JP4609871B2 - Civil engineering network connection structure - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製の土木用網体の簡易な接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、合成樹脂製の縦糸と横糸をそれぞれの交差部分で固着した土木用網体を数年前に開発した。この土木用網体は強度、特に引張強度が大きいため、例えば道路、造成地等の地盤の補強や、軟弱地盤の沈下を防止するために、地中に埋設されて使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の土木用網体を接続して地中に埋設する場合、これまでは、双方の土木用網体の端部を重ね合わせて丈夫な合成樹脂糸等で縫合する方法などが一般に採用されているようであるが、かかる接続方法は面倒で手間がかかり、接続強度も網体本来の引張り強度を発揮させるには充分でないという問題があった。
【0004】
本発明は上記の問題に対処すべくなされたもので、その目的とするところは、土木用網体を簡単かつ確実に接続できる、接続強度の大きい接続構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、合成樹脂製の縦糸と横糸を交差させて各交差部分を固着した土木用網体の接続構造であって、接続すべき双方の土木用網体の端部をそれぞれ折返し、この折返した端部を土木用網体に重ねて挟着具で挟着固定すると共に、双方の土木用網体の折返し部分の縦糸の内側に金属棒を通したことを特徴とするものである。
【0006】
このような土木用網体の接続構造とすれば、土木用網体の端部の折返し作業と、折返した端部の挟着具による挟着固定作業と、折返し部分の縦糸内側への金属棒の挿通作業を行うだけで、簡単かつ確実に双方の土木用網体を接続することが可能となる。しかも、この接続構造では、金属棒が折れたり、土木用網体の折返し部分の全ての縦糸が切断したり、挟着具が外れたりしない限り、双方の土木用網体は分離しないので、接続強度が大きい。
【0007】
次に、請求項2に係る発明は、上記請求項1の発明において、その挟着具として、土木用網体の縦糸と同じ間隔でボルト挿通孔を形成した上下二枚の帯状の板金と、これらの板金を固定するボルト及びナットを使用し、前記の折返した端部が土木用網体に重ねられた部分を上下二枚の板金で挟み込むと共に、網目を通してボルトとナットで上下二枚の板金を締付けることにより挟着固定したことを特徴とするものである。
【0008】
このような接続構造では、土木用網体の折返した端部が重ねられた部分を挟み込む上下二枚の板金を、網目を通してボルトとナットで締付けるだけの作業によって、簡単かつ強固に土木用網体の折返した端部を挟着固定することができる。
【0009】
次に、請求項3に係る発明は、上記請求項2の発明において、そのボルトを予め下側の板金のボルト挿通孔に下方から挿入して溶接固定したことを特徴とするものである。
【0010】
このような接続構造では、下側の板金のボルト挿通孔にボルトを通す作業や、ナットを螺締する際にボルトが回らないよう固定する作業が不要となり、上側の板金のボルト挿通孔に、下側の板金に溶接固定されたボルトを一斉に挿入し、各ボルトにナットを螺締するだけの作業で、効率良く挟着固定することができるため、作業性が一層向上して短時間で土木用網体の接続を行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態に係る土木用網体の接続構造を示す平面図、図2は同接続構造の拡大断面図、図3は同接続構造の拡大部分斜視図、図4は同接続構造に用いる挟着具の分解図、図5は土木用網体の縦糸の断面図である。
【0013】
図1〜図3において、1は土木用網体を示しており、この土木用網体1は、長方形の網目を形成するように縦糸1aと横糸1bを所定間隔をあけて直角に交差させると共に、平織りのように交差部分で縦糸1aと横糸1bの上下関係を交互に逆転させて重ね合わせ、それぞれの交差部分を熱溶着、高周波溶着、超音波溶着などの手段で固着したものである。縦糸1aと横糸1bは、上記のように交差部分において上下関係を交互に逆転させないで、全ての交差部分において縦糸1aが横糸1bの上側又は下側となるように重ねて固着してもよい。
【0014】
この土木用網体1を構成する縦糸1a及び横糸1bは、図5に示すように、一軸延伸したオレフィン系樹脂よりなる芯テープ1cの周囲を熱可塑性樹脂の被覆膜1dで被覆した被覆テープからなるものである。好ましい芯テープ1cとしては、ポリプロピレンや超高分子ポリエチレンを帯状に溶融押出成形し、これを90〜140℃の温度域で5〜20倍(更に好ましくは7〜10倍)に一軸延伸して得られる、厚さ0.2〜1.0mm、幅5〜20mmの延伸テープが使用される。このような芯テープ1cは、延伸により分子配向するため、優れた引張強度を有する。尚、芯テープ1cは2枚以上重ねて使用してもよい。
【0015】
この芯テープ1cを被覆する被覆膜1dは、従来公知の種々の熱可塑性樹脂を用いて形成されるが、その中でも、誘電率の高い塩化ビニル樹脂やエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂で形成した被覆膜1cは、高周波溶着の手段によって芯テープ1cを傷めることなく強固に溶着できる利点があるので好ましい。尚、その他の熱可塑性樹脂で形成された被覆膜1dも、超音波溶着や熱溶着の手段で強固に溶着できることは言うまでもない。
【0016】
この被覆膜1dの表面には、図5に示すように、長さ方向にのびる凹凸皺1eを形成することが好ましく、このような凹凸皺1eを形成すると、溶着性が向上すると共にテープの縦裂けを防止できる利点がある。
【0017】
図1〜図3に示すように、接続される双方の土木用網体1,1の端部は互いに反対方向に折返され、この折返された端部11,11が土木用網体1,1に重ねられて挟着具2で挟着固定されている。そして、双方の土木用網体1,1の折返し部分の縦糸1a,1aの内側に金属棒3が通され、この金属棒3と折返し部分の縦糸1a,1aが互いに係合している。
【0018】
この挟着具2は、図2〜図4に示すように、上下二枚の帯状の板金2a,2bと、これらの板金を固定するボルト2c及びナット2dから成るものであって、上下の板金2a,2bには、土木用網体1の縦糸1aと同じ間隔でボルト挿通孔が形成されており、図4に示すように、下側の板金2bの各ボルト挿通孔に上記のボルト2cが下方から挿入されて溶接固定されている。
【0019】
そして、この挟着具2の下側の板金2bを、土木用網体1の折返した端部11が重なる部分の下側に配置し、網目を通して各ボルト2cを折返した端部11の上側へ突出させると共に、上側の板金2aのボルト挿通孔に各ボルト2cを一斉に挿入し、その上からナット2dを螺締して上下二枚の板金2a,2bで強く挟み込むことにより、折返した端部11が強固に挟着固定されている。
【0020】
上記のボルト2cは必ずしも下側の板金2bに溶接固定する必要はないが、この実施形態の挟着具2のようにボルト2cを予め溶接固定してあると、土木用ネットの接続現場で下側の板金2bのボルト挿通孔にボルト2cを通す作業や、ナット2dを螺締する際にボルト2cが回らないよう固定する作業が不要となり、上記のように上側の板金2aのボルト挿通孔に下側の板金2bのボルト2cを一斉に挿入してナット2dを螺締するだけの作業で効率良く挟着固定することが可能となるので、作業性が一層向上する。
【0021】
挟着具2の上下の板金2a,2bとしては、厚さが2〜4mm(好ましくは3mm程度)、幅が20〜30mm(好ましくは25mm程度)の帯状の鉄板や鋼板が使用される。板金2a,2bの厚さが2mmより薄くなり、幅が20mmより狭くなると、強度不足により板金が波状に変形して充分な挟着力を付与することが困難になるといった不都合が生じる。一方、板金2a,2bの厚さが4mmより厚くなり、幅が30mmより広くなると、板金の重量が増し、コストも高くなるといった不都合を生じる。なお、板金2a,2bが土木用網体1の幅寸法よりも若干長い寸法を有するものであることは言うまでもない。また、上側の板金2aのボルト挿通孔の間隔や下側の板金2bに溶接されるボルト2cの間隔は、土木用網体1の縦糸1aの間隔と同一であり、一般的には100〜150mmの範囲内である。
【0022】
双方の土木用網体1,1の折返し部分の縦糸1a,1aの内側に通される金属棒3としては、直径が6〜10mm程度(好ましくは8mm程度)の抗折強度や曲げ強度が大きい鉄棒や鋼棒が使用される。直径が6mmよりも細い金属棒3は、強度不足により曲がる恐れがあり、10mmよりも太い金属棒3は重くてコストも高いので、いずれも好ましくない。なお、この金属棒3も、土木用網体1の幅寸法より若干長い寸法のものが使用されることは言うまでもない。
【0023】
以上のような土木用網体の接続構造とすれば、土木用網体1の端部11の折返し作業と、折返した端部11の挟着具2による挟着固定作業と、折返し部分11の縦糸1a内側への金属棒3の挿通作業を行うだけで、簡単かつ確実に双方の土木用網体1,1を接続することが可能となり、特に、この実施形態の挟着具2は既述したように簡単な作業で強固に挟着できるものであるから、接続作業性が一層向上する。
【0024】
また、この土木用網体の接続構造は、金属棒3が折れたり、土木用網体1の折返し部分11の縦糸1aが切断したり、挟着具2が外れたりしない限り、双方の土木用網体1,1が分離することのない構造であって、既述したように、金属棒3は抗折強度や曲げ強度が大きく、縦糸1aは引張強度が大きくて切断し難く、挟着具2は上下の板金2a,2bがボルト2cとナット2dで強固に固定されて外れ難いため、大きい接続強度を発揮することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の土木用網体の接続構造は、簡単な作業で確実に双方の土木用網体を接続することができ、作業性が良い上に、大きい接続強度を発揮できるといった顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る土木用網体の接続構造を示す平面図である。
【図2】同接続構造の拡大断面図である。
【図3】同接続構造の拡大部分斜視図である。
【図4】同接続構造に用いる挟着具の分解図である。
【図5】土木用網体の縦糸の断面図である。
【符号の説明】
1 土木用網体
1a 縦糸
1b 横糸
11 土木用網体の折返した端部
2 挟着具
2a,2b 板金
2c ボルト
2d ナット
3 金属棒[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a simple connection structure for a civil engineering network made of synthetic resin.
[0002]
[Prior art]
The present applicant developed a civil engineering mesh body in which a warp yarn and a weft yarn made of synthetic resin are fixed at respective intersections several years ago. Since this civil engineering net has high strength, particularly tensile strength, it is buried and used in the ground in order to reinforce the ground such as roads and constructed land and to prevent the soft ground from sinking.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when connecting the above-mentioned civil engineering nets and embedding them in the ground, until now, a method of overlapping the ends of both civil engineering nets and stitching them with a strong synthetic resin thread or the like is generally adopted. However, such a connection method is troublesome and troublesome, and there is a problem that the connection strength is not sufficient to exert the tensile strength inherent in the net.
[0004]
The present invention has been made to cope with the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a connection structure with high connection strength that can easily and reliably connect a civil engineering network.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, the invention according to claim 1 is a connection structure of a civil engineering network body in which warps and wefts made of synthetic resin are crossed and each crossing portion is fixed, and for both civil engineering to be connected Each end of the mesh body is folded back, and the folded end is overlapped on the civil engineering mesh body and fixed with a clamping tool, and a metal rod is passed inside the warp of the folded part of both civil engineering mesh bodies. It is characterized by that.
[0006]
With such a civil engineering network connection structure, the end of the civil engineering net is folded back, the clamping and fixing work is carried out with a clamping tool at the folded end, and the metal rod inside the warp of the folded part It is possible to easily and reliably connect both civil engineering nets simply by performing the insertion operation. In addition, in this connection structure, the civil engineering mesh body is not separated unless the metal rod is broken, all the warp yarns of the folded part of the civil engineering mesh body are cut off, or the clamp is removed. High strength.
[0007]
Next, the invention according to
[0008]
In such a connection structure, the civil engineering mesh body can be easily and firmly secured by simply tightening the upper and lower two sheet metal plates sandwiching the overlapped portion of the civil engineering mesh body with bolts and nuts through the mesh. The folded end can be clamped and fixed.
[0009]
Next, the invention according to claim 3 is characterized in that, in the invention of
[0010]
Such a connection structure eliminates the need to pass the bolt through the bolt insertion hole of the lower sheet metal or to fix the bolt so that it does not turn when screwing the nut. By inserting bolts welded and fixed to the lower sheet metal all at once and screwing the nuts to each bolt, it can be clamped and fixed efficiently. It is possible to connect the civil engineering network.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0012]
FIG. 1 is a plan view showing a civil engineering network connection structure according to an embodiment of the present invention, FIG. 2 is an enlarged sectional view of the connection structure, FIG. 3 is an enlarged partial perspective view of the connection structure, and FIG. FIG. 5 is an exploded view of the sandwiching tool used in the connection structure, and FIG. 5 is a cross-sectional view of the warp of the civil engineering net.
[0013]
1 to 3, reference numeral 1 denotes a civil engineering net. The civil engineering net 1
[0014]
As shown in FIG. 5, the
[0015]
The
[0016]
As shown in FIG. 5, it is preferable to form uneven ridges 1e extending in the length direction on the surface of the
[0017]
As shown in FIGS. 1 to 3, the ends of both civil engineering nets 1, 1 to be connected are folded back in opposite directions, and the
[0018]
As shown in FIGS. 2 to 4, the
[0019]
Then, the
[0020]
The
[0021]
As the upper and
[0022]
The metal rod 3 passed through the
[0023]
With the above-described civil engineering network connection structure, the
[0024]
In addition, the connection structure of the civil engineering net is such that the metal rod 3 is not broken, the
[0025]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, the civil engineering network connecting structure of the present invention can reliably connect both civil engineering nets with simple work, and has good workability and high connection strength. There is a remarkable effect that can be demonstrated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view showing a connection structure for a civil engineering net according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of the connection structure.
FIG. 3 is an enlarged partial perspective view of the connection structure.
FIG. 4 is an exploded view of a clamping tool used in the connection structure.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a warp of a civil engineering net.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Civil
Claims (3)
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