JP4655084B2 - リラクタンスモータの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明はリラクタンスモータの制御方法に関する。
低電流で大きなトルクが得られ、かつ小型化しやすいモータとして、3相電流を流すことで駆動されるリラクタンスモータが提案されている。
当該リラクタンスモータは、各相の電流がそれぞれ流される複数の巻線を有する固定子と、当該固定子に対向して設けられる回転子とを備える。固定子において各相の電流を順に切り替えて流す制御(1相励磁)を実行することで、回転子は回転する。しかし、かかる制御では、リラクタンスモータに生じるリラクタンストルクを高めることが困難であった。
そこで、3相電流のうち2相の電流を並行して流す制御(2相励磁)を採用することが提案されている。
なお、本発明に関連する技術を以下に示す。
特開2000−295891号公報 特開2001−157490号公報
しかし、2相励磁を実行した場合、隣接する巻線の間で磁束が流れて、磁気飽和しやすくなるおそれがある。磁気飽和が生じると、リラクタンストルクを高めることが困難になる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、磁気飽和を低減し、以ってリラクタンストルクを高めることが目的とされる。
この発明の請求項1にかかるリラクタンスモータの制御方法は、所定の軸(91)を中心として回転可能であって、自身の外周側及び内周側のいずれか一方側にのみ突出する部分(111)の複数を有する磁性体の回転子(11)と、3相電流のうち第1の相電流(V)が流れる第1及び第2の巻線(1211,1212)と、前記3相電流のうち第2の相電流(W)が流れる第3及び第4の巻線(1221,1222)と、前記3相電流のうち第3の相電流(U)が流れる第5及び第6の巻線(1231,1232)とを有し、前記回転子に対して前記一方から対向して設けられる固定子(12)とを備え、前記第1、前記第3、前記第5、前記第2、前記第4及び前記第6の巻線は、この順に前記所定の軸の周りで周方向(92)に沿って隣接して配置され、それぞれ一端及び他端(1211a,1211b,1221a,1221b,1231a,1231b)を有し、前記第1乃至前記第6の巻線のうち隣り合う任意の二者において、前記一方側から見て前記一端から前記他端に向かう巻回方向は互いに反対であるリラクタンスモータにおいて、3つの相電流のうち前記第2の相電流のみを流すときには、前記第3及び前記4の巻線の各々の前記一端を高電位に接続し、前記第3及び前記第4の各々の前記他端を低電位に接続し、3つの相電流のうち前記第1及び前記第2の相電流のみを流すときには、前記第1及び前記第2の巻線の各々の前記一端を高電位に接続し、前記第1及び前記第2の巻線の各々の前記他端を低電位に接続するとともに、前記第3及び前記4の巻線の各々の前記一端を低電位に接続し、前記第3及び前記第4の各々の前記他端を高電位に接続する
この発明に請求項1にかかるリラクタンスモータの制御方法によれば、第1及び第2の巻線にのみ電流を流す場合に周方向において隣接する巻線に流れる電流は、一方側から見たときの流れの向きを同じにすることができる。これにより、周方向において隣接する巻線の間に磁束が流れず、以って磁気飽和が低減されてリラクタンストルクが高まる。
第1の実施の形態.
図1は、本実施の形態にかかるリラクタンスモータ1を概念的に示す。リラクタンスモータ1は、回転子11と固定子12とを備える。
回転子11は、所定の軸91を中心として回転可能であって、自身の外周側にのみ突出する部分111の複数を有する磁性体である。図1では、部分111が8つ設けられている。
固定子12は、第1及び第2の巻線1211,1212と、第3及び第4の巻線1221,1222と、第5及び第6の巻線1231,1232とを有し、回転子11に対して外周側から対向して設けられる。図1では、第1及び第2の巻線1211,1212、第3及び第4の巻線1221,1222、第5及び第6の巻線1231,1232はそれぞれ二つずつ設けられている。
第1及び第2の巻線1211,1212には3相電流の第1の相電流が流される。第3及び第4の巻線1221,1222には3相電流の第2の相電流が流される。第5及び第6の巻線1231,1232には3相電流の第3の相電流が流される。図1では、第1の相電流にV相の電流を、第2の相電流にW相の電流を、第3の相電流にU相の電流をそれぞれ採用した場合が示されている。
第1、第3及び第5の巻線1211,1221,1231は、この順に所定の軸91の回りで周方向92に沿って隣接して配置される。第1の巻線1211は両端1211a,1211bを有し、第3の巻線1221は両端1221a,1221bを有し、第5の巻線1231は両端1231a,1231bを有する。そして、第1、第3及び第5の巻線1211,1221,1231はそれぞれ、一端1211a,1221a,1231aを起点として、内周側から見て時計回りの方向に巻回される。
第2、第4及び第6の巻線1212,1222,1232は、この順に周方向92に沿って隣接して配置される。第2の巻線1212は両端1212a,1212bを有し、第4の巻線1222は両端1222a,1222bを有し、第6の巻線1232は両端1232a,1232bを有する。そして、第2、第4及び第6の巻線1212,1222,1232はそれぞれ、一端1212a,1222a,1232aを起点として、内周側から見て時計回りとは反対方向に巻回される。
後述するように、一端1211a,1212a,1221a,1222a,1231a,1232aはそれぞれ、直流電源Vの高電位側に接続される。すなわち、第1、第3及び第5の巻線1211,1221,1231には、内周側から見て時計回りの方向に電流が流れる。よって、これらの巻線1211,1221,1231のいずれにおいても、磁束は内周側から外周側へと流れる。
他方、第2、第4及び第6の巻線1212,1222,1232には、内周側から見て時計回りとは反対方向に電流が流れる。よって、これらの巻線1212,1222,1232のいずれにおいても、磁束は外周側から内周側へと流れる。
以上より、リラクタンスモータ1によれば、第1及び第3の相電流(V相及びU相の電流)のいずれか一方、及び第2の相電流(W相の電流)のみを並行して流した場合においては、第3の巻線1221と、これに周方向92に沿って隣接する第1及び第5の巻線1211,1231との間には磁束が流れない。また、第4の巻線1222と、これに周方向92に沿って隣接する第2及び第6の巻線1212,1232との間にも磁束が流れない。第3の巻線1221で生じた磁束は、第2、第4及び第6の巻線1212,1222,1232のいずれか少なくとも一つへと流れる。また、第4の巻線1222で生じた磁束は、第1、第3及び第5の巻線1211,1221,1231のいずれか少なくとも一つへと流れる。よって、磁気飽和が低減され、以ってリラクタンストルクが高まる。
なお、回転子11は、自身の内周側にのみ突出する部分111の複数を有する磁性体であっても良い。この場合、固定子12は、回転子11に対して内周側から対向して設けられる。
図2は、リラクタンスモータ1に生じるリラクタンストルクTの、回転角θに対する変化をグラフ101〜103で示す。グラフ101は、第1の相電流(V相の電流)及び第3の相電流(U相の電流)のみを並行して流す制御C4が実行された場合を示す。グラフ102は、第1の相電流(V相の電流)及び第2の相電流(W相の電流)のみを並行して流す制御C5が実行された場合を示す。グラフ103は、第2の相電流(W相の電流)及び第3の相電流(U相の電流)のみを並行して流す制御C6が実行された場合を示す。なお、制御C4〜C6は「2相励磁」と通称されている。
ここで、回転子11の回転位置と回転角θとの関係については次のとおりである。回転角θが0°のときには、ある部分111が、第1及び第2の相電流(V相及びW相の電流)が流される巻線1211,1221(1212,1222)であって周方向92において隣接するものの中間A1に位置する。回転角θが15°のときには、ある部分111が、第2及び第3の相電流(W相及びU相の電流)が流される巻線1221,1231(1222,1232)であって周方向92において隣接するものの中間A2に位置する。回転角θが30°のときには、ある部分111が、第3及び第1の相電流(U相及びV相の電流)が流される巻線1231,1211(1232,1212)であって周方向92において隣接するものの中間A3に位置する。後述する図6乃至図9においても同様である。
グラフ101は、回転角θに対して45°の周期を有する。これは、回転子11が45°回転するごとに、部分111が中間A1に位置するからである。グラフ102,103も同様に、回転角θに対して45°の周期を有する。
そして、グラフ101では、回転角θが0°から回転方向とは反対方向へとずれた角度θ1のときに、リラクタンストルクTが最大となる。グラフ102では、回転角θが15°から回転方向とは反対方向へとずれた角度θ2のときに、リラクタンストルクTが最大となる。グラフ103では、回転角θが30°から回転方向とは反対方向へとずれた角度θ3のときに、リラクタンストルクTが最大となる。
図2では、グラフ201〜203も示されている。グラフ201〜203は、図1に示されるリラクタンスモータ1において第3の巻線1221が、一端1221aを起点として、内周側から見て時計回りと反対方向に巻回され、第4の巻線1222が、一端1222aを起点として、内周側から見て時計回りの方向に巻回されたリラクタンスモータ11に対して、それぞれ制御C4〜C6を実行した場合を示す。なお、リラクタンスモータ11は、図3に示されている。
グラフ102とグラフ202とを比較すれば、リラクタンスモータ1において制御C5を実行することで、少なくとも回転角θが角度θ4〜θ5の範囲において、リラクタンストルクTが大きくなることがわかる。これは、リラクタンスモータ1では制御C5を実行しても、周方向92において隣接する第1の巻線1211と第3の巻線1221との間、及び第2の巻線1212と第4の巻線1222との間には磁束が流れず、以って磁気抵抗が減少するからである。一方、リラクタンスモータ11で制御C5を実行すると、当該第1及び第3の巻線1211,1221の間、及び当該第2及び第4の巻線1212,1222の間に磁束が流れる。
グラフ103とグラフ203とを比較することで、リラクタンスモータ1において制御C6を実行することで、少なくとも回転角θが角度θ6〜θ7の範囲において、リラクタンストルクTが大きくなることがわかる。これは、リラクタンスモータ1では制御C6を実行しても、周方向92において隣接する第3の巻線1221と第5の巻線1231との間、及び第4の巻線1222と第6の巻線1232と間には磁束が流れず、以って磁気抵抗が減少するからである。一方、リラクタンスモータ11で制御C6を実行すると、当該第3及び第5の巻線1221,1231の間、及び当該第4及び第6の巻線1222,1232の間に磁束が流れる。
グラフ101とグラフ201とを比較すれば、両者は一致していることがわかる。これは、リラクタンスモータ1で制御C4を実行しても、磁束の流れ方が、リラクタンスモータ11で制御C1を実行した場合と同じであるからである。すなわち、リラクタンスモータ1,11のいずれにおいても制御C4を実行すると、周方向92において隣接する第1の巻線1211と第5の巻線1231との間、及び第2の巻線1212と第6の巻線1232との間に磁束が流れる。
図4は、リラクタンスモータ1を制御する制御部2を概念的に示す。制御部2は、一対の入力端子241,242と、出力端子211,212,221,222,231,232と、スイッチS1〜S6と、ダイオードDi1〜Di6とを有する。図4では、制御部2に電源を供給する直流電源Vも示されている。
スイッチS1,S3,S5はそれぞれ、出力端子211,221,231と入力端子241との間に接続される。スイッチS2,S4,S6はそれぞれ、出力端子212,222,232と入力端子242との間に接続される。なお図4では、スイッチS1〜S6のそれぞれにトランジスタを採用した場合が示されている。
ダイオードDi1,Di3,Di5はそれぞれ、カソードが出力端子211,221,231に接続され、アノードが入力端子242に接続される。ダイオードDi2,Di4,Di6はそれぞれ、アノードが出力端子212,222,232に接続され、カソードが入力端子241に接続される。
制御部2に対して、直流電源V、第1及び第2の巻線1211,1212、第3及び第4の巻線1221,1222、第5及び第6の巻線1231,1232はそれぞれ以下のように接続される。
直流電源Vについては、その高電位側が入力端子241に、低電位側が入力端子242にそれぞれ接続される。
第1及び第2の巻線1211,1212についてはそれぞれ、一端1211a,1212aが出力端子211側に接続され、他端1211b,1212bが出力端子212側に接続される。
図5は、第1及び第2の巻線1211,1212の出力端子211,212の間での接続関係を例示する。第1の巻線1211同士、及び第2の巻線1212同士はそれぞれ、出力端子211,212の間で並列に接続されている。第1の巻線1211と第2の巻線1212とは、出力端子211,212の間で直列に接続されている。
第3及び第4の巻線1221,1222についてはそれぞれ、一端1221a,1222aが出力端子221側に接続され、他端1221b,1222bが出力端子222側に接続される。例えば、第3及び第4の巻線1221,1222は、出力端子221,222の間において、第1及び第2の巻線1211,1212と同様の関係で接続される(図5)。
第5及び第6の巻線1231,1232についてはそれぞれ、一端1231a,1232aが出力端子231側に接続され、他端1231b,1232bが出力端子232側に接続される。例えば、第5及び第6の巻線1231,1232は、出力端子231,232の間において、第1及び第2の巻線1211,1212と同様の関係で接続される(図5)。
上述した内容についてスイッチS1〜S6に関しては、次のように把握することができる。つまり、スイッチS1,S2はそれぞれ、入力端子241,242の間で第1及び第2の巻線1211,1212のいずれとも直列に接続される。スイッチS3,S4はそれぞれ、入力端子241,242の間で第3及び第4の巻線1221,1222のいずれとも直列に接続される。スイッチS5,S6はそれぞれ、入力端子241,242の間で第5及び第6の巻線1231,1232のいずれとも直列に接続される。
スイッチS1,S2の両方をオンに制御することで、第1の相電流(V相の電流)が流れる。スイッチS3,S4の両方をオンに制御することで、第2の相電流(W相の電流)が流れる。スイッチS5,S6の両方をオンに制御することで、第3の相電流(U相の電流)が流れる。
よって、制御C4は、スイッチS1,S2及びスイッチS5,S6のそれぞれをオンに制御することで実行される。制御C5は、スイッチS1,S2及びスイッチS3,S4のそれぞれをオンに制御すること実行される。制御C6は、スイッチS3,S4及びスイッチS5,S6のそれぞれをオンに制御することで実行される。なお制御C4〜C6と、スイッチS1〜S6の切替えとの関係は、例えば後述する図8に示されている。
制御部2において、ダイオードDi1〜Di6はなくても、上述したのと同様の制御が実行できる。具体的には、スイッチS1,S2のいずれか一方のみが、入力端子241,242の間で第1及び第2の巻線1211,1212と直列に接続される。同様に、スイッチS3,S4のいずれか一方のみが、入力端子241,242の間で第3及び第4の巻線1221,1222と直列に接続され、スイッチS5,S6のいずれか一方のみが、入力端子241,242の間で第5及び第6の巻線1231,1232と直列に接続される。
第2の実施の形態.
リラクタンスモータ1に対して制御部2は、例えば次のような制御を実行することができる。すなわち、制御部2は、第1の相電流(V相の電流)のみを第1及び第2の巻線1211,1212に流す制御C1、第2の相電流(W相の電流)のみを第3及び第4巻線1221,1222に流す制御C2、及び第3の相電流(U相の電流)のみを第5及び第6の巻線1231,1231に流す制御C3をそれぞれ実行することができる。なお、制御C1〜C3は「1相励磁」と通称されている。
図6は、リラクタンスモータ1に生じるリラクタンストルクTの、回転角θに対する変化をグラフ301〜303で示す。グラフ301は制御C1のみを実行した場合を、グラフ302は制御C2のみを実行した場合を、グラフ303は制御C3のみを実行した場合をそれぞれ示す。
グラフ301は、回転角θに対して45°の周期を有する。これは、回転子11が45°回転するごとに、部分111が、第1の相電流(V相の電流)が流れる第1の巻線1211または第2の巻線1212と対向するからである。グラフ302,303も同様に、回転角θに対して45°の周期を有する。
そして、グラフ301では、回転角θが0°から回転方向へとずれた角度θ11のときに、リラクタンストルクTが最大となる。グラフ302では、回転角θが15°から回転方向へとずれた角度θ12のときに、リラクタンストルクTが最大となる。グラフ303では、回転角θが30°から回転方向へとずれた角度θ13のときに、リラクタンストルクTが最大となる。
制御C1〜C3を所望の順で繰り返し実行すること(制御C11)で、回転子11を回転させることができる。例えば、制御C1〜C3がこの順に繰り返し実行される。
制御C11では、制御C1〜C3のうちリラクタンスモータ1に生じるリラクタンストルクTが最大となるものが選択されて実行されることが特に望ましい。かかる態様で制御C11を実行した場合の、リラクタンストルクTの回転角θに対する変化を、後述する図9においてグラフ503で示している。
リラクタンスモータ1に対して制御部2は、制御C1〜C6を所望の順に繰り返し実行する制御方法を行っても良い。例えば、制御C4,C1,C5,C2,C6,C3がこの順に繰り返し実行される。
かかる制御方法では、制御C1〜C6のうちリラクタンスモータ1に生じるリラクタンストルクTが最大となるものを選択して実行すること(制御C12)が特に望ましい。
制御C12を具体的に図7及び図8を用いて説明する。図7は、制御C12において制御C4,C1,C5,C2,C6,C3がこの順に実行された場合の、リラクタンストルクTの回転角θに対する変化を、実線のグラフ501で示す。図7では、グラフ101〜103,301〜303も示されており、グラフ101〜103は破線で、グラフ301〜303は一点鎖線でそれぞれ示されている。図8は、制御部2のスイッチS1〜S6の切替えを示す。
回転角θが角度D1〜D2の範囲にあるときには、グラフ101で表されるリラクタンストルクTが最大となるので、制御C4が選択して実行される(図8)。回転角θが角度D2〜D3の範囲にあるときには、グラフ301で表されるリラクタンストルクTが最大となるので、制御C1が選択して実行される(図8)。回転角θが角度D3〜D4の範囲にあるときには、グラフ102で表されるリラクタンストルクTが最大となるので、制御C5が選択して実行される(図8)。回転角θが角度D4〜D5の範囲にあるときには、グラフ302で表されるリラクタンストルクTが最大となるので、制御C2が選択して実行される(図8)。回転角θが角度D5〜D6の範囲にあるときには、グラフ103で表されるリラクタンストルクTが最大となるので、制御C6が選択して実行される(図8)。回転角θが角度D6〜D7の範囲にあるときには、グラフ303で表されるリラクタンストルクTが最大となるので、制御C3が選択して実行される(図8)。
かかる制御によれば、制御C1〜C3の制御だけではリラクタンストルクを高めることが困難な回転角θの領域においても、制御C4〜C6を選択的に実行することで、リラクタンストルクTを高めることができる。よって、リラクタンスモータ1の出力が高まる。
具体的に図9を用いて説明する。図9は、グラフ501とグラフ503とを示す。グラフ503によれば、制御C1〜C3だけでは、回転角θが角度D1〜D2の範囲、角度D3〜D4の範囲、及び角度D5〜D6の範囲にあるときには、リラクタンストルクTを高めることができないことがわかる。
しかし、制御C12を実行することで、回転角θが角度D1〜D2の範囲、角度D3〜D4の範囲、及び角度D5〜D6の範囲にあるときであっても、リラクタンストルクTが高められることが、グラフ501とグラフ503との比較によりわかる。
図9には、グラフ502も示されている。グラフ502は、リラクタンスモータ11(図3)に対して制御C1〜C6を実行した場合であって、制御C1〜C6のうちリラクタンストルクTが最大となるものを選択して実行した場合(制御C12a)の、リラクタンストルクTの回転角θに対する変化を示す。
制御C12を実行することで、制御C12aを実行した場合よりも大きなリラクタンストルクTが得られることが、グラフ501とグラフ502との比較からわかる。具体的には、回転角θが角度D1〜D2の範囲、角度D3〜D4の範囲、及び角度D5〜D6の範囲にあるときにおいて、グラフ501はグラフ502よりも高いリラクタンストルクTを示している。
図10は、第1乃至第3の巻線に流れる電流の値に対するリラクタンストルクTの変化をグラフ601〜603で示す。グラフ601は、リラクタンスモータ1(図1)に上述した制御C12を実行した場合を示す。グラフ602は、リラクタンスモータ11(図3)に上述した制御C12aを実行した場合を示す。グラフ603は、リラクタンスモータ1に上述した制御C11を実行した場合を示す。
グラフ601とグラフ602,603との比較により、制御C12を実行することで、いずれの電流の値においても、制御C12aを実行した場合や制御C11を実行した場合よりも、リラクタンストルクTを高めることができることがわかる。
第1及び第2の実施の形態のいずれにおいても、リラクタンスモータ1について、部分111の個数B1と、第1乃至第6の巻線1211,1212,1221,1222,1231,1232の組数B2とが(B1,B2)=(8,2)の場合(図1)を説明したが、上述した内容は他の組合せ(B1,B2)を有するリラクタンスモータにも適用することができる。
第3の実施の形態.
図11は、本実施の形態にかかる制御部21を概念的に示す。制御部21は、上述したリラクタンスモータ11(図3)に接続され、リラクタンスモータ11に対して所望の制御を実行する。
制御部21は、制御部2と同じ構成を有し、さらにスイッチS7,S8及びダイオードDi7,Di8を有する。
スイッチS7は、出力端子221と入力端子242との間に接続される。スイッチS8は、出力端子222と入力端子241との間に接続される。
ダイオードDi7は、アノードが出力端子221に、カソードが入力端子241にそれぞれ接続される。ダイオードDi8は、アノードが入力端子242に、カソードが出力端子222にそれぞれ接続される。
制御部21は、スイッチS3,S4をオンに、スイッチS7,S8をオフに制御することで、第3及び第4の巻線1221、1222に対して出力端子221から出力端子222へと電流を流す。他方、スイッチS3,S4をオフに、スイッチS7,S8をオンに制御することで、第3及び第4の巻線1221、1222に対して出力端子222から出力端子221へと電流を流す。
図12は、リラクタンスモータ11に対する制御部21の制御C31を概念的に示す。制御C31は以下のように実行される。
回転角θが角度D1〜D2の範囲にあるときには、スイッチS1,S2及びスイッチS5,S6をそれぞれオンに制御する(制御C311)。回転角θが角度D2〜D3の範囲にあるときには、スイッチS1,S2をそれぞれオンに制御する(制御C312)。回転角θが角度D3〜D4の範囲にあるときには、スイッチS1,S2及びスイッチS7,S8をそれぞれオンに制御する(制御C313)。回転角θが角度D4〜D5の範囲にあるときには、スイッチS3,S4をそれぞれオンに制御する(制御C314)。回転角θが角度D5〜D6の範囲にあるときには、スイッチS5,S6及びスイッチS7,S8をそれぞれオンに制御する(制御C315)。回転角θが角度D6〜D7の範囲にあるときには、スイッチS5,S6をそれぞれオンに制御する(制御C316)。
制御C31によれば、回転角θが角度D1〜D2,D2〜D3,D3〜D4,D4〜D5,D5〜D6,D6〜D7のどの範囲にある場合であっても、制御C31を実行した場合に流れる電流と、リラクタンスモータ1に対して制御C12を実行した場合に流れる電流とは、内周側から見たときの流れの向きが同じである。
よって、制御C31を実行することで生じるリラクタンストルクTの回転角θに対する変化は、図9で示されるグラフ501と同じになる。すなわち、第1及び第2の実施の形態で説明したのと同様に、磁気飽和が低減され、以ってリラクタンストルクが高められる。
なお、制御C313,C315はそれぞれ、次のように把握することができる。すなわち、3相電流のいずれか二つの相電流のみが並行して流され、当該二つの相電流の内周側から見たときの流れの向きは、周方向92において隣接する巻線では互いに同じである。
具体的には、制御C313を実行することで、第1及び第2の相電流(V相及びW相の電流)のみが並行して流される。そして、当該相電流の内周側から見たときの流れの向きは、周方向92において隣接する第1及び第3の巻線1211,1221、並びに第2及び第4の巻線1212,1222において同じである。
また、制御C315実行することで、第1及び第3の相電流(V相及びU相の電流)のみが並行して流される。そして、当該相電流の内周側から見たときの流れの向きは、周方向92において隣接する第1及び第5の巻線1211,1231、並びに第2及び第6の巻線1212,1232において同じである。
第1の実施の形態にかかる、リラクタンスモータ1を概念的に示す図である。 リラクタンストルクTの回転角θに対する変化を示す図である。 リラクタンスモータ11を概念的に示す図である。 制御部2を概念的に示す回路図である。 巻線の接続関係を示す図である。 リラクタンストルクTの回転角θに対する変化を示す図である。 リラクタンストルクTの回転角θに対する変化を示す図である。 スイッチS1〜S6の切替えを概念的に示す図である。 リラクタンストルクTの回転角θに対する変化を示す図である。 リラクタンストルクTの電流に対する変化を示す図である。 制御部21を概念的に示す回路図である。 スイッチS1〜S8の切替えを概念的に示す図である。
符号の説明
1,11 リラクタンスモータ
2,21 制御部
11 回転子
12 固定子
91 所定の軸
92 周方向
111 部分
241,242 入力端子
211〜231,212〜232 出力端子
1211 第1の巻線
1212 第2の巻線
1221 第3の巻線
1222 第4の巻線
1231 第5の巻線
1232 第6の巻線
1211a,1211b,1221a,1221b,1231a,1231b,1212a,1212b,1222a,1222b,1232a,1232b 端
V 第1の相電流
W 第2の相電流
U 第3の相電流
S1〜S8 スイッチ
C1〜C6 制御
T リラクタンストルク
θ 回転角

Claims (1)

  1. 所定の軸(91)を中心として回転可能であって、自身の外周側及び内周側のいずれか一方側にのみ突出する部分(111)の複数を有する磁性体の回転子(11)と、
    3相電流のうち第1の相電流(V)が流れる第1及び第2の巻線(1211,1212)と、前記3相電流のうち第2の相電流(W)が流れる第3及び第4の巻線(1221,1222)と、前記3相電流のうち第3の相電流(U)が流れる第5及び第6の巻線(1231,1232)とを有し、前記回転子に対して前記一方から対向して設けられる固定子(12)と
    を備え、
    前記第1、前記第3、前記第5、前記第2、前記第4及び前記第6の巻線は、この順に前記所定の軸の周りで周方向(92)に沿って隣接して配置され、それぞれ一端及び他端(1211a,1211b,1221a,1221b,1231a,1231b)を有し、
    前記第1乃至前記第6の巻線のうち隣り合う任意の二者において、前記一方側から見て前記一端から前記他端に向かう巻回方向は互いに反対であるリラクタンスモータにおいて、
    3つの相電流のうち前記第2の相電流のみを流すときには、前記第3及び前記4の巻線の各々の前記一端を高電位に接続し、前記第3及び前記第4の各々の前記他端を低電位に接続し、
    3つの相電流のうち前記第1及び前記第2の相電流のみを流すときには、前記第1及び前記第2の巻線の各々の前記一端を高電位に接続し、前記第1及び前記第2の巻線の各々の前記他端を低電位に接続するとともに、前記第3及び前記4の巻線の各々の前記一端を低電位に接続し、前記第3及び前記第4の各々の前記他端を高電位に接続する、リラクタンスモータの制御方法。
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