JP4633311B2 - 測定スペクトルから真のスペクトルを決定する方法 - Google Patents

測定スペクトルから真のスペクトルを決定する方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、検査されるべき被検査対象物によって放出される放射線の真のスペクトルfを決定する方法に関する。真のスペクトルfはN個のデータ点f1,...,fNの組によって表現され、測定スペクトルhから決定され、測定スペクトルhは、M個の測定点h1,...,hMの組によって表現され、M×N型行列の形式の所与の装置伝達関数Gを有する分析装置を用いて測定される。この真のスペクトルfを決定する方法は、
N個のデータ点g1,...,gNの近似的な真のスペクトルを形成する手順(a)と、
装置伝達関数Gで畳み込まれた近似的な真のスペクトルと、測定スペクトルの間の不一致度の測定量χ2を決定する手順(b)と、
所定の正規化関数Sに近似的な真のスペクトルを代入することによってこの所定の正規化関数Sの値を決定する手順(c)と、
正規化定数αを含む関数F=χ2+αSを形成する手順(d)と、
関数F、装置伝達関数から形成されたN×N型補助行列AのN個の固有値λ1,...,λN、及び、同時に決定される近似された真のスペクトルから正規化定数αを解法する手順(e)と、
得られた正規化定数αを含む関数Fに関する最小化処理を、真のスペクトルのN個のデータ点を変数として用いて実行し、次の近似的な真のスペクトルを構成するN個のデータ点を獲得する手順(f)と、
所定の収束規準が充たされるまで、上記手順(b)から手順(f)までを繰り返す手順(g)と、
近似的な真のスペクトルが求めている近似的な真のスペクトルとして有効であると認定する手順(h)と、
を含む。
【0002】
本発明は、上記方法をコンピュータに実現させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読取可能な記録媒体、並びに、上記方法を実施するため適した放射線分析装置に関する。
【0003】
このような方法を実施するアルゴリズムは、文献:David J.C. MacKay, "Bayesian Interpolation", Neural Computation 4, pp.415-447に発表されている。この種のアルゴリズムは、最大エントロピーアルゴリズム(Maximum Entropy Algorithms)として公知である。
【0004】
引用文献、特に、その第4章には、量の本質的な変動が、ノイズ及びその他の妨害性の影響を受けた関連した量の測定値の組から決定できる方法、すなわち、全ての妨害性影響が、たとえば、測定機器及び/又は統計処理に起因する場合に、この量の変動を除去できる方法が記載されている。
【0005】
この種の状況は、たとえば、X線回折において行われるような強度スペクトルの測定中に生じる。被検査対象物(結晶標本)にX線が照射され、材料の特性を表す形で標本からX線が放出される。このように放出された放射線の強度は、被検査結晶材料の格子面へ入射した放射線の入射角に依存する。放出された放射線の強度スペクトルは、測定中にX線検出器を標本の周りで移動させることによって、出射角の関数として測定される。
【0006】
適当な角度測定分割能を得るため、20乃至200μmのオーダーのギャップ幅を有する制限用ギャップが検出器の前方に配置される。この制限用ギャップが半径30cmの外接円の場合には、一つの分割能のスペクトルの測定によって、N=104からN=105のオーダーのN個の多数の測定点が得られることを意味する。
【0007】
このような装置を用いて実際に測定を行うとわかるように、測定点のスペクトルは、真のスペクトルと、装置伝達関数の畳み込み(コンボリューション)であり、この装置伝達関数は、ノイズと、その他の妨害性影響による寄与とによって増加する可能性がある。伝達関数は、放射源から検出器までの放射線パス内の全光学要素の影響、特に、検出器スリットの有限幅を考慮している。さらに、伝達関数は、一般的に、測定の場所(すなわち、出射角の大きさ)に依存するので、このような装置に関して公知であるように、数値処理のため、この伝達関数は、M×N型行列の形式で表現される。ここで、N及びMの大きさは同じオーダーであり、M×N型行列の行列要素の数は、M×N=108からM×N=1010程度である。
【0008】
上記のMacKayによる引用文献に開示されたアルゴリズムに従って真のスペクトルを決定する方法は、真のスペクトルの近似に基づいている。この近似は測定されるスペクトルに関する事前の理論的知識に基づいているが、M個の測定点により構成された測定スペクトルは、近似された真のスペクトルとみなしてもよく、N個の点の組を獲得するため、(M<Nである場合には)M個の測定点の間で補間が行われ、(M>Nの場合には)M個の測定点の中の一部が無視される。次に、不一致度の測定量χ2が、装置伝達関数と畳み込まれた近似的な真のスペクトルと、測定スペクトルの間で形成される。たとえば、ノイズと、その他の統計的関数が考慮されていないので、この不一致度の測定量の値は零ではない。
【0009】
最大エントロピーアルゴリズム規則に従って、正規化関数Sが真のスペクトルのN個のデータ点に依存している関数F=χ2+αSが形成される。この正規化関数Sの形は、測定されるべきプロセスの性質に依存し、X線回折の場合には、この関数の形は、Σ(fi)*log(fi)の形であり、式中、fiは測定点の強度を表す。正規化関数Sは、正規化定数と呼ばれる係数αを含む。最大エントロピーアルゴリズムによれば、関数Fは、真のスペクトルのデータ点の値に応じて最小化されなければならない。関数Fが最小になるデータ点のスペクトルは、求めている真のスペクトルを構成する。しかし、最小化処理を数値的に実行するためには、最初に、正規化定数αの値を決定する必要があり、その上、正規化関数Sと量χ2の両方において真のスペクトルの数値的初期値に関する仮定を立てなければならない。既に説明した通り、測定スペクトルは、真のスペクトルの数値的初期値として屡々選択される。
【0010】
引用文献には、正規化定数αを関数Fから解く処理が記載されている。その中で、N×N型補助行列が最初に装置伝達関数及び近似的な真のスペクトルから決定される。補助行列Aを作成する処理は、引用文献の第4.3章に記載されている。正規化定数αと固有値λ1,...,λNの間である関係式が得られるので、正規化関数αがこの関係式から決定される。この処理は引用文献の特に第4.4章に記載され、この関係式は、引用文献中の式(4.8)及び式(4.9)を等しくすることによって得られる。すなわち、この関係式は、
【0011】
【数1】
Figure 0004633311
として表される。引用文献中の量EW MPは正規化関数Sと等しい。正規化定数αの値は、標準的な解法を用いて式(1)から決定される。かくして得られた値は関数Fに代入され、次に、関数Fの最小値は、真のスペクトルの中のN個のデータ点を関数Fの変数として、公知の方法で決定される。関数Fが最小になる時のデータ点の値は、最初に選択された近似的な真のスペクトルの値よりも良好な真のスペクトルの近似を与える。最終的な結果に求められる精度に依存して、近似的な真のスペクトルが求められている真のスペクトルで決定できるかどうかが判定され、真のスペクトルであると決定された場合には、これ以上の計算を続ける必要が無くなる。しかし、さらに計算を続けるように判定される場合があり、その場合には、かくして決定された近似的な真のスペクトルは、次の反復サイクルの初期点を形成する。このような反復サイクルは、望ましい精度によって課される収束規準が充たされるまで繰り返される。
【0012】
MacKayによる上記引用文献は、補助行列の次元に関する情報を提示しない。しかし、一般的に、行列の固有値を決定するための所要計算時間は、この行列の行数又は列数の3乗で増加することが知られている。たとえば、強度スペクトルを獲得する際に現われる行列の場合、行列Aの次元である値N又はMは、104から105のオーダーになる。量Mと量Nは、同程度のオーダーである。このような次元を有する行列の固有値の決定は、実際の環境ではもはや実現不可能である。特に、標準的な実験室分析で使用されるような分析機器の場合に、普通のパーソナルコンピュータを用いて、関連した測定を実行するための所要時間と同程度のオーダーの計算時間で関連した計算を実行することが望ましい。
【0013】
本発明は、大規模次元の行列の固有値の決定が標準的な従来技術による方法よりも非常に高速に行われる、被検査対象物によって放出される放射線の真のスペクトルfを決定する方法の提供を目的とする。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明による方法は、N×N型補助行列AのN個の固有値λ1,...,λNを決定するため、補助行列Aが、補助行列Aの対角の周辺に存在する多数のL個の部分補助行列Pj(j=1,...,L)に分割され、
各部分補助行列Pjの固有値が別々に決定され、
N×N型補助行列Aの固有値λ1,...,λNが部分補助行列Pjの全固有値の組により構成されることを特徴とする。
【0015】
本発明は、装置伝達関数Gが殆どの分光測定の場合にM×N型行列(Mは測定点の個数)の形式を有し、この行列内において、対角のすぐ近くにある数字は、対角から遠くに離れた場所にある数字よりも著しく大きいことの認識に基づいている。これは、一般的に、分光装置の検出器スリットの幅が全体的な測定軌道よりも非常に狭いため、スリット位置から遠くに離れている真のスペクトルの点は、そのスリット位置で測定される強度に(極)わずかの影響しか与えないという事実に依拠する。したがって、対角の周辺の狭い帯に含まれる数字だけが行列の行の中で重要になる。
【0016】
装置伝達関数と近似的な真のスペクトルからのN×N型補助行列Aの形成は、補助行列の形が装置伝達関数Gの形と適合する構造を有するように行われるので、補助行列Aは帯構造を有する。
【0017】
また、本発明は、このような補助行列Aの固有値の決定が、補助行列の対角方向に連なり、補助行列の対角の上に重なる対角を有するかなり多数の非常に小さい部分補助行列Pで補助行列を置換することによって実行できるとの認識に基づいている。この部分補助行列の次元は、部分補助行列の各行内の要素が補助行列の対応した行の大きい値を収容し、部分補助行列の外側にある対応した行の要素が全ての実用上の目的に関して無視され得るような値を有するように選択される。このような(非常に)小さい部分補助行列の固有値の組の決定は、大規模行列の固有値の決定よりもはるかに容易である。計算時間の点での利益は、後述の数値例に基づいて説明するが、補助行列Aが100個の部分補助行列Pに分割されたとき、1個の部分補助行列の固有値を決定するための計算時間は、106の倍率で短縮されるので、100個の部分補助行列の固有値を決定するための計算時間は、104の倍率で短縮される。実質的な利益は、このように、固有値を決定するための所要計算時間に関して実現される。
【0018】
既知のスペクトルに基づく実験的な検証を行うことにより(或いは、通常の時間消費的な対角化アルゴリズムを補助行列に適用することにより)、補助行列Aの固有値を決定する際に達成される精度が実際的な目的に十分に足りるかどうかが検証される。この場合の適切な精度は理論的に実証される。
【0019】
本発明の別の実施形態では、部分補助行列の固有値は、各部分補助行列の任意の行のフーリエ変換を決定することにより決定される。
【0020】
本発明のかかる面は、補助行列の対角方向の要素の狭い帯における値の変化が緩やかであること、すなわち、狭い帯の中の数字は、連続した2行の間で場所が一つ移動しても、1行毎に僅かしか変化しないということに基づいている。1行毎の差が小さい理由は、検出器スリットの幅が狭いために、放射性標本から検出器への伝達が検出器の角度位置の関数として徐々に変化するからである。これらの両方の現象(すなわち、帯構造と、対角方向に隣り合う行の要素間の小さい差)を示す行列は、いわゆるToeplitz行列に類似する。知られているように、Toeplitz行列は、第1行目が任意の数を有する行列である。次の行は、前の行の全ての要素を、行内で位置一つ分だけ移動させることによって獲得され、一方の端で生じる空隙は、任意の要素で埋められ、他方の端の要素は削除される。一方の端で生じた空隙が削除された要素で埋められる場合、いわゆる循環連結と呼ばれる。この現象は、行列の全ての次の行に対して繰り返される。
【0021】
補助行列は、要素の値の所与の変動が補助行列の行列対角方向に生じる点で、Toeplitz行列とは区別される。既に説明した通り、このような補助行列の固有値の決定は、補助行列の対角方向に順番に続き、補助行列の対角の上に重なる比較的多数の小規模な部分補助行列によって補助行列を置換することにより実現される。部分補助行列の次元は、対角方向の要素の値の変動が全ての実際的な目的に対して無視できる程度に小さくなるように選択されなければならない。このような部分補助行列は、補助行列自体よりも良くToeplitz構造を近似するので、Toeplitz行列に対して成り立つ理論は、このような部分補助行列にも適用され得る。理論的に、循環連結を有するToeplitz行列の固有値は、この行列の任意の行のフーリエ変換の係数と厳密に一致する。部分補助行列は、実際には循環連結性が無くても構わないとしても、フーリエ変換によって獲得された固有値は、部分補助行列の正確な固有値の適当な近似を構成する。フーリエ変換を用いて固有値を決定するための計算時間は、行列の次元をNとするとき、従来の固有値決定方法の場合におけるN3ではなく、N*log(N)に一致することが一般的に当業者に知られている。部分補助行列の固有値の決定は、計算作業の集約性が非常に軽減されたフーリエ係数の決定、すなわち、各部分行列の一つの行毎の離散フーリエ変換の決定に簡約化される。
【0022】
部分補助行列に含まれない補助行列の値を無視することは、固有値の決定に第1の誤差を導入する。その上、フーリエ変換による(実際上、部分補助行列をToeplitz行列の循環連結と一致させることによる)部分補助行列の固有値の決定は、第2の誤差を導入する。
【0023】
本発明の別の形態により得られる更なる利点は、第1の誤差と第2の誤差が逆向きであるため、合成誤差は、両方の誤差が単独で存在するときよりも小さくなることである。
【0024】
本発明の更なる形態によれば、部分補助行列の固有値は、各部分補助行列の少なくとも二つの任意の行の平均のフーリエ変換を決定することによって決定される。
【0025】
このステップのため、異なる行の要素の値の所与の変動は、平均的な行が使用されることによって補償されるので、実際の固有値は、より良好に近似される。
【0026】
本発明のさらに別の形態によれば、測定点の間で任意に配分された量は、最小化処理の実行中にM個の測定点の組の測定点に加算される。
【0027】
関数Fの最小値の決定中に、最小化処理における所与の反復ステップの後、この関数は、次の反復ステップ中に非常に小さい更なる最小値の近似が実現されるように、最小値周辺で変動し(上記範囲内での関数の変動が非常に平坦である場合)、或いは、次の反復ステップの間に、最小値が渡され、処理は、次の反復ステップによって元の反復点へ再度戻される(上記範囲内での関数の変動が非常に急峻である場合)。何れの場合も、最小値の近似は非常に緩やかであるか、或いは、近似がなされない。このような望ましくない現象は、最小化処理が進行すると共に零まで減少する人工的なノイズを付加することによって回避される。
【0028】
以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0029】
本発明によって処理されるべき分光スペクトルを形成するX線回折装置に基づいて本発明を説明する。しかし、本発明は、X線回折写真に限定されることがなく、光学式若しくはX線蛍光スペクトルのような他のスペクトルにも使用可能であることに注意する必要がある。
【0030】
図1はX線回折装置の構成図である。ゴニオメーター4はフレーム2に取り付けられる。ゴニオメーター4は、ゴニオメーターに取り付けられたX線源7及び検出器装置9の角度回転を測定する目盛が設けられている。ゴニオメーターは、標本10が載置された標本ホルダー8を具備する。目盛13は、標本の角度回転の測定が重要である場合に設けられる。X線源7はX線管用のホルダー12を含み、図示されていないX線管は、取り付けリング20を用いてホルダーに取り付けされる。X線管は、高圧ケーブル18を介してX線管用の高圧及びフィラメント電流を供給する高圧コネクタ16を含む。X線管の冷却水用の入口ダクト22及び出口ダクト24は、X線管の同じ側に設けられる。X線管用ホルダー12は、X線用の出射窓14と、X線ビームを平行にするユニット16(ソーラースリット(Soller slit))を有する。検出器装置9は、ソーラースリット用ホルダー26と、単色光分光器用ホルダー28と、検出器30とを含む。X線源及び検出器が(同図に示されるように)共に標本の周りで回転可能であるならば、標本を回転自在に配置する必要は無い。しかし、X線源は、嵩が大きく、かつ、重量が重い場合には、固定するように取り付けてもよい。その場合、標本ホルダー及び検出器は回転可能にする必要がある。
【0031】
図1に示されるようなX線回折装置は、種々の測定データを処理する処理装置を含む。処理装置は、メモリユニット36及びモニター34が接続された中央処理ユニット32を含み、モニター34は、種々のデータを表示し、測定結果及び計算結果を表示する。メモリユニット36は、独立して構成しなければならないわけではなく、中央処理ユニット32の一部を形成しても構わない。ゴニオメーター4に取り付けられたX線源7と、検出器装置9と、標本ホルダー8は、ゴニオメーターの目盛に対する角度位置を決定する(図示しない)ユニットが設けられている。この角度位置を表す信号は、接続リード線38−1、38−2及び38−3を介して中央処理ユニット32へ供給される。メモリユニット36は、図2を参照して詳述される方法を実行するために必要なデータを格納する。図1に示されたX線回折装置を使用することにより、回折スペクトルを決定すべき標本の回折グラムが公知の方法で形成される。この標本の種々の回折ラインの強度及び角度位置は、全角度範囲0≦θ≦2πの全域で測定することによって決定される。
【0032】
以下、図2のフローチャートを参照して、本発明による方法を詳述する。最大エントロピーアルゴリズムに従うと、決定されるべき真のスペクトルの第1推定量が測定値から作成される。第1推定量は、近似的な真のスペクトルの第1候補と呼ばれる。真のスペクトルfと、近似的な真のスペクトルgは、共にN個の特性数を有するベクトルで表現される。その理由は、スペクトルが多数のN個の値により構成されるからである。測定スペクトルhは、多数のM個の測定点により構成されるので、M個の特性数を有するベクトルにより表現される。したがって、測定スペクトルは、ベクトルh=(h1,...,hM)によって表現され、ここで、hiはi番目の測定点の強度である。同様に、真のスペクトルは、ベクトルf=(f1,..,fN)により表現され、近似的な真のスペクトルはベクトルg=(g1,...,gN)により表現される。
【0033】
近似的な真のスペクトルgの第1候補は比較的自由に決められる。真のスペクトルfの様子に関して何もわからない場合には、第1候補の変動は非常に平坦であって、全ての値f1,..,fNが互いに同じでもよい。しかし、測定スペクトルhは、真のスペクトルの適度に正確な表現であると想定されるので、測定スペクトルhを近似的な真のスペクトルgの第1候補として選択するのが自然である。この第1候補は、図2のステップ2−2に表されている。
【0034】
最大エントロピーアルゴリズムを適用するため、関数Fは以下の通り表現される。
【0035】
【数2】
Figure 0004633311
関数Fを表す式(2)において、χ2は、(M×N型行列の形式の)装置伝達関数Gで畳み込まれた近似的な真のスペクトルgと、測定スペクトルhの間の不一致度の測定量χ2である。装置伝達関数は、M×N型行列の形式である。関数Sは、いわゆる正規化関数であり、この関数は以下で詳述する。量αは、最大エントロピーアルゴリズムによる関数Fの最小化処理のパラメータである。不一致度の決定の際に一般的に知られているように、以下の式をχ2のために使用する。
【0036】
【数3】
Figure 0004633311
式(3)において、σiは、ベクトルhの特性数hiの値の標準偏差の測度であり、この標準偏差は測定量の物理特性によって決まる。X線スペクトルの場合、標準偏差は、近似的には強度の平方根に一致するので、測定値の平方根、すなわち、検出器の計数パルスの数の平方根に略一致する。
【0037】
正規化関数Sの形式の選択の幅に関してはある程度の自由度があり、この形式は、好ましくは、解法されるべき問題に依存して選択される。真の回折スペクトルを測定された回折スペクトルから決定しなければならない場合、以下の式が使用される。
【0038】
【数4】
Figure 0004633311
式(4)において、ベクトルm=(m1,...,mN)は、決定されるべき真のスペクトルfについての何らかの先見的な知識を表す関数である。正規化関数Sが式(4)のような形式を有する場合、項エントロピー関数Sが使用される。たとえばX線回折スペクトルの場合、最大値になることが期待される角度値回折は予めわかっている。その場合、ベクトルmの特性数miは、その角度値の場所で比較的大きい値が割り当てられ、その角度値の間では、比較的小さい値が割り当てられる。
式(2)、(3)及び(4)を組み合わせることにより、最終的に関数Fについて、最小化されるべき式が得られる。
【0039】
【数5】
Figure 0004633311
このような近似的な真のスペクトルの最終候補の目標は、近似的な真のスペクトルと、決定されるべき真のスペクトルの間に生じる不一致量をできる限り小さくすることであり、それは、χ2=0となる場合である。しかし、最大エントロピーアルゴリズムの技術では一般的に知られているように、この値は、χ2に対し最も確実な値ではない。したがって、χ2=1が目標とされる。しかし、この状況(χ2=1)において、未だ、あいまいさの無い1個のベクトルfは決定されない。このことは、結果χ2=1がf1からfNの多数の組み合わせを用いることにより獲得され得ることから容易に理解することができる。このような場合に、最小化問題は不確定であるといわれる。不確定さを取り除くため、項αSが関数に導入される。Sはf及びmの関数であり、αは最小化処理のためのパラメータである。
【0040】
しかし、最小化処理の前に、最初に正規化定数αを決定する必要がある。このため、MacKayの引用文献に記載されているように最大エントロピーアルゴリズムに従って、第1のN×N型補助行列Aが装置伝達関数G及び近似的な真のスペクトルgから決定される。この補助行列を形成する処理は、引用文献の第4.3章に記載されている。その中では、補助行列Aに対し、
A=αC+βB
が成立し、式中、
C=∇∇EW かつ B=∇∇ED
であり、量EWは本明細書において使用される正規化関数Sを表し、量EDは不一致度χ2の測度を表す。しかし、本発明によれば、
β=1
が選択される。その理由は、標準偏差σiがわかっているからである。かくして、
A=α(∇∇S)+∇∇(χ2
が成立する。後半の表現を更に工夫することにより、G及びfの関数としてAに対し以下の式が得られる。
【0041】
【数6】
Figure 0004633311
全てのi及びjに関して、式(6)に従ってAijを計算することにより、完全N×N型補助行列Aが得られる。この処理は、図2のフローチャートのステップ2−4に示されている。
【0042】
分光装置の場合のように、装置伝達行列Gがかなり急峻である場合(すなわち、対角の直ぐ近くの行列要素が比較的大きい値を有し、その他の要素が比較的小さい値を有する場合)、補助行列Aが装置伝達関数Gと互換性のある構造を有すること、すなわち、行列Aが帯構造を有することは当業者にとって自明である。帯構造とは、連続した2行の間で数値的な帯内の数字が位置1個分だけシフトされる点を除くと、連続した2行の間で生じる差が小さい構造を意味する。
【0043】
関数Fに対する最小化処理が最終値に近づくとき、その状態における近似的な真のスペクトル値が正規化定数αに関して形成され、次に、望ましくは、所定の収束規準が充足されるまで、全ての計算処理が繰り返される。
【0044】
本発明に従って補助行列Aの固有値を決定するため、補助行列は、かなり多数のL個の小型行列Pj(但し、j=1,...,L)に分割され、これらの小型行列は、部分補助行列と呼ばれ、補助行列Aの対角方向に順次的に存在するので、行列Pjの対角は、補助行列の対角の上に重なる。この処理は、図2のフローチャートのステップ2−6に示されている。部分補助行列Pjの次元は、部分補助行列の各行内の要素が補助行列Aの対応した行の大きい値を収容し、部分補助行列の外側にある行の要素が全ての実際的な目的では無視されるように選択される。部分補助行列の次元は、補助行列A、すなわち、装置伝達行列Gの特性と、決定されるべき真のスペクトルに要望される精度とによって共通に定められる。
【0045】
部分補助行列Pjが上述のようにToeplitz的な形式を有する場合、これらの行列の固有値は、任意の行のフーリエ変換を決定することにより非常に良く近似され、固有値は、このようにして検出されたフーリエ係数と実質的に一致する。この処理は、図2のフローチャートのステップ2−8に示されている。固有値の決定により高い精度が求められる場合、扱っている部分補助行列の2行以上の行の平均をとることによってフーリエ変換が行に適用される。部分補助行列の固有値を決定するための上述の処理は、L個全ての部分補助行列Lj(j=1,...,L)に対し実行される。図2のステップ2−10に示されるように、L組の固有値のグループを組み合わせることにより獲得されたN個の固有値の組は、求められていた補助行列AのN個の固有値の組を表現する。
【0046】
上記の処理によって獲得されたN個の固有値の組は、正確な固有値の組の適当な近似であることが実証される。これは、帯構造を有する既知行列の正確な対角化によって実現可能である。このような正確な対角化が非常に時間を消費する処理であるという事実は問題にならない。その理由は、近似方法の精度が充分に高いことを示すためには、この処理を1回だけ実行すればよく、何回も実行する必要がないからである。正確な対角化によって獲得された固有値は、上述の近似方法によって獲得された固有値と比較される。適切な精度が全ての実際的な目的に対し得られることがわかる。
【0047】
正規化定数αの値は、次に、ステップ2−12に示されるように、式(1)を用いて決定され、続いて、関数Fのための最小化処理が実行される。反復毎に実行されるような最小化処理に対し、従来のアルゴリズム、たとえば、最急降下アルゴリズムが使用される。この種のアルゴリズムは、一般的に知られているので、これ以上の説明は行わない。
【0048】
既に説明した通り、最小化処理の間に、収束は収束曲線の形状によって妨害されることがある。そのような場合に、最小値は、非常に緩やかに近似され、或いは、全く近似されない。このような望ましくない現象を避けるため、人工的なノイズが付加される。このノイズは、最小化処理が進行すると共に零まで減少する。減少するノイズを付加する処理は、ホモトピー連続という公知の処理に基づいている。この処理を簡単に説明すると以下の通りである。最小化されるべき関数Fは、ベクトルfに依存するので、F=F(f)である。この関数の最小化中に収束が非常に遅い場合、或いは、収束が殆ど存在しない場合、ベクトルfだけではなく、ホモトピーパラメータaにも依存する差関数F’=F’(f,a)が求められる。したがって、この差関数F’は、所定の一定値(たとえば、値1)に向けて適切に収束する。F’に対し、F’(f,0)=F(f)となる関数規則を選択する必要がある。ホモトピーパラメータaの値は、反復中に徐々に零へ向かって減少し、F’(f,0)が最小値を取るfの値が最小化されるべき関数F(f)が最小値になるfの値を表す。本発明のこの局面は、ノイズのような値がホモトピーパラメータ、たとえば、ガウス分布に従うノイズの量であるとみなされるという認識に基づいている。この量は、任意の値を全ての値h1,...,hNに付加することによって獲得される。たとえば、毎回、公知の乱数処理を用いて値の組から任意の値εiを選択することにより任意の値が獲得される。このとき、この値の組は、平均値周りの分散が零であるガウス分布を有する。関数F’は、このように獲得された値hi+εiを用いて最小化され、新しい、より小さい値がホモトピーパラメータaに対し選択される。簡単には、この目的のため、aの元の値が所定の倍率、たとえば、0.9で減少させられ、上述の処理が繰り返されれる。この処理は、最小化処理の最終的な収束が収束パラメータaの値零に対して達成されるまで続けられる。上述の処理は、図2のフローチャートのステップ2−14に記載されている。かくして、図2のステップ2−16に示されるように、関数Fが最小値を取る場合の近似的な真のスペクトルの値が得られる。この値を使用することにより、次に、所定の収束規準が充足されたかどうかを判定する(図2のステップ2−18)。
【0049】
収束規準が充足された場合、近似的な真のスペクトルの値は有効であり、図2のステップ2−20に示されるように、決定されるべき真のスペクトルとして認定される。収束規準が充足されない場合、手続の全体は、収束規準が充たされるまで、ステップ2−4から繰り返される。その後、この処理は、ステップ2−22で終了する。
【0050】
図3は、フーリエ変換の適用によって獲得された補助行列の固有値の精度を示すグラフである。既に図2を参照して説明したように、部分補助行列の固有値は、任意の行のフーリエ変換、又は、2行以上の行の平均を決定することによって判明され、固有値は、かくして判明したフーリエ係数に等しい。部分補助行列は、厳密にはToeplitz行列ではないので、誤差が導入され、この誤差の大きさは、近似された値を正確な固有値と比較することによって決定される。図3では、固有値の順番が横軸方向にプロットされ、関連した固有値が縦軸方向にプロットされている。正確な値は実線で示され、近似値は破線で示されている。図3では、近似固有値と正確な固有値の間の適当な対応関係が明らかにされる。
【0051】
図4A及び4Bは、上述の関数Fの最小化処理中の収束問題を示すグラフである。図4Aには、実線を用いて、関数Fが1個の変数に依存して最小値の周辺で非常に急峻な進路を伴う状況が示されている。この変数に依存した最小値の決定中に、たとえば、この処理は、収束規準が未だ充たされていないと判定される点Aに到達する。次の反復ステップでは、処理は点Bに到達し、最小値の飛越しが生じるので、再び、収束規準が未だ充たされていないと判定される。後続の反復ステップ中に、処理は、再度、元の反復点Aに到達する可能性もあるが、最小値から更に離れた点に到達するかもしれない。その場合、最小値に到達することがない。一方、破線は、ノイズ付与の効果を示すグラフである。より規則的な収束曲線の進路が実現され、最小値に到達しないような状況は生じないことがわかる。
【0052】
図4Bは、関数Fの進路が最小値の周辺で比較的平坦である状況を示す。最小値の決定中に、処理は、たとえば、点Cに到達し、収束規準は未だ充たされていないと判定される。次の反復ステップで、処理は点Dに到達し、最小値へは非常に僅かな量だけ接近している。したがって、この前進は非常に小さいので、収束規準を充たしていると誤判定され、最小化処理が終了する可能性がある。この場合に、最小値へ全く到達しないかもしれない。同図の破線は、ノイズ付加の効果を示すグラフである。これにより、収束曲線の平坦な進路が減少し、収束規準が充たされているとの誤判定の影響が生じなくなる。
【0053】
ノイズ付加の効果は図5に示されている。同図は、ノイズ付加による関数Fの最小化処理中における収束の改良を示すグラフである。実線は、近似的な真のスペクトルにノイズ付加がない場合の状況を示し、破線はノイズ付加された場合の状況を示す。反復回数が横軸方向にプロットされ、実際の関数Fの値と最小値との差の対数が縦軸方向にプロットされている。ノイズが無い場合の状況、特に、反復回数80回の周辺の状況で緩やかな収束を示す平坦な進路が認められるが、この実線にはさらに下方で平坦な進路が認められる。この状況は、破線で示されるようなノイズ付加によって著しく改良される。最小化処理の最終レベルは、破線の場合には、反復回数100回の周辺で既に達成されているが、実線の場合には、反復回数200回よりも後の方で達成される。この利点は、要求される精度の厳しさが緩和された場合に、より明白になる。処理が縦軸の値6で終了される状況を想定すると、ノイズが付与されている場合には、この状況は5回目の反復で既に達成されるが、ノイズが付与されていない場合には、この状況は150回目の反復で漸く達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による方法を実施するため適したX線回折装置の略構成図である。
【図2】 本発明による方法の種々のステップを説明するフローチャートである。
【図3】 フーリエ変換の適用によって獲得された補助マトリックスの固有値の精度を表すグラフである。
【図4A】 関数Fの最小化中に生じる収束問題を表すグラフである。
【図4B】 関数Fの最小化中に生じる収束問題を表すグラフである。
【図5】 ノイズ付加による関数Fの最小化中の収束の改良を表すグラフである。

Claims (6)

  1. 検査される対象物によって放出される放射線の真のスペクトルfを決定する方法であって、
    該真のスペクトルfは、N個のデータ点f1,...,fNの組によって表現され、測定スペクトルhから決定され、
    上記測定スペクトルhは、M個の測定点h1,...,hMの組によって表現され、M×N型行列の所与の装置伝達関数Gを有する分析装置を用いて測定され、当該方法は、
    N個のデータ点g1,...,gN によって表現される近似的な真のスペクトルを形成する手順(a)と、
    上記装置伝達関数Gで畳み込まれた近似的な真のスペクトルと、測定スペクトルの間の不一致度の測定量χ2を決定する手順(b)と、
    データ点の強度と該強度の対数値との積をN個のデータ点について加算した値を含む正規化関数Sの値を決定する手順(c)と、
    正規化定数αを含む関数F=χ2+αSを決定する手順(d)と、
    上記関数F、上記装置伝達関数から形成されたN×N型補助行列AのN個の固有値λ1,...,λN、及び、決定されている近似的な真のスペクトルから、上記正規化定数αを求める手順(e)と、
    得られた最新の正規化定数αとともに、上記関数F最小化する処理を、真のスペクトルのN個のデータ点を変数として用いることで実行する手順であって、該N個のデータ点は次の近似的な真のスペクトルを成する手順(f)と、
    所定の収束規準が充たされるまで、上記手順(b)から手順(f)までを繰り返す手順(g)と、
    上記収束規準が満たされた場合、近似的な真のスペクトル真のスペクトルとして認定する手順(h)と、
    を含み、当該方法において、
    N×N型の上記補助行列AのN個の固有値λ1,...,λNを決定するため、上記補助行列Aが、上記補助行列Aの対角の周辺に存在する数のL個の部分補助行列Pj(j=1,...,L)に分割され、
    分補助行列Pj 各々の固有値が別々に決定され、
    N×N型の上記補助行列Aの固有値λ1,...,λN の組は、上記部分補助行列Pjの全固有値の組により構成される方法。
  2. 上記部分補助行列Pjの固有値は、各部分補助行列の任意の行のフーリエ変換を行うことにより決定される、請求項1記載の方法。
  3. 上記部分補助行列Pjの固有値は、各部分補助行列の少なくとも二つの任意の行の平均のフーリエ変換を行うことによって決定される、請求項1記載の方法。
  4. 請求項1乃至のうちいずれか一項記載の方法をコンピュータに実させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  5. 請求項1乃至のうちいずれか一項記載の方法をコンピュータに行させるように構されたコンピュータ手段を備えた放射線分析装置。
  6. X線回折装置である請求項記載の放射線分析装置。
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