しかしながら、特許文献1では、文書作成者は所望の情報を選択するだけで、所望する文書テンプレートを使用した文書を作成できるが、予め用意された文書テンプレート以外の形式で文書を作成することができないため、高度な文書を作成することができないことが問題である。また、文書テンプレートの利用に関するセキュリティ機能がないため、一回でも文書作成者に文書テンプレート情報を提供すると、文書テンプレート情報が無断で複製され、不正利用されるという問題もある。
特許文献2では、使用したアプリケーションプログラムに対する対価を課金しているが、アプリケーションプログラムを使用した処理結果だけをユーザへ提供するシステムが開示されており、アプリケーションプログラム本体をユーザへ提供するシステムは開示されていない。また、アプリケーションプログラムに関するセキュリティ機能がないため、一回でも文書作成者にアプリケーションプログラムを提供すると、アプリケーションプログラム情報が無断で複製され、不正利用されるという問題がある。
特許文献3及び特許文献4では、自己保護文書(SPD)を使用しても、自己保護文書内にある情報ファイルは、情報ファイルの利用処理の最終段階において復号化した情報ファイルのデータが必要となるために、必ずしも自己保護文書内にある情報ファイルの不正利用を防止できるとは限らないことが問題である。また、電子文書を作成・表示する手段に関しては、考慮されておらず、電子文書の表示用アプリケーションプログラムを購入しなくては、電子文書が表示できないことが問題である。
上述したような問題に加え、電子文書を作成する機会が少ないユーザやアプリケーションプログラム全体の性能を明確に評価したいユーザにとっては、アプリケーションプログラムを販売するのではなく、電子文書を作成した数やアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うような電子文書の販売形態が望まれている。
本発明の目的は、提供するアプリケーションプログラムの不正利用を防ぎ、ユーザが電
子文書を作成した数又はアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支
払うことができるカプセル化文書処理装置、カプセル化文書処理方法、カプセル化文書処理プログラム、カプセル化文書処理システム、及びデータ構造を提供することである。
請求項1記載の発明のカプセル化文書処理装置は、閲覧装置から、コンテンツ情報と、前記コンテンツ情報を表示するための暗号化されたコンテンツ情報表示プログラムとを単一文書にカプセル化したカプセル化文書を受信する受信部と、受信した前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報表示プログラムを復号化する復号化部と、復号化された前記コンテンツ情報表示プログラムを使用して、前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報を前記閲覧装置上に表示するための表示情報を作成する表示情報作成部と、作成された前記表示情報を前記前記閲覧装置に送信する表示情報送信部と、を備えた。
したがって、コンテンツ情報表示プログラムを暗号化することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことが可能になり、例えば、カプセル化文書を特定の復号化装置へ送信しないとコンテンツ情報が表示されないため、提供先(文書作成者)のコンピュータが提供元(カプセル化文書提供者)のコンピュータを仲介せずに、閲覧先(文書閲覧者)のコンピュータにカプセル化文書を配布することを防ぐことが可能になる。
また、作成した表示情報を提供先のコンピュータに送信することによって、提供先や閲覧先のコンピュータにコンテンツ情報表示プログラムがインストールされていなくても、コンテンツ情報を表示装置等に表示させることが可能になる。
請求項2記載の発明のカプセル化文書処理装置は、請求項1記載のカプセル化文書処理装置において、文書作成装置から、文書をカプセル化する要求を示す要求情報を受信する要求情報受信部と、受信した前記要求情報に対応するコンテンツ情報表示プログラムを作成するプログラム作成部と、をさらに備えたこと、を特徴とする。
したがって、請求項1記載のカプセル化文書を作成することによって、請求項1記載の発明と同様な作用を奏する。
請求項3記載の発明のカプセル化文書処理方法は、閲覧装置から、コンテンツ情報と、前記コンテンツ情報を表示するための暗号化されたコンテンツ情報表示プログラムとを単一文書にカプセル化したカプセル化文書を受信する受信ステップと、受信した前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報表示プログラムを復号化する復号化ステップと、復号化された前記コンテンツ情報表示プログラムを使用して、前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報を前記閲覧装置上に表示するための表示情報を作成する表示情報作成ステップと、作成された前記表示情報を前記前記閲覧装置に送信する表示情報送信ステップと、を含むことを特徴とする。
したがって、コンテンツ情報表示プログラムを暗号化することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことが可能になり、例えば、カプセル化文書を特定の復号化装置へ送信しないとコンテンツ情報が表示されないため、提供先(文書作成者)のコンピュータが提供元(カプセル化文書提供者)のコンピュータを仲介せずに、閲覧先(文書閲覧者)のコンピュータにカプセル化文書を配布することを防ぐことが可能になる。
また、作成した表示情報を提供先のコンピュータに送信することによって、提供先や閲覧先のコンピュータにコンテンツ情報表示プログラムがインストールされていなくても、コンテンツ情報を表示装置等に表示させることが可能になる。
請求項4記載の発明のカプセル化文書処理プログラムは、コンピュータを、閲覧装置から、コンテンツ情報と、前記コンテンツ情報を表示するための暗号化されたコンテンツ情報表示プログラムとを単一文書にカプセル化したカプセル化文書を受信する受信ステップと、受信した前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報表示プログラムを復号化する復号化ステップと、復号化された前記コンテンツ情報表示プログラムを使用して、前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報を前記閲覧装置上に表示するための表示情報を作成する表示情報作成ステップと、作成された前記表示情報を前記前記閲覧装置に送信する表示情報送信ステップ、として機能させることを特徴とする。
したがって、コンテンツ情報表示プログラムを暗号化することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことが可能になり、例えば、カプセル化文書を特定の復号化装置へ送信しないとコンテンツ情報が表示されないため、提供先(文書作成者)のコンピュータが提供元(カプセル化文書提供者)のコンピュータを仲介せずに、閲覧先(文書閲覧者)のコンピュータにカプセル化文書を配布することを防ぐことが可能になる。
また、作成した表示情報を提供先のコンピュータに送信することによって、提供先や閲覧先のコンピュータにコンテンツ情報表示プログラムがインストールされていなくても、コンテンツ情報を表示装置等に表示させることが可能になる。
請求項5記載のカプセル化文書処理システムは、ネットワークに接続された、文書を作成する文書作成装置と、前記文書をカプセル化してカプセル化文書を作成するカプセル化文書作成装置と、前記カプセル化文書を閲覧する閲覧装置とを備えたカプセル化文書処理システムであって、前記カプセル化文書作成装置は、閲覧装置から、コンテンツ情報と、前記コンテンツ情報を表示するための暗号化されたコンテンツ情報表示プログラムとを単一文書にカプセル化したカプセル化文書を受信する受信部と、受信した前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報表示プログラムを復号化する復号化部と、復号化された前記コンテンツ情報表示プログラムを使用して、前記カプセル化文書に含まれる前記コンテンツ情報を前記閲覧装置上に表示するための表示情報を作成する表示情報作成部と、作成された前記表示情報を前記前記閲覧装置に送信する表示情報送信部と、を備えたことを特徴とする。
したがって、コンテンツ情報表示プログラムを暗号化することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことが可能になり、例えば、カプセル化文書を特定の復号化装置へ送信しないとコンテンツ情報が表示されないため、提供先(文書作成者)のコンピュータが提供元(カプセル化文書提供者)のコンピュータを仲介せずに、閲覧先(文書閲覧者)のコンピュータにカプセル化文書を配布することを防ぐことが可能になる。
また、作成した表示情報を提供先のコンピュータに送信することによって、提供先や閲覧先のコンピュータにコンテンツ情報表示プログラムがインストールされていなくても、コンテンツ情報を表示装置等に表示させることが可能になる。
請求項1記載の発明のカプセル化文書構造によれば、所定のタイミングで送信先情報に基づいて使用情報を送信することによって、提供元(カプセル化文書提供者)のコンピュータがカプセル化文書の使用情報を取得するため、提供する動作プログラムであるアプリケーションプログラムの不正利用を防ぎ、ユーザは電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載のカプセル化文書構造において、提供先(文書作成者)のコンピュータにコンテンツ情報作成プログラムがインストールされていなくても、カプセル化文書内にあるコンテンツ情報作成プログラムを実行することによって、コンテンツ情報を作成・編集・付加することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載のカプセル化文書構造において、提供先のコンピュータにコンテンツ情報表示プログラムがインストールされていなくても、カプセル化文書内にあるコンテンツ情報表示プログラムを実行することによって、表示装置等にコンテンツ情報を表示させることができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載のカプセル化文書構造において、コンテンツ情報表示プログラムが使用された場合、送信先情報に基づいて使用情報を送信することによって、提供先のコンピュータがコンテンツ情報表示プログラムを使用したタイミングで、提供元のコンピュータがカプセル化文書の使用情報を取得するため、確実に、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぎ、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1、2、3又は4記載のカプセル化文書構造において、コンテンツ情報を保存する保存領域をカプセル化文書にカプセル化することによって、提供先のコンピュータは作成・編集・付加したコンテンツ情報を保存領域に保存することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載のカプセル化文書構造において、コンテンツ情報が保存領域に保存された場合、送信先情報に基づいて使用情報を送信することによって、提供先のコンピュータがコンテンツ情報を保存領域に保存したタイミングで、提供元のコンピュータがカプセル化文書の使用情報を取得するため、確実に、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぎ、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項7記載の発明のカプセル化文書構造によれば、コンテンツ情報表示プログラムを暗号化することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことが可能になり、例えば、カプセル化文書を特定の復号化装置へ送信しないとコンテンツ情報が表示されないため、提供先(文書作成者)のコンピュータが提供元(カプセル化文書提供者)のコンピュータを仲介せずに、閲覧先(文書閲覧者)のコンピュータにカプセル化文書を配布することを防ぐことができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載のカプセル化文書構造において、提供先のコンピュータにコンテンツ情報作成プログラムがインストールされていなくても、カプセル化文書内にあるコンテンツ情報作成プログラムを実行することによって、コンテンツ情報を作成・編集・付加することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項1ないし8のいずれか一記載のカプセル化文書構造において、使用情報としてカプセル化文書のID番号情報を用いることによって、容易に、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぎ、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項1ないし9のいずれか一記載のカプセル化文書構造において、使用情報として提供先のログ情報を用いることによって、容易に、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぎ、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項11記載の発明によれば、請求項1ないし10のいずれか一記載のカプセル化文書構造において、使用情報としてコンテンツ情報の特徴量情報を用いることによって、容易に、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぎ、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項12記載の発明の記憶媒体によれば、請求項1ないし11のいずれか一記載の発明と同様の効果を奏する。
請求項13記載のカプセル化文書処理装置によれば、請求項1ないし11のいずれか一記載のカプセル化文書構造からなるカプセル化文書を作成することによって、請求項1ないし11のいずれか一記載の発明と同様な効果を奏する。
請求項14記載の発明によれば、請求項13記載のカプセル化文書処理装置において、要求情報に応じた使用料の請求情報を作成して提供先のコンピュータに送信することによって、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができ、提供先のコンピュータから使用料の支払情報を受信してからカプセル化文書を提供先のコンピュータに送信することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項15記載の発明によれば、請求項13又は14記載のカプセル化文書処理装置において、動作プログラムと使用情報とをカプセル化することによって、カプセル化文書を受信した提供先のコンピュータに各種の機能を実現させることができ、さらに、使用情報を利用することができる。
請求項16記載の発明によれば、請求項13又は14記載のカプセル化文書処理装置において、暗号化された動作プログラムと使用情報とをカプセル化することによって、カプセル化文書を受信した提供先のコンピュータによる動作プログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項17記載の発明によれば、請求項15又は16記載のカプセル化文書処理装置において、送信先情報をカプセル化文書に加えることによって、送信先情報を各種の処理、特に送信処理に利用することができる。
請求項18記載の発明によれば、請求項15、16又は17記載のカプセル化文書処理装置において、カプセル化文書に保存領域を加えることによって、コンテンツ情報をカプセル化文書内の保存領域に保存することができ、コンテンツ情報もカプセル化文書にカプセル化された情報として扱われる。
請求項19記載の発明によれば、請求項15ないし18のいずれか一記載のカプセル化文書処理装置において、カプセル化文書内に動作プログラムとして使用情報送信プログラムを設けることによって、提供元のコンピュータがカプセル化文書の使用情報を取得することができるため、提供する動作プログラムであるアプリケーションプログラムの不正利用を防ぎ、ユーザは電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項20記載の発明によれば、請求項15ないし19のいずれか一記載のカプセル化文書処理装置において、カプセル化文書内に動作プログラムとしてコンテンツ情報表示プログラムを設けることによって、カプセル化文書を受信した提供先のコンピュータはコンテンツ情報を表示する機能を実現することができる。
請求項21記載の発明によれば、請求項15ないし20のいずれか一記載のカプセル化文書処理装置において、カプセル化文書内に動作プログラムとしてコンテンツ情報作成プログラムを設けることによって、カプセル化文書を受信した提供先のコンピュータはコンテンツ情報を作成・編集・付加する機能を実現することができる。
請求項22記載の発明によれば、請求項16記載のカプセル化文書処理装置において、コンテンツ情報表示プログラムを暗号化することによって、カプセル化文書を受信したコンピュータによるコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項23記載の発明によれば、請求項13ないし22のいずれか一記載のカプセル化文書処理装置において、使用情報としてカプセル化文書のID番号情報を設定することによって、使用情報を有効に利用することができる。
請求項24記載の発明によれば、請求項13ないし23のいずれか一記載のカプセル化文書処理装置において、使用情報としてカプセル化文書のID番号情報を設定することによって、使用情報を有効に利用することができる。
請求項25記載の発明のカプセル化文書処理装置によれば、コンテンツ情報が保存領域に保存された場合、送信先情報に基づいて使用情報を送信することによって、提供先のコンピュータがコンテンツ情報を保存領域に保存したタイミングで、提供元のコンピュータがカプセル化文書の使用情報を取得するため、確実に、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぎ、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができる。
請求項26記載の発明によれば、請求項25記載のカプセル化文書処理装置において、カプセル化文書内にあるコンテンツ情報作成プログラムを用いることによって、提供先のコンピュータにコンテンツ情報作成プログラムがインストールされていなくても、コンテンツ情報を作成・編集・付加することができる。
請求項27記載の発明によれば、請求項25又は26記載のカプセル化文書処理装置において、コンテンツ情報が保存領域に保存されたカプセル化文書を閲覧先のコンピュータに送信することによって、閲覧先のコンピュータはコンテンツ情報に対する処理を実行することができる。
請求項28記載の発明のカプセル化文書処理装置によれば、使用情報に応じた使用料の請求情報を作成して提供先のコンピュータに送信することによって、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができ、提供先のコンピュータから使用料の支払情報を受信してからカプセル化文書を提供先のコンピュータに送信することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項29記載の発明のカプセル化文書処理装置によれば、提供先の不正特定情報と提供元の不正特定情報とを比較し、それらが一致する場合に提供先のコンピュータに対して所定の不正対応処理を実行することによって、提供する動作プログラムであるアプリケーションプログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項30記載の発明によれば、請求項29記載のカプセル化文書処理装置において、容易に、提供する動作プログラムであるアプリケーションプログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項31記載の発明によれば、請求項29又は30記載のカプセル化文書処理装置において、容易に、提供する動作プログラムであるアプリケーションプログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項32記載の発明のカプセル化文書作成装置によれば、作成した表示情報を提供先のコンピュータに送信することによって、提供先や閲覧先のコンピュータがコンテンツ情報を表示装置等に表示させることができる。
請求項33記載の発明のカプセル化文書作成装置によれば、復号化されたコンテンツ情報表示プログラムを有するカプセル化文書を提供先のコンピュータに送信することによって、提供先や閲覧先のコンピュータがコンテンツ情報を表示装置等に表示させることができる。
請求項34記載の発明によれば、請求項33記載のカプセル化文書処理装置において、使用情報に応じた使用料の請求情報を作成して提供先のコンピュータに送信することによって、ユーザが電子文書であるカプセル化文書を作成した数又はユーザがアプリケーションプログラムを利用した利用量に応じて対価を支払うことができ、提供先のコンピュータから使用料の支払情報を受信してからカプセル化文書を提供先のコンピュータに送信することによって、提供するコンテンツ情報表示プログラムの不正利用を防ぐことができる。
請求項35記載の発明のカプセル化文書システムによれば、請求項1ないし11のいずれか一記載のカプセル化文書構造からなるカプセル化文書を作成することによって、請求項1ないし11のいずれか一記載の発明と同様な効果を奏する。
請求項36記載の発明のカプセル化文書システムによれば、請求項25記載の発明と同様な効果を奏する。
請求項37記載の発明によれば、請求項3記載のカプセル化文書構造において、提供元のコンピュータからの許可情報に応じてコンテンツ情報を表示するコンテンツ情報表示プログラムをカプセル化文書にカプセル化することによって、コンテンツ情報表示プログラムは特定の文書だけで使用できるようになる。
請求項38記載の発明によれば、請求項37記載のカプセル化文書構造において、簡単な構成で、請求項37記載の発明と同様な効果を奏する。
請求項39記載の発明によれば、請求項38記載のカプセル化文書構造において、容易に、請求項38記載の発明と同様な効果を奏する。
請求項40記載の発明によれば、請求項39記載のカプセル化文書構造において、容易に、請求項38記載の発明と同様な効果を奏する。
本発明の第一の実施の形態について図1ないし図11に基づいて説明する。
[カプセル化文書ファイル構造]
図1は本実施の形態のカプセル化文書ファイル構造の一例を示す模式図である。
図1に示すように、カプセル化文書ファイル101は、送信先情報102と、使用情報103と、文書上での表現実体となるコンテンツ情報の保存領域104と、動作プログラム105とが単一の文書としてカプセル化手段によりカプセル化されて構築されている。これらの情報は、それぞれ一般的なコンピュータのオペレーションシステムが管理できる個別のファイル単位の構造となっている。
送信先情報102は、カプセル化文書ファイル101を利用した際に使用情報103を送信するための送信先のアドレスである。送信先のアドレスには、例えば、カプセル化文書ファイル提供者が有するURL(Uniform Resource Locator)情報が記載されている。
使用情報103は、カプセル化文書ファイル101に関する使用情報である。使用情報としては、カプセル化文書ファイル101に付与されたID番号情報、カプセル化文書ファイル101を利用してコンテンツ情報を作成・編集・付加する文書作成者のログ情報、文書作成者が作成したコンテンツ情報の特徴量等が挙げられる。
コンテンツ情報の保存領域104は、カプセル化文書ファイル101の利用者である文書作成者が作成・編集・付加したコンテンツ情報を保存する記憶領域である。コンテンツ情報の保存領域104は、カプセル化文書ファイル提供者がコンテンツ情報を保存できる情報量を予め定めて提供されても良いし、文書作成者が保存するコンテンツ情報の情報量に対応して保存領域104を拡張又は縮小できるようにして提供されても良い。また、コンテンツ情報の保存領域104には、文書作成者が文書内容を記述しやすいように予めテンプレート情報を格納しておいても良い。このテンプレート情報の例としては、コンテンツ情報に対する動作処理をグラフィックユーザインターフェース形式で実行させるために必要となるアイコン画像や、コンテンツ情報を作成する際の背景画像等が挙げられる。
動作プログラム105は、使用情報送信プログラム106や電子文書アプリケーションプログラム107等から構成されている。使用情報送信プログラム106は、カプセル化文書ファイル101を利用した際に使用情報103を送信するためのプログラムである。電子文書アプリケーションプログラム107は、コンテンツ情報作成プログラム108やコンテンツ情報表示プログラム109等から構成されている。
コンテンツ情報作成プログラム108は、文書作成者がカプセル化文書ファイル101にコンテンツ情報を作成・編集・付加するためのプログラムである。具体的なコンテンツ情報作成プログラム108の機能としては、ワードプロセッサ機能、画像編集機能、音楽編集機能及び動画編集機能等が挙げられる。文書閲覧者がカプセル化文書ファイル101内にあるコンテンツ情報作成プログラム108を使用してコンテンツ情報を作成・編集・付加しない場合には、電子文書アプリケーションプログラム107からコンテンツ情報作成プログラム108を除去しても良い。コンテンツ情報表示プログラム109は、カプセル化文書ファイル101内に保存されたコンテンツ情報を表示するためのプログラムである。具体的なコンテンツ情報表示プログラム109の機能としては、画像表示機能、音楽再生機能及び動画再生機能等が挙げられる。また、電子文書アプリケーションプログラム107には、上記のプログラム以外にも、特定のコンテンツ情報を印刷する印刷プログラムやコンテンツ情報の編集履歴を保存する編集履歴保存プログラム等を必要に応じて挿入しても良い。
このようなカプセル化文書ファイル101は、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ等のような磁気的な記憶媒体、MOのような光磁気的な記憶媒体、CD、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−R、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW等のような光学的な記憶媒体、半導体メモリ等、各種の記憶媒体に格納することができ、記憶媒体の種類によっては容易に持ち運び可能となる。
[電子文書システム]
図2はカプセル化文書ファイル101の提供サービス処理を行う電子文書システムの構成の概要を示す説明図である。
図2に示すように、電子文書システム201は、提供元であるカプセル化文書ファイル提供者が使用する提供元のコンピュータ202aと、提供先である文書作成者が使用する提供先のコンピュータ202bと、閲覧先である文書閲覧者が使用する閲覧先のコンピュータ202cとがネットワーク203を介して接続されている。これらのコンピュータ202a,202b,202cがカプセル化文書処理装置として機能する。なお、カプセル化文書ファイル101は、LAN(Local Area Network)やインターネット等の有線又は無線の通信回線からなるネットワーク203を介して伝送可能である。
図3はカプセル化文書ファイル提供者・文書作成者・文書閲覧者が使用する代表的なコンピュータ202a,202b,202cのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。
図3に示すように、コンピュータ202a,202b,202cは、電子文書システムにおける各種の制御及び処理を行う処理部であるCPU(Central Processing Unit)204、BIOS(Basic Input Output System)等を格納するROM(Read Only Memory)205、情報を処理中に一時的に格納するRAM(Random Access Memory)206、HDD(Hard Disk Drive)207、入力インターフェース(入力I/F)208、表示インターフェース(表示I/F)209、CD−RW(Compact Disk Re-Write-able)ドライブ等の記録装置210、及び、画像入力部やプリンタ等の外部機器やインターネット等のネットワーク203と有線又は無線接続するための外部インターフェース(外部I/F)211等をバス212により接続することで構成されている。入力インターフェース208には、命令や情報等を入力するためのキーボードやマウス等の入力装置213が接続されている。また、表示インターフェース209には、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ214が接続されている。
RAM206は、CPU204の作業領域として利用されるとともに、制御プログラム等の各種プログラムの固定情報の記録領域として利用される。動作プログラムは、例えば記録装置210を介してRAM206にロードされ、又はHDD207に一旦保存された後に必要なときにRAM206にロードされ、又は外部インターフェース211に接続されたネットワーク203を介してRAM206にロードされる。
[カプセル化文書ファイル提供サービス処理]
電子文書システム201におけるカプセル化文書ファイル提供サービス処理について図4ないし図7を参照して説明する。なお、カプセル化文書ファイル提供サービス処理を実現するための各種の処理は、各コンピュータ202a,202b,202cにおいて、ROM205、RAM206やHDD207等に格納されたプログラム及びカプセル化文書ファイル101に付与された動作プログラム105に基づいてCPU204により実行される(他の実施の形態でも同様である)。
図4はカプセル化文書ファイル101の要求処理の流れを示すフローチャートである。
図4に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、文書閲覧者に対して伝えたいコンテンツ情報を作成・編集・付加するのに必要なカプセル化文書ファイル101を取得するために、カプセル化文書ファイル101の要求情報を作成し(ステップS11)、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへネットワーク203を介してカプセル化文書ファイル101の要求情報を送信する(S12)。
図5はカプセル化文書ファイル101の提供処理の流れを示すフローチャートである。
図5に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、文書作成者のコンピュータ202bから送信された要求情報を受信する(ステップS21:要求情報受信手段)。受信した要求情報に対応して、電子文書アプリケーションプログラム107のコンテンツ情報作成プログラム108・コンテンツ情報表示プログラム109を作成する(S22:動作プログラム作成手段)。例えば、音楽のコンテンツ情報だけを作成したい文書作成者には音楽編集機能しか使用できないコンテンツ情報作成プログラム108を作成しても良いし、文字文書情報だけを作成したい文書作成者にはワードプロセッサ機能しか使用できないコンテンツ情報作成プログラム108を作成しても良い。次に、カプセル化文書ファイル101の送信先情報102を設定する(S23:送信先情報設定手段)。通常、送信先情報102には、カプセル化文書ファイル提供者が有する電子文書システム201でのURL情報等が設定されるが、電子文書アプリケーションプログラム107の使用料の課金処理をカプセル化文書ファイル提供者以外が行う場合には、課金処理を実行するシステムでのURL情報が設定されても良い。
次いで、カプセル化文書ファイル101の使用情報103を設定する(S24:使用情報設定手段)。使用情報103としては、カプセル化文書ファイル101のID番号情報、カプセル化文書ファイル101の利用者情報及びコンテンツ情報の特徴量等が挙げられる。ID番号情報とは、一つのカプセル化文書ファイル101に対応したID番号の情報である。これにより、同じID番号であるカプセル化文書ファイル101に異なるコンテンツ情報が付加されないように又は異なる文書作成者によってコンテンツ情報が作成されないように管理することができる。カプセル化文書ファイル101の利用者情報とは、カプセル化文書ファイル101の文書作成者の身元を確認するためのログ情報である。ログ情報は文書作成者のコンピュータ202bから送信される要求情報に基づいて作成されても良い。コンテンツ情報の特徴量とは、文書作成者によって作成・編集・付加されたコンテンツ情報に対する電子指紋等のことである。この特徴量の算出方法としては、SHA1(Secure-Hash-Algorithm)等が挙げられる。SHA1の基本的な特性としては、コンテンツ情報を1ビットでも変更するとコンテンツ情報の特徴量も変更されることと、特徴量の偽造を試みても元の特徴量と同じ特徴量を持つ偽造コンテンツ情報を生成できないことの2点が挙げられる。この特性により、コンテンツ情報とコンテンツ情報の特徴量とが一対一の関係になることが立証される。なお、カプセル化文書ファイル提供者がカプセル化文書ファイル101を文書作成者へ提供する際には、コンテンツ情報が保存されていないので、動作プログラム105内にコンテンツ情報の特徴量を算出する特徴量算出プログラムを付加しておき、文書作成者がコンテンツ情報を保存した際に特徴量算出プログラムを自動的に起動させ、保存されたコンテンツ情報の特徴量を算出するようにしても良い。
コンテンツ情報の保存領域104を確保する(S25:保存領域確保手段)。コンテンツ情報の保存領域104は、文書作成者の要求情報に基づきコンテンツ情報を保存できる情報量を制限して確保される。電子文書アプリケーションプログラム107の課金処理を行う場合にはコンテンツ情報の情報量に対して使用料を設定しても良い。また、コンテンツ情報の保存領域104は文書作成者が保存したいコンテンツ情報の情報量に対応して保存領域104を拡張又は縮小できるようにしても良い。保存領域104の拡張が制限されていない場合には、動作プログラム105内にコンテンツ情報の情報量を検出する情報量検出プログラムを付加しておき、文書作成者がコンテンツ情報を保存した際に情報量検出プログラムを自動的に起動させ、保存されたコンテンツ情報の情報量を算出し、算出した結果を使用情報103に追加しても良い。次に、使用情報送信プログラム106を作成する(S26:動作プログラム作成手段)。使用情報送信プログラム106は、文書作成者のコンピュータ202bがカプセル化文書ファイル101にコンテンツ情報を保存する際に、カプセル化文書ファイル101内にある使用情報103を送信先情報102に基づいて送信する。また、使用情報送信プログラム106は、電子文書アプリケーションプログラム107が使用された場合に使用情報103を送信しても良い。最後に、送信先情報102・使用情報103・使用情報送信プログラム106・電子文書アプリケーションプログラム107をカプセル化文書ファイル101にカプセル化し(S27:カプセル化手段)、文書作成者へカプセル化文書ファイル101を提供、すなわち文書作成者のコンピュータ202bに送信する(S28:カプセル化文書送信手段)。なお、ステップS22からステップS27まで処理は、カプセル化文書作成手段として機能する。
図6はカプセル化文書ファイル101の配布処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、カプセル化文書ファイル提供者から提供、すなわちカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aから送信されたカプセル化文書ファイル101を受信する(ステップS31:カプセル化文書受信手段)。次に、カプセル化文書ファイル101内の電子文書アプリケーションプログラム107の一つであるコンテンツ情報作成プログラム108を使用して文書閲覧者へ伝えたいコンテンツ情報を作成・編集・付加する(S32:コンテンツ情報作成手段)。文書作成者のコンピュータ202bにコンテンツ情報作成プログラム108がインストールされている場合には、コンピュータ202b内にあるコンテンツ情報作成プログラム108を使用してコンテンツ情報を作成・編集・付加しても良い。作成・編集・付加したコンテンツ情報をコンテンツ情報の保存領域104に保存する(S33:コンテンツ情報保存手段)。コンテンツ情報を保存する際にカプセル化文書ファイル101内にある使用情報送信プログラム106が自動的に起動され、カプセル化文書ファイル101内にある使用情報103を送信先情報102に設定されている送信先へ送信する(S34:使用情報送信手段)。電子文書アプリケーションプログラム107の使用料の課金処理は、使用情報送信プログラム106で使用情報103が送信されるときに実行しても良いし、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが文書作成者のコンピュータ202bへカプセル化文書ファイル101を提供するときに実行しても良い。コンテンツ情報を保存したカプセル化文書ファイル101を文書閲覧者へ配布、すなわち文書閲覧者のコンピュータ202cに送信する(S35:カプセル化文書送信手段)。
図7はカプセル化文書ファイル101の閲覧処理の流れを示すフローチャートである。
図7に示すように、文書閲覧者のコンピュータ202cは、文書作成者によって配布された、すなわち文書作成者のコンピュータ202bから送信されたカプセル化文書ファイル101を受信する(ステップS41)。文書閲覧者がカプセル化文書ファイル101をマウス等の入力装置213で選択して実行させると、カプセル化文書ファイル101内の電子文書アプリケーションプログラム107の一つであるコンテンツ情報表示プログラム109が自動的に起動してコンテンツ情報を表示する(S42)。したがって、文書閲覧者のコンピュータ202cに電子文書アプリケーションプログラム107がインストールされていなくとも、カプセル化文書ファイル101にコンテンツ情報表示プログラム109がカプセル化されているので、コンテンツ情報を表示させることができる。このような処理がカプセル化文書ファイル提供サービス処理として実行される。
このように本実施の形態では、カプセル化文書ファイル101内にある使用情報送信プログラム106を使用することでカプセル化文書ファイル101の使用情報103が提供先である文書作成者のコンピュータ202bから提供元であるカプセル化文書提供者のコンピュータ202aに送信され、カプセル化文書提供者のコンピュータ202aは使用情報103を取得することが可能になるため、電子文書アプリケーションプログラム107の不正利用を防ぎ、ユーザは電子文書を作成した数又は電子文書アプリケーションプログラムを利用する利用量に応じて対価を支払うことができる。
[電子文書アプリケーションプログラム107の使用料の課金処理]
図8及び図9は電子文書アプリケーションプログラム107の使用料の課金処理(課金手段)の流れを示す説明図である。図8では、カプセル化文書ファイル提供者が文書作成者へカプセル化文書ファイル101を提供する際に電子文書アプリケーションプログラム107の使用料を課金する処理の一例を示しており、図9では、文書作成者がカプセル化文書ファイル101にコンテンツ情報を保存する際に電子文書アプリケーションプログラム107の使用料を課金する処理の一例を示している。
図8に示すように、文書作成者のコンピュータ202bはカプセル化文書ファイル101の要求情報をカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信する。
カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、文書作成者のコンピュータ202bから送信された要求情報を受信し(要求情報受信手段)、要求情報からカプセル化文書ファイル(電子文書アプリケーションプログラム107)101の使用料を算出し、使用料の請求情報を作成する(請求情報作成手段)。ここで、使用料は、カプセル化文書ファイル101に保存されるコンテンツ情報の情報量によって算出しても良いし、文書作成者がコンテンツ情報を作成するために必要な電子文書アプリケーションプログラム107の機能によって算出しても良い。算出した使用料の請求情報を文書作成者のコンピュータ202bへ送信する(請求情報送信手段)。
文書作成者のコンピュータ202bは使用料の請求情報を受信し、使用料の支払情報をカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信する。
カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは使用料の支払情報を受信し(支払情報受信手段)、文書作成者の要求情報に応じたカプセル化文書ファイル101を作成し(カプセル文書作成手段)、作成したカプセル化文書ファイル101を文書作成者へ提供、すなわち文書作成者のコンピュータ202bに送信する(カプセル化文書送信手段)。ここで、使用料の課金処理に関しては、クレジットカード会社等と共同しても良い。
文書作成者のコンピュータ202bはカプセル化文書ファイル101を受信し、カプセル化文書ファイル101内の電子文書アプリケーションプログラム107を使用してコンテンツ情報を作成する。そして、作成したコンテンツ情報をカプセル化文書ファイル101に保存する。コンテンツ情報を保存する際に、使用情報送信プログラム106によって使用情報103が自動的にカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信される。
カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、使用情報103を受信し、カプセル化文書ファイル101の不正利用の検証を実行する。検証の結果、カプセル化文書ファイル101の不正利用が検出された場合には、不正利用した分の使用料を請求するために追加使用量の請求情報を文書作成者へ送信する等の不正対応処理を行う。不正利用されていない場合には、受信した使用情報103をカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが備えるHDD207等の記憶装置に保存する。
このような処理により、カプセル化文書ファイル101の不正利用を防ぎ、電子文書アプリケーションプログラム107の課金処理を行うことができる。
図9において、図8の課金処理の流れとの相違点は、カプセル化文書ファイル101を提供する際に課金処理は行わず無償で提供することと、文書作成者がカプセル化文書ファイル101内にコンテンツ情報を保存する際に課金処理を行うことである。図8との相違点についてのみ説明する。
図9に示すように、文書作成者のコンピュータ202bがコンテンツ情報の保存処理を実行すると、自動的に使用情報送信プログラム106が起動して使用情報103がカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信される。
カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは使用情報103を受信し(使用情報受信手段)、使用情報103に基づき使用料を算出して使用料の請求情報を作成し(請求情報作成手段)、作成した請求情報を文書作成者のコンピュータ202bへ送信する(請求情報送信手段)。
文書作成者のコンピュータ202bは使用料の請求情報を受信し、受信した請求情報にしたがって使用料の支払情報をカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信する。
カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは使用料の支払情報を受信し(支払情報受信手段)、受信した使用料の支払情報を確認した後で、コンテンツ情報の保存処理の実行を許可する許可情報を文書作成者のコンピュータ202bへ送信する(許可情報送信手段)。この許可情報は、カプセル化文書ファイル101内にある使用情報103に保存しておいても良い。
文書作成者のコンピュータ202bは許可情報を受信することによって、コンテンツ情報をカプセル化文書ファイル101に保存できるようになる。コンテンツ情報の保存処理によって、一回コンテンツ情報がカプセル化文書ファイル101に保存されたら自動的に許可情報を削除するように設定しても良い。使用料が支払われない場合には、不正対応処理として許可情報を送信せずにコンテンツ情報がカプセル化文書ファイル101に保存されることを防止する。
このような処理により、カプセル化文書ファイル101の不正利用を防ぎ、電子文書アプリケーションプログラム107の課金処理を行うことができる。
[使用情報103のフォーマットの一例]
図10は使用情報送信プログラム106によって送信される使用情報103のフォーマットの一例を示す説明図である。
図10に示すように、カプセル化文書ファイル101のID番号とは、提供したカプセル化文書ファイル101を識別するためにカプセル化文書ファイル101一つ毎に付けられるID番号である。ID番号はカプセル化文書ファイル101を文書作成者へ提供する際に、カプセル化文書ファイル提供者が生成し付加する。また、文書作成者のログ情報とは、文書作成者の身元を示す情報である。一例としては、文書作成者の氏名情報、ID番号情報、位置情報やシステム情報等が挙げられる。ID番号は、文書作成者が電子文書システム201へユーザ登録したときなどにカプセル化文書ファイル提供者側で割当てたID番号情報を示す。位置情報は、文書作成者のネットワークアドレス情報を示す。システム番号は文書作成者のコンピュータ202b上で使用しているシステムに関する情報である。具体的な例としては、ネットワークカードの製品番号、CPU204の製品番号やオペレーションシステムのユーザID番号情報等が挙げられる。ここで、文書作成者のログ情報として様々な例を挙げたが文書作成者の身元が確認できる情報ならば何を使用してもかまわない。また、文書作成者のログ情報を文書閲覧者により閲覧されないようにするため、カプセル化文書ファイル提供者が所有する暗号化鍵情報で文書作成者のログ情報を暗号化した暗号化ログ情報を使用情報103内に保存しても良い。
コンテンツ情報とは、文書作成者が作成・編集・付加したコンテンツ情報を示し、コンテンツ情報としては、使用制限回数、特徴量情報、情報量及び作成日情報等が挙げられる。使用制限回数はカプセル化文書ファイル内にある電子文書アプリケーションプログラム107が使用できる制限回数を示す。例えば、使用制限回数の値が3であれば、1つのカプセル化文書ファイル101のID番号に対して、異なるコンテンツ情報が保存されているカプセル化文書ファイル101を3つ作成することが可能である。特徴量情報はカプセル化文書ファイル101内に保存されたコンテンツ情報の特徴量を示し、情報量はコンテンツ情報の情報量を示し、作成日情報はコンテンツ情報を作成した時間情報を示す。送信履歴とは、使用情報送信プログラム106によって使用情報103が送信された送信履歴を示す。送信回数は使用情報103が送信された回数を示し、位置情報は使用情報103が送信された送信先のアドレス情報を示し、送信日は使用情報103が送信された時間情報を示す。
動作プログラム105はカプセル化文書ファイル101内にある動作プログラム105の種類を示す。使用情報送信プログラム106は使用情報103を送信するプログラムであり、ID番号はプログラムの種類とバージョン情報を示す。また、位置情報は指定の動作プログラム105がカプセル化文書ファイル101内にない場合、代わりに実行させる動作プログラム105が保存されているアドレス情報を示す。コンテンツ情報保存プログラムは、コンテンツ情報をカプセル化文書ファイル101に保存するときに使用するプログラムであり、保存許可情報がtrueのときにはコンテンツ情報が保存でき、falseのときには保存できないようになっている。保存許可情報はカプセル化文書ファイル提供者から送信される許可情報を受信するとtrueになる。電子文書アプリケーションプログラム107は、電子文書の作成・表示などに関する動作プログラム105の種類を示す。コンテンツ情報作成プログラム108は文書作成者がコンテンツ情報を作成・編集・付加するプログラムを示し、コンテンツ情報表示プログラム109は文書作成者・文書閲覧者がカプセル化文書ファイル101内に保存されたコンテンツ情報を表示するプログラムを示す。
[不正利用検出処理]
図11はカプセル化文書ファイル101の不正利用を検出する不正利用検出処理の流れを示すフローチャートである。この不正利用検出処理は、使用情報103内にあるコンテンツ情報の特徴量を使用してカプセル化文書ファイル101の不正利用を検出する処理である。
図11に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、カプセル化文書ファイル101内にある使用情報送信プログラム106によって文書作成者のコンピュータ202bから送信される使用情報103を受信する(ステップS51:使用情報受信手段)。受信した使用情報103内にあるカプセル化文書ファイル101のID番号情報を取得する(S52:ID番号情報取得手段)。ここで、使用情報103は、コンテンツ情報の特徴量情報及びID番号情報を有している。特徴量情報は不正特定情報として機能する。次に、取得したカプセル化文書ファイル101のID番号情報を使用してカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが備えるHDD207等の記憶装置から過去に保存されたコンテンツ情報の特徴量を取得する(S53:不正特定情報取得手段)。過去に一度もコンテンツ情報の特徴量情報が保存されていなければ、コンテンツ情報の特徴量情報はnullとなる。ここで過去の特徴量情報がnullである場合には、受信したカプセル化文書ファイル101内にあるコンテンツ情報の特徴量をHDD207等の記憶装置に保存する。次いで、受信したコンテンツ情報の特徴量情報と過去のコンテンツ情報の特徴量情報とを比較する(S54:不正特定情報比較手段)。2つの特徴量情報が一致している場合には(S55のY)、同じID番号情報を持つカプセル化文書ファイル101に同じコンテンツ情報が保存されていることになるので、同じID番号情報を保存せずに、あるいは、上書き保存し(S56)、不正対応処理を行わずに不正処理検出処理を終了する。2つの特徴量情報が一致していない場合には(S55のN)、同じID番号情報を持つカプセル化文書ファイル101に異なるコンテンツ情報が保存されていることになるので不正対応処理を実行する(S57:不正対応処理実行手段)。カプセル化文書ファイル101の使用制限回数が1以上の値で設定されている場合には、同じID番号情報を持つカプセル化文書ファイル101において、使用制限回数以上に異なるコンテンツ情報の特徴量が検出された場合に不正対応処理(対応処置)を実行する。不正対応処理としては、不正利用した分の使用料を請求するために追加使用量の請求情報を文書作成者のコンピュータ202bへ送信し使用料を要求することや、不正利用をした文書作成者のログ情報をカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが備えるHDD207等の記憶装置に保存すること等が挙げられる。このような処理により、カプセル化文書ファイル101の不正利用を検出することができる。不正利用の検出には、不正特定情報としてコンテンツ情報の特徴量情報を使用する代わりに文書作成者のログ情報を使用しても良いし、両方の情報を使用しても良い。
ここで、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、カプセル化文書ファイル101内の使用情報送信プログラム106によって送信される使用情報103を受信した時間を取得することにより、カプセル化文書ファイル101内にある電子文書アプリケーションプログラム107の使用時間を制限しても良い。一般的に性能評価用として配布される使用時間制限のある電子文書アプリケーションプログラム107では、そのアプリケーションプログラム107を利用する利用者のコンピュータ202b内にあるオペレーションシステムから取得した時間情報によって使用時間の制限を行うため、利用者がオペレーションシステムの時間情報を変更してしまうと電子文書アプリケーションプログラム107の使用時間の制限が実行できなくなる。しかし、本実施の形態のカプセル化文書ファイル101では、カプセル化文書ファイル101を使用した際にカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ使用情報103が送信されるため、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、使用情報103を受信した時間情報をカプセル化文書ファイル提供者が所有するオペレーションシステムの時間情報から取得することによって、利用者側のオペレーションシステムの時間情報に依存せず、電子文書アプリケーションプログラム107の使用時間を制限することができる。
また、カプセル化文書ファイル101内にある動作プログラム105は中間言語コードで記述されていることが望ましい(他の実施の形態でも同様である)。動作プログラム105が中間言語で記述されていれば、この中間言語を解釈実行できるコンパイラ又はインタプリタプログラムがコンピュータ202a,202b,202cにインストールされている状況においてコンピュータ202a,202b,202cの機種依存性が無くなる。この様な中間言語として現在java(Sun Microsystemsの登録商標)言語がある。javaの技術を利用することにより動作プログラム105の特徴量算出処理なども簡易になる。しかしながら、現在のjava言語はコンピュータ202a,202b,202c上で動作するアプリケーションを開発する言語であり、本実施の形態の様なファイル構造を定義するものではない。
本発明の第二の実施の形態について図12ないし図17に基づいて説明する。
[カプセル化文書ファイル構造]
図12は本実施の形態のカプセル化文書ファイル構造の一例を示す模式図である。
本実施の形態のカプセル化文書ファイル101aは、第一の実施の形態のカプセル化文書ファイル101と基本的に同じ構造であり、それらの相違点は、カプセル化文書ファイル101aが送信先情報102を有さず、動作プログラム105aが使用情報送信プログラム106を有さず、さらに、電子文書アプリケーションプログラム107aがコンテンツ情報表示プログラム109に代えて、暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを有していることである。なお、第一の実施の形態で示した部分と同一部分は、同一符号で示し、説明を省略する。
図12に示すように、電子文書アプリケーションプログラム107aは、コンテンツ情報作成プログラム108とカプセル化文書ファイル提供者によって暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aとから構成されている。
暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aは、カプセル化文書ファイル101a内にあるコンテンツ情報を表示するためのプログラムがカプセル化文書ファイル提供者によって暗号化された状態のプログラムである。また、電子文書アプリケーションプログラム107aには、第一の実施の形態と同様に上記のプログラム以外のアプリケーションプログラムも必要に応じて挿入しても良い。
ここで、カプセル化文書ファイル101の提供サービス処理を行う電子文書システム201は、第一の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
[カプセル化文書ファイル提供サービス処理]
電子文書システム201におけるカプセル化文書ファイル提供サービス処理について図13ないし図16を参照して説明する。
図13はカプセル化文書ファイル101aの要求処理の流れを示すフローチャートである。
図13に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、文書閲覧者に対して伝えたいコンテンツ情報を作成・編集・付加するのに必要なカプセル化文書ファイル101aを取得するために、カプセル化文書ファイル101aの要求情報を作成し(ステップS61)、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへネットワーク203を介してカプセル化文書ファイル101aの要求情報を送信する(S62)。
図14はカプセル化文書ファイル101aの提供処理の流れを示すフローチャートである。
図14に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、文書作成者のコンピュータ202bから送信された要求情報を受信する(ステップS71:要求情報受信手段)。受信した要求情報に対応して、電子文書アプリケーションプログラム107aのコンテンツ情報作成プログラム108・コンテンツ情報表示プログラム109aを作成する(S72:動作プログラム作成手段)。次に、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが保有する暗号化鍵を作成する(S73:暗号化鍵作成手段)。作成した暗号化鍵でコンテンツ情報表示プログラム109aを暗号化する(S74:動作プログラム暗号化手段)。次いで、カプセル化文書ファイル101aの使用情報103を設定する(S75:使用情報設定手段)。使用情報103としては、カプセル化文書ファイル101aのID番号情報、カプセル化文書ファイル101aの利用者情報やコンテンツ情報の特徴量等が挙げられる。コンテンツ情報の保存領域104を確保する(S76:保存領域確保手段)。コンテンツ情報の保存領域104は、文書作成者の要求情報に基づきコンテンツ情報を保存できる情報量を制限して確保しても良いし、文書作成者が保存したいコンテンツ情報の情報量に対応して保存領域104を拡張又は縮小できるようにしても良い。最後に、送信先情報102・使用情報103・電子文書アプリケーションプログラム107aをカプセル化文書ファイル101aにカプセル化し(S77:カプセル化手段)、文書作成者へカプセル化文書ファイル101aを提供、すなわち文書作成者のコンピュータ202bに送信する(S78:カプセル化文書送信手段)。なお、ステップS72からステップS77まで処理は、カプセル化文書作成手段として機能する。
図15はカプセル化文書ファイル101aの配布処理の流れを示すフローチャートである。
図15に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、カプセル化文書ファイル提供者から提供された、すなわちカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aから送信されたカプセル化文書ファイル101aを受信する(ステップS81)。次に、カプセル化文書ファイル101a内の電子文書アプリケーションプログラム107aの一つであるコンテンツ情報作成プログラム108を使用して文書閲覧者へ伝えたいコンテンツ情報を作成・編集・付加し(S82)、コンテンツ情報の保存領域104に保存する(S83)。文書作成者のコンピュータ202bにコンテンツ情報作成プログラム108がインストールされている場合には、コンピュータ202b内にあるコンテンツ情報作成プログラム108を使用してコンテンツ情報を作成・編集・付加しても良い。また、コンテンツ情報の作成時にコンテンツ情報の表示状態を確認するには、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが保有する特定の復号化装置(図示せず:復号化手段)へカプセル化文書ファイル101aを送信すると(S84)、コンテンツ情報の表示情報が文書作成者のコンピュータ202bへ送信される。文書作成者のコンピュータ202bはコンテンツ情報の表示情報を受信することによって、表示状態を確認することができる。電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料の課金処理は、文書作成者のコンピュータ202bへコンテンツ情報の表示情報を送信するときに実行しても良いし、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが文書作成者のコンピュータ202bへカプセル化文書ファイル101aを提供するときに実行しても良い。最後に、コンテンツ情報を保存したカプセル化文書ファイル101aを文書閲覧者へ配布、すなわち文書閲覧者のコンピュータ202cに送信する(S85)。
図16はカプセル化文書ファイル101aの閲覧処理の流れを示すフローチャートである。
図16に示すように、文書閲覧者のコンピュータ202cは、文書作成者によって配布された、すなわち文書作成者のコンピュータ202bから送信されたカプセル化文書ファイル101aを受信する(ステップS91)。文書閲覧者がカプセル化文書ファイル101aをマウス等の入力装置213で選択して実行させると、カプセル化文書ファイル101aは自動的にカプセル化文書ファイル提供者が所有する特定の復号化装置へ送信され、送信された先の復号化装置によってカプセル化文書ファイル101a内の暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aが復号化され、カプセル化文書ファイル101a内にあるコンテンツ情報の表示情報が文書閲覧者のディスプレイ214へ出力される(S92)。したがって、文書閲覧者のコンピュータ202cに電子文書アプリケーションプログラム107aがインストールされていなくとも、コンテンツ情報を表示させることができる。このような処理がカプセル化文書ファイル提供サービス処理として実行される。
このように本実施の形態では、カプセル化文書ファイル101a内に暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを設けることによって、提供するコンテンツ情報表示プログラム109aの不正利用を防ぐことが可能になり、例えば、文書作成者がコンテンツ情報を作成・編集・付加しても、カプセル化文書ファイル101aをカプセル化文書ファイル提供者が所有する特定の復号化装置(復号化手段)へ送信しないとカプセル化文書ファイル101a内にあるコンテンツ情報が表示されないため、文書作成者がカプセル化文書ファイル101aをカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが所有する符号化装置を仲介せずに、カプセル化文書ファイル101を閲覧者のコンピュータ202cに配布することを防ぐことができる。また、ユーザである文書作成者は、電子文書を作成した数又は電子文書アプリケーションプログラム107aを利用する利用量に応じて対価を支払うことができる。
[電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料の課金処理]
図17は電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料の課金処理の流れを示す説明図である。図17では、カプセル化文書ファイル提供者が文書作成者へカプセル化文書ファイル101aを提供する際に電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料を課金する処理の一例を示している。
図17に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aがカプセル化文書ファイル101aを文書作成者のコンピュータ202bへ提供するまでの処理は、第一の実施の形態と同様である(図8参照)。
文書作成者のコンピュータ202bはカプセル化文書ファイル101aを受信し、カプセル化文書ファイル101a内の電子文書アプリケーションプログラム107aを使用してコンテンツ情報を作成する。コンテンツ情報の作成時に、コンテンツ情報の表示状態を確認したい場合には、カプセル化文書ファイル101aをカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが所有する特定の復号化装置へ送信する。
特定の復号化装置は文書作成者のコンピュータ202bから送信されたカプセル化文書ファイル101aを受信し(カプセル化文書受信手段)、カプセル化文書ファイル101a内にある暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを復号化する(復号化手段)。復号化したコンテンツ情報表示プログラム109aを使用して、カプセル化文書ファイル101a内にあるコンテンツ情報を表示するときの表示情報を作成する(表示情報作成手段)。作成した表示情報を文書作成者のコンピュータ202bへ返信する(表示情報送信手段)。なお、特定の復号化装置はカプセル化文書ファイル101aを受信した際に、カプセル化文書ファイル101a内にある使用情報103を取得してカプセル化文書ファイル101aの不正利用を検出する。
文書作成者のコンピュータ202bは、特定の復号化装置から返信されたコンテンツ情報の表示情報を受信して、文書作成者のコンピュータ202bのディスプレイ214に表示させることによってコンテンツ情報の表示状態を確認し、コンテンツ情報を作成することができる。文書作成者のコンピュータ202bは、作成したコンテンツ情報をカプセル化文書ファイル101aに保存し、文書閲覧者へ配布、すなわち文書閲覧者のコンピュータ202cに送信する。
このような処理により、カプセル化文書ファイル101aの不正利用を防ぎ、電子文書アプリケーションプログラムの課金処理を行うことができる。ここで、特定の復号化装置には、カプセル化文書ファイル101a内の暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを復号化する復号化プログラムと、復号化した結果のプログラムを実行させる復号結果実行プログラムと、復号結果実行プログラムによって生成されるコンテンツ情報の表示情報を文書作成者のコンピュータ202bへ返信する表示情報返信プログラムとを有している。カプセル化文書ファイル101a内には、暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aがカプセル化されているので、特定の復号化装置には、コンテンツ情報表示プログラム109aがインストールされていなくとも、コンテンツ情報を表示させることが可能となる。したがって、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、カプセル化文書ファイル101aにどのような種類のコンテンツ情報が保存されていてもコンテンツ情報を表示させることが可能な特定の復号化装置を簡易に設置することができる。
本発明の第三の実施の形態について図18ないし図21に基づいて説明する。
本実施の形態は、第二の実施の形態と基本的に同じ構成である。第二の実施の形態では、カプセル化文書ファイル101a内にあるコンテンツ情報表示プログラム109aが暗号化された状態でカプセル化文書ファイル101aは文書閲覧者のコンピュータ202cに配布されているが、本実施の形態では、復号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aをカプセル化文書ファイル101aにカプセル化して文書閲覧者のコンピュータ202cへ配布する。なお、他の実施の形態で示した部分と同一部分は、同一符号で示し、説明を省略する。
[カプセル化文書ファイル提供サービス処理]
電子文書システム201におけるカプセル化文書ファイル提供サービス処理について図18ないし図21を参照して説明する。なお、カプセル化文書ファイル101aの要求処理及び提供処理は、第二の実施の形態と同様である(図13及び図14参照)。
図18はカプセル化文書ファイル101aの配布処理の流れの一部を示すフローチャートである。
図18に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、カプセル化文書ファイル提供者から提供された、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aから送信されたカプセル化文書ファイル101aを受信する(ステップS111)。次に、カプセル化文書ファイル101a内の電子文書アプリケーションプログラム107aの一つであるコンテンツ情報作成プログラム108を使用して文書閲覧者へ伝えたいコンテンツ情報を作成・編集・付加し(S112)、コンテンツ情報の保存領域104に保存する(S113)。文書作成者のコンピュータ202bにコンテンツ情報作成プログラム108がインストールされている場合には、コンピュータ202b内にあるコンテンツ情報作成プログラム108を使用してコンテンツ情報を作成・編集・付加しても良い。コンテンツ情報の作成時に、コンテンツ情報の表示状態を確認するには、第二の実施の形態と同様に、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが保有する特定の復号化装置へカプセル化文書ファイル101aを送信すれば、コンテンツ情報の表示情報が返信されてコンテンツ情報の表示状態を確認することができる。次に、コンテンツ情報が保存されたカプセル化文書ファイル101aをカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信する(S114)。
図19はカプセル化文書ファイル101aの配布処理の流れの一部を示すフローチャートである。
図19に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、カプセル化文書ファイル101aを受信し(ステップS121:カプセル化文書受信手段)、カプセル化文書ファイル101a内の暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを復号化する(S122:復号化手段)。復号化したコンテンツ情報表示プログラム109aをカプセル化文書ファイル101aにカプセル化する(S123:カプセル化手段)。この際には、カプセル化文書ファイル101a内にある使用情報103を取得し、カプセル化文書ファイル101aの不正利用を検出しても良いし、電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料の課金処理を行っても良い。次に、必要に応じて、送信先情報102・使用情報送信プログラム106を作成し(S124)、受信したカプセル化文書ファイル101aにカプセル化する(S125:カプセル化手段)。送信先情報102・使用情報送信プログラム106は第一の実施の形態と同様である。最後に、カプセル化されたカプセル化文書ファイル101aを文書作成者のコンピュータ202bへ返信する(S126:カプセル化文書送信手段)。
図20はカプセル化文書ファイル101aの配布処理の流れの一部を示すフローチャートである。
図20に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aから返信されたカプセル化文書ファイル101aを受信し(S131)、コンテンツ情報を伝えたい文書閲覧者へ配布、すなわち文書閲覧者のコンピュータ202cへ送信する(S132)。
ここで、カプセル化文書ファイル101aの閲覧処理は、第二の実施の形態と同じである(図16参照)。文書閲覧者のコンピュータ202cは、配布されたカプセル化文書ファイル101aを受信し、受信したカプセル化文書ファイル101aを実行することによって、文書閲覧者のコンピュータ202cにコンテンツ情報を表示させる。したがって、文書閲覧者のコンピュータ202cに電子文書アプリケーションプログラム107aがインストールされていなくとも、コンテンツ情報を表示させることができる。このような処理がカプセル化文書ファイル提供サービス処理として実行される。
このように本実施の形態では、カプセル化文書ファイル101a内に暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを設けることによって、提供するコンテンツ情報表示プログラム109aの不正利用を防ぐことができる。
[電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料の課金処理]
図21は電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料の課金処理の流れを示す説明図である。図21では、カプセル化文書ファイル提供者がカプセル化文書ファイル101a内の暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを復号化する際に電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料を課金する処理の一例を示している。
図21に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aがカプセル化文書ファイル101aを文書作成者のコンピュータ202bへ提供するまでの処理は、第一の実施の形態と同様である(図8参照)。
文書作成者のコンピュータ202bは、第二の実施の形態と同様の処理でコンテンツ情報を作成し、カプセル化文書ファイル101a内に保存する。次に、コンテンツ情報を保存したカプセル化文書ファイル101aをカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信する。
カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、カプセル化文書ファイル101aを受信し(カプセル化文書受信手段)、受信したカプセル化文書ファイル101a内にある使用情報103を取得して(使用情報取得手段)、電子文書アプリケーションプログラム107aの使用料を算出して使用料の請求情報を作成し(請求情報作成手段)、作成した請求情報を文書作成者のコンピュータ202bへ送信する(請求情報送信手段)。
文書作成者のコンピュータ202bは使用料の請求情報を受信し、受信した請求情報にしたがって使用料の支払情報をカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aへ送信する。
カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは使用料の支払情報を受信し(支払情報受信手段)、受信した使用料の支払情報を確認した後で、カプセル化文書ファイル101a内の暗号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aを復号化し(復号化手段)、復号化したコンテンツ情報表示プログラム109aをカプセル化文書ファイル101aにカプセル化し(カプセル化手段)、そのカプセル化文書ファイル101aを文書作成者のコンピュータ202bへ返信する(カプセル化文書送信手段)。なお、必要に応じて、コンテンツ情報表示プログラム109aを復号化した際に、送信先情報102と使用情報送信プログラム106をカプセル化文書ファイル101a内にカプセル化しても良い。
文書作成者のコンピュータ202bは、返信されたカプセル化文書ファイル101aを受信して、コンテンツ情報を伝えたい文書閲覧者へ配布、すなわち文書閲覧者のコンピュータ202cに送信する。
このような処理により、カプセル化文書ファイル101aの不正利用を防ぎ、電子文書アプリケーションプログラム107aの課金処理を行うことができる。
本発明の第四の実施の形態について図22ないし図26に基づいて説明する。本実施の形態は、第一の実施の形態と基本的に同じ構成である。なお、他の実施の形態で示した部分と同一部分は、同一符号で示し、説明を省略する。
第三の実施の形態では、復号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aをカプセル化文書ファイル101aにカプセル化して文書閲覧者へ配布しているが、このような形態であると他文書に対しても復号化されたコンテンツ情報表示プログラム109aが二次利用されるという問題が生じる。したがって、コンテンツ情報表示プログラム109aを特定の文書だけで利用できるようにすることが望まれる。
本実施の形態では、コンテンツ情報表示プログラム109にコンテンツ情報の特徴量を暗号化した暗号化特徴量を付加し、特徴量判定機能を追加したコンテンツ情報表示プログラム109をカプセル化文書ファイル101にカプセル化して文書閲覧者へ配布することによって、コンテンツ情報表示プログラム109を特定の文書だけで利用できるようにする。なお、コンテンツ情報表示プログラム109は、特徴量判定機能を実現する許可情報受信プログラムを有している。また、許可情報は、例えば、暗号化されたコンテンツ情報の特徴量情報である。
[カプセル化文書ファイル提供サービス処理]
電子文書システム201におけるカプセル化文書ファイル提供サービス処理について図22ないし図25を参照して説明する。なお、カプセル化文書ファイル101の要求処理は、第一の実施の形態と同様である(図4参照)。
図22はカプセル化文書ファイル101の提供処理の流れを示すフローチャートである。
図22に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、文書作成者のコンピュータ202bから送信された要求情報を受信する(ステップS141:要求情報受信手段)。受信した要求情報に対応して、電子文書アプリケーションプログラム107のコンテンツ情報作成プログラム108・コンテンツ情報表示プログラム109を作成する(S142:動作プログラム作成手段)。このコンテンツ情報表示プログラム109は、特徴量判定機能を有し(特徴量判定処理を実行し)、コンテンツ情報表示プログラムの起動は、特徴量判定機能の判定に応じて実行される。特徴量判定機能(特徴量判定処理)に関しては後述する。次に、カプセル化文書ファイル101の使用情報103を設定する(S143:使用情報設定手段)。使用情報103としては、カプセル化文書ファイル101のID番号情報、カプセル化文書ファイル101の利用者情報やコンテンツ情報の特徴量等が挙げられる。次いで、コンテンツ情報の保存領域104を確保する(S144:保存領域確保手段)。コンテンツ情報の保存領域104は、文書作成者の要求情報に基づきコンテンツ情報を保存できる情報量を制限して確保しても良いし、文書作成者が保存したいコンテンツ情報の情報量に対応して保存領域104を拡張又は縮小できるようにしても良い。最後に、送信先情報102・使用情報103・使用情報送信プログラム106・電子文書アプリケーションプログラム107をカプセル化文書ファイル101にカプセル化し(S145:カプセル化手段)、文書作成者へカプセル化文書ファイル101を提供、すなわち文書作成者のコンピュータ202bに送信する(S146:カプセル化文書送信手段)。なお、ステップS142からステップS145まで処理は、カプセル化文書作成手段として機能する。
図23はカプセル化文書ファイル101の配布処理の流れの一部を示すフローチャートである。
図23に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、カプセル化文書ファイル提供者から提供された、すなわちカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aから送信されたカプセル化文書ファイル101を受信する(ステップS151)。次に、カプセル化文書ファイル101内の電子文書アプリケーションプログラム107の一つであるコンテンツ情報作成プログラム108を使用して文書閲覧者へ伝えたいコンテンツ情報を作成・編集・付加する(S152)。文書作成者のコンピュータ202bにコンテンツ情報作成プログラム108がインストールされている場合には、コンピュータ202b内にあるコンテンツ情報作成プログラム108を使用してコンテンツ情報を作成・編集・付加しても良い。また、コンテンツ情報の作成時にコンテンツ情報の表示状態を確認するには、第二の実施の形態と同様に、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aが保有する特定の復号化装置(図示せず:復号化手段)へカプセル化文書ファイル101を送信すれば、コンテンツ情報の表示情報が送信されて、コンテンツ情報の表示状態を確認することができる。次いで、作成・編集・付加したコンテンツ情報を保存領域104に保存する(S153)。保存処理を実行する際に、保存したコンテンツ情報の特徴量を算出し、算出した特徴量情報を使用情報103に追加する(S154)。最後に、特徴量情報が追加されたカプセル化文書ファイル101をカプセル化文書ファイル提供者へ配布、すなわちカプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aに送信する(S155)。
図24はカプセル化文書ファイル101の配布処理の流れの一部を示すフローチャートである。
図24に示すように、カプセル化文書ファイル提供者のコンピュータ202aは、使用情報103を受信する(ステップS161)。受信した使用情報103からコンテンツ情報の特徴量情報を取得する(S162)。次に、秘密鍵・公開鍵を作成する(S163)。作成した公開鍵を文書閲覧者が利用できるように配布又はWebページ等に公開する(S164)。作成した秘密鍵で特徴量情報を暗号化する(S165)。暗号化した特徴量情報を使用情報103に追加し(S166)、使用情報103を文書作成者のコンピュータ202bへ送信する(S167)。
図25はカプセル化文書ファイル101の配布処理の流れの一部を示すフローチャートである。
図25に示すように、文書作成者のコンピュータ202bは、使用情報103を受信し(ステップS171)、受信した使用情報103をカプセル化文書ファイル101にカプセル化する。次に、コンテンツ情報を伝えたい文書閲覧者のコンピュータ202cへカプセル化文書ファイル101を配布する(S172)。
ここで、カプセル化文書ファイル101の閲覧処理は、第一の実施の形態と同じである(図7参照)。文書閲覧者のコンピュータ202cは、配布されたカプセル化文書ファイル101を受信し、受信したカプセル化文書ファイル101を実行することによって、文書閲覧者のコンピュータ202cにコンテンツ情報を表示させる。なお、コンテンツ情報表示プログラム109の起動は特徴量判定機能の判定によって実行される。
[特徴量判定処理]
特徴量判定機能を有するコンテンツ情報表示プログラム109による特徴量判定処理について図26を参照して説明する。
図26はカプセル化文書ファイル101の特徴量判定処理の流れを示すフローチャートである。
図26に示すように、コンテンツ情報表示プログラム109を起動すると(ステップS181)、特徴量判定機能が実行される(S182)。カプセル化文書ファイル101内にあるコンテンツ情報の特徴量を算出する(S183)。特徴量判定機能は、カプセル化文書ファイル提供者が公開している公開鍵情報を取得する(S184)。公開鍵情報の取得はカプセル化文書ファイル提供者が配布した公開鍵情報を取得しても良いし、使用情報内に公開鍵情報が公開されているWebページのURL情報等を保存しておき、保存されたURL情報を利用して公開鍵情報を取得しても良い。次に、取得した公開鍵情報を使用して、使用情報103内にある暗号化された特徴量情報を復号化する(S185)。復号化した特徴量情報と算出した特徴量情報とを比較する(S186)。比較した結果、両者の特徴量情報が一致した場合には(S187のY)、特定の文書であると判定し、コンテンツ情報表示プログラム109を実行してコンテンツ情報を表示する(S188)。特徴量情報が一致しない場合には(S187のN)、特定の文書でないと判定し、コンテンツ情報表示プログラム109を中断してコンテンツ情報を表示させない(S189)。このような処理を実行することで、特定の文書だけを表示するコンテンツ情報表示プログラムを提供することができる。
本実施の形態では、カプセル化文書ファイル提供者が提供したコンテンツ情報表示プログラム109を利用する代わりに、文書作成者がコンテンツ情報表示プログラム109を独自に開発したものを利用すると、文書作成者はカプセル化文書ファイル提供者へ使用情報103を送信しなくてもカプセル化文書ファイル101を利用することが可能になってしまう。しかし、文書作成者と文書閲覧者との間に信頼関係がない場合には、文書作成者がコンテンツ情報表示プログラム109にコンピュータウィルス等を追加する恐れがあるため、文書閲覧者が文書作成者によって作成されたコンテンツ情報表示プログラム109を使用することは危険である。したがって、文書作成者と文書閲覧者との間に信頼関係がない状況において文書情報を配布する際には、文書閲覧者にカプセル化文書ファイル提供者が提供するコンテンツ情報表示プログラム109を使用させることが望まれる。文書作成者はカプセル化文書ファイル提供者が作成した秘密鍵情報を取得することができないので、使用情報103内に保存する暗号化された特徴量情報を作成することができない。したがって、本実施の形態においてカプセル化文書ファイル提供者が提供したコンテンツ情報表示プログラム109を文書閲覧者が使用できるようにするためには、文書作成者はカプセル化文書提供者へコンテンツ情報の特徴量情報を送信し、カプセル化文書ファイル提供者に暗号化した特徴量情報を作成してもらわなくてはならない。これにより、カプセル化文書提供者は、文書作成者から使用情報103を取得することが確実にできるため、電子文書アプリケーションプログラム107の使用料の課金処理等を行うことが可能になる。