JP4651247B2 - Fan swing adjustment device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扇風機の首振り角度調節装置に関するものでる。
【0002】
【従来の技術】
従来の扇風機の首振り角度調節装置は、図8〜図12に示すように、首振り角度調節用レバー105が、ネックピース102の内部に立設された支持軸104に軸支され、使用者がこのレバー105を手で回動させて選択した所定位置に置くことで、扇風機100の首振り角度が複数段に切り換えられるように構成されている。
【0003】
これをさらに具体的に説明する。ネックピース102は、支柱115の上端部に取り付けられて扇風機100の頭部101を上下回動可能に軸支するネックピースロアー116と、ネックピースロアー116の上に配置された、略船形状に上方が開放されているネックピースアッパー103とから主として構成されている(図8参照)。
【0004】
そして、首振り角度調節装置は、ネックピースアッパー103(図9参照)と、ネックピースアッパー103の底壁103gに立設された支持軸104(図9参照)と、支持軸104に軸支される首振り角度調節用レバー105(図10参照)と、ネックピースアッパー103の上部開口部を閉蓋するとともに、底壁103gとの間にレバー105を回動可能に介挿するように装着したプレート106(図12参照)と、一方端部が頭部101に装着され他方端部がレバー105に装着された首振り用リンク(図示略)とから構成されている。
【0005】
レバー105は、その全体形状が図10および図11に示すようなものであり、その長さの略中間部には、ねじ穴104aを有する支持軸104に嵌められて軸支される軸支部120が設けられている。121は、軸支部120から所定幅で延出されているレバー本体部であり、レバー本体部121の上面における長さ中間部には、上方へ開口した略半球状凹所105aが設けられている。この凹所105aには、鋼球107が上半部を突出させた状態に嵌め込まれている。レバー本体部121の下面には、凹所105aの真下に突出部105bが設けられている。突出部105bは、レバー105の回動操作時にネックピースアッパー103の底壁103gに当接した状態で摺動するレバー105の支持部である。
【0006】
図12に示すように、プレート106には、レバー105の回動操作に伴い鋼球107の係合する3つの穴108、109、110が設けられている。そして、レバー105の凹所105aに嵌め込まれた鋼球107をプレート106における3つの穴108、109、110のいずれかに係合させることで、扇風機100の首振り角度を所望のもの(例えば40度、60度および80度のうちの1つ)に設定することができるようになっている。プレート106には、支持軸104に対応する位置にねじ穴を有する固定部111が形成されている。
【0007】
プレート106の取り付けは、以下のようにして行う。まず、レバー105を軸支部120でネックピースアッパー103の支持軸104に嵌める。その後、プレート106の支持軸104に近い方の側縁(以下、一方側縁という)の下面の一部を、ネックピースアッパー103の支持軸104に近い方の側壁(以下、一方側壁という)に内方突出状に一体形成された第1載置部103aおよび第2載置部103bに載置し、プレート106の前記一方側縁に対向する側縁(以下、他方側縁という)の下面の一部を、ネックピースアッパー103の前記一方側壁に対向する側壁(以下、他方側壁という)に内方突出状に一体形成された第3載置部103cおよび第4載置部103dに載置する。次いで、図11および図13に示すように、プレート106の前記一方側縁の大部分を、ネックピースアッパー103の前記一方側壁の上縁に内方突出状に一体形成された係合用爪部103eの下側へ入れて爪部103eに係合させる。また、プレート106の他方側縁の大部分を、ネックピースアッパー103の他方側壁の上縁に内方突出状に一体形成された係合用爪部103fの下側へ入れて爪部103fに係合させる。最後に、プレート106の固定部111のねじ穴を支持軸104のねじ穴104aに一致させ、ねじ部材112により支持軸104に取り付ける。以上のようにして、図12に示すような首振り角度調節装置が得られる。
【0008】
前記従来の首振り角度調節装置は、鋼球107がプレート106の3つの穴108、109、110の間を移動するときには、鋼球107の頂部がプレート106の下面に接触しながら移動し、図13に示すように、鋼球107が穴108、109、110のいずれかの位置に来たときは、鋼球107の頂部が穴108、109、110のいずれかに係合することにより、所望の首振り角度に設定しようとしたものである。従って、レバー105とプレート106との間の寸法は、鋼球107が穴108、109、110の間にあるときと、鋼球107が穴108、109、110のいずれかの位置にあるときとで、変化させる必要がある。前記従来の首振り角度調節装置は、プレート106が上方へ撓むことにより、レバー105とプレート106との間の寸法の調整を行い、レバー105を所定角度位置に選択的に回動可能に、かつ、レバー105を所定角度位置に選択的に保持可能としたものである。
【0009】
なお、前記従来の首振り角度調節装置は、それ以前の首振り角度調節装置に採用されていた構造、つまり、レバー105の凹所105aに鋼球107を上方へ付勢するための圧縮コイルばねを嵌め込んだ構造を改良したもので、圧縮コイルばねを不要とすることにより、コスト削減を図ったものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の首振り角度調節装置にあっては、鋼球107とプレート106との間に大きな抵抗ができ、レバー105を回動させる操作力が大きくなる欠点があった。すなわち、レバー105の突出部105bは、鋼球107に働く力を直接受けるために凹所105aの真下に設けられており(図10および図11参照)、レバー105の所定位置への回動はプレート106を撓ませることにより行われているが、プレート106は、両側縁が略全体にわたり上方への移動が規制されているため、特にプレート106が上方へ撓みまたは移動しにくい構造となっていた。このため、それ以前の首振り角度調節装置に比べて、レバー105とプレート106との摩擦力が大きくなってレバー操作力が大きくなり、レバー105をスムーズに動かすことができず、特に、プレート106における3つの穴108、109、110のうち中間の穴109がある位置でレバー105の回動を止めることがやや困難であった。
【0011】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、レバーの回動操作を大きな操作力によることなくスムーズに行うことのできる扇風機の首振り角度調節装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、所定形状の底壁の周縁に側壁を立設して上方を開放したネックピースアッパーと、このネックピースアッパーの底壁に立設された支持軸と、この支持軸に軸支された首振り角度調節用レバーと、ネックピースアッパーの上方開放部を閉蓋するとともにネックピースアッパーの底壁との間でレバーを回動可能に介挿するプレートと、一方端部が扇風機の頭部に装着され他方端部がレバーに装着された首振り用リンクとを備えてなり、レバーの上面に上方へ開口した略半球状凹所が設けられ、プレートに複数の係合穴が設けられ、この凹所に鋼球がその上半部を突出させた状態に嵌め込まれており、レバーの回動操作時に前記鋼球の頂部がプレートの下面を摺動して前記係合穴に係合することでレバーを複数の所定位置に保持するように構成され、レバーの下面に、レバーをネックピースアッパーの底壁で支持する支持部が突設され、プレートは、両側縁のうち前記支持軸に近い方の側縁が、前記支持軸のみで固定され、反対側側縁が、略全体にわたって上下方向への移動を規制され、ネックピースアッパーの底壁に、レバーの回動操作時に前記支持部が摺動する溝であって、ネックピースアッパーの両側壁のうち前記支持軸に近い方の側壁から対向側壁へ向かって下り勾配をなす傾斜状の溝が設けられていることを特徴とする扇風機の首振り角度調節装置が提供される。
【0013】
本発明に係る扇風機の首振り角度調節装置にあっては、このように構成することにより、レバーの略半球状凹所の上面を、レバーが前記反対側側縁に近づくように回動されるにつれ下方へ沈ませている。すなわち、この発明では、レバーを回動させるのに必要なレバーとプレートとの間の寸法調整を、従来と同様にプレートを上方へ撓ませることと、レバーの回動操作時にレバーの支持部をネックピースアッパーの底壁に設けた傾斜状の溝で摺動させてレバーの略半球状凹所の上面を下方へ沈ませることとにより行なっている。これにより、より大きい寸法調整代が確保される。その結果、前記鋼球の頂部によりプレートの下面にかかる上向き押圧力を、プレートの両側縁のうち支持軸に近い方の側縁の摺動部分と反対側側縁の摺動部分とで略一定にすることができる。従って、レバーの回動操作を、大きな操作力によることなくスムーズに行うことが可能になる。
【0014】
前記溝は、プレートにおける複数の係合穴のうち前記反対側側縁に一番近い係合穴に前記鋼球の頂部が係合したときに、前記支持部の支持点における溝深さが、前記鋼球の頂部のその係合穴への係合深さに略等しくなるように設けるのが好ましい。
【0015】
溝をこのように設けることで、前記押圧力を前記鋼球の頂部の全摺動部分で略一定にするとともに、鋼球の頂部が複数の係合穴のすべてに確実に係合することを保証する。
【0016】
前記支持部は、レバーの下面から突出する円筒状突出部により構成することが好ましい。
【0017】
支持部をこのように構成すれば、支持部をこれ以外の形状、例えば角筒状の突出部により構成した場合に比べて、支持部の前記溝内における摺動をスムーズに行わせることができ、安定したレバー回動操作が確保される。
【0018】
前記プレートは、前記反対側側縁を、ネックピースアッパーの前記対向側壁の上縁に形成された係合用爪部の下側へ差し込むことで上下方向への移動を規制するように構成してもよい。
【0019】
プレートをこのように構成すれば、プレートの前記支持軸に近い方の側縁だけを例えばねじ止めなどの簡単な作業により前記支持軸に固定するだけで足りるので、プレートをネックピースアッパーへ簡単に取り付けることができる。
【0020】
前記溝は、その平面形状が、前記支持軸の中心を中心とする、半径方向に所定寸法の幅をなす略円弧状に構成することができる。
【0021】
溝の平面形状をこのような略円弧状に構成すれば、前記支持部の溝内での摺動がよりスムーズになり、安定したレバー回動操作を確保することができる上、溝を他の平面形状、例えば長方形に構成する場合に比べて、ネックピースアッパーのうち薄肉になる溝部分の平面積を小さくすることでその体積を小さくし、ネックピースアッパーの強度低下を防止することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る1つの実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0023】
図1〜図6に示すように、本発明の実施の形態に係る扇風機の首振り角度調節装置Dは、首振り角度調節用レバー6が、ネックピース3の内部に立設された支持軸5に軸支され、使用者がこのレバー6を手で回動させて選択した所定位置に置くことで、扇風機1の首振り角度が複数段に切り換えられるように構成されている。
【0024】
以下、これをさらに詳しく説明する。ネックピース3は、支柱31の上端部に取り付けられて扇風機1の頭部2を上下回動可能に軸支するネックピースロアー7と、ネックピースロアー7の上に載置された、略船形状に上方が開放されているネックピースアッパー4とから主として構成されている(図1参照)。
【0025】
そして、首振り角度調節装置Dは、ネックピースアッパー4(図2参照)と、ネックピースアッパー4の内部に立設された、中心部にねじ穴5aを有する支持軸5(同上)と、支持軸5に略水平回動可能に軸支される首振り角度調節用レバー6(図3aおよび図3b参照)と、ネックピースアッパー4の上部を閉蓋するとともに、ネックピースアッパー4の底壁15との間にレバー6を回動可能に介挿するプレート8(図4参照)と、一方端部が扇風機1の頭部2に装着され他方端部がレバー6に装着された首振り用リンク(図示略)とから構成されている。
【0026】
レバー6は、プラスチック一体成形品であり、特に図3aおよび図3bに示すように、その長さの略中間部には、支持軸5に嵌められて軸支される軸支部20が設けられている。21は、軸支部20から延出状に一体成形されたレバー本体部であり、このレバー本体部21の上面における長さ中間部には、上方へ開口した略半球状凹所22が設けられている。凹所22には、プレート8の下面で摺動するように配置されるステンレス鋼球23が、略半分ほど没した状態に嵌め込まれるようになっている。
【0027】
レバー本体部21の下面には、凹所22の真下に、レバー本体部21をネックピースアッパー4の底壁15で支持するレバー支持部としての円筒状突出部24が設けられている。突出部24は、レバー6の回動操作時にネックピースアッパー4の底壁15に当接した状態で摺動するレバー6の支持部であり、下面(底壁15を摺動する面)が平坦にされている。突出部24の直径は、凹所22の直径に略等しくされており、突出部24の突出量は、以下に説明するようにしてレバー6を軸支部20でネックピースアッパー4の支持軸5に嵌めたときに、レバー本体部21が略水平に保持されるように設定されている(図3aおよび図3b参照)。
【0028】
プレート8は、ステンレス鋼板から形成されており、特に図4に示すように、ネックピースアッパー4の支持軸5に近い方の側縁(以下、一方側縁という)には、支持軸5に対応する位置に固定部16が一体形成されている。固定部16にはねじ穴16aが設けられている。プレート8には、3つの係合穴17、18、19が貫通状に設けられている。これらの穴17、18、19は、固定部16のねじ穴16aの中心を中心とする円弧の上に設けられている。これらの穴17、18、19のうち、穴17はプレート8の前記一方側縁に一番近いものであり、穴19は、プレート8の前記一方側縁に対向する側縁(以下、他方側縁という)に一番近いものである。
【0029】
ネックピースアッパー4は、プラスチック一体成形品であり、特に図2および図5に示すように、支持軸5に近い方の側壁である一方側壁9には、第1載置部11および第2載置部12が内方突出状に一体形成されており、一方側壁9に対向する側壁である他方側壁10には、第3載置部13および第4載置部14が内方突出状に一体形成されている。他方側壁10の上縁には、その略全体にわたって延びる係合用爪部10aが内方突出状に一体形成されている。
【0030】
さらに、一方側壁9の前側端部には、内方突出状に一体形成された第1ストッパー部25が設けられている。他方側壁10の前側端部には、内方突出状に一体形成された第2ストッパー部26が設けられている。第1ストッパー部25および第2ストッパー部26は、レバー6を回動させたときに、レバー本体部21の側面がこれらに当接することで、レバー本体部21の所定範囲を超える回動を阻止するように作用する。
【0031】
ネックピースアッパー4の底壁15には、レバー6の回動操作時に突出部24が摺動する溝27が設けられている。この溝27は、特に図6に示すように、ネックピースアッパー4の一方側壁9から他方側壁10へ向かって下り勾配をなす傾斜状のものである。また、この溝27は、特に図7に示すように、その平面形状が、支持軸5の中心を中心とする、半径方向に所定寸法の幅をなす略円弧状に構成されている。
【0032】
溝27についてさらに詳しく説明する。溝27の下り勾配および溝深さは、次のように設けられている。すなわち、特に図6に示すように、溝27は、プレート8における3つの係合穴17、18、19のうち前記他方側縁に一番近い係合穴19に、レバー6の凹所22に嵌め込まれ鋼球23の頂部が係合したときに、突出部24の支持点における溝深さが、鋼球23の頂部のその係合穴19への係合深さに略等しくなるように設けられている。
【0033】
また、溝27の平面形状である前記略円弧状の所定寸法の幅は、特に図7に示すように、ネックピースアッパー4の一方側壁9の近傍である第2載置部12の基端から第1ストッパー部25の基端までの距離にほぼ等しいものである。また、溝27の円弧長さは、第2載置部12の基端から第4載置部14の基端までの長さにほぼ等しいものである。
【0034】
プレート8の取り付けは、次のようにして行う。まず、レバー6を軸支部20でネックピースアッパー4の支持軸5に嵌める。次に、プレート8の前記他方側縁を、ネックピースアッパー4の爪部10aの下側へ差し込んで爪部10aに係合させる。そして、プレート8のその他方側縁をネックピースアッパー4の第3載置部13および第4載置部14に載置する。その後、プレート8の前記一方側縁をネックピースアッパー4の第1載置部11および第2載置部12に載置する。最後に、プレート8の固定部16のねじ穴16aをネックピースアッパー4の支持軸5のねじ穴5aに一致させ、ねじ部材28(図7参照)により支持軸5に取り付ける。以上のようにして、図7に示すような首振り角度調節装置Dが得られる。
【0035】
首振り角度調節装置Dでは、以上のように、鋼球23が、プレート8の前記一方側縁寄りの穴17に係合したときに、レバー6に装着された首振り用リンクによる首振り角度が最大(例えば80度)になり、中間の穴18に係合したときに首振り角度が中間(例えば60度)になり、前記他方側縁寄りの穴19に係合したときに首振り角度が最小(例えば40度)になる。
【0036】
この首振り角度調節装置Dにあっては、レバー6の凹所22の上面を、レバー6がプレート8の前記他方側縁に近づくように回動されるにつれ下方へ沈ませている。すなわち、この首振り角度調節装置Dでは、レバー6を回動させるのに必要なレバー6とプレート8との間の寸法調整を、従来と同様にプレート8を上方へ撓ませることと、レバー6の回動操作時にレバー6の突出部24をネックピースアッパー4の底壁15に設けた傾斜状の溝27で摺動させてレバー6の凹所22の上面を下方へ沈ませることとにより行なっている。これにより、より大きい寸法調整代が確保される。その結果、鋼球23の頂部によりプレート8の下面にかかる上向き押圧力を、プレート8の前記一方側縁の摺動部分と前記他方側縁の摺動部分とで略一定にすることができる。従って、レバー6の回動操作を、大きな操作力によることなくスムーズに行うことが可能になる。
【0037】
また、前記溝27は、プレート8における3つの係合穴17、18、19のうち前記他方側縁に一番近い係合穴19に鋼球23の頂部が係合したときに、支持部としての突出部24の支持点における溝深さが、鋼球23の頂部のその係合穴19への係合深さに略等しくなるように設けられている。従って、前記押圧力を鋼球23の頂部の全摺動部分で略一定にするとともに、鋼球23の頂部が3つの係合穴17、18、19のすべてに確実に係合することが保証される。
【0038】
さらに、前記突出部24は、レバー6の下面から突出する円筒状のものである。突出部24をこれ以外の形状、例えば角筒状に構成した場合に比べて、突出部24の溝27内における摺動をスムーズに行わせることができ、安定したレバー回動操作が確保される。
【0039】
加えて、プレート8は、前記他方側縁を、ネックピースアッパー4の他方側壁10の上縁に形成された係合用爪部10aの下側へ差し込むことで上下方向への移動を規制するように構成されている。従って、プレート8の前記一方側縁だけを例えばねじ部材28によるねじ止めなどの簡単な作業により支持軸5に固定するだけで足りるので、プレート8をネックピースアッパー4へ簡単に取り付けることができる。
【0040】
しかも、溝27は、その平面形状が、支持軸5の中心を中心とする、半径方向に所定寸法の幅をなす略円弧状に構成されている。従って、突出部24の溝27内での摺動がよりスムーズになり、安定したレバー回動操作を確保することができる上、溝27を他の平面形状、例えば長方形に構成する場合に比べて、ネックピースアッパー4のうち薄肉になる溝27部分の平面積を小さくすることでその体積を小さくし、ネックピースアッパー4の強度低下を防止することが可能になる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1に係る扇風機の首振り角度調節装置によれば、レバーを回動させるのに必要なレバーとプレートとの間の寸法調整を、従来と同様にプレートを上方へ撓ませることと、レバーの回動操作時にレバーの支持部をネックピースアッパーの底壁に設けた傾斜状の溝で摺動させてレバーの略半球状凹所の上面を下方へ沈ませることとにより行なっている。これにより、より大きい寸法調整代が確保され、その結果、前記鋼球の頂部によりプレートの下面にかかる上向き押圧力を、プレートの両側縁のうち支持軸に近い方の側縁の摺動部分と反対側側縁の摺動部分とで略一定にすることができる。従って、レバーの回動操作を、大きな操作力によることなくスムーズに行うことが可能になる。
【0042】
請求項2に係る扇風機の首振り角度調節装置によれば、前記溝は、プレートにおける複数の係合穴のうち前記反対側側縁に一番近い係合穴に前記鋼球の頂部が係合したときに、前記支持部の支持点における溝深さが、前記鋼球の頂部のその係合穴への係合深さに略等しくなるように設けられている。従って、前記押圧力を前記鋼球の頂部の全摺動部分で略一定にすることができるとともに、鋼球の頂部が複数の係合穴のすべてに確実に係合することが保証される。
【0043】
請求項3に係る扇風機の首振り角度調節装置によれば、前記支持部は、レバーの下面から突出する円筒状突出部により構成それている。従って、支持部をこれ以外の形状、例えば角筒状の突出部により構成した場合に比べて、支持部の前記溝内における摺動をスムーズに行わせることができ、安定したレバー回動操作が確保される。
【0044】
請求項4に係る扇風機の首振り角度調節装置によれば、前記プレートは、前記反対側側縁を、ネックピースアッパーの前記対向側壁の上縁に形成された係合用爪部の下側へ差し込むことで上下方向への移動を規制するように構成されている。従って、プレートの前記支持軸に近い方の側縁だけを例えばねじ止めなどの簡単な作業により前記支持軸に固定するだけで足りるので、プレートをネックピースアッパーへ簡単に取り付けることができる。
【0045】
請求項5に係る扇風機の首振り角度調節装置によれば、前記溝は、その平面形状が、前記支持軸の中心を中心とする、半径方向に所定寸法の幅をなす略円弧状に構成されている。従って、前記支持部の溝内での摺動がよりスムーズになり、安定したレバー回動操作を確保することができる上、溝を他の平面形状、例えば長方形に構成する場合に比べて、ネックピースアッパーのうち薄肉になる溝部分の平面積を小さくすることでその体積を小さくし、ネックピースアッパーの強度低下を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る首振り角度調節装置が組み込まれた扇風機の要部拡大側面図である。
【図2】図2は、図1の首振り角度調節装置の一部を構成するネックピースアッパーの斜視図である。
【図3】図3aは、図1の首振り角度調節装置の一部を構成する首振り角度調節用レバーの斜視図である。図3bは、図3aのレバーの正面図である。
【図4】図4は、図1の首振り角度調節装置の一部を構成するプレートの斜視図である。
【図5】図5は、図2のネックピースアッパーの平面図である。
【図6】図6は、図1の首振り角度調節装置の機能を説明する断面図である。
【図7】図7は、図1の首振り角度調節装置の斜視図である。
【図8】図8は、従来の首振り角度調節装置が組み込まれた扇風機の要部拡大側面図である。
【図9】図9は、図8の首振り角度調節装置の一部を構成するネックピースアッパーの斜視図である。
【図10】図10は、図8の首振り角度調節装置の一部を構成する首振り角度調節用レバーの斜視図である。
【図11】図11は、図10のレバーの正面図である。
【図12】図12は、図8の首振り角度調節装置の斜視図である。
【図13】図13は、図8の首振り角度調節装置の機能を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 扇風機
2 頭部
4 ネックピースアッパー
5 支持軸
6 首振り角度調節用レバー
8 プレート
9 一方側壁
10 他方側壁
11 第1載置部
12 第2載置部
13 第3載置部
14 第4載置部
15 底壁
16 固定部
17 係合穴
18 係合穴
19 係合穴
20 軸支部
21 レバー本体部
22 凹所
23 鋼球
24 突出部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a swing angle adjusting device for a fan.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIGS. 8 to 12, the conventional swing angle adjusting device for an electric fan has a swing
[0003]
This will be described more specifically. The
[0004]
The swing angle adjusting device is supported by the neckpiece upper 103 (see FIG. 9), the support shaft 104 (see FIG. 9) standing on the
[0005]
The
[0006]
As shown in FIG. 12, the
[0007]
The
[0008]
In the conventional swing angle adjusting device, when the
[0009]
The conventional swing angle adjusting device has a structure employed in the previous swing angle adjusting device, that is, a compression coil spring for urging the
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, this conventional swing angle adjusting device has a drawback that a large resistance can be generated between the
[0011]
The present invention has been made in view of such circumstances, and the problem is to provide a swinging angle adjusting device for a fan that can smoothly perform a lever turning operation without using a large operating force. It is in.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a neck piece upper in which a side wall is erected on the periphery of a bottom wall of a predetermined shape and opened upward, a support shaft erected on the bottom wall of the neck piece upper, and a shaft on the support shaft A supported lever for adjusting the swing angle, a plate for closing the upper open portion of the neckpiece upper and rotating the lever between the bottom wall of the neckpiece upper and a fan at one end And a swing link that is attached to the lever at the other end, and is provided with a substantially hemispherical recess that opens upward on the upper surface of the lever, and a plurality of engagement holes in the plate. A steel ball is fitted in this recess with its upper half protruding, and the top of the steel ball slides on the lower surface of the plate into the engagement hole when the lever is turned. Engage to hold the lever in multiple predetermined positions A support portion is provided on the lower surface of the lever to support the lever with the bottom wall of the neckpiece upper, and the plate has a side edge closer to the support shaft among both side edges, only the support shaft. And the opposite side edge is a groove in which the movement of the support portion slides when the lever is rotated on the bottom wall of the neckpiece upper, and the movement of the support portion slides on the bottom wall of the neckpiece upper. An apparatus for adjusting the swing angle of a fan is provided, characterized in that an inclined groove having a downward slope is provided from the side wall closer to the support shaft among the both side walls of the upper toward the opposite side wall.
[0013]
In the fan swing angle adjusting device according to the present invention, by configuring as described above, the upper surface of the substantially hemispherical recess of the lever is rotated so that the lever approaches the opposite side edge. It is sinking downwards. That is, in the present invention, the dimension adjustment between the lever and the plate necessary for rotating the lever is performed by bending the plate upward as in the prior art, and the lever support portion during the lever rotating operation. This is done by sliding in an inclined groove provided in the bottom wall of the neckpiece upper to sink the upper surface of the substantially hemispherical recess of the lever downward. Thereby, a larger dimensional adjustment allowance is secured. As a result, the upward pressing force applied to the lower surface of the plate by the top of the steel ball is substantially constant between the sliding portion of the side edge closer to the support shaft and the sliding portion of the opposite side edge of both side edges of the plate. Can be. Therefore, the lever can be smoothly rotated without a large operating force.
[0014]
The groove has a groove depth at a support point of the support portion when a top portion of the steel ball is engaged with an engagement hole closest to the opposite side edge among a plurality of engagement holes in the plate. It is preferable to provide the top of the steel ball so as to be approximately equal to the engagement depth of the top of the steel ball into the engagement hole.
[0015]
By providing the groove in this manner, the pressing force is made substantially constant at the entire sliding portion of the top of the steel ball, and the top of the steel ball is reliably engaged with all of the plurality of engagement holes. Guarantee.
[0016]
It is preferable that the support portion is constituted by a cylindrical protrusion protruding from the lower surface of the lever.
[0017]
If the support portion is configured in this manner, the support portion can be smoothly slid in the groove as compared with the case where the support portion is configured by other shapes, for example, a rectangular tube-shaped protruding portion. Stable lever rotation operation is ensured.
[0018]
The plate may be configured to restrict vertical movement by inserting the opposite side edge into the lower side of the engaging claw portion formed on the upper edge of the opposing side wall of the neckpiece upper. Good.
[0019]
By configuring the plate in this way, it is only necessary to fix the side edge of the plate closer to the support shaft to the support shaft by a simple operation such as screwing, so that the plate can be easily attached to the neckpiece upper. Can be attached.
[0020]
The groove may be configured so that a planar shape thereof has a substantially circular arc shape having a predetermined width in the radial direction with the center of the support shaft as the center.
[0021]
If the planar shape of the groove is configured in such a substantially circular arc shape, the sliding of the support portion in the groove becomes smoother, a stable lever turning operation can be secured, and the groove can be secured to other grooves. Compared to a flat shape, for example, a rectangular shape, the volume of the neckpiece upper can be reduced by reducing the flat area of the thinned groove portion, thereby preventing a decrease in strength of the neckpiece upper. Become.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment according to the present invention will be described with reference to the drawings. Note that the present invention is not limited thereby.
[0023]
As shown in FIGS. 1 to 6, the swinging angle adjusting device D of the electric fan according to the embodiment of the present invention includes a
[0024]
This will be described in more detail below. The
[0025]
The swinging angle adjusting device D includes a neckpiece upper 4 (see FIG. 2), a support shaft 5 (same as above) that is erected in the neckpiece upper 4 and has a
[0026]
The
[0027]
On the lower surface of the lever
[0028]
The
[0029]
The neckpiece upper 4 is an integrally molded plastic product, and as shown in FIGS. 2 and 5, the first mounting
[0030]
Further, a
[0031]
The
[0032]
The
[0033]
In addition, the width of the substantially arc-shaped predetermined dimension which is the planar shape of the
[0034]
The
[0035]
In the swing angle adjusting device D, as described above, the swing angle by the swing link attached to the
[0036]
In the swing angle adjusting device D, the upper surface of the
[0037]
Further, the
[0038]
Further, the protruding
[0039]
In addition, the
[0040]
In addition, the planar shape of the
[0041]
【The invention's effect】
According to the swing angle adjusting device of the electric fan according to
[0042]
According to the swing angle adjusting device for a fan according to
[0043]
According to the swing angle adjusting device for a fan of the third aspect, the support portion is constituted by a cylindrical protruding portion protruding from the lower surface of the lever. Therefore, compared with the case where the support portion is configured by other shapes, for example, a rectangular tube-like protruding portion, the support portion can be smoothly slid in the groove, and a stable lever turning operation can be performed. Secured.
[0044]
According to the swing adjustment device for an electric fan according to claim 4, the plate inserts the opposite side edge into the lower side of the engaging claw portion formed on the upper edge of the opposing side wall of the neckpiece upper. Thus, it is configured to restrict movement in the vertical direction. Therefore, since it is sufficient to fix only the side edge of the plate closer to the support shaft to the support shaft by a simple operation such as screwing, the plate can be easily attached to the neckpiece upper.
[0045]
According to the swing angle adjusting device for a fan according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged side view of a main part of a fan incorporating a swing angle adjusting device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a neck piece upper that constitutes a part of the swing angle adjusting device of FIG. 1;
3A is a perspective view of a swing angle adjusting lever that constitutes a part of the swing angle adjusting device of FIG. 1; FIG. FIG. 3b is a front view of the lever of FIG. 3a.
4 is a perspective view of a plate that constitutes a part of the swing angle adjusting device of FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a plan view of the neckpiece upper of FIG. 2;
6 is a cross-sectional view for explaining the function of the swing angle adjusting device of FIG. 1;
FIG. 7 is a perspective view of the swing angle adjusting device of FIG. 1;
FIG. 8 is an enlarged side view of a main part of a fan in which a conventional swing angle adjusting device is incorporated.
FIG. 9 is a perspective view of a neck piece upper that constitutes a part of the swing angle adjusting device of FIG. 8;
FIG. 10 is a perspective view of a swing angle adjusting lever that constitutes a part of the swing angle adjusting device of FIG. 8;
FIG. 11 is a front view of the lever of FIG. 10;
FIG. 12 is a perspective view of the swing angle adjusting device of FIG. 8;
13 is a cross-sectional view for explaining the function of the swing angle adjusting device of FIG. 8. FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (5)
レバーの上面に上方へ開口した略半球状凹所が設けられ、プレートに複数の係合穴が設けられ、この凹所に鋼球がその上半部を突出させた状態に嵌め込まれており、レバーの回動操作時に前記鋼球の頂部がプレートの下面を摺動して前記係合穴に係合することでレバーを複数の所定位置に保持するように構成され、
レバーの下面に、レバーをネックピースアッパーの底壁で支持する支持部が突設され、
プレートは、両側縁のうち前記支持軸に近い方の側縁が、前記支持軸のみで固定され、反対側側縁が、略全体にわたって上下方向への移動を規制され、
ネックピースアッパーの底壁に、レバーの回動操作時に前記支持部が摺動する溝であって、ネックピースアッパーの両側壁のうち前記支持軸に近い方の側壁から対向側壁へ向かって下り勾配をなす傾斜状の溝が設けられている
ことを特徴とする扇風機の首振り角度調節装置。A neck piece upper with a side wall standing on the periphery of the bottom wall of a predetermined shape and opened upward, a support shaft standing on the bottom wall of the neck piece upper, and a swing angle pivotally supported by the support shaft The adjustment lever, the plate that closes the upper open part of the neckpiece upper, and the lever is rotatably inserted between the bottom wall of the neckpiece upper, and one end is attached to the head of the fan. The other end portion is provided with a swing link attached to the lever,
A substantially hemispherical recess opening upward is provided on the upper surface of the lever, a plurality of engagement holes are provided in the plate, and a steel ball is fitted in this recess with its upper half protruding. The top of the steel ball slides on the lower surface of the plate and engages with the engagement hole when the lever is operated to hold the lever at a plurality of predetermined positions.
On the lower surface of the lever, a support portion that supports the lever with the bottom wall of the neckpiece upper is projected,
In the plate, the side edge closer to the support shaft among both side edges is fixed only by the support shaft, and the opposite side edge is restricted from moving in the vertical direction over substantially the whole,
A groove on the bottom wall of the neckpiece upper where the support portion slides when the lever is rotated, and a downward slope from the side wall closer to the support shaft to the opposite side wall of both side walls of the neckpiece upper A tilting angle adjusting device for a fan, characterized in that an inclined groove is formed.
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