JP4653351B2 - X線量補正方法およびx線ct装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線量補正方法およびX線CT(Computed Tomography)装置に関し、さらに詳しくは、レファレンスチャンネルに入射するX線が被検査体に遮られた場合でも正常にX線量補正を行うことが出来るX線量補正方法およびX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7は、撮影のために被検査体Hを位置決めした時点における被検査体HとX線ファンビームXrの関係を示す模式図である。
X線検出器27の第1端に設けられたレファレンスチャンネル27CRに被検査体Hを透過していないX線が入射するように、被検査体Hが位置決めされる。
【0003】
図示せぬX線管やX線検出器27などは回転中心ICを中心として図中の矢印のように回転され、各ビューに対応する回転角度ごとにレファレンスチャンネル27CRでレファレンスデータが収集され、X線検出器27のデータチャンネルでX線投影データが収集される。
この後、各データチャンネルで得たX線投影データをレファレンスチャンネルで得たレファレンスデータで正規化するX線量補正が行われ、断層像の生成に供される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
レファレンスチャンネル27CRには、被検査体Hを透過していないX線が入射することが前提になっている。ところが、被検査体Hの位置が不適正な場合などには、図8に示すように、一部のビューでレファレンスチャンネル27CRに入射するX線が被検査体Hに遮られることがある。
しかし、レファレンスチャンネル27CRに入射するX線が被検査体Hに遮られると、レファレンスデータが不適正な値になるため、X線量補正が適正に行われなくなる問題点がある。
そこで、本発明の目的は、レファレンスチャンネルに入射するX線が被検査体に遮られた場合でも正常にX線量補正を行うことが出来るX線量補正方法およびX線CT装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、多数のデータチャンネルを備えたX線検出器の第1端にレファレンスチャンネルを設け、レファレンスチャンネルで得たレファレンスデータが正常か異常かを判定し、正常と判定した場合は各データチャンネルで得たX線投影データをレファレンスチャンネルで得たレファレンスデータで正規化し、異常と判定した場合は各データチャンネルのうちで被検査体を透過していないX線が入射しているデータチャンネルで得たデータをレファレンスデータとして用いて前記正規化を行うことを特徴とするX線量補正方法を提供する。
上記第1の観点によるX線量補正方法では、レファレンスチャンネルで得たレファレンスデータをチェックする。そして、正常な場合(被検査体を透過していないX線がレファレンスチャンネルに入射していると推定される場合)には、レファレンスデータを用いてX線量補正を行う。一方、異常な場合(被検査体を透過したX線がレファレンスチャンネルに入射していると推定される場合)には、被検査体を透過していないX線が入射しているデータチャンネルで得たデータをレファレンスデータとして用いてX線量補正を行う。これにより、レファレンスチャンネルに入射するX線が被検査体に遮られた場合でも、正常にX線量補正を行うことが出来る。
なお、各データチャンネルのうちで被検査体を透過していないX線が入射しているデータチャンネルとしては、例えばレファレンスチャンネルとX線検出器の反対側にあるデータチャンネルを選ぶのが好適である。
【0006】
第2の観点では、本発明は、上記構成のX線量補正方法において、スキャン開始時のビューのレファレンスデータと各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法を提供する。
一般的に、撮影のために被検査体を位置決めした時点では、被検査体を透過していないX線がレファレンスチャンネルに入射するようにされている。
そこで、上記第2の観点によるX線量補正方法では、スキャン開始時のビューのレファレンスデータを基準値とみなし、これと大差がないレファレンスデータは正常と判定し、大差があるレファレンスデータは異常と判定する。
なお、本願明細書において「差がないか小さい場合」には「比が1か1に近い場合」を含むものとし、「差が大きい場合」には「比が1より大きく離れている場合」を含むものとする。
【0007】
第3の観点では、本発明は、上記構成のX線量補正方法において、複数ビューのレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法を提供する。
一般的に、被検査体を透過したX線がレファレンスチャンネルに入射するようなビューは、全体のビューの一部だけである。従って、複数ビューのレファレンスデータの平均を求めれば、適正なレファレンスデータの値から大きく外れることはないと考えられる。
そこで、上記第3の観点によるX線量補正方法では、複数ビューのレファレンスデータの平均値を基準値とみなし、これと大差がないレファレンスデータは正常と判定し、大差があるレファレンスデータは異常と判定する。
【0008】
第4の観点では、本発明は、上記構成のX線量補正方法において、キャリブレーションスキャンで得たレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法を提供する。
一般的に、被検査体を透過したX線がレファレンスチャンネルに入射するようなビューは、全体のビューの一部だけである。従って、キャリブレーションスキャンで得たレファレンスデータの平均を求めれば、適正なレファレンスデータの値から大きく外れることはないと考えられる。
そこで、上記第4の観点によるX線量補正方法では、キャリブレーションスキャンで得たレファレンスデータの平均値を基準値とみなし、これと大差がないレファレンスデータは正常と判定し、大差があるレファレンスデータは異常と判定する。
【0009】
第5の観点では、本発明は、上記構成のX線量補正方法において、スキャン中のレファレンスデータの最大値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法を提供する。
被検査体を透過したX線がレファレンスチャンネルに入射した時よりも被検査体を透過していないX線がレファレンスチャンネルに入射した時の方がレファレンスデータの値は大きい。従って、レファレンスデータの最大値は、適正なレファレンスデータと考えられる。
そこで、上記第5の観点によるX線量補正方法では、レファレンスデータの最大値を基準値とみなし、これと大差がないレファレンスデータは正常と判定し、大差があるレファレンスデータは異常と判定する。
【0010】
第6の観点では、本発明は、上記構成のX線量補正方法において、スキャン中のレファレンスデータの最大頻度値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法を提供する。
一般的に、被検査体を透過したX線がレファレンスチャンネルに入射するようなビューは、全体のビューの一部だけである。従って、レファレンスデータの最大頻度値すなわち最も頻繁に現れるレファレンスデータの値は、適正なレファレンスデータと考えられる。
そこで、上記第6の観点によるX線量補正方法では、レファレンスデータの最大頻度値を基準値とみなし、これと大差がないレファレンスデータは正常と判定し、大差があるレファレンスデータは異常と判定する。
【0011】
第7の観点では、本発明は、多数のデータチャンネルを備えたX線検出器と、前記X線検出器の第1端に設けられたレファレンスチャンネルと、前記レファレンスチャンネルで得たレファレンスデータが正常か異常かを判定するレファレンスデータ評価手段と、前記レファレンスデータ評価手段が正常と判定した場合は各データチャンネルで得たX線投影データをレファレンスチャンネルで得たレファレンスデータで正規化し、異常と判定した場合は各データチャンネルのうちで被検査体を透過していないX線が入射しているデータチャンネルで得たデータをレファレンスデータとして用いて前記正規化を行うX線量補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第7の観点によるX線CT装置では、上記第1の観点によるX線量補正方法を好適に実施できる。
【0012】
第8の観点では、本発明は、上記構成のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、スキャン開始時のビューのレファレンスデータと各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第8の観点によるX線CT装置では、上記第2の観点によるX線量補正方法を好適に実施できる。
【0013】
第9の観点では、本発明は、上記構成のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、複数ビューのレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第9の観点によるX線CT装置では、上記第3の観点によるX線量補正方法を好適に実施できる。
【0014】
第10の観点では、本発明は、上記構成のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、キャリブレーションスキャンで得たレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第10の観点によるX線CT装置では、上記第4の観点によるX線量補正方法を好適に実施できる。
【0015】
第11の観点では、本発明は、上記構成のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、スキャン中のレファレンスデータの最大値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第11の観点によるX線CT装置では、上記第5の観点によるX線量補正方法を好適に実施できる。
【0016】
第12の観点では、本発明は、上記構成のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、スキャン中のレファレンスデータの最大頻度値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置を提供する。
上記第12の観点によるX線CT装置では、上記第6の観点によるX線量補正方法を好適に実施できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す発明の実施の形態により本発明をさらに詳しく説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置100のブロック図である。
このX線CT装置100は、操作コンソール1と、被検査体テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
【0019】
コンソール1は、操作者の指示入力や情報入力などの受け付ける入力装置2と、スキャン処理や各種補正処理や画像再構成処理などを実行するCPU3と、制御信号などを被検査体テーブル10や走査ガントリ20とやり取りする制御インターフェース4と、走査ガントリ20で取得したデータを収集するX線データ収集インターフェース5と、前記データから再構成した断層像を表示するディスプレイ6と、プログラムやデータや断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。
【0020】
走査ガントリ20は、X線管21と、X線コントローラ22と、コリメータ23と、コリメータコントローラ24と、多数のチャンネルを備えたX線検出器27と、X線検出器27で得たデータを収集するデータ収集部28と、X線管21やX線検出器29などを回転させる回転コントローラ29とを具備している。
【0021】
図2は、X線管21、コリメータ23およびX線検出器27を示す模式図である。
X線管21から出射されたX線は、コリメータ23のアパーチャを通ることで偏平なX線ファンビームXrとなり、X線検出器27のレファレンスチャンネル27CRおよびデータチャンネル#1〜#Nに入射する。
X線検出器27は、レファレンスチャンネル27CRおよびデータチャンネル#1〜#Nを有しており、これらチャンネルは円弧状に並んでいる。
【0022】
図3は、X線CT装置100による撮影処理のフロー図である。
ステップS1では、被検査体Hを被検査体テーブル10に乗せる。
ステップS2では、X線ファンビームXrの位置に被検査体Hの撮影位置を合わせるように被検査体テーブル10を移動する。
【0023】
ステップS3では、回転コントローラ29によりX線管21及びX線検出器27を回転させ、X線管21からX線を発生させ、X線検出器27のレファレンスチャンネル27CRでレファレンスデータを収集し、データチャンネル#1〜#NでX線投影データを収集する。
ステップS4では、レファレンスデータ及びX線投影データをデータ収集部28でAD変換し、X線データ収集インターフェース5経由でCPU3に取り込む。
ステップS5では、レファレンスデータ及びX線投影データに対して各チャンネル毎のオフセットデータを減算する(オフセット補正)。
ステップS6では、レファレンスデータ及びX線投影データを対数変換する。
【0024】
ステップS7では、レファレンスデータが正常か異常かを判定し、異常と判定したらステップS8へ進み、正常と判定したらステップS10へ進む。判定は、次のいずれかの方法による。
【0025】
(1)スキャン開始時のビューのレファレンスデータと各ビューのレファレンスデータとを比較し、比が1より大きく離れている場合すなわち差が大きい場合は異常と判定し、比が1か1に近い場合すなわち差がないか小さい場合は正常と判定する。例えば、スキャン開始時のビューのレファレンスデータをRef(1)とし、第nビューのレファレンスデータをRef(n)とし、εを経験的に求めた小さな値とするとき、
|Ref(n)/Ref(1)|<(1−ε)
ならRef(n)を異常と判定し、そうでないなら正常と判定する。
【0026】
(2)複数ビューのレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、比が1より大きく離れている場合すなわち差が大きい場合は異常と判定し、比が1か1に近い場合すなわち差がないか小さい場合は正常と判定する。例えば、1回転分の各ビューのレファレンスデータの平均値をAvRefとし、第nビューのレファレンスデータをRef(n)とし、εを経験的に求めた小さな値とするとき、
|Ref(n)/AvRef|<(1−ε)
ならRef(n)を異常と判定し、そうでないなら正常と判定する。
【0027】
(3)断層像生成用データを得るためのスキャンの前に調整のために実行するキャリブレーションスキャンで得たレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、比が1より大きく離れている場合すなわち差が大きい場合は異常と判定し、比が1か1に近い場合すなわち差がないか小さい場合は正常と判定する。例えば、キャリブレーションスキャンで得た1回転分の各ビューのレファレンスデータの平均値をAvCalRefとし、第nビューのレファレンスデータをRef(n)とし、εを経験的に求めた小さな値とするとき、
|Ref(n)/AvCalRef|<(1−ε)
ならRef(n)を異常と判定し、そうでないなら正常と判定する。
【0028】
(4)スキャン中のレファレンスデータの最大値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、比が1より大きく離れている場合すなわち差が大きい場合は異常と判定し、比が1か1に近い場合すなわち差がないか小さい場合は正常と判定する。例えば、第nビューのレファレンスデータをRef(n)とし、スキャン開始時の第1ビューからスキャン中の第nビューまでのレファレンスデータの最大値をmax{Ref(1), Ref(n)}とし、εを経験的に求めた小さな値とするとき、
|Ref(n)/max{Ref(1), Ref(n)}|<(1−ε)
ならRef(n)を異常と判定し、そうでないなら正常と判定する。
【0029】
(5)スキャン中のレファレンスデータの最大頻度値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、比が1より大きく離れている場合すなわち差が大きい場合は異常と判定し、比が1か1に近い場合すなわち差がないか小さい場合は正常と判定する。例えば、第nビューのレファレンスデータをRef(n)とし、スキャン開始時の第1ビューからスキャン中の第nビューまでのレファレンスデータの最大頻度値をmaxf{Ref(1), Ref(n)}とし、εを経験的に求めた小さな値とするとき、
|Ref(n)/maxf{Ref(1), Ref(n)}|<(1−ε)
ならRef(n)を異常と判定し、そうでないなら正常と判定する。
【0030】
ステップS8では、レファレンスチャンネル27CRと反対側のデータチャンネル27CNの第nビューのX線投影データD(N,n)がレファレンスデータとして使えるか否かを判定し、使えるならステップS9へ進み、使えないなら収集したデータが不適正であるとして処理を終了する。使えるか否かの判定方法は、レファレンスデータが正常か異常かを判定する方法と同様であり、Ref(n)の代わりにD(N,n)を使い、「正常」と判定する代わりに「使える」と判定し、「異常」と判定する代わりに「使えない」と判定すればよい。
【0031】
ステップS9では、レファレンスチャンネル27CRと反対側のデータチャンネル27CNの第nビューのX線投影データD(N,n)を第nビューのレファレンスデータRef(n)とする。そして、ステップS10へ進む。
【0032】
ステップS10では、各データチャンネルの第nビューのX線投影データをレファレンスデータRef(n)から減算する(X線量補正)。
【0033】
ステップS11では、X線量補正を行ったX線投影データから各チャンネル毎の感度補正データを減算する(X線感度補正)。
ステップS12では、X線感度補正を行ったX線投影データにフィルタ関数を重畳し、逆投影して断層像を作成する。
ステップS13では、断層像をディスプレイ6に表示する。
【0034】
図4は、撮影のために被検査体Hを位置決めした時点(図3のステップS2)における被検査体HとX線ファンビームXrの関係を示す模式図である。
被検査体Hを透過していないX線がレファレンスチャンネル27CRに入射するように、被検査体Hが位置決めされる。
【0035】
図5に示すように、X線管やX線検出器27などは回転中心ICを回転中心として図中の矢印のように回転され、各ビューに対応する回転角度ごとにレファレンスチャンネル27CRでレファレンスデータが収集され、X線検出器27のデータチャンネルでX線投影データが収集される。あるビューでレファレンスチャンネル27CRに入射するX線が被検査体Hに遮られていない場合、このビューのレファレンスデータがX線量補正に使用される。
【0036】
図6に示すように、あるビューでレファレンスチャンネル27CRに入射するX線が被検査体Hに遮られた場合、このビューのレファレンスデータは使用せず、データチャンネル27CNで得たX線投影データがレファレンスデータとしてX線量補正に使用される。
【0037】
以上のX線CT装置100によれば、レファレンスチャンネル27CRに入射するX線が被検査体Hに遮られた場合でも正常にX線量補正を行うことが出来る。
なお、X線検出器の第1端側にのみレファレンスチャンネル27CRを設けるため、X線検出器の両側にレファレンスチャンネルを設ける場合よりFOV(Field Of View)を広くすることが出来る。
【0038】
上記実施形態では、レファレンスチャンネル27CRと反対端の1チャンネル(データチャンネル27CN)のX線投影データをX線量補正に使用したが、レファレンスチャンネル27CRと反対端の複数チャンネルのX線投影データの平均をX線量補正に使用してもよい。この場合、SN比を向上することが出来る。
【0039】
また、上記実施形態では、対数変換(図3のステップS6)後にX線量補正(図3のステップS10)を行っているが、対数変換前にX線量補正を行ってもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明のX線量補正方法およびX線CT装置によれば、レファレンスチャンネルに入射するX線が被検査体に遮られた場合でも正常にX線量補正を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるX線CT装置のブロック図である。
【図2】X線管、コリメータおよびX線検出器を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる撮影処理を示すフロー図である。
【図4】撮影のために被検査体を位置決めした時点における被検査体とX線ファンビームの関係を示す模式図である。
【図5】レファレンスチャンネルに入射するX線が被検査体に遮られていない場合を示す模式図である。
【図6】レファレンスチャンネルに入射するX線が被検査体に遮られた場合を示す模式図である。
【図7】撮影のために被検査体を位置決めした時点における被検査体とX線ファンビームの関係を示す模式図である。
【図8】レファレンスチャンネルに入射するX線が被検査体に遮られた場合を示す模式図である。
【符号の説明】
3 CPU
5 X線データ収集インターフェース
20 走査ガントリ
21 X線管
27 X線検出器
27CR レファレンスチャンネル
27C1〜27CN データチャンネル
100 X線CT装置
Claims (12)
- 多数のデータチャンネルを備えたX線検出器の第1端にレファレンスチャンネルを設け、レファレンスチャンネルで得たレファレンスデータが正常か異常かを判定し、正常と判定した場合は各データチャンネルで得たX線投影データをレファレンスチャンネルで得たレファレンスデータで正規化し、異常と判定した場合は各データチャンネルのうちで被検査体を透過していないX線が入射しているデータチャンネルで得たデータをレファレンスデータとして用いて前記正規化を行うことを特徴とするX線量補正方法。
- 請求項1に記載のX線量補正方法において、スキャン開始時のビューのレファレンスデータと各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法。
- 請求項1に記載のX線量補正方法において、複数ビューのレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法。
- 請求項1に記載のX線量補正方法において、キャリブレーションスキャンで得たレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法。
- 請求項1に記載のX線量補正方法において、スキャン中のレファレンスデータの最大値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法。
- 請求項1に記載のX線量補正方法において、スキャン中のレファレンスデータの最大頻度値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線量補正方法。
- 多数のデータチャンネルを備えたX線検出器と、前記X線検出器の第1端に設けられたレファレンスチャンネルと、前記レファレンスチャンネルで得たレファレンスデータが正常か異常かを判定するレファレンスデータ評価手段と、前記レファレンスデータ評価手段が正常と判定した場合は各データチャンネルで得たX線投影データをレファレンスチャンネルで得たレファレンスデータで正規化し、異常と判定した場合は各データチャンネルのうちで被検査体を透過していないX線が入射しているデータチャンネルで得たデータをレファレンスデータとして用いて前記正規化を行うX線量補正手段とを具備したことを特徴とするX線CT装置。
- 請求項7に記載のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、スキャン開始時のビューのレファレンスデータと各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置。
- 請求項7に記載のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、複数ビューのレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置。
- 請求項7に記載のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、キャリブレーションスキャンで得たレファレンスデータの平均値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置。
- 請求項7に記載のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、スキャン中のレファレンスデータの最大値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置。
- 請求項7に記載のX線CT装置において、前記レファレンスデータ評価手段は、スキャン中のレファレンスデータの最大頻度値と各ビューのレファレンスデータとを比較し、差がないか小さい場合は正常と判定し、差が大きい場合は異常と判定することを特徴とするX線CT装置。
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