JP4618888B2 - 耐永久歪性を向上した石膏含有製品およびその製法と製造用組成 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は硬化石膏含有製品、例えば石膏板、強化石膏複合板、機械加工可能材料、接合面処理材料および吸音タイルの製法と製造用組成物、並びにそれらの製法と製造用の組成物とに係る。更に特に、本発明は一種またはそれ以上の強化材を用いて耐永久歪性(例えば耐たるみ性)を向上した硬化石膏含有製品に係る。本発明の望ましい実施形態は、水和によって生成される硬化石膏に増強々度、耐永久歪性(例えば耐たるみ性)または寸法安定性(例えば硬化石膏の乾燥中の防縮性)を持たせる強化材の存在下で焼石膏を水和してこれらの製品を製造することに関する。強化材料はまた硬化石膏含有製品の製造における他の向上された特性と有利性を提供する。本発明の他の択一的な実施形態では、硬化石膏は、同一でなければ同様の、増大した強度、耐永久歪性(例えば耐たるみ性)、寸法安定性、並びに石膏含有製品の他の特性向上及び利点、を提供する一種あるいはそれ以上の向上材と共に処理される。本発明の実施形態の一部では、本発明の硬化石膏含有製品は比較的高濃度の塩化物の塩を含むがなお一般的にこの石膏含有製品中の塩の濃度の有害な作用は回避する。
【0002】
(背景技術)
周知の有用な製品の多くは、重要でまた、多くは主要な成分として硬化石膏(硫酸カルシウム二水物)を含む。例えば硬化石膏は建物の内壁または天井の代表的なドライ壁構造に用いられる紙張り石膏板の主要成分である(例えば米国特許第4,009,062号明細書参照)。また米国特許第5,320,677号明細書に記載されるように石膏/セルローズ繊維複合板と各製品の主成分でもある。石膏板相互のエッジ間接合を満たし、円滑化する製品は多くは過半量の石膏を含有する(例えば米国特許第3,297,601号参照)。吊天井において有用な吸音タイルは例えば米国特許第5,395,438号と第3,246,063号明細書に記載されるように、硬化石膏の主要パーセントを包有し得る。一般の伝統的なプラスター、例えばプラスター張り内装壁の創作用のものは通常、主として硬化石膏の形成に依存する。例えば米国特許第5,534,059号明細書に記載のように精密に機械加工し得るモデリング用、成形品製造に有用な特殊材料の多くが主要量の石膏を含む。
【0003】
このような石膏含有製品の多くは、焼石膏(硫酸カルシウム半水物ないしは硫酸カルシウム無水物)と水(および他の適宜の成分)の混合物を形成し、混合物を所望の形状の型内、あるいは面上に流し込み、混合物を硬化させて焼石膏と水の反応により結晶性水化石膏(硫酸カルシウム二水物)のマトリクスを形成させて硬化(すなわち再水和)石膏とすることによって製造される。これは往々にして緩熱を伴わせて残りの自由水(未反応水)を除去し、乾燥製品とする。焼石膏の所望の水和とは、硬化石膏の結晶のからみ合いマトリクスの形成、従って石膏含有製品内の石膏構造に力を加えるようにすることにある。
【0004】
上述の石膏含有製品はいずれもそれらの成分の硬化石膏結晶構造の強度が増加され、使用中に遭遇するストレスへの抵抗を持たせば有益である。
【0005】
また多くの石膏含有製品の硬化石膏マトリクスの一部を低密度材料(例えば発泡パーライトあるいは気孔)で置換して軽量化を図る努力も続けられる。その場合硬化石膏の強度を通常レベル以上に増加して全製品強度を先回の高密度製品のレベルに維持する必要があるが、それは硬化石膏質量が低密度製品に強度を与えるには少ないことによる。
【0006】
更にこれらの石膏含有製品の多くの構造には、特に高温多湿あるいは平均負荷の条件下では、より大きな耐永久歪性(例えば耐たるみ性)とする必要がある。人の眼には石膏含有板の2フィート長に対する約0.1インチ以下の板のたるみは認知不能である。そのため石膏含有製品はそれらの耐用年数に亙って耐永久歪性を有する必要がある。例えば石膏含有板やタイルはしばしば水平に配置された形で貯蔵あるいは使用される。これらの製品中の硬化石膏マトリクスが特に高温多湿あるいは平均負荷の条件下で十分に耐永久歪性がない場合には製品は基礎構造物によって締着あるいは支持される各点の間の領域でたるみ始める。これは目障りであって製品使用時に問題を生じ得る。多くの応用において石膏含有製品は負荷、例えば、目立つほどのたるみのない絶縁または凝縮負荷を担わせる必要がある。そこで耐永久歪性(例えば耐たるみ性)を増加した硬化石膏を形成し得るようにする必要性がある。
【0007】
また石膏含有製品の製造中、処理中並びに商業的応用の間の、硬化石膏の寸法安定性をより高める必要がある。特に温度と湿度が変化する条件下では硬化石膏は縮んだり伸びたりする。例えば高温多湿に晒された石膏板またはタイルの石膏マトリクスの結晶の隙間に取り込まれた湿気は、湿気を帯びた石膏板を膨張させ、たるみの問題を悪化させ得る。且つまた硬化石膏製造の際、石膏が硬化した後に通常相当の量の自由(未反応)水がマトリクス内に残される。通常はこの自由水は後で緩熱されることによって除去される。蒸発水が石膏マトリクスの結晶間隙を離れると、マトリクスは硬化石膏の固有の力で縮みがちとなる(すなわち、自由水はマトリクス内の硬化石膏結晶の連結各部を離間させるが、水が蒸発するに伴い連結各部は互いに接近し勝ちになる)。
【0008】
このような寸法上の不安定性が回避または減じられれば各種の利点に帰結する。例えば、乾燥期間中に板が縮まなければ現存の石膏板製法はより多くの製品を生産し、精密な形状と寸法上の割合を保つよう信頼性が求められる(例えばモデリング若しくは型取り用の)石膏含有製品がそれらの目的をより良く達成する。また例えば内壁面用の一部のプラスターは乾燥中に縮まないことに利点を示し、長い休止で多重の薄層で用いて層体間を適宜乾燥し得るようにすることを必要とすることに比べ、プラスターがクラックの危険のない厚手の層で応用し得るようにする。
【0009】
石膏含有製品の特定の幾つかもまた他の特定の問題を示す。例えば低密度の石膏含有製品は多くは発泡剤を用いて、硬化石膏が形成される時に製品内で対応する永久的な空隙を生じる水泡を焼石膏スラリ(流動性水性混合物)内に創生させて製造される。このとき生じる問題の多くは、使用される水性発泡が本来的に不安定であるため水泡の多くが合体して硬化石膏ができる前に比較的薄いスラリ(泡風呂内の泡のように)から漏出するために、相当の濃度の発泡剤を用いて、所望の密度の製品を得るために硬化石膏内に所望の濃度の空隙を生成する。これはコストと共に、化学的発泡剤の他の成分あるいは石膏含有製品の特性に悪影響を与える危険を増やす。硬化石膏含有製品中に所望の空隙濃度を生成するに必要な発泡剤の量を減じ得るようにすることが望まれる。
【0010】
また新しい、改良された組成物と、高濃度(即ち混合物中の硫酸カルシウム材料の重量に基づいて少なくとも0.015重量%)の塩化物イオンまたはその塩を含む混合物から硬化石膏含有製品を製造する方法の必要性もある。この塩化物イオンまたはその塩は硫酸カルシウム自体または混合物に用いる水(例えば海水またはブライン含有内層水)中の不純物で良く、本発明以前には硬化石膏含有製品作成には用いられなかったものである。
【0011】
また強度、耐永久歪性(例えば耐たるみ性)並びに寸法安定性を改善するために硬化石膏を処理する新たな、改善された組成物と方法の必要性もある。
【0012】
しかして上述の問題点を解決し、回避し、または最小化する新たな、改善された硬化石膏含有製品と、組成物と、これらを製造する方法とが継続的に必要とされる。本発明はこれらの必要性を満たすものである。
【0013】
(発明の開示)
本発明の発明者等は上述した必要性を予期した以上に満たす硬化石膏含有製品とこれを製造する組成物並びに方法に着目した。本発明の各実施形態はこれらの必要性の一またはそれ以上を満たすものである。
【0014】
耐永久歪性を改善した本発明の硬化石膏含有製品は、本発明に従えば硫酸カルシウム材と、水と、各々2またはそれ以上のリン酸単位の凝縮リン酸並びに各々2またはそれ以上のリン酸塩単位の凝縮リン酸塩の塩またはイオンから選ばれた適切量の一種以上の向上材との混合物を形成して作成される。
【0015】
混合物は次いで改良された硬化石膏材料を形成するために十分な硫酸カルシウム材の条件下に維持される。
【0016】
ここで用いる用語「硫酸カルシウム材」は硫酸カルシウム無水物、硫酸カルシウム半水物、硫酸カルシウム二水物、カルシウムおよび硫酸塩のイオン、またはこらら全ての混合物を意味する。
【0017】
本発明の実施形態のにおいては硫酸カルシウム材は主として硫酸カルシウム半水物である。この場合上述の強化剤は全て、形成された硬化石膏に増大した耐永久歪性を与える。一方一部の向上材(例えば下記の塩またはそれらの陰イオン部分:トリメタリン酸ナトリウム(以下STMPとも言う)、反復する6−27のリン酸単位を有するヘクサメタリン酸ナトリウム(以下SHMPとも言う)、反復する1000−3000リン酸単位(以下APPとも言う))は増大した耐たるみ性のような望ましい利点を提供する。またAPPはSTMP濃度の4分の1のみを加えても、STMPが呈すると同じたるみ抵抗を呈する。
【0018】
本発明の望ましい実施形態の一では、これはトリメタリン酸塩イオンを硬化石膏含有製品を製造するために用いる焼石膏と水の混合物に加えることによって達成される(ここに用語「焼石膏」はアルファ硫酸カルシウム半水物、ベータ硫酸カルシウム半水物、水溶性硫酸カルシウム無水物、またはそれらのいずれかまたは全ての混合物を指し、用語「硬化石膏」と「水和石膏」は硫酸カルシウム二水物を指している)。混合物中の水は焼石膏と自然に反応して硬化石膏を形成し、硬化石膏は予期外に、トリメタリン酸塩イオンを含まない混合物から形成した硬化石膏と比較して増加した強度、耐永久歪性(耐たるみ性)および寸法安定性を有することを見い出した。これらの特性上の改善の機構は解明されていない。
【0019】
更に予期外のことはトリメタリン酸塩イオン(APPのような)が焼石膏から硬化石膏を形成する速度を遅らせないことである。事実上添加の有用な範囲内で比較的高い濃度レベルで添加した時、トリメタリン酸塩イオンは硬化石膏を形成するための焼石膏の水和速度を事実上促進する。これは石膏技術ではリンまたはリン酸塩材料は硬化石膏形成速度を遅らせ、形成される石膏の強度を減ずるものと考えられているため、硬化石膏の強度増加は特別の驚きである。このことはこれら材料の殆どについて実際上の事実であるが、トリメタリン酸塩イオンについては当たらない。
【0020】
しかして一般に本発明の一部の望ましい実施形態は増加した強度、耐永久歪性(例えば耐たるみ性)および寸法安定性を有する硬化石膏含有製品の製造法であって、焼石膏と水とトリメタリン酸塩イオンとの混合物を形成する工程と、この混合物を焼石膏が硬化石膏に変換させるに十分な条件(例えば望ましくは約120°F以下の温度)に維持する工程とよりなるものを提供する。
【0021】
本発明の望ましい実施形態の一においては、本方法は紙または他の材料のカバーシート間にサンドイッチされた硬化石膏のコアを包有する石膏板を製造するものである。石膏板は焼石膏と水とトリメタリン酸塩イオンとの流動性の混合物(スラリ)を形成し、これをカバーシート間に堆積させ、合成された組体を硬化させ乾燥させて製造される。
【0022】
従って製造された石膏板は増加された強度、耐永久歪性(例えば耐たるみ性)並びに寸法安定性の全てを有するが、この石膏板が何かの理由で湿気を帯び、製造中に完全に乾燥しなかった場合、通常は紙−コア間接着のより良い保全に寄与する代表的な非先行ゼラチン化澱粉(例えば酸変性澱粉)を石膏板が含有していても石膏コアとカバーシート(通常紙でなる)間の接着が未知の理由で強度を失うか弱まることが観察される。カバーシートは次いで石膏板から薄片となって裂けるが、これは認容されない。幸いに本発明者等はまたこの恐らく付随的な問題の解決策を発見した。発見は製造時のスラリに先行ゼラチン化澱粉を含ませることによってこの問題は回避できることにある。この澱粉は次いで結果的な石膏コア中に亙って分散するが、これがコアとカバーシート間の接着の弱まりを避けることが予期外に発見された。
【0023】
しかして本発明の実施形態の一においては更に改良された石膏板の製造のための組成物と方法が提供される。組成物は水と、焼石膏と、トリメタリン酸塩イオンと、先行ゼラチン化澱粉とでなる混合物でなる。方法はこの混合物を形成し、カバーシート間にこれを堆積させ、結果的な組体を硬化させ乾燥させてなる。
【0024】
軽量の石膏板の製造が望まれる場合には、本発明はこれを達成する組成物と製法とを提供する。組成物は水、焼石膏、トリメタリン酸塩イオンおよび水性気泡材の混合物でなり、製法はこの混合物を形成し、混合物をカバーシート間に堆積させ、結果的な組体を硬化させ、乾燥させる各工程でなる。これらの組成物と製法は軽量の石膏板を提供するが、これは水性気泡材の泡が結果的な石膏板の硬化石膏コア内の対応する空隙に帰結するためである。石膏板の全体の強度は水性気泡材を混合物に含めて製造した先行技術石膏板よりも高いが、これは本発明の石膏板形成に用いる混合物へのトリメタリン酸塩イオンの含有によって得られた増加された強度による。例えば本発明に従って作成した1/2インチ厚の天井板は、先行技術の組成物と製法による5/6インチ天井板よりも高い耐永久歪性(例えば耐たるみ性)を有する。このように本発明は天井板生産について本質的なコスト削減を提供する。
【0025】
予期以上に水性気泡材を含む混合物にトリメタリン酸塩イオンを含ませることの他の利点が発見されている。即ち混合物にトリメタリン酸塩イオンを含めた時は、使用した水性気泡材の単位量当たりの空隙(並びに全空隙量)が結果的な石膏含有製品中において比率的に増えることが発見された。その理由は未解明だが、有利な結果としては硬化石膏含有製品中に所望の空隙量を生成するために使用する発泡剤を少なくしなければならないことにある。これはまた製造コスト低減と共に、化学的な発泡剤による石膏含有製品の他の成分あるいは特性への悪影響のリスクを減じると言う結果を得た。
【0026】
一の実施形態では本発明は硬化石膏と向上材とよりなる複合板を提供し、それは各々2またはそれ以上のリン酸単位でなる凝縮リン酸類から選ばれた一種またはそれ以上の適量の向上材と、各々2またはそれ以上のリン酸塩単位でなる凝縮リン酸塩の塩またはイオンとでなる混合物を面上に形成または堆積させて作成される。混合物は次いで硫酸カルシウム材が硬化石膏板を形成するに十分な条件下に維持される。
【0027】
本発明はまた硬化石膏とホスト粒子とでなる複合板を提供するが、少なくとも硬化石膏の一部はホスト粒子中の接近可能な空隙内または空隙周囲に位置される。複合板はホスト粒子と、少なくとも一部はホスト粒子の空隙内とその周囲に結晶の形で在る硫酸カルシウム半水物と、水と、各々2またはそれ以上のリン酸単位でなる凝縮リン酸類からなる群から選ばれ適量の一種またはそれ以上の向上材と、各々2個またはそれ以上のリン酸塩単位でなる凝縮リン酸の塩またはイオンとでなる。混合物は次いで硫酸カルシウム半水物を硬化石膏に形成するに十分な条件下で維持され、それによってホスト粒子内の接近し得る空隙内かその周囲の硬化石膏の一部がホスト粒子の空隙内とその周囲に硫酸カルシウム半水物結晶を水和して形成する。
【0028】
本発明はまた硬化石膏含有の機械加工可能製品を提供し、それは澱粉と、水再分散させたポリマー粒子と、硫酸カルシウム材と、水と、そして各々2またはそれ以上のリン酸単位でなる凝縮リン酸および各々2またはそれ以上のリン酸塩単位でなる凝縮リン酸塩の塩またはイオンから選ばれた一種またはそれ以上の適量の向上材とでなる混合物を形成して作成される。この混合物は次いで硫酸カルシウム材が硬化石膏材を形成するに十分な条件下で保たれる。
【0029】
本発明はまた石膏板のエッジ間のジョイント仕上げ用の硬化石膏含有製品を提供し、それはバインダーと、増粘剤と、非均展剤と、硫酸カルシウム材と、水と、そして各々2またはそれ以上のリン酸単位でなる凝縮リン酸および各々2またはそれ以上のリン酸塩単位でなる凝縮リン酸塩の塩またはイオンから選ばれた一以上の強化剤とからなる混合物をジョイントに挿入することによって作成される。混合物は次いで、硫酸カルシウム材が硬化石膏材を形成するに十分な条件下で維持される。
【0030】
本発明はまた、混合物をトレー内で形成または堆積させて作成される硬化石膏含有吸音タイルを提供するが、混合物はゼラチン化した澱粉と、ミネラルウールと、硫酸カルシウム材と、水と、適量の一種またはそれ以上の向上材とでなり、向上材は各々2またはそれ以上のリン酸単位でなる凝縮リン酸と、各々2またはそれ以上のリン酸塩単位でなる凝縮リン酸塩の塩またはイオンとから選ばれる。混合物は次いで硫酸カルシウム材が硬化石膏材を形成するに十分な条件下に維持される。
【0031】
本発明はまた、混合物をトレー内で形成または堆積させて作成される他種の硬化石膏含有吸音タイルを提供するものであり、混合物はゼラチン化澱粉と、膨張パーライト粒子と、強化繊維剤と、硫酸カルシウム材と、水と、適量の一種またはそれ以上の向上材とでなり、向上材は、各々2またはそれ以上のリン酸単位でなる凝縮リン酸および各々2またはそれ以上のリン酸塩単位でなる凝縮リン酸塩の塩またはイオンから選ばれる。次いで混合物は硫酸カルシウム材が硬化石膏材を形成するに十分な条件下に維持される。
【0032】
本発明はまた向上材と、硫酸カルシウム二水物と、水との混合物を形成して作成される硬化石膏製品を提供する。更に詳述すればこれら実施形態は向上材と共に流し込みした石膏の処理を伴う。向上材、水、および硫酸カルシウム二水物の混合物形成は、増加した強度、耐永久歪性(例えば耐たるみ性)、寸法安定性を有する硬化石膏含有製品を提供することを考慮した。このような後設定処理は流し込みした硫酸カルシウム二水物に向上材をスプレーするか浸透させることによって達成される。このような後設定処理の場合、向上材は各々1またはそれ以上のリン酸単位でなるリン酸と、各々2またはそれ以上のリン酸塩単位でなる凝縮リン酸塩の塩またはイオンと、オルトリン酸の一塩基性塩または一価のイオンとからなる群から選ばれる。
【0033】
一部の実施形態では本発明は、高濃度の塩化物のイオンまたはその塩(即ち、混合物中の硫酸カルシウムの重量に基づいて、少なくとも0.015重量%)を含む混合物から硬化石膏含有製品を製造する組成物と方法を提供する。塩化物のイオンまたはその塩は、硫酸カルシウム自体または混合物に用いる水(即ち海水またはブライン含有表面下水)の不純物でよく、これらは本発明以前は安定した硬化石膏含有製品作成には使われていなかった。
【0034】
本発明による硫酸カルシウムの前設定処理において、幾つかの向上材は硬化石膏材形成のための水和速度を遅らせ、硬化石膏含有製品の強度に逆の効果をもたらすことが更に判明した。この遅延と強度への逆効果は混合物に適宜の量と方法で促進剤を加えることで改善または克服し得ることを発見した。
【0035】
更に本発明の教示に従えば所望形状の石膏板を製造できることが判明した。本発明に先立って、通常の平坦な石膏板の形状は代表的に水で板を湿らせ、板を弱めてもっと柔軟にし、次いで板の形状を所望により変更した後乾燥することで変えている。一方この従来の技術では多くの製造上の、設備上の不利点が生じてしまうが、それは石膏板を弱めて柔軟にし、所望形状に変えるために要する湿潤化は、多くの時間、即ち少なくとも1時間またはそれ以上を要し、12時間になることも稀ではない。加えて先行技術は石膏板の所望形状への変更を容易とはしない。石膏板が適宜に弱められなければ、その形状を所望に応じて変えることは困難である。即ち、石膏板を所望形状に変えるにはより力を要し、過大な力が加われば石膏板は破損する。そこで湿潤時間を減じ、所望形状の石膏板の製造と設備の容易性を改善する製法と組成物の必要性が多大である。
【0036】
本発明の望ましい実施形態によれば、例えば平坦石膏板に向上材を加えた塩化物水溶液(発明の要約において上述し、実施形態において後述するような)をスプレーして石膏板を弱め、更に柔軟にする。この弱めて柔軟とした石膏板は次いで、先行技術よりも小さい力で所望形状に容易に変えられ、また向上材の有利な効果のために石膏板の乾燥後にも変更後の所望形状は維持される。
【0037】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明は先行例に使用される成分及び方法と同様の配合物及び方法を用いて硬化した各種の石膏含有製品を作成することにより実施可能である。硬化した各種の石膏含有製品を作成するため本発明の好適な実施形態の配合物及び方法と先行例の配合物及び方法との異なる重要な差異は、本発明の方法ではトリメタリン酸イオンの存在下で焼き石膏の再水和を生じさせ、本発明の利点を与えるためにトリメタリン酸塩が含まれることにある。他の点において、本発明の配合物及び方法は先行例での成分及び方法と同じである。
【0038】
本発明の成分に含まれるトリメタリン酸塩は配合物の他の成分に作用して悪影響を与えない水溶性トリメタリン酸塩にできる。有用な塩類の例として、特にトリメタリン酸ナトリウム、トリメタリン酸カリウム、トリメタリン酸アンモニウム、トリメタリン酸リチウム、トリメタリン酸アルミニウム、及びその混合した塩類が挙げられる。トリメタリン酸ナトリウムが好ましい。これは例えばミズリー州、セントルイスの以前モンサントカンパニーのユニットであったミズリー州セントルイスのソルーチアインコーポレーテッド製を市場から容易に入手できる。
【0039】
本発明の好ましい方法の1の実施の際に使用するために、トリメタリン酸塩が焼き石膏の水性混合液に溶解され、焼き石膏の重量に対し約0.004〜約2.0重量%のトリメタリン酸塩イオン濃度を与える。より好ましい濃度は約0.08%である。本発明の実施形態の実施においては貯蔵性及び供給性が容易であることが望ましいならば、トリメタリン酸塩は水溶液の形態の混合液ではなく水に予め溶解できる。
【0040】
本発明の好ましい実施形態によれば、トリメタリン酸イオンは焼き石膏の水和中焼き石膏の水性混合液内に存在して硬化石膏を形成する必要がある。従って早期段階ではトリメタリン酸イオンを混合液内に挿入することが通常最大に便利であり好ましいが、トリメタリン酸イオンを後の段階で焼き石膏と水との混合液内に投入しても十分である。例えば代表的な石膏ボードを作成する際、水と焼き石膏は混合装置内に投入されて完全に混合され、次に通常移動しているベルト上のカバーシートに載せられ、第2のカバーシートが載せられた混合液上に置かれ、その後焼き石膏が再水和されて硬化した石膏が形成される。混合装置内での作成中にトリメタリン酸イオンを混合液内で得ることが最大に利便であるが、後の段階で例えば載せられた焼き石膏の水性混合液上にこのイオンの水溶液を散布してトリメタリン酸イオンを加え、その後第2のカバーシートをその堆積物上に置くことも十分にでき、これにより水性トリメタリン酸イオン溶液は堆積された混合液内に浸透し水和全体が生じ硬化した石膏が生じて存在する。
【0041】
混合液内にトリメタリン酸イオンを与える他の方法は当業者には明らかであり、無論本発明の範囲内に含まれると考えられる。例えば、カバーシートの一方あるいは両方にトリメタリン酸塩を前以て塗布してトリメタリン酸塩を分解し、焼き石膏の水性混合液の堆積物がカバーシートと接触するときトリメタリン酸イオンが混合液を経て移動させることが可能になる。別の方法として、トリメタリン酸塩が加熱されて焼き石膏に形成される前にトリメタリン酸塩を生石膏と混合し、焼き石膏を水と混合して再水和されるときにトリメタリン酸塩が既に存在するようにすることにある。
【0042】
トリメタリン酸イオンを混合液内に与える他の方法はトリメタリン酸塩を含む溶液の散布若しくは硬化した石膏に対しこの溶液で浸透させるような好適な手段により硬化した石膏に対しトリメタリン酸イオンを加えることにある。
【0043】
本発明に使用される焼き石膏は通常先行例の相当する実施形態において代表的な有用と見られる形態及び濃度で使用可能である。これは天然物、人工物に関係なく、アルファ硫酸カルシウム半水物、ベータ硫酸カルシウム半水物、水溶性硫酸カルシウム無水物、あるいはそのすべてあるいは一部を混合物にできる。ある好ましい実施形態においては、比較的高い強度を有する硬化した石膏を得るためにベータ硫酸カルシウム半水物が採用される。他の好ましい実施形態では、ベータ硫酸カルシウム半水物またはベータ硫酸カルシウム半水物と水溶性硫酸カルシウム無水物の混合物が採用される。
【0044】
他の好適な添加剤としては、例えば水性発泡剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、再水和禁止剤、結合剤、接着材、分散補助剤、均展剤、非均展剤、増粘剤、殺菌剤、防カビ剤、ペーバー調整剤、着色剤、補強材、難燃剤、はっ水剤、重点財およびその混合物が、所望の特性を与え製造を容易にするため、本発明の実施の際に通例の量産が可能である。
【0045】
カバーシート間に挟まれ石膏含有材料で作られるコア材からなる石膏ボードを作成するための方法及び配合物を使用する好ましい別の実施形態においては、トリメタリン酸イオンが上述したような濃度及び方法において採用される。他の点においては、この配合物及び方法は先行例例えば、参考のためここに示す米国特許第4,009,062号及び第2,985,219号に開示されるような石膏ボードを作成する配合物及び方法と同じ配合物及び方法で実施可能である。この好ましい発明による配合物及び方法を用いて製造されたボードは強度、永久歪及び寸法安定性が改良される。
【0046】
ボードの表面シートがペーパである石膏ボードを作成する好ましい方法及び配合物において、極端な湿度の条件下でのペーパのはがれの可能性を避けるために前以てゲル化されたスターチが使用される。生のスターチの前以てのゲル化は温度が少なくとも185°Fの水中で冷却することにより、あるいは他の周知の方法により達成される。
【0047】
本発明の目的に相当し、容易に入手可能な前以てゲル化されたスターチの例として(商品名で挙げると)、ラフオフグラインコーポレーションから入手できるPCF1000スターチ、及びアーチャ・ダニエルズ・ミッドランド・コーポレーションから入手可能なAMERIKOR 818スターチ及びHQM PREGELスターチが挙げられる。
【0048】
本発明の好ましい実施形態において使用されるようにするため、焼き石膏の重量に対し約0.08約0.5重量%の濃度での焼き石膏の水性混合液に前以てゲル化されたスターチが含まれる。前以てゲル化されたスターチの好ましい濃度は約0.16〜約0.4重量%である。先行例の対応する実施形態も前以てゲル化されていない(多くのものががそうである)スターチを含んでいれば、本実施形態での前以てゲル化されたスターチも先行例で通常採用されるスターチの量の全部あるいは一部を置換するよう機能できる。
【0049】
発泡剤をしようして硬化した石膏含有製品気孔隙を与え軽量化する本発明の実施形態において、発泡され硬化した石膏製品の作成に有用として知られる従来の発泡剤を採用可能である。このような発泡剤の多くは周知であり市場から、例えばペンシルバニア州アンブラーのジイーイーオー・スペシヤリー・ケミカルズから容易に入手できる。有用な発泡剤の、更に詳細な説明については、例えば米国特許第4,676,835号、第5,158,612号、第5,240,639号、第5,643,510号、及び1995年6月22日に発行されたPCT国際出願公報WO95/16515を参照されたい。
【0050】
多くの場合、その強度を維持するためには石膏製品内に比較的多くの気孔を形成することが好ましい。これは焼き石膏スラリと接触するとき比較的不安定な泡を発生する発泡剤を採用することにより達成可能である。好ましくはこれは比較的不安定な泡を発生するとして知られている発泡剤を大量に、且つ比較的安定な泡を発生するとして知られている発泡剤を少量にして混合することにより達成される。
【0051】
この発泡剤混合物はオフライン、即ち発泡された石膏製品の作成工程とは別に前以て混合できる。一方工程の一体オンライン部分として、このような発泡剤を同時且つ連続的に混合することが好ましい。これは例えば異なる発泡剤を供給し、水性泡の流れを発生する泡発生器であるいはその上流で共に合流させ、発生した泡を焼き石膏スラリ内に挿入しそれと混合することにより、達成される。このように混合することにより、混合物内の発泡剤の比は(例えば別個の発泡剤流れの一方あるいは両方の流速を変更することにより)簡単に且つ効果的に調整され、発泡され硬化した石膏製品内に所望の気孔特性を得ることができる。このような調整は最終製品の検査に応答して行われ、この調整が必要か否かを決定する。このオンライン混合及び調整の別の構成については、米国特許第5,643,510号及び1995年12月22日に出願された米国特許継続出願08/577,368に開示されている。
【0052】
不安定な泡を有効に発生する発泡剤の一種の例は次のような式を有している。
【化2】
ここに、Rは2〜20個の炭素原子を含むアルキル基であり、Mは陽イオンである。好ましくはRは8〜12個の炭素原子を含むアルキル基である。
【0053】
安定な泡を有効に発生する発泡剤の一種の例は次のような式を有している。
【化3】
ここに、Xは2〜20内の数字であり、Yは0〜10の内の数字であり、発泡剤の少なくとも50重量%で0で大きく、Mは陽イオンである。
【0054】
本発明の好ましい実施形態によれば、上の式(Q)及び(J)を有する発泡剤は共に混合され、式(Q)の発泡剤及び式(J)の発泡剤の一部(ここでY=0)は発泡剤の得られる混合物の86〜99重量%をなす。
【0055】
本発明の好ましい実施形態によれば、水性泡が次の式を有する前以て混合された発泡剤から発生される。
【化4】
ここに、Xは2〜20内の数字、Yは0〜10内の数字であり発泡剤の少なくとも50重量%で0であり、Mは陽イオンである。好ましくは、Yは式(Z)発泡剤の86〜99重量%内で0である。
【0056】
硬化した石膏及び強化剤の粒子からなる複合ボードを作成する方法及び配合物を用いる本発明の好ましい実施形態では、上述した濃度及び方法でトリメタリン酸イオンが使用される。特に複合製品は硬化した石膏及びホスト粒子からなり、硬化した石膏の少なくとも一部はホスト粒子内のアクセス可能な気孔内およびその周囲に配置されることが好ましい。本発明の配合物は内部にアクセス可能な気孔を有するホスト粒子、少なくとも一部がホスト粒子内の気孔内及びその周囲に結晶状となっている焼き石膏、及び水溶性トリメタリン酸塩からなる混合物である。配合物は水と混合されて、水と、内部にアクセス可能な気孔を有するホスト粒子と、焼き石膏(この少なくとも一部がホスト粒子内の気孔内及びその周囲に結晶状をなす)と、トリメタリン酸イオンとの混合物が生成され得る。この方法はこのような混合物を形成する工程と、混合物を表面上に置く、あるいは型内に入れる工程と、混合物を自然硬化させ乾燥させる工程とを含む。他の点については配合物及び方法は、例えば参考のためここに開示する米国特許第5,320,677号に示すような先行例の複合ボードを作成する対応する配合物及び方法と同一の成分及び方法で実施可能である。
【0057】
加工可能な材料を作成する方法及び配合物を使用する本発明の好ましい実施形態によれば、トリメタリン酸イオンは上述した濃度及び方法で使用される。この実施形態の好ましい例によれば、配合物は焼き石膏、水溶性のトリメタリン酸塩、スターチ、及び水で再分散可能なポリマの混合物からなる。この配合物は水と混合されて、水、焼き石膏、トリメタリン酸イオン、スターチ、及び水で再分散可能なポリマからなる混合物を生成可能である。この方法はこのような混合物を生成する工程と、混合物を表面上に置くあるいは型内に置く工程と、混合物を自然硬化させ乾燥させる工程とを含む。トリメタリン酸塩及びイオンを含む以外の実施形態においては、この配合物及び方法は例えば参考のためここに開示する米国特許第5,534,059号に開示するような先行例の加工可能なプラスタ材料を作成する対応する配合物及び方法と同じ成分及び方法で実施可能である。
【0058】
石膏ボードの縁部間の接合部を仕上げるために採用される材料を製造する方法及び配合物を使用する本発明の好ましい実施形態によれば、トリメタリン酸塩あるいはイオンは上述した濃度で採用される。トリメタリン酸塩及びイオンを含むこと以外の点においては、配合物及び方法は例えば参考のためここに示す米国特許第3,297,601号に開示するような先行例の接合部仕上げ材料を製造する配合物及び方法と同一の配合物及び方法で実施可能である。
【0059】
この好ましい接合部仕上げの実施形態では、結合剤、増粘剤、及び非均展剤は接合組成分野の当業者には周知な成分から選択される。例えば結合剤は従来のラテックス結合剤にでき、ポリ(ビニルアセテート)及びポリ(エチレンーコービニルアセテート)が好ましく配合物の約1〜15重量%の範囲内で含まれる。有用な増粘剤の一例では増粘剤、例えばエチルヒイドロキシ・エチルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピル・セルロース、あるいはヒイドロキシエチル・セルロースであり、配合物の約0.1〜約2重量%の範囲で含まれる。好適な非均展剤の例として、アタプルガイト、セピオライト、ベントナイト、及びモントモリロライトクレーが挙げられ、配合物の約1〜約10重量%の範囲で含まれる。
【0060】
音響タイルを作成する方法及び配合物を用いる好ましい本発明の実施形態によれば、トリメタリン酸イオンが上述の濃度で含まれる。この実施形態のいくつかの好ましい例によれば、配合物は水、焼き石膏、トリメタリン酸イオン、ゲル化されたスターチ、及びミネラルウールを含む混合物;あるいは水、焼き石膏、トリメタリン酸イオン、ゲル化されたスターチ、膨張されたパーライト粒子及びファイバ補強材を含む混合物からなる。この方法はこの混合物を形成する工程と、混合物をトレー内に注入する工程と、混合物を自然硬化し乾燥させる工程とを含む。トリメタリン酸イオンを含ませること以外の点に関しては、配合物及び方法は例えば、参考のためここに開示する米国特許第5,395,438号第3,246,063号に開示するような先行例の音響タイルを製造するための配合物及び方法と同一の配合物及び方法で実施可能である。
【0061】
以下の実験例は本発明の範囲外の方法及び配合物で本発明の好ましい実施形態を更に示すために与えられる。特に開示しなければ、配合物及び混合物の材料の濃度は焼き石膏の重量に対する重量%で与えられるものとする。略記「STMP」はトリメタリン酸ナトリウムを、略記「TMP」はトリメタリン酸塩を示す。
【0062】
実験例1
実験による立方体の圧縮強さ
石膏含有製品のサンプルを本発明によって作成し、圧縮強さについて異なる方法及び配合物を用いて作成したサンプルと比較した。採用されたテスト手順はASTMC472−93に従った。
【0063】
サンプルは500gのベータ硫酸カルシウム半水物、効率を維持するため砂糖で被覆した硫酸カルシウム二水化物の細かに粉砕した粒子からなり、参考のためここに開示する米国特許第3,573,947号に示すように加熱する0.6gの硬化促進剤、0gの添加剤(基準サンプル)、0.5〜2gのSTMP(好ましい本発明のサンプル)、あるいは0.5〜2gの他のフェスフェート添加剤(比較サンプル)を乾燥混合することにより作成した。これらのサンプルは次に2リッタWARINGブレンダ内で70°Fの温度の700mlの水道水と混合し、5秒間の間自然浸漬し10秒間低速で混合した。このようにして作成したスラリを型内に注入して立方体(一辺が2インチ)を作成した。硫酸カルシウム半水物を硬化し石膏(硫酸カルシウム二水化物)を形成した後、立方体は型から取出し、少なくとも72時間の間112°Fであるいは重量変化がなくなるまで通気オーブン内で乾燥した。乾燥した立方体の密度は立法フィート当たり約44ポンド(44pcf)であった。
【0064】
各立方体の圧縮強さはSATECテスト装置で測定した。その結果が3個のテストサンプルの平均値として下の表1に示される。各種供給源のベータ硫酸カルシウム半水物ないしは異なるバッチのベータ硫酸カルシウム半水物を採用するので、基準サンプルの圧縮強さ値が変化した。表の結果は平方インチ当たりのポンド(PSI)の測定された圧縮強さ及び対応する基準サンプルに対する強度変化(%)(%Δ)の形で示される。測定された値は約±5%の実験誤差を有する(従って10%の基準に対する強度増加は実際には5〜15%の範囲のいずれかにあった)と推測される。
【0065】
【表1】
【0066】
表1のデータは本発明のサンプル(STMP)が一般に基準サンプルに対し強度が大幅に増加し、一方比較サンプルが一般に強度が極めて僅かに増加あるいは増加せず大幅に低下することを示す。
【0067】
実験例2
永久歪に対する抵抗(実験による石膏ボードの垂れ下り抵抗)
石膏含有ボードのサンプルを本発明に従って実験室で作成し、永久歪に関し本発明の範囲外の方法及び配合物を用いて作成したサンプルボードと比較した。
【0068】
サンプルは1.5gのベータ硫酸カルシウム半水物、2gの上述したように定義された促進剤、2リッタの水道水、0gの添加剤(基準サンプル)、3gのSTMP(発明サンプル)、あるいは3gの他の添加剤(比較サンプル)を低速で10秒間の間5リッタのWARINGブレンダ内で混合することにより作成した。このようにして作成されたスラリはトレー内に注入して平担な石膏ボードサンプルを作成し、各サンプルは約6x24x1/2インチの寸法を有していた。硫酸カルシウム半水化物を硬化して石膏(硫酸カルシウム二水化物)が形成した後、ボードは112°Fのオーブン内で重量変化が止まるまで乾燥した。各ボードの最終測定重量が記録された。湿潤条件下でのペーパカバーによる石膏ボードの垂れ下がり性能への影響を避けるために、これらのボード面にはペーパを貼らなかった。
【0069】
乾燥した各ボードは次に幅1/2インチの2個の支承体上に水平位置で置き、支承体の長さはボードの全長にわたり、一方の支承体をボードの各端部に配置した。ボードは90°Fの温度及び90%の相対湿度の連続周囲条件下で所定の時間の間(本例では4日間)この位置に保持した。次にボードの垂れ下がり程度がボードの端部の上縁間に延びる仮想の水平な平面からボードの上面の中心の距離(インチ)を測定することにより決定した。ボードの硬化した石膏母材の永久歪に対する抵抗はボードの垂れ下がりの程度に逆比例すると考えられる。従って垂れ下がりの程度が大きくなるに伴い、ボードの硬化した石膏母材の永久歪に対する相対抵抗が小さくなる。
【0070】
添加剤の配合物及び濃度(硫酸カルシウム半水化物の重量に対する重量%)、ボードの最終重量、及び測定された垂れ下がりの程度を含む、永久歪に対する抵抗のテストは表2に示される。比較サンプル(本発明の範囲の外)に使用される添加剤は高湿度の条件下での垂れ下がりに対する石膏ボードの抵抗を改良しようとして採用した他の材料を示す。
【0071】
【表2】
【0072】
表2のデータは本発明に従って作成されたボード(STMP)はことを示している。基準ボード及び本発明によらない比較ボードより垂れ下がりに対する抵抗が非常に大きく(従って、永久歪に対する抵抗が非常に大き)かった。更に本発明に従って作成されたボードはボードの長さ2フィート当たり0.1インチの垂れ下がりの場合より極めて小さく、従って人間の目には感知できなかった。
【0073】
実験例3
永久歪に対する抵抗(製造ラインの石膏含有ボードの垂れ下がり抵抗)
製品の重量比較が図1に示され、この製品の垂れ下がり抵抗が図2及び図3に示される。本発明による内装1/2インチ天井ボードの製品重量(即ち、トリメタリン酸塩を焼き石膏及び水と混合したもの)はユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニーにより製造された内装1/2インチSHEETROCK(登録商標)のレギュラー石膏ボードと同じ重量を有している。図1に示す平均1/2インチの内装天井ボードはナショナル・ジプサム・カンパニー製造のGoldBond(登録商標)高強度天井ボードである。図1に示す平均6/8インチの石膏ボードはユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニーにより製造されたSHEETROCK(登録商標)6/8インチFirecodeType X石膏ボードである。
【0074】
図2は本発明により製造した垂れ下がり抵抗と市場で入手可能な上述の石膏ボードと比較したグラフであり、すべてのテストボードは従来のステップル及びネジの天井付設装置を用いて設置した。
【0075】
図3は本発明により製造された石膏ボードの垂れ下がり抵抗と市場で入手可能な上述の石膏ボードとを比較したグラフであり、すべてのテストボードは従来のF21002部ウレタン接着天井付設装置を用いて設置した。
【0076】
図2及び図3で示す垂れ下がりの比較で使用された天井を製造するための石膏ボード及び他の構造体の詳細は以下の通りである。
A.石膏ボード
1.本発明に従い製造された1/2インチx48インチx96インチ
2.ナショナルジプサムカンパニーの1/2インチx48インチx96インチGold Bond(登録商標)高強度天井ボード。
3.ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー製造の1/2インチx48インチx96インチレギュラーSHEETROCK(登録商標)石膏ボード。
4.ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー製造の1/2インチx48インチx96インチSHEETROCK((登録商標)ファイアーコード・タイプX石膏ボード。
B.トラス――アール・ジェイ・コール・インコーポレーテッドのの正規2インチx3インチの木材から製造された高さ18インチx長さ102インチのトラス。目地組成物――USGファイバーグラス・メッシュ・自己接着接合テープ。
C.ベイパー・バリアー・ペイント――#4512シルバ・ベイパー・バアリア、品目:246900。
D.断熱材――デルタ・ブローイング・絶縁・ブローイングウール、ロックウールミネラルファイバ
E.散布テクチュア――USG SHEETROCK((登録商標)天井散布テクチュアトランジスタ媒体ポリマ。
F.取付具――1インチc.x1/1/4lg.xGaステイプル及び#6x11/4lg.ドライウオールネジ。ホアシール・インコーポレテッドのF2100 2部ウレタン接着剤。
天井構造体;
A.2x4sをトラスの両端部に付設してトラスフレームワークを構築した。
B.12枚の石膏ボードをF2100接着剤を用いてトラスフレームワークに付設した。
C.天井は注意して上に上げ、以前に建築した4壁の上に置き8フィートx48フィートの部屋を作った。
D.周囲に#8x31/2インチのネジを用いてこの天井組立体を壁の上板に付設した。ネジ及びステイプルを用いて石膏ボードをトラスに付設して第2の天井を作った。この天井も上に上げ4個の壁に付設した。
【0077】
各天井に対し3枚の石膏型ボードを用いて、2枚の天井を作成した。第1の天井は機械的に取り付れ(図2参照)、一方第2の天井はF1200ウレタン接着剤のみを用いて取り付けた(図3参照)。別の石膏ボードの型の石膏ボードが天井を沿って広げた。使用したトラスは長さが8フィート5インチ、高さが18インチであり、中心で(o.c.)24インチ離間させた。
【0078】
機械的に取り付けられた天井は継ぎ目に沿い、中心で7インチ位置に1インチcrownx lg.11/4インチx16Ga.ステップル及びフィールドトラスに沿って中心で12インチの位置に46x11/4インチlg.のドライウオールネジを用いた。
【0079】
接着剤により付設した天井はトラスに沿いほぼ11/4インチのビードを用いた。ビードはフィールドトラスの片側に、石膏継ぎ目にトラスの両側のビードに沿って使用した。
【0080】
石膏ボードはペーパでラップされた縁部をトラスコードに対し平行に合わせて付設した。
【0081】
最初の位置は石膏継ぎ目をテープ付けされた後測定した。次に天井はベイパーバリアペイントで塗布した。第2の天井はテクチュア付けさせた後直ちに取り付けた。次にロックウール絶縁体をトラスの上部内に吹き付けられた。次いで第3の天井を取り付けた。温度及び湿度は絶縁体が吹き付けられる間上昇した。温度及び湿度は90°F及び90%相対湿度であった。これらの条件は7日間保持され、偏向は各朝及び夕方に測定した。7日後部屋を開放し外気を導入した。垂れ下がり測定は3日以上の間読まれ後テストを終了した。
【0082】
図2及び図3に示すように本発明により製造された石膏ボードは他の石膏ボードより垂れ下がり抵抗が大きく、人間の目に感知可能なボードの長さ2フィート当たりの垂れ下がりが約0.1インチ閾値より低かった。
【0083】
実験例4
実験による石膏ボードのくぎ引き抜き抵抗
本発明により製造された代表的なペーパカバーした石膏ボードの実験用に作成されたサンプルをくぎ引き抜き抵抗に関し基準ボードと比較した。くぎ引き抜き抵抗はボードの石膏コアの強度、ペーパカバーシートの強度、及びペーパと石膏との間の接着強度を統合した強度の目安である。テストによりボードに大きな亀裂が生じるまでボードを貫通したくぎを引き抜くに必要な最大値が測定され、これはASTMC473−95に従って行なった。
【0084】
スラリは中間速度で40秒間HOBARTミキサ内で3.0gのベータ硫酸カルシウム半水物、5gの上で定義された促進剤、10gのLC−211スターチ(通常石膏ボードの周知配合物内に含まれアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド・ミリング・コーポレーテッドから市場で入手され得る乾燥ミリングし、酸により変質させた前以てゲル化されてないホイートスターチ)、20gの細かなハンマーミリングされたペーパファイバ、3リッタの水道水、ラフオフ・グレイン・コーポレーテッドから市場で入手可能な0〜6gのPCF1000前以てゲル化されたコーンスターチを混合することにより作成した。
【0085】
このようにして作成したスラリはペーパの上部でトレー内に注入され、次に上部にペーパが置かれてそれぞれ約14x24x1/2インチの寸法の平担な石膏ボードを製造した。片面上のペーパはマニラ外板で多層にされ、他方の面上のペーパはニュースライン多層にされ、共にボード業界でのペーパカバー石膏ボードの製造に使用される代表的なペーパである。各ボードは重量が25%失われるまで350°Fのオーブン内に保持され、次に112°Fのオーブン内に移送されそこで重量が一定に達するまで保持した。
【0086】
最終ボード重量及びくぎ引き抜き抵抗が測定された。その結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】
表3の結果は本発明により製造されたボードが基準ボードに比べ全体の強度(くぎ引き抜き抵抗)が高いことを示している。
【0089】
実験例5
製造ラインの石膏ボードの寸法安定性及び永久歪に対する抵抗 発泡されたペーパカバー石膏ボードを市場の石膏ボード製造設備の代表的な実際の製造ラインで作成した。ボードは各種の濃度のトリメタリン酸イオンで作成し、寸法安定性及び永久歪に対する抵抗に関し(トリメタリン酸イオンなしで製造された)基準ボードと比較した。ボードのいくつかの作成でトリメタリン酸イオンを含ませること以外、ボードを従来の代表的な石膏ボード製造法及び成分を用いて作成した。この成分及び(採用した焼き石膏の重量に対し相対的に狭い範囲として示された)概略重量%が表4に示される。
【0090】
【表4】
【0091】
表4で、硬化促進剤は米国特許第3,573,947号に開示するような硫酸カルシウム二水化物の細かに粉砕された砂糖被覆の柳糸からなり、この促進剤はその作成中加熱されず、スターチはラフオフ・グレイン・コーポレーテッドから市場で入手可能なドライミリングされ酸で変質されたHI−BONDスターチであり、分散剤はペンシルバニア州、アンブラーのGEOスペシャリティ・ケミカルズから市場で入手可能なナフタレンスルホンDILOFLOであり、ペーパファイバは細かなハンマーミリングされたペーパファイバであり、硬化遅延剤はワシントン州、キールランドのバン・ウオルターズ&ロジャーズから市場で入手可能なキレート化剤VERSENEX80であり、発泡剤はコネチカ州のグリーンウイッチのウイットコ・コーポレーテッドから市場で入手可能なWITCOLATE1276であり、トリメタリン酸ナトリウムはミゾリー州セントルイスのモンサント・コーポレーテッドから市場で入手可能なものであり、再水和禁止剤は乾燥中ボード端部の再水和を減少させるために使用されるブドウ糖CERELOSE2001であった。
【0092】
ボードは、ミキサ内に成分を連続的に導入し混合して水性スラリを生成し(発泡剤を使用して別個の泡発生システムで水性泡を発生し、泡は次にミキサを通してスラリ内に導入された)、移動中のベルト上のペーパカバーシート(フェースペーパ)上にスラリを流出し、厚さ1/2インチのボードを形成し、硫酸カルシウム二水化物を形成するための硫酸カルシウム半水化物の水和が進み正確に切断するに十分にスラリが硬化すると、移動中のボードを約12x4フィートで厚さ1/2インチの個々のボードに切断し、ボードを加熱されたマルチデッキ・キルン内で乾燥することにより、幅4フィートの連続製造ラインで製造した。
【0093】
次にボードの永久歪に対する抵抗は、テストボードが製造ボードから切断した約1フィートx4フィート(1フィートは製造ライン方向、即ち平行な方向の長さ)の断面を有すること以外、実験例2で説明したような垂れ下がりを測定することにより決定した。垂れ下がりの測定は90°Fの温度で90%相対湿度で24、48、96時間の間ボードを条件付けした後行なった。その結果は各種の濃度のトリメタリン酸イオンで製造された本発明のサンプル及び本発明のサンプルの直前及び直後に製造された基準サンプル(0%トリメタリン酸ナトリウム)に対し表5に示される。
【0094】
【表5A】
【0095】
湿潤12x4フィート製造ボード及び最終乾燥された12x4フィート製造ラインボードの両方も(ASTMC473−95に従って)測定され、乾燥後の幅の縮み及び長さの量を測定した。ボードの縮みが多いほど寸法安定性は小さくなる。この結果が表6に示される。
【0096】
【表5】
【0097】
表5のデータは基準ボードに比べ、STMP濃度が増加するに伴い、本発明により作成されたボードは垂れ下がりに対する抵抗が次第に大きくなっていることを示している。
【0098】
本発明の配合物及び方法により与えられる垂れ下がり抵抗が更に表5Aに示される。更に詳述するに、1フィートx2フィートの寸法を有し表5Aは上の表4に示すものと同一の配合を有する製造ライン石膏ボードの垂れ下がり、即ちASTMC473−95による加湿偏向を示す。表5Aは図5に示す長いボード(1フィートx4フィート)に対する垂れ下がり抵抗の傾向と同一のASTMC473−95による垂れ下がり抵抗の傾向を示す。
【0099】
【表6】
【0100】
表6のデータは本発明により作成されたボードは寸法安定性が基準ボードより高いことを示している。
【0101】
実験例6
加湿及び濃度条件下の垂れ下がり抵抗
(製造ラインの石膏ボード)
追加のテストは本発明の配合物及び方法により与えられる垂れ下がり抵抗を示す。更に詳しく説明するに、製造ライン天井ボードはテストされ、この場合制御された濃度を天井ボードと接合部との間に置いたベイパーバリアに生じる。このテストの方法は以下の通りである。小規模の屋根裏及び部屋の閉鎖体が建造された。屋根裏空間はその上部及び足部が断熱され冷却保持されて、天井で制御された濃度を得た。天井面積は8フィートx8フィートであり、2フィートx8フィートフレーミング及び中心で24フィートであった。部屋空間は6ミルのポリ・ベイパーバリアによりその上部及び側部が閉鎖され、部屋空間の湿度を、制御された濃度が天井で得られるように上昇させた。
【0102】
テスト材料からなる4フィートx8フィートボードが2枚が(一方がトライアル製品で他方が基準製品)トラスに対し側部に並んで付設され、6ミルのポリエチレン・ベイパーバリアをボードの直上に配置した。ボードの端部は固定されなかった。次に部屋の一部の湿度を蒸気加湿器を介し増加し、一方屋根裏の温度は窓エアコン送致を用いて減少した。加湿器の蒸気出力は天井ボードの上のベイパーバリアで一定の濃度が生じるまで調整した。テストを通して一定の温度を維持するようにはしなかった。従ってこの結果は定義された条件付け環境での垂れ下がり量を予測しようとするのではなく、トライアル製品と基準製品との間の垂れ下がり抵抗性能の相対目安として考える要がある。
【0103】
天井の垂れ下がりは(各対のトラス間の中間で)ボードに沿い3位置で周期的に測定、製品毎のテスト当り全部で6個の偏向読み値が与えられた。屋根裏及び部屋の温度はまた各垂れ下がり測定で記録した。
【0104】
背景情報として(一定70°Fの室温と仮定した)理論的露点条件が下に示される。
室温 部屋の相対湿度 屋根裏温度
70°F 50% 51°F
70°F 60% 56°F
70°F 70% 60°F
70°F 80% 63°F
70°F 90% 68°F
【0105】
以下の材料、即ち本発明による1/2インチ製品ライン石膏ボード及び上述したファイアーレコードタイプX石膏ボードを用いて16日間にわたりテストが行われた。この結果は図4に示され、本発明により製造されたボードは上述した基準即ち5/8インチファイアーレコードタイプX石膏ボードより一貫して垂れ下がりが小さいことを示している。
【0106】
このテストでは日数8の読み値の後、線型フィート当りの分散荷重が各トラス間の中間に付与した。この荷重を加えると、基準ボードの垂れ下がりが大幅に増加されるが、本発明のボードでは殆ど影響されなかった。図4に示すように本発明により製造された石膏ボードの垂れ下がり偏向は人間の目に感知できるレベルより大幅に低く、2フィートの長さ当り0.1インチより小さい。
【0107】
実験例7
製造ラインの石膏含有ボードのくぎ引き抜き抵抗
他の組のペーパカバー発泡石膏ボードが石膏ボード製造設備の代表的な実際の製造ラインで作成した。ボードはトリメタリン酸イオンの3つの濃度で作成し、くぎ引き抜き抵抗に関し基準ボード(トリメタリン酸イオンなしで作成)と比較した。
【0108】
ボードのいくつかの作成中のトリメタリン酸イオンを含ませること以外、ボードは先行例の石膏ボード製造方法及び成分で代表的な方法及び成分を用いて作成した。この成分及び重量%は上表4に示すものと同一であった。ボードの作成方法は実験例5で説明したものと同一である。
【0109】
くぎ引き抜き抵抗はASTMC473−95に従って決定した。トリメタリン酸イオンの各種の濃度で製造した本発明のサンプル及び本発明のサンプルの直前及び直後に製造された基準サンプル(0%トリメタリン酸ナトリウム)に対する結果を表7に示す。
【0110】
【表7】
【0111】
表7の結果は本発明により作成された生産ボードの全体の強度(くぎ引き抜き抵抗)が基準ボードと比較して高いことを示している。
【0112】
実験例8
製造ライン石膏ボードのペーパ接着一体性
別の組のペーパカバー発泡石膏ボードを石膏ボード製造設備の代表的な実際の製造ラインで作成した。ボードは各種の濃度のトリメタリン酸イオン、前以てゲル化されたスターチ及び前以てゲル化されなかったスターチで作成し、極端な湿潤及び加湿条件下での条件付けされた後の石膏ボードコアとフェースカバーペーパとの間の接着による一体性に関し石膏含有ボードと比較した。
【0113】
ボードのいくつかの作成中トリメタリン酸イオン及び前以てゲル化したスターチを含ませ、前以てゲル化されなかったスターチの濃度を変化させることを除いて、ボードは先行例の石膏ボード製造方法及び成分の代表的な方法且つ成分を用いて作成した。この成分及び重量%は上表4に示すものと同一であった。ボードの作成方法は実験例5で上述したものを用いた。
【0114】
テストに採用した前以てゲル化されたスターチはラフオフ・グレイン・コーポレーテッドから市場で入手可能なPCF1000スターチであった。前以てゲル化されなかったスターチはラフオフ・グレイン・コーポレーテッドから市場で入手可能なドライミリングされ酸で変質された前以てゲル化されなかったスターチHI−BONDであった。
【0115】
ボードの製造ライン作成後、4x6x1/2インチ(4インチは製造ライン方向の長さ)の寸法のサンプルがボードから切り出された。各小さなボードサンプルは、90°Fの温度及び90%の相対湿度の環境で約6時間の間その表面側のカバーシートの外面の全面積を十分に水を含ませたクロスと接触させ保持して、次に湿潤クロスを除去し、同一の環境下で一定質量に達する(通常約3日間)までボードサンプルをゆっくり乾燥させることにより、条件付けした。次に深さ1/8インチの直線筋(溝)が6インチ縁部の1からそれに対し平行な21/2インチのボードサンプルの背面に設けた。ボードコアはボードの表面側上のペーパを破断あるいはストレスをかけることなく筋に沿ってスナップ嵌入され、大きな(2/12x6インチ)のボードサンプルは次に回転されて下方に移動され、一方小さなボードはボードの表面側のフェースペーパが大きなボードから離れてはがれるよう水平方向にその背面を上側にして固定した。この力は2枚のボードが完全に分離されるまで増加された。大きなボードの表面は検査されて、フェースペーパの表面の何パーセントが他方のコアから完全に引き離されるかが決定(クリーンピールと呼ぶ)された。このパーセントは「%接着不良」として表8に示される。
【0116】
【表8】
【0117】
表8のデータは極度の湿潤条件付け後のペーパとコアとの接着不良の問題に関し、STMPはこの問題を悪化させ代表的な前以てゲル化されなかったスターチ(HI−BOND)の濃度を増加させてもこの問題を除去できず、前以てゲル化されたスターチ(PCF1000)を加えるとこの問題が除去されることを示している。
【0118】
実験例9
硫酸カルシウム二水化物の後処理
本発明の別の好ましい実施形態においては、注入された硫酸カルシウム二水化物は、注入された硫酸カルシウム二水化物内にトリメタリン酸イオンの溶液を均等に十分に拡散し、再乾燥後の組をなす石膏含有製品の永久歪に対する抵抗(即ち垂れ下がり抵抗)及び寸法安定性を増加させるような方法で、トリメタリン酸イオンの水性液で処理される。更に詳述するに、トリメタリン酸イオンで硫酸カルシウム二水化物を処理すると、トリメタリン酸イオンを焼き石膏に加える実施形態により得られる場合と同様な程度、強度、永久歪に対する抵抗(即ち垂れ下がり抵抗)及び寸法安定性が増加されることが分かった。従ってトリメタリン酸イオンを硬化した石膏に加える実施形態では、ボード、パネル、プラスタ、タイル、石膏/セルロースファイバ複合体等(ただし、これに限定されるものではない)を含む改良した石膏含有製品の新規な配合物及び方法が提供される。従って、垂れ下がり抵抗に対し厳しい制御を必要とする石膏を基材とした製品は本発明の実施形態から利点を有する。またこの処理により石膏鋳造強度が〜15%だけ増加される。トリメタリン酸イオンは、トリメタリン酸イオンを含む水性液で散布あるいは浸透し次に石膏を再乾燥することにより、石膏内に0.04〜2.0%(石膏重量に基く)で充填できる。
【0119】
硬化した石膏の後処理の2方法は以下の通りである。
(1)スタッコ及び他の添加剤(乾燥)を水に加えスラリを作る。
(重量及び密度を下げるための)発泡。
石膏の注入/最終硬化及び乾燥。
STMPで後処理(散布や浸漬)。
注入石膏の再乾燥。
改良された石膏製品。
(2)スタッコ及び他の添加剤(乾燥)を水に加えスラリを作る。
混合/攪拌(湿潤)。
石膏注入/最終硬化。
STMPで後処理(表面散布)。
改良された石膏製品。
【0120】
上述した方法の両方において、トリメタリン酸イオンの水性溶液は好ましくは注入された硫酸カルシウム二水化物内でトリメタリン酸イオンが約0.04〜0.16重量%(硫酸カルシウム二水化物の重量に対し)の濃度を与えるに十分な量及び方法で加えられた。
【0121】
上の最初の方法で垂れ下がり偏向(即ち垂れ下がり抵抗)を減少する利点が図5に示される。図5に示すように5個のボードは製造され垂れ下がり偏向に対しテストした。乾燥されたボードの重量は750〜785グラムの範囲内であった。基準ボードには石膏注入/最終硬化及び乾燥の後溶液が与えられなかった。水のみのボードとして示されるものは硬化され乾燥された石膏に対し水のみが散布され次に再乾燥した。STMP溶液ボードとして示されるボードでは、1重量%のトリメタリン酸イオン水性溶液が硬化され、乾燥された石膏に散布し再度乾燥した。STMP溶液として示されるボードの水性混合液は石膏で飽和され、1重量%のトリメタリン酸イオンを含み、硬化され乾燥された石膏に散布され次に再乾燥した。一般に散布する溶液が0.5〜2%の範囲内のトリメタリン酸イオン濃度を含むことが好ましい。STMP溶液ボード及びGyp−STMP溶液ボードの両方のトリメタリン酸イオンの最終量は注入石膏を製造するために使用されたスタッコの重量に対し0.2%であり、結果としての硬化した石膏ボードの重量に対し0.17%であった。
【0122】
実験例10
高塩類材料の処理
本発明の他の実施形態は、硫酸カルシウム材料と高濃度の塩化物イオンあるいはその塩類を含む(即ち混合液内の硫酸カルシウム材料の重量に対し少なくとも0.015重量%、通常は0.02〜1.5重量%)水とからなる混合液から作成された石膏含有製品に関する。塩化物イオンあるいはその塩類は混合液に採用される硫酸カルシウム材料あるいは水(例えば、海水やブラインを含む表面化の水)内の不純物であり、ブリスタ、ペーパ接着不良、端部燃焼、永久歪に対する低い抵抗、低い強度及び低い寸法安定性のため、安定し硬化した石膏含有製品を製造するために本発明以前には使用されなかった。
【0123】
表9に含まれるテストは、各種量の塩化物イオンが各種量のトリメタリン酸イオンと共に混合液内に導入されたこと以外、実験例2で説明したものと同じ方法で作成され処理された石膏ボードに関する。垂れ下がり偏向は実験例2と同一の方法でテストした。
【0124】
【表9】
【0125】
表10に含まれるテストはトリメタリン酸イオンでの処理により高い濃度の塩化物イオンまたはその塩類を含む混合液が使用できることを表わす。ボードは各種の量の塩化物イオンが各種の量のトリメタリン酸イオンと共に混合液内に導入されたこと以外、実験例4と同一の方法で作成され処理された。石膏ボードコアとその表面カバーシートとの間の接着による一体性が実験例8と同一の方法でテストされた。
【0126】
【表10】
【0127】
表11はトリメタリン酸イオンと実験例5と同様の方法で作成され処理され得るボードの高塩化ナトリウム塩類材料(スタッコ内に0.08〜0.16重量%の塩化ナトリウム)のPFC1000スターチとを用いた処理を示す。表11に示すように、この処理の結果、塩化ナトリウムなしの基準ボードの場合と比べ、(実験例4と同一の方法即ちASTMC473−95により測定された)くぎ引き抜き抵抗が増加し、(実験例8と同一の方法で測定された)接着性能が同様である。更にトリメタリン酸イオン処理により加湿垂れ下がりが最大0.3%の塩化ナトリウムの付加で大幅に改良された。
【0128】
【表11】
【0129】
表12はトリメタリン酸イオン、あるいは実験例5と同様の方法で作成され、処理されたあろうボードのより高い(表11に示す場合より)塩化ナトリウム塩類材料(スタッコ内に0.368重量%の塩化ナトリウム)のPFC1000スターチとでの処理を示す。表12に示すように、この処理の結果基準ボードの場合と比べ、(実験例4と同一の方法で即ちASTMC473−95により測定された)くぎ引き抜き抵抗が増加し、(実験例8と同一の方法で測定された)接着性能がより良好になる。
【0130】
【表12】
【0131】
各種の改良材による焼き石膏の処理
上述した好ましい実施形態の例において、改良材はトリメタリン酸イオンである。一方一般には上述した改良材の一般定義内に入る改良材により、焼き石膏の処理において良好な結果が得られる(例えば、永久歪に対する抵抗が増加される)。一般に有用な改良材は夫々2あるいはそれ以上の燐酸ユニットからなる濃縮燐酸と、それぞれ2あるいはそれ以上のフェスフェートユニットからなる濃縮フェスフェートの塩類あるいはイオンである。
【0132】
このような改良材の特例として、例えば次のような酸類若しくは塩類あるいはその陽イオン部、即ち分子式(NaPO3)3を有するトリメタリン酸ナトリウム、6〜27個の反復フェスフェートユニットを有し分子式Nan+2PnO3n+1(ここに、n=6〜27)を有するヘキサメタ燐酸ナトリウム、分子式K4P2O7を有するピロリン酸四カリウム、分子式Na3K2P2O10を有するトリソディウム・ジポタジアム・トリポリフォスフェート、分子式Na5P3O10を有するトリメタリン酸ナトリウム、分子式Na4P2O7を有するテトラソディアム・ピロフォスフェート、分子式(Al(PO3)2を有するトリメタリン酸アルミニウム、分子式Na2H2P2O7を有するソディアム・酸・ピロフォスフェート、1000〜3000の反復フェスフェートユニットを有し分子式(NH4)n+2PnO3n+1(ここに、n=1000〜3000)を有するアンモニウム・ポリフォスフェート、2あるいはそれ以上の反復燐酸ユニットを有し分子式Hn+2PnO3n+1を有するポリファスフェート酸(ここにnは2あるいはそれ以上)が挙げられる。
【0133】
この改良材を用いて焼き石膏を処理した脚気を表13、表14及び表15に示す。
【0134】
表13において、製造され石膏ボード及び立方体の作成工程での焼き石膏を処理するために各種改良材が用いられた。ボードは実験例2と同一の方法で作成され処理された。両方の場合を除き、単にトリメタリン酸イオンではなく各種の異なる改良材が使用された。加湿垂れ下がり偏向は実験例2と同一の方法で測定された。圧縮強さは実験例1と同一の方法で測定した。
【0135】
表14において、石膏ボード及び立方体の作成工程での焼き石膏を処理するためにポリファスフェート酸を使用した。ボードは実験例2と同じ方法で作成し、処理した。立方体は実験例1と同一の方法で作成し処理した。両方の場合を除き、単にトリメタリン酸イオンではなく各種の異なる改良材を使用した。加湿垂れ下がり偏向は実験例2と同一の方法で測定した。圧縮強さは実験例1と同一の方法で測定した。
【0136】
表13において、石膏ボード及び立方体の作成工程での焼き石膏を処理するためにアンモニウム・ポリファスフェート(APP)を使用した。ボードは実験例2と同一の方法で作成し処理した。立方体は実験例1と同一の方法で作成し処理した。両方の場合を除き、単にトリメタリン酸イオンではなく各種の異なる改良材を使用した。加湿垂れ下がり偏向は実験例2と同一の方法で測定した。圧縮強さは実験例1と同一の方法で測定した。
【0137】
表13、表14、及び表15の結果は、硬化した石膏含有製品の製造で焼き石膏を処理するために使用されるとき、上述の改良材の定義内に含まれるすべてのテスト材料により、基準製品の比べ製品の永久歪に対する抵抗が大幅に大きくなることを示している。
【0138】
【表13】
【0139】
【表14】
【0140】
【表15】
【0141】
各種改良材での硫酸カルシウム二水化物の処理
一般に、上述した改良材の一般定義に入る改良材は硫酸カルシウム二水化物の処理で好ましい結果をを生じる(例えば、永久歪に対する抵抗が増加し強度が増加する)。一般に有用な改良材として、それぞれ2あるいはそれ以上の燐酸ユニットからなる燐酸と、それぞれ2あるいはそれ以上のフェスフェートユニットからなるフェスフェートの塩類あるいはイオンと、一塩基塩類あるいはオルト燐酸塩の単価イオンが挙げられる。
【0142】
このような改良材を用いて硫酸カルシウム二水化物処理した結果が表16に示される。
【0143】
表16では、ボードや立方体の形態で硬化され乾燥された硫酸カルシウム二水化物を処理するために各種の異なる材料が使用された。ボードは実験例2と同じ方法で作成され、更に実験例9と同じ方法で更に処理された。立方体は実験例1と同じ方法で作成され、実験例9と同様な方法で更に処理された。両方の場合を除き、単にトリメタリン酸イオンではなく各種の異なる改良材が使用された。加湿垂れ下がり偏向が実験例2と同じ方法で測定された。圧縮強さは実験例1と同じ方法で測定された。
【0144】
表16の結果は硬化され乾燥された硫酸カルシウム二水化物を処理するために使用されるとき上述の改良材の定義に入るすべてのテスト材料が使用されると、結果としての製品は基準製品に比べ永久歪に対する抵抗及び強度が大幅に増加されることを示している。
【0145】
【表16】
【0146】
硬化した石膏含有製品を本発明に従って製造する際、広範囲のペーハー値が採用でき、例えば、3.5より大きいあるいは等しい値を採用可能であることは当業者には理解されよう。
【0147】
本発明による石膏ボード製造の際、動作ペーハー値範囲は好ましくは約5.0〜9.0により好ましくは約6.5〜7.5にされる。
【0148】
強度の遅延及び減少の解決
本発明による硫酸カルシウム材料の前以て硬化する処理において、いくつかの改良材が硬化した石膏の形成の水和速度を遅延させ、石膏含有製品の強度に悪影響を与えることが更に判明した。この遅延及び強度への悪影響は、好適な量及び方法で促進剤を混合物に含ませることにより改良あるいは解決されることが判明した。スラリは上記の実験例1に従って作成し、ヘキサメタ燐酸ナトリウム改良材として使用した。スラリの一部はASTMC472に従ってテストし硬化した石膏の98%の水和に達するに必要な時間を決定した。スラリの別の一部は実験例1に従って立方体を製造するために使用され、圧縮強さをテストした。硬化した石膏の形成速度を促進するために有用とされる材料はこの目的に沿って使用できる。この目的に好ましい促進剤は実験例1で示した促進剤である。
【0149】
【表17】
【0150】
所望の形状を石膏ボードに与える
更に所望の形状を有する石膏ボードは本発明に従って製造可能であることが判明した。本発明前はレギュラーな平担石膏ボードの形状は通常、ボードを水で湿潤してボードを軟弱化し、より柔軟にして次にボードの形状を所望の形状に変え、ボードの乾燥を待つことにより、変更する。一方ボードを軟弱化してより柔軟に所望の形状にするに必要な湿潤には多くの時間がかかる、即ち少なくとも1時間以上を要し、12時間かかることも珍しくなく、先行技術は製造及び設置の点で多くの欠点を有する。更に先行技術はボードの所望の形状への変更が容易ではなかった。ボードが適切に軟弱化しなければ、ボードを所望の形状に変更することが困難である。即ちボードを所望の形状に変更するに必要な力が大になり、大きな力を加えるとボードが破損する。従って石膏ボードの湿潤時間を減少し、石膏ボードを製造容易性及び所望の形状への変更性を改良する方法及び配合物の提供が強く望まれる。
【0151】
本発明の好ましい実施形態によれば例えば、平担な石膏ボードは(本発明の上の実験例及び要約で説明するような)改良材を含む水性塩化物溶液で散布可能である。軟弱化され、より柔軟にされたボードは先行技術の場合より小さな力で容易に所望の形状に変更でき、改良材の好ましい効果、特に永久歪に対する抵抗のためボードの乾燥後その形状を維持できる。
【0152】
更に詳述するに例えば厚さ5/16インチ、3/8インチ及び1/2インチのレギュラーな平担な石膏ボードはボードとして上述したような改良材を含む塩化物溶液や(塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化アルミニウム等)のような各種の塩化物溶液の組み合わせを散布し石膏ボードを軟弱化することにより、所望の形状に変更可能であることが判明した。最大に好ましい結果を得るために、(ユニオン・カーバイド・ケミカル&カンパニー・インコーポレテッドからのターギトルNP−9界面活性剤、シェル・ケミカル・カンパニーからのネオドル105、及びBASFコーポレーションからのロコノルDA−6ような)湿潤剤を与えて迅速且つ効果的な軟弱化処理を得ることができる。(エイ・イー・スタリー・マニュファクチャリング・カンパニからのスタポル580またはスタポル630のような)スターチは、ペーパ・コアの最終接着性を改善し、変質ボードの強度を高めるために使用可能である。湿潤剤の発泡特性のため発泡が問題となるときは脱泡剤を塩類溶液内に含ませることができよう。
【0153】
好ましい実施形態では、上述した塩類溶液小与倍他の処理材料がボードの片側に与えられ、一方他方の側はボードの未処理側の引張り強度を維持して形状変更中ボードの破損を防止するために未処理にされる。
【0154】
処理されたボードは例えば、このボードの代表的添加剤及び石膏配合物で代表的ペーパカバーされた石膏ボードにできる。好ましい実施形態では、ボードはの離散ファイバ(例えば、グラス、ペーパ及び/あるいは合成ファイバ)ような内部補強材料を有する。
【0155】
本発明よれば、任意のサイズ及び厚さの石膏ボードは変更した形状を有することができる。本発明の好ましい実施形態によれば、5/16インチ、3/8インチ及び1/2インチのペーパカバーされた石膏含有ボードの形状は、(溶液の全重量に対し)0.05重量%の塩化ナトリウム、0.05重量%のトリメタリン酸ナトリウム、0.05重量%のTergitolNP−9表面活性剤(湿潤剤)、及び0025重量%のStapol580(変質コムスターチ)からなる混合溶液で石膏ボードの片側を処理することにより、変更された。USGSHEETROCK(登録商標)の各種厚さの壁板である4インチx4インチのペーパカバーされた石膏ボードシートが上述した好ましい曲げ溶液で、5/16インチのボードを約2ポンドの曲げ溶液で、3/8インチボードは約4ポンドの曲げ溶液で、1/2インチボードは約6ポンドの曲げ溶液で十分に浸漬するような方法で、散布された。これらのテストは、石膏ボードの片側を処理することにより行われ、その結果は処理した側が表面であろうと背面であろうと関係なく同じであった。その結果を表18に示す。
【0156】
表18に示すように、各種厚さの石膏壁板の形状は本発明に従い処理後に所望に変更可能である。図示のように、曲げ溶液塗布とボード曲げとの間に必要な時間長は先行技術に必要であった数時間ではなく数分であった。
【0157】
最小曲げ半径(即ち、得られる曲げの程度の目安であり、この半径が小さくなると得られる曲げの程度が大きくなる)が必要で表11に各ボードの厚さに対し示される。各場合では、最小半径は先行技術で得られる値より大幅に小さい。通常ボードは固有に弱い幅方向に更に曲げることができる。
【0158】
建築現場での石膏ボードの処理及び設置の好ましい方法は以下の通りである。
塩化物、スターチ、改良材、湿潤剤及び所望の量の水を準備する。
これらを優しく混合して均一な曲げ溶液を得る。
石膏ボードの片側上に曲げ溶液を散布する。
5〜25分間待つ。
石膏ボードを所望の曲率に曲げ、ボードを設置し、ボードを自然乾燥させる。
溶液の使用重量レベル:0.05%の塩化物、0.05〜0.3%の湿潤剤、0.05〜0.5%のスターチ。
更に、脱泡剤(例えば、ヘンケル・コーポレーションからのFoamMaster)を必要なら0.01〜0.05重量%の量だけ曲げ溶液内に含ませることができる。
【0159】
塩化物、湿潤剤及び改良材はボードに対し、ボードの乾燥前に別個に、一緒に、あるいは一度に数回与えて本発明の利点を得るることができる。
【0160】
【表18】
【0161】
本発明は特にその好ましい実施形態に沿って詳しく説明したが、本発明の精神及び範囲内で各種に実施可能であることは理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明による石膏ボードを包有する石膏ボード製品の重量を示すグラフである。
【図2】 図2は本発明により作成される石膏ボードの抵抗性を示すグラフである。
【図3】 図3は本発明により作成される石膏ボードの抵抗性を示すグラフである。
【図4】 図4は本発明により作成される石膏ボードの対負荷性を示すグラフである。
【図5】 図5は本発明により作成される石膏ボードの対負荷性を示すグラフである。
Claims (23)
- 硬化石膏含有製品を製造するための方法であって、
焼き石膏と、水と、硬化促進剤と、向上材との混合物を形成する工程と、
前記焼き石膏が硬化石膏の内部連鎖マトリクスを形成するために十分な状態下に前記混合物を維持する工程と
を備え、
前記向上材は、トリメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸テトラカリウム、テトラソジウム・ピロリン酸塩、トリメタリン酸アルミニウム、酸性ピロリン酸ナトリウム若しくは1000−3000反復リン酸塩単位を有するポリリン酸アンモニウム、またはそれらの陰イオン部、のうちの1以上を含み、
前記硬化石膏含有製品が、前記向上材が前記混合物に包有されてないときに有するであろうよりも高い耐永久歪性となるような量で、前記向上材は前記混合物に包有されており、前記混合物が1/2インチ石膏板の形態に製造された場合に、該石膏板が、ASTM C473−95により測定されたとき、該石膏板の長さ2フィート当たり0.1インチよりも少ない垂れ下がり抵抗を有するようになっており、
前記硬化石膏含有製品が、前記硬化促進剤が前記混合物に包有されてないときに有するであろうよりも大きな強度を有するような量で、前記硬化促進剤は包有されている、方法。 - 前記混合物中の前記向上材は、前記焼き石膏の重量を基礎とし、0.004〜2.00重量%である請求項1に記載の方法。
- 前記混合物は、前もってゲル化された澱粉を更に含む請求項1に記載の方法。
- 前記混合物は、少なくとも0.015重量%(前記混合物中の前記焼き石膏の重量に基づく)の塩化物イオンまたはその塩を更に含む請求項1に記載の方法。
- 前記混合物は、0.02重量%〜1.5重量%(前記混合物中の前記焼き石膏の重量に基づく)の塩化物イオンまたはその塩を含む請求項1に記載の方法。
- 請求項4に記載の製造方法により提供された硬化石膏含有製品。
- 硬化石膏の結合マトリクスを含むコアであり、カバーシート間に挟持された前記コアを備える石膏板であって、
焼き石膏と、水と、硬化促進剤と、向上材との混合物を形成し、これを前記カバーシート間に配置する工程と、
前記焼き石膏が硬化石膏の内部連鎖マトリクスを形成するために十分な状態下に前記混合物を維持する工程と
を備える方法により提供され、
前記向上材は、トリメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸テトラカリウム、テトラソジウム・ピロリン酸塩、トリメタリン酸アルミニウム、酸性ピロリン酸ナトリウム若しくは1000−3000反復リン酸塩単位を有するポリリン酸アンモニウム、またはそれらの陰イオン部、のうちの1以上を含み、
当該石膏板が、前記向上材が前記混合物に包有されてないときに有するであろうよりも大きな垂れ下がり抵抗を有するような量で、前記向上材が前記混合物に包有されており、 当該石膏板が、ASTM C473−95により測定されたとき、当該石膏板の長さ2フィート当たり0.1インチよりも少ない垂れ下がり抵抗を有し、
当該石膏板が、前記硬化促進剤が前記混合物に包有されてないときに有するであろうよりも大きな強度を有するような量で、前記硬化促進剤が包有されている、石膏板。 - 前記混合物中の前記向上材の濃度は、前記焼き石膏の重量を基礎とし、0.004〜2.0重量%である請求項7に記載の石膏板。
- 前記混合物は、少なくとも0.015重量%(前記混合物中の前記焼き石膏の重量に基づく)の塩化物イオンまたはその塩を更に含む請求項7に記載の石膏板。
- 前記混合物は、0.02重量%〜1.5重量%(前記混合物中の前記焼き石膏の重量に基づく)の塩化物イオンまたはその塩を含む請求項7に記載の石膏板。
- 前記混合物は、前もってゲル化された澱粉を更に含む請求項9に記載の石膏板。
- 前記混合物は、前もってゲル化された澱粉を更に含む請求項7に記載の石膏板。
- 前記混合物中の前記前もってゲル化された澱粉の濃度は、前記焼き石膏の重量を基礎とし、0.08重量%〜0.5重量%である請求項12に記載の石膏板。
- 前記混合物中の前記前もってゲル化された澱粉の濃度は、前記焼き石膏の重量を基礎とし、0.16重量%〜0.4重量%である請求項12に記載の石膏板。
- 前記混合物中の前記前もってゲル化された澱粉の濃度は、前記焼き石膏の重量を基礎とし、0.3重量%である請求項12に記載の石膏板。
- 前記コアは均一に分散した空隙を有し、前記混合物は更に水泡を含む請求項7に記載の石膏板。
- 前記水泡が下式を有する発泡剤または発泡剤の混合物で形成され、
- Yは、発泡剤の混合物の86重量%から99重量%までにおいて0である請求項17に記載の石膏板。
- 前記混合物は更に前もってゲル化された澱粉と水泡とを含む請求項7に記載の石膏板。
- 硬化石膏含有製品を製造するための方法であって、
焼き石膏と、水と、向上材との混合物を形成する工程と、
前記焼き石膏が硬化石膏の内部連鎖マトリクスを形成するために十分な状態下に前記混合物を維持する工程と
を備え、
前記向上材は、トリメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸テトラカリウム、テトラソジウム・ピロリン酸塩、トリメタリン酸アルミニウム、酸性ピロリン酸ナトリウム若しくは1000−3000反復リン酸塩単位を有するポリリン酸アンモニウム、またはそれらの陰イオン部、のうちの1以上を含み、
形成された前記硬化石膏材が、前記向上材が前記混合物に包有されてないときに有するであろうよりも高い耐永久歪性となるような量で、前記向上材は前記混合物に包有されており、前記混合物が1/2インチ石膏板の形態に製造された場合に、該石膏板が、ASTM C473−95により測定されたとき、該石膏板の長さ2フィート当たり0.1インチよりも少ない垂れ下がり抵抗を有するようになっている、方法。 - 硬化石膏含有製品を製造するための方法であって、
焼き石膏と、水と、向上材との混合物を形成する工程と、
前記焼き石膏が硬化石膏の内部連鎖マトリクスを形成するために十分な状態下に前記混合物を維持する工程と
を備え、
前記向上材は、トリメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸テトラカリウム、テトラソジウム・ピロリン酸塩、トリメタリン酸アルミニウム、酸性ピロリン酸ナトリウム若しくは1000−3000反復リン酸塩単位を有するポリリン酸アンモニウム、またはそれらの陰イオン部、のうちの1以上を含み、
前記硬化石膏含有製品が、前記向上材が前記混合物に包有されてないときに有するであろうよりも高い耐永久歪性となるような量で、前記向上材は前記混合物に包有されており、前記混合物が1/2インチ石膏板の形態に製造された場合に、該石膏板が、ASTM C473−95により測定されたとき、該石膏板の長さ2フィート当たり0.1インチよりも少ない垂れ下がり抵抗を有するようになっている、方法。 - 前記混合物は硬化促進剤を含む請求項21に記載の方法。
- 前記向上材はトリメタリン酸ナトリウムまたはトリメタリン酸アルミニウムである請求項21に記載の方法。
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