JP4633523B2 - Hbvの遺伝子型分類のためのプローブセット、分類方法及びキット - Google Patents

Hbvの遺伝子型分類のためのプローブセット、分類方法及びキット Download PDF

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Description

本発明は、HBVの遺伝子型分類のためのプローブセット、分類方法及びキットに関するものである。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、全長が約3.2KbpのDNAウイルスである。現在、世界的に、およそ3億5000万の人が、HBVに感染していると推定されている。そのうち大多数の感染者は、アジア及びアフリカに住む人々である。
HBVには、全遺伝子配列における8%以上の相違によって、7つの遺伝子型(genotype)が区別されており、それらはA〜Gまでのアルファベットに分類されている。これらの各HBV遺伝子型は、異なった地理的分布を備えている。すなわち、遺伝子型Aは、北西ヨーロッパ、北アメリカ、及びアフリカにおいて多数派である一方、遺伝子型Bと遺伝子型Cとは、アジアにおいて一般的なタイプである。遺伝子型Dは、地中海の国々において最も広範囲に拡がった一般的なタイプである。また、遺伝子型Gは、東アフリカに限定的なタイプであり、遺伝子型Fは、新世界に局地的なタイプである。このうち、最近になって加えられた遺伝子型Eについては、いまだ疫学については記述されていない。
日本におけるHBV遺伝子型の地域分布を見ると、北海道、四国、九州および本州の西日本では遺伝子型Cが90%以上を占め、東日本から東北地方にかけて遺伝子型Bの比率が高くなる傾向にあること、また、逆に沖縄では、九州で僅かしか存在しない遺伝子型Bが60%も占めていることが報告されている(非特許文献1)。
さらにアジアの近隣諸国に広く分布する遺伝子型Bと日本の遺伝子型Bの全塩基配列を比較したところ、2つのサブタイプ(日本型:Bj/アジア型:Ba)に分別され(非特許文献2)、それらの間に臨床像の違いがあることが明らかにされている。このようなサブタイプは世界で最も感染者の多い遺伝子型Aにおいても、アジア・アフリカ型:Aa/ヨーロッパ・米国型:Aeに分けられることが報告されている(非特許文献3)。
HBV遺伝子型は、宿主における病気の兆候について影響を与え得ると考えられている。ヨーロッパにおいては、遺伝子型Dに比べて遺伝子型Aは、よりいっそう慢性の肝臓病を発症しやすい。また、アジアにおいては、遺伝子型Bに比べて遺伝子型Cは、病気を誘発する能力が高いとされている。
したがって、A型及びB型のそれぞれ2つのサブタイプを含む、B型肝炎ウイルスの遺伝子型の分類方法及びそのためのキットの開発が待たれていた。
このようなHBV遺伝子型分類のための方法が、特許文献1に記載されている。しかし、この方法は、HBV遺伝子のpreS1領域をPCR増幅し、この増幅産物とA〜Gの各遺伝子型に特異的なプローブとを接触させ、特異的なハイブリダイゼーションの有無を検出するものであり、1つの遺伝子型の判定に1つのウェルを必要とする。また、A型及びB型の2つのサブタイプを検出することはできない。
また、特許文献2には、制限長断片多形法を用いるHBVの遺伝子型Bの2つのサブタイプBa及びBjを検出するための方法が記載されている。しかし、この方法は、制限長断片多形(RFLP)法を用いるため電気泳動のために多くの器具試薬を必要とし、結果を得るのに長時間を必要とする。また、RFLP法では、複数の遺伝子型のウイルスが混在する状態での判定は困難であり、遺伝子型を誤って判定する可能性もある。
さらに、HBVは、DNAウイルスであるにもかかわらず、その複製過程で変異を生じやすく多様性に富み、GenBankに登録されている全長配列は、数百種類に及び、標準とすべき配列も知られていない。そのため、HBVの遺伝子型を漏れなく分類することは、極めて困難であった。
特開2002−355098号公報 特開2003−180357号公報 Orito, E et al.: Geographic distribution of hepatitis B virus (HBV) genotype in patients with chronic HBV infection in Japan. Hepatology 34:590-594, 2001. Sugachi, F. et al.: Two subtypes of genotype B (Ba and Bj) of heatitis B virus in Japan. Clin Infect Dis 38; 1222-1228, 2004. Sugachi, F et al.:Epidemiological and sequence differences between two subtypes (Ae and a) of hepatitis B virus genotype A. J.Gen viol 85:811-820,2004.
本発明は、HBVの遺伝子型分類のためのプローブセット、分類方法及びキットを提供する。
本発明者らは、報告されている遺伝子配列を解析し、コア領域及びS領域に注目し、鋭意研究をした結果、臨床的に有用なプライマーのセットを見出し、本発明を完成したものである。したがって、本発明は、下記に関する。
1.下記の塩基配列の組:
配列番号17〜27及び配列番号28〜29、
配列番号30〜42及び配列番号43〜52、
配列番号53〜61及び配列番号62〜67、
配列番号68〜75及び配列番号76〜78、
配列番号79〜88及び配列番号89〜96、
配列番号97〜103及び配列番号104〜105、
配列番号106〜122及び配列番号123〜128、
配列番号129〜141及び配列番号142〜143、
配列番号144〜152及び配列番号153〜157、
配列番号158〜162及び配列番号163〜164、
配列番号165〜171及び配列番号172、及び
配列番号173〜179及び配列番号180〜183
で示されるオリゴヌクレオチドからなるプローブのセット。
2.上記1に記載のプローブのセットを含む、B型肝炎ウイルスの遺伝子型を同定するためのキット。
3.下記工程:
HBVウイルスのDNAを増幅する工程、及び
得られた増幅産物を上記1に記載のプローブのセットと接触させる工程
からなる、B型肝炎ウイルスの遺伝子型を分類するための方法。
本発明によれば、短時間の簡易かつ簡便な操作で、HBVの遺伝子型を日本人の主要なHBV遺伝子型である遺伝子型Bおよび遺伝子型Cに加え、欧米で主要な遺伝子型Aおよび遺伝子型Dに分類し、さらに遺伝子型Bと遺伝子型Aについてはそれぞれ遺伝子型Ba及びBj、遺伝子型Aa及びAeのサブタイプに分類することができる。また、本発明の方法は、複数の遺伝子型のウイルスが混在する混合型についても適用することができる。
本発明のキットは、インベーダー法を用いるHBVの遺伝子型の分類のために設計されたものである。
インベーダー法は、ゲノム上に存在する1塩基多型(Single nucleotide polymorphism: SNP)や遺伝子変異などの特定の配列を同定することができる方法である(Lance Forsら、2000年、Pharmacogenomics、第1巻、219〜229頁)。この方法は、他のSNPタイピング法に必須なPCR等のDNA増幅を必ずしも必要としないことから注目されている。インベーダー法は、インベーダーオリゴがターゲットDNAとシグナルプローブとの間の2本鎖に少なくとも1塩基の浸入(インベージョン)を起こして部分的な3塩基の重複構造を形成すると、構造特異的な5’−エンドヌクレアーゼがシグナルプローブの5’側を切断することを利用している。したがって、一つの遺伝子型の検出のためには、少なくとも1つのインベーダーオリゴとシグナルプローブとの組が必要となる。
本発明で用いるプローブは、公知のHBVの遺伝子配列及びその遺伝子型に基づく比較検討により全体としては高度に保存されているものの各遺伝子型による差異が認められる部分である、コア領域の7箇所(配列番号2〜8)、またS領域の5箇所(配列番号11〜15)から選択することができる。
そして、インベーダー法による切断点として、コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345の塩基、及びS領域の位置2887、2901、2950、2980及び3008の塩基を用いることができる。
位置1978については、配列番号2の領域を認識するための、配列番号17〜27のシグナルプローブ、及び配列番号28及び29のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置1984については、配列番号3の領域を認識するための、配列番号30〜42のシグナルプローブ、及び配列番号43〜52のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2020については、配列番号4の領域を認識するための、配列番号53〜61のシグナルプローブ、及び配列番号62〜67のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2056については、また、配列番号5の領域(相補鎖)を認識するための、配列番号68〜75のシグナルプローブ、及び配列番号76〜78のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2059については、配列番号6の領域を認識するための、配列番号79〜88のシグナルプローブ、及び配列番号89〜96のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2160については、配列番号7の領域を認識するための、配列番号97〜103のシグナルプローブ、及び配列番号104及び105のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2345については、配列番号8の領域を認識するための、配列番号106〜122のシグナルプローブ、及び配列番号123〜128のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2887については、配列番号11の領域を認識するための、配列番号129〜141のシグナルプローブ、及び配列番号142及び143のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2901については、配列番号12の領域を認識するための、配列番号144〜152のシグナルプローブ、及び配列番号153〜157のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2950については、配列番号13の領域を認識するための、配列番号158〜162のシグナルプローブ、及び配列番号163及び164のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置2980については、配列番号14の領域を認識するための、配列番号165〜171のシグナルプローブ、及び配列番号172のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
位置3008については、配列番号15の領域を認識するための、配列番号173〜179のシグナルプローブ、及び配列番号180〜183のインベーダーオリゴの組を用いることができる。
したがって、本発明は、
配列番号17〜25及び配列番号26〜27、
配列番号28〜40及び配列番号41〜50、
配列番号51〜59及び配列番号60〜65、
配列番号66〜73及び配列番号74〜76、
配列番号77〜86及び配列番号87〜94、
配列番号104〜120及び配列番号121〜126、
配列番号127〜139及び配列番号140〜141、
配列番号142〜150及び配列番号151〜155、
配列番号156〜160及び配列番号161〜162、
配列番号163〜169及び配列番号170、及び
配列番号171〜177及び配列番号178〜181
で示されるオリゴヌクレオチドからなるプローブのセットに関する。
本発明の目的のためには、まず、HBVのDNAを増幅しておくことが望ましい。増幅方法はPCRが一般的であり、以下の記載はPCRプライマーに関するが、これに限定されることなく、従来公知の任意のDNA増幅技術、たとえば、LAMP法を用いることもできる。
分析対象である鋳型HBV遺伝子は、HBV感染者からの血清、組織等より抽出、精製したものを用いることができる。HBVは比較的変異の多いウイルスであることから、プライマー設定位置は、HBV遺伝子型間で保存性の高い部位を使用することが望ましい。また、PCRの増幅効率や特異性は、プライマー設定位置やプライマーの配列にも依存することから、PCR増幅効率が良く、かつ特異性の高い部分にプライマーを設定する必要がある。また、増幅の際に、遺伝子型間で増幅効率に大きな差があってはその時点でセレクションがかかってしまい、ハイブリダイズによる遺伝子型判別で正しい結果が得られない可能性がある。
よって、本発明の好ましい態様においては、本発明のPCRプライマーとしては、配列番号2〜8の領域については、配列番号1(フォワードプライマー)及び配列番号9(リバースプライマー)を、また、配列番号11〜15の領域については、配列番号10(フォワードプライマー)及び配列番号16(リバースプライマー)を用いることができる。
また、本発明は、本発明のプローブセットを含む、HBVウイルスの遺伝子型を同定するためのキットにも関する。
さらに、本発明は、HBVウイルスのDNAを増幅する工程、及び得られた増幅産物を請求項1に記載のプローブのセットと接触させる工程からなる、B型肝炎ウイルスの遺伝子型を分類するための方法にも関する。
遺伝子型間のDNA配列の相違を調べるためにデータベースからHBV−DNAの完全長配列491例を入手した。これらの配列のアライメントを作成し、各遺伝子型では保存されているが他の型とは異なっている各遺伝子型に特異的な塩基を選び出した。
本邦で検出される遺伝子型であるAa、Ae、Ba、Bj、CおよびDを判別するために、コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345の塩基、及びS領域の位置2887、2901、2950、2980及び3008の12箇所の塩基を選択し、この部分を切断点としたインベーダープローブを設計した。
HBVはDNAウイルスでありながら非常に変異が多く、同じ遺伝子型であっても完全に一致している配列はごくわずかであるため、一組のインベーダープローブセットで全ての株を検出することは難しい。そこで、2〜10本のシグナルプローブと1〜10本のインベーダーオリゴを組みあわせて反応させることにより各遺伝子型に分類された全ての株を検出できるように設計した。
インベーダー反応では標的DNAに対してシグナルプローブとインベーダーオリゴの切断点から5塩基までの配列がミスマッチしないことが重要となるため、切断点から前後5塩基については各遺伝子型にみられる全ての配列が反応するようにシグナルプローブとインベーダーオリゴを組み合わせた。
コア領域の位置1984を切断点として遺伝子型Aaと遺伝子型Aeを判定した例を以下にあげる。遺伝子型Aaの19例では、DNA位置1984〜2001の塩基配列がGGATCTACTHGAHACMSGであったが、遺伝子型Aeの60例では、AGATCTYSTRGAYACMGであった。そこで、この部分にAa検出用の7種類(配列番号30〜36)とAe検出用の6種類(配列番号37〜42)のシグナルプローブを設計し、DNA配列1949〜1984に、10種類のインベーダーオリゴ(配列番号43〜52)を設計した。
塩基配列を検出するプローブの設計には、Third Wave Technologies社(TWT社)のプローブデザインソフト(Invader Creator)を用いた。
測定は、384ウェルプレートを用いて、それぞれのインベーダーオリゴ、シグナルプローブ、FRETプローブおよびCleavase酵素と、PCR増幅したDNAを同時に混和し、65℃で15〜30分間反応させた後、蛍光プレートリーダー(CYTOFLUOR4000/Applied Biosystems)で計測した。判定基準は陰性コントロールの蛍光値に対する被験サンプルの蛍光値の割合で特異的反応の有無を判定するFOZ法(Victor Lyamichev及びBruce Neri、Methods in Molecular Biology、第212巻、2003年、229〜240頁)に準じたが、判定をより厳しく行うため閾値を2.0に設定した。
なお、従来のインベーダー法では、反応温度は63℃であるが、本発明においては、反応温度を65℃とすることによりHBV遺伝子型同定の特異性をさらに高めることができた。たとえば、位置1978では、63℃における陰性サンプルのFOZ値は1.2〜1.35であったが、65℃では0.8〜1.0とすることができた。
臨床分離株339例を用いてDNAプローブ法(HBVジェノタイプ判定キット、ゲノムサイエンス研究所)との比較検討を行なった。
臨床分離株339例を測定した結果、DNAプローブ法ではA〜G型いずれのシグナルも得られなったものが10/339例(2.95%)みられたが、本発明のキットでは、この10例について、Ae型3例、Ba型1例、Bj型4例、C型2例に判定することができた。その他の329/339例(97.05%)の遺伝子型は一致した。
本発明の方法とDNAプローブ法との結果が整合しない場合には、シークエンス解析により、HBV−DNA配列を確認した。配列番号2〜8の領域については、配列番号1(フォワードプライマー)及び配列番号9(リバースプライマー)を、また、配列番号11〜15の領域については、配列番号10(フォワードプライマー)及び配列番号16(リバースプライマー)を用い、公知の方法によりPCR増幅した後に、ダイレクトシークエンスあるいはクローニングシークエンス法により、HBV−DNA遺伝子配列を解析した。
DNAプローブ法で測定した結果、339例のなかにB型とC型の混合型となったものが4例(1.18%)みられたが、本発明のキットではさらに詳細にBj型とC型の混合型と判定することができた。
コア領域の位置1951、2028およびS領域の位置93、3008についてもプローブを設計した。しかし位置1984と3008以外の位置1951、2028および93では、シークエンス法により遺伝子型の判明している臨床分離株を測定すると遺伝子型AaおよびAe両方のシグナルが上昇してしまうため特異的な検出を行なうことはできなかった。設計されたプローブの中で、遺伝子型AaおよびAeの判定に有用であったプローブは2/5(40.0%)であった。
遺伝子型AとCを明確に判定するために位置1605と位置2345にインベーダープローブを設計した。HBV完全長配列では遺伝子型Aのみが位置1605の塩基がT(チミン)であり、また、いくつかの株を除き遺伝子型Aにのみ位置2345に6つの挿入塩基が存在した。遺伝子型Aのシグナルが得られた臨床分離株について、位置1605及び位置2345を含む領域をシークエンス解析したところ、位置1605の塩基は、遺伝子型A以外でもT(チミン)であることがあった。この結果、遺伝子型AとCを判定するために有用なプローブの割合は1/2(50.0%)であった。
このような現象からHBVの遺伝子型判定では使用する切断点のみではなく、なるべくその前後の配列も特異的であることが望ましいと判明した。
遺伝子型BjとBaの判別には、コア領域の位置1978、1993、2020、2035、2044、2056、2059、2083、2089及び2160を切断点としてインベーダープローブを設計した。遺伝子型BjとBaの配列の違いはコア領域に多く存在しており、切断点の前後も特異的な配列である部分を選択した。
このなかで位置2035は反応性に優れているものの臨床分離株52例中2例でほかの切断点との結果が相違した。また、位置1993、2044、2083及び2089に比べ、位置1978、2020、2056、2059及び2160は10倍ほど測定感度が高く反応性に優れていた。
そこで、本発明のキットではBjとBaの判別にはこの5箇所の切断点を含む領域をプローブとして採用し、5ヶ所の領域のうちいずれか4ヶ所に変異を含みインベーダー反応が起こらない場合であっても残りの1ヶ所で遺伝子型の判定が行えるようにプローブを選択した。遺伝子型AとCを判定するために有用なプローブの割合は5/10(50.0%)であった。
遺伝子型BとCの判別には、S領域の位置2901、2950及び2980を切断点としてインベーダープローブを設計した。遺伝子型BとCの判定にはこの3ヶ所の領域のうちいずれか2ヶ所に変異を含みインベーダー反応が起こらない場合でも残りの1ヶ所で判定が行えるようにした。
本発明のプローブのセットを用いたインベーダー法によるHBVの遺伝子型判定と市販のHBVジェノタイプ判定キットを用いたDNAプローブ法によるHBVの遺伝子型判定との結果を下記の表に示した。
Figure 0004633523
本発明は、HBVの遺伝子型分類することにより、臨床的に有用なデータを提供することができ、HBVの診断、予防、治療等に有用である。
HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号2〜8)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号2〜8)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号2〜8)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号2〜8)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号2〜8)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号2〜8)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(コア領域の位置1978、1984、2020、2056、2059、2160及び2345)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号11〜15)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(S領域の位置2887、2901、2950、2980及び3008)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号11〜15)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(S領域の位置2887、2901、2950、2980及び3008)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号11〜15)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(S領域の位置2887、2901、2950、2980及び3008)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号11〜15)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(S領域の位置2887、2901、2950、2980及び3008)。 HBV−DNA各遺伝子型配列のアライメントである。プローブ設計領域(配列番号11〜15)を下線で示し、インベーダー切断点を塩基位置を表す数字で示した(S領域の位置2887、2901、2950、2980及び3008)。

Claims (3)

  1. 下記の塩基配列の組:
    配列番号17〜27及び配列番号28〜29、
    配列番号30〜42及び配列番号43〜52、
    配列番号53〜61及び配列番号62〜67、
    配列番号68〜75及び配列番号76〜78、
    配列番号79〜88及び配列番号89〜96、
    配列番号97〜103及び配列番号104〜105、
    配列番号106〜122及び配列番号123〜128、
    配列番号129〜141及び配列番号142〜143、
    配列番号144〜152及び配列番号153〜157、
    配列番号158〜162及び配列番号163〜164、
    配列番号165〜171及び配列番号172、並びに
    配列番号173〜179及び配列番号180〜183
    で示されるオリゴヌクレオチドからなるプローブのセット。
  2. 請求項1に記載のプローブのセットを含む、B型肝炎ウイルスの遺伝子型を同定するためのキット。
  3. 下記工程:
    HBVウイルスのDNAを増幅する工程
    得られた増幅産物を請求項1に記載のプローブのセットと接触させる工程、及び
    Cleavase酵素によって5’側が切断されたシグナルプローブを検出する工程
    を含む、B型肝炎ウイルスの遺伝子型を分類するための方法。
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