JP4614739B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体へ超音波を送信し、被検体内部からの反射エコーを受信し、映像化する超音波診断装置に関する。
近年、超音波が生体に対して無侵襲であることを利用し、生体内の疾患を診断する等の様々な用途に幅広く用いられている。超音波には、生体に対して送信されると、生体を媒質とし指向性を持って、次々と伝播していくという特徴がある。一方、生体の組織の中には、性質により音響特性が異なるものがあるため、組織の境界によって超音波が反射される。超音波を利用した診断装置は、この反射された反射エコー信号を受信することによって、生体内の疾患部を映像化するものである。
しかし、超音波には、媒質中を伝播する間に吸収、散乱、反射等により、音波の強さが減少する(減衰する)という特徴がある。生体組織内では、超音波の伝播距離が長い(深い)ほど減衰するため、伝播距離すなわち受信時間に応じて減衰を補正する。これを、タイム・ゲイン・コントロール(TGC:Time Gain Control)またはセンシティビティ・タイム・コントロール(STC:Sensitivity Time Control)という。超音波診断装置の使用者は、複数のTGCスライドボリュームを操作することにより、受信ゲインを制御している。
被検体内における超音波の減衰は、例えば、体格、脂肪量の多少等、生体の状態あるいは、診断部位等の条件により一様には定まらない。そのため、超音波診断装置の使用者は、被検体ごとに複数のTGCスライドボリュームを操作し、画面全体の明るさを調整している。しかし、複数のTGCスライドボリュームを被検体ごとに操作するのは煩雑であるため、自動的にTGC制御を行う超音波診断装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
以下に、従来の超音波診断装置について図面を用いて説明する。
図7は、従来の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。図7に示すように、従来の超音波診断装置は、超音波プローブ101、受信処理部102、記憶部103、平均値演算部104、TGC発生回路105、および表示部106を備えている。
反射エコー信号は、超音波プローブ101、受信処理部102を介して、記憶部103へ格納される。平均値演算部104は、記憶部103から断層像フレームを取得し、深度方向に分割し、分割された各領域の輝度の平均値を演算により求める。TGC発生回路105は、すべての領域において、輝度の平均値が一定程度に保たれるよう、領域ごとの補正を行うため、TGCのゲイン信号を受信処理部102へ出力する。これにより、表示部106は、均一な輝度の画像を表示することができる。
特開平6−54849号公報
しかしながら、従来の超音波診断装置では、表示部106の画面全体における輝度を均一化していたため、診断関心領域外の信号に対しても輝度の均一化を行っていた。そのため、診断関心領域外の遠方深度における反射エコー情報が存在しない領域(以下、ノイズ領域と称す。)であっても、輝度が過度に強調されてしまい、正しい表示にならず、効率的な診断を行うことができない課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、断層像フレーム内のノイズ領域を判断することのできる超音波診断装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明にかかる超音波診断装置は、互いに異なる態様のパルス信号を生成する送信制御部と、前記パルス信号を超音波パルスへ変換して被検体へ向けて送信し、当該超音波パルスの反射エコー信号を受信する探触子と、前記反射エコー信号に基づいて生成した断層像フレームを複数の領域に分割し、領域内における反射エコー信号の強度を輝度変換し、領域ごとに輝度の代表値を求める代表値演算部と、少なくとも2つの互いに異なる態様のパルス信号に基づいて生成されたそれぞれの断層像フレームにおいて対応する領域における前記代表値同士を比較することにより、当該領域がノイズ領域であるか否かを判定する判定部とを備えることを特徴とする。
本発明にかかる超音波診断装置によれば、送信制御部が互いに異なる態様のパルス信号を生成し、探触子が各パルス信号を超音波パルスへ変換し、当該超音波パルスを被検体へ送信し、当該超音波パルスの反射エコー信号を受信する。代表値演算部は、当該反射エコー信号に基づき生成された断層像フレームを複数の領域に分割し、領域内における輝度変換された反射エコー信号の強度から当該領域における代表値を求める。判定部は、少なくとも2つの互いに異なる態様のパルス信号に基づいて生成された断層像フレームにおいて対応する領域における代表値同士を比較することにより、領域がノイズ領域か否かを判定する。そのため、例えば、ノイズ領域の反射エコー強度だけを選択的に抑制することにより、ノイズ領域を過度に浮き立たせることなく、画面内の輝度を均質化することができる。なお、ノイズ領域とは、診断関心領域外の遠方深度における反射エコー情報が存在しない領域のことである。代表値とは、領域内を代表する値のことを指し、一例として、平均値等を用いる。
本発明にかかる超音波診断装置において、前記代表値演算部は、前記断層像フレームを深度方向に対して複数の領域に分割することが好ましい。
本発明にかかる超音波診断装置において、前記代表値演算部は、前記断層像フレームを、走査方向に対して複数の領域に分割することが好ましい。断層像フレームが走査方向において領域分割されるため、判定部は、断層像フレームの走査方向において、探触子の全体が生体に対して接触できていない際に発生するノイズ領域を判定することができる。
本発明にかかる超音波診断装置において、前記送信制御部は、互いに振幅の異なるパルス信号を生成することが好ましい。
本発明にかかる超音波診断装置において、前記送信制御部は、互いに異なる波数のパルス信号を生成することが好ましい。
本発明にかかる超音波診断装置によれば、診断関心領域と、ノイズ領域とを判断することができる。
以下に、本発明にかかる超音波診断装置について、図面を用いて詳しく説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態にかかる超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態にかかる超音波診断装置は、送信制御部1、超音波プローブ2(探触子)、受信処理部3、記憶部4、代表値演算部5、判定部6、TGC制御部7、および表示部8を備えている。
送信制御部1は、システム制御部(図示せず)の指示に従い、パルス信号を生成する。その際、送信制御部1は、パルス信号の振幅を変化させることができる。超音波プローブ2は、振動子、整合層、およびバッキング材等によって構成される。超音波プローブ2は、送信制御部1で生成されたパルス信号を超音波パルスに変換して、当該超音波パルスを生体内へ送信し、生体内で反射された反射エコー信号を再び受信する。受信処理部3は、超音波プローブ2から取得した電気信号に対しディジタル化や増幅等を行う。
記憶部4は、メモリ等によって構成され、受信処理部3の出力である電気信号を記憶する。ここで、記憶部4に記憶される断層像フレームの例について、図面を用いて説明する。図3(a)は、パルス振幅V1の場合の断層像フレームAの一例を示す説明図である。図3(b)は、パルス振幅V2の場合の断層像フレームBの一例を示す説明図である。図3(a)に示すように、記憶部4は、超音波プローブ2によって受信する反射エコー信号を、Bモード表示により記憶している。
代表値演算部5は、記憶部4に記憶される断層像フレームの領域における輝度の平均値を演算する。領域とは、図3(a)に示すように、断層像フレームの深度方向に対して垂直に、例えば、所定の深度間隔おきに分割した範囲のことである。また、代表値演算部5は、複数の加算回路等のハードウェアを用いてもよいし、マイクロプロセッサ等のソフトウェアを用いてもよい。
ここでは、一例として、断層像フレームは深度方向において、領域#1〜#4の4領域に分割される。なお、本実施の形態における領域は、説明の便宜上4つの領域で示したが、領域の数および間隔はこの一例に限定されない。領域の数は、4領域以上に細分化されたものでもよく、各領域を分割する間隔は、深度方向において一定でなくてもよい。
判定部6は、代表値演算部5から少なくとも2つの輝度平均値を取得して比較することにより、領域がノイズ領域であるか否かを判定する。TGC制御部7は、判定部6の判定結果により、TGC設定値を求め、当該TGC設定値を受信処理部3へ出力する。表示部8は、記憶部4に記憶されている断層像フレームを表示するモニタ等である。
次に、図面を用いて本実施の形態にかかる超音波診断装置の動作について説明する。図2は、本実施の形態にかかる超音波診断装置の動作の一例を示すフローチャートである。動作に先立って、操作卓(図示せず)から、ノイズ抑制処理を伴うゲイン最適化を行う自動調整機能を有効にする指示(図示せず)があった場合について説明する。
まず、送信制御部1がパルス信号のパルス振幅をV1に設定する(ステップS101)。送信電圧V1には、一例として、100ボルト等の値が設定される。
超音波プローブ2は、送信制御部1によって生成されたパルス信号を超音波パルスに変換し生体内へ送信する。生体内で反射された反射エコー信号は、超音波プローブ2によって受信され、電気信号に変換されて、受信処理部3へ出力される。受信処理部3は、当該電気信号に対してディジタル化および反射エコー強度の増幅等を行う。(ステップS102)。
そして、受信処理部3から出力された電気信号は、記憶部4に記憶される(ステップS103)。このように、ステップS102〜S103の動作が被検体面上において順次繰り返されることにより、電気信号が次々と記憶部4に記憶され、結果的に記憶部4に断層像フレームが記憶される。
代表値演算部5は、記憶部4に記憶される断層像フレームを深度方向に分割し、各領域における輝度の平均値を求める(ステップS104)。ここでは、一例として、超音波パルス信号のパルス振幅(送信電圧)がV1のときの断層像フレームAを用いて、以下に説明する。前述のとおり、断層像フレームAは深度方向において領域#1〜#4に領域分割される(図3(a)参照)。代表値演算部5は、断層像フレームAの領域#1〜#4における各領域内の信号の輝度を累積し、累積合計を累積した点数で除算することにより、領域#1〜#4ごとに輝度平均値A1〜A4を求める。
次に、送信制御部1は、超音波パルス信号のパルス振幅をV2に設定する(ステップS105)。ここでは一例として、パルス振幅V2は、パルス振幅V1より20db程度減衰したものを用いる。
そして、ステップS102〜S103と同様の動作を行い、記憶部4にパルス振幅V2の断層像フレームを記憶する(ステップS106、ステップS107)。
代表値演算部5は、記憶部4に記憶される断層像フレームの深度方向に分割し、各領域における輝度の平均値を求める(ステップS108)。ここでは、一例として、超音波パルス信号のパルス振幅がV2のときの断層像フレームBを用いて、以下に説明する。ステップS104の場合と同様に、断層像フレームBは深度方向において領域#5〜#8に領域分割される(図3(b)参照)。
図3(b)に示すように、断層像フレームBは、ステップS104において領域分割された断層像フレームAと同数の領域、同程度の分割間隔で領域分割される。代表値演算部5は、断層像フレームBの領域#5〜#8における各領域内の信号の輝度を累積し、累積合計を累積した点数で除算することにより、領域#5〜#8ごとに輝度平均値B1〜B4を求める。
次に、判定部6は、断層像フレームAの領域#1〜#4および断層像フレームBの領域#5〜#8における輝度平均値の差分を求める(ステップS109)。一例として、判定部6は、断層像フレームAの領域#1における輝度平均値A1と、断層像フレームBの領域#5における輝度平均値B1との差分の絶対値D1を求める。さらに、判定部6は、同様にして、領域#2の輝度平均値A2と領域#6の輝度平均値B2、領域#3の輝度平均値A3と領域#7の輝度平均値B3、領域#4の輝度平均値A4と領域#8の輝度平均値B4におけるそれぞれの差分の絶対値D2、D3、D4を求める。例えば、断層像フレームAの領域#1の輝度平均値が500であり、断層像フレームBの領域#5の輝度平均値が300である場合、各輝度平均値の差分の絶対値は、200となる。
その後、判定部6は、各断層像フレームのそれぞれの領域がノイズ領域であるか否かを判定する(ステップS110)。ステップS110による判定の結果、領域がノイズ領域である場合(Yes)、ステップS111へ進む。ステップ110による判定の結果、領域がノイズ領域でない場合(No)、ステップS112へ進む。
生体からの反射エコー信号である場合、送信制御部1がパルス振幅をV1とV2とに異ならせることにより、超音波プローブ2によって受信される反射エコー信号の強度が異なる。一方、ノイズ信号が多くを占める場合、すなわちノイズ領域の場合、送信制御部1がパルス振幅をV1とV2とに異ならせても、超音波プローブ2によって受信される反射エコー信号の強度に差は生じない。
従って、判定部6は、差分絶対値D1〜D4の値が、所定の閾値以上の場合にはノイズ領域ではなく、所定の閾値より小さい場合にはノイズ領域であると判定する。例えば、領域#1および#5における輝度平均値の差分が、200であって、閾値が150である場合、領域#1および#5は、ノイズ領域ではない、すなわち診断関心領域であることを示す。なお、上記の例では、差分絶対値が閾値以上の場合はノイズ領域と判断するものとしたが、差分絶対値が閾値より大きい場合がノイズ領域、差分絶対値が閾値以下の場合が診断関心領域と判断しても良い。
また、閾値は、例えば、パルス信号のパルス振幅V1、V2から求めてもよいし、ユーザによってあらかじめ設定されるものでも構わない。
ステップS110でノイズ領域であると判断されると、ステップS111では、TGC制御部7は、ノイズ領域の輝度が強調されないように、増減量の設定を行い、ステップS113へ進む。
ここで、図4(a)、(b)を用いて、各領域内における各輝点の補正について説明する。図4(a)は、各領域における輝度平均値の分布を示す説明図である。図4(a)の横軸は、超音波プローブ2で受信し、信号処理された反射エコー強度(すなわち、輝度の強さ)を示し、図4(a)の縦軸は、各領域の代表深度(例えば、領域中央の深度)を示している。さらに、図4(a)には、横軸に目標値Ref_Gをとり、当該目標値Ref_Gから縦軸に平行する破線が引かれている。目標値Ref_Gは、各領域における輝度平均値が均一化されるための目標値であり、任意に定めることができる。例えば、目標値Ref_Gは、図4(a)内における任意の固定の値としてもよいし、反射エコー強度が最大である点と反射エコー強度が最小である点との中間点をとって、目標値Ref_Gとしてもよい。
一例として、ステップS109において求めた、断層像フレームAおよびBのそれぞれの領域における輝度平均値の差分の絶対値D1〜D4のうち、D4のみが閾値よりも小さい値であるとする。図4(a)に示すように、点A40は、断層像フレームAの領域#4の輝度平均値A4を示している。ここでは、領域#4はノイズ領域であるため、TGC制御部7は輝度平均値A4に対し所定の増減量Atnによる抑制を行う。例えば、図4(a)における反射エコー強度の最大値が1000であった場合には、増減量Atnとしては100程度の増減量となる。
一方、ステップS110でノイズ領域でないと判断されると、ステップS112では、TGC制御部7は、診断関心領域における輝度が等しくなるように、増減量の設定を行い、ステップS113へ進む。
一例として、ステップS109において求めた、断層像フレームAおよびBのそれぞれの領域における輝度平均値の差分の絶対値D1〜D4のうち、D1〜D3が閾値よりも大きい値であるとする。図4(a)に示すように、点A10、A20、A30は、それぞれ領域#1、#2、#3の輝度平均値A1、A2、A3を示している。ここでは、領域#1〜#3はノイズ領域ではないため、TGC制御部7は輝度平均値A1〜A3を目標値Ref_Gに近づけるよう、各輝度平均値A1〜A3それぞれに必要な増減量を求める。必要な増減量は、目標値Ref_Gから各輝度平均値A1〜A3をそれぞれ減算することにより求める。
ステップS113では、ステップS111およびステップS112によって、設定された増減量を用いて、TGC制御部7が各領域におけるTGC設定値を求める。受信処理部3は、TGC制御部7から取得するTGCカーブ(STCカーブ)を用いて、各領域の反射エコー強度を増幅または抑制する。増幅または抑制によって、補正された断層像フレームは、表示部8に表示される。
図4(b)は、各領域における輝度平均値に対するTGC設定値を示す説明図である。図4(b)において、横軸はTGC設定値を示し、図4(b)の縦軸は、各領域の代表深度を示している。図4(b)に示した、TGC設定値A11、A21、およびA31は、図4(a)における点A10〜A30の輝度平均値A1〜A3を均一化するための増減量を図示したものである。一方、TGC設定値A41は、図4(a)における点A40の輝度を低く設定するための増減量を図示したものである。
なお、TGC設定値A11、A21、A31、A41は、領域#1〜#4における輝度平均値A1〜A4を補正するための設定値であるため、領域内すべての反射エコー強度を補正するために使用することができない。そのため、TGC設定部7が、各TGC設定値間を補うために直線により補間して作成したTGCカーブを用いて領域#1〜#4を補正する。
以上のように、本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置によれば、異なる2態様のパルス振幅を用いることによって得られる2つの断層像フレームを用い、判定部6が2つの断層像フレームの各領域間における輝度平均値の差異によって、深度方向におけるノイズ領域を判断することができる。これにより、例えば、遠方領域に現れる不要なノイズを過度に増幅せず、診断関心領域のみを適切なゲインに均質化させて表示することができる。
なお、本実施の形態では、各TGC設定値を直線によって補間すると記載したが、この一例に限定されず、例えばスプライン曲線等を用いて、各TGC設定値を結ぶことも好ましい。これにより、TGC制御部7は、より正確な補正をすることができる。
また、本実施の形態では、異なる2態様のパルス振幅における差異に基づいて、ノイズ領域を判断する場合について説明したが、異なる2態様のパルス振幅(送信電圧値)の代わりに、異なる2波の送信波数を用いても同様の効果を得ることができる。なぜなら、送信波数を2波で打つ場合、1波で打つ場合と比較してより多くのエネルギーを被検体内に与えることができるため、送信電圧値を変化させた場合と同様に、異なる2態様の送信波数における差異が生じるからである。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態にかかる超音波診断装置の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態にかかる超音波診断装置の説明において、第1の実施の形態にかかる超音波診断装置と同様の機能を実現するものについては、図5において、図1と同様の番号を付番し、説明を省略する。
図5に示すように、本実施の形態にかかる超音波診断装置は、送信制御部1、超音波プローブ2、受信処理部9、記憶部4、代表値演算部5、判定部6、LGC制御部10、および表示部8を備えている。すなわち、本実施の形態にかかる超音波診断装置は、受信処理部3の代わりに受信処理部9を備え、TGC制御部7の代わりにLGC制御部10を備える点で、第1の実施の形態にかかる超音波診断装置と異なる。
受信処理部9は、LGC制御部10から取得するLGCカーブによって、反射エコー信号への増幅等を行うことにより、適切な信号制御を行う。ラテラル・ゲイン・コントロール(LGC:Lateral Gain Control)とは、TGCが深度方向における減衰を補正するものであったのに対し、走査方向における減衰を補正するものである。
LGC制御部10は、判定部6の判定結果により、LGC設定値を求め、当該LGC設定値を受信処理部9へ出力する。
次に、図2を用いて、本実施の形態にかかる超音波診断装置の動作について説明する。なお、本実施の形態にかかる超音波診断装置は、断層像フレームの分割方向および分割後の領域における輝度平均値を均一化する点が異なる以外は、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
ステップS104では、代表値演算部5は、記憶部4に記憶された断層像フレームを走査方向に分割し、各領域における輝度の平均値を求める。
図6(a)は、パルス信号のパルス振幅V1の場合の断層像フレームの一例を示す説明図である。図6(b)は、パルス信号のパルス振幅V2の場合の断層像フレームの一例を示す説明図である。
図6(a)に示すように、本実施の形態にかかる超音波診断装置は、断層像フレームを走査方向において、例えば、領域#1〜#4の4つの領域に分割する。代表値演算部5は、断層像フレームの領域#1〜#4における各領域内の信号の輝度を累積し、累積合計を累積した点数で除算することにより、領域#1〜#4ごとに輝度平均値A1〜A4を求める。すなわち、第2の実施の形態にかかる超音波診断装置は、断層像フレームを深度方向において分割するのではなく、断層像フレームを走査方向において分割する点で、第1の実施の形態にかかる超音波診断装置と異なる。
なお、ステップS108における代表値演算部5の動作は、パルス振幅が異なるだけで、ステップS104と動作を行う。
図6(b)に示すように、本実施の形態にかかる超音波診断装置は、断層像フレームを走査方向において、例えば、領域#5〜#8の4つの領域に分割する。代表値演算部5は、断層像フレームの領域#5〜#8における各領域内の信号の輝度を累積し、累積合計を累積した点数で除算することにより、領域#5〜#8ごとに輝度平均値B1〜B4を求める。
ステップS111では、LGC制御部10は、ステップS110の判定の結果、領域がノイズ領域である場合、当該ノイズ領域の輝度が強調されないように、増減量を設定する。一方、ステップS112では、LGC制御部10は、ステップS110の判定の結果、領域がノイズ領域でない場合(診断関心領域)、診断関心領域における輝度が等しくなるように、増減量を設定する。
ステップS113では、ステップS111およびステップS112によって、設定された増減量から、各領域におけるLGC設定値を求める。受信処理部9は、LGC制御部10から取得するLGC設定値を用いて、各領域の反射エコー強度を増幅または抑制する。補正された断層像フレームは表示部8に表示される。なお、LGC制御部10は、各LGC設定値を補間することにより、LGCカーブ(図示せず)を作成することが好ましい。
以上のように、本発明の第2の実施の形態にかかる超音波診断装置によれば、異なる2態様のパルス振幅を用いることによって得られる2つの断層像フレームを走査方向において複数領域に分割し、判定部6が2つの断層像フレームの領域間における輝度平均値の差異によって、走査方向におけるノイズ領域を判定することができる。これにより、生体と空気との間において音響インピーダンスが大きく異なることに起因する不要なノイズを過度に増幅することなく、診断関心領域のみを適切なゲインに均質化させることができる。例えば、超音波プローブ2の全体が生体に対して接触していない際に発生する不要ノイズ、特に超音波プローブ2端部における音響線近傍における不要ノイズ等に対して、非常に有用である。
なお、上述した各実施の形態において、代表値演算部が、あらかじめ、輝度の集合をヒストグラムに表し、輝度のばらつき度合いを考慮して、輝度の平均値を求めることが望ましい。例えば、ヒストグラムの両端に現れる輝度の上位部分と下位部分とを除いた範囲で、輝度の平均値を求める。これにより、輝度を平滑化する処理において、精度をより高くすることができる。
また、代表値演算部は、領域内の輝度を加算して求めた総和を、加算件数で除算することにより、輝度平均値を求める相加平均法を用いると記載したが、本発明にかかる平均値演算方法はこれに限定されない。例えば、輝度の平均値の代わりに、メジアンまたはモードを用いることもできる。メジアンとは、数値(輝度)が小さい順に並べられた集合において、中央に位置する値(中央値)である。モードとは、数値の集合において、最も頻出する数値のことである。
また、上述した各実施の形態において、判定部が、2つの断層像フレームにおける領域間における輝度平均値の差異によってノイズ領域を判定すると記載したが、輝度の総和の差異によってノイズ領域を判定してもよい。各領域における除数が同じであるためである。
なお、上述した各実施の形態において、対象とする断層像フレームの表示形式は、Bモード表示のみに限らず、超音波プローブによって受信する反射エコー信号から生成されるものであればよい。例えば、対象とする断層像フレームの表示形式は、反射エコー信号の振幅の強度を表示するAモード表示、または超音波プローブを固定(超音波の送受信のスキャン位置を固定)し組織等の経時的な変化を表示するMモード表示であってもよい。
本発明にかかる超音波診断装置は、不要なノイズ領域を判断することができる超音波診断装置として有用である。
本発明の第1の実施の形態にかかる超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 本発明にかかる超音波診断装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図3(a)は、本発明の第1の実施の形態にかかる断層像フレームの一例を示す説明図である。図3(b)は、本発明の第1の実施の形態にかかる断層像フレームの他の一例を示す説明図である。 図4(a)は、本発明の第1の実施の形態にかかる断層像フレームの各領域における輝度平均値の一例を示す説明図である。図4(b)は、本発明の第1の実施の形態にかかるゲイン補正用のTGCカーブの一例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる超音波診断装置の構成を示すブロック図である。 図6(a)は、本発明の第2の実施の形態にかかる断層像フレームの一例を示す説明図である。図6(b)は、本発明の第2の実施の形態にかかる断層像フレームの他の一例を示す説明図である。 従来の超音波診断装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 送信制御部
2 超音波プローブ
3、9 受信処理部
4 記憶部
5 代表値演算部
6 判定部
7 TGC制御部
8 表示部
10 LGC制御部

Claims (5)

  1. 互いに異なる態様のパルス信号を生成する送信制御部と、
    前記パルス信号を超音波パルスへ変換して被検体へ向けて送信し当該超音波パルスの反射エコー信号を受信する探触子と、
    前記反射エコー信号に基づいて生成した断層像フレームを複数の領域に分割し領域内における反射エコー信号の強度を輝度変換し領域ごとに輝度の代表値を求める代表値演算部と、
    少なくとも2つの互いに異なる態様のパルス信号に基づいて生成されたそれぞれの断層像フレームにおいて対応する領域における前記代表値同士を比較することにより当該領域がノイズ領域であるか否かを判定する判定部とを備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記代表値演算部は前記断層像フレームを深度方向に対して複数の領域に分割する請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記代表値演算部は前記断層像フレームを走査方向に対して複数の領域に分割する請求項1に記載の超音波診断装置。
  4. 前記送信制御部は互いに振幅の異なるパルス信号を生成する請求項1〜3のいずれかに記載の超音波診断装置。
  5. 前記送信制御部は互いに異なる波数のパルス信号を生成する請求項1〜3のいずれかに記載の超音波診断装置。

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