JP4638859B2 - Icカード用アダプタ - Google Patents

Icカード用アダプタ Download PDF

Info

Publication number
JP4638859B2
JP4638859B2 JP2006304178A JP2006304178A JP4638859B2 JP 4638859 B2 JP4638859 B2 JP 4638859B2 JP 2006304178 A JP2006304178 A JP 2006304178A JP 2006304178 A JP2006304178 A JP 2006304178A JP 4638859 B2 JP4638859 B2 JP 4638859B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
contact
adapter
sheet metal
contacts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006304178A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008123102A (ja
Inventor
悟 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaichi Electronics Co Ltd
Original Assignee
Yamaichi Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaichi Electronics Co Ltd filed Critical Yamaichi Electronics Co Ltd
Priority to JP2006304178A priority Critical patent/JP4638859B2/ja
Publication of JP2008123102A publication Critical patent/JP2008123102A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4638859B2 publication Critical patent/JP4638859B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、小型化、薄型化されたICカードを既存のコネクタを介して電子機器に接続できるようにするためのICカード用アダプタに関する。
携帯電話機、パソコン、カメラ等の電子機器においては、中央処理装置やメモリなどの集積回路が内蔵されるICカードを、各機器に設けられているICカード用コネクタを介して接続し、機器の機能拡張を図っている。
近年、ICカードは、より小型化、薄型化されてきている。小型化、薄型化されたICカードを既存のコネクタを介して電子機器で利用する場合、特許文献1に示されるようなICカード用アダプタが必要となる。
特開2004−199400号公報
上述したように、近年、ICカードがより小型化、薄型化されるとともに、これを搭載する電子機器が小型化、薄型化され、これに伴い、ICカード用アダプタ自身も小型化、薄型化を要求される。これに伴い、該アダプタを構成するケースの肉厚も薄くせざるを得ない。なお、ICカード用アダプタのケースは、通常、上下に分割された状態で形成され、最終的に接着または融接等により互に接合されICカード用アダプタとして組み立てられる。
ところで、ICカードと電子機器とを電気的に接続するために、ICカード用アダプタ内にはICカードの外部接点と電子機器の外部接点とをつなぐ複数のコンタクトが設けられている。該複数のコンタクトは、通常、絶縁性の合成樹脂からなる上下2つのケースうちの一方のケースに略平行に支持されている。
このような構成を有するICカード用アダプタにおいては、ICカードが該アダプタに装着されたとき、複数のコンタクトが弾性変形することによる付勢力により、ICカードの外部接点(パッド)と該コンタクトの接点部とは所望の接圧を与えられ、安定した状態で電気的に接触する。この時、装着されたICカードは、複数のコンタクトの付勢力により、該複数のコンタクトが支持される一方のケースに対向する他方のケースに向けて押し付けられる。それにより、上述したように、薄肉化されている他方のケースが変形する恐れがある。これを防止するために、上述した特許文献1では、他方のケースの少なくとも一部(コンタクトの接点部に対向する部分)を剛性の高い金属板で形成している。
しかしながら、他方のケースを剛性の高い金属板で形成すると、複数のコンタクトは、自身の付勢力に対する反力を該金属板から受けることになる。結果として、複数のコンタクトを支持する一方のケースに該反力が作用することになり、薄肉化されている一方のケースの変形をもたらす。それにより、ICカード用アダプタの膨張や歪が生じ、電子機器への装着が困難になったり、電子機器に装着された該アダプタが抜き取れなくなったりする恐れが生じる。
また、複数のコンタクトを支持する一方のケースが変形することにより、ICカードの外部接点へのコンタクトの付勢力が吸収され、所望の接圧が得られず、電気的接触を不安定にする恐れも生じる。これらのことは、ケースの薄肉化がさらに進むと、顕著になる。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、コンタクトを支持する側のケースの変形を防止し、さらに所望の電気的接触力を維持できるようにしたICカード用アダプタを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るICカード用アダプタは、上ケース、該上ケースとともにICカードを収容するカード収容空間を形成する下ケース、及び該カード収容空間の前方で前記ICカードの外部接点と接触する接点部を有する複数のコンタクト、を備えるICカード用アダプタにおいて、段差部を介して接続される天板部と補強部を含む板金カバーと、前記ICカードの外部接点との接触時複数のコンタクトの接点部が変位できるように支持するインサートコネクタとをさらに備え、前記板金カバーの天板部は、前記上ケースの一部を構成するとともに、前記板金カバーの補強部は、前記インサートコネクタと一体化されており、前記上ケースには、前記下ケースが嵌め込まれる第1の凹部、前記カード収容空間の一部を形成する第2の凹部及び一体化された前記板金カバーの補強部と前記インサートコネクタとが嵌め込まれる第3の凹部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係るICカード用アダプタは、前記上ケースには窓が形成され、該窓に前記板金カバーの天板部が嵌め込まれ、固定されることで、前記天板部が前記上ケースの一部を構成し、それにより、前記カード収容空間の一部を構成することを特徴とする。
さらに、本発明に係るICカード用アダプタは、前記板金カバーの補強部には、さらに2つのコンタクトが形成され、前記インサートコネクタの複数のコンタクトのうちの所望の2つのコンタクトを短絡し得ることが好ましい。
本発明に係るICカード用アダプタは、板金カバーの、段差部を介して接続される天板部及び補強部が、それぞれ、カード収容空間の一部を構成するとともに該カード収容空間の前方に配置される複数のコンタクトを支持するインサートコネクタを補強し、下ケースはコンタクトを支持しないことで、コンタクトの変位により生ずる付勢力による薄肉化された上ケースの変形及びインサートコネクタの変形を防止することが可能となるとともに薄肉化された下ケースの変形を起こすことがない。したがって、ICカード用アダプタは、電子機器などに設けられたコネクタにたいして、装着、取出しが不可能となることもない。また、挿入されるICカードの複数の外部接点とICカード用アダプタに設けられている対応する複数のコンタクトのいずれとの接触も、常に、所定の接圧で電気的に接触させることが可能である。
また、板金カバーの天板部を上ケースに形成された窓に嵌め込み、下ケース、カード、インサートコネクタを収容する凹部を上ケースに形成することで、アダプタの薄型化、小型化を可能とするとともに、ICカード用アダプタの組立が容易にできる。
さらに、板金カバーの補強部を利用してインサートコネクタに支持されるコンタクトの短絡を図ることにより、別途短絡用回路を必要とすることがなく、部品点数を減らすことが可能となる。
以下、本発明に係るICカード用アダプタについて図1ないし9を用いて説明する。
図1は、本発明に係るICカード用アダプタの上から見た概略平面図であり、図2は、図1のICカード用アダプタのA−A線に沿った概略断面図であり、図3は、図1のICカード用アダプタの下から見た概略平面図である。図4は、図1のICカード用アダプタの概略分解斜視図である。図5は、図1に示されるICカード用アダプタを構成するインサートコネクタの裏面側を示す概略斜視図である。図6は、図1に示されるICカード用アダプタを構成する板金カバーの裏面側を示す概略斜視図である。図7は、図5に示されるインサートコネクタと図6に示される板金カバーを熱溶着により一体化した状態を示す概略斜視図である。図8は、図1のICカード用アダプタのB−B線に沿った概略断面図であり、図9は、図1のICカード用アダプタにマイクロICカードが挿入された状態を示す図8と同様の概略断面図である。
なお、本明細書において、用語「前」及び「後」は、それぞれ、図4において、+x方向及び−x方向を示し、用語「左」及び「右」は、それぞれ、図4において、+y方向及び−y方向を示し、用語「上」及び「下」は、それぞれ、図4において、+z方向及び−z方向を示すものとする。
図1ないし4に、本発明に係るICカード用アダプタの一例が示されている。本実施例におけるICカード用アダプタ1は、従来のミニSDカード(長さ21.5mm、幅20.0mm、厚さ1.4mm)が小型化、薄型化されたICカードとしてのマイクロSDカード60(長さ15.0mm、幅11.0mm、厚さ0.7mm)が装着され得るICカード用アダプタである。本実施例におけるICカード用アダプタ1は、電子機器に設けられたカードコネクタ(不図示)に従来のミニSDカード(不図示)と選択的に装着可能とされる。
本実施例においては、ICカード用アダプタ1は、図1ないし4に示されるように、概略、上ケース10、下ケース20、板金カバー30、インサートコネクタ40及び該インサートコネクタ40にインサート形成される複数のコンタクト50を備えている。
上ケース10は、電気的に絶縁性の合成樹脂から成形され、概略、上壁11、右側壁12及び左側壁13を備え、前後方向に開放されている。本実施例では、上ケース10の外形、すなわち、前後方向の長さ、左右方向の幅及び上下方向の厚さは、切欠部18などの外形構造を含めて従来のミニSDカードの形状と同じ形状に形成されている。なお、左側壁13前方は、傾斜部19を介して切欠部18に沿って形成され、それにより、上ケース10の前方は、その後方に比べて幅(左右方向の長さ)が狭くなっている。
上ケース10の上壁11の前方の切欠部18が形成されている部分より後方には、窓14が開けられており、後述する板金カバー30の天板部31が装着される。窓14に天板部31が装着されることにより、天板部31、右側壁12及び左側壁13に囲まれるコンタクト収容空間7(図8参照)が形成される。該コンタクト収容空間7に、マイクロSDSカード60の外部接点と電気的に接触するコンタクト50の接点部51が配置される。したがって、該コンタクト収容空間7は、後述する第2の凹部16とともにマイクロSDカード60を収容するカード収容空間5を構成する。
上ケース10の後方には、上壁11、右側壁12及び左側壁13により囲まれ前後方向及び下方向に開放された、後述する下ケース20を収容する第1の凹部15が形成されている。下ケース20が第1の凹部15に嵌め込まれることでカード収容空間5の下方を閉じる。
窓14より後方の上壁11には、前後方向及び下方向に開放される第2の凹部16が第1の凹部15からさらに深く形成され(図2参照)、マイクロSDカード60が収容されるカード収容空間5の一部を構成する。この場合、第2の凹部16の幅(左右の長さ)及び深さ(上下の長さ)は、収容されるマイクロSDカード60の幅及び厚さと略同じに設定される。該第2の凹部16の後方は、マイクロSDカード60が挿入される挿入口6として開放されている。該挿入口6近傍の上壁11は、図1及び4に示されるように、後端から前方に向かって切り欠かれている。該切欠は、マイクロSDカード60の取り出しを容易にできるように切り欠かれていればよく、例えば、切欠の上から見た形状が、本実施例のように矩形状であってもよいし、または半円形状などどのような形状であってもよい。また、第2の凹部16の前方は、上述したように、窓14に装着される板金カバー30の天板部31と右側壁12及び左側壁13で形成されるコンタクト収容空間7(図8参照)に続き、全体としてカード収容空間5を構成する。
上ケース10の窓14より前方、すなわち切欠部18が形成されている幅の狭い部分には、上壁11、右側壁12及び左側壁13とで囲まれ、前後方向及び下方向に開放された第3の凹部17が形成される。第3の凹部17には、後述するインサートコネクタ40及び板金カバー30の補強部32が収容される。
下ケース20は、上ケース10と同じ電気的に絶縁性の合成樹脂から成形される。下ケース20は、実質的に、上ケース10に対する底壁を構成する略平板状の部材であり、上述したように、上ケース10の第1の凹部15に嵌め込まれる。下ケース20のカード収容空間5に対応する上面には、マイクロSDカード60を案内する案内凹部21が形成されている。該案内凹部21は、前後方向及び上方向に開放する凹部であり、したがって、該案内凹部21の幅(左右方向の長さ)は、マイクロSDカード60の幅に略等しい。下ケース20の案内凹部21の前方上面には、コンタクト50が変形したとき、その接点部51を受け入れることができるように、上方に開放する複数の穴25が形成されている。該穴25は、前後方向に細長く形成されていてもよい。さらに、該穴25は、下ケース20を貫通していてもよい。この場合、コンタクト50の接点部51が下ケース20より下方に突出しないように、絶縁性の合成樹脂からなる保護用フィルム(不図示)などを使用して、下ケース20の下面側から穴25を塞ぐことが好ましい。
下ケース20は、上述したように、上ケース10の第1の凹部15内に嵌め込まれ、熱融着や接着剤を使用して上ケース10に固定され、ICカード用アダプタ1のコンタクト収容空間7を含むカード収容空間5の下方を閉じる。該下ケース20の上ケース10への固定、すなわち、取り付けを容易にするために、下ケース20の上面には、第1の凹部15に当接する適宜の箇所に複数の接合用突起23が形成されることが好ましい。この場合、該接合用突起23に対応して第1の凹部15の底面、すなわち、下ケース20の上面と当接する面には、図2に示されるように、複数の嵌合凹部11aが形成される。
板金カバー30は、概略、天板部31、補強部32及びこれらを連結する段差部37を備え、高剛性及び導電性の金属板からプレス成形される。板金カバー30は、前方下段に補強部32が配置され、段差部37を介して後方上段に天板部31が配置されている。天板部31は、上述した上ケース10に形成される窓14に、その下面が上ケース10の第2の凹部16の底面(天井面)と面一をなすように嵌め込まれる。天板部31は、上ケース10の一部を構成することとなり、したがって、天板部31は、段差部37とともにコンタクト収容空間7を構成する。このように構成することで、剛性の高い天板部31が、コンタクト収容空間7に挿入されるマイクロSDカード60を介して複数のコンタクト50の弾性変形に伴う付勢力による変形を防止することが可能となる。また、補強部32は、熱溶着により後述するインサートコネクタ40と一体化される。このように構成することにより、上記コンタクト50の付勢力に対する天板部31からの反力が複数のコンタクト50を介して該コンタクト50を支持するインサートコネクタ40を変形させることが防止される。
天板部31は、略垂直に配置される段差部37上端から、該段差部37と直角をなすように後方に折り曲げられる。したがって、該段差部37は、天板部31の前方の補強材として機能し、天板部31の変形を防止する。天板部31は、上から見て、上カバー10に形成される窓14の外形と略同じ形状をなしている。天板部31の後方には、下方に突出し、左右方向に延びる補強リブ31aが形成されることが好ましい。それにより、天板部31の変形がさらに防止できる。
本実施例では、天板部31は、図4、6、7に示されるように、その前方側がインサートコネクタ40の幅(左右方向の長さ)と略同じであり、後方側が、上ケース10の第2の凹部16の幅より若干大きい幅を有している。天板部31の左右両側は、下方に折り曲げられ、上ケース10の窓14を形成する左右の内壁に当接する第1の右側壁39、第2の右側壁38及び左側壁33を形成する。第1の右側壁39と左側壁33との間の長さがインサートコネクタ40の幅に略等しく、第2の右側壁38と左側壁33との間の長さが第2の凹部16の幅(すなわち、マイクロSDカード60の幅)より若干大きい長さを備える。天板部31の第2の右側壁38、第1の右側壁37及び左側壁33には、例えば、窓14を構成する内壁に設けられた係合突起11b、インサートコネクタ40に設けられた係合突起47及び48にそれぞれ係合する係合孔38a、33a及び39aが適宜形成される。
第2の右側壁38及び該第2の右側壁38と対向する左側壁33の部分には、図6に明示されるように、それぞれ、折り返し片38b及び33bが、さらに設けられることが好ましい。折り返し片33b及び38bは、それぞれ、左側壁33及び第2の右側壁38から下方に延びる延長片が該左側壁33及び第2の右側壁38と直角をなして内側に(左側壁33では右側に向けて、第2の右側壁では左に向けて)折り曲げられることで形成される。天板部31、左側壁33及び第2の右側壁38及び折り返し片33b及び38bは、カード収容空間の一部を構成する。したがって、天板部31と折り返し片33b及び38bとの間の間隔は、マイクロSDカード60の厚さに略等しい。これらの折り返し片33b及び38bは、アダプタ1として組み立てられたとき、下ケース20の対応する位置に形成される凹部に収容される。例えば、本実施例では、折返し片33bは、組み立て時、凹部27(図4参照)に収容される。このような折返し片33b及び38bを設けることで、装着されるマイクロSDカード60先端が正しくコンタクト収容空間7内に案内され、対応するコンタクト50と電気的に確実に接触することが可能となる。また、折り返し片33b及び38bが設けられることにより、例えば、アダプタ1が上から押圧されたときの変形を防止することができる。
なお、本実施例では、天板部31の上から見た形状が概略L字形をなしているが必ずしもこの形状に限られるものではない。例えば、天板部31は、インサートコネクタ40の幅に等しい幅を有する矩形状であってもよい。
補強部32は、段差部37下端から、該段差部37と直角をなすように前方に折り曲げられる。補強部32は、上から見て、後述するインサートコネクタ40の本体41の外形と略相似形の矩形状をなしている。
本実施例における補強部32には、該補強部32をインサートコネクタ40に熱溶着するために、インサートコネクタ40から突出する複数の熱溶着用突起42が貫通する複数の熱溶着用開口34が複数の熱溶着用突起42に対応して形成される。また、補強部32には、補強部32とインサートコネクタ40との熱溶着を助けるために、インサートコネクタ40に設けられた複数(本実施例では2つ)の位置決め用突起46が貫通する位置決め用開口36が複数の位置決め用突起46に対応して形成される。
本実施例では、補強部32には、さらに、後述するインサートコネクタ40の本体41に配置される2つの接地用端子54c、54hを短絡するために、2つのコンタクト35a、35bが補強部32から下方に向かって切り起こされることで形成されている。
次に、インサートコネクタ40について説明する。インサートコネクタ40は、上述したように、板金カバー30の補強部32とともに熱溶着され、上ケース10の第3の凹部17に嵌め込まれる。インサートコネクタ40は、図4、5及び7に示されるように、本体41、左脚部41a、右脚部41b及び複数(本実施例では、8本)のコンタクト50を備えている。複数のコンタクト50が本体41及び右脚部41b内に埋め込み(インサート)成形されることで、インサートコネクタ40が形成される。
インサートコネクタ40の本体41は、電気的に絶縁性の合成樹脂からなり、概略、上から見て矩形状の平板体であり、後方両端に該本体41と一体に成形される左脚部41a及び右脚部41bを含んでいる。
本体41には、後述する接地用パッド部54c及び54hにそれぞれ対応して、本体41の上面から孔43a、43bを開け、該接地用パッド部54c及び54hの上面を露出させる。該孔43a、43bには、上述したように、板金カバー30の補強部32に形成されているコンタクト35a、35bが配置される。そして、板金カバー30とインサートコネクタ40とが熱溶着により一体化されたとき、コンタクト35a、35b対応するパッド部54c及び54hに接触し、該パッド部54c及び54hを短絡させる。
本体41の上面には、板金カバー30の補強部32に形成された複数の熱溶着用開口34に対応して複数の熱溶着用突起42が突出形成されている。熱溶着突起42は、補強部32の熱溶着用開口34を貫通する。熱溶着用開口34を貫通した熱溶着突起42の先端部分が溶融されることにより、板金カバー30は、インサートコネクタ40と一体にされる。
本体41の上面には、複数の位置決め用開口36に対応して複数の位置決め用突起46がさらに上方に向けて突出形成されている。それにより、熱溶着時における板金カバー30の位置決めを容易にする。
本体41の上面には、さらに、接合用突条45が前縁、及び左右の側縁に沿って上方に向けて突出形成されている。該接合用突条45は、インサートコネクタ40と上ケース10との熱溶着または接着剤による接合に利用される。なお、接合用突条45は、インサートコネクタ40に板金カバー30の補強部32が熱溶着されることを妨げない位置に設けられる。
本体41の後方左側に位置する左脚部41aの外面(左側側面)及び同じく右側に位置する右脚部41bの外面(右側側面)には、それぞれ、板金カバー30の天板部31の左側壁33に形成される係合孔33a及び第1の右側壁37に形成される係合孔37aに係合する係合突起47及び48が外側に向けて突出形成されている。該係合突起47及び48は、板金カバー30の天板部31が上ケース10の窓14に嵌め込まれて後、アダプタ1組み立て時における上ケース10、板金カバー30及びインサートコネクタ40の熱溶着または接着剤による一体化のために利用される。
本実施例では右脚部41bのほうが左脚部41aより幅(左右方向の長さ)が大きく形成されているが、これは、右脚部41b内にコンタクト50が埋め込まれているためであり、このような構造に限られるものではない。
次に、複数のコンタクト50各々は、銅合金、リン青銅、ベリリウム銅、チタン銅のような導電性金属からなり、マイクロSDカード60の外部接点(パッド)と接触する接点部51、該接点部51の弾性変位を可能とする弾性変形部52、インサートコネクタ40の本体41に埋め込まれ、インサートコネクタ40の本体41または右脚部41bに埋め込まれる固定部53(図8、図9参照)及び電子機器に取り付けられているコネクタ(不図示)のコンタクトに電気的に接触する外部端子としてのパッド部54を含んでいる。
複数のコンタクト50の接点部51及び該接点部51の前方に続く弾性変形部52は、左脚部41aと右脚部41bとの間に互に平行に配置されている。また、パッド部54は、固定部53と同様に本体41内に埋め込まれるが、パッド部54の下面は、図3及び図5に示されるように、本体41の下面と面一をなすとともに該本体41の下面から露出している。このようにすることで、本発明に係るICカード用アダプタ1が電子機器に設けられているコネクタに挿入されたとき、該コネクタに設置されるコンタクトと電気的に接続され得る。なお、図8及び図9に示されるように、コンタクト50をそのパッド部54からさらに前方に延ばし、これをパッド部54前端から略直角に2段に折り曲げ、このように折り曲げられた延長部分55を本体41内にさらに埋め込むことが好ましい。
本実施例においては、図5に明示されるように、パッド部54は、最左端に配置されるパッド部54aから最右端に配置されるパッド部54kまで11個互いに平行に配置されている。このパッド部54の配置数及び配置位置は、本発明におけるICカード用アダプタ1と選択的に使用される従来のミニSDカードの外部接点の数及び配置位置に合わせられている。
ところで、本発明に係るICカード用アダプタ1に装着されるマイクロSDカード60の外部接点は、8個であり、対応するコンタクト50も上述したように8本である。したがって、11個のパッド部54のうち3個(本実施例では、54f、54g、54h;図3または図5参照)は、パッド部のみ配置されている。さらに、余剰の3つのパッド部のうち右から4番目のパッド部54hを除く残りの2つ(54f、54g)は、全く使用されない。
パッド部54hは、電子機器に設けられるコネクタのコンタクトと最初に接触して電子機器及びマイクロSDカードで作られる電気回路を接地させることで電気回路の動作の安定を図るための接地用接続端子である。一方、マイクロSDカード60の接地用外部端子は、設計上、左から3番目に配置されており、対応する接点部51を介してパッド部54cと電気的に接続される。したがって、上述したように、回路が形成されたとき、すなわち、マイクロSDカード60を装着したアダプタ1が電子機器に設けられたコネクタに装着されたとき、形成される回路が安定して動作を開始することができるように、本発明に係るICカード用アダプタ1の接地用パッド部54hとパッド部54cが短絡接続される必要がある。このことを達成するために、上述したように、本実施例では、板金カバー30の補強部32に切り起こされたコンタクト35a、35bによりパッド部54hとパッド部54cとが導電性の板金カバー30を介して短絡接続される。
本実施例においては、コンタクト50は、その固定部53をインサート成形により本体41内に埋め込まれることで、インサートコネクタ40ン0本体41に固定支持されているがこれに限られるものではない。コンタクト50は、例えば、固定部53を本体41に形成される溝内に圧入することで本体41に固定支持されてもよい。
以上説明した構成要素を組み立てることにより本願発明に係るICカード用アダプタ1が形成される。具体的には、先ず、コンタクト50の接点部51が天板部31と対向して配置されるように、板金カバー30の補強部32がインサートコネクタ40の本体41と熱溶着により一体化される。次に、板金カバー30とインサートコネクタ40の一体化された部材が、上ケース10の第3の凹部17及び窓14に嵌め込まれ、熱溶着または接着剤などによる接合により固定される。最後に、下ケース20が上ケース10の第1の凹部15に嵌め込まれ、同様に熱溶着または接着剤などにより接合により固定される。
組み立てられたICカード用アダプタ1には、図9に示されるように、マイクロSDカード60を装着し得る。具体的には、挿入口6から挿入されたマイクロSDカード60は、第2の凹部16、下ケース20により形成されるカード収容空間5を通り、天板部31、下ケース20で形成されるコンタクト収容空間7に達する。マイクロSDカード60の先端が段差部37に当接することで、マイクロSDカード60の装着が完了する。このとき、該マイクロSDカード60の外部接点は、コンタクト50の接点部51に適切な接触圧で電気的に接触する。
マイクロSDカード60とコンタクト50の接点部51との接触圧は、コンタクト50の変形により生ずる付勢力により得られる。該付勢力は、マイクロSDカード60を介して上ケース10にも作用するが、上ケース10の対応する部分には、剛性の高い金属からなる板金カバー30の天板部31が設けられているので、上ケース10の変形が防止される。また、天板部31からの反力は、マイクロSDカード60、コンタクト50を介して、インサートコネクタ40の本体41に作用する。本体41には、板金カバー30の補強板32が一体に固定されているので、本体41の変形も防止される。
本明細書では、ミニSDカードと選択的に使用されるマイクロSDカード用アダプタについて述べてきたが、本発明のICカード用アダプタは、このICカード限られるものではないことは当業者であれば容易に理解されよう。
本発明に係るICカード用アダプタの上から見た概略平面図である。 図1のICカード用アダプタのA−A線に沿った概略断面図である。 図1のICカード用アダプタの下から見た概略平面図である。 図1のICカード用アダプタの概略分解斜視図である。 図1に示されるICカード用アダプタを構成するインサートコネクタの裏面側を示す概略斜視図である。 図1に示されるICカード用アダプタを構成する板金カバーの裏面側を示す概略斜視図である。 図5に示されるインサートコネクタと図6に示される板金カバーを熱溶着により一体化した状態を示す概略斜視図である。 図1のICカード用アダプタのB−B線に沿った概略断面図である。 図1のICカード用アダプタにマイクロICカードが挿入された状態を示す図8と同様の概略断面図である。
符号の説明
1 ICカード用アダプタ
5 カード収容空間
6 挿入口
7 コンタクト収容空間(カード収容空間の一部)
10 上ケース
11 上壁
14 窓
15 第1の凹部
16 第2の凹部
17 第3の凹部
20 下ケース
30 板金カバー
31 天板部
32 補強部
40 インサートコネクタ
50 コンタクト
60 マイクロSDカード(ICカード)

Claims (3)

  1. 上ケース、該上ケースとともにICカードを収容するカード収容空間を形成する下ケース、及び該カード収容空間の前方で前記ICカードの外部接点と接触する接点部を有する複数のコンタクト、を備えるICカード用アダプタにおいて、
    段差部を介して接続される天板部と補強部を含む板金カバーと、前記ICカードの外部接点との接触時複数のコンタクトの接点部が変位できるように支持するインサートコネクタとをさらに備え、
    前記板金カバーの天板部は、前記上ケースの一部を構成するとともに、前記板金カバーの補強部は、前記インサートコネクタと一体化されており、
    前記上ケースには、前記下ケースが嵌め込まれる第1の凹部、前記カード収容空間の一部を形成する第2の凹部及び一体化された前記板金カバーの補強部と前記インサートコネクタとが嵌め込まれる第3の凹部が設けられていることを特徴とするICカード用アダプタ。
  2. 前記上ケースには窓が形成され、該窓に前記板金カバーの天板部が嵌め込まれ、固定されることで、前記天板部が前記上ケースの一部を構成し、それにより、前記カード収容空間の一部を構成することを特徴とする請求項1に記載のICカード用アダプタ。
  3. 前記板金カバーの補強部には、さらに少なくとも1つのコンタクトが形成され、前記インサートコネクタの複数のコンタクトのうちの少なくとも1つのコンタクトを短絡し得ることを特徴とする請求項1または2に記載のICカード用アダプタ。
JP2006304178A 2006-11-09 2006-11-09 Icカード用アダプタ Expired - Fee Related JP4638859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006304178A JP4638859B2 (ja) 2006-11-09 2006-11-09 Icカード用アダプタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006304178A JP4638859B2 (ja) 2006-11-09 2006-11-09 Icカード用アダプタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008123102A JP2008123102A (ja) 2008-05-29
JP4638859B2 true JP4638859B2 (ja) 2011-02-23

Family

ID=39507817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006304178A Expired - Fee Related JP4638859B2 (ja) 2006-11-09 2006-11-09 Icカード用アダプタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4638859B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6344418B2 (ja) 2015-06-03 2018-06-20 株式会社デンソー 溶着方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03114428U (ja) * 1990-03-09 1991-11-25
JPH03125533U (ja) * 1990-03-30 1991-12-18
JP2004272704A (ja) * 2003-03-10 2004-09-30 Matsushita Electric Works Ltd メモリカード用アダプタ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03114428U (ja) * 1990-03-09 1991-11-25
JPH03125533U (ja) * 1990-03-30 1991-12-18
JP2004272704A (ja) * 2003-03-10 2004-09-30 Matsushita Electric Works Ltd メモリカード用アダプタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008123102A (ja) 2008-05-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11146025B2 (en) Compact electrical connector
KR100682570B1 (ko) 메모리 카드용 어댑터
CN110061375B (zh) 连接器、对接连接器以及连接器组件
JP6074289B2 (ja) 雌コネクタ及びカードエッジコネクタ
JP5571246B2 (ja) 電気コネクタ
EP2019456B1 (en) Electric connector
CN212462084U (zh) 电连接器
US7377812B2 (en) Electrical connector
KR101740182B1 (ko) 카드 소켓, 카드 커넥터 및 이의 제조 방법
JP6325720B1 (ja) 多接点コネクタ
JP2007219673A (ja) メモリカード用アダプタ
EP1199777B1 (en) Electric connection device, battery having electric connection device, and electronic equipment having battery
WO2012153472A1 (ja) コネクタ端子及びこのコネクタ端子を含むカードエッジ型コネクタ
US20140094052A1 (en) Wrong insertion preventive structure of connector
JP4152930B2 (ja) カード用コネクタ
JP4638859B2 (ja) Icカード用アダプタ
JP6259003B2 (ja) 回路基板用プラグ電気コネクタ
CN112602237B (zh) 连接器
JP4340636B2 (ja) カードコネクタ
JP4638861B2 (ja) Icカード用アダプタ
JP4155139B2 (ja) メモリカード用アダプタ
TW201414117A (zh) 模組插孔
US6213790B1 (en) Information processing apparatus
JP4435091B2 (ja) メモリパック
JP4640426B2 (ja) レセプタクル

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100813

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101119

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees