JP4610717B2 - Gas turbine protection equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガスタービン(GT)の吸気冷却システムの異常を検知してガスタービンを保護するガスタービン保護装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンには、大気温度が高くなると、吸入空気の密度が低下することから、タービン出力が低下するという特性がある。そのため、ガスタービン発電設備では、大気温度が高い高温季節、特に昼間の電力需要ピーク時に発電出力を増加する対策として、ガスタービンの吸入空気を水等の冷媒で冷却して空気密度を高めるシステム(以下、吸気冷却システム)により、大気温度上昇による発電出力の低下を補うことが考えられている。
【0003】
吸入空気は冷却後に空気圧縮機で圧縮され、燃焼器に送られる。燃焼器には、燃料圧力調節弁と燃料流量調節弁を順に通して燃料が供給される。燃焼器で燃料が燃焼してできる燃焼ガスがタービンを回転する。ガスタービン発電設備では、タービンにより発電機が駆動される。タービンの排ガスをボイラー等に供給して排熱エネルギの回収を図ることも行われる。
【0004】
燃料流量は燃料流量調節弁で制御される。その際、燃料流量調節弁より上流側の燃料圧力調節弁が、燃料流量調節弁の出入口間の差圧が設定差圧となるように、比例積分(PI)制御される。
【0005】
燃料流量の制御には、負荷制御、ガバナ制御、ブレードパス温度制御及び排ガス温度制御がある。
【0006】
負荷制御では、発電機出力等の負荷に応じて、比例積分(PI)制御により燃料流量調節弁の開度を制御する。
【0007】
ガバナ制御では、発電機等の回転速度を所定速度に維持するように、比例(P)制御により燃料流量調節弁の開度を制御する。
【0008】
ブレードパス温度制御及び排ガス温度制御は、タービン入口ガス温度が所定の温度(大容量ガスタービンでは例えば1350°C)を越えないようにするための温度制御である。
【0009】
ブレードパス温度制御では、タービン最終段直後の排気ガス温度(ブレードパス温度と呼ばれる)を計測し、これが設定温度(以下、ブレードパス温度設定値)となるように、比例積分(PI)制御により燃料流量を制御する。
【0010】
排ガス温度制御では、タービン最終段よりも後流の排気ダクトでの排気ガス温度(単に、排ガス温度と呼ばれる)を計測し、これが設定温度(以下、排ガス温度設定値)となるように、比例積分(PI)制御により燃料流量を制御する。
【0011】
ブレードパス温度設定値は、排ガス温度設定値に、温度計測位置からくる熱落差を考慮したバイアス値(以下、BPTバイアス)を加えた値として、設定される。BPTバイアスは、例えば数°Cから数10°C程度とされる。
【0012】
負荷制御、ガバナ制御、ブレードパス温度制御及び排ガス温度制御における各開度指令のうち、最も小さい開度指令によって、燃料流量調節弁の開度が制御される。
【0013】
部分負荷では、タービン入口ガス温度をなるべく高くして排熱エネルギの利用効率を向上させるように、空気圧縮機の可変ガイドベーンが閉じ勝手に制御される。
【0014】
このガイドベーン開度制御では、負荷が所定負荷(所定の部分負荷)以下の場合は負荷に応じて閉側から全開へ変化し、且つ、所定負荷以上の場合は常に全開となるような制御線が用いられる。制御線における所定負荷は、空気圧縮機入口での吸気温度(吸気冷却システムの運転中は冷却後の吸気温度)を計測し、その計測温度が高いほど低負荷側にシフトされる。
【0015】
一方、ガスタービン保護のためのランバックシステムとして、負荷が徐々に降下するように燃料流量を徐々に減少させるシステムがあり、負荷降下レートによって、通常負荷ランバック(ガスタービン定格出力の5%/分レート程度の通常負荷変化レート)と、急速負荷ランバック(ガスタービン定格出力の100%/分レート程度の急速負荷変化レート)が知られている。いずれのランバックにおいても、比例積分(PI)制御により燃料流量調節弁の開度が制御される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
吸気冷却システムの運用中は、発電出力増加等のためガスタービンの負荷を上げているので、吸気冷却システムに異常が生じると、吸気温度が上昇して燃焼ガス温度が急上昇するため、ガスタービンに悪影響を及ぼし、故障する恐れがある。
【0017】
そこで、吸気冷却システムの異常を検知して、燃焼ガス温度の急上昇を防止する必要がある。
【0018】
この場合、ガスタービンをトリップ(停止)させたり、発電機を解列(負荷遮断)することが考えられる。しかし、これでは発電が行われなくなるから、吸気冷却の主目的が高温季節での発電出力増加対策であることを考えると得策ではない。
【0019】
従って、本発明の第1の課題は、吸気冷却システム異常時に、ガスタービンをトリップ(停止)させたり、発電機を解列(負荷遮断)することなく、ガスタービンの故障を確実に回避することである。これは、燃料流量を低下させることにより達成でき、発電の継続が可能である。
【0020】
この場合、冷媒が水の場合は吸気冷却システム異常時の吸気温度の上昇は例えば5°C程度であるから、通常負荷ランバックや急速負荷ランバック程度の緩やかな負荷降下レートでも良い。
【0021】
しかし、気体を液化したもの等、水よりも冷却効果が高い冷媒の場合は、吸気冷却システム異常時に吸気温度の上昇が数10度Cにもなるから、燃焼ガス温度が瞬時に急上昇する。
【0022】
従って、本発明の第2の課題は、燃焼ガス温度の瞬時の急上昇を防止するように、急速負荷ランバックよりも更に高い負荷降下レートで、燃料流量を瞬時に低下させることである。
【0023】
この場合、燃料圧力調節弁のPI制御による制御遅れがあるため、燃焼ガス温度の急上昇を防止するには、燃料流量を大幅に低下させる必要がある。しかし、これでは大きな負荷減少を伴い、発電出力の大幅な低下につながる。
【0024】
従って、本発明の第3の課題は、燃料流量低下時の負荷減少を極力少なくすることである。
【0025】
更に、部分負荷の場合は、吸気冷却システム異常時に燃料流量を低下させると、燃焼ガス温度が一時的に上昇することがある。
【0026】
これは、燃料流量低下によって負荷が減少すると同時に空気圧縮機入口での吸気温度が上昇するが、この吸気温度を計測する温度センサに応答遅れがあるため、計測値が真の吸気温度になるまでの間は、ガイドベーンが閉じ勝手の制御により吸気冷却システム異常時点の開度よりも閉側に操作され、燃焼ガス温度が上昇してしまうからである。
【0027】
従って、本発明の第4の課題は、燃料流量低下による負荷減少に伴う、部分負荷における燃焼ガス温度の上昇を防止することである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の構成は、
ガスタービンの吸気冷却システムの異常を検知する異常検知手段と、
吸気冷却システムの異常検知時に、ガスタービンの燃料流量を瞬時に予め設定した設定燃料流量値に低下させる燃料流量瞬時低下手段を具備し、
前記燃料流量瞬時低下手段は、
ガスタービンの回転速度を制御するためのガバナ設定値を現状の値からそれより低い予め設定したガバナ設定値に瞬時に切り換えるガバナ設定値瞬時切換手段と、
吸気冷却システムの異常検知時に、燃料圧力調節弁の開度を燃料量低下後に整定される開度に先行して設定する燃料圧力調節弁開度先行設定手段と、
吸気冷却システムの異常検知時に、空気圧縮機のガイドベーン開度を異常検知時の開度に維持あるいはそれより開側に制御するガイドベーン開度制御手段を含み、
前記異常検知手段は、吸気冷却用冷媒を送る稼働すべきポンプが停止したとき、あるいは、冷媒流量の指令値と実際の冷媒流量との偏差が予め設定した偏差範囲を越えたとき、あるいは、実際の冷媒流量が予め設定した設定冷媒流量値より低下したときに、吸気冷却システムが異常であると検知する
ことを特徴とする。
この場合、前記設定燃料流量値は、大気温度の関数で算出される負荷であってタービン入口温度が予め設定した設定温度を越えない負荷に基づく値であることを特徴とし、
前記ガバナ設定値は、大気温度の関数で算出される値であることを特徴とし、
前記異常検知手段は、吸気冷却用冷媒を送る稼働すべきポンプが複数台ある場合、そのうち同時に2台のポンプが停止したとき、ガスタービン吸気冷却システムが異常であると検知することを特徴とする。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態例を説明する。
【0038】
図1に、ガスタービン発電設備の概要を示す。図1中、1はガスタービンの吸気室、2は吸気フィルタ、3は吸気ダクト、4は空気圧縮機、5は燃焼器、6は燃料圧力調節弁、7は燃料流量調節弁、8はタービン、9は発電機、10は冷媒補給管、11はポンプ、12は冷媒配管、13はノズルである。空気圧縮機4、タービン8及び発電機9は互いに連結されている。
【0039】
大気は、吸気室1にその入口の吸気フィルタ2を通して取り込まれ、空気圧縮機4により圧縮された後、燃焼室5に送られて燃料を燃焼する。燃焼器5には燃料圧力調節弁6と燃料流量調節弁7を順に通して燃料が供給される。燃焼器5で生じる燃焼ガスがタービン8を回転し、タービン8が発電機9を駆動する。
【0040】
水等の冷媒は、冷媒補給管10を介してポンプ11に与えられ、ポンプ11で加圧されて冷媒配管12を通し吸気室1に送られる。吸気室1では、冷媒配管12に設けたノズル13から冷媒が噴霧され、吸入空気を冷却する。
【0041】
冷媒流量(噴霧流量)は、ガスタービン制御装置(図示省略)から与えられる冷媒流量指令値に応じて、ポンプ制御装置(図示省略)により調整される。
【0042】
図1において、14はガスタービン保護装置であり、ポンプ停止センサ15、冷媒流量センサ16、大気温度センサ17、差圧センサ18、及び、吸気温度センサ19が接続されている。
【0043】
また、ガスタービン保護装置14には、燃料圧力調節弁6、燃料流量調節弁7、及び、空気圧縮機4の可変ガイドベーンを開閉駆動するアクチュエータ20が接続されている。
【0044】
ポンプ停止センサ15はポンプ11の停止を検知するセンサであり、冷媒流量センサ16はポンプ11に流入あるいは流出する実際の冷媒流量(実流量)を検知するセンサであり、大気温度センサ17は吸気室1に取り込まれる空気の温度を検知するセンサであり、吸気温度センサ19は空気圧縮機4に取り込まれる空気(吸気冷却システムの運転中は冷却後の空気)の温度を検知するセンサであり、差圧センサ19は燃料流量調節弁7の出入口の差圧を検知するセンサであ。
【0045】
ガスタービン保護装置14は、吸気冷却システム異常検知手段21、燃料流量瞬時低下手段22、燃料圧力調節弁開度先行設定手段23、及び、ガイドベーン開度制御手段24を備える。
【0046】
図2に吸気冷却システム異常検知手段21の構成例を示す。この例では、ポンプ停止センサ15の出力、冷媒流量センサ16の出力、及び、冷媒流量の指令値を用い、ポンプ11が停止したとき、あるいは、冷媒流量の指令値と実流量との偏差が所定範囲を越えたとき、あるいは、冷媒の実流量が所定の判定基準値より低下したときに、ガスタービンの吸気冷却システムが異常であると判定する。
【0047】
ポンプ停止センサ15としては、ポンプ11の吐出圧低下、回転速度低下、あるいは、ポンプ電源オフ等に基づいてポンプ11の停止を検知するものが使用できる。
【0048】
冷媒流量センサ16としては、冷媒補給管10中の流量、ポンプ11の吐出流量、あるいは、冷媒配管12の流量等に基づいて単位時間当たりの冷媒実流量を検知するものが使用できる。
【0049】
冷媒流量の指令値と実流量との偏差を基に吸気冷却システムの異常を検知する場合、本例では、[冷媒実流量<冷媒流量指令値−任意の所定値]が成立する場合に異常であると判定することにしている。もっとも、[冷媒実流量>冷媒流量指令値+任意の所定値]の場合も異常であると判定しても良い。
【0050】
図3に示すように、ポンプ11を複数台備える吸気冷却システムでは、冷媒は、共通の冷媒補給管10を介して各ポンプ11に与えられ、各ポンプ11で加圧されてそれぞれに接続された冷媒配管12を通して吸気室1に送られる。吸気室1では、各冷媒配管12に設けたノズル13から冷媒が噴霧される。この場合、冷媒流量の調整は、冷媒流量指令値に応じて、ポンプ11の稼働台数を制御することにより行われることがある。
【0051】
このように吸気冷却システムがポンプ11を複数台備える場合は、稼働すべき複数のポンプ11のうち、同時に2台以上のポンプが停止したときに、吸気冷却システムが異常であると判定するようにしても良い。これにより吸気冷却システムの異常を確実に検知できる。
【0052】
また、ポンプ11が複数台ある場合は、冷媒流量センサ16としては、共通の冷媒補給管10中の流量、全ポンプ11の総吐出流量、あるいは、全冷媒配管12の総流量等に基づいて単位時間当たりの冷媒実流量を検知するものを使用できる。
【0053】
吸気冷却システム異常検知手段21は吸気冷却システムが異常であると判定した場合に、吸気冷却システム異常時のランバック要求21a(信号状態は”1”)を燃料流量瞬時低下手段22、燃料圧力調節弁開度先行設定手段23、及び、ガイドベーン開度制御手段24に与える。
【0054】
図4に燃料流量瞬時低下手段22の一例としてガバナ制御回路を利用し、ガバナ設定値を瞬時に切り換えるものを示す。図4中、25はアンド回路、26はセットリセット回路(プリップフロップ回路、以下SR回路)、27はシングルショットタイマ(以下、SS回路)、28は減算器、29は下限モニタ、30はノット回路、31は減算器、32は下限モニタ、33はアンド回路、34は時限タイマ、35はオア回路、36はノット回路、37は加算器、38は調整用アナログ信号発生器、39はアナログ信号切換器、40はダミー用アナログ信号発生器、41はアナログメモリ、42は加算器、43は減算器、44はガバナゲイン器(比例制御器)である。
【0055】
アンド回路25、SR回路(セットリセット回路)26、減算器28、下限モニタ29及びノット回路30により、吸気冷却システム異常時のランバック指令26a(信号状態は”1”)が生成される。
【0056】
減算器28は、実際の負荷である発電機出力(タービン軸出力に相当)を表す実負荷信号45と、予め定めたランバック許可負荷を表すランバック許可負荷信号46を入力し、その差(実際の負荷−ランバック許可負荷)を求めて下限モニタ29に出力する。下限モニタ29は[実際の負荷−ランバック許可負荷]が0以上の場合にその出力を”0”とし、0未満の場合に”1”として、ノット回路30に与える。
【0057】
アンド回路25は、吸気冷却システム異常時のランバック要求21aと、ノット回路30の出力を入力し、両者がともに”1”であるときSR回路26をセットする。SR回路26はセットされることにより、ランバック指令26aを出力する。
【0058】
従って、吸気冷却システムが異常であり、且つ、実際の負荷がランバック許容負荷以上である場合に、ランバック指令26aが出力される。ランバック指令26aは、後述するように、オア回路35の出力が”1”になることにより、リセットされる。
【0059】
ランバック指令26aが出力されると、ガバナ制御が”入”になり、負荷制御は”切”になる。
【0060】
ランバック指令26aにより、ガバナ設定値が瞬時に切り換えられ、所定期間維持される。
【0061】
これは、SS回路(シングルショットタイマ)27、加算器37、調整用アナログ信号発生器38、アナログ信号切換器39、ダミー用アナログ信号発生器40及びアナログメモリ41により、達成される。
【0062】
即ち、ランバック指令26aが出力されると、SS回路27がトリガされ、例えば0.2秒間だけ”1”となるパルス信号27aをアナログ信号切換器39及びアナログメモリ41に出力する。
【0063】
加算器37は、ガバナ設定におけるランバック目標値(本例では可変値)を表すアナログ信号(以下、ランバック目標信号)47と、アナログ信号発生器38が発生するマイナスの調整値を表す調整用アナログ信号38aを入力し、その和(ランバック目標値+調整値(マイナスの値))を表す信号(以下、調整ランバック目標信号)37aをアナログ信号切換器39に出力する。また、アナログ信号発生器40は値0を表すダミー用アナログ信号40aを発生し、アナログ信号切換器39に出力する。
【0064】
アナログ信号切換器39は調整ランバック目標信号37aとダミー用アナログ信号40aのうち、ランバック指令26aが出ていない間、並びに、パルス信号27aが”0”の間は、値が0のダミー用信号40aを出力し、ランバック指令26aが出ると、出力信号を調整ランバック目標信号37a(その値は[ランバック目標値+調整値])に瞬時に切り換え、パルス信号27aが”1”になっている間これを出力する。アナログ信号切換器39の出力は、アナログメモリ41に与えられる。
【0065】
アナログ信号切換器39の出力切り換えに要する時間は極めて短く、ミリ秒以下である。
【0066】
ここで、調整用アナログ信号38aはランバック目標値を微調整するために用いられるものであり、ガスタービン発電設備等のシステムのチューニング時にマイナスの適宜な値に調整され、固定される。
【0067】
ダミー用アナログ信号40aは、単に、アナログ信号切換器39が2つの入力を必要とするという特性を持っているために設けたものである。
【0068】
アナログメモリ41は負荷制御追従信号48と、アナログ信号切換器39からの入力信号のうち、ランバック指令26aが出ていない間、並びに、パルス信号27aが”0”の間は、負荷制御追従信号48を出力し、ランバック指令26aが出ると、出力信号をアナログ信号切換器39からの入力信号(具体的には、調整ランバック目標信号37aのみ)に瞬時に切り換え、パルス信号27aが”1”になっている間これを出力する。アナログメモリ41の出力信号はガバナ設定値SPSETを表す。
【0069】
アナログメモリ41の出力切り換えに要する時間も極めて短く、ミリ秒以下である。
【0070】
負荷制御追従信号48は、負荷制御時に、ガバナ制御を負荷制御に自動追従させるために与えられる信号であり、例えば負荷制御信号の105%程度の信号とされる。
【0071】
以上により、ランバック指令26aが出ると、アナログメモリ41の出力が負荷制御追従信号48から瞬時に調整ランバック目標信号37aに切り換わるため、ガバナ設定値SPSETは〔ランバック目標値+調整値〕に瞬時に切り換わり、例えば0.2秒間保持される。
【0072】
加算器42、減算器43及びガバナゲイン器(比例制御器)44により、タービンの回転速度が定格速度となるように、燃料流量が制御される。
【0073】
加算器42はガバナ設定値SPSETに定格速度バイアス信号49及び初負荷バイアス信号50を加算し、その加算結果を減算器43に出力する。
【0074】
減算器43は加算器42の出力信号からタービンの回転速度を表す回転速度信号51を減算し、その結果をガバナゲイン器(比例制御器)44に出力する。
【0075】
ガバナゲイン器44は入力信号に係数Kを乗じ、その結果をガバナ制御信号GVCSOとして出力する。
【0076】
従って、ガバナ制御においては、通常は負荷制御に自動追従するように燃料流量調節弁7を比例制御により開閉してタービン回転速度を定格速度に維持するが、吸気冷却システムが異常であり、且つ、実際の負荷がランバック許容負荷以上である場合は、瞬時にガバナ設定値を[ランバック目標値+調整値]に切り換えて、例えば0.2秒間、燃料量調節弁7を比例制御により絞り、負荷を低下させる。
【0077】
この場合、ガバナ制御では燃料流量調節弁7を比例制御すること、並びに、アナログ信号切換器39及びアナログメモリ41の出力切り換え時間がともに極めて短いことから、燃料流量は瞬時に低下する。
【0078】
例えば、ガスタービン定格出力の50%/50ミリ秒(=60000%/分レート)という超高速負荷変化レートで、燃料流量を低下させることが十分可能である。
【0079】
このように、ガスタービン吸気冷却システムの異常時に、瞬時に燃料流量を低下できるから、燃焼ガス温度の急上昇を抑えてガスタービン故障を確実に回避することができ、且つ、発電を継続することができる。
【0080】
図5に示すように、ガバナ制御信号GVCSOはローセレクタ52に入力される。
【0081】
ローセレクタ52は、ガバナ制御信号GVCSOと、負荷制御信号LDCSOと、ブレードパス温度制御信号BPCSOと、排ガス温度制御信号EXCSOとのうち、最も小さい値の信号を選択して、これを燃料流量調節弁7に対する開度制御信号CSOとして出力する。
【0082】
図6に、ガバナ設定におけるランバック目標値の生成回路例を示す。この例の回路は、減算器53と、関数生成器54と、減算器55と、ローセレクタ56から構成される。
【0083】
減算器53は実際の運転出力を表す信号57と、第1の所定値を表す第1所定値信号58を入力して、その差(実際の運転出力−第1の所定値)を求め、ローセレクタ56に出力する。
【0084】
関数生成器54は大気温度センサ17で検出された大気温度を表す大気温度信号17aを入力して、ガスタービン入口温度が所定の定格温度を越えない範囲で、大気温度に応じた最大許容負荷を算出し、その信号54aを減算器55に出力する。
【0085】
減算器48は大気温度に応じた最大許容負荷信号54aと、第2の所定値を表す第2所定値信号59を入力して、その差(大気温度に応じた最大許容負荷−第2の所定値)を求め、ローセレクタ56に出力する。
【0086】
ローセレクタ56は2つの入力信号から、[実際の運転出力−第1の所定値]と、[大気温度に応じた最大許容負荷−第2の所定値]のうち、小さい値を選択し、これをガバナ設定のランバック目標値とする。
【0087】
例えば、300MWクラスのガスタービン発電設備では、第1の所定値は25MWとされ、第2の所定値は[大気温度に応じた最大許容負荷−第2の所定値]が210MW前後となるような値とされる。
【0088】
従って、この例では、実際の運転出力が例えば210MW以上と比較的大きい場合は、[大気温度に応じた最大許容負荷−第2の所定値]がガバナ設定のランバック目標値とされ、実際の運転出力が例えば210MW未満と比較的小さい場合は、[実際の運転出力−第1の所定値]がガバナ設定におけるランバック目標値とされる。
【0089】
次に、ランバック指令26aのリセットについて一例を説明する。ランバック指令26aのリセットは、図4 における減算器31、下限モニタ32、アンド回路33、時限タイマ34、オア回路35及びノット回路36により,達成される。
【0090】
図4において、減算器31は、アナログメモリ41から出力されるガバナ設定値SPSETと、ガバナ設定におけるランバック目標値を入力し、その差(ガバナ設定値SPSET−ランバック目標値)を求めて下限モニタ32に出力する。下限モニタ32は[ガバナ設定値SPSET−ランバック目標値]が0以上の場合にその出力を”0”とし、0未満の場合に”1”として、アンド回路33に与える。
【0091】
アンド回路33には下限モニタ32の出力に加えて、冷媒の実流量が規定値以下であることを表す信号、及び、下限モニタ29の出力(前述したランバック指令26aのセット参照)が入力される。
【0092】
ここでいう規定値とは、吸気冷却システムの異常検知後、冷媒の実流量が十分に減少したことを確認するための値である。
【0093】
下限モニタ29は先に説明したように、[実際の負荷−ランバック許可負荷]が0以上の場合にその出力を”0”とし、0未満の場合に”1”とする。
【0094】
この場合、実際の負荷はランバック指令26a後直ちに(例えば0.2秒間で)ランバック許可負荷未満となり、且つ、ガバナ設定値SPSETもランバック指令26a後直ちにランバック目標値以上となり、しかも、冷媒の実流量はランバック指令26a後しばらくすれば規定値以下になるから、アンド回路33の出力はしばらくすれば”1”になる。
【0095】
アンド回路33の出力は例えば30秒の時限タイマ34を通して、オア回路35に出力される。時限タイマ34はランバック指令26aのリセットまでに時間的余裕を持たせるために用いており、アンド回路33の出力が”1”になってから例えば30秒後に時限タイマ34の出力が”1”になる。
【0096】
オア回路35には、ガスタービンが発電機に並列されていない場合、言い換えれば、ガスタービンが発電機から解列された場合に"1"となる信号が与えられる。この信号は、発電機がガスタービンに並列されている場合に"1"となる発電機並列信号60をノット回路36に通すことにより得られる。
【0097】
オア回路35の”1”出力がSR回路26をリセットする。
【0098】
以上より、発電機がガスタービンに並列されていることを条件に、吸気冷却システムが異常であり、且つ、実際の負荷がランバック許容負荷以上である場合に、ランバック指令26aが出力される。
【0099】
また、ランバック指令26aが出力された後、発電機がガスタービンから解列された場合、あるいは、実際の負荷がランバック許可負荷未満となり、且つ、ガバナ設定値SPSETがランバック目標値(調整ランバック目標値−調整値(マイナスの値))以上となり、且つ、冷媒の実流量が規定値以下となった場合に、ランバック指令26aがリセットされる。
【0100】
図7に、燃料圧力調節弁開度先行設定手段23の構成例を示す。
【0101】
図7において、6は燃料圧力調節弁、7は燃料流量調節弁、18は差圧センサ、61は減算器、62は比例積分(PI)制御器、63はシングルショットタイマ(以下、SS回路)、64はアナログ信号切換器、65は関数発生器である。66〜68はアナログ信号発生器であり、それぞれ全閉用アナログ開度信号、停止時の圧抜き用アナログ開度信号、着火用アナログ開度信号を発生する。69〜70はアナログ信号切換器である。
【0102】
燃料流量調節弁7は、図5に示したローセレクタ52から出力される制御信号CSOにより、その弁開度が制御される。
【0103】
その際、基本的には、燃料流量調節弁7の出入口間の差圧を差圧センサ18で計測し、差圧の計測値が差圧設定値に一致するように、上流側に設けた燃料圧力調節弁6の開度をPI制御器62がPI制御する。即ち、減算器61に差圧計測信号18aと差圧設定信号71が入力され、その差(差圧計測値−差圧設定値)が0となるように、PI制御器62が燃料圧力調節弁6に開度指令を与えて開度制御を行う。
【0104】
従って、図8(a)(b)(c)にそれぞれ破線で示すように、ガバナ設定値が瞬時に低い値に切り換わり、燃料流量調整弁7が瞬時に絞られても、燃料圧力調節弁6がPI制御のために遅れて開かれるため、燃料流量調整弁7の差圧は遅れて下がり、従って、燃料流量が遅れて低下することになり、負荷の低下も遅れる。
【0105】
このように燃料圧力調節弁6の開閉に制御遅れがある場合、燃焼ガス温度の急上昇を防止するには、ガバナ設定値が瞬時に大幅に低い値に切り換えて燃料流量を大幅に低下させる必要がある。しかし、これは大きな負荷減少72を伴うから、発電出力の大幅な低下につながる。
【0106】
本例では、係る問題点をPI制御器62、SS回路63、アナログ信号切換器64及び関数発生器65により解決する。
【0107】
本例で用いるPI制御器62には、外部からアナログ開度信号を入力するための外部信号入力端子62aと、開度指令を外部からのアナログ開度信号に応じた値に瞬時に切り換えるための制御端子62bが備えられている。制御端子62bが”1”のときは、PI制御器62は本来のPI動作はせず、開度指令を外部からのアナログ開度信号に応じた値に瞬時に切り換える。
【0108】
SS回路(シングルショットタイマ)63は、図4のSR回路26が出力するランバック指令26aが”1”になったときにトリガされ、例えば3秒以下の所定期間だけ”1”となるパルス信号63aを発生し、PI制御器62の制御端子62b及びアナログ信号切換器64に与える。
【0109】
アナログ信号切換器64は、SS回路63からのパルス信号63aに応じて、関数発生器65の出力とアナログ信号切換器69の出力を切り換え、PI制御器62の外部信号入力端子62aに与える。具体的には、パルス信号63aが”1”の間は、関数発生器65の出力を外部信号入力端子62aに与え、”0”の間は、アナログ信号切換器69の出力を外部信号入力端子62aに与える。
【0110】
関数発生器65は、図5に示したローセレクタ52が出力する燃料流量調節弁7に対する弁開度制御信号CSOを入力し、所定の関数に基づき、同制御信号CSOに対して整定されるであろう燃料圧力調節弁6の開度を表すアナログ整定開度信号65aを、アナログ信号切換器64に出力する。
【0111】
この関数は、実験等により、予め定められる。
【0112】
吸気冷却システム異常のランバック時には、燃料流量調節弁7の弁開度制御信号CSOはガバナ設定のランバック目標値に対応する開度(GVCSO)になるから、関数発生器65が発生するアナログ整定開度信号65aは、この燃料流量調節弁開度に対応する燃料圧力調節弁6の開度を表す。
【0113】
従って、図8(a)(b)(c)にそれぞれ実線で示すように、ランバック指令26aが"1"になって、ガバナ設定値が瞬時に低い値に切り換わり、燃料流量調整弁7が瞬時に絞られると、燃料圧力調節弁6はPI制御されず、もしPI制御されたらならば燃料流量低下後に整定されるであろう開度に瞬時に切り換わる。つまり、パルス信号63aが"1"の間は燃料圧力調節弁6の開度が燃料流量低下後に整定される開度に先行して設定され、その後、PI制御が行われる。結局、燃料流量調整弁7の差圧は一定のままとなり、燃料流量は瞬時に低下し、負荷も瞬時に低下する。従って、燃焼ガス温度の急上昇を小さな負荷減少73で確実に防止でき、発電出力低下が軽減する。
【0114】
なお、図示しない適宜な切換制御信号をアナログ切換器69、70に与えることにより、全閉時には全閉用アナログ開度信号66を、停止時には圧抜き用アナログ開度信号67を、着火時には着火用アナログ開度信号68を選択してPI制御器62の外部信号入力端子62aに与える。
【0115】
これらの場合は、ランバック指令26aが”0”であるから、PI制御器62は外部信号に基づいてPI動作する。
【0116】
次に、図9に、ガイドベーン開度制御手段24の構成例を示す。
【0117】
図9において、20は空気圧縮機の可変ガイドベーン駆動用アクチュエータ、74は開度制御器、75は関数発生器、76は加算器、77は関数発生器、78はアナログ信号切換器である。
【0118】
開度制御器74は、図10に示すようなガイドベーン開度制御線を用い、実際の負荷と空気圧縮機入口での吸気温度(吸気冷却システムの運転中は冷却後の吸気温度)に対応するガイドベーン開度となるように、アクチュエータ20を制御する。
【0119】
その基本的な目的は、部分負荷では、空気圧縮機の可変ガイドベーンを閉じ勝手に制御して、タービン入口ガス温度をそれだけ高くし、排熱エネルギの利用効率を向上させることである。
【0120】
このガイドベーン開度制御線は、前述したように、負荷が所定負荷(所定の部分負荷)以下の場合は負荷に応じて全閉から全開へ変化し、且つ、所定負荷以上の場合は常に全開となるような制御線であり、且つ、所定負荷は空気圧縮機入口での吸気温度が高いほど低負荷側にシフトされる。
【0121】
具体的には、関数発生器75は吸気温度センサ19で計測した空気圧縮機入り口の冷却後の吸気温度を表す吸気温度信号19aを入力し、所定の関数に基づいて、負荷シフト量(冷却された吸気の温度に対応する所定負荷のシフト量)を求め、加算器76に出力する。この関数は実験等により予め定められる。
【0122】
加算器76は、実際の負荷を表す実運転出力信号57と、関数発生器75からの負荷シフト量を表す負荷シフト信号75aを入力し、その和(実際の負荷+吸気温度に対応する負荷シフト量)を表す信号を関数発生器77に出力する。
【0123】
関数発生器77は、加算器76から与えられる[実際の負荷+吸気温度に対応する負荷シフト量]に対応するガイドベーン開度を表すガイドベーン開度信号77aを、ガイドベーン開度制御線に対応する所定の関数に基づいて求める。
【0124】
しかし、ガイドベーン開度信号77aをそのまま開度制御器74に与えると、前述したように、吸気冷却システム異常時の燃料量低下に伴う負荷低下により、燃焼ガス温度が一時的に上昇することがある。
【0125】
即ち、図10に示すように、ガイドベーンが制御線上の或る開度79に制御されているときに、燃料流量低下によって負荷が減少すると、同時に空気圧縮機入口での吸気温度が上昇するが、この吸気温度を計測する吸気温度センサ19に応答遅れがあるため、計測値が真の吸気温度になるまでの間は、ガイドベーンが閉じ勝手の制御により吸気冷却システム異常時点の開度79よりも閉側の開度80に操作され、燃焼ガス温度が上昇する。
【0126】
本例では、係る問題点をアナログ信号切換器78を用いて、吸気冷却システム異常時に、ガイドベーン開度をその異常検知時の値に維持することにより、解決している。
【0127】
具体的には、関数発生器77が出力するガイドベーン開度信号77a[実際の負荷+吸気温度に対応する負荷シフト量]をアナログ信号切換器78の一方に入力とするとともに、アナログ信号切換器78の出力信号を同アナログ信号切換器78の他方の入力に戻し、アナログ信号切換器78をSR回路26が出力するランバック指令26aで制御するようにしている。
【0128】
そして、開度制御器74は、アナログ信号切換器78からのガイドベーン開度信号78aに基づいてアクチュエータ20を制御する。
【0129】
これにより、アナログ信号切換器78は、ランバック指令26aが”0”の間は関数発生器77のガイドベーン開度信号77aをそのまま開度制御器74に与えるが、ランバック指令26aが”1”になると、その時点の信号を開度制御器74に与え続ける。
【0130】
従って、部分負荷の場合に、ガスタービン吸気冷却システム異常により燃料流量を低下して負荷が減少しても、吸気温度センサ19の応答遅れにかかわらず、ガイドベーン開度は図10に示す異常検知時点の開度79に維持されることになり、燃焼ガス温度の上昇が防止される。図11に、タービン入口温度上昇の防止効果を示す。
【0131】
他の例として、アナログ信号切換器78の出力信号78aを戻す代わりに、ガイドベーン全開を表す全開信号81をアナログ信号切換器78の他の入力に与える等により、吸気冷却システム異常時に、ガイドベーン開度を異常検知時の開度79より大きい開側に制御するようにしても良い。
【0132】
上述した実施形態例では、アナログ信号切換器を利用し、関数発生や各種の制御を全てアナログ信号処理により行っているように説明したが、各種信号切換器を始め、信号発生器、関数発生器、各種制御器等、全てあるいは一部の信号処理器がディジタル機器であっても良い。
【0133】
また、上述した実施形態例は、ガスタービンの吸気冷却システム異常に燃料流量を瞬時に低下させるものであるが、その応用として、種々の目的のために、燃料圧力調節弁6のPI制御による制御遅れに影響されずに、瞬時に燃料流量量を低下あるいは増加させたい場合に適用することができる。
【0134】
例えば、図4において、SS回路27にはランバック指令26aに代えて、目的に合った燃料低下または増加の変更指令を与え、アナログメモリ41には調整ランバック目標信号37aに代えて、燃料の低下または増加に合ったガバナ設定目標信号を与え、また、図7において、SS回路63にはランバック指令26aに代えて、目的に合った燃料変更指令を与える。
【0135】
その際、関数発生器65が発生するアナログ整定開度信号65aは、燃料低下時にはガバナ設定値切換後に整定される開側の開度を表し、燃料増加時にはガバナ設定値切換後に整定される閉側の開度を表すことになる。
【0136】
従って、種々の目的のために燃料流量を低下あるいは増加させたい場合は、ガバナ設定値が現状の値からそれより低いまたは高い所定の設定値に瞬時に切り換わり、その時、燃料圧力調節弁6の開度がガバナ設定値切換後に整定される開度に先行して設定されるので、ガバナ設定値を所望の燃料流量に対応する設定値に定めることにより、燃料圧力調節弁6のPI制御による制御遅れに影響されず、瞬時に燃料流量が低下あるいは増加する。
【0137】
【発明の効果】
本発明のガスタービン保護装置は、ガスタービンの吸気冷却システムの異常を検知する異常検知手段と、吸気冷却システムの異常検知時に、ガスタービンの燃料流量を瞬時に予め設定した設定燃料流量値に低下させる燃料流量瞬時低下手段を具備するので、水等の冷媒を用いたガスタービン吸気冷却システムに異常が発生して吸気温度が急上昇しても、燃焼ガス温度の上昇を防止してガスタービンの故障を確実に回避することができ、且つ、ガスタービンの運転を継続するこができる。従って、ガスタービン発電設備の場合は、発電を継続しながら、ガスタービンの故障を回避することができる。
【0138】
本発明のガスタービン保護装置は、前記設定燃料流量値が、大気温度の関数で算出される負荷であってタービン入口温度が予め設定した設定温度を越えない負荷に基づく値であるので、大気温度が変動してもガスタービンの故障を確実に回避することができる。
【0139】
本発明のガスタービン保護装置は、前記燃料流量瞬時低下手段が、ガスタービンの回転速度を制御するためのガバナ設定値を現状の値からそれより低い予め設定したガバナ設定値に瞬時に切り換えるガバナ設定値瞬時切換手段を含むので、水よりも冷却効果が高い冷媒を用いたガスタービン吸気冷却システムに異常が発生して、燃焼ガス温度の瞬時の急上昇を効果的に防止することができる。
【0140】
本発明のガスタービン保護装置は、前記ガバナ設定値が、大気温度の関数で算出される値であるので、大気温度が変動してもガスタービンの故障を確実に回避することができる。
【0141】
本発明のガスタービン保護装置は、前記燃料瞬時低下手段が、吸気冷却システムの異常検知時に、燃料圧力調節弁の開度を燃料量低下後に整定される開度に先行して設定する燃料圧力調節弁開度先行設定手段を含むので、燃料圧力調節弁のPI制御による制御遅れに伴う燃焼ガス温度の上昇を防止することができる。これにより、燃焼ガス温度の上昇を防止するために燃料流量を大幅に低下する必要がなくなるから、燃料低下時の負荷減少を少なく抑えることができる。
【0142】
本発明のガスタービン保護装置は、前記燃料流量瞬時低下手段が、吸気冷却システムの異常検知時に、空気圧縮機のガイドベーン開度を異常検知時の開度に維持あるいはそれより開側に制御するガイドベーン開度制御手段を含むので、部分負荷運転時に吸気冷却システムに異常が発生した場合に、空気圧縮機入口での吸気温度を計測する吸気温度センサに応答遅れがあっても、燃料流量低下時の負荷減少に伴う燃焼ガス温度の上昇を防止することができる。これにより、燃料量を大幅に低下する必要がなくなり、燃料流量低下時の負荷減少を少なく抑えることができる。
【0143】
本発明のガスタービン保護装置は、前記異常検知手段は吸気冷却用冷媒を送る稼働すべきポンプが停止したとき、あるいは、冷媒流量の指令値と実際の冷媒流量との偏差が予め設定した偏差範囲を越えたとき、あるいは、実際の冷媒流量が予め設定した設定冷媒流量値より低下したときに、吸気冷却システムが異常であると検知するので、吸気冷却システムの異常を確実に検知することができる。
【0144】
本発明のガスタービン保護装置は、吸気冷却用冷媒を送る稼働すべきポンプが複数台ある場合、そのうち同時に2台のポンプが停止したとき、吸気冷却システムが異常であると検知するので、吸気冷却システムの異常を確実に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態例に係るガスタービン発電設備の概要を示す図。
【図2】吸気冷却システム異常検知手段の構成例を示す図。
【図3】冷媒を送るポンプが複数台用いられる例を示す図。
【図4】燃料流量瞬時低下手段の構成例を示す図。
【図5】制御信号選択用のローセレクタを示す図。
【図6】ガバナ設定におけるランバック目標値の生成回路例を示す図。
【図7】燃料圧力調節弁開度先行設定手段の構成例を示す図。
【図8】燃料圧力調節弁開度先行設定手段の動作を示す図。
【図9】ガイドベーン開度制御手段の構成例を示す図。
【図10】ガイドベーン開度制御線の例を示す図。
【図11】ガイドベーン開度維持によるタービン入口温度上昇の防止効果を示す図。
【符号の説明】
1 吸気室
2 吸気フィルタ
3 吸気ダクト
4 空気圧縮機
5 燃焼器
6 燃料圧力調節弁
7 燃料流量調節弁
8 タービン
9 発電機
10 冷媒補給管
11 ポンプ
12 冷媒配管
13 ノズル
14 ガスタービン保護装置
15 ポンプ停止センサ
16 冷媒流量センサ
17 大気温度センサ
17a 大気温度信号
18 差圧センサ
18a 差圧計測信号
19 吸気温度センサ
19a 吸気温度信号
20 ガイドベーン駆動用アクチュエータ
21 吸気冷却システム異常検知手段
21a 吸気冷却システム異常時のランバック要求
22 燃料流量瞬時低下手段
23 燃料圧力調節弁開度先行設定手段
24 ガイドベーン開度制御手段
25 アンド回路
26 セットリセット回路(SR回路)
26a ランバック指令
27 シングルショットタイマ(SS回路)
27a パルス信号(SS回路27の出力パルス)
28 減算器
29 下限モニタ
30 ノット回路
31 減算器
32 下限モニタ
33 アンド回路
34 時限タイマ
35 オア回路
36 ノット回路
37 加算器
37a 調整ランバック目標信号
38 調整用アナログ信号発生器
38a 調整用アナログ信号
39 アナログ信号切換器
40 ダミー用アナログ信号発生器
40a ダミー用アナログ信号
41 アナログメモリ
42 加算器
43 減算器
44 ガバナゲイン器(比例制御器)
45 実負荷信号
46 ランバック許可負荷信号
47 ランバック目標信号
48 負荷制御追従信号
49 定格速度バイアス信号
50 初負荷バイアス信号
51 回転速度信号
52 ローセレクタ
53 減算器
54 関数生成器
54a 大気温度に応じた最大許容負荷信号
55 減算器
56 ローセレクタ
57 実運転出力信号
58 第1所定値信号
59 第2所定値信号
60 発電機並列信号
61 減算器
62 比例積分(PI)制御器
62a 外部信号入力端子
62b 制御端子
63 シングルショットタイマ(SS回路)
63a パルス信号(SS回路63の出力パルス)
64 アナログ信号切換器
65 関数発生器
65a アナログ整定開度信号
66 全閉用アナログ開度信号発生器
67 圧抜き用アナログ開度信号発生器
68 着火用アナログ開度信号発生器
69 アナログ信号切換器
70 アナログ信号切換器
71 差圧設定信号
72 大きな負荷減少
73 小さな負荷減少
74 開度制御器
75 関数発生器
75a 負荷シフト信号
76 加算器
77 関数発生器
77a ガイドベーン開度信号
78 アナログ信号切換器
78a ガイドベーン開度信号
79 吸気冷却システム異常時点のガイドベーン開度
80 閉側のガイドベーン開度開度
81 ガイドベーン全開信号
SPSET ガバナ設定値
CSO 燃料流量調節弁開度制御信号
GVCSO ガバナ制御信号
LDCSO 負荷制御信号
BPCSO ブレードパス温度制御信号
EXCSO 排ガス温度制御信号[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention detects a gas turbine (GT) intake air cooling system abnormality and protects the gas turbine.Protective deviceRelated.
[0002]
[Prior art]
The gas turbine has a characteristic that the turbine output decreases because the density of the intake air decreases when the atmospheric temperature increases. Therefore, in gas turbine power generation equipment, a system that increases the air density by cooling the intake air of the gas turbine with a coolant such as water as a measure to increase the power generation output during high temperature seasons when the atmospheric temperature is high, especially during peak power demand during the daytime ( Hereinafter, it is considered to compensate for a decrease in power generation output due to an increase in atmospheric temperature by an intake air cooling system).
[0003]
The intake air is cooled and compressed by an air compressor and sent to a combustor. Fuel is supplied to the combustor through a fuel pressure control valve and a fuel flow rate control valve in order. Fuel burns in the combustorTheThe generated combustion gas rotates the turbine. In a gas turbine power generation facility, a generator is driven by a turbine. The exhaust heat energy is also recovered by supplying the exhaust gas of the turbine to a boiler or the like.
[0004]
The fuel flow rate is controlled by a fuel flow rate control valve. At that time, the fuel pressure control valve on the upstream side of the fuel flow rate control valve is proportional-integral (PI) controlled so that the differential pressure between the inlet and outlet of the fuel flow rate control valve becomes the set differential pressure.
[0005]
Fuel flow control includes load control, governor control, blade path temperature control, and exhaust gas temperature control.
[0006]
In load control, the opening of the fuel flow control valve is controlled by proportional integral (PI) control in accordance with a load such as a generator output.
[0007]
In governor control, the opening degree of the fuel flow control valve is controlled by proportional (P) control so that the rotational speed of the generator or the like is maintained at a predetermined speed.
[0008]
The blade path temperature control and the exhaust gas temperature control are temperature controls for preventing the turbine inlet gas temperature from exceeding a predetermined temperature (eg, 1350 ° C. in a large capacity gas turbine).
[0009]
In blade path temperature control, the exhaust gas temperature immediately after the final stage of the turbine (referred to as blade path temperature) is measured, and fuel is controlled by proportional integral (PI) control so that this becomes the set temperature (hereinafter referred to as blade path temperature set value). Control the flow rate.
[0010]
In exhaust gas temperature control, the exhaust gas temperature (simply called the exhaust gas temperature) in the exhaust duct downstream from the turbine final stage is measured, and proportional integration is performed so that this becomes the set temperature (hereinafter referred to as the exhaust gas temperature set value). (PI) Control the fuel flow rate.
[0011]
The blade path temperature set value is set as a value obtained by adding a bias value (hereinafter referred to as BPT bias) in consideration of the heat drop coming from the temperature measurement position to the exhaust gas temperature set value. The BPT bias is, for example, about several degrees Celsius to several tens of degrees Celsius.
[0012]
The opening of the fuel flow control valve is controlled by the smallest opening command among the opening commands in load control, governor control, blade path temperature control, and exhaust gas temperature control.
[0013]
At the partial load, the variable guide vanes of the air compressor are closed and controlled so that the turbine inlet gas temperature is as high as possible to improve the utilization efficiency of the exhaust heat energy.
[0014]
In this guide vane opening degree control, when the load is equal to or less than a predetermined load (predetermined partial load), the control line changes from the closed side to the full open according to the load, and when the load is equal to or greater than the predetermined load, the control line is always fully open. Is used. The predetermined load on the control line measures the intake air temperature at the inlet of the air compressor (the intake air temperature after cooling during operation of the intake air cooling system), and is shifted to the lower load side as the measured temperature is higher.
[0015]
On the other hand, as a run-back system for protecting the gas turbine, there is a system that gradually reduces the fuel flow rate so that the load gradually drops. Depending on the load drop rate, the normal load run-back (5% of the rated output of the gas turbine / Normal load change rate on the order of a minute rate) and rapid load runback (rapid load change rate on the order of 100% of the gas turbine rated output / minute rate) are known. In any runback, the opening of the fuel flow control valve is controlled by proportional integral (PI) control.
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
During operation of the intake air cooling system, the load on the gas turbine is increased due to an increase in power generation output, etc.If an abnormality occurs in the intake air cooling system, the intake air temperature rises and the combustion gas temperature rises rapidly. There is a risk of malfunction and damage.
[0017]
Therefore, it is necessary to detect an abnormality in the intake air cooling system to prevent a sudden rise in the combustion gas temperature.
[0018]
In this case, it is conceivable to trip (stop) the gas turbine or disconnect the generator (load interruption). However, since power generation is not performed with this, it is not a good idea to consider that the main purpose of intake air cooling is a countermeasure for increasing power generation output in the high temperature season.
[0019]
Therefore, the first problem of the present invention is to reliably avoid a gas turbine failure without tripping (stopping) the gas turbine or disconnecting the generator (load shutoff) when the intake air cooling system is abnormal. It is. This can be achieved by reducing the fuel flow rate, and power generation can be continued.
[0020]
In this case, when the refrigerant is water, the rise in the intake air temperature when the intake air cooling system is abnormal is, for example, about 5 ° C, so that it is a moderate load runback or a rapid load runback.NaThe load drop rate may be used.
[0021]
However, in the case of a refrigerant having a cooling effect higher than that of water, such as a gas liquefied gas, the intake gas temperature rises to several tens of degrees C when the intake air cooling system is abnormal.
[0022]
Therefore, the second problem of the present invention is to instantaneously reduce the fuel flow rate at a higher load drop rate than the rapid load runback so as to prevent an instantaneous sudden increase in the combustion gas temperature.
[0023]
In this case, since there is a control delay due to PI control of the fuel pressure control valve, it is necessary to significantly reduce the fuel flow rate in order to prevent a sudden rise in the combustion gas temperature. However, this is accompanied by a large load reduction, which leads to a significant decrease in power generation output.
[0024]
Therefore, the third problem of the present invention is to minimize the load reduction when the fuel flow rate is reduced.sois there.
[0025]
Further, in the case of a partial load, if the fuel flow rate is reduced when the intake air cooling system is abnormal, the combustion gas temperature may temporarily rise.
[0026]
This is because the intake air temperature at the inlet of the air compressor rises at the same time as the load decreases due to a decrease in the fuel flow rate, but there is a response delay in the temperature sensor that measures this intake air temperature, until the measured value reaches the true intake air temperature. This is because the guide vanes are operated closer to the opening than when the intake air cooling system is abnormal due to the control of the closing and the combustion gas temperature rises.
[0027]
Accordingly, a fourth problem of the present invention is to prevent an increase in combustion gas temperature at a partial load accompanying a decrease in load due to a decrease in fuel flow rate.
[0028]
[Means for Solving the Problems]
The configuration of the present invention for solving the above problems is as follows.
An abnormality detection means for detecting an abnormality in the intake air cooling system of the gas turbine;
Instantly change the gas turbine fuel flow rate when an abnormality is detected in the intake air cooling systemPreset fuel flow setEquipped with a means for instantaneously lowering the fuel flow rateAnd
The fuel flow rate instantaneous lowering means is
A governor set value instantaneous switching means for instantaneously switching a governor set value for controlling the rotational speed of the gas turbine from a current value to a preset governor set value lower than the present value;
A fuel pressure control valve opening advance setting means for setting the opening of the fuel pressure control valve in advance of the opening settling after the fuel amount is reduced when an abnormality is detected in the intake air cooling system;
Including a guide vane opening degree control means for maintaining the air vane opening degree of the air compressor at the opening degree at the time of abnormality detection or controlling it to the open side when the abnormality is detected in the intake air cooling system;
The abnormality detecting means is used when the pump to be operated for sending the refrigerant for intake air cooling stops, or when the deviation between the command value of the refrigerant flow rate and the actual refrigerant flow exceeds a preset deviation range, or actually Detects that the intake air cooling system is abnormal when the refrigerant flow rate of the refrigerant falls below the preset refrigerant flow rate value.
It is characterized by that.
In this case, the set fuel flow value is a load calculated as a function of the atmospheric temperature and is a value based on a load in which the turbine inlet temperature does not exceed a preset set temperature,
The governor set value is a value calculated as a function of the atmospheric temperature,
The abnormality detecting means detects that the gas turbine intake cooling system is abnormal when there are a plurality of pumps to be operated to send the intake cooling refrigerant and when two of the pumps stop simultaneously. .
[0037]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
[0038]
FIG. 1 shows an outline of the gas turbine power generation facility. In FIG. 1, 1 is a gas turbine intake chamber, 2 is an intake filter, 3 is an intake duct, 4 is an air compressor, 5 is a combustor, 6 is a fuel pressure control valve, 7 is a fuel flow control valve, and 8 is a turbine. , 9 is a generator, 10 is a refrigerant supply pipe, 11 is a pump, 12 is a refrigerant pipe, and 13 is a nozzle. The
[0039]
The air is taken into the
[0040]
A coolant such as water is supplied to the pump 11 through the
[0041]
The refrigerant flow rate (spray flow rate) is adjusted by a pump control device (not shown) according to a refrigerant flow rate command value given from a gas turbine control device (not shown).
[0042]
In FIG. 1, 14 is a gas turbine protection device, to which a
[0043]
The gas turbine protection device 14 is connected to a fuel pressure control valve 6, a fuel flow rate control valve 7, and an
[0044]
The
[0045]
The gas turbine protection device 14 includes an intake air cooling system
[0046]
FIG. 2 shows a configuration example of the intake air cooling system abnormality detection means 21. In this example, the output of the
[0047]
As the
[0048]
As the
[0049]
In the case of detecting an abnormality in the intake air cooling system based on the deviation between the command value of the refrigerant flow rate and the actual flow rate, in this example, the abnormality occurs when [refrigerant actual flow rate <refrigerant flow rate command value−any predetermined value] is satisfied. It is decided that there is. However, it may be determined that there is an abnormality even when [refrigerant actual flow rate> refrigerant flow rate command value + arbitrary predetermined value].
[0050]
As shown in FIG. 3, in the intake air cooling system including a plurality of pumps 11, the refrigerant is supplied to each pump 11 through a common
[0051]
When the intake air cooling system includes a plurality of pumps 11 as described above, it is determined that the intake air cooling system is abnormal when two or more of the pumps 11 to be operated stop simultaneously. May be. Thereby, the abnormality of the intake air cooling system can be reliably detected.
[0052]
When there are a plurality of pumps 11, the refrigerant
[0053]
When the intake air cooling system abnormality detection means 21 determines that the intake air cooling system is abnormal, the intake back cooling system abnormality signal runback request 21a (signal state is “1”), the fuel flow instantaneous drop means 22, the fuel pressure adjustment This is given to the valve opening degree advance setting means 23 and the guide vane opening degree control means 24.
[0054]
FIG. 4 shows an example in which the governor control circuit is used as an example of the instantaneous fuel flow rate lowering means 22 and the governor set value is switched instantaneously. In FIG. 4, 25 is an AND circuit, 26 is a set reset circuit (a flop flop circuit, hereinafter referred to as an SR circuit), 27 is a single shot timer (hereinafter referred to as an SS circuit), 28 is a subtractor, 29 is a lower limit monitor, and 30 is a knot circuit. , 31 is a subtractor, 32 is a lower limit monitor, 33 is an AND circuit, 34 is a time timer, 35 is an OR circuit, 36 is a knot circuit, 37 is an adder, 38 is an analog signal generator for adjustment, 39 is an analog signal switch , 40 is a dummy analog signal generator, 41 is an analog memory, 42 is an adder, 43 is a subtractor, and 44 is a governor gain device (proportional controller).
[0055]
The AND circuit 25, the SR circuit (set reset circuit) 26, the subtractor 28, the lower limit monitor 29, and the knot circuit 30 generate a
[0056]
The subtractor 28 inputs an
[0057]
The AND circuit 25 inputs the runback request 21a when the intake air cooling system is abnormal and the output of the knot circuit 30, and when both are "1", the SR circuit 26 is set. When the SR circuit 26 is set, it outputs a
[0058]
Accordingly, the
[0059]
When the
[0060]
The governor set value is instantaneously switched by the
[0061]
This is achieved by the SS circuit (single shot timer) 27, the adder 37, the adjustment analog signal generator 38, the
[0062]
That is, when the
[0063]
The adder 37 is an adjustment signal indicating an analog signal (hereinafter referred to as a “runback target signal”) 47 representing a runback target value (variable value in this example) in the governor setting and a negative adjustment value generated by the analog signal generator 38. An
[0064]
The
[0065]
The time required for switching the output of the
[0066]
Here, the
[0067]
The
[0068]
Among the input signals from the load control follow-
[0069]
The time required for switching the output of the
[0070]
The load control follow-
[0071]
As described above, when the
[0072]
The fuel flow rate is controlled by the
[0073]
The
[0074]
The subtracter 43 subtracts the
[0075]
The governor gain unit 44 multiplies the input signal by a coefficient K and outputs the result as a governor control signal GVCSO.
[0076]
Therefore, in the governor control, the fuel flow rate adjusting valve 7 is normally opened and closed by proportional control so as to automatically follow the load control to maintain the turbine rotational speed at the rated speed, but the intake air cooling system is abnormal, and When the actual load is equal to or greater than the runback allowable load, the governor set value is instantaneously switched to [runback target value + adjustment value], and the fuel amount adjustment valve 7 is throttled by proportional control, for example, for 0.2 seconds, Reduce the load.
[0077]
In this case, in the governor control, the fuel flow rate control valve 7 is proportionally controlled, and the output switching time of the
[0078]
For example, the fuel flow rate can be sufficiently reduced at an ultrafast load change rate of 50% / 50 milliseconds (= 60000% / min rate) of the rated output of the gas turbine.
[0079]
As described above, when the gas turbine intake cooling system is abnormal, the fuel flow rate can be instantaneously reduced. Therefore, it is possible to prevent a gas turbine failure by suppressing a sudden rise in the combustion gas temperature and to continue power generation. it can.
[0080]
As shown in FIG. 5, the governor control signal GVCSO is input to the low selector 52.
[0081]
The low selector 52 selects the signal having the smallest value among the governor control signal GVCSO, the load control signal LDCSO, the blade path temperature control signal BPCSO, and the exhaust gas temperature control signal EXCSO, and uses this as the fuel flow control valve. 7 as an opening degree control signal CSO.
[0082]
FIG. 6 shows an example of a circuit for generating a runback target value in the governor setting. The circuit in this example includes a subtractor 53, a
[0083]
The subtractor 53 receives the
[0084]
The
[0085]
The
[0086]
The low selector 56 selects, from two input signals, a smaller value among [actual operation output—first predetermined value] and [maximum allowable load according to atmospheric temperature—second predetermined value]. Is the runback target value of the governor setting.
[0087]
For example, in a 300 MW class gas turbine power generation facility, the first predetermined value is 25 MW, and the second predetermined value is such that [maximum allowable load according to atmospheric temperature−second predetermined value] is around 210 MW. Value.
[0088]
Therefore, in this example, when the actual operation output is relatively large, for example, 210 MW or more, [the maximum allowable load according to the atmospheric temperature−second predetermined value] is set as the governor-set runback target value. When the operation output is relatively small, for example, less than 210 MW, [actual operation output-first predetermined value] is set as the runback target value in the governor setting.
[0089]
Next, an example of resetting the
[0090]
In FIG. 4, the
[0091]
In addition to the output of the
[0092]
The specified value here is a value for confirming that the actual flow rate of the refrigerant has sufficiently decreased after detecting the abnormality of the intake air cooling system.
[0093]
As described above, the lower limit monitor 29 sets the output to “0” when [actual load−runback permission load] is 0 or more, and to “1” when it is less than 0.
[0094]
In this case, the actual load becomes less than the runback permission load immediately after the
[0095]
The output of the AND
[0096]
The OR
[0097]
The “1” output of the
[0098]
As described above, the
[0099]
Further, when the generator is disconnected from the gas turbine after the
[0100]
FIG. 7 shows a configuration example of the fuel pressure control valve opening advance setting means 23.
[0101]
In FIG. 7, 6 is a fuel pressure control valve, 7 is a fuel flow rate control valve, 18 is a differential pressure sensor, 61 is a subtractor, 62 is a proportional integral (PI) controller, and 63 is a single shot timer (hereinafter referred to as SS circuit). 64 are analog signal switchers, and 65 is a function generator.
[0102]
The valve opening degree of the fuel flow rate adjusting valve 7 is controlled by a control signal CSO output from the low selector 52 shown in FIG.
[0103]
At that time, basically, the differential pressure between the inlet and outlet of the fuel flow control valve 7 is measured by the
[0104]
Therefore, as indicated by broken lines in FIGS. 8A, 8B, and 8C, even if the governor set value is instantaneously switched to a low value and the fuel flow rate adjusting valve 7 is instantaneously throttled, the fuel pressure adjusting valve Since 6 is opened with a delay due to the PI control, the differential pressure of the fuel flow rate adjusting valve 7 decreases with a delay, so that the fuel flow rate decreases with a delay and the load decreases.
[0105]
When there is a control delay in opening and closing the fuel pressure control valve 6 as described above, in order to prevent a sudden rise in the combustion gas temperature, it is necessary to switch the governor set value to a significantly low value instantaneously to greatly reduce the fuel flow rate. is there. However, this is accompanied by a large load reduction 72, which leads to a significant decrease in power generation output.
[0106]
In this example, such a problem is solved by the PI controller 62, the
[0107]
The PI controller 62 used in this example includes an external signal input terminal 62a for inputting an analog opening signal from the outside, and an instantaneous switching of the opening command to a value corresponding to the analog opening signal from the outside. A
[0108]
The SS circuit (single shot timer) 63 is triggered when the
[0109]
The analog signal switch 64 switches between the output of the function generator 65 and the output of the
[0110]
The function generator 65 inputs the valve opening degree control signal CSO for the fuel flow rate adjustment valve 7 output from the low selector 52 shown in FIG. 5, and is settled with respect to the control signal CSO based on a predetermined function. An analog settling opening degree signal 65 a indicating the opening degree of the fuel pressure control valve 6 is output to the analog signal switching unit 64.
[0111]
This function is determined in advance by experiments or the like.
[0112]
When the intake air cooling system is abnormal, the valve opening degree control signal CSO of the fuel flow control valve 7 becomes an opening degree (GVCSO) corresponding to the runback target value set in the governor, so that the analog settling generated by the function generator 65 is performed. The opening signal 65a represents the opening of the fuel pressure control valve 6 corresponding to the fuel flow control valve opening.
[0113]
Therefore, as shown by the solid lines in FIGS. 8A, 8B, and 8C, the
[0114]
An appropriate switching control signal (not shown) is provided to the analog switches 69 and 70, so that the fully closed
[0115]
In these cases, since the
[0116]
Next, FIG. 9 shows a configuration example of the guide vane opening degree control means 24.
[0117]
In FIG. 9, 20 is an actuator for driving a variable guide vane of an air compressor, 74 is an opening controller, 75 is a function generator, 76 is an adder, 77 is a function generator, and 78 is an analog signal switch.
[0118]
The opening
[0119]
Its basic purpose is to close and control the variable guide vanes of the air compressor at part load, thereby increasing the turbine inlet gas temperature and improving the utilization efficiency of exhaust heat energy.
[0120]
As described above, the guide vane opening control line changes from fully closed to fully open according to the load when the load is a predetermined load (predetermined partial load) or less, and is always fully open when the load is equal to or greater than the predetermined load. The predetermined load is shifted to the lower load side as the intake air temperature at the air compressor inlet is higher.
[0121]
Specifically, the
[0122]
The adder 76 receives the actual
[0123]
The
[0124]
However, if the guide vane
[0125]
That is, as shown in FIG. 10, when the guide vane is controlled to a
[0126]
In this example, such a problem is solved by using the
[0127]
Specifically, a guide
[0128]
Then, the opening
[0129]
As a result, the
[0130]
Therefore, in the case of partial load, even if the fuel flow rate is reduced due to an abnormality in the gas turbine intake air cooling system and the load is reduced, the guide vane opening is detected as shown in FIG. 10 regardless of the response delay of the intake air temperature sensor 19. The
[0131]
As another example, instead of returning the output signal 78a of the
[0132]
In the above-described embodiments, the analog signal switching unit is used and function generation and various controls are all performed by analog signal processing. However, various signal switching units, signal generators, and function generators are used. In addition, all or some of the signal processors such as various controllers may be digital devices.
[0133]
In the above-described embodiment, the fuel flow rate is instantaneously reduced due to an abnormality in the intake air cooling system of the gas turbine. As an application, the fuel pressure control valve 6 is controlled by PI control for various purposes. The present invention can be applied when it is desired to decrease or increase the fuel flow rate instantaneously without being affected by the delay.
[0134]
For example, in FIG. 4, the SS circuit 27 is supplied with a change command for reducing or increasing the fuel according to the purpose instead of the
[0135]
At this time, the analog settling opening signal 65a generated by the function generator 65 represents the opening on the open side that is set after switching the governor set value when the fuel is reduced, and the closed side that is set after switching the governor set value when the fuel is increased. Represents the degree of opening.
[0136]
Therefore, when it is desired to reduce or increase the fuel flow rate for various purposes, the governor set value is instantaneously switched from the current value to a predetermined set value lower or higher, and at that time, the fuel pressure control valve 6 Since the opening is set prior to the opening that is settled after switching the governor set value, the governor set value is set to a set value corresponding to the desired fuel flow rate, whereby the fuel pressure control valve 6 is controlled by PI control. The fuel flow rate decreases or increases instantly without being affected by the delay.
[0137]
【The invention's effect】
BookThe gas turbine protection device of the invention includes an abnormality detection means for detecting an abnormality in the intake air cooling system of the gas turbine, and instantaneously sets the fuel flow rate of the gas turbine when the abnormality of the intake air cooling system is detected.Preset fuel flow setBecause the fuel flow instantaneous reduction means is reduced to a value, even if an abnormality occurs in the gas turbine intake cooling system using a refrigerant such as water and the intake air temperature rises rapidly, the combustion gas temperature is prevented from rising and the gas A turbine failure can be reliably avoided, and the operation of the gas turbine can be continued. Therefore, in the case of a gas turbine power generation facility, failure of the gas turbine can be avoided while continuing power generation.
[0138]
BookThe gas turbine protection device of the invention isThe set fuel flow ratevalueBut, A load calculated as a function of atmospheric temperature, and the turbine inlet temperature isPre-set settingsSince the value is based on a load that does not exceed the temperature, failure of the gas turbine can be reliably avoided even if the atmospheric temperature fluctuates.
[0139]
BookThe gas turbine protection device of the invention isAboveMeans for instantaneously reducing fuel flowButThe governor set value for controlling the rotational speed of the gas turbine is lower than the current value.Pre-set governorIt includes a governor set value instantaneous switching means that switches to the set value instantaneously, so that an abnormality occurs in the gas turbine intake air cooling system using a refrigerant that has a cooling effect higher than that of water, and an effective rapid increase in combustion gas temperature is effectively achieved. Can be prevented.
[0140]
BookThe gas turbine protection device of the invention isGovernorSet valueButSince the value is calculated as a function of the atmospheric temperature, it is possible to reliably avoid a gas turbine failure even if the atmospheric temperature fluctuates.
[0141]
BookThe gas turbine protection device of the invention isAboveMeans for instantaneous fuel reductionButThe fuel pressure control valve opening advance setting means for setting the opening of the fuel pressure control valve in advance of the opening settling after the fuel amount is reduced when an abnormality is detected in the intake air cooling system. It is possible to prevent the combustion gas temperature from increasing due to the control delay caused by the PI control. As a result, it is not necessary to significantly reduce the fuel flow rate in order to prevent the combustion gas temperature from rising, and therefore it is possible to suppress a decrease in load when the fuel is reduced.
[0142]
BookThe gas turbine protection device of the invention isAboveMeans for instantaneously reducing fuel flowButIn addition, when an abnormality is detected in the intake air cooling system, it includes guide vane opening control means that maintains the guide vane opening of the air compressor at the opening when the abnormality is detected or controls it to the open side, so that intake air cooling during partial load operation In the event of an abnormality in the system, even if there is a response delay in the intake air temperature sensor that measures the intake air temperature at the air compressor inlet, it is possible to prevent the combustion gas temperature from increasing due to a decrease in the load when the fuel flow rate decreases. it can. Thereby, it is not necessary to greatly reduce the fuel amount, and the load reduction when the fuel flow rate is reduced can be suppressed to a small extent.
[0143]
BookThe gas turbine protection device of the invention isAboveThe abnormality detection means detects when the pump to be operated for sending the refrigerant for intake air cooling stops, or when the deviation between the command value of the refrigerant flow rate and the actual refrigerant flow rate isPreset deviationWhen the range is exceeded or the actual refrigerant flow isPreset refrigerant flow set in advanceWhen the value is lower than the value, it is detected that the intake air cooling system is abnormal, so that the abnormality of the intake air cooling system can be reliably detected.
[0144]
BookThe gas turbine protection device of the invention detects that the intake air cooling system is abnormal when there are a plurality of pumps to be operated to send the intake air cooling refrigerant, and two pumps stop at the same time. Can be reliably detected.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an outline of a gas turbine power generation facility according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a configuration example of intake air cooling system abnormality detection means.
FIG. 3 is a diagram showing an example in which a plurality of pumps for sending refrigerant are used.
FIG. 4 is a diagram showing a configuration example of a fuel flow rate instantaneous reduction means.
FIG. 5 is a view showing a row selector for selecting a control signal.
FIG. 6 is a diagram showing an example of a circuit for generating a runback target value in governor setting.
FIG. 7 is a diagram showing a configuration example of fuel pressure control valve opening advance setting means.
FIG. 8 is a diagram showing the operation of the fuel pressure control valve opening advance setting means.
FIG. 9 is a diagram illustrating a configuration example of a guide vane opening degree control unit.
FIG. 10 is a diagram illustrating an example of a guide vane opening control line.
FIG. 11 is a diagram showing the effect of preventing the turbine inlet temperature rise by maintaining the guide vane opening.
[Explanation of symbols]
1 Intake chamber
2 Intake filter
3 Intake duct
4 Air compressor
5 Combustors
6 Fuel pressure control valve
7 Fuel flow control valve
8 Turbine
9 Generator
10 Refrigerant supply pipe
11 Pump
12 Refrigerant piping
13 nozzles
14 Gas turbine protection device
15 Pump stop sensor
16 Refrigerant flow sensor
17 Atmospheric temperature sensor
17a Atmospheric temperature signal
18 Differential pressure sensor
18a Differential pressure measurement signal
19 Intake air temperature sensor
19a Intake air temperature signal
20 Guide vane drive actuator
21 Intake air cooling system abnormality detection means
21a Runback request in case of abnormal intake air cooling system
22 Means for instantaneously reducing fuel flow
23 Fuel pressure control valve opening advance setting means
24 Guide vane opening control means
25 AND circuit
26 Set reset circuit (SR circuit)
26a Runback command
27 Single shot timer (SS circuit)
27a Pulse signal (SS circuit 27 output pulse)
28 Subtractor
29 Lower limit monitor
30 knot circuit
31 Subtractor
32 Lower limit monitor
33 AND circuit
34 timed timer
35 OR circuit
36 knot circuit
37 Adder
37a Adjustment runback target signal
38 Analog signal generator for adjustment
38a Analog signal for adjustment
39 Analog signal selector
40 Analog signal generator for dummy
40a Analog signal for dummy
41 Analog memory
42 Adder
43 Subtractor
44 Governor gain device (proportional controller)
45 Actual load signal
46 Runback permission load signal
47 Runback target signal
48 Load control tracking signal
49 Rated speed bias signal
50 Initial load bias signal
51 Rotational speed signal
52 Low selector
53 Subtractor
54 Function generator
54a Maximum allowable load signal according to atmospheric temperature
55 Subtractor
56 Low selector
57 Actual operation output signal
58 First predetermined value signal
59 Second predetermined value signal
60 Generator parallel signal
61 Subtractor
62 Proportional integral (PI) controller
62a External signal input terminal
62b Control terminal
63 Single shot timer (SS circuit)
63a Pulse signal (
64 Analog signal selector
65 Function generator
65a Analog settling position signal
66 Fully closed analog opening signal generator
67 Analog opening signal generator for pressure release
68 Analog opening signal generator for ignition
69 Analog signal selector
70 Analog signal selector
71 Differential pressure setting signal
72 Large load reduction
73 Small load reduction
74 Opening controller
75 Function generator
75a Load shift signal
76 Adder
77 Function generator
77a Guide vane opening signal
78 Analog signal selector
78a Guide vane opening signal
79 Guide vane opening at the time of intake air cooling system abnormality
80 Closed guide vane opening
81 Guide vane fully open signal
SPSET governor set value
CSO Fuel flow control valve opening control signal
GVCSO governor control signal
LDCSO load control signal
BPCSO Blade path temperature control signal
EXCSO exhaust gas temperature control signal
Claims (4)
吸気冷却システムの異常検知時に、ガスタービンの燃料流量を瞬時に予め設定した設定燃料流量値に低下させる燃料流量瞬時低下手段を具備し、
前記燃料流量瞬時低下手段は、
ガスタービンの回転速度を制御するためのガバナ設定値を現状の値からそれより低い予め設定したガバナ設定値に瞬時に切り換えるガバナ設定値瞬時切換手段と、
吸気冷却システムの異常検知時に、燃料圧力調節弁の開度を燃料量低下後に整定される開度に先行して設定する燃料圧力調節弁開度先行設定手段と、
吸気冷却システムの異常検知時に、空気圧縮機のガイドベーン開度を異常検知時の開度に維持あるいはそれより開側に制御するガイドベーン開度制御手段を含み、
前記異常検知手段は、吸気冷却用冷媒を送る稼働すべきポンプが停止したとき、あるいは、冷媒流量の指令値と実際の冷媒流量との偏差が予め設定した偏差範囲を越えたとき、あるいは、実際の冷媒流量が予め設定した設定冷媒流量値より低下したときに、吸気冷却システムが異常であると検知する
ことを特徴とするガスタービン保護装置。An abnormality detection means for detecting an abnormality in the intake air cooling system of the gas turbine;
A fuel flow instantaneous reduction means for instantaneously reducing the fuel flow rate of the gas turbine to a preset fuel flow rate value when an abnormality is detected in the intake air cooling system ;
The fuel flow rate instantaneous lowering means is
A governor set value instantaneous switching means for instantaneously switching a governor set value for controlling the rotational speed of the gas turbine from a current value to a preset governor set value lower than the present value;
A fuel pressure control valve opening advance setting means for setting the opening of the fuel pressure control valve in advance of the opening settling after the fuel amount is reduced when an abnormality is detected in the intake air cooling system;
Including a guide vane opening degree control means for maintaining the air vane opening degree of the air compressor at the opening degree at the time of abnormality detection or controlling it to the open side when the abnormality is detected in the intake air cooling system;
The abnormality detecting means is used when the pump to be operated for sending the refrigerant for intake air cooling stops, or when the deviation between the command value of the refrigerant flow rate and the actual refrigerant flow exceeds a preset deviation range, or actually A gas turbine protection device that detects that the intake air cooling system is abnormal when the refrigerant flow rate of the refrigerant is lower than a preset refrigerant flow rate value .
前記設定燃料流量値は、大気温度の関数で算出される負荷であってタービン入口温度が予め設定した設定温度を越えない負荷に基づく値であることを特徴とするガスタービン保護装置。The gas turbine protection device according to claim 1,
The gas turbine protection device according to claim 1, wherein the set fuel flow rate value is a load calculated as a function of the atmospheric temperature and based on a load in which the turbine inlet temperature does not exceed a preset set temperature.
前記ガバナ設定値は、大気温度の関数で算出される値であることを特徴とするガスタービン保護装置。The gas turbine protection device according to claim 1,
The gas turbine protection device, wherein the governor set value is a value calculated as a function of atmospheric temperature.
前記異常検知手段は、吸気冷却用冷媒を送る稼働すべきポンプが複数台ある場合、そのうち同時に2台のポンプが停止したとき、ガスタービン吸気冷却システムが異常であると検知することを特徴とするガスタービン保護装置。 In the gas turbine protection device according to any one of claims 1 to 3 ,
The abnormality detecting means detects that the gas turbine intake cooling system is abnormal when there are a plurality of pumps to be operated to send the intake cooling refrigerant and when two of the pumps stop simultaneously. Gas turbine protection device.
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