JP4619580B2 - 抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はタグを結合した抗原と標識したタグに対する抗体を使用する、抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法および抗体測定試薬に関する。抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法および抗体測定試薬は感染症の診断に使用することができる。
【0002】
【従来の技術】
免疫学的測定方法は、感染症の診断等に有用な手法の一つである。感染症の診断方法として、血清等の検体中に存在する病原体に対する抗体を測定するのが重要な手段の一つとなっている。抗体には5つのサブクラスが存在し、感染症診断の場合、IgG、IgM、IgAを測定する場合が多い。免疫学的測定方法を用いて検体中のIgGを測定する際には、抗原をプレート上に固相し、そこに検体を添加し、抗原にIgGを添加した後に、ヒトIgGを認識し、かつ酵素で標識されている二次抗体を用いて結合したIgGを検出する、いわゆる抗原固相法を用いるのが一般的である。一方、IgGと比較して含量が少ないIgMを測定する際に抗原固相法を用いると、固相された抗原への結合を巡ってIgGとIgMが競合することになり、感度が低下するという問題が生ずる。感染症において、急性感染症と慢性感染症で血中のIgMとIgGの量が異なることから、IgMとIgGをクラス別に測定する必要があるが、このように抗原固相法ではIgMを高感度で測定できないという問題があった。また、抗原固相法では、リューマチ因子等を誤って検出してしまう場合があり、特異性の低下にもつながる可能性がある。
【0003】
また、プレート上に抗原を直接固相する代わりに、該抗原に対する抗体をプレートに固相し、抗原を添加後、検体を添加し、さらにヒトIgMを認識し、かつ酵素で標識されている二次抗体を用いて結合したIgMを検出する方法も一般的に行われている。しかし、この方法においてもIgMを測定する際のIgGとIgMの抗原への結合を巡っての競合による感度低下の問題、リューマチ因子に起因する誤検出の問題は回避できず、さらに抗原ごとに異なる抗体をプレートに固相しなければならず、コスト高を招くという問題もあった。
【0004】
これらの問題を解決するため、あらかじめ検体をIgG吸収剤で処理するという操作を加えることもあるが、完全な効果を得ることは難しい。そこで、抗体捕捉法によるELISA(enzyme-linked immunosorbent assay)が実施されている。
【0005】
抗体捕捉法ELISAでIgM抗体を測定する場合、まず、抗ヒトIgM抗体を固相したプレートを用意し、検体を添加する。検体中のIgMは固相した抗ヒトIgM抗体に結合し捕捉される。次に、抗原を添加すると、捕捉されたIgMのうち該抗原を特異的に認識するIgMが抗原と結合する。最後に、この抗原に結合し、かつ酵素で標識されている二次抗体を用いて捕捉されたIgMを検出する。この方法により、IgGとの競合反応やリューマチ因子等による非特異反応を避けることができる。酵素の代わりに放射性同位元素(RI)等の他の種類の標識物質を用いる方法も実施されているが、基本的な原理は同じである。
【0006】
最近の遺伝子組換え技術の進歩の結果、免疫学的測定方法に用いる抗原を遺伝子組換え法により作製する場合が多くなってきた。病原体を培養し、そこから抗原を精製する方法では、作業者に感染の危険性があったり、コストが高いという問題点があった。抗原をコードする遺伝子を病原体より抽出し、発現ベクター遺伝子に組み込み、大腸菌や各種動物細胞等に導入し、その体内で発現させることにより、これらの問題を解決できる。さらに抗原の一部分のみを発現させたり、反応性を増すため他の抗原との融合蛋白質として発現させたり、アフィニティー精製等に利用するためにGST(Glutathione S-Transferase)等の蛋白質との融合蛋白質として発現させるなど、様々な方法が実施されている。
【0007】
これらの融合蛋白質の免疫学的測定への利用も試みられている。特開平8-62217号公報には、前述の抗原に対する抗体をプレートに固相する代わりに、あらかじめ抗原とGST等のキャリア蛋白質との融合蛋白質を作製しておき、プレートに該キャリア蛋白質に対する抗体を固相しておく、免疫学的測定法が記載されている。キャリア蛋白質に対する抗体とキャリア蛋白質の結合により、融合蛋白質がプレート上に捕捉され、ここに検体および標識二次抗体を添加することにより、抗原に対する抗体を測定することができる。この方法により、抗原ごとに異なる抗体を作製することなく、免疫学的測定を実施することが可能になる。しかし、該方法は抗体捕捉法ではないため、IgMを測定する際のIgGとIgMの抗原への結合を巡っての競合による感度低下の問題、リューマチ因子に起因する誤検出の問題の解決には至っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
検体中の抗体検出のための抗体捕捉法ELISAおよびそれに類似した方法によりIgGとの競合反応やリューマチ因子等による非特異反応の回避が可能になったが、これらの方法には未だいくつかの改良すべき課題が存在する。
【0009】
第一は標識用の抗体を作出する際の問題である。検体中の抗体と標識抗体は抗原に結合するが、標識抗体は検体中の抗体と抗原中の結合部位をできるだけ競合しないものにする必要がある。そうでないと感度が大幅に低下してしまうからである。しかし抗原内のエピトープ部分が限定されている場合には、その様な抗体を選定してくるのが困難な場合がある。
【0010】
第二は抗体標識の際の失活の問題である。酵素や蛍光物質を標識するにあたっては、抗体中のアミノ酸側鎖の反応基を通じて両者を結合させているが、これにより抗体の抗原への結合能に変化が生じ、中には結合力が著しく低下する場合もある。
【0011】
第三に抗体捕捉法ELISAは、抗体固相法ELISAよりもステップ数が1段階多く、所要時間が多くかかるという点である。特に、救急医療等、感染の有無を一刻も早く知る必要がある場合には問題である。また、医療機関の依頼を受けて医療検査を行っている検査センターにとってはコスト増をもたらす結果となっている。
従って、以上の課題を解決できる方法の開発が望まれていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究した結果、タグまたはキャリアー(以後、タグと称する)となる蛋白質等の物質を結合させた抗原および該タグに対する標識抗体を用いて、抗体捕捉法による検体中の抗体免疫学的測定方法を実施し、上記第一から第三の課題を克服できることを見出し、本発明を完成させた。特に、抗原と標識抗体を免疫学的測定用プレートのウェル内に添加する前に混合することが好ましい。
【0013】
本発明は、検体中の抗体を捕捉する免疫学的測定用プレート、例えば抗IgM抗体固相プレートに検体を添加した後に、タグを結合させた抗原を添加し、次いで該タグに対する標識抗体を混合して添加する工程、好ましくは、検体中の抗体を捕捉する免疫学的測定用プレート、例えば抗IgM抗体固相プレートに検体を添加した後に、タグを結合させた抗原と該タグに対する標識抗体を混合して添加する工程を有することを特徴とする、抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法およびこの方法を用いた検体中のIgM測定試薬を提供するものである。
【0014】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1) 少なくともタグを結合した抗原およびタグに対する標識した抗体を使用することを特徴とする抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
(2) さらに、タグが結合した抗原に対する検体中の抗体に結合する物質を固相化したプレートを使用することを特徴とする、(1)記載の抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
(3) (a) 抗体に結合する物質を固相化したプレートに、検体を添加する工程、(b) 該プレートにタグが結合した抗原を添加する工程、および(c)該プレートに該タグに対する標識した抗体を添加する工程を含む(1)または(2)記載の抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
(4) 免疫学的測定方法がELISAである、(1)〜(3)のいずれか記載の免疫学的測定方法。
(5) タグを結合した抗原と標識したタグに対する抗体をあらかじめ混合した後に使用することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか記載の抗体捕捉法による抗体の免疫化学的測定方法。
【0015】
(6) タグを結合した抗原が、遺伝子組換え法により作製される、タグと抗原との融合蛋白質であることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか記載の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
(7) タグがHis6、GST(Glutathione S-Transferase)、MBP(Maltose Binding Protein)、ガラクトース結合蛋白質、チオレドキシンからなる群から選ばれる蛋白質からなることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれか記載の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
(8) 抗原がエプスタインーバールウイルス(EBV)抗原であることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれか記載の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
(9) 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒト免疫グロブリン抗体であることを特徴とする、(1)〜(8)のいずれか記載の抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
(10) 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒトIgM抗体であることを特徴とする、(9)記載の検体中の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
【0016】
(11) 少なくともタグを結合した抗原と標識したタグに対する抗体を含む、抗体捕捉法により検体中の抗体を測定するための試薬。
(12) さらに、タグが結合した抗原に対する検体中の抗体に結合する物質を固相化したプレートを含む、(11)記載の抗体測定試薬。
(13) タグを結合した抗原が、遺伝子組換え法により作製される、タグと抗原との融合蛋白質であることを特徴とする、(11)または(12)記載の抗体測定試薬。
(14) タグがHis6、GST(Glutathione S-Transferase)、MBP(Maltose Binding Protein)、ガラクトース結合蛋白質、チオレドキシンからなる群から選ばれる蛋白質からなることを特徴とする、(11)〜(13)のいずれか記載の抗体測定試薬。
(15) 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒト免疫グロブリン抗体であることを特徴とする、(11)〜(14)のいずれか記載の抗体測定試薬。
【0017】
(16) 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒトIgM抗体であることを特徴とする、(15)記載の抗体測定試薬。
(17) 抗原がエプスタインーバールウイルス(EBV)抗原であることを特徴とする、(11)〜(16)のいずれか記載の抗体測定試薬。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定は、タグを結合した抗原、タグに対する標識した抗体および測定しようとする抗体を捕捉する物質を結合させた担体を用いて行うことができ、該タグを結合した抗原、タグに対する標識した抗体および測定しようとする抗体を捕捉する物質を結合させた担体は、以下のようにして作製することができる。ここで、「抗体捕捉法」とは、測定しようとする抗体に結合する物質を結合させた担体を用いて、測定しようとする抗体を捕捉して、該抗体を測定する方法をいう。
【0019】
1.タグを結合した抗原の作製
本発明において、「タグ」とは、測定しようとする検体中の抗体が特異的に結合する抗原に結合させた物質であって、標識二次抗体が特異的に結合する物質をいう。
【0020】
タグはそれ自体が抗原性を有し、標識二次抗体と抗原抗体反応により結合し得る物質であれば使用することができるが、本発明にはHis6(ヒスチジン6量体)、GST(Glutathione S-Transferase)、MBP(Maltose Binding Protein)、ガラクトース結合蛋白質、チオレドキシン等遺伝子組換えにより抗原蛋白質との融合蛋白質を作成できる蛋白質、ペプチドを好適に用いることができる。
【0021】
タグを結合した抗原は、タグとなる物質と検体中の測定しようとする抗体が特異的に結合する抗原とを化学的または酵素的に結合することにより作製することができ、また、タグが蛋白質である場合にはタグ蛋白質をコードする遺伝子と抗原をコードする遺伝子の融合遺伝子を発現させ融合蛋白質として作製する方法を用いることができる。
【0022】
タグ蛋白質をコードする遺伝子と抗原をコードする遺伝子の融合は、通常の遺伝子組換えの手法により行うことができる。この際、適当な制限酵素の認識切断配列を導入して行うことができる。タグ蛋白質をコードする遺伝子は、抗原をコードする遺伝子のC末端側に付加されても、N末端側に付加されてもよい。この際、タグ蛋白質をコードする遺伝子と抗原をコードする遺伝子の間にストップコドンが現れないようにする。タグ蛋白質をコードする遺伝子と抗原をコードする遺伝子の間の距離は限定されず、両者の間にリンカーが含まれていてもよい。タグ蛋白質と抗原が翻訳されるためには、両遺伝子のオープンリーディングフレームを合わせるようにする。また両遺伝子の間に、特定のアミノ酸がリンカー部位に含まれるような塩基配列を有していてもよい。
【0023】
2.測定しようとする抗体が特異的に結合する抗原の調製
本発明の抗体の免疫学的測定は、特定の抗原に対する抗体を測定することを目的にしており、本発明に用いる抗原は、測定しようとする抗体が特異的に結合する抗原である。該抗原としては、特定のものに限られず、例えば自己免疫疾患で出現する自己に対する抗体が認識する抗原、癌特異的抗体が認識する抗原、感染症における病原体の抗原が挙げられる。特に、感染症診断のための病原体または病原体の構成成分が抗原として用いられる。例えば、病原体が細菌の場合、細菌のタンパク質、細菌表面の糖鎖抗原、細菌膜由来の脂質抗原等の細菌性抗原が用いられ、病原体がウイルスの場合、ウイルス粒子を構成する構造タンパク質と非構造タンパク質等が抗原として用いられ、前者にはキャプシドタンパク質やエンベロープ中のウイルスタンパク質など、後者には核内抗原などのウイルスの複製と増殖に必要な機能を持つタンパク質がある。病原体の例としては、エプスタイン-バールウイルス(EBV),パルボウイルス、ムンプスウイルス、インフルエンザウイルス等のウイルス、クラミジア、及び梅毒等の細菌があげられる。例えば、EBVの場合、抗原としてEBウイルスキャプシド抗原(VCA)、EBウイルス特異的核内抗原(EBNA)、EBウイルス関連早期抗原(EA)、EBウイルス関連膜抗原(MA)、EBウイルス潜伏感染膜タンパク質(LMP)等が用いられる。中でもEBVのVCA蛋白は本発明に好適に用いることができる。
【0024】
EBVは、伝染性単核症、上咽頭癌、バーキットリンパ腫等の原因病原体であり、最近では胃癌発生との関係も指摘されているウイルスである。その感染の有無を把握することは、近年、ますます重要になっている。
【0025】
本発明の抗原は、上述の病原体を培養することにより得ることができ、また、該病原体のゲノムの特定の遺伝子から遺伝子工学的に得ることもできる。この際、用いる抗原は、病原体そのものであっても良いし、病原体の構成成分となる特定の抗原であってもよい。
【0026】
3.タグに対する抗体の作製
本発明で用いるタグに対する抗体は、タグを抗原として動物に免疫して抗血清を採取しそこから精製することにより得ることができ、また細胞融合法を用いてモノクローナル抗体として得ることができる。また、市販のものを用いることもできる(例えば、抗GST抗体は、アマシャムファルマシアバイオテク社より発売されている)。
【0027】
4.タグに対する抗体の標識(標識抗体の作製)
タグに対する抗体の標識物質としてはフルオレセインイソチオシアネート(FITC)等の蛍光色素、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ等の酵素、発光物質、放射性同位体等が用いられる。タグに対する抗体への標識物質の結合方法は、当業者に知られた方法により行うことができるが、例えば、酵素標識の場合は、マレイミド法等(石川栄治著「超高感度酵素免疫測定法」(学会出版センター等に記載)の方法を用いることができる。
【0028】
5.抗体捕捉物質固相担体の作製
測定しようとする抗体に結合する物質を適当な担体に結合させて、本発明の抗体捕捉物質固相担体を作製することができる。抗体捕捉物質としては、ヒト抗体に対する抗体、プロテインA、プロテインG等が挙げられ、好適にはヒト抗体に対する抗体が用いられる。ヒト抗体に対する抗体としては、抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗ヒトIgA抗体が挙げられる。
【0029】
抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、および/または抗ヒトIgA抗体をELISA用タイタープレート、ビーズ等の担体に固定して本発明に用いる抗体固相担体を得ることができる。抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗ヒトIgA抗体は、市販のものを用いることもできるし、ヒトIgG(γ)、IgM(μ)、IgA(α)を動物に免疫して作製することもできる。抗体はタイタープレート等の担体に物理吸着や化学結合により固相化する。固相化量は、特に限定されないが、担体がマイクロタイタープレートの場合、1ウェル当たり数ngから数十μgが望ましい。固相化は固相化すべき抗体を適切なバッファーに溶解し、担体と接触させ行うことができる。例えば、マイクロタイターウェルを用いる場合、抗体溶液をマイクロタイタープレートのウェルに分注し一定時間置くことにより固相化することができる。抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗ヒトIgA抗体は、測定しようとする抗体のクラスに応じて選択することができる。また、同時に複数のクラスの抗体を測定する場合には、抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗ヒトIgA抗体の2種類または全部を混合したものを固相化すればよい。
【0030】
6.抗体測定試薬の調製
少なくとも上述のタグを結合した抗原、タグに対する抗体を組み合せることにより、感染症の検出に用いるための抗体測定試薬、すなわち抗体測定用キットを調製することができる。該試薬は、さらに抗体捕捉物質固相担体を含んでいてもよい。さらに、ブロッキング溶液、反応溶液、反応停止液、試料を処理するための試薬等を含んでいてもよい。
【0031】
7.抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定
上述のタグを結合した抗原、タグに対する標識した抗体ならびに抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体および/もしくは抗ヒトIgA抗体を固相化した担体を用いて、目的とする抗体を測定することができる。
【0032】
例えば、ヒトIgM抗体に対する抗体を結合させたマイクロプレートを用い、標識物質として酵素を用いる抗体捕捉法によるELISAによる抗体測定を以下に示すように行うことができる。
【0033】
抗体捕捉法による抗体のELISA(I)
血清由来検体を緩衝液で希釈後、5.で作製した抗体固相プレートに添加、室温で反応させる。反応後、緩衝液で洗浄し、1.で作製したタグ結合抗原および4.で作製した標識抗タグ抗体をあらかじめ混合して反応させた混合物を加え、室温で反応させる。緩衝液で洗浄後、酵素基質液を加え室温で反応後、反応停止液を加える。比色計等を用いて吸光度を測定することによって、検体中の抗原の有無あるいは抗原量を判定する。
【0034】
抗体捕捉法によるIgMのELISA(II)
血清由来検体を緩衝液で希釈後、5.で作製した抗体固相プレートに添加、室温で反応させる。反応後、緩衝液で洗浄し、1.で作製したタグ結合抗原溶解液を加え、室温で反応、緩衝液で洗浄後、4.で作製した標識抗タグ抗体を加え、室温で反応、緩衝液で洗浄後、酵素基質液を加え室温で反応後、反応停止液を加える。比色計等を用いて吸光度を測定することによって、検体中の抗原量の有無あるいは抗原量を判定する。
【0035】
(I)、(II)いずれの方法によっても検体中の抗体を測定することが可能であるが、(I)のようにタグ結合抗原および標識抗タグ抗体をあらかじめ混合して反応させておき、その混合物を測定しようとする抗体が結合したプレートに添加する場合には、抗体の測定に要する工程数及び所用時間が少なくなる。
標識物質として、蛍光色素、発光物質、放射性同位元素を用いる抗体捕捉法によるIgMの免疫学的測定についても同様に行うことができる。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明の実施例として、エプスタイン-バールウイルス(EBV)感染の指標となる抗EBV抗体のうち、EBV粒子の構成成分であるウイルスキャプシド抗原(VCA)グループの一つであり、強い免疫反応性を有するp18抗原に対するIgM抗体を検出するための抗体捕捉法ELISAに応用した例について記載する。尚、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0037】
〔実施例1〕 EBVのp18抗原遺伝子のクローニング
1.ゲノムDNAの調製
(1)EBVゲノム保持細胞の培養
細胞内にEBVのゲノムを保持しているマーモセット由来細胞株B95-8を10%ウシ胎児血清(FCS)及び2mM L-グルタミンを含むRPMI 1640培地200mL中で37℃条件下において培養した。細胞濃度が約2×106/mLとなった時点で、培養液を回収した。
【0038】
(2)ゲノムDNAの調製
上記培養液を160×gで10分間遠心した後、上清を回収した。この上清に20(W/V)% ポリエチレングリコール、1M NaClから成る溶液を等量添加し、よく混合後、4℃で一晩放置して、EBVを沈殿させた。放置後、13,000×gで20分間遠心し、上清を捨て沈殿を1.8mLの滅菌超純水に溶解した。次に0.1M Tris-HCl(pH7.8),50mM EDTA及び5% SDSから成るバッファーを200μL、続いて20mg/mL ProteaseK(Sigma社製)を10μL添加し、50℃で1時間反応させた。反応終了後、フェノール/クロロホルム処理を行い、その後、10,000×gで5分間遠心し、上層の水相部分を回収した。水相部分をエタノール沈殿させた後に回収し、最終的に、200μLのTE バッファー(1mM EDTA,10mM Tris-HCl(pH7.5))に溶解し、EBVゲノムDNAを得た。
【0039】
2.p18抗原遺伝子のクローニング
実施例1-1で得たEBVゲノムDNA溶液1μLを用いて、Saikiらの方法[Nature,324,163(1986)]に従い、Gene Amp PCR Reagent Kit(宝酒造社製)を用いたPCR法で、p18抗原遺伝子を含む遺伝子領域を増幅した。まず、発現ベクター中に組み込むため、p18抗原遺伝子の本来の配列の一部を変異させ制限酵素切断部位を導入した配列番号1及び2記載の配列を有する2種類のPCR用オリゴヌクレオチドプライマーを外注して(エスペック オリゴサービス社)作製した。次に、10mM Tris-HCl(pH8.3),50mM KCl,5mM MgCl2,0.1% ゼラチンを含む反応液中にEBVゲノムDNA溶液1μLと上記2種類のオリゴヌクレオチドプライマーそれぞれ20pmoles及び上記のキット添付のTaq polymerase 5unitsを加え、最終量50μLとした。
【0040】
この反応液を94℃,3min.→〔(94℃,1.0min.→50℃,30sec.→72℃,2.0min.)×25サイクル〕→72℃,7min.〕の条件で反応させた。反応終了液を1.5%アガロースゲル電気泳動で分画した結果、約570bpのPCR増幅産物であるDNAを確認した。この約570bpのPCR増幅産物をGeneclean II(BIO101社製)でゲル内から回収した後、さらにDNA Blunting Kit(宝酒造社製)を用いて平滑化した。
【0041】
次にクローニング用ベクター pUC19(アマシャム ファルマシア バイオテク社製) 2μgを制限酵素SmaI(NEW ENGLAND BioLabs社製) 4unitsで30℃、2時間消化後、アルカリフォスファターゼ(BRL社製)で5'末端を脱リン酸化した。
【0042】
上記処理後のPCR増幅産物及びpUC19をLigation Kit(宝酒造社製)を用いて結合させ、CaCl2法[Molecular Cloning,p250 Cold Spring Harbar Laboratory]によって大腸菌JM109(フナコシ社製)に導入した。得られた形質転換体を適当に10個選択、Birnboimらのアルカリ―SDS法[Nuc. Acids Res.,7,1513(1979)]でプラスミドDNAを精製し、制限酵素マッピングによりPCR増幅産物を有するクローン(pp18)を得た。
【0043】
得られたクローンのプラスミドDNAを精製し、パーキンエルマージャパン社製ABI PRISMTM 310 Genetic Analyzerで、上記のPCR増幅産物に由来する部分のDNAの塩基配列を決定した。その結果、発現ベクター中に導入する目的で変異させた部分を除いて、公知の塩基配列(特開平6-90787号公報に記載)と完全一致した。
【0044】
〔実施例2〕 大腸菌によるGSTとp18抗原の融合蛋白質の発現
1.発現ベクターの作製
実施例1で得られたプラスミドpp18 20μgを制限酵素SalI(NEW ENGLAND BioLabs社製) 20unitsで37℃、2時間消化後、フェノール抽出―エタノール沈澱を行なった。DNAを滅菌超純水に溶解後、制限酵素BamHI(NEW ENGLAND BioLabs社製) 20unitsで37℃、2時間消化後、1.5%アガロースゲル電気泳動を行い、約550bp断片をGeneclean II(BIO101社製)で回収した。
【0045】
次にGST融合蛋白質発現ベクター pGEX-5X-1(アマシャム ファルマシア バイオテク社製) 5μgを制限酵素SalI 20unitsで37℃、2時間消化後、フェノール抽出―エタノール沈澱を行なった。DNAを滅菌超純水に溶解後、制限酵素BamHI 20unitsで37℃、2時間消化後、1%アガロースゲル電気泳動を行い、約4.9Kbpの断片をGeneclean IIで回収した。
【0046】
上記550bpの断片、4.9Kbpを結合させ、CaCl2法により大腸菌JM109に導入した。得られた形質転換体を適当に24個選択後、アルカリ―SDS法でDNAを精製し、制限酵素SalIとBamHIによるマッピングと結合部付近の塩基配列決定によりGSTのC末側にp18抗原が結合した融合蛋白質(GST-p18)をコードする発現ベクターを有するクローン(pGST-p18)を得た。
【0047】
2.融合蛋白質GST-p18の発現
発現用ベクターpGST-p18で蛋白発現用大腸菌BL21(フナコシ社製)を形質転換して、形質転換大腸菌BL21(pGST-p18)を作製した。形質転換体をL-Broth培地(BIO101社製;50μg/mL Ampicillin(ナカライテスク社製)を添加)で37℃、16時間培養した。この培養液5mLを新しいL-Broth培地(50μg/mL Ampicillinを添加)500mLに接種した。37℃、約3時間培養後にO.D.600=0.4〜0.6となった時点で、0.1mM Isopropyl-β-D-thiogalactopyranoside(IPTG;ナカライテスク社製)を添加し、さらに3時間培養した。培養終了後、5,000×gで遠心分離し、菌体を回収した。
【0048】
菌体の一部をリン酸緩衝化生理食塩水(Phosphate Buffered-Saline(PBS))に懸濁し超音波破砕機で菌体を破砕した後、Laemmliの方法[Nature,227,680 (1970)]に従ってSDS―ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)を行い、コマシュー・ブリリアント・ブルー(CBB)染色した。また泳動後、抗GST抗体(アマシャム ファルマシア バイオテク社製)を用いてウエスタンブロッティングを行った。その結果、CBB染色では、GST-p18の予想分子量である約45,000の位置に、他の分子量のバンドよりも濃いバンドが確認された。このバンドはウエスタンブロッティングの結果、抗GST抗体と反応した。以上より目的の蛋白質が発現していることを確認した。
【0049】
3.融合蛋白質GST-p18の精製
実施例2-2で回収したGST-p18発現菌体を菌体破砕バッファー(20mM Tris-HCl(pH8.0),5mM EDTA,5mM DTT,50mM NaCl)50mL中で懸濁後、超音波破砕した。破砕液を13,000×gで遠心し、上清を回収した。上清を0.45μmフィルターろ過し、サンプル溶液とした。サンプル溶液を菌体破砕バッファーで平衡化しておいた樹脂量5mLのGlutathione Sepharoseカラム(GST Trap;アマシャム ファルマシア バイオテク社製)に流速1mL/minでアプライした。サンプル溶液全量をアプライ後、流速を2mL/minに上げて、カラムを菌体破砕バッファーで2時間洗浄した。洗浄後、菌体破砕バッファーに10mM 還元型グルタチオンを添加した溶出バッファーを2mL/minでカラムに送液し、蛋白溶出画分3mLを回収した。この画分をSDS-PAGEで分離し、CBB染色したところ、分子量約45,000の単一バンドが認められた。蛋白純度を検定するためにイメージマスター(アマシャム ファルマシア バイオテク社製)で分析した結果、ほぼ100%であることが確認された。
【0050】
〔実施例3〕 大腸菌で発現させた融合蛋白質を用いた抗EBV-IgM抗体の検出
1.抗体捕捉法ELISA用抗ヒトIgM抗体固相プレートの作製
ヤギ抗ヒトIgMモノクローナル抗体(マイルス社製)を50mM 炭酸バッファー(pH9.5)で15μg/mL濃度に希釈し、ポリスチレン平型マイクロプレート(ヌンク社製)に100μL/ ウェルで分注し、4℃で一晩静置した。18時間以上静置したマイクロプレートを最終濃度0.05% Tween20を含むTris-HCl(pH7.6) 300μL/ウェルで2回洗浄後、最終濃度0.5% BSAと0.05% Tween20を含むTris-HCl(pH7.6)を200μL/ウェル加えて4℃一晩静置し、抗ヒトIgMモノクローナル抗体固相マイクロプレートを作製した。
【0051】
2.酵素標識抗GST抗体の作製
抗GSTポリクローナル抗体溶液(アマシャム ファルマシア バイオテク社製)2.0mL(蛋白濃度5mg/mL)を20mM 炭酸バッファー(pH9.5)1Lに4℃で一晩透析した。一方、パーオキシダーゼ(TypeIV;Sigma社製)4mgを1mLの滅菌超純水に溶解し、続いて、0.1M メタ過ヨウ素酸ナトリウム0.2mLを添加して、よく混合した。20分間放置後、2Lの1mM 酢酸バッファー(pH4.0)に4℃で一晩透析した。透析終了後のパーオキシダーゼ溶液に1/3体積量の20mM 炭酸バッファーを添加し、酸化型パーオキシダーゼ溶液とした。次に透析後の抗GSTポリクローナル抗体溶液と酸化型パーオキシダーゼ溶液を混合し、室温下で2時間撹拌し反応させた。この混合液に4mg/mLの水素化ホウ素ナトリウム溶液を120μL添加し、氷水中で、さらに2時間撹拌し、反応させた。反応終了後、未反応の部分を分離するため、10mM Na-リン酸バッファー(pH7.0)を用いてSephacryl S-200(アマシャム ファルマシア バイオテク社製)によるゲル濾過を行い、パーオキシダーゼ標識抗GST抗体の精製画分を得た。
【0052】
3.抗EBV-IgM抗体の検出
(1) 抗体捕捉法によるIgMのELISA(I)
実施例3-1記載の抗ヒトIgMモノクローナル抗体固相マイクロプレートウェル中のプレート保存液を除いた後、伝染性単核症と臨床診断された血清30検体及び正常血清50検体を0.5% BSAと0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0)で200倍に希釈し、100μLを固相マイクロプレートのウェルに加え、室温(15℃〜25℃)で1時間反応させた。反応後、0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0) 200μL/ウェルで3回洗浄した。
【0053】
上記反応時間中に、抗原溶解液を0.5% BSAと0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0)を用いて、実施例2-3記載の精製品を2μg/mLに希釈して作製した。次に実施例3-2記載のパーオキシダーゼ標識抗GST抗体を0.5% BSAと0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0)で2μg/mLに希釈し標識抗体液を作製した。抗原溶解液と標識抗体液を等量混合し、抗原-標識抗体混合液を作製し、室温下で10分以上放置した。
【0054】
1時間反応後、ウェルを0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0) 200μL/ウェルで3回洗浄した。ついで、抗原-標識抗体混合液を100μL/ウェルで加え、室温で1時間反応させた。反応後、0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0) 200μL/ウェルで5回洗浄した。洗浄後、3.3mg/mL O-フェニレンジアミンを含む0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液(pH5.0)に、0.02%過酸化水素水を加えた基質液を100μL/ウェル加えて室温で30分間反応させた。反応後、1.5N硫酸を100μL/ ウェル加えて反応を停止させ、マイクロプレート用比色計を用いて主波長492nm、副波長630nmで各ウェルのO.D.値を測定した。O.D.値がカットオフ以上の検体を陽性と判定した。表1に臨床診断を対照とした場合の、このELISAの性能を示した。なおカットオフ値は正常ヒト血清の吸光度の平均に標準偏差を3倍したものを加えた値とした。
【0055】
このELISAにおいて、検体をウェルに加えてから、比色計でO.D.値を測定するまでに要した時間は約3時間であった。
(2) 抗体捕捉法によるIgMのELISA(II)
実施例3-1記載の抗ヒトIgMモノクローナル抗体固相マイクロプレートウェル中のプレート保存液を除いた後、(1)で用いたのと同じ血清を0.5% BSAと0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0)で200倍に希釈し、100μLを固相マイクロプレートのウェルに加え、室温(15℃〜25℃)で1時間反応させた。反応後、0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0) 200μL/ウェルで3回洗浄した。ついで、抗原溶解液を0.5% BSAと0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0)を用いて、実施例2-3記載の精製品を1μg/mLに希釈して作製した。
【0056】
抗原溶解液を固相マイクロプレートのウェルに100μL/ウェルで加えた後、室温(15℃〜25℃)で1時間反応させた。反応後、0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0) 200μL/ウェルで3回洗浄した。ついで、実施例3-2記載のパーオキシダーゼ標識抗GST抗体を0.5% BSAと0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0)で1μg/mLに希釈し標識抗体液を作製した。この標識抗体液を100μL/ウェル加え、室温で1時間反応させた。反応後、0.05% Tween20を含むPBS(pH7.0) 200μL/ウェルで5回洗浄した。洗浄後、3.3mg/mL O-フェニレンジアミンを含む0.1Mクエン酸−リン酸緩衝液(pH5.0)に、0.02%過酸化水素水を加えた基質液を100μL/ウェル加えて室温で30分間反応させた。反応後、1.5N硫酸を100μL/ ウェル加えて反応を停止させ、マイクロプレート用比色計を用いて主波長492nm、副波長630nmで各ウェルのO.D.値を測定した。O.D.値がカットオフ以上の検体を陽性と判定した。表1に臨床診断を対照とした場合の、このELISAの性能を示した。なおカットオフ値は正常ヒト血清の吸光度の平均に標準偏差を3倍したものを加えた値とした。
このELISAにおいて、検体をウェルに加えてから、比色計でO.D.値を測定するまでに要した時間は約4時間であった。
【0057】
【表1】
※1 感度(%)= 臨床診断で伝染性単核症と診断された血清のうちELISAで陽性と判定された血清の割合
※2 特異性(%)=正常血清のうちELISAで陰性と判定された血清の割合
【0058】
以上の結果から、酵素標識した抗GST抗体及びGSTと遺伝子工学的に融合させたEBV抗原を抗体捕捉法ELISAに用いることにより、EBVに対するIgM抗体を高感度且つ特異性高く検出することが可能である。さらに上記抗体と抗原をあらかじめ混合することにより、ELISAのステップを削減することが可能であり、これによりELISAに要する時間を短縮することができる。また、従来、ELISAを構築するにあたって、必要であったEBVに対する抗体を作出する工程及びその抗体に酵素標識等をラベリングする工程を省略することができる。
【0059】
【発明の効果】
標識したタグに対する抗体及びタグを結合した抗原を用いる抗体捕捉法による免疫学的測定方法により、抗体を高感度且つ特異性高く検出することが可能である。また、従来、免疫学的測定方法を構築するにあたって、必要であった抗原に対する抗体を作出する工程及びその抗体に酵素標識等をラベリングする工程を省略することが可能となった。
【0060】
【配列表】
【0061】
【配列表フリーテキスト】
配列番号1および2:合成
Claims (16)
- 少なくともタグを結合した抗原およびタグに対する標識した抗体を使用し、前記タグを結合した抗原と前記標識したタグに対する抗体とをあらかじめ混合した後に使用することを特徴とする抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
- さらに、タグが結合した抗原に対する検体中の抗体に結合する物質を固相化したプレートを使用することを特徴とする、請求項1記載の抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
- (a) 抗体に結合する物質を固相化したプレートに、検体を添加する工程、(b) 該プレートにタグが結合した抗原を添加する工程、および(c)該プレートに該タグに対する標識した抗体を添加する工程を含む請求項1または2記載の抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
- 免疫学的測定方法がELISAである、請求項1〜3のいずれか1項記載の免疫学的測定方法。
- タグを結合した抗原が、遺伝子組換え法により作製される、タグと抗原との融合蛋白質であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
- タグがHis6、GST(Glutathione S-Transferase)、MBP(Maltose Binding Protein)、ガラクトース結合蛋白質、チオレドキシンからなる群から選ばれる蛋白質からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
- 抗原がエプスタインーバールウイルス(EBV)抗原であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記載の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
- 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒト免疫グロブリン抗体であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項記載の抗体捕捉法による検体中の該抗原に対する抗体の免疫学的測定方法。
- 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒトIgM抗体であることを特徴とする、請求項8記載の検体中の抗体捕捉法による抗体の免疫学的測定方法。
- 少なくともタグを結合した抗原と標識したタグに対する抗体を含む、抗体捕捉法により検体中の抗体を測定するための試薬であって、前記タグを結合した抗原と前記標識したタグに対する抗体とがあらかじめ混合されている前記試薬。
- さらに、タグが結合した抗原に対する検体中の抗体に結合する物質を固相化したプレートを含む、請求項10記載の抗体測定試薬。
- タグを結合した抗原が、遺伝子組換え法により作製される、タグと抗原との融合蛋白質であることを特徴とする、請求項10または11記載の抗体測定試薬。
- タグがHis6、GST(Glutathione S-Transferase)、MBP(Maltose Binding Protein)、ガラクトース結合蛋白質、チオレドキシンからなる群から選ばれる蛋白質からなることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか1項記載の抗体測定試薬。
- 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒト免疫グロブリン抗体であることを特徴とする、請求項10〜13のいずれか1項記載の抗体測定試薬。
- 検体中の抗体に結合する物質が抗ヒトIgM抗体であることを特徴とする、請求項14記載の抗体測定試薬。
- 抗原がエプスタインーバールウイルス(EBV)抗原であることを特徴とする、請求項10〜15のいずれか1項記載の抗体測定試薬。
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