JP4632649B2

JP4632649B2 - ディスプレイ用品および生理用品の展示方法

Info

Publication number: JP4632649B2
Application number: JP2003346119A
Authority: JP
Inventors: 正隆木下; 健山本
Original assignee: Uni Charm Corp
Current assignee: Uni Charm Corp
Priority date: 2003-10-03
Filing date: 2003-10-03
Publication date: 2011-02-16
Anticipated expiration: 2023-10-03
Also published as: JP2005114855A

Description

本発明は、生理用品を展示、陳列するためのディスプレイ用品および生理用品の展示方法に関する。

商品の販売の際に、商品を展示し、機能や特徴を強調することによって消費者の購入意欲を刺激するための販売促進ツールがある。例えば、洋服の販売促進ツールにはマネキンが挙げられ、乳幼児または要介護者用のおむつの販売促進ツールには、ビニールシートの部材を縫い合わせて中に空気を注入しておむつを装着可能にした人形におむつを装着させたものが挙げられる。また、近年では生理用品にも販売促進ツールが用いられるようになった（特許文献１）。

上記の人形の販売促進ツールは、人形におむつを装着させているため実際に乳幼児または要介護者におむつを装着させたときの状態が分かる。さらに、体液の漏れを防止するために脚回りに設けられた立体防漏壁の形状、おむつと体の密着状態等、おむつの特徴が分かるようになっている。また、特許文献１記載の販売促進ツールは、生理用品を象った透明容器に生理用品を収納したものである。透明容器は、生理用品の身体接触面の形状に追従させたものであるため、生理用品の特徴を消費者に強調することが可能となる。また、透明容器の身体接触面側に開孔部を設けたため、生理用品の感触を確かめることが可能となる。
特開２００３−８１３３３号公報

しかしながら、上記の販売促進ツールは、実際におむつや生理用品を装着した時の身体との密着状態が一目で分かるようなものではない。例えば、人形の販売促進ツールに生理用品を装着させても、人形がビニールシート製であるため腰部を忠実に再現することはできない。そのため生理用品の臀裂部への食込み程度や、ショーツ装着後の生理用品の被覆範囲を確認することが困難である。

また、特許文献１では、生理用品を装着するための腰部が無いために生理用品の装着状態、特に生理用品の安心感を伝えるための重要な要素となる臀部の被覆範囲を消費者に正確に伝えることができないため、その生理用品の特徴を十分に強調することができない。

本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、生理用品の装着状態、特に生理用品の被覆範囲を消費者に正確に伝えることが可能なディスプレイ用品および生理用品の展示方法を提供することにある。

以上のような目的を達成するために、本発明においては、ディスプレイ用品において、本体に装着されているショーツの外表面から生理用品の被覆範囲が視認可能であることにして本体に装着されている生理用品の被覆範囲を外部から視認可能であるものとしたことを特徴とするものである。

本発明は具体的に以下のようなものを提供する。

（１）女性の腰部を模した本体と、この本体に着用されているショーツと、このショーツの内表面に装着されている生理用品と、を備えるディスプレイ用品であって、前記ショーツの外表面から前記生理用品の被覆範囲が視認可能であることを特徴とするディスプレイ用品。

本発明によると、ショーツの外表面から生理用品の被覆範囲が視認可能であるため、装着状態を明確に表示し、生理用品の特徴を強調することができる。また、経血の漏れを経験したことのある消費者は、生理用品の被覆範囲とショーツが汚れた位置との関係を確認することが可能であるため、その生理用品の適性を判断することができる。

（２）前記本体の内部から前記生理用品の装着状態が視認可能である（１）に記載のディスプレイ用品。

本発明によると、本体の一部に窓部や空孔等を設けることによって、ショーツの内表面側およびショーツの外表面の両方から前記生理用品の被覆範囲が視認可能となる。従って、ディスプレイ用品を基に、自分が生理用品を装着した時の被覆範囲を容易に想像することができる。さらに、生理用品と身体との密着状態が視認可能となる。

（３）前記本体は、透明または半透明である（１）または（２）に記載のディスプレイ用品。

本発明によると、本体を透明または半透明にしたことによって、ディスプレイ用品に装着されている生理用品の被覆範囲をより一層的確に把握することが可能となる。これによって、ショーツ全体の内表面側も透視可能となり、体との密着状態を生理用品と本体との隙間を見てより詳しく理解することができる。さらに、生理用品の外表面に設けられているずれ止めもショーツの外表面から視認可能である。従って消費者は、自分の装着状態とディスプレイ用品の装着状態とを比較し、正しい装着方法を確認することができる。

（４）女性の腰部を模した本体と、この本体に着用されているショーツと、このショーツの内表面に装着されている生理用品と、を備えるディスプレイ用品であって、前記本体の内部から前記生理用品の被覆範囲が視認可能であることを特徴とするディスプレイ用品。

本発明によると、本体の内部から前記生理用品の被覆範囲が視認可能であることによって、普段は視認不可能であった生理用品の装着時の被覆範囲をショーツの内表面側から確認することができる。また、生理用品と身体との密着状態を確認することができる。

（５）前記腰部は、胴回り部と、一対の大腿部と、を備え、前記胴回り部は上面を有し、前記大腿部の各々は下面を有する（１）から（４）のいずれかに記載のディスプレイ用品。

本発明によると、本体に胴回り部と、一対の大腿部と、を備えることによって、本体の安定性が良好になると共に、本体に実在性を出すことが可能となり、消費者は自分の装着状態とディスプレイ用品の装着状態との比較が容易になる。

（６）前記上面および前記一対の下面のいずれかに開孔部が形成されている（１）から（５）いずれかに記載のディスプレイ用品。

本発明によると、本体の上面および前記一対の下面に開孔部を設けることによって、本体の軽量化及び製造コストの削減を図ることが可能となる。

（７）前記本体は、前記本体の内部に照明を有する（１）から（６）のいずれかに記載のディスプレイ用品。

本発明によると、照明を設けることによって、ショーツの外表面から生理用品の被覆範囲がより鮮明に投影される。これによって、消費者は生理用品の被覆範囲から生理用品の後方にある臀部を覆うフラップ部分の正しい装着状態を使用に先立って確認することができる。さらに、照明によって、生理用品の被覆範囲は故意に投影されているが、実際には生理用品はショーツから透けにくいという安心感を消費者に与えることが可能となる。

（８）前記ショーツの外表面から腰部の臀裂部が視認可能である（１）から（７）のいずれかに記載のディスプレイ用品。

本発明によると、本体の臀裂部や尾呈骨など身体の起伏の特徴を鮮明にすることで、経血の漏れを経験したことのある消費者は、生理用品の被覆範囲とショーツが汚れた位置との関係を容易に確認することができる。さらに普段は視認不可能である生理用品の臀部の被覆範囲や、生理用品のショーツの脚回りへの追従状態等を理解しやすい。

（９）前記ディスプレイ用品は、前記生理用品の外縁または前記生理用品の外縁に対応する前記ショーツの内表面に凹凸を付したものである（１）から（８）のいずれかに記載のディスプレイ用品。

本発明によると、生理用品の外縁または生理用品の外縁に対応するショーツの内表面に凹凸を付したことによって、例えば、視力が弱い消費者も凹凸を触ることによって生理用品の被覆範囲を容易に理解することができる。

（１０）女性の腰部を模した本体と、この本体に着用されているショーツと、このショーツの内表面に装着する生理用品と、を備えるディスプレイ用品であって、前記ショーツの外表面から前記生理用品の被覆範囲が視認可能であり、かつ、前記本体の内部から前記生理用品の装着状態が視認可能であるような状態にして陳列を行うことを特徴とする生理用品の展示方法。

本発明に係るディスプレイ用品の展示方法は、実際に購入して装着する前に店頭で間接的に製品の装着のシミュレーションを行うことができるため、従来以上に製品の特徴を強調することが可能となる。また、新規の生理用品やおむつの販売においても装着状態や装着方法を店頭で具体的に示し、消費者の理解を促すことが容易となる。

以上説明したように本発明は、女性の腰部を模した本体と、前記本体に着用されているショーツと、前記ショーツの内表面に装着する生理用品と、を備えるディスプレイ用品であって、前記ショーツの外表面から前記生理用品の被覆範囲を視認可能であることを特徴とするディスプレイ用品である。これにより、生理用品の装着状態や特徴をより明確に消費者に伝達可能となり、さらに店頭で間接的に生理用品の装着のシミュレーションを行うことができる。

以下、本発明をより詳しく説明する。

本発明のディスプレイ用品は「女性の腰部を模した本体」を備えている。ここで「本体」とは、女性の下半身、腰から下で大腿部より上の部分の形状を型取りし、成型されたものをいう。図１および２は、それぞれ本発明のディスプレイ用品の本体１０の正面斜視図および背面斜視図である。本体１０は、胴回り部１２と、一対の大腿部１４とを備え、胴回り部１２は上面２０を有し、さらに、大腿部１４は下面２２を有する。本体１０は、図２に記載の通り臀裂部１６や臀部と大腿部１４との境界１８が鮮明であることが好ましい。特に臀裂部１６の形状は、人体測定値の±５ｍｍ程度のものが好ましく、ショーツの外表面から臀裂部１６や臀部が視認可能であることがより好ましい。

また、本体のモデルとなる女性の年齢は、１０代から５０代であり、２０代から４０代が好ましく、身長は１４５ｃｍから１７５ｃｍであり、１５５ｃｍから１６５ｃｍであることが好ましく、体重は４０ｋｇから６５ｋｇであり、４３ｋｇから６０ｋｇであることが好ましい。なお、胴回りの寸法は５８ｃｍから７０ｃｍであり、腰回りの寸法は８０ｃｍから１００ｃｍであることが好ましい。具体的な製造方法は、例えば、モデルを石膏やシリコン等で型を取った後、ブロー成型や真空成型（真空成形）等でポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂（ＡＳ樹脂）、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂（ＡＢＳ樹脂）、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂（ＥＶＡ樹脂）、塩化ビニルポリカーボネイト、ポリアミド、ポリアセタール等の任意の合成樹脂を厚さ３ｍｍから１５ｍｍで成型加工して作成する。また本体は、台に置いて展示可能であれば中空ではない成型物でもよいが、中空の成型物である方が好ましくさらに、透視可能であるように透明の成型物であることがより好ましい。

また、図３に示すように、本体１０は上面２０または下面２２に、上面開孔部３０または下面開孔部３２が形成されていてもよいが、これらの開孔部は上面２０および下面２２の両方に設けられている方が好ましい。上面開孔部３０は、円形または楕円形等形状は問わないが、その最大径は、３ｃｍから１５ｃｍであることが好ましく、５ｃｍから１０ｃｍであることがより好ましい。最大径が３ｃｍ以下になってしまうと、手や指を入れて持ち運ぶことが困難であり、１５ｃｍ以上になってしまうと本体１０の安定性が無くなってしまうためである。上面開孔部３０と下面開孔部３２は、連通していてもよいし、連通していなくてもよい。

さらに、本体１０に下面開孔部３２を設けたことによって図４に示すように、本体１０の下面開孔部３２に支持体３４を取り付け、水平な台が無くても展示可能にしてもよい。あるいは、図５に示すように、下面開孔部３２から照明３６を設置し、本体１０に照度を与えてもよい。照明３６の設置箇所は、下面開孔部３２に限られず、例えば大腿部１４の周囲に電球などの照明３６を用いて本体１０に照度を与えても良い。

また本発明のディスプレイ用品は「本体に着用されているショーツと、前記ショーツの内表面に装着されている生理用品」とを備えている。ここで「ショーツ」とは、女性用下着のことをいい、一般用、生理処理用品用ショーツ等任意のものを指す。生理処理用品用として発売されているものが好ましい。なお本発明では、ショーツの身体接触面側を内表面、身体非接触面側を外表面、生理用品の身体接触面側を内表面、身体非接触面側を外表面と定義する。

ショーツの形状は、股上が深く、身頃が臍まであるものであってもよく、鼠径部の切り込みは浅いものであることが好ましい（所謂ハイレグではない）。素材は綿、ポリウレタン、ポリエステル等任意素材または任意の組み合わせで良い。また経血の漏れ経験のある場所を特定し、生理用品と外縁との関係を明確にするために、後身頃中央部の防漏布の縫い目が布地より濃い色の糸で縫製されていることが好ましい。さらに、ショーツの厚みは、内表面に装着する生理用品が透視可能となるように全光線透過率が５０％以上が好ましい。全光線透過率は、ＪＩＳ−Ｋ７１０５に基づいて交照測光式色差計Ｚ−３００Ａ（日本電色工業製）を用いて試験片を５０ｍｍ×４０ｍｍの大きさに切り装置にセットし、ＴＬ値を導き出すことによって得られる。

ここで「生理用品」とは、生理用ナプキンや陰唇間パッド等をいう。陰唇間パッドとは、女性の陰唇の内側に挟み込んで経血を吸収するパッドのことを言う。生理用ナプキンは、昼用、夜用などの仕様は問わないが、臀部の被覆面積が広い夜用ナプキンであることが好ましい。

また、本発明のディスプレイ用品は「ショーツの外表面から前記生理用品の被覆範囲が視認可能」である。図６および７は、それぞれショーツ４０および生理用品４２を装着した本体１０の正面斜視図および背面斜視図である。なお、本体１０は透明なものとした。
生理用品４２の外縁４４はショーツ４０を通して視認可能である。また、生理用品４２の外縁４４は、ショーツ４０の上からマジックで線を引く、ショーツ４０に刺繍を施す等でより鮮明にしてもよく、また、外縁４４または外縁４４に対応するショーツ４０の内表面に凹凸を付したものであってもよい。

ここで、視認可能である目安としては、ショーツと生理用品との色差、ΔＥ値が５以上であることが好ましく、ΔＥ値が１０以上であることがより好ましい。色差は、ＪＩＳ−Ｚ８７２２に基づいて色彩差計ＣＲ−３００（コニカミノルタホールディングス株式会社製）を用いてＬ*ａ*ｂ*法によってΔＥ値を導き出すことによって得られる。

さらにまた本発明のディスプレイ用品は「ショーツの内表面側から生理用品の装着状態が視認可能」であってもよい。本体の一部、例えば上面および下面は、透明または半透明であることが好ましく、本体の全てが透明または半透明であることがより好ましい。また、「装着状態」とは、ショーツと生理用品との組み合わせのみならず、本体の外表面に対する生理用品の装着状態を含む概念をいう。

図８および９のように生理用品４２は、その臀部の被覆部分にずれ止めとして粘着テープや粘着性を有する樹脂等で粘着性を有するずれ止め４６を設けてもよい。ずれ止め４６の位置は特に問わないが、図８のように左右対称な位置に１箇所ずつ、あるいは図９のように全面に設けてもよい。また、このずれ止め４６もショーツ４０を通して視認可能であることが好ましく、着色あるいは凹凸が施されていることがより好ましい。

本発明は、生理用品の特徴を正確に消費者に伝えることが可能であるディスプレイ用品および生理用品の展示方法として使用することができる。

本発明のディスプレイ用品の本体の正面を示した正面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の本体の背面を示した背面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の本体の正面を示した正面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の本体の正面を示した正面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の本体の正面を示した正面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の一実施形態を示した正面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の一実施形態を示した背面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の一実施形態を示した背面斜視図である。本発明のディスプレイ用品の一実施形態を示した背面斜視図である。

符号の説明

１０本体
１２胴回り部
１４大腿部
１６臀裂部
１８境界
２０上面
２２下面
３０上面開孔部
３２下面開孔部
３４支持体
３６照明
４０ショーツ
４２生理用品
４４外縁
４６ずれ止め

Claims

女性の腰部を模した本体と、
この本体に着用されているショーツと、
このショーツの内表面に装着されている生理用品と、
を備えるディスプレイ用品であって、
前記ショーツの全光線透過率を５０％以上とすることにより外表面から前記生理用品の被覆範囲が視認可能とし、
前記生理用品の外縁または前記生理用品の外縁に対応する前記ショーツの内表面に凹凸が付されていること、
を特徴とするディスプレイ用品。
本体の一部を透明または半透明にすることにより、前記本体の内部から前記生理用品の装着状態が視認可能であること、
を特徴とする請求項１に記載のディスプレイ用品。
女性の腰部を模した本体と、
この本体に着用されているショーツと、
このショーツの内表面に装着されている生理用品と、
を備えるディスプレイ用品であって、
本体の一部を透明または半透明にすることにより前記本体の内部から前記生理用品の被覆範囲が視認可能とし、
前記生理用品の外縁または前記生理用品の外縁に対応する前記ショーツの内表面に凹凸が付されていること、
を特徴とするディスプレイ用品。
前記腰部は、胴回り部と、一対の大腿部と、を備え、前記胴回り部は上面を有し、前記大腿部の各々は下面を有する請求項１から３のいずれかに記載のディスプレイ用品。
前記上面および前記一対の下面のいずれかに開孔部が形成されている請求項４に記載のディスプレイ用品。
前記本体は、前記本体の内部に照明を有する請求項１から５のいずれかに記載のディスプレイ用品。
前記ショーツの外表面から腰部の臀裂部が視認可能である請求項１から６のいずれかに記載のディスプレイ用品。