JP4611645B2 - 回転軸に超音波振動を発生させる方法、及び、同装置 - Google Patents

回転軸に超音波振動を発生させる方法、及び、同装置 Download PDF

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本発明は、例えば工作機械における各種の回転軸(工具軸や主軸など)に、軸心方向の振動を発生させる技術に係り、特に超音波領域の高サイクルの振動を発生させるに適している。
回転軸に対して、その回転に伴って軸心方向の往復動(すなわち振動)を発生させるための各種の技術が公知である。
例えばカム機構を用いて往復動させる技術は周知である。
しかし、カム部材自体が慣性を有しているため、振動のサイクルには自ずから限界が有り、超音波領域には程遠かった。
回転軸に偏心重錘を取り付けることによって比較的に高いサイクルの振動を発生させる技術も提案されているが、この技術によって発生する振動は軸心に対して直角方向であり、軸心方向の振動を発生させることはできない。
特開平9−37532号公報 特開2001−9372号公報
回転軸を回転駆動する技術は周知であり、また、超音波振動を発生させる各種の技術も公知である。
しかし、回転軸に対して「軸心周りの回転」と、「軸心方向の超音波振動」とを与えようとすると、回転駆動手段と超音波振動発生手段とを併設しなければ成らず、装置全体が大型・大重量となり、製造コストも高価である。
本発明の目的とする処は、「回転軸を回転駆動することにより、これに伴って自動的ないし半自動的に軸心方向の振動を発生させることができ、特に、超音波領域の高サイクル振動の発生が可能な技術」を提供するにある。
上記の目的を達成するために創作した本発明は、カムというような機械的に接触して力を伝える手段に代えて、磁力吸引および磁力反撥といった非接触手段を用いる。
上述の基本原理に基づいて、本願にかかる請求項1の発明方法は、(図1参照)直交3軸X,Y,Zを想定し、
X軸と同心の回転軸をX軸方向に振動させる方法において、
Y−Z面と平行な仮想の平面P1上に(図3(A)参照)X軸との交点を中心とする、半径rの円S1を想定するとともに、
前記の回転軸(本例において、回転軸8の第1のフランジ8a)に対し、上記の円S1に沿わしめて、複数の磁極から成る第1の磁石列(M1)を構成し、
かつ、前記の平面P1と平行な平面P2上に(図3(B)参照)X軸との交点を中心とする、半径rの円S2を想定するとともに、
前記の回転軸を支持している静止部材(本例において第1の壁9)に対し、上記の円S2に沿わしめて、複数の磁極から成る第2の磁石列(M2)を構成し、
さらに、前記第1、第2の磁石列は、基本的には半径rの円弧上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
回転軸の回転に伴って、第1、第2の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰返させることにより、回転軸(8)に対してX軸方向の繰り返し往復力(振動加速度)を与えることを特徴とする。
以上に説明した請求項1の発明方法によると、回転軸の中心と同心に配列されて対向する磁極相互の間に磁力吸引や磁力反撥が発生し、かつ該回転軸の回転に伴って対向する磁極の極性が変化て吸引・反撥を交互に繰り返す。これにより回転軸は軸心方向(X軸方向)の振動を与えられる。
上述の作用は、機械的な接触を伴わずに行なわれるので、機械的な摩擦による発熱、摩耗、およびエネルギー損失を生じない。
さらに、上記のように機械的な接触を伴わないので騒音を生じることもなく、高速作動させることに別段の困難を生じない。
回転軸の回転速度、および磁石列の磁極数に比例して振動周波数が増加するので、超音波領域の振動を発生させることも容易に可能である。
請求項2に係る発明方法の構成は、前記請求項1の発明方法の構成要件に加えて、(図1及び図2参照)前記の平面P1、P2に平行な複数組の平面P3、P4それぞれの上に「X軸との交点を中心とする、半径r′の円S3、S4」を想定し、
前記の回転軸(8)に対し、上記の円S3に沿わしめて、複数の磁極から成る第3の磁石列(M3)を構成し、
かつ、 前記の回転軸を支持している静止部材(10)に対し、上記の円S4に沿わしめて、複数の磁極から成る第4の磁石列(M4)を構成し、
さらに、前記第3、第4の磁石列は、基本的には半径r′の円上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
回転軸の回転に伴って、第3、第4の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰り返して
X軸方向の繰り返し往復力を発生させ、「前記第1の磁石列(M1)、第2の磁石列(M2)によるX軸方向の繰り返し往復力」と協働せしめることを特徴とする。
以上に説明した請求項2の発明方法によると、回転軸に発生させる振動の力(振動加速度)を複数倍にすることができる。
すなわち、請求項1に係る基本構成においては1対の磁石列を配設して吸引・反撥させたが、本請求項2を適用して2対の磁石列を配設すると、磁石列相互の吸引力、反撥力は2倍になる。
同様にしてN対の磁石列を配設することによって、 磁石列相互の吸引力、反撥力をN倍にすることができる。
請求項3に係る発明方法の構成は、前記請求項1または請求項2の発明方法の構成要件に加えて、前記の回転軸に設置する磁石列は、これを永久磁石とし、
かつ、静止部材に設置する磁石列は、その全部もしくは一部分を電磁石とし、
上記の電磁石に対する通電電流を制御することによって、回転軸に発生する振動の強さを調節することを特徴とする。
以上に説明した請求項3の発明方法によると、回転軸に発生させる振動の強さを任意に調節できるのみでなく。振動の発生・停止をも自在に制御することができ、実用的な適用範囲を拡大することができる。
本発明に係る装置が停止しているとき、回転軸を回転させると、その回転速度が定格回転速度に到達するまでに若干の時間を要する。このようにして回転速度が増加しつつある過渡的状態においては、回転速度に比例して振動の周波数が増加する。
例えば振動周波数が増加する途中で、いずれかの構成部材の固有振動数に一致したとき、共振して騒音を生じたり、亀裂を生じて重大な損傷を招いたりする虞れが有る。
こうした観点において、本請求項3を適用すると、回転軸の回転速度が所定の値に達するまでは振動の発生を抑制し、所定回転速度に達してから任意の時点で振動を発生させたり、任意に振動を停止させたりすることができる。
さらに、本請求項の発明は、回転軸に永久磁石を用いて電磁石を用いないので、回転部材に対して励磁電流を供給する必要が無い。このため、スリップリングなどの摩擦部材に伴う摩耗・発熱・酸化・接触不良などのトラブルを生じる虞れが無く、作動信頼性に優れる。
請求項4に係る発明方法の構成は、前記請求項2の発明方法の構成要件に加えて、前記の面P1と面P3との中央の点で、前記の回転軸を軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持するとともに、
上記の支持点を振動の主節とし、
この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
波長をλとしてλ/2だけ離れた点を軸受によって支持することを特徴とする。
以上に説明した請求項4の発明方法によると、軸心方向に振動する回転軸を無理なく支持することができる。(図1参照)面P1と面P3との中央、すなわちZ−Y面を軸受で支持すると、この箇所が振動の節となる。従って、この節(主節と名付ける)からλ/2だけ離れた所がもう一つの振動の節となり、この箇所を前記と異なる軸受で支持することにより、無理の無い支持が可能となる。
請求項5に係る発明方法の構成は、前記請求項2の発明方法の構成要件に加えて、前記の面P1と面P3との中央の点で、前記の回転軸を軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持するとともに、
上記の支持点を振動の主節とし、
この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
波長をλとしてλ/2だけ離れた箇所の付近をフレキシブルな軸受手段によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向の変位可能」に支持することを特徴とする
以上に説明した請求項5の発明方法によると、回転軸が定格回転速度で回転しているときは該回転軸に係る振動の節を無理なく支持することができ、かつ、何らかの事情で回転軸の回転速度が変化して振動の節が移動しても順応することができる。
回転軸の回転に対して何らかの負荷が掛かると、その回転速度は微小でも低下する場合が多い。本請求項5を適用すると、回転速度の微小変化による振動周波数の微小変化に順応して、回転軸の振動を拘束せずに支持することができ、回転軸の支持状態に無理を生じないので、本発明方法の実用的な価値を高からしめる。
請求項6に係る発明装置の構成は、(図1参照)直交3軸X,Y,Zと、Y−Zに平行な2面P1、P2とが設定され、かつ、上記面P1上に「X軸との交点を中心とする、半径rの円S1」が設定されるとともに、
面P2上に「X軸との交点を中心とする、半径rの円S2」が設定されており、
X軸と同心の回転軸(8)に対し、前記の円S1に沿わしめて、複数の磁極から成る第1の磁石列(M1)が配設されるとともに、
上記回転軸を支持している静止部材(9)に対し、前記の円S2に沿わしめて、複数の磁極から成る第2の磁石列(M2)が配設されていて、
さらに、前記第1、第2の磁石列は、基本的には半径rの円弧上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
回転軸の回転に伴って、第1、第2の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰り返すようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項6の発明装置によると、回転軸が回転するに伴ってその軸心と同心に配列されて対向する磁極相互の間に磁力吸引や磁力反撥が発生し、かつ該回転軸の回転に伴って対向する磁極の極性が変化て吸引・反撥を交互に繰り返す。これにより回転軸は軸心方向(X軸方向)の振動を与えられる。
上述の作用は、機械的な接触を伴わずに行なわれるので、機械的な摩擦による発熱、摩耗、およびエネルギー損失を生じない。
さらに、上記のように機械的な接触を伴わないので騒音を生じることもなく、高速作動させることに別段の困難を生じない。
回転軸の回転速度、および磁石列の磁極数に比例して振動周波数が増加するので、超音波領域の振動を発生させることも容易に可能である。
請求項7に係る発明装置の構成は、前記請求項6の発明装置の構成要件に加えて、(図1、図3および図4参照)前記の平面P1、P2と平行な複数組の平面P3、P4それぞれの上に「「X軸との交点を中心とする、半径r′の円S3、S4」が設定されており、 前記の回転軸(8)に対し、上記の円S3に沿わしめて、複数の磁極から成る第3の磁石列(M3)が設置されるとともに、
前記の回転軸を支持している静止部材(10)に対し、上記の円S4に沿わしめて、複数の磁極から成る第4の磁石列(M4)が設置されていて、
前記第3、第4の磁石列は、基本的には半径r′の円上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
回転軸の回転に伴って、第3、第4の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰り返して
X軸方向の繰り返し往復力を発生させ、「前記第1の磁石列(M1)、第2の磁石列(M2)によるX軸方向の繰り返し往復力」と協働するようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項7の発明装置によると、回転軸に発生させる振動の力(振動加速度)を複数倍にすることができる。
すなわち、請求項6に係る基本構成においては1対の磁石列を配設して吸引・反撥させたが、本請求項7を適用して2対の磁石列を配設すると、磁石列相互の吸引力、反撥力は2倍になる。
同様にしてN対の磁石列を配設することによって、 磁石列相互の吸引力、反撥力をN倍にすることができる。
請求項8に係る発明装置の構成は、前記請求項6または請求項7の発明装置の構成要件に加えて、前記の回転軸に設置された磁石列が永久磁石によって構成されるとともに、
前記の静止部材に設置された磁石列は、その全部もしくを一部分を電磁石によって構成されていて、
上記の電磁石に対する通電電流を制御することによって、回転軸に発生する振動の強さを調節する手段が設けられていることを特徴とする。
以上に説明した請求項8の発明装置によると、回転軸に発生させる振動の強さを任意に調節できるのみでなく。振動の発生・停止をも自在に制御することができ、実用的な適用範囲を拡大することができる。
本発明に係る装置が停止しているとき、回転軸を回転させると、その回転速度が定格回転速度に到達するまでに若干の時間を要する。このようにして回転速度が増加しつつある過渡的状態においては、回転速度に比例して振動の周波数が増加する。
例えば振動周波数が増加する途中で、いずれかの構成部材の固有振動数に一致したとき、共振して騒音を生じたり、亀裂を生じて重大な損傷を招いたりする虞れが有る。
こうした観点において、本請求項8を適用すると、回転軸の回転速度が所定の値に達するまでは振動の発生を抑制し、所定回転速度に達してから任意の時点で振動を発生させたり、任意に振動を停止させたりすることができる。
さらに、本請求項の発明は、回転軸に永久磁石を用いて電磁石を用いないので、回転部材に対して励磁電流を供給する必要が無い。このため、スリップリングなどの摩擦部材に伴う摩耗・発熱・酸化・接触不良などのトラブルを生じる虞れが無く、作動信頼性に優れる。
請求項9に係る発明装置の構成は、前記請求項7の発明装置の構成要件に加えて、
前記の回転軸が、前記の面P1と面P3との中央の点で、軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持されるとともに、
上記の支持点を振動の主節とし、
この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
波長をλとしてλ/2だけ離れた点が、上記と異なる軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持されていることを特徴とする。
以上に説明した請求項9の発明装置によると、軸心方向に振動する回転軸を無理なく支持することができる。(図1参照)面P1と面P3との中央、すなわちZ−Y面を軸受で支持すると、この箇所が振動の節となる。従って、この節(主節と名付ける)からλ/2だけ離れた所が振動の節となり、この箇所を前記と異なる軸受で支持することにより、無理の無い支持が可能となる。
請求項10に係る発明装置の構成は、前記請求項7の発明装置の構成要件に加えて、
前記の回転軸が、前記の面P1と面P3との中央の点で、軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持されるとともに、
上記の支持点を振動の主節とし、
この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
波長をλとしてλ/2だけ離れた点がフレキシブルな軸受手段によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向の変位可能」に支持されていることを特徴とする
以上に説明した請求項10の発明装置によると、回転軸が定格回転速度で回転しているときは該回転軸に係る振動の節を無理なく支持することができ、かつ、何らかの事情で回転軸の回転速度が変化して振動の節が移動しても順応することができる。
回転軸の回転に対して何らかの負荷が掛かると、その回転速度は微小でも低下する場合が多い。本請求項10を適用すると、回転速度の微小変化による振動周波数の微小変化に順応しすることができ、回転軸の支持状態に無理を生じないので、本発明装置の実用的な価値を高からしめる。
請求項11に係る発明装置の構成は、前記請求項9の発明装置の構成要件に加えて、(図1参照)前記回転軸(8)と同心に回転駆動手段(M)が配設されていて、
上記回転駆動手段のケーシングが、「該回転軸を支持している静止部材(7)」に対して固定的に装着され、
該回転駆動手段の回転部分は、前記回転軸(8)に連結されており、
前記の面P1と面P3との中央に位置している「振動の主節」から「λ/4の奇数倍」だけ離れた箇所付近に、工具(望ましくは研削工具)または被加工物が装着されるようになっていることを特徴とする。ただし前記のλは、回転軸内をX軸方向に伝播する縦振動の波長である。
以上に説明した請求項11の発明装置によると、軸心方向に振動する回転軸を無理なく支持するとともに、該回転軸の振動を工具または被加工物に対して有効に伝動することができる。
すなわち、回転軸の軸心方向の振動に関する腹の部分に工具(または被加工物)が取り付けられるので、該工具(または被加工物)が最大振幅で振動せしめられる。このため、発生した振動のエネルギーが研削部(または切削部)に対して有効に供給される。
請求項1の発明方法によると、回転軸の中心と同心に配列されて対向する磁極相互の間に磁力吸引や磁力反撥が発生し、かつ該回転軸の回転に伴って対向する磁極の極性が変化て吸引・反撥を交互に繰り返す。これにより回転軸は軸心方向(X軸方向)の振動を与えられる。
上述の作用は、機械的な接触を伴わずに行なわれるので、機械的な摩擦による発熱、摩耗、およびエネルギー損失を生じない。
さらに、上記のように機械的な接触を伴わないので騒音を生じることもなく、高速作動させることに別段の困難を生じない。
回転軸の回転速度、および磁石列の磁極数に比例して振動周波数が増加するので、超音波領域の振動を発生させることも容易に可能である。
請求項2の発明方法によると、回転軸に発生させる振動の力(振動加速度)を複数倍にすることができる。
すなわち、請求項1に係る基本構成においては1対の磁石列を配設して吸引・反撥させたが、本請求項2を適用して2対の磁石列を配設すると、磁石列相互の吸引力、反撥力は2倍になる。
同様にしてN対の磁石列を配設することによって、 磁石列相互の吸引力、反撥力をN倍にすることができる。
請求項3の発明方法によると、回転軸に発生させる振動の強さを任意に調節できるのみでなく、振動の発生・停止をも自在に制御することができ、実用的な適用範囲を拡大することができる。
本発明に係る装置が停止しているとき、回転軸を回転させると、その回転速度が定格回転速度に到達するまでに若干の時間を要する。このようにして回転速度が増加しつつある過渡的状態においては、回転速度に比例して振動の周波数が増加する。
例えば振動周波数が増加する途中で、いずれかの構成部材の固有振動数に一致したとき、共振して騒音を生じたり、亀裂を生じて重大な損傷を招いたりする虞れが有る。
こうした観点において、本請求項3を適用すると、回転軸の回転速度が所定の値に達するまでは振動の発生を抑制し、所定回転速度に達してから任意の時点で振動を発生させたり、任意に振動を停止させたりすることができる。
さらに、本請求項の発明は、回転軸に永久磁石を用いて電磁石を用いないので、回転部材に対して励磁電流を供給する必要が無い。このため、スリップリングなどの摩擦部材に伴う摩耗・発熱・酸化・接触不良などのトラブルを生じる虞れが無く、作動信頼性に優れる。
請求項4の発明方法によると、軸心方向に振動する回転軸を無理なく支持することができる。(図1参照)面P1と面P3との中央、すなわちZ−Y面を軸受で支持すると、この箇所が振動の節となる。従って、この節(主節と名付ける)からλ/2だけ離れた所が振動のもう一つの節となり、この箇所を前記と異なる軸受で支持することにより、無理の無い支持が可能となる。
請求項5の発明方法によると、回転軸が定格回転速度で回転しているときは該回転軸に係る振動の節を無理なく支持することができ、かつ、何らかの事情で回転軸の回転速度が変化して振動の節が移動しても順応することができる。
回転軸の回転に対して何らかの負荷が掛かると、その回転速度は微小でも低下する場合が多い。本請求項5を適用すると、回転速度の微小変化による振動周波数の微小変化に順応して回転軸を自由に振動させながら支持することができ、回転軸の支持状態に無理を生じないので、本発明方法の実用的な価値を高からしめる。
請求項6の発明装置によると、回転軸が回転するに伴ってその軸心と同心に配列されて対向する磁極相互の間に磁力吸引や磁力反撥が発生し、かつ該回転軸の回転に伴って対向する磁極の極性が変化て吸引・反撥を交互に繰り返す。これにより回転軸は軸心方向(X軸方向)の振動を与えられる。
上述の作用は、機械的な接触を伴わずに行なわれるので、機械的な摩擦による発熱、摩耗、およびエネルギー損失を生じない。
さらに、上記のように機械的な接触を伴わないので騒音を生じることもなく、高速作動させることに別段の困難を生じない。
回転軸の回転速度、および磁石列の磁極数に比例して振動周波数が増加するので、超音波領域の振動を発生させることも容易に可能である。

請求項7の発明装置によると、回転軸に発生させる振動の力(振動加速度)を複数倍にすることができる。
すなわち、請求項6に係る基本構成においては1対の磁石列を配設して吸引・反撥させたが、本請求項7を適用して2対の磁石列を配設すると、磁石列相互の吸引力、反撥力は2倍になる。
同様にしてN対の磁石列を配設することによって、 磁石列相互の吸引力、反撥力をN倍にすることができる。
請求項8の発明装置によると、回転軸に発生させる振動の強さを任意に調節できるのみでなく、振動の発生・停止をも自在に制御することができ、実用的な適用範囲を拡大することができる。
本発明に係る装置が停止しているとき、回転軸を回転させると、その回転速度が定格回転速度に到達するまでに若干の時間を要する。このようにして回転速度が増加しつつある過渡的状態においては、回転速度に比例して振動の周波数が増加する。
例えば振動周波数が増加する途中で、いずれかの構成部材の固有振動数に一致したとき、共振して騒音を生じたり、亀裂を生じて重大な損傷を招いたりする虞れが有る。
こうした観点において、本請求項8を適用すると、回転軸の回転速度が所定の値に達するまでは振動の発生を抑制し、所定回転速度に達してから任意の時点で振動を発生させたり、任意に振動を停止させたりすることができる。
さらに、本請求項の発明は、回転軸に永久磁石を用いて電磁石を用いないので、回転部材に対して励磁電流を供給する必要が無い。このため、スリップリングなどの摩擦部材に伴う摩耗・発熱・酸化・接触不良などのトラブルを生じる虞れが無く、作動信頼性に優れる。
請求項9の発明装置によると、軸心方向に振動する回転軸を無理なく支持することができる。(図1参照)面P1と面P3との中央、すなわちZ−Y面を軸受で支持すると、この箇所が振動の節となる。従って、この節(主節と名付ける)からλ/2だけ離れた所が振動の節となり、この箇所を前記と異なる軸受で支持することにより、無理の無い支持が可能となる。
請求項10の発明装置によると、回転軸が定格回転速度で回転しているときは該回転軸に係る振動の節を無理なく支持することができ、かつ、何らかの事情で回転軸の回転速度が変化して振動の節が移動しても順応することができる。
回転軸の回転に対して何らかの負荷が掛かると、その回転速度は微小でも低下する場合が多い。本請求項10を適用すると、回転速度の微小変化による振動周波数の微小変化に順応することができ、回転軸の支持状態に無理を生じないので、本発明装置の実用的な価値を高からしめる。
請求項11の発明装置によると、軸心方向に振動する回転軸を無理なく支持するとともに、該回転軸の振動を工具または被加工物に対して有効に伝動することができる。すなわち、回転軸の軸心方向の振動に関する腹の部分に工具(または被加工物)が取り付けられるので、該工具(または被加工物)が最大振幅で振動せしめられる。このため、発生した振動のエネルギーが研削部(または切削部)に対して有効に供給される。
図1は、本発明に係る回転軸に振動を発生させる装置の実施形態を示し、X−Z面で切断して描いた模式図である。
直交3軸X,Y,Zを想定する。
符号7は筒状ケースであって、第1の軸受11と第2の軸受12とによって、回転軸8をX軸上に支持している。
上記筒状ケース7内には、仕切り壁状の第1の壁9と第2の壁10とが設けられている。前記の回転軸8は、これらの壁を貫いている。貫通箇所には孔が設けられているが、本図1の断面には現れていない(壁に穿たれた孔については、図3、図4を参照して後に説明する)。
回転軸8には、前記第1の壁9に対向させて第1のフランジ8aが設けられるとともに、第2の壁10に対向させて第2のフランジ8bが設けられている。
符号Mは回転駆動機であって、本例ではパルスモータである。本発明を実施する場合、回転駆動機器の種類は限定されない。
上記回転駆動機器Mのケーシングは、静止部材である筒状ケース7に固着され、その回転出力軸は自在継手(J)を介して回転軸8に接続されている。
前記第1のフランジ8aに接し、Z−X面に平行な平面P1を想定するとともに、
前記第1の壁9に接し、Z−X面に平行な平面P2を想定する。
面P1による断面を矢印a−a方向に見ると、図2(A)のごとくであり、面P2による断面を矢印b−b方向に見ると、図2(B)のごとくである。
(A)、(B)双方の図に、筒状ケース7の断面が現れている。符号14は台座である。(A)図には前記第1のフランジ8aが、(B)図には第1の壁9が、それぞれ現れている。符号8cは(図1を併せて参照)回転軸8を第1の軸受11で支持するための第3のフランジである。
前記第1のフランジ8aに第1の磁石列M1が、第1の壁9に第2の磁石列M2が、それぞれ配列されている。その詳細については、次の段落で述べる。
図3(A)は、前記図2(A)の部分的な拡大詳細図である。従って、図1のP1断面a−a矢視詳細図に相当する。
図3(B)は、前記図2(B)の部分的な拡大詳細図である。従って、図1のP2断面b−b矢視詳細図に相当する。
点OはX軸との交点であり、回転軸8の中心線である。第1のフランジ8cの端面に、上記の点Oを中心とする半径rの円S1を想定し、第1の磁石列M1を設置する。
同様に第1の壁9の面に、前記の点Oを中心とする半径rの円S2を想定し、第2の磁石列M2を設置する。
上記双方の磁石列MI,M2は共に、北極Nと南極Sとが交互に等間隔で配列されている(N,S交互、等間隔が基本構造である。ただし、本発明を実施する際、変形例を構成することは可能であり、本発明の技術的範囲に属する)。
図1と図2とを対比して理解できるように、第1の磁石列M1と第2の磁石列M2とは対向している。
このため、図3(A)と(B)とのように、向かい合っている磁極の極性が同じであると両者が反撥する。(図1参照)第1の磁石列M1と第2の磁石列M2とが反撥すると回転軸8は図の左方に動かされる(左方に動かされることを暫時ご記憶に留められたい)。 図3に描かれている状態から、回転軸8が45度だけ回転すると、第1の磁石列M1と第2の磁石列M2との関係は、異性の磁極が対向するようになる。その結果、両者は磁力吸引される。(図1参照)第1の磁石列M1と第2の磁石列M2とが相互に吸引されると、回転軸8は図の右方に動かされる(磁力の方向が反転する)。
さらに45度回転すると、再び同性の磁極が対向して反撥し、回転軸8は左方に動かされる。
回転軸8が回転を続けると、磁力反撥と磁力吸引とが交互に繰り返されるので、該回転軸は軸心方向(X軸方向)に振動する。
上記の構造機能から明らかなように、回転軸8の回転速度(回転/秒)に比して振動周波数は、そのn倍になる。ここにnは「磁石列の磁極数/2」である。
磁極の数を増し、回転軸の回転速度を上げることによって振動周波数を増加することができる。本発明者らの実験によれば、市販の永久磁石および市販のパルスモータを用いて、別段の困難なく超音波領域の振動を発生させることができた。。
以上に図2および図3を参照して説明したのは、図1の面P1に設置した第1の磁石列M1と、面P2に設置した磁石列M2との構造機能であった。
(図1参照)さらに、Z−Y面に平行な平面P3および平面P4を想定するとともに、
回転軸8に、面P3に接する第2のフランジ8bを設け、かつ面P4に接する第2の壁10を設ける。
第2のフランジ8bに第3の磁石列M3を配設するとともに、第2の壁10に第4の磁石列M4を配設する。
面P3による断面のc−c矢視を図4(A)に、面P4による断面のd−d矢視を図4(B)に、それぞれ示した。
上記の図4(A)、(B)は、前掲の図3(A)、(B)とよく似ているが、次の点が異なっている。
図3における第1の磁石列M1と第2の磁石列M2とは、向かい合っている磁極の極性が同じで、磁力反撥するように配列されている。
これに対して図4における第3の磁石列M3と第4の磁石列M4とは、向かい合っている磁極の極性が反対で、磁力吸引されるように配列されている。
(図1参照)第1の磁石列M1と第2の磁石列M2とが互いに反撥すると、回転軸8は図の左方へ動かされる。そして、第3の磁石列M3と第4の磁石列M4とが互いに吸引すると、回転軸8は左方へ動かされる。このように、磁力反撥と磁力吸引とが協働して回転軸を左方へ動かす。
この状態から、回転軸8が45度回ると、反撥・吸引が反転して右方へ動かされ、このような作用が繰り返し連続されて回転軸にX軸方向の振動が与えられる。
(図3と図4とを併せて参照)この実施例では、「第1、第2の磁石列を配置した円S1、円S2の半径r」と、「第3、第4の磁石列を配置した円S3、円S4の半径r′」
とを等しく設定した。本発明を実施する場合、半径寸法rおよび半径寸法r′は任意に設定することができる。
(図1参照)この実施例のように、回転軸8に設けた第3のフランジ8cを第1の軸受11で支承し、この回転軸にX軸方向の振動を与えると、この支承点が振動の節(説明の便宜上、主節と名付ける)になる。
回転軸内をX軸方向に伝播する縦波の進行速度を周波数で除すると波長λが得られる。
前記の主節からλ/2だけ離れた所に、もう一つの節ができる。この箇所に第4のフランジ8dを設けて第2の軸受12で支持すると、この第2の軸受はX軸方向の無理な力を受けない。
また、前記の主節から「λ/2の奇数倍」離れた所には、振動の腹ができる。この腹の箇所は、回転軸を支持するには不適当であるが、振動のエネルギーを取り出すには好適である。
本実施例では、主節から3λ/4だけ離れた箇所の付近に砥石13を装着した。これによると、該砥石にX軸周りの回転とX軸方向の超音波振動とを与えて研削作業を遂行することができる。砥石のような研削工具の代りに切削工具を装着することもできる。
図示を省略するが、上記の砥石13に代えて被加工物(ワーク)を装着して研削作業または切削作業を遂行することもできる。
実際問題として、研削、切削などの作業を行なう場合、回転軸の回転に抵抗が掛かると、僅かではあっても回転速度の変化を生じる場合が有る。また、特殊な研削作業においては、意識的に回転速度を可変させて調節する場合も有り得る。何らかの事情で回転軸の回転速度が変化すると、X軸方向の振動周波数も変化する。
振動周波数が変化すると、「前記の主節からλ/2だけ離れた箇所」が移動する。このような変化に対して順応するには、第3のフランジ8dを支持する軸受をフレキシブルに構成することが望ましい。具体的には、ゴムなどの弾性材を介装するとか、スラストを受けない型式の軸受を用いるとか、適宜の公知技術を適用すれば良い。
図1の実施形態においては、第1の磁石列ないし第4の磁石列の総べてを永久磁石で構成した。永久磁石は励磁電流を供給する必要が無いので使い易く、特に、回転部材に対して給電しなくても良いので好都合である。
図示を省略するが、回転軸8に設置する磁石列を永久磁石で構成し、静止部材(第1、第2の壁)に設置する磁石列を電磁石で構成することも有益である。
電磁石の励磁電流制御手段を設けて通電を調節することによって、第2の磁石列M2の磁力と第4の磁石列M4の磁力とを消失させると、第1、第2の永久磁石からなる磁石列が磁力を保持していても、磁力による吸引・反撥を生じない。
通電を調節して第2、第4の電磁石による磁石列に磁力を発生させると、磁力による吸引・反撥を生じて、回転軸に振動を与える。
このようにして、振動の発生・停止を自在に制御したり、振動の強さを任意に調節したりすることができると、回転軸に振動を発生させる装置の実用的な適用範囲が広くなる。
本発明の実施例に係る「回転軸の振動を発生させる装置」の模式的なX−Z断面図 (A)は前掲の図1の面P1で切断して描いたa−a矢視図、(B)は同じく面P2で切断して描いたb−b矢視図 (A)は前掲の図2(A)の部分的拡大詳細図、(B)は前掲の図2(B)の部分的拡大詳細図 (C)は前掲の図1の面P3で切断して描いたc−c矢視図、(D)は同じく面P4で切断して描いたd−d矢視図
符号の説明
7…筒状のケース
8…回転軸
8a…第1のフランジ
8b…第2のフランジ
8c…第3のフランジ
8d…第4のフランジ
9…第1の壁
9a…孔
10…第2の壁
10a…孔
11…第1の軸受
12…第2の軸受
13…砥石
14…台座
J…ジョイント(軸継手)
M…回転駆動機器
M1…第1の磁石列
M2…第2の磁石列
M3…第3の磁石列
M4…第4の磁石列
N…北極
O…X軸との交点
P1…第1のフランジに接しZ−Y面に垂直な切断面
P2…第1の壁に接しZ−Y面に垂直な切断面
P3…第2のフランジに接しZ−Y面に垂直な切断面
P4…第2の壁に接しZ−Y面に垂直な切断面
r…仮想の円S1,S2の半径
r′…仮想の円S3,S4の半径
S…南極
S1…第1のフランジに想定した半径rの仮想の円
S2…第1の壁に想定した半径rの仮想の円
S3…第2のフランジに想定した半径r′の仮想の円
S4…第2の壁に想定した半径r′の仮想の円
λ…振動の波長

Claims (9)

  1. 直交3軸X,Y,Zを想定し、
    X軸と同心の回転軸をX軸方向に振動させる方法において、
    Y−Z面と平行な仮想の平面P1上に「X軸との交点を中心とする、半径rの円S1」を想定するとともに、
    前記の回転軸に対し、上記の円S1に沿って複数の磁極から成る第1の磁石列を構成し、
    かつ、前記の平面P1と平行な平面P2上に「X軸との交点を中心とする、半径rの円S2」を想定するとともに、
    前記の回転軸を支持している静止部材に対し、上記の円S2に沿って複数の磁極から成る第2の磁石列を構成し、
    さらに、前記第1、第2の磁石列は、半径rの円弧上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
    回転軸の回転に伴って、第1、第2の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰り返し、
    回転軸に対してX軸方向の繰り返し往復力を与え
    さらに前記の平面P1、P2に平行な複数組の平面P3、P4それぞれの上に前記X軸との交点を中心とする、半径r′の円S3、S4を想定し、
    前記の回転軸に対し、上記の円S3に沿って複数の磁極から成る第3の磁石列を構成し、
    かつ、 前記の回転軸を支持している静止部材に対し、上記の円S4に沿って複数の磁極から成る第4の磁石列を構成し、
    さらに、前記第3、第4の磁石列は、半径r′の円上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
    回転軸の回転に伴って、第3、第4の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰り返してX軸方向の繰り返し往復力を発生させ、前記第1の磁石列、第2の磁石列によるX軸方向の繰り返し往復力と協働させることを特徴とする、回転軸に超音波振動を発生させる方法。
  2. 前記の回転軸に設置する磁石列は、これを永久磁石とし、
    かつ、静止部材に設置する磁石列は、その全部もしくは一部分を電磁石とし、
    上記の電磁石に対する通電電流を制御することによって、回転軸に発生する振動の強さを調節することを特徴とする、請求項に記載した回転軸に超音波振動を発生させる方法。
  3. 前記の面P1と面P3との中央の点で、前記の回転軸を軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持するとともに、
    上記の支持点を振動の主節とし、
    この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
    波長をλとしてλ/2だけ離れた点を軸受によって支持することを特徴とする、請求項に記載した回転軸に超音波振動を発生させる方法。
  4. 前記の面P1と面P3との中央の点で、前記の回転軸を軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持するとともに、
    上記の支持点を振動の主節とし、
    この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
    波長をλとしてλ/2だけ離れた箇所の付近をフレキシブルな軸受手段によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向の変位可能」に支持することを特徴とする、請求項に記載した回転軸に超音波振動を発生させる方法。
  5. 直交3軸X,Y,Zと、Y−Zに平行な2面P1、P2とが設定され、
    かつ、上記面P1上に「X軸との交点を中心とする、半径rの円S1」が設定されるとともに、面P2上に「X軸との交点を中心とする、半径rの円S2」が設定されており、
    X軸と同心の回転軸に対し、前記の円S1に沿って複数の磁極から成る第1の磁石列が配設されるとともに、
    上記回転軸を支持している静止部材に対し、前記の円S2に沿って複数の磁極から成る第2の磁石列が配設されていて、
    さらに、前記第1、第2の磁石列は、半径rの円弧上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
    回転軸の回転に伴って、第1、第2の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰り返し、
    さらに前記の平面P1、P2と平行な複数組の平面P3、P4それぞれの上にX軸との交点を中心とする、半径r′の円S3、S4が設定されており、
    前記の回転軸に対し、上記の円S3に沿って複数の磁極から成る第3の磁石列が設置されるとともに、
    前記の回転軸を支持している静止部材に対し、上記の円S4に沿って複数の磁極から成る第4の磁石列が設置されていて、
    前記第3、第4の磁石列は、基本的には半径r′の円上に等間隔で磁極が配列されるとともに、隣接する磁極相互は極性を異にしており、
    回転軸の回転に伴って、第3、第4の磁石列相互が磁力吸引と磁力反撥とを繰り返してX軸方向の繰り返し往復力を発生させ、前記第1の磁石列、第2の磁石列によるX軸方向の繰り返し往復力と協働することを特徴とする、回転軸に超音波振動を発生させる装置。
  6. 前記の回転軸に設置された磁石列が永久磁石によって構成されるとともに、
    前記の静止部材に設置された磁石列は、その全部もしくは一部分を電磁石によって構成されていて、
    上記の電磁石に対する通電電流を制御することによって、回転軸に発生する振動の強さを調節する手段が設けられていることを特徴とする請求項に記載した回転軸に超音波振動を発生させる装置。
  7. 前記の回転軸が、前記の面P1と面P3との中央の点で、軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持されるとともに、
    上記の支持点を振動の主節とし、
    この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
    波長をλとしてλ/2だけ離れた点が、上記と異なる軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持されていることを特徴とする、請求項に記載した回転軸に超音波振動を発生させる装置。
  8. 前記の回転軸が、前記の面P1と面P3との中央の点で、軸受部材によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向のスライド不可能」に支持されるとともに、
    上記の支持点を振動の主節とし、
    この主節から距離L=(振動波の伝播速度/振動周波数)×(1/2)すなわち、
    波長をλとしてλ/2だけ離れた点がフレキシブルな軸受手段によって「X軸周りの回転自在、かつX軸方向の変位可能」に支持されていることを特徴とする、請求項に記載した回転軸に超音波振動を発生させる装置。
  9. 前記回転軸と同心に回転駆動手段が配設されていて、
    上記回転駆動手段のケーシングが、「該回転軸を支持している静止部材」に対して固定的に装着され、
    該回転駆動手段の回転部分は、前記回転軸に連結されており、
    前記の面P1と面P3との中央に位置している「振動の主節」から「λ/4の奇数倍」だけ離れた箇所付近に、工具(望ましくは研削工具)または被加工物が装着されるようになっていることを特徴とする、請求項に記載した回転軸に超音波振動を発生させる装置。
    ただし前記のλは、回転軸内をX軸方向に伝播する縦振動の波長である。
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