以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図9に基づき説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、点灯(点滅)又は消灯し、発光装飾に基づく遊技演出(発光演出)を行う装飾ランプ16がそれぞれ設けられている。また、外枠11の最下部には、各種音声(効果音)を出力し、音声出力に基づく音声演出を行うスピーカ17が設けられている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。
遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、液晶ディスプレイ型の可変表示器20aを備えた表示装置20が配設されている。表示装置20では、可変表示器20aの変動画像(又は画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、可変表示器20aでは、表示演出に関連して、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを導出する図柄組み合わせゲーム(図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
次に、パチンコ機10の制御構成を図2に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板31が装着されている。主制御基板31は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。表示制御基板32は、主制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示装置20(可変表示器20a)の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。ランプ制御基板33は、主制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。また、パチンコ機10の機裏側には、遊技場の電源(本実施形態では、実効値24V、周波数50Hz又は周波数60Hzの交流電流)が供給される電源基板26が装着されている。
次に、電源基板26、主制御基板31及びランプ制御基板33の具体的な構成及び接続態様を図2に基づき詳細に説明する。
電源基板26は、遊技場の電源を変換処理する電源回路35を備えている。電源回路35は、遊技場の電源を入力するコネクタ35a、コンデンサやコイルなどから構成される入力回路35b、ブリッジダイオードなどから構成される全波整流回路35c、電解コンデンサなどから構成される平滑回路35d、スイッチングレギュレータやコイルなどから構成される電圧変換回路35eなどを有している。
電源回路35のコネクタ35aは、入力回路35bを介して全波整流回路35cに接続されており、該入力回路35bを介して遊技場の電源(電圧24Vの交流電流)を全波整流回路35cに出力する。全波整流回路35cは、入力した交流電流を全波整流することにより、実効値が24Vの脈流に整流する。脈流とは、同一極性において電圧が周期的に変動する電流をいい、例えば、交流電流を全波整流又は半波整流することにより得られる。脈流電圧とは、同一極性において周期的に変動する電圧のことをいう。
なお、交流電流を全波整流することにより得られた脈流の周期は、同一極性に電圧が変換されるため、交流電流の周期の1/2となる(周波数が2倍になる)。例えば、20ms(ミリ秒)の周期を有する(50Hzの周波数を有する)交流電流を整流した場合、脈流の周期は、10msとなる(周波数は100Hzとなる)。また、例えば、16.66ms(ミリ秒)の周期を有する(60Hzの周波数を有する)交流電流を整流した場合、脈流の周期は、8.33msとなる(周波数は120Hzとなる)。
また、全波整流回路35cは、平滑回路35dに接続されており、脈流を平滑回路35dに出力する。平滑回路35dは、入力した脈流を平滑化して、電圧値を一定にした直流電流に変換する。平滑回路35dは、電圧変換回路35eに接続されており、電圧値を一定にした直流電流を電圧変換回路35eに出力する。電圧変換回路35eは、入力した直流電流の電圧を各基板31〜34毎に所定の電源電圧V1〜V4に変換する。また、電圧変換回路35eは、入力した直流電流の電圧をランプ制御基板33に設けられた電圧検出回路42に応じた所定の電源電圧(5Vの電圧)V5に変換する。
電源回路35は、主制御基板31、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34が接続されている。そして、電源回路35は、電圧変換回路35eが基板31〜34毎に変換した電源電圧V1〜V4を前記各基板31〜34にそれぞれ供給するようになっている。
また、電源回路35は、装飾ランプ16を発光させる駆動回路36と、ランプ制御基板33に備えられた電圧検出回路42と接続されており、当該駆動回路36及び電圧検出回路42に脈流電圧を印加する(脈流を供給する)ようになっている。すなわち、電源回路35は、全波整流回路35cが整流化した脈流を装飾ランプ16の駆動電源として出力するようになっている。従って、本実施形態の電源回路35は、脈流電圧を印加する電源装置となる。また、電源回路35は、脈流電圧とは別に、電圧変換回路35eが電圧検出回路42に応じて変換した電源電圧V5を電圧検出回路42に供給するようになっている。
次に、主制御基板31について説明する。
主制御基板31は、パチンコ機10全体を制御するメインCPU31aを備えており、該メインCPU31aにはROM31b及びRAM31cが接続されている。前記メインCPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に順次更新するようになっている。前記ROM31bには、パチンコ機10を制御するためのメイン制御プログラムなどが記憶されている。前記RAM31cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。メインCPU31aは、メイン制御プログラムに基づき、図柄組み合わせゲームやデモ演出などの遊技演出に関連して各基板32〜34に制御信号(制御コマンド)を出力するようになっている。
次に、ランプ制御基板33について説明する。
ランプ制御基板33は、サブCPU33aを備えており、該サブCPU33aにはROM33b及びRAM33cが接続されている。ROM33bには、発光制御を行うための発光制御プログラムや、発光パターン等が記憶されている。また、RAM33cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)されるようになっている。サブCPU33aは、前記発光制御プログラムに基づき、主制御基板31(メインCPU31a)から出力された制御信号(制御コマンド)に対応する発光演出を行わせるように装飾ランプ16の発光態様を制御するようになっている。
前記発光パターンは、装飾ランプ16の各LED41の発光態様を決定するものであり、LED41毎に点灯信号の出力タイミングなどが示されている。具体的には、検知信号入力開始時からの点灯信号の出力開始時までの時間、点灯信号の出力時間及び点灯信号の出力回数がLED41毎に示されている(図3参照)。発光パターンは、メインCPU31aが指定された遊技演出に対応して、複数種類記憶されている。そして、サブCPU33aは、メインCPU31aから出力された制御信号に基づいて、すなわち、メインCPU31aが指定された遊技演出に対応する発光パターンを複数種類の発光パターンの中から決定するようになっている。
例えば、本実施形態のROM33bには、全LED41を最高輝度で10秒間点灯させ続けるための発光パターンP1や、全LED41の輝度を階調制御するための発光パターンP2が記憶されている。なお、発光パターンP2では、LED41の輝度を階調制御するために、検知信号の入力回数によって検知信号の入力開始時からの点灯信号の出力開始時までの時間を増減させている。また、本実施形態では、検知信号の入力開始時から点灯信号の出力開始時(第1の制御時間)まで消灯制御を行うようになっている。また、点灯信号の出力開始時から出力時間(第2の制御時間)が経過するまで点灯制御を行うようになっている。
また、発光パターンは、異なる周期の脈流電圧が印加されても、遊技者の視覚には近似した発光態様でLED41が点灯しているように認識させるために、発光パターンを脈流周期毎に分類して記憶されている。本実施形態では、遊技場の電源の周波数が、50Hzの場合と、60Hzの場合とで分類されて記憶されている。例えば、全LED41を最高輝度で10秒間点灯させ続けるための発光パターンP1には、遊技場の電源の周波数が50Hzの場合に決定される50Hz用の発光パターンPA1と、60Hzの場合に決定される60Hz用の発光パターンPB1がある。また、全LED41の輝度を階調制御するための発光パターンP2には、遊技場の電源の周波数が50Hzの場合に決定される50Hz用の発光パターンPA2と、60Hzの場合に決定される60Hz用の発光パターンPB2がある。
具体的には、図3(a)及び図3(b)に示すように、発光パターンPA1と発光パターンPB1は、異なる周期の脈流電圧が印加されても、遊技者の視覚には近似した発光態様でLED41が点灯しているように認識させるために、点灯信号の出力タイミング及び出力回数を異ならせている。同様に、発光パターンPA2と発光パターンPB2は、異なる周期の脈流電圧が印加されても、遊技者の視覚には近似した発光態様でLED41が点灯しているように認識させるために、点灯信号の出力タイミング及び出力回数を異ならせている(図3(c)及び図3(d)参照)。
また、ランプ制御基板33は、電圧検出回路42を備えている。電圧検出回路42は、電源回路35から装飾ランプ16(の駆動回路36)及び電圧検出回路42に印加されている脈流電圧の電圧値が、基準電圧値以下であるか否かを判定するための回路である。この電圧検出回路42の構成について図4に基づき詳しく説明する。
電圧検出回路42は、比較回路43及びパルス生成回路44から構成されている。比較回路43は、図4に示すように、複数の抵抗器43a、43b、43c、43dと、コンパレータ(比較器)43eから構成されている。比較回路43には、脈流電圧が印加される接続端子43fを有しており、当該接続端子43fは、33KΩの抵抗器43aと接続されている。当該抵抗器43aは、コンパレータ43eのマイナス側入力端子と接続されている。また、当該抵抗器43aは、10KΩの抵抗器43bを介して接地されている。すなわち、コンパレータ43eのマイナス側入力端子は、抵抗器43bを介して接地されている。また、比較回路43には、電源回路35から5Vの直流電流が印加される接続端子43gを有しており、当該接続端子43gは、10KΩの抵抗器43cと接続されている。また、接続端子43gは、コンパレータ43eのマイナス側電源端子に直接接続されており、5Vの直流電流が抵抗器を介さずに直接印加されるようになっている。抵抗器43cは、コンパレータ43eのプラス側入力端子に接続されている。また、抵抗器43cは、10KΩの抵抗器43dを介して接地されている。すなわち、コンパレータ43eのプラス側入力端子は、抵抗器43dを介して接地されている。また、コンパレータ43eのプラス側電源端子は直接接地されている。そして、コンパレータ43eの出力端子は、パルス生成回路44に接続されている。
ここで、比較回路43に印加される実効値24Vの脈流電圧のピーク値は、約34Vである。そして、コンパレータ43eのマイナス側入力端子に印加される電圧のピーク値は、抵抗器43aを介して電流が流れるため、8Vとなる。一方、コンパレータ43eのプラス側入力端子に印加される電圧値は、抵抗器43cを介して電流が流れるため、2.5Vとなる。そして、コンパレータ43eは、マイナス側入力端子に印加される電圧値を、プラス側入力端子に印加される電圧値と比較するものであるから、0〜8Vの範囲内で変化する脈流電圧を2.5Vの基準電圧値と比較することとなる。そして、コンパレータ43eは、基準電圧値よりも脈流電圧の電圧値が高ければ、出力端子に印加する電圧値を5Vにし、低ければ、出力端子に印加する電圧値を0Vとする。なお、抵抗器43aを介して脈流電圧をコンパレータ43eに印加したのは、コンパレータ43eに34Vもの高電圧の脈流電圧を印加すると、コンパレータ43eが壊れる場合があるためである。従って、本実施形態の比較回路43は、脈流電圧が予め決められた基準電圧値であるか否か判定する判定手段として機能する。
パルス生成回路44は、図4に示すように、複数の抵抗器44a,44bと、複数のコンデンサ44c,44dと、タイマ回路(タイマIC)44eから構成されている。タイマ回路44eは、比較回路43の出力端子(コンパレータ43eの出力端子)と接続されている。そして、比較回路43からタイマ回路44eへ印加される電圧が5Vから0Vとなったとき、すなわち、脈流電圧が基準電圧値以下となったと判定されたとき、タイマ回路44eは、パルス生成回路44の出力端子に印加する電圧値を所定時間の間0Vから5Vに変更し、5Vの検知信号を所定時間出力するようになっている。従って、電圧検出回路42は、脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下となった時から所定時間の間、5Vの検知信号をサブCPU33aに入力するようになっている。この検知信号の入力時に基づき、サブCPU33aは、脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下となった時点を判別することができるようになっている。従って、本実施形態のパルス生成回路44は、比較回路43の判定結果が肯定である場合、比較回路43の判定結果が肯定であることを知らせる検知信号をサブCPU33aに出力する出力手段となる。
装飾ランプ16は、複数の発光素子(本実施形態では、発光ダイオード(以下、LEDと示す)41)及び駆動回路36から構成されている。LED41は、電圧が印加されることにより発光するように構成されている。LED41は、印加される電圧値の大きさによって発光時の輝度が変更される。すなわち、LED41は、印加される電圧値が大きいほど発光時の輝度が大きくなり、印加される電圧値が小さいほど発光時の輝度が小さくなるように構成されている。
駆動回路36は、ランプ制御基板33のサブCPU33aから入力した制御信号に基づき、LED41毎に電源回路35から印加される脈流電圧をそれぞれ印加するように構成されている。具体的には、ランプ制御基板33のサブCPU33aからLED41を点灯させるための点灯信号をLED41毎に入力した場合、駆動回路36は、点灯信号を入力している間、点灯させるLED41に電源回路35から印加される脈流電圧を印加するようになっている。一方、ランプ制御基板33のサブCPU33aから点灯信号を入力していない場合、駆動回路36は、脈流電圧を印加しないようになっている。従って、本実施形態のサブCPU33aは、LED41への脈流電圧の印加が行われるように制御する点灯制御及びLED41への脈流電圧の印加停止が行われるように制御する消灯制御を行う発光制御手段となる。
本実施形態において、パチンコ機10に電源が供給されると、電源基板26の電源回路35は、各制御基板31〜34及び電圧検出回路42に電源電圧を供給する。また、電源基板26の電源回路35は、装飾ランプ16の駆動回路36及び電圧検出回路42に脈流電圧を印加する。これにより、電圧検出回路42は、脈流電圧の基準電圧値以下となる毎、即ち、脈流電圧の脈流周期の1周期毎に検知信号をサブCPU33aに出力する。また、サブCPU33aは、電源電圧の供給が開始されると、発光制御プログラムに基づき、初期設定を開始する。このとき、サブCPU33aは、初期設定において、図5に示す周波数識別処理を行う。
具体的には、周波数識別処理において、サブCPU33aは、所定の単位時間(本実施形態では、1秒(1s))の間、電圧検出回路42から入力した検知信号の回数を計測し、RAM33cに一時的に記憶する(ステップS11)。そして、サブCPU33aは、所定の単位時間経過後、RAM33cに一時的に記憶した検知信号の入力回数が所定の周波数判定値(本実施形態では、110)未満であるか否か判定する(ステップS12)。
なお、この周波数判定値は、パチンコ機10に供給される電源電圧の周波数が50Hzであるときの脈流電圧(脈流周期が10ms)が印加された場合における検知信号の前記単位時間当りの入力回数と、電源電圧が60Hzであるときの脈流電圧(脈流周期が約8.33ms)が印加された場合における入力回数との中間値としている。すなわち、周波数判定値は、脈流周期が10msの脈流電圧が印加された場合における検知信号の前記単位時間当りの入力回数(すなわち、100回)と、脈流周期が8.33msの脈流電圧が印加された場合における検知信号の前記単位時間当りの入力回数(すなわち、120回)の中間値としている。中間値としたのは、入力回数の誤差を考慮したためである。
この判定結果が肯定の場合(入力回数が周波数判定値未満の場合)、サブCPU33aは、発光パターンを決定する際、50Hz用の発光パターンの中から決定するように設定し(ステップS13)、周波数識別処理を終了する。一方、判定結果が否定の場合(入力回数が周波数判定値以上の場合)、サブCPU33aは、発光パターンを決定する際、60Hz用の発光パターンの中から決定するように設定し(ステップS14)、周波数識別処理を終了する。
そして、本実施形態では、サブCPU33aは、発光制御を行う際、メインCPU31aからの制御信号及び周波数識別処理における設定に基づき、ROM33bに記憶されている複数の発光パターンの中から1の発光パターンを決定する。サブCPU33aは、当該発光パターンに基づき、LED41毎に点灯信号を出力し、装飾ランプ16の発光態様を制御するようになっている。
以下、発光パターンに基づき、LED41を点灯させる場合の制御について詳しく説明する。まず、パチンコ機10に50Hzの電源電圧が供給される場合であって、発光パターンとして全LED41を最高輝度で10秒間点灯させ続けるための発光パターンPA1が決定される場合について図6を用いて説明する。なお、前記発光パターンPA1では、図3(a)に示すように、検知信号の入力回数に関係なく、検知信号の入力開始時からの点灯信号の出力開始時までの時間及び点灯信号の出力時間が一定である。また、発光パターンPA1では、全LED41に共通して同じように点灯信号を出力させるようになっている。
サブCPU33aは、メインCPU31aから入力した制御信号及び周波数識別処理における設定に基づいてROM33bに記憶されている複数の発光パターンの中から1の発光パターンを決定する。このとき、前提から、サブCPU33aは、50Hz用の発光パターンPA1を決定する。そして、サブCPU33aは、図3(a)に示す発光パターンPA1に基づき、検知信号の入力開始時から所定時間TA1経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。すなわち、サブCPU33aは、脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下となった時点から発光パターンPA1によって定められた所定時間TA1経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。
駆動回路36は、点灯信号を入力すると、点灯信号の入力が終了するまでの間、電源回路35から印加されている脈流電圧をLED41に印加する。これにより、図6に示すように、LED41は、脈流電圧が印加されている間、脈流電圧の電圧値に比例した輝度で点灯する。なお、図6では、脈流電圧を破線で示し、点灯しているLED41の輝度を実線で示す。
そして、サブCPU33aは、点灯信号の出力開始時から発光パターンPA1によって定められた出力時間T2経過後、点灯信号の出力を終了する。これにより、駆動回路36は、次の点灯信号が入力されるまで脈流電圧をLED41に印加しない。従って、LED41は、消灯する(すなわち、輝度が0となる)。なお、検知信号の入力開始時から点灯信号の出力終了時までの時間は、脈流電圧の脈流周期よりも短く設定してある。以降同様にして、点灯信号を1000回出力するまで、サブCPU33aは、検知信号を入力する毎に、点灯信号を出力する。すなわち、脈流周期が10msであるので、1000周期繰り返して10秒間経過するまで、サブCPU33aは、点灯信号を繰り返し出力する。
このようにして、サブCPU33aは、脈流電圧の脈流周期と同期して、一定時間間隔毎にLED41を点灯させる。すなわち、サブCPU33aは、脈流電圧の脈流周期のうち、脈流電圧の電圧値が高い期間だけLED41へ脈流電圧を印加させる。このように発光制御することにより、LED41は、最高輝度で点滅を繰り返すこととなる。しかし、脈流周期は極めて短いため(10ms)、点灯する間隔は極めて短くなり、人間の視覚には、点灯したときの残像により常に(連続して)LED41が最高輝度で点灯しているように認識される。
次に、60Hzの周波数を有する電源電圧がパチンコ機10に供給される場合であって、発光パターンとして全LED41を最高輝度で10秒間点灯させ続けるための発光パターンPB1が決定される場合について図7を用いて説明する。前記発光パターンPB1では、検知信号の入力回数に関係なく、検知信号の入力開始時からの点灯信号の出力開始時までの時間及び点灯信号の出力時間が一定である。また、発光パターンPB1では、全LED41に共通して同じように点灯信号を出力させるようになっている。
サブCPU33aは、メインCPU31aから入力した制御信号及び周波数識別処理における設定に基づいてROM33bに記憶されている複数の発光パターンの中から1の発光パターンを決定する。このとき、前提から、サブCPU33aは、60Hz用の発光パターンPB1を決定する。サブCPU33aは、発光パターンPB1に基づき、検知信号の入力開始時から所定時間TB1経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。すなわち、サブCPU33aは、脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下となった時点から発光パターンPB1によって定められた所定時間TB1経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。
駆動回路36は、点灯信号を入力すると、当該点灯信号の入力が終了するまでの間、電源回路35から印加されている脈流電圧をLED41に印加する。これにより、図7に示すように、LED41は、脈流電圧が印加されている間、脈流電圧の電圧値に比例した輝度で点灯する。なお、図7では、脈流電圧を破線で示し、点灯しているLED41の輝度を実線で示す。
そして、サブCPU33aは、点灯信号の出力開始時から発光パターンPB1によって定められた出力時間T2経過後、点灯信号の出力を終了する。これにより、駆動回路36は、次の点灯信号が入力されるまで脈流電圧をLED41に印加しない。従って、LED41は、消灯する(すなわち、輝度が0となる)。なお、検知信号の入力開始時から点灯信号の出力終了時までの時間は、脈流電圧の脈流周期よりも短く設定してある。
以降同様にして、点灯信号を1200回出力するまで、サブCPU33aは、検知信号を入力する毎に、点灯信号を出力するようになっている。すなわち、脈流周期が8.33msであるので、1200周期繰り返して10秒間経過するまで、サブCPU33aは、繰り返し点灯信号を出力する。このようにして、サブCPU33aは、図7に示すように、脈流電圧の脈流周期と同期して、一定時間間隔毎にLED41を点灯させる。
このため、サブCPU33aは、脈流電圧の脈流周期のうち、脈流電圧の電圧値が高い決められた期間だけLED41へ脈流電圧を印加させることとなる。このように発光制御することにより、LED41は、最高輝度で点滅を繰り返すこととなる。しかし、脈流周期は極めて短いため(8.33ms)、点灯する間隔は極めて短くなり、人間の視覚には、点灯したときの残像により常に(連続して)LED41が最高輝度で点灯しているように認識される。
以上のように、パチンコ機10に供給される電源電圧の周波数が異なっても、点灯信号の出力開始時及び点灯信号の出力回数を周波数の変更に伴って変更して設定することにより、近似した発光態様でLED41を発光させることができる。
次に、50Hzの周波数を有する電源電圧がパチンコ機10に供給される場合であってサブCPU33aが、発光パターンとして、全LED41の輝度を階調制御するための発光パターンPA2を決定した場合について図8を用いて説明する。発光パターンPA2では、検知信号を10回入力する毎に、点灯信号の出力開始時が徐々に増減するようになっている(但し、出力時間は一定)。具体的には、発光パターンPA2では、点灯信号の出力開始時が10種類存在し(図3(c)参照)、出力開始時Ta1から順番に時間が長くなっている(Ta1<Ta2<…<Ta9<Ta10)。また、発光パターンPA2では、全LED41に共通して同じように点灯信号を出力するようになっている。そして、発光パターンPA2では、図3(c)に示すように、点灯信号を10回出力する毎に、検知信号の入力開始時からの出力開始時をTa4→…→Ta10→Ta1→Ta2→Ta3の順番で順次変更するようになっている。
サブCPU33aは、メインCPU31aから入力した制御信号に基づいてROM33bに記憶されている複数の発光パターンの中から1の発光パターンを決定する。このとき、前提から、サブCPU33aは、50Hz用の発光パターンPA2を決定する。そして、サブCPU33aは、発光パターンPA2に基づき、発光制御を開始すると、まず、1回目の検知信号の入力開始時から所定時間Ta4経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。すなわち、サブCPU33aは、脈流電圧の電圧値が最初に基準電圧値以下となった時点から発光パターンPA2によって定められた所定時間Ta4経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。
駆動回路36は、点灯信号を入力すると、点灯信号の入力が終了するまでの間、電源回路35から印加されている脈流電圧をLED41に印加する。これにより、図8に示すように、LED41は、脈流電圧が印加されている間、ほぼ最高輝度で点灯する。なお、図8では、脈流電圧を破線で示し、点灯しているLED41の輝度を実線で示す。
そして、サブCPU33aは、1回目の点灯信号の出力開始時から発光パターンPA2によって定められた出力時間T2経過後、点灯信号の出力を終了する。これにより、駆動回路36は、次の点灯信号が入力されるまで脈流電圧をLED41に印加しない。従って、LED41は、消灯する(すなわち、輝度が0となる)。以降、サブCPU33aは、検知信号を10回入力(すなわち、点灯信号を10回出力)するまで(図3(c)参照)、検知信号の入力開始時から所定の入力開始時Ta4経過後点灯信号を出力し、その後所定の出力時間T2経過後、出力を終了する。なお、図8では、説明の都合上、出力開始時が変更されたときだけ(1回目、11回目、21回目…)を代表して図示している。
次に、サブCPU33aは、発光パターンPA2に基づき、11回目の検知信号の入力開始時から所定時間Ta5経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。同様に、駆動回路36は、点灯信号を入力すると、点灯信号の入力が終了するまでの間、電源回路35から印加されている脈流電圧をLED41に印加する。これにより、図8に示すように、LED41は、脈流電圧が印加されている間、脈流電圧の電圧値に比例した輝度で点灯する。そして、サブCPU33aは、11回目の点灯信号の出力開始時から発光パターンPA2によって定められた出力時間T2経過後、点灯信号の出力を終了する。これにより、駆動回路36は、次の点灯信号が入力されるまで脈流電圧をLED41に印加しない。従って、LED41は、消灯する。以降、サブCPU33aは、図3(c)に示す発光パターンPA2に基づいて、検知信号を10回入力する毎に点灯信号の出力開始時を変更しながら点灯信号を繰り返し出力する。これにより、LED41の輝度は、図8に示すように遷移する。
サブCPU33aは、発光パターンPA2に基づいて、100回検知信号を入力した後(1秒後)、再び、検知信号入力開始時から所定の出力開始時Ta4経過後点灯信号を出力する。以降、サブCPU33aは、検知信号を1000回入力するまで、すなわち、検知信号の入力開始時から10秒経過するまで、同様にして点灯信号繰り返し出力する。
以上のように、発光パターンPA2に基づく発光制御では、図8に示すように、10回検知信号を入力する毎に、点灯信号の出力開始時を変更して脈流電圧の印加開始時を増減している。このため、検知信号を10回入力する毎にLED41に印加される脈流電圧の平均電圧値は、徐々に増減するようになっている。
具体的に詳述すると、図8において1回目〜10回目(出力開始時Ta4経過後の輝度参照)よりも11回目〜20回目(出力開始時Ta5経過後の輝度参照)の点灯信号の出力時において印加される脈流電圧の方が全体的に低くなっている。すなわち、1回目〜10回目までの点灯信号の出力時において印加される脈流電圧の平均値よりも11回目〜20回目までの点灯信号の出力時において印加される脈流電圧の平均値の方が低くなっている。従って、LED41の輝度も、1回目〜10回目までよりも11回目〜20回目までの点灯信号の出力時の方が全体的に低くなっている。同様にして、50回目(出力開始時Ta8経過後の輝度参照)までは、検知信号を10回入力する毎に印加される脈流電圧の平均値が低くなっていくので、それに比例してLED41の輝度も全体的に低くなっていく。
そして、51回目(出力開始時Ta9経過後の輝度参照)以降は、逆に、LED41に印加される脈流電圧が全体的に高くなっていく。例えば、全体として比べたとき51回目〜60回目(出力開始時Ta9経過後の輝度参照)までよりも61回目〜70回目(出力開始時Ta10経過後の輝度参照)までの点灯信号の出力時に印加される脈流電圧の方が高くなっている。すなわち、51回目〜60回目までの点灯信号の出力時において印加される脈流電圧の平均値よりも61回目〜70回目までの点灯信号の出力時において印加される脈流電圧の平均値の方が高くなっている。従って、LED41の輝度も、51回目〜60回目よりも61回目〜70回目の方が全体的に高くなっている。このようにLED41の輝度は1回目を最高値とし、また、50回目を最低値として周期的に増減するようになっている。
すなわち、50Hzの周波数を有する電源電圧がパチンコ機10に供給される場合であって、サブCPU33aが発光パターンPA2に基づいて発光制御を行った場合、遊技者は、LED41が、1秒周期で、輝度が変化しているように認識することとなる。また、50Hzの周波数を有する電源電圧がパチンコ機10に供給される場合であって、サブCPU33aが発光パターンPA2に基づいて発光制御を行った場合、遊技者は、最初にLED41の輝度が最高となり、その後LED41の輝度が最低となるように認識することとなる。
そして、前述したように、発光パターンPA2に基づいて発光制御を行った場合、LED41は、人間の視覚には点滅しているようには認識されず、人間の視覚には、LED41の輝度が徐々に増減するように認識される。以上のことから、サブCPU33aは、検知信号の入力開始時から点灯信号の出力開始時を変更して出力するだけで、人間の視覚に、点滅することなく徐々に輝度が増減するようにLED41が点灯していると認識させるようにLED41を点灯させることができる。従って、簡単な制御によりLED41の輝度を変化させる階調制御を行うことができる。
次に、60Hzの周波数を有する電源電圧がパチンコ機10に供給される場合であってサブCPU33aが、発光パターンとして、全LED41の輝度を階調制御するための発光パターンPB2を決定した場合について図9を用いて説明する。発光パターンPB2では、検知信号を15回入力する毎に、点灯信号の出力開始時が徐々に増減するようになっている(但し、出力時間は一定)。具体的には、発光パターンPB2では、点灯信号の出力開始時が8種類存在し(図3(d)参照)、出力開始時Tb1から順番に時間が長くなっている(Tb1<Tb2<…<Tb7<Tb8)。また、発光パターンPB2では、全LED41に共通して同じように点灯信号を出力するようになっている。そして、発光パターンPB2では、図3(d)に示すように、点灯信号を15回出力する毎に、検知信号の入力開始時からの出力開始時をTb3→…→Tb8→Tb1→Tb2の順番で順次変更するようになっている。
サブCPU33aは、メインCPU31aから入力した制御信号に基づいてROM33bに記憶されている複数の発光パターンの中から1の発光パターンを決定する。このとき、前提から、サブCPU33aは、60Hz用の発光パターンPB2を決定する。そして、サブCPU33aは、発光パターンPB2に基づき、発光制御を開始すると、まず、1回目の検知信号の入力開始時から所定時間Tb3経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。すなわち、サブCPU33aは、発光制御開始から、脈流電圧の電圧値が最初に基準電圧値以下となった時点から発光パターンPB2によって定められた所定時間Tb3経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。
駆動回路36は、点灯信号を入力すると、点灯信号の入力が終了するまでの間、電源回路35から印加されている脈流電圧をLED41に印加する。これにより、図9に示すように、LED41は、脈流電圧が印加されている間、ほぼ最高輝度で点灯する。なお、図9では、脈流電圧を破線で示し、点灯しているLED41の輝度を実線で示す。
そして、サブCPU33aは、1回目の点灯信号の出力開始時から発光パターンPB2によって定められた出力時間T2経過後、点灯信号の出力を終了する。これにより、駆動回路36は、次の点灯信号が入力されるまで脈流電圧をLED41に印加しない。従って、LED41は、消灯する(すなわち、輝度が0となる)。以降、サブCPU33aは、検知信号を15回入力する(点灯信号を15回出力する)まで(図3(d)参照)、検知信号の入力開始時から所定の入力開始時Tb3経過後点灯信号を出力し、その後所定の出力時間T2経過後に出力を終了する。なお、図9では、説明の都合上、出力開始時が変更されたときだけ(1回目、16回目、31回目…)を代表して図示している。
次に、サブCPU33aは、発光パターンPB2に基づき、16回目の検知信号の入力開始時から所定時間Tb4経過後、点灯信号の駆動回路36への出力を開始する。同様に、駆動回路36は、点灯信号を入力すると、点灯信号の入力が終了するまでの間、電源回路35から印加されている脈流電圧をLED41に印加する。これにより、図9に示すように、LED41は、脈流電圧が印加されている間、脈流電圧の電圧値に比例した輝度で点灯する。そして、サブCPU33aは、16回目の点灯信号の出力開始時から発光パターンPB2によって定められた出力時間T2経過後、点灯信号の出力を終了する。これにより、駆動回路36は、次の点灯信号が入力されるまで脈流電圧をLED41に印加しない。従って、LED41は、消灯する。以降、同様にして、サブCPU33aは、図3(d)に示す発光パターンPB2に基づいて、検知信号を15回入力する毎に、点灯信号の出力開始時を変更しつつ、点灯信号を繰り返し出力し続ける。これにより、LED41の輝度は、図9に示すように遷移する。
サブCPU33aは、発光パターンPB2に基づいて、120回検知信号を入力した後(約1秒後)、再び、検知信号入力開始時から所定の出力開始時Tb3経過後点灯信号を出力する。以降、サブCPU33aは、検知信号を1200回入力するまで同様にして点灯信号繰り返し出力する。すなわち、検知信号の入力周期は、脈流電圧の脈流周期と同じであるので、検知信号の入力開始時から約10秒(1200回に8.33msを乗算した時間)経過するまで、サブCPU33aは、同様にして点灯信号繰り返し出力する。
以上のように、発光パターンPB2に基づく発光制御では、図9に示すように、15回検知信号を入力する毎に脈流電圧の印加開始時は増減する。このため、検知信号を15回入力する毎にLED41に印加される脈流電圧の平均電圧値は、増減するようになっている。従って、印加される脈流電圧の平均電圧値に比例してLED41の輝度も増減するようになっており、図9に示すようにLED41の輝度は1回目を最高値とし、また、60回目を最低値として周期的に増減するようになっている。すなわち、LED41は、検知信号の入力周期は、脈流電圧の脈流周期と同じであるので、周期の開始から約0.5秒(60回に8.33msを乗算した時間)経過後その輝度がほぼ最低値となるようになっている。
そして、前述したように、発光パターンPB2に基づいて発光制御を行った場合、LED41は、人間の視覚には点滅しているようには認識されず、人間の視覚には、LED41の輝度が徐々に増減するように認識される。なお、図9では、説明を分かり易くするため、脈流電圧の印加開始時のずれを大きく図示している。
以上のように、60Hzの周波数を有する電源電圧がパチンコ機10に供給される場合であって、サブCPU33aが発光パターンPB2に基づいて発光制御を行った場合、遊技者は、LED41が、約1秒周期で、輝度が変化しているように認識することとなる。また、60Hzの周波数を有する電源電圧がパチンコ機10に供給される場合であって、サブCPU33aが発光パターンPB2に基づいて発光制御を行った場合、遊技者は、最初にLED41の輝度が最高となり、その後LED41の輝度が最低となるように認識することとなる。従って、パチンコ機10に50Hzの電源電圧を供給した場合でも、60Hzの電源電圧を供給した場合でも、遊技者は、LED41は、近似した発光態様で発光していると認識することとなる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)周期的に電圧が変化する脈流電圧において、脈流電圧が基準電圧値と一致するか否か判定し、一致した場合には検知信号を出力する電圧検出回路42を設けた。そして、サブCPU33aは、周波数識別処理において、予め定めた単位時間当たりの検知信号の入力回数からLED41に印加される脈流電圧の脈流周期を判定し、判定した脈流周期に応じて決定することができる発光パターンを設定した。すなわち、サブCPU33aは、脈流周期に応じて発光制御を行う際の制御内容を変更した。
これにより、LED41に印加される脈流電圧の脈流周期が異なる場合であってもLED41が同一又は近似した発光態様とすることができる。すなわち、LED41に印加される脈流電圧の脈流周期が異なる場合であっても、遊技者に、サブCPU33aによるLED41の発光制御開始から所定時間経過時のLED41の輝度が同程度であると認識させることができる。このため、異なる周期を有する脈流電圧をLED41に印加した場合であっても、サブCPU33aの構成を変更することなく、脈流電圧が印加されるLED41を所望の輝度で発光させ、LED41の輝度を変化させる階調制御を行うことができる。
(2)脈流電圧が予め決められた基準電圧値以下であることを知らせる検知信号を出力する電圧検出回路42を設けた。そして、サブCPU33aは、当該検知信号を入力したことを契機として、発光パターンに定められた時間だけ消灯制御を行った後、発光パターンに定められた時間だけ点灯制御を行うようにした。このため、電圧値が周期的に変化する脈流電圧を発光素子に印加して点灯させる場合であっても、常に一定の電圧を印加することができ、発光素子を所望の輝度にて発光させることができる。また、点灯信号の出力開始時を調整することにより所望の輝度にてLED41を点灯させることができるので、発光素子の階調制御を行うことができる。従って、毎回同じ輝度にてLED41を点灯させると共に毎回同じ発光演出を行わせることができ、遊技者の興趣を確実に向上させることができる。
(3)脈流電圧の電圧値と基準電圧値とが一致したときだけ、又は脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下となったときだけ、或いは脈流電圧の電圧値が基準電圧値以上となったときだけ、検知信号を出力するようにした場合、検知信号の出力が一瞬で終了してしまう虞がある。そして、検知信号の入力が一瞬で終了した場合、サブCPU33aがノイズとして検知信号の入力による処理を実行しない場合や検知信号の入力を認識できない場合がある。そこで、本実施形態では、電圧検出回路42にパルス生成回路44を設け、脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下になったと検知した場合に、一定時間検知信号をサブCPU33aに出力するようにした。これにより、サブCPU33aに検知信号を確実に入力することができる。
(4)サブCPU33aは、検知信号を入力してから点灯信号の出力開始時まで、消灯制御を行い、その後、出力時間が経過するまで、点灯制御を行うようにしている。そして、サブCPU33aは、検知信号を所定回数(本実施形態では10回又は15回)入力する毎に、検知信号を入力してから点灯信号の出力開始時までの時間を増減可能にしている。これにより、LED41に印加される平均電圧が変化するため、LED41の輝度を変化させる階調制御ができる。すなわち、検知信号の入力開始時から所定時間経過後に点灯制御を行う場合、LED41に脈流電圧が印加される時間が増えなくても、検知信号の入力時から点灯信号出力開始時までの時間を増減することにより、脈流電圧への印加開始時期がずれるため、印加される脈流電圧の平均電圧が増減する。このため、LED41の輝度を変更することができる。以上のように、LED41の輝度を変化させる階調制御ができるため、発光演出のパターンを増やすことができ、興趣を向上できる。また、点灯信号の出力開始時までの時間の増減は、サブCPU33aに処理させるプログラムの変更、すなわち、発光パターンの変更により簡単に変更できるので、LED41の輝度を変化させる階調制御を行うための回路構成を簡単にすることができる。
(5)装飾ランプ16の発光素子として、発光制御に対する応答性の良いLED41を使用した。このため、LED41のちらつきを抑え、輝度の変化を鮮やかに見せることができる。
(6)電圧検出回路42は、脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下となったことを契機に、検知信号を出力するようにした。このようにすることにより、基準電圧値をピーク値などに設定しなくても、脈流電圧の脈流周期の1周期あたり1回しか検知信号が出力されなくなる。このため、検知信号入力時から、点灯制御及び消灯制御を行うことにより、簡単且つ確実に一定の輝度にてLED41を発光させることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態では、点灯信号の出力時間を一定にしたが、検知信号の入力回数により、点灯信号の出力時間を増減しても良い。このように、検知信号を入力してから消灯制御を行った後に点灯制御を行う場合、検知信号の入力毎に点灯制御を行う時間(点灯信号を出力する時間)を増減することにより、LED41の階調制御の速度を変更することができ、発光演出のパターンを増やすことができる。従って、遊技の興趣を向上することができる。
○上記実施形態の発光パターンPA2,PB2では、検知信号を10回又は15回入力する毎に、点灯信号の出力開始時間を変更したが、検知信号の入力回数を任意の数に変更しても良い。これにより、発光素子の階調発光の速度を簡単に変更することができる。このため、遊技者に発光演出の変化を十分に見せることができ、発光演出の態様を認識させやすくすることができる。また、発光演出のパターンを増やして、遊技の興趣を向上することができる。
○上記実施形態の電圧検出回路42は、脈流電圧の電圧値が基準電圧値以下となったときに、検知信号を出力するようにしたが、脈流電圧の電圧値が基準電圧値と一致した場合、又は基準電圧値以上となった場合に、検知信号を出力するようにしても良い。
○上記実施形態では、検知信号入力後、消灯制御を行ってから点灯制御を行うようにしたが、検知信号入力直後に点灯制御を行ってもよい。この場合、点灯制御を行う時間を増減することにより、LED41に印加される時間が増減し、LED41に印加される平均電圧が増減する。このため、LED41の輝度を変更することができる。
○上記実施形態では、装飾ランプ16の発光素子としてLED41を使用したが、LED41以外の発光素子、例えば、ハロゲンランプ、水銀ランプなどを使用しても良い。
○上記実施形態では、駆動回路36を装飾ランプ16に設けたが、ランプ制御基板33に設けても良い。
○上記実施形態の脈流として、直流電流をスイッチングにより断続電流化させたものを使用しても良い。
○上記実施形態では、点灯信号を出力しないことにより、LED41を消灯させ、消灯制御を行っていたが、LED41を消灯させることを指示する消灯信号を出力して消灯制御を行うようにしても良い。
○上記実施形態では、駆動回路36をランプ制御基板33と別個に構成したが、ランプ制御基板33に組み込んでも良い。その場合、電源基板26の全波整流回路35cから駆動回路36に印加(供給)されていた脈流を、ランプ制御基板33に印加するように構成する。ランプ制御基板33からLED41を経由して再びランプ制御基板33に接続し、接地するように導通させる回路を採用して脈流をLED41に印加することとなる。そして、ランプ制御基板33から接地する部分をサブCPU33aが駆動制御(導通又は非導通)することにより、LED41を点灯又は消灯することとなる。
○上記実施形態では、発光演出開始時(1回目の点灯信号出力時)においてLED41を最高輝度で点灯させるように点灯信号を出力したが、異なる周期を有する脈流電圧をLED41に印加した場合であっても近似した発光態様で点灯させるならば、任意の輝度で点灯させるように点灯信号を出力しても良い。例えば、発光演出開始時においてLED41を最低輝度で点灯させるように点灯信号を出力してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)脈流電圧を印加する電源装置と、前記電源装置から前記脈流電圧が印加されることにより、前記脈流電圧の印加時の電圧値に応じた輝度で発光する発光素子と、前記脈流電圧が予め決められた基準電圧値以上であるか否か判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果が肯定である場合、前記判定手段の判定結果が肯定であることを知らせる検知信号を前記発光制御手段に出力する出力手段を有する電圧検出回路と、前記電圧検出回路からの前記検知信号の入力を契機に、前記発光素子への前記脈流電圧の印加及び印加停止が行われるように制御する発光制御を行う発光制御手段を備え、前記発光制御手段は、予め定めた単位時間当たりの前記検知信号の入力回数から前記発光素子に印加される前記脈流電圧の脈流周期を特定し、特定した脈流周期に応じて前記発光制御の制御内容を変更することを特徴とする遊技機。
(ロ)脈流電圧を印加する電源装置と、前記電源装置から前記脈流電圧が印加されることにより、前記脈流電圧の印加時の電圧値に応じた輝度で発光する発光素子と、前記脈流電圧が予め決められた基準電圧値以下であるか否か判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果が肯定である場合、前記判定手段の判定結果が肯定であることを知らせる検知信号を前記発光制御手段に出力する出力手段を有する電圧検出回路と、前記電圧検出回路からの前記検知信号の入力を契機に、前記発光素子への前記脈流電圧の印加及び印加停止が行われるように制御する発光制御を行う発光制御手段を備え、前記発光制御手段は、予め定めた単位時間当たりの前記検知信号の入力回数から前記発光素子に印加される前記脈流電圧の脈流周期を特定し、特定した脈流周期に応じて前記発光制御の制御内容を変更することを特徴とする遊技機。
(ハ)前記発光素子として、発光ダイオードを使用したことを特徴とする請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の遊技機。
10…パチンコ遊技機(遊技機)、16…装飾ランプ、20…表示装置、20a…可変表示器、26…電源基板、30…主制御基板、31a…メインCPU、33…ランプ制御基板、33a…サブCPU(発光制御手段)、35…電源回路(電源装置)、35c…全波整流回路、35d…平滑回路、35e…電圧変換回路、36…駆動回路、41…発光ダイオード(LED、発光素子)、42…電圧検出回路、43…比較回路(判定手段)、44…パルス生成回路(出力手段)。