JP4629585B2 - 導光板およびこれを用いる面状照明装置 - Google Patents

導光板およびこれを用いる面状照明装置 Download PDF

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Description

本発明は、光源から出射された光を拡散して光出射面から照明光を出射する導光板を有し、屋内外を照明する面状照明装置、もしくは液晶表示パネルや広告パネルや広告塔や看板などのバックライトとして用いられる面状照明装置に関する。
液晶表示装置には、液晶パネル(LCD)の裏面側から光を照射し、液晶パネルを照明するバックライトユニットが用いられている。また、広告パネル広告塔の看板などにも同様にバックライトユニットが用いられている。バックライトユニットは、照明用の光源、この光源から出射した光を拡散して被照明体を照射する導光板、導光板から放射される光を均一化するプリズムシート、および拡散シートなどの部品を用いて構成される。
このような、バックライトユニットの一例として、側端面に複数の点光源を配置した平板型の導光板を有し、この導光板の被照明体と対向する面に光拡散部として円柱形の凹形状を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この導光板は上述のように構成されることにより、導光板の面に垂直な方向への出射光強度を導光板の面に垂直な方向に対し斜め方向への出射光強度より小さくすることができるとしている。
また、別の例として、矩形形状光出射面と、その一辺に平行で矩形状略中央部に位置する厚肉部と、厚肉部に平行に形成される薄肉端部と、棒状光源を収納するための平行溝が前記厚肉部の略中央に前記一辺と平行に形成されており、前記平行溝の両側に棒状光源の軸を含み矩形状光出射面に対して垂直な面に対して対称であり、線状光源と、矩形状の光出射面、前記光出射面の反対側の面に前記線状光源を収納するために形成された少なくとも1つの平行溝を備え、前記線状光源から入射した光を拡散し前記光出射面から出射する、明度ムラのない良好な照明機能を有する導光板が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−7014号公報 特開2005−234397号公報
近年、液晶表示装置の薄型化、低消費電力化が要望されると共に、面状照明装置の軽量化および大型化が要望されている。これに対して、特許文献1および2に記載されているような導光板を複数つなぎ合わせることで導光板の大型化を図ることができる。しかしながら、このような方法で導光板の大型化を行うだけでは重量が増加して、その結果、導光板に歪みが生じ、導光板の光出射面から出射される光の輝度分布を均一に保つことができない等の問題があった。
ここで、この特許文献1に記載の導光板は、端面に光源が配置された、いわゆるサイドライト型の面状照明装置に用いられるものである。このような導光板を複数つなぎ合わせて大型化を行った面状照明装置で輝度分布の均一性を維持するためには、導光板をより厚くする等の必要があり、同時に軽量化および薄型化を実現することが困難であるという問題があった。
また、特許文献2に記載された導光板を複数つなぎ合わせることにより、大型の液晶パネルにも使用可能な大サイズの導光板を実現することができる。この導光板は光源からの出射光を高い効率で利用することができる点で非常に好ましいといえる。しかしながら、導光板を用いない直下型の照明装置と比較するとやはり重量が大きくなってしまうという問題があった。
また、導光板を用いると、出射する光が出射面に対して正面に立ち上がらない傾向がある。このような場合に出射光の正面方向への指向性を向上させ、出射光の角度分布の偏りを緩和するためには、プリズムシート等の光の指向性を調整する部材が必要となり、部品点数が増えるという問題もあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、導光板から出射する出射光の輝度分布を均一に維持しつつ、導光板の軽量化を図ると共に、出射光の角度分布の偏りを改善して、大型の面状照明装置であっても好適に使用可能な導光板およびその導光板を用いた面状照明装置を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明の第1の態様は、矩形状光射出面と、その一辺に平行で矩形状略中央部に位置する厚肉部と、前記厚肉部に平行に形成される薄肉端部と、線状光源を収納するための平行溝が、前記厚肉部の略中央に前記一辺と平行に形成されており、前記平行溝の両側に前記線状光源の軸を含み前記矩形状光出射面に対して垂直な面に対して対称であり、前記厚肉部から前記一辺に直交する方向に両側の前記薄肉端部に向かって肉厚が薄くなり、傾斜背面を形成する傾斜背面部と、を有する透明な導光板であって、前記平行溝の前記直交する方向の断面形状において、前記平行溝の前記矩形状光出射面に垂直な中心線に対して、前記矩形状光出射面に向かって前記平行溝の先端部分を対称に細くしており、前記平行溝の少なくとも前記先端部分の断面形状が、前記中心線に対して対称な交差する2つの双曲線形状、三角形状、U字状、または放物線状であり、前記傾斜背面部から、前記矩形状光出射面に対して略垂直方向に貫通して前記矩形状光出射面に開口部を有する複数の貫通孔を備えることを特徴とする導光板を提供する。
本発明の第1の態様において、前記開口の面積が、0.2〜400mmであるのが好ましい。また、前記光出射面における前記開口部の個数が、1mmあたり0.0005〜0.7個であるのが好ましい。また、前記光出射面に対する前記開口の面積占有率が、0.05〜82%であるのが好ましい。
また、前記貫通孔の前記光出射面と平行な断面の形状が円形であるのが好ましい。ここで、前記円形は真円および楕円を含むものである。
あるいは、前記貫通孔の前記光出射面と平行な断面の形状が矩形であるのが好ましい。ここで、前記矩形は正方形を含むものである。
前記光出射面が矩形状であり、前記光出射面の反対側の面に前記光源を収納する溝を少なくとも1つ備えるのが好ましい。
前記導光板が、矩形形状の光出射面と、この光出射面と直交する側面の少なくとも1つの近傍に線状に形成された前記光源を有するのも好ましい。
また、本発明の第2の態様は、上記いずれのいずれかに記載された導光板と、光源とを有することを特徴とする面状照明装置を提供する。
本発明によれば、上述のような構成とすることにより、導光板の軽量化を図ると共に、導光板から出射される光の一部の出射面に対する角度(出射角)を垂直方向に立ち上げて、出射光の角度分布の偏りを改善することができる。
また、本発明のより好ましい態様によれば、貫通孔の大きさ、配置および単位面積あたりの個数あるいは面積占有率等を適宜調整することにより、輝度分布が均一とすることができる。
また、上記導光板を使用することにより、輝度分布を均一としつつも、薄型かつ大型化が可能な面状照明装置を提供することができる。
以下に、本発明の面状照明装置について説明する。
図1は、本発明の面状照明装置の一実施形態を示し、光出射面側から見た外観を示す概略斜視図である。図2(a)、(b)、(c)および(d)は、それぞれ図1に示す面状照明装置の正面図、底面図、側面図および背面図である。図3は、図1に示す面状照明装置の一実施形態の部分断面図である。なお、これらの図も含め、以下の図においては、理解を容易にするために、面状照明装置の厚みの方向に、拡大して示されている。
図1および図2(a)〜(d)に示すように、面状照明装置10は、複数の線状光源12を含み、矩形状の光出射面14aから均一な光を出射する照明装置本体14と、内部に照明装置本体14を収納し、光出射面14aの側(表面側)に矩形状の開口部16aが形成された筐体16と、筐体16の、光出射面14aと逆側(裏面側)に取り付けられ、複数の線状光源12をそれぞれ点灯するのに用いられる複数のインバータユニット18を収納するインバータ収納部20と、インバータ収納部20に収納される複数のインバータユニット18に接続され、それぞれ複数の線状光源12を点灯するための電源38(図8参照)とを有する。
ここで、照明装置本体14は、矩形状の光出射面14aから均一な光を出射するためのものであって、図3、図4、図5(a)および図5(c)に示すように、基本的に、複数の線状光源12と、光出射面14aの側に矩形状の光出面22aが形成され、その裏側に複数の線状光源12をそれぞれ収納する複数の平行溝22bが形成され、隣接する平行溝22bの間に光出面22a側からその裏側に向かう厚みが最も薄い最薄部22cが形成され、光出面22aに対して略垂直な複数の貫通孔40が形成される導光板22と、導光板22の光出面22a側に配置され、矩形状の光出射面14aを形成する矩形状の平面を持つ光学部材ユニット24と、導光板22の裏面22dに沿って配置される反射部材26とを備える。
なお、図4に示す照明装置本体14は、導光板22を構成する1つの単位となる1つの平行溝22bを持つ単位導光板23についてのみについて示したものであるが、図3に示すように、照明装置本体14は、複数の単位導光板23からなる導光板22によるものであり、導光板22の上部に配置される光学部材ユニット24も、導光板22の光出射面22aと略同一のサイズ(面積)を持つものであることは言うまでもない。
線状光源12は、導光板22の複数の平行溝22b内に配置され、それぞれインバータユニット18と接続されている。本発明に用いられる線状光源12は、線状、すなわち細径の棒状の冷陰極管(CCFL:図8参照)であり、面状に照明するために用いられる。ここでは、線状光源12として冷陰極管を用いたが、本発明はこれに限定されず、線状光源12としては、棒状光源(線状光源)であれば、どのようなものでもよく、冷陰極管(CCFL)の他、例えば、通常の蛍光管(熱陰極管;HCFL)、外部電極管(EEFL)、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ等の光源を用いることができる。なお、線状光源12として、LEDを用いる場合には、導光板22の平行溝22bと同等の長さを有する円柱状または角柱状の透明な導光体を用い、その導光体の上面および底面にLEDを配置し、LEDの光を導光体の上面および底面から入射し、導光体の側面から出射するLED光源を用いても良い。
なお、複数の線状光源12の点灯および消灯を行うインバータユニット18および電源38(図8参照)については、後述する。
導光板22は、図5(a)に示すように、複数の単位導光板23から構成される。
単位導光板23は、透明樹脂により形成され、図5(b)に示すように、矩形状の個別光出射面23aと、その一辺に平行な厚肉部23bと、この厚肉部23bの両側に一辺に平行に形成される薄肉端部23cと、厚肉部23bから一辺に直交する方向に両側の薄肉端部23cに向かって肉厚が薄くなり、導光板22の裏面22dを構成し、曲面状の傾斜面23dを形成する傾斜背面部23eと、肉厚部23bに一辺に平行に形成される、光源12を収納するための平行溝22bとを有する。すなわち、単位導光板23は、1つの平行溝22bを備え、この平行溝22bに平行な方向には、導光板22の光出射面14aと同じ長さの個別光出射面23aを持つものである。
単位導光板23および導光板22の構造や材質については、本出願人の出願に係る特開2005−234397号公報の[0036]〜[0039]に開示されているものを適用することができる。
なお、平行溝22bは、図示例の如く、交差する2つの双曲線形状でも良いが、このほか、3角形状、U字状、放物線状などの輝度均一化効果のある形状であればどのようなものでも良く、本出願人の出願に係る特開2005−234397号公報の[0040]〜[0058]に開示されているものを適用することができる。
また、傾斜面23dは、図示例の如く、曲面から形成されていてもよく、また、個別光出射面23aに対する傾斜角度が一定の平面であっても良いし、傾斜角度が徐々に変化する複数の平面から構成されていても良いが、これらの曲面や平面は平行溝22bには平行である必要がある。
なお、平行溝22bおよび傾斜面23dの、平行溝22bと直交する断面のプロファイルは、特に制限的ではないが、個別光出射面23aから出射される照明光の輝度の均一性が高く、また、輝度の低下が少なければ、特に制限的ではないが、本出願人の出願に係る特願2004−325251号に開示されているものを適用することができる。
図5(a)および(c)に示すように、本発明に係る導光板22は複数の貫通孔40を有する。この貫通孔40は、導光板22の光出面22aに対して略垂直方向に導光板を貫通する孔である。
図示例では、複数の貫通孔40が、平行溝22bが形成されている位置を除いた位置に、格子状に配されている。
また、図示例では、貫通孔40は、円柱状の孔であり、その開口部40aの直径は、1mmであり、光出射面22aの1mmあたりの貫通孔40の個数は、0.25個であり、光出射面22aにおける開口部40aの面積占有率は、19.6%である。
ここで、図6は、本願の貫通孔40の縦断面と、導光板22から出射する光の光路を模式的に示す説明図である。図6に示すように、導光板22の光出面22aからの出射光αは、屈折作用により光出面22aの法線に対して入射時よりも大きな角度で出射する。これに対して、貫通孔40の壁面40aからの出射光βは、屈折作用により導光板22の光出射面22aの法線に対して入射時よりも小さい角度で出射する。すなわち、本発明の導光板22は、導光板22からの出射光の一部を貫通孔40の壁面40bから、光出面22aから出射する光よりも光出面22aの法線方向に対して鋭角に出射することにより、出射光の光出面22aの法線に対する角度分布の偏りを緩和することができる。
ここで、特許文献1に記載された導光板のようにその表面に凹部を有するものであっても導光板の軽量化を図ることはできる。しかしながら、このような凹部を有する導光板と本発明に係る貫通孔を有する導光板との輝度分布を比較すると、輝度の均一性の点で本発明に係る貫通孔の方が優れている。
なお、図示例の導光板22では、直径が1mmの複数の貫通孔40が格子状に配されているとしたが、本発明はこれに限定されない。
本発明の導光板22は、貫通孔40の開口部40aの面積(断面の面積)、貫通孔40の配置位置、および導光板22における単位面積あたりの貫通孔の個数などを調整することにより、光出射面22aにおける輝度分布が均一となるように調整することができる。また、導光板22からの出射光の光出面22aの法線方向に対する角度分布が好適な値となるように調整することができる。
例えば、輝度分布の均一性や、光の利用効率等を考慮すると、貫通孔40の開口部40aの面積が0.2〜400mmであるのが好ましい。
また、光出射面22aの1mmあたりの貫通孔40の個数が0.0005〜0.7個であるのが好ましい。
また、光出射面22aにおける開口部40aの面積占有率が0.05〜82%であるのが好ましい。
ここで、輝度分布が均一となるように調整するとしたが、本発明はこれに限定されず、輝度分布および出射光の角度分布が所望の値となるように貫通孔40の開口部40aの面積、貫通孔40の単位面積あたりの個数、貫通孔の配置等を適宜決定してもよい。また、輝度分布や出射光の角度分布等を所望の値とするために、導光板22の光出面22aの領域毎に貫通孔40の面積占有率が異なるように貫通孔40を不均一に配置してもよい。
また、図示例では、貫通孔40の断面形状は円形であるとしたが、本発明はこれに限定されず、図7(a)に示す楕円形や、図7(b)に示すような矩形や、その他各種の多角形としてもよく、光の利用効率を考慮すると矩形であるのが好ましい。
また、上述のように、導光板22に複数の貫通孔40を形成することにより、本発明の目的の1つである導光板の軽量化を図ることができる。
単位導光板23は、平行溝22bに収納された線状光源12から出射された照明光を入射させ、厚肉部23bから薄肉端部23cに向かって個別光出射面23aに平行な方向に傾斜背面部23e内を伝播させた照明光、および裏面を構成する傾斜面23dに向かい、傾斜面23dおよびこれに沿って配置される反射部材26で反射された照明光の一部を個別光出射面23aから、その他を貫通孔40の壁面40bから均一な照明光として出射させる。
こうして、複数の単位導光板23が連結された導光板22の光出面22aから均一な照明光が出射される。
導光板22は、図5(a)に示すように、平行溝22bと直交する方向に隣接する単位導光板23同士が各薄肉端部23cで連結された構造を有し、薄肉端部23cの連結部分が導光板22の最薄部22cを形成する。この場合には、複数の単位導光板23の光出射面23aは、面一に連結され、導光板22では、均一な平面の光出射面22aが形成されるのはいうまでもない。
なお、導光板22は、図5(a)に示すように、複数の単位導光板23を連結した状態で一体成形した1枚の導光板連結体であっても良いが、低コスト化や歩留まりの向上や製造の容易性を考慮し、一体成形された複数の単位導光板23の導光板連結体を複数個連結して大面積の光出射面22aを持つ大型の導光板としても良い。この場合には、導光板連結体は、隣接する導光板連結体の単位導光板23の薄肉端部23c同士を連結して、平行溝22bと直交する方向に連結して、大型化し、光出射面22aを大面積化しても良いし、隣接する導光板連結体の薄肉端部23cと直交する端部同士を連結して、平行溝22bと平行な方向に連結して、大型化し、光出射面22aを大面積化しても良いし、これらを同時に行って、平行溝22bと平行な方向および直交する方向に連結して、さらに、大型化し、光出射面22aを大面積化しても良い。なお、このとき、複数の導光板連結体の均一な平面状の光出射面は、面一に連結され、導光板22では、均一な平面の光出射面22aが形成されるのはいうまでもない。この場合には、線状光源12は、導光板連結体を連結した導光板22の平行溝22bの長さを持つ線状光源とするのが好ましく、また、導光板22の上部に配置される光学部材ユニット24は、導光板22の光出射面22aと略同一のサイズ(面積)を持つものであるのが好ましい。
光学部材ユニット24は、導光板22の光出射面22aから出射された均一な照明光をより均一にして、照明装置本体14の光出射面14aから均一性がさらに向上した照明光を出射するためのもので、図3および図4に示すように、光出射面14aを構成する、導光板22の平行溝22bと平行なマイクロプリズム列が形成され、導光板22の光出射面22aから出射された照明光の集光性を高めて輝度を改善するプリズムシート24aと、導光板22の光出射面22aから出射する照明光を拡散して均一化する拡散シート24bと、導光板22の光出射面22aから出射された照明光の輝度むらを低減させるために用いられるもので、透明フィルム25aおよびこの表面に輝度むらに応じて配置され、拡散反射体からなる多数の透過率調整体25bを備える透過率調整部材24cとを有する。
なお、透過率調整部材24cは、導光板22の光出射面22aに近い側に設けられるのが好ましいが、プリズムシート24aおよび拡散シート24bの配置順序や配置数は限定的ではなく、また、光学部材ユニット24に用いられるプリズムシート24a、拡散シート24bおよび透過率調整部材24cは、上述したものに限定されず、導光板22の光出射面22aから出射された照明光をより均一にすることができるものであれば、どのような光学部材を用いても良い。なお、プリズムシート24aは、導光板22の裏面22d側の反射部材26との間に配置しても良いし、導光板22の裏面22d自体にプリズム列を形成しても良い。
プリズムシート24a、拡散シート24bおよび透過率調整部材24cからなる光学部材ユニット24に用いられる光学部材については、本出願人の出願に係る特開2005−234397号公報の[0028]〜[0033]に開示されているものを適用することができる。
照明装置本体14に用いられる反射部材26は、線状光源12から出射された照明光の利用効率を向上させるためのもので、導光板22の平行溝22bが形成される裏側に平行溝22bを除く導光板22の裏面22dに沿って配置され、導光板22の背面から漏洩する光を反射して、再び導光板22に入射させる反射シート26aと、隣接する反射シート26a間の、導光板22の各平行溝22bを塞ぐように線状光源12の背面に配置され、線状光源12の下面から光を反射して、導光板22の平行溝22bの側壁面から反射光を入射させるリフレクタ26bとを備える。
照明装置本体14は、基本的に、以上のように構成される。
一方、筐体16は、図3に示すように、照明装置本体14を収納して支持し、かつその光出射面14a側と反射部材26側とから挟み込み、固定するものであり、上面が開放され、上方から導光板組立体14を収納して支持すると共に、その4方の側面を覆う下部筐体30と、照明装置本体14の矩形状の光出射面14aより小さい、上面に開口部16aとなる矩形状の開口が形成され、下面が開放され、導光板組立体14およびこれが収納された下部筐体30をその4方の側面も含め覆うように、これらの上方から被せられる上部筐体32と、下部筐体30の側壁と上部筐体32の側壁との間に嵌挿される凹(U字)型の折返部材34と、下部筐体30の底部に配置され、導光板22の裏面22dを反射部材26を介して支持して、面状照明装置本体14全体をも支持する導光板支持部材36とを有する。なお、図3には、図示しないが、下部筐体30の裏側には、複数のインバータユニット18を収納するインバータ収納部20(図2参照)が取付られている。
ここで、下部筐体30と折返部材34との接合方法、折返部材34と上部筐体32との接合方法としては、ボルトおよびナット等を用いる方法、接着剤を用いる方法等種々の公知の方法を用いることができる。
上部筐体32は、下部筐体30よりも大きく、少なくとも、照明装置本体14の導光板22の平行溝22bまたはこれに収納された線状光源12に平行な下部筐体30の両端の外側壁面とこれに対向する上部筐体32の両内側壁面との各間隙には、折返部材34が配置される必要があるが、折返部材34は、筐体16の4方の側面において下部筐体30の側壁と上部筐体32の側壁との間に配置されても良い。また、凹状の折返部材34の凹部を補強する補強部材を取り付けることも好ましい。
このように折返部材34を配置することで、筐体16の剛性を高くすることができ、光を均一に効率よく出射させることができる反面、平行溝22bの存在により反りが生じ易い導光板22であっても、反りを矯正し、または、導光板22に反りが生じることを防止でき、輝度むら等を生じさせることなく、良好な光学特性を得ることができる。
また、導光板支持部36は、ポリカーボネート等の樹脂により形成され、図示例では、導光板22の最薄部22cの部分の裏面22dの形状を反転した形状を有する凸状の部材であって、下部筐体30の底部に導光板22の裏面22dに沿って導光板22の最薄部22c毎に所定の間隔をおいて配置されているが、本発明は、これに限定されず、導光板22の裏面22dの形状を反転した形状を有する凸状の部分が所定の間隔をおいて設けられている連続した部材であっても良い。
なお、筐体16には、その4つの隅部を接合するL字金具などの止め金具や、照明装置本体14のプリズムシート24aと上部筐体30の開口部14aの周縁部との間にゴムなどの弾性材料からなる弾性部材や、照明装置本体14のプリズムシート24aの上面全体を保護する保護部材などが設けられていても良い。
筐体16は、基本的に以上のように構成される。
次に、照明装置本体14の導光板22の平行溝22bに収納される複数の線状光源12の駆動装置について説明する。
図8(a)および(b)に示す駆動装置37は、複数のCCFLなどの線状光源12を駆動する、すなわち点灯および消灯を行い、面状照明装置10の照明の駆動を行なうものであり、複数のCCFLなどの線状光源12にそれぞれ接続される複数のインバータユニット18と、この複数のインバータユニット18が接続される電源38とを備えるものである。なお、図8(b)には、インバータユニット18の詳細な構成を示すために、1本のCCFLなどの線状光源12を点灯するための駆動装置37としてそのブロック図が示されている。
電源38は、直流電圧、例えばDC24Vの直流電圧を出力する直流電源である。この直流電圧は、電源38に接続された複数のインバータユニット18の各々に供給される。
インバータユニット18は、電源38から供給された直流電圧から所定電圧(例えば、650Vp−p)の所定周波数の1次側交流信号を生成する駆動回路18aと、線状光源12に接続され、駆動回路18aで生成された1次側交流信号をCCFL等の線状光源12を点灯させるために必要な高電圧の2次側交流信号(例えば、6500Vp−p、1000〜2400Vrms)に昇圧するトランス18bと、CCFL等の線状光源12に接続され、その管電流を検出する管電流検出回路18cと、管電流検出回路18cから出力される管電流がフィードバックされ、駆動回路18aにおいて1次側交流信号を生成するための所定周波数のクロック(基本波)をフィードバックされた管電流に応じて発振する電圧制御発振回路18dとを備える。
本発明においては、線状光源12の駆動装置37をこのように構成することにより、効率よく、安定して、しかも安全に複数の線状光源12を同時かつ均一に点灯し、均一な輝度で発光させることができる。
なお、本発明においては、複数の線状光源12を同時に点灯しているが、インバータユニット18によって一部のみを点灯するようにしても良いし、これらを切り換えるようにしても良い。
線状光源の駆動装置および面状照明装置は、基本的に、以上のように構成される。
上述した実施形態の面状照明装置10は、筐体16の裏側にインバータ収納部20を設け、複数のインバータユニット18を収納するものであったが、本発明の面状照明装置はこれに限定されず、図9に示す面状照明装置11のように、線状光源12と直交する側の筐体16の開口部16aの周辺部において、下部筐体30と上部筐体32との間に空間を設けてインバータ収納部20とし、複数のインバータユニット18を収納するようにしても良い。こうすることにより、面状照明装置11の裏面、すなわち、筐体16の裏面を平坦にすることができ、天井や壁面への取り付けを容易にすることができる。
以上、本発明の面状照明装置および液晶表示装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施態様に限定はされず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
例えば、好適な実施例として、図2および図5に示すような導光板22を有する面状照明装置について説明したが、本発明はこれ限定されない。例えば、平板状の導光板の少なくとも1つの側端面の近傍に線状光源を有し、この線状光源からの光を光出射面から出射する、いわゆるサイドライト型の導光板を有するものであっても本発明が好適に適用可能である。
図10に示す、照明装置本体54は、平板状の導光板62(図11参照)と、その側端面に配置された線状光源52と、導光板62の光出射面62a側に配置されるプリズムシート64a、拡散シート64bおよび透過率調整部材64cを備える光学部材ユニット64と、光学部材ユニット64が配された方とは逆の面に配される反射部材66とを有する。なお、本実施例の線状光源52、光学部材ユニット64および反射部材66は基本的に第1の実施例で説明したものと同様であるので、その詳細な説明は省略する。
また、図11に示すように、導光板62は矩形の光出面62aと、その光出面62aと略垂直方向に複数の貫通孔70とを有する。図示例では、貫通孔70は、その断面形状が円形で、光出面62aに格子状に配置されている。
導光板62は、側端面に配置された線状光源52から出射された照明光を入射させ、厚内部を伝播させた照明光、および裏面に沿って配置される反射部材66で反射された照明光の一部を光出面62aから、その他を貫通孔70の壁面70bから均一な照明光として出射させる。こうして、導光板62の光出面62aから均一な照明光が出射される。
ここで、本実施例においても同様に、導光板63に複数の貫通孔70を形成して、その貫通孔70の開口部70aの面積、貫通孔70の配置位置、および導光板62における単位面積あたりの貫通孔の個数等を調整することにより、導光板の軽量化を図ると共に、出射光の角度分布の改善および、輝度分布の均一化を実現することができる。
また、同様に、貫通孔70の断面形状(開口部70aの形状)は、円形に限定されず、楕円形、矩形およびその他の種々の多角形であってもよく、光の利用効率等を考慮すると矩形であるのが好ましい。
さらに、図示例では、貫通孔70が格子状に配置されとしているが、これに限定されず、輝度分布や出射光の角度分布を考慮して適宜決定すればよい。
また、光出面62a面積占有率が不均一であってもよく、出射光の角度分布や輝度分布等を考慮して貫通孔70の大きさや個数や配置等を適宜決定すればよいのも同様である。
本発明の面状照明装置の一実施形態の光出射面側から見た外観を示す概略斜視図である。 (a)、(b)、(c)および(d)は、それぞれ図1に示す面状照明装置の正面図、長手方向の側面図、短手方向の側面図および背面図である。 図1に示す面状照明装置の一実施形態の部分断面図である。 図3に示す面状照明装置に用いられる1つの単位導光板に対応する面状照明装置本体の概略斜視図である。 (a)は、図3に示す面状照明装置に用いられる導光板の概略斜視図であり、(b)は、図4に示す面状照明装置本体の1つの単位導光板の側面形状を示す側面図であり、(c)は、図4に示す面状照明装置本体の1つの単位導光板の断面形状を示す断面図である。 本発明の導光板を通過する光の光路を模式的に示す説明図である。 本発明の貫通孔の他の実施形態を示す斜視図である。 (a)は、図2に示す面状照明装置に用いられる線状光源の駆動装置の一実施形態の配線図であり、(b)は、(a)に示す線状光源の駆動装置のブロック図である。 本発明の面状照明装置の他の実施形態を示す概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る導光板を用いた照明装置本体を示す概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る導光板を示す斜視図である。
符号の説明
10、11 面状照明装置
12、52 線状光源
14、54 照明装置本体
14a 光出射面
16 筐体
16a 開口部
18 インバータユニット
18a 駆動回路
18b トランス
18c 管電流検出回路
18d 電圧制御発振回路
20 インバータ収納部
22 導光板
22a、62a 光出面
22b 平行溝
22c 最薄部
22d 裏面
23 単位導光板
23a 個別光出射面
23b 厚肉部
23c 薄肉端部
23d 傾斜面
23e 傾斜背面部
24、64 光学部材ユニット
24a、64a プリズムシート
24b、64b 拡散フィルム
24c、64c 透過率調整部材
25a 透明シート
25b 透過率調整体
26、66 反射部材
26a 反射フィルム
26b リフレクタ
30 下部筐体
32 上部筐体
34 折返部材
36 導光板支持部材
37 駆動装置
38 電源
40、70 貫通孔
40a、70a 開口部
40b、70b 壁面

Claims (7)

  1. 矩形状光射出面と、
    その一辺に平行で矩形状略中央部に位置する厚肉部と、
    前記厚肉部に平行に形成される薄肉端部と、
    線状光源を収納するための平行溝が、前記厚肉部の略中央に前記一辺と平行に形成されており、
    前記平行溝の両側に前記線状光源の軸を含み前記矩形状光出射面に対して垂直な面に対して対称であり、
    前記厚肉部から前記一辺に直交する方向に両側の前記薄肉端部に向かって肉厚が薄くなり、
    傾斜背面を形成する傾斜背面部と、を有する透明な導光板であって、
    前記平行溝の前記直交する方向の断面形状において、前記平行溝の前記矩形状光出射面に垂直な中心線に対して、前記矩形状光出射面に向かって前記平行溝の先端部分を対称に細くしており、
    前記平行溝の少なくとも前記先端部分の断面形状が、前記中心線に対して対称な交差する2つの双曲線形状、三角形状、U字状、または放物線状であり、
    前記傾斜背面部から、前記矩形状光出射面に対して略垂直方向に貫通して前記矩形状光出射面に開口部を有する複数の貫通孔を備えることを特徴とする導光板。
  2. 前記開口部の面積が、0.2〜400mmである請求項1に記載の導光板。
  3. 前記矩形状光出射面における前記開口部の個数が、1mmあたり0.0005〜0.7個である請求項2に記載の導光板。
  4. 前記矩形状光出射面に対する前記開口部の面積占有率が、0.05〜82%である請求項2または3に記載の導光板。
  5. 前記貫通孔の前記矩形状光出射面と平行な断面の形状が円形である請求項1〜4のいずれかに記載の導光板。
  6. 前記貫通孔の前記矩形状光出射面と平行な断面の形状が矩形である請求項1〜4のいずれかに記載の導光板。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載された導光板と、
    光源とを有することを特徴とする面状照明装置。
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