応する動作)を、図28のフローチャートを参照して説明する。
【0234】
ステップS131乃至ステップS136においては、図24のステップS91乃至ステップS96における場合と同様の処理が実行されるので、その説明は省略する。
【0235】
ステップS137において、ステップS133で算出された、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータと、操作開始姿勢パラメータとの差(相対姿勢パラメータ)に対応する値(ずれ量)が、閾値T以上であるか否かを判定し、それ以上であると判定した場合、ステップS138に進む。
【0236】
ステップS138,139においては、図24のステップS97,98における場合と同様の処理が実行されるので、その詳細な説明は省略するが、ステップS136で算出された力F2とトルクT2に、ステップS135で取得された、スレーブマニピュレータ部3の操作部4が外部から受けた力F1とトルクT1に対応する力とトルクを加算して、力FoとトルクToが算出され、操作者Dが、そのようにして算出された力FoとトルクToを知覚するように、マスタマニピュレータ部102が制御される。
【0237】
一方、ステップS137で、マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢パラメータと、操作開始姿勢パラメータとの差(相対姿勢パラメータ)に対応する値(ずれ量)が、閾値T以上ではない(それより小さい)と判定された場合、ステップS140に進む。
【0238】
ステップS140において、操作者Dに、ステップS136で算出された力F2およびトルクT2を知覚させるように、マスタマニピュレータ部102が制御される。
【0239】
ステップS139またはステップS140での処理の後、ステップS132に戻り、それ以降の処理が実行される。
【0240】
すなわち、図27および図28のフローチャートに示した処理では、マスタマニピュレータ部102の操作部103の相対姿勢パラメータに対応する値(ずれ量)が、閾値Tより小さい場合(図27のステップS118、図28のステップS137)、マスタマニピュレータ部8―1乃至8−3は、操作者A乃至Cが、ステップS116で算出された力F2とトルクT2に加え、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が処理対象から受けた反力(ステップS119)をも知覚するように制御されるが(ステップS120)、マスタマニピュレータ部102は、操作者Dが、図28のステップS136で算出された力F2とトルクT2のみを知覚するように制御される(ステップS140)。
【0241】
一方、操作部103の相対姿勢パラメータに対応する値(ずれ量)が、閾値T以上である場合、マスタマニピュレータ部8―1乃至8−3は、操作者A乃至Cが、ステップS116で算出された力F2とトルクT2のみを知覚するように制御され(図27のステップS121)、マスタマニピュレータ部102は、操作者Dが、図28のステップS136で算出された力F2とトルクT2に加え、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が処理対象から受けた反力(ステップS138)をも知覚するように制御される(ステップS139)。
【0242】
従って、この例の場合、スレーブマニピュレータ部3の先端部4が処理対象から受けた反力は、先端部4が、突起部を形成するように動いている場合は、操作者Dが知覚し、それ以外の場合、操作者A乃至Cが知覚するようになされている。
【0243】
スレーブマニピュレータ制御装置51は、このとき(マスタマニピュレータ制御装置53およびマスタマニピュレータ制御装置121が、図27および図28に示す処理を実行するとき)、図22に示した処理を実行する。
【0244】
なお、以上においては、手術用のマニピュレータシステムを例として説明したが、その他、例えば、宇宙空間における作業や危険地帯での作業用のマニピュレータシステムにおいても、本発明を適用することができる。
【0245】
また、本明細書において、記録媒体により提供されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0246】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0247】
【発明の効果】
本発明のマニピュレータシステム、マニピュレータ制御方法、および第1の記録媒体のプログラムによれば、第1のマスタマニピュレータの第1の操作部の、第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出し、第1の操作部の絶対的な姿勢を送出し、第2のマスタマニピュレータの第2の操作部の、第2の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出し、第2の操作部の絶対的な姿勢を送出し、送出された第1の操作部の絶対的な姿勢と、送出された第2の操作部の絶対的な姿勢とを取得し、第1の操作部の絶対的な姿勢と第2の操作部の絶対的な姿勢を統合し、統合結果に基づいて、処理部の姿勢を制御するようにしたので、容易に、かつ、精度よく、スレーブマニピュレータを遠隔制御することができる。
【0248】
本発明のマスタマニピュレータ、およびマスタマニピュレータ制御方法、および第2の記録媒体のプログラムによれば、操作部の姿勢を検出し、操作部の姿勢をスレーブマニピュレータに送出し、操作部の姿勢と、他のマスタマニピュレータから供給された、他のマスタマニピュレータが有する操作部の姿勢との統合結果に基づいて、スレーブマニピュレータに、スレーブマニピュレータが有する、所定の処理対象物に対して処理を施す処理部を制御するようにしたので、容易に、かつ、精度よく、スレーブマニピュレータを遠隔制御することができる。
【0249】
本発明のスレーブマニピュレータ、スレーブマニピュレータ制御方法、および第3の記録媒体のプログラムによれば、第1のマスタマニピュレータから送出された、第1のマスタマニピュレータが有する第1の操作部の姿勢と、第2のマスタマニピュレータから送出された、第2のマスタマニピュレータが有する第2の操作部の姿勢とを取得し、第1の操作部の姿勢と第2の操作部の姿勢とを統合し、統合結果に基づいて、処理部の姿勢を制御するようにしたので、容易に、かつ、精度よく、スレーブマニピュレータを遠隔制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の手術用マニピュレータシステムの外観の構成例を示している。
【図2】スレーブマニピュレータ部3の先端部4の動きを説明する図である。
【図3】本発明を適用した手術用マニピュレータシステムにおけるスレーブマニピュレータ側の外観の構成例を示す図である。
【図4】本発明を適用した手術用マニピュレータシステムにおけるマスタマニピュレータ側の外観の構成例を示す図である。
【図5】ヨー回転、ピッチ回転、およびロール回転を説明する図である。
【図6】スレーブマニピュレータ部3の先端部4およびマスタマニピュレータ部8の操作部9の姿勢を説明する図である。
【図7】本発明を適用した手術用マニピュレータシステムの内部の構成例を示したブロック図である。
【図8】図7のスレーブマニピュレータ制御装置51の構成例を示すブロック図である。
【図9】図7のマスタマニピュレータ制御装置53−1の構成例を示すブロック図である。
【図10】図7のマスタマニピュレータ制御装置53−2の構成例を示すブロック図である。
【図11】図7のマスタマニピュレータ制御装置53−3の構成例を示すブロック図である。
【図12】スレーブマニピュレータ制御装置51の動作を説明するフローチャートである。
【図13】図12のステップS1の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図14】マスタマニピュレータ制御装置53の動作を説明するフローチャートである。
【図15】図14のステップS21の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図16】同期取り画面の例を示す図である。
【図17】他の同期取り画面の他の例を示す図である。
【図18】スレーブマニピュレータ制御装置51およびマスタマニピュレータ制御装置53の動作の関係を示す図である。
【図19】本発明を適用した他の手術用マニピュレータシステムにおけるマスタマニピュレータ側の外観の構成例を示す図である。
【図20】本発明を適用した他の手術用マニピュレータシステムの内部の構成例を示すブロック図である。
【図21】図20のマニピュレータ制御装置121の構成例を示すブロック図である。
【図22】スレーブマニピュレータ制御装置51の他の動作を説明するフローチャートである。
【図23】マスタマニピュレータ制御装置53の他の動作を説明するフローチャートである。
【図24】マスタマニピュレータ制御装置121の動作を説明するフローチャートである。
【図25】図24のステップS91の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図26】マスタマニピュレータ部102の操作部103の姿勢を説明する図である。
【図27】マスタマニピュレータ制御装置53の他の動作を説明するフローチャートである。
【図28】マスタマニピュレータ制御装置121の他の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 手術台, 2 患者, 3 スレーブマニピュレータ部, 4 先端部,5 カメラ部, 6 CCDカメラ, 7 操作台, 8 マスタマニピュレータ部, 9 操作部, 10 モニタ, 21 基台, 22 アーム, 23 駆動部, 31 スピーカ, 32 スイッチ部, 33 参加スイッチ,34 同期開始スイッチ, 51 スレーブマニピュレータ制御装置, 52カメラ制御装置, 53 マスタマニピュレータ制御装置, 54 入出力制御装置, 71 制御部, 72 姿勢遷移機構部, 73 制御機構部, 74 通信部, 81 制御部, 82 姿勢遷移機構部, 83 制御機構部,84 通信部, 101 操作台, 102 マスタマニピュレータ部, 103 操作部, 104 モニタ, 105 スピーカ, 106 スイッチ部, 107 参加スイッチ, 108 同期開始スイッチ, 111 基台, 112 アーム, 113 駆動部, 121 マスタマニピュレータ制御装置, 122 入出力制御装置, 131 制御部, 132 姿勢遷移機構部,133 制御機構部, 134 通信部

Claims (18)

  1. それぞれ一人の操作者により操作される第1の操作部を有する複数の第1マスタマニピュレータ、前記複数の第1マスタマニピュレータの操作者と異なる一人の操作者により操作される第2の操作部を有する第2マスタマニピュレータ、並びに所定の処理対象物に対して処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータからなるマニピュレータシステムにおいて、
    前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれは、
    前記第1の操作部の、前記第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の操作部の絶対的な姿勢を送出する第1の送出手段と、
    自分以外の前記第1マスタマニピュレータが送出する前記絶対的な姿勢と、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する第1の取得手段と、
    前記第1の検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記第1の取得手段により取得された自分以外の前記第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出手段と、
    算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出手段と、
    算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する第1の決定手段と、
    操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御する第1の制御手段と
    を備え、
    前記第2マスタマニピュレータは、
    前記第2の操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する第2の検出手段と、
    前記第2の操作部の前記相対的な姿勢を送出する第2の送出手段と、
    前記スレーブマニピュレータが送出する前記第1の力またはトルクを取得する第2の取得手段と、
    前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第4の力またはトルクとして決定するとともに、前記第2の取得手段で取得された前記第1の力またはトルクと前記第4の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第5の力またはトルクを決定する第2の決定手段と、
    操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する第2の制御手段と
    を備え、
    前記スレーブマニピュレータは、
    前記複数の第1マスタマニピュレータの前記第1の送出手段により送出された前記第1の操作部の絶対的な姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の送出手段により送出された前記第2の操作部の前記相対的な姿勢とを取得する第3の取得手段と、
    取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である前記基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合手段と、
    前記統合手段により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する第3の制御手段と、
    前記処理部が前記処理対象物から受けた前記第1の力またはトルクを検出する第3の検出手段と、
    前記第1の力またはトルクを送出する第3の送出手段と
    を備えることを特徴とするマニピュレータシステム。
  2. 前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれにおいて、
    前記第1の取得手段は、さらに、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢を取得し、
    前記第1の制御手段は、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御し、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御し、
    前記第2マスタマニピュレータの前記第2の制御手段は、
    前記相対的な姿勢が前記所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第4の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御し、
    前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータシステム。
  3. 前記第1マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の合図の表示を制御する第1の表示制御手段をさらに備え、
    前記第2マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記合図の表示を制御する第2の表示制御手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータシステム。
  4. 前記第1マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の音声の合図の出力を制御する第1の出力制御手段をさらに備え、
    前記第2マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記音声の合図の出力を制御する第2の出力制御手段
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のマニピュレータシステム。
  5. それぞれ一人の操作者により操作される第1の操作部を有する複数の第1マスタマニピュレータ、前記複数の第1マスタマニピュレータの操作者と異なる一人の操作者により操作される第2の操作部を有する第2マスタマニピュレータ、並びに所定の処理対象物に対して処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータからなるマニピュレータシステムの制御方法において、
    前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれは、
    前記第1の操作部の、前記第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の操作部の絶対的な姿勢を送出する第1の送出ステップと、
    自分以外の前記第1マスタマニピュレータが送出する前記絶対的な姿勢と、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する第1の取得ステップと、
    前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記第1の取得ステップの処理により取得された自分以外の前記第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、
    算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、
    算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する第1の決定ステップと、
    操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御する第1の制御ステップと
    を備え、
    前記第2マスタマニピュレータは、
    前記第2の操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する第2の検出ステップと、
    前記第2の操作部の前記相対的な姿勢を送出する第2の送出ステップと、
    前記スレーブマニピュレータが送出する前記第1の力またはトルクを取得する第2の取得ステップと、
    前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第4の力またはトルクとして決定するとともに、前記第2の取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第4の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第5の力またはトルクを決定する第2の決定ステップと、
    操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する第2の制御ステップと
    を備え、
    前記スレーブマニピュレータは、
    前記複数の第1マスタマニピュレータの前記第1の送出ステップの処理により送出された前記第1の操作部の絶対的な姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の送出ステップの処理により送出された前記第2の操作部の前記相対的な姿勢とを取得する第3の取得ステップと、
    取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である前記基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、
    前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する第3の制御ステップと、
    前記処理部が前記処理対象物から受けた前記第1の力またはトルクを検出する第3の検出ステップと、
    前記第1の力またはトルクを送出する第3の送出ステップと
    を含むことを特徴とするマニピュレータシステムの制御方法。
  6. 前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれにおいて、
    前記第1の取得ステップの処理は、さらに、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢を取得し、
    前記第1の制御ステップの処理は、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御し、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御し、
    前記第2マスタマニピュレータの前記第2の制御ステップの処理は、
    前記相対的な姿勢が前記所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第4の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御し、
    前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載のマニピュレータシステムの制御方法。
  7. 前記第1マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の合図の表示を制御する第1の表示制御ステップと、
    前記第2マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記合図の表示を制御する第2の表示制御ステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のマニピュレータシステムの制御方法。
  8. 前記第1マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第2マスタマニピュレータの操作者の前記第2の操作部の操作と同期して、前記第1の操作部を操作することができるように、所定の音声の合図の出力を制御する第1の出力制御ステップと、
    前記第2マスタマニピュレータは、その操作者が、前記第1マスタマニピュレータの操作者の前記第1の操作部の操作と同期して、前記第2の操作部を操作することができるように、前記音声の合図の出力を制御する第2の出力制御ステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のマニピュレータシステムの制御方法。
  9. それぞれ一人の操作者により操作される第1の操作部を有する複数の第1マスタマニピュレータ、前記複数の第1マスタマニピュレータの操作者と異なる一人の操作者により操作される第2の操作部を有する第2マスタマニピュレータ、並びに所定の処理対象物に対して処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータからなるマニピュレータシステムの制御用のコンピュータに、
    前記複数の第1マスタマニピュレータそれぞれにおいて、
    前記第1の操作部の、前記第1の操作部が移動可能な空間における絶対的な姿勢を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の操作部の絶対的な姿勢を送出する第1の送出ステップと、
    自分以外の前記第1マスタマニピュレータが送出する前記絶対的な姿勢と、前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する第1の取得ステップと、
    前記第1の検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記第1の取得ステップの処理により取得された自分以外の前記第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、
    算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、
    算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する第1の決定ステップと、
    操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記第1の操作部を制御する第1の制御ステップと
    実行し
    前記第2マスタマニピュレータにおいて、
    前記第2の操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する第2の検出ステップと、
    前記第2の操作部の前記相対的な姿勢を送出する第2の送出ステップと、
    前記スレーブマニピュレータが送出する前記第1の力またはトルクを取得する第2の取得ステップと、
    前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第4の力またはトルクとして決定するとともに、前記第2の取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第4の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第5の力またはトルクを決定する第2の決定ステップと、
    操作者が前記第5の力またはトルクを知覚するように、前記第2の操作部を制御する第2の制御ステップと
    実行し
    前記スレーブマニピュレータにおいて、
    前記複数の第1マスタマニピュレータの前記第1の送出ステップの処理により送出された前記第1の操作部の絶対的な姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記第2の送出ステップの処理により送出された前記第2の操作部の前記相対的な姿勢とを取得する第3の取得ステップと、
    取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である前記基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、
    前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する第3の制御ステップと、
    前記処理部が前記処理対象物から受けた前記第1の力またはトルクを検出する第3の検出ステップと、
    前記第1の力またはトルクを送出する第3の送出ステップと
    を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  10. 操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータにおいて、
    前記操作部の絶対的な姿勢を検出する検出手段と、
    検出された前記操作部の絶対的な姿勢を、自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータに送出する送出手段と、
    前記自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢、自分以外の1つの第2マスタマニピュレータが送出する相対的な姿勢、および、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得手段と、
    前記検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記取得手段により取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、複数のマスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出手段と、
    前記基準姿勢算出手段により算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出手段と、
    前記差分算出手段により算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定手段と、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出手段により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするマスタマニピュレータ。
  11. 操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御方法において、
    前記操作部の絶対的な姿勢を検出する検出ステップと、
    検出された前記操作部の絶対的な姿勢を自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータに送出する送出ステップと、
    前記自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢、自分以外の1つの第2マスタマニピュレータが送出する相対的な姿勢、および、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記取得ステップの処理により取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、複数のマスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、
    前記基準姿勢算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、
    前記差分算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップと
    を含むことを特徴とするマスタマニピュレータの制御方法。
  12. 操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御用のコンピュータに、
    前記操作部の絶対的な姿勢を検出する検出ステップと、
    検出された前記操作部の絶対的な姿勢を自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータに送出する送出ステップと、
    前記自分以外の1以上の第1マスタマニピュレータが送出する絶対的な姿勢、自分以外の1つの第2マスタマニピュレータが送出する相対的な姿勢、および、スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、
    前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢と、前記取得ステップの処理により取得された自分以外の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢とを用いて、複数のマスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値を、基準姿勢として算出する基準姿勢算出ステップと、
    前記基準姿勢算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢と自分の前記絶対的な姿勢との差を算出する差分算出ステップと、
    前記差分算出ステップの処理により算出された前記基準姿勢との差に対応する第2の力またはトルクを決定するとともに、前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、
    取得した前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢と、前記検出ステップの処理により検出された自分の前記絶対的な姿勢とのずれ量が、前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップと
    を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータにおいて、
    前記操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する検出手段と、
    前記操作部の前記相対的な姿勢をスレーブマニピュレータに送出する送出手段と、
    前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得手段と、
    前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第2の力またはトルクとして決定するとともに、前記取得手段で取得された前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定手段と、
    前記相対的な姿勢が所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、
    前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするマスタマニピュレータ。
  14. 操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御方法において、
    前記操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する検出ステップと、
    前記操作部の前記相対的な姿勢をスレーブマニピュレータに送出する送出ステップと、
    前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、
    前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第2の力またはトルクとして決定するとともに、前記取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、
    前記相対的な姿勢が所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、
    前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップと
    を含むことを特徴とするマスタマニピュレータの制御方法。
  15. 操作者により操作される操作部を有するマスタマニピュレータの制御用のコンピュータに、
    前記操作部の操作開始時の標準姿勢に対する相対的な姿勢を検出する検出ステップと、
    前記操作部の前記相対的な姿勢をスレーブマニピュレータに送出する送出ステップと、
    前記スレーブマニピュレータが送出する第1の力またはトルクを取得する取得ステップと、
    前記相対的な姿勢に対応する力またはトルクを第2の力またはトルクとして決定するとともに、前記取得ステップの処理で取得された前記第1の力またはトルクと前記第2の力またはトルクとを加算して、操作者に知覚させる第3の力またはトルクを決定する決定ステップと、
    前記相対的な姿勢が所定の閾値より小さい場合、操作者が前記第2の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御し、
    前記相対的な姿勢が前記所定の閾値以上である場合、操作者が前記第3の力またはトルクを知覚するように、前記操作部を制御する制御ステップと
    を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. 所定の処理対象物に処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータにおいて、
    複数の第1マスタマニピュレータから送出された、前記第1マスタマニピュレータが有する第1の操作部の絶対的な姿勢と、1つの第2マスタマニピュレータから送出された、前記第2マスタマニピュレータが有する第2の操作部の相対的な姿勢とを取得する取得手段と、
    取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合手段と、
    前記統合手段により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する制御手段と、
    前記処理部が前記処理対象物から受けた力またはトルクを検出する検出手段と、
    検出された前記力またはトルクを複数の前記第1マスタマニピュレータと前記第2マスタマニピュレータに送出する送出手段と
    を備えることを特徴とするスレーブマニピュレータ。
  17. 所定の処理対象物に処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータの制御方法において、
    複数の第1マスタマニピュレータから送出された、前記第1マスタマニピュレータが有する第1の操作部の絶対的な姿勢と、1つの第2マスタマニピュレータから送出された、前記第2マスタマニピュレータが有する第2の操作部の相対的な姿勢とを取得する取得ステップと、
    取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、
    前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する制御ステップと、
    前記処理部が前記処理対象物から受けた力またはトルクを検出する検出ステップと、
    検出された前記力またはトルクを複数の前記第1マスタマニピュレータと前記第2マスタマニピュレータに送出する送出ステップと
    を含むことを特徴とするスレーブマニピュレータの制御方法。
  18. 所定の処理対象物に処理を施す処理部を有するスレーブマニピュレータの制御用のコンピュータに、
    複数の第1マスタマニピュレータから送出された、前記第1マスタマニピュレータが有する第1の操作部の絶対的な姿勢と、1つの第2マスタマニピュレータから送出された、前記第2マスタマニピュレータが有する第2の操作部の相対的な姿勢とを取得する取得ステップと、
    取得された前記複数の第1マスタマニピュレータの前記絶対的な姿勢の平均値である基準姿勢と、前記第2マスタマニピュレータの前記相対的な姿勢との加算値を算出する統合ステップと、
    前記統合ステップの処理により算出された前記加算値に基づいて、前記処理部の姿勢を制御する制御ステップと、
    前記処理部が前記処理対象物から受けた力またはトルクを検出する検出ステップと、
    検出された前記力またはトルクを複数の前記第1マスタマニピュレータと前記第2マスタマニピュレータに送出する送出ステップと
    を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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