以下に、図1〜図8を参照して本発明の照明器具の一実施形態について説明する。尚、以下の説明では、図1(a)の上方を照明器具の上方、図1(a)の下方を照明器具の下方と規定する。
本実施形態の照明器具1は、図1に示すように、天井面Xに設置された引掛シーリング(図示せず)の引掛栓刃受部(図示せず)に係止される引掛栓刃(図示せず)を上面側に有し、該引掛栓刃に一端が電気的に接続された電源線L1が下面側から導出され、器具取付用の一対の係止部90,90が側部に出没自在に設けられた引掛シーリング用アダプタ(以下、「アダプタ」と略す)9に取り付けられることで、天井面Xに設置されるものである。尚、上記のアダプタ9は、従来周知のものであるから、本実施形態では詳細な説明は省略する。
照明器具1は、アダプタ9が挿通される開口部2aが上下方向に貫設されるとともに、該開口部2aにアダプタ9が挿通された状態(つまりは、開口部2a内にアダプタ9が位置した状態)で係止部90,90に係止される被係止部となるアダプタ保持具21を有する器具本体2と、器具本体2に収納されるとともに、電源線L1より得られる電力を元に照明負荷である蛍光ランプ8用の動作電源を生成する回路ブロック3と、器具本体2の下面側に設けられて、動作電源を蛍光ランプ8に供給するソケット4と、器具本体2における開口部2aの下端周辺部に取り付けられて開口部2aを開閉するアダプタカバー5とを備え、開口部2aは、器具本体2に取り付けられた蛍光ランプ8と対向しない器具本体2の部位に設けられ、アダプタカバー5は、開口部2aを閉じた状態で、器具本体2の下面より下方に突出する下側ボディ50を有し、該下側ボディ50の底壁部50bには、外部の赤外線信号を受信する受光ブロック52が露設され、回路ブロック3は、接続線L2を用いて受光ブロック52に接続されて、受光ブロック52部で受信した外部の赤外線信号に基づいて蛍光ランプ8を制御する点灯制御部(図示せず)を有している。
尚、照明器具1に用いられる蛍光ランプ8は、図2に示すように、環型蛍光灯、例えば二重環型蛍光ランプであり、環径の大きい略C字状の第1のランプ80と、環径の小さい略C字状の第2のランプ81と、各ランプ80,81にそれぞれ給電するためのプラグ部82a(図1(a),(b)参照)を有し、両ランプ80,81をそれぞれの両端部で保持する基部82とを備えている。
以下、照明器具1の構成について詳細に説明する。器具本体2は、図2に示すように、ボディ20と、アダプタ保持具21と、中板22と、カバー23と、化粧カバー24と、一対のランプ保持具25,25と、ソケット台26とを備えている。
ボディ20は、例えばアルミやステンレス鋼等の金属板を用いて形成されており、円盤状の天板部20aと、天板部20aの外周縁部から下方へ延設された円筒状の側壁部20bとを一体に備えている。天板部20aの中央部には下方へ窪んだ略矩形状の凹部20c(図1(a),(b)参照)が設けられており、凹部20cの底部の中央部には、アダプタ9の外径と同程度の(つまりはアダプタ9を挿通できる程度の大きさの)内径を有する円形の第1のアダプタ挿通孔20dが形成されている。また、ボディ20には、ソケット台26を側壁部20bから外方へ突出させた状態で天板部20aに取り付けるためのソケット台用切欠部20eが形成されている。
アダプタ保持具21は、アダプタ9の係止部90,90に係止される被係止部として用いられるものであって、例えば合成樹脂成形品等からなり、上記ボディ20の凹部20cの底面と略同形状に形成されている。このアダプタ保持具21の中央部には、アダプタ9の外径と同程度の内径を有し、ボディ20の第1のアダプタ挿通孔20dと連通する円形の第2のアダプタ挿通孔21aが形成されており、アダプタ保持具21の下面における第2のアダプタ挿通孔21aの周縁部には、アダプタ9の外径と同程度の内径を有する周壁部21bが一体に突設されており、周壁部21bには、アダプタ9の係止部90,90がそれぞれ挿通される係止孔21c,21cが形成されている。
したがって、アダプタ保持具21の周壁部21b内に、アダプタ9を位置させた状態で、周壁部21bの一対の係止孔21c,21cにアダプタ9の一対の係止部90,90をそれぞれ挿通させることによって、アダプタ保持具21がアダプタ9に係止される、つまりは器具本体2がアダプタ9に係止されることになる。
中板22は、器具本体2内を、アダプタ9用の空間部と、回路ブロック3用の空間部とに仕切るものであり、アルミやステンレス鋼等の金属板を用いて形成されている。このような中板22は、図2に示すように、ボディ20内に収納できる程度の大きさを有する略矩形状の平板部22aを有しており、この平板部22aの中央部には、アダプタ保持具21を挿通できる程度の大きさの挿通孔22bが形成されている。さらに、平板部22aの下面側における挿通孔22bの周縁部には、挿通孔22bを囲繞する仕切り壁22cが一体に突設されている。ここで、仕切り壁22cには、アダプタ9と回路ブロック3とを接続するための電源線L1用の電源線挿通孔(図示せず)が貫設されている。
カバー23は、ボディ20の下面開口を閉塞するようにしてボディ20に取り付けられるものであり、例えばアルミやステンレス鋼等の金属板を用いて形成されている。このカバー23は、略円盤状の底板部23aと、底板部23aの周縁部から上方に向けて延設され、上方へ行くほど拡径となる略円環状の鍔部23bとを一体に備えており、底板部23aの中央部には、中板22の仕切り壁22cの内部と連通する略矩形状の連通孔23cが形成されている。また、鍔部23bには、ソケット4を器具本体2の外方へ突出させるためのソケット用切欠部23dが形成されるとともに、底板部23aの中央部を挟んでソケット用切欠部23dと対向する部位には、一対のランプ保持具25,25をそれぞれ取り付けるための一対のねじ孔23e,23eが形成されている。さらに、カバー23の底板部23aの下面には、カバー23と化粧カバー24とを位置決めするための一対の位置決め用凹部23fが形成されている。また、カバー23の底板部23aには、後述する化粧カバー24の取付孔24dと連通する孔部23gが形成されている。加えて、連通孔23cを挟んで孔部23gと対向するカバー23の部位には、接続線L2用の挿通孔23hが貫設されている。
化粧カバー24は、例えば合成樹脂成形品であって、ボディ20及びカバー23の外径よりも大きく、且つ蛍光ランプ8の最大径よりも小さい外径を有する略円形の皿状に形成されており、その下面は、白色やクリーム色、アイボリー等の白色に近い色の光沢面となっている。この化粧カバー24の中央部には、カバー23の連通孔23c周片部を外部に臨ませる略円形の窓孔24aが形成されている。また、化粧カバー24の下面側における窓孔24aの周辺部には、水平方向に離間した一対の軸受け部24bが一体に突設されており、各軸受け部24bには、水平方向を回転軸としてアダプタカバー5を回転自在に取り付けるための軸部54が挿通される軸受け孔(図示せず)が設けられている。
さらに、化粧カバー24の下面側において、窓孔24aを挟んで一対の軸受け部24bに対向する部位には、凹部24cが形成されている。この凹部24cの底部には、後述する係止具27を、器具本体2の上下方向(鉛直方向)を回転軸として開動自在に化粧カバー24に取り付けるための取付孔24dが設けられている。ここで、前述の係止具27は、孔部24dに回転自在に挿通されるシャフト部27aと、シャフト部27aの下端部から両側方へ突出する係止部27bとを有する略T字状のものであって、後述するアダプタカバー5の固定片50iとともに、アダプタカバー5を器具本体2に開口部2aを閉じた状態で固定するための固定手段であるラッチ機構部を構成するようになっている。
また、化粧カバー24における軸受け部24bの近傍には、ソケット4の下面側を覆う箱状のソケットカバー24eが突設されており、ソケットカバー24eの下面部には、ソケット4のコンセント部4aを下方へ突出させる開口部24fが形成されている。さらに、化粧カバー24の上面側における窓孔24aの周縁部には、上記カバー23の一対の位置決め凹部23fにそれぞれ嵌入される位置決め用突部24gが突設されている。加えて、化粧カバー24には、カバー23に固定されるランプ保持具25,25がそれぞれ挿通される一対の挿通孔24h,24hが貫設されている。一方、化粧カバー24においてカバー23の挿通孔23hと対応する部位には、挿通孔23hを挿通するガイドリブ24iが設けられており、ガイドリブ24iには、器具本体2内に接続線L2を導入するためのガイド溝24jが設けられている。
ランプ保持具25は、弾性を有する長尺状の金属板から曲成されており、一端側に、カバー23に設けられたねじ孔23eと連通するねじ挿通孔(図示せず)を有する取付片(図示せず)を有し、他端側に、蛍光ランプ8の各ランプ80,81を一括して保持するための腕片25aを有している。
ソケット台26は、例えば合成樹脂成形品であり、下面側にソケット4が固定される略直方体状の台部26aと、台部26aの側面に突設されボディ20にソケット台26をねじ止めするためのねじ挿通孔(図示せず)を有する取付板26bとを一体に備えている。
以上述べた部品により構成された器具本体2には、回路ブロック3とソケット4とが収納されている。
回路ブロック3は、蛍光ランプ8を点灯させるための安定器として用いられるものであって、例えば、中板22の平板部22aに取り付けられるプリント基板30に必要な電子部品が実装されることで構成されており、電源線L1及び接続線L2が接続される端子部(図示せず)と、電源線L1より得られた電力を元にして蛍光ランプ8駆動用の動作電源を生成するインバータ部(図示せず)と、外部の赤外線信号を元に蛍光ランプ8の点灯、消灯、調光等の制御を行う点灯制御部(図示せず)と、外部の赤外線信号を元にLED光源部の点灯、消灯等の制御を行うLED制御部(図示せず)とを有している。尚、このような回路ブロック3の構成については、従来周知のものを用いることができるから、詳細な説明は省略する。
ソケット4は、回路ブロック3で生成された動作電源を蛍光ランプ8に供給するためのものであって、図示しない接続線等を用いて回路ブロック3に電気的に接続されるとともに、蛍光ランプ8のプラグ部82aを接続するためのコンセント部4aと、弾性を有する金属板から曲成されたランプ保持片4b,4bとを有している。尚、このようなソケット4は、従来周知のものであるから、詳細な説明は省略する。
アダプタカバー5は、図3に示すように、下側ボディ50と、上側ボディ51と、外部の赤外線信号を受信する受光部となる受光ブロック52と、LED光源部53,53とを有している。
下側ボディ50は、例えば透光性を有する樹脂材料を用いて形成されており、円筒状の側壁部50aと、側壁部50aの下面開口を閉塞する円盤状の底壁部50bとを一体に備えている。底壁部50bの略中央部には、受光ブロック52の下端側が嵌入される嵌入孔50cが形成されるとともに、キャップ7を取り付けるための一対の円弧状の係止孔50d,50dが底壁部50bの径方向に離間するように貫設されている。ここで、各係止孔50dは、後述するキャップ7の係止爪71bが挿通できる程度の大きさの広幅部50eと、後述する立ち片71aは挿通できるが係止爪71bは挿通できない程度の大きさの狭幅部50fとを有しており、広幅部50eを挿通させた係止爪71bを狭幅部50f側に移動させることによって、キャップ7をアダプタカバー5に取り付けることができるようになっている。また、側壁部50aには、軸部54が水平方向に挿通される軸受け孔50hを有する軸受け部50gが設けられている。
そして、この軸受け部50gを化粧カバー24の一対の軸受け部24b,24b間に、軸受け部50gの軸受け孔50hと各軸受け部24b,24bの軸受け孔を連通させた状態で配置し、これら連通された軸受け孔に軸部54を挿通させることで、下側ボディ50が水平方向を回転軸方向として回転自在に化粧カバー24に取り付けられることになる。尚、軸部54を上記の各軸受け孔に挿通させた後には、軸部54の先部に抜け止め部材55が被嵌され、これにより軸部54が各軸受け孔から抜け落ちてしまうことを防止している。
さらに、底壁部50bの中心を挟んで軸受け部50gと対向する側壁部50aの部位には、外方に向けて固定片50i(図1(a),(b)参照)が一体に突設されている。この固定片50iには、係止具27の係止部27bを挿通できる程度の大きさに形成された長尺状の係止孔50jが形成されている。したがって、この係止孔50jに係止具27の係止部27bを挿通させた後に、係止具27を回転させた際には、固定片50iが係止具27の係止部27bによって係止されることになる。
加えて、下側ボディ50の側壁部50aにおける下端側には、ランプカバー6の係止片62bが係止される被係止部として用いられる円環状の鍔部50kが一体に突設されており、この鍔部50kの外周面を周方向に4等分する箇所には、それぞれ係止溝部50lが形成されている。係止溝部50lは、後述するランプカバー6の係止片62bを下方から係止溝部50l内に差し入れるための縦溝部50mと、縦溝部50mから差し入れられた係止片62bを側壁部50aの周方向に沿って移動させるための横溝部50nとを有する略L字状のものである。つまり、この下側ボディ50には、ランプカバー6をバヨネット構造により取り付けることができるようになっている。
ところで、係止溝部50lの横溝部50nにおける下側面には、係止片62bが前記下側面に当接した状態で、係止片62bが縦溝部50m側へ移動しないように規制する規制突起50oが突設されており、これによりランプカバー6が不意に外れてしまうことを防止している。当然ながら、横溝部50nにおける上側面と、規制突起50oとの間の隙間は、係止片62bの厚みより大きくしている。
上側ボディ51は、下側ボディ50の側壁部50aの上面開口を閉塞するようにして下側ボディ50に被着されるものであって、透光性を有する樹脂材料を用いて形成されており、略円盤状の上壁部51aと、上壁部51aの外周縁部から下方へ延出された略円筒状の側壁部51bとを有している。上壁部51aには、内側に窪む凹所51cが設けられており、凹所51cは、電源線L1をアダプタ9に接続するためのスペースとして用いられる。このような凹所51cを設けているために、アダプタカバー5で開口部2aを閉じる際に電源線L1が邪魔にならず、これにより照明器具1の厚みを薄くできるという効果を奏する。
また、上側ボディ51を下側ボディ50に取り付けた際に、下側ボディ50の軸受け部50eの近傍に位置する側壁部51bの部位には、受光ブロック52を器具本体2内の回路ブロック3に電気的に接続するための接続線L2をアダプタカバー5内に導入するための挿通孔51dが形成されている。ここで、接続線L2は、可撓性を有するフラットケーブル等が用いられる。
一方、上壁部51aの下面には、凹所51cを挟んで対向する位置に、各一対の位置決めリブ51e,51eが形成されている。一対の位置決めリブ51e,51eは、互いに対向する側面に、下端が開放されたスリット51fが形成されており、このスリット51f,51fに、後述するLED光源部53のプリント基板53aの両端部をそれぞれ嵌入することによって、LED光源部53の位置決めを行えるようになっている。
さらに、上壁部51eの下面における挿通孔51dの近傍には、下方に突出するリブ51gが突設されており、このリブ51gの下面には、受光ブロック52の位置決めに用いられる嵌合凹部51hが形成されている。加えて、リブ51gと凹所51cを挟んで対向する上壁部51eの下面には、リブ51iが突設されており、このリブ51iの下面には、上記リブ51gと同様に、受光ブロック52の位置決めに用いられる嵌合凹部51jが形成されている。
受光ブロック52は、外部のリモコン等が出力する赤外線信号を受信するための受光素子52aと、報知用のブザー(図示せず)と、受光素子52aで受け取った赤外線信号を回路ブロック3へ伝送するとともに、赤外線信号を受信したことを報知するためにブザーを発音させる制御部(図示せず)と、受光素子52aを露出させる窓孔52bを下面に有して、受光素子52a及びブザー並びに制御部が収納される合成樹脂製のボディ52cとを有している。ここで、ボディ52cは、その外形形状が、下側ボディ50の嵌入孔50cに嵌入できる形状に形成されており、外周面における上下方向の中央部には、ボディ52cを嵌入孔50cの周縁部に係止するための係止鍔部52dが突設されている。したがって、ボディ52cは、その下端側のみが嵌入孔50cに嵌入されるようになっている。また、ボディ52cの上端面には、上側カバー51のリブ51gの嵌合凹部51hに対応する嵌合突部52eと、リブ51iの嵌合凹部51jに対応する嵌合突部52fとが一体に突設されている。
LED光源部53は、例えば常夜灯等に用いられるものであって、略矩形状のプリント基板53aに、複数(本実施形態では4つ)のLED53bを実装することで構成されており、LED53bは、回路ブロック3のLED制御部により、その点灯/消灯が制御される。尚、LED光源部53は、受光ブロック52に電気的に接続され、受光ブロック52を介して回路ブロック3のLED制御部に接続されるようになっている。
ランプカバー6(セードともいう)は、透光性を有する白色の合成樹脂材料を用いて、蛍光ランプ8の最大径よりも大きい外径を有する略円形皿状に形成され、中央部に化粧カバー24の窓孔24aの内径よりも大きい内径を有する略円形の孔部60aを有する傘部60と、傘部60の孔部60a周縁部から上方へ延設された略円筒状の周壁部61と、下側ボディ50の鍔部50kの外径と略同じ大きさの内径を有する略円形の窓孔62aを有する円環状の係止リング62と、係止リング62が周壁部61内に位置するように係止リング62を周壁部61の内周面に連結する4つの梁部63とを有している。そして、係止リング62の内周面には、アダプタカバー5の鍔部50kに設けられた4つの係止溝部50lにそれぞれ対応する前述の係止片62bが一体に突設されている。
また、ランプカバー6は、傘部60及び周壁部61並びに係止リング62の中心軸がそれぞれ一致するように構成されている。加えて、ランプカバー6は、器具本体2に取り付けられた際に、その外周縁部において、化粧カバー24との間に、図1(a)に示すように、隙間Dが形成されるように構成されており、これにより蛍光ランプ8の光を天井照明に用いることができるようにしている。
キャップ7は、透光性を有する白色の合成樹脂材料を用いて形成されており、ランプカバー6の係止リング62の内径よりも大きい外径を有する円形の円盤部70と、円盤部70の上面に、アダプタカバー5の一対の係止孔50d,50dにそれぞれ対応するように突設された一対の係止部71,71とを一体に備えている。この係止部71は、円盤部70の上面から上方に突出された前述の立ち片71aと、立ち片71aの先端部から円盤部70の中心側に向けて突出する前述の係止爪71bとを有する略L字状に形成されている。
以上により本実施形態の照明器具1は構成されており、次に、照明器具1の組立方法について説明する。
まず、器具本体2のボディ20には、アダプタ保持具21が、第2のアダプタ挿通孔21aをボディ20の第1のアダプタ挿通孔20dに連通させるとともに、周壁部21bを下方に向けた状態で、ボディ20の天板部20aの下面側にねじ止め等によって取り付けられる。また、ボディ20には、ソケット台26が、ソケット台用切欠部20eを介して側壁部20bの外方へ台部26aを突出させた状態で、取付板26bを天板部20aの下面側にねじ止めすることにより取り付けられる。
このようにアダプタ保持具21及びソケット台26が取り付けられたボディ20の下面には、中板22が、挿通孔22b内にアダプタ保持具21を位置させるとともに、仕切り壁22cにてアダプタ保持具21を囲繞するようにして、ねじ止め等により取り付けられる。この後に、中板22には回路ブロック3が、ソケット台26の台部26aにはソケット4がそれぞれ取り付けられるとともに、回路ブロック3とソケット4とが図示しない接続線を用いて接続される。このとき、電源線L1の一端を回路ブロック3に接続するとともに、他端を仕切り壁22bの電源線挿通孔を介して仕切り壁22c内に導出しておく。また、接続線L2の一端を回路ブロック3に接続しておく。
そして、ボディ20には、その下面開口を閉塞するようにしてカバー23がねじ止め等により取り付けられる。ここで、カバー23をボディ20に取り付ける際には、中板22の仕切り壁22bの内部とカバー23の連通孔23cとを連通させるとともに、ソケット4をカバー23のソケット用切欠部23dから下方へ突出させ、且つ接続線L2を挿通孔23hに挿通させた状態で取り付けを行う。
この次に、化粧カバー24の取り付けを行うのであるが、この取り付け作業は次のようにして行われる。すなわち、化粧カバー24の一対の位置決め用突部24g,24gを、カバー23の一対の位置決め用凹部23fにそれぞれ嵌入するとともに、接続線L2をガイドリブ24iのガイド溝24j内に位置させた状態で、ねじ止め等によって化粧カバー24をカバー23に取り付けるのである。このようにして化粧カバー24をカバー23に取り付けた際には、化粧カバー24の窓孔24aから、カバー23の連通孔23c周片部が外部に臨むとともに、化粧カバー24のソケットカバー24eの開口部24fからソケット4のコンセント部4a及びランプ保持片4b,4bが外部に臨むことになる。
また、化粧カバー24の取付作業に並行して、ランプ保持具25,25の取り付けが行われる。ここで、ランプ保持具25は、腕片25aを化粧カバー24の挿通孔24hから下方へ突出させた状態で、一端側に設けられたねじ挿通孔を挿通させた固定ねじ(図示せず)をカバー23のねじ孔23eに螺着することでカバー23に取り付けられる。さらに、カバー23に化粧カバー24を取り付けた際には、カバー23の孔部23gと、化粧カバー24の24dが連通しており、これらを用いて係止具27が上下方向を回転軸として回転自在に取り付けられる。
以上により器具本体2が構成されており、この器具本体2では、ボディ20の第1のアダプタ挿通孔20dと、アダプタ保持具21の第2のアダプタ挿通孔21a及び周壁部21bの内部と、中板22の挿通孔22b及び仕切り壁板22cの内部と、カバー23の連通孔23cと、化粧カバー24の窓孔24aとがそれぞれ連通することによって、アダプタ9が挿通される開口部2aが構成されており、この開口部2aは、図1(a),(b)に示すように、蛍光ランプ8を器具本体2に取り付けた際に、蛍光ランプ8の内側に臨む器具本体2の部位に設けられている。一方、開口部2a内に位置するアダプタ保持具21が、上述したように開口部2aにアダプタ9が挿通された状態で係止部90,90に係止される被係止部として用いられる。さらに、器具本体2では、接続線L2の他端が、カバー23の挿通孔23hを挿通したガイドリブ24iのガイド溝25jを介して器具本体2外へ導出されている。
そして、器具本体2にはアダプタカバー5が次のようにして取り付けられる。まず、下側ボディ50の化粧カバー24への取り付けを行う。この取り付け作業は、軸受け部50gを化粧カバー24の一対の軸受け部24b,24b間に、軸受け部50gの軸受け孔50hと各軸受け部24b,24bの軸受け孔を連通させた状態で配置し、これら連通された軸受け孔に軸部54を挿通させることで行われ、これにより、下側ボディ50が、水平方向を回転軸方向として回転自在に化粧カバー24に取り付けられる。尚、軸部54を上記の各軸受け孔に挿通させた後には、軸部54の先部に抜け止め部材55を被嵌する。
次に、受光ブロック52を、下側ボディ50に、ボディ52cの下端側を下側ボディ50の嵌入孔50cに嵌入させ、係止鍔部52dを下側ボディ50の底壁部50b上面における嵌入孔50cの周縁部に係止させた状態で収納し、この状態で、接続線L2の他端を受光ブロック52に接続する。この後に、上側ボディ51を下側ボディ50に被嵌し、ねじ止め等により上側ボディ51を下側ボディ50に固定する。
そして、上側ボディ51を下側ボディ50に固定した際には、受光ブロック52の各嵌合突部52e,52fと上側ボディ51の各リブ51g,51iの嵌合凹部51h,51jとがそれぞれ凹凸嵌合することによって受光ブロック52がアダプタカバー5に対して固定され、且つ接続線L2が挿通孔51dを介してアダプタカバー5から外部へ引き出された状態となる。
また、上側ボディ51の下側ボディ50への取り付けに並行して、LED光源部53,53が両ボディ50,51内に収納される。このとき、各LED光源部53は、LED53bをアダプタカバー5の外方に向けるとともに、一対の位置決めリブ51e,51eのスリット51f,51fに、プリント基板53aの両端部をそれぞれ嵌入することによって、上側ボディ51に位置決めされ、図示しないリード線を用いて受光ブロック52に接続される。
以上によりアダプタカバー5が、図4(a),(b)に示すように、器具本体2の上下方向に略直交する方向(本実施形態では水平方向)を回転軸として回転自在に化粧カバー24に取り付けられ、これによりアダプタカバー5の回転動作に応じて器具本体2の開口部2aを開閉することができるようになる。
ところで、アダプタカバー5で開口部2aを閉じた際には、図1(a)に示すように、上側ボディ51が化粧カバー24の窓孔24aに嵌入されるとともに、下側ボディ50が化粧カバー24から下方へ突出した状態となる。つまり、アダプタカバー5の下面(下側ボディ50の底壁部50bの下面)が、器具本体2の下面(化粧カバー24の下面)よりも下方に突出する突出面となっており、このような底壁部50bの嵌入孔50cから受光ブロック52が露出していることにより、外部の赤外線信号を受光ブロック52の受光素子52aで受信し易くなっている。
また、アダプタカバー5の上側ボディ51に凹所51cが設けられているので、アダプタカバー5で開口部2aを閉じた際には、図1(a)に示すように、凹所51c内に電源線L1が収納され、これによりアダプタカバー5を閉じる際に電源線L1が邪魔にならなくなって、凹所51cを設けていない場合に比べて照明器具1の厚みを薄くできるという効果を奏する。
ここで、開口部2aを閉じるようにアダプタカバー5を回転させて、固定片50iを化粧カバー24の凹部24c内に挿入し、固定片50iの係止孔50jに係止具27の係止部27bを挿通させるとともに、係止具27を(上下方向を回転軸として)約90度回転させることで、固定片50iを係止具27の係止部27bで係止でき、これによりアダプタカバー5を器具本体2に開口部2aを閉じた状態で固定できるようになっている。
このような係止具27は、器具本体2において開口部2aを挟んでソケット4と対向する位置に設けられているので、蛍光ランプ8の点灯中に高温となるソケット4及び蛍光ランプ8のフィラメント(図示せず)近傍から離れており、これにより係止具27や固定片50iが熱による影響を受け難くなるという効果を奏し、また係止具27を操作する際にソケット4等が邪魔になることがないという効果を奏する。
一方、ランプカバー6は、上記のようにアダプタカバー5が器具本体2に固定された状態で、アダプタカバー5に取り付けられる。すなわち、ランプカバー6は、図5(a)に示すように、係止リング62の内周面に突設された4つの係止片62bを、アダプタカバー5の鍔部50kに設けられた4つの係止溝部50lの縦溝部50mにそれぞれ挿入した後にランプカバー6をアダプタカバー5に対して上下方向を回転軸として回転させて、各係止片62bを横溝部50n側へ移動させることで、アダプタカバー5に取り付けられる。このようにしてランプカバー6をアダプタカバー5に取り付ける際には、ランプカバー6の窓孔62aから露出するアダプタカバー5を見ながら取付作業を行うことができるから、取付作業を容易に行うことができるという効果を奏する。
そして、ランプカバー6をアダプタカバー5に取り付けた後には、キャップ7をアダプタカバー5に取り付ける作業を行う。このキャップ7の取り付け作業は、図5(b)に示すように、一対の係止部71の係止爪71bを、アダプタカバー5の一対の係止孔50dの広幅部50eに挿通した後に、キャップ7をアダプタカバー5に対して上下方向を回転軸として回転させて、係止爪71bを狭幅部50f側へ移動させることによって行う。
このようなキャップ7によれば、ランプカバー6の窓孔62aを閉塞できるから、アダプタカバー5が直接的に露出することがなくなり、照明器具1の美観を向上できるという効果を奏し、しかもキャップ7が透光性を有しているから、LED光源部53の光や、赤外線信号を遮ることがないという効果を奏する。また、キャップ7の外径を、窓孔62aの内径よりも大きく設定してあるので、不意にランプカバー6がアダプタカバー5から外れた際でも、キャップ7によってランプカバー6を支持することができ、これによりランプカバー6の落下防止を図ることができるという効果を奏する。
以上により本実施形態の照明器具1が構成されており、蛍光ランプ8の取り付け作業は、ランプカバー6及びキャップ7をアダプタカバー5から取り外した後に(取り外す際には、上記の取り付け時とは逆の作業を行えばよい)、各ランプ保持具25,25の腕片25aに蛍光ランプ8の両ランプ80,81を一括して保持させるとともに、基部82のプラグ部82aをソケット4のコンセント部4aに接続し、同時にソケット4のランプ保持片4b,4bにより基部82を保持させ、再度ランプカバー6及びキャップ7を取り付けることで行われる。
次に、照明器具1のアダプタ9への取り付け方法について説明する。まず、器具本体2のアダプタカバー5からランプカバー6及びキャップ7をそれぞれ取り外した後に、係止具27による固定片50iの係止状態を解除し、アダプタカバー5を回転させて、開口部2aを開いた状態とする。この状態で、器具本体2の開口部2aに上側からアダプタ9を挿入し、アダプタ保持具21の周壁部21b内に、アダプタ9を位置させた状態で、周壁部21bの一対の係止孔21c,21cにアダプタ9の一対の係止部90,90をそれぞれ挿通させることによって、図1(b)に示すように、器具本体2がアダプタ9に取り付けられる。
このとき、開口部2aが器具本体2において蛍光ランプ8と対向しない中央部に設けられるとともに、アダプタカバー5が開口部2a周辺部に、水平方向を回転軸方向として回転自在に取り付けられているので、蛍光ランプ8がアダプタカバー5の開閉動作の邪魔にならず、これにより蛍光ランプ8を取り付けたままであっても、アダプタカバー5の開閉動作を行えるようになっており、結果として、蛍光ランプ8を取り付けたまま、アダプタ9との着脱作業が行えるようになっている。
そして、仕切り壁22の電源線挿通孔を介して開口部2a内に導出されている電源線L1をアダプタ9に電気的に接続することによって、電源線L1がアダプタ9の引掛栓刃に電気的に接続され、このようなアダプタ9の下面側から導出された電源線L1によって、外部の商用電源から回路ブロック3への電力供給が行われることになる。
器具本体2をアダプタ9に取り付けた後には、アダプタカバー5で開口部2aを閉じ、上述したように係止具27にてアダプタカバー5を器具本体2に固定する。この後に、ランプカバー6及びキャップ7を上記のようにして取り付けることで、照明器具1のアダプタ9への取付作業が完了し、これにより図1(a)に示すように、照明器具1が天井面Xに設置されることになる。一方、照明器具1をアダプタ9から取り外す際には、キャップ7及びランプカバー6をアダプタカバー5から取り外した後に、アダプタカバー5を回転させて開口部2aを開き、アダプタ保持具21とアダプタ9との係止状態を解除すればよい。尚、以上述べたような器具本体2をアダプタ9に着脱する作業は、開口部2aからアダプタ9を直視した状態で行えるため作業性がよい。
ところで、以上述べたような照明器具1では、外部のリモコン等によって所定の赤外線信号を受光ブロック52に送信することによって、蛍光ランプ8の点灯/消灯/調光等の制御や、LED光源部53の点灯/消灯/調光等の制御を行うことができるように構成されている。
ここで、蛍光ランプ8を点灯させた際には、蛍光ランプ8から下方へ放射された光は、ランプカバー6を透過して下方へ出射される一方、蛍光ランプ8から上方へ放射された光のうち器具本体2の内側に向かった光は、化粧カバー24の下面で反射された後に、ランプカバー6の周壁部61と係止リング62との隙間を通って器具本体2の下方へ出射され、或いはアダプタカバー5やキャップ7を透過して器具本体2の下方へ出射され、これにより室内の照明を行うことができる。
また、蛍光ランプ8から上方へ放射された光のうち器具本体2の外側に向かった光は、器具本体2の化粧カバー24とランプカバー6との間の隙間Dから器具本体2の外方に出射され、この光は、天井面Xを照らす天井照明に用いられる。
一方、照明器具1は、LED光源部53によっても照明を行えるように構成されており、LED光源53を点灯させた際には、下側ボディ50と上側ボディ51とは、ともに透光性を有する樹脂材料を用いて形成されているため、LED光源部53の放射する光は、各ボディ50,51を透過して、アダプタカバー5外へと出射されることになる。つまり、各ボディ50,51が、LED光源部53が放射する光を外部へ出射する窓部として用いられている。
そして、アダプタカバー5から側方へ放射されたLED光源部53の光のうち上方へ向かう光は、器具本体2の化粧カバー24とランプカバー6との隙間Dから器具本体2の外方に出射されて天井照明に用いられる一方、アダプタカバー5から側方へ放射されたLED光源部53の光のうち下方へ向かう光は、ランプカバー6の周壁部61と係止リング62との隙間を通って、主に周壁部61の内面を照らすために用いられる。また、アダプタカバー5から下方へ放射されたLED光源部53の光は、キャップ7を透過して器具本体2の下方へ出射される。このようなLED光源部53の光は、例えば常夜灯として用いられる。
以上述べたように本実施形態の照明器具1では、アダプタ9を覆うアダプタカバー5において、開口部2aを閉じた状態で器具本体2の下面(化粧カバー24の下面)よりも下方に突出する突出面(つまりは、下側ボディ50の下面)に受光ブロック52を露設しているので、受光ブロック52の受光素子52aが赤外線信号を受信し易くなって、赤外線通信による制御の信頼性を向上できるとともに、引掛シーリング用アダプタを隠して美観を向上できるという効果を奏する。
しかもアダプタカバー5は器具本体2の開口部2aを開閉するようにして器具本体2に取り付けられているから、器具本体2をアダプタ9に着脱する際に、従来のようにアダプタカバーを完全に取り外さなくて済み、これにより器具本体2の回路ブロック3とアダプタカバー5の受光ブロック52との接続作業を行う必要がなくなって、アダプタカバー5で開口部2aを開くだけの簡単な作業でアダプタ9への着脱を行うことができるようになり、その結果、器具本体2のアダプタ9への着脱作業が容易に行えるという効果を奏する。さらに着脱作業時にアダプタカバー5が器具本体2から不意に落下してしまうことを防止できるという効果を奏する。
また、アダプタカバー5は、器具本体2の上下方向に略直交する方向(水平方向)を回転軸方向として器具本体2における開口部2aの下端周辺部に回転自在に取り付けられており、回転動作に応じて開口部を開閉するように構成されている。そのため、アダプタカバー5を開閉する際にアダプタカバー5が移動する範囲と器具本体2とが重複する面積が、アダプタカバー5を上下方向を回転軸として器具本体2に取り付けた場合に比べて小さくなり、これによりアダプタカバー5の開閉時に照明負荷である蛍光ランプ8やソケット4等の他の部品が邪魔になることを抑制できるという効果を奏する。
ところで、従来から図8(a)に示すような照明器具300が提供されている。この照明器具300は、引掛シーリング等を用いて天井に設置される略円形の箱状の器具本体310と、器具本体310の下面に取り付けられる二重環型の蛍光ランプ330,340を覆うドーム状のランプカバー320とを有しており、ランプカバー320は、蛍光ランプ330,340の外側に位置する器具本体310の外縁部311で器具本体310に取り付けられている。
また、図8(b)に示すような照明器具400が提供されている。この照明器具400は、引掛シーリング等を用いて天井に設置される略円形の箱状の器具本体410と、器具本体410の下面に取り付けられる二重環型の蛍光ランプ430を覆う円形の皿状のランプカバー420とを有しており、ランプカバー420は、蛍光ランプ430の外側に位置する器具本体410の外縁部411で器具本体410に取り付けられている。
一方、図8(c)に示すような照明器具500が提供されており、この照明器具500は、略円形の箱状の器具本体510と、器具本体510の下面側に取り付けられる複数の白熱灯(又は電球形蛍光ランプ)530…を覆うドーム状のランプカバー520とを有している。そして、ランプカバー520は、蛍光ランプ530…の内側に位置する器具本体510の下面中央部に設けられた取付具511を用いて器具本体510に取り付けられている。
以上述べたような従来の照明器具300において、蛍光ランプ330,340を点灯させた際には、蛍光ランプ330,340の外側に位置する器具本体310の外縁部311でランプカバー320が器具本体310に取り付けられているために、蛍光ランプ330,340より放射された光が、外縁部311(つまりは、ランプカバー320を器具本体310に取り付けるための部位)によって遮られて、天井面に影が生じ、天井照明の見栄えが悪くなってしまうという問題があった。
このような問題点は、図8(b)に示す照明器具400においても同様であり、この照明器具400では、蛍光ランプ430の外側に位置する器具本体410の外縁部411によって、蛍光ランプ430より放射された光が遮られてしまっていた。
これら照明器具300,400に対して、図8(c)に示す照明器具500では、蛍光ランプ530…の内側に位置する器具本体510の下面中央部に設けられた取付具511を用いてランプカバー520が器具本体510に取り付けられているために、天井面に影が生じて見栄えが悪くなってしまうことはない。しかしながら、照明器具500では、取付具511のようなランプカバー520を取り付けるためだけに用いられる別部品が必要となるために、部品点数が増え、製造コストが高くなってしまうという別の問題が生じていた。
これら従来の照明器具300,400,500に対して、本実施形態の照明器具1によれば、蛍光ランプ8の内側に臨む部位においてランプカバー6がアダプタカバー5に取り付けられているので、天井照明を行う際に、ランプカバー6を器具本体2に取り付けるための部位(ランプカバー6の係止片62b及びアダプタカバー5の鍔部50k)が邪魔になることがなくなり、これにより天井面に影が生じて見栄えが悪くなってしまうことを防止できるという効果を奏する。
したがって、蛍光ランプ8を点灯させた際には、上述したように蛍光ランプ8から上方へ放射された光のうち器具本体2の外側へ向かった光は、ランプカバー6の係止片62b及びアダプタカバー5の鍔部50k等に邪魔されることなく、器具本体2の化粧カバー24とランプカバー6との間の隙間Dから器具本体2の外方に出射され、これにより好適な天井照明が行えるようになる。
しかも、器具本体2の開口部2aを開閉するアダプタカバー5を、ランプカバー6を器具本体2に取り付ける部品として兼用しているので、器具本体2にランプカバー6を取り付けるための部品を新たに設ける必要がなくなり、これにより部品点数の削減を図ることができて製造コストの増加を防止できるという効果を奏する。その上、ランプカバー6をアダプタカバー5に取り付ける際には、ランプカバー6の窓孔62aから露出するアダプタカバー5を見ながら取付作業を行うことができるから、取付作業を容易に行うことができるという効果を奏する。
一方、上記の例では、アダプタカバー5に、ランプカバー6を取り付けるための鍔部50kを設けていたが、例えば図6に示すように、アダプタカバー5に鍔部50kを設ける代わりに、化粧カバー24の下面における窓孔24aの周縁部に、ランプカバー6の係止片62bを係止する被係止部29を一体に設けるようにしてもよい。
この被係止部29は、化粧カバー24の下面における窓孔24aの周縁部に、各係止片62bにそれぞれ対応してもうけられた略円弧状のリブからなり、その外側面には、周方向における一端側が開口した係止溝部29aが設けられている。そして、ランプカバー6の取り付けは、ランプカバー6を化粧カバー24に対して上下方向を回転軸として回転させて、ランプカバー6の係止片62bを、一端開口から係止溝部29a内に挿入することによって行う。尚、係止溝部29aは、他端が閉塞されているので、ランプカバー6を安定した状態で取り付けることが可能となる。
以上述べたように、被係止部29を化粧カバー24に設けた場合であっても、蛍光ランプ8の内側に臨む部位においてランプカバー6が化粧カバー24に取り付けられているので、天井照明を行う際に、ランプカバー6を器具本体2に取り付けるための部位(ランプカバー6の係止片62bと化粧カバー24の被係止部29)が邪魔になることがなくなり、これにより天井面に影が生じて見栄えが悪くなってしまうことを防止できるという効果を奏する。しかも、化粧カバー24を、ランプカバー6を器具本体2に取り付ける部品として兼用しているので、器具本体2にランプカバー6を取り付けるための部品を新たに設ける必要がなくなり、これにより部品点数の削減を図ることができて製造コストの増加を防止できるという効果を奏する。その上、ランプカバー6を化粧カバー24に取り付ける際には、ランプカバー6の窓孔62aから露出する化粧カバー24の被係止部29を見ながら取付作業を行うことができるから、取付作業を容易に行うことができるという効果を奏する。