JP4621920B2 - 2次元フォトニック結晶製造方法 - Google Patents
2次元フォトニック結晶製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4621920B2 JP4621920B2 JP2006009994A JP2006009994A JP4621920B2 JP 4621920 B2 JP4621920 B2 JP 4621920B2 JP 2006009994 A JP2006009994 A JP 2006009994A JP 2006009994 A JP2006009994 A JP 2006009994A JP 4621920 B2 JP4621920 B2 JP 4621920B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slab
- point
- photonic crystal
- dimensional photonic
- defect
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
Description
特許文献2には、特許文献1と同様のスラブ状の2次元フォトニック結晶において、隣接する複数の空孔に欠陥を設けることにより1個の点状欠陥(クラスタ欠陥)を形成することが記載されている。それと共に、空孔の周期が異なる複数の領域(禁制帯領域)を設け、各禁制帯領域毎に同様の形状の点状欠陥を設けることにより、各点状欠陥共振器毎に異なる波長の光を共振させることが記載されている。
厚さ調整前の共振波長が約950nm±30nmである幾つかの点状欠陥共振器に対して成された実験結果によれば、前記操作1回につき、共振波長を2.1nm又は3.4nm(点状欠陥共振器の形状により異なる)だけ小さくすることができる、とされている。
水に前記スラブの表面を晒す操作と、それにより該表面に形成された酸化膜をフッ化水素水溶液により除去する操作を、所定の回数だけ繰り返す減厚工程を有することを特徴とする。
過酸化水素に前記スラブの表面を晒す操作と、それにより該表面に形成された酸化膜をフッ化水素水溶液により除去する操作を、所定の回数だけ繰り返す減厚工程を有することを特徴とする。
本発明の2次元フォトニック結晶の製造方法について、図1及び図2を用いて説明する。まず、図1に斜視図で示すように、Siから成るスラブ(以下、Siスラブ11と呼ぶ)に周期的に空孔12を形成すると共に、この周期の欠陥を点状に設ける(点状欠陥13)。波長合分波器を作製する場合には、点状欠陥13の近傍に、周期の欠陥を線状に設けることにより導波路14を形成する。なお、図1の点状欠陥13には3個の空孔12を設けないことにより形成したドナー型クラスタ欠陥を示したが、もちろん、これ以外の形状の点状欠陥を形成してもよい(点状欠陥の例は特許文献1及び2に多数示されている)。
まず、空孔及び点状欠陥が形成されたSiスラブ11を水に晒す(図2(b))。これにより、Siスラブ11の表面(空孔12の内壁を含む)付近のみが酸化して、SiO2から成る酸化膜16が形成される(c)。酸化膜16はわずかな時間で形成され、その後は酸化膜16自身がSiの酸化の妨げとなるため、それ以上厚さが増加することはない。後述の実験から、この時スラブの両面に形成される酸化膜16の厚さは、両面分を合わせて0.11nm、片面あたりではその半分と見積もられる。
次に、酸化膜16が形成されたSiスラブ11をフッ化水素(HF)水溶液(フッ酸)に晒す(d)。フッ酸はSiO2を溶解させる一方でSiは溶解させないため、この操作によりSiスラブ11から酸化膜16が除去される(e)。
第1の態様の2次元フォトニック結晶製造方法では、GaAsを材料とする2次元フォトニック結晶よりも光の伝播損失の小さいSiスラブを材料とする2次元フォトニック結晶に対して上記単位減厚操作を繰り返し行うことで、Siスラブの厚さを微調整できるようになり、得られる共振波長の制御ができるようになった。
波長分割多重通信の主力となる1.55μm帯の波長の光に対する2次元フォトニック結晶合分波器において、0.39nmを単位として共振波長を制御することができ、共振波長の設計において非常に有効な結果を得ることが出来る。
仮に、Si単結晶を1層単位で除去するならば、1.55μm帯の2次元フォトニック結晶合分波器ではほぼ1nm(0.975nm)という粗い単位でしか共振波長を制御することはできない。それに対して本願発明では、1層に満たない厚さだけスラブを除去することにより共振波長の精密制御が可能になった。
第1の態様では水を酸化剤としていたのに対して、第2の態様の2次元フォトニック結晶製造方法は、第1の態様における水の代わりに、酸化剤として過酸化水素を用いる。それ以外の点は第1の態様の2次元フォトニック結晶製造方法と同様である。
過酸化水素は水よりも強い酸化作用を有するため、1回の酸化及び除去処理により減厚されるSiスラブの厚さは約0.86nm(スラブの片面からは0.43nm除去)であり、第1の態様の場合よりも多い。この1回の除去により、共振波長は、例えば1.55μm帯では約3nm短波長側へ変化する。従って、第2の態様では第1の態様よりも共振波長の調整精度は粗くなる。しかし、第2の態様による減厚工程を用いることにより、第1の態様と同様に、光の伝搬効率の高い、Siをスラブに用いた2次元フォトニック結晶を製造できる。また、スラブを減厚するべき量が多い場合、予備工程として第2の態様による減厚工程を行った後に第1の態様による減厚工程で厚さの微調整を行うことにより、減厚工程の作業時間を短縮することができる。
次に、複数の点状欠陥共振器を設けた2次元フォトニック結晶を製造する方法において、各点状欠陥共振器の共振波長を個別に制御することについて説明する。
まず、上述と同様の方法により2次元フォトニック結晶を作製する。その際、2次元フォトニック結晶には複数の点状欠陥共振器131、132、...を設けておく(図3(a))。この段階では、点状欠陥共振器131、132、...の共振波長は全て同じ値である。
この例の場合には、所定値とは異なる共振波長の点状欠陥共振器を作製したうえで減厚工程により共振波長を変化させることができる。また、まず所定値に近い共振波長の点状欠陥共振器を作製したうえで、共振波長を微調整するために減厚工程を行ってもよい。
111、112、113、...…禁制帯領域
12…空孔
13、131、132、133...、131’、132’、133’...…点状欠陥共振器
14…導波路
15…レジスト
16…酸化膜
Claims (4)
- Siから成るスラブに周期的に配置された空孔と、該周期の欠陥を点状に設けて成る点状欠陥共振器と、を有する2次元フォトニック結晶を製造する方法において、
水に前記スラブの表面を晒す操作と、それにより該表面に形成された酸化膜をフッ化水素水溶液により除去する操作を、所定の回数だけ繰り返す減厚工程を有することを特徴とする2次元フォトニック結晶製造方法。 - 前記スラブの一方の面のみを水に晒す操作と、それにより形成された酸化膜をフッ化水素水溶液により除去する操作を行うことを特徴とする請求項1に記載の2次元フォトニック結晶製造方法。
- 前記スラブに複数の点状欠陥共振器を設け、
前記減厚工程において、点状欠陥共振器毎に定めた所定の回数だけ、該点状欠陥共振器の近傍のみを水に晒す操作と、それにより形成された酸化膜をフッ化水素水溶液により除去する操作を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の2次元フォトニック結晶製造方法。 - 前記点状欠陥共振器の近傍のみを水に晒す操作と、それにより形成された酸化膜をフッ化水素水溶液により除去する操作の前に、化学処理によりスラブ表面を疎水性にすることを特徴とする請求項3に記載の2次元フォトニック結晶製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006009994A JP4621920B2 (ja) | 2006-01-18 | 2006-01-18 | 2次元フォトニック結晶製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006009994A JP4621920B2 (ja) | 2006-01-18 | 2006-01-18 | 2次元フォトニック結晶製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007192998A JP2007192998A (ja) | 2007-08-02 |
JP4621920B2 true JP4621920B2 (ja) | 2011-02-02 |
Family
ID=38448758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006009994A Active JP4621920B2 (ja) | 2006-01-18 | 2006-01-18 | 2次元フォトニック結晶製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4621920B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5303430B2 (ja) * | 2009-10-16 | 2013-10-02 | 日本電信電話株式会社 | 光カンチレバー |
JP2011164299A (ja) * | 2010-02-08 | 2011-08-25 | Univ Of Tokyo | 光導波路共振器の製造方法及び共振器回路の製造方法 |
CN113376738B (zh) * | 2021-05-25 | 2022-06-17 | 太原理工大学 | 一种实现光波单向传输的漏斗形光子晶体波导结构 |
WO2023153164A1 (ja) * | 2022-02-08 | 2023-08-17 | ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 | 発光装置、発光装置の製造方法、および測距装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09251987A (ja) * | 1996-03-15 | 1997-09-22 | Toshiba Corp | 半導体装置の製造方法 |
JP2001272555A (ja) * | 2000-03-24 | 2001-10-05 | Kansai Tlo Kk | 2次元フォトニック結晶導波路、および波長分波器 |
JP2002365401A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-18 | Autocloning Technology:Kk | フォトニック結晶光共振器 |
-
2006
- 2006-01-18 JP JP2006009994A patent/JP4621920B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09251987A (ja) * | 1996-03-15 | 1997-09-22 | Toshiba Corp | 半導体装置の製造方法 |
JP2001272555A (ja) * | 2000-03-24 | 2001-10-05 | Kansai Tlo Kk | 2次元フォトニック結晶導波路、および波長分波器 |
JP2002365401A (ja) * | 2001-06-08 | 2002-12-18 | Autocloning Technology:Kk | フォトニック結晶光共振器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007192998A (ja) | 2007-08-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6468823B1 (en) | Fabrication of optical devices based on two dimensional photonic crystal structures and apparatus made thereby | |
JP5559358B2 (ja) | 導波路格子結合器を有する光集積回路 | |
US8126301B2 (en) | Optical waveguide and method for producing the same | |
EP1380861B1 (en) | Waveguide in two dimensional slab photonic crystals with noncircular holes | |
JP5560602B2 (ja) | 光導波路 | |
EP1219984A2 (en) | Photonic crystal waveguide | |
US20030217804A1 (en) | Polymer micro-ring resonator device and fabrication method | |
JP4669923B2 (ja) | 偏波モード変換器 | |
US7006744B2 (en) | Hybrid buried/ridge planar waveguides | |
JP4637071B2 (ja) | 3次元フォトニック結晶及びそれを用いた機能素子 | |
Jugessur et al. | One-dimensional periodic photonic crystal microcavity filters with transition mode-matching features, embedded in ridge waveguides | |
US10468849B1 (en) | Hybrid optical waveguides of tellurium-oxide-coated silicon nitride and methods of fabrication thereof | |
JP4621920B2 (ja) | 2次元フォトニック結晶製造方法 | |
Solehmainen et al. | Development of multi-step processing in silicon-on-insulator for optical waveguide applications | |
WO2005022222A1 (ja) | エアブリッジ構造を有する2次元フォトニック結晶及びその製造方法 | |
CN112582255A (zh) | 使用应力控制制造厚电介质膜的方法 | |
US7563628B2 (en) | Fabrication of optical waveguide devices | |
JP4063740B2 (ja) | エアブリッジ構造を有する2次元フォトニック結晶及びその製造方法 | |
Kuramochi et al. | A new fabrication technique for photonic crystals: nanolithography combined with alternating-layer deposition | |
JP2004510196A (ja) | 光導波路及びアレイ導波路格子における複屈折の制御 | |
Shinobu et al. | Low-loss simple waveguide intersection in silicon photonics | |
Chen et al. | Athermal narrow-band filters based on side-modulated bragg gratings | |
JP3886958B2 (ja) | 細線導波路付2次元フォトニック結晶の製造方法 | |
JP4212040B2 (ja) | 複合光導波路 | |
Cho et al. | Silicon photonic wire filter using asymmetric sidewall long-period waveguide grating in a two-mode waveguide |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100723 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100803 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100914 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20100914 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101005 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |